「人情」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 人情とは

2024-10-05

エルフェンリート

今更読んだけど微妙だった。

ひぐらしのなく頃に」や「未来日記」とかもそうだけど、エログロナンセンスと見せかけて中途半端人情話や感動ストーリー的なのを入れたがるのが好きになれないんだよな。

エログロなら丸尾末広駕籠真太郎みたいなのなら嫌いじゃないんだけど

2024-10-03

チアプ、恋の綱渡り

最近増田話題になっているマチアプを私もやってみた。女性なのでいいねをたくさん貰えて、その中から数人、気になる人が出てきた。

特に視野に入っている相手が3人いる。

2人は年上、1人は年下で、年上達からはしっかりと好かれている感じがする。一方で年下から楽しいお話相手として見られているのは間違いないものの、恋愛対象として見てもらえているかどうかは少し疑問だ。

男も女も若い奴が強い。恋愛は早抜け式のマッチングなので当然で、私もこの年下の相手が一番好き。

しかし私は適齢期も適齢期であり、もはや失敗は許されない瀬戸際にある。年上に愛され、追われるべきなのか、年下を追って愛するべきなのか。

趣味が合うからこそ宗教観が合わない、という相手も1人いる。先ほどの3人とは別で、つい最近仲良くなり、通って来た趣味が似ていることが分かった。この人と友達になれたら楽しいな〜と思う反面、付き合うにあたって一つだけ懸念がある。趣味に対する宗教観が合わないのだ。つまり、似ているけど本質の違う2つの流派があり、その対立した流派私たちはそれぞれ属している。それは似ているからこそ見過ごせない対立で、この溝を埋められるのかどうか心配だ。

年上の2人の話に戻る。彼らは年上なので私に対して甘く、言ってしまえばデレデレしているのが伝わってくる。これがちょっと、実は直視しにくい。まだ付き合ってないから、もう付き合っているかのような甘い空気を出されるとちょっと引いてしまう。が、年上2人ともそんな感じなので年上特有病理なのかもしれない。

すると私が現状で一番好きな年下に対してもこの病理が発動していないか不安になる。ここで年上の気持ちも分かってくる。ただでさえ若ければ可愛い、いわんや話の楽しさをや。若いというだけで甘くなるし、話して楽しければ更に近づきたくなるのが人情というものしかしそれは年下から見るとちょっとネバネバしている。

ああ、恋の綱渡り。進むも恐ろし、引くも恐ろし、さりとて動かなければ来た甲斐なし。

どうか私が年上の病理を発動していませんように!

会話って、普通に当たり障りないところから始まって、

共通趣味の話とか見つかったらその話するし、

エピソードちょっとした愚痴や自慢、感動)とか、聞いてもらえるなら聞いてもらうし、聞かせてもらうし

相手がつまらなさそうにしないように、話したい欲溜まってないか、無理に話題を振ってないか、気にするし

2人ならわりと簡単だけど、複数人になったら格段に難易度が上がって、

ずっとつまらない(他の人が興味を持っていない、笑わない、スマホいじりだす)長い話をする人や、

突然突拍子もない話(本人は繋がっているつもり。関連性の認識おかしいかエピソードとかが少なく無理に手繰り寄せて違和る)をする人が居たりで

せっかくの時間がもったいなくなって悲しい

そこそこみんな楽しめているのなら、主導権の奪い合いや切り返し狙いとか自分個性存在感アピールするそれはそれで楽しいなのだけど

もちろん3~4人ぐらいで真面目な話をすることもあるし、なんでもかんでもウケようとしてるわけじゃないです

誰かと話すのって、

愚痴や悩み言いたい、共感なり、アドバイスなり慰めなり

マウントしたい

知って驚いたことを共有したい

みたいな、前の二つとか(三つめもちょっとマウント系か)の、愚直に伝えればよくない系の欲求のためが含まれてないか

それは相手しんどい自分も恥ずかしいから、話術(ネタのチョイスや組み立て、間合い)が必要で、

関西人から距離感近すぎて、他地域だと、ただその場を穏やかに保つためや、相手危害を与えないですよという安心挨拶社交辞令だけなのか?

