はてなキーワード: 法務省とは
統計に基づく推論は後で記しますが、自分の考え(思い込み)としては「女性の方が男性よりも普段から恐怖を感じている」だろうと思ってます。その恐怖が少ない方が「安心」して暮らせるでしょう。
厳密には「安全」と「安心」は意味合いが違いますが、一般論で話してしまうと、このあたりは混同されるし、「安心感」があることを羨んでいる点が話の基になっていると思うので、この点「ただ男性であるだけで女性より安心感が強い」という考えを自分は肯定します。
法務省の犯罪白書をパッと見ると確かに被害件数における女性の割合は33.8%で女性の方が少ないという数字が出ています。
http://hakusyo1.moj.go.jp/jp/64/nfm/images/full/h6-1-1-02.jpg
ただこの数字の85%が窃盗で、さらにその内65%が自動車泥棒や車上荒らし、万引きなど、被害者の性別関係なく行われるものが大多数です。
http://hakusyo1.moj.go.jp/jp/64/nfm/n64_2_1_1_2_1.html
言及元のツイートでは強盗を例に、強盗が男性1,314件/女性797件に対して、ひったくりは男性674件/女性2,817件です。合計すると女性の方が1.8倍の件数です。※警察庁の犯罪情勢より
ただこれを以て「女性の方が安全でない」と強く主張する気はありません。犯罪の大多数(85%)を占める窃盗のうち、手口別のさらに被害者男女比が見つけられなかったからです。
ただ、性犯罪の他ひったくりの女性被害者率が高いということは、道を歩いていたり通勤していたりした時の女性がターゲットにされる率が高いという可能性がないでしょうか?
被害者の男女比のカウントも謎です。たとえば万引きや強盗の場合店長や社長、世帯主が被害者になるのなら男性が多くなるでしょう。
慰安婦問題をはじめとする過去の人権侵害が近年においても話題になっている。
慰安婦問題は70年以上前のことだが、現代の日本でも同様に将来外交問題化しそうな問題として”外国人技能実習制度”がある。この問題を知ってから気にはなっていたがこの機会に調べることとにした。
元々は1981年に改定された在留資格の1つだったが1990年に団体管理型が運営する座学を行う外国人技能"研修"制度になった。そして、1993年に労働を行う外国人技能"実習"制度が追加された。2016年の統計では外国人技能実習制度で23万人がこの制度で農業、建築、食料品製造などに従事している。
本来の目的は日本で研修を受けた外国人が出身国でその技術を発揮するための制度だったが、現在は格安の労働力を確保する手段として利用されているという批判もある。
アメリカ国務省は2001年から毎年、技能実習制度が強制労働の温床になっていると非難しており、人身取引報告書2016では、"強制労働の事案は、政府が運営するTITPにおいて発生している" [1] と外国人技能実習制度(TITP)で強制労働が発生していると報告している。
賃金は平均して13万円が支給されている。外国人技能実習生は家賃や光熱費を払う必要がないが多くは実習生が出身国で斡旋業者に説明された金額より低い額であり不満の主な原因になっている。
外国人技能実習制度に関して河野太郎議員(現外務大臣)は「ほとんどイカサマ」と発言した.
縫製工場では1日15時間の労働を強いられており時給は400円だった、
大葉農家では時給は300円で残業代は支払われず、雇用者に添い寝させられるなどの事案があった
これらは特殊な事例ではなく一般的なもので法務省の2014年の調査では受け入れ企業に79%で法律違反が確認されている
また、近年報道やインターネットでこれらの違法行為が明らかになるずっと以前から行われていたと見られる
少なくとも2000年には武生コンフィクソン協同組合の理事長が違法行為の相談に来た実習生に対して暴行している[2]
実習生の出身国の斡旋業者が高額の斡旋手数料を徴収しており日本に来る時点で業者に借金しており借金を賃金から天引きするなど中間搾取構造になっている。
違法に安く雇用することは不正競争であり法令を遵守する企業の利益を侵害してする。
などの問題があると思われる
長年の批判によって2017年に"外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律"が施行され技能実習生の受け入れ団体の監視団体を届け出制から認可制に変更され不正を行う監視団体を排除できるようになりました。
ここまで外国人実習生の受け入れ団体の違法行為を見てきたが、実習生が実質的な安価な労働力として機能していて、実習生も出稼ぎ労働を目的としてきているのなら、そもそもこの制度をやめて、短期の労働ビザを発行したほうがいいのではないかという意見もある。
外国人実習生を外国人労働者と呼称しないのはこの労働問題を解決する妨げになるはずだ
[1] https://japan2.usembassy.gov/j/p/2016/tpj-20160801-01.html
[2] https://www.hurights.or.jp/archives/newsletter/section2/2000/09/post-22.html
https://anond.hatelabo.jp/20180115133308
>でも、所詮TVゲームはTVゲームで一般的なスポーツとは理解されにくいと思うんだよね。
仮に理解が進んでいないのなら、世間の認識が遅れを取っているのだから啓蒙すればいい。
「本気で」「真剣に」というeスポーツの光景が、近頃はメディアを通して人々の目に入っている。
競技として認めたからこそ、法務省はプロゲーマーにアスリート用のビザを発給した。
新興スポーツに理解のあるレッドブルのみならず、eスポーツの何たるかを分かった上で参入する企業が相次いでいる。
>既存のスポーツは汗水たらして、もう辛いってのを超えるくらいに極限まで身体を酷使して鍛え上げた能力を発揮するって感じだけど
肉体スポーツで培った体力は、土木や建築、警備などの肉体労働に使って欲しいと世間は考えている。
相続に関する民法改正案、元の素案にまだあたってないからアレなんだけど、記事を読む限りあんまり意味なくないかなぁと思った。
多くの夫に先立たれた専業主婦の妻は、よほど稼いでいた夫を持っていた人以外は、世帯で受け取れる年金額もガクッと下がる。
そのような高齢独居長寿寡婦問題は確かに顕在化しつつあるんだけど、根本はキャッシュフロー問題なので自宅を確保したところで解決にはなりにくい。
家を売ってキャッシュ化するのは「長生きリスク」があるから難しいし、リバースモーゲージも適用できる地域は限られるし。
そもそも、家がある人はなんだかんだ多少であっても資金化できるわけで、高齢独居長寿寡婦問題は、むしろ自宅資産を持たずに過ごしちゃった人の方がより深刻だ。
相続人名義の家は自動的に残された配偶者のものになる、と言われても、現実では今のところは、
自分の取り分を厳密に主張して、配偶者を失った親から相続分を取り立てて住むところまで失くしてやろうとする子供はいない。
一次相続(親の片方が死んだとき)には、ほぼすべての大きな財産は残された親がそのまま継続保有するケースがほとんど。
もちろん余裕のある家なら子が財産を受け取るのも当たり前に起こってるけど、残された親が困窮するかもしれないのに財産を要求する子は、寡聞にして知らない。
相続税がかかる金持ち一家の場合でも、配偶者が継続居住する自宅へはかなり大きな税額軽減があるので、その軽減策を選択しない人はまず見たことが無い。
まぁ今のところではあるけど。
美しい国日本では、「夫を失って悲しんでいる母親から身ぐるみ剥いででも相続分を確保してやろう」と考える子や
「夫を失って生活基盤が揺らいでいる母親」を見捨てる子が当然になる、という判断を法務省はしているということなのだろうか。
まぁ親の老後の面倒を見る子世代も、そろそろ氷河期棄民世代に差し掛かっているので
「夫を失って生活に困窮する母親を物理的に面倒見きれない」層が増えるからというのもあるかもしれないが。こっちがメインかなぁ。
プロゲーマーのライセンスが物議をかもしていて、2013年に流行った"「うちら」の世界"という記事を思い出した。
>彼らの社会は「うちら」で完結する。「うちら」の外側はよくわかんないものである。よくわかんないものが干渉してくれば反発する。
eスポーツの業界団体がプロライセンス制度を発表後、多くのゲーマーが反発した。
ゲーマーのTwitter、ゲームニュースサイト(Game*Spark、EAA!!、格ゲーチェッカー)、ゲーム系まとめブログ(チゲ速、シャコ速)での反応を読むと、次のような反発が最も多かった。
かねてより一部のゲーマーは「eスポーツで金儲けを企む悪いオッサン」を仮想敵にしている。
よくわかんない連中が俺らのコミュニティを荒らしに来ているぞ、と。
実際は被害妄想なのだが、今回のプロライセンス騒動によって日頃の不信感が爆発した。
アホかと思う。
ライセンスを発行する団体は、昔からビデオゲームに関わってきた人物で組織されている。
東京大学でデジタルゲームの研究をしていた教授、プロゲーマーのチームを運営する経営者、eスポーツのTV番組を企画してきた事務局長。
特にCESAは東京ゲームショウの主催なのに、その名を聞いてピンと来ないゲーマーに呆れてしまう。
eスポーツ団体の顔ぶれを知らない、調べない、受け入れられない。
自分達と縁のない"お偉いさん"はよくわかんないものであり、ゲーム愛が無いと思い込み拒絶する。
女性のゲーマーに対しても、一部の男性ゲーマーは同じように拒絶する。
League of Legendsのプロリーグに女性の解説者が来た時。
"はつめ"という女性が、株式会社コンプと契約してプロゲーマーになった時。
女性のアイドルがeスポーツに参入してきた時。(サンフェアリーズ、つくる女など)
その時は必ず「ゲーム愛あるのか?」「ちゃんとゲーム上手いのか?」という見定めが始まる。
合格であれば彼らの仲間入りを果たし、不合格なら延々と叩き続ける。(例:チョコブランカ)
いい加減、その排他的な立ち振る舞いを改めろよ、と思う。
あと、eスポーツ団体にゲーム愛やコミュニティへの配慮は必要ない。
eスポーツ団体に求められるのは、「景品表示法による賞金制限の回避」「オリンピック、アジア競技大会への選手派遣」「プロゲーマーへのビザ発給」である。
消費者庁、日本オリンピック委員会、法務省とのやり取りに長けていれば良い。
ゲーム愛に溢れているものの、ロビー活動が下手では話にならない。
「あなたたちは誰ですか。ゲームが好きな方々なんですか。」という反応のはてな匿名ダイアリー。
https://anond.hatelabo.jp/20171222114122
の元増田です
2chにもGoogleにもクソみたいな対応しかしてもらえてなかったから
はてな村の優しさが心に沁みた……
今後は教えてもらった対処法を順番に試してみる
順番としては、
1)はてなブックマークやtwitterから該当ページへのリンクを送る
→検索順位が逆に上がってしまうかもだが… トラバで解決したという人がいたので
→これマジで前科がある人がやってた手段だから、もっと正攻法で解決したかったが、
もう2chとGoogleがクソなのは仕方ないから最終手段として勉強しておく
クラウドファンディングで訴訟っていうのもやりたいんだけど
使い込みを疑われたりするのはやだし、匿名だとなかなか難しいね…
やるとしたらnoteとかで100円の記事とか作って購入してもらって資金作って
ブログで「本当に依頼されました」って書いてもらおうとかかなー
対応してもらえるかわかんないけど(断られそう)
内容証明送るだけなら10万円くらいでやってくれるもんなのかね
ブクマを見るに、増田が実名でデマ訂正情報を発信しようと会う人会う人説明しようと、「そんなに必死になるのは…」「もし揉み消しなら許さない!」のリスクは負うのだろう
現状でも親しい友人とかには事情話して「気にするなよ」っ言ってもらってるけど
初対面の人とかが俺を信じてくれるかは難しいよね 藪蛇になりそう
「実害があったのか」っていう質問にも関連するけど
「なんか変によそよそしいな」って人に「もしかして…?」って質問したらページ見てたってことがあったよ…
大人って直接「あれはお前か?」って聞いてくれないから… 聞いてくれ…
以下、質問事項とかブコメとかにだらだら返信するので興味あったら読んでくれ
興味なければ無視して
最後に、はてな村のみんなほんとありがとう!!!!!!!!!!!!!!!!
明らかに被害者な人間が大量のお金をかけないと(かけても)救われない社会ってどう見ても生き難いよな・・・匿名募金できるんなら1000円くらいは寄付したい。こういう時に5000兆円って言えない自分の財力もつらい。
それ… マジでそれ…
記事そのものもだけど「自分に何の非もないのに名誉が傷つけられ、高額な費用がかかり、それでも解決しない」この状況がきつい
マジで通り魔に遭ったみたいなもんだし自分の貴重な人生の時間が自分が全く悪くないことのせいで浪費させられているのがつらい
こういう疑惑が生まれるということをまったく想像していなかったので驚いた
でもたしかにそうも読めるよね こういう意見が出てくるのもはてなの良さだよね…
もし犯罪歴が本当にあるとしたら、Googleはこの判例を盾に断ってくると思う
今そういう状態じゃないということが一応証拠っぽいものとはいえるかな…
俺が犯罪者本人じゃない照明の書類を提出するとか建設的な話ができるのに
のらりくらりかわしてこっちが根負けするのを狙ってる、
その不誠実すぎる対応がクソ
匿名性の定義は本当に重要で「A社で2017年入社の新卒で,背が高くて,出身大学はB大学で,出身地はCの男性」って書けば本名書かなくても特定できるわけで,そういう悪評の立て方から守る必要があるよね
まとめサイトがゴミなのは言うまでもないが「分かる人には分かる」レベルで誤った情報を拡散された場合に、そもそも名誉毀損に問えるのか?という疑問もあって、そういう判例を知らないので気になる
一応、中立的な結果が出るらしいシークレットモードで検索してる(それでも地域によって結果違うらしいけど)
これ、どっちなんだろうね? 検索ワードから学習してインデックス作成とかしてるのかな?
