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2022-10-19

[]あなた宗教は何ですか?

大野幸一君 あなたの生れた、おとうさんたちは佛教ですか、キリスト教ですか。

証人浦和充子君) そうではありません。

第3回国会 参議院 法務委員会 第9号 昭和23年11月26日 | テキスト表示 | 国会会議検索システム シンプル表示 https://kokkai.ndl.go.jp/simple/detail?minId=100315206X00919481126&spkNum=546#s546

理事岡部常君) あなた宗教は何をお信じですか。

証人(淺川隆治郎君) 私は日蓮宗です。

第4回国会 参議院 法務委員会 閉会後第3号 昭和24年1月7日 | テキスト表示 | 国会会議検索システム シンプル表示 https://kokkai.ndl.go.jp/simple/detail?minId=100415206X00319490107&spkNum=327#s327

松本(善)委員 私人としてというふうに言われるので、私聞くのですが、先ほど廊下で、一緒に行った森官房副長官あなた宗教何だと言ったら、仏教だと言う。あなた宗教は何ですか。

安倍国務大臣 私も仏教です。

第84回国会 衆議院 内閣委員会 第27号 昭和53年8月16日 | テキスト表示 | 国会会議検索システム シンプル表示 https://kokkai.ndl.go.jp/simple/detail?minId=108404889X02719780816&spkNum=395#s395

2022-05-27

https://cdp-japan.jp/news/20220526_3725

立憲民主党が党方針として「性行為伴うAV禁止法制定」の検討を決定した事実はありません。

衆議院内閣委員会でのAV被害防止救済法案の審議において、わが党議員の、本法案は「性行為を伴うAV自体禁止について党として引き続き検討することを妨げるか」という質疑に対し、この法案の発議者が答弁において「検討自体を妨げるものではない」と、あくま法案解釈について答弁したに過ぎません。



いや、性行為を伴うAVを禁じるべきとする主張は自由多様性尊重する党の方針と相容れない考えだと明言してくださいよ、そこは

2022-04-26

anond:20220426121008

Wikipediaより

昭和天皇崩御直後の1989年平成元年2月14日参議院内閣委員会にて当時(竹下登首相竹下改造内閣)の内閣法制局長官・味村治が「大日本帝国憲法第3条により無答責・極東軍事裁判で訴追を受けていないという二点から国内法上も国際法上でも戦争責任はない」という解釈を述べている。

2021-06-16

立憲民主党が何なのか?ようやく自分の中で腑に落ちた

重要施設周辺の土地利用規制法案参議院内閣委員会で可決され、本会議でも可決の見込みであるという。

ホッとしたが、同時に、野党が望む思想信条自由プライバシー権利などを侵害しないよう十分な配慮を求める付帯決議も可決されているので

何故?立憲民主党がこの法案に反対するのかが全く理解できてない。共産党破防法適用テロ組織なんでそんなものだろう。

これだけではなくて、立憲民主党はこれまで安倍政権提案された国防上の重要法案に、今では外交上でも骨格のメインフレームをなしてる新安保法案ですらも反対してきている。

それも国会外でどんちゃん騒ぎしたり、戦争法案だの徴兵制が復活するだの戦争する国になるだのと、今から見ると笑うしかない難癖をつけたり女の壁とかを駆使して議論を阻害したりと、なんでもありでやってきてる。

この理解しがたい行動の気持ち悪さを、どう評価して飲み込めばいいのか?全く分からなかった。

曰く、売国奴反日親中韓、あるいはただの無能、どれもしっくりこない。

枝野幸男中間層を含めて疲弊している国民生活を支えるために、一つには年収1000万円程度の方までは実質免除となる大胆な規模で、時限的な所得税減税を断行します。二つ目に、こうした効果が十分に及ばない低所得の皆さんには、消費税5%の負担に相当する額以上を現金給付します。」

でも、これを見て腑に落ちるものがあった。

「あ、こいつらは、当事者意識皆無のアマチュア集団なんだな」って。

仮に俺が財政を預かる立場であれば、現在の収支と今後10スパンの収支の予測を踏まえて、今日政府財政出動できる余地がどれほどあるか?をベースに何ができるかを計算する。

ただの素人しかない国民であっても、もう20年もすれば医療支出が76兆円になっている。その時のGDPが800兆円以上になっていなければ、現在GDP医療費の割合を維持できない。

すなわち財政崩壊するという事が理解できる。それを踏まえた上での、高齢者負担の増額の決定や、消費税増税のはず。

財政を見て何が今できるのか?を計算する事なく、現実を見ないで、所得税実質免除なんて言えるのは、当事者ではない子供の発想なのだ

自民党のやることが全て良い訳ではないけど、それでも何故必要かってのは考えてみると納得できることが多いし、安保法案やらテロなど対策法案自由で開かれたインド太平洋など、判断合理性を見出せる事も多い。

説明しても国民が正しさを理解できなくても、時にはワクチン購入やTPPみたいに押し切って、結果で正解だった事を示されれば次はもっと我々も考えないとと思うし、そういう時はやはりプロだなとも思う。だが(立憲)民主党は違った。

立憲民主党が何者か?適切な言葉自分の中になくて気持ち悪かったけど、立憲民主党とは責任とは無縁のアマチュアであると思えば、全てが腑に落ちる。

政権なんて任せるには足らない。その意志覚悟もない。学校生徒会みたいなものだ。

続報

立憲民主、消費減税で迷走 代表明言も「公約ではない」

https://www.asahi.com/articles/ASP6J67GNP6JUTFK026.html?iref=sp_new_news_list_n

福山哲郎幹事長は16日の会見で「実現不可能可能性が高いのに、選挙公約にはできない」と述べた。

ほんと、おままごと政党ですことw

何の証拠もない安倍元首相モリカケ批判汚職認定なんかよりも、目の前に見えてるこの無責任の方が恐ろしい

とてもじゃないが、自分人生に強く影響が及ぶであろう政権運営を任せたいとは思えないほど無能

2020-05-19

自民党でも13日には衆院内閣委員会所属泉田裕彦氏(元新潟県知事)がツイッターで「与党理事強行採決なら退席する旨伝えた」と投稿自民党執行部は即座に泉田氏を内閣から外した

大昔なら、泉田氏が何を話したか?が世間に伝わることもなければ、その後内閣から外されたことも報道されることはなかったんだよね。

でも、この自民党執行部の素早い動きこそが、悪巧みの状況証拠になってしまった。

流石にもう安倍さんではだめだろう。

2019-10-22

君が代天皇の歌じゃないって言ってるバカども

本来意味はそうかもしれんが、

君が代」については,1937(昭和12)年の国定教科書である尋常小学校修身書・巻4」において 「 君が代』の歌は 『我が天皇陛下のお治めになる此の御代は,千年も万年も,いや,いつまでもいつまでも続いてお栄えになるように 』と 。 いふ意味で,まことおめでたい歌であります私たち臣民が『君が代』を歌ふときには,天皇陛下万歳を祝ひ奉り,皇室の御栄を祈り奉る心で一っぱいになります 」と 。

説かれていた。

また,同教科書の「教師用」では,その目的を 「国歌君が代』の趣旨を教へて,尊皇愛国精神を養はせるのを,本課の目的とする 」。

としていた。

とあるように、国によって天皇の歌に規定されてんだよ。

そこを無視して『元々は違うんですー!!』ってバカか?

現代では違うんですー!!』

はぁ、バカですか?

政府は 「君が代」に関し,1999(平成11)年6月11日の国旗国歌法案閣議決定において 「君が代」の「君」とは 「日本国及び ,日本国統合象徴である天皇」を意味するとの統一見解を示し さらに「終戦後,日本国憲法が制定され,天皇地位戦前とは変わったこから日本国憲法下においては,国歌君が代』の『君』は日本国及び日本国統合象徴であり,その地位主権の存する日本国民の総意に基づく天皇のことを指しており 『君が代』は,日本国民の総意に基づき,天皇日本国及び日本国統合象徴とする我が国のことであり 『君が代』の歌詞も,そうした我が国末永繁栄平和を祈念したものと解するのが適当であると考えている」旨の見解を明らかにしている(1999(平成11 年7月21日衆議院内閣委員会 ) ) における小渕内閣総理大臣答弁 。

ここでも天皇って言うてるからね?

都合のいい君が代はみんなの歌って幻想を信じてるおバカさんは富裕層搾取されまくっても「俺は体制側だぜ、勝ち組だぜ」って妄想してればいいけど、他人バラまくな。

2018-06-21

[]労使決議違反をしていても高プロ適用無効にならない場合もある

国会ウォッチャーです。

 高プロは、上西先生佐々木亮先生、嶋崎量先生らの労働弁護士の人たちが一生懸命発信してくれているので、ぜひそちらを見ていただきたいんですけど、立憲民主党石橋通宏議員の質疑がとても良かったので書き起こしておきます

 石橋議員は、はっきり言っちゃうと喋り方が苦手なんだけど、法律担保されていることの重要性と、国会できちんと言質を取っておくことの重要性がわかっているなぁといつも思っているので応援している。というか吉川沙織さんもすごく好きな議員なので、情報労連はなかなかやるな、と思っている。労働貴族と揶揄されようが、ノブレスブリージュを果たしているのではないかにゃ。

 ちょっと脱線するけど、労組出身議員を、労働貴族と毛嫌いする人は多いと思うんだけど、私は国会できちんとした議論をしてくれるのであれば、どこ出身でも構わないし、人間が集まって意見の集約をしようとするときは当然政治が生まれるので、私は労組内の勢力争いも別に否定的には見てないけど、さすがに神津さんは、高プロ通っちゃったら責任取って辞めるべきだと思う。安倍さんは器がちっさいから、民主党政権時代を恨んで連合会長との政労会見を拒否し続けてきたり、労政審労組代表者入れない部会を作っちゃったり、明らかに労働政策での連合プレゼンスが低下していた中で、2016年ぐらいか働き方改革関連法案作成にあたってちょっと秋波を送られた連合政権に擦り寄っちゃった結果が高プロ容認なわけだけだから。当然責任は取るべきでしょ、と思う。いやならもっとしっかりと働けよっていう。結局この辺の連合の動きが、全労連共産党との共闘排除をはっきりうち出して、連合との関係を強化しようと前なんとかさんを焦らせてしまったとこも多分にあるわけで。私としてはそのせいで、国民民主党ができちゃったもんだから内閣委員会委員長与党系に変えられちゃったりで、カジノ法案全然議論されないまま通っちゃったし、いろんな八つ当たりを神津さんにはぶつけていきたい!

