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2024-10-25

選挙後の枠組み

自公過半数割れ予測されているので選挙後の枠組みを考えてみる。まずは議席予測をざっくりまとめると

自民200

公明25

立憲140

維新40

国民25

共産10

れいわ8

社民2

その他15

定数465に対して過半数233 安定多数244

立民中心の政権にするには足らなすぎるので自公政権は続くだろうけど「早急に国民審判を受ける」という大義名分解散してるので石破退陣は確定的。宇野宗佑どころか東久邇宮稔彦王の記録を更新する歴史に残る短命内閣になるだろう。順当に行けば高市早苗内閣なのだが反発も多く公明石井代表の線もある。ただし彼は落選可能性すらある状態で厳しい。総裁選メンバーの中では比較的上位にいた林官房長官あたりが妥当なとこだろうか。

このままだと法案通せないので、維新、国、保守あたりと協力して通すことになるんだろうけど、維新国民民主連立政権参加を否定しているので今まで通り是々非々対応をしていくことになるだろう。この2党とも政策活動費については廃止を主張しているので、補正を通す交換条件にして参院選に向けて自民資金力を減らしつつアピールする戦果を取りにくると予想する。この2党がどれくらい政策飲ませるかが楽しみだ。

一方、自民過半数割れを決定づけるスクープをした赤旗だが、共産党の伸びはさほど芳しくない見込み。代わりにれいわが躍進しそうなので国会は相変わらず罵倒勢力一定ワイドショーネタ供給するだろう。迷惑なんだが。まあ、維新国民民主比較偏差値高めなので、よほどのことがない限りこっち(立民含めたリベラル勢力)の枠組みに入ることはないでしょう。それだけが救いだ。

選挙結果によっては変わるだろうけどまあこんなとこでしょう。

anond:20241024233939

2024-09-28

今回の自民党総裁選の勝因と敗因

伝聞情報をもとにした最小公倍数的な内容にすぎないけど、概ね多くの人の実感と一致するのでは?

石破茂(1回目2位、決選1位)

・身も蓋もないけど、目立った失点がなかったのが最大の勝因

・これまで非主流派だったので、有権者向けに「自民党は変わる=清和会安倍派)的なもの否定する」と示すのにちょうど良かった。

演説自分の過ちを謝罪し、(本当に安定しているかはともかく)安定感を示したのは決して小さくない。世の有権者パフォーマンスより安定感を求めており、それを各議員も感じ取っていたはず。

高市早苗(1回目1位、決選2位)

・予備選での勝因は、右派の旗頭(安倍派の生き残り)としてのまとまった支持やアンチ石破の受け皿ということでは。

・決選での最大の敗因は、結構票数が拮抗していたのに、状況を客観視できずアンチ安倍派の存在意識した言動が取れなかったことで、アンチ安倍派以外の中立的議員からも「危なっかしい」と思われたこと。

(潮目が読めない奴は勝負弱いし頼りにならない、という話。)

・付け加えるなら、遠因として、思想過激さと、それを支持して集まってくる取り巻きのヤバさ。中立的人達からすると、あんなのと一緒にされたくないということになる。

小泉進次郎(1回目3位)

善戦理由としては、若くあからさまな悪人ではないので、刷新「感」を出すのにちょうど良かった、というところ。

菅さんがバックにいたことで、まとまった支持もあった。

・敗因は、菅さんがバックにいることが明らかだったため、刷新なんかできないと見透かされたこと。

・加えて、解雇規制緩和など20年遅れの議論を持ち出し、あの暗かった純一郎時代の負の記憶を呼び覚ましてしまたことも関係あるのでは。

林芳正(1回目4位)

・もともと岸田派にとっては「次の首相候補」だったので、旧岸田派やそれに近い人達谷垣Gなど)が順当に支持した。

外相としても官房長官としてもそこまで悪くなかったので、能力的にミソが付いていない。

・決選に残れなかったのは、多分、今回は乱戦気味で勝つのが難しいので、目的が「一定存在感を示す」ことになったから。

小林鷹之(1回目5位)

・進次郎と違い、ちゃんと若手からの支持があった。

・ただ、右派票は高市に流れたので、そこから支持が広がらなかった。

総裁選前は中堅どころだったのに、一気に総裁候補として名前を売れたので、充分だと思っているのでは。

上川陽子(1回目6位)

・岸田派的には林さんのサブだったはずなので、「無理に出なくても……」というのが多くの人の本音だったのでは。

・本人的には、年齢的にチャンスは多くないので、あわよくばというのと、名前を売っておこうと思った?

もしかして我々が観測できないだけで、なんらかの党派闘争コマだった可能性もあるっちゃあるんだろうけど、今のところ陰謀論の域を出ない。

茂木敏充(1回目7位)

・あれだけ首相になりたいオーラを出しまくっていたので、勝算無視で出ざるを得なかっただけで、本人も勝てるとは思っていなかったのでは。

・他の候補応援する理由があるけど、茂木さんをわざわざ応援したいかというと、「パワハラが有名で、選挙の顔として微妙すぎるし……」ということになったのでは。

河野太郎(1回目8位)

デジタル大臣として色々頑張ってたけど、頑張りの方向性が必ずしも正解ばかりではなかったし、犠牲になるものへのケア意識がないような印象を持たれた。

時折漏れパワハラ気質と相まって、「この人、一定数の国民から嫌われそう」と思われたのでは。

議員含め、多くの人から突撃隊長としてはいいけど、トップとしてはこの人についていきたくない」と思われてそうだし、麻生さんも前々からそこを不安視していたんじゃないか

加藤雅信(1回目9位)

・実は結構エリートで、将来を嘱望されてきた。

・本人にはゴリゴリの野心はなく、周囲が言うのでしょうがなく出たのでは。

・推薦人は裏切ったのではなくて、元から他の陣営からお願いして借りたものだったんでしょう。

・多くの候補が「次の総裁選」を見ているけど、この陣営については、一族レベル・数十年レベルで「将来の世代」を見ているのでは。

総括

小泉安倍路線否定

・その背景として、ゼロ年代的なネオリベ極右価値観への嫌悪感。「改革」なるものに対する疑念

社会において、個人戦ではなく集団戦なんだという意識が浸透してきており、「その人個人の優秀さ」ではなく「集団を上手くまとめられるか」に関心が移っている可能性。

SNSなどにおける党派対立的な言説にみんな段々嫌気がさしてきているのも、実は大きいのではないか

時代は穏健さだよ、兄貴

2024-09-17

https://x.com/cult_and_fraud/status/1835795538056515908

本日朝日新聞1面トップ&2面のスクープ記事参院選直前の2013年6月30日自民党本部総裁応接室で安倍晋三首相萩生田光一総裁特別補佐・岸信夫衆院議員統一教会日本会長国際勝共連合会長日本会長・UPFジャパン理事ら教団幹部面談参院選での北村経夫候補への支援確認

2005年に「あの教団は嫌い」と発言し、統一教会とは一定距離を置いていた安倍氏がなぜ統一教会組織票を依頼するまでになったのか。誰が安倍氏統一教会を近づけたのかという最後ピースを示すものに?

