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2024-10-27

日本漫画史上最も重要漫画10

週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ20anond:20241012181121

週刊ビッグコミックスピリッツ史上最も重要マンガ5選 anond:20241014232424

週刊ヤングマガジン史上、最重要漫画10anond:20241016182953

月刊アフタヌーン史上、最重要漫画10anond:20241017235116

月刊コロコロコミック史上、最も重要漫画10anond:20241018225514

漫画アクション史上、最も重要漫画10anond:20241020163403

週刊少年サンデー史上、最も重要マンガ10anond:20241021181149

モーニング史上最も重要マンガ10anond:20241023001913

ビッグコミックスペリオール史上最も重要マンガ5選 anond:20241024031536

ヤングサンデー史上最も重要マンガ5選 anond:20241024163903

鳥獣戯画12世紀13世紀

日本最古の漫画とされる文字通りの国宝800年この宝を守り残してくれた高山寺感謝しよう。

果たして現代漫画原画800年後も無事に守り伝えられているであろうか?

手塚治虫酒井七馬新宝島1947年

手塚治虫長編デビュー作。諸説あるものの当時にして40万部を売り上げたとされる革命的な作品

この漫画に衝撃を受け、多くの若者漫画家の道を志したとされ、藤子不二雄などもその偉大さを強く伝えている。

後に繋がる進化連鎖大元の要となる最重要作品

酒井七馬との共作であったため、それに伴うトラブルからその出来を手塚自身は認めていなかったとされ長らく封印されており、完全に書き直したバージョン存在する。現在ではオリジナル版が復刊され電子書籍でも手頃な価格で読める。これはよほど状態の良い初版から丁寧におこしたらしく非常に鮮明な素晴らしい出来だぞ。

(ただオリジナル版は印刷の都合上、手塚の絵を職人が手でトレースして出版したものらしいので筆使いみたいなものを論じる意味はないぞ)

手塚はここから本格的に出発し、約40年間で15万ページの漫画を書いたという。

辰巳ヨシヒロ「黒い吹雪1956年

最初長編劇画とされる作品

手塚治虫トキワ壮グループカウンターになるようなシリアス表現を極めていく劇画の礎となり、漫画表現の幅を大きく広げる道を作った。

当時の劇画としては、白土三平の「忍者武芸帳 影丸伝」が傑作として名高く今読んでも抜群に面白いが、パイオニアとしての黒い吹雪地位は揺るがない。

劇画黎明期の様子は、同じく辰巳晩年に描いた「劇画漂流」という漫画に詳しい。

また辰巳海外での評価が非常に高く、例えば「黒い吹雪」もWikipedia日本語版はないのに英語版存在している。

劇画といえば手塚との対立面白おかしく語られがちだが、劇画の始祖辰巳中学生の時から手塚の自宅に出入りし、終生手塚敬愛して二人でフランスを訪れたりもしていたことは覚えておいてくれよな。

藤子・F・不二雄ドラえもん1969年

藤子不二雄が、おばけのQ太郎に始まり手塚治虫とはまた違う新しい読者層を開拓していった活動の頂点に位置する作品短編大長編を合わせて膨大な作品群を形成し、その影響は漫画界よりもその外部に大きく広がり、多くの人の人生や、現代に溢れるkawaiiキャラクターものにまで現在進行形で強く力を与え続けている。

いまだにアジアで愛され続けるそのレガシーの大きさはとても一言では表せないが多くを語る必要はないだろう。

萩尾望都ポーの一族1972年

旧来の少女漫画が描いていたステレオタイプを打破する作品を矢継ぎ早に発表した萩尾望都出世作

少女漫画誌に次々と新しい手法で圧倒的な画力文学性を持ち込み、後の多様性形成の礎となった。

世界の中で少女漫画市場現在でもきちんと維持されているのは日本だけであるとされるが、その中興を成した作品の一つである

萩尾望都は花の24年組というくくりで呼ばれることが多いが、近年出版した自伝で当時のトラブルを語り、萩尾先生自身はこの名称には肯定的ではないようなので、令和の漫画読み諸氏はアップデートしていこうぜ。

鳥山明「Dr. スランプ1980年

体感漫画らしさを融合させた絵作りで後世に多大な影響を与えた鳥山明出世作

第一話の扉絵を見ただけで、当時別次元漫画であったことが分かると思う(ジャンプ+で今すぐ読めるぞ)。

鳥山明の登場は手塚以降で最も衝撃的であったという事はプロアマわず多くのものが口を揃えて語っている。

鳥山明においては、Dr. スランプドラゴンボールどちらを選ぶのか好みが真っ二つに分かれるところであろうが、世界的な評価やバトル漫画への影響を重視する人は遠慮なくドラゴンボールに入れ替えてくだされ。筆者も個人的にはドラゴンボール思い入れがある。

大友克洋童夢1980年

鳥山明に並び、並外れた表現力で後の漫画界のレベルを一気に引き上げた大友克洋代表作。

漫画における超能力描写を完全に塗り替えた事はつとに名高い。

フランスに生まれメビウスという天才漫画家の開拓した表現大友を通して日本漫画界に合流し発展することにもなった。

後に大友が連載する「AKIRA」においては連載途中に、作者自身監督として超一流のアニメーターを集め、巨額の予算をかけ同名のアニメ映画を作り、そちらも歴史に残る大傑作になったのはご存知の通りである

童夢ではなくAKIRAを選びたい場合は遠慮なく(以下略

ちなみに大友AKIRAに書いた最後最後の言葉はなんだったか知ってるかな?答えは、『そして、手塚治虫先生に…』だったんだぜ。

現在大友作品は、電子書籍版が出版されず現代若者に対しての間口が狭いのが少し残念であるが紙で読んでくれということなのだと思う。

宮崎駿風の谷のナウシカ1982年

独自出自を持つ作品であり、日本一のアニメーション監督が全盛期に描いた本気のファンタジー漫画として、ナウシカの前にナウシカなし、ナウシカの後にナウシカなしという唯一無二の完成度の高い作品

途中に「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」「魔女の宅急便」「紅の豚」の映画制作を挟み、全59回の連載を15年かけて終わらせた。時間節約するため連載第2回目からしばらくはペン入れをせず、鉛筆で仕上げた原稿掲載したことは語り草となっているが、画力限界突破しているので読んでも違いに気付かないぞ。

100年後も古典として読み継がれているのはこの作品ではあるまいかと思わせる風格を漂わせている。

井上雄彦「SLUM DUNK1990年

連載当初はダイヤの原石であったが、6年間の執筆の中で画力構成力の凄まじい向上を見せ、人気絶頂のまま連載終了した伝説作品

従前から繰り返された「天才」たちの活躍という題材ではあるが、漫画表現リアリティという点で飛躍的な進歩を示してみせた。

大きな流れで見ると、手塚治虫平成元年、すなわち1989年、60歳でその生涯を閉じた翌年に、時代を大きく動かすこの大傑作が連載開始した形であり、新しい元号とともにさらに大きく発展を遂げていく漫画新時代象徴となる作品となる。

東アジアでの人気は凄まじく、アニメ版聖地巡礼鎌倉を訪れるものも未だ後を絶たない。

諫山創進撃の巨人2009年

突然変異的に登場し、それまでの漫画常識を覆した2000年以降最大の問題作

少年漫画天下一武道会以降繰り返してきた自己模倣を打ち破り、新たな可能性を存分に示した。

この漫画は終わらないだろうという世間心配をよそに、諫山は数々の伏線を回収しつつ、一度も休載せず堂々と完結まで導いた。そういった点でも未完のまま停滞した名作たちが越えられなかった壁を打ち破り、その名声を比類なきものにした。

実は諫山は福岡専門学校マンガ学科出身であることをご存知だろうか?その授業の一環として、生徒が東京出版社に持ち込み旅行をするという企画があり、19歳の諫山がいくつかの出版社を周った際に、講談社で当時新入社員の川窪慎太郎進撃の巨人原案を見せたことが巨人物語を始めたとされる。

少年ジャンプはなぜ進撃の巨人を逃したのかという点ばかりセンセーショナルに語られがちだが、社会人生活4ヶ月目にして諫山の才能を見抜いた川窪の目には一点の曇りもなかったことをただ賞賛すべきだろう。

おまけ anond:20241027152458

2024-10-25

近代麻雀史上、最も重要マンガ5選

週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ20選 - https://anond.hatelabo.jp/20241012181121

週刊ビッグコミックスピリッツ史上最も重要マンガ5選 https://anond.hatelabo.jp/20241014232424

週刊ヤングマガジン史上、最重要漫画10選 - https://anond.hatelabo.jp/20241016182953

月刊アフタヌーン史上、最重要漫画10選 - https://anond.hatelabo.jp/20241017235116

月刊コロコロコミック史上、最も重要漫画10選 - https://anond.hatelabo.jp/20241018225514

漫画アクション史上、最も重要漫画10選 - https://anond.hatelabo.jp/20241020163403

週刊少年サンデー史上、最も重要マンガ10選 - https://anond.hatelabo.jp/20241021181149

モーニング史上最も重要マンガ10選 - https://anond.hatelabo.jp/20241023001913

ビッグコミックスペリオール史上最も重要マンガ5選 - https://anond.hatelabo.jp/20241024031536

誰かがやるだろうと思って放置していたが誰も書かないので。

異論反論は大いに受け付けたい。特に1970年代2020年代はほとんど読めていないので追記があれば是非。

近代麻雀だけでなく、その前身の別冊近代麻雀やその他関係誌(近代麻雀オリジナル等)も含む。

思いついたままに描いたので順不同で。

麻雀飛翔伝 哭きの竜能條純一

当時(80年代)、麻雀イメージ裏社会反社)と表裏一体。それを舞台にしたものとして最も有名と思われるこれを選定。

「あンた背中が煤けてるぜ」

の名台詞を生み出しただけでも十分に価値のある漫画。何故「ン」がカタカナなのか、煤けているからなんなのかの意味はわからないがなにやら凄い説得力があり、当時の男子大学生がこぞって真似をしていた。

