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はてなキーワード: 新聞とは

2024-10-09

anond:20241009153706

さいころ新聞に折り込まれ広告を見ると近所に出来た

電気屋さんの開店セールのチラシが入っていた。

そのチラシには「開店記念、ホットプレートで作った焼きそば無料配布」の文字が!

焼きそばが大好きだった俺は、タダで焼きそばか食べられるのかとワクワクしながら

弟と一緒に電気屋の前まで行ったが電気屋の近くまで来た時に目にした光景

閑散とした客誰一人としていない店頭一生懸命呼び込みをしながら

焼きそばを小さなホットプレートで  焼きつづける電気店主夫・・・

子供の目にもあまりにも寂しい雰囲気だったので「焼きそば下さい」と

店の前まで行く勇気が湧かず弟と一緒に遠巻きに電気屋を見て、そのままそそくさと帰宅した。

それから月日は経ち電気屋は無くなった。

2024-10-08

袴田さんの件、本当によかった。

直接は関係ないけど、ちょっと前に朝ドラ話題だった尊属殺人判決が出た当時の新聞図書館で見てみたら、少数派だった裁判官が憤懣やる方なし、というコメントを出していた。「公務員など身分に応じた量刑があるのに厳然たる身分をわきまえないとは何事だ。世論におもねるとは」みたいな調子。たぶん公務員警官とか)を害したら罪が重くなるみたいな判例があったのかと思うがよく知らなくてごめん。

今読むと笑っちゃうけど、当時は大真面目に信じられていたんだろう。親子が平等とは思われていなかった。現代でも後からみたら「令和の人って(笑)」みたいなことはたくさんあるのだろう。

ついでだけど、昔の新聞おもしろいよ!

この盤面の局面をどうゼルダ増田か田素間菜ダル背宇どをン目くょきノンメンバの子回文

おはようございます

橋本環奈です!

この盤面どう打開すればいいのかしら?

早々にお腹を空かせて道端で倒れたギャルを助けに持参したおむすびを食べさす現代アンパンマン的なギャル物語だと私は踏んでいる朝ドラの『おむすび』だけど

それとはぜんぜん違う盤面!

とはいえ

私は詰め将棋のコーナーの新聞の片隅のそういうやつのパズル的な将棋を解くことをチャレンジしたことは一度も無いの。

でも

またゼルダの話?って言われちゃいそうだけど、

ちょっとだけ遊んだ昨日の盤面は

高台にあるハートの器をどうやってとるか?

その画面をずーっと眺めながらあれやこれや試行錯誤しながら1手ずつ進めていくの。

これは一種詰め将棋じゃないの?って思いつつ

世間のあの新聞一角のコーナーを賑わせている詰め将棋のコーナーは

きっと小さなゼルダの伝説的な謎が詰まっている局面なのかも知れないって逆に思ったの。

とはいえ

私は将棋といえば王将餃子2人前にルービーを決めるスタイルしか知らないの。

カウンター王手飛車取り!っていったら

もう餃子2人前とルービーが提供されるからいつものお得なセットなのよね。

それが王手角取りとなると八宝菜ルービーセット!

王手飛車角取りになると餃子2人前に八宝菜ルービーゼット

そんな局面ね。

そんで私は

そうよ!

牢屋ゼルダが閉じ込められて身ぐるみ剥がされて装備が一切無い状態で一切の「カリモノ」が出来ない状況で

トリィのものホールドさせて移動させるって技しか使えない、

詰め将棋の盤面で言うところの、

餃子王将餃子2人前頼まずにまずラーメンから行くタイプ餃子屋さんにいって餃子頼まないこいつ出来る!って思わせる強いパターン

むむむ

私はそのトリィのモノを動かせる能力のみで、

そのハートの欠片をゲットする盤面に直面している局面で極端に緊張していたわ。

うーん、

これを取り損なったら取り損なうわ!ってトリィおねがい!って言ってもトリィは黙ったまんまでヒントすら出てこないじーっと画面を見続けながら私はハイボールをちびちびと飲みながら炭酸がもう全部抜けかけて気の抜けたハイボールになった瞬間に開眼したの!

これだ!って!

ふと閃いて

モノを置く置き方を階段状にして上に登れるようにして

無事ハートをゲットしたの。

やったー!

この盤面の局面を極度の緊張の中、

突破してハートをゲットした嬉しさは格別よ。

そして私は無事牢屋から脱出して、

途中でセーブして中断したらまた牢屋の始めに戻されて、

ええ!?ってその盤面をちゃぶ台返しにした瞬間ひっくり返ったちゃぶ台

上にお茶碗とかご飯とかお味噌汁がのっかっているけれど

それが真上にちょうど綺麗に上がってちゃぶ台がひっくり返ってもとの位置に着地した途端、

ちゃぶ台の上にあったご飯のよそってあるお茶碗や熱々の美味しそうなお味噌汁が注がれたお椀が1粒のご飯も1滴のお味噌汁もこぼれずに元通りに着地したの。

ちゃぶ台返したけどもとにもどる奇跡

ELT的な信じ合える喜び!

お昼に食べたいハンバーガーBLT!これも信じ合える喜び!

それら奇跡と同じぐらい

お猿さんにタイプライターをあげて夏目漱石坊っちゃんを書き上げる奇跡

分解した懐中時計を水を張った水槽の中でかき回して元通りの時計に組み立てられるぐらいの奇跡

ラッパー感謝するのはだいたい両親!

それも奇跡

それと同様なそれと同様な事が起こったの!

えー!セーブしてまた最初から

そんなちゃぶ台返しおのののかながらも

ってそれ野球球場でのビール売上ナンバーワンの売り子さんのおのののかさん!

でもまあ私は1度の突破したノウハウがあるから

学習しているのですぐさま突破できたけれどね!

これ全体的に今のところの状況だと、

何かが難しいというよりも

フィールドや敵や仕掛けの突破はもちろん

全てにおいてカリモノでどう乗り越えるか!ってのが主題になっているテーマでもあり、

私は改めてそれに気付いたの!いまさらながらに

そして

ハート無事に取れて良かった!って

なんか達成感!

あんまりプレイ時間が増えると眠たくなっちゃうので

私は昨日続けていて取れないと諦めていたハートを再挑戦して取ることができたか

やっぱり諦めなければ試合終了じゃないって校長先生の偉い言葉であるような漫画の一節を借りるなら

バスケがやりたいです!」っていうと思うわ。

なるー!

なるー!って言うのはなるほど!の略で

秋の祭典である今使い心地のいい言葉なので

秋の訪れと同時に使う秋の季語なのよね

なるー!って

インスパイヤネクストとはちょっと違うかな?

本当はどんどんゼルダを進めたいけれど

さっきも言ったように1日1局面を行って進めて行く

美味しいチーズ大事に食べる感じ!

リスさんがほっぺにたくさんどんぐりを頬張って基地に帰る様で

一気にストーリーを進めさせちゃうと勿体ないなって

チーズの角から食べる感じね。

『ニーアオートマタ』のことも忘れてないわよ!

最初セーブポイントまで到達するのが達成できず

なんでかつて無いこのセーブポイントの遠さなの?って思ってしまう早々に断念してしまいそうだけれど

なにせ『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』が落ち着かないと落ち着かないわ。

でも、

ゼルダ世界中あちこち寄り道しまくってここはどうなってるの?って探検はつまり冒険してる感じ!ってのもあるし

そんな感じよ。

朝ドラの『おむすび』つぎ誰をおにぎりで救うか楽しみでもあるし、

楽しみばかりな秋!

でもよ

良いニュースはたくさん上で言ったけれど

悲しいニュースもあるの。

ぐすん。

定食屋さんの秋の秋刀魚フェアは先週で終わっちゃったのよ。

結局私は大谷翔平選手の記録に全然惜しいところまでいったんだけど

秋刀魚ルービーを決めた本数は

2-2よ。

世界レヴェルの記録ってやっぱり凄いんだわ!って

その凄みを感じたところよ。

でも

マーケット秋刀魚売り場で秋刀魚は売ってるし!