6/19日参院厚労委員会

 前半、高プロ年収水準の話で、諸手当を年収見込みに含むかどうかを問いただす石橋議員。確実に支給が見込まれるのであれば、諸手当を含むと労使で合意さえすれば問題ないらしい。石橋議員らの試算によると基本給850万くらいという場合も、現行水準で可能な模様。後半、内閣法制局をよんで、法文解釈をさせる石橋議員

石橋

「略)今日内閣法制局の方にお見えをいただいております。これ、もう色々議論してまいりました、我々が、問題視しているのは、決議事項に違反した場合法的効果はどうなっているか、ということです。これ、決議の要件さえ満たせば、届出制ですから労基署は受け取るわけです。いちいちチェックなんかしません、できません、無理です。運用始まった、実際は決議に違反していた。大事なのはそん時に、法的な効果がどうなるのか、ということが大事なんです。まず法制局、端的にお伺いします。41条の第1項、決議事項、第1項から10項まであるわけですが、それぞれ決議違反が判明した時の法的な効果を教えてください。」

内閣法制局高橋第4部長

法案改正後の、第41条、第1項につきましては、2号に掲げる労働者を1号に掲げる業務に就かせた時、労働時間の、深夜、休日に関する割増賃金規定は、その労働者には適用しない。ただ3号から5号までに規定する措置のいずれかを、使用者が講じていない場合は、その限りではない、とされていますので、第1号から第5号までに掲げる事項に関して、決議が遵守されていない場合には、労働時間等に関する適用除外の効果が生じないことになります。また6号から10号までに掲げる事項につきましては、決議が遵守されていないとしましても、労働時間等に関する規制の除外の効果に、影響が生ずることはない(です」

石橋

「お分かりでしょうか、これすごい大事な、法制局見解、だと思います法制局もう一点だけ、先ほど答弁いただきましたが、第1項の第2号に掲げる労働者に第1号に掲げる対象業務に就かせた場合、除外をされるという、そういう建てつけ、整理でした。先ほど、えー第1号の対象業務の決議、についてですが。もしですね、適用事業所で、実際の運用の中で、明らかに対象業務としての要件に欠く、要件違反している、本来対象業務として認められるものでなかった、ということが明確になった場合には、その対象業務自体が、この第1号の対象業務要件を満たさなくなる、ということがあり得る、ということでよろしかったでしょうか(略:石橋さんがずっと聞いている、対象業務でない業務不適切運用であった場合に、高プロから外れるのは決議された対象業務自体か、労働者か問題確認

高橋

「(略)今ご指摘のような明らかな1号業務ではないということが明らかになるのであれば、その業務自体が、対象にならないということになると思います。」

石橋

はい。1号で、業務自体が、対象業務にならないという法制局見解でした。大臣、お聞きいただいたと思います。1点目の点、大変重要です。第6号から第10号までの決議事項については、仮に決議に違反しても、高プロ適用除外にならないんです。省令でそんなこと規制できません、委任されていませんから。てことは、例えば、この中に大変重要ものが入ってますね。第9号は不利益取扱いの禁止です。衆議院修正、第7号は同意撤回です。たとえこれに事業者違反しても、高プロ適用除外にはならないんです。これ、法案、欠陥じゃないですか」

(誰も手を上げないので、委員長がどなたが、と促し加藤が渋々手を挙げる)

加藤

「今お話しありましたように、7、失礼、6号から10号、これは適用の除外にならないということであります。これ制度適用の考え方としては、当該事業場の現状を熟知した労使が合意して、制度導入した場合において、対象業務や、対象者の要件を定めるもの、あるいは個々の労働者の要件に直接かかるもの、これは制度の根幹に関わるということで、これが満たされていない場合については、条文上、明確に制度適用されない。ま、すなわち高プロとして無効、ということであります。(働かせた分は残業代を払わないといけない)ですが、その他については、決議に基づいて、実施されることが当然求められるわけでありますけども、まずは当該事業場の労使委員会実施状況を把握し、その履行確保を図っていただく、その上で、仮に不履行があれば、厳しく指導していく、こういう姿勢で臨んでいきたいと思います。こうした内容の条文については、えー先般、労政審においても、概ね妥当(これ労働代表いくら反対しても概ね妥当以外の結論が出ないからね。多数派政府推し有識者使用者が占めてるから)ということでございます。また、現在企画裁量労働制においてもですね、同様に、措置に応じてですね、不履行があった場合には、無効ではなく、指導による対応をしている、という事例もあるわけでございます。」

石橋

「だからいいってことですか、大臣。それは僕らがずっと問題として指摘している話ですよ。現行の裁量労働制に、深刻な問題があるでしょう。なぜ過労死が、労働災害が起こってるんですか、裁量労働制で。そういう制度上の欠陥があるのに、その修正も、その適正化を、全部取っ払っちゃった(裁量労働制の拡大と引き換えに、裁量労働制修正を入れていたので、裁量労働制の拡大がなくなったら、裁量労働制改善策まで引っ込めた安倍かいうクソやろうがいましてね)。なんの改善策も講じられてない、それをそのまま高プロにひっぱてるんですよ、だから同じことが起こるんですよ。首かしげないでください、責任ある答弁ここでしてくださいよ。大臣、認められるでしょ、これ、大臣は本人の同意があるから大丈夫です、同意するんです、言い続けている。でも今明らかになった。たとえ同意で、”お前、同意しなかったから、もう処遇しない、お前降格だ”。ね、こう第9号(に関する決議)に違反しても、何のお咎めもないんですよ。気をつけろよーで終わりなんですよ。第7号で衆議院修正された、じゃあ同意撤回、”いやダメだ”って言っても、何のお咎めもないんですよ(ささきりょう先生は、ここは決議だから使用者がいいといえば認めるとしちゃっても問題ないと書いておられましたね)。大臣、これで何が同意するから大丈夫だ、ですか。欠陥でしょ、それ。そんなもんでいいんですか、大臣。さっき難波委員が言われた、働くものの命を守るのが大臣でしょ。守れないじゃないですか大臣大臣省令規定できないんですよ、委任されてないから。欠陥なんですよ、これ法律の。大臣、どうするんですか」

加藤

「あの、今委員ご指摘の不利益な取り扱いというのは、それはもう同意されていないわけですから高プロは発生してないわけですよね。いや、ですから、本人が同意していない以上、高プロ無効になる以前に、高プロ契約は進んでいないんで、当然、この無効有効契約そもそもない、その、不利益取扱いをどう考えるか、これは別途の問題につながっていく、あの今委員が御指摘なのは適用が除外するか、しないかって除外かってことでありますから、そこにはかかってこないということになると思います。」

 これ典型的すり替えですね。不利益な取り扱いに関する労使決議を遵守しなくても、その労働者の労働高プロ対象業務として維持されるんだとしたら、不利益な取り扱いを匂わせながら、強制的同意させようと試みるのがやり得になるでしょ、というのが質問者意図でしょ。同意してないから、高プロは発生してないか契約そもそもないとかまじで意味わかんないんだけど。私には確定的なことは言えないんで、聞いて欲しいんだけど、3−5号の決議に違反して、高プロ対象外の業務高プロとして、割増なしで働かせていたとしたら、割増賃金の支払い義務が事後的に生じるはずだけど、6ー10号の決議に違反していたとしても、それによって高プロ業務である事による適用除外効果は消えないわけだから、決議違反によって割増賃金の支払い義務は発生しないんではないのかな。さすがに同意強制証明できれば裁判では勝てるだろうけど、難しそうだし。でもちょっと石橋議員は違う方向にいっちゃったんだけど。

石橋

「じゃあ他の号、同意撤回はどうですか。大臣、重ねて言います。6号から10号に関しては、それに違反しても、お咎めなしなんです。ね。気をつけてよって言われるだけなんですよ。大臣それお認めになるでしょ。省令でどうにもできないんですよ。委任されてないか法律に。そんな制度でいいんですか、重ねてお伺いします。ごはん論法やめてください」

加藤

ちょっとごはん論法意味がわかんないんで、あれですけども、先ほどのように、不同意であれば、契約は打ち切られることになるわけですから、あの、それと、その結果として、それに対して、どういう対応をしていくのか、というのは別に考えなきゃいけない、我々も、まずは労使委員会、あるいはその中で、履行を図っていただくわけですけども、仮にそうしたことが、しっかり行われていなければ、指導等を通じてですね、しっかり厳しく指導していく、ということでございます別にそれを看過するということを申し上げてるのではなくて、それに対する対応としては、監督指導を通じて、その是正を図っていくということでございます。」

石橋

「結局、何か重大なことが起こらないと気づけないんですよ。気づいても、この号の違反では、何にもできないんですよ、気をつけてねー次回はやらないでね、それしかできないんですよ。(高プロ適用自体を)取り止めにできないんですよ。これ大臣認めなきゃいかんですよ、そういうものです。法制局がそういう風に言われていますから大臣重ねて首傾げてますけど、そういう法律ですよ。法制局が認めているんだから、これは認めないといけないですよ。そういう欠陥のあるものを、本人の同意があるから大丈夫です、と通そうとしてるんけど、不利益取扱いをチラつかせて、いくらでも同意を取り付けることはできるんです。現場でそんなことが起きるんですよ。”同意しなかったらわかってるだろうね”、本来それだけで9号違反でしょ、本来同意せざるをえない状況に追い込まれるんですよ。そういう場合にも、労働者がクレームしたって、何のお咎めもないんじゃ、クレームのしようがないじゃないですか。そういうことを申し上げてるんですよ、大臣。わかってんですかね。