天和通りの快男児福本伸行

こちらも裏社会からで、福本伸行出世作

途中から完全にサブキャラアカギに主役が取って代わられ、スピンオフ作品の「アカギ」の方が長期連載・人気作になったのは御愛嬌

ただ、まがりなりにも完結させたのは他の福本作品よりも評価し得るのではないだろうか。

この後、近代麻雀以外でも「銀と金」(アクションピザッツ)、「賭博黙示録カイジ」(ヤングマガジン)など立て続けにヒット作を出し、人気漫画家となっていった。

あじゃんほうろうき(西原理恵子

西原理恵子が悪いお友達に唆されて麻雀を覚えていくマンガ西原理恵子はこの連載開始時は完全に無名漫画家だった。

絵もお世辞にも上手いものではなかったが、ギャンブルをする人には分かる悲喜交交は素晴らしく面白い

西原理恵子出世作であり、西原理恵子を世に送り出したのは功罪両面で影響が大きい。

お金をかけて麻雀をやったことがある人向け、ならば間違いなく西原理恵子最高傑作オススメできる(これ以降の西原理恵子が合わない人もこれだけは別、手に入るのであれば是非読んでほしい)。

車が買えるほど負けたと笑っていたら家が買えるほど負けていた、という笑えなく笑える漫画

ノーマーク爆牌党片山まさゆき

麻雀漫画第一人者、片チンこと片山まさゆきからはこれ。

出世作という意味では他誌だが「ぎゅわんぶらあ自己中心派」(ヤングマガジン)、近代麻雀での出世作は「スーパーヅガン」の両ギャグ漫画かもしれないが。

本作も当初はギャグとしてはじまりキャラ勝手に動いていってストーリー漫画になった印象が強い。

本作に限らないが、裏社会との関わりがイメージされる麻雀を題材にしながら、ほぼそういったものを登場させずに描いているのも好印象で、今のプロ麻雀の隆盛に貢献していると思われる。

更に、麻雀漫画の主役敵役超能力じみた能力を持っていることが多いが、それを可能な限り排除しようとしているのも特徴的。

リアルな闘牌も見どころ(馬場裕一プロが協力していたそうな)で、他作品と一線を画す。

片チン自身はこのかなり後に描いた「打姫オバカミーコ」を代表作としているし、「牌賊! オカルティ」、「ミリオンシャンテンさだめだ!!」なども面白いが、新境地を切り開いたという意味でやはりこれで。

個人的には麻雀関係ないが「SWEET三国志」がかなり好き。

ムダヅモ無き改革大和田秀樹

どう見ても実在政治家モデル(主役が小泉ジュンイチローだし)にしながら、各種の政治的課題麻雀解決していく怪作。

大和田秀樹といえば「大魔法峠」や「ガンダムさん」の方が有名かもしれないが、個人的にはムダヅモの方が面白い

今やったら大炎上間違いなし(安倍シンゾーの切腹など)な政治ネタ満載だが、当時はおおらかな時代だったのだろう。

2017年から続編が発表されているが、登場人物の多くが過去の人になっているのも炎上対策なのだろうか。

「この作品フィクションです。実在人物とは“あまり関係ありません」

選外

フリテンくん植田まさし

知名度としては5選に入るべき作品だが、近代麻雀以外にも複数誌で連載した後に完全にまんがライフ誌に移籍してしまったので選外に。

近代麻雀発とは言え、近代麻雀作品と見ている人はほとんどいないのでは(「フリテン」という麻雀用語タイトルになっていることから名残はあるが。)。

哲也-雀聖と呼ばれた男(さいふうめい星野泰視

麻雀放浪記」で有名な阿佐田哲也色川武大)をモデル戦後すぐの社会を描いた作品

2000年に第24講談社漫画賞少年部門を受賞しており、間違いなく当時の麻雀人口の増加に貢献した作品だが、連載誌が週刊少年マガジン講談社)であり、選には入らない。

咲-Saki-小林立

麻雀漫画と言えば男ばかりまたは絵が個性的オブラート)な作品が多い中、メインに美少女を並べ裾野を拡大した功績は極めて大きい。

が、連載誌はなんとヤングガンガンスクウェア・エニックス)、近代麻雀連載なら間違いなく選に入っていた。

これ以降、近代麻雀にもかわいい絵柄の麻雀漫画が大幅に増え、影響は大きい。

むこうぶち(天獅子悦也)

安藤満プロ(連載中に逝去)の協力の元、バブルの頃の高レートを舞台活躍した「傀」を主人公に当時の世界を描いていた。

連載が長くなり間延びしている感はあるものの、「傀」の決め台詞である「御無礼」を真似て点棒を投げ付けられた人も多いのでは。

多数のスピンオフを生み出した人気作で面白いが、漫画として特筆する物があるとまでは思えないので次点で。

ムダヅモと入れ替える人も多いかもしれない。

かわぐちかいじ各種作品

何故か近代麻雀に多数の短編掲載していた。

当時は正直言って、絵も内容も箸にも棒にもかからない作品が多かったが、「沈黙の艦隊」(モーニング)で一躍人気漫画家に。

近代麻雀がなければ漫画家として成功していなかったかもしれない。

フリー雀荘最強伝説 萬(本そういち)、根こそぎフランケン押川雲太朗)、兎-野性の闘牌(伊藤誠)など

近代麻雀内の人気作ではあり、たしか面白いが、重要かどうかという点からは選外かと。

雀士麻雀打ち)桜井章一テーマとする作品

80年代から90年代にかけて異様に人気があり、雀鬼桜井章一を主役とする作品が大量に(1020ではない)作られた。その意味で、桜井章一麻雀漫画史に重要かもしれないが、見るべき漫画はほぼないと思われるので選外に。

追記

バード青山広美山根和俊)、鉄牌のジャン(西条真二

完全に忘れていた。選外の「近代麻雀内の人気作」に分類したい。

3年B組一八先生(錦ソクラ)

単行本にできない各種パロディ面白いし錦ソクラがシティーハンタースピンオフを描くきっかけになったという意味でも重要だけど、これを入れるならムダヅモを入れたい。

単行本化したら買うけどね

7選なら〜、10選なら〜

週刊少年ジャンプでさえ20選にまで絞ってるのだから近代麻雀なら最大にしても5選かなぁと。

7までひろげていいならむこうぶちと兎を入れたい

追記2

いろんな意見は大歓迎だけど本文を読めてないのは勘弁してくれ

本文に書いてあるとおり近代麻雀及び系列からラインナップになっているか天牌とかは入りようがない。

選外で取り上げても良かったかもとは思うが。

2024-10-24

ヤングサンデー史上最も重要マンガ5選

週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ20選 - https://anond.hatelabo.jp/20241012181121
週刊ビッグコミックスピリッツ史上最も重要マンガ5選 https://anond.hatelabo.jp/20241014232424
週刊ヤングマガジン史上、最重要漫画10選 - https://anond.hatelabo.jp/20241016182953
月刊アフタヌーン史上、最重要漫画10選 - https://anond.hatelabo.jp/20241017235116
月刊コロコロコミック史上、最も重要漫画10選 - https://anond.hatelabo.jp/20241018225514
漫画アクション史上、最も重要漫画10選 - https://anond.hatelabo.jp/20241020163403
週刊少年サンデー史上、最も重要マンガ10選 - https://anond.hatelabo.jp/20241021181149
モーニング史上最も重要マンガ10選 - https://anond.hatelabo.jp/20241023001913
ビッグコミックスペリオール史上最も重要マンガ5選 - https://anond.hatelabo.jp/20241024031536

ヤンサンだけは、当時欠かさず購読していた俺が書かないと、という義務から書いた。

異論は受け付ける。順不同。

ザ・ワールド・イズ・マイン新井英樹

この作品を世に遺せたことだけでも、ヤングサンデーという雑誌存在した価値がある。世界規模で暴力正義等価値に描いた、怪作にして超名作。マクロ視点テーマ性や劇的なストーリー展開と、市井の人々のエゴディテールたっぷりに描いたミクロ視点の描き込みの両立が天才的。「宮本から君へ」はモーニング連載だが、この作者で一作だけ選ぶならこれだと思う。

殺し屋イチ山本英夫

のぞき屋」の頃から片鱗が見えてはいたが、変態的なキャラクター造形と淡々とした描写が素晴らしい。そして前作から画力進化にも驚く。海外でも評価が高い。この作風スピリッツ連載の次の怪作「ホムンクルス」へと繋がっていく。

Bバージン山田玲司

ヤンサンは、山田玲司を育てた雑誌でもある。個人的には『アガペイズ』の方が圧倒的に好きだが(最高傑作だと思う)、知名度重要作品としてはこっち。オタクモテ男に変身していくHowToマンガの側面もありつつ、純愛志向することでバブル期の軽薄な恋愛観へのアンチテーゼになっているメタ的な作品。ちなみに作者はヤンサン廃刊後、「山田玲司ヤングサンデー」という人気のYouTubeチャンネル運営していて(後から出版社公認に)、マンガ評論がかなり面白い

「ムジナ」相原コージ

共著の「サルまん」を除けば、これが相原コージ最高傑作だと思う。白土三平的な王道忍者マンガと、「勝手シロクマ」「コージ苑」的な不条理ギャグと、「サルまん」的な実験アプローチとを高度に融合して、両立どころか鼎立させた奇跡的な作品

ANGEL遊人

遊人は、青年誌エロマンガにおいて未到達だった性表現の境地を切り拓いたので、漫画史的にも取り上げる必要がある。散漫なストーリーはともかく、今見ても女の子の絵が抜群に上手いし、性的描写のお下劣さが限界突破している。新宿風俗店イラスト無許可で使われ続けてて可哀想

次点

最初ベスト10作品にしようかとも思ったが、逆に絞るのが難しかった。

本当は、柏木ハルコ作品を入れたかった。

原秀則作品

冬物語シーソーゲーム、SOMEDAYなど。ヤンサン看板作家だとは思うが、これといった新規性は感じられない。

柏木ハルコ作品いぬ、よい子の星、ブラブラバンバン

どれも安定した名作揃いで、ほぼ外さないのが凄いのだが、逆に言うとヤンサン時代には、まだ突出した作品がない。

海猿

他誌で『ブラックジャックによろしく」があるからなー。名作だが、ドラマ化されるまでは割と知られていなかった。

移籍した作品

アオイホノオおやすみプンプンDr.コトー診療所クロサギイキガミ土竜の唄などの名作・人気作が、廃刊と同時に他誌へと移転している。本当に、こんな良い作品が集まってた雑誌廃刊にするとか、何考えてんだよ……。