秋刀魚買いに走ってマーケットには行けたら行くわ!

うふふ。


今日朝ご飯

ワカメおにぎりしました。

別におむすび』に引っ張られたワケじゃ無いけれど

でもたぶんゼロじゃない薄らとおにぎりが私の脳裏を漂っていて今日ワカメおにぎりにしよう!ってなったのかもね!

なるー!

秋だもん。

デトックスウォーター

ホッツルイボスティーウォーラーにしてみました!

ホッツも熱々だけど飲み頃ぐらいの温度にまで置いておけば飲めるので

だんだんとホッツな季節になってきたわ!って実感するところね。


すいすいすいようび~

今日も頑張りましょう!

anond:20241007151410

誰かの意見同意して

何かを言った気になってばかりいては

自分の考えを伝えるという能力が鍛えられないよ

まずは月に一冊くらい本を読んだり

新聞を読んでみたりするといいと思うよ

anond:20241007222527

「月に一冊は」という表現

せめてそのくらいはという

最低ラインを示しているよ

君は基本的な読解力が足りていないので

まずは児童向けのやさしい本を月に一冊は本読んだり

新聞を読んだりしたほうがいいよ

2024-10-07

固定電話が未知の通信機器になってる」って答え書いてあるのに的外れブコメ多すぎんか

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/president.jp/articles/-/86672

これ連載第一回にはさらに強烈で電話恐怖症で退職とかって話も出てきてんだけど、本質的ブコメ少なくて割と深刻じゃね。

指摘してるブコメもあるけど、コレって入社時の受け入れ環境の変化に会社側がついていけてないって話でしょ。

例えばさー、飲み屋でイッキして一発芸が出来て、良い感じに二次会を確保しつつ、朝まで接待麻雀に付き合えるのが社会人必須技能とか、もう無いじゃん。

なんなら、もう普通自動車免許持ってなくても別に就職とかできるでしょ。

昭和時代なら、普免もない、新聞も取らない、固定電話を引かないとか、会社でも相当変わり者だったっでしょ。

工場勤めてるとよー、未知の機械は怖いよー。指が飛ぶくらいで済めば御の字で、ちょっとしたことで重大事故になるからよ。

わかってるだろうで、新人プレス機とか絶対に触らせないけどね俺なら。死にたくないし。

から電話番を新人にさせるのに、わかってるだろうでやらせ会社とか、社会を舐めてるとしか思えないね会社の顔たる窓口業務を舐め腐ってるからこんなことできんでしょ。

大事取引先に「はー、なんかモゴモゴ言っててわっかんねえなあ!ハッキリ言ってもらえないスか!」みたいな100%善意新人が聞き返しちゃって大問題とか、経験したことねえんだろうな。

やってみせ言って聞かせてさせてみて、褒めてやらねば人は動かじ。昔から変わってねえだろうよ。これ現場猫案件よ?

anond:20241007170336

これらの議員が無記名で新聞恨み節を言いまくってるところが増田そっくりで草しか生えないんだ

anond:20241007152033

他人コメントもじって返信して満足かな

ゲームばかりしてないで

月に一冊は本読んだり

新聞読んだりしたほうがいいよ

anond:20241007123102

自分も読んでないのに他人に多くを求めないほうがいいよ。ネットばかりしてないで月に一冊は本読んだり、新聞読んだりしたほうがいいよ

anond:20241007121218

すぐにカスとか強い言葉に頼らない方がいいよ

ネットばかりしてないで

月に一冊は本読んだり

新聞読んだりしたほうがいいよ

anond:20241007040855

文章下手だね

ゲームばかりしてないで

月に一冊は本読んだり

新聞読んだりしたほうがいいよ

anond:20241007101610

普通に新聞テレビだよ

つーか、嫌がる程度には詳しいんだろ

みんな政治どこで学んでんの

政治に無関心な俳優ニュースがあったけど俺も近いスタンス

てかはてブ見ててもみんな政治についてご意見番のごとく色々語ってるけど、その知識はどっから得てるんだ?

俺は子供の頃から人や社会の成り立ちに全く興味がなく社会科の成績がボロボロ政治チンプンカンプンだったがいい加減学び直したい

でもどこから学べばいいかサッパリ

テレビはくだらんワイドショーばっかりだから論外として

新聞あいつら未だにAIに(人工知能)とかCPUに(中央演算処理装置)とか誰でも知ってる技術用語にくっそどうでもいい注釈とかつけるくせに政治経済用語常識だとばかり何の補足もしやがらないから何度読んでもサッパリ

子供向けのやさしい解説コンテンツとかもあるけどそれこそ教科書的な表面しかなぞってなくて本当に知りたい知識は得られない

知り合いと語るってのも友達いない自分には無理だ

俺みたいな政治音痴はもう池上ナントカみたいなやつに頼るしかないのか(見たことないけど)

2024-10-05

anond:20241005233249

さいころ新聞に折り込まれ広告を見ると近所に出来た電気屋さんの

開店セールのチラシが入っていた。

そのチラシには「開店記念、ホットプレートで作った焼きそば無料配布」の文字が!

焼きそばが大好きだった俺は、タダで焼きそばか食べられるのかとワクワクしながら

弟を一緒に電気屋の前まで行ったが電気屋の近くまで来た時に目にした光景

閑散とした客誰一人としていない店頭一生懸命呼び込みをしながら焼きそば

さなホットプレートで焼きつづける電気店主夫・・・

子供の目にもあまりにも寂しい雰囲気だったので「焼きそば下さい」と店の前まで行く

勇気が湧かず弟と一緒に遠巻きに電気屋を見て、そのままそそくさと帰宅した。

それから月日は経ち電気屋は無くなった。

[]押し紙

押し紙(一般)【おしがみ】

新聞社販売店に対して余分に押しつける新聞のこと。

日本場合新聞社販売店に対してノルマとして買い取りを押しつける行為商法の「優越的地位の乱用」に当たり法律違反であるが、公正取引委員会ほとんど取り締まったことがない。



ジャップスさぁ...

もうはてなコンテンツ制御無しっていうのは無理なんじゃね?

もうね、はてな有害すぎるんだが。

これがホッテントリに入ってるんだけどさ

グーグルマップ川口市役所を「クルド市役所」と表示 「寺院礼拝所」と説明も 「移民」と日本人

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/www.sankei.com/article/20241004-G4LDR4VDOVACFFQQV2PDHVPHLI/

 

このグーグルマップの項目いじりの悪さはずっと前からあって、日本でも恒心教やってる連中が逮捕されている。Wikipediaにも項目がある。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%97%E6%94%B9%E3%81%96%E3%82%93%E4%BA%8B%E4%BB%B6

というか、川口市役所の件も早速追加されてるな。

こんなもん昔からあるネット悪戯なのに産経は恰もクルド関係のような記事にしてるわけ。そしてそんな愚劣情弱向け記事を真に受けてブクマしてホッテントリ入りさせて拡散してるのがはてなーだ。いや、流石にバカじゃねーの?産経はてなも。

 

そもそも産経は昔からこの手の特殊キャンペーン記事というのをずっとやってるんだがさ、普通新聞読者はそんなおかし記事を真に受けない。

例えば1997年には国立小学校児童日の丸掲揚反対して校長と揉めるという騒動があった。背後で左翼教師が唆したのだろう。産経はこの騒動を何度も記事にして、国立には右翼街宣車が溢れた。そういう人間リーチする記事なんだな。

