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2017-06-27

初恋女の子が家の近くに越してきた

最近といってもおそらく2年くらい前から、家の近くに初恋女の子引っ越してきた。

彼女社会人なので、通勤のために実家から通っている。僕の方は取りこぼした単位を拾う為に今期から真面目に1限に出席するようになって、そのおかげで朝の電車が同じになることがたまにある。今までは1限なんかにとてもじゃないけど出席することもなかったから、まさか1限に出ることで同じ電車のしかも同じ車両になることがあるなんて思いもしなかった。

確かに地元は一緒だったし、なんだったらどの辺に住んでいるのかも知っていたから、僕の最寄り駅にも自転車を使えば通えないこともない。彼女大学高田馬場から東西線で一駅のところだったか車両の一番後ろに乗ることを知っていて、僕の方は西武新宿で乗り換えて中央線に乗っているので、一号車に乗る。だから思いもしなかったっていうのはさすがに言いすぎかもしれない。ただ同じ車両になるというのはひどく窮屈だ。緊張しさえする。こちらとしては彼女の姿をこの目に収めておきたいのに、羞恥心邪魔をしてしまう。職場青山にあるというので大江戸線に乗りたいのだろう、彼女中井で降りる気配を感じる。夏目漱石こころiPhoneインストールしているkindleで読み直しているけど、様子が気になって内容がちっとも入ってこない。

こんなことになるなら、引っ越すとしても元の家から徒歩で15分くらいのところじゃなくて、もっとこう"シティ"な感じのところにしてくれたら良かったのに。パパが僕たちの地元を大変お気に召しているのだろうけど、大したもんはココにはない。ジョギング中の夫婦が「ヨーロッパに来たみたい」なんて言っていたのを聞いたことがあるけど、僕は地元に"ヨーロッパらしさ"を感じたことは一度もない。ヨーロッパらしいってしかアフリカっぽいと同じレベル感なのがグッとくる。フランスドイツスイスフィンランドも"ヨーロッパっぽい"のだろうか。

それにしたって彼女は気まずくないのだろうか。もしかしたら彼女の方は全く気にしていないどころか、僕なんかに微塵も興味を感じていないのかもしれないけど、それにしたって不都合だ。朝の通勤時間小説ビジネス本を読むような彼女には東横線か、あるいは田園都市線がお似合いだと思う。青山広告代理店パリッとクリエイティブ仕事をしているのなら、意外と二子玉川武蔵小杉なんかも良いかもしれない。トレンディがある。そんな彼女住まいが閑静なローカル線住宅街で僕の家から走って2分だなんて。


初恋女の子が僕の通っている小学校引っ越してきたのは4年生の時だ。

学芸会の準備で役を決める際に視聴覚室か何かに学年で集まる機会があって、僕はその時三組だったから、二組に転校してきたその子を見かけるのはそれがはじめてのことだった。僕は一目惚れをした。

控えめにいって、ものすごく可愛かった。もしかしたら可愛くないのかもしれないとかそういうことを思うことなんか一切ない。疑いのない可愛さ。とにかくものすごく可愛かったのだ。広末涼子のような清涼感にしかしどこか影のある、もしかしたら深田恭子かもしれないようなミステリアスさ、とまではいかないけど、こう、幸の薄そうな、アンニュイな佇まい。目が合っているようでどこか僕よりも遠くを見ているようなそういう雰囲気のある女の子。きっと心臓に包帯を巻いているに違いない。

そんな少女の横顔を偶然にもあの場で拝んでしまったその日から、僕の好みの女性タイプ確立してしまった。確実に言える。初恋というのは実に恐ろしいものだ。

僕は地元の公立中学に進学することを決めていたし、彼女が日◯研かどこかの塾に通っていてそれで女子中学校受験するというのは友達から聞いていたから、中学に上がったらこの思いも終わってしまうんだなと思っていた。金輪際のお別れになるんだろうなって思った。なんでかわからないけど、また会えることを期待したお別れであったり、悲しさのようなものを感じないまま中学生になった。今思えば、そういう感情が終わってしまうということが当時の僕にはよくわからなかったのだと思う。小学生の頃の僕たちはただ誰が好きだ誰と両思いだとかそういう秘密を"バクリョー会"と名付けたなんだかよくわからないグループでこっそり共有しあって、それでその子廊下ですれ違うたびに肘で突き合うといった交友関係を楽しんでいただけだったのかもしれない。一度も話したことのないにも関わらず、これは初恋なんだって確実に言えるそれは小学校卒業と共にお別れしたかのように見えた。


高校1年生のとき、僕たちの間で前略プロフィール流行った。

僕もその当時ノリノリでプリクラプロフィール写真に設定し、好きな異性のタイプのところに「幸薄い子」って書くくらいにはエンジョイしていた。

今でいうTwitterのようなタイムラインは「リアル」と呼ばれていて、幼稚園同級生だったモデル女の子は「りさのりある」とかいって人気を博していた。

「ぼくのりある」もささやかな人気を誇っていて、"ねっとりとした"自分語りますだおかだ岡田のような芸風がウケて意外にもいろんな人に見てもらえていた。

ゲストブックというのが前略プロフの中の機能にあって、そこに知人がコメントを残すことが出来るようになっている。そのときに現れた nさんが話題になった。彼女は僕のゲストブック=足跡ミルクキャラメルが欲しいと言った。

僕が高校にあまりいかず(行ってなかったことはしらないだろうけど)近くのコンビニバイトをしていたことを彼女は知っていた。

彼女の言うミルクキャラメルがうちのお店にあるかどうかの話を聞かれて、多分あるとかい適当な返信をしていたのを覚えている。そのうちみんなが僕とnさんのやりとりに興味を持つようになって、学校に行くと「あのn ってだれ!?ww」とか言われるようになった。