2013年7月7日 やや日刊カルト新聞: 参院選自民党統一教会が裏取引か? (https://dailycult.blogspot.com/2013/07/blog-post_7.html)

統一教会では内部告発などにより教団のコンプライアンス違反が多数発覚している。それに伴い、警察公安による教団への捜査も噂されている。

その情報を入手した統一教会松濤本部は、宗教法人取消し問題へ発展することを懼れ、ある有力な自民党議員を通じて安倍政権に接近したという

その見返りは宗教法人取消しという事態へ発展しかねない『松濤本部への捜査』を先送りにさせるとのこと

3000人の特別伝道部隊が結成され選挙運動をおこなうとの情報


「ある有力な自民党議員」がポイント11年前の記事に書いた伏線が回収されることになるのか

この面談から始まる一連の展開

2013年7月5日

北村経夫候補が極秘に統一教会地区教会で講演「官房長官の仕切り」との証言

2013年7月12日 統一教会内部FAX

首相からきじきこの方を後援してほしいとの依頼があり

6月30日面談で「じきじき依頼」?

2014年10月八王子での統一教会日本会長講演会萩生田光一総裁特別補佐が来賓挨拶

2015年8月統一教会名称変更に関する疑惑のなかで統一教会からの働きかけには「世界日報下村博文ルート」と「勝共連合萩生田光一ルート」の二つがあったと指摘されている

2016年安倍首相統一教会会長と総会長夫人首相官邸に招待との情報

2017年5月統一教会北米会長一行が自民党本部10人以上の国会議員会談韓国本部での報告会で「官房長官から首相官邸に招待された」と報告

2021年9月統一教会イベント安倍氏ビデオメッセージ出演し韓鶴子総裁を礼賛

この面談から9年後、安倍氏統一教会被害者から銃撃され亡くなった。その悲劇へと連なる最初きっかけ、端緒はこの総裁応接室での面談だったったことになる。

自民党総裁室において総裁特別補佐が同席して行われた統一教会幹部との面談2022年自民党は党内現役国会議員自己申告制の「点検」を実施したが、対象議員に配布した用紙には一枚目に「党として組織的関係は一切ないことは確認済み」として党ぐるみの関与を否定する記述があった。赤報隊捜査資料には自民党本部には10前後国際勝共連合メンバーいたことが記載されている。第三者委員会などを設置し歴史的な経緯を踏まえて徹底調査必要

現在行われている自民党総裁選では自発的統一教会問題言及する候補者は皆無。出馬会見での質疑応答で私の質問に答えるという形でしか言及していない。今回、このような形で自民党総裁室での面談が明らかになった以上、各候補者は徹底調査を明言すべき

2024-09-13

総裁選 防衛費方針説明

https://x.com/hst_tvasahi/status/1834271656908652983

茂木敏充 幹事長

防衛費増額の財源をどうするか。

4分の1は税でお願いするとなった。

1年半以上が経って経済は間違いなく良くなっている。

成長戦略によってさらに税収はアップできる。

一方で物価高の問題もあり、国民はまた負担が増えるのではないかという不安を抱えている。

税収アップできる、さらに税外収入、例えば外為特会のほんの一部を使うだけでも数兆円の利益

そういう財源を使えば負担増なしに政策は前に進めることができる

河野太郎 デジタル大臣

金利が徐々に上がっていく中で、財政赤字の利払いが増える。

プライマリーバランスを均衡させようと言っていたが、ここから先は財政収支の議論を見通していかなければいけない。

経済が発展して税収が増える、それを全部何かに使うのではなく、利払いを含めた財政収支を均衡させないといけない

防衛予算についてはいろんな状況があって、国民の間で防衛費を増やさないといけないというコンセンサスができたと思う。

そのための財源が必要だということまで理解いただいて決めたので、決めた通りにやらせていただいて。

これからやらなければいけないのは防衛費を何にどう使うか説明していくこと

小泉進次郎環境大臣

これは岸田政権が相当な政治エネルギーを費やした上で決めたことですよね。私はそれは引き継ぎます

林芳正 官房長官

景気がいい時は確かに増収していくが、防衛費はずっと必要になってくる。

景気が悪くなってくると防衛費に対する財源がなくなるのかとみられる可能性がある。

みんなで国を守るために、広くご負担をお願いするという考え方はあってもいいのではないかと思う。

せっかく決めたのであとはタイミング

小林鷹之経済安保担当大臣

防衛力の抜本強化については国民から理解比較的得られている。

増税議論唐突感があって納得感は得られていないのではないかと感じたので、自民党内に防衛財源の特命委員会を立ち上げた。

本当に財源がないのかみた時に、外為特会の剰余金決算剰余金などまだある。

当初早ければ令和6年度から増税スタートだと言われていたが、最大限後ろ倒しにしているところ。

閣議決定は重いものだと思っているのでそれは踏まえつつも、今後の経済情勢も注視しつつ判断していけばいいだろうと

加藤勝信官房長官

議論するときに色々な財源をあたってきた。

歳出改革の分、決算剰余金をどう使うか、これまで貯まってきたお金を使うとか。

その上で増税分を考えてきた。

前提としては年々自然増収することもあるでしょう。

外為などのお金もあるでしょう。

それは前提に議論してきた。

自然増収があっても人件費とか物件費とか増えてくお金もありますから、よく見ながら議論しないと。

プラスだけ見て大丈夫だというのは慎重にならないと

石破茂幹事長

子育て予算もそうだが、これも財源きちんとしていない。

何に対して負担いただくのか、誰が負担する能力を持っているか精査しないといけない。

誰が負担する能力を持っているか、誰が防衛力強化することで利益を受けるか。

なんで防衛増税だけやるのか、他のはどうなるのかと税体系全体の問題になる

高市早苗 経済安保担当大臣

今は景気・経済を良くするのが大前提GDPを大きくする、税収を増やす策を練らないといけない。

外為特会も評価益だけ見ても30兆円使える。

安倍元総理も言っていたが、道路とか走っているのは次の世代インフラとして残せるので建設国債使えると。

防衛国債必要じゃないかと。これは次の世代祖国を残すためだと言った。

建設国債海上自衛隊に使えるようになったが陸上航空自衛隊にも使うべきだと思っている。

増税については景気を腰折れさせたら何にもならないので、経済成長を見てタイミングを見るということで今は反対

2024-06-28

anond:20240626115348

仙谷由人官房長官(当時)

増田の言うとおり、警察軍隊など実力行使する組織のことを社会学用語で「Gewaltapparat:暴力装置」と一般に言っていたので、仙谷はそれを用いただけ。界隈の知識があれば何ということもない普通言葉だったのだが…。

マスメディアは本当にレベルの低い議論をしている」「軍隊を含め、国家権力暴力装置だと、ごく当たり前の話を理解していない」(佐藤優:元外務省大臣官房課長補佐作家

「『仙谷さんという人はちゃんマックス・ウェーバーを読んでるんだ』と思って、内心すごく尊敬したことを覚えております」(石破茂衆議院議員自民党

なお、仙谷がウェーバーを踏まえて述べたのか、それとももっと以前の学生運動などで使われていた用語を用いたのかは不明

2024-06-27

官房長官会見

今日望月おるみたいやな。うるせぇ。

anond:20240626115348

官房長官だった仙石氏の発言だね。おれ自身民主党にいい印象を持っていないが、あれはちょっと気の毒だった。世間の人が「暴力装置」と言われてM・Weberがパッと頭に出てこないことに自分浮世離れした衒学的な人間であることを思い知らされたよ。

2024-06-06

anond:20240606151139

藤波匠氏は国の少子化対策でもたびたび意見を聞かれたら立場からオーネットBIGLOBE調査よりは信頼度が高いけどなあ

オーネットBIGLOBE調査は確かに信頼度劣るのはわかるけど、民間調査も取り入れないと最新トレンド掴むの無理よ

岸田総理や林官房長官が今が少子化対策ラストチャンスと言ってるのは多分藤波氏の受け売りと思う

母体となる適齢期の女性人口が横ばいになるから記事財務省サイトにも載ってる

https://www.mof.go.jp/pri/research/seminar/fy2023/lm20231004.pdf

17ページ

2024-05-12

anond:20240512155316

長期政権官房長官やれてたのに総理になると短命やったからみこしを担ぐほうが向いてるやろなあ

同じ神奈川河野小泉でも総理にして官房長官登板パターンのほうがありそうや

2024-04-23

政権交代どうやったらできる?何が起こる?

政権交代がどうやったらできる?  制度的な話

衆議院過半数をとると政権交代ができる。これは一つの単独では無くても、いくつかの党が協力することでも可能

参議院過半数をとっても衆議院過半数を取らなければ政権交代にはならない。これは衆議院優越性が憲法保障されていて、衆参両院対立した場合衆議院の決定が優越する。

日本場合議院内閣制なので、議員を選び、その議員総理大臣を選ぶ。

政権交代がどうやったらできる? 制度じゃ無くて、政治的政権交代する条件は?

そのままズバリ示すことはできないが、日本の歴史的に見て、戦後政権交代が行われたのは2回あるので、それぞれ見ておこう。

いずれも「経済の失速と何らかの象徴的な事件」によって発生している。

1回目 1993年 55年体制終結

簡単に言うと、自民党中道保守層自民党離れを起こし新党ができて、それが旧来の野党合併して政権交代した。

後は興味がある人だけ読んでくれ。


自由貿易協定ウルグアイランドリクルート事件佐川急便事件、そしてプラザ合意バブル崩壊などにより、政治不信となり自由民主党大敗自民党と当時野党第一党だった日本社会党が同時に凋落

それを受けて、政治改革が叫ばれる。主に小選挙区制への移行、政治資金規正などを含む政治改革法案が出るものの、宮沢喜一内閣で廃案。廃案に反発した自民党議員造反して、新党がいくつもできる。

この時点で自民党過半数を失っており、不信任可決→解散に追い込まれ選挙

その結果、野党が結束して政権交代が行われ、細川内閣ができた。

なお、細川内閣政治資金疑惑で失脚。その果てに日本社会党政権与党から離脱。その後羽田孜予算管理内閣で急場を凌いだ後、総辞職

その後村山富市首相とする自由民主党日本社会党新党さきがけの自社さ政権が発足し、自民党与党に復帰している。復帰時点では日本社会党委員長である村山首相だったが、その後の選挙日本社会党勢力を落とす。そして社会民主党改名などをきっかけに社会党が変節したとして分裂(分裂した先が現在民主党である)。結果、その次の橋本龍太郎内閣自民党党首総理大臣に復帰、さらに次の小渕恵三内閣では自民党単独与党政権になっている。

2回目 2009年 リーマンショック後の民主党大勝

簡単に言うと、小泉純一郎の人気を背景に強引に新自由主義政策を強めたため各所に反発が燻る中景気が上向かず。ITバブル崩壊するなどの経済情勢が見通せない中で軽度な政治的不祥事が続発。さらリーマンショックによる急激な景気の冷え込みがトドメになって、選挙民主党が大勝。それによって政権交代した。

後は興味がある人だけ読んでくれ。


元々、森喜朗政権では当時最悪の支持率を記録するなど、旧来の自民党政治への不信感があった。

そこで劇場型政治と言われた小泉政権ができてなんとか自民党を立て直したものの、小泉政権は敵も多く作る状態。一部の右派政治家が離反するなど、自民党政治基盤が揺らいでいた。その中で支持率が高い首相であった小泉純一郎政権から降りた。それを引き継ぐ形で当時若手のホープと見做されていた若き官房長官安倍晋三へと政権を交代したが、ちょうど安倍政権の後の菅政権のように噴出する問題の後始末に追われて失脚、さら劇場型政治をやり替えされるような形で様々な問題政争祭り上げられ、支持率が低迷。福田麻生政権交代が繰り返される。

さらに、この間、衆議院解散するタイミングを逸していた。タイムリミットが近付く中、リーマンショック後の不人気麻生政権という、本来ならば解散権があるはずの自民党にとっては痛恨のタイミング解散選挙となった。

自民党が100議席以上失い、民主党が大勝するという結果となった。

その後、リーマンショック比較的上手く処理できた日本だったが、2011年東日本大震災が発生し、超円高による国内製造業の失速などから野党政権も維持できず、鳩山→菅→野田と続いた民主党政権崩壊。再び安倍晋三首相登板することになる。

政権交代で何が起こる?

簡単に言うと革命期にあたるため、いろんなことがダイナミックに動きやすくなる。

そのほかにも、外交政策特に政権交代に影響を受けやすいと言われる。日本鳩山由紀夫による普天間基地移設合意撤回を求める事件は、その一つだ。

外国の例では、トランプ大統領によるMAGA政策により世界の警察から降りて諸外国軍事負担を求めると言ったものは分かりやすいし、韓国政権交代の度に日本への政策リセットしてきたことも分かりやすい。

また、教育政策政権交代で変わりやす政策の一つであると言われる。1回目の政権交代では狭義の「ゆとり教育」が導入され、2回目の政権交代ではそれが廃止されている。

また、政治の表に立つ人たちの顔ぶれも大きく変わるため、政治家にとってはまさにチャンスであると言える。

地方首長選では常に政権交代しているようなもの。あからさまに変わるので、選挙には行こう

日本場合国会議院内閣制議員を選んで首相を選ぶが、地方首長市長特別区区長など)を直接選ぶと言う方式になっている。

そのため、実は政権交代みたいなどんでん返しが常に起きている場所でもあり、自分たち暮らしに直結する。

例えば学校が統廃合されたり、水道料金が乱高下したり、若い人が出て行ってしまうようなクソ政策が繰り広げられたりする確率地方の方が多い。

国会の方はほっといても、地方議会と基礎自治体首長選には関心を持った方がいい。

2024-03-27

岸田「くそ、何度タイムリープしても総理を降ろされる世界線なっち

岸田「くそ、何度タイムリープしても総理を降ろされる世界線なっちまう

さぁ、君が岸田ならどう戦う?

主人公・岸田

総裁にして総理現在支持率低迷中。

目下、大きな問題になっている裏金問題裏金議員に厳しい処分を下せば、世論支持率は上がるが、党内に恨みを買い、倒閣運動に発展する。状況として、9月に党の総裁選があり、それに勝てないと総理をおろされる。勝利条件は①支持率回復して、9月までに解散総選挙を行い勝利をすること、②または党内をうまくまとめて解散総選挙なしで9月の自民党総裁選を勝ち抜くこと。このどちらかのシナリオを目指している。

世論コントロール不能で、たとえ裏金議員に厳しい処分をしても「総裁責任はないのか?」というブーメランで追及され世論の支持を失い、解散もできず倒閣される世界線経験済み。

主なキャラクター(M木派)

・M木

幹事長。M木派の領袖

幹事長として岸田を支えるフリを世間にしながら数々のサボタージュパフォーマンスをして実は足を引っ張っている。すでに岸田とは険悪。基本的に4月の3補選後に責任を取らされて幹事長を辞めさせられる運命にあるが、幹事長を辞めさせずに総裁選に出馬させないという世界線もある。

能力と集金力は随一だが、党内に人望がない。自身が率いるM木派は分裂含みだが、M木としては何とか派閥を残して、総裁選への足掛かりにしたいと思っている。が、幹事長立場総裁選に出馬すれば「裏切り者」、「明智光秀」といわれ、かたや、出なければチャンスを逃す可能性もあり、葛藤している。基本的に岸田の支持率を下げる方向に行動する。

・K藤

M木派所属。厚労大臣官房長官など、ここ数年党内で評価をあげ、ポスト岸田の一人に数えられるようになった。M木派にいるので、M木がボスである限り総理にはなれない。なのでM木の排除をひそかに狙っている。「派閥解消運動」の余波でM木派が解散したり、分裂した場合フリーに動けて総理への道が開ける。H生田とT田と仲が良く、HKTというユニットを組んでいる。基本的にM木派内で仲間をつくりつつ、M木の影響力を下げる行動をする。

A派のキャラ

・A派五人衆(H生田、N村、M野、S耕、T木)

裏金問題の中心。H生田、N村、M野、S耕の4人は年齢ほぼ同じ、キャリアもほぼ同格でライバル関係裏金の党内調査では、座長のS谷(後述)、非主流派のS村(後述)のほか、五人衆からはN村、S耕の2人だけが事情聴取され、H生田、M野はホッとしている。ただ、世論が収まりきらずH生田、M野も追加で呼び出される世界線もある。五人衆を含め、A派の議員ポスト岸田にはなれず一回休み。この五人衆の処分具合で世界線が変わるようになっている。なお、T木の通称はP。

基本的に自らの処分を甘くさせるような行動にでる。彼らへの協力を拒むとリーク、世論操作、各種人脈を使った脅し透かし、なんでもやってくる。A派は残党も多く、残党の行方不明。五人衆の恨みを買うと、それぞれが残党を引き連れて倒閣運動してくる。

・S谷

A派座長。A派の名目上のトップ。A派は五人衆の影響が強く、自身ほとんど影響力はないが、5人衆がそれぞれ牽制し合っているゆえにトップにまつり上げられている。A派の裏番長Mにもいいように使われていて重ストレスに悩まされる。選挙に弱く、処分は極力軽くと思っているが、もう後は野となれ山となれとも少し思っている。

・S村

A派の非主流派。かつては総理候補候補だったが、黒い疑惑があり、また派閥の裏番長のMの怒りに触れて失速する。裏番長Mに対して深い恨みをもっており、何とか仕返しをしたいと思っている。権力は五人衆に奪われてしまったのに、裏金問題の詰め腹だけ切らされそうになっており、とても怒っている。

処分を甘くしてもあまりメリットはないが、処分を重くするとヤケになって、あることないことを言い出し、支持率や、党内の情勢に大きな影響を与える、ある意味ジョーカー

・裏番長M

A派の裏番長世間の人気はめっぽうないが、A派に対しての影響力がある。自らに司直やマスコミ報道の手がおよぶことを恐れており、五人衆の処分を穏便に済ますよう、ことあるごとに圧力をかけてくる。

その他の派閥・その他のキャラ

・麻U

麻U派の領袖。何を言っても許される暴走老人2nd。「派閥解消運動」でも唯一原型を残した派閥を率いている。派閥プリンスにK野がいるが、まだK野では派閥をまとまりきれないと思っている。派閥は数年前に3派が合併して大きくなったが、分裂含み。岸田が仕掛けた「派閥解消運動」に激怒するも、その怒りはすでに静まり現在唯一まじめに岸田を支えている。N階派のT田の台頭がとにかく許せない。基本的関係は悪くないので不義理をしない限りは倒閣運動に参加しない。

・N階

元N階派の領袖世間的なイメージは最悪だが、面倒見がよく議員業界団体に人望がある。言語ままならず、通訳必要。「派閥解消運動」で派閥解散し、影響力が激減する中で政界引退を発表する。自身地盤を狙うA派のS耕と仲が悪く、S耕が身動き取れないうちに、息子に議員の座を譲れないか模索している。息子ファーストの行動をしてくる。

・T田

元N階派の若頭武闘派で面倒見がよく集金力がある。が、あまりにイケイケなため、よく思わない議員も党内に多い。「派閥解消運動」で解散したN階派の残党を率いるべく、時を伺っている。地元シマカブっている麻U派の麻Uと仲が悪く、地元では公然ドンパチしている。A派のH生田、M木派のK藤とは連携関係にあり、HKTと呼ばれている。

・R和おじさんS

総裁。一時脳梗塞疑惑があったが、最近は復調気味。無派閥を貫いていたため、裏金問題ではほとんど唯一の「無傷の大物」。岸田に権力を奪われ、かつ岸田政権では冷や飯を食わされてたので、何とか一矢報いたいと思っている。慕う子分結構おり、また地元が隣のK泉(Jr.)を可愛がっている。自ら総理に目指すルートのほか、K泉(Jr.)を担ぐルート、若手を担ぐルート、さまざまな選択肢があるが、岸田の味方は基本的にはしない。

・K泉(Jr.

かつての人気ナンバーワンタレントオヤジ超人気だったがそれをしのぐ人気があった。が、数年前に発表したポエムズッコケた。運気の下がり目に結婚し、子どもができた結果、いまでは政治家というよりも良き家庭人になっている。野心はなくもないが、オヤジからはあと10年は総裁に挑戦しなくてもいいといわれている。氷河期入社したので同期の仲間がほぼいない。誰かに担がれれば総理を目指してくるが能動的には動いてこない。

・K池

野心家。永田町王国から飛び出して、隣の国の女帝になった。が、そろそろ女帝も飽きてきたし、今年の夏の選帝で帝位を狙う某大物に恐怖感を持っている。女帝を続けるルートのほか、4月補選出馬し、永田町王国に帰還、ジャンヌダルクとして自民党ジャックし、国王を狙ってくるルートがある。年齢的に大勝負最後のチャンス。自民党内では昔を知る人からは嫌われているが、若手からはそんなんでもなく、むしろ年齢的にそんなに長く君臨できないとも思えるので、イメージ刷新ワンポイントリリーフ大穴存在でもある。基本的に、自分総理になろうとする選択をしてくる。

2024-03-22

anond:20240322084418

それ安倍じゃなく小泉のせいだろ

当時は官房長官だったから数分の責任はあるかもしれないが

2024-01-26

anond:20240126183251

9.「平和基本法から佐藤優現象〉へ

 〈佐藤優現象〉を支えている護憲派の中心は、雑誌としては『世界』であり、学者では山口二郎和田春樹である。この顔ぶれを見て、既視感を覚える人はいないだろうか。すなわち、「平和基本法である。これは、山口和田らが執筆し、共同提言として、『世界』一九九三年四月号に発表された。その後、二度の補足を経ている(56)。

 私は、〈佐藤優現象〉はこの「平和基本法からの流れの中で位置づけるべきだと考える。

 同提言は、①「創憲論」の立場、②自衛隊合憲化(57)、③日本経済的地位に見合った国際貢献必要性、④国連軍国連警察活動への日本軍の参加(58)、⑤「国際テロリスト武装難民」を「対処すべき脅威」として設定、⑥日米安保の「脱軍事化」、といった特徴を持つが、これが、民主党の「憲法提言」(二〇〇五年一〇月発表)における安全保障論と論理を同じくしていることは明白だろう。実際に、山口二郎は、二〇〇四年五月時点で、新聞記者の「いま改憲必要なのか」との問いに対して、「十年ほど前から護憲立場から改憲案を出すべきだと主張してきた。しかし、いまは小泉首相のもとで論理不在の憲法論議が横行している。具体的な憲法改正をやるべき時期ではないと思う」と答えている(59)。「創憲論」とは、やはり、改憲論だったのである

 同提言の二〇〇五年版では、「憲法九条の維持」が唱えられているが、これは、政権が「小泉首相のもと」にあるからだ、と解釈した方がいいだろう。「平和基本法」は、戦争をできる国、「普通の国」づくりのための改憲である。同提言軍縮を謳っているが、一九九三年版では、軍縮は「周辺諸国軍縮過程と連動させつつ」行われるとされているのだから北朝鮮中国軍事的脅威が強調される状況では、実現する見込みはないだろう(60)。また、「かつて侵略したアジアとの本当の和解」、二〇〇五年版では、周辺諸国への謝罪過去清算への誠実な取組みの必要性が強調されているが、リベラル過去清算は終わったと認識しているのであるから、これも実効性があるとは思えない。要するに、同提言には、論理内在的にみて、軍事大国化への本質的な歯止めがないのである

 佐藤が語る、愛国心必要性(61)、国家による市民監視(62)、諜報機関の設置等は、「普通の国」にとっては不可欠なものである佐藤饒舌から私たちは、「平和基本法」の論理がどこまで行き着くかを学ぶことができる。

 馬場は、小泉純一郎首相(当時)の靖国参拝について、「今後PKOなどの国際的軍事平和維持活動において殉死殉職した日本人の慰霊をどう処理し追悼するか、といった冷戦後平和に対する構想を踏まえた追悼のビジョンもそこからは得られない」と述べている(63)。逆に言えば、馬場は、今後生じる戦死者の「慰霊追悼施設必要だ、と言っているわけである。「普通の国」においては、靖国神社でないならば、そうした施設はもちろん、不可欠だろう。私は、〈佐藤優現象〉を通じて、このままではジャーナリズム内の護憲派は、国民投票を待たずして解体してしまう、と前に述べた。だが、むしろ、すでに解体は終わっているのであって、「〈佐藤優現象〉を通じて、残骸すら消えてしまう」と言うべきだったのかもしれない。

 ここで、テロ特措法延長問題に触れておこう(64)。国連本部政務官川端清隆は、小沢一郎民主党代表の、テロ特措法延長反対の発言について、「対米協調」一辺倒の日本外交批判しつつ、「もし本当に対テロ戦争への参加を拒絶した場合日本には国連活動への支援も含めて、不参加を補うだけの実績がない」、「ドイツ独自イラク政策を採ることができたのは、アフガニスタンをはじめ、世界の各地で展開している国連PKOや多国籍軍に参加して、国際社会を納得させるだけの十分な実績を積んでいたかである。翻って日本場合多国籍軍は言うに及ばず、PKO参加もきわめて貧弱で、とても米国国際社会理解を得られるものとはいえない」と述べている(65)。

 元国連職員吉田康彦は「国連憲章の履行という点ではハンディキャップなしの「普通の国」になるべきだと確信している。(中略)安保理決議による集団安全保障としての武力行使には無条件で参加できるよう憲法の条文を明確化するのが望ましい」と述べている(66)。川端吉田の主張をまとめれば、「対米協調一辺倒を避けるため、国連PKOや多国籍軍軍事活動積極的に参加して「国際貢献」を行わなければならない。そのためには改憲しなければならない」ということになろう。民主党路線と言ってもよい。今の護憲派ジャーナリズムに、この論理反論できる可能性はない。「8」で指摘したように、対北朝鮮武力行使容認してしまえば、改憲した方が整合性があるのと同じである

 なお、佐藤は、『世界』二〇〇七年五月号に掲載された論文山川均の平和憲法擁護戦略」において、「現実国際政治の中で、山川ソ連侵略性を警戒するのであるから、統整的理念としては非武装中立を唱えるが、現実には西側の一員の日本を前提として、外交戦略を組み立てるのである。」「山川には統整的理念という、人間努力によっては到底達成できない夢と、同時にいまこの場所にある社会生活改善していくという面が並存している」と述べている。私は発刊当初この論文を一読して、「また佐藤柄谷行人への点数稼ぎをやっている」として読み捨ててしまっていたが、この「9」で指摘した文脈で読むと意味合いが変わってくる。佐藤は、「平和憲法擁護」という建前と、本音が分裂している護憲派ジャーナリズムに対して、「君はそのままでいいんだよ」と優しく囁いてくれているのだ。護憲派ジャーナリズムにとって、これほど〈癒し〉を与えてくれる恋人もいるまい(67)。

10.おわりに

 これまでの〈佐藤優現象〉の検討から、このままでは護憲派ジャーナリズムは、自民党主導の改憲案には一〇〇%対抗できないこと、民主党主導の改憲案には一二〇%対抗できないことが分かった。また、いずれの改憲案になるにしても、成立した「普通の国」においては、「7」で指摘したように、人種差別規制すらないまま「国益」を中心として「社会問題」が再編されることも分かった。佐藤沖縄でのシンポジウムで、「北朝鮮アルカイダの脅威」と戦いながら、理想を達成しようとする「現実平和主義」を聴衆に勧めている(68)が、いずれの改憲案が実現するとしても、佐藤が想定する形の、侵略植民地支配反省も不十分な、「国益」を軸とした〈侵略ができる国〉が生まれることは間違いあるまい。「自分国家主義者じゃないから、「国益」論なんかにとりこまれるはずがない」などとは言えない。先進国の「国民」として、高い生活水準や「安全」を享受することを当然とする感覚、それこそが「国益」論を支えている。その感覚は、そうした生存の状況を安定的保障する国家先進国主導の戦争積極的に参加し、南北格差固定化を推進する国家―を必要とするからだ。その感覚は、経済的水準が劣る国の人々への人種主義、「先進国」としての自国を美化する歴史修正主義の温床である

 大雑把にまとめると、〈佐藤優現象〉とは、九〇年代以降、保守派大国路線に対抗して、日本経済的地位に見合った政治大国化を志向する人々の主導の下、謝罪補償必要とした路線が、東アジア諸国民衆の抗議を契機として一頓挫したことや、新自由主義の進行による社会統合破綻といった状況に規定された、リベラル左派危機意識から生じている。九〇年代東アジア諸国民衆から謝罪補償を求める声に対して、他国の「利益のためではなく、日本私たちが、進んで過ちを正しみずから正義回復する、即ち日本利益のために」(69)(傍点ママ歴史清算を行おうとする姿勢は、リベラル内にも確かにあり、そしてその「日本利益」とは、政治大国を前提とした「国益」ではなく、侵略戦争植民地支配可能にした社会のあり方を克服した上でつくられる、今とは別の「日本」を想定したものであったろう。私たちが目撃している〈佐藤優現象〉は、改憲後の国家体制に適合的な形で生き残ろうと浮き足立リベラル左派が、「人民戦線」の名の下、微かに残っているそうした道を志向する痕跡消失もしくは変質させて清算する過程、いわば蛹の段階である改憲後、蛹は蛾となる。

 ただし、私は〈佐藤優現象〉を、リベラル左派意図的計画したものと捉えているわけではない。むしろ無自覚的、野合的に成立したものだと考えている。藤田省三は、翼賛体制を「集団転向寄り合い」とし、戦略戦術的な全体統合ではなく、諸勢力からあいもつあいがそのまま大政翼賛会に発展したからこそ、デマゴギーそれ自体ではなく、近衛文麿のようなあらゆる政治立場から期待されている人物統合象徴となったとし、「主体が不在であるところでは、時の状況に丁度ふさわしい人物実態のまま象徴として働く」、「翼賛会成立史は、この象徴人物の未分性という日本政治特質をそれこそ象徴的に示している」と述べている(70)が、〈佐藤優現象〉という名の集団転向現象においては、近衛のかわりに佐藤が「象徴」としての機能果たしている。この「象徴」の下で、惰性や商売で「護憲」を唱えているメディア、そのメディア追従して原稿を書かせてもらおうとするジャーナリスト発言力を確保しようとする学者、無様な醜態晒す本質的には落ち目思想家やその取り巻き、「何かいいことはないか」として寄ってくる政治家や精神科医ら無内容な連中、運動に行き詰った市民運動家、マイノリティ集団などが、お互いに頷きあいながら、「たがいにからあいもつれあって」、集団転向は進行している。

 ところで、佐藤は、「仮に日本国家国民が正しくない道を歩んでいると筆者に見えるような事態が生じることがあっても、筆者は自分ひとりだけが「正しい」道を歩むという選択はしたくない。日本国家同胞日本人とともに同じ「正しくない」道を歩む中で、自分が「正しい」と考える事柄の実現を図りたい」と述べている(71)。佐藤は、リベラル左派に対して、戦争に反対の立場であっても、戦争が起こってしまたからには、自国国防、「国益」を前提にして行動せよと要求しているのだ。佐藤賞賛するような人間は、いざ開戦となれば、反戦運動を行う人間異端者扱いするのが目に見えている。

 この佐藤発言は、安倍晋三首相の目指していた「美しい国」づくりのための見解とも一致する。私見によれば、安倍の『美しい国へ』(新潮新書、二〇〇六年七月)全二三二頁の本のキモは、イランでのアメリカ大使館人質事件(一九七九年)をめぐる以下の一節である。「(注・反カーター陣営の)演説会で、意外に思ったことがある。人質事件に触れると、どの候補者もかならず、「私は大統領とともにある」(I am behind the President.)というのだ。ほかのことではカーターをこきおろす候補者が、そこだけは口をそろえる。/もちろん、人質にされている大使館員たちの家族配慮するという意図からだろうが、アメリカ一丸となって事件対処しているのだ、という明確なメッセージを内外に発しようとするのである国益からむと、圧倒的な求心力がはたらくアメリカ。これこそがアメリカの強さなのだ。」(八七~八八頁)

 文中の、「人質事件」を拉致問題に、「大統領」を安倍に、「アメリカ」を日本に置き換えてみよ。含意は明白であろう。安倍は辞任したとはいえ総連弾圧をめぐる日本言論状況や、〈佐藤優現象〉は、安倍の狙いが実現したこと物語っている。安倍政権は倒れる前、日朝国交正常化に向けて動きかけた(正確には米朝協議の進展で動かされたと言うべきだが)が、こうなるのは少なくとも今年春からは明らかだったにもかかわらず、リベラル左派の大多数は、「日朝国交正常化」を公然と言い出せなかった。安倍政権北朝鮮外交に敗北したのは明らかである。だが、日本リベラル左派安倍政権ときに敗北したのである

 〈佐藤優現象〉は、改憲後に成立する「普通の国」としての〈侵略ができる国〉に対して、リベラル左派の大部分が違和感を持っていないことの表れである侵略植民地支配過去清算在日朝鮮人人権擁護も、そこには含まれる)の不十分なままに成立する「普通の国」は、普通の「普通の国」よりはるかに抑圧的・差別的侵略的にならざるを得ない。〈佐藤優現象〉のもとで、対北朝鮮武力行使の言説や、在日朝鮮人弾圧の言説を容認することは、戦争国家体制に対する抵抗感を無くすことに帰結する。改憲に反対する立場の者がたたかうべきポイントは、改憲護憲(反改憲)かではない。対北朝鮮武力行使容認するか、「対テロ戦争」という枠組み(72)を容認するかどうかである容認してしまえば、護憲(反改憲)派に勝ち目はない。過去清算も不十分なまま、札束ではたいて第三世界諸国の票を米国のためにとりまとめ、国連民主的改革にも一貫して反対してきた日本が、改憲し、常任理事国化・軍事大国化して、(国連主導ではあれ)米軍中心の武力行使を容易にすることは、東アジア世界平和にとって大きな災厄である(73)。

改憲戦争国家体制拒否したい人間は、明確に、対北朝鮮武力行使の是非、対テロ戦争の是非という争点を設定して絶対的に反対し、〈佐藤優現象〉及び同質の現象を煽るメディア知識人等を徹底的に批判すべきである

(1)岩波書店労働組合「壁新聞」二八一九号(二〇〇七年四月)。

(2)ブログ「猫を償うに猫をもってせよ」二〇〇七年五月一六日付。

(3)ただし、編集者佐藤右翼であることを百も承知の上で使っていることを付言しておく。〈騙されている〉わけではない。

(4)「佐藤優という罠」(『AERA』二〇〇七年四月二三日号)中のコメントより。

(5)インターネットサイトフジサンケイ ビジネスアイ」でほぼ週一回連載中の〈 Permalink | 記事への反応(0) | 18:37

2024-01-05

anond:20240104094708

定期的にこういう工作をするのはブルージャパンかな。新田さんのポストがよくまとまっている。個人的に、「悪夢民主党政権」における大きな問題点は次の3点と考えています。(1)国家運営能力の欠如により、内政上の失敗を数多く引き起こし国益を損ない続けた(2)拙劣外交を繰り返し、日米関係をはじめ、周辺諸国からの信頼を大きく毀損した(3)総理閣僚をはじめとする所属議員の度重なる不祥事や、自分たちに都合が悪い情報隠蔽する体質によって、国民政治に対する信頼を失い続けた

では、それぞれどんなことがあったか振り返っていきましょう。はらわたが煮えくり返る覚悟で読み進めてください。

(1)国家運営能力の欠如

・財源の見込みが甘く、政権交代の際に掲げたマニフェストはほぼ未達成。

官僚を敵視して排除し、国家業務の停滞と質低下を招いた。

歴史的水準まで進んだ円高放置し、デフレを加速させた。

法的根拠がないばかりでなく、仕分人の選定や対象事業選定にも透明性を欠いた「事業仕分け」をデフレ時におこない、必要公共投資を削減。経済悪化させたにも関わらず、結果に責任を負わなかった。

・「コンクリートから人へ」という誤った政策により、災害対策を疎かにしたうえ、地域社会破壊した。

・「朝鮮王儀軌引渡」「尖閣事件船長釈放」「運用3号通知」「国家公務員採用大幅減」など、閣僚たちが思い付きレベル意思決定独断でおこない、結果的我が国の将来に禍根を残した。