ところがある日、一面トップに「校長土下座要求」というどデカい題字が踊ったのだ。ではその内容は?というと校長国旗掲揚する隣で児童が騒ぎ、その一人が「土下座しろ」と調子こいて言った、と云うもの。余りのバカらしさに腰が抜けるな。「江ノ電並走自転車男性に「金だろ」と詰問」と云う記事が一面トップになるのと変わらねぇ。

その当時の産経は今みたいには程度低くなかったので呆れて購読取り止めた読者も多かったんじゃないかな。

 

まぁ要するにその手のキャンペーンを常にやっていてその記事群は新聞記事クオリティでは全くないってことやな。この辺は紙の紙面で見れば一目瞭然。但しそのクオリティ本来記事浸食するのが産経なのだが。

だがネットで見るとフラットに見えちゃうわけよ。夕刊の特集記事の柔さとか日曜版の解説記事の掘下げ力と朝刊の堅さの対比とかが消えてしまう。それで流れてくる記事をそのまま堅い記事だと考えてしまう。

そしたらそんな錯誤が発生しやすい、増幅させるWEBサービス問題があるって事だろ。この場合はてなブックマークがそれに該る。

 

毎度社会的有害デマの中心になっている

この川口クルド人のやつも元々石井孝明が一人で流布してたもので、ブクマカはそれをせっせとブクマして拡散していた。石井個人サイトを「報道機関」だと思ってたのだ。デザインがそれっぽいから。あほか。

 

コラボ批判と暇アノンの中心の一つもはてなだ。この件では尋常ではないデマ名誉棄損が垂れ流しされた。「○○弁護士活動家」とか「〇〇はナニカグループ共産党員」とか、そういうのブコメした人責任取れんのかね?暇空との訴訟が一段落したらなるちゃんやらはてなーやらが被告になる日が来るかも知れんぞ。大丈夫か?

膨大なデマや誤認のうちの0.1%理由がある(しか解釈込み)から批判は合理なんて仲間内しか通じんぞ。

 

コラボなどが東京都支援事業になっていたのは行政アウトソーシングNPO活用するのが流行からだ。バス撤退した地方ではオンデマンドタクシー交通弱者住民最後の足になっている。そのタクシーをやっているのはNPOの事が多い。78条バス(旧80条)ってやつだ。その他にも生活弱者向け「便利屋」的な業務委託が増えてきているのだ。

行政は横並びを好み流行に弱い。少し前にはPFI流行した。施設管理民間委託するスキームだ。TSUTAYA図書館とかもだし、刑務所PFI民営化したところもある。NPO委託PFIのようにしっかりとした施設が無い、もっとさな業務が充てられる。

というか、PFI流行ればどこもPFINPO委託プロジェクト流行ればどこもNPO委託なのだ。軽薄だな。プロポーザル新規事業に金を出すというスキームはこのトレンドから来ている。

でもコラボ批判ではそんな話にはならなかったな。「共産党利権だってさ。こんなのソーシャルブックマーク通じて賢くなるんじゃなくてバカになってるって事じゃん。

 

暇→性差別()

このコラボ批判の後は半年くらいホッテントリは女叩きだらけ。「性差別」と言ったら社会では女性差別の事だがはてなでは男性差別の事だwバカじゃね

弱者男子が辛くて鬱屈しているのは男性中心社会で下位ヒエラルキーに属しているからだ。だからいくら女を叩いても救われる訳がない。そんなの外部から見たら当たり前なのに本人らはトンチキな共同性を作り上げて儀式化によるカタルシスを繰り返すのだ。この半年インセル以外のユーザーはかなり逃げたのでは?だって幾ら何でも気持ち悪いもんな。

 

コロナ

その前はコロナの防疫デマだ。まずは医クラの「インフルより弱毒」「ゆっくり感染拡大して社会免疫」という話に飛びついた。そんな局面データ最初から一切無い。でも「SIモデル証明しているから」と言って憚らなかった。でもそのSIモデルについて具体的に説明できる者は誰もいない。科学と鰯の頭の区別が付いてねぇ。

次は「PCR検査をすると医療崩壊する」で検査を受けた人間を探し出しては叩き炎上させていた。

そしてその後が「PCR偽陽性が出る」。お馴染みの奴だな。

これら全て「科学的」な側にいると考えていた。これはトンデモ科学業界トンデモ医療業界でお馴染みの構図だ。更にWHOがそういう態度に関して警告を発していたにも拘らず「WHOは怪しい組織」とその時のはてなーは考えていた。すごいね

 

こんな風に何か事が起きる度に悪質なデマの中心になっていてとにかく害悪が過ぎる。もう何年もずっとだ。川口クルド問題石井産経特殊記事しか書いてない事を本気にしてるのなんてXとはてなくらいなもんだ。程度が低すぎる。

しか事故事件が発生する度に「外人犯行」とするブコメ蝟集してその解決策が「外国人渡航禁止」「財産没収」「土地取引禁止」だと。これらの書き込み会社にばれたら肩叩きされるんじゃね?

 

はてな建設コメント順位付けモデルAPIとかを使っているが、これは罵倒悪口で衆目を集める事には有効だろうが、知的背伸びした文章で程度が低くトンデモない常識外れな集合意志が醸成される事には完全に無力なんじゃないの?

こんなの放っておいたらGoogle adとか単価の高い広告代理店から切られるんじゃね?

多数の人間が書き込んで、マニュアルとか基礎知識について調べる者、提示する者が常にゼロというのは尋常じゃない。

ユーザー間の議論解決」というのはコラボ問題NPO委託を踏まえたり、コロナ検査マニュアルを読む者が一定数いる上で始めて成り立つ。いつまでも現状のまま毎度毎度デマの中心になるのを放っておくのは止めてくれ。マジで害悪過ぎる。

anond:20241005151019

いやどっちにしろキモくね?

地元報道インフラってのはギリわかる(わからん)けど

融資なら融資で返済計画あるはずよね?

その返済計画実効性のあるのが今の新聞のクソどもに作れるのか?っていうね

だいたいコイツ新聞業界、右も左も軽減税率食っておきながら経営難とか言い出す本格派の無能の群れだよ?

八重山日報沖縄県融資するそうで

マスコミ行政が肩入れ?

というのはキモいけど、公報の一端(お悔やみ欄とか)と考えると維持するように働きかけるのもやむなしなのかな?

とはいえ融資である以上はいつか回収しなければならないわけで、今の新聞連中にそのような将来ビジョンあるのか?

というのは甚だ疑問がある

回収できなくなって結局倒産されたら、県民にはクソ迷惑な話だと思うのだが

2024-10-04

安房鴨川電線盗難

これって主原因は金属スクラップ価格の上昇なんだが、ブクマで変な事書いてる人が結構多いのでツッコミ入れていくよ。

電柱から電線1600m盗まれる 電気が使えず…街は「真っ暗です」byテレ朝

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000375850.html

 

現場マスコミ報道の仕方への苦情

早速だが報道の仕方に不満があるのでそこから書いていくよ。

現場だがこの辺だ。

https://maps.app.goo.gl/Gf6wEUh59XgkYaRZ7

安房鴨川鴨川港、その突堤部分だ。その根元の方から切断されたのでその先の街灯が停電し、船着き場に給電されなくなった。

最上部の高圧6600Vは切らずに低圧200Vだけ切ってる」と書いている人が居るが、映像をよく見て欲しい。絶縁碍子が小さいだろう?これは上部も低圧200Vという事である。つまり三相200Vが複数回線あるって事だ。

高圧線から低圧線に変電する柱上変電器は恐らくここにある。

https://maps.app.goo.gl/CPAY4usSJP8Rn5bz7

倉庫街の中だ。

 

で、柱上変電器のすぐ傍には必ずヒューズがあるわけよ。https://maps.app.goo.gl/ehFAmLrj2BLHndsaA

真ん中の変電器横の縦になった段々の白いのがそう。なんか紐がぶら下がっているが、この中には落雷直撃した時に切れるヒューズが入っていて、作動時にそれが落ちないように紐が付いてる。