僕とnさんとのやりとりが130件を越えたあたりで、nさんはバイト先に来た。

僕は度肝を抜いた。まさかこんなことがあるのだろうか。あの女の子だった。

バイト中にも関わらず連絡先をその場で交換した。夜勤のお兄さんと一緒に夕勤に入っていたのだけど、事情説明したら怒られなかった。むしろ茶化された。

そこから僕たちは小学校卒業してから今までの4年弱を埋めるかのようにメールをした。

当時の携帯は文字数制限というのがあり、1万字を越えると入力ができなくなるのだけど、僕たちは文字数いっぱいになるメールを1時間半かけて50~100つのトピックを会話した。

たとえばニコ動面白いとか、彼女御三家クラス女子校に通っていたので、自然とヲタ趣味を持ちやすいのだと思うけど(偏見)、時かけMADがあーだとか、あるいは東京事変だどうだとか、そういう話もした。彼女軽音部で、家にはドラムセットが置いてあって、透明人間コピーしたりしていたらしい。椎名林檎が好きな女の子だった。高校1年生にしては早熟しているという感想がある。


次第に僕達の仲は縮まっていき、バイトから上がって、電話がかかってきて。僕は彼女から気持ちを伝えられた。僕はそれには返事をしないままデートに誘った。





正直にいって、僕は彼女に対して劣等感があった。先程も言ったとおり、羞恥心なのだ彼女は1時間半かかるメールをしながら、僕が必死入力している時間勉強をしていたのだ。大学入学に向けて自主的勉強をしているような子だった。

僕は偏差値が50もない都立高校に進学して、あまつさえ学年ワースト10の人間だったから、そういう天上人の姿を目の当たりにして惨めな思いがした。

勉強なんて、くだらない」

「どうせやったって役にたたない」

学校先生馬鹿に見えて仕方がない」

僕はみんなが僕と同じようにそう思っているに違いないと思っていたから、ボイコットと言えるような授業態度を取ることもあったし、それがきっかけで停学になることもあった。そういう人間なのだ。そういう貧困家庭文化資本の微塵もない人間が彼女のような幸福に溢れる少女と関わるなんてこと、あってよかったのか。

僕は気持ちに応えたかった。けど、自分の無様な境遇を誰よりも理解していたからこそ、彼女気持ちに応えることもなく、返信を止めてしまった。


「あの時いったこと、なかったことにしてください」

これが彼女から送られてきた最期言葉だった。







そういう経緯もあって、高校二年生にあがって、ひょんなことで自分大学進学ができることを知ってから、たまら勉強をしてみたくなった。

早大学院が家の近くにあって、その高校に幼馴染が進学していたこともあって、高校に行っていなかった時はもっぱら学院の子たちと遊ぶようになった。

もう一人、学院にいったバスケ部の友人が僕に言ったことがある。

「ココにはお前みたいなやつがいっぱいいるぞ!」

僕の居場所はきっとこっちなんだろうなって思った。

僕は変に尖っていたから、東大は無理だけど早慶ならやればイケると思っていた。だから学校で受けることになっている模試志望校には早稲田法学部慶應法学部を必ず書いた。当時の僕は文系最難関は法学部だと思っていた。偏差値は30台だった。

僕が勉強に対してひどいコンプレックスを抱えていたのは、進学した環境へのミスマッチもあったけど、それよりも大きかったのはきっと彼女へのコンプレックス勉強に向いていたからだと思っている。僕はそうやってここまでやってきたのだ。

幼馴染いわく、彼女はAO推薦で早稲田国際政治学科に入学したと聞いた。

ものすごくモテるけど、性格が奇抜らしく、恋愛に発展することはそう多くなかったらしい。

彼女は3年生になって、イェール大学に1年間留学した。留学費用は親から借りて、社会人になった今、親に返しているって言っていた。

そして今、外資系広告代理店に努めている。

彼女はきっと大学ケインズハイエク勉強するような感じではなかっただろう。

きっとホロコーストに関心を持って西欧政治史勉強していたのだろう。ハンナ・アーレントのようなそんなイメージがある。"アンシュルス"という響きが彼女形容する。留学ではどんなことを学んだのだろう。

僕の方はどうだっただろう。

見えない格差に悩まされないことはなかったし、この断層をどうにかして上り詰めてやろうと思った。もしかしたら届かなかったかもしれないし、もしかしたら届いたかもしれない。

でも、ある種の上流に来て思った。僕は平面的な世界しか見ていなかった。ここには奥行きがあって、階層が同じになったように見えても、生きる世界が交わることがないのだと。

彼女の生きてきた歴史を僕が覗くことが出来ないことが、たまらない不安となる。彼女の見える世界と僕の見える世界ブラウン管に映るカサブランカと最新液晶で見る君の名はくらい違うに決まっている。


努力というのは貧しいもの必要とされるものであってほしい。

まれた家庭に生まれ、愛され、そうして社会になんの疑問を抱くことなく生きてきたのであれば、どうかそのまま幸せになってほしい。

社会人になって、通勤中にビジネス本を読んだり、コピー勉強をする必要なんてきっとない。いつかきっと、おそらく今も付き合っているであろう彼氏や職場の人と結ばれて、2児の母になって、幸せになっていってほしい。

彼女のそれはエリートに他ならないではないか

彼女政治経済学部に進学したように、僕も政治経済学を学んできた。

彼女広告代理店就職したように、僕も卒業したらネット広告生業とするだろう。

どこかで交わってもよかったはずの世界が、どんなに類似共通する点があっても交わることのないこの世界の片隅で僕はまこと勝手に息苦しさを感じている。



おそらく10月までに引っ越すことになるだろう。

僕が24年間生きてきた思い出深い地元を出た時、僕と彼女を結ぶ共通点がついに無くなる。

それは小学生ときにはわからなかった別れのような感情を僕に芽生えさせるのか。

あるいは僕の眼前を照らす原動力として、ずっとこころのどこかに仕舞われたまま生きていくことになるのだろうか。

国境の南、太陽の西という小説がある。あの主人公気持ちが分かるような気がしてしまう。もし30歳とかそのくらいの年齢になって、島本さんのように現れてしまったら、僕はどうすれば良いのだろう。

一度空いた穴が塞がることはないのだろう。

僕も彼女に穴を空けてしまったこと、もう一度ゆっくり話してみたい。

https://anond.hatelabo.jp/20170627152403

胃カメラ受けた?胃腸ならまず実際に見てもらえ?本当に駄目なら治療法は確立されているぞ

自律神経は薬無いぞ。メンタル効かない言うけど、お前さんが胃腸原因って思い込んでいるからだよ。なので、まずは胃腸が本当に駄目なのかカメラで見てもらえ。

言いたくないが、お前はこのままだと慢性疲労症候群とか言って、腎臓だかが悪いんだ!とか言って、保険適用外の海外サプリ山ほど買わされるぞ

2017-06-24

一年戦争ジオンの開発ペースやばすぎでは?

