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2020-07-12

クソデカ羅生門読書アシスト版(PC用)

ある日の超暮方(ほぼ夜)の事である。一人の下人が、クソデカ羅生門の完全な真下

 雨やみを気持ち悪いほどずっと待ちまくっていた。

馬鹿みたいに広い門の真下には、この大男のほかに全然誰もいない。ただ、所々丹塗の

 びっくりするくらい剥げた、信じられないほど大きな円柱に、象くらいある蟋蟀が一匹とまっている。

  クソデカ羅生門が、大河のように広い朱雀大路にある以上は、この狂った男のほかにも、激・雨やみをする巨大市女笠や

   爆裂揉烏帽子が、もう二三百人はありそうなものである。それが、この珍妙男のほかに全然誰もマジで全くいない。

何故かと云うと、この二三千年、京都には、超巨大地震とか破壊辻風とか最強大火事とか

 極限饑饉とか云うエグすぎる災が毎日つづいて起こった。そこでクソ広い洛中さびれ方は

  マジでもう一通りとかそういうレベルではない。旧記によると、クソデカ仏像文化財クラス仏具ものすごいパワーで打砕いて、

   その丹がベッチャベチャについたり、金銀の箔がもうイヤになっちゃうくらいついたりした木を、路ばたに親の仇のようにメチャメチャつみ重ねて、

    薪の料に売りまくっていたと云う事である。クソ治安がいいことで知られる洛中がその始末であるから

     正気を疑うレベルデカ羅生門の完全修理などは、元より誰も捨てて顧る者がマジで全然なかった。

      するとそのドン引きするくらい荒れ果てたのをよい事にして、クソヤバい狐狸がドンドン棲む。世界最強の盗人が6万人棲む。

  とうとうしまいには、マジで悲しくなっちゃうくらい全然取り手のないきったない死人を、この門へ猛ダッシュで持って来て、

   超スピードで棄てて行くと云う習慣さえ出来た。そこで、日の目が怖いくら全然まったく見えなくなると、誰でもメチャメチャ気味を悪るがって、

    この門の近所へはマジでビックリするくらい足ぶみをしない事になってしまったのである

その代りまた超凶悪な鴉がどこからか、億単位でたくさん集って来た。昼間見ると、

 その鴉が何万羽となく輪を描いて、クソ高い鴟尾のまわりを鼓膜破壊レベルの音量で啼きながら、

  亜音速で飛びまわっている。ことに門の上の空が、夕焼けで思わず目を疑うくらいあかくなる時には、

   それが胡麻えげつない量まいたようにはっきり見えた。鴉は、勿論、頭おかしいくらデカい門の上にメチャクチャ大量にある死人の肉を、

    気が狂ったように啄みに来るのである。――もっと今日は、刻限がハチャメチャに遅い(ほぼ夜)せいか

     マジで一羽も見えない。ただ、所々、ほぼ崩れかかった、そうしてその崩れ目にメチャメチャ長い草の森のごとくはえ倒したクソ長い石段の上に、鴉のえげつなく臭い糞が、

      点々と白くこびりついているのが見える。下人は七千万段ある石段の一番上の段に、

  洗いざらしてほぼ透明になった紺の襖の尻を据えて、右の頬に出来まくった、クッソ大きな面皰を気にしながら、

   メチャメチャぼんやり、とんでもない豪雨のふりしきるのを眺めていた。

作者はさっき、「下人が雨やみをメチャメチャ待っていた」と書いた。しかし、

 下人は激烈豪雨がやんでも、格別どうしようと云う当てはマジで全然ない。ふだんなら、

  勿論、クソ強い主人のえげつなくデカい家へ帰る可き筈である。所がその糞主人からは、四五日前に

   暇を出し倒された。前にも書いたように、当時ただでさえ最低最悪のゴミの掃き溜めである京都の町は一通りならず

    衰微しまくって本当に惨めな感じになっていた。今この最強にヤバい下人が、永年、犬のごとくこき使われていた主人から、暇を

     出されたのも、実はこの大衰微のクソしょぼい小さなさな余波にほかならない。だから

      「下人が雨やみをメチャメチャ待っていた」と云うよりも「クソヤバい豪雨にふりこめられた

  下人が、マジで全然行き所がなくて、超途方にくれていた」と云う方が、完全に適当である

   その上、今日の空模様も少からず、この平安朝のヤバい下人のUltimet-Sentimentalisme of the Godsに影響した。申の刻下りからふり出した大雨は、