こういう爆発動画見た事ある人がいるかもしれない。

https://www.youtube.com/shorts/msFULPNDi2A

これはアメリカのこのヒューズが外に出てるタイプのを投入する時の動画なのだ。高圧なので爆発で弾かれちゃうのね。一般的アメリカ送電設備より日本のほうが高品質だ。

 

でさ、つまりこのヒューズを外すとその先は停電するから安全電線泥が出来るってワケ。だからここが外されていたらプロ知識がある人間だ。

でもニュース映像だと切られた電線だけ映して、直ぐ近くにある肝心のヒューズを映していたない。これって報道クルー事件の勘所を捉えていないって事なんよね。

報道を見てて「あー勘所が判ってないか大事な所を取材撮影してないで専門家に丸投げしちゃってるな」と思う事がかなり多い。

 

上を盗まなかった理由

前述のように低圧2回線が並列に引かれているが、行先を見ると、低い方の線は防波堤の街灯と港湾設備への給電で、上の方の線はその先の灯台などに給電している。

犯人は下の方だけ切って盗んでいるのだが、そうなると上を切らなかった理由は幾つか推測できる。

1.単に工具が届かなかった

2.上の方は6600Vで手を出したら死ぬと誤認した

3.灯台電気を切ると座礁事故になるので良識から止めた

 

高所作業車が無くても盗める

なんか泥方指南みたいになるが、別に高所作業車が無くても盗めるんだよ。こういうのをディスコン棒の先に付ければいい。

https://www.amazon.com/FoundGo-Battery-Hydraulic-Electric-Armoured/dp/B0953V7LD4?th=1

200Vならプラ棒とか竹竿でも感電しない。なんなら梯子に登って電工用絶縁工具で切っても大丈夫だ。高所作業車だと時間掛かるし道路上の防犯カメラで足がつく。

 

外国人窃盗だという決めつけが多い理由

そもそも盗んだ電線どうするかと言えば、金属スクラップ屋に売却する。ではその金属くずはどこに行くかと言うと中国だ。これは日本国内工業が衰退して中国工業が急伸長した為だ。

グレーチングガードレール鉄道廃線のレールなど道路施設関係盗難問題化し始めたのは2000ゼロ年代だが、この時「主に中国に輸出されるスクラップへの換金目的での窃盗」と報道された。すると、これを国内中国人が盗んで輸出している、と考えるバカが大増殖した。

それ以来、この輸出先=中国 ∴下手人中国人という構図は、新聞も読めないバカを魅了し続けていて金属盗が発生すると外国人が~というコメントをして満足するようになっている。

件のブコメでは「これは外国人マフィアがやっていることが確実」とか書いてる人も居て噴飯だ。同人川口ゴッサムティ化とかPCR偽陽性とかも信じていて地政学共産主義と戦うなどフル実績解除を誇る愉快なお人でそのご意見傾聴するに噴飯せずには難しい。

 

要するにこういう人らは日本が置かれている国際経済的状況を何ら理解していない。今日中国世界工場となっていて金属製品世界に出荷している。一方、日本世界一の製鉄国家で様々な国に鉄鋼を輸出している。それらが不要となった時には鉄スクラップとして中国に輸出され、それがまた製品となって…を繰り返しているのだ。

例えば船であれば、日本鉄鋼→韓国造船→各国→廃船として東南アジアに売却→鉄スクラップ化→中国、と循環している。

太平洋戦争にも関係していて、戦前日本は鉄の品質管理が悪い上に民需が細くてスクラップ供給全然足りず、アメリカから品質管理が行き届いた高品位な鉄スクラップを輸入していた。

そこと戦争して勝てる訳が無いわな。しかアメリカ鉄が無い状態で鍋とか釘とか溶かして作った鉄は低品位で、戦後鉄道事故とか沈没事故とかが無数に発生する事になった。

斯様に金属製品国内流通して消費されている事、スクラップとして適切に回収されている事は国力なのである

因みに戦後日本が鉄の国になった嚆矢は、朝鮮戦争特需もあるが、軍港都市が廃されて造船ドックと製鉄所に転換された為だ。

 

この辺の常識があったら、近くに工業が急伸している国があればスクラップ価格が上がってそこに流れていく流通経路が出来るのは当たり前だし、そこに金属くずを持ち込むのは何人かとか考える訳がない。日本人も外人もだ。

 

はてなはこの手のネットジャンクフード情報だけで年取ったような阿呆がやたら席巻するようになっていて、眉を顰めている人も多いかと思う。そういう人は「単に差別はよくない」というのではなく、知識常識の蓄積により彼等を軽蔑するという方向でネットを使って欲しいものである学校出て何年も経って時代も変化しているのに何ら知識を蓄積せず、ネットバカ情報だけで人格構成してるのがおかしいのである。その果ては地政学PCR共産主義と戦う噴飯レンジャーとなってしまう。

 

電線地下化した方がよい説

これは土木工事コストスケールを全く判ってない暴論。土木工事はとても金が掛かるのだ。

今回盗まれたのは500mくらいだが、500mを電線埋設した場合、一番簡単な単純埋設でも7000万円以上掛かる。

これに比べたら1600mの電線なんてタダみたいなものだ。

こういう土木工事費用というのは、実は工事現場に書いてあったりする。例えば交差点舗装をやり直して、交差点での事故車が歩道につっこまない為のガードポール設置、ちょっと植栽するだけで3000万近くになってしまう。多分、関心が無いので看板の内容が目に入っていない。

アスファルトの下は土と思ってる人が多いが、実は10cm程度のアスファルトの下は50cmくらいの砕石となっている。これは鉄道線路と同じで路面が沈下するのを防ぐ為、アスファルトの下を水が流れて土を持って行くのを防ぐ為だ。

その砕石の下は1m以上の砂を入れる。そして埋設管を入れるのはここだ。だから地下化工事の為には2m近く掘らねばならない。

しかも埋めるのはコルゲートパイプ保護管なので、紐を通して作業員数人で「カーちゃんの為ならエンヤコラ」とやって電線を通す必要がある。資材も人手も掛かるし残土も出るから産廃代も掛かる。それであんな値段になる。

具体的な値段は知らんでもいいが、土木工事コストスケール位は感覚として知っておいた方がいいと思う。

 

スクラップ屋も古物商のように法規制必要だ論

ある。というかスクラップ屋は古物商免許も持ってるはずだ。産廃業はマニフェスト制もあり、排出者→中間業者→最終処分業者まで排出者がきっちり責任を持たされる。故にテキトー産廃屋は大手仕事からパージされるから干されちゃうのだな。

このマニフェスト関係はてなでは余り認識されていない。ニュース自体は消えてしまったが以前自民党議員関係会社で、産廃処理不正でガサ入れされたというニュ-スに、その議員会社不正を行ったと考えるコメント殺到していた事があった。

だが実際は不正を行っていたのは委託した産廃屋で、マニフェスト制はその委託先の不正排出者に責任を負わせる制度から矢面に立たされていたのだった。当然、こんな問題を起こした産廃屋は仕事が無くなるわな。

物故品(盗品)持込の場合物故品と認識していて買い入れしたなら逮捕される。認識せずに物故品を入れてしまった場合、元の持ち主から請求があれば返却せねばならない。だからまりに怪しいブツ拒否されるという運用になっている。当然、持込する者は身分証提出して番号も控えられる。

こんな風に事件から直ぐに報道されて、電工会社でもない人間現金取引で持ち込んだら拒否されるのではないか

良く知らない分野の事が事件になる→法規制が無いのが良くない!と安心して叫ぶというのは言論の場がマズイ事になっているのではないか自分が知らないという事と、社会世界に無い、という事が同一化している。その事が咎めらる事が無い、という信頼感がある。

 