1年弱の間に何十種類(何百種類?)もよくまあ作るもんだわ。

第二次世界大戦中に世界全体で開発された兵器よりも種類多いんじゃね?

ジオンやべーわ脅威のメカニズム

独立とか考えずに兵器工場として地位確立すればよかったのでは

バブルの時代に好き放題してた奴らってどうして被害者面してるの?

長年の疑問なんだ。

誰か答えを教えてくれ。

サイトURLとかで構わん。

あの時代バブルが弾けた後も成長が続けられるような経済基盤をきちんと確立せず、目先の欲望を追いかけ続けた連中が、バブルについて語る時にどうして被害者面をしていられるのかを誰か教えてくれ

2017-06-23

https://anond.hatelabo.jp/20170623203029

しろ、そのシステムが既に確立しつつあるからこそ、少子化が進んでいるんじゃないの?

ちなみに、不景気でも子供があふれている時代があったし、バブルの時代には既に少子化はかなり進んでいた。今の少子化不景気のせいでは無い

2017-06-21

https://anond.hatelabo.jp/20170621133541

増田は「50歳の時」と書いているので少し昔の話なんだと思う。

今はホルモン療法が確立されているか更年期??と思ったら即婦人科へ。

エストロゲンジェルやパッチを入れれば一週間もすれば嘘みたいにホットフラッシュは落ち着く。

先輩や友達の話をよく聞いて理解を深めて40過ぎたら通いやすいところでいい医者を探すことをおすすめしたい。

わたしの母は更年期キチガイのようになってしまい70過ぎた今でもキチガイでそのまま痴呆一歩手前に突入しちゃってるから

更年期の過ごし方を間違えると家族友達に嫌われたまま人生を終えることになるよ。

2017-06-20

https://anond.hatelabo.jp/20170620123209

「誰もが認める名作」ってのは、「今更一個人否定したところで、評価が覆らないくらいに肯定的評価確立されたもの」って感じの意味でしょ?

人の好き嫌いはさておいても、どうあれ認めざるを得ない評価というものはある。

からこそ、まったく興味ないクラッシックも「誰もが認める名曲」として認知するし、何が良いのか分からない絵画に対しても「誰もが認める名画」として処理できる。

どうでもいいが、前者ならスレイヤーズハルヒよりも優先してSAO禁書が挙がってくるだろ。

スレイヤーズハルヒ時代象徴として挙げられるものであって、作品単体で名作かと言われると「?」がつく。

重要作品」ではあるけどね。

https://anond.hatelabo.jp/20170620112146

ない。

音楽クラシックでも知らず知らずのうちに聴いているし、

メロディは知っているけどタイトルは知らないということのほうが多い。

映画テレビなどでの再放送があってこそ古典評価確立されるところがある。

あとは忘れ去られるのみ。

「観たことないけど市民ケーンって評価高いんでしょ?」なんて一般人は言わない。

https://anond.hatelabo.jp/20170620084444

誰もが認める、ってのは誰にとっても面白いというのは不可能なので、そのカテゴリー現在ポジション確立した、って意味セレクトするほうがふさわしいかな。

その方針でいけば、ラノベ黎明期では「スレイヤーズ」、中興期では「ハルヒ」あたりになるかなと。

2017-06-19

https://anond.hatelabo.jp/20170619201227

ネトウヨ日本が好きで日本のためを思っているわけじゃなくて、”世界でも地位確立している日本人である自分”というアイデンティティ否定されたくないだけというのが所感

から政治感を軸に分類しようとしても無駄だと思う

2017-06-11

子どもの頃に見た、はごろもフーズCM

子どもの頃、TVでドラゴンボールを見ると、はごろもフーズCMがいつも流れていた。

 

あの頃は、ドラゴンボールシーチキンCMを流す意味がわからなかった。親はテレビを見ていなかったし、俺が「ツナ缶はごろもフーズじゃなきゃダメ!」と親にせびることもなかった。CM効果なんて、我が家ではなかったんじゃないかと思う。

 

しかしあれから数十年。

 

ツナ缶といえば、はごろもフーズシーチキンでなければダメと感じる大人の俺がいる。

 

つのブランドを盲信することは、愚かなことであろうと自覚していても、それでもツナ缶シーチキンを選んでしまう。味に不満はないものの、値段はちょっと高い気がする…が、それでも、はごろもフーズシーチキンでなければダメと感じてしまう。

 

完全に自分の中でのブランド価値確立されてしまっている。ここまで見越し、ドラゴンボールCMをうったのだたとしたら、大したものだと思う。

http://anond.hatelabo.jp/20170611111536

 同企業所と設備組立連合企業所の労働者技術者は、地上拡大式組立方法をはじめ奇抜な技術革新案を積極的に導入して1年以上かかるといっていた大型酸素分離機の組み立てを100余日間に終え、試運転成功した。

 人民大学習堂、理科大学をはじめ関連単位では、酸素分離工程統合コントロールシステムも立派に確立した。

 龍城機械連合企業所で興南ガス化1系列対象必要な数十種の重要設備自分の力と技術に基づいて短期間に円滑に生産保障した。

 特に、9万立方メートルの遠心圧縮機が成功裏製作されて酸素分離工程建設突破口が開かれた。

 重量が数百トンもあるアンモニア合成塔と凝縮分離塔製作が定められた期日に終わった。

 企業所では、朝鮮式の新しい鏡板加工方法を導入してガス化アンモニア生産工程もっと重要な大型装置物の一つである水素精製塔を成功裏に作って炭酸ガス清浄工程を完成するための確固たる保証をもたらした。