 具体例をあげましょう、前回新規採用労働者に対して、高プロ新規採用もできると、これもびっくりしましたけど、確認しますが、新規採用の時、まぁ中途採用でしょうね、高プロ対象だったらね、いきなり学卒の新規はないでしょうから採用時に、高プロ同意すれば採用する、しなければ採用しない、これは9号違反ですか。」

山越

「えーと仮に採用前の段階でそのようなことが起こった場合ですけども、労働基準法が適用される、労働者、使用者関係がないわけなんでありますので、不同意にかかる不利益取扱いの禁止を含めまして、労働者に高度プロフェッショナル制度にかかる条文が適用されるわけではございません。ただ、他方で、労使委員会の決議事項に、対象労働者の同意撤回に関する手続きを定めなければならないとされておりますので、定めなければ、高度プロフェッショナル制度適用できなくなりますので、一旦そのような同意就業し、入社後にそのような手続きに基づいて撤回することも自由でございます。」

石橋

「すごい答弁ですね。採用時に高プロを飲むか飲まないか、飲まないなら採用しない、まだ契約にないか違反じゃないんだ、すごい答弁ですね。嫌だったら採用後に撤回してください、ですか。すごい話ですね。これもとんでもない話だと思います。(この後派遣労働者高プロ適用できないことを確認して、廃案を求めて終わり)」

6−10号はそれぞれ

6号:労働者の健康がやばそうだったら、健康診断とかなんか措置を講じると決めておく

7号:同意撤回方法について決めておく

8号:苦情処理の仕方を決めておく

9号:不利益な取り扱いをしてはならないと決めておく

10号:その他、厚生労働省令の定めることについて決めておく

ということなんですが、ここが労使委員会妥当結論が出ていても、この条件に違反たからといって直ちに高プロ対象から外れることはないんだぞ、というとことですね。

 高プロに関しては自民党議員からも疑問を呈する質問がされていますけど(農水の山田議員とかもかなり口うるさく言ってる)、延長することになったから通る確率はほぼ100%になったと思います。先週末の世論調査がもう少し悪かったらひょっとしたら国会閉じてたかも知らんけどね。

 あとすごく気になっているのは、重要法案内閣が決めているはずのものの審議時間が一昨年ぐらいと比べて異常に短くなっていること、野党との合意形成の努力をほぼ放棄していることですね。安保とか共謀罪とかは、どんどん問題点が出てくるもんだから審議尽くされてなかったと私は思いますけど、外形的な時間だけはかけてましたよね。延長するにしたって、一応与野党党首会談で、自民党総裁野党リーダーに延長への理解を求めるぐらいの最低限の体裁は整えようとしていました。でもカジノ法案とかマジで議論する気ねーなってのが丸出しでしたし、高プロにしたってどんどん新しい問題点が指摘されるわ、基本データにまで問題あったのに、審議に時間をかけないわで本当に国会軽視はどんどん進化してる。安倍さんの中では、安保とか共謀罪とか森友、加計学園問題で、変に審議したか支持率が下がっちゃったと多分思ってて、国会で審議するだけ損だと思ってるのがだだ漏れなんですよね。延長したのに、国会の最終盤は外遊でいないらしいし。今年これ、ということで、これが対して問題視されてないな、と思ったら来年もっと非常識なことやってくるのが安倍さんなんで、本当にいい加減辞めさせないと、前例主義国会では取り返しがつかないことになる。私はご存じのように、安倍政権悲惨な末路を迎えて欲しいので、総裁不出馬で、岸田さんに禅譲とかされると、それはそれでムカつくんですけど、本当に国会やばいですよ、マジで

 行政改ざん国会を欺いていたことが明らかになったってのに、もう何事もなかったかのようになりつつあるのは本当にやばい。ここを乗り越えちゃったら本当にやばい。それは共有して欲しいんでよろしくお願いしたいところです。

[]労使決議違反をしていても高プロ適用無効にならない場合もある

国会ウォッチャーです。

 高プロは、上西先生佐々木亮先生、嶋崎量先生らの労働弁護士の人たちが一生懸命発信してくれているので、ぜひそちらを見ていただきたいんですけど、立憲民主党石橋通宏議員の質疑がとても良かったので書き起こしておきます

 石橋議員は、はっきり言っちゃうと喋り方が苦手なんだけど、法律担保されていることの重要性と、国会できちんと言質を取っておくことの重要性がわかっているなぁといつも思っているので応援している。というか吉川沙織さんもすごく好きな議員なので、情報労連はなかなかやるな、と思っている。労働貴族と揶揄されようが、ノブレスブリージュを果たしているのではないかにゃ。

 ちょっと脱線するけど、労組出身議員を、労働貴族と毛嫌いする人は多いと思うんだけど、私は国会できちんとした議論をしてくれるのであれば、どこ出身でも構わないし、人間が集まって意見の集約をしようとするときは当然政治が生まれるので、私は労組内の勢力争いも別に否定的には見てないけど、さすがに神津さんは、高プロ通っちゃったら責任取って辞めるべきだと思う。安倍さんは器がちっさいから、民主党政権時代を恨んで連合会長との政労会見を拒否し続けてきたり、労政審労組代表者入れない部会を作っちゃったり、明らかに労働政策での連合プレゼンスが低下していた中で、2016年ぐらいか働き方改革関連法案作成にあたってちょっと秋波を送られた連合政権に擦り寄っちゃった結果が高プロ容認なわけだけだから。当然責任は取るべきでしょ、と思う。いやならもっとしっかにりと働けよっていう。結局この辺の連合の動きが、全労連共産党との共闘をはっきりうち出して、連合との関係を強化しようと前なんとかさんを焦らせてしまったとこも多分にあるわけで。私としてはそのせいで、国民民主党ができちゃったもんだから内閣委員会委員長与党系に変えられちゃったりで、カジノ法案全然議論されないまま通っちゃったし、いろんな八つ当たりを神津さんにはぶつけていきたい!

6/19日参院厚労委員会

 前半、高プロ年収水準の話で、諸手当を年収見込みに含むかどうかを問いただす石橋議員。確実に支給が見込まれるのであれば、諸手当を含むと労使で合意さえすれば問題ないらしい。石橋議員らの試算によると基本給850万くらいという場合も、現行水準で可能な模様。後半、内閣法制局を読んで、法文解釈をさせる石橋議員内閣法制局はさすがにひどいごまかしはできず、素直に条文を読んだ回答をする。ここで法制局に答えさせている石橋議員は賢い。加藤山越局長に聞いても、「同意があるから大丈夫」の結論にするに決まっとるもんな。

石橋

「略)今日内閣法制局の方にお見えをいただいております。これ、もう色々議論してまいりました、我々が、問題視しているのは、決議事項に違反した場合法的効果はどうなっているか、ということです。これ、決議の要件さえ満たせば、届出制ですから労基署は受け取るわけです。いちいちチェックなんかしません、できません、無理です。運用始まった、実際は決議に違反していた。大事なのはそん時に、法的な効果がどうなるのか、ということが大事なんです。まず法制局、端的にお伺いします。41条の第1項、決議事項、第1項から10項まであるわけですが、それぞれ決議違反が判明した時の法的な効果を教えてください。」

内閣法制局高橋第4部長

「お答えいたします。法案改正後の、第41条、第1項につきましては、2号に掲げる労働者を1号に掲げる業務に就かせた時、労働時間の、深夜、休日に関する割増賃金規定は、その労働者には適用しない。ただ3号から5号までに規定する措置のいずれかを、使用者が講じていない場合は、その限りではない、とされていますので、第1号から第5号までに掲げる事項に関して、決議が遵守されていない場合には、労働時間等に関する適用除外の効果が生じないことになります。また6号から10号までに掲げる事項につきましては、決議が遵守されていないとしましても、労働時間等に関する規制の除外の効果に、影響が生ずることはない、えー生ずることはあるとされておりません。」

石橋

「お分かりでしょうか、これすごい大事な、法制局見解、だと思います法制局もう一点だけ、先ほど答弁いただきましたが、第1項の第2号に掲げる労働者に第1号に掲げる対象業務に就かせた場合、除外をされるという、そういう建てつけ、整理でした。先ほど、えー第1号の対象業務の決議、についてですが。もしですね、適用事業所で、実際の運用の中で、明らかに対象業務としての要件に欠く、要件違反している、本来対象業務として認められるものでなかった、ということが明確になった場合には、その対象業務自体が、この第1号の対象業務要件を満たさなくなる、ということがあり得る、ということでよろしかったでしょうか石橋さんがずっと聞いている、対象業務でない業務不適切運用であった場合に、高プロから外れるのは決議された対象業務自体か、労働者か問題確認

高橋

個別の事案におきまして、法に定めた条件を満たすかどうかにつきましては、事実認定問題でございますので、厚生労働省において判断されるものと思いますが、今、一般論で申し上げれば、今ご指摘がありましたように、明らかに要件を満たしていないということが判断されるということがあったとしますれば、1号に定められた決議が遵守されていないということで、労働時間等の適用除外の効果が生じなくなるということになると思います。」

石橋

対象業務についてお伺いをしています。第1号です。昨日レクでやったはずです。第一号について、明らかに対象業務としての要件に欠くということになった場合には、対象業務自体が、高プロ対象から外れなければならない、そういう場合が、ありうり、あり得る、ありえますね。それだけ答弁してください。」

高橋

「(繰り返し)今ご指摘のような明らかな1号業務ではないということが明らかになるのであれば、その業務自体が、対象にならないということになると思います。」

石橋

はい。1号で、業務自体が、対象業務にならないという法制局見解でした。大臣、お聞きいただいたと思います。1点目の点、大変重要です。第6号から第10号までの決議事項については、仮に決議に違反しても、高プロ適用除外にならないんです。省令でそんなこと規制できません、委任されていませんから。てことは、例えば、この中に大変重要ものが入ってますね。第9号は不利益取扱いの禁止です。衆議院修正、第7号は同意撤回です。たとえこれに事業者違反しても、高プロ適用除外にはならないんです。これ、法案、欠陥じゃないですか」