ネットはsmarter every dayな使い方も出来るが、反対を行く人が多い。そしてはてなではそれが目立つし席巻している。そんな電車に乗り続けていると終点地政学共産主義と戦うような事になってしまうよ。そんな電車意志の力で降りることも出来る。

2024-10-03

新聞取材にもデマをまいてた共産活動家全国保険医団体連合会」さん、Xでもデマ漫画を書いてまで不評被害バラ撒く

保険証廃止こそ百害あって一利なし」 記録残さぬ政府に「国民の命ないがしろ」 マイナ一本化に反対集会東京新聞 TOKYO Web

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/www.tokyo-np.co.jp/article/356730

https://x.com/hodanren/status/1841023158960443428

リプ欄のポストを含んだ一連のポストに、虚偽が多数あります

(1)

医療機関受診する際には、健康保険証を毎回提出しなければならないとされいます健康保険法施行規則第53条等)

https://faq.myna.go.jp/faq/show/3652?site_domain=default

医療機関が過誤請求がないとの自身判断で、再診時に確認していないのが実情」です

https://www.tokyo-np.co.jp/article/219500

なお、月1回初回受診のみではなく、毎回提示をお願いしている病院もあります

https://misaoyama-ent.com/%E5%BD%93%E9%99%A2%E3%82%92%E5%8F%97%E8%A8%BA%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E6%82%A3%E8%80%85%E6%A7%98%E3%81%B8%E3%81%AE%E3%81%8A%E9%A1%98%E3%81%84

(2)

マイナンバーカードはロックされていたとしても健康保険証として使用できます

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40406.html#:~:text=%E5%85%88%E9%A0%AD%E3%81%B8%E6%88%BB%E3%82%8B-,%EF%BC%B1%EF%BC%91%EF%BC%95%EF%BC%8E,%E3%81%84%E3%81%9F%E3%81%A0%E3%81%8F%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%AF%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

2024-10-02

anond:20241002211611

何が嫌かは人それぞれなんだけど、テレビ新聞一方的に何を放送するか決める力を持ってるんだよね

トランスジェンダリズムと「ジョグジャカルタ原則

https://note.com/takahashi_shiro1/n/n50d842e6a877

 駒澤大学森田成也氏(マルクス経済学)がトランスジェンダリズムに疑問を持つに至った理由第一は、主として海外情報から、とりわけラディカル・フェミニストに対してひどい攻撃脅迫暴力を振るっていることを知ったこと。第二は、熱心なトランスジェンダー派ほど、売買春肯定ポルノ肯定であることを知ったこと。第三に、トランスジェンダーとは性同一性障害の人のことと思っていたが、実際には後者トランスジェンダーのごく少数の一部に過ぎないことを知ったこと。第四に、2020年6月にJ.K、ローリングさんが、トランス当事者に対して非常に配慮しつつも女性の「身体性別に基づく権利」の重要性を訴えた声明文(https://note.com/f_overseas_info/n/nb9dee80c5f82)に対して、全世界トランス活動家左派が信じたいほど暴力的で誹謗中傷的な攻撃をしているのを目の当たりにしたことである

 注目すべきはアメリカリベラル新聞ニューヨーク・タイムズ』やイギリス左派新聞『がーディアン』などが相次いで、子供拙速性別移行措置に対する強い懸念を示す記事掲載したことであるローリング攻撃に加担してきた両紙が全面的擁護に一変したのは画期的といえる。

 トランスジェンダリズムには、「生物学性別」を認めつつ、それとは異なる「心の性別」ないし何等かの生得的な「性自認」が存在するとみなし、後者を前者よりも優先させようとするソフトバージョン自治体国際機関などの公的機関など)とハードバージョン(ジェンダー学者トランス活動家など)がある。

 ハードバージョンは「身体性別」すなわち「生物学性別」の存在のものを認めず、「性自認」「性表現」等の曖昧模糊としたものが唯一絶対性別決定要因であるとみなすトランス活動家たちはトランスジェンダリズムへの異論を「差別者」ないし「ヘイタ―」の誘惑として、読むな、見るな、議論するなと主張する。彼らはトランス当事者のために運動しているのではなく、トランスジェンダリズムというイデオロギーのために運動しているイデオロギー優先の「カルト集団」と見做すべきである

 クビー著『グローバル革命』によれば、2007年インドネシアジョグジャカルタで29の「ジョグジャカルタ原則」が作成され、それを実行するためにJGBT活動家のための200頁の『ジョグジャカルタ原則活動家ガイドハンドブックが作成され、「混乱を招く方法」「LGBT問題目標を実現するための具体的な実行方法」等を明示した。