 国家科学院咸興分院と興南肥料連合企業所の研究集団は、褐炭ガス化によるアンモニア生産必要ないろいろな触媒朝鮮式研究、完成して肥料生産主体性を確固と保障できるようにした。

 2月17科学者技術者突撃隊は、ガス発生炉解析模擬プログラムをはじめ価値のあるプログラムを多く開発して全般的生産工程コンピュータ・オートコントロールシステム確立することのできる強固な土台を築いた。

あるゲーム実況配信者の少年の話

この手の晒しコンテンツという奴にそう深く触れることはこれまでなかったのだが、まあ要するに意味深発言をするSっぽい猫耳に釣られたのだ。

最初のうちは声なしなおかげで、迷惑配信者が他のプレーヤーに蹴っ飛ばされるのを単純に笑っていられるのだが、途中から声が入ると事情が変わる。

偉そうな子供がボイチェン使って「はい論破」とか言っているのを延々聞かされるのはなかなか苦痛だ。

だがさらに見続けていると今度は「下手」と言われるのがよほど応えるのか急に泣きだしてしまう。

その上にはついぞ己の常軌を逸した横柄さに無自覚なまま「虐められたくないよ」「僕がどんな思いで毎日過ごしてると思ってんだよ」と喚く。

流れるような暴言も彼がずっと言われ続けたものなのだろう。

母親への中傷によく反応しているが、彼の家庭環境がまともとはとても考えられない。

他のプレーヤーをすぐに裏切者と認定したり、逆にアイテム一つで仲間だと信じきったりする様子からは、境界性人格障害典型的な「白か黒か」の二極化思考が伺われる(こういうことを書くとネット住民がすぐ誹謗中傷に使うのでよくないのだが)。

恐らく彼の親は善悪というものを教えることなく、ただ自分の気分次第で彼を褒めたり叱ったりしてきたのだろう。

そうすると子供は何によって人が喜び何によって人が怒り悲しむかを学習することができず、「味方だから大丈夫」か「敵だから危険」かをその場ごとに判断することでしか他人理解することができなくなる。

そしてまた彼は自分を無条件に他人より優れたものとした。そうでなくては誰からでも裏切られる可能性のある彼は自分を保てない。

たとえ敗北を喫したとしても、それを何とか「自分=最強」の図式に組み込まなければならないのだ。

彼はメンタルが強いから何度も配信を行ったわけでは決してない。

世にも脆弱な己自身を、せめてゲームの中では確立しようともがき続けたのである

全く悲しい話だ。

彼は既にアカウントを消した。

こうした話で再特定される例は寡聞にして知らず、もう二度と彼の姿を見ることは叶わないだろう。

だが今の時点でそうして形成された人格が、後に改善していくとはどうにも考えがたい。

きっと彼は現実世界で蓄積される膨大な不満(不安というべきかもしれない)を、今後もネットのどこかで解決しようとあがき続ける。

やがて上手くすれば年功序列の息が長い企業就職し、数年を耐えて「下の人間」を首尾よく手に入れるかもしれない。あるいはもっとろくでなしになるか。

いずれにせよ誰も(自分さえも)幸せにすることなく生きてゆく。

恐ろしいことだ。

そしてまた同じような子供生まれる。

無限再生産される地獄のような家庭環境。一体どうすれば、彼は幸せになりえたのだろうか。

勇壮BGMと黒い画面に流れ続けるコメントを眺めながら私が思ったのは、おおよこの様なことだった。

2017-06-09

http://anond.hatelabo.jp/20170607154729

敢えて漫画的な話をするけど

例えば世界を変えると言われている量子コンピュータ技術の土台となりうる量子ドット技術は、今のところ日本が先行する可能性は薄い。ていうか、日本政府はこの技術確立に関して援助する気がない

なぜなら、量子ドット技術は単に量子コンピュータの基礎技術に限らず、太陽光発電効率を今の2~3倍に高める技術でもあって、この技術確立原発利権が抑え込もうとしているため

世界を変えたいと思うのなら、日本から出たほうがいい、という分かりやすい一例

人間地位確立すると暴走する良い例

http://d.hatena.ne.jp/shi3z/20170609/1496959810

かつて「金を貰ったクライアントの足を舐めるけど、他が3倍金くれたら噛みつくよ!」を宣言した広告屋が居ただろうか。

そりゃ、こんだけ扱いやすいんだから儲かるよね。プライド捨てるのも人生には重要

2017-06-08

http://anond.hatelabo.jp/20170608235543

上達するより個性を獲得することのほうがアマチュアタスク優先度は高いんちゃうかなあ?