関西人から着地が笑いになりがちでそのパターンを多種知ったから、予定調和で笑えたり、ツッコミで終了するけど、

地域だと、怪談かいい話オチとか落語人情噺とか、世にも奇妙な物語タモさんみたいな別系統の落としがあって、そこわからんのかな我ら

いや、真面目な話だと普通に気を付付けなあかんね、とかそれは悲しいねで終わるのも多々あるんだけどさ

2024-10-01

五  門をはいると、このあいだの萩が、人の丈より高く茂って、株の根に黒い影ができている。この黒い影が地の上をはって、奥の方へゆくと、見えなくなる。葉と葉の重なる裏まで上ってくるようにも思われる。それほど表には濃い日があたっている。手洗水のそば南天がある。これも普通よりは背が高い。三本寄ってひょろひょろしている。葉は便所の窓の上にある。  萩と南天の間に椽側が少し見える。椽側は南天を基点としてはすに向こうへ走っている。萩の影になった所は、いちばん遠いはずれになる。それで萩はいちばん手前にある。よし子はこの萩の影にいた。椽側に腰をかけて。  三四郎は萩とすれすれに立った。よし子は椽から腰を上げた。足は平たい石の上にある。三四郎はいさらその背の高いのに驚いた。 「おはいりなさい」  依然として三四郎を待ち設けたような言葉かいである三四郎病院の当時を思い出した。萩を通り越して椽鼻まで来た。 「お掛けなさい」  三四郎は靴をはいている。命のごとく腰をかけた。よし子は座蒲団を取って来た。 「お敷きなさい」  三四郎蒲団を敷いた。門をはいってから三四郎はまだ一言も口を開かない。この単純な少女はただ自分の思うとおりを三四郎に言うが、三四郎からは毫も返事を求めていないように思われる。三四郎は無邪気なる女王の前に出た心持ちがした。命を聞くだけである。お世辞を使う必要がない。一言でも先方の意を迎えるような事をいえば、急に卑しくなる、唖の奴隷のごとく、さきのいうがままにふるまっていれば愉快である三四郎子供のようなよし子から子供扱いにされながら、少しもわが自尊心を傷つけたとは感じえなかった。 「兄ですか」とよし子はその次に聞いた。  野々宮を尋ねて来たわけでもない。尋ねないわけでもない。なんで来たか三四郎にもじつはわからないのである。 「野々宮さんはまだ学校ですか」 「ええ、いつでも夜おそくでなくっちゃ帰りません」  これは三四郎も知ってる事である三四郎挨拶に窮した。見ると椽側に絵の具箱がある。かきかけた水彩がある。 「絵をお習いですか」 「ええ、好きだからかきます」 「先生はだれですか」 「先生に習うほどじょうずじゃないの」 「ちょっと拝見」 「これ? これまだできていないの」とかきかけを三四郎の方へ出す。なるほど自分のうちの庭がかきかけてある。空と、前の家の柿の木と、はいり口の萩だけができている。なかにも柿の木ははなはだ赤くできている。 「なかなかうまい」と三四郎が絵をながめながら言う。 「これが?」とよし子は少し驚いた。本当に驚いたのである三四郎のようなわざとらしい調子は少しもなかった。  三四郎はいさら自分言葉冗談にすることもできず、またまじめにすることもできなくなった。どっちにしても、よし子から軽蔑されそうである三四郎は絵をながめながら、腹の中で赤面した。  椽側から座敷を見回すと、しんと静かである茶の間はむろん、台所にも人はいないようである。 「おっかさんはもうお国へお帰りになったんですか」 「まだ帰りません。近いうちに立つはずですけれど」 「今、いらっしゃるんですか」 「今ちょっと買物に出ました」 「あなた里見さんの所へお移りになるというのは本当ですか」 「どうして」 「どうしてって――このあい広田先生の所でそんな話がありましたから」 「まだきまりません。ことによると、そうなるかもしれませんけれど」  三四郎は少しく要領を得た。 「野々宮さんはもとから里見さんと御懇意なんですか」 「ええ。お友だちなの」  男と女の友だちという意味かしらと思ったが、なんだかおかしい。けれども三四郎はそれ以上を聞きえなかった。 「広田先生は野々宮さんのもとの先生だそうですね」 「ええ」  話は「ええ」でつかえた。 「あなた里見さんの所へいらっしゃるほうがいいんですか」 「私? そうね。でも美禰子さんのお兄いさんにお気の毒ですから」 「美禰子さんのにいさんがあるんですか」 「ええ。うちの兄と同年の卒業なんです」 「やっぱり理学士ですか」 「いいえ、科は違います法学士です。そのまた上の兄さんが広田先生のお友だちだったのですけれども、早くおなくなりになって、今では恭助さんだけなんです」 「おとっさんやおっかさんは」  よし子は少し笑いながら、 「ないわ」と言った。美禰子の父母の存在想像するのは滑稽であるといわぬばかりである。よほど早く死んだものみえる。よし子の記憶にはまるでないのだろう。 「そういう関係で美禰子さんは広田先生の家へ出入をなさるんですね」 「ええ。死んだにいさんが広田先生とはたいへん仲良しだったそうです。それに美禰子さんは英語が好きだから、時々英語を習いにいらっしゃるんでしょう」 「こちらへも来ますか」  よし子はいつのまにか、水彩画の続きをかき始めた。三四郎そばにいるのがまるで苦になっていない。それでいて、よく返事をする。 「美禰子さん?」と聞きながら、柿の木の下にある藁葺屋根に影をつけたが、 「少し黒すぎますね」と絵を三四郎の前へ出した。三四郎は今度は正直に、 「ええ、少し黒すぎます」と答えた。すると、よし子は画筆に水を含ませて、黒い所を洗いながら、 「いらっしゃいますわ」とようやく三四郎に返事をした。 「たびたび?」 「ええたびたび」とよし子は依然として画紙に向かっている。三四郎は、よし子が絵のつづきをかきだしてから、問答がたいへん楽になった。  しばらく無言のまま、絵のなかをのぞいていると、よし子はたんねんに藁葺屋根の黒い影を洗っていたが、あまり水が多すぎたのと、筆の使い方がなかなか不慣れなので、黒いものがかってに四方へ浮き出して、せっかく赤くできた柿が、陰干の渋柿のような色になった。よし子は画筆の手を休めて、両手を伸ばして、首をあとへ引いて、ワットマンをなるべく遠くからながめていたが、しまいに、小さな声で、 「もう駄目ね」と言う。じっさいだめなのだからしかたがない。三四郎は気の毒になった。 「もうおよしなさい。そうして、また新しくおかきなさい」  よし子は顔を絵に向けたまま、しりめに三四郎を見た。大きな潤いのある目である三四郎ますます気の毒になった。すると女が急に笑いだした。 「ばかね。二時間ばかり損をして」と言いながら、せっかくかいた水彩の上へ、横縦に二、三本太い棒を引いて、絵の具箱の蓋をぱたりと伏せた。 「もうよしましょう。座敷へおはいりなさい。お茶をあげますから」と言いながら、自分は上へ上がった。三四郎は靴を脱ぐのが面倒なので、やはり椽側に腰をかけていた。腹の中では、今になって、茶をやるという女を非常におもしろいと思っていた。三四郎に度はずれの女をおもしろがるつもりは少しもないのだが、突然お茶をあげますといわれた時には、一種の愉快を感ぜぬわけにゆかなかったのである。その感じは、どうしても異性に近づいて得られる感じではなかった。  茶の間で話し声がする。下女はいたに違いない。やがて襖を開いて、茶器を持って、よし子があらわれた。その顔を正面から見た時に、三四郎はまた、女性中のもっと女性的な顔であると思った。  よし子は茶をくんで椽側へ出して、自分は座敷の畳の上へすわった。三四郎はもう帰ろうと思っていたが、この女のそばにいると、帰らないでもかまわないような気がする。病院ではかつてこの女の顔をながめすぎて、少し赤面させたために、さっそく引き取ったが、きょうはなんともない。茶を出したのをさいわいに椽側と座敷でまた談話を始めた。いろいろ話しているうちに、よし子は三四郎に妙な事を聞きだした。それは、自分の兄の野々宮が好きかいやかという質問であった。ちょっと聞くとまるでがんぜない子供の言いそうな事であるが、よし子の意味はもう少し深いところにあった。研究心の強い学問好きの人は、万事を研究する気で見るから、情愛が薄くなるわけである人情で物をみると、すべてが好ききらいの二つになる。研究する気なぞが起こるものではない。自分の兄は理学者だものから自分研究していけない。自分研究すればするほど、自分を可愛がる度は減るのだから、妹に対して不親切になる。けれども、あのくらい研究好きの兄が、このくらい自分を可愛がってくれるのだから、それを思うと、兄は日本じゅうでいちばんいい人に違いないという結論であった。  三四郎はこの説を聞いて、大いにもっともなような、またどこか抜けているような気がしたが、さてどこが抜けているんだか、頭がぼんやりして、ちょっとからなかった。それでおもてむきこの説に対してはべつだんの批評を加えなかった。ただ腹の中で、これしきの女の言う事を、明瞭に批評しえないのは、男児としてふがいないことだと、いたく赤面した。同時に、東京女学生はけっしてばかにできないものだということを悟った。  三四郎はよし子に対する敬愛の念をいだいて下宿へ帰った。はがきが来ている。「明日午後一時ごろから人形を見にまいりますから広田先生の家までいらっしゃい。美禰子」  その字が、野々宮さんのポッケットから半分はみ出していた封筒の上書に似ているので、三四郎は何べんも読み直してみた。  翌日は日曜である三四郎は昼飯を済ましてすぐ西片町へ来た。新調の制服を着て、光った靴をはいている。静かな横町広田先生の前まで来ると、人声がする。  先生の家は門をはいると、左手がすぐ庭で、木戸をあければ玄関へかからずに、座敷の椽へ出られる。三四郎は要目垣のあいだに見える桟をはずそうとして、ふと、庭の中の話し声を耳にした。話は野々宮と美禰子のあいだに起こりつつある。 「そんな事をすれば、地面の上へ落ちて死ぬばかりだ」これは男の声である。 「死んでも、そのほうがいいと思います」これは女の答である。 「もっともそんな無謀な人間は、高い所から落ちて死ぬだけの価値は十分ある」 「残酷な事をおっしゃる」  三四郎はここで木戸をあけた。庭のまん中に立っていた会話の主は二人ともこっちを見た。野々宮はただ「やあ」と平凡に言って、頭をうなずかせただけである。頭に新しい茶の中折帽をかぶっている。美禰子は、すぐ、 「はがきはいつごろ着きましたか」と聞いた。二人の今までやっていた会話はこれで中絶した。  椽側には主人が洋服を着て腰をかけて、相変らず哲学を吹いている。これは西洋雑誌を手にしていた。そばによし子がいる。両手をうしろに突いて、からだを空に持たせながら、伸ばした足にはいた厚い草履をながめていた。――三四郎はみんなから待ち受けられていたとみえる。  主人は雑誌をなげ出した。 「では行くかな。とうとう引っぱり出された」 「御苦労さま」と野々宮さんが言った。女は二人で顔を見合わせて、ひとに知れないような笑をもらした。庭を出る時、女が二人つづいた。 「背が高いのね」と美禰子があとから言った。 「のっぽ」とよし子が一言答えた。門の側で並んだ時、「だからなりたけ草履をはくの」と弁解をした。三四郎もつづいて庭を出ようとすると、二階の障子ががらりと開いた。与次郎が手欄の所まで出てきた。 「行くのか」と聞く。 「うん、君は」 「行かない。菊細工なんぞ見てなんになるものか。ばかだな」 「いっしょに行こう。家にいたってしようがないじゃないか」 「今論文を書いている。大論文を書いている。なかなかそれどころじゃない」