 同序文には、「どのような類型性的嗜好行為も、小児性愛近親相姦一夫多妻不特定多数との性的関係あるいは獣姦までも排除されない」と書かれている。

そうすると、広田先生がむくりと起きた。首だけ持ち上げて、三四郎を見た。 「いつ来たの」と聞いた。三四郎もっと寝ておいでなさいと勧めた。じっさい退屈ではなかったのである先生は、 「いや起きる」と言って起きた。それから例のごとく哲学の煙を吹きはじめた。煙が沈黙あいだに、棒になって出る。 「ありがとう書物を返します」 「ああ。――読んだの」 「読んだけれどもよくわからんです。第一標題わからんです」 「ハイドリオタフヒア」 「なんのことですか」 「なんのことかぼくにもわからない。とにかくギリシア語らしいね」  三四郎はあとを尋ねる勇気が抜けてしまった。先生あくびを一つした。 「ああ眠かった。いい心持ちに寝た。おもしろい夢を見てね」  先生は女の夢だと言っている。それを話すのかと思ったら、湯に行かないかと言いだした。二人は手ぬぐいをさげて出かけた。  湯から上がって、二人が板の間にすえてある器械の上に乗って、身長を測ってみた。広田先生は五尺六寸ある。三四郎は四寸五分しかない。 「まだのびるかもしれない」と広田先生三四郎に言った。 「もうだめです。三年来このとおりです」と三四郎が答えた。 「そうかな」と先生が言った。自分をよっぽど子供のように考えているのだと三四郎は思った。家へ帰った時、先生が、用がなければ話していってもかまわないと、書斎の戸をあけて、自分がさきへはいった。三四郎はとにかく、例の用事を片づける義務があるから、続いてはいった。 「佐々木は、まだ帰らないようですな」 「きょうはおそくなるとか言って断わっていた。このあいから演芸会のことでだいぶん奔走しているようだが、世話好きなんだか、駆け回ることが好きなんだか、いっこう要領を得ない男だ」 「親切なんですよ」 「目的だけは親切なところも少しあるんだが、なにしろ、頭のできがはなはだ不親切なものから、ろくなことはしでかさない。ちょっと見ると、要領を得ている。むしろ得すぎている。けれども終局へゆくと、なんのために要領を得てきたのだか、まるでめちゃくちゃになってしまう。いくら言っても直さないからほうっておく。あれは悪戯をしに世の中へ生まれて来た男だね」  三四郎はなんとか弁護の道がありそうなものだと思ったが、現に結果の悪い実例があるんだから、しようがない。話を転じた。 「あの新聞記事を御覧でしたか」 「ええ、見た」 「新聞に出るまではちっとも御存じなかったのですか」 「いいえ」 「お驚きなすったでしょう」 「驚くって――それはまったく驚かないこともない。けれども世の中の事はみんな、あんものだと思ってるから若い人ほど正直に驚きはしない」 「御迷惑でしょう」 「迷惑でないこともない。けれどもぼくくらい世の中に住み古した年配の人間なら、あの記事を見て、すぐ事実だと思い込む人ばかりもないから、やっぱり若い人ほど正直に迷惑とは感じない。与次郎社員に知った者があるからその男に頼んで真相を書いてもらうの、あの投書の出所を捜して制裁を加えるの、自分雑誌で十分反駁をいたしますのと、善後策の了見でくだらない事をいろいろ言うが、そんな手数をするならば、はじめからよけいな事を起こさないほうが、いくらいかわかりゃしない」 「まったく先生のためを思ったからです。悪気じゃないです」 「悪気でやられてたまるものか。第一ぼくのために運動をするものがさ、ぼくの意向も聞かないで、かってな方法を講じたりかってな方針を立てたひには、最初からぼくの存在を愚弄していると同じことじゃないか存在無視されているほうが、どのくらい体面を保つにつごうがいいかしれやしない」  三四郎はしかたなしに黙っていた。 「そうして、偉大なる暗闇なんて愚にもつかないものを書いて。――新聞には君が書いたとしてあるが実際は佐々木が書いたんだってね」 「そうです」 「ゆうべ佐々木自白した。君こそ迷惑だろう。あんなばかな文章佐々木よりほかに書く者はありゃしない。ぼくも読んでみた。実質もなければ、品位もない、まるで救世軍太鼓のようなものだ。読者の悪感情を引き起こすために、書いてるとしか思われやしない。徹頭徹尾故意だけで成り立っている。常識のある者が見れば、どうしてもためにするところがあって起稿したものだと判定がつく。あれじゃぼくが門下生に書かしたと言われるはずだ。あれを読んだ時には、なるほど新聞記事もっともだと思った」  広田先生はそれで話を切った。鼻から例によって煙をはく。与次郎はこの煙の出方で、先生の気分をうかがうことができると言っている。濃くまっすぐにほとばしる時は、哲学の絶好頂に達したさいで、ゆるくくずれる時は、心気平穏、ことによるとひやかされる恐れがある。煙が、鼻の下に※(「彳+低のつくり」、第3水準1-84-31)徊して、髭に未練があるように見える時は、瞑想に入る。もしくは詩的感興がある。もっとも恐るべきは穴の先の渦である。渦が出ると、たいへんにしかられる。与次郎の言うことだから三四郎はむろんあてにはしない。しかしこのさいだから気をつけて煙の形状をながめていた。すると与次郎の言ったような判然たる煙はちっとも出て来ない。その代り出るものは、たいていな資格をみんなそなえている。  三四郎がいつまでたっても、恐れ入ったように控えているので、先生はまた話しはじめた。 「済んだ事は、もうやめよう。佐々木も昨夜ことごとくあやまってしまたから、きょうあたりはまた晴々して例のごとく飛んで歩いているだろう。いくら陰で不心得を責めたって、当人が平気で切符なんぞ売って歩いていてはしかたがない。それよりもっとおもしろい話をしよう」 「ええ」 「ぼくがさっき昼寝をしている時、おもしろい夢を見た。それはね、ぼくが生涯にたった一ぺん会った女に、突然夢の中で再会したという小説じみたお話だが[#「お話だが」は底本では「お話だか」]、そのほうが、新聞記事より聞いていても愉快だよ」 「ええ。どんな女ですか」 「十二、三のきれいな女だ。顔に黒子がある」  三四郎は十二、三と聞いて少し失望した。 「いつごろお会いになったのですか」 「二十年ばかりまえ」  三四郎はまた驚いた。 「よくその女ということがわかりましたね」 「夢だよ。夢だからわかるさ。そうして夢だから不思議でいい。ぼくがなんでも大きな森の中を歩いている。あの色のさめた夏の洋服を着てね、あの古い帽子かぶって。――そうその時はなんでも、むずかしい事を考えていた。すべて宇宙法則は変らないが、法則支配されるすべて宇宙のものは必ず変る。するとその法則は、物のほかに存在していなくてはならない。――さめてみるとつまらないが夢の中だからまじめにそんな事を考えて森の下を通って行くと、突然その女に会った。行き会ったのではない。向こうはじっと立っていた。見ると、昔のとおりの顔をしている。昔のとおりの服装をしている。髪も昔の髪である黒子もむろんあった。つまり二十年まえ見た時と少しも変らない十二、三の女である。ぼくがその女に、あなたは少しも変らないというと、その女はぼくにたいへん年をお取りなすったという。次にぼくが、あなたはどうして、そう変らずにいるのかと聞くと、この顔の年、この服装の月、この髪の日がいちばん好きだから、こうしていると言う。それはいつの事かと聞くと、二十年まえ、あなたにお目にかかった時だという。それならぼくはなぜこう年を取ったんだろうと、自分不思議がると、女が、あなたは、その時よりも、もっと美しいほうへほうへとお移りなさりたがるからだと教えてくれた。その時ぼくが女に、あなたは絵だと言うと、女がぼくに、あなたは詩だと言った」 「それからどうしました」と三四郎が聞いた。 「それから君が来たのさ」と言う。 「二十年まえに会ったというのは夢じゃない、本当の事実なんですか」 「本当の事実なんだからおもしろい」 「どこでお会いになったんですか」  先生の鼻はまた煙を吹き出した。その煙をながめて、当分黙っている。やがてこう言った。 「憲法発布は明治二十二年だったね。その時森文部大臣が殺された。君は覚えていまい。いくつかな君は。そう、それじゃ、まだ赤ん坊の時分だ。ぼくは高等学校の生徒であった。大臣葬式に参列するのだと言って、おおぜい鉄砲をかついで出た。墓地へ行くのだと思ったら、そうではない。体操教師竹橋内へ引っ張って行って、道ばたへ整列さした。我々はそこへ立ったなり、大臣の柩を送ることになった。名は送るのだけれども、じつは見物したのも同然だった。その日は寒い日でね、今でも覚えている。動かずに立っていると、靴の下で足が痛む。隣の男がぼくの鼻を見ては赤い赤いと言った。やがて行列が来た。なんでも長いものだった。寒い目の前を静かな馬車や俥が何台となく通る。そのうちに今話した小さな娘がいた。今、その時の模様を思い出そうとしても、ぼうとしてとても明瞭に浮かんで来ない。ただこの女だけは覚えている。それも年をたつにしたがってだんだん薄らいで来た、今では思い出すこともめったにない。きょう夢を見るまえまでは、まるで忘れていた、けれどもその当時は頭の中へ焼きつけられたように熱い印象を持っていた。――妙なものだ」 「それからその女にはまるで会わないんですか」 「まるで会わない」 「じゃ、どこのだれだかまったくわからないんですか」 「むろんわからない」 「尋ねてみなかったですか」 「いいや」 「先生はそれで……」と言ったが急につかえた。 「それで?」 「それで結婚をなさらないんですか」  先生は笑いだした。 「それほど浪漫的な人間じゃない。ぼくは君よりもはるかに散文的にできている」 「しかし、もしその女が来たらおもらいになったでしょう」 「そうさね」と一度考えたうえで、「もらったろうね」と言った。三四郎は気の毒なような顔をしている。すると先生がまた話し出した。 「そのために独身余儀なくされたというと、ぼくがその女のために不具にされたと同じ事になる。けれども人間には生まれついて、結婚のできない不具もあるし。そのほかいろいろ結婚のしにくい事情を持っている者がある」 「そんなに結婚を妨げる事情が世の中にたくさんあるでしょうか」  先生は煙の間から、じっと三四郎を見ていた。 「ハムレット結婚したくなかったんだろう。ハムレットは一人しかいないかもしれないが、あれに似た人はたくさんいる」 「たとえばどんな人です」 「たとえば」と言って、先生は黙った。煙がしきりに出る。「たとえば、ここに一人の男がいる。父は早く死んで、母一人を頼りに育ったとする。その母がまた病気にかかって、いよいよ息を引き取るという、まぎわに、自分が死んだら誰某の世話になれという。子供が会ったこともない、知りもしない人を指名する。理由を聞くと、母がなんとも答えない。しいて聞くとじつは誰某がお前の本当のおとっさんだとかすかな声で言った。――まあ話だが、そういう母を持った子がいるとする。すると、その子結婚信仰を置かなくなるのはむろんだろう」 「そんな人はめったにないでしょう」 「めったには無いだろうが、いることはいる」 「しか先生のは、そんなのじゃないでしょう」  先生ハハハハと笑った。 「君はたしかおっかさんがいたね」 「ええ」 「おとっさんは」 「死にました」 「ぼくの母は憲法発布の翌年に死んだ」

https://anond.hatelabo.jp/20241002005940

一二

 演芸会は比較寒い時に開かれた。年はようやく押し詰まってくる。人は二十日足らずの目のさきに春を控えた。市に生きるものは、忙しからんとしている。越年の計は貧者の頭に落ちた。演芸会はこのあいだにあって、すべてののどかなるものと、余裕あるものと、春と暮の差別を知らぬものとを迎えた。