絵が上手くなって小畑建さんみたいな絵が描けるようになっても、それは小畑クローンの一人でしかないじゃん。

それよっか、下手でも個性的な絵(三峯徹さんみたいなの)を確立したほうがええんちゃう

http://anond.hatelabo.jp/20170608080904

自分ももっとテストステロン過剰(とか、性犯罪を犯してしまう人とか)をきちんと治療する流れが確立されてほしいと思うけど、そうならないのには色々理由がある。

ADHDなんかで、衝動的に暴力を振るってしまう子については

薬物療法普通に認められてるし、むしろ治療しないで周りに危害を加える事を放置するのは悪、とされているわけだが。

まず、治療っていうのは基本的に本人が望んでいないとできない。

この場合対象子供から親の同意治療が行われているだけ。

たとえ受刑者に対してであっても、強制的治療を行うことは禁止されている。

これをOKにしたいなら、倫理的議論必要になるだろう。

なら同じくテストステロン過剰も「社会適応できない」「犯罪を起こす」って意味治療対象になるべきなのに

それは絶対に認めないのは、「テストステロン過剰であること」が、「男らしさ」であり、男のアイデンティティと一体化していると考えるからなのかな

これは実はある意味では近い。

というのも、テストステロンというのは男性にとって(女性にとってもなんだが)不可欠なホルモンから

たとえば女性の多くが経験する更年期障害というのはホルモンバランスの乱れによって起こるのだけど、これは男性にも起こる。

テストステロンが不足すると不眠・疲れ・集中力や性欲の低下などの症状が出るし、明確に体調に悪影響を及ぼす。

科学的な去勢に繋がるのではという話も出てくる。

ADHDの薬も結構副作用が強いことで有名だけど、ここまでではないのではないかと思う。

こういう治療強制的に受けさせるということになると、ちょっと面倒なことになるのは分かってもらえただろうか。それこそ冤罪とか。

まあでも一番は無理解かな。

犯罪者特に性犯罪者たちを、「ホルモンのせいでもあった」と減罪するような論調や、

そんな彼らを税金を使って治療することに、多くの人が同意してくれるといいのだけど。

人生

恵比寿渋谷きれいなお姉さんに声をかけて、ちょっとした縁から逢瀬を繰り返して鮮やかな時を過ごす。

週末は気の置けない仲間たちと車でドライブして、キャンプ場でバーベキューを楽しむ。

大企業就職して、立派な社会人相応の振る舞いを身につけて、出世街道邁進する

ボーナスの使い道はたくさんある。旅行するのもいいし、アクセサリープレゼントするのもいい。

上のポストを任され、昇給もあり、貯金も潤沢となってきたなら、そろそろ身を固めてもよいかと考える。

ちょっと良さそうな店を予約して、大切な話をする。

退屈で面白みのない場所と思っていた役所が、まるでテーマパークチケット売り場のように思える日があると知る。

古くからの友人が大勢駆けつけ、一生の思い出となる式を執り行う。

より一層仕事に励むようになり、ローンを組んで大きな買い物ができるほどの信用を勝ち取る。

車も家もいいけれど、それよりも大切なことにしようと話し合う。

具合が悪いのに嬉しげな顔をする奇特人間を初めて見る。

宗教に興味はなかったのに、無性に神に祈りたくなる。

親戚一同に新しい家族を紹介する。

本や伝聞では知り得なかったことをたくさん教えてもらう。

確立した信用でもって大きな買い物をする。

日々変化していく存在はどれだけ時間を共にしても飽きることがなく、毎日家に帰るのが楽しみになる。

学校行事も思い出に華を添えてくれる。

気がつけば自分の背丈とそう変わらないほど成長している。

夢中で気づかなかったものの、自分も相応の身分になり、社会的地位を築いている。

自然自分の方こそ成長させてもらっていたことに気づき感謝の念を祝辞で述べる。

新しい家族が増えたことを喜び、大切なことを成し終えた安堵感に浸る。

勤め上げた退職金で十分な貯金ができ、後顧の憂いを断って人生と向き合う。

時間ができたので、久しぶりに旅行にでも行こうかと話し合う。

趣味を見つけて没頭し、充実した時を過ごす。

体力があるうちにやっておけばよかったなと愚痴をこぼしつつも、やりたいことをやって楽しむ。

それなりに良い人生だったと、家族に看取られて逝く。




平日の昼間、薄暗い部屋のモニターの前で、ただ暇をつぶすために文章を書く。

いまだ何ひとつなし得ていないこと、今後も望みはないであろうことを確認し、この内容を登録する。

2017-06-07

http://anond.hatelabo.jp/20170607013123

頑張った結果、病気になったり、怪我をしてしまうアリも出てくるでしょ。

それ以前に諸々の障害を抱えたアリに至っては頑張る・努力云々のスタートラインに立てるかも怪しい。

こいつらは不可抗力で頑張れないor頑張れなくなってしまったわけじゃん?

こういった不遇なアリに頑張ってるアリたちの利益の余剰を分配する、ってのは道理が通るよな。

なぜなら自分たちが何時そちら側に転落するか分からいからね。いわゆる相互扶助だ。

増田の言うところの怠惰で自堕落なだけのクソみたいなキリギリスと、

こういった不遇な目に合ったアリたちを選別できる方法が何らかの形で確立されたと仮定した場合

前者には何の公的扶助も与えなくて良い。野垂れ死に待った無しでOK

後者は月に手取り20万+公共料金無料ぐらいやってあげてもいいと思う。(2017年現在基準)

ただし前者から立ち直ろうとする意志を示して行動を始めた奴に関しては、行政民間は暖かく支えてやってほしい。

キリギリスから、という理由死ぬまで差別され続ける社会不公平だし、不健全だ。

キリギリス現在はしがない働きアリの意見としてはこんな感じ。

とにかくアリに擬態する腐れキリギリスと本当に不遇なアリを選別しなければな。

現物支給とかチケット制とか色々言われてるけど、良い方法は無いものかねえ。

2017-06-06

あんのしてることって搾取だよ?

http://anond.hatelabo.jp/20170605190352

あのさー増田みたいな30代後半~40代前半のオッサンと20代の女の子では同じ金額でも価値がぜんっぜん違うよ。

同じ1万円でも増田なら3,4時間働けば稼げるかもしれんけど、20代の女の子はその倍以上、下手したら1日以上働かないと稼げないの。

時間基準に考えたら、1万円の価値ってのは20代の子にとっては増田の倍以上の価値があるのよ。

しかも10歳以上年上となったらデートでも同年代より値のはる店になるじゃん?それで支払いは「割り勘」ってぜんっぜん平等じゃないよ。

増田のしてることって、金もっているおっさん若いから貴重な時間搾取してるようなもんだよ。

「みんなで少しずつ払ったほうが平等から」って理由消費税増税をもくろむクソ政治家とやってることは一緒。いや、増田は本当に「割り勘=平等」って思ってそうだから悪意がないだけ更にタチが悪そう。

ジェンダー差別のない平等交際って、「男女でも割り勘基本」じゃなくて「男女でも余裕のある人間がなるべく多く出す」だよ。増田過去無職女性と付き合ってたときにはそれできてたのに、なんでわからいかな?

もし若い女の子がここのトラバ読んでたら「一回り近く年上なのにデートで割り勘を迫ってくる」男性とは即効でお断りして次いったほうがいいよ。そういう男性とはたとえ結婚までこぎつけても「俺と君じゃ稼いでる給料が違うのに家事分担は半々なのはおかしい」とかいって共稼ぎでも平気で家事全部押し付けてくるようなクソ男の確立99%だから

http://anond.hatelabo.jp/20170606005748

書いてる人のスペック美大卒30前半女

元増田さんは強そうだから偏見強めの極論気味に書いてみた。語尾無茶苦茶です。

カースト的な意味で人の上位に立ちたいという原動力は、大学生の現時点ではとりあえず有り。

ただ確実に近い将来その価値観は維持できなくなるから、その時改めてアイデンティティ確立できるように覚悟や準備が必要だと思う。

まりあなたが持っている原動力でもって、なんらかの成果を出すもしくは出そうと努力して

今の価値観崩壊した後も大切にできるものを確保しなくてはならない。

あなたプライドが高そう(それは悪いことじゃない)だからそういう誇れるものが無いと生きるのが辛いと思う。


具体的に言うと

美大において三回生から急にスクールカースト序列が変わります

カリキュラムにもよりますが、三回生から基礎教養時間が減り実技は基本実習から自己表現作品製作)に変わるんじゃ無いでしょうか。

そういった影響下で高校までの価値観であったリア充勝ち組的な世界観崩壊して

作品制作への熱意や技術・発想といったものが人と比較され、それの優劣がスクールカーストに大きな影響を与えるようになります

制作に打ち込まず遊んでいる人間遊び人としてだんだんばかにされ始め、二次創作的なオタク感もまた不真面目なリソースとし表に出ることは少なくなっていきます

そしてこれらの成果は講評会や卒業制作などで晒しあげられ、曖昧勝ち組感などというものよりも長々と記憶と記録に刻まれて行くこととなります

そして就活という概念がどんどん大きくなっていきます

美大生の就活については、クリエイティブ職の企業名前の知れている会社カースト上位になるんじゃ無いでしょうか。

活動的で立派な就活(出来の良いポートフォリオ)もまた三回生以降の評価軸となります


というわけであなたの思う勝ち組として大学生活を終えるには、来る三回生環境変化に向けて準備する必要があります

制作への評価ウェイトが重くなってきたからじゃあ私も、といきなり大作に挑んでもお粗末な結果になってしまうでしょう。

大学は学ぶ場だから本当はそれでいいんだけど、あなたの今の原動力目標は上に立つことだからスタートダッシュを決める必要がある。

回生になる前に絵画なら大きな絵を個人で書いてみるとか(経験)、デザインなら過去プロダクトを知る。

作家名前作品評価を知り語れるようにして引用してみるとかっこいい。

学校カリキュラムでやることを、先にやったことがあれば級友に対して教える立場に立てる。

これらの知識を「実際に精力的に活動している事」と組み合わせる事によって、嫌味な上から目線な人ではなく精力的で立派な人となれる。

性格的に嫌味と思われないための努力は最大限した方が良さそう。)

まり回生一年間で予習と仕込みをする。

上に書いたのが制作視点での「できる人」で、もう一つのルート就活強者ルート有効

就活の準備しなきゃという話題が出た頃にはポートフォリオの原型を作って尊敬眼差しを得るのも良い。

こちらも二回生のうちから自主制作

ただ早く就職が決まってしまうと、制作ができる人へ転身する必要がある事と

微妙就職先に決まった時の事などをシミュレートして、制作もある程度頑張る必要がある。

でもまぁ結果は卒業後の「あの会社行ったのか〜」という認識がメインになってくるので

就活頑張ってるポーズがあれば大学生活だけで言えばある程度の地位が築けるとも言える。

就活頑張ってる組との友情が芽生える。


バイトなんかしてる暇無いよ。バイトに充てようと思ってた時間美術勉強制作やって、三回生デビューに向けて予習しましょう。

今のままでは地位名誉技術も頑張ったという自信も何も残らないよ。

それは今のあなた価値観にとって死を意味すると思う。どうせ大学生活は暇なんだから死ぬくらいなら学びましょう。

2017-06-05

オリエンタルラジオって化物芸人なのにあまりそういう扱いされていない

http://anond.hatelabo.jp/20170605110219

デビューしてすぐリズム芸武勇伝で大大ブレイク

その勢いは続かなかったがちゃんと這い上がりバラエティ番組も多数出演しテレビお笑い最前線に居続けている

武勇伝では中田メインだったが、後に相方藤森チャラ男で大ブレイクし、コンビとして二人とも存在感を放つ

中田プレゼン力おばけとしてもキャラ確立

そして音楽アーティストアプローチPERFECT HUMANが大大ブレイク

ここで面白いのがこれらのどれも従来の「お笑い」としては認めらないような取り組みで盛大にウケてきたのだ

ダウンタウンが塗り替え支配してきたお笑い観の中には存在しないお笑い観で売れ続けた稀有存在であり、尖り続けてきた中田老害化してきている松本とぶつかるのは必然にも見えてくる

さすがにダウンタウン栄光には及ばないかもしれないが、オリエンタルラジオは正真正銘化物お笑いコンビだ(お笑い村では実際にはそう扱われていないが)

今回のことに限らず中田に対して「でもお前つまらないじゃん」とか「芸人ならお笑いで返せよ」みたいなこと言っているネットでの指摘が散見されるわけだが、本当にそのお前の指摘は妥当かな?よしもとの上司みたいに凝り固まった価値観に囚われてないかな?