だとしたら検索しないほうがいいだろうし、
そうでないなら検索しまくってクロール促進したほうがいいだろうし……
おっしゃるとおりです
冤罪書き込みしたやつと2chへの怒りは1年前がMAXだったけど当面のGoogleの対応のせいでそこの記述が抜けていた
2chはクソ とっとと潰れろ
冤罪書き込みした本人を特定するのは三か月以内でないと厳しいみたいです 全員死にますように
クロールしてほしければ、依頼ページに入力すれば、5分後に反映されるよ。自動処理。覚えておこう。該当ページ → https://www.google.com/webmasters/tools/submit-url?continue=/addurl&pli=1
これは本文で無駄だったって書いたやつなんだけど
URLがびっみょーに違うからなんか違うのかな?ページは全く一緒に見えるけど…
あるページをクロールしてくれって頼むのって、別にそのページの所有者じゃなくても受け付けたって問題ないんじまいか。当然問題になるほどの頻度だとアレだけどそこは制御すれば。Googleそういう仕組みできるでしょ
できるはず、っていうか本来は上のページがそういう働きをするはずなんだけど
何十回送っても一向に改善されないから、バグってるのかページ残ってるだけで機能していないのか…
何か別の理由で検索結果に表示されていて、それはGoogleにはどうしようもないっていうなら、
せめてそういう理由を返信してほしい…
消えないは、人からは見れないけどロボットからは見えてるからじゃね? 例えば、複製されたページは表示しないけど、2ちゃんまとめサイトとかで、オリジナルの2ちゃんを表示。ただ、基本、検索されなくなるw
なにそれ怖い
どうすればいいんだ
俺はこれ支援するよ。自分の身に置き換えたらまったく笑えない。Googleが端的に「面倒くせえから動きません」ならば、「動かない方が面倒くさいことになりますよ?」くらい大事にしちゃうのが一番。大事にしよう。
「Nexus 5X&6P」のAndroid OSサポート終了 「Pixel 2」日本投入なくアプリ開発者が困惑
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1710/06/news108.html
まず、一口にAndroidと言ってもメーカーや機種によっていろいろなカスタマイズが入っていることを思い出してほしい。
NexusやPixelはリファレンス実装として認識されているので、そいつらで動けば大体の端末で動く(事が多い)。
XperiaやGalaxyはメーカーにより色々手が入っているので、そいらに基づいて開発してしまうと、そいつらだけでたまたまうまくいくけど他の端末では動作しないような実装をしてしまう危険性が高まる。
なので、NexusあるいはPixelで実装を進め、XperiaやGalaxyで互換性テストをする、という開発体制が一般的だ。
Pixelが手に入らないと、こういう開発方法が使えないので死ねる。
https://developers.google.com/android/images
Pixelがあれば、7.1.0から8.0.0(とそれ以降)までのOSイメージが焼ける。
Nexus5Xなら6.0.0から8.0.0(ここで打ち止め)。
「このAPI Levelで問題が発生してるんだけど」みたいなときに、特定のOSイメージを焼いて検証や開発ができる。
Pixelが手に入らないと、各API Levelに対応する端末を手元に確保しておかないとならなくなって死ねる。
正式に新しいAndroid OSが配信される数ヶ月前から、NexusやPixel限定でOSのPreview releaseが入手できる。
新しいAndroid OSで導入されるAPIや変更点をサポートするには、どうしてもPreview releaseを使わないといけない。
Preview releaseが手に入れば、新しいOSの配信と同時に最新APIを使ったアプリが配信できるが、手に入らないのなら最新版が手元のデバイスに降ってくるのを待ち(数カ月かかる)、それから開発して、配信することになる。
数ヶ月は遅れが生じるし、どう考えても死ねる。
でも、実機とエミュレータで違う挙動を示すことは割りとよくあるし、エミュレータでしか動作実証してないものをリリースするのは無謀すぎる。
技適取ってないので違法。電波を出さなければいいけど、電源入れたらセットアップ画面の時点ですぐにWiFiが有効になるのでそれも無理。
技適取ってない端末に対して外国人観光客向けの例外規定はあるけど、開発機として使うならそれは適用されない。
違法な端末を使って業務として開発を行うのはいかにもまずい。不満分子が法務省に密告したらどうなるんだ。
iOS使おう。
ただ、彼女にも同情する部分はあって、
仮に二重国籍状態にあったとして何で国会議員になれてしまったんだろうね?
この辺は法律にも大いに問題があって法務省の見解を聞きたい所である。
あのまま彼女が党代表を務めていても民進党が浮上することは無かっただろうし辞めて良かったかな?
まぁ頭を挿げ替えても野党としての自覚が芽生えない限り誰が代表やった所で同じだと思うけどね。
しかし、あの辞任会見は何なんだろうね。
俺にはあの開き直ったかの様なスッキリした表情が非常に鼻についた。
辞任が遅すぎる。
もっと早くクビにしておけば政権への傷も多少は浅くなっただろうに。
大臣の素質が無いのはこれまでの発言や行動から明らかで、切り様はいくらでもあった。
相次ぐ法科大学院の募集停止という記事が新聞に掲載されたのを見て、筆を執りました。
では、法科大学院制度は崩壊大学院…もとい制度として失敗だったのか?
結論から言うと、個人的には失敗だった(但し改善すれば救いはある)と思います。
…等とそれっぽい書き出しですが、人によってはただの愚痴じゃないかと思われるかもしれませんので、チラシの裏の落書き程度に思って頂ければ幸いです。
但し、チラシの裏と言いながら、ちょっとしたレポート並に長いので注意してください。もはや日記ではないのだ。
後で時間泥棒と言われたくないので、先に分量だけお伝えすると、400字詰め原稿用紙で7枚ぐらいです。
それでも読んでやるよという心の広い方はどうぞ。
ちなみに、読まなくても何の支障もない書き手のスペックはこんな感じです。
・合格率の低さから初年度で司法試験に受からなかった場合の不安を感じ、今年の3月から2018年卒として就活を開始。
一言でまとめると、こんな感じです。
年度にもよりますが、法科大学院全体で見ると基本的に三割から四割です。
合格率が高かったのは制度開始の初年度以降数年で、ここ最近は大体三割程度です。
(詳しくは法務省等が公開している受験者データを見てください。
ちなみに直近の平成28年度試験では受験者数(途中欠席者含む)6899名に対して最終合格者は1583名でした。)
なぜ法科大学院生の合格率が低いのかについては、よく言われる予備試験の方が本試験より難しいから
予備試験合格者の合格率の方が高いのは当たり前、という意見以外にも現役生なりに思うところは多々あるのですが
(一つ考えている事として、法科大学院のカリキュラムと司法試験で要求されている事が噛み合っているのかという
問題点があるのですが、今回は指摘するだけにとどめて、あたうならば誰か別の人が検討してくれるのを待ちたいと思います。)
自分が法科大学院は崩壊大学院か?などと言うつまらないダジャレを入れながらも問題提起したかった事は、断じて合格率の低さではありません。
真に憂慮すべきは、合格率が低いとどうなるか、という問題です。
仮に、5年で5回、全てのチャンスを使い切ったとします。
(現在法科大学院を修了した場合の司法本試験への受験資格は5年で5回までです。)
大学からストレートで法科大学院に入学、修了した人を想定した場合、その時点での年齢は30歳前後。
司法試験を志す途中で何か資格を取るか、国家公務員試験や地方公務員試験に合格しない限り、最悪の場合、厳しい言い方ですが
社会人経験も仕事に役立つ資格もない、ただ司法浪人生の肩書きだけが残るのです。
この時点で就活をしようとしても、非常に厳しいと言わざるを得ません。
中途採用は基本的に職歴のある事が前提なので、大学からストレートで挑戦した法科大学院修了生には無理な話です。
(よくこう言った場合の法科大学院生のキャリアとして、パラリーガルという選択肢が挙げられます。
しかし一般企業の正社員と同じような待遇で雇ってくれる事務所がどれだけあるのか、大変疑問です。)
では、司法試験はキリの良い所で諦めて、進路変更した場合はどうでしょう。
大体は結果発表までの4ヶ月の間で事務所や一般企業の法務などへ就職活動を行うのが一般的です。
しかし、事務所や一般企業の法務もそう受け皿が多い訳ではありません。
特に、法律の勉強をしていても、実務においては全くの未経験者である法科大学院修了生が
万が一、不合格で資格が取れなかった場合の事を考えると、法務職に就けない人の数もそれなりの数出る事になります。
そうなった場合は一般企業への総合職や一般職での就職活動をする事を考えるのですが、問題はそこにあります。
普通の新卒・第二新卒の採用は、司法試験受験生が就活を始める6月あたりから、既に内定が出始めているからです。
つまり、司法試験を受験した修了生は、どうしても世間一般の就職活動に乗り遅れる形になります。
自分は、以上の理由から、在学中に一度就職活動をするという選択肢を取り、今年の3月から実行しました。
しかし、今の法科大学院は在学中の就職活動など想定していません。
面接や筆記試験を理由とする欠席は考慮されないので、下手をすれば単位を落とします。
(就活で一番大変だったのは、このスケジュール調整だったかもしれません)
そして就活をする中で、自分は必ず『来年の5月に司法試験を受験する予定です。しかし、合格してもそのまま勤め続けます』と言いました。
大変ありがたい事に、『働きながら受けるのは大変だと思うけど、頑張ってね』と励ましのお言葉を賜りました。
不採用の理由の全部が全部、司法試験の受験だとは思っていません。
ですが最終面接まで進んだものの、やはり司法試験の受験は諦めないと伝えた所、不採用になった事もあります。
また、はっきりと『受験するなら、合格した場合修習に行ってすぐに辞めてしまう可能性があるので採用できない』と断られた所もありました。
黙っておけばよかったのに、と思われる方もいるかもしれません。
しかし、こういう事で嘘を吐くのはなんとなく自分が今まで学んできた事を裏切る気がして嫌でした。
まあこういう頑固さも就活的にはマイナスポイントだったかもしれませんね、ガハハ!
どんなに努力して勉強しても、その努力が実らない可能性もあります。
その時どうするか、それを考えた上での就活でした。
今年は幸い売り手市場、自分のようなどっちつかずのクソ優柔不断ダメ人間でも何とか一つは内定を頂きました。
しかし、今後どうなるかはわかりません。
だからこそ、法科大学院、ひいてはそこに通う学生は、合格率が低いという現実をまず直視する事。
そして仮に司法試験を諦めた時、どうキャリア形成していくのか、在学中から真剣に向き合う事も必要だと思います。(大きなお世話かもしれませんが)
例えば、法科大学院のカリキュラムの中で、資格を取れるようにするか、一部の資格を単位認定に代替する。
或いは、法科大学院修了の資格に、もっと意味を持たせる、など。
(個人的にはパラリーガルの資格の一つとして法科大学院卒の資格を採用してほしいところではありますが…
法律を専門的に学んだ人は、長い目で見れば減少するかもしれません。
だからこそ、今後法曹資格が取れなかった法科大学院生でも、それまで学んだ知識を無駄にせず、活かす方向で活躍の機会や場所が増えればいいなと思います。
以上、多分に私情や愚痴混じりのチラシの裏をここまでお読み頂きありがとうございました。
最後に、ここまで読んだ中にもしロー生がいたら、この一言を贈ります。
とりあえず目先の定期試験、頑張ろうぜ!
まず一言。桜井充さんの質疑の中での松本洋平副大臣答弁の中で、11月9日より以前に加計学園がプレゼンテーションをする機会が無かったことが明らかになりましたが、今日小池晃さんが出されていた、「加計学園への伝達事項」文書の中でも、加計学園の提案内容に、前日までに文部科学省、松野文部科学大臣ともに不足があると認識していたという可能性が示されましたね。状況証拠は揃ってきました。政府がいくら「確認できない」、といっても、辞職した責任者が、自身が提供者であれ、省内に残っている前川氏のシンパ(奇兵隊といわれているらしいですが)が提供者であれ、裁判実務だと当然ブツを出してる方の意見が採用されるところですよ。いっそのこと「そんな文書は存在しない。前川氏の虚偽、捏造だ」とおっしゃってしまえばどうですか。これを言ったらおしまいなのは流石にネトサポほどアホではない官邸はわかっているはずですが。
ブコメで、ノルウェーの話が出ていたので、そういえば、ノルウェーはTOC条約に向けて共謀罪を導入したんだったな、どういう内容だろうと興味がわいてまいりました。ニュージーランドも見てみるかもしれないけど、とりあえずノルウェーから調べてみようと思った。
参考文献は Fighting Terrorism through Multilevel Crimninal Legislationという本。タイトルがダイレクトすぎるだろ。著者はノルウェーの刑法学者の人のよう。つかこの本全部読みたい。一応電子書籍で300US$ほどで買える模様。なお買ってはいない。民進党、共産党は買って読んだほうがいいのでは。とりあえずめちゃくちゃ参考になった。ノルウェー、オランダ、スウェーデン、フィンランドなどのテロ対策立法が書かれている。
ノルウェーの共謀罪は、ノルウェー刑法の147条aにリストされている、基本的犯罪行為(European Convention on preventing terrorismで規定されたテロ行為のこと)の多数に対して適用される。Ss159、223(3)、225(3)と233aを参照のこと。しかし共謀罪は、162条のcに定められた組織的犯罪集団の活動の一部として行われた場合、152条a、152条b、153条a、224条にも適用される。
となっているんで、ノルウェーの刑法の14章、公共に対する重大な犯罪を読む
*注意
この本で上記の記述があったので、162cは組織的犯罪集団の定義が書いてあるんだと思って詳しく読んでなかったけど、162cを見ると、三人以上からなる組織で、三年以上の自由刑が科される犯罪行為の実行を主たる目的とした組織的犯罪集団が、当該犯罪行為を共謀し、組織の活動の一部として実行されよう(to be committed)とした時、3年以内の自由刑が科されうる、となっていた。to be committedが差すものを調べるので、評価はちょっとまって。ごめんなさい。これが準備行為なのか、attemptなのかどうかで大分話が変わる。未遂なら未遂罪の共謀共同正犯と同義だろうけど、準備行為なら日本並みに広くなる。ただ未遂もちょっと考えづらいかな。attemptとは書いてないし。ただこの162cの適用例は極めて少ない(約10年で20件以下 Lars Korsell and Paul Larsson Organized Crime the Nordic Way, 2011 )模様なので、準備行為ってことはないだろうと思うが判例を見てみないとわからんか。
追記:調べた。タームの定義に丁寧に書いてあった。
第7条
1.この法律における公共の場、とは公に利用されることを目的とした、あるいは頻繁に公に利用される場を言う。
2.この法律における「実行されようとしているto be committedと考えられる」は、犯罪の実行を印刷物としてpublication(まさか出版ではないと思うがわからない。予告みたいな意味か)した場合、多人数が存在する公共の場で現に実行されようとしている、または公共の場から容易に観察可能な状態が持続し、その場にいる人、または近くにいる人が現に観察した場合を言う。
コレめっちゃ賢い。びびるわ。既遂、未遂とは違う形で、と条約で指定されてるから、未遂とも予備、準備行為とも違う形式を指定したんやな!to be committedは162cにしか出てこない表現(id:bareloさん、to be committed in publicとto be committedが区別されている可能性はちょっと考えましたが、が、他にto be committed が登場しないので、このように判断しました。いま再度 in publicも検索かけてみたけど、in public affairs(公務)以外の用例が見つからなかった。in と publicが改行で切れている可能性があるからわかんないんで、見つけたら教えてください。)。この要件が異常に広い162cの摘発範囲を強力に制限してるから、ほとんど適用例がないんだろう。(正直ここはわからんくなってきた)
と思ったけど、やっぱりこれはbareloさんが言うように、is to be ではなくて、 is considered toなだけな気がしてきた。commit全体の意味の方が確かに自然な気がするけど、is to be committedはやっぱり準備行為(prepareが使われちょる)でも未遂(attempt)でもないとは思うんだけど。もうちょっと調べます。
とりあえず147aが2001-2002年に導入されて、並行する形でTOC条約の国内法整備が議論されながら2002-2003に162cが成立したところまで把握。当時の法務省見解では162cはノルウェ-刑法の例外と書かれている。ドイツとは違って、main purpassである以外に、substantialでんでんのパートがあるため、組織的犯罪集団の認定自体はかなり広範になされそうだけど。