三四郎はあきれ返ったような笑い方をして、四人のあとを追いかけた。四人は細い横町を三分の二ほど広い通りの方へ遠ざかったところである。この一団の影を高い空気の下に認めた時、三四郎自分の今の生活熊本当時のそれよりも、ずっと意味の深いものになりつつあると感じた。かつて考えた三個の世界のうちで、第二第三の世界はまさにこの一団の影で代表されている。影の半分は薄黒い。半分は花野のごとく明らかである。そうして三四郎の頭のなかではこの両方が渾然として調和されている。のみならず、自分もいつのまにか、しぜんとこの経緯のなかに織りこまれている。ただそのうちのどこかにおちつかないところがある。それが不安である。歩きながら考えると、いまさき庭のうちで、野々宮と美禰子が話していた談柄が近因である三四郎はこの不安の念を駆るために、二人の談柄をふたたびほじくり出してみたい気がした。

 四人はすでに曲がり角へ来た。四人とも足をとめて、振り返った。美禰子は額に手をかざしている。

 三四郎は一分かからぬうちに追いついた。追いついてもだれもなんとも言わない。ただ歩きだしただけである。しばらくすると、美禰子が、

「野々宮さんは、理学者だから、なおそんな事をおっしゃるんでしょう」と言いだした。話の続きらしい。

「なに理学をやらなくっても同じ事です。高く飛ぼうというには、飛べるだけの装置を考えたうえでなければできないにきまっている。頭のほうがさきに要るに違いないじゃありませんか」

「そんなに高く飛びたくない人は、それで我慢するかもしれません」

我慢しなければ、死ぬばかりですもの

「そうすると安全で地面の上に立っているのがいちばんいい事になりますね。なんだかつまらないようだ」

 野々宮さんは返事をやめて、広田先生の方を向いたが、

「女には詩人が多いですね」と笑いながら言った。すると広田先生が、

男子の弊はかえって純粋詩人になりきれないところにあるだろう」と妙な挨拶をした。野々宮さんはそれで黙った。よし子と美禰子は何かお互いの話を始める。三四郎はようやく質問の機会を得た。

「今のは何のお話なんですか」

「なに空中飛行機の事です」と野々宮さんが無造作に言った。三四郎落語のおちを聞くような気がした。

 それからはべつだんの会話も出なかった。また長い会話ができかねるほど、人がぞろぞろ歩く所へ来た。大観音の前に乞食がいる。額を地にすりつけて、大きな声をのべつに出して、哀願をたくましゅうしている。時々顔を上げると、額のところだけが砂で白くなっている。だれも顧みるものがない。五人も平気で行き過ぎた。五、六間も来た時に、広田先生が急に振り向いて三四郎に聞いた。

「君あの乞食に銭をやりましたか

「いいえ」と三四郎があとを見ると、例の乞食は、白い額の下で両手を合わせて、相変らず大きな声を出している。

「やる気にならないわね」とよし子がすぐに言った。

「なぜ」とよし子の兄は妹を見た。たしなめるほどに強い言葉でもなかった。野々宮の顔つきはむしろ冷静である

「ああしじゅうせっついていちゃ、せっつきばえがしないからだめですよ」と美禰子が評した。

「いえ場所が悪いからだ」と今度は広田先生が言った。「あまり人通りが多すぎるからいけない。山の上の寂しい所で、ああいう男に会ったら、だれでもやる気になるんだよ」

「その代り一日待っていても、だれも通らないかもしれない」と野々宮はくすくす笑い出した。

 三四郎は四人の乞食に対する批評を聞いて、自分今日まで養成した徳義上の観念を幾分か傷つけられるような気がした。けれども自分乞食の前を通る時、一銭も投げてやる了見が起こらなかったのみならず、実をいえば、むしろ不愉快な感じが募った事実反省してみると、自分よりもこれら四人のほうがかえって己に誠であると思いついた。また彼らは己に誠でありうるほどな広い天地の下に呼吸する都会人種であるということを悟った。