特にこのトークライブの書き起こしについては、ちゃんと会場ではこのトークで笑いを誘い客を満足させているだろうしな

http://b.hatena.ne.jp/entry/xevra.hatenablog.com/entry/2017/06/04/003847

損得勘定というか一種完璧主義というか

「今このタイミングで○○するより後のあのタイミングでやったほうが効率がいいな」と思ったことは99%その時になってもやらない

ということが日常の些事においては確立してしまっており、効率なんて考えるより思い立ったらすぐ行動すべきだと思っている

思っているだけ

続・山川出版日本史の何がすごいのか、さっぱり分からない

http://anond.hatelabo.jp/20170604204919

これの続き。(文字数制限にひっかかったので分割します)

  

三省堂日本史B 改訂版』(日B 015)

1183(寿永2)年、義仲軍は京都に入り、食糧不足もあって狼藉を続けた。京都にとどまった後白河法皇後鳥羽天皇即位させ、寿永二年の宣旨頼朝東国での支配権を認めるとともに、義仲軍の乱暴ぶりを口実にして頼朝上京要請するなど、政治力の強化につとめた。しかし、頼朝東国支配を固めるために鎌倉を動かず、かわりに弟の範頼・義経上京し、1184(元暦元)年、二人は義仲を打ち破った。

義仲が京都乱暴狼藉を働いたという記述があるのは、意外にもこの教科書だけでした。

兵糧不足のまま進撃して首都占領しても、どうせ軍規が乱れて略奪しまくるぞというのは、日中戦争における南京事件南京大虐殺)のことを言いたいのかなと思いましたが、それは深読みのしすぎかもしれませんね。どうなんでしょう?

  

また、これは下記の引用部分になりますが、頼朝が初めて上京したタイミングがいつだったかを明記しているのは、この教科書だけだと思います

(この点はとりわけ山川の『詳説日本史』が最悪です。頼朝西国での平家追討の仕事をすべて弟の範頼・義経らにやらせ自分はその間ずっと鎌倉にひきこもって地盤を固めていたという基本的事項すらも把握できない書き方がされているんです。)

頼朝挙兵以来、北条氏三浦氏などの東国武士たちと主従関係を結んで、彼らを御家人として組織した。そして1180(治承4)年、御家人の統率と軍事警察担当する侍所を設けて、有力御家人和田義盛別当長官)に据えた。さらに1184(元暦元)年、一般政務をつかさどる公文所(のち政所)と問注所を開設し、実務に優れた下級官人らを側近にして職務を分担させるなど、支配機構の整備を進めた。

頼朝後白河法皇要請を受け、範頼と義経平家追討を命じ、1185(文治元)年、長門壇ノ浦平氏を滅亡させた。後白河法皇頼朝権力拡大を恐れて義経を重用し、頼朝の追討を命じたが失敗した。逆に頼朝は、親鎌倉派の公卿九条兼実藤原兼実)らを朝廷重要政務担当する議奏につかせ、反鎌倉派の貴族追放し、義経の捜索を名目に国ごとに地頭を置くことを認めさせた。さらに1189(文治5)年、頼朝義経をかくまったことを口実に藤原秀衡の子の泰衡を攻め、奥州藤原氏を滅ぼした。こうして頼朝東国西国の多数の武士御家人として組織しながら、主に東国支配確立していった。

1190(建久元)年、頼朝挙兵後はじめて京都に入り、右近大将に任命され、後白河法皇没後の1192(建久3)年には、法皇の反対で就任できなかった征夷大将軍に任命され、名実ともに鎌倉幕府が成立した。」

当然ながら『詳説日本史』にも、侍所政所問注所地頭というキーワードは出てきますしかし、治承・寿永の乱とは別項に記述されているため、時系列が分かりづらくなっています

それに比べて、この教科書歴史の流れの中にキーワードを配置しています。だから時系列に即してこれらの言葉意味理解することができるはずです。

  

結びが「名実ともに鎌倉幕府が成立した」という記述になっているのも、味わい深いです。

鎌倉幕府の成立が何年かという論争を垣間見ることができます名目的には1192年に幕府が成立したと言えるが、実質的にはそれ以前から幕府政治機構ができあがっていたというニュアンスを含ませているのでしょう。

  

  

  

あとは、上記引用中の「義経の捜索を名目に国ごとに地頭を置くことを認めさせた」という記述が最高にクールです。

一般には1185年、義経の捜索を名目にして守護地頭が設置されたとされていますし、国ごとに置かれた役職地頭ではなく守護だと暗記している人が多いんじゃないでしょうか?

例えば山川の『詳説日本史』はそうなっています。それによると、頼朝は1185年に「諸国には守護を、荘園公領には地頭を任命する権利」を獲得したとされています守護は「おもに東国出身の有力御家人から選ばれて「原則として各国に一人ずつ」任命され、「大犯三箇条などの職務を任とし」て国内御家人を指揮統率し、とくに東国では在庁官人支配することで「地方行政官としての役割も果たし」ました。いっぽう、地頭は「御家人のなかから任命され、任務年貢徴収・納入と土地官吏および治安維持」です。「頼朝は主人として御家人に対し、おもに地頭に任命することによって先祖伝来の所領の支配保障したり(本領安堵)、新たな領地を与えたりした(新恩給与)」わけですが、このことが御恩と奉公関係となって封建制度の基礎となりました。

  

ところが、三省堂の『日本史B 改訂版』(日B 015)によると、ここの説明がこれとまったく異なります。私が先に引用した項では、1185年の出来事として守護の設置には言及せず、地頭の設置だけが記述されていますしかもその"地頭"は国ごとに置かれたものだとされているのです。

私は最初にこれを読んだとき、わけがからなくて混乱しました。それでがんばって自力で調べてみて(独学なので苦労したナァ)ようやく理解できたのですが、1185年の文治の勅許守護地頭が置かれたとする『吾妻鏡』の記述には疑いがあり、実はこれがかつて学者の間でも論争になったテーマだったらしいのです。

1960年石母田正が新説を発表したのですが、おおざっぱに言うと、新説では、この時点で置かれたもの守護地頭ではなく、地頭(国地頭)だったとしています。それはわれわれが普通一般に知っている地頭(荘郷地頭)とは異なり、一国を統括する強大な権限を持つ存在です。この国地頭はすぐに廃止され消滅しましたが、守護前身となりました。