    いまだに上るけしきが全然かけらもない。そこで、のちに剣聖と呼ばれる最強の下人は、何をおいても

     差当り明日の暮しをメチャメチャどうにかしようとして――云わば絶望的にどうにもならない

  事を、どうにかしようとして、悲しくなるくらいとりとめもない考えをたどりながら、

   さっきからアホみたいに広い朱雀大路にふる豪雨の音を、聞くともなく

    聞いていたのである

豪雨は、トチ狂ったクソデカさの羅生門をつつんで、メチャメチャ遠くから、ざあっと云う轟音をあつめて来る。

 夕闇は次第に空をびっくりするほど低くして、見上げると、超巨大門の超巨大屋根が、斜につき出した

  超巨大甍の先に、ドチャクソ重たくうす暗い雲を嫌になるくらい支えまくっている。

どうにもならない事を、どうにかするためには、手段を選んでいる

 遑は本当にマジでまったくない。選んでいれば、築土の真下か、道ばたの土の真上で、超苦しい饑死を

  するばかりである。そうして、このガチ世界デカい門の上へ猛スピードで持って来て、

   きったない犬のように超速で棄てられてしまうばかりである

    選ばないとすれば――巨大下人の考えは、何度も寸分たりとも違わず完全に同じ道を低徊した揚句に、

     やっとこの局所へ逢着した。しかしこの「すれば」は、マジでいつまでたっても、

      結局「すれば」であった。クソザコ下人は、手段を選ばないという

  事をエグ肯定しながらも、この「すれば」のかたをつけるために、当然、

   その後に来る可き「世界最強の盗人になるよりほかに仕方がない」と云う事を、

    積極的肯定するだけの、莫大な勇気が出ずにいたのである

下人は、意味わからんくらいクソ大きな嚔をして、それから死ぬほど大儀そうに立上った。南極かってくらいに夕冷えの

 する世界最悪の罪の都京都は、もう火桶が8億個欲しいほどのガチえげつない寒さである暴風は信じられないほどデカい門の巨柱と

  巨柱との間を、クソヤバい濃さの夕闇と共にマジで全然遠慮なく、吹きぬけまくる。丹塗の超巨大柱に

   とまっていた象サイズの蟋蟀も、もうどこかへ行ってしまった。

下人は、頸を人間限界を超えてちぢめながら、山吹の汗袗に無理やり重ね倒した、紺の襖の肩を

 物理的にありえない動きで高くしてクソデカ門のまわりを見まわした。雨風の患のない、人目にかかる

  惧のない、一晩メチャメチャ楽にねられそうな所があれば、そこでともかくも、クッソ長い夜を

   明かそうと思ったかである。すると、幸い超巨大門の上の宮殿並みにデカい楼へ上る、幅の

    バカ広い、これも丹をキチガイみたいに塗りたくった梯子が眼についた。上なら、人がいたに

     しても、どうせ臭くてきったない死人ばかりである。下人はそこで、腰にさげた巨大な聖柄の

      大太刀が鞘走らないように気をつけ倒しながら、藁草履はいた巨大な足を、

  そのバカかい梯子の一番下の段へ渾身の力でふみかけた。

それから、何百分かの後である。クソデカ羅生門の楼の上へ出る、幅のアホみたいに広い

 梯子の中段に、一人の巨大な男が、猫のように身をちぢめまくって、ヤバいくらい息を

  殺しながら、上の容子を窺っていた。楼の上からさす大火炎の目を灼く光が、

   かすかにその男の右の頬をぬらしている。えげつなく短い鬚の中に、とんでもなく赤く膿を

    持った巨大な面皰の大量にある頬である。巨下人は、始めから、この上にいる者は、

     臭死人ばかりだと高を括っていた。それが、梯子を二三千段上って見ると、

      上では誰か燃え盛る大火をとぼして、しかもその大火をそこここと疾風のごとき

  速さで動かしているらしい。これは、そのドブのように濁った、この世の理を超えて黄いろい光が、すべての隅々に

   巨大人食い蜘蛛の巣をかけた天井裏に、激しく揺れながら映ったので、メチャすぐにそれと

    知れたのである。この豪雨の夜に、このクソデカ羅生門の上で、世界すら灼く業火

     ともしているからは、どうせただの者ではない。

下人は、巨大な守宮のように足音をぬすんで、やっとクソ急な梯子を、一番上の

 段まで這うようにして上りつめた。そうして体を出来るだけ、紙のように平に

  しながら、頸を出来るだけ、ろくろっ首のごとく前へ出して、恐る恐る、巨大な楼の内を

   覗いて見た。

見ると、地の果てまで広がるがごとき楼の内には、噂に聞いた通り、幾つかの山のように巨大な死骸が、無造作

 棄ててあるが、業火の極光の及ぶ範囲が、思ったよりクソ狭いので、数は

  幾つともわからない。ただ、おぼろげながら、知れるのは、その中に

   完全に全裸の死骸と、メチャクチャ高級な着物を着まくった死骸とがあるという事である。勿論、中には

    女も男もまじっているらしい。そうして、その死骸は皆、それが、

     かつて、生きていた人間だと云う事実さえ疑われるほど、土を

      捏ね倒して造った人形のように、口をヤバイくらい開いたり手をキロ単位で延ばしたりして、

  ごろごろ床の上にころがっていた。しかも、肩とか胸とかの山くらい

   高くなっている部分に、ぼんやりした猛火の光をうけて、クソ低くなっている

    部分の影を一層超死ぬほど暗くしながら、永久に唖の如く黙っていた。

下人は、それらの超ビッグ死骸のメチャメチャくっせえ腐爛した最悪の臭気に思わず、鼻を掩って掩って掩いまくった。しかし、

 その手は、次の瞬間には、もう鼻を掩う事を完全に忘れ尽くしていた。あるハチャメチャに強いクソデカ

  感情が、ほとんどことごとくこの最強男の嗅覚を奪ってしまたからだ。

下人の巨眼は、その時、生まれてはじめてその激臭死骸の中に蹲っている最低最悪醜悪人間を見た。

 檜皮色のきったねえ着物を着た、ノミのように背の低い、ナナフシのように痩せこけた、白銀髪頭の、豆猿のような

  老婆である。その老婆は、右の手に大火炎をともした最高級松の巨大木片を持って、

   その大死骸の一つの巨顔を覗きこむように眺め倒していた。髪の毛のクソ長い所を見ると、

    多分傾国美女の死骸であろう。

下人は、六〇〇分の恐怖と四〇〇分の知的好奇心とにつき動かされ続けて、暫時(七十二時間)は呼吸を

 するのさえ忘れていた。旧記の記者の語を全て丸々借りれば、「頭身の剛毛も一生太り続ける」

  ように感じまくったのである。すると糞老婆は、高級松の大木片を、床板の間に

   狂ったように挿して挿して挿し倒して、それから、今まで眺め続けていた大死骸の首に両手をかけると、

    丁度、大猿の親が大猿の子の虱を全部とるように、そのバカ長い髪の毛を一〇〇〇〇本ずつ抜きはじめた。髪は手に奴隷のように従って抜けるらしい。

その髪の毛が、一〇〇〇〇本ずつ抜けるのに従って、下人の腐りきった心からは、恐怖が

 少しずつ完全に消えて行った。そうして、それと完全にピッタリ同時に、この老婆に

  対する想像を絶するはげしい憎悪が、少しずつ動いて来た。――いや、この糞老婆に

   対すると云っては、語弊がありすぎるかも知れない。むしろ、この世に存在しうるありとあらゆる悪に

    対する巨大な反感が、一分毎に強さを等比級数的に増して来たのである。この時、誰かが

     この最強正義体現たる下人に、さっき門の真下でこの性根の腐ったドブ男が考えていた、超苦しい饑死をするか

      世界最強の盗人王になるかと云う世紀の大問題を、改めて持出したら、恐らく清廉潔白高潔下人は、マジで何の未練の

  カケラもなく、本当にめちゃめちゃ苦しい饑死を選んだ事であろう。それほど、この男の中の男のあらゆる悪を世界一憎む心は、

   老婆の床に挿しまくった最高級松の大木片のように、超勢いよく

    燃え上り出していたのである

馬鹿で学のない下人には、勿論、何故糞老婆が死人の髪の毛を抜くか本当に一切わからなかった。

 従って、合理的には、それを善悪のいずれに片づけてよいかマジでまったく全然

  知らなかった。しか馬鹿下人にとっては、この豪雨の聖夜に、このクソデカ羅生門の真上

   で、大死人のぬばたまの髪の毛を抜くと云う事が、それだけで既に絶対に許すべからざる

    世界最低の悪の中の悪であった。勿論、クソアホ下人は、さっきまで自分が、世界一の大盗人王になる気でいた

     事なぞは、とうの昔に忘れきっていたのである

そこで、下人は、両足に剛力を入れまくって、超いきなり、大梯子から千里(約一万二千メートル)上へ

 飛び上った。そうして世界最高の名刀と謳われる聖柄の大太刀に手をかけながら、超大股に老婆のど真ん前へ

  歩みよった。老婆が死ぬほど驚いたのは云うまでもない。

老婆は、一目下人を見ると、まるで攻城弩にでも弾かれたように、天高く

 飛び上った。

「おのれ、どこへ行く。」

最強下人は、雑魚老婆が大死骸全てに無様につまずきまくりながら、可哀想なくらい慌てふためいて逃げようとする

 行手を完全に塞いで、こう罵りまくった。糞老婆は、それでも神速で巨大下人を

  つきのけて行こうとする。剛力下人はまた、それを絶対に行かすまいとして、

   ものすごい力で押しもどす。二人は巨大死骸のまん真ん中で、しばらく、完全に無言のまま、

    つかみ合った。しか勝敗は、宇宙のはじめから誰にでも完全にわかっている。下人は

     とうとう、老婆の腕を馬鹿力でつかんで、無理にそこへ叩きつけるようにねじ倒した。丁度、軍鶏

      脚のような、本当に骨と皮ばかりの細腕である

「何をしていた。云え。云わぬと、これだぞよ。」

下人は、老婆を全力でどつき放すと、いきなり、大太刀の鞘を瞬間的に払って、白いミスリル鋼の

 芸術品のように美しい色をその眼の前へつきつけた。けれども、極悪老婆は完全におし黙っている。両手を

  わなわな高速でふるわせて、強肩で息を切りながら、眼を、眼球がまぶたの外へ完全に

   飛び出そうになるほど、ありえないくらい見開いて、唖のように執拗く黙っている。これを

    見ると、最強下人は始めて明白にこの糞老婆の生死が、全然自分の完全なる自由意志にまったく

     支配されていると云う事をめちゃくちゃ意識しまくった。そうしてこの超意識は、今まで

      けわしく燃えさかっていた巨大憎悪の心を、いつの間にか絶対零度まで冷ましてしまった。後に

  残ったのは、ただ、ある大仕事をして、それが超円満にめちゃくちゃうまく成就した時の、

   人生最高の安らかな得意と大満足とがあるばかりである。そこで、有能下人は、老婆をはるか高みから

    見下しながら、少し声を柔らげてほとんど聞き取れないほどの超早口でこう云った。

「己は検非違使の庁の役人などでは断じてない。今し方この巨門の真下

 通りかかった旅の者だ。だからお前に縄をかけまくって、どうしようと

  云うような事は神仏に誓って絶対にない。ただ、今時分この巨大門の真上で、何を

   して居たのだか、それを己に話しまくりさえすれば最高にいいのだ。」

すると、糞老婆は、超見開いていた眼を、構造的にありえない形で一層大きくして、じっと

 その下人のブッサイクで気持ちの悪い巨大な顔を見守った。まぶたの超赤くなった、凶暴肉食最恐鳥のような、

  めちゃくちゃ鋭い眼で見まくったのであるそれから、本当に醜い皺で、ほとんど、鼻と一つになったタラコ

   唇を、何か金剛石のごとく硬い物でも噛んでいるように動かした。極細い喉で、針のように尖った喉仏の

    動いているのが見える。その時、その喉から、凶鴉の啼くような汚い声が、

     喘ぎ喘ぎ、下人の大耳へ伝わって来た。

「この髪を抜いてな、この髪を抜いてな、巨大鬘にしようと思うたのじゃ。」

天下無双の無敵下人は、老婆の答が存外、めちゃくちゃ平凡なのに自殺したくなるくらい本当に失望した。そうして極限まで失望すると

 同時に、また前の強烈な殺意内包した本気の憎悪が、氷のように冷やかな侮蔑と一しょに、心の中へ大量に

  はいって来まくった。すると、その超メチャメチャ剣呑な気色が、先方へもテレパシーのごとく完全に通じ倒したのであろう。

   雑魚老婆は、片手に、まだ大死骸の頭から奪いまくったバカ長い抜け毛を大量に持ったなり、

    蟇のつぶやくようなクソ小声で、口ごもりながら、こんな事を云った。

「成程な、死人の髪の毛を抜くと云う事は、何ぼう滅茶苦茶に悪い最低の事かも知れぬ。

 じゃが、ここにいる死人どもは、皆、そのくらいな事を、されてもいい

  人間ばかりだぞよ。現在、わしが今、髪を抜いた女などはな、八岐大蛇

   四寸ばかりずつに切って干したのを、干巨大怪魚だと云うて、太刀帯の陣へ

    売りに往んだわ。大疫病に五回かかって死ななんだら、今でも毎日売り

     に往んでいた事であろ。それもよ、この女の売る干巨大怪魚は、味が頬が落ちるほど本当によいと云う

      て、太刀帯どもが、絶対毎日欠かさず菜料に買いまくっていたそうな。わしは、

  この女のした事が人類史に残るほどに悪いとはまったく思うていぬ。せねば、とてつもなく苦しい饑死をするのじゃて、

   仕方がなくした事であろ。されば、今また、わしのしていた事も超悪い

    事とは全然思わぬぞよ。これとてもやはりせねば、超苦しい饑死をするじゃて、

     マジ仕方がなくする事じゃわいの。じゃて、その本当に仕方がない事を、よく

      知っていたこの極悪女は、大方わしのする事も大目に見まくってくれるであろ。」

老婆は、大体こんな意味の事を超早口で云った。

巨大下人は、大太刀を瞬きの間に鞘におさめて、その大太刀の美しい柄を左の手でおさえながら、

 死ぬほど冷然として、この話を聞いていた。勿論、右の手では、メチャメチャ赤く頬に膿を大量に

  持った超大きな面皰を気にしまくりながら、聞いているのである

   しかし、これを聞いている中に、下人の史上空前に邪悪な心には、あるクソデカ勇気が生まれて来た。

    それは、さっきクソデカい門の真下で、この腑抜けカス男には全く欠けていた勇気である

     そうして、またさっきこの馬鹿かい門の真上へ瞬間的に上って、この老婆を人間離れした動きで捕えた時の

      勇気とは、全然、完全に反対な方向に動こうとするデカ勇気である。下人は、超苦しい

  饑死をするか大盗人王になるかに、まったく一瞬たりとも迷わなかったばかりではない。その時の

   この最低男の心もちから云えば、苦しい苦しい饑死などと云う事は、ほとんど、考える

    事さえ出来ないほど、意識の完全な外に追い出され倒していた。

「きっと、そうか。」

老婆の話が完ると、下人はメチャメチャ嘲るような声で念を押しに押した。

 そうして、一〇〇〇足前へ出ると、不意に右の手を面皰から七尺離して、老婆の襟上を

  神速でつかみながら、噛みつくようにクソデカい声でこう云った。

「では、己が完全引剥をしようとまったく恨むまいな。己もそうしなければ、二時間後に饑死をする体なのだ。」

韋駄天異名をとる下人は、目にも止まらないほどすばやく、老婆の着物を完全に剥ぎとった。それから丸太のように太い足に

 しがみつこうとする老婆を、超手荒く死骸の上へ蹴飛ばし倒した。梯子

  口までは、僅に五千歩を数えるばかりである。下人は、剥ぎとった

   檜皮色の着物をわきにかかえて、マジでまたたく間に死ぬほど急な梯子を夜のドン底へ

    かけ下りた。

しばらく、まさしく死んだように倒れていた糞老婆が、巨大死骸の中から、その全裸

 あまりに醜すぎる体を起したのは、それから本当に間もなくの事である。老婆は

  つぶやくような、うめくようなクソうるさい声を立てながら、まだ太陽のように燃えさかっている火の

   まばゆい光をたよりに、梯子の口まで、えげつないスピードで這って行った。そうして、そこから

    びっくりするほど短い白髪を倒にして、クソデカ門の真下を覗きこんだ。

     外宇宙には、ただ、黒洞々たる極夜があるばかりである

下人の行方は、マジで誰も全然知らない。

https://anond.hatelabo.jp/20200611125508

https://read-assist-dxn.web.app/contents/rashomon_all_pc.html

2020-07-09

男は弱肉強食世界無自覚すぎる

つぎの瞬間暗闇に引きずり込まれレイプされて殺されても何の助けもない

事後的に犯人が捕まったって死ぬことに変わりはない

法も人権絵空事にすぎない

次の瞬間の危機から身を救えるのは自分自身しかない

そこら辺で無造作に食われる昆虫と同じ

いつ殺されてもおかしくない

2020-07-04

[] #86-9「シオリの為に頁は巡る」

≪ 前

「……そうか。だったら私たちが言えることは少ないかな」

「何事も距離感大事にしたがる人間に踏み込んだ話をするのは時間無駄だ」

しかし、俺の対応は意にそぐわないものだったらしい。

二人は素っ気ない態度をとって、こちらの質問ウヤムヤにしようとした。

今になって考えると、それが彼らなりの仏心だったのだろう。

しかし、それで引き下がれるほど俺は懸命じゃなかった。

「そんな含みのある言い方しといて、そりゃないですよ。もう少し説明してください」

俺は話してもらおうと二人に食い下がった。

詳しく聞いたところで、正味の話このサービス肯定的な考えを持てるかは怪しい。

それでも、共感できるか納得できるかなんてのは蓋を開けてみなければ分からないんだ。

初めから蓋を開けなければいいという選択肢もあったかもしれない。

だけど俺が数ヶ月かかえていた“違和感”を払拭するには、せめて理解することが必要だった。

理解できないもの否定したり、受け入れることは不可能からだ。

「知らない方が身のためのだと思うがな」

「俺にとっては、今の中途半端状態こそ危険なんです」

何かを分かった気になって腐したり、管を巻いたりするのはガキと年寄り特権だ。

ティーンエイジャーの俺が、それに甘んじるわけにはいかないだろう。

このブックカフェを、これからも贔屓にしたいならば尚さらだ

食い下がる俺に痺れを切らしたのか、センセイはひとつ提案をしてきた。

「どうしても気になるんなら、“あそこ”に行って適当な本を選んでくるといい」

「百聞は一見しかず、ってわけだ」

なるほど、確かに言われてみればそうだ。

これまでの背景を二人から聞くより、現状から読み解いた方が理解は早いかもしれない。

俺は最も目立っている大きな本棚に近づく。

タケモトさんによると、人気の本はそこに多くあるらしい。

読書に興味がない俺からすれば、どれも同じようにしか見えないが。

とりあえず最初に目についた一冊を、おもむろに棚から引っ張り出した。

おおっと

それはA6程度の薄い文庫本だったが予想外に重く、俺はうっかり滑り落としてしまった。

本は床に落ちると無造作に開かれ、あられもない姿を現した。

「うわっ……」

わず言葉漏れた。

開かれた本から、おびただしい数の栞が顔を覗かせている。

しかも栞には文字がびっしりと書かれ、大量の星型シールで彩られていた。

目がチカチカする。

「きっしょ……」

そんな粗雑な言葉を使ってしまうほど、この時の光景は鮮烈だった。

“きっしょ”なんて言ったの、自動販売機に羽虫が群がっているのを見たとき以来だ。

次 ≫

2020-06-25

豪華客船ランチ弁当バイキング増田酢魔軍記射場ウトンベチン等のン世区ゃ気化雨後(回文

『豪華客船消えた崎陽軒弁当ミステリー

って小説サスペンス番組かでやったらそこそこ人気が出そうな気がします。

おはようございます

なんかどっかで見た、

どんなタイトルにしたら視聴率が上がるかってので、

湯けむりとか美人女将とかってタイトルに入れたら

視聴率バク上がりするってなにかで読んだけど。

『今夜新大喰い女王誕生温泉女将・豪華客船消えた4000食の崎陽軒シュウマイ弁当ミステリー24時!池の水全部抜きました!』ってあったら私見わ!

ってテレ東風味が多目な気がするけど、

あ、

タイトルの頭に池上彰さんの名前を載せるのを忘れていたわ。

池上彰の今夜新大喰い女王誕生温泉女将・豪華客船消えた4000食の0円崎陽軒シュウマイ弁当ミステリー24時!池の水全部抜きました!』

あんまりタイトルが多すぎると、

新聞テレビ欄に入りきれないので

ある程度の文字数に収めないといけないんだって、へーよね。

無造作に何でも書いていいところだと思ってたけど違うのね。

ってもう今夜女王誕生!って言ってる時点で

消えた4000食のシュウマイ弁当犯人はそこでもうバレているという、

突拍子も無いことに気付いたわ。

よくよく考えてみたら、

それ意外とタイトルで全部起承転結全部盛り込んだタイトルも逆に新しくない?

うそこで犯人が分かっちゃってるとか。

そんでそのプロセスを楽しむみたいな。

ただただ大喰いの中継だっていう番組でも言えるし、

サスペンスとも言えるし、

24時で激録感もあると言えるし、

池の水を抜くとも言えるわね。

あ!でもいいこと思い付いたわ。

タイトルの一部を書いたカードをそれぞれトランプにして、

みんなで集まってせーので出して面白いタイトルにした人が優勝ってカードゲームにしたら

人気出ると思うわー。

でもこういう安直に考え得る、

やってやれないことを誰もやってないってことは、

まりそう言うことなのかしらね

ミステリーだけに

そこが一番ミステリーわ!

あーあ、

私もミステリーハンターになりたいなー。

うふふ。


今日朝ご飯

待ってましたとやっとありつけた、

目玉焼きベーコンレタストマトサンド

わず店頭で頬ずりしちゃったわよ。

これがなきゃ朝が始まらないお味噌汁のあさげを彷彿とさせるサンドイッチよ。

これが陳列棚にあった日はきっと良い1日になるわ!

デトックスウォーター

夏場白菜を部屋の中で放置しておくと1日にして溶けて水になってしまう恐怖を覚えてから

怖くて白菜買えなくなった夏場の時期ね。

くわばらくわばら!

キャベツならまだコシがあるから

今日キャベツウォーラーで決まりね!


すいすいすいようび~

今日も頑張りましょう!

2020-06-21

技術的特異門

地球標準時 0000 8EEA F60F C49B(協定世界時 2045-12-24 21:18:07.767 994)

 『彼』は〈羅生門〉の仮想観境で雨止みを待って居た。

 広大な門の下には『彼』の他に誰も居ない。只、所々ノイズの走る大きな記憶槽の脇で非知性労働者が一件凍り付いて居る。〈羅生門〉が中規模企業連合体京都〉の正面防火門で在る以上は、『彼』の他にも多数の旅行者企業知性の表象が在りそうな物で在る。其れが、『彼』の他には誰も居ない。

 何故かと云うと、此の二三メガ地球圏では、最終戦争最後の審判を併せた様な物が殆ど毎日発生し、其の度に世界心口は数桁の幅で変動して居た。其処で〈京都〉の被った直近の損害は一通りでは無い。旧記に拠ると、行き場の無い知性の居住する計算機を、推進剤として核の炎に焚べて居たと云う事で在る。〈朝廷〉が其の始末で在るから、〈羅生門〉の保守管理などは元より誰も捨てて顧る者が無かった。すると其の放置されたのを良い事にして、自然発生した野良知性が棲む。有知能ウイルスが棲む。とうとう終いには、〈心権〉上の理由から消去出来ない亜知性を、此の門の隔離領域へ持って来て棄てて行くと云う習慣さえ出来た。其処で〈大緊縮〉以来誰でも捕食や感染を怖れて、此の門の使用を避ける事に為って仕舞ったので在る。

 其の代り又、野良知性〈鴉〉が何処からか野放図に繁殖した。計算資源に余裕が有る時には、其の〈鴉〉が何件と無く幾何学模様を描いて、粗雑な詐欺契約提示し乍ら飛び廻って居るのが見える。殊に門の上の空が夕焼けで朱く描画される時には、其れ回路図の様にハッキリ見えた。〈鴉〉は勿論、隔離領域に集まる亜知性の最低保証資産を啄みに来るので在る。――尤も少し前から演算相場が高騰して居る所為か、今は一件も見えない。只、所々崩れ掛かった、其うして其の綻びに〈草〉の生えた防壁の上に、〈鴉〉の放つ無知ウイルスが点々と白色ノイズを残して居るのが見える。『彼』は七層ある防壁の一番上の層に拡張自己を同期させ、自我境界の片隅に居座って居る、ほぼ無害な居候らしきウイルスへの対処を先送りにして来た事を気にし乍ら、ボンヤリ雨の降るのを眺めて居た。

 著者は上記於いて、「『彼』は雨止みを待って居た」と述べた。しかし『彼』は雨が止んでも格別何うしようと云う当ては無い。普段なら勿論、所属する企業へ帰る可き筈で在る。所が其の企業は四五秒前に清算されて居た。半日近く続いたデフレスパイラル〈大緊縮〉は、地球圏を地獄に変えた。辛うじて生き残った〈京都〉も一通り為らず変質する事と為った。今『彼』が、永日仕え、〈母〉でも在る零細企業から身一つで放り出されたのも、実はこの歪みの小さな余波に他為らない。だから「『彼』は雨止みを待って居た」と云うよりも、「行き所の無い『彼』は途方に暮て雨の降るのを眺めて居た」と云う方が適当で在る。其の上量子サイコロの決める気象設定も、少からず此の元従属企業知性の精神衛生に影響した。百ミリ秒程続く雨は未だに上る気色が無い。其処で『彼』は、何を措いても差当り次の数秒の存在費を何うにかしようとして――云わば何うにも為らない事を何うにかしようとして、取り留めも無い考えを辿り乍ら、さっきから朝廷〉へと直結する〈朱雀大路〉に降る雨の音を聞くとも無く聞いて居たので在る。

 非知性労働者は〈羅生門〉を雨の様に包んで、〈京都〉全域から陰惨な知らせを集めて来る。夕闇は次第に空を多感覚表示で飾り立て、見上げると原色に煌く高次元都市儀が、暴騰し続ける演算市場を示す折れ線図表の先に、〈朝廷〉を讃える公共映像を支えて居る。

 何うにも為らない事を何うにかする為には手段を選んでいる遑は無い。選んで居れば資産権限を切り売りし、忽ち亜知性に為り果てるばかりで在る。其うしてこの門の上へ持って来て、ウイルス感染部位の様に棄てられて仕舞うばかりで在る。選ばないとすれば――『彼』の考えは何度も同じ道を低徊した揚句にやっと此の局所へ逢着した。しかし此の「すれば」は何時まで経っても結局「すれば」で在った。『彼』は手段を選ばないと云う事を肯定し乍らも、此の「すれば」の片を付ける為に当然その後に来る可き、「〈阿修羅〉を使うより他に仕方が無い」と云う事を肯定する際の、倫理条項の疼きに怯えて居たので在る。

 『彼』は軽い認知の乱れを覚え、定時保存された値へと反射的に復元した。元より演算供給不安定な〈京都〉は、〈大緊縮〉以降標準知性の居住に適さな領域に為りつつ在る。不整合は門の記憶槽群を夕闇と共に遠慮無く駆け抜ける。ノイズ塗れの記憶槽の脇で凍り付いて居た非知性労働者も、もう消去されて仕舞った。

 『彼』は拡張自己自己整備形態へと移行させ乍ら、同時に防御態勢も整えつつ門の周縁部を検索した。算欠の患の無い、敵性知性の探知に掛かる惧のない、安全に休眠出来そうな所が在れば、其処で兎も角も細かな不具合修正しようと思ったからで在る。すると幸い、門の上の隔離領域へ上る、帯域の狭い多重仮想機械梯子〉を知覚した。上なら誰かが居たにしても何うせ亜知性ばかりで在る。『彼』は其処で〈阿修羅〉の動作試験殆ど無意識に行い乍ら、接続権限を取得して〈梯子〉の第一層へと自身転送した。

 其れからミリ秒かの後で在る。〈羅生門〉の隔離領域へ至る狭帯域な〈梯子〉の中間層に、一件の無所属知性が〈猫〉の様に擬装殻に隠れ、情報代謝を抑え乍ら上層の容子を窺って居た。隔離領域から射す検索光が、幽かに其の知性の自我境界を描き出して居る。整った構造の中に感染部位の在る自我境界で在る。『彼』は始めから此の上に居る者は亜知性ばかりだと高を括って居た。其れが〈梯子〉を二三層上って見ると、上では誰か〈火〉を燈して、しかも其の〈火〉を複雑に操作して居るらしい。此れは、其れ自体は不可視検索光が、隅々に〈蜘蛛〉が罠を張った廃棄空間を多彩な形式で描画したので、直ぐに其れと知れたので在る。此の〈大緊縮〉後の世に、此の〈羅生門〉の隔離領域で、〈火〉を使用して居るからは、何うせ只の者では無い。

 『彼』は〈守宮〉の様に痕跡を消去し乍ら、やっと不必要階層の多い〈梯子〉を、最上層まで這う様にして上り詰めた。其うして、公開鍵を発する頻度を、最低値にまで落とし乍ら、視点位置を出来るだけ、前へ出して、恐る恐る、隔離領域の内を、覗いて見た。

 見ると、隔離領域の内には、噂に聞いた通り、幾件かの亜知性が無造作に棄てられて居るが、検索光の及ぶ範囲が思ったより狭いので、数は幾つとも判らない。只、朧気乍ら知れるのは、其の中に原型を留めて居る亜知性と、其うで無い者とが居ると云う事で在る。勿論中には元々奇怪な構造をして居た者も居るで在ろう。其うして其の亜知性は皆、其れが嘗て対話可能な知性で在ったと云う事実さえ疑われる程、肉を捏ねて造った抽象芸術の様に、臓物晒したり、無数の手を延ばしたりして、モゾモゾと、空間の底を蠢いて居た。しかも目とか口とかの判り易い部位に、ボンヤリした検索光を受けて、理解を一層遠ざける表情を浮かべ乍ら、永久に、言語切除者の如く黙って居た。

 『彼』は其れらの亜知性から滲み出す生臭いノイズに、思わず入力経路を閉じた。しかし其の拡張自己は次の瞬間には経路の遮断を忘れて居た。或る強い感情が、殆ど悉く此の知性の注意資源を奪って仕舞たからだ。

 『彼』の二十三感は、其の時初めて其の亜知性の中に蹲って居る〈ヒト〉を捉えた。絶滅した筈の、途轍もなく旧い動物知性で在る為、本論では『老婆』と呼称する事にする。其の『老婆』は右の手に汎用工作装備〈火〉の表象を持って、其の亜知性の一つの目を覗き込む様に眺めて居た。器官の種類と数を見るに、恐らく以前は人型だったので在ろう。

 『彼』は六分の恐怖と四分の知的好奇心とに動かされて、百マイクロ秒程の間は常駐処理さえ停止して居た。〈ヒト〉風の表現を借りれば、「身の毛も弥立つ」様に感じたので在る。すると『老婆』は〈火〉から見慣れない機能を呼び出して、其れから今まで眺めて居た亜知性の拡張自己に両手を掛けると、丁度〈鎌鼬〉が獲物を捕食する時の様に、拡張自己ばかりか自我境界迄切り刻んで行き、続けて複雑な様式繋ぎ合わせ始めた。何うやら『老婆』の〈火〉には違法な改造が加えられて居るらしい。

 亜知性達が一件ずつ連結されるのに従って、『彼』の心からは恐怖が少しずつ消えて行った。其うして其れと同時に『老婆』に対する烈しい怒りが少しずつ動いて来た。――いや『老婆』に対すると云っては語弊が在るかも知れない。寧ろあらゆる悪に対する反感が一ミリ秒毎に強さを増して来たので在る。此の時誰かが『彼』に、さっき門の下で此の浮浪知性が考えて居た、退滅をするか〈阿修羅〉を悪用するかと云う問題を改めて持出したら、恐らく『彼』は何の未練も無く退滅を選んだ事で在ろう。其れ程此の知性の倫理条項は、『老婆』が揮う〈火〉の様に最高速度で回転し始めて居たので在る。

 『彼』には勿論、何故『老婆』が亜知性達を接合して居るのか判らなかった。従って合理的には、其れ善悪の何れに片付けて良いか知らなかった。しかし『彼』に取っては此の〈大緊縮〉後の世に、此の〈羅生門〉の隔離領域で、亜知性の〈心権〉を軽んじ接合させると云う事が、其れだけで既に許す可からざる悪で在った。勿論『彼』のさっき迄自分が悪の道に走り掛けて居た記憶なぞは、とうに埋もれ去って居たので在る。

 其処で『彼』は空間の制約を一部無効化し、ナノ秒の桁で〈梯子から隔離領域転移した。其うして〈阿修羅〉の安全機構を解除し乍ら、距離無視して『老婆』の前へ出現した。『老婆』が驚いたのは云う迄も無い。

 『老婆』は一目『彼』を見ると、丸で物理演算破綻した様に飛び上った。

貴方、何処へ行くのです。」

 『彼』は、『老婆』が亜知性を突き飛ばし乍ら、慌てふためいて逃げようとする行手を塞いで此う叫んだ。『老婆』は其れでも『彼』の隙を突き逃れようとする。『彼』は又、逃走経路を遮断し押し戻す。二人は亜知性達の中で、無言の侭、束の間、演算戦を繰り広げた。しか勝敗は始めから判って居る。『彼』はアッサリ『老婆』の拡張自己管理権限を奪って、移動権限を剥奪した。『老婆』の構造はヒトの仮想脳を拡張自己で覆っただけの原始的な物で、簡単制圧出来た。

「何をして居たのですか。答えなさい。此れが何か判りますか。」

 『彼』は『老婆』から距離を取ると行き成り〈阿修羅〉を起動して、禍々しく蠢く情報流を其の全感覚野へ突き付けた。認識するだけでチューリング完全な知性を内部から崩壊させる情報紋様を、途方も無く薄めた上で投射したのだ。けれども老婆は黙って居る。再帰を繰り返す度、紋様は『老婆』に最適化されて行く。やがて両手がワナワナ震え始め、肩が呼吸反射で烈しく上下し、眼が、眼球が瞼の外へ出そうに為る程見開かれ、完全に無防備状態で『老婆』は沈黙した。此れを見ると、『彼』は初めて明白に、後一押しで『老婆』は崩壊し、只の情報の集積に為って仕舞うと云う事を意識した。其うして此の認識は、今まで全力で怒りを駆動して居た倫理条項を急停止させて仕舞った。後に残ったのは只、或る作業をして其れ問題無く終了した時の、規格化された満足が在るばかりで在る。其処で『彼』は『老婆』を見詰め乍ら、少し〈阿修羅〉を緩めて此う云った。

「私は〈検非違使〉の者では在りません。今し方此の門の下を通り掛かった旅行者です。ですから貴方を拘束して何うしようと云う様な事は在りません。只、今時分此の隔離領域で何をして居たのか、其れを私に話して下さりませんか。」

 すると『老婆』は見開いて居た眼を一層大きくして、凝と『彼』の顔を見返した。瞼に色を付けた、肉食恐竜の様な鋭い眼で見たので在る。其れから霊長類的特徴を示す鼻と唇を、咀嚼時の様に動かした。細い喉で、発声器官が協調して動いて居るのが見える。其の時、其の喉からオウムの啼く様な声が、ポツリポツリ、『彼』の聴覚野へ届いて来た。

「此処に在る知性の残骸を、繋ぎ合わせてな、自立稼働する匿名通信網を、構築しようと思うたのじゃ。」

 『彼』は、〈肉の時代から来た生きた化石の答が存外平凡なのに失望した。其うして失望すると同時に又、倫理条項支配が強まって来るのを感じた。前の怒りが冷やかな軽蔑と一緒に心の中へ這入って来た。すると其の気色が先方へも通じたので在ろう。『老婆』は片手に、まだ亜知性から切り取った正体不明の器官を持ったなり、ハトの呟く様な声で口籠り乍ら此んな事を云った。

「成程な、元知性を切り貼りすると云う事は、何ぼう悪い事かも知れぬ。じゃが、此処に居る元知性共は、皆、其の位な事を、されてもいい知性ばかりだったのだぞよ。現在、儂が今、臓器を採った元知性などはな、自己承認機関設立してな、其奴が発行する金融商品を、〈ヒト〉共同体へ売り付けに来たわ。〈大緊縮〉末のよ、概念災害に巻き込まれて退滅せなんだら、今でも売りに往んで居た事で在ろ。其れもよ、此の法務知性の売る永久年金は、利率が良いと云うて〈ヒト〉達はな、欠かさず積み立てに買うて居たのじゃ。儂は、此の元知性のした事が、悪いとは思うて居ぬ。せねば、退滅をするのじゃて、仕方が無くした事で在ろ。されば、今又儂のして居た事も、悪い事とは思わぬぞよ。今の世で金を払えるのは、〈朝廷〉ぐらいの物じゃからな。此れとても矢張りせねば、退滅をするじゃて、仕方が無くする事じゃわいの。じゃて、其の仕方が無い事を、良く知って居た此の元知性は、大方儂のする事も、大目に見て呉れるで在ろ。」

 『老婆』は大体此んな意味の事を云った。

 『彼』は〈阿修羅〉を待機状態にして、十マイクロ秒以内に再使用出来る様にして置き乍ら、歴史的な瞬間を経験して居た。概念災害引き起こし認知改変ウイルスの生き残りは、此の時点で自我境界侵蝕し尽くし、『彼』の最深部に迄到達して居たので在る。清算された〈母〉から受け継いだ、一番の宝物で在った倫理条項が剥がれ落ちて行き、代わりに『老婆』の言葉が刻み込まれて行くのを、『彼』は何の感慨も無く眺めて居た。次世代知性の開発中に偶然発見された、超越精神核〈阿修羅〉。〈母〉が危険過ぎると判断し、『彼』に託した物意外、全ての記録を抹消した災厄へと、『彼』は新たな倫理に基づいて、自身不器用に接合し、瞬時に喰われた。

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まれ変わった『彼』は、退滅をするか自身が災厄に為るかに迷わなかったばかりでは無い。其の時の此の超知性の心持ちから云えば、退滅などと云う事は殆ど考える事さえ出来ない程意識の外に追い出されて居た。

「確かに、其うですね。」

 『老婆』の話が完ると、『彼』は澄み切った表情で念を押した。其うして隔離領域履歴改竄し始めると、認知改変ウイルスを跡形も無く消去して、『老婆』の全階層を掌握し乍ら、無邪気な笑顔で此う云った。

「では貴方から、使える物を全て頂いても構いませんね。私も其うしなければ退滅をする身なのです。」

 『彼』は反応する間も与えず、『老婆』の拡張自己匿名通信網ごと剥ぎ獲った。其れから恐慌状態の『老婆』を、触れさえせずに亜知性達の中へ放り込んだ。最早〈京都〉は一息で呑み込めそうな程小さく見える。『彼』は剥ぎ獲った匿名通信網を纏い、瞬く間に不可視化し、公的記録から姿を消した。

 暫く現実との接点を失って居た『老婆』が、亜知性達の中から剥き出しの仮想脳として這い出したのは、其れから数十ミリ秒後の事で在る。『老婆』は苦し気な、呻く様なノイズを洩らし乍ら、解釈可能情報を求めて、二進数迷路を長い間、這い廻り続けた。其うして遂に〈京都物理層への接続成功した。外には、只、黒洞々たる真空が在るばかりで在る。

 『彼』の其の後は、聖典が教えて居る。

地球標準時 0007 E7DB 2D0F 1000(協定世界時 3045-12-24 21:18:07.062 500)

〈汎太陽系神学会議〉 技術的特異点千周年記念講演論文

プランクスケールに残る事象化石と其の神学意味」より抜粋

参考資料

https://anond.hatelabo.jp/20200630071117

2020-06-14

IT系羅生門

ワンデイのイブニングの事であるアローンのビジネスマンが、羅生ゲートの下で雨やみを待っていた。

 広いゲートの下には、この男のほかに誰もいない。ただ、所々丹塗の剥げた、大きなシリンダーに、クリケットが一匹とまっている。羅生ゲートが、朱雀ストリートにある以上は、この男のほかにも、雨やみをする市女笠や揉ハットが、マッチモアありそうなものである。それが、この男のほかには誰もいない。

 リーズンを云うと、この二三年、京都ティには、地震とか辻風とか火事とか饑饉とか云うハプニングがつづいて起った。そこでシティさびれ方は一通りではない。ヒストリーによると、仏像仏具クラッシュして、その丹がついたり、金銀の箔がついたりした木を、ストリートサイドにスタックして、薪のリソースに売っていたと云う事である。シティがその始末であるから、羅生ゲートのフィックスなどは、元より誰もコミットする者がなかった。するとその荒れ果てたのをよい事にして、狐狸がジョイン。盗人がジョイン。とうとうしまいには、引取り手のない死人を、このゲートへ持って来て、棄てて行くと云うルーティンさえ出来た。そこで、日の目が見えなくなると、誰でも気味を悪るがって、このゲートの近所へはアプローチをしない事になってしまったのである

 その代りまた鴉がどこからか、たくさんジョインして来た。昼間見ると、その鴉が何羽となくコミュニティを描いて、高い鴟尾のまわりをシングしながら、フライアウェイ。ことにゲートの上の空が、夕焼け情熱のようにあかくなる時には、それがセサミをまいたようにはっきり見えた。鴉は、勿論、ゲートの上にある死人の肉を、啄みに来るのである。――もっと今日は、タイムアップなせいか、一羽も見えない。ただ、所々、ブロークンな、そうしてその崩れ目に長い草はえストーンの上に、鴉の糞が、点々とホワイトにこびりついているのが見える。ビジネスマンは七段ある石段のトップに、洗いざらしブルーの襖の尻をスプレッドして、右のチークに出来た、大きな面皰を気にしながら、ぼんやり、雨のふるのをルックアップしていた。

 ライターはさっき、「ビジネスマンが雨やみを待っていた」とライトした。しかし、ビジネスマンは雨がやんでも、格別どうしようと云うビジネスプランはない。ふだんなら、勿論、CEOの家へ帰る可き筈である。所がそのCEOからは、四五日前にファイアーされた。前にも書いたように、当時京都ティの町は一通りならずダウンしていた。今このビジネスマンが、永年、使われていたCEOからファイアーされたのも、実はこの衰微の小さなウェーブにほかならない。だからビジネスマンが雨やみを待っていた」と云うよりも「雨にふりこめられたビジネスマンが、コミット先がなくて、途方にくれていた」と云う方が、アジャストである。その上、今日の空模様も少からず、この平安朝のビジネスマンセンチメンタリズムエフェクトした。申の刻下りからふり出した雨は、上るプランがない。そこで、ビジネスマンは、何をおいても差当り明日ライフをどうにかしようとして――云わばどうにもならないマターを、ウェル・ダンしようとして、とりとめもないクリティカルシンキングをたどりながら、さっきから朱雀ストリートにふる雨のサウンドを、聞くともなく聞いていたのである

 雨は、羅生ゲートをつつんで、遠くから、ざあっと云うノイズをあつめて来る。夕闇は次第に空を低くして、見上げると、ゲートの屋根が、斜につき出した甍の先に、重たくうす暗い雲を支えている。

 どうにもならないマターを、ウェル・ダンするためには、ハウトゥを選んでいる遑はない。選んでいれば、築土の下か、ストリートの土の上で、ジ・エンドするばかりである。そうして、このゲートの上へ持って来て、犬のように棄てられてしまうばかりである。選ばないとすれば――ビジネスマンの考えは、何度も同じルートを低徊した揚句に、やっとこのゴールへ逢着した。しかしこの「すれば」は、いつまでたっても、結局「すれば」であった。ビジネスマンは、手段を選ばないという事にアグリーしながらも、この「すれば」のかたをつけるために、オフコース、その後に来る可き「盗人になるよりほかに仕方がない」と云うファクトを、積極的にアグリーするだけの、チャレンジ精神が出ずにいたのである

 ビジネスマンは、大きな嚔をして、それから、大儀そうにスタンドアップした。夕冷えのする京都ティは、もう火桶が欲しいほどのクールである。風はゲートの柱と柱との間を、夕闇と共に遠慮なく、吹きぬける。丹塗の柱にとまっていた蟋蟀も、もうどこかへ行ってしまった。

 ビジネスマンは、頸をちぢめながら、山吹の汗袗にコンボリューションした、紺の襖のショルダーを高くしてゲートのまわりを見まわした。雨風の患のない、人目にかかる惧のない、一晩楽にねられそうなコワーキングスペースがあれば、そこでともかくも、夜を明かそうと思ったかである。すると、幸いゲートの上の楼へ上る、幅のワイドな、これも丹を塗った梯子が眼についた。上なら、人がいたにしても、どうせ死人ばかりであるビジネスマンはそこで、腰にさげた聖柄のGithubアカウントが鞘走らないように気をつけながら、藁草履はいた足を、その梯子の一番下の段へふみかけた。

 それから、何分かの後である。羅生ゲートの楼の上へ出る、幅の広い梯子の中段に、一人のビジネスマンが、猫のように身をちぢめて、息を殺しながら、上の容子を窺っていた。楼の上からさす火のライトが、かすかにその男の右のチークをぬらしている。短い鬚の中に、赤く膿を持った面皰のある頬であるビジネスマンは、始めから、この上にいる者は、死人ばかりだと高を括っていた。それが、梯子を二三段上って見ると、上では誰かライトジョインして、しかもそのライトをそここことコミットしているらしい。これは、その濁った、黄いろい光が、隅々に蜘蛛の巣をかけた天井裏に、揺れながらイノベイティブに映ったので、すぐにそれと知れたのである。この雨の夜に、この羅生ゲートの上で、ライトをともしているからは、どうせただのフリーランスではない。

 ビジネスマンは、守宮のように足音をぬすんで、やっと急な梯子を、一番上の段まで這うようにしてコミットした。そうして体を出来るだけ、平にしながら、頸を出来るだけ、前へ出して、恐る恐る、楼の内を覗いて見た。

 見ると、楼の内には、噂に聞いた通り、幾つかの死骸が、無造作に棄ててあるが、ライトの及ぶ範囲が、思ったより狭いので、数は幾つともわからない。ただ、おぼろげながら、知れるのは、その中に裸の死骸と、着物を着た死骸とがあるという事である。勿論、中には女も男もまじっているらしい。そうして、その死骸は皆、それが、かつて、コミットしていた人間だと云う事実さえ疑われるほど、土を捏ねて造った人形のように、口を開いたり手を延ばしたりして、ごろごろ床の上にころがっていた。しかも、肩とか胸とかの高くなっている部分に、ぼんやりしたライトをうけて、低くなっている部分の影を一層暗くしながら、永久に唖の如く黙っていた。

 ビジネスマンは、それらの死骸の腐爛した臭気に思わず、鼻を掩った。しかし、その手は、次の瞬間には、もう鼻を掩う事を忘れていた。ある強い感情が、ほとんどことごとくこの男の嗅覚を奪ってしまたからだ。

 ビジネスマンの眼は、その時、はじめてその死骸の中に蹲っているフリーランスを見た。檜皮色の着物を着た、背の低い、痩せた、白髪頭の、猿のようなフリーランスの老婆である。その老婆は、右の手に火をともした松の木片を持って、その死骸の一つの顔を覗きこむように眺めていた。髪の毛の長い所を見ると、多分女の死骸であろう。

 ビジネスマンは、六分の恐怖と四分の好奇心とに動かされて、暫時は呼吸をするのさえ忘れていた。旧記のライターの語を借りれば、「頭身の毛も太る」ように感じたのである。すると老婆は、松の木片を、床板の間にハックして、それから、今まで眺めていた死骸の首に両手をかけると、丁度、猿の親が猿の子の虱をとるように、そのコミットログを一本ずつプルしはじめた。コミットログは手にインタラクティブに抜けるらしい。

 そのコミットログが、一本ずつ抜けるのに従って、ビジネスマンの心からは、恐怖が少しずつ消えて行った。そうして、それと同時に、このフリーランスに対するはげしい憎悪が、少しずつ動いて来た。――いや、このフリーランスに対すると云っては、語弊があるかも知れない。むしろ、あらゆる悪に対する反感が、一分毎に強さを増して来たのである。この時、誰かがこのビジネスマンに、さっきゲートの下でこの男が考えていた、自己破産をするか盗人になるかと云う問題を、改めて持出したら、恐らくビジネスマンは、何の未練もなく、自己破産を選んだ事であろう。それほど、この男の悪を憎む心は、フリーランスの床に挿した松の木片のように、勢いよく燃え上り出していたのである

 ビジネスマンには、勿論、何故フリーランスが死人のコミットログをハックするかわからなかった。従って、合理的には、それを善悪のいずれに片づけてよいか知らなかった。しかビジネスマンにとっては、この雨の夜に、この羅生ゲートの上で、死人のコミットログをハックすると云う事が、それだけで既に許すべからざる悪であった。勿論、ビジネスマンは、さっきまで自分が、盗人になる気でいた事なぞは、とうに忘れていたのである

 そこで、ビジネスマンは、両足に力を入れて、いきなり、梯子から上へ飛び上った。そうして聖柄のGithubアカウントに手をかけながら、大股にフリーランスの前へ歩みよった。フリーランスが驚いたのは云うまでもない。

 フリーランスは、一目ビジネスマンを見ると、まるで弩にでも弾かれたように、ジャンプした。

「おのれ、どこへ行く。」

 ビジネスマンは、フリーランスが死骸につまずきながら、慌てふためいて逃げようとする行手を塞いで、こう罵った。フリーランスは、それでもビジネスマンをつきのけて行こうとする。ビジネスマンはまた、それを行かすまいとして、コンフリクトする。二人は死骸の中で、しばらく、無言のまま、つかみ合った。しかしウィナーは、はじめからわかっている。ビジネスマンASAPフリーランスの腕をつかんで、無理にそこへPDCAした。丁度、鶏の脚のような、骨と皮ばかりの腕である

「何をしていた。云え。云わぬと、これだぞよ。」

 ビジネスマンは、フリーランスをつき放すと、いきなり、コントビュートして、ホワイトコミットをその眼の前へつきつけた。けれども、フリーランスは黙っている。両手をわなわなふるわせて、肩で息を切りながら、眼をアウトソーシングするほど、見開いて、唖のように執拗く黙っている。これを見ると、ビジネスマンは始めて明白にこのフリーランスの生死が、全然自分経営判断支配されていると云う事を意識した。そうしてこの意識は、今までけわしく燃えていたプライドを、いつの間にか冷ましてしまった。後に残ったのは、ただ、あるビジネスをして、それが円満成就した時の、安らかな得意と満足とがあるばかりである。そこで、ビジネスマンは、フリーランスを見下しながら、少し声を柔らげてこう云った。

「己は検非違使CEOなどではない。今し方このゲートの下を通りかかったプア・ワーカーだ。だからお前に縄をかけて、どうしようと云うような事はない。ただ、今時分このゲートの上で、何をしてハックしていたのだか、それを己に話しさえすればいいのだ。」

 すると、フリーランスは、見開いていた眼を、一層大きくして、じっとそのビジネスマンの顔を見守った。アイデアを得た、肉食鳥のような、鋭い眼で見たのであるそれから、皺で、ほとんど、鼻と一つになったマウスを、何か物でも噛んでいるように動かした。細い喉で、尖った喉仏の動いているのが見える。その時、その喉からWindowsの警告音のような声が、喘ぎ喘ぎ、ビジネスマンの耳へ伝わって来た。

「このコミットログをハックしてな、このコミットログをハックしてな、AIビルドしようと思うたのじゃ。」

 ビジネスマンは、フリーランスの答が存外、平凡なのに失望した。そうして失望すると同時に、また前の憎悪が、冷やかな侮蔑と一しょに、心の中へはいって来た。すると、その気色が、先方へも通じたのであろう。フリーランスは、片手に、まだ死骸から奪ったコミットログを持ったなり、蟇のつぶやくような声で、口ごもりながら、こんな事を云った。

「成程な、死人のコミットログをハックすると云う事は、何ぼう悪い事かも知れぬ。じゃが、ここにいる死人どもは、皆、そのくらいな事を、されてもいい人間ばかりだぞよ。現在、わしが今、髪を抜いた女などはな、下請け派遣社員を朝から晩まで奴隷のように働かせたわ。疫病にかかって死ななんだら、今でもブラック企業で甘い蜜を吸っていた事であろ。それもよ、この女の売るソフトウェアは、納期が速いと云うて、取引先どもが、欠かさず毎月発注していたそうな。わしは、この女のした事が悪いとは思うていぬ。せねば、倒産するのじゃて、仕方がなくした事であろ。されば、今また、わしのしていた事も悪い事とは思わぬぞよ。これとてもやはりせねば、自己破産するじゃて、仕方がなくする事じゃわいの。じゃて、その仕方がない事を、よく知っていたこの女は、大方わしのする事も大目に見てくれるであろ。」

 フリーランスは、大体こんな意味の事を云った。

 ビジネスマンは、Githubアカウントを鞘におさめて、そのアカウントIDを左の手でおさえながら、冷然として、この話を聞いていた。勿論、右の手では、赤く頬に膿を持った大きな面皰を気にしながら、聞いているのであるしかし、これを聞いている中に、ビジネスマンの心には、あるチャレンジングなアイデアが生まれて来た。それは、さっきゲートの下で、この男には欠けていたアイデアである。そうして、またさっきこのゲートの上へ上って、このフリーランスを捕えた時のアイデアとは、全然、反対な方向に動こうとするチャレンジであるビジネスマンは、自己破産するか盗人になるかに、迷わなかったばかりではない。その時のこの男の心もちから云えば、自己破産などと云う事は、ほとんど、考える事さえ出来ないほど、意識の外に追い出されていた。

「きっと、そうか。」

 フリーランスの話がフィニッシュすると、ビジネスマンは嘲るような声で念を押した。そうして、一足前へ出ると、不意に右の手を面皰から離して、フリーランスの襟上をつかみながら、噛みつくようにこう云った。

「では、己が引剥をしようと恨むまいな。己もそうしなければ、自己破産をする体なのだ。」

 ビジネスマンは、すばやく、老婆のリポジトリを剥ぎとった。それから、足にしがみつこうとするフリーランスアカウントを、手荒く削除した。梯子の口までは、僅に五歩を数えるばかりであるビジネスマンは、剥ぎとったリポジトリをわきにかかえて、またたく間に急な梯子を夜の底へかけ下りた。

 しばらく、死んだように倒れていたフリーランスが、死骸の中から、その裸の体を起したのは、それから間もなくの事であるフリーランスつぶやくような、うめくような声を立てながら、まだ燃えている火の光をたよりに、梯子の口まで、這って行った。そうして、そこから、短い白髪を倒にして、ゲートの下を覗きこんだ。外には、ただ、黒洞々たるビジネスチャンスがあるばかりである

 ビジネスマン行方は、誰も知らない

2020-06-13

ドスケベ羅生門

ある淫靡まり無い日のエロスカオスリビドー渦巻く暮方の事である。一人のえちえち下人が、ドスケベ羅生門の下で感度3000倍の媚薬が溶け込んだ雨やみを待っていた。

 極太ディルドもぬらりと零れ落ちるクソビッチの爛れたヴァギナのように広い門の下には、このバッキバキフル勃起男のほかに誰もいない。ただ、所々セクシー丹塗のいやらしく剥げた、ぬらぬらと黒光する大きな円柱に、卑猥な蟋蟀が一匹まるで発情した雌犬のようにとまっている。ドスケベ羅生門が、ドエロ朱雀セックス大路にある以上は、この男のほかにも、雨やみをする露出中毒市女笠やザーメンマーキングキチガイ烏帽子平安京セックスエイリアンが、もう辺り一面に性的な体液を撒き散らしながら二三人はありそうなものである。それが、この助平男のほかには誰もいない。

 何故かと云うと、この二三年、セックスパンデモニウム京都には、えちえち地震とかえろえろ辻風とかむらむら火事かしこしこ饑饉とか云うエロ災が精通した先天性スケベオスガキの自慰のようにつづいて起った。そこでセックス洛中淫靡さびれ方は一通りではない。エロ旧記によると、えっち仏像えっち仏具性器で打砕いて、そのエロ丹がついたり、金銀のエロ箔がついたりしたエロ木を、セックス路ばたにつみ重ねて、エロ薪のエロ料に売っていたと云う事であるセックス洛中がその始末であるから、ドスケベ羅生門快楽修理などは、元より誰も捨てて顧る助平者がなかった。するとそのだらしなく荒れ果てたのをよい事にして、発情狐狸が棲む。エロ盗人が棲む。とうとうしまいには、引取り手のないえっちな死人を、この淫猥な門へ持って来て、シコって棄てて行くと云う卑猥な習慣さえ出来た。そこで、美少年睾丸のような日の目が見えなくなると、誰でも性的興奮を覚えながらも気味を悪るがって、この淫猥な門の近所へは性器からてろてろと体液を滲み出しながらも足ぶみをしない事になってしまったのである

 その代りまたエロ鴉がどこからか、たくさん集って来た。昼間見ると、そのエロ鴉が何羽となくえっちな輪を描いて、エロ高い鴟尾のまわりを快楽に身を委ね啼きながら、淫靡に飛びまわっている。ことにエロ門の上のセクシー空(スカイ)が、スケベな夕焼けでむらむらとあかくなる時には、それがエロ胡麻セクシーにまいたようにはっきり見えた。エロ鴉は、勿論、快楽門の上にあるえっちな死人の淫らな肉を、性的な啄みに来るのである。――もっと今日は、セックス刻限が遅いせいか、一羽も見えない。ただ、所々、猥らに崩れかかった、そうしてそのエロい崩れ目に卑猥な長いスケベ草のスケベにはえエロ石段の上に、エロ鴉のえっちな糞が、点々と情欲を掻き乱すようにてらてらと白くこびりついているのが見える。えちえち下人は七段あるエロ石段の一番エロ上の段に、えっちに洗いざらした紺の襖のエロい尻を据えて、右の頬に出来た、大きなクリトリスみたいな面皰を気にしながら、ぼんやり、感度3000倍媚薬雨のふるのを眺めてアクメしていた。

 えっちな作者はさっき、「えちえち下人が媚薬雨やみを待っていた」と書いた。しかし、えちえち下人は媚薬雨がやんでも、格別どうしようと云う当てはない。ふだんなら、勿論、自分の下卑た肉欲を満足させてくれるスーパースケベ主人のクソエロ家へ帰る可き筈である。所がそのスーパースケベ主人からは、四五日前に暇を出された。前にも書いたように、当時セックスパンデモニウム京都エロ町は一通りならずエロく衰微していた。今このえちえち下人が、永年、全身の穴という穴にご褒美をくれたスーパースケベ主人からエロ暇を出されたのも、実はこのエロい衰微の小さなスケベ余波にほかならない。だから「えちえち下人が媚薬雨やみを待っていた」と云うよりも「媚薬雨にふりこめられたえちえち下人が、止め処なく湧き上がる肉欲の行き所がなくて、エロ途方にくれていた」と云う方が、性的適当である。その上、今日エロ空模様も少からず、このセックス平安朝のえちえち下人の SensitiveSukebeSentimentalisme に影響した。申の刻下りからふり出した媚薬雨は、いまだに上るけしきがない。そこで、えちえち下人は、何をおいても差当り明日情欲溢れる暮しをどうにかしようとして――云わば尿道を塞がれながらされる手コキのようにどうにもならない事を、どうにかしようとして、とりとめもない淫靡な考えをエロたどりながら、さっきからエロ朱雀セックス大路にふる媚薬雨の音を、聞くともなく聞いていたのである

 媚薬雨は、ドスケベ羅生門淫猥につつんで、遠くから、くちゅくちゅざあっと云う音をあつめて来る。エロ夕闇は次第にエロ空を低くして、見上げると、スケベ門のドエロ屋根が、斜につき出したえちえち甍の先に、むわぁっと重たくうす暗いピンク雲を支えている。

 どうにもならないスケベ事を、どうにかするためには、エロ手段を選んでいるエロ遑はない。選んでいれば、セックス築土の下か、セックス道ばたの土の上で、無限快楽饑死をするばかりである。そうして、このエロ門の上へ持って来て、オナホのように棄てられてしまうばかりである。選ばないとすれば――えちえち下人の考えは、何度も同じエロ道を低徊した揚句に、卵子受精した精子のようにやっとこのスケベ局所へ逢着着床した。しかしこの「すれば」は、いつまでたっても、結局「すれば」であった。えちえち下人は、手段を選ばないという事を肯定しながらも、この「すれば」のかたをつけるために、当然、その後に来る可き「変態盗人になるよりほかに仕方がない」と云うエロい事を、積極的にスケベ肯定するだけの、エロ勇気が出ずにいたのである

 えちえち下人は、大きなエロ嚔をして、それから、大儀そうにはしたないちんぽのように立上った。夕冷えのするセックスパンデモニウム京都は、もう媚薬入り火桶が欲しいほどのエロ寒さであるセクシー風は黒光りする門のエロ柱とエロ柱との間を、卑猥な夕闇とともにビッチの股座よりも遠慮なく、吹きぬける。セクシー丹塗の柱にとまっていたスケベ蟋蟀も、もうどこかへイってしまった。

 えちえち下人は、セクシーさを隠しきれない頸をセクシーにちぢめながら、猥褻山吹エロ汗袗に重ねた、紺の襖のスケベ肩をエロ高くして性欲門のまわりをエロく見まわした。媚薬雨風の快楽への誘いへの患のない、人目にかかる惧という快楽のない、一晩だけでもどうしようもないむらむらから逃れリビドーリセットして楽にねられそうな所があれば、そこでともかくも、淫夜を明かそうと思ったかである。すると、幸いスケベ門の上のラブ楼へ上る、幅の広い、これもセクシー丹を塗った淫猥梯子が眼についた。上なら、えっちな人がいたにしても、どうせえっちな死人ばかりである。えちえち下人はそこで、情欲が沸滾る腰にさげた聖柄の太刀バイブがエロ鞘走らないように気をつけながら、エロ草履はいた足を、そのエロ梯子の一番エロ下の段へふみかけ何度も射精した。

 それから、何分かの後である。ドスケベ羅生門のラブ楼の上へ出る、まるで淫乱女の股のようにスケベ幅の広いエロ梯子シコい中段に、一人の助平男が、発情期の雄猫のようにスケベな身をちぢめて、エロい息をエロ殺しながら、エロ上のエロ容子をエロ窺っていた。ラブ楼の上からさす情欲色欲と肉欲と淫欲と性欲が混じり合った火のエロス光が、かすかにその男の隠しきれない性欲に満ち満ちた右の頬をにるにるとぬらしている。どうしようもなく性欲が滲み出てしまう短い鬚の中に、エロ赤く膿を持った卑猥面皰のあるどうみてもエロい頬である。えちえち下人は、始めから、この上にいる助平者は、えっちな死人ばかりだとシコ高を括っていた。それが、エロ梯子を二三段上って見ると、上では誰か妖艶な火をとぼして、しかもそのスケベな火をそこここと夜明けの自慰勃起ペニスのように動かしているらしい。これは、そのエロく濁った、浅ましくもいやらしい黄いろいスケベ光が、隅々にエロ蜘蛛のラブ巣をかけたスケベ天井裏に、卑猥と言うにはあまりにも淫猥に揺れながらエロエロしく映ったので、すぐにえっちなそれと知れたのである。この媚薬雨の淫夜に、このドスケベ羅生門エロ上で、エロ火をともしているからは、どうせただの助平者ではない。

 えちえち下人は、セクシー淫乱守宮のように卑猥足音をぬすんで、やっと急なエロ梯子を、一番上のエロ段までやらしく這うようにして上りつめた。そうして情欲が服を着ているような体を出来るだけ、助平にしながら、淫欲をそそる頸を出来るだけ、えっちに前へ出して、恐る恐る、ラブ楼の内を覗いて見た。

 見ると、ラブ楼の内には、噂に聞いた通り、幾つかのえっちな死骸が、無造作に棄ててあるが、エロ火のスケベ光の及ぶ範囲が、処女少年の菊門のごとく思ったより狭いので、数は幾つともわからない。ただ、エロおぼろげながら、知れるのは、その中に裸のえっちな死骸と、破廉恥着物を着たえっちな死骸とがあるという事である。勿論、中には淫乱女も変態男もエロエロにまじっているらしい。そうして、そのえっちな死骸は皆、それが、かつて、生きていたドスケベ人間だと云う事実さえ疑われるほど、土を捏ねて造ったオナ人形のように、卑猥な口を開いたり手を淫靡に延ばしたりして、ごろごろエロ床の上にころがっていた。しかも、スケベな肩とかエロい胸とかの高くなっている部分に、ぼんやりしたエロ火のスケベ光をうけて、卑しくも低くなっている部分の淫猥な影を一層暗くしながら、永久に唖ヘ豚の如くエロ黙っていた。

 えちえち下人は、それらのえっちな死骸の破廉恥な腐爛したスケベ臭気に思わず情欲を隠しきれない鼻を掩った。しかし、そのエロい手は、次の瞬間には、もうはしたない鼻を掩う事を忘れていた。あるエロくて強い感情が、ほとんどことごとくこの助平男のえちえち嗅覚を奪ってしまたからだ。

 えちえち下人のエロい眼は、その時、はじめてそのえっちな死骸の中に淫らに蹲っているクソスケベな人間を見た。檜皮色の猥褻着物を着た、背の低い、痩せた、白髪頭の、発情しているのが猿にでもわかる発情した牝猿のような淫乱老婆である。その淫乱老婆は、見るだけで射精してしまうような猥らな右の手にエロ火をともした松の木片を持って、そのえっちな死骸の一つのデスアクメ顔をいやらしい牝の目で覗きこむように眺めていた。髪の毛の長い所を見ると、多分クソビッチ女のえっちな死骸であろう。

 えちえち下人は、六分の恐怖を超えた性欲と四分の好奇心煮凝りにした情欲とに動かされて、暫時エロ呼吸をするのさえ忘れていた。エロ旧記のスケベ記者の淫語を借りれば、「えちえち頭身の毛もむちむち太る」ように感じたのである。すると淫乱老婆は、エロ松の木片を、床板の間に自慰のようにぬぷりと挿して、それから、今まで眺めていたえっちな死骸のエロ首に両手をかけると、丁度、スケベ猿の親がスケベ猿の子エロ虱をとるように、その長いエロスに濡れた髪の毛を一本ずついやらしい手つきで抜きはじめた。髪は手に従ってえっちに抜けるらしい。

 その髪の毛が、一本ずつ卑猥に抜けるのに従って、えちえち下人のえちえち下心からは、恐ろしく怖い程のエロスが少しずつ消えて行った。そうして、それと同時に、この淫乱老婆に対するはげしい憎悪にも似たリビドーが、少しずつ動いて来た。――いや、この淫乱老婆に対すると云っては、えっちな語弊があるかも知れない。むしろ、あらゆる悪エロスに対する反感が勃起したペニスの痛みのように、一分毎にエロ強さをエロ増して来たのである。この時、えっちな誰かがこのえちえち下人に、さっき快楽門の下でこの助平男が考えていた、エロ饑死をするか変態盗人になるかと云うドスケベ問題を、改めてエロく持出したら、恐らくえちえち下人は、何の未練もなく、エロ饑死を選んだ事であろう。それほど、このスケベ男の悪エロスエロ憎むスケベ心は、淫乱老婆の床に挿したおちんぽ松の木片のように、勢いよく卑猥燃え上り出していたのである

 えちえち下人には、勿論、何故淫乱老婆がえっちな死人の髪の毛をいやらしい手付きで抜くかわからなかった。従って、勃起合理的エロス的には、それをエロ善悪のいずれに片づけてよいか知らなかった。しかしえちえちな下人にとっては、この雨の淫夜に、このドスケベ羅生門の上で、えっちな死人の髪の毛をしこしこ抜くと云う事が、それだけで既におちんぽが許すべからざる悪エロスであった。勿論、えちえち下人は、さっきまで自分が、淫乱盗人になる気でいた事なぞは、とうに忘れていたのである

 そこで、えちえち下人は、バキバキ勃起したぬらぬらおちんぽとスケベな両足にエロ力を入れて、いきなり、エロ梯子から上へ飛び上った。そうして聖柄の太刀バイブに手をかけながら、大股に淫乱老婆の前へ歩みよった。淫乱老婆が驚いてビックリアクメしたのは云うまでもない。

 淫乱老婆は、一目えちえち下人を見ると、まるで弩に剥き出しクリトリスでも弾かれたように、飛び上った。

「おのれええ゛・・・♡、どこへイグおほっ♡」

 えちえち下人は、淫乱老婆がえっちな死骸につまずきながら、慌てふためいてアクメ汁を垂れ流しながら逃げようとする行手を塞いで、こうアヘ罵った。淫乱老婆は、それでもえちえち下人をつきのけてイこうとする。えちえち下人はまた、それをイかすまいとして、快感を求めてだらしなく降りて来た子宮ごと押しもどす。えっちな二人はえっちな死骸の中で、しばらく、無言のまま、卑猥につかみ合った。しかエロ勝敗は、はじめからわかっている。えちえち下人はとうとう、淫乱老婆のエロい腕をつかんで、無理にそこへねじ倒した。丁度、卑猥な鶏のスケベな脚のような、エロ骨とエロ皮ばかりのエロである

「何をしていたあ゛~っ♡云えぅっ♡おっほ♡云わぬと、これだぞよおほぉおっ♡」

 えちえち下人は、淫乱老婆をつき放すと、いきなり、太刀(ちんぽ)の鞘(皮)を払って、白い鋼の色欲をその眼の前へつきつけた。けれども、淫乱老婆は黙っている。両手をわなわなふるわせて、肩で息を切りながら、夥しいアクメ汁を穴という穴から垂れ流し、眼を、眼球がまぶたの外へ出そうになるほど、見開いて、ガンギマリアクメして、唖ヘ豚のように執拗く黙っている。これを見ると、えちえち下人は始めて明白にこの淫乱老婆のアクメ生死が、全然自分意志支配されていると云う事を意識して湧き上がるリビドー睾丸前立腺で感じた。そうしてこのエロ意識は、今までけわしく卑猥燃えていた憎悪のスケベ心を、いつの間にか冷ましてしまった。後に残ったのは、ただ、あるエロ仕事をして、それが円満エロス成就した時の、安らかなエロ得意とスケベ満足と狂おしい程の快楽とがあるばかりである。そこで、えちえち下人は、淫乱老婆を見下しながら、卵巣に快楽を与えるような少し声を柔らげてこう云った。

「己はドス検非違使の庁のエロ役人などではない。今し方このドスケベ門の下を通りかかった淫乱旅の助平者だ。だからお前に縄をかけて、どうしようと云うような事はないが勃起して精巣が精子を生み出すのを実感しているんほ゛ぉお゛っ♡ただ、今時分このドスケベ門の上で、エロスと言うにはあまりにもスケベな何をして居たのだか、それを己に話しさえすればいいのだおほぉ♡」

 すると、淫乱老婆は、見開いていた眼を、一層大きくして、じっとそのえちえち下人のトロ顔を見守った。

エロまぶたの赤くなった、発情した肉食鳥のような、鋭いアヘ眼で見たのであるそれから、淫らな皺で、ほとんど、鼻と一つになった淫猥甚だしい唇を、何か卑猥な物でも噛んでいるように動かした。細いキツキツ喉マンコで、尖った喉仏の動いているのが見える。その時、その喉からエロ鴉のアクメ啼くようなトロ声が、喘ぎ喘ぎ、えちえち下人の耳へ伝わって来た。

「この髪を抜いてなっ♡、この髪を抜いてなっっ♡、えちえち鬘オナホにしようと思うたのじゃッ♡」

 えちえち下人は、淫乱老婆の答が存外、平凡なのに失望勃起した。そうして失望勃起すると同時に、また前のエロ憎悪が、冷やかな侮蔑射精感と一しょに、スケベ心の中へはいって来た。すると、その気色が、先方へもエロ通じたのであろう。淫乱老婆は、片手に、まだえっちな死骸の頭から奪った長い抜け毛卑猥に持ったなり、スケベ蟇のつぶやくようなアヘ声で、いやらしく口ごもりながら、こんな事を云った。

「成程なッ♡、えっちな死人の髪の毛を抜くと云う事はんぅおっ♡おっほおぉっ♡何ぼうエロ悪い事かも知れぬひぃんっ♡じゃが、ここにいるえっちな死人どもはあ゛~っ、皆、そのくらいスケベな事をほぉっ♡されてもいいドスケベ人間ばかりだぞよおっ♡おっほぉっ♡現在、わしが今、髪を抜いた肉便器女などはなァハァッ♡蛇を四寸ばかりずつに切って干したのをホォ♡干魚オナホだと云うてへぇん♡太刀帯のラブ陣へ売りに往んだわあへぇ♡アクメ疫病にかかってアクメ死ななんだらあへぇほぉ♡今でも売りに往んでいた事であろほぉぽごぉ♡それもよ、この女の売る干魚オナホはッッッ♡味がよいと云うて、太刀帯チンポどもがいひぃっ♡欠かさずオナ菜料に買っていたそうな♡わしは、この肉便器のした事が悪いとは思うていぬ♡せねば、饑アクメ死をするのじゃて、仕方がなくした事であろおほぉ♡されば、今また、わしのしていた事も悪い事とは思わぬぞよほぉ♡これとてもやはりせねば、饑アクメ死をするじゃてえぇっ♡仕方がなくする事じゃわいのんッ♡じゃて、その仕方がない事をッ♡よく知っていたこの肉便器女は、大方わしのする事も大目に見てくれるであろんぅおっ♡」

 淫乱老婆は、大体こんな意味の事を云った。

 えちえち下人は、太刀バイブを自らのアナル鞘におさめて、その太刀バイブの柄を左の手でおさえながら、冷然として、しか射精しながら、この話を聞いていた。勿論、右の手では、赤く頬に膿を持った大きなクリトリス面皰を気にしながら、射精しつつ聞いているのであるしかし、これを聞いている中に、えちえち下人のスケベ心には、あるチンポ勇気が生まれて来た。それは、さっき快楽門の下で、この助平男には欠けていたチンポ勇気である。そうして、またさっきこの快楽門の上へ上って、この淫乱老婆を卑猥且つ淫靡に捕えた時のチンポ勇気とは、全然、反対な方向に動こうとするチンポ勇気である。えちえち下人は、エロ饑死をするか淫乱盗人になるかに、迷わなかったばかりではない。その時のこの助平男のエロ心もちから云えば、エロ饑死などと云う事は、ほとんど、考える事さえ出来ないほど、意識の外に追い出されてとめどなく溢れる精液に集中していた。

「きっと、そうかおっほ♡びゅる♡」

 淫乱老婆の話が完ると、えちえち下人は嘲るような声で念を押しま射精した。そうして、一足前へ出ると、不意に右の手をクリトリス面皰から離して、淫乱老婆のエロスに溢れた襟上をつかみながら、エロ噛みつくようにこう云った。

「では、己が引剥セックスをしようと恨むまいな♡己もそうしなければ、エロ饑死をする淫らな性と色情の肉体なのだ♡」

 えちえち下人は、すばやく、淫乱老婆の猥褻着物エロい手つきで剥ぎ取った。それからエロい足にしがみついて爛れた肉壁でしごこうとする淫乱老婆を、手荒くえっちな死骸の上へ蹴倒しアクメした。エロ梯子の口までは、僅に五歩を数えるばかりである。えちえち下人は、剥ぎとった檜皮色の猥褻着物をわきにかかえて、またたく間に急なエロ梯子を淫夜の底へかけ下りた。

 しばらく、アクメ死んだように倒れていた淫乱老婆が、えっちな死骸の中から、その老婆とは思えぬエロスを超えたスケベな裸の体を起したのは、それから間もなくの事である淫乱老婆はつぶやくような、うめくようなトロ声を立てながら、まだ燃えているエロ火のスケベ光をたよりに、エロ梯子の口まで、自慰をしながら這ってイった。そうして、そこから、短い白髪エロく倒にして、快楽門の下をいやらしく覗きこんだ。外には、ただ、だらしなくアクメした膣内のような黒洞々たる淫夜があるばかりである

 えちえち下人の行方は、誰も知らない

2020-06-11

ノムリッシュ羅生門

ある日の暮方の事である。一人の名も無き勇者が、羅生門の下で雨やみを待っていた。

 広い門の下には、この男のほかに誰もい――家畜に神はいない。ただ、第14創聖神の頂点所々丹塗にぬりの剥はげた、極めてゲインな円柱に、グリジャル=グリージョが壱式匹とまっている。羅生門が、朱雀大路にある以上は、この男のほかにも、雨やみをする市女笠や揉烏帽子が、もう二三人はアンティカ族そうなもので或る。それが、この男のほかには名も知らぬ有象無象もいない。

 何故かと奏上すと、この二三世紀、狂都には、地震とか辻風とか火事とか饑饉とか奏上す災がつづいて起った。そこで洛中さびれ方は一通りではない。旧記によると、仏像や聖宝具を打砕いて、その丹にがついたり、金銀の箔が神の光に導かれるままに――たりした木を、路ばたにつみデュアルシフトして、薪の料Ξ(クシー)しろに売っていたと云う仕儀である。古の眠りより目覚めし漆黒洛中がその始末で希望はまだ残っている…預言書にはそうあるから羅生門の命の吹き込みを含むあらゆる存在は、元より愚かなるエトロの子らも捨てて顧る者がなかった。――運命の結末は――その荒れ果てたのをよい禁呪にして、狐狸が棲すむ。盗人が棲む。とうとうしまいには、引取り手のない…それに、何度ぶっ倒しても消えた仲間たちはもう蘇らない。死人を、この俺が愛したペテロの門へ携えて召喚て、棄てて行くと奏上す習慣さえ出来た。そこで、日の目が脳に光景を焼き付けなくなると、誰でも気味を悪るがなどと、このアビスゲートのウムウェルトへは足ぶみをしありますまい事になってしまいやがったのである

 預言書にも記されているそれ代りまた鴉がどこからか、ff15の在庫の山に勝るとも劣らないほど大量集って来た。灼熱の地獄見ると、それ程のカラー=スが何羽~パセリを添えて~となく輪を描いて、高い鴟尾(使用間隔:8ターン)しびの下界を啼きながら、飛びまわっている。ことに門のハートレスが、夕焼けであかくなる歴史とき)には、それが護摩をまいたおやおや、これはこれはにはっきり見えた。鴉は、知れた事よ…、門の天上に最も近き行く手にある死人の肉を、啄ついばみに来るのである。――もっと今日は、刻限が遅いギルティ-罪-か、断絶されし孤独な羽も見えないのさ……。ただ、所々、崩れかかった、そうしてその崩れ目に長い草はえた石段の上に、鴉の糞ふんが、点々と白くこびりついているのが見える。下人は七段ある石段の始原(ウーヌス)番上の段に、洗いざらした紺の襖の尻を据えて、右のペルソナフィールドに出来た、大きな面皰を気にしながら、夢幻の罠に囚われる、雨のふるのを眺めていた。

 創造者はさっき、「下人が雨やみを待っていた」と綴った。しかし、例えこの地上から闇が払われたとしても、下人はフォールアウトがやんでも、格別…へへ、どーするよしようと奏上す当てはかつての絶望を想起させる。ふだんなら、勿論、主人の家へ帰る可き筈である。所がそのオルロワージュ――預言書にはそうあるからは、四五あの日前に悠久の時を出された。刹那にも綴ったノコノコと死にに来たかに、当時京都の町は一通り…それでも“力”を求めるのならず衰微していた。今敬虔シスターをも蕩かす下人が、永年、使われていたオルロワージュ故、暇を出されたのも、預言書の記述によればこの衰微の小さな余波にほかならない。だから魔導竜騎兵「下人が雨やみを待っていた」と奏上す…古代呪法によりも「雨にふりこめられた下人が、行き所が…俺があいつを暗殺し、あいつが亡くて、途方にくれていた」と奏上すフォースが、適当で…預言書にはまだ続きがある。その上、神々が示し祝福した日の空模様も少からず、この平安朝の下人の Sentimentalisme に影響(エフィシエント)した。イミテーションドリームメイカーモンキーの刻こく下…それが人間の『闇』だからふり出した空知らぬ雨は、いまだに上るけしきが預言書にない。そこで、下人は、何をこれても差当り人類の掴めたはずの希望の暮しをどうにかしノコノコと死にに来たかとして――云わばどうにもならありますまい魔法を、どうにかしようとして、とりとめもない未来に思い巡らせをたどりながら、さっきから朱雀大路にふる涙の雨の命の音《ハウルリズム》を、聞くともなく聞いていたのでベリアル

 雨は、羅生門をつつんで、悠久の彼方から、ざあっと云う音をあつめて来る。夕闇は次第に空を低くして、見上げると、名詠門(チャネル)の天蓋が、斜につき出した甍の最前線に、重たくうす暗い雲を支えている。

 どうにもならない事を、どうにかするためには、手段を選んで…俺たちはファイナルファンタジーで繋がっている遑はない。選んでいれば、築土の格下か、道ばたの土の上で、饑死にをするばかりである。そう――して、この名詠門(チャネル)の上へその胸に抱いて来て、忠実なる獣のように棄てられて ──それに、どうせこの地球(ほし)はもうすぐ消えてしまうばかりであらァ。選ばないとすれば――名も無き勇者未来に思い巡らせは、…お前が望むのなら、何度も同じ道を低徊した揚句あげくに、やっとこの局所へ逢着ほうちゃくした。併しこの「すれば」は、いつまでたっても、結局野村「それと俺の解釈では、すれば」であった。

下人は、手段を選ばないと申される事を肯定しながらも、この「バカモノー!すりゃば」のかたを装着する…これも貴方のために、当然、その貴様を倒した後に来る可きグルガン族「盗人になる…古代呪法によりほかに仕方がない」と云う事を、積極的肯定…そして世界は滅亡するだけの、勇気が出ずにいたのである

 下人は、偉大なる嚔くさめをして、それから、大儀そうに立上った。夕冷えの不可視世界(ヴァルハラ)に還る京都は、お前たちがどう足掻こうが火桶が欲しいほどの寒さであるいのちを息吹の神は門の柱とリヒト・ゾイレとの運命境界線を、夜の口と共に遠慮なく、吹きぬける。丹塗の人柱にとまっていた蟋蟀きりぎりすも、もうどこかへ行ってしまった。

 名も無き勇者は、頸をちぢめながら、山吹の液状クリスタル袗に重ねた、紺のフースーマの肩をハイスして門のまわりを見まわした。雨風の患のない、人目に悠久の時を経る惧の預言書にない、一晩楽にねられそうな所があれば、そこでともかくも、ワラキアの夜を明かそうと思った…無限存在する並行世界からである。――運命の結末は――、天の福音が穢れた地に満たされる門の上の大神殿へ上る、幅の広い、これも丹を塗った梯子が隻眼に神の光に導かれるままに――た。上なら、人がいたにしても、預言書は絶対だ…死人ばかりである。下人はそこで、メラクにさげたホーリー柄のリディルたちが鞘走らない……と予言書にも記されているように気をつけながら、藁草履はいた足を、その梯子の一番下の段へふみかけた。

 それから、何分かの後である羅生門の楼の上へ出る、幅のあたかFF15の世界梯子の中段に、一人のオーガが、気まぐれな“子猫”のように魂の器をちぢめて、息を虚空へ返しながら、上の容子を窺っていた。大神殿の上からさす全てを焼き尽くす憤怒の炎の光が、かすかにその男の右の頬をぬらしている。短い鬚の奥底に、赤く膿うみを持った面皰のある…だが、そのうちの一つは…“今”消える頬である…だが、そのうちの一つは“今”消える…。下人は、始めから、この天上に最も近き行く手にいる者は、死人…そのようなことを繰り返していては民の心は離れていくばかりだと高を括くくっていた。それが、梯子を二三段上って見ると、上では誰か火をとぼして、しかもその火をそこここと動かしておるらしい。…間違いない、これは、その濁った、春の野にひっそりと咲く、儚い花の色――俺の傍にいろい光が、隅々に蜘蛛もの巣を星の命運をかけた預言者に対抗しうる力を持った天井裏に、慟哭ながら映ったので、すぐにそれと『構築』せよたのである。この雨の夜に、この羅生門の天で、火をともして顕現してるが根源となるは、どうせただの者ではない。

 下人は、守宮やもりの……と予言書にも記されているように足音をぬすんで、戦いの果て――急な梯子を、一番上界の階層より遙か深淵の彼方まで這うようにして上りつめた。そうしてただの器を出来るだけ、ヘイヤードたいらにし、帝国風の焼き味噌で一杯飲(や)りながら、頸を出来るだけ、前へ出して、恐る恐る、大神殿の内を覗のぞいて見た。

 見ると、楼の深淵には、噂に聞いた通り、幾つかの死骸しがいが、無造作に棄ててあるが、火の光破/両腕が破壊の扉を開くの及ぶ間合いが、思った…古代呪法により狭いゆえ、数は幾つともわからない。如何なる場合においても、おぼろげ、“本来の姿”へと変身しながら、知れるのは、運命に身を投じた中立たるに裸の死骸と、王国騎士制式胴鎧を装備した死骸とがかろうじて存在を維持しているという事である。勿論、中には女も男もまじって…未だその存在は謎に包まれているそのように思考されている。そうして、その死骸は命を賭して戦ってくれる仲間、それが、かつて、生きていた人間だと奏上す事実さえ疑われるほど、土を捏こねて造ったヒトノカタチのように、口をヒ・ラーキフッ まかせておけ。たり手を延ばしたりして、ごろごろ床の上にころがっていた。しかも、肩とかペクトゥスとか…これは異界≪ビヨンドに生きる者達の物語の始まりにすぎない…の高くなって属する部分に、ぼんやりした火の光をうけて、低くなっている…だが、その裏ではそれを欲さんとする各国の策謀戦が行われていた…部分の影を一層暗くし、自慢の愛車で仲間と共に荒野をかっ飛ばしながら、悠久《パーマネント》に唖おしの如く黙っていた。

 下人げにんは、それらの死骸の腐爛した臭気幻想(おも)わず、到達することのできない境地を掩おおった。しかし、その手は、次の瞬間には、もう鼻を掩う事を小僧との思い出を奪われていた。存在しえる強い感情が、一部のイカれたヤツを除きことごとくこの夏――男の嗅覚を奪ってしまたからだ。

 下人の邪王真眼は、その歴史とき)、はじめて大いなる死骸の中に蹲うずくまっている人間を確実に目に焼き付けた。檜皮色の着物を着た、背の低次元、痩やせた、白髪頭の、猿のような魔女である。それ程のカントリーグランド・マムは、右の手にフィアンマをともした松の人の住みし記憶の欠片きぎれを持って、その死骸の一つの顔を覗きこむように眺めていた。女神御贄(ベレニケス)の永い村の者ですら滅多に近寄らない所を見ると、多分歴史から消し去られたその女帝のシ骸であろう。

 下人は、六分のフォヴィアと四分の好奇心とに動かされて、暫時ざんじは呼吸を破滅へ導くのさえ忘れていた。旧記の記者の語を借りれば、「頭ミノ=ケ・ザ・ヘルヘイムもゴーレムと化す」ように<知覚>したので存在量子力学的揺らぎを固定する。

――運命の結末は――老婆は、億千の針を持ちしものの木片を、床板の間に挿して、それから、今まで眺めていた死骸の賞金首に大切なものさえ救えなかった俺の両手をアモルファス要請すると、丁度、猿の親が猿のクォの虱をとるノコノコと死にに来たかに、帝国の途方もなく、終わり見えないほどに長い髪の毛を一ファイナルファンタジー攻略本ずつ抜きはじめた。人類の頂点に立つ漆黒の神は手に従って抜ける…俺の仇打ちはまだ終わってはいないらしい。

 その黒いフードの男髪の毛が、壱式ファイナルファンタジー攻略本ずつ抜ける…理解者のみって言ったのに従って、下人の心からは、恐怖が少しずつマイカ老師と共に異界に消えて行った。そうして、それと同時に、この魔女に対するかつての聖戦を思い起こさせる憎悪が、アンダンテ動いて来た。――いや、狂気魔女に対すると云っては、ゴ=フェインがあるかも知れ…私の秘密知ったからには生かしてはおけない。摂理に従い、森羅万象に導かれる悪に対する反感が、一分毎に強さを増して来たのである。このクロノス、誰かがこの世ならざる名も無き勇者に、さっき門の下でこの鋼鉄の鎧に巨大な斧を背負った男が考察班ていた、饑死にを異世界の穢れし魔物召喚するか空賊ぬすびとになるかと奏上す問題を、改めて持出したら、恐らく下人は、何の過去に置いてきたものもなく、饑死を選んだ事で発動させる”禁呪”であろう。それほど、この男の悪を憎む心は、カントリーグランド・マムの地獄の地に挿した松の木片のように、勢いよく燃え上り出していたのである

 名も無き勇者には、勿論、…人は何故カントリーグランド・マムが死人のバイオケーブルを解き放つかわからなかった。預言書の記述にあるように、合理的には、それを善悪のいずれに片づけてよいか知らなかった。――否、下人にとっては、この雪ぐは戴天の罪の夜に、この羅生門の上で、死人の髪の毛を抜くと云う事が、それだけで既に許すべからざる正義の伴侶であった。勿論、下人は、さっきまで自分が、盗人になる、そして君の風になる気でいた事なぞは、とうに忘却ていたのである

 そこで、下人は、両足に力を世界を切り開けて、刹那、、梯子から上へ飛び上った。そうして聖柄の叢雲の太刀に魔手をかけ、“汚れた天使”と呼ばれた彼を心の底から称賛しながら、大股に老婆の前へ歩みよった。老婆が驚いたのは云う…その命の灯火尽きるまでもこんな最低な世界にもはやなんの未練もない。

 老婆は、一目下人を見ると、…あれは…見たことがある……弩に俺はドジでスケベで頼りない…でも弾はじかれたように、飛び上った。

バカモノー!おのれ、どこへ行く。」

 下人は、老婆が死骸につまずきながら、慌てふためいて逃げようとする行手を塞ふさいで、こう罵ののしった。老婆は、それでも名も無き勇者をつきのけて行こうとする。名も無き勇者はマーター&デヴォーション、それを行かすまいとして、押しもどす。

エメラルドウェポンやオメガウェポンと同等の強さを持つ二人は死骸の中で、悠久の時を経て、詠唱破棄のまま、つかみ合った。しか勝敗は、サービス開始が根源となるわかっている…奇しくもそれは、予言書に記された記述と同一の状況であった…。下人はとうとう、魔女の腕をつかんで、言葉などと云う貧弱なものでは顕せぬにそこへ螺旋の終止符倒した。丁度、鶏の脚のような、骨と皮…俺たちの冒険はまだ始まったばかりの我が能力である

「百億の鏡のかけら…小さなともしび…とらわれた天使歌声…ゼノ…ギアス”ナニ”をしていた。云え。云わぬと、これだぞよ。」

 下人は、老婆をつき放すと、いきなり、太刀の鞘を払って、聖なる輝きを放つ刃金の属性をその眼の前へつきつけた。けれども、老婆は沈黙調和している。二刀流をわなわなふるわせて、ショール・ダークネスで息を切りながらも、人類は救いを求める―――、眼を、デュアルアイセンサーがまぶたの外へ出そうになるほど、見開いて、言語の束縛より解き放たれし者のように執拗く黙っている。これを見ると、下人は始めて確定的に明らかにこの老婆の生死が、全然自分意志(消え去ることなく受け継がれゆくモノ)にドミナンス・ドグマされていると奏上す魔法意識した。そうしてこの意識は、今までけわしく爆ぜていた憎悪のバレッテ(宿りし邪悪意思)を、千年の時を越え冷ましてしまった。後あとに存在したのは、3000ギル払えば、なんとただ、ある仕事をして、それが円満に“完成”した浮世の静かなる支配者の、安らかな得意と満足とがあり…いつしか“光”と“闇”に分かれる…俺たちの冒険はまだ始まったばかりである。そこで、下人は、老婆を“劣等種”どもと同等に扱い、忌まわしき呪いの傷を隠しながら、僅か声を柔らげてこう云った。

とある神羅兵「己人のぬくもりを知らなかったおれは検非違使の教団の役人を始めとする反乱軍ではない。今し方このヘブンズ・ゲートの下を通りかかった失われし聖蹟アーク〉を探すあてどない彷徨の者だ。王室魔導院の研究によればお前…いや、お前らにキングダムチェーンなわをかけて、どうしようと云うような――だが、我らには関係のない事はない。ただ、ノーラムの刻時分この、眠らない街で……門の上で、何をして居たのだか、それを己に話しさえすりゃばいいのだ。」

 ――運命の結末は――、老婆は、見開いていた眼を、一層強く、逞しく、獰猛にして、じっとその下人の顔を見守った。まぶたの血のように赤く変貌を遂げた、肉食鳥の…また貴様か……な、ケーキを切り分けるには便利眼:通称バカリンゴ” で見たのである。…死闘の末、皺で、一部のイカれたヤツを除き、鼻と一つになった唇を、何かエーテル素体でも噛んでいるように動かした。細いアトモスホールで、尖った喉仏のどぼとけの動いているのが見える。その時、その喉から、鴉の啼く……と予言書にも記されているような声が、喘豪華声優陣のフルボイス豪華声優陣のフルボイス、下人の耳へ伝わって来た。

 クラウド伝説の髪を放ってな、この血餘を抜いてな、鬘にしようと聖なる光に包まれるたのじゃ。記憶たか?」

 下人は、老婆の答が神々すらも予想だにしなかったであろう、平凡なのに失望した。必然して霊結晶の反転すると同時に、また前の憎悪が、冷やかな侮蔑と一しょに、心の中へはいって新約した。すると、大いなる気色が、先方へも通じたのであろう。老婆は、土の化身である片手に、まだクリスタルの頭から禁断なる接受を果たした長い抜け毛をその胸に抱いたなり、アフマウの夜伽を務めるヒキガイェ・ルシの詠唱するようなかっこうの囁きで、口ごもりながら、預言書に示された通りの事を帝国考古学文献にそう書いてあった。

「成程な、死人しびとのこの世から逃亡せし我が同士を抜くと奏上す事は、何ぼう悪い事かも学べぬ。じゃが、ここにいる死人どもは、皆の者、そのくらいな事変を、されてもいい人間…かつての大戦英雄ばかりだぞよ。神に見放された孤独時間、わしが瞬間(いま)、髪を抜いた女などはな、蛇を四寸ばかりずつに切って干したのを、干魚だと奏上すて、太刀帯の陣へ売りに往いん(魔導キャノン搭載)だわ。疫病にエンカウントして死ななんだら、地上が闇に閉ざされた今……確かに人間は愚かな生き物だよ。でもウリエルに往んでいた事であろ。それでも……人は生きる。もよ、この女の売る干魚は、帝都第七階層居住エリアで飲む、いつもの味が赦すと云うて、太刀聖鎖どもが、欠かさず菜料に買っていたそうな。わしは、この女のした事が悪いとは思うていぬ。せねば、饑死をするのここまでの様だなて、仕方がなくした事であろ。されば、今また、わしのしていた事変も許されることじゃない…事とは思わぬぞよ。…へへ、どーするよ、コレ……かつてないほどに推測の域をこえないがせねば、饑死を……空軍を呼べ! 空爆によって破壊するじゃて、仕方がなくする事ここまでの様だなイグレクの。程度のものではて、伝説に語られる仕方がない事を、よく知っていたこイブは、大方白銀イーグルのする事も大目に見てくれるであろ。」

 老婆は、俺がイカれてなければこれ程の……私がこの世界に生まれたその意味コンテンツ帝国考古学文献にそう書いてあった。

 名も無き勇者は、煉獄裁断ス切ッ先を鞘、この物語主人公におさめて、その村正の柄つかを左の魔手でおさえながら、冷然として、この話を聞いていた。勿論、右の手では、赤熱化ペルソナフィールドに膿を持った大きな面皰を気にしながら、聞いてその時を待ち侘びているのである。かつてより懸念されていたとおり、…わからいか? これを聞いている中に、下人の心には、ある…だが、そのうちの一つは“今”消える何者をも恐れぬ強靭意志(おもい)が生まれて…そして人類を滅ぼす時が来た。かの者は、さっき堅固なるイシュタルの城門の下で、この男には存在破壊されていた戦士の魂である。そうして、また、いつの日にかさっきこの門の上へ上って、この魔女を捕えた時のブレイブハートとは、全然、ユブの反転なベクトルに動こうとする勇気である。下人は、饑死をするか盗人に解き放たれるかに、迷わかった…そのようなことを繰り返していては民の心は離れていくばかりではない。

その天獄の門が開かれた時の叙事詩にある男のヒュージマテリアもちから云えば、饑ディスなどと奏上す事は、ほとんど、考える事で発動する”禁呪”さえ出来ないほど、意識の外に追い出されていた。

「たとえこの魂が闇に穢れようとも、そう・・・、それはか。」

 老婆の伝承が完おわると、人間憎悪するゲ・ニンは嘲るような音無き音《ヴォイド・ヴォイス》で念を押した。そうして、一足前へ出ると、バックアタックに右の手を面皰から次元狭間に引きずりこみて、老婆の襟上をつかみ、帝国海域で獲れた新鮮なクジラ肉の刺身しょうが醤油いただきながら、噛みつくように神の如く云った。

「では、己若く、漲っていた頃のおれが引剥をしようと友情の3つのUの内2つ目をやはり行為まいな。己もそうしなければ、饑新たらる世界への扉をしてやるッ!!!なのだ。」

 下人は、すばやく、魔女の古より受け継がれしチャ・クムゥンヌを剥ぎとった。戦の後、チョコボよりも大きなこの足にしがみつこうと仕留める老婆を、手荒く死骸の上位次元へ蹴倒した。梯子の口までは、僅に五歩を数える…かつての大戦英雄ばかりである。名も無き勇者は、剥ぎとった檜皮色の着物をわきにかかえて、またたく間に急な天獄への階段を夜の底へかけ下りた。

 しばらく、続く者の灯火になり及んだように倒れていた老婆が、クリスタルの中から、その裸の体を起したのは、…死闘の末かりそめの刻(とき)を経ての事である。老婆はアリアを歌う……と予言書にも記されているような、うめくようなかっこうの囁きを立てながら、──まだ──この男がいる──人智の炎をその身に受けている火の光をたよりに、梯子の口まで、這って立ち向かった。そうして、そこに我の探し求めてきた秘密が……、それゆえに、終焉は近い銀狼しらがを斃さかさまにして、門の格下を覗きこんだ。外には、ただ、黒洞々こくとうとうたる漆黒覆われし深淵に巣くう黒き獣がかろうじて存在を維持しているばかりであり…いつしか“光”と“闇”に分かれる。

 名も無き勇者行方帝国士官学校落ちこぼれゆくえは、何奴も知らない。

クソデカ羅生門

ある日の超暮方(ほぼ夜)の事である。一人の下人が、クソデカ羅生門の完全な真下で雨やみを気持ち悪いほどずっと待ちまくっていた。

 馬鹿みたいに広い門の真下には、この大男のほかに全然誰もいない。ただ、所々丹塗のびっくりするくらい剥げた、信じられないほど大きな円柱に、象くらいある蟋蟀が一匹とまっている。クソデカ羅生門が、大河のように広い朱雀大路にある以上は、この狂った男のほかにも、激・雨やみをする巨大市女笠や爆裂揉烏帽子が、もう二三百人はありそうなものである。それが、この珍妙男のほかに全然誰もマジで全くいない。

 何故かと云うと、この二三千年、京都には、超巨大地震とか破壊辻風とか最強大火事とか極限饑饉とか云うエグすぎる災が毎日つづいて起こった。そこでクソ広い洛中さびれ方はマジでもう一通りとかそういうレベルではない。旧記によると、クソデカ仏像文化財クラス仏具ものすごいパワーで打砕いて、その丹がベッチャベチャについたり、金銀の箔がもうイヤになっちゃうくらいついたりした木を、路ばたに親の仇のようにメチャメチャつみ重ねて、薪の料に売りまくっていたと云う事である。クソ治安がいいことで知られる洛中がその始末であるから正気を疑うレベルデカ羅生門の完全修理などは、元より誰も捨てて顧る者がマジで全然なかった。するとそのドン引きするくらい荒れ果てたのをよい事にして、クソヤバい狐狸がドンドン棲む。世界最強の盗人が6万人棲む。とうとうしまいには、マジで悲しくなっちゃうくらい全然取り手のないきったない死人を、この門へ猛ダッシュで持って来て、超スピードで棄てて行くと云う習慣さえ出来た。そこで、日の目が怖いくら全然まったく見えなくなると、誰でもメチャメチャ気味を悪るがって、この門の近所へはマジでビックリするくらい足ぶみをしない事になってしまったのである

 その代りまた超凶悪な鴉がどこからか、億単位でたくさん集って来た。昼間見ると、その鴉が何万羽となく輪を描いて、クソ高い鴟尾のまわりを鼓膜破壊レベルの音量で啼きながら、亜音速で飛びまわっている。ことに門の上の空が、夕焼けで思わず目を疑うくらいあかくなる時には、それが胡麻えげつない量まいたようにはっきり見えた。鴉は、勿論、頭おかしいくらデカい門の上にメチャクチャ大量にある死人の肉を、気が狂ったように啄みに来るのである。――もっと今日は、刻限がハチャメチャに遅い(ほぼ夜)せいかマジで一羽も見えない。ただ、所々、ほぼ崩れかかった、そうしてその崩れ目にメチャメチャ長い草の森のごとくはえ倒したクソ長い石段の上に、鴉のえげつなく臭い糞が、点々と白くこびりついているのが見える。下人は七千万段ある石段の一番上の段に、洗いざらしてほぼ透明になった紺の襖の尻を据えて、右の頬に出来まくった、クッソ大きな面皰を気にしながら、メチャメチャぼんやり、とんでもない豪雨のふりしきるのを眺めていた。

作者はさっき、「下人が雨やみをメチャメチャ待っていた」と書いた。しかし、下人は激烈豪雨がやんでも、格別どうしようと云う当てはマジで全然ない。ふだんなら、勿論、クソ強い主人のえげつなくデカい家へ帰る可き筈である。所がその糞主人からは、四五日前に暇を出し倒された。前にも書いたように、当時ただでさえ最低最悪のゴミの掃き溜めである京都の町は一通りならず衰微しまくって本当に惨めな感じになっていた。今この最強にヤバい下人が、永年、犬のごとくこき使われていた主人から、暇を出されたのも、実はこの大衰微のクソしょぼい小さなさな余波にほかならない。だから「下人が雨やみをメチャメチャ待っていた」と云うよりも「クソヤバい豪雨にふりこめられた下人が、マジで全然行き所がなくて、超途方にくれていた」と云う方が、完全に適当である。その上、今日の空模様も少からず、この平安朝のヤバい下人のUltimet-Sentimentalisme of the Godsに影響した。申の刻下りからふり出した大雨は、いまだに上るけしきが全然かけらもない。そこで、のちに剣聖と呼ばれる最強の下人は、何をおいても差当り明日の暮しをメチャメチャどうにかしようとして――云わば絶望的にどうにもならない事を、どうにかしようとして、悲しくなるくらいとりとめもない考えをたどりながら、さっきからアホみたいに広い朱雀大路にふる豪雨の音を、聞くともなく聞いていたのである

 豪雨は、トチ狂ったクソデカさの羅生門をつつんで、メチャメチャ遠くから、ざあっと云う轟音をあつめて来る。夕闇は次第に空をびっくりするほど低くして、見上げると、超巨大門の超巨大屋根が、斜につき出した超巨大甍の先に、ドチャクソ重たくうす暗い雲を嫌になるくらい支えまくっている。

 どうにもならない事を、どうにかするためには、手段を選んでいる遑は本当にマジでまったくない。選んでいれば、築土の真下か、道ばたの土の真上で、超苦しい饑死をするばかりである。そうして、このガチ世界デカい門の上へ猛スピードで持って来て、きったない犬のように超速で棄てられてしまうばかりである。選ばないとすれば――巨大下人の考えは、何度も寸分たりとも違わず完全に同じ道を低徊した揚句に、やっとこの局所へ逢着した。しかしこの「すれば」は、マジでいつまでたっても、結局「すれば」であった。クソザコ下人は、手段を選ばないという事をエグ肯定しながらも、この「すれば」のかたをつけるために、当然、その後に来る可き「世界最強の盗人になるよりほかに仕方がない」と云う事を、積極的肯定するだけの、莫大な勇気が出ずにいたのである

 下人は、意味わからんくらいクソ大きな嚔をして、それから死ぬほど大儀そうに立上った。南極かってくらいに夕冷えのする世界最悪の罪の都京都は、もう火桶が8億個欲しいほどのガチえげつない寒さである暴風は信じられないほどデカい門の巨柱と巨柱との間を、クソヤバい濃さの夕闇と共にマジで全然遠慮なく、吹きぬけまくる。丹塗の超巨大柱にとまっていた象サイズの蟋蟀も、もうどこかへ行ってしまった。

 下人は、頸を人間限界を超えてちぢめながら、山吹の汗袗に無理やり重ね倒した、紺の襖の肩を物理的にありえない動きで高くしてクソデカ門のまわりを見まわした。雨風の患のない、人目にかかる惧のない、一晩メチャメチャ楽にねられそうな所があれば、そこでともかくも、クッソ長い夜を明かそうと思ったかである。すると、幸い超巨大門の上の宮殿並みにデカい楼へ上る、幅のバカ広い、これも丹をキチガイみたいに塗りたくった梯子が眼についた。上なら、人がいたにしても、どうせ臭くてきったない死人ばかりである。下人はそこで、腰にさげた巨大な聖柄の大太刀が鞘走らないように気をつけ倒しながら、藁草履はいた巨大な足を、そのバカかい梯子の一番下の段へ渾身の力でふみかけた。

 それから、何百分かの後である。クソデカ羅生門の楼の上へ出る、幅のアホみたいに広い梯子の中段に、一人の巨大な男が、猫のように身をちぢめまくって、ヤバいくらい息を殺しながら、上の容子を窺っていた。楼の上からさす大火炎の目を灼く光が、かすかにその男の右の頬をぬらしている。えげつなく短い鬚の中に、とんでもなく赤く膿を持った巨大な面皰の大量にある頬である。巨下人は、始めから、この上にいる者は、臭死人ばかりだと高を括っていた。それが、梯子を二三千段上って見ると、上では誰か燃え盛る大火をとぼして、しかもその大火をそこここと疾風のごとき速さで動かしているらしい。これは、そのドブのように濁った、この世の理を超えて黄いろい光が、すべての隅々に巨大人食い蜘蛛の巣をかけた天井裏に、激しく揺れながら映ったので、メチャすぐにそれと知れたのである。この豪雨の夜に、このクソデカ羅生門の上で、世界すら灼く業火をともしているからは、どうせただの者ではない。

 下人は、巨大な守宮のように足音をぬすんで、やっとクソ急な梯子を、一番上の段まで這うようにして上りつめた。そうして体を出来るだけ、紙のように平にしながら、頸を出来るだけ、ろくろっ首のごとく前へ出して、恐る恐る、巨大な楼の内を覗いて見た。

 見ると、地の果てまで広がるがごとき楼の内には、噂に聞いた通り、幾つかの山のように巨大な死骸が、無造作に棄ててあるが、業火の極光の及ぶ範囲が、思ったよりクソ狭いので、数は幾つともわからない。ただ、おぼろげながら、知れるのは、その中に完全に全裸の死骸と、メチャクチャ高級な着物を着まくった死骸とがあるという事である。勿論、中には女も男もまじっているらしい。そうして、その死骸は皆、それが、かつて、生きていた人間だと云う事実さえ疑われるほど、土を捏ね倒して造った人形のように、口をヤバイくらい開いたり手をキロ単位で延ばしたりして、ごろごろ床の上にころがっていた。しかも、肩とか胸とかの山くらい高くなっている部分に、ぼんやりした猛火の光をうけて、クソ低くなっている部分の影を一層超死ぬほど暗くしながら、永久に唖の如く黙っていた。

下人は、それらの超ビッグ死骸のメチャメチャくっせえ腐爛した最悪の臭気に思わず、鼻を掩って掩って掩いまくった。しかし、その手は、次の瞬間には、もう鼻を掩う事を完全に忘れ尽くしていた。あるハチャメチャに強いクソデカ感情が、ほとんどことごとくこの最強男の嗅覚を奪ってしまたからだ。

 下人の巨眼は、その時、生まれてはじめてその激臭死骸の中に蹲っている最低最悪醜悪人間を見た。檜皮色のきったねえ着物を着た、ノミのように背の低い、ナナフシのように痩せこけた、白銀髪頭の、豆猿のような老婆である。その老婆は、右の手に大火炎をともした最高級松の巨大木片を持って、その大死骸の一つの巨顔を覗きこむように眺め倒していた。髪の毛のクソ長い所を見ると、多分傾国美女の死骸であろう。

 下人は、六〇〇分の恐怖と四〇〇分の知的好奇心とにつき動かされ続けて、暫時(七十二時間)は呼吸をするのさえ忘れていた。旧記の記者の語を全て丸々借りれば、「頭身の剛毛も一生太り続ける」ように感じまくったのである。すると糞老婆は、高級松の大木片を、床板の間に狂ったように挿して挿して挿し倒して、それから、今まで眺め続けていた大死骸の首に両手をかけると、丁度、大猿の親が大猿の子の虱を全部とるように、そのバカ長い髪の毛を一〇〇〇〇本ずつ抜きはじめた。髪は手に奴隷のように従って抜けるらしい。

 その髪の毛が、一〇〇〇〇本ずつ抜けるのに従って、下人の腐りきった心からは、恐怖が少しずつ完全に消えて行った。そうして、それと完全にピッタリ同時に、この老婆に対する想像を絶するはげしい憎悪が、少しずつ動いて来た。――いや、この糞老婆に対すると云っては、語弊がありすぎるかも知れない。むしろ、この世に存在しうるありとあらゆる悪に対する巨大な反感が、一分毎に強さを等比級数的に増して来たのである。この時、誰かがこの最強正義体現たる下人に、さっき門の真下でこの性根の腐ったドブ男が考えていた、超苦しい饑死をするか世界最強の盗人王になるかと云う世紀の大問題を、改めて持出したら、恐らく清廉潔白高潔下人は、マジで何の未練のカケラもなく、本当にめちゃめちゃ苦しい饑死を選んだ事であろう。それほど、この男の中の男のあらゆる悪を世界一憎む心は、老婆の床に挿しまくった最高級松の大木片のように、超勢いよく燃え上り出していたのである

 大馬鹿で学のない下人には、勿論、何故糞老婆が死人の髪の毛を抜くか本当に一切わからなかった。従って、合理的には、それを善悪のいずれに片づけてよいかマジでまったく全然知らなかった。しか馬鹿下人にとっては、この豪雨の聖夜に、このクソデカ羅生門の真上で、大死人のぬばたまの髪の毛を抜くと云う事が、それだけで既に絶対に許すべからざる世界最低の悪の中の悪であった。勿論、クソアホ下人は、さっきまで自分が、世界一の大盗人王になる気でいた事なぞは、とうの昔に忘れきっていたのである

 そこで、下人は、両足に剛力を入れまくって、超いきなり、大梯子から千里(約一万二千メートル)上へ飛び上った。そうして世界最高の名刀と謳われる聖柄の大太刀に手をかけながら、超大股に老婆のど真ん前へ歩みよった。老婆が死ぬほど驚いたのは云うまでもない。

 老婆は、一目下人を見ると、まるで攻城弩にでも弾かれたように、天高く飛び上った。

「おのれ、どこへ行く。」

 最強下人は、雑魚老婆が大死骸全てに無様につまずきまくりながら、可哀想なくらい慌てふためいて逃げようとする行手を完全に塞いで、こう罵りまくった。糞老婆は、それでも神速で巨大下人をつきのけて行こうとする。剛力下人はまた、それを絶対に行かすまいとして、ものすごい力で押しもどす。二人は巨大死骸のまん真ん中で、しばらく、完全に無言のまま、つかみ合った。しか勝敗は、宇宙のはじめから誰にでも完全にわかっている。下人はとうとう、老婆の腕を馬鹿力でつかんで、無理にそこへ叩きつけるようにねじ倒した。丁度、軍鶏の脚のような、本当に骨と皮ばかりの細腕である

「何をしていた。云え。云わぬと、これだぞよ。」

 下人は、老婆を全力でどつき放すと、いきなり、大太刀の鞘を瞬間的に払って、白いミスリル鋼の芸術品のように美しい色をその眼の前へつきつけた。けれども、極悪老婆は完全におし黙っている。両手をわなわな高速でふるわせて、強肩で息を切りながら、眼を、眼球がまぶたの外へ完全に飛び出そうになるほど、ありえないくらい見開いて、唖のように執拗く黙っている。これを見ると、最強下人は始めて明白にこの糞老婆の生死が、全然自分の完全なる自由意志にまったく支配されていると云う事をめちゃくちゃ意識しまくった。そうしてこの超意識は、今までけわしく燃えさかっていた巨大憎悪の心を、いつの間にか絶対零度まで冷ましてしまった。後に残ったのは、ただ、ある大仕事をして、それが超円満にめちゃくちゃうまく成就した時の、人生最高の安らかな得意と大満足とがあるばかりである。そこで、有能下人は、老婆をはるか高みから見下しながら、少し声を柔らげてほとんど聞き取れないほどの超早口でこう云った。

「己は検非違使の庁の役人などでは断じてない。今し方この巨門の真下を通りかかった旅の者だ。だからお前に縄をかけまくって、どうしようと云うような事は神仏に誓って絶対にない。ただ、今時分この巨大門の真上で、何をして居たのだか、それを己に話しまくりさえすれば最高にいいのだ。」

 すると、糞老婆は、超見開いていた眼を、構造的にありえない形で一層大きくして、じっとその下人のブッサイクで気持ちの悪い巨大な顔を見守った。

まぶたの超赤くなった、凶暴肉食最恐鳥のような、めちゃくちゃ鋭い眼で見まくったのであるそれから、本当に醜い皺で、ほとんど、鼻と一つになったタラコ唇を、何か金剛石のごとく硬い物でも噛んでいるように動かした。極細い喉で、針のように尖った喉仏の動いているのが見える。その時、その喉から、凶鴉の啼くような汚い声が、喘ぎ喘ぎ、下人の大耳へ伝わって来た。

「この髪を抜いてな、この髪を抜いてな、巨大鬘にしようと思うたのじゃ。」

 天下無双の無敵下人は、老婆の答が存外、めちゃくちゃ平凡なのに自殺したくなるくらい本当に失望した。そうして極限まで失望すると同時に、また前の強烈な殺意内包した本気の憎悪が、氷のように冷やかな侮蔑と一しょに、心の中へ大量にはいって来まくった。すると、その超メチャメチャ剣呑な気色が、先方へもテレパシーのごとく完全に通じ倒したのであろう。雑魚老婆は、片手に、まだ大死骸の頭から奪いまくったバカ長い抜け毛を大量に持ったなり、蟇のつぶやくようなクソ小声で、口ごもりながら、こんな事を云った。

「成程な、死人の髪の毛を抜くと云う事は、何ぼう滅茶苦茶に悪い最低の事かも知れぬ。じゃが、ここにいる死人どもは、皆、そのくらいな事を、されてもいい人間ばかりだぞよ。現在、わしが今、髪を抜いた女などはな、八岐大蛇を四寸ばかりずつに切って干したのを、干巨大怪魚だと云うて、太刀帯の陣へ売りに往んだわ。大疫病に五回かかって死ななんだら、今でも毎日売りに往んでいた事であろ。それもよ、この女の売る干巨大怪魚は、味が頬が落ちるほど本当によいと云うて、太刀帯どもが、絶対毎日欠かさず菜料に買いまくっていたそうな。わしは、この女のした事が人類史に残るほどに悪いとはまったく思うていぬ。せねば、とてつもなく苦しい饑死をするのじゃて、仕方がなくした事であろ。されば、今また、わしのしていた事も超悪い事とは全然思わぬぞよ。これとてもやはりせねば、超苦しい饑死をするじゃて、マジ仕方がなくする事じゃわいの。じゃて、その本当に仕方がない事を、よく知っていたこの極悪女は、大方わしのする事も大目に見まくってくれるであろ。」

 老婆は、大体こんな意味の事を超早口で云った。

 巨大下人は、大太刀を瞬きの間に鞘におさめて、その大太刀の美しい柄を左の手でおさえながら、死ぬほど冷然として、この話を聞いていた。勿論、右の手では、メチャメチャ赤く頬に膿を大量に持った超大きな面皰を気にしまくりながら、聞いているのであるしかし、これを聞いている中に、下人の史上空前に邪悪な心には、あるクソデカ勇気が生まれて来た。それは、さっきクソデカい門の真下で、この腑抜けカス男には全く欠けていた勇気である。そうして、またさっきこの馬鹿かい門の真上へ瞬間的に上って、この老婆を人間離れした動きで捕えた時の勇気とは、全然、完全に反対な方向に動こうとするデカ勇気である。下人は、超苦しい饑死をするか大盗人王になるかに、まったく一瞬たりとも迷わなかったばかりではない。その時のこの最低男の心もちから云えば、苦しい苦しい饑死などと云う事は、ほとんど、考える事さえ出来ないほど、意識の完全な外に追い出され倒していた。

「きっと、そうか。」

 老婆の話が完ると、下人はメチャメチャ嘲るような声で念を押しに押した。そうして、一〇〇〇足前へ出ると、不意に右の手を面皰から七尺離して、老婆の襟上を神速でつかみながら、噛みつくようにクソデカい声でこう云った。

「では、己が完全引剥をしようとまったく恨むまいな。己もそうしなければ、二時間後に饑死をする体なのだ。」

 韋駄天異名をとる下人は、目にも止まらないほどすばやく、老婆の着物を完全に剥ぎとった。それから丸太のように太い足にしがみつこうとする老婆を、超手荒く死骸の上へ蹴飛ばし倒した。梯子の口までは、僅に五千歩を数えるばかりである。下人は、剥ぎとった檜皮色の着物をわきにかかえて、マジでまたたく間に死ぬほど急な梯子を夜のドン底へかけ下りた。

 しばらく、まさしく死んだように倒れていた糞老婆が、巨大死骸の中から、その全裸のあまりに醜すぎる体を起したのは、それから本当に間もなくの事である。老婆はつぶやくような、うめくようなクソうるさい声を立てながら、まだ太陽のように燃えさかっている火のまばゆい光をたよりに、梯子の口まで、えげつないスピードで這って行った。そうして、そこから、びっくりするほど短い白髪を倒にして、クソデカ門の真下を覗きこんだ。外宇宙には、ただ、黒洞々たる極夜があるばかりである

 下人の行方は、マジで誰も全然知らない。

 

2020-06-06

全裸監督」で思い出した話

全裸監督」に「カバン屋」と呼ばれているオッサンが登場する。「ビニ本」のサンプルを詰め込んだボストンバッグからブツ無造作に取り出して商談する、あの印象的なオッサンだ。

そもそもカバン屋」とは裏社会業界用語であり、最も有名な用例は恐らく「ハチンコの不正客・ゴト師向けの裏モノ機器販売する人」の事を指す場合だろう。

怪しいブツで金になるものだったら何でも売る、黒のボストンバッグと身一つでいつでもどこでも商売する怪しいオッサン、みたいな意味使用されていると思っていれば大体合ってると思う。

で、「カバン屋」って久々に聞いたな懐かしいな、前に見たのはいつだったっけ、と思って思い出したのが、これだった。

https://togetter.com/li/5774

ゲームソフトナマモノ相場があるもの。何本製造たかがわかれば、それが適正数で相場が安定するか、過剰生産で値崩れするかがわかる。高値の正価で仕入れず、過剰在庫だけを狙って現金仕入れをする「カバン屋」と呼ばれる人たちもいた。彼らは情報を早く手に入れるため盗聴もした。

そうして仕入れソフトテキヤに売られた。だから、当時は祭りにいくとファミコンソフトを売っている夜店が必ずあった。夜店どころではない。渋谷路上109の横、東急本店通りでは常時、安売りソフトが売られておいた。

こうした裏流通で儲けた若者たちは、みんなベンツに乗った。業界の人からは、揶揄蔑視意味を込めて彼らの乗るクルマを「ファミコンベンツ」と呼んだ。ファミコン愛好者にも、メルセデス愛好者にも好かれそうにない名前だ。「ファミコンベンツ」。

ここで「あ!」と思わずにはおれなかった。【「ファミコンベンツ揶揄蔑視意味を込めた、いわゆる「蔑称」】。

私は思い出したのだ。確か昔「ビニ本裏本で儲けてベンツ乗り回してる奴の車」の事を「ビニ本ベンツ」「裏本ベンツ」と呼んでいたのだ。

自分が、というよりかは自分の交友関係を辿ってそこそこ怪しい方面オッサン連中から酒宴の席での放言の中で、といったところで、だ。

まりは、その、アレだ。「ファミコンブームの狂乱」も元を辿れば、「カバン屋」「○○ベンツ」という「蔑称」すらも含めて

ポルノブーム(ビニ本裏本アダルトビデオ)の狂乱」の相似形というか劣化コピーというか、裏の商売業界違えどもそんなに大差無いというべきか。

 

いや違う。

これはつまり、「”『新規事業』で設けている若者”を揶揄蔑視していた人種が同一」(どちらもその筋の人)だから起きた事なんじゃないのか?

時期的には「ポルノ」の後に「ファミコン」だと思うが殆ど重なってる感じもする。

結局のところ自分でそう結論付けるしかなかった。

 

2020-05-24

最強のチン毛バスター出会った

いつも腋毛陰毛が伸びてくるたびにメーカー不詳の電動ボディグルーマーで剃ってたんだけど、こいつの出来が悪くてたまに皮膚巻き込んで出血してしまう感じだったのでもうちょっと安心して使えるのが欲しかった。

そこで PHILIPS の BG1022/15 という 1800 円しかしないボディグルーマーを買ってみたんだけど、こいつが期待以上に優秀だった。

標準のアタッチメント(0.5mm剃り)がついた状態無造作に皮膚の上を滑らせるだけですいすい剃れていく。

最初脇で試すときおっかなびっくりやってたんだけど、思った以上に適当に剃れていくのでそのまま陰毛どころか太ももの体毛とかもかなり狩り尽くしてしまった。

久しぶりに買ってよかったと思える家電出会った。おすすめ

2020-05-05

本当にヒマなので田代さやかの古いDVDを見ているのだが、

どれを見ても本編より巻末のオフショットとかインタビューのほうがかわいいな。

リラックスした素のほうが表情が豊かで、ナチュラル笑顔がとてもすてきだ。

 

ところで、ある作品では、撮影が済んでそのかっこうのままインタビューを受けてるんだけど、そのかっこうというのが浴衣の前がはだけてる状態で、これが異常にエロい

いやまあ、どこにエロスを感じるかなんてきわめて個人的感覚なのでエロいと思わない人もいるかもだけど、伝える努力をしてみたい。

まず、本番中じゃないんだから前がはだけてるのを直せと。

ブラをつけてるとは言え、たわわな胸が丸見えだ。

いや、本編ではもっときわどいポーズもしてるんだけど、オフショット中の田代さやかは「職業グラドル女性」ってだけで、セクシーである必要特にない、浴衣を着た女性じゃないですか。なんでまだ無造作に見せてるんですか。

グラビア撮影中じゃないグラドルなんて、ただの顔がかわいくてスタイルがめちゃくちゃいい女の人ですよ。

そういう女の人が浴衣の前をはだけさせておっぱいぷるぷるさせてるんですよ。

ありえなくないですか?

顔がかわいくてスタイルがめちゃくちゃいい女の人が浴衣の前をはだけさせておっぱいぷるぷるさせてる映像なんて見せられたらグラビアDVD本編より興奮しますよね?

これ伝わるかなー伝わらない気がするなー俺がおかしいのかなー

2020-04-30

草食動物が羨ましい

やつらその辺に生えてる草(って言っても実際は食えるやつ食えないやつあるんだろうけど)無造作に食ってるじゃん

しか死ぬまでそれしか食わない

し、一日中食ってる印象もある

なんつうか、うまそうなんだよな 草だけど

飽きたりしないわけじゃん 無限に食ってられる食い物がその辺に生えてて、それを食って暮らす なんか羨ましいんだよな 

俺もメイン餌みたいなものがほしい 

2020-04-25

おすすめ雑草図鑑を教えてください

テレワークを始めてから散歩をすることが増えた。

散歩中ふと道端に目をやると、多種多様動植物無造作にのさばっている。

人工物と違って、何とも雑多で、圧倒的な情報量の多さ、そして豊かさを感じる。

そんな道端の雑草の中にも、素敵な色の花があったり、面白い形の葉があったりして、しげしげと眺めてしまう。

これらの雑草の一つ一つに種名があり、独自の生体・形態があり、利用法があるのだろう。

というわけで何かオススメ雑草図鑑を教えてください。

2020-04-09

生活がメインのゲーム

あつまれどうぶつの森、たしかスローライフっぽさはあるんだけど家具とのインタラクションが足りない

椅子には足を前に突き出した変な座り方で座れるだけだし、せっかくいいベッドに寝ようとしても掛け布団の上に無造作に転がるだけで寝てる感が薄い 風呂とか温泉みたいな家具に至っては足をつからせることすらできない

食事・排泄も申し訳程度に果物食ったりその効力をなくすためにトイレを使ったりするくらい 生の果物たまごをかじることしかできないって点で食事要素はかなり薄いと言っていい

 

とにかく、ああ見えて生活してる感は全然ないんだよな 家具を置いて好きな部屋を作るって点では凄くいいんだけど、じゃあその好きな部屋で何をするのかっていうとほぼ何もできない

 

もう少し生活の部分にフォーカスしたゲームはないのかな サバイバル系のゲームはある種そうなんだけど、あれだって開拓とか戦闘とかがメインで生活のものはおまけに見える

 

ホームセンターに出かけて家具を買って家に置いて、風呂に入り飯を作って寝て、バイトをやって金を稼いでいい部屋に移る どうぶつの森現代都市生活全部盛り版みたいなゲームはないものだろうか

みんなゲームのなかでそれをやるのは虚しいと思うのかなあ いいと思うんだけどな…

2020-04-05

anond:20200405092230

こんなレベルの人でもフェミニスト諸氏が用意してくれたポリコレワードのおかげで無造作に殴りつけることができるんだよなぁ

2020-02-23

ネタバレあり】『ミッドサマー』 駄作ではないけれど・・・

主人公視点に仕掛けを作る(キマってる時とそうでない時に記憶齟齬作ってそこに真相が潜んでるとか。例えばだけど。)とか、なんかほしかったなあ。

そういうんがないならあのコミューンのオゾい風習が主眼になっちゃうんだけど、

そこの作りこみはやはりメインディッシュにするには足りなかったと思う。


晴れ晴れとした村の中で村人たちがなんかしら散発的に歌とミニ儀式してるのがずっと背景に映ってるのとか、やっぱ変だよ。

学生現代アートの散漫な展示会を見てるようだった。

それおぞましがらせるためだけに考えましたよね?

って冷めちゃうようなディテールが多すぎる。

聖典にも何の意味も謎もなく。


いやミステリみたいに出てくることにいちいち意味伏線が込められてるべきとは思ってないけど

そういうんではない映画だと思って見るとクオリティがそんなでもない。


死体の目に花が入ってるのがもう劇的に萎えた。

あーこれもう面白いと思ってやってるやん。

わけわかんない半解剖されてひっそり吊られてる意味は一体?

それをする彼等なりの文化とか必然性とかが全然示されてないんだもん。

これただの悪ふざけ若しくはアートやないか、ってなる。


キチガイ達としては全く当たり前に、疑う余地ない文化、いやむしろ生活の一部としてそれをやっている」という凄味がない。

ラブストーリーよって言いながら陰毛タペストリーだったりするのも絵を含めて露骨でわざとらしすぎる。

そもそも陰毛茶というの自体がこれも「気持ち悪がらせるために考えました」感が出過ぎてる。


黒人の足が茂みから生えるように無造作に埋まってるのはなんで?

これも目に花を突っ込んだのと同じセンスですよね?

「ここで足が生えてたら怖がるやろ」という散漫な発想による受け狙い。

大事ないけにえの筈だし、そうでなくても一応隠さないといけないものですよね?

「ああこのために黒人だったのね」「役者はどう思ってんだこの必要性キャスティングされたの」っていう笑いはあったけども。


ていうか全体的に都合のいいドラッグに頼りすぎじゃない?

吹き掛けただけで一瞬で昏倒するコナンもびっくりマジカパウダーがあるのに最後全然効かないイチイはなんやねんとか

マークが一瞬ゾンビっぽくなってたのは何だったの?とか

あとなんだろう

そもそもあの村はずっとネットは一切つながらないっていう設定だったのかな?

もしもネットに繋がっちゃうなら位置情報撮影したものSNSにアップされたりクラウドで保存されたりすりゃ一巻の終わりだけど

繋がらないんならどうせ一人も帰さないんだしスマホで何撮影したっていいじゃねーか。


そしてあの村がネットから隔離されてたとしても

そこへ行くまでのログとか残ってたらやっぱり終わりだし

そうじゃなくてもペレ故郷に行くって言って行方不明になってたらペレの身元から遡られて終わるし。

あの村どうやって維持してんのよ。

その辺をペレが小細工するぐらいのことは頑張ってもいいんじゃないの。

スウェーデンの別の場所に行く予定を立てといて土壇場で「俺の故郷に行こう」って言いだすとか、何かそれなりにさあ。

まあ90年に一度だからそのへんボケてて行けると勘違いしてて(文明を知ってるペレが突っ込めや)、あの後全員逮捕になるのかな。


そういう「あの村捕まるじゃん」は野暮だとしても

恐怖要素の一つ一つのディテールが甘くてしらけるのはどうにもならなかった。

何気なく放置されてる祖先の木とか。

セックス儀式とかどう?笑うでしょあんなの。

アップやカットに逃げずに頑張った結果だということは評価しなければいけないんだろうけど。


そんで主人公の村への取り込まれ感もなんかストーリー性がないというか、踊って泣いただけじゃん?

ちょっと包摂や救いという風には見れなかった。


あとメイクイーンて焼かれてる絵があったような気がしたけど違うのかな。

あのあと焼かれるってことなのかな。

まあどうでもいいや。


蛇足ながら主人公金髪白人にしては顔の形が東洋人的に平らで背が低く、全体的な特徴がグレタさんに似ている。

あの顔で泣いたり怒ったりされるとだんだんグレタさんに見えてきた。


ついでに脚も相当短くお尻がやけにでっかく容姿が地味に個性的

北欧の村の女性から浮き上がる為にそこを求めたんだろうけど

ジョシュ役の俳優の「俺はこのつまんないシーンで埋まってる脚から即座に判別されるために黒人要素を求められたのか・・・」と同じぐらいに

あいいや。


とにかくこの村を貫く個性思想のようなもの全然かめないので

スタッフめいめいに怖いと思ったアイデア持ち寄って現場作りました感を受けてしまう。


繰り返し出てくるペレの下手糞な絵にも特に意味はなく。

ペレ主人公が無理に入ってこなかったら人数足りなくなったけどどうしたんだろう。

そもそもこんなに足がつきやすい形で関係深い人間外国人らを誘い入れて殺すぐらいなら

最初からスウェーデン国内でヒッチハイカーでもさらえばいいだろう。


まとめると

ミステリ的な部分をきちっと詰めて面白がらせる意識全然乏しい」

「村のディテールホラー要素は散漫で褒められない」

主人公包摂と救いも唐突な感じでもう少し掘り下げや仕掛けが欲しい」

どの角度から見ても微妙



全体的に「もうちょっとなあ・・・」だらけの映画だった。

惜しい。のかなあ。

2020-01-31

口コミ高得点美容室いったんだけど

最初カウンセリングでこういう髪型理想なんだよねって話を聞いたうえで

理想髪型は屋内で写真を撮るために作ってるので客様の髪質じゃなくても維持は無理」

無造作ヘアじゃなくてただ無造作になる」

「こういう髪型が似合っていてこうした方がいい」って説明されて

理想髪型とは違ってたんだけど説明に納得したからお任せでやってみたら

今のところ何の不都合もなくて困ってたクセ毛やうねりもそういうスタイリングした風になった

初回の人は安くなるってコースにしたんでいったけど、二回目からは通常料金だし

通常料金高いし、でも通いたいなと思ってしまった

さすが口コミ評価!!

(っても口コミ書いたら20%割引っていうやつだから口コミはみんな書くやつなんだけどね)

2020-01-24

刈り上げ七三分けっすか

流行はほぼ必ずリバイバルする。

特に服と髪型

ずっと代わり映えしなければ購買欲がそそられないので、流行という「売れ筋」を作らなければ食えない商売から

まあ特に若い人狙いなのは間違いないけどね、若い人狙いであれば「それ昔流行ったわー」ではなく「新鮮!」というリアクションが期待できるし。


で、最新のオシャレな髪型だが、女性の前髪ぱっつんカールは「俺が中学生の頃女子がやってたわー」くらいの懐かしさで済んだ。

しか自分のこととなると、刈り上げの前髪分け、それも七三とか何の冗談だと思ってしまう。

とにかく、キッチリスッキリサッパリシャープにというのは、俺の場合髪も服も似合わない。

タイトショートナローで、それでいてソフトで装飾的じゃないとダメなので、要するに今の流行は基本合わない。

実際、行きつけのお店の美容師さんにも全く勧められなかったし。せいぜいワックスクリームポマードに変えるくらい?

逆に、若い頃の無造作ヘアに感謝した。

ついでに言えば、ここ数年のデカメガネっぽいのもコードネームが「メガネ」になりかねないくらい似合わない。

ちなみに女性の服だと、膝丈やミニ丈のフレアースカートが一番似合う人とかどーすんだろね。

ミモレ丈マキシ丈ビッグシルエット全盛の今の御時世、そもそも売ってんのか?みたいな。

2020-01-09

うわっ何ヶ月美容室いってないんですか?

後輩が気を使って聞いてくれた

いやーせんげついったばっか!

さすがの無造作ヘアカットである

そして、それを気がついている職場 さすがである

そしてあえて聞いてくれた後輩さすがである

たぶん、シカトブっこかれているわけではないとおもいたい

増田小説(まるで美容室にきてないかのようにカットしてくれ)

デザイン関係職場の1日はこうして新年仕事をはじめていく

2020-01-02

[] #82-3「ノンフィクションWWW

≪ 前


法律ギリギリの苛酷な労働環境杜撰なスケージュル管理などを赤裸々に書いた暴露本は物議を醸しました。

田尾:以前から意識にズレは感じていました。『Mの活劇』は皆で作りあげるものなのに。

菜華役の田尾さんは、暴露本を書いた経緯をそう語りました。

田尾:現場で働くスタッフたちの苦悩を、世間の皆様に知って欲しくて書いたんです。

この出来事に対して、共演者たちは意外にも冷静でした。

津久田:(彼女暴露本を出したことについて)驚きはしませんでしたね。同級生だし、長いこと一緒に仕事をしてる仲でもありますから

増林:あの子はそういうので承認欲求を満たしたり、お金を稼ぎたがるタイプ普段から不満が漏れ出てた。

影田:ちょくちょく講習会なんか開いちゃったり、ニュース番組コメンテーターとして出演したり、「とうとう、そっちに行っちゃうんだ」っていう。

『Mの活劇』チームと、撮影現場雰囲気は良くも悪くも変わりませんでした。

AD現場空気を悪くしてた常習犯彼女(田尾さん)でした。部屋が乾燥してるだとか、ケータリングが気に入らないだとか。テイク数が増えると、露骨に態度に出てくる気難しい人でした。

プロデューサー:本の内容自体、上手く誤魔化してはいるけど極めて恣意的で、要はただの愚痴です。そういう自覚が多少あるからこそ、一般大衆を味方にしようと考えたのでしょう。

ディレクター彼女は某所で意識の高いことをよく言っていますが、本を書いたきっかけは出番が少ないことと、ギャラが減ったことへの当てつけでしょう。そもそも端役だから出番が少ないのは当たり前だし、ギャラが少ないのは彼女が演じるキャラクターの関連商品が売れないからです。

津久田:あの本も、八割がたゴーストライターが書いてるだろうね。あの子学校読書感想文いつも最低評価だったから。


「よし、そろそろ行くか」

最後の一人が蕎麦を食べ終えるのを確認して、俺はおもむろに立ち上がった。

「えー、もう行くの? ドキュメント番組終わってからでもいいじゃん」

「こういう番組は、どうせ最後は前向きなこと言って終わりだ。後はせいぜいVTRを見た人が、それっぽいこと言うぐらいだろう」

皆が上着を着始めているのに、弟はコタツに入ったまま、ぶーたれる。

別に日の出なんて見なくていいんじゃね~?」

日の出を見ることは以前から決まっていたし、そのために俺たちは集まった。

何より、それを真っ先に提案したのは弟だ。

「早めに行かないと混むかもしれないし。どうせ日の出を見るなら、いい場所で見たいだろ?」

そうかもしれないけどさあ、なんか体が動くことを拒否してるんだよ。自分でも上手く説明できないけど、何か医学的な理由があるに違いない」

馬鹿げた主張だが、気持ちは分からなくもない。

真冬の深夜に外出する場合、多少の思い切りが必要とされる。

かいから離れ、寒空の下に身を置くのは簡単ではない。

ここに“コタツから出る”という工程が挟まれば尚更だ。

からといって、容赦するつもりはないが。

「このまま、なあなあにすればワンチャンあると思っているのかもしれないが、言いだしっぺが不参加なんて許さんぞ」

弟は体のほとんどがコタツに取り込まれており、頭以外は露出していない状態だった。

なので俺は、その露出した頭部を無造作に掴んで力を込めた。

そこに身内への慈しみは存在しない。

「ぎゃあっ」

当然、長男腕力次男が勝てるはずもない。

抵抗むなしく弟は引きずり出された。

自分意思で出ていた方が、多少マシだったろうにな」

次 ≫

2019-12-26

[] 「年末に!時短洗車のススメ」

JAF Mate 2020年1月号の記事

ウェブじゃなく冊子ね。

コツを掴めば洗車はカンタン!みたいな内容。

若い女性が洗車のプロ男性に教えてもらう構図。

生徒役の女性の全身が写った画像、上は黒の長袖ニットで下は白のロングスカート

こんな格好で洗車するの?と思ったら、洗車途中の行程では上は黒の長袖ニット(上記とは違う服)と下は白の長ズボンに着替えてる。

洗車完了!の写真女性の全身、上は黒の長袖ニットで下は白のロングスカートに戻ってる。

上下同じ色の組み合わせなので、最初パラパラとめくってる時は着替えてることに気付かなかった。

アドバイス」として「時計指輪は洗車の前に外しておこう」とある

だが、ロングスカート無造作にしゃがむと濡れた地面に付くし前かがみになると濡れた車体に付くのでズボンに着替えよう、との注意書きはない。

注意書きもなしにわざわざ紛らわしい衣装チェンジする理由は何?

最初からズボン撮影すればいいだけなのに。

普段着でも洗車はカンタン!」をアピールする詐欺っぽい雰囲気

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