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2023-02-04

北海道帯広市百貨店藤丸」が閉店したことについて

概要

1月末日をもって、北海道帯広市にあった百貨店藤丸」が閉店した。

創業明治33年で、122年間経営したことになる。このあたりではよくあるパターンで、開拓地呉服商立身昭和初期にデパートへと展開してきた地元百貨店だった。

例えば釧路市の丸三鶴屋や野付牛(北見)の丸い伊藤系列は異なれど同じような環境で、開拓地百貨店として成長してきた。

諸賢ご存知の通り、百貨店などという業態今日び全く下火となっている。

北海道田舎においては高度経済成長期以降、郊外に新興市街地が伸長し、多くの人が自動車で移動する時代になった。

そして平成10年大規模小売店舗法廃止大規模小売店舗立地法の制定が運命を定めた。

この20年、みんな車で郊外の大規模店舗に行く。「中心市街地」の意義は消えた。


人々のリアクションへの違和感

1月に入ってから藤丸は連日客でごった返し、最終日には閉店後まで人々が店に集っていた。

藤丸に入っている店の常連だったり日常的に地下食品街で買い物をする人ならわかる。

あるいは藤丸に実際に働き、藤丸と共に生涯を送った人も惜別の念を抱くだろう。

藤丸文化催事も多かったから、藤丸で展示や展覧会をした人々も特別な思いがあるだろう。

藤丸を外部から支える市民団体もある。そうした主体的に取り組んできた人たちはさぞや残念だろう。

けれども、そうじゃない人が大半なのではないだろうか。

なぜなら、如上のような日常的に中心市街地に赴き消費や活動をしている人が本当に十分に多ければ、

日常的に藤丸は閉店直前のように賑わったはずだ。

そして当然閉店などとならなかったはずだ。

閉店間際に賑わいを演出した人々は、普段自動車郊外の広い駐車場のあるヨーカドーイオンに行っている。

なぜなら普段こんなに混雑しないからだ。

そんな人たちがマスコミ取材に答えて「残念です」とか「寂しいです」とかは、決して言ってはならないセリフなのではないかと思う。

言葉と態度が噛み合っていない。私はここに大変な違和感を覚える。

人々のリアクションへの違和感2

メディア扇情的報道ばかりで「思い出」探しに躍起である

出てくる思い出は子供の頃の昭和平成初期のキラキラした思い出ばかりで、例えば110周年120周年の話題はほぼない。

これは、この人たちが長じてから藤丸で思い出を残してこなかったからに他ならない。

よく子供の頃の思い出だけをいけしゃあしゃあと言えたもんだ、と思う。そしてそれをありがたがるマスコミ脆弱報道イメージおかしい。

近頃の思い出がないというのが問題本質であると思うし、そもそも昔のことしかさない人は藤丸の傷口に塩を塗っているように思える。

なぜ、この20年くらい、平成の後半まるまんま藤丸はそこに間違いなくあったのに、そこで思い出を残さなかったことに無自覚なのか。

そしてその無自覚さでなぜ「藤丸がなくなって残念です」と言えるのか。

消費行動への自意識

地元出身フリーアナウンサー安住紳一郎が以下のように述べている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/433f558335f529f99b35f767731703687434e508

ネットショッピング郊外のお店が便利でお客さんがそちらに流れていることはよくわかります私たちも便利とか安い以上に自分の残したいお店は、ちゃんと不便でも高くても買いに行く消費行動がこれからきっと自分たちの理想とする社会の実現に関わってくるんじゃないかなと思います

私の抱えている問題を的確に表現しているように思う。

なぜ他の百貨店と比べて十分な時間的猶予があったのに、地元人間藤丸を存続させるような消費行動をしてこなかったのか。

そして、なぞそうであるのに(直接携わってきた人は別にして)、「残念です」「ありがとう」などと安直に言えるのか。

この点を、本当に「残念」と感ずるならば20年くらい考え続けてこなければならなかったはずで、「残念」と言語で言える人は、少しでもそのような事柄に携わってきた人だけなのではないだろうか。