 行くに従って人が多くなる。しばらくすると一人の迷子出会った。七つばかりの女の子である。泣きながら、人の袖の下を右へ行ったり、左へ行ったりうろうろしている。おばあさん、おばあさんとむやみに言う。これには往来の人もみんな心を動かしているようにみえる。立ちどまる者もある。かあいそうだという者もある。しかしだれも手をつけない。子供はすべての人の注意と同情をひきつつ、しきりに泣きさけんでおばあさんを捜している。不可思議現象である

「これも場所が悪いせいじゃないか」と野々宮君が子供の影を見送りながら言った。

「いまに巡査が始末をつけるにきまっているから、みんな責任をのがれるんだね」と広田先生説明した。

わたしそばまで来れば交番まで送ってやるわ」とよし子が言う。

「じゃ、追っかけて行って、連れて行くがいい」と兄が注意した。

「追っかけるのはいや」

「なぜ」

「なぜって――こんなにおおぜいの人がいるんですもの。私にかぎったことはないわ」

「やっぱり責任をのがれるんだ」と広田が言う。

「やっぱり場所が悪いんだ」と野々宮が言う。男は二人で笑った。団子坂の上まで来ると、交番の前へ人が黒山のようにたかっている。迷子はとうとう巡査の手に渡ったのである

「もう安心大丈夫です」と美禰子が、よし子を顧みて言った。よし子は「まあよかった」という。

 坂の上から見ると、坂は曲がっている。刀の切っ先のようである。幅はむろん狭い。右側の二階建が左側の高い小屋の前を半分さえぎっている。そのうしろにはまた高い幟が何本となく立ててある。人は急に谷底へ落ち込むように思われる。その落ち込むものが、はい上がるものと入り乱れて、道いっぱいにふさがっているから、谷の底にあたる所は幅をつくして異様に動く。見ていると目が疲れるほど不規則うごめいている。広田先生はこの坂の上に立って、

「これはたいへんだ」と、さも帰りたそうである。四人はあとから先生を押すようにして、谷へはいった。その谷が途中からだらだらと向こうへ回り込む所に、右にも左にも、大きな葭簀掛けの小屋を、狭い両側から高く構えたので、空さえ存外窮屈にみえる。往来は暗くなるまで込み合っている。そのなかで木戸番ができるだけ大きな声を出す。「人間から出る声じゃない。菊人形から出る声だ」と広田先生が評した。それほど彼らの声は尋常を離れている。

 一行は左の小屋はいった。曾我の討入がある。五郎も十郎も頼朝もみな平等に菊の着物を着ている。ただし顔や手足はことごとく木彫りである。その次は雪が降っている。若い女が癪を起こしている。これも人形の心に、菊をいちめんにはわせて、花と葉が平に隙間なく衣装恰好となるように作ったものである

 よし子は余念なくながめている。広田先生と野々宮はしきりに話を始めた。菊の培養法が違うとかなんとかいうところで、三四郎は、ほかの見物に隔てられて、一間ばかり離れた。美禰子はもう三四郎より先にいる。見物は、がいして町家の者である教育のありそうな者はきわめて少ない。美禰子はその間に立って振り返った。首を延ばして、野々宮のいる方を見た。野々宮は右の手を竹の手欄から出して、菊の根をさしながら、何か熱心に説明している。美禰子はまた向こうをむいた。見物に押されて、さっさと出口の方へ行く。三四郎は群集を押し分けながら、三人を棄てて、美禰子のあとを追って行った。

 ようやくのことで、美禰子のそばまで来て、

里見さん」と呼んだ時に、美禰子は青竹の手欄に手を突いて、心持ち首をもどして、三四郎を見た。なんとも言わない。手欄のなかは養老の滝である。丸い顔の、腰に斧をさした男が、瓢箪を持って、滝壺のそばにかがんでいる。三四郎が美禰子の顔を見た時には、青竹のなかに何があるかほとんど気がつかなかった。

「どうかしましたか」と思わず言った。美禰子はまだなんとも答えない。黒い目をさももうそうに三四郎の額の上にすえた。その時三四郎は美禰子の二重瞼に不可思議ある意味を認めた。その意味のうちには、霊の疲れがある。肉のゆるみがある。苦痛に近き訴えがある。三四郎は、美禰子の答を予期しつつある今の場合を忘れて、この眸とこの瞼の間にすべてを遺却した。すると、美禰子は言った。

「もう出ましょう」

 眸と瞼の距離が次第に近づくようにみえた。近づくに従って三四郎の心には女のために出なければすまない気がきざしてきた。それが頂点に達したころ、女は首を投げるように向こうをむいた。手を青竹の手欄から離して、出口の方へ歩いて行く。三四郎はすぐあとからついて出た。

 二人が表で並んだ時、美禰子はうつむいて右の手を額に当てた。周囲は人が渦を巻いている。三四郎は女の耳へ口を寄せた。

「どうかしましたか

 女は人込みの中を谷中の方へ歩きだした。三四郎もむろんいっしょに歩きだした。半町ばかり来た時、女は人の中で留まった。

「ここはどこでしょう」

「こっちへ行くと谷中天王寺の方へ出てしまます。帰り道とはまるで反対です」

「そう。私心持ちが悪くって……」

 三四郎は往来のまん中で助けなき苦痛を感じた。立って考えていた。

「どこか静かな所はないでしょうか」と女が聞いた。

 谷中千駄木が谷で出会うと、いちばん低い所に小川が流れている。この小川を沿うて、町を左へ切れるとすぐ野に出る。川はまっすぐに北へ通っている。三四郎東京へ来てから何べんもこの小川の向こう側を歩いて、何べんこっち側を歩いたかよく覚えている。美禰子の立っている所は、この小川が、ちょうど谷中の町を横切って根津へ抜ける石橋そばである

「もう一町ばかり歩けますか」と美禰子に聞いてみた。

「歩きます

 二人はすぐ石橋を渡って、左へ折れた。人の家の路地のような所を十間ほど行き尽して、門の手前から板橋こちら側へ渡り返して、しばらく川の縁を上ると、もう人は通らない。広い野である

 三四郎はこの静かな秋のなかへ出たら、急にしゃべり出した。

「どうです、ぐあいは。頭痛でもしますか。あんまり人がおおぜい、いたせいでしょう。あの人形を見ている連中のうちにはずいぶん下等なのがいたようだから――なにか失礼でもしまたか