これらをヤンサン作品として見てる人はもういないだろう。

おしゃれ手帖

よくある不条理ギャグと思わせつつ、後半から哲学的ヤバい展開。しりあがり寿弥次喜多に通じるところがある。

長尾謙一郎作風は、ヤンサン以降の「ギャラクシー銀座」などで完成されたので入れなかった。

ちなみに作者は、最新作ではギャグを完全封印して、爽やかな青春空手マンガ三日月ドラゴン」を書いていて、これもめっちゃ面白い

お〜い!龍馬

前身の「少年ビッグコミックから移籍だし、代表作は他誌で『あずみ』があるからなー。

同じ月を見ている

土田世紀は他誌の「編集王」かなー。

デカスロン度胸星

ここは、かなり迷ったが、入れなかった。作者で入るとしたら、「へうげもの」「望郷太郎」かな。しかし、とんでもない傑作SFになる可能性を秘めていた度胸星を未完結で打ち切った当時の編集部の罪は重い。

北崎拓作品(なんてっ探偵アイドルクピドの悪戯など)

絵は可愛いのだが、どれも作品としては小粒。

月光の囁き

喜国雅彦は独特すぎて扱いづらい……。「月光の囁き」はシリアス路線作家史的には価値があるが、基本的ギャグ漫画。どうなんだろう。

他の作品ブレイクした作家の初期作

忘却のサチコブレイクした阿部潤帝一の國などで知られる古屋兎丸さそうあきらなども、漫画家としての初期は、この雑誌で育てられたという印象が強い。

ビッグコミックスペリオール史上最も重要マンガ5選

https://anond.hatelabo.jp/20241023001913

リーを見てみると週刊チャンピオンやあろうことか少女漫画を一緒くたでまとめ切った方もいらしてすごいなと思いつつ、自分が愛読している雑誌自分の手でどうにか出来そうなのはどこかな?と考えた末に選んだのはこの雑誌でした。

自分が読んだ時の実感と漫画史においての位置とこの雑誌の不遇というか地味というか中途半端なところを捉えつつ僭越ながら書かせていただきます

この雑誌しかたらこから黄金期じゃないかなあ。

味いちもんめシリーズ/原作:あべ善太 作画:倉田よしみ(協力:福田幸江、花形怜、久部緑郎) 1986-連載中(備考:連載開始時の掲載誌ビッグコミックオリジナル増刊)

この雑誌の創刊から連載されているレジェンド中居正広ごきげんようSMAP内での格差をボヤいてすぐに企画されたテレビドラマでも知られている、あともう少しで40年というロングセラー

初っ端で辻調服部喧嘩を売ったり最近ではマナー講師血祭りにしたりするが普段は素朴な和食職人物で『江戸前の旬』をはじめ青年誌に多数のフォロワーが。

ストーリーテリングが下手なので先輩後輩が突然消えたりするがそれも意外と飲食店あるあるなので気にならないという奇跡最近再遊記の久部さんが合流したのでもう少し話が落ち着きそう。

あずみAZUMI/小山ゆう 連載期間1994年14号 - 2008年23号(あずみ) 2009年2号 - 2014年6号(AZUMI)

ヤングサンデー武田鉄矢と組んで坂本龍馬を描き切り名実ともに小学館巨匠漫画家のひとりへ。『おーい龍馬』のときでもたまに見せる残虐シーンの迫力にただものではない雰囲気を出していたがスペリオール移籍した今作でリミッターが脱落。

英雄とされた数々の武将たちやその配下忍者刺客その他が凄腕のスナイパーである無垢美少女あずみの手によってどんどん殺される。味方もモブ平等に斬られて命を落とす。そしてちゃんと血みどろに表現する。

そしてこのあずみという美少女無垢という設定の元よく全裸になる。修行の滝行で全裸。お風呂全裸。戦って切り刻まれて半裸。よく本番やらなかったな。作者の好みがそっちじゃなくて良かったな。(当時実写主演が決まってた上戸彩に過大な期待と心配があったという)

実写化も落ち着き人気が下火になったなと思ったら話をまとまらないまま終了。突然題名が『AZUMI舞台幕末となる。というよりは舞台は前作『おーい龍馬』の世界に入りあずみはついに…(これは読んでくれ)

小山ゆう恐るべし。今ビッグコミックで描いているけど大丈夫かな……。

ラーメン発見伝シリーズ(ラーメン発見伝らーめん才遊記・らーめん再遊記)/原作:久部緑郎 作画:河合単 連載期間1999年23号-2009年15号(発見伝)2009年17号-2014年5号(才遊記)2020年5号-連載中

天才原田の「イエース!!」が話題になりついにこの作品がこの雑誌看板まで登り詰めた。だって最初の頃このマンガで一番目立ってたキャラクター藤本くんでも佐倉さんでもあの芹沢達也でもなく「ラーメン石神秀幸」だったんだから。化けたよホント

オーソドックスな主役藤本くんの成長譚だった発見伝の次に「誰も共感できない天才ゆとりちゃんを主役に据え上司芹沢の苦労を引き出しラスボス芹沢とは違った側面を引き出したのも憎い。『銀平飯科帳』(たまには新作書いてください)を挟んで再び出てきたときには芹沢達也というキャラクターが完成していた。その間に脇のキャラクター造形が一段と深みを増し(永友とか坪内とかよく考えついたな。モデルが誰だろう…)現在にいたる。

麺一郎・汁二郎・具三郎のあとどういう風に物語を作っていくのか、ちょっと目が離せない。

サンクチュアリ/原作:史村翔 作画:池上遼一 連載期間1990年-1995年

トリリオンゲームと迷ったが池上遼一の「ストレート」を分かっていないと「魔球」が分からないということでこの作品を。

ヤクザ政治家という表裏のサクセスストーリーを同時進行に描き10巻という巻数でまとめ上げた手腕が見事。

医龍-Team Medical Dragon-/原案:永井明 作画:乃木坂太郎 連載期間2002年10号 - 2011年4号

マイケル・クライトン原案の『ER緊急救命室』がブームとなり医療ものドラママンガが作られたが程よいエンタメ性とキャラクター造形の上手さで最大の影響を与えた作品2006年の実写化ドラマからフォロワー作が目白押しとなる『コードブルーからドクターX』に至るまで医龍が無ければ存在し得なかったと言っても過言ではない。

あと乃木坂太郎先生も『夏目アラタの結婚』でさらに化ける。

選外になった作品

もともと他の小学館青年誌に比べて年齢層がなかなかはっきりせず漫画家が集まりづらかった。転機はヤングサンデー休刊によって作家がここまで辿り着いたことだと思われる。

今回選べなかった作品は以下の通り

岡崎に捧ぐ/やまもとさほ

岡崎さんの話より自分語りの方がやりたそうな感じがずっとあったが、本当に岡崎さんと仲が良かったのかねえ?

女の子ものがたり・上京ものがたり・営業ものがたり/西原理恵子

きれいなサイバラ。まあ少しずつキレイなままでいられないところがチラホラ。

西原理恵子人生画力対決ダーリンは70歳シリーズ/西原理恵子

汚いサイバラ画力勝負は羽海野先生を担ぎ出したのが最大の功績。高須のアレはもうすでにギャグですらならなくなった。クマごまかしているが細かく見るとさあ。

江川西本/原作:森高夕次 作画:星野泰視

哲也の頃から星野先生の眼がたまらない。ヤバい人の描き方いつもすごいよなあ。森高先生はグダるクセどうにかして下さい。

夢かもしんない・本気のしるし・ルナハイツ/星里もちる

星里もちるギアに入ったのがスペリオール時代特に『本気のしるし』は凄かった。凄かったけど選びたくない。あとこころまれたのは『夢かも…』の方。

血の轍/押見修造

すごい作品ですよ。よくこんなの描けるなと。これからどう評価されるかちょっとからないけど、選びたくない。そういう作品なので覚悟を。

キーチ!!・キーチvs/新井英樹

モーニングヤンサンスピリッツで傑作をものにしながらここは合わなかった。

コタローは一人暮らし/津村マミ

最悪の想像をしながらコタロー中心にコミュニティができてくるし現実の苦さが時々感じるのもいい。結末もベストじゃないけどそれしかないのかあという納得も。

遅ればせながら追記

Moonlight Mile機動戦士ガンダムサンダーボルト/大田垣康雄

書いていたはずなのに抜けてて顔面蒼白に。とはいえギリギリ次点なのは吾郎と理代子の性的な強さについて行けなかったのと第二部になってから長官になり責任に押し潰されつつある吾郎キャラ違和感を感じて。

サンダーボルトもすごい作品だしムーンライトマイルで培った描写力が生かされて思わずため息が出るのだがこれはファーストガンダムありきなんだよなあと。

響 〜小説家になる方法〜/柳本光晴

芥川・直木同時候補はさすがに冷ややかになる。曽田正人細野不二彦ならある程度カタチを見せるけど『龍と苺』もそうだがサンプルの出し方が下手。

フットボールネイション/大武ユキ

身体のことは多分どのサッカーマンガより知識量が多い。だからプロ選手からの支持が大きいんだろうな。下部リーグにしては上手すぎるのはご愛嬌か。

劇光仮面/山口貴由

これはこれから。『覚悟』や『シグルイ』とは別の話の流れが見えるのが頼もしい。

淋しいのはアンタだけじゃない/吉本浩二

佐村河内サイドからもう一度盗作事件を掘り起こすつもりだったのに聴覚障害について触れていくうちにいろいろ見えてくることに。それでも佐村河内夫妻はひどいけど。

2024-10-23

モーニング史上最も重要マンガ10

実際のところモーニングも以下のようにすでに10選の記事が出ている。

ので私が別に書くことはないかと思ったんだけど、まあ各作品書き手コメントしたような記事を求めてる人もいるようなので僭越ながら自分も書いてみることにした。まあネタ被ったっていいよね。たぶん

ちなみに自分は40台後半。雑誌としてモーニングを読み始めたのは社会人になってからだけど、それ以前から作品単位でならちらほら知ってた、って感じ。年齢的に古い作品がちょい多めなのは許してください。

1. 島耕作シリーズ弘兼憲史1983年課長)〜現在社外取締役

ツッコミを入れ続けられる作品だが、サラリーマン漫画代表作であり絶対的知名度を誇るのだから入れざるを得ない。

それになんだかんだ言いつつ、いまだについ読んでしまう変な魅力があることは否定できない。

長期連載で日本大企業ビジネスについて描かれているので、通して読むと日本におけるビジネスの移り変わりがよく分かるという点でも貴重な作品といえる。いま読むとバブル期の話とか非常に趣深い。

2. ハートカクテル(わたせせいぞう) 1983-1989

シャレオツカラフルイラストで紡がれるスマート大人恋愛ストーリーは、80年代日本のバブリーでトレンディ()空気をみごとにパッケージしていた。80年代という時代象徴するイラスト、というとわたせせいぞうイラストを挙げる人も多いだろう。ということで時代にとって重要作品として挙げておく。