 それが、いくらでもいる。たいていは若い男女である。一日目に与次郎が、三四郎に向かって大成功と叫んだ。三四郎は二日目の切符を持っていた。与次郎広田先生を誘って行けと言う。切符が違うだろうと聞けば、むろん違うと言う。しかし一人でほうっておくと、けっして行く気づかいがないから、君が寄って引っ張り出すのだと理由説明して聞かせた。三四郎承知した。

 夕刻に行ってみると、先生は明るいランプの下に大きな本を広げていた。

「おいでになりませんか」と聞くと、先生は少し笑いながら、無言のまま首を横に振った。子供のような所作をする。しか三四郎には、それが学者らしく思われた。口をきかないところがゆかしく思われたのだろう。三四郎は中腰になって、ぼんやりしていた。先生は断わったのが気の毒になった。

「君行くなら、いっしょに出よう。ぼくも散歩ながら、そこまで行くから

 先生は黒い回套を着て出た。懐手らしいがわからない。空が低くたれている。星の見えない寒さである

「雨になるかもしれない」

「降ると困るでしょう」

「出入りにね。日本芝居小屋は下足があるから、天気のいい時ですらたいへんな不便だ。それで小屋の中は、空気が通わなくって、煙草が煙って、頭痛がして、――よく、みんな、あれで我慢ができるものだ」

「ですけれども、まさか戸外でやるわけにもいかいからでしょう」

「お神楽はいつでも外でやっている。寒い時でも外でやる」

 三四郎は、こりゃ議論にならないと思って、答を見合わせてしまった。

「ぼくは戸外がいい。暑くも寒くもない、きれいな空の下で、美しい空気を呼吸して、美しい芝居が見たい。透明な空気のような、純粋簡単な芝居ができそうなものだ」

先生の御覧になった夢でも、芝居にしたらそんなものができるでしょう」

「君ギリシアの芝居を知っているか

「よく知りません。たしか戸外でやったんですね」

「戸外。まっ昼間。さぞいい心持ちだったろうと思う。席は天然の石だ。堂々としている。与次郎のようなものは、そういう所へ連れて行って、少し見せてやるといい」

 また与次郎悪口が出た。その与次郎は今ごろ窮屈な会場のなかで、一生懸命に、奔走しか斡旋して大得意なのだからおもしろい。もし先生を連れて行かなかろうものなら、先生はたして来ない。たまにはこういう所へ来て見るのが、先生のためにはどのくらいいいかからないのだのに、いくらぼくが言っても聞かない。困ったものだなあ。と嘆息するにきまっているからなおおもしろい。

 先生それからギリシア劇場構造を詳しく話してくれた。三四郎はこの時先生から、Theatron, Orch※(サーカムフレックスアクセント付きE小文字)stra, Sk※(サーカムフレックスアクセント付きE小文字)n※(サーカムフレックスアクセント付きE小文字), Prosk※(サーカムフレックスアクセント付きE小文字)nion などという字の講釈を聞いた。なんとかいドイツ人の説によるとアテン劇場は一万七千人をいれる席があったということも聞いた。それは小さいほうであるもっとも大きいのは、五万人をいれたということも聞いた。入場券は象牙と鉛と二通りあって、いずれも賞牌みたような恰好で、表に模様が打ち出してあったり、彫刻が施してあるということも聞いた。先生はその入場券の価まで知っていた。一日だけの小芝居は十二銭で、三日続きの大芝居は三十五銭だと言った。三四郎がへえ、へえと感心しているうちに、演芸会場の前へ出た。

 さかんに電燈がついている。入場者は続々寄って来る。与次郎の言ったよりも以上の景気である

「どうです、せっかくだからはいりになりませんか」

「いやはいらない」

 先生はまた暗い方へ向いて行った。

 三四郎は、しばらく先生の後影を見送っていたが、あとから、車で乗りつける人が、下足札を受け取る手間も惜しそうに、急いではいって行くのを見て、自分も足早に入場した。前へ押されたと同じことである

 入口に四、五人用のない人が立っている。そのうちの袴を着けた男が入場券を受け取った。その男の肩の上から場内をのぞいて見ると、中は急に広くなっている。かつはなはだ明るい。三四郎は眉に手を加えないばかりにして、導かれた席に着いた。狭い所に割り込みながら、四方を見回すと、人間の持って来た色で目がちらちらする自分の目を動かすからばかりではない。無数の人間に付着した色が、広い空間で、たえずめいめいに、かつかってに、動くからである

 舞台ではもう始まっている。出てくる人物が、みんな冠をかむって、沓をはいていた。そこへ長い輿をかついで来た。それを舞台のまん中でとめた者がある。輿をおろすと、中からまた一人あらわれた。その男が刀を抜いて、輿を突き返したのと斬り合いを始めた。――三四郎にはなんのことかまるでわからない。もっと与次郎から梗概を聞いたことはある。けれどもいいかげんに聞いていた。見ればわかるだろうと考えて、うんなるほどと言っていた。ところが見れば毫もその意を得ない。三四郎記憶にはただ入鹿の大臣という名前が残っている。三四郎はどれが入鹿だろうかと考えた。それはとうてい見込みがつかない。そこで舞台全体を入鹿のつもりでながめていた。すると冠でも、沓でも、筒袖の衣服でも、使う言葉でも、なんとなく入鹿臭くなってきた。実をいうと三四郎には確然たる入鹿の観念がない。日本歴史を習ったのが、あまりに遠い過去であるから、古い入鹿の事もつい忘れてしまった。推古天皇の時のようでもある。欽明天皇の御代でもさしつかえない気がする。応神天皇聖武天皇ではけっしてないと思う。三四郎はただ入鹿じみた心持ちを持っているだけである。芝居を見るにはそれでたくさんだと考えて、唐めいた装束や背景をながめていた。しかし筋はちっともわからなかった。そのうち幕になった。

 幕になる少しまえに、隣の男が、そのまた隣の男に、登場人物の声が、六畳敷で、親子差向かい談話のようだ。まるで訓練がないと非難していた。そっち隣の男は登場人物の腰が据わらない。ことごとくひょろひょろしていると訴えていた。二人は登場人物本名をみんな暗んじている。三四郎は耳を傾けて二人の談話を聞いていた。二人ともりっぱな服装をしている。おおかた有名な人だろうと思った。けれどもも与次郎にこの談話を聞かせたらさだめし反対するだろうと思った。その時うしろの方でうまいうまいなかなかうまいと大きな声を出した者がある。隣の男は二人ともうしろを振り返った。それぎり話をやめてしまった。そこで幕がおりた。

 あすこ、ここに席を立つ者がある。花道から出口へかけて、人の影がすこぶる忙しい。三四郎は中腰になって、四方をぐるりと見回した。来ているはずの人はどこにも見えない。本当をいうと演芸中にもできるだけは気をつけていた。それで知れないから、幕になったらばと内々心あてにしていたのである三四郎は少し失望した。やむをえず目を正面に帰した。

 隣の連中はよほど世間が広い男たちとみえて、左右を顧みて、あすこにはだれがいる。ここにはだれがいるとしきりに知名の人の名を口にする。なかには離れながら、互いに挨拶をしたのも、一、二人ある。三四郎はおかげでこれら知名な人の細君を少し覚えた。そのなかには新婚したばかりの者もあった。これは隣の一人にも珍しかったとみえて、その男はわざわざ眼鏡をふき直して、なるほどなるほどと言って見ていた。

 すると、幕のおりた舞台の前を、向こうの端からこっちへ向けて、小走りに与次郎がかけて来た。三分の二ほどの所で留まった。少し及び腰になって、土間の中をのぞき込みながら、何か話している。三四郎はそれを見当にねらいをつけた。――舞台の端に立った与次郎から一直線に、二、三間隔てて美禰子の横顔が見えた。

 そのそばにいる男は背中三四郎に向けている。三四郎は心のうちに、この男が何かの拍子に、どうかしてこっちを向いてくれればいいと念じていた。うまいあいその男は立った。すわりくたびれたとみえて、枡の仕切りに腰をかけて、場内を見回しはじめた。その時三四郎は明らかに野々宮さんの広い額と大きな目を認めることができた。野々宮さんが立つとともに、美禰子のうしろにいたよし子の姿も見えた。三四郎はこの三人のほかに、まだ連がいるかいないかを確かめようとした。けれども遠くから見ると、ただ人がぎっしり詰まっているだけで、連といえば土間全体が連とみえるまでだからしかたがない。美禰子と与次郎あいだには、時々談話が交換されつつあるらしい。野々宮さんもおりおり口を出すと思われる。

 すると突然原口さんが幕の間から出て来た。与次郎と並んでしきりに土間の中をのぞきこむ。口はむろん動かしているのだろう。野々宮さんは合い図のような首を縦に振った。その時原口さんはうしろから、平手で、与次郎背中をたたいた。与次郎くるりと引っ繰り返って、幕の裾をもぐってどこかへ消えうせた。原口さんは、舞台を降りて、人と人との間を伝わって、野々宮さんのそばまで来た。野々宮さんは、腰を立てて原口さんを通した。原口さんはぽかりと人の中へ飛び込んだ。美禰子とよし子のいるあたりで見えなくなった。

 この連中の一挙一動演芸以上の興味をもって注意していた三四郎は、この時急に原口流の所作がうらやましくなった。ああいう便利な方法で人のそばへ寄ることができようとは毫も思いつかなかった。自分ひとつまねてみようかしらと思った。しかしまねるという自覚が、すでに実行の勇気をくじいたうえに、もうはいる席は、いくら詰めても、むずかしかろうという遠慮が手伝って、三四郎の尻は依然として、もとの席を去りえなかった。

 そのうち幕があいて、ハムレットが始まった。三四郎広田先生のうちで西洋のなんとかいう名優のふんしたハムレット写真を見たことがある。今三四郎の目の前にあらわれたハムレットは、これとほぼ同様の服装をしている。服装ばかりではない。顔まで似ている。両方とも八の字を寄せている。

 このハムレット動作がまったく軽快で、心持ちがいい。舞台の上を大いに動いて、また大いに動かせる。能掛りの入鹿とはたいへん趣を異にしている。ことに、ある時、ある場合に、舞台のまん中に立って、手を広げてみたり、空をにらんでみたりするときは、観客の眼中にほかのものはいっさい入り込む余地のないくらい強烈な刺激を与える。

 その代り台詞日本である西洋語を日本語に訳した日本である。口調には抑揚がある。節奏もある。あるところは能弁すぎると思われるくらい流暢に出る。文章もりっぱである。それでいて、気が乗らない。三四郎ハムレットがもう少し日本人じみたことを言ってくれればいいと思った。おっかさん、それじゃおとっさんにすまないじゃありませんかと言いそうなところで、急にアポロなどを引合いに出して、のん気にやってしまう。それでいて顔つきは親子とも泣きだしそうであるしか三四郎はこの矛盾をただ朧気に感じたのみである。けっしてつまらないと思いきるほどの勇気は出なかった。

 したがって、ハムレットに飽きた時は、美禰子の方を見ていた。美禰子が人の影に隠れて見えなくなる時は、ハムレットを見ていた。

 ハムレットオフェリヤに向かって、尼寺へ行け尼寺へ行けと言うところへきた時、三四郎はふと広田先生のことを考え出した。広田先生は言った。――ハムレットのようなもの結婚ができるか。――なるほど本で読むとそうらしい。けれども、芝居では結婚してもよさそうである。よく思案してみると、尼寺へ行けとの言い方が悪いのだろう。その証拠には尼寺へ行けと言われたオフェリヤがちっとも気の毒にならない。

 幕がまたおりた。美禰子とよし子が席を立った。三四郎もつづいて立った。廊下まで来てみると、二人は廊下の中ほどで、男と話をしている。男は廊下からはいりのできる左側の席の戸口に半分からだを出した。男の横顔を見た時、三四郎はあとへ引き返した。席へ返らずに下足を取って表へ出た。

 本来は暗い夜である人の力で明るくした所を通り越すと、雨が落ちているように思う。風が枝を鳴らす。三四郎は急いで下宿に帰った。

 夜半から降りだした。三四郎は床の中で、雨の音を聞きながら、尼寺へ行けという一句を柱にして、その周囲にぐるぐる※(「彳+低のつくり」、第3水準1-84-31)徊した。広田先生も起きているかもしれない。先生はどんな柱を抱いているだろう。与次郎は偉大なる暗闇の中に正体なく埋まっているに違いない。……

 あくる日は少し熱がする。頭が重いから寝ていた。昼飯は床の上に起き直って食った。また一寝入りすると今度は汗が出た。気がうとくなる。そこへ威勢よく与次郎はいって来た。ゆうべも見えず、けさも講義に出ないようだからどうしたかと思って尋ねたと言う。三四郎は礼を述べた。

「なに、ゆうべは行ったんだ。行ったんだ。君が舞台の上に出てきて、美禰子さんと、遠くで話をしていたのも、ちゃんと知っている」

 三四郎は少し酔ったような心持ちである。口をききだすと、つるつると出る。与次郎は手を出して、三四郎の額をおさえた。

「だいぶ熱がある。薬を飲まなくっちゃいけない。風邪を引いたんだ」

演芸場があまり暑すぎて、明るすぎて、そうして外へ出ると、急に寒すぎて、暗すぎるからだ。あれはよくない」

「いけないたって、しかたがないじゃないか

しかたがないったって、いけない」

 三四郎言葉だんだん短くなる、与次郎がいいかげんにあしらっているうちに、すうすう寝てしまった。一時間ほどしてまた目をあけた。与次郎を見て、

「君、そこにいるのか」と言う。今度は平生の三四郎のようである。気分はどうかと聞くと、頭が重いと答えただけである

風邪だろう」

風邪だろう」

 両方で同じ事を言った。しばらくしてから三四郎与次郎に聞いた。

「君、このあいだ美禰子さんの事を知ってるかとぼくに尋ねたね」

「美禰子さんの事を? どこで?」

学校で」

学校で? いつ」

 与次郎はまだ思い出せない様子である三四郎はやむをえずその前後の当時を詳しく説明した。与次郎は、

「なるほどそんな事があったかもしれない」と言っている。三四郎はずいぶん無責任だと思った。与次郎も少し気の毒になって、考え出そうとした。やがてこう言った。

「じゃ、なんじゃないか。美禰子さんが嫁に行くという話じゃないか

「きまったのか」

「きまったように聞いたが、よくわからない」

「野々宮さんの所か」

「いや、野々宮さんじゃない」

「じゃ……」と言いかけてやめた。

「君、知ってるのか」

「知らない」と言い切った。すると与次郎が少し前へ乗り出してきた。

「どうもよくわからない。不思議な事があるんだが。もう少したたないと、どうなるんだか見当がつかない」

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