 女は黙っている。やがて川の流れから目を上げて、三四郎を見た。二重瞼にはっきりと張りがあった。三四郎はその目つきでなかば安心した。

ありがとう。だいぶよくなりました」と言う。

休みましょうか」

「ええ」

「もう少し歩けますか」

「ええ」

「歩ければ、もう少しお歩きなさい。ここはきたない。あすこまで行くと、ちょうど休むにいい場所があるから

「ええ」

 一丁ばかり来た。また橋がある。一尺に足らない古板を造作なく渡した上を、三四郎は大またに歩いた。女もつづいて通った。待ち合わせた三四郎の目には、女の足が常の大地を踏むと同じように軽くみえた。この女はすなおな足をまっすぐに前へ運ぶ。わざと女らしく甘えた歩き方をしない。したがってむやみにこっちから手を貸すわけにはいかない。

 向こうに藁屋根がある。屋根の下が一面に赤い。近寄って見ると、唐辛子を干したのであった。女はこの赤いものが、唐辛子であると見分けのつくところまで来て留まった。

「美しいこと」と言いながら、草の上に腰をおろした。草は小川の縁にわずかな幅をはえているのみである。それすら夏の半ばのように青くはない。美禰子は派手な着物のよごれるのをまるで苦にしていない。

「もう少し歩けませんか」と三四郎は立ちながら、促すように言ってみた。

ありがとう。これでたくさん」

「やっぱり心持ちが悪いですか」

あんまり疲れたから

 三四郎もとうとうきたない草の上にすわった。美禰子と三四郎の間は四尺ばかり離れている。二人の足の下には小さな川が流れている。秋になって水が落ちたから浅い。角の出た石の上に鶺鴒が一羽とまったくらいである。三四郎は水の中をながめていた。水が次第に濁ってくる。見ると川上百姓大根を洗っていた。美禰子の視線は遠くの向こうにある。向こうは広い畑で、畑の先が森で森の上が空になる。空の色がだんだん変ってくる。

 ただ単調に澄んでいたもののうちに、色が幾通りもできてきた。透き通る藍の地が消えるように次第に薄くなる。その上に白い雲が鈍く重なりかかる。重なったものが溶けて流れ出す。どこで地が尽きて、どこで雲が始まるかわからないほどにものうい上を、心持ち黄な色がふうと一面にかかっている。

「空の色が濁りました」と美禰子が言った。

anond:20241001033922

https://archive.md/5ePKG https://archive.md/2fkwe#selection-5551.45-5699.8 :

https://archive.md/9iLsV

保険証マイナかというインターフェース解決する問題などほぼないのです。”

保険者被保険者によって、高額療養費や任意給付の額は異なります マイナ保険証で、そんなに簡単任意給付等の作業不可能です”

https://archive.md/gBoxM

“むしろ今切り替えがマイナの方が遅いということが問題になっているわけです”

https://archive.md/RYXF1

保険証はすぐ発行できるし、1ヶ月分まとめて保険請求が来る次の月までに健保組合が把握していればいいけれど、 マイナンバーだと、中央センター登録されるまで保険証として使えないor古い情報ままゆ医療機関カルテを汚してしまう。最悪返戻になり、医療機関負担になる。”

機械にブッ刺したのになぜか正常に処理できないのが問題で、患者医療機関もどないしようもないのが最悪。”

https://archive.md/JeebA

“本人情報すら間違いがある。”“情報が最新でない”“確定申告時には前年の12月などの情報が間に合わない”

“「業務効率化により医療現場負担を軽減できる」 →医療機関の前で言ってこいレベルの嘘”

https://archive.md/hcQGu https://archive.md/e7wE6

厚労省すらマイナ返戻が減るなんてメリット広報に使ってませんが”“そもそもオンライン資格確認義務化する前から返戻が激減してます

2024-09-29

anond:20240929140328

システムが使いにくいんだろう。

いちいち確認求めてくるとか、同じ画面で4回ぐらい間違えちゃいけない順番でボタンを押さないといけないとか。

一度に見たい情報が別画面にあるとか。

他の会社が作ったならまだしも、自分会社システム作り直して使いにくくなるのはあまり想像できないな。

ある程度時間がかかっても使いやすシステム提供できれば、文句も言われなくなるんじゃね。

人情シスだったら工数は融通利かせて、予定も長めに言っておいてから頑張って早く仕上げたみたいな見せ方にすれ。

anond:20240929201733

横だけど、たぶんそれで分かってくれる会社なら元増田は苦しんでないだろう。

どうせもっとうまくやれる代わりがいくらでもいると勘違いしてる。

SIerに居た頃によく見たよ、一人情シスが回らなくなって飛んだりパンクたか業務巻き取ってくれと言われて見てみたら全部巻き取ると億越えるし保守費用も数千万とか。

結局そういう会社は本当に必要な最低限のシステムだけ巻き取って保守という選択をする。それでも数千万はするけどな。

痛い目見させないと分からんのよ。

もしくはせいぜいこのままだと大損害だぞ、と教えてやるのが優しさだ。

ホーム・アローン2を30年ぶりに見直したら2倍速で見ても退屈でビックリした

凄いな。

最近の娯楽って進化しすぎちゃってるのかね。

昔ながらの退屈なギャグ人情話なんてもう見てられんわ

2024-09-28

悪人犯罪者って勘違いされてるよね??

悪人だって善行をすることがある

犯罪者だって法律を守ることがほとんどである

 

これはわかるよね

人生の中で一個でも汚点があると悪人犯罪者になるが、それ以外の行動は問われてないからこうなる

でも、悪人犯罪者に触れてこなかった人は、なぜか「いつだって悪いことをしている」と勘違いしてしま

これで起こるのが、誰かを出会ってその人が善行をしているときに「この人は悪い人ではない」と思ってしまことなんだ

あるいはその人が捕まったときに「そんな事する人だとは」なんて勝手にショックを受ける

もちろん、常に悪いことをしている悪人犯罪者も居るんだけどね

この勘違いって日本平和すぎるからこそ起きるんだろうな

 

犯罪者でも善行をする

善行をしてるから悪人でないとは限らない

 

これを肝に銘じてほしいね

なんならヤクザだって義理人情みたいな話あるじゃん?優しい人が悪人っていうのも全然あるんだよ

2024-09-27

anond:20240927161851

連中は虫なので。

興味が移ればそういうことは言わなくなる。

はてなウヨク見てみなよ。

あんだけ支持してた暇の惨状を救おうと動いてるのが居るか?