普段イオンで買い物してるくせに「残念」はおかしいのではないか

から私は、この期に及んで藤丸がなくなってしまって残念とは思えないし寂しいとも思う資格がない。

なぜなら私はイオンで買い物しているからだ。身体が残念がっていないのだ。


マスコミナイーブさについて

中心市街地をどうするかは各地域で本当に難しい課題で、実際のところ商工会経済界の人々が何年も策を講じながらも充分な成果を挙げられていない。

こんな難しい課題を、藤丸がなくなっただけのこのタイミングでどうにも論評などできないのだ。

から浅薄な「昭和の思い出」や「従業員の裏話」的なものばかりが踊る。

実はマスコミ20年間、中心市街地の活性化話題を見ているようで見てこなかったのではないか

結局は自分には関係がないから、人々がどこでどう買い物しようがそれを報道すればいいだけの話だから、充分なコミットをしてこなかったのではないか

藤丸がなくなったのは1月31日だが、問題20年間継続しており、以降も続いていく。

藤丸がなくなっただけのタイミングで急に問題一夜漬け的に取り上げても、いずれも浮ついた論にしかならないのだろう、と諸報道をみて思う。

じゃあどうすれば

今となっては郊外の大規模小売店舗群こそが中心市街地なんじゃないですかね。

2017-05-19

県境にあるイオンモール高の原ルール

京都府木津川市奈良県奈良市にまたがるイオンモール高の原の話

分かれる警察管轄

イオンモール高の原が、同じく市町境をまたぐ奈良登美ヶ丘、京都桂川四條畷イオン半田店と違う点は、警察管轄が分かれるということ。そのため、両府県警は造成工事のころから協議を続け、事件事故に備えてイオン(当時)に境界線を引くよう申し入れをすることになった。その結果、イオンモール高の原だけ通路階段駐車場、そして電機整備室にまで線が引かれている。

ただ、もし府県境の真上で万引きなどが起きたとき権限争いが起こるかと言えばそうではなく、あらかじめ床面積の大きい方の警察担当すると決められている。そのためか、通路に線が引かれていても専門店の中にはなく、駐車場も車止めが黄か緑のどちらかに色分けされている。

実際には京都府警がまず急行

電話を両市から引くことはないため、実際にはどこで事件が起ころうともモール内の防災センターを経由して京都府警に一報が入ることになり、そのまま京都府警が駆けつけてから管轄する府県警に引き継ぐ(携帯電話から入電した場合は奈良県警のことも)。

巡回には両方からやってくるが、防犯訓練やイベント、啓発活動は両方のときと一方だけのときがある。単独で店にポスターを配る場合は、府県境Uターンするなんて光景も。

消防点検京都側におまかせ

京都側の相楽中部消防組合消防本部と奈良側の奈良市消防局がオープン前に事前協議を行い、防災訓練、消防点検などは京都側が担当すると決められ(よそでも同じで、例えばイオンモール京都桂川だと京都市。Honda Cars 奈良中央 高の原店だと奈良市)、喫煙等も相楽中部消防組合火災予防条例23条により制限される。ただし、11月消防フェアは奈良市消防局北消防署と相楽中部消防組合消防本部の共催。

消防車は両方から

火災発生時も警察同様、電話関係京都側に入電するが、そこから奈良市消防局にも出動要請する(携帯電話場合は逆もあり得る)。一方、救急は入電した側が出動し、いつも両方から来るということはない。ちなみに、奈良市消防局と相楽中部消防組合消防本部は全国で初めて、都道府県を超えたはしご車の共同整備を目指している。

税金トラブル

固定資産税都市計画税土地
登記簿をもとに、地番ごとに木津川市奈良市課税
固定資産税都市計画税家屋
延床面積比で木津川市奈良市で按分。
法人事業税
住所で判断せず、テナントごとに事業スペースがある方の府県の事務所等として計上。
法人住民税
奈良側のテナント京都側に申告する問題が起きたが、自治体間で協議した結果、住所で判断せず床面積の大きい方の府県や市が課税することに。
地方消費税
統計調査において住所が京都府からと全額府に計上される可能性があったため、奈良県が数億損をすると府と総務省に猛抗議し、テナントごとに面積の大きい府県に計上するよう調整することに。この話は、「第9回奈良県・市町村長サミット」「平成23年2月2日 奈良県知事 定例記者会見」「平成24年 内外情勢調査会 知事講演」「平成24年2月 奈良県議会 定例会」「社会保障と税一体改革対話集会 in 奈良」「平成28年10月24日 知事定例記者会見」「平成29年11月28日 知事定例記者会見」「平成30年12月26日 知事定例記者会見」などで取り上げられ、研究誌「会計検査研究第57号でも触れられている。

プレミアム商品券は使えたり使えなかったり

スク革や東京カルチャーカルチャーなどで、京都側で使えないと紹介された奈良県商品券奈良側では使えるのかというとそういうわけでもない。地方消費税の税収が少ない奈良県は、奈良側のみ参加を認めているので、平城遷都1300年記念プレミアム商品券(20102011年)、せんとくんプレミアム商品券2011年)では確かに県の方針に従ったが、生活応援せんとくんプレミアム商品券2014年)、せんとくんプレミアム商品券2015年)ではなぜか全店舗で参加を見合わせた。一方、奈良市京都側でも使用を認めた。

最低賃金京都府だけど

奈良側でも京都府最低賃金適用される。ただ、以前は「高の原店に研修に行った時奈良最低賃金がどうたらって裏に書いてあったんだけど」といった声も。

住所は京都府

商業施設の住所決めは法務省管轄になるが、法律上の決まりはない。高の原京都側のフロア面積が広く、事務所京都側のため京都府木津川市相楽台1-1-1。

映画館あるけどない

映画館奈良市側にあり、「Yahoo!検索大賞2016」奈良県部門賞にも選ばれたが、興行場法条例に基づく営業許可京都府が出し、府の青少年健全な育成に関する条例適用され、生活衛生同業組合京都興行協会所属している。そのため、近鉄奈良駅近くの映画館が閉館した際には、徳島市映画館がなかったのに「県都で唯一 映画館ゼロに」と報道され、山口市映画館がなくなってからも、なぜか奈良市けが全国の新聞テレビラジオネットでないない言われる羽目に。

無印良品あるけどない

無印良品 イオンモール高の原奈良市側にあるが、住所は京都府のため、奈良市無印良品 近鉄奈良が閉店してから無印良品 ならファミリーオープンするまでの間、三重県津市とともに無印良品のない県庁所在地となった。

一部異なる住居表示

奈良側にある「ゆめはんな歯科クリニック高の原」「ポシブル」はなぜか住所が奈良市右京1-6-1で、「サンマルクカフェ」もレシートだけ奈良市。また、京都側、奈良側に関係なく木津川市相楽台1-1-1と相楽台1-3が混在しているが、店舗の入れ替わりに伴って相楽台1-3は減少しつつある。

京都子育て支援医療費に関する支給制度

京都府民は、0歳から中学校卒業まで保険診療自己負担額が200円だけで済むが、モール内のゆめはんな歯科クリニック高の原場合は住所が奈良市のため、一度自己負担金を支払った後、支給申請書を役所に提出しなければならない。

市外局番は単純

京都側、奈良関係なく市外局番木津川市の0774。公衆電話も同じで、置かれているタウンページ京都府宇治山城地区版。イオンモール高の原のある平城・相楽ニュータウン京都府奈良県奈良市)は、ネットが普及するまでタウンページが分かれていることが不便だった。

水道は両方から

奈良市水道局と京都府水道の両方から供給され、テナントごとに床面積の大きい方と契約する。水道節約のために地下水を利用する企業も多いが、イオンモール高の原では使用していない。

分別ルールは2つ

搬入口は京都側と奈良側がある。また、廃棄物は発生した市ごとに分別と出し方が異なるため(奈良市は透明・半透明の袋であればよいのに対し、木津川市指定ごみ袋。これはイオンモール京都桂川など他の施設も同じ。)、ごみ集積所が2か所。なお、両府県にまたがるテナント床面積の大きい方に合わせる。

保健所

基本的京都府管轄

計画停電

2012年関西電力計画停電では、緩和対象だった。

届出・提出

大規模小売店舗立地法の届出

店舗部分がより多く属する方の都道府県に届け出なければならない(大規模小売店舗立地法についての質問及び回答集より)。

特定建築物再生可能エネルギー導入計画・報告・公表制度

京都府地球温暖化対策条例京都府再生可能エネルギーの導入等の促進に関する条例により、特定建築物再生可能エネルギー導入計画書・報告書の提出が義務づけられている。

土地利用制限

奈良市側は宅地造成工事規制区域指定されている。

建築物制限

高さ制限

建設時、古都の眺望を守るため奈良市側のみ31m高度地区指定されており、木津川市側は商業地域であることを理由制限を設定する考えはないとした。

しかし、第一種低層住居専用地域と接しているという京都府内でも2ヶ所しかない特異な環境であることから、隣接する用地(現在マンションイオンモールの増床予定地)の売却を機に、木津川市都市計画審議会で高さ制限を設けた。

屋外広告物制限

木津川市側の高の原地区整備計画区域に設置する広告物は、木津川市屋外広告物施行規則第7条に定める基準に該当し、かつ、次の各号の条件をすべて満たさなければならない。

  1. 自己事業に関するもの
  2. 美観風致を害さなもの
  3. 建築物の外壁に設置する広告物は、1事業所当り5箇所以内となること
  4. 建築物の壁面より突出する広告物は、高さ10メートル以下の部分に限る
  5. 建築物屋上又は屋根を利用しないもの

また、奈良市側も高の原駅周辺の平城ニュータウンにおいて、奈良市屋外広告物条例施行規則に定める基準に該当しなければならない。

景観計画

関西文化学術研究都市平城・相楽地区センターゾーン京都府域)における建築物等の新築増改築移転、外観の変更(小規模行為を除く)については、関西文化学術研究都市京都府域)における建築物等の整備要綱に基づき、建築物等の整備計画京都府知事に提出しなければならない。

自転車放置禁止区域

木津川市は「木津川市自転車等の放置防止に関する条例施行規則」第3条第1項において近鉄高の原付近自転車放置禁止区域指定しており、奈良市も同様に近鉄高の原駅周辺を禁止区域としている。

子育て支援パスポート事業

もともと「きょうと子育て応援パスポート」協賛店があり、2015年11月12月に「なら子育て応援団」が加わったことで2種類の協賛店が混在することになったが(相互利用は可)、2018年2月28日に一部統合された。

京都初出店?奈良初出店?

住所が京都府のため、地域初出店の店がオープンした場合奈良側に位置していたとしても京都1号店ということになり、奈良1号店にはならない。そのため、LEEPHやG-LAND EXTREMEZoff、イノブンのように、既にイオンモール高の原奈良側に出店している店でも奈良県内の他の商業施設イオンモール橿原、ならファミリーイオンモール大和郡山…)が奈良1号店となるが、稀にAWESOME STOREのように、イオンモール高の原イオンモール橿原の両方で奈良初を名乗ることもある。

地域貢献

奈良いろどり良品販売

奈良県イオン株式会社は「連携と協力に関する包括協定」を結んでおり、2017年度は「奈良イチ押し商品展示販売会」を、2018年度以降は月1で「奈良いろどり良品販売会」を開催。また、2015年から奈良県主催する障害のある人が作った授産商品販売会「はたらく障害応援フェア」を開催している。

中学高校との協力

京都府奈良県の両方から中学高校吹奏楽部高校書道部を招いて演奏会高等学校書道パフォーマンスグランプリを開催したり、イオン高の原店・イオンシネマ高の原ユニクロ中学生の職場体験を受け入れたりしているほか、2014年から2月京都府南山支援学校高等部生徒の販売学習ときめきショップ」を開催している。

防災協定

2011年3月奈良県と、2011年9月京都府と締結している。

地産地消

総合スーパーイオン高の原店では、京都府木津川市奈良県平群町からの近郊野菜奈良の「大和牛」「大和肉鶏」「ひのひかり」「近藤豆腐店」「奈良本店」「平宗」「山崎屋奈良漬」「奈良鹿ないカレー」、京都奈良両方の地酒を取り揃えている。また、2010年に「おいしい奈良産協力店」に認定されたほか、木津川市農で頑張る協議会が2017年から毎月第2土曜日日曜日に朝市「みのりフェア」を開催したり、2018年12月20日から登録農家が直接持ち込むコーナーを設けたりしている。

 
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