(誰も手を上げないので、委員長がどなたが、と促し加藤が渋々手を挙げる)

加藤

「今お話しありましたように、7、失礼、6号から10号、これは適用の除外にならないということであります。これ制度適用の考え方としては、当該事業場の現状を熟知した労使が合意して、制度導入した場合において、対象業務や、対象者の要件を定めるもの、あるいは個々の労働者の要件に直接かかるもの、これは制度の根幹に関わるということで、これが満たされていない場合については、条文上、明確に制度適用されない。ま、すなわち高プロとして無効、ということであります。(働かせた分は残業代を払わないといけない)ですが、その他については、決議に基づいて、実施されることが当然求められるわけでありますけども、まずは当該事業場の労使委員会実施状況を把握し、その履行確保を図っていただく、その上で、仮に不履行があれば、厳しく指導していく、こういう姿勢で臨んでいきたいと思います。こうした内容の条文については、えー先般、労政審においても、概ね妥当(これ労働代表いくら反対しても概ね妥当以外の結論が出ないからね。多数派政府推し有識者使用者が占めてるから)ということでございます。また、現在企画裁量労働制においてもですね、同様に、措置に応じてですね、不履行があった場合には、無効ではなく、指導による対応をしている、という事例もあるわけでございます。」

石橋

「だからいいってことですか、大臣。それは僕らがずっと問題として指摘している話ですよ。現行の裁量労働制に、深刻な問題があるでしょう。なぜ過労死が、労働災害が起こってるんですか、裁量労働制で。そういう制度上の欠陥があるのに、その修正も、その適正化を、全部取っ払っちゃった(裁量労働制の拡大と引き換えに、裁量労働制修正を入れていたので、裁量労働制の拡大がなくなったら、裁量労働制改善策まで引っ込めた安倍かいうクソやろうがいましてね)。なんの改善策も講じられてない、それをそのまま高プロにひっぱてるんですよ、だから同じことが起こるんですよ。首かしげないでください、責任ある答弁ここでしてくださいよ。大臣、認められるでしょ、これ、大臣は本人の同意があるから大丈夫です、同意するんです、言い続けている。でも今明らかになった。たとえ同意で、”お前、同意しなかったから、もう処遇しない、お前降格だ”。ね、こう第9号(に関する決議)に違反しても、何のお咎めもないんですよ。気をつけろよーで終わりなんですよ。第7号で衆議院修正された、じゃあ同意撤回、”いやダメだ”って言っても、何のお咎めもないんですよ(ささきりょう先生は、ここは決議だから使用者がいいといえば認めるとしちゃっても問題ないと書いておられましたね)。大臣、これで何が同意するから大丈夫だ、ですか。欠陥でしょ、それ。そんなもんでいいんですか、大臣。さっき難波委員が言われた、働くものの命を守るのが大臣でしょ。守れないじゃないですか大臣大臣省令規定できないんですよ、委任されてないから。欠陥なんですよ、これ法律の。大臣、どうするんですか」

加藤

「あの、今委員ご指摘の不利益な取り扱いというのは、それはもう同意されていないわけですから高プロは発生してないわけですよね。いや、ですから、本人が同意していない以上、高プロ無効になる以前に、高プロ契約は進んでいないんで、当然、この無効有効契約そもそもない、その、不利益取扱いをどう考えるか、これは別途の問題につながっていく、あの今委員が御指摘なのは適用が除外するか、しないかって除外かってことでありますから、そこにはかかってこないということになると思います。」

 これ典型的すり替えですね。不利益な取り扱いに関する労使決議を遵守しなくても、その労働者の労働高プロ対象業務として維持されるんだとしたら、不利益な取り扱いを匂わせながら、強制的同意させようと試みるのがやり得になるでしょ、というのが質問者意図でしょ。同意してないから、高プロは発生してないか契約そもそもないとかまじで意味わかんないんだけど。私には確定的なことは言えないんで、聞いて欲しいんだけど、3−5号の決議に違反して、高プロ対象外の業務高プロとして、割増なしで働かせていたとしたら、割増賃金の支払い義務が事後的に生じるはずだけど、6ー10号の決議に違反していたとしても、それによって高プロ業務である事による適用除外効果は消えないわけだから、決議違反によって割増賃金の支払い義務は発生しないんではないのかな。さすがに同意強制証明できれば裁判では勝てるだろうけど、難しそうだし。でもちょっと石橋議員は違う方向にいっちゃったんだけど。

石橋

「じゃあ他の号、同意撤回はどうですか。大臣、重ねて言います。6号から10号に関しては、それに違反しても、お咎めなしなんです。ね。気をつけてよって言われるだけなんですよ。大臣それお認めになるでしょ。省令でどうにもできないんですよ。委任されてないか法律に。そんな制度でいいんですか、重ねてお伺いします。ごはん論法やめてください」

加藤

ちょっとごはん論法意味がわかんないんで、あれですけども、先ほどのように、不同意であれば、契約は打ち切られることになるわけですから、あの、それと、その結果として、それに対して、どういう対応をしていくのか、というのは別に考えなきゃいけない、我々も、まずは労使委員会、あるいはその中で、履行を図っていただくわけですけども、仮にそうしたことが、しっかり行われていなければ、指導等を通じてですね、しっかり厳しく指導していく、ということでございます別にそれを看過するということを申し上げてるのではなくて、それに対する対応としては、監督指導を通じて、その是正を図っていくということでございます。」

石橋

「結局、何か重大なことが起こらないと気づけないんですよ。気づいても、この号の違反では、何にもできないんですよ、気をつけてねー次回はやらないでね、それしかできないんですよ。(高プロ適用自体を)取り止めにできないんですよ。これ大臣認めなきゃいかんですよ、そういうものです。法制局がそういう風に言われていますから大臣重ねて首傾げてますけど、そういう法律ですよ。法制局が認めているんだから、これは認めないといけないですよ。そういう欠陥のあるものを、本人の同意があるから大丈夫です、と通そうとしてるんけど、不利益取扱いをチラつかせて、いくらでも同意を取り付けることはできるんです。現場でそんなことが起きるんですよ。”同意しなかったらわかってるだろうね”、本来それだけで9号違反でしょ、本来同意せざるをえない状況に追い込まれるんですよ。そういう場合にも、労働者がクレームしたって、何のお咎めもないんじゃ、クレームのしようがないじゃないですか。そういうことを申し上げてるんですよ、大臣。わかってんですかね。

 具体例をあげましょう、前回新規採用労働者に対して、高プロ新規採用もできると、これもびっくりしましたけど、確認しますが、新規採用の時、まぁ中途採用でしょうね、高プロ対象だったらね、いきなり学卒の新規はないでしょうから採用時に、高プロ同意すれば採用する、しなければ採用しない、これは9号違反ですか。」

山越

「えーと仮に採用前の段階でそのようなことが起こった場合ですけども、労働基準法が適用される、労働者、使用者関係がないわけなんでありますので、不同意にかかる不利益取扱いの禁止を含めまして、労働者に高度プロフェッショナル制度にかかる条文が適用されるわけではございません。ただ、他方で、労使委員会の決議事項に、対象労働者の同意撤回に関する手続きを定めなければならないとされておりますので、定めなければ、高度プロフェッショナル制度適用できなくなりますので、一旦そのような同意就業し、入社後にそのような手続きに基づいて撤回することも自由でございます。」

石橋

「すごい答弁ですね。採用時に高プロを飲むか飲まないか、飲まないなら採用しない、まだ契約にないか違反じゃないんだ、すごい答弁ですね。嫌だったら採用後に撤回してください、ですか。すごい話ですね。これもとんでもない話だと思います。(この後派遣労働者高プロ適用できないことを確認して、廃案を求めて終わり)」

6−10号はそれぞれ

6号:労働者の健康がやばそうだったら、健康診断とかなんか措置を講じると決めておく

7号:同意撤回方法について決めておく

8号:苦情処理の仕方を決めておく

9号:不利益な取り扱いをしてはならないと決めておく

10号:その他、厚生労働省令の定めることについて決めておく

ということなんですが、ここが労使委員会妥当結論が出ていても、この条件に違反たからといって直ちに高プロ対象から外れることはないんだぞ、というとことですね。

 高プロに関しては自民党議員からも疑問を呈する質問がされていますけど(農水の山田議員とかもかなり口うるさく言ってる)、延長することになったから通る確率はほぼ100%になったと思います。先週末の世論調査がもう少し悪かったらひょっとしたら国会閉じてたかも知らんけどね。

 あとすごく気になっているのは、重要法案内閣が決めているはずのものの審議時間が一昨年ぐらいと比べて異常に短くなっていること、野党との合意形成の努力をほぼ放棄していることですね。安保とか共謀罪とかは、どんどん問題点が出てくるもんだから審議尽くされてなかったと私は思いますけど、外形的な時間だけはかけてましたよね。延長するにしたって、一応与野党党首会談で、自民党総裁野党リーダーに延長への理解を求めるぐらいの最低限の体裁は整えようとしていました。でもカジノ法案とかマジで Permalink | 記事への反応(3) | 16:52

2018-06-01

[]会計検査院の報告に官邸が関与してた蓋然性めっちゃ高いとおもう

 国会ウォッチャーです。

 会計検査院原案をなぜか財務省が入手していて、それについてご意見を述べていて、しかもその要望がなぜか通ってしまっているやつ。

 ざっと見た感じ、赤旗TBS毎日新聞記事にしたり、スポットニュースで流したりしていたみたいですが、扱いは小さかったのかな。共産党しか資料を持ってない状態の時は、扱いが小さいよね。朝日とか毎日スクープ出した時はもうちょっと扱いが大きくなるけど。この質疑見てた時は忘れてたけど、そういえば去年の11月の会計検査院報告が出た時に、なんか会計検査院忖度しとる!みたいなのは見た気がしたんで掘ってみたんですけど。