尻馬に乗っかってただけで今はホッカムリして逃げてるだけ。

はてなサヨクもそうだが、SNSの「思想家」は人情がどこまでも酷薄

生き物として薄っぺらいんよ

五大新地を制覇したのでレポ

新地といえば飛田新地ってイメージがあるけど、それ以外に大阪には松島今里信太山滝井の4つがあり、合計5つの新地がある。

それぞれの新地には特徴があるので駄文ながらレポ。

飛田新地

一番有名。

サクッと抜くにはちょっと高い。1年前とかだと20分16000円で10分ごとに5000円プラスだったけど今は値上がりしてるかも。

価格帯でいえば高級ソープなみ。

それでもちょんの間という性質パネル詐欺には合わないし、1万数千円で美女と遊べるので払う価値はある。

シャワーはないので遊ぶ前に近くの銭湯で入浴は必須

松島新地

飛田新地と同じくちょんの間

飛田新地に比べて値段が3割ほど安い。それで女性はどうなのかというと、確かに飛田と比べるとややクオリティは下がってしまうが、それでも綺麗な女性はたくさんいる。また、サービス飛田に比べて少し良い。

プレイ前後シャワーがあるが、しっかり洗うわけではないので風呂に入ってから行くことを推奨する。

今里新地

こはちょんの間ではなく、おばちゃんに好みのタイプを伝えてそれにマッチする女性を連れてきてくれる。

ほかの新地に比べて年齢層はやや高いが、俺と遊んでくれた女性は綺麗なお姉さんといった感じだった。

俺が行ったところは部屋もかなり広く、民宿みたいなところだった。

シャワーはないので遊ぶ前には絶対風呂に行こう。

信太山新地

ここも今里新地同様、好きなタイプを伝えてそれに合う女性が来てくれるのだが、他の新地と違ってかなりシステマチックで驚いた。

他の新地人情みたいなのものが溢れているが、ここは良くも悪くもシステマチック

飛田新地に劣らない美女が多いらしく、俺と相手してくれた方もかなり美女だった。それでいて飛田新地よりもかなり安くコスパはかなり良い。

交通の便は悪いけど、個人的に一番好き。

シャワープレイ前後で浴びることができるが、それでもやっぱり風呂に入ってから遊びに行こう。

滝井新地

何も覚えていない。

察してくれ。

行くなら風呂に入り覚悟を決めてから行こう。

以上です。

これから行く人へのアドバイスとして

風呂に入ってから行こう

②爪もなるべく切ろう

③歯も磨こう

風呂に入ってから行こう

の4点です。

また、遊ぶわけでもないのに観光気分で行くのはそこで働いている方たちに失礼なのでやめましょう。

2024-09-26

anond:20240926073624

ほっこりする。

クソパヨにしてみれば

石川自民党地盤でなんら省みる必要のない敵の人民、敵の陣地だからね。

既に敵である人々からまれたところでどうということはないのが人情

党派性に曇った時に人間はいくらでも酷薄になれる。

増田くんもクソパヨがまた選挙で負けたらボロクソに罵ってあげるといい。

2024-09-20

初代からポケモンやってるけど

最初ポケモンを捕まえるだけで楽しかったんだよな

もちろんピカチュウかわいいしグッズを買った事もある

けどキャラかわいいから遊んでる訳じゃなかったのよ

今でもその感覚なので、ポケモンゲットまわりのシステムミリも変わってないのに

人情劇を楽しむように変化した今のポケモン違和感しかないんだわ

いや人情面白かったけどね?

なんかこう、集める事がまた楽しくなるシステム改変ないもんかね?

なのでパルなんたら安くなったらやってみようかなと思ったらこれよ

人情劇に振り切るならリンダキューブくらい強烈なやつお願いしま

いや薬局で明らかにやべえくすりとか葉っぱとか変えた時は強烈だなと思ったけどね?

何がいいたいのか分からん…またときめくポケモンを見せて欲しいんだよ任天堂には

正直パルなんちゃらの一枚絵の方がワクワクしたんだよ

そういうアレだよ

大事IPなら新人研修みたいなソフト出してんじゃねえよ

anond:20240920151436

弁理士は毎回ちゃん仕事しないといけないから大変。負け組

弁護士人情派でない限りは得意分野に特化する。

TVCMやってる弁護士事務所が一番良い例。

コピペしてるだけで金が稼げる。

客がいるなら勝ち組(実際は今、レッドオーシャンみたいね

まぁコピペで金になるのは過払い金B型肝炎アスベスト訴訟とかだけど、

その他の離婚調停だの、金銭トラブルだのも、基本的にはほぼコピペで方が付く。

だいたいトラブル内容なんて決まってるから

でも弁理士は違う。毎回大変。

2024-09-17

anond:20240917194620

人口10万ぐらいの都市でも未婚がどうたらこうたらいちいち言われないよ

2軒隣はもう家族構成も知らんレベル

 

人情あふれる田舎も噂が一瞬で広まる監視社会も村落の話で、都市の話じゃない

2024-09-14

anond:20240914194641

まり新卒から特に成長してないってことやん

そんなら若いやつにお小遣いあげたくなるのが人情やね

港湾利権だなんだってやつ、関西地方の「厚い人情」を感じる反応が多くて笑顔になれます

2024-09-12

anond:20240912103135

美麗なゲームとかは普通に体感差出るのでは

車で言うならそもそも最高速度が変わる感じ

でなくても大体同じことができるからってiPhone16出た後に15買う奴は少数だし、

別にPS5無印も大して安くない、数万余計に出してでも高い金出して型落ち買いたくないのが人情

2024-09-10

インド規律を産んで生産力を向上させてきた時の話 その1


https://anond.hatelabo.jp/20240909201827

そんなに仕事の話をして欲しいならば俺が少しだけ語らねばなるまい。

インド人カスだ。

それが俺のインド駐在で学んだことである

会社の都合でインド支部に異動になり、直面したのはこいつらマジで約束を守らないな、ということである

遅刻は当たり前、嘘も当たり前。それがインド人だ。なんでかというとこいつらは「短期利益のためなら何でもしていい」とガチマジで思っているからだ。

職場学校にいたどうしてそんな下らねえ嘘つくんだよってムカつくタイプを思い出せ。それがインド人デフォルトだ。

なんでかっつーとインドではみんながゆるゆるで事実関係確認なるもの物理的に行えないからだ。

から電車が遅れた」などと言って遅刻されても、本当に電車が遅れているのか確認する術がない。

確認相手インド人カスからだ。真実が霧に消えてしまう国なので、自分の見たもの以外は信じられない。それがインドかい地獄だ。

まあ、その辺かなりの競争社会なのもあって失点=即死みたいな文化もあるから可哀想といえば可哀想なのだが、仕事をする上では適当クソ野郎もの集団と付き合うメリットマジでない。