3. クッキングパパうえやまとち) 1985-

実は私は熱心に読んでないんだが、長期連載としてモーニングを長く支えているし、料理系では高級なグルメを紹介する漫画多いなか、家庭的な料理レシピを紹介していく、という立ち位置結構珍しいのではという気はする。よくネタ切れしないな、と感心するし紹介されているレシピは実際ウマいという話なのですごい。

旦那が家庭で料理するってコンセプトも連載開始した1985年当時は珍しかったんではと思う。同じころ(86年)に家事が得意な男子主人公の「ツヨシしっかりしなさい」も連載されてるが、当時そういったブームがあったのか、それともクッキングパパがそのブームを火をつけたのか、どうなんだろう(知ってる人いたらコメントください)

4. 沈黙の艦隊かわぐちかいじ) 1988-1996

まあ、90年代前半ごろのモーニング代表作は島耕作とこれ、という感じだった。

日本の最新鋭の原子力潜水艦独立国を名乗るという突拍子もない話だが、緊張感のある戦闘シーン、やまとは核兵器を持っているかも、という疑念から繰り広げられる政治劇など、非常に見応えがある作品だった。90年代には架空戦記ブームのさきがけ、と評価されるのもうなずける。

沈黙の〇〇」とか「〇〇の艦隊」といったタイトルも当時流行ったのはこの作品の影響が濃かったと思われる。

5. OL進化論 1989年-休載

島耕作シリーズバリバリビジネスする系の社会人漫画代表なら、OL進化論はゆるゆるとした社会人ライフを描いた漫画代表作といえるだろう。日常系という言葉がまだない時代OL日常系4コマ。ゆるい空気感でありながら、よくネットで貼られる「がんばった報い」(人手不足なのにがんばって残業してたら人員補充してくれないよという話)のように、するどい視点が端々に見られてときどきドキッとさせられる。

6. ナニワ金融道(青木雄二) 1990-1996

読んだ人に借金の怖さを知らしめる金融漫画の名作。個人的には学校教頭先生かなんかが先物取引追証で追い詰められてく話が怖くて一生を出さんとこ・・・となったのをよく覚えている。闇金ウシジマくんカイジなど、金にシビア社会を描いた漫画のさきがけだといえよう。

漫画としては正直ヘタな絵だけど、話が面白ければそんなの気にならない、ということを教えてくれた作品でもある。

7.蒼天航路(作画王欣太原作原案:李學仁) 1994-2005

それまで吉川英治などの影響が強かった三国志キャライメージ一新した三国志ものの名作。

すくなくとも曹操イメージはこの作品を契機に、悪役という側面より英雄という側面が強調されることが多くなったのではないだろうか。後半ちょっと間延びした感があったのが惜しいが、初期の勢いと爽快感はとても良かった。

8.プラネテス幸村誠)1999-2004

宇宙もの、という観点で、宇宙兄弟とプラネテスどちらか迷った。どちらも名作で捨てがたいが、まあ幸村誠好きなのでこちらを。スペースデブリ問題を世に知らしめた、という点でも社会的影響はあったと思う。

単行本4巻と短いのも読みやすくてよい。その割に一話一話のエピソード密度が濃くて、割に主人公ハチマキの成長がしっかりと描かれているし、「愛」というテーマでよくまとまっている。短く締まった作品のお手本だなと思う。

9.へうげもの山田芳裕2005-2017

日本の歴史ものを一つ入れるなら、バガボンドとこれとどちらか・・・とこれまた迷ったところ。

戦国時代を「美」を主眼として紡いだところが目新しかったし、山田芳裕独特のダイナミックな表現がその主人公である古田織部の独特の「へうげた」美意識とうまくマッチしていたように思う。まあ御託はともかく描写がとにかく面白い。個人的には本能寺信長死ぬシーンに衝撃を受けた(未読の人は是非とも読んでほしい)。

10. GIANT KILLING作画ツジトモ原作原案綱本将也2007-

最近の連載作の代表として。個人的サッカー別に好きではないのだが、GIANT KILLINGは読んでしまう。

実際の試合でも弱小チームが強豪に勝利を収めたときジャイアントキリングって言うのを、この作品が出てからよく聞くようになった気がする。けど因果関係は知らない(自分意識するようになっただけかもしれない)

この作品監督とか選手を描くのももちろん、サポーターのことも丁寧に描いてるのがいいなと思う。

サッカーに興味の薄い自分にとって、サポーターの人たちがどういう人たちなのかよく分からなかったんだけど、なんとなくその心情が理解できるようになった。

あと達海の選手の盛り上げ方いいよね。この作品ビジネスマンに人気あるらしい(by Wikipedia)けど、まあマネージャー層の琴線にふれるのは分かる気がする。

---

以下選外だけど個人的趣味コメントしたいもの適当に。

GOLDEN LUCKY(榎本俊二) 1990-1996

奇才榎本俊二の初期の代表作。自分子どもの頃に親がこの漫画を「流行ってるらしい」となぜか買ってきたのだが、シュールの塊みたいな作品だったので当時小学生だった自分にはちょっと理解が追いつかなかった。かまくらネタだけ妙に心に残っている。シュールギャグ漫画のさきがけなのかな?と思ったが吉田戦車の「伝染るんです。」のほうがやや早いようだった。まあ歴史的重要なら詳しい方補足お願いします。

バガボンド作画井上雅彦 原作吉川英治)1998-2015以降休載

天才井上雅彦吉川英治の名作を漫画化するんだから面白くないわけない・・・んだが、作者による原作から独自アレンジが強く、だんだんほとんど別物になり、それと関連するのかは分からないが展開もなんだかグダっていってしまった。佐々木小次郎ろう者にして、巌流島までどう展開していくんだ?と気になっているのだが、そこに行き着く前に長い休載に入ってしまっている。とにもかくにも完結はさせてほしいものだがどうなるだろうか。

ツヨシしっかりしなさい永松潔)1986-1990

女ばかりの家庭で家事全般をこなす末っ子男子ツヨシの奮闘を描くコメディ

自分小学生のころ、ドラマにもなったしアニメにもなった大ヒット作なのだが、その後あまり顧みられてない気がする。

当時はアッシーとかミツグくんとか、女性献身的な「都合のいい」男性存在クローズアップされていた時代なので、女性上位の家庭を男子を支える、という設定が当時の世相に合ったのだろうか?

家事ができる男子がガサツな女子を支える、ってラブコメはいまもちらほらあるので、その源流にあたるのかもしれない。とはいえツヨシが支えているのはあくまで母と姉であって、恋人はしっかりしてた記憶だが。

サ道(タナカカツキ2016-不定期連載

この漫画サウナでは「ととのう」ことができる、というのを知ったのだけど、まさかその後サウナでととのうという行為がここまでブームになるとは思わなかった。。。漫画として楽しむというか、啓蒙本として読んでる感覚なので10選には入れなかったが、自分も実際サウナ入るようになったので、個人的バッチリ影響を受けた作品ではある。

---

きのう何食べた?とかチェーザレとかピアノの森とかのコメントも書きたかったが、疲れたのでこのへんにしとく。

モーニングあんまりガッツリ読んでるほうではないのだが、それでもいざ調べてみるとそういえばこういう作品もあったな、好きだなーというのが多くて、10個に絞るのはやっぱり難しいもんだなという感想です。

モーニング史上最も重要マンガ10

実際のところモーニングも以下のようにすでに10選の記事が出ている。

ので私が別に書くことはないかと思ったんだけど、まあ各作品書き手コメントしたような記事を求めてる人もいるようなので僭越ながら自分も書いてみることにした。まあネタ被ったっていいよね。たぶん

ちなみに自分は40台後半。雑誌としてモーニングを読み始めたのは社会人になってからだけど、それ以前から作品単位でならちらほら知ってた、って感じ。年齢的に古い作品がちょい多めなのは許してください。

1. 島耕作シリーズ弘兼憲史1983年課長)〜現在社外取締役

ツッコミを入れ続けられる作品だが、サラリーマン漫画代表作であり絶対的知名度を誇るのだから入れざるを得ない。

それになんだかんだ言いつつ、いまだについ読んでしまう変な魅力があることは否定できない。

長期連載で日本大企業ビジネスについて描かれているので、通して読むと日本におけるビジネスの移り変わりがよく分かるという点でも貴重な作品といえる。いま読むとバブル期の話とか非常に趣深い。

2. ハートカクテル(わたせせいぞう) 1983-1989

シャレオツカラフルイラストで紡がれるスマート大人恋愛ストーリーは、80年代日本のバブリーでトレンディ()空気をみごとにパッケージしていた。80年代という時代象徴するイラスト、というとわたせせいぞうイラストを挙げる人も多いだろう。ということで時代にとって重要作品として挙げておく。

3. クッキングパパうえやまとち) 1985-

実は私は熱心に読んでないんだが、長期連載としてモーニングを長く支えているし、料理系では高級なグルメを紹介する漫画多いなか、家庭的な料理レシピを紹介していく、という立ち位置結構珍しいのではという気はする。よくネタ切れしないな、と感心するし紹介されているレシピは実際ウマいという話なのですごい。

旦那が家庭で料理するってコンセプトも連載開始した1985年当時は珍しかったんではと思う。同じころ(86年)に家事が得意な男子主人公の「ツヨシしっかりしなさい」も連載されてるが、当時そういったブームがあったのか、それともクッキングパパがそのブームを火をつけたのか、どうなんだろう(知ってる人いたらコメントください)

4. 沈黙の艦隊かわぐちかいじ) 1988-1996

まあ、90年代前半ごろのモーニング代表作は島耕作とこれ、という感じだった。

日本の最新鋭の原子力潜水艦独立国を名乗るという突拍子もない話だが、緊張感のある戦闘シーン、やまとは核兵器を持っているかも、という疑念から繰り広げられる政治劇など、非常に見応えがある作品だった。90年代には架空戦記ブームのさきがけ、と評価されるのもうなずける。

沈黙の〇〇」とか「〇〇の艦隊」といったタイトルも当時流行ったのはこの作品の影響が濃かったと思われる。

5. OL進化論 1989年-休載

島耕作シリーズバリバリビジネスする系の社会人漫画代表なら、OL進化論はゆるゆるとした社会人ライフを描いた漫画代表作といえるだろう。日常系という言葉がまだない時代OL日常系4コマ。ゆるい空気感でありながら、よくネットで貼られる「がんばった報い」(人手不足なのにがんばって残業してたら人員補充してくれないよという話)のように、するどい視点が端々に見られてときどきドキッとさせられる。

6. ナニワ金融道(青木雄二) 1990-1996

読んだ人に借金の怖さを知らしめる金融漫画の名作。個人的には学校教頭先生かなんかが先物取引追証で追い詰められてく話が怖くて一生を出さんとこ・・・となったのをよく覚えている。闇金ウシジマくんカイジなど、金にシビア社会を描いた漫画のさきがけだといえよう。

漫画としては正直ヘタな絵だけど、話が面白ければそんなの気にならない、ということを教えてくれた作品でもある。

7.蒼天航路(作画王欣太原作原案:李學仁) 1994-2005

それまで吉川英治などの影響が強かった三国志キャライメージ一新した三国志ものの名作。

すくなくとも曹操イメージはこの作品を契機に、悪役という側面より英雄という側面が強調されることが多くなったのではないだろうか。後半ちょっと間延びした感があったのが惜しいが、初期の勢いと爽快感はとても良かった。

8.プラネテス幸村誠)1999-2004

宇宙もの、という観点で、宇宙兄弟とプラネテスどちらか迷った。どちらも名作で捨てがたいが、まあ幸村誠好きなのでこちらを。スペースデブリ問題を世に知らしめた、という点でも社会的影響はあったと思う。

単行本4巻と短いのも読みやすくてよい。その割に一話一話のエピソード密度が濃くて、割に主人公ハチマキの成長がしっかりと描かれているし、「愛」というテーマでよくまとまっている。短く締まった作品のお手本だなと思う。

9.へうげもの山田芳裕2005-2017

日本の歴史ものを一つ入れるなら、バガボンドとこれとどちらか・・・とこれまた迷ったところ。

戦国時代を「美」を主眼として紡いだところが目新しかったし、山田芳裕独特のダイナミックな表現がその主人公である古田織部の独特の「へうげた」美意識とうまくマッチしていたように思う。まあ御託はともかく描写がとにかく面白い。個人的には本能寺信長死ぬシーンに衝撃を受けた(未読の人は是非とも読んでほしい)。

10. GIANT KILLING作画ツジトモ原作原案綱本将也2007-

最近の連載作の代表として。個人的サッカー別に好きではないのだが、GIANT KILLINGは読んでしまう。

実際の試合でも弱小チームが強豪に勝利を収めたときジャイアントキリングって言うのを、この作品が出てからよく聞くようになった気がする。けど因果関係は知らない(自分意識するようになっただけかもしれない)

この作品監督とか選手を描くのももちろん、サポーターのことも丁寧に描いてるのがいいなと思う。

サッカーに興味の薄い自分にとって、サポーターの人たちがどういう人たちなのかよく分からなかったんだけど、なんとなくその心情が理解できるようになった。

あと達海の選手の盛り上げ方いいよね。この作品ビジネスマンに人気あるらしい(by Wikipedia)けど、まあマネージャー層の琴線にふれるのは分かる気がする。

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以下選外だけど個人的趣味コメントしたいもの適当に。

GOLDEN LUCKY(榎本俊二) 1990-1996

奇才榎本俊二の初期の代表作。自分子どもの頃に親がこの漫画を「流行ってるらしい」となぜか買ってきたのだが、シュールの塊みたいな作品だったので当時小学生だった自分にはちょっと理解が追いつかなかった。かまくらネタだけ妙に心に残っている。シュールギャグ漫画のさきがけなのかな?と思ったが吉田戦車の「伝染るんです。」のほうがやや早いようだった。まあ歴史的重要なら詳しい方補足お願いします。

バガボンド作画井上雅彦 原作吉川英治)1998-2015以降休載

天才井上雅彦吉川英治の名作を漫画化するんだから面白くないわけない・・・んだが、作者による原作から独自アレンジが強く、だんだんほとんど別物になり、それと関連するのかは分からないが展開もなんだかグダっていってしまった。佐々木小次郎ろう者にして、巌流島までどう展開していくんだ?と気になっているのだが、そこに行き着く前に長い休載に入ってしまっている。とにもかくにも完結はさせてほしいものだがどうなるだろうか。

ツヨシしっかりしなさい永松潔)1986-1990

女ばかりの家庭で家事全般をこなす末っ子男子ツヨシの奮闘を描くコメディ

自分小学生のころ、ドラマにもなったしアニメにもなった大ヒット作なのだが、その後あまり顧みられてない気がする。

当時はアッシーとかミツグくんとか、女性献身的な「都合のいい」男性存在クローズアップされていた時代なので、女性上位の家庭を男子を支える、という設定が当時の世相に合ったのだろうか?

家事ができる男子がガサツな女子を支える、ってラブコメはいまもちらほらあるので、その源流にあたるのかもしれない。とはいえツヨシが支えているのはあくまで母と姉であって、恋人はしっかりしてた記憶だが。

サ道(タナカカツキ2016-不定期連載

この漫画サウナでは「ととのう」ことができる、というのを知ったのだけど、まさかその後サウナでととのうという行為がここまでブームになるとは思わなかった。。。漫画として楽しむというか、啓蒙本として読んでる感覚なので10選には入れなかったが、自分も実際サウナ入るようになったので、個人的バッチリ影響を受けた作品ではある。

---

きのう何食べた?とかチェーザレとかピアノの森とかのコメントも書きたかったが、疲れたのでこのへんにしとく。

モーニングあんまりガッツリ読んでるほうではないのだが、それでもいざ調べてみるとそういえばこういう作品もあったな、好きだなーというのが多くて、10個に絞るのはやっぱり難しいもんだなという感想です。

2024-10-22

週刊少年チャンピオンマンガ10選(試案)

週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ20選  https://anond.hatelabo.jp/20241012181121

週刊ビッグコミックスピリッツ史上最も重要マンガ5選 https://anond.hatelabo.jp/20241014232424

週刊ヤングマガジン史上、最重要漫画10選 https://anond.hatelabo.jp/20241016182953

月刊アフタヌーン史上、最重要漫画10選 https://anond.hatelabo.jp/20241017235116

月刊コロコロコミック史上、最も重要漫画10選 https://anond.hatelabo.jp/20241018225514

週刊少年サンデー史上、最も重要マンガ10選 https://anond.hatelabo.jp/20241021181149

モーニングから10作品選ぶとしたら https://anond.hatelabo.jp/20241016210231

漫画アクション史上、最も重要漫画10選 https://anond.hatelabo.jp/20241020163403

コミックボンボン史上最も重要マンガ20選 https://anond.hatelabo.jp/20241017225814

ブームに便乗。自分ブログがあるのでそちらにあげてから転載。昔の作品に疎いのでウィキペディア週刊少年チャンピオンのページを参考にしつつ、書いてみた。カバーしきれていないので叩き台にでもしてください。コミックボンボンの人くらいのテンション。ちなみに自分週刊少年チャンピオン2006年ごろから15年ほど購読していた。

物言いがついたのでタイトル変えた。

10

がきデカ山上たつひこ

 死刑!のネタ一世を風靡した。

ブラックジャック手塚治虫

 伝説医療マンガ週刊少年チャンピオンが瞬間的に週刊少年誌の部数トップになった時代を牽引。漫画家、手塚治虫再生させる。

恐怖新聞つのだじろう

 有名なホラーマンガ。新聞媒体にした読者の日常作品世界接続が良いと思う。

ドカベン水島新司

 野球の細かいルールに詳しく、実際の甲子園プレーにも影響を与えた。

・本気!(立原あゆみ

 ほんきと書いてマジと読むのはこの作品の影響?

グラップラー刃牙板垣恵介

 総合格闘マンガに絶大な影響を与えた。ネットミーム化も。

浦安鉄筋家族浜岡賢次

 ロジカルギャグマンガネタ出しの過酷さで潰れやすいと言われるギャグ漫画において非常に長命

覚悟のススメ山口貴由

 強烈なグロテスク描写のあった作品TSなどは先進的?

鉄鍋のジャン!(西条真二

 主人公側がなんでもありの料理マンガ

弱虫ペダル渡辺航

 女性ファンチャンピオンに呼び込み、ハリガネサービスや魔入りました!入間くんが人気になる土壌を作った。

次点

侵略!イカ娘安部真弘

 誌面の雰囲気ライトに変えた。以降のチャンピオン作品が安定してアニメ化する道筋を作った。

・フルアヘッド!ココ(米原秀幸

 ワンピースに先行する海賊主人公冒険活劇ファンタジー。

アクメツ田畑由秋余湖裕輝

 世直しの名のもとに政治家を殺しまくったヤバい作品。今連載したら炎上しそう。同じ作者コンビニンジャスレイヤーコミカライズで、ブラック企業ディストピア描写アクメツの影響を感じることがある。

BEASTARS板垣巴留

 食うものと食われるもの、殺し殺されの苦しみの解決には至らなかった。そこが描ければ10選に入るのだろうが、ハードルが高すぎる。

聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話作画手代木史織

 かつての蟹座少年たちの魂を救済した。

スクライド戸田泰成

 アニメはいろいろ異なるコミカライズという道をひらく。

プラレス3四郎牛次郎・神矢みのる)

 名前は稀によく聞く。

・Let'sダチ公(積木爆木村知夫

 40周年記念の読切掲載で出てきた。「タイマンはったらダチ!」に衝撃を受けた。

チャンピオンからデビューした近年の重要マンガ家(作品を挙げなかった代わりに)

施川ユウキサナギさんバーナード嬢曰く。等)

 内向的思索プロレベル、絵は味がある。

桜井のりおみつどもえ、僕の心のヤバイやつ等)

 みつどもえを描いている時はつい触ってみたくなる女児が描きたいなどとギリギリなことを言っていた。

阿部共実空が灰色だからちーちゃんはちょっと足りない等)

 えぐりこむプロットもさることながら、ハチャメチャな脳内を絵にする能力も凄いと思う。

増田英二実は私は、今朝も揺られてます等)

 初の短期中連載で実姉とのベロチューを描いたことが個人的に衝撃を与えた。独特のエグみがある作風から技術的に上手いラブコメへのコース桜井のりおと似ているような……。

・たばよう(宇宙怪人みずきちゃん等)

 ガチヤバいのか、ファッションヤバさなのか、ライン上にあると感じる。たまに作品ブクマを集める。

立原あゆみ先生名前修正しました

がきデカを入れて、イカ娘次点に移動(場当たり的な対応ではダメそう?)

次点より下は最初からまり年代に幅をもたせてなかった

ドカベン1972年開始なので10選の中である程度、年代を散らせているつもりだった

(いや、1990年代が多いか…)

マガジンだった「三つ目がとおる」を消しました…

2024-10-21

週刊少年サンデー史上、最も重要マンガ10

週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ20選  https://anond.hatelabo.jp/20241012181121

週刊ビッグコミックスピリッツ史上最も重要マンガ5選 https://anond.hatelabo.jp/20241014232424

週刊ヤングマガジン史上、最重要漫画10選 https://anond.hatelabo.jp/20241016182953

月刊アフタヌーン史上、最重要漫画10選 https://anond.hatelabo.jp/20241017235116

月刊コロコロコミック史上、最も重要漫画10選 https://anond.hatelabo.jp/20241018225514

モーニングから10作品選ぶとしたら

https://anond.hatelabo.jp/20241016210231

漫画アクション史上、最も重要漫画10

https://anond.hatelabo.jp/20241020163403

モーニングだけブコメ少ないぞ!まあタイトル統一されてないのが悪いが……。

さあサンデーだ。1959年創刊、65年の歴史からたった10作選ぶなんて無茶だ。しかし無茶をやる。批判歓迎!

1.おそ松くん(赤塚不二夫)1962-1967

 •現代ギャグ漫画はここから始まったといっても過言ではない。60年代前半、サンデー日本一雑誌だった。その時の三本柱が『伊賀の影丸』『おそ松くん』『オバケのQ太郎』。牧歌的ユーモアから狂騒的なギャグへ。赤塚不二夫世界を変えた。なお'67年で一旦終った後もまた続くのだが説明がややこしいので省略。

2.オバケのQ太郎(藤子不二雄)1964-1966

 •今読むとQちゃんのおおらかさとのどかさに癒される。FとAそして石森章太郎合作サンデー以外にも学年誌に連載された。この連載形式は『ドラえもん』につながる。藤子不二雄特に藤子・F・不二雄週刊少年サンデーの創成期の功労者であり学年誌守護神でありコロコロコミック創造主である小学館にとってこれより重要漫画家は他にいない。

3.漂流教室(楳図かずお)1972-1974

 •サンデー楳図かずおは『おろち』も『まことちゃん』も名作だがこのノンストップサスペンスを選んだ。読んでいると続きが気になって気になって仕方がない。特に主人公母親狂気紙一重の行動力には圧倒された。最近フランスでも翻訳され評判になっているようだ。

4.男組(雁屋哲池上遼一)1974-1979

 •70年代の暗いサンデー代表格。マンガの中の学園が魔境になったのはこのあたりからだろうか?雁屋哲の何考えてんだかわからないデタラメな展開と池上遼一の美しい絵がぶつかって異様な迫力を見せる。

5.うる星やつら(高橋留美子)1978-1987

 •説明不要説明不要だということが偉大さのなによりの証だ。アニメOPは「Dancing Star推し

6.タッチ(あだち充)1981-1986

 •野球マンガの達成として評価するなら『H2』だろう。今の目で見ると最高傑作は『クロスゲーム』かもしれない。しかあだち充の一作を選ぶとなるとやはり本作だ。ありま猛あだち勉物語』を読むと、達也和也はあだち兄弟投影しているのかもしれないと思えてくる。「達也はそんな男じゃない」

7うしおととら(藤田和日郎)1990-1996

 •少年漫画とはなにか。それは『うしおととら』のことである

8名探偵コナン(青山剛昌)1994-

 •国民的、いや世界メガヒット作。本作が凄いのは、志の低い二番煎じ本家を追い抜いてしまたことだ。マガジンの『金田一少年の事件簿』を他誌も後追いするが死屍累々、本作とマイナー誌の『Q.E.D.-証明終了-』が生き残った。モブから出世した高木刑事佐藤刑事パロディキャラが大化けした安室透と赤井秀一、今年になってやっと恋人同士になった平次と和葉などキャラクターの成長が人気の秘訣。そういえば『Q.E.D.』の燈馬君と水原さんも今年になって……。

9.MAJOR(満田拓也)1994-2010

 •お世辞にも完成度の高い作品とは言えない。いきあたりばったりでツッコミどころが多い。だがコナンと本作が無かったらサンデーはとっくに休刊していたかもしれない。長い暗黒期を支えてくれた大恩人。続編『MAJOR2』は2015年から連載中。

10.葬送のフリーレン(山田鐘人、アベツカサ)2020-

 •生まれたと同時に古典になる作品というものがある。第一話を読んだ時の感動を忘れられない。あれだけでも充分名作だった。しかし本作は更に高みへと昇ってゆく。今日本で一番面白いマンガサンデーの長い夜は明けたのだと信じよう。

さてこの10作でいいのだろうか?実はよくない。なぜなら私が最も好きなサンデー作品は『機動警察パトレイバー』だからだ。本当は『MAJOR』を外したい。しかし『パトレイバー』がなくても今のサンデーはあるだろうが『MAJOR』がなかったら今のサンデーはなかったかもしれないのだ。サンデーにとって重要なのはパトレイバー』より『MAJOR』だ。

やはりいくらなんでも10作は少なすぎる。もし20選だったら次の10作も入ってくる。

11.伊賀の影丸(横山光輝)1961-1966

 •山田風太郎と白土三平の影響があからさまだが日本一立役者

12.がんばれ元気(小山ゆう)1976-1981

 •『あしたのジョー』とは正反対の設定にすることで梶原一騎破滅美学を振り切った。この姿勢は実にサンデーらしい。

13.六三四の剣(村上もとか)1981-1985

 •剣道マンガ金字塔。この緻密な絵で週刊連載とは、と改めて驚く。

14.ふたり鷹(新谷かおる)1981-1985

 •新谷かおるの魅力をどう伝えればいいのだろう。忘れられつつあるのではないか無力感に襲われる。

15.機動警察パトレイバー(ゆうきまさみ)1988-1994

 •一推し。あのなんともいえない空気感ギャグからシリアスへの呼吸、理性的議論先進的なジェンダー描写、全てが好きだ。

16.帯をギュッとね!(河合克敏)1989-1995

 •「サンデーらしさ」なら本作が一番ではないだろうか。

17.今日から俺は!!(西森博之)1990-1997

 •同じヤンキーギャグでもサンデーでは本作になりマガジンでは『カメレオン』になる。これが雑誌空気の違い。

18.GS美神極楽大作戦!!(椎名高志)1991-1999

 •二推しGS試験編〜香港編がギャグアクションバランスがよく一番面白かった。

19.かってに改蔵(久米田康治)1998-2004

 •久米田節が確立したのは本作。

20.ハヤテのごとく!(畑健二郎)2004-2017

 •綾崎ハーマイオニー永遠に不滅です。

さらにもし30選だった場合……

21.スポーツマン金太郎(寺田ヒロオ)1959-1963

 •創刊号から連載。清く正しく美しい。

22.どろろ(手塚治虫)1967-1968

 •手塚作品で一番好きかもしれない。

23.銭ゲバ(ジョージ秋山)1970-1971

 •あのラスト人間讃歌のように思える。

24.サバイバル(さいとう・たかを)1976-1980

 •さいとう作品は本作と『雲盗り暫平』が好き。

25.TO-Y(上條淳士)1985-1987

 •80年代しか成立しなかった物語だと思うとなんだか切ない。

26.ガンバ!Fly high(森末慎二、菊田洋之)1994-2000

 •体操テーマにしてアニメ化まで果たしたのは本当にすごい。

27.め組の大吾(曽田正人)1995-1999

 •サンデーに多い「お仕事もの」の代表格。

28.金色ガッシュ!!(雷句誠)2001-2008

 •編集者所業を考えるとこの枠で名前を出すだけで失礼なのかもしれないが、傑作。

29.結界師(田辺イエロウ)2003-2011

 •イエロウの根暗空気に惹かれる。

30.銀の匙 Silver Spoon(荒川弘)2011-2019

 •駒場は今?幸せでいてほしい。

最後に。もし50選になっても入らないだろうが、浅山わかび『ラストカルテ-法獣医学当麻健匠の記憶-』を紹介したい。静かな感動が押し寄せてくるマンガだ。この大傑作が大ヒットせずアニメ化もせず連載終了したのは正直悔しい。いつかアニメになるよう願っている。

(ブコメを読んで追記)

・確かに皆川亮二は入れるべきだった。『ARMS』を入れて『結界師』を外すか……。

島本和彦は入らない。本人のキャラクターと『アオイホノオ』の影響は大きいが『炎の転校生自体は小粒な佳作で、こうしたオールタイムベストに入れる性格作品ではない。

2024-10-20

漫画アクション史上、最も重要漫画10


 誰かが今まさに書いてるであろう他の雑誌と被らなそうな所


 漫画アクションは、週刊→休刊→隔週で復刊して発行中、というちょっと特殊な経緯を持った雑誌

 双葉社ピンチになると神風が吹く、とも言われて、その神風でほぼ埋まるんだよね

 一作者一作品しばりではあるが、このしばりが必要ないんだよなあ



  1. ルパン三世(モンキー・パンチ)
  2. 嗚呼!!花の応援団(どおくまん)
  3. がんばれ!!タブチくん!!(いしいひさいち)
  4. 子連れ狼(原作小池一夫漫画小島剛夕)
  5. じゃりン子チエ(はるき悦巳)
  6. かりあげクン(植田まさし)
  7. BARレモン・ハート(古谷三敏)
  8. クレヨンしんちゃん(臼井儀人)
  9. 坊ちゃん」の時代(原作関川夏央漫画谷口ジロー)
  10. この世界の片隅に(こうの史代)



2023-11-04

まんがタウン休刊するのに話題になってなくて悲しい

クレヨンしんちゃんとか、かりあげクンとか連載されてたのに

鎌倉ものがたりとか

あとは、野原ひろし 昼メシの流儀とか

新婚のいろはさん、押しかギャル中村さんとか

クレヨンしんちゃんウェブで連載続けるみたいだけど、残りはどうするんだろう

漫画アクションに戻るのかな

はてな民まんがタウンなんて読まないんだな

そりゃ休刊になるか


月刊まんがタウン12月休刊、「新クレヨンしんちゃん」はWeb連載に

https://natalie.mu/comic/news/547865

2022-08-03

anond:20220803184229

クレヨンしんちゃんとか連載されてた初の週刊青年漫画雑誌漫画アクションを創刊した双葉社編集者曰く、

1967年当時も今もなお出版社どこも落ちた奴がたどり着くルーザーズだと語っていたけれど、

ハラするような会社も似たようなもんだから、そういう下の方の会社ではコンプライアンスとか守れない奴が社長でもしょうがないという話では?