山井和則内閣委員会

 さらに、一部報道でもありますように、今回の会計検査院も、最終案の前までは六億円の値引きという、六億円という数字が入っていた。ところが、最終段階で六億円が削られたのではないか

 ちょっと京都新聞十一月二十三日、読み上げますよ。

 ただ、検査院が検査過程撤去費としてさまざまな方法で試算した額は、報告書には盛り込まれなかった。関係者によると、説明できるものは抵抗されても出すと強い姿勢で挑んだ検査院側に対し、財務国交省両省は、試算額が正しいと思われてしまう、大混乱になるので出さないでほしいと要望を繰り返したという。共同通信が入手した最終段階前の報告書案に記載された撤去費の試算額は、航空局見積もりよりも六億円以上安い。ある検査職員は、担当部局作成した案が幹部により修正された、国民負託に応えるべく、検査院としてはここが踏ん張りどころだったのに、金額が消されたことは残念だと無念さをあらわにしたという報道がございます

 このことに関しても、もしかたらこ会計検査院の報告も、何らかの力あるいはそんたくで、六億円の過大な見積もりであったという数字が消されたのではないか、そういう疑念すら出てきているんですね。法治国家である日本が、法治じゃなくて安倍総理のそんたくによって動いているんじゃないか、そういう疑念が出てきているわけであります

共同通信はこの段階で原案を入手しとったんですね。公開してほしいわ。そんでまぁこの時の共同通信報道は、今回の共産党文書の信ぴょう性を高めてますよね。この報道に基づいた発言国会でしているのはこの段階では、山井さんだけなんだけど、この後、山井さんは菅さんに、予算委員会質問時間削る件について質問しちゃって、この事実関係確認はしてないのね。でもこの時は忖度だったのでは?と山井は推測してるけど、現場が入れようとしたものをおそらく検査会議あたりの意思決定機関側だかの上層部太田→寺岡秘書官→菅(官邸)→会計検査院幹部という流れでひっくり返りたっていう話である可能性が濃厚になってる。要望するだけなら普通だけど、原案を出してもらって意見をあげるなんていうプロセスが、受験庁と検査院の間で行われてるなんて思いもしないしね。

竹内譲公明)@予算委員会

 公明党の竹内議員が、石井啓一国交相に、会計検査院報告書についての質疑。

竹内

「"大阪航空局が算定した本件土地における処分量19,520トン及び地下埋設物撤去処分算額八億一千九百七十四万余円は、算定に用いている深度、混入率について十分な根拠確認できないものとなっていたり、本件処分費の単価の詳細な内容等を確認することができなかったりなどしており、既存資料だけでは地下埋設物の範囲について十分に精緻見積もることができず、"

このように書かれているわけでございます。その上で、会計検査院は、

"仮定の仕方によっては処分量の推計値は大きく変動する状況にある"

として、廃棄物、すなわちごみの量について複数の試算を出しているわけでございます

 すなわち、五通りの試算を出しておりまして、廃棄物混合土の深さとか混入率など、算定方法の違いにより、最小の場合で6,196トン、その次が9,344トン、三番目が13,102トン、四番目が13,927トン、そして最大の場合で19,108トンとしているわけでございます

 大阪航空局の算定した処分量が19,520トンでございますので、その割合は最低で三二%から最大で九八%の範囲にあることを示しているわけであります一部報道では三割から七割の可能性としておりましたが、正確には32%から98%の可能性を示している、こういうふうに言えると思うわけであります

 そこで、まず会計検査院にお尋ねをいたしますが、この五通りの試算のうちどれが適切と考えているのか、また、そうであるとすれば、その場合、適正な撤去処分費用の額はいくらぐらいであったと考えているのか、まずお尋ねをしたいと思います。」

戸田局長

「略)今回、会計検査院は、本件土地における地下埋設物の処分量の試算を行いましたが、処分量を求めるための仮定の仕方によって処分量の推計値は大きく変動する状況となっておりました。このため、報告書には、推計した処分量のうちどれが正しいかについては記述しておりませんが、慎重な調査検討を欠いていたと記述しているところでございます。」

竹内

「それでは、今回の会計検査院報告に対しまして、国土交通大臣はどのように受けとめておられますか。また、地下埋設物の処理費用算定額として約八億二千万円という数字は適正であったとお考えでしょうか。」

石井

森友学園への国有地売却等に関しまして、参議院から要請に基づき、会計検査院による検査が行われてきており、これまで国土交通省としても最大限の協力をしてきたところであります。今回、会計検査院から、今御紹介ありましたように、仮定の仕方によっては処分量の推定値は大きく変動する状況にあることなどを踏まえれば、撤去処分費用を算定する際に必要とされる慎重な調査検討を欠いていたこと、また、文書の一部が保存されておらず、詳細な内容を確認することができないことなどについて指摘をされているところでありまして、国土交通省といたしまして、その結果については重く受けとめなければならないと考えております

 大阪航空局実施をいたしました地下埋設物の撤去処分費用見積もりにつきましては、これまでも国会等において御説明しておりますとおり、売り主の責任が一切免除される特約をつけることを前提といたしまして、その実効性を担保するため、既存調査に加え、森友学園からの新たなごみの報告や職員による現地確認など、当時検証可能なあらゆる材料を用いて行われたものでございます

 この当時の大阪航空局見積もりは、限られた時間の中で検証し、見積もりを報告しなければならない状況でありました。実際には、平成二十八三月三十日に近畿財務局から見積もりの依頼を受け、四月十四日に報告をしている、約二週間で実施をしたわけですが、こういった状況下で行われたぎりぎりの対応であったと認識をしているところであります

 ただ、今般の会計検査院の御指摘を重く受けとめまして、今後同様の事務遂行する場合には、見積もり必要作業時間をしっかりと確保した上で、より丁寧な事務遂行に努める必要があると考えております

竹内

「先ほどありましたように、会計検査院としては、適切な見積額については具体的に申し上げられないということでありましたし、その根拠が十分に確認できなかった。」

 公明党の質疑というのは基本的台本があるので、この石井さんの答弁だけでなく、竹内さんの質問国土交通省の息がかかってると思って間違いない。この竹内石井の間でなされていることこそが、太田と蝦名が密談した中で生まれ政府答弁の基本方針なわけ。これわかるかなー。上記部分を要約すると、

1. 5通りの試算額を出してるけど、どれが正しいかはわからないよね?最大で見た場合国交省見積もりは間違ってたとまでは言えないよね?

2. 国交省は急いで見積もりを出したから、ちょっと慎重さに欠けていたけど、故意に安くしようという意図はなかったんだよー

3. 悪気はなかったんだけど、不注意だったから今後気をつけるねー

という主張に持っていくことに成功してるでしょ、これ。おそらく原案の方では、6億円程度は過大見積もりしている、と書かれていたんだろうと、共同通信記事の信ぴょう性が高まったこの段階では推測できる。この記載のままだと、国交省見積もりゲロ甘だったことがあからさまだから、いろんな試算のやり方があって、どれが正しかたかはわからない、という結論太田はまさに望んでそうなったと。この公式見解は、翌日以降の立憲川内、当時民進大塚川合らの質疑の中でも、安倍麻生の口から何度も放たれることになる。

 不当に安くしたわけではなく、瑕疵担保責任を恐れるあまり、幾つかあり得るパターンの中の最も安全側に立った試算を大急ぎでしてしまっただけで、1億数千万という学園側の財務状況なんて考慮してませんよ、当たり前じゃないですか、という態度を取っているわけ。故意じゃなくて、過失だ、という公式見解を作るために、会計検査院報告書が利用されているわけ。交渉記録も出てきたし、当然、業者側に単価決定時のヒアリング内容時の資料提出とかもしてもらいながらで、再検査当然やろ、こんなもん。

30年5月29日辰巳孝太郎議員@財金

 前回ちょろっとだけ追記して書いた部分を書き起こしておくけど、辰巳議員の入手している文書、去年11月23日共同通信報道上記公明茶番質疑とかを思うと、会計検査院報告書にどっから圧力がかかって、その内容が書き換えられた、というのはかなり蓋然性が高い推測だと思うよ。関係者全員政治家公務員やめろ。

 財務省国交相会計検査院に、金額提示を事前にしたか、されたかを聞いていくが、検査の経過について、個別のことには答えられないと逃げる3者。一般論として、事実関係確認のために、金額提示することはあり得ると答える検査院に畳み掛ける辰巳委員

辰巳

私たちは昨年8月に作られた、”会計検査院報告原案への主な意見”とする文書を入手しました。この中に、検査院ご指摘として、大阪航空局と同じ前提条件、同じ材料をもとに会計検査院計算したところ、撤去費用は、1億9,706万円(混入率法による場合)、4億,4776万余円(層厚法による場合)とされていますが、具体的な金額を示してるんじゃないですか。」

戸田

個別の件についてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。」

辰巳

「示してんですよ、我々、文書を入手してますから。こう言う提示があったからこそ、理財局航空局が、9月の7日にそれぞれが、総額を消すことが重要なんだけども、これは、難しい場合もあると、そういうね、密談してんですよ。航空局理財局が。これは私、大変なことだと思いますよ。9月7日の文書にはですね、寺岡さんという名前の方も出てきております。両局長官邸に回っている姿をマスコミに見られるのは良くない、まずは寺岡を通じて、官房長官対応をするのが基本だ、とあります太田局長。寺岡さんに対して、検査報告に関する相談をされたことありますか。」

太田

「(自分官邸勤務の経験から言って、秘書官仕事は、官房長官の会見の対応だ。だから寺岡のために、聞かれそうな情報をあげることはよくあるが相談はしていない。というような発言、ムカつくし安倍みたいな無関係答弁死ぬほど嫌いだから要約)」

辰巳

「寺岡さんは財務省からの出向の方ですよね。当然やり取りはされてるんですよ。会計検査に関する相談も当然やられているでしょう。しかもこの寺岡さんは、昨年2月22日に、太田局長あなたも出席されていた、まぁ後半はいらっしゃらなかったようですけど、佐川理財局長、航空局中村総務課長が、菅官房長官に報告に行かれた、その時に同席をされていることも分かっている方ですから、まさに先ほどのありました通り、これはやっぱり航空局理財局、やっぱり相談しながらね、書き換えも含めて、官邸も含めてやってたという疑惑は拭い去れないというふうに思います。」

会計検査院内部の意思決定情報公開法も適用されない

 この件が本当にやばいのは、検証手段内部告発しかないことですよ。会計検査院は、検査を行う事務総局と、意思決定機関である検査会議によって構成されていますが、検査官は国会同意人事ではあれ、内閣任命ですよ。共同のいう、検査幹部が誰かはわからんけど、圧力をかけやすいのは、河戸院長はじめ3名の検査官では?と思いますけど。検査会議が内容を了としなければ報告書公表できないんだから。んで、特に地方自治体対象検査院報告に関して、よく情報公開請求がされるけど、今後の検査に支障をきたすからノウハウ開示につながるから、という理由で、自治体検査院のやり取りはまず不開示になるわけ。検査院は独立機関で、建前上は内閣の影響を受けないことになってるから、信頼されてそういうことになってるわけでしょ。

 で、官邸による圧力があったのでは?という疑いがかけられた時に、国会議員市民はどうやってそれを監視できるの?っていう話でしょ。国会で、国会議員が聞いても、個別の事案についてはお答えできない。市民情報開示請求しても、ノウハウを明かすことはできないっつー話だもの。どーすりゃいいのさ。例えば大学やらで会計検査院のクッソ細かい検査理由として、硬直的な運用をしてたりとか、地方公共団体とかの取引関係で、民間企業でもあいつらのうっとーしい検査経験した人は多いと思うけど、社会公平の為だから耐えてるわけでしょ、みんな。

 でも安心してください。これからは、安倍総理原案提示いいね!って言ったっていって、検査内容を事前に教えてもらって、ダメージが少ない表現に変えてもらうこともできると思うよ。ダイジョーブ。安倍総理名前を利用してもあの人怒らないから。

2017-11-07

公文書問題

今年は公文書の扱いについて、2件の問題話題になった。
防衛省南スーダン派遣日報と、瑞穂の国記念少学院の値引き経緯に関する文章問題

前者は最初破棄と説明していたものが「発見」され、数ヶ月後になって公表したもの(*1)(*2)(*3)。
問題対応策として、防衛省の内規を変更して文章10年保管にし、情報公開査察官を設置する(*4)とした。
実施状況を確認すると、まず今のところ文章管理規程は更新されてないように見える(*5)。
次に情報公開査察官の新設と任命は8/9~8/10に集中している報道で見ると実施されたようだ。
しかし、この前後防衛省の人事発令(*6)には該当する人事の発令が発表されていない。もしかしたら地位が低いのではなかろうか。
仕事範囲権限が不足されているのではないか懸念されるだろう。

次に瑞穂の国記念小学院。まるで少年院かのような名前学校の新設に関し、土地取得時に大幅な値引きをしたが、値引き経緯を記した文章存在しないという問題
詳細は改めて説明するまでもないだろう。
防衛省の (意味があるかどうかわからないとは言え) 取り組みの早さに比べ、こちらは遅々として進んでいない。
官僚意向一つで億円単位で値引きができ、経緯が記されないとするなら、行政の信頼などあったものではないだろう。
この大きな問題については、省令ではなく法律の変更という方向で、民進共産社民自由の4党(*7)(*8)または維新の会(*9)より提出されている。
民進等4党で5/26に提出した190回国会55号議案は、6/9提出の193回国会23号議案にバージョンアップする形とし、6/16に撤回されている。
残った23号議案の方は、194回国会が1日で閉会し、全ての議案が審議されなかったことにより、審議未了による廃案となった。
審議を1日にして提出されていた議案を全て廃案とした194回国会の進行の酷さもさることながら、6月に提出した後9月に至るまで、この議案に対して論議を深めた形跡はない。
この法案を審議するべきは内閣委員会であるが、内閣委員会では上記55号議案の撤回を全会一致で承認したのみで、他に作業をしえている形跡はない。
維新の会が6/8に提出した193回国会104号議案は、上記23号議案と同様、審議未了による廃案となったと考えられるが、議案の詳細ページには状態が書かれていない。

以上が、公文書問題に関する状況である
私としては、モリカケの疑惑を言うならマズ詰めるべきはここであり、疑惑存在しないとする立場であっても公正な行政を求めるならば詰めるべき部分であると考える。
証拠がなければ言いがかりであり、行政証拠を握りつぶしたらそれで疑惑は終りとなるなら、今後汚職し放題となるのは明白。
早急に対処するべき問題と言えよう。
疑惑は、その上で追求するべきものである
時間が経てば経つほど証拠が失われていくことでも懸念しているのだろうか。
ならば、証拠保全のための法案を通すことこそが、最優先になると言ってよいのではないか

ざっと見たところ、民進等4党案も維新案も、官公庁の内部規定により法律が骨抜きにされていた経緯を踏まえるならば、まだ生ぬるさが残っている。
この法案のままでは大した意味をなさないだろう。
この法案を真面目に論議し、厳密かつ適正な文章管理を追求することこそ、現在危急の話題と言えるのではないだろうか。
大袈裟承知で言うならば、公文書管理問題をこそ優先しない野党も、公文書に対して何もしない与党も、双方政局優先で政策に怠慢との誹りを、甘受するべきだ。

*1 http://www.asahi.com/articles/ASK6J40XNK6JUTFK009.html
*2 http://www.mod.go.jp/igo/inspection/pdf/special04_report.pdf
*3 https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/south-sudan-nippo
*4 http://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2017/07/28.html
*5 http://www.mod.go.jp/j/presiding/law/koubunsho/pdf/kanrikisoku.pdf
*6 https://www.jiji.com/jc/article?k=2017080900949
*7 http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/190/meisai/m19005190055.htm
*8 http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/193/meisai/m19305193023.htm
*9 http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/193/meisai/m19307193107.htm

2017-06-13

http://anond.hatelabo.jp/20170613181216

関連リンクメモ元増田じゃないよ)

陸自日報問題幹部の指示

陸自では削除したけど陸幕が持ってた」と同じロジックごまかすと思われます。この件は、実は防衛省幹部からの指示での削除だったことはマスコミ報道されましたが、大した騒ぎになっていないので、ディレイディフェンス有効です。


www.fnn-news.com: 日報問題 去年7月に「隠ぺい」指示 05/29 12:31

http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00359599.html

今回、FNN取材で、2016年7月南スーダンの情勢が悪化した直後に、別の情報開示請求があり、この際、陸上自衛隊幹部の指示で、日報存在を隠ぺいしていたことが明らかになった。

複数関係者証言によると、「日報」に対する最初情報公開請求は、2016年7月首都ジュバで大規模な武力衝突が発生した数日後に受理され、派遣部隊司令部が置かれている「陸上自衛隊中央即応集団と、南スーダン派遣施設部隊との間でやりとりされた全ての文書」の公開を求めるものだった。

中央即応集団担当者が、「日報」のデータが残っていることを確認して、上司に報告したところ、上司は「バカ正直に出せばいいってもんじゃない」などと叱責(しっせき)し、「日報」を開示しないよう命じたという。

これを受け、担当者は、陸上幕僚監部に「『日報』は、個人保管の資料で、開示すべき行政文書に該当しない」と説明し、陸上幕僚監部も了承したため、2016年9月中旬、「日報」以外の文書けが請求者に公開された。

内閣委員会での自民による過去民主党委員長解任動議

参院内閣委員会委員長は、民進党難波議員ですから、解任動議をする可能性はあります平成25年12月に、水岡俊一大久保委員長をそれぞれ与党提出法案の採決を決定しなかったカドで解任していますから難波さんも解任した上で、参院内閣委員会のこれ以上の開催を見送る可能性はあります。ちなみに野党委員長の解任は安倍政権しかやったことが無いです、これ豆知識な。


参院民主・水岡内閣委員長を解任 与党から選出へ  :日本経済新聞

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0404X_U3A201C1000000/

2013/12/5付

 参院は5日未明本会議で、民主党水岡俊一内閣委員長の解任決議を自民公明両党の賛成多数で可決した。同委で審議中の国家戦略特区法案の今国会成立を確実なものにするため。参院はこの後に開く本会議で、水岡氏に代わる新委員長与党から選出する。

奇しくも? 4年前の解任決議の理由が「国家戦略特区」を巡る動きだったのね。

 

かつ、国家戦略特区法案の裏で動いていたのがこの時の国会での注目だった特定秘密保護法内閣委員会民主党委員長の解任決議の2日後に成立してたのか

 

特定秘密保護法に関するタイムラインビューアー:朝日新聞デジタル

http://www.asahi.com/topics/timeline/?keyword=%E7%89%B9%E5%AE%9A%E7%A7%98%E5%AF%86%E4%BF%9D%E8%AD%B7%E6%B3%95

[]問責決議案提出で延長幅が決まったと思う

国会ウォッチャーです。

 文科省の内部調査に期待する向きもあるようですが、文科省には決定的なブツはないと思うので、会期内での爆弾とするのは難しいと思います基本的には、内閣府を調べないとどうにもならないので、安倍総理の「徹底的に調査するように指示した」とかいう虚言はばかばかしいにもほどがあるわけで諸賢にはぜひぜひその事実をおさえておいていただきたいところです。しか稲田朋美防衛大臣ですら、「わたくしの指示で見つかった」と強弁していたので同じ方式で行くでしょう。さも自分たち自主的リーダーシップで見つかったんだという体で、内容については藤原審議官勝手に言っていた、というシナリオでしょう。ちなみに文科省場合は、ない、といっていたところから発見されるわけにはいかないので、任意で提出してもらった個人PCデータから見つかった、という、「陸自では削除したけど陸幕が持ってた」と同じロジックごまかすと思われます。この件は、実は防衛省幹部からの指示での削除だったことはマスコミ報道されましたが、大した騒ぎになっていないので、ディレイディフェンス有効です。

与党フェイシュートに釣られるしかなかった民進党

 基本的に先日予想したスケジュールどおりに進行していると思います。とにかくできるだけ早く国会を閉めたい与党は、必要最低限の会期延長幅を確定させたいので、野党が早く弾をはき出すことを期待しているところです。そこで、内閣委員会フェイクを入れてきました。内閣委員会桜井充議員田村智子はそれなりにクリティカルでしたが、田村議員の質疑が終わって、山本太郎議員の質疑の直前に、与党議員(多分石井準一自民こころ千葉)が委員長の解任動議(山本議員はそういっているが聞き取れないので)か質疑終局動議を突如提案してきました。これは山本太郎質問させたくないというよりも、民進党問責を出させるフェイクだったのではないかと思います。これは山本議員の前、というよりも、法務委員会東徹の質疑の直前であるというところがポイントだったのだと思います丸山穂高委員からやってきて採決提案をしたので、民進党としては、同じく東議員が採決動議をしてくるリスクは常に警戒していたところでしょう。参院内閣委員会委員長は、民進党難波議員ですから、解任動議をする可能性はあります平成25年12月に、水岡俊一大久保委員長をそれぞれ与党提出法案の採決を決定しなかったカドで解任していますから難波さんも解任した上で、参院内閣委員会のこれ以上の開催を見送る可能性はあります。ちなみに野党委員長の解任は安倍政権しかやったことが無いです、これ豆知識な。でもたぶん目的内閣委員会で、突然の動議をすること、それ自体で、法務委員会で、いきなり質疑終局採決をされてしまっては、というところで、金田法務大臣問責決議案は出さざるを得なかったところです。今週中に金田法務大臣問責決議案と内閣不信任案を出させてしまえば、残りの刑法改正案は、野党は反対できないので、安心して、1週間程度延長して来週に回すことができます松山政司国対委員長はいくさがうまい。まぁ民進の国対委員長が誰であっても勝ち目はない無理ゲーなわけですが。

 維新は当然、東議員の質疑を打ち切ってきたことを非難するでしょうが丸山議員の立ち回りを見ればしかたないでしょうよ。とにもかくにも、とりあえず2つしかない弾のうち一つを打たされた民進党は、さらに追い込まれたと思います共謀罪法案が成立しないものすごく薄い可能性としては、NHK世論調査もっと劇的に下がっていて、安倍総理が今週中に絶対閉める、という決意をし、さら委員会臨時開催を民進党が阻止できる、という場合ぐらいしかなかったと思うんですが、まぁこれも無理になったでしょう。

今日今日とてグダグダ山本幸三大臣、当然問責に値する

 桜井議員の質疑の中で、諮問会議の前日に、今治市側に資料を渡してしまっている、というやらかしを指摘されていましたが、田村智子議員の質疑は今日も鋭かったというか、あけすけ過ぎて私も完全に見過ごしていましたが、たしかに、というところでした。

 前段で、今治市資料で、平成30年開学(予定)の文言を入れている、件のスケジュール共有を依頼していた件について、藤原審議官は、「担当者同士の情報共有のために特区すべての担当者に、北九州を参考としまして、今後区域で取り上げる可能性のある項目、規制改革項目につきまして、すべてに前広に(念のため、幅広く、という意味官僚言葉です)まとめるように依頼した」といっていましたので、マスコミは、昨年夏ごろまでに名乗りを上げていた自治体全てに、このような依頼があったかどうかを取材作成されたスケジュール表は公文書なので、情報公開請求をかけるべきですね。このあと、山本幸三大臣が、「今治提案のほうが熟度が高いと判断した」という話についての質疑をしていく田村智子議員

田村

「(略)先ほどね、桜井議員のところで、これ情報開示で出てきた、今治市と何度もあっているとされていて、新聞でも12回あっていると、さら桜井議員が精査したところによると、そのうち11回は少なくとも獣医学部協議だろうと、いうことだと、その最後が、11月8日で、先ほど桜井議員は、翌日11月9日獣医学部新設の決定をする諮問会議資料今治市に渡している、という、まさに今治市出張資料ですね、そこに添付されている資料として、追及されました。今治市に渡してたんですか?翌日の諮問会議資料を。」

佐々木局長(国交出身

「えーと、あのですね。これはまったく不適切なことであったと、まったく不適切なことであったと思っております。前日に今治市が来たんで、当の担当者のほうが、あのー、今治市の方が、明日諮問会議があるんですね、ということでですね、担当者のほうで渡してしまったということのようでございまして、これはまったく不適切だと思っております。私どもとしましても反省しなくてはいけないと思います。」

田村

「それをわたすぐらいですからね。事前に協議してないなんてありえないじゃないですか。なんの答弁ですか、これまでの議論は。これゼロからやり直さなきゃダメですよ、答弁。もう一点確認します。前回私は、事業者公募が、広島県今治市しか行われなかったのはなぜなのかという質問をいたしました。山本大臣は、今治のほうが、京都よりも、事業の早期実現性との観点から、熟度が高いと最終的に私が判断したと、いうふうに答弁されました。しかし、今治市は、事業者が明らかじゃないんですよ。2014年、新潟市提案したときも、新潟市大学名を上げていました。京都府提案京都産業大学との共同の提案になっていますしか今治市は、事業者について何も説明していません。事業者がわからないのに、大臣はどうして、早期実現性が高いと判断されたんですか。」

山本

「あのーオホン(この人苦しい答弁するときは咳払いするからわかりやすい。以下は全て読み上げ)。本年1月4日の事業者公募手続きに入る前の年末年始の段階でー、今治市提案の中に専任教員の数、あるいは地元との連携教育内容、各点に関して、事業の早期実現性観点から京都府提案よりも、今治市提案のほうが熟度が高いと判断して、今治市において公正に公募を行うことといたしました。具体的には専任教員の確保については、今治市は、専任教員70名確保するとしており、その確保先についても海外製薬企業中央官庁のほか、国際機関経験者、あるいは国際、協力機構OECDかな)含めた、を含めて、優れた人材が示されており、教員確保の道筋が立っているといえます地元との連携については、水際対策について、今治市四国知事会が要望するなど、広域的な対策を行うべく具体的なアクションを起こしております。他方京都府は、獣医学部のある大阪府との連携が必ずしも確保されていないなど(大阪を除いた知事会の連名はあったんだけど、大阪府立大学の定員拡大を要請しているから呑めなかったんでしょう)、不十分と判断せざるを得なかったわけであります。えーまた獣医学部の設置は地域活性化に大きく貢献する必要があることから京都府提案にはその具体性が無い反面、今治市のほうはまちひとしごと総合戦略等に位置づけた上で、卒業生地元産業動物事業就職させるための、奨学金スキームなどの工夫をこらしているところであります京都府のほうは、ライフサイエンス研究提案しておりますが、水際対策に関する部分が薄い(すでに実績はあるけど)、他方今治市は、現場体験学習などを通じて、卒業後に産業動物を扱う分野に進むよう、誘導するとともに、畜産業のみならず、地元水産漁業対象とした、感染症対策など地元固有資源に着目したより具体的な提案になっていると評価できるものであります(実績は一切ないし、分科会で、160名の現場体験学習実施をする事業者は確保できるのかと疑問を呈されていたけど)、このように今治市提案事業の早期実現性が高いと評価できるものであります。」

田村

「前回と同じ答弁ですので、それはもう内閣府が作った答弁書のものだってことで、いい間違いじゃないってことなんですよ。もう少し具体的にお聞きしましょう。私がきいてんのは事業者が明らかじゃないのに、なんで、わかるのかって問題です。とりわけ冒頭に挙げられた、専任教員の確保の面で、京都府等と比べて優れておりました、専任教員の確保というものは、事業者である大学が確保するものですよ。今治市専任教員の確保なんてできないですよ、公立大学つくるわけじゃないんだから。なんで、専任教員の確保が、今治市はできると、京都は11人とか(教員の確保は、開学の確約がないとやりにくいわけで、加計が70人集められているということ自体が、確約をにおわすものだと私は思うけどね。だから他の大学は1年半後開学なんてできないわけで。)いってますけど、なんで、今治は、事業者が明らかになっていないのに、専任教員の確保ができると、そう判断されたんですか(加計には決まってないって言ってんだからね)。」

山本

「えー今治市は、これまで8年間という長きにわたる構造改革特区への提案という蓄積がある中で、さまざまな提案の中で、議論が深まることにより、事業の早期実現性高まる判断したものであります専任教員につきましても、あー確保の道筋が立っているということで、早期の開学が可能であり、かつその人数が多いほど、さまざまな科目の設定により、一定以上の質が担保されると、いうようなこと、さきほど申し上げたように、地元連携カリキュラムなどにおいても、早期実現性評価できるとしたものであります。」

田村

「今の答弁だと構造改革特区提案があるからわかったんだっていわれますが、構造改革特区提案を見てみますと、加計学園は、2007年から2009年までは、5回共同提案していますけども、それ以降11回の提案では加計学園は消えてますしかも、最後の2011年12月以降、第21次提案以降、大学に関する記述ほとんどありません。専任教員ことなんか書いてあるわけが無いんですよ。どうして、専任教員の確保が、京都よりも優れていると、何の資料を基に判断されたんですか。」

山本資料事務方から示される)

「えーと今治市資料において、その提出の資料の中で書かれているものであります。」

田村

「いつの資料にどう書いてあるんですか。事業者が決まってないんですよ!今治市が確保できるわけがないじゃないですか!」

山本(レクを受ける)