弊社もそんなインド支部を置いたものから現地人が上手く使えず、日本駐在員たちが次々と精神を病んでしまい、俺にお鉢が回ってきたというわけだ。

余り細かい事は特定が怖いので書かないが、社会的に大変価値のある仕事である。人の命を救うことに非常に関わりの低い商品を扱う会社である

まり適当野郎どもがいなければ救われた命があったというストレスにみな耐えきれなくなって心を病んでいくのだ。だからこそ、俺はその現地法人チームに規律をもたらす必要があった。

そういうのなら、増田君が適任だろ、という上司の力強い言葉は確かである。俺は規律を産むことにかけては自信があった。

まず、着任時のスタンスとして「聞かずにやるな」と「その程度のことは聞くな」二つの性質を合わせもつことにした。

要はダブルバインドだ。大声も重要だ。

インド人基本的にその場を凌ぐためならばありとあらゆる手段使用してくる。

から、とにかく、部下の人格を透明にしていくのだ。混乱をもたらし、人情をもって感情否定していって完璧ソルジャーに仕立て上げる。それが俺の役目だ。

同時に、メンヘラ人格をしっかりと作り上げ、アピールするのも重要である

インド人は実は人情である。非常に。なので、人前で俺は泣いた。

「みんなで俺を出世させない気なんだ!俺が嫌いなのか!俺の子供たちはもう終わりだ!」

みたいなことを言って号泣するのである

楽勝だ。子供なんていないし妻もいないが、インド人家族の事となるとアホになる。根源的に、家族がいないという概念理解できない。

子供にはマジで甘い。ものすごく甘い。厳しい人が時々見せる優しさにも弱い。プリミティブな情緒で生きるカスインド人だ(それを計算に入れて小ズルく短期利益を得ようとしてくる知能があることも忘れてはいけない)。

から情緒を揺さぶることで感情平衡感覚喪失させていく。

学校先生がすねて教室からいなくなる、みたいな手法がやたらと効くのがインド人というみじめなアニマルである

ただしそれだけだと舐められるので、時にマッチョを見せつけることも重要だ。

相手価値観を破壊し、思想破壊するためには必要なことである。Aな人間はBなはずだ、という既存概念を壊していくことで今までの人生経験否定して人生否定して人格否定して、透明で使える人間に仕立て上げなければならない。

いや、人間である必要はない。虫のように美しい機能的な存在へと作り変えるのだ。

そういう意味人間人間たらしめる、『宗教』という共同幻想は厄介だ。

俺は宗教が嫌いだ。

仕事邪魔からだ。

死後の世界とか輪廻転生とか因果応報とかあるわけがないだろ。

そもそも思想だの心の拠り所というもの必要ない。思考だけしてくれればいいのだ。

早く人格個性を捨てて欲しいのだ。インド土人共の基本感覚文字通り地球ゴミことヒンドゥーなのだが、こいつを否定するのはあまりにもコストが高い。

まあ基本的には「君の不利益って全部キミの前世のせいだよね。カスみてえな前世だな」ということをひたすら言い続けるのが有効だ。

勿論直接的には言わない。そういう感覚をくすぐるのだ。あとはカーストプライドも、同様に「くすぐる」。

インド会社にはカスみたいな下働きカスども(トイレ掃除だけするやつとか、社内配送だけするカス。こいつらも自分の下の階層人間を見下しまくっているのでまさにカス中のカスだ)と比べてお前はどうなの?というのをやるのだ。

これはかなりバランスを考えなければいけない。遠回りにやるのだ。あの人の仕事は丁寧だね(それに比べてお前は)といったように。

リボンデスクにつけることも有効だった。俺は10個のリボンを部下に配布した。

「最低限の仕事をするたびにコイツをとる。これが全部とれたら一人前」というようにするのだ。

勿論、この制度は部下から提案があったことにする。インド人基本的に人事評価からなにからなにまで共有する家族的な所がある。

それを壊す意味でも、疑心暗鬼を生み出しコミュニティコミュニケーションの分断を狙っていかなければならない。

あいつはお前を陥れようとしているぞ」というのをなぜか嫌うのだ。やつらは。常に即物的思考他人迷惑をかけまくっているのと矛盾しないのかと思うものだが、とにかくそういうものなのだ

加えてプライドの高さを利用するためにもこのリボン制度有効だった。

要は、リボンが取れてないやつはバカだ、という風潮を作るのである。そして、これはみんなの前では取ったり取らなかったりする。状況や報酬矛盾が生じるようにする。

あいつは俺に嘘をついているんじゃないか?」という不和を生み出すことで、横の結束を機能不全に陥らせる。

これにはまともなインド人の協力が必要不可欠だった。仮に「クリシュナ君」としよう。彼は優秀で、俺やお前達みたいな一般的日本人の規律を多少なりとも理解できる男だった。

俺は彼と親しくすることにした。実際にクリシュナ君は仕事が大変できたので、「なんでこいつみたいにできないんだ」というポジションにつけるのにはうってつけだった。、

同時に、排斥される男も必要で、仮に「サイ君」としよう。彼は仕事はそこそこだったが、とにかく嘘をつく癖がひときわ酷かった。だから俺は彼を徹底的に弄った。

髪型を弄り、顔を弄り、趣味を弄り、学歴否定し、業務を全て笑い物にした。そのうち、俺と一緒にみんながサイ君を笑うようになった。ゴミ共め。知能がねえからイジメなんかするんだ。

と俺は冷静だったが、とにかくそうやって家族集団意識を、会社のチームに少しずつスライドさせる、そういう手ごたえを感じていた。

同時に成績も無事に上がり始めていた。当然だ。通常の3倍働いているのだから、業績もその分伸びる。だが、俺は個人的にはあと倍は行けるなと感じていた。

家族と飯食うとか、下らねえ趣味だとか、そういう余計な人生をやっている暇があったらもっと仕事が出来るからだ。

徹底的な監視システム成功しつつあった。基本的にやった業務は全て写真で撮って送れ、俺は見たものしか信じない、というのを大原則にしたのだ。(これは多くの日系企業、現地企業に取り入れられた)

信じられるのは、ルール規律成功、そして俺だけでいい。蜂さんや蟻さんのような、何も考えず何も思わず集団のために無意味に命を捨てられる、美しい生命体になるのだ。

だが、混沌に秩序をもたらそうとする真実と愛の伝道師ライトサイドの権化たる俺はこの後、ゴミカスから、何故か思わぬ反撃を食らうこととなる。(続く)