2021-11-17

anond:20211117210720

細野不二彦先生はまさに作画魔術師さすがの猿飛・グーグーガンモの作者とギャラリーフェイクの作者が一緒とは誰も気づかないだろう

マクロスの「変形の河森」さんと同期らしい

やよいマイラブ - 『週刊少年サンデー』(1980年24号 - 28号)

さすがの猿飛 - 『少年サンデー増刊』(1980年 - 1984年

どっきりドクター - 『週刊少年サンデー』(1981年 - 1982年

Gu-Guガンモ - 『週刊少年サンデー』(1982年 - 1985年

東京探偵団 - 『少年ビッグコミック』(1985年 - 1987年)→『ヤングサンデー』(1987年創刊号 - 8号)

青空ふろっぴぃ - 『週刊少年サンデー』(1985年 - 1986年

あどりぶシネ倶楽部 - 『ビッグコミックスピリッツ』(1986年

I'mナム - 『週刊少年サンデー』(1987年1号 - 31号)

ママ - 『ヤングサンデー』(1987年 - 1992年

ジャッジ - 『アクションBROTHER』(1987年 - 1989年)→『COMICアクションキャラクター』(1990年 - 1991年

うにばーしてぃBOYS - 『ビッグコミックスピリッツ』(1988年

BLOW UP! - 『ビッグコミックスペリオール』(1988年21号 - 1989年19号)

バイオハンター - 『月刊コミックバーガー』(1989年 - 1990年

りざべーしょんプリーズ - 『ビッグコミックスピリッツ』(1989年 - 1991年

ごめんあそばせ - 『月刊コミックバーガー』(1991年 - 1993年

愛しのバットマン - 『ビッグコミックスペリオール』(1991年 - 1996年

熱拳! ムサシ - 『月刊少年キャプテン』(1992年 - 1993年

太郎 - 『週刊ヤングサンデー』(1992年12号 - 1999年41号)

ギャラリーフェイク[9] - 『ビッグコミックスピリッツ』(1994年 - 2005年2012年2016年)、『ビッグコミック増刊号』(2017年 - 連載中)

幸福の丘ニュータウン - 『ビッグコミック』(1996年 - 1998年

S.O.S - 『漫画アクション』(1999年 - 2000年

ビールメガホン - 『ビッグコミック』(1999年 - 2000年

タケルヒメ - 『ウルトラジャンプ』(2000年不定期連載)

キャット・ウォーカー - 『週刊漫画ゴラク』(2001年 - 2002年不定期連載)

プライズハンターGON - 『週刊ヤングサンデー』(2001年52号 - )

ザ・スリーパー - 『月刊サンデージェネックス』(2000年 - 2002年

ダブルフェイス - 『ビッグコミック』(2003年 - 2011年

ヤミの乱破 - 『イブニング』→『モアイ』(2003年8号 - 2006年1号、2012年8号 - 2014年2月25日配信分)

電波の城 - 『ビッグコミックスピリッツ』(2006年1号 - 2014年2・3合併号)

アサシンichiyo - 原作担当漫画信濃川日出雄、『月刊ヒーローズ』(2013年1月号 - 2015年2月号、不定期連載)

メタク - 『漫画アクション』(2014年15号 - 2016年3月1日号、全2巻)

商人道 - 『ビッグコミックスピリッツ』(2014年30号 - 2015年32号)

いちまつ捕物帳 - 『ビッグコミック』(2014年21号 - 2016年23号)

バディドッグ - 『ビッグコミック』(2017年4号 - 2020年21号)

さすがの猿飛G - 『月刊ヒーローズ』(2017年7月号 - 2019年10月号)※『さすがの猿飛』続編

1978年のまんが虫 - 『ビックコミックオリジナル増刊号』(2021年5月号 -連載中)

恋とゲバルト - 『ピッコマ』→『コミックDAYS』[10](2021年4月 - 連載中)

2021-08-20

ヒット後ヒーロー症候群(HHS)

ヒット作を出した漫画家が次作以降に(特撮アメコミ系)ヒーローものを書くことを無理やりこじつける。


1.春場ねぎ

五等分の花嫁戦隊大失格

五つ子ラブコメから一転スーツヒーロー5人組みの新連載は当時衝撃という名の落胆を覚えた。おもにおっぱい方面で。

2.島本和彦

吼えろペンヒーローカンパニー

この人はまあ…「月刊ヒーローズ」というそのまんまの雑誌から出た漫画。ということで選出。

3.大場つぐみ×小畑健

DEATH NOTE, バクマン。プラチナエンド

厳密にはヒーローものではないが敵が身分を隠すために作中作戦隊スーツを借用し、結果として敵味方ともに「メトロリマン」(を着た能力者)として長く紙面を占めることに。

4.光永康則

怪物王女 → イビルヒーロー

多作家なので勇者ものなども平行しているが、長きにわたった怪物王女シリーズ終了から約2ヶ月後に新連載原作として登場した。休む気ないんか?

5.平本アキラ

監獄学園RaW HERO

Lawとかけた法廷物かと思いきや超能力を持つ怪人とヒーロー物語…なあらすじなのだが…中身は平本アキラ

6.田辺イエロウ

結界師BIRDMEN

ガッチャマンパーマン彷彿とさせる鳥モチーフ翼人化物語中学生クラブ救世ジュブナイルモノとみせかけ風呂敷が広がり世界規模のSF様相を呈して投げっぱなした鳥どころかぐだぐだぐでたまだった作品。ごめん私怨あり。初期にヒーローもの勘違いしただけだ。

7.大井昌和

おくさん, ちぃちゃんのおしながきヒーローガール×ヒーラーボーイ〜TOUCH or DEATH

長期連載を抱える作者の新作はやはりヒーロー光永康則と同じくいのまるとのタッグ作があるのも共通点

8.冨樫義博

幽☆遊☆白書レベルE

冨樫らしくストレート作品ではないが小学生が「原色戦隊カラーレンジャー」として活躍する話が2編収録。ゲーム色のほうが強いか

9.武富健治

鈴木先生古代戦士ハニワット

鈴木先生終了後同じく学校もの原作つきをいくつか出した後、万を期した新作がまさかのハニワ。ライダーシリーズを下敷きとしつつも濃密な武富ワールドが展開される。あえなく打ち切りとなったが、一連の経緯を説明したTwitterの固定ツイートから読める

(前略)

温情の結果なのです。

漫画アクションにおける前作の「鈴木先生」の時の信用貯金もあったでしょうが双葉社内部(上部)で、「とても面白い」「思うままに描かせれば、大きな良い作品に育ち、ヒットするだろう」という長い目で見た強い期待を寄せて下さっていたからだと聞いています

サムライ8につらなるヒット作後の異色作について考えさせられるものがある。その一部がヒーローものにあるのではないかというのがこの記事の本旨の一端だ。

番外編.ながいけん

神聖モテモテ王国第三世界の長井

前作がヒットと呼んでいいのか、次作がヒーローものと呼んでいいのか…どちらも強い疑念が残るものの、その迷走とも取られかれない異常な作風ヒーロー要素がガッツリ注入されていることは確かなはずだ。デビュー作で終わらない漫画家一種の到達点を予感させる作品


ヒーローものは常に一定以上の需要があり続け、漫画内外を含め昔も今も大量の作品が登場し大ヒットからあっさり打ち切りまでと、とてもジャンル栄枯盛衰を語れるものではない。それでも近年、あの作者が!?と驚くような人がヒーローを題材に新連載を興すことが散見された。散見と言っても無理やりひねり出して10作も出せないのだが、数人でもそのインパクトから記憶によく残ってしまったのだ。

彼らがなぜヒーローに手を出すのか。映画アベンジャーズシリーズなどの成功一般にもジャンルが浸透した、などと言うのは簡単だ。超能力などがないリアル寄り人間ドラマや暗い作風から激しいアクションに行きたい、ともこじつけられるだろう。それともやはりヒット作家共通の何かがあるのだろうか。

当然私はヒット作家どころか漫画家ですらないので真相はわからない。ただひとついえることは、私はあまり異型やテカテカスーツやフルフェイス燃え萌えすることができないということだ。

2020-03-03

今年、自衛隊に入るみんながやるべき本当のこと。

やぁ、合格発表を受けてドキド不安な君。

まずはおめでとう!君は今までよりもより刺激的な毎日4月から送ることになるだろう。  

入隊にあたって、やるべきことは何か。

筋トレ?走り込み?早起き

わたしも、焦って生活習慣を改善しようとしたことがあった。  

でも、一朝一夕で変わるものではないし、仮にできなかったとしても入れば自然とできるようになるからそこは安心してくれて大丈夫だ。  

本当にやるべきことをこれから教えよう。    

その1:下着タオル靴下、靴、すべてに名前を書こう!

幼稚園児か!と思うよね。残念ながら、入隊した君は幼稚園児どころか地球最下等生物になったような扱いを受ける…ことはないけどまあとにかく厳しいんだ。供与されるロッカーに鍵をしなかったり、もともと鍵のかかっていない引き出しなどは整頓が甘いとぐっちゃぐちゃにされる。これをこの業界では「台風」と呼ぶ。こいつは、タチの悪い教官だと他の相部屋の連中の所持品とまぜまぜしたり、隊舎…寝泊りする宿舎のどこかに放り投げられたりする。

…つまり、どんな持ち物でも名前を書いておいた方がみつけやすくて無駄時間が省けるということだな!    

その2:シェーバーにはこだわろう!

入隊して一番最初にしばかれるのは、服装容儀というものだ。世間的に言えば、身だしなみのことだが髭の濃いやつは悲惨だ。

…なぜかって?朝からしばかれて髭を剃る暇もないのに髭がしっかりされていないとまた、しばかれてしまうからだ!

時間がないのにしばかれることでさら時間がとられるという悪循環…これはかなりキツイぞ!

おすすめは、洗面台に行かなくても髭が剃れる電気シェーバーだ。ただし、前述のロッカーのものが荒らされることを想定して柔らかいケースと一緒に持っていくこと。

まだ入隊に余裕がある諸兄はヒゲ脱毛をするだけでかなり生活に余裕が生まれる…はずだ。    

その3:持ち物を揃えよう!

持ち物といったら、入隊祝いにもらった時計とか…マジで止めとけ。壊れるからG-SHOCKとかじゃないミリタリーモデル時計は大抵脆い時計なのでほんとにやめよう。わたしは壊して4万円くらいかけて修理したぞ。

おすすめはBaby Gだ!ちょっと腕が細めな人であれば腕時計を外さずに戦闘服制服ワイシャツの袖が通って着替えがめっちゃ楽!!  

あとは、裁縫道具。これは階級章や名札の縫い付けに使うのだが、縫い付ける服の生地、そして階級章が分厚いので厚手用の針を何本か。そして、指抜きもしっかり用意しよう!これだけで、入隊前後のクソみたいな縫い付け作業もすこし快適になるはずだ。あ、幹部候補生のひとはやらなくていいので安心してくれ(多分)  

次に靴クリーム、ブラシ、靴磨き用のクロス

わたしは、サフィールという靴クリームを愛用しているが、よく伸びて光りやすい。自衛官の靴は短靴とよばれるものは黒なので、黒い靴クリームが一つあれば持つはずだ。あと、戦闘服装のための方編上靴や半長靴と呼ばれる靴は側面が柔らかい革なので、乳化系のクリームもあると便利。  

最後に、霧吹きだ。

百均の霧吹きを買って行こう。霧吹きは、教育隊生活におけるスーパースターだ。

ろくすっぽスチームが出ない隊舎のアイロンの代わりに霧吹きで代用するし。靴磨きの時にも、輝きを増すために霧吹きですこし水を与えながら靴を磨く。さらに、ベッドメイクが終わったベッドのシワを消すために、霧吹きで湿らせる。

霧吹きは、教育隊の主な仕事であるアイロンがけ、靴磨き、ベッドメイクの3つすべてに活躍する主力装備品だ。

…だから基地売店で買うと高いぞ!

800円くらいしてるのを見たことがある。鬼畜だ。    

とにかく頑張って

このくらいやっておけばきっと大丈夫

それでは新隊員生活を楽しんでくれ。

最後に、出会う同期は大切にすること。嫌いな奴が何人かできるだろう。でも、教育隊連帯責任を問われるから仲良くするに越したことはない。

まあ、ライジングサンより全然楽だから安心してくれ。

追記:質問にお答えしま

反響が大きかったので、多かった質問に答えます。    

Q:なんで増田かいたの?

多くの人の目に留まれば、役に立ちそうな人に届くかなと思って増田を選びました。    

ライジングサンってなに?

漫画アクションに連載されていた、藤原さとしさんの漫画作品です。教育隊の模様を脚色して描いた作品です。あくまフィクションなので間に受けないで下さいね。  

ちなみに、教育間中に読んでほしいオススメ漫画は1日外出録ハンチョウです。土日しか外出できない境遇が似ていて、とても感情移入できるのでおすすめです。    

Q:台風ってなんのためにあるの?

台風を行う理由は大きく分けて二つあると思います。  

整理整頓を定着させる  

いざという時は素早く必要ものを取り出すことが必要です。また、自分以外の誰かかが必要ものを取りに来ることもあるので決められた物が決められた通りに置かれないと困ります。そういった癖付けを行います。    

想定外の状況に対処する術を身につけるため  

台風があるときは、教官の呼び出しとセットのことが多いです。呼び出しの制限時間までに何をすべきで何を諦めるべきか、同期とどう協力して解決するか。策を組み立てて対処する力を養います連帯責任なので、汚い奴がいる部屋だと逆に一番綺麗にベッドメイクした奴が飛ばされたりしますし、否応なしに全員のベッドが立ってる日もあります。    

慣れてくると、みんなの運動靴を使って床に文字を書いてくれているのに気がついたり、服に毛布を詰めて人形を作ったりされているのを笑ったりする余裕ができます。  

どうせやられるなら楽しんだもん勝ちです。    

Q.台風って無駄じゃない?

わたしも好きではないです。無駄だなと訓練中は何回も思いました。  

でも、誰もが嫌で、キツくて、逃げられない状況を手軽に演出できる、合理的なやり方なのかなと思います代替できる何かを見つければ、業務改善で第3級賞詞がもらえるかもしれませんね!    

Q.台風ってパワハラじゃないの?

台風が起きるのは、自衛隊の中でも教育隊学校と呼ばれる機関です。  

修業して普通部隊に配属されれば行われません。もし、部隊台風をやられたら速やかに営内の先任や、分隊長士に相談しましょう。それは指導ではなくいじめですから…。    

教育隊学校の使命は、普通の人を自衛官にすることです。自衛官に求められるのは、真にキツくて、嫌で、逃げられない状況下で、与えられた職務遂行する人間です。

入隊式の前に、教育趣旨説明を受けるとともに「服務の宣誓」というものを書かされます

服務の宣誓の内容は、  

「私は、わが国の平和独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法及び法令を遵守し、一致団結、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格尊重し、心身を鍛え、技能を磨き、政治的活動に関与せず、強い責任感をもって専心職務遂行にあたり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民負託にこたえることを誓います」  

この時点で納得できない場合サインをせずに家に帰ることができます

いきなり教育が始まるわけではなく、入隊式までは長いオリエンテーションのような期間がありますし、入隊式が終わらないと教育も始まりません。

入隊式前はどんな事をしても優しく対応してくれるのでしばかれる前に無理難題で先に逆襲しておくというのはありです。

2019-08-03

この世界の片隅に」を見ると胸が苦しくなる

内容については語らない。

からこうの史代先生ファンで、「街角花だより」はバイブルだし、「長い道」は100回ぐらい読んで道さんみたいな女性結婚するものだと信じてたし(作中の夫は無職ダメ夫だけど)、「さんさん録」のさんさんとおつうさんみたいな夫婦になるものだと思ってたし(早くに奥さんに先立たれるのはかんべんだけど)、mixiこうの史代コミュ巡回して情報仕入れたり作品解釈に花を咲かせたりしたし、「夕凪の街桜の国」サーガバイブルその2だし、「この世界の片隅に」は連載開始からずっと追い掛けてて(漫画アクションって買うのも人前で読むのも恥かしいんだこれが)、単行本が出たら100回ぐらい読んだし。こっこさんもぴっぴら帳も大好きだ。

でも映画化の話は何故か情報が遅かったんだ。仕事が忙しくて周りが見えてなかったときだったか。気がついたらクラウドファンディング募集が終わっていた。

映画館で見た映画は、原作ファンとして、ひとつひとつのシーンすべてに感動した。全く非の打ち所がなかった。でもエンドロールクラウドファンディング出資した人の名前が流れたとき、そこに自分名前がないことに胸が焼ける思いであった。なぜ自分名前がないのだ。

映画この世界の片隅に」を見ると、そんな理由で胸が苦しくなる。でもあのシーン、このシーンが見たいから見てしまうのだ。

2018-04-19

大原優乃クリアファイル目当てで漫画アクション買ったんだけど、マジで一つも興味惹かれる作品無いわw

編集の連中もうちょっと頑張ってくれ。

2017-01-31

http://anond.hatelabo.jp/20170131080833

俺の世界線だと、小林亜星さんも志茂田景樹さんも、郷田マモラも死んでいて、郷田マモラなんて漫画アクションで追悼号作ったぐらいなのを覚えてるんだけど、全員生きてるんだよなぁ……

2015-11-14

[] ファミマの、しいたけ食べた

正確にはしいたけmarkIIと呼ぶべきか。

店頭で見かけたのでつい手に取った。

   

大きさ的にはパンケーキと言うよりドラ焼き

こういった形状だと齧った拍子に上面の開口部からクリームが飛び出したりしがちだが

この商品はそういったことも無く。

クリーム硬度と粘度が細心の注意の元にコントロールされている故だろうか。

   

柔らかい生菓子商品保護の為、透明のプラケースに収められていることがある。

丁度、同じくファミマの濃厚カスタードエクレアみたく。

http://img3.esimg.jp/blog/wp-content/uploads/2014/12/try-eat_16328-1.jpg

この場合、一旦ケースごと袋から取り出して食べねばならず

http://img1.esimg.jp/blog/wp-content/uploads/2014/12/try-eat_16328-3.jpg

http://mognavi.jp/blog/convenience/16328/

面倒臭いし手が汚れるのが煩わしい。

その点、しいたけは煩わしいプラケースレスで袋から少しずつ出しながらパクつけるのが有り難い。

   

同時に買ったホット午後ティーと有無を言わさず同じ袋に詰められたので

総合評価は☆マイナス1つとさせていただきます

   

漫画アクションの新連載、きづきあきら+サトウナンキの「奈落の羊」読んだら

http://webaction.jp/action/

登場人物Youtuberだかニコニコ生放送erだかで、コンビニスイーツ食べて感想喋るってのをやってたので

自分文章でその真似事でもやってみようと思ったのだが、案外なにも思いつかないもんだ。

いや、Youtuber凄いわ。

   

http://www.family.co.jp/goods/sweets/chilled/hc0g7400000ygtjy.html

2009-09-21

臼井儀人氏の死について思うこと。

はてなブックマークは、クレヨンしんちゃん原作者臼井儀人氏が転落事故死した

ニュースで埋め尽くされ、ブクマコメではみんな悲しんでいる。

確かにショッキングニュースではあるけれど、僕にはどこかの見知らぬ人が

亡くなったという日々のニュースとあまり差はなかった。

僕はアニメクレヨンしんちゃんを見て育った世代ではなく。

数回暇つぶしに見た程度。

漫画単行本で何冊か読んだけれど、まだ連載初期の漫画アクション時代のせいか、

さほど面白みも感じたことはなく。

絵が汚く、品はなく、面白くない。いかにもな青年向け漫画という認識しかない。

確かに単行本は49冊も出てるし総発行部数は5000万部。凄いとは思う。

だけど、漫画にしてもアニメにしても、妹のひまわりが増えたという変化はあるにせよ。

ドラえもんサザエさんのように、もう19年も時は動かないストーリー回しだ。

日常的な流れでの話作りなテレビアニメ版は、原作がなくなっても続けられる。

実際に作品としての評価が高いのは、クレヨンしんちゃん劇場版であるのだし。

「オトナ帝国の逆襲」や「戦国大合戦」のような感動巨編もまだまだ作れるだろう。

アニメ視聴メインの層にとって、臼井氏はすでに必要のない存在。

居ても居なくても、変わらないじゃないか。

みんなが嘆き悲しむくらい、クレヨンしんちゃん漫画は本当に面白いのだろうか。

僕にとってクレヨンしんちゃんは、散髪屋の片隅に不揃いに置いてあるような。

時間潰しで仕方なく読む漫画に過ぎない。

クレヨンしんちゃん漫画を読んだ上で、漫画版クレヨンしんちゃんが好きで。

もう漫画が読めない、という純粋意味での。

一人の「漫画家」の死という、独立した悲しみを抱いている人はどれだけ居るんだろう?

 
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