法的根拠のない組織を乱立させ、意思決定過程曖昧になり、指揮命令系統も混乱。

法的根拠のない大臣副大臣を任命したり、個人的な友人を参与に、党職員内閣官房職員に任命するなど、ルール無視、公私の別がつかない人事を実施

原発停止ダム建設中止など、法令根拠事前協議必要な決定を手続無視で断行。

(2)外交能力の欠如

普天間基地問題が迷走し、沖縄アメリカの信頼を大きく損なった。

来日したオバマ大統領日本に残したまま、鳩山総理APEC首脳会議に出席するためにシンガポールに向かうという非礼行為

尖閣漁船衝突事件では、中国側脅迫報復に屈して船長を早々に釈放、不起訴に。その後の尖閣諸島国有化でも迷走。

領空侵犯が頻発するも、実効的な対策をとらず。

韓国に対しては、通貨スワップ協定締結、朝鮮王儀軌引渡し、慰安婦問題での「知恵を絞っていきたい」発言など、不用意な譲歩を重ねた。

・実現に向けた方策が何ら決まっていない状態で、国連気候変動サミットにおいて「CO2の25%削減」を突如国際公約化。

・実現の見込みも全くないまま、G8の場で、「太陽光パネルを1000万戸に設置する」と突如国際公約をおこなった。

(3)閣僚所属議員の度重なる不祥事情報隠蔽体質

鳩山総理偽装献金問題脱税問題引退撤回、「最低でも県外」「Trust me」「国民の皆様が聞く耳を持たなくなった」

菅総理外国人献金問題北朝鮮関係団体献金問題、「顔が見たくなければ法案を通せ」

野田総理在日韓国人献金問題脱税企業献金問題民団選挙協力お礼発言、「大きな音だね」

小沢元代表政治資金規正法違反容疑で強制起訴(無罪判決)、献金虚偽記載公設秘書逮捕(有罪判決)

・仙谷官房長官尖閣漁船衝突事件、「自衛隊は暴力装置

赤松農水大臣口蹄疫問題、「だから早く殺せって言ってるのに」

松本復興担当大臣⇒「知恵を出さないやつは助けない」「書いたらその社は終わりだから

・長妻厚労大臣運用3号独断決定、職務停滞

蓮舫行政刷新担当大臣事務所費架空計上問題国会ファッション雑誌撮影

川端文科大臣事務所費架空計上問題キャバクラ費用政治資金で計上

鹿野農水大臣⇒対中不正輸出疑惑機密漏洩疑惑

千葉法務大臣落選後も留任

・鉢呂経産大臣⇒「死の街」「放射能うつす」

・一川防衛大臣⇒「安全保障に関しては素人

柳田法務大臣⇒「答弁は二つ覚えておけばよい」

山岡消費者担当大臣マルチ商法業者から献金問題

中井国家公安委員長議員宿舎にホステス連れ込み&カードキー貸与、式典で秋篠宮ご夫妻に「早く座れよ」とヤジ

小林議員違法献金問題で選対委員長逮捕、選対幹部公職選挙法違反有罪

土肥議員竹島領有権放棄日本側に求める「日韓共同宣言」に署名

横峯議員⇒賭けゴルフ女性暴行恐喝事件への関与

原発事故対応SPEEDI、米実測値の非公表議事録作成など)、尖閣ビデオ、北朝鮮ミサイル発射への対応温暖化対策家計負担年金改革財政試算 など、自分たちに都合が悪い情報隠蔽し、政府への深刻な不信感を招いた。

総理-閣僚間で見解方向性意見の不一致が常態化。それらも含め、自民党で同様の事態があれば野党のみならずマスコミも総出で吊し上げられる事態となるが、マスコミも概ね民主党好意的報道姿勢

2024-01-03

悪夢民主党政権part2

鳩山

☆new→鳩山由紀夫元首相「志賀原発火災が起きた」と根拠不明情報SNS拡散北陸電力は「発生してない」と発表

https://news.yahoo.co.jp/articles/3366d2612eaddbe1f733335f0f3ec91113566657

枝野

枝野幸男 #立憲民主党 #埼玉5区 衆議院議員@edanoyukio0531

被災地をはじめ関係の皆さんの不安を小さくするためにも、大変でしょうが気象庁は出来るだけ早く原因を特定し、その公表と再発防止策を示すことが必要です。

午後11:44 · 2024年1月1日

地震当日の震度7誤報に対して。

気象庁が今やるべき事は間違いなく、余談を許さない状況下での余震津波に備え適切な情報提供すること。

誤報はよくないが震災当日に優先度高くやるべきと主張する話ではない。

311官房長官だった人間基本的な優先度すら掴めていない。

菅直人政権311対応時に起こしたメチャクチャ対応を想起させてくれるエピソードとなった。

原口

ディープステート原口。もはや言うまでもない。

こんなやつが民主党政権大臣経験である



現役議員の元民主党政権閣僚ですらこのザマである悪夢2023年立憲民主党でも続いている。

anond:20240103165759

国会開いてる時は前官房長官とか追及してたやでという話

2024-01-02

「令和」という元号が良くないんじゃないか

元号が令和に変わってから、変なことが起き過ぎている。

令和元年(2019年)は特に何もなかったので、いいとする。

2年目となる2020年1月からコロナ禍が始まって、3年間続いた。

令和を発表した菅官房長官総理大臣にまでなったが、1年で辞めてしまった。

コロナ禍が終わった2023年も、ビックモーターだのジャニーズだの宝塚だのダイハツだの増税メガネだの旧統一教会だの色々あった。

そして2024年は元旦から飛ばし過ぎでしょ。

もう富士山噴火しようが、台湾有事が起ころうが何も驚かないぞ。

政府記者会見

官房長官や岸田総理記者会見みる度に思う。

官僚作製の文章棒読みや、新聞記者さんたちの思いつき質問をダラダラ流すのではなく、専用サイトを即時に構築して被害状況、各自治体、避難所ごとの必要物資、不足物資の状況などを必要に応じてアクセスしたり書き込み出来るようにすれば良いのにと思う。

あと起こりがちな被害自然災害犯罪、虚偽情報なと)の例示、発生状況なども。

ひょっとしたら被害状況の報告をFAX電話聞き取りで行っているのでは有るまいか( ゚Д゚)

2023-12-28

天皇陛下にお手紙渡しちゃったり

官房長官の会見で芸能人不倫について聞いちゃったり

どうしてパヨって空気読まない直訴が好きなんだろう

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