2024-09-09

自由主義者を縛る唯一の鎖が錆々、断ち切るぞ

まったくもってばかである。こいつらがばかでなければ我々全員東大OBである男根主義)。

情状酌量の「情」などすっかり裁判官人情になってしまっており、大岡裁きがしたいなら越前引っ越しなさい(福井県に在住の法曹関係者無罪)。

機械的運用は怖くてできないので感情曖昧運用しますってんなら裁判員でも裁判長でも変わんねーよ時代に追いつけ。せめて類似判例機械的に関連付けたり、文書類似度的なもん出したりしろや。人間運用してもいいか機械インサイト深めろや。アホか。大岡時代かおのれら。

2024-09-06

この1年で確定申告めっちゃ簡単になってるよ。 anond:20240905180330

この1年でマイナポータル自動連携項目が激増していて確定申告がとても簡単になってきています

税金確定申告知識がない人ほど、年末調整ではなくスマホ確定申告したらいいと思う。

マイナポータル自動連携できる項目

給料源泉徴収票

生命保険

iDeCo

住宅ローン

ふるさと納税

医療費

公的年金

国民年金保険料

証券口座特定口座)

などなど

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/mynumberinfo/list.htm

 

一部の保険会社などの対応来年からのようだけど、多くの給与所得者の年末調整確定申告必要な項目を満たしていると思う。(個人事業主や他の所得区分がある人は今回の話の対象外

連携のおかげで確定申告簡単になったよ

自動連携ができると、あてはまる控除申請項目に自動的に数字が入るので、何も考えずに進めるだけで確定申告ができる。

金額を打ち込む事も控除項目も選ぶ事も必要ないので、知識がなくてもスマホだけで1時間もかけずに簡単にできるようになりつつあるよ。

 

還付がある場合登録した銀行口座勝手に振り込まれるし、納税必要になった場合スマホ納税ができる。

自動連携のおかげで税金の還付の申請忘れもなくなるので、保険会社から郵便に気づかす放置してても、ちゃんと税還付を受けられるようになるよ。

 

税務知識や余裕がない人ほど恩恵が大きい

会社に提出する年末調整申請書類って難しくないですか?入力する(書き込む)項目が多いし、細かい字で説明が色々書かれていてどこに何を書くのかが分かりにくいし。

その一方でマイナポータルは、操作画面が昨年リニューアルされて、ずいぶんわかりやすくなりました。

年末調整書類を書くより、スマホ確定申告をする方が簡単になったように思います

 

知識や余裕がなくて年末調整書類を完成できない人、保険控除のはがきをどうすればよくわからない人、年末調整に遅れて税還付を逃しているような人こそ、マイナポータルを利用した確定申告したらいいと思う。

低賃金ダブルワークで忙しすぎる人とか、会社ブラックちょっとでも遅れたら年末調整してくれない環境の人とか、そういう人にこそ恩恵があると思う。

 

社会保険料免除申請なども簡単

確定申告さえ終われば、年収によって受けられる、様々な免除申請マイナポータル簡単にできます

例えば国民年金免除申請必要なのはマイナンバーカードを2回かざす(ログイン、本人情報取得)のと、配偶者名前入力世帯状況の入力)くらいです。それ以外はボタンクリックだけで5分程度で申請が終わります

 

いろんな申請が、税知識社会保険知識がない人でも簡単にできるようになりつつあります

 

税務署の手間も減るんじゃないか

会社年末調整数字や項目の入力を人力で行うとどうしてもミスが発生するけど、自動連携で全て済むようになると転記ミスや再申請申請遅れなどがなくなるので、税務署コストも減らせるんじゃないかなと思う。

スマホPCでサクッと確定申告してもらえると、確定申告書コーナーの人員も減らせると思う。

  

中小企業個人会社にとってとても良い

年末調整って小さな会社かにとってはかなり面倒で難しい作業

経理スタッフを雇うのも、外部に頼んだりするのもかなりお金かかるし。さらに提出された書類は7年間の保存義務あるし。

こういった面倒な作業があるから、人を雇う事はせず1人会社業務委託のみで運営しようと思ってる個人会社も多いと思う。

年末調整制度がなくなって、必要な人は確定申告手続してくれるようになるなら、必要経費が減るので従業員ボーナスを増やせる会社もあるんじゃないかなあと思う。

 

ちなみに現在でも会社に色んな控除書類を提出せずに年末調整書類に何も書かず、自分確定申告で処理できるよ。

 

 

マイナ連携できる項目一覧

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/mynumberinfo/list.htm

源泉徴収票連携開始

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/mynumberinfo/kyuyogensenjoho-top.htm

2024-09-05

anond:20240805000826

引き込まれて夢中になって読んでいたら一瞬でした。

投稿者様のご経験、男の私から見ても本当に恐ろしいと思いました。自慢どころか、投稿者自身が辛いと感じているならばそれが全てで、他の人がどう受け取ろうと関係ないです。身体しか目がいか投稿者自身を見向きもしていないような輩が女性含めとても不快で、ご胸中を察するに余りあります…それでも野郎共を十把一絡げにして嫌いにはならず、いつか…と希望を捨てきれずにいるのも、人情味があって素敵だと思います

他の方が子どもを中心に生活しざるを得ない期間を、自分のために過ごすというのも、それはそれで子持ちの方は経験できないステージなのではないかと私は考えています。置いていかれているとかそういうのでもなく、居る場所が違うだけなんだと思っています

みんな普通という曖昧基準に囚われ過ぎているような気がして、普通という宗教狂信者を見ているようで恐ろしく感じるときがあります

普通という色眼鏡を通して、私ではない何かを見られ判断されているような感覚。私が私であることを許されていないような感覚。その普通を嫌っているのと同時に、自分の中にも少なからずその基準が刷り込まれていて、そこから見てマイナスな私に焦りを感じるのも気持ちが悪いんですよね。

人生紆余曲折ありましたが、ちょっと帰り道にご褒美で美味しいもの買って食べたり…人生ってそんなものでもいいんじゃないかと思うようになってからは、ほんの少し楽になった気がします。

からすれば、投稿者からは人としての深みを感じますし魅力的だと思います。歳も割と近いですがお互いに悶々としつつも何とかやっていきましょう。

ほんの少しでも肩の荷が下りて、気楽に生きることが出来ますよう心よりお祈り申し上げます

削除された日記トラバリーからも消してやるのが人情というもの

2024-08-28

みんなAIに冷たくて悲しい

AIが描いたイラストには「所詮AIが描いたイラストでしょ」って、AI差別する。

AIが描いた文章には「人情味がない」といって嫌い、人が書いたのではなくAIが書いたのだと分かると途端に下に見る。

それが悲しい。

AI私たちデータ学習しているのだからAIは謂わば私たちの子ものようなものだ。

私たち社会の子ども。

AI私たち人類の子どもなのだ

子どもの成長を喜ぶのが、親というものだろう。

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん