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はてなキーワード: ガイドとは

2020-05-25

anond:20200525021541

近所のスーパーのチラシを見るにはブラウザで「チラシガイド」というサイトを見るのが今の所一番いい

同様のものに「トクバイ」というのもあるが、ここはPCブラウザで見ると上下に余分なバーが表示される糞サイトスマホブラウザなら気にならないけど)

「シュフー」は載ってない店が多くてあんま使えない

地域にもよるかも知れないので言及しておくと、うちは千葉県です)

もっといいのがあったら教えてほしい

2020-05-19

anond:20200519162131

これはほんとうにわかる。

というか、現状エンジニアとして働いている人間ほとんどがプログラミングスクールなんて行ってない。

じゃあどうやっているかっていうと、自分勉強している。

例えば自分大学生の時だとAndroidプログラミングをするバイトがたくさんあった。

しかAndroidプログラミングスクールなんてそのころなかった。Androidも出始めだったので、そもそも経験あるやつもそんなにいなかった。

どうするかというと、Googleが出してくれている非常に丁寧なプログラミングガイドをとりあえず読んで、とりあえずサンプルプログラムを動かして、

それにちょっとずつ機能を追加してみて、覚えていく。 方法がわからなければひたすら検索する。日本語情報が限られているか英語でも検索する。

機械学習でもなんでもそうだが、今の時代、やり方は公開されているので、課題自分で設定して、解法を調べて実現する、これの繰り返しができればたいていの事は実現できる。

企業面接もやった事あるが、プログラミングスクール出てますとか履歴書に書いてても、自分で何か作れる証拠がなかったら落とすよ。

逆に学歴職歴がなくても何か作ったことがあってそれが公開されてたら評価する。

エンジニアQiitaやらgithubやらせっせと書いてるのは、あれがエンジニアにとってはデザイナーポートフォリオみたいなものから

2020-05-11

IPv6はあれでいいの?

掲題の通りなのだが、まず自分ネットワークエンジニアではない。この業界に関わって10年程のひよっこだ。

企画から開発、運用まで軽くではあるが1通りやったことがある。IPv6が使われているシステムの開発や構築、運用経験はない。

知識ネットワーク勉強をして読んだ本にかかれてあることを勉強した程度(O'ReillyのIPv6アプリケーション適応ガイドとか読んだ記憶がある)。

ただ、毎回IPv6が書かれている章を読むたびに何故こんな設計にした?とモヤモヤする。

動かなくなるとか論理的矛盾があるわけではないのだろうが、これは開発や運用現場でやったことのないネットワークエンジニア理想だけでつくりあげたものなのではと思ってしまう(ちなみに経緯を調べても既存IPv6の仕組みが変わるわけではないので調べてません)。設定作業障害対応を考えても人間が扱うには複雑すぎるような気がするというのが違和感ほとんどを占めるものだろう。

実際に運用するとなるとIPv6用の管理ツールをつくる必要がある気がするし、それを用意するためのお金工数がもらえるところは(肌感覚しかないが)少数派だと感じている。IPv6 を使っているところも足りなくなったIPv4グローバルIPがわりに使われてシステム内部のプライベートアドレスにあたるところはIPv4変換でこれまで通りというのがほとんどなのでは?と思ってしまう。

v6にかわるものが新しく出てほしい(出てこないだろうが)。そして実際にIPv6のみで設計、開発、運用されているシステムに携わっている人の意見が聞いてみたい。

2020-05-05

anond:20200505111628

昔にカンボジア旅行した時に映画館とかなくてガイドさんにカンボジアではどういう娯楽があるのか聞いたところ、施設があるほど文化が育ってないと言われたのを思い出す

2020-05-02

[]2020年4月はてブあとで読むトップ30リスト

はてブホットエントリ(総合)で月内に数多く[あとで読む]タグを集めたエントリ

202あとで/2672users ブログ: 「平常に戻る」ことはない - イギリスNESTA(科学技術芸術国家基金)より | okuranagaimo.blogspot.com

144あとで/741users 電子情報学特論:Chromiumアーキテクチャを解き明かす - Google スライド

142あとで/2292users 0403「NY感染体験記(未確定)」|qanta|note

132あとで/1569users イラスト図解! これが新型コロナウイルスSARS-CoV-2)だ|ぬまがさワタリnote

124あとで/1229users [PDF]COVID-19への対策概念 | 東北大学大学院医学研究科・押谷仁

116あとで/578users API 設計ガイド  |  Cloud API  |  Google Cloud

116あとで/1677users 緊急事態宣言から3週間 流行状況はどう変わったか(忽那賢志) - 個人 - Yahoo!ニュース

114あとで/911users 米ジャズプレーヤーが解き明かす“J-POP”の正体、音楽アイデンティティKAI-YOU Premium)

114あとで/609users Google Cloud Platform のトレーニングコースハンズオンを 1 か月間無料提供 | Google Cloud Blog

111あとで/506users ドキュメント作成スキル向上を目指す人向けおすすめ記事まとめ - Qiita

106あとで/970users 月例マグコミマンガ大賞2020 - マッグガーデン / 2月期 入選「賢者教室」朝野茶柱 | MAGCOMI

104あとで/668users 論文の読み方 / How to survey - Speaker Deck

103あとで/617users SPAログイン認証ベストプラクティスがわからなかったのでわりと網羅的に研究してみた〜JWT or Session どっち?〜 - Qiita

102あとで/452users Git / GitHub使用したチーム開発時のガイドラインを制定しました | Developers.IO

102あとで/1032users 「日本人幻想を抱く」新型コロナと闘うウイルス学者の『情熱大陸』のドキュメントがすごい!(追記あり)(水島宏明) - 個人 - Yahoo!ニュース

100あとで/549users Mr. ベイエリア on Twitter: "自分機械学習を学びたい全ての人類に(CourseraのAndrew Ngコースをやった後に)Andrew NgStanfordのCS229の講義を見ることをオススメしてるんですけど、その講義2018年バージョンが公開され… https://t.co/OUokFft3ea"

97あとで/600users 自宅で学ぼう!AWS学者向けの勉強方法 6ステップ! | Amazon Web Services ブログ

96あとで/435users 文字コード再入門 ─ Unicodeでのサロゲートペア、結合文字正規化書記クラスタ理解しよう! - エンジニアHub|若手Webエンジニアキャリアを考える!

95あとで/406users “アカウント作成後すぐやるセキュリティ対策” 編を公開しました!- Monthly AWS Hands-on for Beginners 2020年4月号 | Amazon Web Services ブログ

94あとで/538users 大幅にリニューアルされた Next.jsチュートリアルをどこよりも早く全編和訳しました - Qiita

94あとで/1004users 「一生役に立つ」人に質問するときに覚えておきたい…とある大学の授業で配られた『質問の仕方』のスライド - Togetter

93あとで/1447users ヨーロッパコロナ感染して入院した話 - にゃんぶろ

93あとで/782users これからは「一番最初に思い出してもらえるブランドしか生き残れない|池田紀行@トライバルnote

92あとで/2071users 一人暮らし新型コロナウイルスにかかった話|ROnote

88あとで/794users 見ずして死ねない日本の伝統建築10

87あとで/1317users リモートワークが 超快適になる製品9選 〜仕事に本気なあなたに〜|村上僚|note

86あとで/425users 「AIをどう習得したのか教えて」と大募集し、技術から集まった記事49本を紹介 - 週末スペシャル日経クロステック Active

86あとで/809users API 設計: gRPC、OpenAPIREST概要と、それらを使用するタイミング理解する | Google Cloud Blog

86あとで/778users Gitでよく使用するコマンドGIFアニメ解説 | コリス

85あとで/395users TypeScript 練習問題集 · GitHub

85あとで/2211users コロナの影響でスーパーで買うカツオ刺身が美味すぎる。|すずきまことnote

[あとで読む]タグの減少が更に進んだ。COVID-19の闘病記がタグを集めた。

2020-04-27

Amazonは返金で詐欺行為するから、返金時は気をつけるべき

amazonで返金したら、知らない間に商品の半額をむしり取られそうになった。

皆さんもamazonが「返金しました」って言ってきても信じないように

Amazonで30,000円の商品を誤って買ったので、「間違って買った」という理由を選んで返金手続き

amazonから「30,000円全額返金します」という返金見積メール

amazonガイドに従い、未開封のまま返送

amazonから「返金完了しました」というメール

 本文を読むと、なぜか返金額が15,000円(半額にした旨も、理由記載無し)

⑤半額にされたことに偶然気づいたので、カスタマーセンターに「なぜ半額なのか」とチャット連絡

⑥「お客様都合での返金だったので、15,000円返金にしました。でも未開封だったんで残りの半額も返金しますね」と返信

これさあ、④の時点で客が気付かなければ、amazonは15,000円得してるんでしょ。

しかも⑥の「お客様都合だったので半額です」って言ってるけど、②の見積もり出す時点で知ってる情報じゃん。

無断で半額にする理由になんないよね。

amazonさいてー

2020-04-14

[] #84-14「幸せ世界

≪ 前

「これは使命だと思った。全ての人間、いや森羅万象幸福にせよという己(おれ)の使命だと」

彼はそのフラグで、悪魔的なヒラメキを得たのである

それが世界を分裂させることだった。

「“最大多数の最大幸福”はベターな考え方だったが、ベストではなかった。多様性自由というものがある以上、その“最大幸福の中心”から近い者ほど幸福になりやすく、遠い者ほど不幸になりやすいからだ」

例えば、人物Aが幸せになれる世界をAとする。

この世界Aでは、人物Bは幸せになりにくい。

かといって、人物Bが幸せになれるよう世界Aのルールを変えてしまうと、今度は人物Aが割を食う。

「ならば新たに“最大幸福の中心”を、別の世界線で作ればいい。誰にでも分かるシンプルな解答だろう?」

人物Bが幸せになれる世界Bを、人物Cが幸せになれる世界Cを。

そうしてフラッガーは次元渡り歩き、世界をどんどん分裂させていったのだ。

恋愛シミュレーションゲームマルチエンドを作るようなものだよ。たくさんヒロインが出てくるのに、一人としか結ばれないなんて悲しいじゃないか。結ばれないヒロイン可哀想だ。サブキャラ攻略対象にして、それぞれトゥルーエンドまで用意しなくっちゃ」

フラッガーの例え話はイマイチからなかったが、自分のやってきたことを“誰もが幸せ世界”の最適解……だと思い込んでいるのは伝わってきた。

さすがSSS+級の指名手配犯なだけあって、頭のネジがブッ飛んでる。

そもそも世界が分裂すると、形を保てなくて消滅してしまうから意味がない。

仮に維持できたとしても、フラッガーの計画には重大な欠点がある。

世界が分かれている時点で、“人物も分かれてしまっている”からだ。

“Bの世界にいる人物B”は幸せになれるかもしれない。

だが“Aの世界にいる人物B”はそのままだ。

次元から同一存在ではない。

更に言えば、“世界Bにいる人物A”は幸せになれない可能性が高い。

まりフラッガーは“幸せ人間を増やしている”と同時に“不幸な人間も増やしている”んだ。

それを“誰もが幸せ世界”だというのは独善的だろう。

もっとも、それを指摘したところで聞く耳を持たないだろうけど。

「己は全てを幸せにするために、できることをやった。お前らのような輩は邪魔をすることしか考えていない。お前らが理想郷を滅ぼしたんだ。お前達にはそれが分からない」

計画を一通り語りつくすと、フラッガーは「お前達には分からない」と連呼し続けた。

分かる分からないとかじゃなく、俺たちには分かってやる筋合いがないというのに。

自分理解してもらおうと勝手に期待して、勝手失望してやがる。

こいつの言う“最大幸福の中心”には、実のところ“己”しかいなかったのかもしれない。

…………

それから十数分後。

かけつけた次元警察にフラッガーを引き渡し、俺はようやく元の世界に返れることになった。

「ちなみに、あの後フラッガーはどうなるんだ?」

帰路の途中、俺はガイドに尋ねた。

「たぶん永遠に眠ってもらうことになるだろうね」

死刑かよ。容赦ないな」

「違う違う、文字通りの意味だよ」

ガイドによると、フラッガーは刑務所に入れられて、そこで睡眠装置に繋がれるらしい。

「それで心地よい夢を永遠と見れるようにするのさ。脱獄意志を与えないようにね」

老衰死ぬまで、ずっとそのままってわけか。

ある意味死刑よりもエグい。

「……いや、フラッガーにとっては“幸せ世界”なのかもしれないな」

フラッガーの目指した世界と、いま奴が夢で見ている世界

あいつにとって、果たしてどちらの方が幸せなのだろうか。

いずれにしろ、もはや奴は夢の世界にいつづける他ないんだが。

俺はその選択肢が残されているだけ、今のフラッガーよりは恵まれている方なのだろう。

何が幸せで、そのために何が必要か考えられる。

理想を追い求めることも、夢を見ることも、譲ることも、面倒くさくなって妥協することもできる。

それ自体幸せではないのかもしれないが、“目を瞑るかどうか”自分意志で選べる余地はあるんだ。

(#84-おわり)