Ministry sightとして、犯罪の実行に向けての行為は明確に要件にはなっていないが、そのようなものなしに、合意が形成されたことを証明することは不可能だ、としていますね。ただほとんどの情報がNorskなのがつらすぎる。Ingvaldsen and Vanja Lundgren Sørli によると、900件余りの薬物事件のうち、162cが適用されたのは5件とのこと。何かで要件が縛られてるんだろうけど、それがなんなのかわからにゃい。
148、151a、151bの第一パラグラフ、152の第二パラグラフ、153の第一から第三パラグラフ、153a、154、223の第二パラグラフ、224、225の第一または第二パラグラフ、231(232または233と比較せよ)、以上に挙げられた犯罪行為は、当該行為が故意に、
a)社会にとって重要な機能、たとえば立法や政府、司法当局、電力供給、食料・水の安全な供給、銀行、金融システムまたは緊急医療システム、災害管理などに重篤な影響を与える、
c)公共機関、政府間活動に対する無法な強要行為、国や組織、国際機関にとって本質的に重要な活動を侵害、または抑制する行為、
を目的として行われた場合に、テロリストの活動であると判断され、21年未満の自由刑さを負う責任を認めるものとする。前述された、第一文で記載されている刑事規定の自由刑の最低期間よりも短いものに関しては刑罰は科されない場合もある。
第一段落で記載された意図で、第一段落で記載された犯罪行為を行うことを、その脅威が深刻な恐怖を引き起こす蓋然性が高い状況下で、脅迫して行わせた場合、12年未満の自由刑の責任を有するものとする。また前段のa),b),c)のいずれかに該当する結果が起こった場合、21年未満の自由刑が課される可能性がある。またこのような犯罪行為を援助、幇助した場合には、同じ刑罰を科されなければならない(これは共謀共同正犯の明文だね)。また第一段落で述べたテロ行為を実行する目的で、他の誰かと共謀した者は、12年未満の自由刑の責任を負う(これが共謀罪)。
148条
人命の喪失または他人の財産の大規模な破壊を招きかねない、火災、倒壊、爆発、洪水、海上災害、鉄道事故、航空機事故を引き起こした者は2年以上、21年以下の自由刑の責任を負う。ただし、当該犯罪行為の結果として、人が死亡した場合、または身体・健康が深刻に傷つけられた場合、その自由刑は5年以上とする。当該犯罪行為の未遂は既遂行為と同程度の刑罰を与えることができる。
151条a
船舶または航空機に暴力、脅迫、強要その他の不法行為によって搭乗した者が、船舶または航空機などを、強制的にコントロールし、その航海・飛行を妨害する行為を行った場合、2年以上21年以下の自由刑の責任を負う。また大陸棚での設置・建設行為(油田のようなものかな)に対して、同様の方法で、強制的にそのコントロールを行った者も同じ刑罰を科される。ただし、その情実が特に過激ではないと判断された場合は、規定の最低期間を下回る刑罰を課すこともできる。(151条は148の不作為規定だった。間違えた。以下勘違い、失礼、id:allezvousさんほかありがとう。これって重要な点だよね。要は共謀者の中の誰かが既遂しないと適用されないってことだからわが国の法案のたてつけと全然違う。)
152条の第二パラグラフ
(除外されている第一パラグラフ:人や家畜の飲料水用の貯水池・水道に対して、不法に有害物質を添加した者、あるいは援助・幇助したものは5年以内の自由刑の責任を負う)
人の生命、健康に対する一般的な危険性が引き起こされた場合、また人が死亡した場合、あるいは身体・健康を顕著な障害を与える結果を与えた場合は3年以上21年以下の自由刑の責任を負う。
(注:これもそうだけど、完全に未然に防ぐことを目的としていないことがわかる。共謀したら捕まえるのではなく、深刻な事態が発生した場合に共謀者もしょっ引くのが目的だから、それが起きなかった場合には共謀罪は適用されていない)
153条の第1-3パラグラフ
意図した目的に使用できないようにする目的で、一般的な使用または販売を目的とした製品に毒またはその他の物質を加えた者、あるいは、その他の一般的な人の生命・健康を損なう毒物を混入したもの、その援助・幇助をしたものは21年以内の自由刑の責任を負う。
同様に、毒物その他の危険物質が添加された製品を、その本質を隠匿しながら販売、販売の申し出、頒布を申し出た者、その援助・幇助をした者は同じ刑罰が科される。
それによって、人が死亡した場合、人の生命、健康に対する一般的な危険性が引き起こされた場合、あるいは身体・健康を顕著な障害を与える結果を与えた場合は1年以上21年以下の自由刑の責任を負う。
(以降の段落、家畜に対する同様の行為、業者による不作為は共謀罪の対象になっていない)
153条a
以下に記載する製品を開発、生産、保管、または取得または所有する者
1.その作成方法に関わらず、細菌学的、またはその他の生物学的な物質、遺伝子組換え生物、毒物であって、予防的、保護的あるいはその他の平和利用のためとしては正当化されえない種類及び量のもの、または
2.敵対的目的または武力紛争のために、前号1に記載されている類の物質、生物または毒物を使用するために開発された兵器、装備またはその普及活動
は、10年以下の自由刑の責任を負う。援助・幇助を行った者も同様の刑罰を科されうる。
154条
人、家畜、または植物に対して危険な伝染性疾患を導入した、あるいは一般的拡散を引き起こした者、またはその援助・幇助をしたものは10年以下の自由刑の責任を負う。特定の情実が認められる場合には、罰金刑が科される場合もある。
前段の行為により、人の死、あるいは身体・健康に対する顕著な障害を与えた場合、5年以上21年以下の自由刑の責任を負う。
223条
(除外されている第一段落:不法に他人の自由を奪った者、あるいはその援助。幇助を行った者は、5年未満の自由刑の責任を負う。)
自由の剥奪が1月以上続いた場合、または死亡させた場合は、1年以上の自由刑が科される。
第二段落で記載された行為を他人と共謀した者は、10年未満の自由刑の責任を負う。(組織的行為が結果の重大性を高める意味で共謀罪が単独犯を上回っている)
224条
強要、脅迫、ゆすり、またはその他の不適切な他人への行為に基づいた手段で以下の行為を行わせた場合、
b)強制労働
d)前述の人の何らかの器官の除去
または前述の行為を他人が行うように教唆した者は、人身売買罪とし、5年未満の自由刑の責任を負う。
a) 関係者の調達、輸送、または受領など、前述ような、搾取の教唆の手配をした者
b)その他全ての当該搾取行為に対する援助・幇助を行ったもの、
c)被害者の保護者等から当該搾取行為の同意を得るための支払いその他の利益を供与した者、その幇助をした者
も同様の刑罰が科される。
第一、第二パラグラフで述べられた行為を18歳未満のものに対して行うことに関与したものは、その使用の強要、脅迫、ゆすり、その他の不適切な行為に関してそれぞれ独立に刑罰を科される(加重される)。
直接の人身売買は、10年未満の自由刑が科される。その犯罪が、直接の例に該当するかどうかに関しては、その犯罪の被害者が、18歳未満であるかどうかが特に重要である。
他人を隷属させたもの、その援助・幇助をしたものは5年以上、21年未満の自由刑の責任を負う。
奴隷取引の契約をした者、奴隷、あるいはその契約をした人を輸送をした者、またはその援助・幇助をした者は、同様の刑罰を科される。
前述の行為を行うことに関して、その援助・幇助を含めて、他者と共謀した者は、10年未満の自由刑の責任を負う。
231条
他者の身体・健康に対して、顕著な障害を与えた者、またその援助・幇助を行ったものは、重大過失致傷罪として2年未満の自由刑の責任を負う。この行為が、計画されたものであって、人の死をもたらした場合、21年以内の自由刑の責任を負う。
基本的にこれだけ。
タイトルどおりだけど、調べてみてびっくりするぐらい限定されてるけど、TOC条約は締結できてる。外務省がノルウェーの事例とかを真剣に検討してるなら当然これぐらい調べただろうけど、ほんとにあの組織は何を考えているわけ?滅んで欲しい。つか国際法学者は何をやってるの?
http://www.un.org/depts/los/LEGISLATIONANDTREATIES/PDFFILES/NOR_penal_code.pdf
国会ウォッチャーです。
衆院本会議で、共謀罪法案が通過する予定です。これについては、もうどうしようもないけれど、明日の参院法務委員会での審議入りは、阻止しないといけません。何度も言いますが、基本的に反対派にはノーチャンスなので、できるだけ先延ばしして、情勢の変化を待つしかないわけです。大体審議入り時点で30時間とか抜かしてたのに、審議入りに同意したことが一番の失策だったなと思うので、山井和則さんは反省して欲しい。審議入り時点が一番抵抗しやすかったわけでね。参院農林委員会桜井充議員のもあとで起こすかもしれませんが、まずは法務委員会から。
仁比さん、めちゃくちゃ怒ってましたね。普段は温厚な方ですが。
仁比
「略)ジョセフ・ケナタッチ、国連の特別報告者が、安倍総理大臣に送付した書簡がありますが、大問題になっていますが、大臣としては、どのように検討されたのですか」
「5月18日、先週金曜日ですが、国連人権理事会のプライバシーの権利特別報告者が、日本政府に対する書簡におきまして、えープライバシーの権利特別報告者が、日本政府に対する書簡におきまして、現在国会で審議中のテロ等準備罪法案につきまして、懸念を表明されたことは承知をしております。しかしながら、書簡の中で記載されております、懸念や指摘事項の多くは、本法案の内容や、国際的組織犯罪防止条約の義務等につきまして、必ずしも十分な理解の無い中で、記載されていると見受けられると理解しております。えー(菅とと共通のカンペを読み出して急にスムーズになる)、直接説明する機会が得られる無く、公開書簡が一方的に発出されたこと、そして同書簡の内容が著しくバランスを欠き、不適切な内容であることにつきましては、外務当局において、強く抗議をしたものと承知しております。そもそも国連は、国連の安保理決議や同種の会議において、繰り返し表明しておりますとおり、わが国を含む、残された数少ない未締結国に対しまして、国際組織犯罪防止条約の一刻も早い締結を求めている、プライバシーの、プライバシーの権利の特別報告者は、独立した個人の資格で、人権状況の調査、報告を行う立場にあり、その勧告等は国連の立場を反映するものではないものと考えております。申し上げるまでも無く、テロ等準備罪は国際的組織犯罪防止条約を締結するに伴って、必要なものとして新設するものであるところ、二つございます。一つは、対象となる団体を明文で組織的犯罪集団に限定することにより、一般の会社や団体、労働組合などが適用対象とならない、そう明確にした点、それからもう一つの点は、したがって、こういう考えのものと、本法案は、プライバシーの権利を含め、およそ人権を不当に制約するものではないことは明らかである、と関係省庁と調整しておりますし、同時に外務当局において強く抗議をしたものと承知をしております。以上であります。」
仁比
「なるほど、と自民党は言ってますが、驚くべき国際社会に対する不遜な態度じゃないですか。このケナタッチさんは個人、ということを、官房長官もえらく強調されていましたが、人権理事会の決議に基づいて、プライバシーに関する権利に関する特別報告者としての任務に基づく照会でしょ。これ、さまざまな、国際人権や国際法に関して、こうしたやりとりが行われることありますけども、この4項目情報提供を求められていますが、情報提供をするべきものではないんですか」
「ご質問の、プライバシーに関する特別報告者の指摘に関しては、その書簡の中身を精査をいたしまして、外交ルートを通じて、しかるべき回答をするものと承知をしております。」
仁比
「しかるべき回答って、求められている情報提供をするのが、日本政府の務めであって、法務省はそこに関わって、実際にさっき大臣少しおっしゃりはじめたけども。だから私は国際社会について、国連にそれを言ったらどうですかといってるんです。情報提供をしっかりやるというのが政府の立場でしょ、それをね、書簡が届いた、いきなり不適切だ、抗議するっていう、国連人権理事会に対して極めて不誠実な態度だと私は思うんですが、大臣そういう認識は無いんですか。」
「(国連対応は外務省だけど、聞かれたからあえて答弁しただけだもん、とおっしゃる)」
仁比
「特別報告者から、わが国官房長官に対する反論が出ております。大臣ご存知なのかどうか知りませんけども、
”私が日本政府から受け取った強い抗議は、ただ怒りの言葉が並べられているだけで、まったく中身のあるものではありませんでした。その抗議は、私の書簡の実質的な内容について、ひとつの点においても反論するものではありませんでした。私は安倍晋三内閣総理大臣にあてた書簡に書いた、すべての単語、ピリオド、コンマに至るまで、維持し続けます。日本政府がこのような手段で行動し、これだけ拙速に、深刻な欠陥のある法案を、押し通すことを正当化することは絶対にできません。今こそ日本政府は、立ち止まって内省を深め、よりよい方法で物事をなすことができることに気づくべきなのです。私が書簡にてアウトラインをお示ししたすべての保護措置を導入するために、必要な時間をかけて、世界基準の民主主義国家としての道に、歩を進めるべきときです(つまり今は世界基準の民主主義国家ではないと)”
このような反論が出されるほど、今の日本政府の対応は極めて不誠実。言い方を変えますと、国内で、異論や反論を、数の力で封殺する、国際社会の、人道法にのっとった、指摘に対しても、こうやていわば感情的に反発する、これ異論を封じて、何がなんでもって言う安倍政権に対する、この書簡は痛烈な批判だと思うんですけども、大臣いかがですか。」
「ただいまご指摘の報道があることは承知しております。日本政府として正式に反論を受けたわけではないことから、コメントは差し控えさせていただく。いずれにしても先ほどから申しておりますように、特別報告者からの指摘に対しては、外交ルートを通じまして、しかるべく回答をしていくものと承知をしております。」
仁比
「(この批判をうけている法案の責任者はあんたで、あんたの答弁の内容がダメだって言われてんだぜという仁比議員)」
twitterとかはてぶとかを眺めていると、内政干渉だ、日本だけ甘く見やがってまた国連は、みたいな痛い主張をされている方がたがおられますが、国連の人権理事会は、日本も批准している国際人権規約に基づき定められた組織です。また条約は国内法に優越しますので、当然日本の国内法に関して意見、勧告をする立場です。ケナタッチ氏は2015年に国連人権理事会において初めて任命されたプライバシー担当の特別報告者です。特別報告者は、独立した個人資格とされていますが、この意味は、国連と無関係の人、ということではなく、人権理事会の指示を受けずに行動できる、という意味です。特別報告者には国連人権理事会だけでなく、総会にもレポートを提出する権限があります。彼はもともとデジタルプライバシーの専門家のようで、EUで活動していたため。就任早々イギリスのインターネット監視法(Investigatory Powers Bill)に対して意見を出しています。これはほんとうにクソみたいな法律ですが、イギリスはマンチェスターのテロのような事態が頻発していますので、昨年12月に、2年近い議論の末、成立したものです。これは、端から端までクソみたいな法律だと私は思いますが、以下のリンクにあるような意見を提示しています。まぁ簡単に言うと、くそみそに言ってるわけです。ガーディアンのインタビューには、オーウェルよりもひどいとか、冗談で想像するよりもはるかに上を行っていて驚愕したみたいなことを言っています。
http://www.ohchr.org/EN/Issues/Privacy/SR/Pages/AnnualReports.aspx
当初案の概要を言うと、イギリス国内で行われるインターネット通信の全てを監視する権限を警察に与える、警察を監視する組織は無い。また英国内で活動するコミュニティプロバイダーのEnd to End encryption (E2EE)を禁止する、という法律でした。修正してもクソみたいな法律ですが、一応修正案では、警察の活動が適正であるかどうかを監視する独立のコミッティーが設けられること、E2EEの禁止はしないが、英国内のサービスプロバイダーは復号する技術を確保すること、英国外の会社はこの義務を負わない、というところまでは修正されました。この修正を主導したのは、労働党と第4会派の自由民主党です。普通の国では、一応数で決まるにしても、絶対原案通り通さなければならないなんていうこだわりはなく、ごくごく当たり前に野党の指摘事項に対して、与党も協議して法案を修正していくのです。昔元民主党の嶋聡さんがカナダだかドイツだかの議員と話したときに、「えっ野党なのに法案修正に参加するんですか」と驚いて聞いたところ、「国会議員が法案の修正をしないなら何をするんだい?」といわれたというエピソードを話されていましたが、まぁそういうことでしょう。(委員会質疑を通して公開で修正していく議会と、非公開の党同士の協議だけで修正して、委員会の疑義に答えないわが国の議会の違いがわからない方がいらっしゃるようです。)
そしてイギリス議会のディベートのとりまとめにも、ケナタッチ氏の指摘事項は取り上げられています。
http://services.parliament.uk/bills/2015-16/investigatorypowers/documents.html
https://www.publications.parliament.uk/pa/cm201516/cmpublic/investigatorypowers/Memo/IPB36.htm
またこの法案に関しては、プライバシー担当だけでなく、表現の自由担当などからも同様のSerious concernsが示されていますが、英国が「極めて不適切だ!」なんて怒ったりはしてないですよ。
以下は英国下院での質疑です。質疑者はジョアンナ・チェリー、スコットランド国民党の議員です。答弁者はデヴィッドアンダーソン、この法案に関する政府の専門委員です。
「三番目に、法案の合法性についてお聞きします。国連の特別報告者が、この法案に懸念を表明し、この法案には、EU法、または英国に課されているEU人権に関する条約のオブリゲーションにこたえていないのではないかとしています。彼は特に、このような権限が、一見して、欧州司法裁判所のSchremsの判例に、または欧州人権裁判所のザカロフの判例が示したベンチマークに反していると提言しています。このレポートをご覧になりましたか。」
アンダーソン
「見ました」
「彼の指摘にあなたはどのような見解をお持ちですか」
アンダーソン
「彼はヨーロッパ法あるいは国際法が要求しうる一つの側面についての見解をかなり拡大しておられると思いました。私は、それが唯一の見解であるとは思っておりませんし、250人の優秀な弁護士のサインを添えて、ガーディアンにも送ったところです。(このコメントはまず第一にガーディアンの一面インタビューで示されて、そののち年次報告書で挙げられた。)
例をお示ししてよろしいでしょうか。ハンガリーの事件で1月に示された欧州人権裁判所の判例では、”大規模なコミュニケーションの監視は、差し迫った事件の兆候に対しては容認されうる”としております。これは(議論が)進んでいるところであると思います。また、このような権限に対しては、適切な法的なセーフガードが必要であることを示唆しているだけであろうことは、賢明な方には同意していただけると思います。
私は欧州裁判所の中でも現在2つの見解があるものと承知しています。私はその点で、特別報告者に同意しないわけでありまして、また250人の弁護士の方も、この法案に賛成する立場を明らかにされております。もちろん、もっと判例はクリアになっていくと思われますが、夏ごろまでに、ルクセンブルグのデービスとワトソンの件が結審すると思われますので、それを待ちたいと思います。現在のところ、私はこのような例(大量監視)に対する判例は明確になっていないものと考えております。」
「ではあなたの見解では、司法判断は、拮抗した二つの潜在的な議論の方向性があって、我々はそのシチュエーションを詳しくは存じませんが、デービスとワトソンの司法判断が今年後半に出れば、よりよい方向性が示されるかもしれないということでしょうか」
アンダーソン
「またストラスブールのビッグブラザーウォッチアンドリバティの件もございます。この件は結審がいつかは私は知りませんが、少なくとも、基本的に二つの見解があるということでございます。(この、反対意見がある、ということを認められないのがわが国の与党)一つは、大規模なコンテンツへのアクセスは、たとえ機械によるものであっても間違っていて、非常に強力な規律に従った場合でも、人々のプライベートな生活に実際に、最小限の介入することも許されない、という見解。またもう一つは、より実践的な、これは程度の問題であって、どうしても必要な場合には、その場合に応じて必要な程度のプライベートへの介入をすることは仕方ない、とする見解です。」
「個人的な情報について簡単に伺いたいと思います。それが可能であれ、不可能であれ、医療に関する情報のような英国市民が一人ひとりもっている情報についても、大量監視によって収集される危険性はありますか。」
アンダーソン
「私は法的にはそれは排除されていないと考えています。どちらにせよ、それが正当化されるかどうかは、第一に、国務大臣がサインをしたかという点、第二に裁判所がそれを認めたかどうかという点に依存すると考えております。(一般人は監視の対象にはならないわけであります。と安倍、金田ならいうところですね)」
「現在の法案で、この大量監視の対象には、子供も含まれる可能性があるという理解でよろしいですか」
アンダーソン
「くりかえしますが、法的にはその可能性は排除されておりません。(わが国でしたら、子供が監視の対象になることは考えられないわけでありますというところだね)」
「では、このような内国安全やテロリズムに関する調査が、子供を対象にして行われるなどということは到底正当化できないということには同意していただけますか」
アンダーソン
「データセットの対象の件に関しては、私の所掌するところではないので、お答えは差し控えさせていただきます。個人情報の用途につきましては、私が知る限り、情報局のコミッショナーのほうで数年間保管され、そのレビューを受けることとなっていると承知しております。彼に聞くのが適切であると思います。」
んで、いちおうケナタッチ氏も、2017年の報告書で、とてもではないが、完璧ではないが、監視委員会の設置など、最低限の修正がされたことは歓迎したい、というような報告をしていますよ。おそらく、次回の報告書で、日本は名指しで批判されると思いますが、わが国の官房長官はじめの面々はカエルの面にしょんべんで、いっさい気にされないと思いますがね。
あと、大事な点ですが、日本を除いた全ての先進国は、個人通報制度を留保していないので、共謀罪に限らず、国の法律により、国際人権規約に反する扱いを受けた場合には、国連に直接、個人で通報することができます。日本が各国が持っている共謀罪を導入するとされている今回の法案に対して、ケナタッチ氏は、裁判所がほとんどチェック機能を果たしていないという現在の司法制度の問題点を指摘していましたが、人権理事会はそもそも個人通報制度の窓口ですから、この点についても日本には厳しく当たってくると思いますよ。
追記:これによって、イギリスの野党はすごいって言いたいわけではないので、そこはもにょるわけですが。特に、この法案に対する労働党の腰砕けっぷりはひどいもんで、テロが頻発する内情を勘案して、おおっぴらに反対することができずに、アンディ・バーナムあたりが、労働党のクセに、積極的に法案通過に協力してるのはもうなんだか終わってるなぁとは思っているわけです。
ちなみにこの法律の成立によって、英国で行われる全てのインターネット通信の記録が残されることになり、イギリスの事業者は大臣→裁判所の求めに応じて全ての暗号を復号する義務を負うようになります。つまり、ある個人のAさんがインターネットで何を買ったか、何を検索したか、どんなSNS発信をしたか、全てのログを取って、必要に応じて解析する、という立て付けの法律ですので、まぁオーウェルよりひどい、という意見も当然でしょうが、ここで言いたかったのはあくまで、国連の特別報告者にコメントされたからって英国政府は抗議なんてしてないってことと、最低限英国政府は、法案が何をするのかについてはごまかさずに正面から示している、という、この2点です。労働党が「確かな野党」的ポジションにいる、ということが言いたいわけではないわけ。まぁ本当に最低限の修正だけはしたんだろうけどね。
量が多く、起こすのはめんどくさいので概要だけ。
https://www.youtube.com/watch?v=sAdWcZEtGrw
あ、冒頭の土屋正忠議員、「テロ準備行為だ」の不規則発言に一切触れない姿勢。心底軽蔑します。
25分の質疑の間に立法事実が「テロ行為の抑止+条約の批准」(by安倍晋三)から「条約の批准」に変わりました。例の、3つの事例、化学薬品で大量殺人を狙って、原料の一部を入手、飛行機をのっとり、高層ビルに突撃させるための航空券を予約、都市インフラを麻痺させる目的でのコンピュータウィルスの開発に着手、という3つの事例については3月時点で山尾議員に立法事実にはなりえないことを指摘されていましたので、佐藤正久議員が桜井よしこ氏に述べていた事例が取り締まれるか否かについての質疑。
産経掲載、桜井よしこ「古代の化石のようなことを言い続けることと、民進党の支持率の低迷は無関係ではない」記事。リンクは張らない。
佐藤正久参院議員(自民)は、テロリストが水源に毒を入れて多くの人を殺害しようと企てたとしても、現行法では実際にテロリストが水源に毒を投げ入れなければ逮捕できないと指摘する
この古代の化石どころか、法的知識が皆無といってもいい事例はどうやら自民党内での説明資料で共有されているものらしく、それについて山尾議員が、殺害しようと企てて、毒物を入手した場合、殺人予備罪が適用できる、摘発できるものを摘発できないと印象捜査するのはやめてほしい、と訴える。山尾議員の質疑にもまともに答えられていなかったので、別に不要とも思いますが、一応付け足しておくと、これ多分、刑法第15章、第142条、147条の飲料水に関する罪に未遂罪がないことを言ってるんでしょうが、目的が殺人である、と明言してるわけで、大臣は毒物が致死性であることなどが要件として必要だといってたけど、別に毒物の毒性について詳細な認識が無くても、枝野さんの質疑において、林局長の答弁にもあったように、未必の故意は当然認められるので、殺意を持って毒物を飲料水に流すことを事前に察知できていたのなら摘発できないなんてことは当然無いです。どうやって事前に計画を知るのかは知らないですけどね。とりあえず自民党内部の法曹の人間はこの事例の公開に疑義ははさまなかったのかな?
さらに、ラインが令状なしの開示を22件やっていることを公表しているけれども、令状があるから大丈夫なんていえるのか、と聞いているのに「令状がないと強制捜査はできないから大丈夫」という答弁をされる金田さん。もうね、ほんとね。でも大丈夫、経読みの立法趣旨、立法事実を途中で変えるのは、精神保健福祉法でもすでにやったよ!金田さんだけじゃない。でもひっくり返してからも3日ぐらいは質疑したけどね。これはひっくり返った当日に採決。もうほんと好き放題だな。
今日も質疑の概要、資料の事前のアップ、ありがとうございます。
条約の要請について整理を求めた上で、予備行為をもってTOC条約を締結するように調査せよ、と平岡秀夫法務大臣時代の質疑を持ち出して、石破茂議員が、「政権が変わったからといって、ころころと態度を変えるな」という旨の主張をしていることに対して、当時の刑事局長が平岡大臣の意向を受けてやっていかなければならないといっているが、その調査の結果はどうだったのかを質疑。林局長は復命の前に平岡大臣が辞任したので、結果というものは存在しない、とおっしゃる。平岡さんの秘書の件は痛恨ですね。
さらに組織的身代金略取等の罪は、組織性の問題については、予備でも共謀でも変わらない(だってこの罪は組織的犯罪の罪だから)が、予備は2年以内、共謀は5年以内となってることを大臣に問いただすが、答えるのは井野俊郎法務大臣政務官、なぜか組織性と結果の重大性について答える井野さん、大臣も当然答えられず、林局長が答弁、組織的身代金略取等の予備罪は存在しないと答弁。これよくわからんけど、たぶん林局長のほうが正しい。
組織的犯罪処罰法の中で規定されている組織的な殺人等の予備罪は、2項として営利目的等略取及び誘拐の積み(営利の目的によるものと限る。)とされて二年以下の懲役と規定されていますが、身の代金略取等予備罪は刑法第228条3項でこれまた2年以内とされているので、そこを勘違いしたのかなと思う。かつて、身の代金略取等が無かった頃は、営利略取等の中で、身の代金略取を読み込んだ判例もあるようですが、刑法225条2が成立した後は、営利略取等の中に身の代金略取等は入っていないと思われるので、刑法第225条の営利に限り組織的殺人等予備罪は適応されないのかなとは思う。これもまぁ当然必要なら予備罪を用意すればいいので、共謀が必要だという論拠にはならないと思うけど、少なくとも、量刑のアンバランスに関するものとしては枝野さんの時の減免規定による整理よりは筋が悪いとは思う。
ああ枝野さんの質疑もっと聞きたかったわ。
TOC条約が要請する、既遂や未遂とは違うということをわざわざ整理しているが、推進行為、アメリカの例で言えばovertactのようなものを予備ではダメだとは書いていないし、立法ガイドは、各国の法体系を覆すような法整備をしてはならないとしていることを冒頭で指摘する(これが緒方さんがやるんだろうと私がおもってたとこ)。その後、「組織的犯罪集団の認識が、構成要件として絶対必要で、条文上明らかで、将来にわたっても解釈が変わらない」ということを明確に確認する枝野さん。維新のアリバイ修正は無意味だけど、この答弁は一応ちょっと意味があるかもしれない。捜査段階での歯止めにはならないけど、裁判段階では、多少の影響を持っているということだとおもう。威力業務妨害、信用毀損の特異性について駆け足で整理する。信用毀損はまさに表現行為の規制であり、実行されていない信用毀損は内心の問題、というのは前回質疑。今回は主に威力業務妨害について。威力の定義、共謀の段階で威力業務妨害が判断できない場合が多いことを指摘。「犯人の威勢、及び人数、並びに周囲の状況より見て、被害者の自由意志を制圧するに足る犯人側の勢力」をどうやって共謀段階で把握するのか。特に、威勢、周囲の状況はむりでしょうね。計画でわかるのは人数ぐらい。マンション建設、基地建設、原発の再稼動を止めようとする反対運動、参加者は、どこまでやる気かはいってみないとわからない、誰もわからない。でも多分参加してる人は犯罪の明確な意思はないけれど、未必の故意はある。林さんは、あらかじめ定められた計画にしたがって、犯罪実行の具体的かつ現実的な合意がいるから大丈夫、という。これって前回の、組織的犯罪集団と、外部の人も含めて、計画を知らない人がいてもいい、実行部隊との関係を多分意図的に混同してるので、当然枝野さんに、混ぜるな危険といわれる。さらに、マンションの反対運動、基地反対運動の人たちの結合の基礎としての共同の目的は何か、と聞く。
枝野
「マンション建設の反対運動の、基地反対運動の、あるいは、環境を破壊するなんたらの反対運動の結合の目的はなんですか」
林
「まさしく委員が質問のなかで言われたことがまさに、共同の目的に当たります。マンションの建設反対、あるいは環境の保護、とかそういったものが共同の目的になろうかと思います。」
枝野
「これらは全部ね、相手方見れば業務なんですよ。マンション建設するのは、業者に取ったら業務なんです。基地を建設するのは、国交省、防衛省に取ったら業務なんです。環境破壊になる建設、国土交通省なのか、農水省なのかわかりませんけど、そこにとっては業務なんです。それらをやめさせることをのものが、これらの団体にとっては共同の目的そのものなんです。そのために、デモをやったり、座り込みをやったり、いろいろなことをやるわけです。多くの人たちはそのことが業務妨害にあたるかどうかなんて意識しないでやっている。まさに実際に行ってみないと、威力業務妨害罪の境目を越えるかどうかは、組織を作った段階では誰もわかんないんですよ。実際にやってみたら行き過ぎてしまった。刑法としては当然未必の故意は認められますよ。だから危ないんですよ。共同の目的自体が業務を止める、あえて言えば業務を妨害することなんですよ。妨害という法的な評価が入るのは適正な範囲を逸脱したときですけど、それは実行してみなきゃわからない。計画のほうには、具体的な計画ということで未必の故意を否定はできないだろうけど、それだけではダメだというかもしれないけれど、(組織的犯罪集団の認定に際しての)共同の目的には未必の故意で足りるんじゃないですか」
林
「マンションの反対が共同の目的であっても、その共同の目的を達成するためにさまざまな手段があると思います。何も業務妨害という形での、法定刑に当たる行為、それを手段として、必ずその手段でなければ、参加しないと、そういうことでなけらば、犯罪実行が共同の目的となっているというわけではないわけであります。」
枝野
「まさに本質が出てきました。いろんな運動の仕方があります。マンション建設が一番いいかもしれない。基地だと多くの国民の皆さんが、私関係ないわって思っちゃうかもしれない。しかし近くに高層マンションがたつ、日当たりの問題が出る。これは反対だ、と自治会で話し合う。デモとか座り込みとかやると、威力業務妨害になっちゃうかもしれないから、それはやめておこう。こういう萎縮効果があるから、少なくとも威力業務妨害罪のようなものは外す、あるいは未必の故意では足りない、明確に犯罪の実行目的がなければならない、せめてそういう話にしていかなくちゃならない。そういう段階に行く前に終局して採決してるから怒ってるんですよ。」
労働運動では、団体交渉は、威力業務妨害、偽計業務妨害に外形上区別がつかないので、労働組合法で明確に除外されている。こういう立て付けにしている理由は、まさに区別がつかないからで、なぜわざわざ除外規定とかを設けているかというと、どうみても労働組合は、(テロ等準備罪での)2条の団体に該当するからでしょうと。労働組合は、明確に除外されているが、類似の反対運動などは、当然同様の混同を生む、という話をして終了。ここんところも、もっと時間があればなぁという感じ。実行の手段は複数ある中で、その中のとりうる手段の一つが犯罪の場合、捜査に着手するのかどうかとか、当然発生する疑問だけど、どうするんだろう。
もうこれ金田さんでは、安倍さんか菅さんが言い出した「一般の方々は捜査の対象とならない」は覆せないんだから答弁不能。
警察庁の官房審議官に、警察が、一般人を捜査の対象とすることはないのかについて延々と聞くものも、必要な情報収集をするだけだから、テロ等準備罪とは関係ないと答えるだけ。当然金田さんの答弁の否定はできない、ということしか確認できない。ひたすらにわかりにくく、「捜査範囲は法務省の答弁どおり」(これ汎用性高い)でかわしていく。逢坂さんの、「警察法2条に定める情報収集の対象者に法令上限定はありますか」という質問はうまかったけど、当然まともには答えない。まぁ逢坂さんのスタイルはこの短いのには合わないね。
実際の組織的詐欺事件とし立件された事例から、事後的に組織が認定されていったことをもって、嫌疑を持って、どこまで対象の範囲になるのかということについては捜査側の恣意性がどうしても消えないだろうと。林さんは、捜査の対象については、とうぜんどういう計画で、どういう合意があったかということを調べていくことになる、リアルタイムに現在行われている犯罪に限らないという旨を答える。井出さんは、今までの捜査とは、証拠の量、質がぜんぜんかわってしまうから危ないっていってんですよ、という話。そのあと、合意に関わった場合の離脱の判定はどうするのかということを整理。共謀共同正犯からの離脱でも個々の事件において、別々に判断されてきたが、整理すると、離脱するものが、ほぼ全員に対して、離脱の意志を伝えなければ、離脱したことにはならない、という答弁。当日、まぁ臨機応変にうまくやってくれ、ぐらいの感じで、集まれよ、といわれた人の離脱について議論した後、特定機密保護法でも配慮規定がついた上に、国会の中にいちおうチェック機関がある、通信傍受も立会い条件は消えて、拡大はされたが、それでも一応配慮規定はあるし、令状の歯止めはある。GPS捜査については、最高裁判決が出るまでに少なくとも10年間任意捜査で使っていたような警察が、果たしてこの法律のような規定が無い状態で、適正に任意捜査ができると思えない、という話でしめる。
上西小百合さんは、公安を警察から外せ、という主張に対する、権限の濫用はない、警察の監視強化は不要とした金田大臣に、自分の名前を勝手に使ってた風俗店だかの捜査で、警察が、上西さんとなんか関係ないのか、としつこく聴いた上で、マスコミに上西さんの名前を出してご注進をしていた例をひいてから、警察がまともにやれるとは思えないというような主張。金田さんをひとしきり馬鹿にした後、答弁させる。金田さんは一応冷静に交わした後、時間切れのなか、丸山穂高議員が院外からわざわざやってきて採決を促す役割をやることは、維新が国にとって害悪にしかなってないことを示していて恥ずかしい、という主張。まぁご本人はサボっておでかけとかされて、除籍されたわけだけど、民進党に頭を下げて、5分でも欲しい、というような形でもらったみたいですが、心を入れ替えられたのかな。
この藤野さんの質疑はよかった。安倍さんの立法事実と、金田さんの立法事実が答弁する日によって異なり、こんな不確定な立法事実にもとづいて立法することは許されないことを指摘。流出した、日本在住ムスリムの監視、その家族に至るまで、イスラム系テロの候補者として、身体的特徴や口座情報、金銭の出納状況まで精細に調べていることについて、警察に今もやっているのか、と聞く。当然警察庁は、捜査に差し支えるからという理屈で答えない。国連の委員会の中で、宗教や人種に基づいて、予断を含んだ捜査が行われている実態についての改善指示が出ていることを政府に答弁させる、など、筋道もよかった。
また休日に赤旗を配っていた公務員を29日間、朝から晩まで、捜査員が延べ170名、ビデオ等で監視していた件で、最高裁で被告勝訴になった事例。この公務員と接触した人の身体的特徴を記録、氏名等を調べようと、行動確認をしていた件について。
藤野
「警察が動き出したということは、ターゲットになった人だけじゃなくって、その人に接触した人についても、捜査の対象になっている。一般人は捜査の対象とならないとおっしゃっていますが、警察が目をつけた人の知り合いだったら、警察にマークされて行動確認される尾行される。大臣、この資料で明らかじゃないですか」
金田
「そもそも一般の方々という言葉を私ども使ってまいりましたが、使用される文脈でその意味は異なると思いますが、我々はテロ等準備罪の捜査の対象とならないという文脈においては、組織的犯罪集団とかかわりの無い方々、言い換えればなんらかの団体に属さない人はもとより、通常の団体に属して、通常の生活を送っている方がたという意味で用いております。そして捜査というのは犯罪の嫌疑があるものに行われるものであって、その被疑者と一定の関係を有するものから事情を聞く、というような場合、その事案の解明に必要な限度において、捜査が行われることはありうるんですけれども、特段の理由が無いのに、被疑者でない人物の行動監視を行うことは想定しがたい。あくまで被疑者の嫌疑を解明するために行われるものであって、その人物を被疑者として行われるものではありません。したがって一般の方々がテロ等準備罪の被疑者として(NEW)捜査の対象となることはないのであります。」
この被疑者は最高裁で無罪になった一般の人だと思われるけど、共産党シンパだったから監視対象になったわけね。共産党員と接触すると、監視の対象になりますよ、という話ですよね。この件も、志布志事件も、和歌山の選挙に行こうっていう話でも、大垣の市民監視事件でも全部警察は謝罪していない。そんな組織に、共謀罪を与えたら、どんな人権侵害が発生するかわからんよ、という話。
いきなりやってきて今までの議論の内容をくさし始め、維新の修正内容を盛大に宣伝する。どうぞ、巣におかえりください。
土屋理事が動議するも、紙、マイクを野党理事に抑えられて、動議の内容、鈴木委員長の整理も全部聞こえなかったけど、与党議員起立。国重徹議員が、付帯決議を読み上げる。速記がとまる。また議事録の捏造が確定する事案ですなぁ。聞こえなかったけど、速記はとまったし、与党議員もなんかしらないけどずっと立ってたし、可決したみたいね。
京都府木津川市と奈良県奈良市にまたがるイオンモール高の原の話
イオンモール高の原が、同じく市町境をまたぐ奈良登美ヶ丘、京都桂川、四條畷やイオン半田店と違う点は、警察の管轄が分かれるということ。そのため、両府県警は造成工事のころから協議を続け、事件や事故に備えてイオン(当時)に境界線を引くよう申し入れをすることになった。その結果、イオンモール高の原だけ通路、階段、駐車場、そして電機整備室にまで線が引かれている。
ただ、もし府県境の真上で万引きなどが起きたとき、権限争いが起こるかと言えばそうではなく、あらかじめ床面積の大きい方の警察が担当すると決められている。そのためか、通路に線が引かれていても専門店の中にはなく、駐車場も車止めが黄か緑のどちらかに色分けされている。
電話を両市から引くことはないため、実際にはどこで事件が起ころうともモール内の防災センターを経由して京都府警に一報が入ることになり、そのまま京都府警が駆けつけてから管轄する府県警に引き継ぐ(携帯電話から入電した場合は奈良県警のことも)。
巡回には両方からやってくるが、防犯訓練やイベント、啓発活動は両方のときと一方だけのときがある。単独で店にポスターを配る場合は、府県境でUターンするなんて光景も。
京都側の相楽中部消防組合消防本部と奈良側の奈良市消防局がオープン前に事前協議を行い、防災訓練、消防点検などは京都側が担当すると決められ(よそでも同じで、例えばイオンモール京都桂川だと京都市。Honda Cars 奈良中央 高の原店だと奈良市)、喫煙等も相楽中部消防組合火災予防条例第23条により制限される。ただし、11月の消防フェアは奈良市消防局北消防署と相楽中部消防組合消防本部の共催。
火災発生時も警察同様、電話の関係で京都側に入電するが、そこから奈良市消防局にも出動要請する(携帯電話の場合は逆もあり得る)。一方、救急は入電した側が出動し、いつも両方から来るということはない。ちなみに、奈良市消防局と相楽中部消防組合消防本部は全国で初めて、都道府県を超えたはしご車の共同整備を目指している。
スク革や東京カルチャーカルチャーなどで、京都側で使えないと紹介された奈良県の商品券。奈良側では使えるのかというとそういうわけでもない。地方消費税の税収が少ない奈良県は、奈良側のみ参加を認めているので、平城遷都1300年記念プレミアム商品券(2010・2011年)、せんとくんプレミアム商品券(2011年)では確かに県の方針に従ったが、生活応援せんとくんプレミアム商品券(2014年)、せんとくんプレミアム商品券(2015年)ではなぜか全店舗で参加を見合わせた。一方、奈良市は京都側でも使用を認めた。
奈良側でも京都府の最低賃金が適用される。ただ、以前は「高の原店に研修に行った時奈良の最低賃金がどうたらって裏に書いてあったんだけど」といった声も。
商業施設の住所決めは法務省の管轄になるが、法律上の決まりはない。高の原は京都側のフロア面積が広く、事務所も京都側のため京都府木津川市相楽台1-1-1。
映画館は奈良市側にあり、「Yahoo!検索大賞2016」奈良県部門賞にも選ばれたが、興行場法や条例に基づく営業許可は京都府が出し、府の青少年の健全な育成に関する条例が適用され、生活衛生同業組合京都興行協会に所属している。そのため、近鉄奈良駅近くの映画館が閉館した際には、徳島市も映画館がなかったのに「県都で唯一 映画館ゼロに」と報道され、山口市の映画館がなくなってからも、なぜか奈良市だけが全国の新聞・テレビ・ラジオやネットでないない言われる羽目に。
無印良品 イオンモール高の原は奈良市側にあるが、住所は京都府のため、奈良市は無印良品 近鉄奈良が閉店してから無印良品 ならファミリーがオープンするまでの間、三重県津市とともに無印良品のない県庁所在地となった。
奈良側にある「ゆめはんな歯科クリニック高の原」「ポシブル」はなぜか住所が奈良市右京1-6-1で、「サンマルクカフェ」もレシートだけ奈良市。また、京都側、奈良側に関係なく木津川市相楽台1-1-1と相楽台1-3が混在しているが、店舗の入れ替わりに伴って相楽台1-3は減少しつつある。
京都府民は、0歳から中学校卒業まで保険診療の自己負担額が200円だけで済むが、モール内のゆめはんな歯科クリニック高の原の場合は住所が奈良市のため、一度自己負担金を支払った後、支給申請書を役所に提出しなければならない。
京都側、奈良側関係なく市外局番は木津川市の0774。公衆電話も同じで、置かれているタウンページは京都府宇治・山城地区版。イオンモール高の原のある平城・相楽ニュータウン(京都府・奈良県奈良市)は、ネットが普及するまでタウンページが分かれていることが不便だった。
奈良市水道局と京都府営水道の両方から供給され、テナントごとに床面積の大きい方と契約する。水道代節約のために地下水を利用する企業も多いが、イオンモール高の原では使用していない。
搬入口は京都側と奈良側がある。また、廃棄物は発生した市ごとに分別と出し方が異なるため(奈良市は透明・半透明の袋であればよいのに対し、木津川市は指定ごみ袋。これはイオンモール京都桂川など他の施設も同じ。)、ごみ集積所が2か所。なお、両府県にまたがるテナントは床面積の大きい方に合わせる。
店舗部分がより多く属する方の都道府県に届け出なければならない(大規模小売店舗立地法についての質問及び回答集より)。
京都府地球温暖化対策条例、京都府再生可能エネルギーの導入等の促進に関する条例により、特定建築物再生可能エネルギー導入計画書・報告書の提出が義務づけられている。
建設時、古都の眺望を守るため奈良市側のみ31m高度地区に指定されており、木津川市側は商業地域であることを理由に制限を設定する考えはないとした。
しかし、第一種低層住居専用地域と接しているという京都府内でも2ヶ所しかない特異な環境であることから、隣接する用地(現在はマンションとイオンモールの増床予定地)の売却を機に、木津川市も都市計画審議会で高さ制限を設けた。
木津川市側の高の原地区整備計画区域に設置する広告物は、木津川市屋外広告物施行規則第7条に定める基準に該当し、かつ、次の各号の条件をすべて満たさなければならない。
また、奈良市側も高の原駅周辺の平城ニュータウンにおいて、奈良市屋外広告物条例施行規則に定める基準に該当しなければならない。
関西文化学術研究都市平城・相楽地区のセンターゾーン(京都府域)における建築物等の新築、増改築、移転、外観の変更(小規模行為を除く)については、関西文化学術研究都市(京都府域)における建築物等の整備要綱に基づき、建築物等の整備計画を京都府知事に提出しなければならない。
木津川市は「木津川市自転車等の放置防止に関する条例施行規則」第3条第1項において近鉄高の原駅付近を自転車等放置禁止区域に指定しており、奈良市も同様に近鉄高の原駅周辺を禁止区域としている。
もともと「きょうと子育て応援パスポート」協賛店があり、2015年11月‐12月に「なら子育て応援団」が加わったことで2種類の協賛店が混在することになったが(相互利用は可)、2018年2月28日に一部統合された。
住所が京都府のため、地域初出店の店がオープンした場合、奈良側に位置していたとしても京都1号店ということになり、奈良1号店にはならない。そのため、LEEPHやG-LAND EXTREME、Zoff、イノブンのように、既にイオンモール高の原の奈良側に出店している店でも奈良県内の他の商業施設(イオンモール橿原、ならファミリー、イオンモール大和郡山…)が奈良1号店となるが、稀にAWESOME STOREのように、イオンモール高の原とイオンモール橿原の両方で奈良初を名乗ることもある。
奈良県とイオン株式会社は「連携と協力に関する包括協定」を結んでおり、2017年度は「奈良イチ押し商品展示販売会」を、2018年度以降は月1で「奈良のいろどり良品販売会」を開催。また、2015年度から奈良県が主催する障害のある人が作った授産商品の販売会「はたらく障害者応援フェア」を開催している。
京都府と奈良県の両方から中学・高校の吹奏楽部、高校の書道部を招いて演奏会、高等学校書道パフォーマンスグランプリを開催したり、イオン高の原店・イオンシネマ高の原・ユニクロで中学生の職場体験を受け入れたりしているほか、2014年からは2月に京都府立南山城支援学校高等部生徒の販売学習「ときめきショップ」を開催している。
2011年3月に奈良県と、2011年9月に京都府と締結している。
総合スーパーのイオン高の原店では、京都府木津川市・奈良県平群町からの近郊野菜や奈良の「大和牛」「大和肉鶏」「ひのひかり」「近藤豆腐店」「奈良屋本店」「平宗」「山崎屋の奈良漬」「奈良鹿ないカレー」、京都・奈良両方の地酒を取り揃えている。また、2010年に「おいしい奈良産協力店」に認定されたほか、木津川市農で頑張る協議会が2017年から毎月第2土曜日・日曜日に朝市「みのりフェア」を開催したり、2018年12月20日から登録農家が直接持ち込むコーナーを設けたりしている。
http://anond.hatelabo.jp/20170512175648
私にこたえられる質問の類ではないので、あくまで私の私感にすぎないことはご承知おきを。
こういった法改正の欲求がどういったところにあるのか、というのは、いろいろな修正を受ける前の、粗削りな段階が一番わかりやすいと思うので、それを調べます。国会で初めて議論されたのは、1982年IBM産業スパイ事件で、IBMの新商品情報を手に入れようとした日本企業の社員(日立と富士通)を、それと承知の上で、要は盗品と知った上での輸送の共謀をしたということで、国際捜査共助に基づいて、アメリカから日本在住の社員12人の身柄引き渡しを求められた事件。これで日本には共謀段階での処罰規定はないから、引き渡しには応じられないのではないか、という野党側に対し、日本の12人が、それぞれ個別に日本とアメリカでともに犯罪とされることをやっていないかを調べてからでないと、引き渡し出来るともできないとも言えない、みたいな議論はされています。結局身柄の引き渡しは行われませんでしたが、このIBM産業スパイ事件以降、激化して来る日米貿易摩擦の中で、この件を嚆矢とした共謀罪の制定要求がアメリカからあったとしてもおかしくないと思いますが、この際は具体的な動きはありません。
その次に国会で共謀罪が議論されるのは2002年に、新聞記事で、TOC条約の議論に向けて日本でも共謀罪を制定する、という新聞報道があったことを質した坂上議員の質疑ですが、この際は、法務省が報道を完全否定する形で質疑はほとんどされていません。しかし実はこの前に、長尾立子法務大臣(橋本内閣)が法制審に諮問しているのです。きっかけはおそらくですが、オウム真理教事件です。
この法制審に提出された組織的犯罪刑事法整備参考試案及び事務当局説明要旨には、
一 諮問の背景
近年、暴力団等による薬物、銃器等の取引やこれらの組織の不正な権益の獲得・維持を目的とした各種の犯罪のほか、いわゆるオウム真理教事件のような 大規模な組織的な凶悪事犯、会社などの法人組織を利用した悪徳商法等の大型経済犯罪など、組織的な犯罪が平穏な市民生活を脅かすとともに、健全な社会経済の維持、発展に悪影響を及ぽしかねない状況にある。
と書かれており、オウム真理教の一連のテロ事件に対応するための議論であったことがわかります。これは、当時の報道を記憶されている人だったならばわかると思いますが、坂本堤弁護士一家殺害事件や、公証役場事務長逮捕監禁致死事件で、オウムの犯罪に関する情報を複数得ていながら地下鉄サリン事件を防げなかったという強い批判があったので、その批判をかわす目的で、組織的犯罪に関する刑事法の整備が不十分であることを論拠にしようとしているのだと、私としては考えます。
この文書には、組織的犯罪への加重量刑、犯罪収益の取り締まりなどとともに、章立てて「令状による通信の傍受」という項があります。ここに、数人による共謀の存在が疎明されたときに、令状を取得し、盗聴を可能とすることについての意見を求めています。この段階で対象となっているのは、殺人や誘拐などのいわゆる重大犯罪と、麻薬取引等のいわゆるやくざ案件です。その中では以下のように諮問されています。
1 令状による傍受の要件等
(1) 検察官又は司法警察員は、次の各号のいずれかに該当する場合において、犯人により犯罪を実行し又は実行することに関連する通信(電話又はファクシミリによる通信、コンピュータ通信その他の電気通信であって、その全部又は一部が有線によって行われるものをいう。以下同じ。)が行われると疑うに足りる状況があり、かつ、犯人を特定し又は犯行の状況若しくは内容を明らかにするため他に適当な方法がないと認められるときは、通信当事者のいずれの同意もない場合であっても、裁判官の発する令状により、犯罪を実行し又は実行することに関連すると思料される通信を傍受することができるものとすること。
ア 死刑、無期懲役若しくは無期禁錮の定めのある罪又は別表5に掲げる罪が犯されたと疑うに足りる充分な理由がある場合において、当該犯罪が数人の共謀によるものであると疑うに足りる状況があるとき
イ アに記載する犯罪が行われ、かつ、更に継続して行われると疑うに足りる充分な理由がある場合において、数人の共謀によるものであると疑うに足りる状況があるとき
ウ ある犯罪がアに記載する犯罪の実行のために必要な行為として行われ、当該アに記載する犯罪が行われると疑うに足りる充分な理由がある場合において、当該アに記載する犯罪が数人の共謀によるものであると疑うに足りる状況があるとき
このウがいわゆる共謀罪に当たるものですが、共謀罪として最初から出てきたわけではなく、共謀段階での捜査ということになっています。動機はやはりこのあたりなのではないかと私は考えています。現状民進党などが指摘している、内心だけの初犯の犯罪の共謀をどうやって探知するんだ、という指摘が実はクリティカルで、政府の答弁では、監視が目的でない、としていっているのですが、出てきた背景を考えると、令状実務を考えて警察が調べたいと思った電話やメールやSNSなどの情報開示を手軽に行いたい、ということが、ことの端緒を考えるとどう考えても本丸だと思うのです。この流れは結局犯罪捜査のための通信傍受に関する法律(平成11年)にも同時につながっていますし、昨年対象犯罪が拡大したところです。この法律ができた時の騒ぎに比べて、対象犯罪の拡大は実にあっさりと通過しましたが、このテロ等準備罪が通信傍受の対象犯罪となれば、当初の目的が達成されることになるのだと思います。
この法制審の議論をしているような段階で、TOC条約が出てきたので、これ幸いとばかりに対象を4年以上としましょうといって600、700と広げていったのが小泉政権時代の案でした。その後、平岡秀夫議員や保坂展人議員などの質疑に応じる形で対象犯罪の数はかなりテロや組織的犯罪にしぼられて百数十としましょうとなったのが00年代中盤の議論、そして安倍政権では小泉政権時代の案に先祖返りしてから出発して、対象犯罪を277とした、ということです。TOC条約などは私がなんども書いている通り、異議が出ようが出まいが、条約2条等を留保することで締結自体は可能です。その後留保の取り下げについて議論してもいいわけです。それをやらないというのはこれを錦の御旗として、できるだけ範囲を広げていきたいという欲求があるからだと思います。私も、これを転び公妨のように、反対運動等や労働運動を取り締まることを主目的とはしていないだろうとは思います。あくまで、「それにも使えるな」という程度の認識だと思います。
警察は捜査上の人権侵害についてきわめていい加減に考えていることは明らかなので、結構単純に、「あやしいっておもったやつをもっと簡単に調べられるようにしてほしい」という動機がほぼすべてなんだと思いますよ。そしておそらく現在の安倍さんたちのような保守派の政治家たち自身は、「自分たちは濫用するつもりはない」と結構本気で思っているとも思います。でも法律の立てつけとしてどうとでもできるよね、という話で、このあたりの未来への想像力、人権侵害の重要性というものは、彼らにいつもいつも軽視しているので、「ごちゃごちゃうるせーな」という態度なんだと思っています。
これは全部あくまで私の私感の話です。
http://anond.hatelabo.jp/20170505090837
の続きです。
「(注)その他,マネーローンダリング罪,司法妨害罪等の犯罪化等が義務付けられており,今回,現行法では足りない罪の新設等の法整備も行います。」とcorruptionの記載をしていないところにも表れている通り、懲役5年以下規定がある公職選挙法、懲役15年以下の特別公務員職権濫用致傷、5年以下のあっせん収賄罪等々が、何の留保もなく除外できる
うち、汚職に関しては既に十分に条件を満たす国内法があるため書かれてないと思われるが、記載すべきとする理由は何か。
((この法務省の文言がある文書(法務省:組織的な犯罪の共謀罪に関するQ&A)は2004-02-20のもの。司法妨害関連はよく分からないが、マネーロンダリング罪(犯罪による収益の移転防止に関する法律)の施行は2007-04-01。))
汚職に関する法が条約の要求を十分に満たさない、という主張なのだろうか。
[国会ウォッチャー]外務大臣政務官「TOC条約に留保を付して締結することは可能」
http://anond.hatelabo.jp/20170502181320
への疑問を列挙してみました。
あと、できるだけソースへのリンクを付けてもらえるとありがたいです。
連邦法における刑罰は、州法を超える範囲をカバーしているわけではなく、州をまたいだ犯罪や国際犯罪に限定されているので、州法では犯罪じゃないけれど、連邦法では犯罪になる州内の犯罪というものは存在しないのです
これはどこから出てきた話なのか。
たとえば脱税にしても、地方税のものと歳入法に関するものとで後者は連邦法である。
元文
U.S. federal criminal law, which regulates conduct based on its effect on interstate or foreign commerce, or another federal interest,
増田訳
ちなみにGoogle翻訳
元文では「or another federal interest」は明確に分かれてるが増田の訳では「連邦の利益」に「州をまたいだ、または国際的な通商等」がかかっていて、曖昧になっている。
https://treaties.un.org/Pages/ViewDetails.aspx?src=IND&mtdsg_no=XVIII-12&chapter=18&lang=en
The United States of America reserves the right to assume obligations under the Convention in a manner consistent with its fundamental principles of federalism, pursuant to which both federal and state criminal laws must be considered in relation to the conduct addressed in the Convention. U.S. federal criminal law, which regulates conduct based on its effect on interstate or foreign commerce, or another federal interest, serves as the principal legal regime within the United States for combating organized crime, and is broadly effective for this purpose. Federal criminal law does not apply in the rare case where such criminal conduct does not so involve interstate or foreign commerce, or another federal interest. There are a small number of conceivable situations involving such rare offenses of a purely local character where U.S. federal and state criminal law may not be entirely adequate to satisfy an obligation under the Convention. The United States of America therefore reserves to the obligations set forth in the Convention to the extent they address conduct which would fall within this narrow category of highly localized activity. This reservation does not affect in any respect the ability of the United States to provide international cooperation to other Parties as contemplated in the Convention.
アメリカ合衆国は、本条約が要請する義務を担う権利を留保するが、それは、連邦制の基本原則と両立するという考え方の中で、連邦法と、州法の刑法の両方が、本条約で規定されている行為との関係で考慮されなければならないからである。連邦法での刑法は、州をまたいだ、または国際的な通商等の連邦の利益に影響を与える行為を規制しており、合衆国内での、組織的犯罪に対する戦いでの基本的な法制度となっており、これは(条約の)目的に対して効果的であるといえる。連邦法での刑法は、犯罪行為が州をまたがない、国際通商等の連邦の利益に関わらないという稀なケースでは適用されない。かかる純粋に地方的な性質の犯罪については、連邦法、州法のいずれも、本条約に基づく義務を十分満たすとは言えない状況が少数ではあるが想定される。したがって、アメリカ合衆国は、純地方的な活動に関したせまいカテゴリーにおさまる行為に関しては、本条約で規定された義務を留保する。この留保が、本条約の他の締結国に対する協力をするというアメリカ合衆国の能力に影響を与えることはない。
合衆国は、条約に定められた行動に関連して連邦および州の両方の刑法を考慮しなければならないという、連邦主義の基本原則に合致する方法で条約上の義務を引き受ける権利を留保する。州または国外の商取引やその他の連邦政府の利益に基づいて行為を規制する米国連邦刑法は、組織犯罪と戦うための米国内の主要な法制度としての役割を果たし、広くこの目的のために有効です。連邦刑法は、そのような犯罪行為が州際通商や外国貿易、あるいはその他の連邦政府の関心事を含まないまれなケースには適用されない。このようなまれな犯罪には、米国連邦刑法と州刑法が条約に基づく義務を完全に満たしているわけではないかもしれない純粋に地元の性格のものが考えられます。したがって、米国は、この高度にローカライズされた活動のこの狭いカテゴリーに該当する行動を扱う範囲で条約に定められた義務を留保する。この保留は、いかなる点でも、条約で検討されているように他国に国際協力を提供する米国の能力に影響を及ぼさない。
ローカルな犯罪に対しては州法を整備することなく、留保するよ、といっているので、これはかつての民主党政権が提案していた、越境性を根拠にした法律を整備して、それ以外は留保する、という手法そのものです。
民主党案は条約が要求する範囲より明らかに狭い範囲となっているが、米国はそうではない。
米国の共謀罪の範囲については、米国国務省法律顧問部法執行及び情報課法律顧問補の書簡で米国の見解がなされてる。
[資料]共謀罪、米国・国務省から日本政府への書簡 - 保坂展人のどこどこ日記
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/022ac5e3340407dfbdf8316c175e041f
あります。すべての州が共謀罪の規定を有しており、ほとんどの州は、一般的に1年以上の拘禁刑で処罰可能な犯罪と定義されている重罪を行なうことの共謀を犯罪としています。
3.限定的な共謀罪の規定を有しており、本条約により禁じられている行為を完全に犯罪としていない州は」どこか。
アラスカ州、オハイオ州及びバーモント州の3州のみが限定的な共謀罪の規定を有しています。もっとも、仮に犯罪とされていない部分が存在したとしても、連邦刑法は十分に広範であるため、本条約第5条に規定される行為が現行の連邦法の下で処罰されないということはほとんどあり得ません。合衆国の連邦法の構造は他に例を見ないほどに複雑であり、したがって、ある行為を処罰し得るすべての法律を挙げることは実際上不可能です。
4.本条約で犯罪とすることが義務付けられている行為が連邦法でも州法でも対象とされていない場合は、どの程度珍しいのか。
確かにそのような場合が存在する可能性は理論的にはありますが、合衆国連邦法の適用範囲が広範であることにかんがみれば、金銭的利益その他の物質的利益のために重大な犯罪を行なうことの共謀的又は組織的な犯罪集団を推進するための行為を行なうことの共謀が何らかの連邦犯罪に当たらない場合はほとんど考えられません。
そもそも連邦法が十分に広い、ただ複雑であるため理論的に完全とは言い切れないよ、という意味での留保。
この条項は、そもそも第3条において、transnationalな犯罪を対象とする文言があるのにも関わらず、付されている矛盾をはらんだ表現になっています
第3条には
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/treaty156_7a.pdf
この条約は、別段の定めがある場合を除くほか、次の犯罪であって、性質上国際的なものであり、かつ、組織的な犯罪集団が関与するものの防止、捜査及び訴追について適用する。
とあるので単に「別段の定め」なだけでは。
要はこの項目は、マネーロンダリングや汚職、裁判の妨害といった犯罪に国際性の要件がなくてもいいよ、という意味だと解説しているので、外務省の説明とは全然違うじゃねぇかっていうね。
解釈ノート(Legislative Guid)III-A-2に条約で明示的に要求されてるのでなければ国内法の犯罪要件に国際性や犯罪集団の関与を含めるべきでないと書かれている。
これは法の要件にそれらを含めると複雑になり執行に支障が出ることがある為。
https://www.unodc.org/pdf/crime/legislative_guides/Legislative%20guides_Full%20version.pdf
In general, the Convention applies when the offences are transnational in nature and involve an organized criminal group (see art. 34, para. 2). However, as described in more detail in chapter II, section A, of the present guide, it should be emphasized that this does not mean that these elements themselves are to be made elements of the domestic crime. On the contrary, drafters must not include them in the definition of domestic offences, unless expressly required by the Convention or the Protocols thereto. Any requirements of transnationality or organized criminal group involvement would unnecessarily complicate and hamper law enforcement. The only exception to this principle in the Convention is the offence of participation in an organized criminal group, in which case the involvement of an organized criminal group is of course going to be an element of the domestic offence. Even in this case, however, transnationality must not be an element at the domestic level.
一般に、この条約は、その犯罪が本質的に国境を越え、組織された犯罪集団を含む場合に適用される(第34条、第2項参照)。
しかしながら、本ガイドの第II章A節でより詳細に説明されているように、これはこれらの要素そのものが家庭内犯罪の要素となることを意味するものではないことを強調すべきである。 逆に、起草者は、条約または議定書で明示的に要求されている場合を除いて、家庭内犯罪の定義にそれらを含めるべきではない。 国境を越えた組織や組織された犯罪グループ関与の要件は、不必要に複雑になり、法執行を妨げることになります。 条約のこの原則に対する唯一の例外は、組織化された犯罪集団への参加の犯罪であり、その場合、組織化された犯罪集団の関与はもちろん国内犯罪の要素になるだろう。 しかし、この場合であっても、国境を越えたものは国内レベルの要素であってはならない。
前の方でウクライナに関する答弁が引用されてるが、ここの話で重要なのは犯罪の範囲が絞られているのかどうかのはず。当然政務官も分かっていてそれに関する発言をしているのだが、なぜか増田はそこを略している。
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/163/0004/16310210004006c.html
ただし、ウクライナの留保及び宣言の趣旨につきましては、同国における四年以上五年未満の自由刑が定められている犯罪が存在するかどうかなど、ウクライナの法体系を踏まえて検討する必要があり、現在、私どもはウクライナ政府に照会しております。まだ回答についてはいただいておりません。
したがいまして、ウクライナの本件留保及び宣言の趣旨及びその条約上の評価につき、現段階で、長期四年以上の自由刑を長期五年以上の自由刑に限定したものと言えるかどうかを含め、確定的なお答えをすることは今困難だと思っています。
その後照会の回答についても委員会で話されている。
ウクライナは(条約法条約第19条的な意味での)留保を行ってない。
ウクライナの共謀罪は条約で求められてるものより広範囲である。
したがってウクライナの話を元に条約第2条の対象犯罪を狭められるとするのは間違いとなる。
第164回国会 法務委員会 第21号(平成18年4月28日(金曜日))
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/000416420060428021.htm
その内容といたしましては、この留保及び宣言は、本条約とウクライナ刑法の関係を説明するために行われたものにすぎないのであって、国際法上の意味での留保を付す趣旨ではなく、本条約第五条1(a)(i)に言ういわゆる共謀罪に相当する行為は、ウクライナにおいても広く処罰の対象とされている旨の回答を得ました。
具体的な法文の説明もございまして、ウクライナ刑法第十四条では、二年を超える自由刑が定められた犯罪について共謀することが処罰の対象とされている、条約上義務とされている犯罪対象より広い範囲の犯罪について共謀罪が設けられている旨の説明がございました。したがいまして、説明のとおりであれば、対象犯罪を限定しているということにはならないと考えております。
国内法の原則に則って、とわざわざおっしゃっていただいていて、我が国の刑法原則は、内心ではなく、準備行為等のなんらかの実行が伴って初めて処罰される、という原則があるのだから、第34条2項を留保して、越境性を持たない犯罪には適用しない旨を記載すればそれでいい
とりあえず勘違いする人が居るかもなので、改正案には準備行為が必要になってることを明示してあるとありがたい。
http://static.tbsradio.jp/wp-content/uploads/2017/03/kyobozai20170228.pdf
第六条の二 次の各号に掲げる罪に当たる行為で、テロリズム集団その他の組織的犯罪集団(団体のうち、その結合関係の基礎としての共同の目的が別表第三に掲げる罪を実行することにあるものをいう。次項において同じ。)の団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるものの遂行を二人以上で計画した者は、その計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行われたときは、当該各号に定める刑に処する。ただし、実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する。
第2条の(b)を留保すれば、すでに組織的殺人や強盗などは共謀段階で処罰可能であり、人身売買等のいくつかの法整備をすれば、実行行為の伴った処罰に関してはすでに広範な共謀共同正犯が実質的に認められているので、一般的な共謀罪はいらない
ここで言われてる殺人、強盗、人身売買、などのレベルのものだけだと条約が求めてる範囲(長期4年以上)からずいぶんと離れてしまうのでは。
逆に、留保が認められるほど、同等の法整備というのは共謀罪があることとどう違ってくるのか。
国会がないと暇です。なので、昔の議事録とかを掘り出して読みます。タイトル詐欺の一種です。発言者は小野寺五典、当時の外務大臣政務官。この議事録を読んでいて思ったのは、平岡秀夫さんが落ちて、岸信夫さんが通る選挙って何なんだろうなっていうことでしたが、それは有権者の判断なので仕方がないのですし、詐欺の前科者が告知義務違反をしてを政務秘書官登用してしまった、というのもいたかったんでしょうが。
「そこで、この条約について言えば、私がいろいろな人たちから調べていただいたことによりますと、条約に基づく国内法制化の中で、ウクライナが、この条約の中で重大犯罪というものが四年以上の自由刑またはそれ以上の自由刑というようなことになっているけれども、この点について留保あるいは解釈宣言をして、ウクライナについては懲役五年以上のものについて重大な犯罪とするというような国内法制化といいますか、国内法との関係を整理されたというふうに聞いておりますけれども、この点は事実でしょうか。」
「委員御指摘のとおり、ウクライナにつきましては御指摘のような状況になっていると思います。ウクライナは、条約締結に当たって、留保及び宣言の名のもとに、重大な犯罪という用語は、ウクライナ刑法に言う重大な犯罪及び特に重大な犯罪に相当するものである。ウクライナ刑法に言う重大な犯罪とは、法により五年以上で十年を超えない自由刑が定められた罪をいい、ウクライナ刑法に言う特に重大な犯罪は、法により十年以上または無期の自由刑が定められた罪をいう旨表明しています。したがいまして、ウクライナは、留保及び宣言の名のもとに、本条約に言う重大な犯罪を長期五年以上の自由刑としたことは事実です。
(略)
「(略)条約というのは、条約法に関するウィーン条約というのがあって、その第十九条の中に条約の留保というものが認められているというふうになっているわけでありますけれども、このTOC条約についても、条約法に関するウィーン条約第十九条に基づく留保を付することは可能であるというふうに考えていいでしょうね、外務副大臣。
「外交官経験もありますし、また法の専門家であります平岡委員の御指摘のとおり、ウィーン条約におきましては留保するということが可能になっています。多国間条約について、ある国が条約の一部の規定に関して問題を有する場合には、当該規定に拘束されずに条約に参加し得るように、留保を付して締結することが一般的に認められております。
TOC条約では、第三十五条3、国際司法裁判所への紛争付託の拒絶を除き、留保に関する特段の規定は存在しておりませんが、交渉過程において、本条約への留保については、ウィーン条約法条約の留保に関する規定が適用されることが確認されています。したがって、ウィーン条約法条約第十九条に従い、条約の趣旨及び目的を損なわない限度であれば、本条約に対し留保を付すことは、御指摘のとおり、可能であります。
しかし、本条約については、既に平成十五年の通常国会におきまして、留保を付さずに締結することにつき国会の承認をいただいております。行政府としては、本条約につき、このような形で国会の承認をいただいている以上、当然、留保を付さずに締結することとしており、その前提での国内担保法の審議をお願いしているところであります。」
これ読めば、留保は当然できるし、犯罪の範囲は条約で4年以上の自由刑とされているけれども、5年以上にしますよ、という留保も当然認められている、ということです。つまり条約が要請する犯罪の範囲は、国内法の原則に反する場合の留保というのも当然に認められているでしょう。実質できない、やらないっていってることの理由は、「国会で留保なしでの批准の承認をした」っていうだけのことなので、そんなものはいくらでも、まさに、「新しい判断」をなさればよろしいのではないかと、このように思う次第でございます。
(1)米国は連邦制を取っており、条約締結に当たり、憲法上の連邦との州との間の権限関係と整合性を持たせるとの観点から、留保・宣言を行っています。
(2)米国政府より、本条約で犯罪化が求められている行為について、連邦法によっても州法によっても犯罪とされていない部分はほとんどないとの回答を得ています。
(3)このようなことから、米国の留保は本条約の趣旨、目的に反するものではないと理解しています。
と書いています。
ここでアメリカの留保を見てみると(私は外務省訳を全然信用してないので原文から訳しました。誤訳ごめん。)
アメリカ合衆国は、本条約が要請する義務を担う権利を留保するが、それは、連邦制の基本原則と両立するという考え方の中で、連邦法と、州法の刑法の両方が、本条約で規定されている行為との関係で考慮されなければならないからである。連邦法での刑法は、州をまたいだ、または国際的な通商等の連邦の利益に影響を与える行為を規制しており、合衆国内での、組織的犯罪に対する戦いでの基本的な法制度となっており、これは(条約の)目的に対して効果的であるといえる。連邦法での刑法は、犯罪行為が州をまたがない、国際通商等の連邦の利益に関わらないという稀なケースでは適用されない。かかる純粋に地方的な性質の犯罪については、連邦法、州法のいずれも、本条約に基づく義務を十分満たすとは言えない状況が少数ではあるが想定される。したがって、アメリカ合衆国は、純地方的な活動に関したせまいカテゴリーにおさまる行為に関しては、本条約で規定された義務を留保する。この留保が、本条約の他の締結国に対する協力をするというアメリカ合衆国の能力に影響を与えることはない。
https://treaties.un.org/Pages/ViewDetails.aspx?src=IND&mtdsg_no=XVIII-12&chapter=18&lang=en
これを読むと、本条約が、国際的な犯罪、広範囲にまたがる犯罪の取り締まりを要求しているから、それに対しては連邦法が効果的に対応しているし、ローカルな犯罪に対しては州法を整備することなく、留保するよ、といっているので、これはかつての民主党政権が提案していた、越境性を根拠にした法律を整備して、それ以外は留保する、という手法そのものです。なぜこの留保が必要かというと、共謀段階での処罰対象犯罪が30以下(日本は21)という州法しか持たない州が複数あるからです。連邦法における刑罰は、州法を超える範囲をカバーしているわけではなく、州をまたいだ犯罪や国際犯罪に限定されているので、州法では犯罪じゃないけれど、連邦法では犯罪になる州内の犯罪というものは存在しないのです。この外務省の説明はいいかげんもいいところでしょう。人が英語も読めないと思って高をくくってやがるんですよ。いつもいつもだけど。
この批判に対して外務省は、「重大な犯罪」を限定する旨の留保や「国際性」の要件を付す旨の留保は「重大な犯罪」の定義を定める条約第2条や国際性を要件としてはならないと定める条約第34条2項の規定に明らかに反するから、条約の趣旨、目的に反すると答弁しています。この第34条2項が定められた背景にはすったもんだがあったようなのですが、この条項は、そもそも第3条において、transnationalな犯罪を対象とする文言があるのにも関わらず、付されている矛盾をはらんだ表現になっています。
34条の1
各締結国は、本条約が定める義務の履行を確実にするため、国内法の原則に則って、立法上ならびに行政上必要な措置を講じる。
34条の2
本条約の第5条、6条、8条、23条に規定された犯罪については、第3条1項に定められた国際的な性質、または、組織的な犯罪集団とは独立に法整備をする
とされています。しかしここで、国連が条約の制定と同時に出している解釈ノート(Travaux Prepatoires)の第34条第2項に、以下のように記述されています。
この項の目的は、第3条で説明されている、条約の基本的な目的を変更することではなく、国際性の要件や組織的犯罪集団への関与が、(国内法での)犯罪化の要件として考慮されないことを明確に示すために設けられたものである。この項は、各締結国が条約を履行する際に、犯罪で得られた利益の洗浄や、汚職、裁判の妨害といった犯罪に、国際性や組織的犯罪集団への関与を要件としなくてもよいということを示そうとしている。(以下略 疲れた
Paragraph 2
The purpose of this paragraph is, without altering the scope of application of the convention as described in article 3, to indicate unequivocally that the transnational element and the involvement of an organized criminal group are not to be considered elements of those offences for criminalization purposes. The paragraph is intended to indicate to States parties that, when implementing the convention, they do not have to include in their criminalization of laundering of criminal proceeds (article 6), corruption (article 8) or obstruction of justice (article 23) the elements of transnationality and involvement of an organized criminal group, nor in the criminalization in an organized criminal group (article 5) the element of transnationality. This provision is furthermore intended to ensure clarity for States parties in connection with their compliance with the criminalization
of the cooperation articles of the convention (articles 16, 18 and 27).