三省堂教科書は、次項でそのことが説明されています頼朝がはじめは国ごとに"地頭"を派遣して荘園国衙領のいずれからも兵糧米を徴収させていたこと、そのやり方がひどすぎたから反発を招いて、以後は"地頭"に代わるものとして守護を置いた、という記述になっています。またこれに続いて、頼朝は「荘郷地頭と呼ばれる地頭を任命し」、平氏没官領や謀反人の所領跡で「年貢公事徴収治安維持に当たらせた」としています

このように、三省堂教科書では、「国地頭」と「荘郷地頭」をはっきりと区別しているのです。

  

実教出版もこの新説を採用していますこちらも合わせて読んでおくと、国地頭のことが大変よく分かります東京出版は本文の記述が旧説に拠っていますけど、欄外では国地頭が惣追捕使とならび、守護前身として存在していた話をちょこっと説明しています。これらの教科書は「国地頭」論争の成果を取り入れており、学問的に誠実だと思います

それに対して山川の『詳説日本史』は旧説を採用し、1185年に守護地頭の設置が認められたとする断定的な記述になっています。これが他の教科書とのあいだに無用矛盾を生じさせているのです。私と同じようにこの点につまづいて、困惑してしまった高校生が少なからずいるんじゃないでしょうか。

  

なお、山川参考書『詳説日本史研究』にもこの新説の紹介はありません。同社『日本史B用語集』には「国地頭」という用語掲載されていて、そこでは一応説明がされているんですが、あたかも国地頭が荘郷地頭前身だったと思わせるような記述です。

地頭(じとう)⑪:1185年、頼朝要請後白河法皇諸国公領荘園地頭を設置することを認めた。当初は1国単位荘園公領支配する国地頭を設置したが、まもなく平家一族の所領として没収された平家没官領と謀反人跡地に限定した荘郷地頭となった。しかし、公家寺社の強い反対で、一時縮小、承久の乱後に全国化した。任務土地管理年貢・兵糧米の徴収治安維持など。

地頭⑤ 荘郷地頭

  

山川出版日本史B用語集』より

ですが三省堂実教出版東京書籍教科書によると、国地頭はむしろ守護へと発展的解消を遂げたという記述なんですから、『日本史B用語集』のこの説明とはやはり若干の矛盾が生じています

「国地頭」を教科書に載せている上記の主要3社の文脈に従うなら、この用語独立の項目として取り扱うか、せめて「地頭」の項目じゃなく「守護」の項目にいれて取り扱うべきじゃないでしょうか。

  

(追記 これはインターネット上の情報なので私は未確認ですが、現在は『詳説日本史』にも国地頭掲載されているそうです。近年改訂されたんでしょうか。

予防線として言っておくと、私は高校日本史Bを履修しなかったし、大学歴史学勉強したわけではありません。高校時代文転して受験するかと生半可に考えていて(結局やめたけどね)、興味本位教科書を読んでみただけの素人です。

さいしょの方でも書いたとおり最新版教科書を持ってません。はてブでバズっていてびっくりしましたが、このエントリ専門家レベルのものとして受けとるのは、恥ずかしいのでやめてください。

再追記。id:HRYKtbykさん、確認をしてくださり感謝。)

  

  

  

(追記2

複数教科書を読み比べすることで、『詳説日本史』を読むだけでは見えないポイントが浮かび上がってきます

『詳説日本史』では、前九年合戦後三年合戦のところで、「これらの戦いを通じて源氏東国武士団との主従関係を強め、武家棟梁としての地位を固めていった」とあります。これが後の頼朝挙兵につながるわけですが、それは時代を経てからのことだから教科書のページが離れすぎていて、この関連が把握しづらくなっています

ここで例えば山川出版社新日本史B 改訂版』(日B 018)のような他の教科書と読み比べてみると、『詳説日本史』がこの簡潔な一文を通して伝えたかったことを理解することができるのです。(上述参照)

  

つぎは例えば、貫高制・石高制を見てみましょう。

『詳説日本史』によると、戦国大名性格は次のように説明されています戦国大名は「新たに征服した土地などで検地をしばしばおこなっ」て、それにより「農民に対する直接支配」を強化しました。そして国人地侍を取り込むため、貫高制を導入しました。これは戦国大名が彼らを「貫高という基準統一的に把握」して軍役を課す制度でした。それでここからすこし時代下り、別のページで豊臣秀吉太閤検地説明しています太閤検地により石高制が確立しました。それは「荘園制のもとで一つの土地に何人もの権利が重なりあっていた状態を整理」し、「一地一作人」を原則とするものです。農民は「自分田畑所有権を法的に認められることになった」わけです。

このような記述だけでも表層的な理解はできると思いますが、実教出版日本史B 新訂版』(日B 014)は、貫高制について「荘園の複雑な土地制度は貫高に組み込まれ大名統一的な国内政治を推進」するものとしています。『詳説日本史』ではせいぜい石高制と荘園制の関係しかからないでしょうが、本書はこのように貫高制と荘園制の関係を明示しているのです。

この視点を最もわかりやす記述しているのが、三省堂日本史B 改訂版』(日B 015)です。本書は貫高制、石高制、荘園制の全部を一つの項目に入れて記述しています。それによると、秀吉太閤検地を行い、「戦国大名の貫高制にかわって、それを発展させて全国に広げた石高制」を導入、その結果「荘園制を完全に崩壊させ」ました。このポイントを把握しておけば、中世から近世への社会の変化を、土地一元的支配確立荘園制の衰退・消滅という視点で見ることができます。本書の特徴は、貫高制・石高制をともにこの視点から語っていることと、しかもそれが荘園制を「完全に崩壊させ」たと言い切っていることです。

ちなみに、東京書籍日本史B』(日B 004)では、石高制を「近世封建制体制原理」と書いています。これがまったく新しい制度であることを強調しつつ、近世という言葉を使ってその射程を江戸時代にまで広げているのです。)

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