2020-04-13

デマデマだ!って言ってるやつほどデマを流す典型






補償じゃなくて貸付だし、補償がないと言ってる人が自然災害陰謀論に染まってるという事実もない

[] #84-13「幸せ世界

≪ 前

俺たちはフラッガーを拘束して、次元警察に引き渡すまで船で待機することになった。

「ふふふ……己(おれ)も年貢の納め時が来たというわけか」

信者達が俺たちを捕まえようとしたとき、「神妙にお縄を頂戴しろ」とか言っていたのがフラッガーだ。

独特な言葉選びをする奴だとは思っていたが、こいつがフラッガーだったとは。

いや、そういえばガイドも「そうは問屋が卸さない」だの宣ってたな。

こいつらの時代流行っているのだろうか。

「ああ……次元が元に戻っていくのが分かる」

スタングレネード後遺症なのか、フラッガーは意識が混濁しているようだった。

先ほどから虚空に向けて喋り続け、リアルツイッターみたいなことをやっている。

或いは、あの状態で俺たちに話しかけているつもりなのかもしれない。

「せっかく……せっかくフラグを立てたのに」

そして聞いてもいないのに、フラッガーは身の上話を始めた。

稀代の犯罪者でも、お決まりパターンはやりたがるんだな。


次元警察に引き渡されるまでの間、フラッガーは長々と自身の思惑を語り続けた。

だが、どうでもいい他人自分語りを親身に聞いてやれるほど、俺は真面目じゃあない。

今日会ったばかりな上、二度と会わない相手なら尚更だ。

なので、ここの件は要約させてもらおう。

「己(おれ)は“誰もが幸せ世界”を作りたかっただけなんだ……」

昔のフラッガーは、世界の全てを幸せにしたいと願う、善良な若者だった。

そのために彼はエンジニアとして努力し、その過程で様々なもの発明していったという。

しかし頑張れば頑張るほど、その願いには限界があることを彼は思い知らされた。

無駄だった……いや、無駄であることを知れたという点では、無駄ではなかったかもしれないが」

誰もが等しく幸せ世界なんて有り得ない。

なぜなら、幸せの形は人の数だけ存在するのに、人々は同じ世界共存しなければならないからだ。

例えば人物Aの幸せが、人物Bの幸せと相反する場合、どちらかは妥協する必要がある。

彼らどちらかの幸せが、その世界ルールにそぐわないってこともあるだろう。

「己(おれ)の世界において、幸せとは妥協連続だ。多くの人間我慢して、たまたま世界ルールに適合できた者が幸せ謳歌する。そういう幸せの譲り合いを“優しい世界”と奴らは呼んでいたが、“ぬるま湯”がいいところだ」

そんな時、彼の元に舞い降りたのが“フラグ”という次元干渉システムだった。

次 ≫

2020-04-12

[] #84-12幸せ世界

≪ 前

「なあ、今すぐじゃないとダメなのか? また次回にでも……」

「頼むよ。こんなチャンス、二度とこないかもしれない」

ガイドたちは、今までフラッガーの犯行悪戦苦闘していたらしい。

フラグを立てられたら修正して、他の世界が分裂したら繋げて……

そうしてイタチごっこネズミごっこを繰り返してきた。

だがフラッガーを捕らえることができれば、その“ごっこ遊び”も風化していく。

イタチネズミ危険外来生物絶滅危惧種になるわけだ。

俺の世界でも転売ヤーとかがイタチごっこに興じているが、もしいなくなったら世界はより良くなるかもしれない。

次元の分裂だとかは壮大すぎてピンとこないが、そう考えると躍起になるのも分かる気がしてきた。

「さあ着いたよ、この辺りだ」

移動を始めて数分、あっという間に人気のない森深くまで辿りついた。

船には窓がついていないので分からなかったが、とてつもないスピードで走っていたようだ。

ステルス機能で隠していたようだけど、場所さえ分かれば関係いね

ガイドが手元の端末を操作すると、目の前にフラッガーの船が現れた。

俺たちが乗ってきた船とフォルムが似ている。

だが、こちらは全体的にチグハグデザインで、機体に見合わない部品が至る所に取り付けられている。

たぶん改造しているのだろう。

おかしい、船を放置したままなんて」

つつがなくフラッガーの船を見つけたはいものの、肝心の本人がいない。

「こんな大きな痕跡を残したら、見つけてくれと言っているようなもの。ただでも防護バリアを破るために、一刻も早く船に乗って脱出したいはずなのに」

「一刻も早く船に乗れない事情でもあるんじゃないか? 昼寝の真っ最中とか」

何の気なしに言った、テキトー意見のつもりだった。

「昼寝……そうか、それだよ!」

だけどガイドは、それで天啓にうたれたらしい。

…………

一体どこに行くかと思いきや、そこは俺たちが先ほどまでいた、次元が分裂した場所だった。

犯人現場に戻ってくる、ってやつか?」

現在進行形でね」

しばらく経っているはずだが、信者達は未だ痺れて動けないようだ。

ガイドはまたも珍妙装置を取り出すと、彼らにそれをあてがう。

「お次は何だ?」

スキャンしているんだよ。この世界と適合している存在か」

世界と適合している存在……まさか

「この中にフラッガーが紛れてるってのか?」

「いま考えると、辻褄は合うよ。この世界はボクたちに敵意を感じるようルールが設けられていた。次元を元に戻そうとする者たちの妨害、あわよくば排除目的だろうね」

「この世界の俺が粛清されたのも、フラッガーの思惑通りだったってわけか」

ルールを作るには裁定者に取り入って、内部から民意コントロールする方が合理的だ。

それは自分が逃げやすいようにする、保険でもあったのだろう。

もし俺たちのような存在が別次元から来て、偶然かち合ったとしても逃げる時間を稼げる。

しかガイド世界全体にバリアを張ったことで、早期の脱出が困難になってしまった。

そこで俺たちを排除してからゆっくり時間をかけて脱出することにしたんだ。

「確実に始末するため、念には念を入れて自ら前線に出たんだろうね」

「周りくどい割に、強引なやり方だな。クレバーなんだかクレイジーなんだか」

「それほど追い詰められていたってことさ」

そして、俺たちを捕らえる寸前までいったはいものの、ここでも誤算が起きる。

ガイドが強力な護身武器を、ためらいなく使ったんだ。

あえなく他の信者共々、スタングレネードの餌食となってしまう。

こうして俺たちが世界を元に戻すのに必死だった間、フラッガーはずっと地面に突っ伏していたわけだ。

「いたよ、こいつがフラッガーだ!」

SSS+級犯罪者の幕切れとしては、随分と不恰好だな。

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2020-04-11

[] #84-11幸せ世界

≪ 前

「フラッガー?」

宇宙規模で有名な指名手配犯さ。SSS+級のね」

そいつは激レアだな」

そのフラッガーとやらは様々な世界を行き来して、幾度も次元を分裂させているらしい。

次元を分裂させる犯罪者は他にもいるが、フラッガーはその元祖なんだとか。

フィクションとかで、特定因果律を“フラグ”っていうのは聞いたことあるだろ?」

「ああ、“死亡フラグ”とかってよく言われてるな」

「あれは架空概念じゃないんだよ。実在していることが分かったんだ」

「……驚くべきことなんだろうが、正直ちょっと反応に困る」

遥か未来では次元を行き来できるようになり、その過程で“フラグ”という概念発明された。

そのフラグを使うことで、次元に大きく干渉することが可能になったらしい。

しかし、フラグ情報技術未来でも閉じられている。

不特定多数が無闇に使えば、次元に悪影響を及ぼすからだ。

今回の分裂現象が、その最たる実例だろう。

「つまり、そのフラッガーって奴は独学でフラグ発見して、自在干渉する方法を見つけたと」

「というより、フラグ最初に見つけたのがフラッガーなんだよ。発明したのもね」

フラッガーは元の世界では、かなり著名なエンジニアだったらしい。

特に次元の行き来については、宇宙全体を見回してもトップクラスなんだとか。

「だから今まで捕まえることはおろか、足取りを掴むことすら困難だったんだ。けれど、今そのチャンスを“ボクたち”は与えられた!」

“ボクたち”っていうのが、すごく引っかかる。

このままフラッガー探しに突入しそうな勢いだ。

「もう、ここにはいないんだろう? 今さらいかけて捕まえるのは無理じゃないか?」

世界が分裂を始めた時、ボクはあらかじめ世界全体に防護バリアを張っておいたんだ。分裂した世界が、すぐに消滅してしまわないようにね」

防護バリアは内外問わずちょっとそっとのことでは破れないようになっているらしい。

そしてバリア世界が分裂した直前、つまりフラッガーが犯行に及んでいる最中に張られた。

ということは、まだフラッガーはこの世界のどこかにいるってことだ。

「フラッガーがまだいるのは分かったが、この世界宇宙より狭いってだけで、俺からすれば十分広いんだぞ」

「もちろんアテはある。さっきも言ったように、分裂世界では次元不安定から生身での行き来は出来ない。だからフラッガーも専用の船を持っているはずなんだ」

その船とやらは、持っている探査機を使えば、間もなく見つかるものだという。

ガイドは善は急げとばかりに探査機を起動した。

「じゃあ俺はこれで……」

いよいよマズい展開になってきたな。

嫌な予感を察知し、俺はにべもなく船から下りようとする。

「悪いけど、もう少しだけ力を貸してくれ」

扉に手をかけるが、うんともすんともいわない。

ガイドによってシステムロックされているようだ。

「俺の出る幕じゃないだろ」

「フラッガーは次元移動のスペシャリストだ。追い詰められた時、どんな奥の手を使ってくるか分からない。万全を期すなら、次元の影響を受けにくいキミがいるんだ」

その万全を期したとき、俺の身の安全は誰が期してくれるんだよ。

抗議も空しく、船はゆっくりと移動を始めた。

次 ≫

2020-04-10

現代オカルト

ブライトーンは、空いたコンセント差し込むことで、磁気伝導技術によるオーディオ機器の音質改善が図れるという、High Fidelity CablesのマグネチックウェイブガイドMC-1 Pro Double Helix Plus Signature」を発売する。価格は50万円。


磁気伝導技術は、独自磁気フィールド形成して、導体の中の電子の流れ(オーディオ信号)を凝縮し、歪みの除去と信号のロスを防いで音質を改善する技術としている。MC-1 Pro Double Helix Plus Signatureは、オーディオシステム付近の空いたコンセント差し込むことで磁気フィールドを発生させて、音質改善を図るという。


なお、磁気伝導技術製品効果を発揮するまでしばらく時間必要だという。また、通常のエージングと異なり、磁気フィールド形成されて効果が出てくるため、一度ケーブルを外すと磁気フィールドが解消されるため、一旦リセットになるとする。


さらに、「壁コンセントよりもなるべくシステムに近いところに複数挿した方が高い効果を得られる。電源フィルターとの併用によりさらに高い効果を引き出す」とのこと。

https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1245757.html

[] #84-10幸せ世界

≪ 前
・・
・・・
・・・

「ほら! 起きて! しっかり!」

朧げだが、既視感のある声が聴こえる。

俺はゆっくりと瞼を開いた。

「あ、やっと起きた。あの後キミはぐったりしちゃってね。ボクの船まで運んで、休ませていたのさ」

どうやら、また気絶してしまったようだ。

短期間で二度も気絶って、人生でそう体験することじゃないな。

「……いつつ」

全身の倦怠感と共に、頬に僅かな痛みを感じる。

俺を起こそうと、ガイドがまたも引っ叩いたのだろう。

短期間で二度もぶたれるとは、これも人生初だな。

全くもって嬉しくないが。

大丈夫? メディカルキットで見る限りは大きな創傷はないようだけど……」

現状を把握しきれていない状態だったが、俺はとりあえずガイドに拳骨をお見舞いした。

それだけは真っ先にやっておこうと、潜在意識が働いたのだと思う。

「あたた……ひとまず元気そうなのは分かったよ」

こんな漫然と暴力を振るったのは初めてだったが後悔はしていない。

今回の出来事は大局的に見れば、こいつが原因じゃないのは分かっている。

それでも俺に対して、払うべきツケがないといったら嘘になるだろう。

なし崩し的に酷い目に合った身から言わせれば、むしろ拳骨一発はリーズナブルだとすら思っている。

「で、今どういう状況なんだ」

「おかげで次元の再結合は果たされた。後は因果力によって、裂かれた箇所は自然と修復されるだろう」

「そりゃあ、何よりだな」

やれやれ、これでようやく帰れる。

時間は大したことないのに、フルタイムより疲れた

「ほら、モニターを見てみなよ。次元の縫い目が出来て、徐々に接合されて、跡すら綺麗に……って、あれ?」

もう完全に休憩モードだったのに、ガイドが不穏なリアクションをする。

俺はそれを見なかったことにして、そのまま寝てしまたかった。

当然そうもいかないのは分かっていたが。

「なんだよ、その反応は。再結合は成功したんじゃないのかよ」

「いや、それは成功したんだけど、分裂箇所が不自然でね……」

俺もモニターを覗いて確認してみるが、イマイチよく分からない。

そもそも俺は何が自然か知らないんだが、何がどう不自然なんだ」

「“綺麗に分かれすぎてる”んだよ。自然に破けたら、こうはならない」

そう言われてみると、確かに次元が分かれた箇所は平行に破けている。

いや、これでは破けたというより、まるでハサミで切り取られたみたいだ。

「じゃあ、何か? 誰かが意図的に、次元を分裂させたってか?」

「恐らくね。それでも、ここまで芸術的な分かれ方は……まさか!?

ガイドの素っ頓狂な声が船内に響き渡る。

どうやら心当たりがあるようだ。

「これは……“フラッガー”の仕業だ!」

また妙ちきりん固有名詞が出てきたぞ。

現状でも雰囲気理解しているだけなのに、次から次へと。

これだからSFは面倒なんだ。

次 ≫

2020-04-09

[] #84-9「幸せ世界

≪ 前

「なんで俺が?」

「キミじゃなきゃ次元に直接干渉できないからだよ。厳密には“普遍的存在”じゃなきゃ、だけど」

さも当然のように、また固有名詞を出してきた。

いや確かに、この“普遍的存在”って言葉と、俺がそうらしいってのは以前も聞いたことはある。

生涯でそう何度も聞く言葉じゃないから覚えてないだけで。

「“普遍的存在”と言われてもピンとこないんだが」

次元の影響が極めて少ない存在のことだよ」

ガイド説明によると、この世に存在するものは、有形無形によらず流動的なものだという。

この世界でいうならば、生活教とその信者達が最たる例だろう。

世界が変われば人も変わる。

俺のいる世界ではマイナーで無害な新興宗教でも、ここでは一大カルト教団だ。

教義の内容も、信者達の性質も大きく異なる。

似て非なる存在実質的な別人だ。

しかし中には、そういった変化に乏しい存在もいて、それを“普遍的存在”というようだ。

「つまりマスダは、どの世界でもマスダってこと」

「それ嫌味か?」

“お前はどこまでいっても変わらない人間だ”って言われているみたいで癪なんだが。

別に他意はないよ。ボクだって普遍的存在から

「それは初耳だぞ」

何となく分かるだろ。だからタイムスリップも許されているわけで」

そもそもSFまがいの概念に馴染みがないんだから、分かるわけがない。

「だったら素人の俺より、お前がやった方がよくないか

あくまでボクは“未来世界普遍的存在”なんだ。時間軸が違う」

「あ~ん?」

理解に苦しむ返答に、思わずヤカラみたいな反応をしてしまう。

自分なりに咀嚼してみたが、要はXYグラフみたいなものだと思う。

ガイドは“蓋然性という横軸”は合っていても、“時間という縦軸”が合っていない。

その両方がより近いのが俺ってことなのだろう。

「いわば“波長が合う”ってやつさ」

この世界にいるはずの俺は粛清されているので、“波長が合う”といわれてもしっくりこないんだが。

「詳しく説明している暇はない。“彼ら”だっていつまでも待っててくれるわけじゃないんだ」

信者達は未だ痙攣しているが、いずれ回復するだろうし、増援がくる可能だってある。

何だか言い包められている気もするが、悠長なやり取りをしていられる状況じゃないのは確かだった。

「じゃあ、具体的なやり方を教えてくれ」

「まず、ボクが“入り口”を開こう」

ガイドは銃らしきものを取り出すと、次元の歪みに向かってレーザーを打ち出す。

レーザーは弧を描くと、空間にぽっかりと数十センチほどの“穴”を開けた。

「さあ、中にある“次元が裂かれた箇所”を掴んで」

不可思議な“穴”を、俺は恐る恐る覗き込んだ。

その中は形容しがたい光景が広がっていた。

何もないようで、無限に在るともいえるような景色

そこには俺の目では知覚しきれない、凄まじい情報量が詰まっていた。

カオスという言葉が、これほど適切な空間はないと思う。

だが目を凝らしてみると、一点だけ“糸”のようなもの存在感を放っているのが見える。

次元が裂かれた箇所”とは、あれのことだろうか。

「ぐっ!」

それを見た瞬間、俺の頭に衝撃が走った。

脳内ガンガンと、ハンマーで殴るような音が響きだす。

後で知ったが、俺の鼻や耳からは血が流れていたらしい。

「あ、あんまり見続けちゃダメだよ! 多次元情報は、肉眼で見るには刺激が強すぎる。脳に過負荷を与える」

それはもっと早く言うべきことじゃないか

しか文句を言う気力も湧いてこない。

穴の中に右手を突っ込む。

「掴んだら、引っ張って!」

朦朧とした意識の中、俺は言われるまま“それ”をガムシャラに引きずりだした。

次 ≫

2020-04-08

https://anond.hatelabo.jp/20200401035340

生活保護について。「特別事情」がある場合は、扶養義務にもとづく家族への連絡をしないことになっています。その点は大丈夫です。申請の際に、福祉事務所相談員に、家族に連絡しないよう要求できます。私が知っている自治体では、実際に連絡しないように運用させています

もし申請不安がある場合は、支援団体の力を借りると良いかも知れません。地域によっては、申請に同行する団体もあります路上からできる私の生活保護申請ガイドノイエ本)115ページ以降の相談窓口に連絡してみてください。

借金はおそらく整理する方が良いと思います。これも相談窓口で相談してみてください。

[] #84-8「幸せ世界

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レーダーを頼りに信者達の目を掻い潜り、俺たちは慎重に歩を進めていく。