要はこの項目は、マネーロンダリングや汚職、裁判の妨害といった犯罪に国際性の要件がなくてもいいよ、という意味だと解説しているので、外務省の説明とは全然違うじゃねぇかっていうね。
外務省は、この前段の676の犯罪すべてについて、共謀段階での処罰を導入しないと、条約が締結できないとなんども答弁しています。めんどくさいからほらんけど。現在は277ですね。この時点で発言者の信頼性はゼロです。277では締結できないんでしょう?だから留保ができないっていう発言だって信頼性ゼロだし(現に小野寺議員はできるって答弁してるし)、犯罪の範囲を絞ることはできない(ウクライナは留保してるし、だいたい、この条約で名指しされているcorruption(汚職)に関する、政治資金規正法、公職選挙法違反は除外してるくせに何言ってんだって話ですよ。そっちのほうがよっぽど、条約の趣旨に外れとるわ。)ってのも信頼性ゼロ。外務省が訳文を出す際にわざわざ「説明書」とか抜かして、自分たちの考えを押し付けてから議会に提出してるのも我慢ならない。外務省が出してくる訳文が出るまでは政府は答弁しないし。原文に基づいて議論できる、緒方議員みたいなのがもっといれば話は変わってくるのかも知れんけど、外務省の嘘にまみれた判断が混ざりまくった文章がでてくるまで国会で議論できないってのもほんとになんとかしたほうがいい。
なにを勘違いしてるのか知らんけど、越境性を根拠にして留保する場合は5条じゃなくて、第34条2項、対象犯罪を制限する場合は、第2条(b)だよ(ウクライナがこれ)。サヨク論法がどうこう言う前に自分の恥ずかしい論理構成を見直せよ。
一応詳しく書いといてやるけど、国内法の原則に則って、とわざわざおっしゃっていただいていて、我が国の刑法原則は、内心ではなく、準備行為等のなんらかの実行が伴って初めて処罰される、という原則があるのだから、第34条2項を留保して、越境性を持たない犯罪には適用しない旨を記載すればそれでいいだろってのが、かつての民主党案。国連の解釈ノートにも条約のscopeが、第34条2項によって変更されないことを示しているので、34条2項の留保は条約の趣旨に反するとは到底言えないだろうという主張。それに対して、第2条の(b)を留保すれば、すでに組織的殺人や強盗などは共謀段階で処罰可能であり、人身売買等のいくつかの法整備をすれば、実行行為の伴った処罰に関してはすでに広範な共謀共同正犯が実質的に認められているので、一般的な共謀罪はいらない、という主張は弁護士グループなどでよくされているところ。これに関しては、ウクライナが前例を示しているところであり、また法務省自らが体を張って、「(注)その他,マネーローンダリング罪,司法妨害罪等の犯罪化等が義務付けられており,今回,現行法では足りない罪の新設等の法整備も行います。」とcorruptionの記載をしていないところにも表れている通り、懲役5年以下規定がある公職選挙法、懲役15年以下の特別公務員職権濫用致傷、5年以下のあっせん収賄罪等々が、何の留保もなく除外できるんだから、第2条(b)を留保して除外できないものなんてあるの?って話じゃありませんかね。
国会ウォッチャーです。カテゴリ化してみました。別に一意にこの増田を同定していただこうとは思っていないので、どうぞ他の増田もこのカテゴリーを使って国会について書いてくださいね。
緒方林太郎議員質疑。緒方さんは間違いなく頭がいいし、論理で攻めてるときはいいんだけど、前半の金田大臣に、Hard cases makes bad lawsとか知ってるかとか聞いたり、テロというHard casesで法律を作るのはまずいんではないかみたいな一般論、いまさらいる?向こうはそんなんもう100も承知で、むしろそこが主目的になってんだから聞くだけ無駄でしょ。後半のとこだけでいいんだけど、もう金田さんと岸信夫外務副大臣が無能すぎて、質問するだけ無駄なかんじ。これで審議時間積んでるっていう既成事実化してるっていうのが残念。あと枝野さんが、立法ガイドについては、英語に詳しい仲間に任せますって言ってたからそれは緒方さんのことだろうと思ってたんだけど、この話が出てこなくて残念。国重さんが参考人質疑で取り上げてた、undocからの返信についての精査がすんでないのかな。対案主義っていうなら、アメリカだって、州内で完結する犯罪については、この条約の対象としない留保を置いてんだから、2003年の留保なし締結の批准の国会決議の取り直しを要請すべきだろ、常識で考えて。金田さんとか岸さんがこの条約の建てつけも法律の内容もわかってないのなんかもう周知なんだからいまさらそこ攻めてどうすんのって話でしょ。
テロ関連防止条約は、外務省が決めてる13の条約のこと。民主党は、テロ対策だというのなら、TOC条約ではなく、ほかの条約を先に締結して、世界に範を示すべきではないかといっているんですが、岸外務副大臣もTOC条約はテロ関連防止条約ではないと答弁してますね。まぁこんなのいまさら聞かなくてもいいんですけど。わざわざ、条約作成時に、この条約が対象とする組織的犯罪として、テロリズムを含めべきではないってわざわざ当時の日本政府もアメリカやカナダ、フランス、イギリスなどとともに主張して、現にTCO条約にテロリズムなんて文言は盛り込まれなかったんだから、ここは切り分けたんです。岸副大臣は「テロリズムは組織的犯罪集団の一部である」って答弁してたけどね。この話も何度もしたし、後半のとこだけでよかったんだよ。
緒方さんは、テロ関連条約を外務省時代に担当してたから、テロ関連条約で使われる単語は、intimidate(脅し)とかそういう他者の意思に影響するような言葉出てくるけど、TOC条約にはでてこない。これはテロ防止の条約じゃないからだ、と。それに対し、金田さんや岸さんは、「交渉過程でテロリズムを含むリスト化の動きもあった(日本を含む主要国の反対で否定されたことはあえて隠すスタイル)、また国連文書でも、この条約は、テロリズムの防止にも資する、としている、TOC条約はテロを含む組織的犯罪を防止することを目的としている」というのですが、緒方さんは、「それならば前文にでているはずだ」と「Links between terrorism and transnational organized crime」というように、国連文書では、テロリズムと国際的組織犯罪は別のものとして扱っているだろうと。もし岸さんがいうように、テロリズムが国際的組織犯罪に含まれるなら、リンクなんか生じないだろう、と。国際組織犯罪とテロリズムは別概念だということが示されているではないかと強く言ってましたが、これは当たり前だよね。岸さんが引いていた、国連事務総長報告でもそういってるもん(s/2015/366)。「テロ組織と国際組織犯罪集団とは関係性がある、理論上はこの二つは区別されるが、実際にはその区別は明確ではない」と都合のいいとこだけ引っ張ってきてたけどね。というかこの文書読んだけど、どこを読んでも国際組織的犯罪の取り締まりにconspiracyの取締りは要請してないでしょ。国際的組織犯罪も、テロリズム集団の取り締まりも、両方しっかりやれっていってるだけじゃんねぇ。文字制限の都合上原文は省略するけど、私の訳だから、お疑いの人は自分で原文を読んでね。
テロリストと国際組織犯罪は、「まったく別の」(distinct)事象であり、異なる働きと目的を持っている。また異なる国際法上のフレームワークによって対処されている。それらの違いにも関わらず、過去15年間の国連総会と安全保障理事会は、テロリストと国際組織犯罪グループの間の交流について憂慮してきた。なぜならば、それらの交流は国際的な平和と安全に、ますます影響を与えてきているからだ。
理論的には、テロリストと国際的組織犯罪集団は明確に異なる目的を持つ(ここ使ってんだろうけど、いみが全然ちげぇだろ)。テロリスト集団は、故意に国の当局に対して挑戦し、暴力的な手段をもって、イデオロギーを含むさまざまな理由のために、政治的な、変革を求める。性的暴力やマイノリティに対する暴力を含む、目を引くような攻撃や何かに集中した暴力は、国際的なメディアの注目を集めるために行われる(結合の基礎としての共通の目的にはなるんです?)。これらの行動を報道することは、結果的に、彼らの勧誘の一助になってしまっている。テロリストは、メディアなどによって、彼らの振る舞いが宣伝されることで、彼らの目的のために、より多くの隠れた同調者や公然とした支持者を得ることや活発な勧誘に資するようになることを望んでいる。金は彼らにとっては公権力に対抗する活動を遂行するための道具であって、ゴールではない。
国際的組織犯罪に参加するグループは、典型的には、公権力やメディアからの注目を避けるために、隠れて活動に従事する。犯罪的な組織化は、政治的な変革よりも、彼ら自身を富ませるために利用される。当局に対して彼らが行う阻害的行為は、彼らの活動にとって都合がいい条件を作り出し、拡大し、維持するために行われる。(メキシコの麻薬組織が、警察や行政を殺しまくる系のやつだろうね。これがTOC条約が取り締まろうとしてるもの)
実務的には、上で説明したような違いというのは必ずしも表面化していない。セクションBで示す例に見られるように、テロリスト集団の中には、国際的組織犯罪に関わったり、深く関与しているものもある。両方の集団(テロリスト集団と国際的組織犯罪集団)が、彼らの活動にとって望ましい状況といえる、永続的な不安定さを維持するために活動している。国際的組織犯罪集団は、資金、武器、その他のテロリストが持続するために必要な手段を提供することができる。
なんでこの文書が、TOC条約がテロリズムの防止に役立つもので、TOC条約が、テロリストの資金的活動にconspiracyが必要だって言ってる根拠になるのかわからんよ。ヤクザの親分が子分に暗に指示して、子分が鉄砲を所持した件については、親分を共謀共同正犯でしょっ引いてる判例があるんだし、ここは共謀で逮捕できるっていう例になってるでしょうよ。ほんとにクソみたいな理屈こねてきやがるな。明らかに、国連事務総長報告では、テロリズム集団と国際的組織犯罪集団を区別してます。理論的に区別できるけど、必ずしも明確ではないっていってるのはその目的。国連の見解では、テロリストと組織的犯罪集団は別。大事なことだから二回いったよ。クソ外務省。
「テロリズムの定義について、一般的な意味についてなんといっているかというと、えー”特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れ等を強要し、または社会に恐怖等を与える目的で行われる殺傷行為等をいうと承知している”と。これについて特定の主義主張とはなんですか、聞いたら”一般的な意味としてのテロリズムにかかる集団が行う殺傷行為等のよりどころとなる主義主張”ということです。で、”特定の主義主張”を、テロリズムの説明のところに、代入すると、テロリズムの説明のところにテロリズムという言葉出てくるんです。これ自家撞着を起こしていませんか、副大臣」
(暫くの沈黙の後、事務方から耳打ち、多分この後答弁に立つ人たちは林局長以外、自家撞着の意味を理解していないと思われる。)
岸
「今のご質問には同意できないと、同意できま、せん。同意できません」
(緒方んんんん?)
「再度お願いします」
岸
「いやわたし単に、論理学の話をしているのであって、テロリズムという言葉を説明するときに、全部いろんなものを代入していくと、その定義の中にテロリズムという言葉が入ってくるんです。これだとどんどんどんどん議論がループしていって、何がテロリズムなのかということがわからないじゃないですか。これまさに、自家撞着なんですよ。これが政府の答弁なんです。これがおかしいでしょと聞いてるんです。」
(?これ答弁しようがないんだよ。それこそ趣旨を明らかにしてからじゃないと全部を読めない状態でー)←私はアホですとの自己紹介はよしましょう。
(緒方だって配布資料に(ありますよ)配布資料見ていただければ。)
「速記をとめてください」
約一分鈴木
「岸外務副大臣」
岸
「あのぉー、テロリズム、の定義につきましては、先ほど主意書の前段にもございます。また先ほど大臣から答弁があったとおりでございます。あの質問主意書の中身の部分につきましては、通告をいただいておりませんので、この場で詳細にお答えすることは差し控えさせていただきます。」
「じゃあ今考えていただいて結構ですよ。でもこれ、政府答弁で、おそらく外務省も法務省も、これ協議にあずかって、どなたか後ろにいる方に話を聞いていただいても結構ですよ。しっかりと詰めて答弁書書いたはずですね。で、そのテロリズムの一般的な定義の中に、特定の主義主張とある。そして、その特定の主義主張を説明してくれといったらその中にテロリズムという言葉が入ってくる。これであれば、まさにこの法案のテロ等準備罪の、テロという言葉が入ってるにもかかわらず、そのテロ、の中身が自家撞着を起こしている状態であるということは、これは、国民からして、納得のいく中身になっていないでしょと聞いてるんです。それはまさに、見て思いましたよ。ほんとに変だと思いましたよ。でもこれが政府の答弁であるのならば、これ答弁の中で自家撞着をおこしていることをどう思いますか、と聞いてるんです。これ外務副大臣でも大臣でもどちらでも結構ですよ。」
岸
「ご通告をいただいていないので(略)・・・・」
「(略)自家撞着を起こしていることはお認めになるんですね」
岸
「繰り返しになりますが、ご通告をいただいておりませんので、また質問主意書、につきましては、そのー答弁のとおりであります。」
林
「あのー自家撞着という意味はわたくし、即座に理解できませんが、言われております、答弁書の中で、特定の主義主張とは一般的な意味としてのテロリズム集団が行う殺傷行為等のよりどころとなる主義主張。という部分についてお答えしているのは、これは、特定の主義主張というものが、この殺傷行為、テロリズム集団が行う殺傷行為等のよりどころとなる主義主張であるというこの関係性をご説明、あの答弁したものと私は理解しております。そういった意味において、質問に対して、また同じ言葉で答えるとか、そのあるいはお答えの中に質問の前提がすべて含まれているという意味での自家撞着そのものというような理解は私はしておりません」
「これ閣議決定した答弁書ですよ。単に私は特定の主義主張(意味的にはテロリズムとはかな)は何かというところで、次の答弁書できたものをパカっとはめたら、それは関係性を述べたものであって、それがすべてではないみたいな言い方されると閣議決定した答弁書なんか何にも信頼できないですよ。今私が言っているのは、ほんとに、単純に、テロの定義の中に特定の主義主張とあるから、それは何だと聞いたら、答弁があったから、これをそのままいれたら、議論がぐるぐる回って、成立しないでしょと。関係性とかおっしゃりましたけど、刑事局長のおっしゃること、まったく論理的じゃないですよ。もう一度答弁ください。」
林
「特定の主義主張の内容については言ってない、関係性をいっただけだから、自家撞着じゃないよ」(これは一応論理は通った。でもテロリズム集団の定義を聞いた答弁としてはだめだよ。)
このあと、定義があいまいで、わかりやすい事例とか言うなと切れる緒方議員。金田に聞いても無駄だって。
最後の緒方さんのまとめ主張は筋が通ってるしそのとおりだろうね。
その他の法律では、テロリズムを、政治的な主義主張としているが、なぜわざわざ特定のと変えているのはどうしてかという質問について
「今回の法律におけるテロリズムはあくまで例示でありまして、この法律において、テロリズムの定義を明確にする必要というのは、あーこの法律においては肝ではないと考えておりましたが、先ほど答弁したように、あくまでテロリズムというのは一般的な意味で使っているということであります。」
「すごい答弁ですよ、テロリズムという言葉を定義する、これは全然この法律において肝でもなんでもない、とすごい答弁でした。最後に一言だけ言わせていただきますが、なぜ、政治的その他の主義主張という言葉を使わないかというと、これにしてしまうと、今回の法律の中で、カバーできないものがあるんですよ。だから特定の主義主張と、範囲を広げているんですよ。でも範囲を広げた結果として、それは何ですかと聞かれてしまうと、それが自家撞着を起こすような説明にしかならないんですよ。だから問題だといってるんです。」
https://shonenjumpplus.com/article/entry/heppoko_03
編集部には女性社員がいなくても、他の部署から女性社員が来ることはあるだろうし、契約している作家や取引先など、社外の女性がやってくるということはあるはずだ。
彼女たちは遊びに来ているわけではなく、仕事のためにその場所へ来ている。
政府のガイドラインに従えば、これは彼女たちにとって「職場」と言える。
男女雇用機会均等法および厚生労働省指針では、「職場とは社内だけではなく、業務遂行に際して必要な取引先の事務所、顧客の自宅、出張先、取材先、業務で使用する車内なども該当する」とされています。つまり、「職場」といえどもその範囲は広いものとなっています。
そして、職場でのセクハラの事例としては、次のようなものがある。
性的な事実関係を尋ねること、性的な内容の情報(噂)を流布すること、性的な冗談やからかい、食事やデートへの執拗な誘い、個人的な性的体験談を話すこ
となど
出典:厚生労働省「事業主の皆さん 職場のセクシュアルハラスメント対策はあなたの義務です!!」
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/00.pdf
女性がトイレでパンツを脱ぐことがエロいと語ってみせ、明日以降この"職場"に来るであろう女性たちにそれを聞かせていることは、引用中にある「性的な冗談やからかい」に当たる。
今回公開された漫画はまさにそういう内容であるし、しかもその中で、「ジャンプ関係者の女子の皆さん!編集部にお越しの際は是非女子トイレにお立ち寄り下さい!」という呼びかけがある。これは実在する女性たちに向けられた言葉だ。
この呼びかけ行為を完全なフィクションだと見なせるだろうか? それはほとんど不可能だと思う。
漫画の中では作者が自分たち自身をキャラクターとして登場させ、編集部にある本物の女子トイレを使って写真撮影をおこなっている。いわばルポタージュ風に描いた漫画なのである。ゆえにこの作中で彼らがしゃべっているセリフは、彼らが現実世界でそのとおり発言したも同然だ。
漫画という表現手段は、文章や映像とおなじく、フィクションの創作をやるために使える一方で、作者の言葉をありのままに伝えるための道具にもなる。その使い方次第では、作者が現実にそういう言葉をしゃべったものとして見なされる。すなわち脅迫罪、威力業務妨害、名誉毀損などの適用対象になるわけだし、当然ながらセクハラになるケースだってある。
※1 あのデザインは、写真撮影のときにだけトイレに紙で貼り付け、その後ですぐに剥がして元の状態に戻したという。
もしそうならば、漫画の掲載時にそのことを説明するべきだった。私もどうせ剥がしたと思っていたが、その点は確証が持てなかったし、実際にこのトイレを来客の女性たちに使わせるつもりがあったかどうかが不明であった。
本論で述べた"呼びかけ行為"も、フィクションの領域を飛び出して現実世界に干渉しているわけだし、とにかく現実と虚構の区別がつけづらい作風になっていて紛らわしい。それを後になってからネタでした、これはフィクションなんです!と言われても、そういうのは人騒がせすぎて困る。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1704/23/news021.html
※2 そもそも『ToLOVEる』は裸や変態シチュばかりのエロ漫画であるから、それを職場の女性に見せるのはセクハラではないのかという問題がある。
もっとも、雑誌の編集部が職務としてエロ漫画を取り扱っているということと、職務に従事している女性に性的なからかいの言葉をかけることは、やはり峻別されなければならない。