不幸中の幸いというべきか、道中は信者たちの手が及んでいない場所が多く、労せず次元の歪みに辿り着くことが出来た。

「あった、あれだ!」

そう言ってガイドは虚空を指を差した。

「何もないぞ」

「よく見て!」

言われたとおり凝視してみる。

「……あっ」

かに何もないはずの空間に“何か”あるのが見えた。

景色が淀み、歪んでいるのが分かる。

「あれが“次元の歪み”ってやつか」

そして世界が分裂した箇所でもある。

あそこを再結合してやれば元通りってわけだ。

しかし、まさか“こんな所”にあったなんてなあ」

意外だったのは、その歪みが見覚えのある場所存在していたことだ。

人通りの少ない場所にポツリと佇む、廃屋まがいの一軒家。

それはシロクロと呼ばれる、弟の友達が住んでいる屋敷酷似していた。

ガイドはそこに居候しているため、尚さら馴染み深かっただろう。

「跳ぶ前に、あらかじめ知れていたら、もっと楽できたかもしれないな」

「ボクだって出来るならそうしたかったけど、別世界からだと探知できないんだよ」

まあ、今さら言っても仕方ない。

「人がいないうちに、さっさとやってしまおう」

取り掛かろうとした、その時である

「いたぞー!」

遠くから声が聴こえ、俺たちはギクりとした。

「まずい、見つかった!?

逃げようという間もなく、すぐさま信者達が寄り集まり、俺たちの周りを囲んだ。

ちくしょう、展開が早すぎるだろ」

この状況じゃあ一時撤退不可能だ。

ここまできて万事休すか。

悪魔……じゃなくて闇の精霊め、神妙にお縄を頂戴しろ!」

信者達がジリジリと距離をつめてくる。

「そうは問屋が卸さないよ!」

その距離が1メートルほど近づいた時、ガイドはおもむろに手首の端末を弾くように押した。

瞬時、落雷の如き轟音が鳴り響く。

「な、何だ……これは!?

「体が、し、痺れるっ」

「これが悪魔……じゃなくて闇の精霊の力だとでもいうのか!?

信者たちは身動きがとれず、自分の身に何が起きたのか理解できないようだ。

「お前、何をしたんだ?」

「多人数を無力化する、ハイパースタングレネードさ。これで数十分はマトモに動けないよ」

「そんなのがあるなら、最初から使えよ」

「あの数を、しかも広範囲に無力化するのはさすがに無理だよ。それにキミを巻き込まないように射程を設定する必要もある」

そういえば確かに、近くにいた俺とガイドだけは何ともない。

厳密には、爆音のせいで耳がキンキン鳴っているから無事ではないが。

「連発はできない。次、来られたら本当におしまいだよ」

「だったら今度こそ、さっさとやってしまおう」

俺は投げやり気味に、次元の歪みに向けて親指を差し向けた。

しかガイドはキョトンしている。

「……どうした? 早く再結合とやらをやれよ」

「いや、再結合はキミがやるんだよ」

ちょっと待て、そんなの聞いてないぞ。

次 ≫

2020-04-07

[] #84-7「幸せ世界

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信者たちは難なく撒くことができた。

彼らのダボダボ白装束は、人を追いかけるのには適していないからな。

こういう時ですら、なりふり構う必要があるんだから信者は大変だ。

それでも、いつまでも走り続けるのは無理だ。

俺たちは適当建物の中で身を隠すことにした。

「……半径1000、レーダー反応なし」

「しばらくは安全そうだな」

ガイドの持っている索敵機を使い、見つからないよう動けてはいるが、それも時間問題だった。

いくら信者達が遅いといっても、多勢に無勢であるのは変わらない。

単純な人海戦術をとられるだけでも厄介なんだ。

一方からいかけられる分には問題ないが、囲まれれば終わり。

それに全員がよほど愚鈍でもない限り、それなりの対策はしてくるはず。

乗り物で追跡してきたり、進路を塞いだりもするだろう。

いずれ身動きをとるのすら難しくなる。

こうなったら一旦、帰るのが懸命だ。

「船って、ここからどれくらいの距離だ?」

「……遠いね

しかし肝心の船は、逃げた先とは逆方向に停めてあった。

ましてや一帯は信者達の巣窟

道中、隠れながら移動できる箇所も少なく、ほぼ確実に見つかってしまう。

「ボク一人だけなら、スーツステルス機能で辿り着けるけど……」

「お前が迎えに来るまで逃げ切れってか。そのレーダー使わせてくれるなら考えるが」

「これはスーツに備わっている機能の一部だから……」

「じゃあ前みたいに、その転移装置とやらで跳ぶのは?」

「さっきも言ったように、生身で歪んだ次元に跳ぶのは危険すぎる。体がバラバラに引き裂かれるか、運が良くても次元の海を漂流することになる」

「やっぱり、帰りも船が必要ってわけか」

遥か未来技術も、この期に及んで融通が利かない。

旧来的な集団にもコソコソしなきゃいけないとは、なんとも情けない話だ。

「一応、これで跳べる方法は残っているよ」

“一応”って前置きが気になるが、他に案もないので聞くしかなかった。

「とりあえず言ってみろ」

「“次元の歪み”を再結合してやればいい。そうすれば歪みは修正され、手元の転移装置で跳べるようになる」

それはつまり、この期に及んで「当初の目的を果たそう」って言っているのと同じだった。

「結局、そうなるわけか」

なんだか、ここまでの出来事ガイドの思惑通りな気がしてならない。

わざと自分の手札を出し惜しみして、俺が協力せざるを得ないよう追い込んでいるんじゃないか

けれども、いくら邪推したところで仕方ない。

実際どうあれ、俺が出せる持ち札は限られていた。

「分かった、その“次元の歪み”とやらに向かおう」

次 ≫

2020-04-06

[] #84-6「幸せ世界

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しかしたら、この世界では普通ことなのだろうか。

価値観矯正されているから、彼らにとっては問題ではないのかもしれない。

集金が阿漕だとしても、それが“救い”への福音をもたらし、“幸福”に繋がるのなら躍起になる。

「まわる まわるよ 救いは まわる」

しかし、この世界生活教は様変わりしたな。

俺の世界では、ここまでカルト色は強くなかった。

教祖胡散臭いことを除けば、割と無欲な人間だったのに。

……いや、よく見たら教祖は全くの別人だ。

あんな、これ見よがしな髭を蓄えている、如何にもな中年じゃなかった。

もしかして、俺の知り合いも別人だったりするのか?

「そんなに気になる? 再結合したら失くなる世界だよ」

思いふけていたところで、ガイドが俺を現実に引き戻した。

まあ、今いる世界を“現実”というべきかは疑問だが。

「ああ……この世界の俺や知り合いとかが、“あの中”にいるのかなと思ってな」

「思うところもあるんだろうけれど、ここはキミの知っている世界じゃあない。だから、この世界にいる人々も実質的に違う個体だよ」

パっと見は同じでも、やっぱり世界もヒトも違うってわけか。

もし見知った顔があったら、しばらく引きずりそうだからホッとした。

「さあ、早く行こう。次元の歪みはもう少し先だ」

ガイドにうながされて、その場から離れようとする。

「あ」

だが、その時、俺と教祖の目が合ってしまった。

「そこの 黒いのと 青っぽいの!」

教祖の声が広場中に響き渡る。

恐らく「黒いの」は俺で、「青っぽいの」はガイドのことだろう。

“だろう”というか、そのほか全員は白装束から絶対に俺たちのことだが。

「なぜ そんなものを 着ている!?

教祖の慌てようからして、今の俺たちの格好は重大なタブーらしい。

信者達はこちらに顔を向け、無言のまま視線を突き刺してくる。

このまま物理的にも刺してくるんじゃないか、と思わせるほどのプレッシャーを感じた。

「えーと……クリーニングに出してて……待てよ、この世界ってクリーニング屋とかあるのか? あったとして、別の呼称だったり……」

このままではマズいと思い、なんとか言い訳を捻り出そうとする。

「んん?」

俺が言い淀んでいる間に、また教祖は何かに気づく素振りを見せた。

あなた マスダじゃないですか!?

教祖狼狽しているが、その言葉に俺も酷く動揺した。

なぜ俺のことを知っているんだ。

別世界では、同じ存在でも見た目は違うはず。

まさか、この世界でも俺の見た目は同じなのか。

「“粛清”したはず! だのに なぜ ホワイ」

しかも、この世界にいる俺は粛清されたらしい。

粛清”が具体的に何なのかは知らないが、ロクでもないことだけは確かだ。

悪魔め! じゃなくて 闇の精霊め! ならば 何度でも 滅ぼして くれる!」

教祖の声に呼応するかのように、信者達が沸き立つ。

明確な敵意を向けられているのは明らかだ。

「マスダ……これは逃げた方がよさそうだよ」

そうガイドが言い切る前に、俺は既に走り出していた。

次 ≫

少ないよ 少ないけど充分

昨年初夏、北海道自転車で回った。

北海道には敦賀発のフェリーで向かった。敦賀は何度も訪れてるし、土地勘があるから敦賀発を選んだんだけど、これが間違いだった。到着するのが苫小牧東港という、なかなかの僻地だったんだよ、嗚呼

それでもその港からそんなに離れてないはずの土地に宿も予約した。

尚、予約時の会話。

宿「港からウチの宿まで真っ暗ですけど!?」

私「強力なライトあるんで大丈夫だと思います

苫小牧東港(ところで苫小牧って早口言葉に利用出来そうよな)に到着し、あらかじめ調べておいた道をひた走る。時刻は午後8時過ぎ、季節を問わず西日本でなければ真っ暗な刻限。

途中から完全に街灯はなく、ガイドの道端の反射材だか点滅灯だかがなければ道幅さえも判らない。

宿の人の言葉を思い出す。『真っ暗ですけど!?』

田舎育ち&田舎暮らしだから、夜道が真っ暗なのには慣れていた。しか北海道の夜道の暗さは密度が違う!

左手から波音が聞こえる。蛙の声も聞こえる。

からぬところに海があるんやろな、ここを昼間走れたなら実に最高やったんやろな。

霧も浴びながら、何とか宿に辿り着く。

どうも職人宿系らしい。それは別にいい。安くて親切なところが多いし。

実際その宿も安くて親切だった。

フェリーの中で夕食は終えていたので、お風呂に入り寝た。

翌朝、宿で朝食を頂戴し、自転車荷物をセットして出発しようとした時、

「え、荷物それだけ!?」

宿の人に言われた。

モンベルフロントバッグにトピークのサイドバッグ20リッター2つ、ちょいちょい取り出すものは巾着袋に入れてトピークの把手にぶら下げている。

「これだけですけど」

北海道を旅しようっていう人がたったそれだけの荷物ってのは、初めて見たよ」

私これまで、中国四国地方をこれだけで走ってきて、特筆するほどの苦労はなかったんですけど。

旅してる間に、宿の人の言っていた事が理解出来てきた。

北海道自転車でぐるり回ろうなんてアホはそんなにいない。大抵はバイクだ。

バイク乗りは自分エンジンじゃないので、結構荷物を積む。中にはサイドカー荷物積んでる人もいる。

それと較べると、私の総計40リッター+αの荷物は、確かに少ない。

でも、ふたつのサイドバッグの片方は、ほぼキャンプ道具だ。この中にダブルウォールのテント、ふっくら寝心地のいいマット、ダウンの寝袋(気温2度までイケる)、コンロに鍋にその他炊事道具が入っている。正直キャンプしないつもりなら、片方のバッグは要らない。

もう片方には二日分の下着化粧品アレルギー持ちなのでその辺ので済まされない)、薬(アレルギー持ちなので薬もいっぱい)、着替えが詰まっている。

うーん、アレルギーである事とキャンプする前提である事を除いたら、ただでさえ少ない荷物が1/3くらいになるぞおw

実際、途中で出会って一緒に食事などしたバイカーの人の話を聴くと、食料たんまり積んで、寝袋+毛布も積んで、とそら荷物でかくなるわという感じだった。

私は食料はマル〇イラーメン一パックと、途中で買ったカップ麺一個くらいしか積載してなかった。

でだ。

旅の後遺症がちょいちょい頭をもたげる。

断捨離をしたくなる。

40リッター+αぐらいで生活出来るんだと思ったら、家の中のもの殆ど捨てたくなる。

まあ、実際には礼服書籍だ、捨てられないものがあるから、やらないんだけどね。

でも、それだけで生活出来るっていう感覚は、忘れたくない。

2020-04-04

[] #84-4「幸せ世界

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その地に足を踏み入れた瞬間、すぐに異様な空気感が襲った。

場所は先ほどいた庭と同じ。

目に映る景色も代わり映えしない。

だが「何かが違う」という感覚

リメイクリブートされたシリーズ作品のようなものさ。

同じようで違う。

違うようで同じ。

確信はあるけれど、その“違い”を正確に表現しようとすると難しくなる。

表象だけ語ろうとすれば陳腐になり、個人的な思いを言葉にすれば漠然としすぎてしまう。

あえて言葉にするなら、俺のボキャブラリーでは“第六感が告げている”としかいいようがない。

「体全体がグラグラする……」

以前、世界が分裂しかけた時に、似たような感覚はあった。

しかし、その時とは比べものにならない不安定感だ。

あの時が吊り橋の上に立っているような状態だとするなら、今回はその吊り橋から落っこちているような状態だ。

「“次元酔い”だね。跳んだ先の世界が近い場所だと、細かなギャップに体が拒否反応を示すんだ」

「……何でお前は平気そうなんだ」

「ボクは未来からたからね。次元が違う」

他意はないんだろうが、言い方が妙に鼻につく。

「この分裂世界は、キミのいた世界でもあったんだから酔ってしまうのは仕方ないよ。むしろ、それくらいで済んでいるのは幸いといっていい」

そういえば別次元旅行したとき、同行していたドッペルは大変なことになってたな。

世界の分裂”ってのは“可能性の分裂”でもあるから、別次元では存在を保ちにくいとかで……。

「ん? だったら俺もここに長居したらヤバいんじゃないか? この世界にいるであろう俺に接触でもしたら、かなりの影響があるんじゃ……」

にわか仕込みのSF知識だが、そういうのは大抵マズいことになりやすい。

次元しっちゃかめっちゃかになったり、未来が大きく変わったりするんじゃないか

「そのあたりは大丈夫だよ」

ガイドはあっけらかんと答えたが、その態度がより不安を掻き立てた。

そんな不安をよそに、ガイド粛々と自分仕事を始める。

不思議な造形の小道具を取り出し、何かを解析しているようだった。

「よし、座標が分かった! こっちだ!」

どうにも要領を得ないが、俺は大人しくついていくことにした。

質問攻めをしてガイドが機嫌を損ねでもしたら、ここに置いていかれるかもしれないからな。

…………

「それにしても、この時間帯にしては人通りが少ないなあ。というか、今のところ誰とも会ってない」

しばらく歩くと、最初に感じた違和にも大分慣れてきた。

「あー、この喫茶店、こっちでは潰れてるんだな……」

冷静に辺りを見回し、その差異に思いを巡らせる余裕すら戻ってきた。

けれども駅前広場を通りがかった時は、さすがに驚きを隠せなかった。

「さあ 皆さん 救いが 欲しければ 回すの です!」

突如として何者かの声が爆音で轟き、耳を劈く。

「な、何だ!?

聴こえた方角に目を向けると、そこには白銀世界が広がっていた。

その白銀の正体は、数え切れないほどの人、ヒト、ひと……。

白い装束の人々が、広場にごった返していたんだ。

「さっきから人を見かけないと思っていたが、まさか全員ここに集まってるのか……?」

そして、俺はその装束に見覚えがあった。

「え……あれって“生活教”か!?

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2020-04-03

[] #84-3「幸せ世界

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「さっきの続きだが、“本来なら存在しなかった世界”って何だ?」

分岐によって自然発生的に生まれ世界ではなく、次元の過干渉により発生した世界システム不具合バグのようなものだよ」

それからガイドは色々と説明してくれたが、俺はSFが得意ではないため雰囲気理解することにした。


噛み砕いていうなら、世界ってのは木のようなものだ。

可能性の数だけ枝分かれするが、逆に言えば可能性が0ならば枝分かれもしない。

しかし“本来なら存在しなかった世界”は、その“0を無理やり1にする”ことで生まれる。

木をいじくって枝分かれさせたり、枝を折って別の土地に植えているってことだ。

「ボクの時代では、そういったものは“分裂世界”と呼んでる」

「だが、お前も未来からやってきて俺の時代干渉しているじゃないか。それと何が違うんだ?」

「ボクは世界が分裂しない程度の干渉に留めてる」

「俺の知る限り、そうとは思えないんだが」

「そう簡単に分裂したりしないよ。“因果力”があるからね」

専門用語固有名詞を使うときは、先に説明してくれ」

ガイド曰く、その“因果力”ってものが働いているおかげで、多少の変化なら世界帳尻を合わせてくれるらしい。

要はフィクションとかでよくある“運命は変えられない”ってやつだ。

しかし、その“因果力”を超える程の変化が起きると、運命は変えられる。

それと同時に世界は分裂してしまうんだ。

そして“因果力”は世界のものが持っており、分裂すると弱まってしまう。

そのまま弱り続ける(分裂し続ける)と世界は形そのものを保てなくなり、やがて消滅してしまうってわけだ。

ポケットを叩くとビスケットが増えるが、実際は割れて二つになるだけってことだな。そのまま叩き続けると粉々になる、と」

「その分かりにくい比喩、前も言ってたけど……本当に覚えてない?」

そういえば、何となく覚えがあるな。

同じ喩えを使いまわすとは、我ながらよほど気に入ってたと見える。

まあ、とにかく世界が分裂するのは危険だってことは分かった。

このままだと俺のいる世界も消えてしまうから、放っておくのがマズいってのも分かる。

今までガイド目的を知らないでいたが、こういった次元トラブル解決するためだったんだな。

にわかには信じがたいが、信じなかった時の代償があまりにも大きいので協力するしかない。

だけど、まだ気になることは残っている。

その解決に、何で俺が必要なんだろうか。

「もう一つ疑問があるんだが……」

尋ねようとした時、間が悪くアナウンスが入る。

「間モナ目的地デス」

機械音声により、俺の質問はぶった切られた。

「衝撃ニ備エテクダサイ」

「よし、次元の歪みに入るから気をつけて!」

「気をつけてって、一体どう気をつけ……」

その後、体全体に凄まじい衝撃が走り、またも俺の言葉は掻き消された。

・・
・・・
・・・

「ほら、着いたよ! 起きて! しっかり!」

心なしか、声が聴こえる。

俺はゆっくりと瞼を開いた。

「あ、やっと起きた」

どうやら気絶してしまったようだ。

「気絶って、こんな風になるんだな……いつつ」

気だるさと共に、頬に僅かな痛みを感じる。

俺を起こそうと、ガイドが引っ叩いたのだろう。

「さあ、ついてきて!」

ガイドが遠くから手招きしているのが見える。

意識朦朧としていて、まだ状況を把握し切れていない。

だが、酷い目に遭っているのだけは確かだ。

不本意、不可解、不愉快

やっぱりエイプリルフールで、俺は弄ばれているんじゃないのか。

「不」の感覚から、「負」が、疑念が湧き上がってくる。

何はともあれガイドの頬を引っ叩こうと、俺は身を乗り出した。

しかし、そんなことはすぐにどうでも良くなってしまった。

「なんだ、ここは……」

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