「えーこれは27年6月5日のワーキンググループ今治市提案したことに書かれていたことであります。」

田村

「それはねー答えになってないんですよ。それは確保したいと書いてあるかもしれないですよ?でも市が、確保するなんてありえないでしょ!(そりゃそうだ)ありえないでしょ、市が確保することは。どうして専任教員が確保されたと判断されたのか!」

山本

「それは、あのー、その今治市が、えーしっかり確保できると、いうことであります。」(こいつほんまにポンコツやな)

田村

あなた判断したって言ってるでしょう!山本大臣判断したんですよ。京都は11人と書いてあります獣医師11人と。それから他の学部もあるし、獣医学部に相当近い学部も作ってきていると。事業者が明らかになっているから、当然どういう教員を確保しているかは極めて具体的です。今治市が、より具体的だと、早期実現性があると、あなた判断したのは、どういう資料を基にしているのか!」

山本

「あのーこれは従来の構造改革特区からの(田村ダメでしょ)そういう今治市資料と(田村構造改革特区じゃない!)、そして、このワーキンググループ等に提出された資料を基に判断しているわけであります」(構造改革特区提案には、大学事業者はずーとかかれなくなってた言われてからのこの答弁、イケイケやな)

田村

「あの委員長、これちゃんと調べていただきたいんです。それじゃ構造改革提案調べてくださいよ。一旦ちょっと議事止めていただかないと、お答えになっていないですもん。わかりますよね。事業者でなければこんなことできないんですよ。加計学園から聞いたんなら聞いたって答えればいいじゃないですか。それ以外ありえないんですよ。答えられないなら一旦休憩してください。」

山本

「繰り返しになります今治市ワーキンググループ資料にそのように書かれているわけでありまして、私どもはそのように判断したわけであります。」

速記とまる)

続きはトラバ

2017-06-08

[]今期国会の残り日程の予想

国会ウォッチャーです。

与党の目論みと野党の持っているカード

 私としては大変残念ですが、組織的犯罪処罰法改正案の成立は99%以上確実になったと言ってよいと思います。刑法改正案の審議が1日で採決されたことがその証左です。公明党への配慮として、刑法改正案は確実にしてくるとはおもっていたのですが、加計学園関係で、一日でも早く国会を閉じたいという気持ちがありありと出ています。残る定例日は、8日、13日、15日の3日間です。恐らく、明日審議再開、13日に組織的犯罪処罰法の採決、14日に本会議で成立、15日で刑法改正案を採決、16日の本会議で刑法改正案成立、今期国会終了というのが与党の筋書きです。ただしこの通りには行かないと思います

 野党が現在持っているカードは、金田法務大臣問責決議案、伊達忠一参議院議長不信任決議案、内閣不信任案の3つですが参議院では現在大きなトラブルは起きていないので、伊達参議院議長の不信任案は出しにくいところです。おそらく8日は何事も無く進んで、13日に金田法務大臣問責決議案、14日本会議で否決、会期末ということで、15日の委員会採決を提案、同日内閣不信任案提出、金曜日に否決、20日に組織的犯罪処罰法委員会採決、21日本会議で成立、22日刑法改正案委員会採決、翌23日本会議成立で国会を閉じる。こういうシナリオだと思います。このプラン与党にとって都合のいいところは、刑法改正案という野党が反対できない法案を、大揉めするに決まっている組織的犯罪処罰法案の採決後に、出席して賛成せざるを得ない野党の間抜けな姿をさらせるところ、また野党が不信任案を出してくることにかこつけて、集中審議を体よく断れること(今国会では、与党集中審議の変わりに党首討論提案するぐらい総理入りの集中審議はやりたくないと思っている)、共謀罪の成立を急いだ理由を刑法の成立のためだという言い訳まで用意できること(今日維新が早速この話をチラつかせて尻尾フリフリしてました)さら国会が閉じれば、話題小池都知事うつって、オリンピック運営問題などでメディアの関心を移すには絶好のタイミングなことです。なので1週間の延長をしたとしても、さら今日内閣委員会でも次回開催は未定となったように、恐らく委員会開催の見込みはほとんどないでしょう。与党が今期で是が非でも通したかった法案は、退位、区割り、国家戦略特区周り、共謀罪、刑法ぐらいでしょうから、あとの積み残しは秋の臨時国会でも問題ないと思っているでしょうから委員会開催のモチベーションがありません。逃げ切りです。

稚拙かつ拙速議論が目立つ「規制緩和

 ここのところ民進党が、「規制緩和のものには反対してない」といっていますが、共産党田村智子議員辰巳孝太郎議員が問うていたように、必要規制と不必要規制の切り分けについての慎重な議論のほうが私は好きです。とにかく規制緩和すればいいんだみたいなこと言ってる山本幸三竹中平蔵みたいなのはやっぱり無責任だと私は思った。竹中平蔵がぶっ壊した終身雇用システムは確かに岩盤規制だったかもしれないけど、今の40弱から30代の人たちのどういう目にあったのか、思い出して欲しいところ。

 私は駒崎さんは嫌いではないのだけれど、やっぱり議論が残念なところはある。昨日の田村議員が質疑していた、少人数保育施設で3-5歳児を一緒に入れるようにする規制緩和に反対する厚生労働省ロジックは間違ってないと思った。田村さんは東大の発達保育実践政策学センターの報告を出してたけど、駒崎さんがだしていた、1.既に0~5歳児を受け入れることが可能企業主導型保育所等においても保育の質は担保されているはずであるから、小規模認可保育所に3~5歳児を受け入れても保育の質の観点からは何ら問題がないっていうのははっきりいって暴論で、前述の東大の報告では、東京23区の小規模保育所育児環境として、通常の保育所と比べて著しく環境が悪い、とされていたけど、そりゃそうだろうな、としか思えないし、企業が設置している保育所なんかでは、そりゃあ企業責任で設置しているわけで、保育の質については厚労省は把握して無いだろうし、東大の報告をかんがみれば、要は床面積とか、低年齢児と3-5歳児を隔離的に保育できるかとかが決定的に重要論点なんじゃないですかね。グラス・スミス研究を論拠に少人数のほうが望ましいといっているんだけど、それは異年齢混交のクラス構成でのいわゆる幼児教育ではなくて、児童教育での教育効果に関する研究であって、厚生労働省東大心配しているのはどう考えても安全面での危惧をしているわけでしてね。そりゃあこういうリスクを飲み込んででも首都圏の3-5歳児の受け入れ先を用意すべきだっていうのは一つの論だけど、それなら誰がその決定の責任を取るのかを明らかにすべきだよね。要は議事録議事要旨も明らかにしていないのに、厚労省岩盤規制を守っているみたいに批判して、内閣府勝手に決めたくせに、文科省の今の体たらくをみると、問題が起きたら、内閣府規制緩和しか担当してないとか抜かすんでしょ。そりゃあ反対するって。

 辰巳孝太郎議員民泊新法の質疑をしてたけど、まぁこれも、実態が完全に違法が9割みたいになっている中で、まじめに取り組んでいる業者を守りたいよ、みたいな建前はわかるんだけど、もうまったく、実務的な管理方策が見えてないのに、法案審議しろってのもこれもむちゃくちゃだろうと思いましたよ。辰巳議員の質疑に対する田村明比古観光庁長官の答弁を見てると、これが実施された後にぐっだぐだになったあと、引くに引けなくなっていく未来がばっちり見えましたよ。口で180日規制はしっかり守らせるって言ったって、現状の無法民泊取り締まれてないのにどうやるってんだろうっていうね。また180泊360日はできる、とか、入居者募集はしてないとダメとか言っても、相場より高い賃料を出したりとか契約を結ばない自由行使されれば規制できないし、民泊専用施設禁止といったって、実際は投資用の分譲マンションを作って、入居者は各自民泊運営のつもりで購入するっちゅう体にする、とかやりようはいくらでもあるし、律儀にウィークリーとかを半分やるちゅうても、所有者の入居要件とかどうやって確認するんだろうって言う。大体世界各国でもISISの隠れ家になってたとか、性的暴行現場になったとかそういう話もようけでてるし、現地住民向けの賃貸物件が枯渇しちゃったとか、近隣住民トラブルも頻発してるんだからさ。もうトラブル満載の未来しか思いつかない。あと枝野さんの共謀罪質疑思い出したわ。

問題は続出したけど、何も進展しなかった国会だった

 振り返ると、天下り、森友問題日報隠蔽問題共謀罪法案での答弁の混乱、加計学園問題話題は移りましたが、何も改善が見られないまま閉じる見込みです。天下りは、今日内閣委員会神山洋介議員が、「進展どうですか」と聞いていましたが、山本幸三大臣調査事務が膨大だから進んでいないとのお答え、進捗程度、答える目安も答えなかったです。森友問題、財金委員会が開かれなくなって1月近いですが、国交委員会などで散発的に聞かれるだけになりました。財務省公文書廃棄の問題篠原議員から、保存期間起算日が翌年度4月1日からという指摘がありました。明らかに財務省細則公文書管理法違反していることが明らかになりましたが、サーバー交換でデータ復元可能性もなくなったということで終戦の見込みです。日報隠蔽問題は、結局その他の話題さらわれ、防衛特別監察という、何も答えないカードを使ったまま、報道で示されたように組織的隠蔽が明らかになっても、稲田大臣からの善後策は示されませんでした。また防衛特別監察の中間報告も結局ないまま終わるということで、防衛特別監察(導入したのは小池百合子)はやはり答弁拒否カードとして使える、という認識が定着しているのでしょう。今回の事例もその認識を強化するものと思われます共謀罪法案に関しては、もう総理大臣法務大臣も言ってることに一貫性も無ければ、ろくな立法事実も示せないままに、刑法体系、捜査の着手段階を根本から変えるという共謀段階での処罰法を、これほど乱暴に成立するということで、残念でなりませんでした。まぁ国会いくらディベート的に論破しようとも、最終的には数で成立するというのを安保法制で見ていたので、当然の帰結ではあるわけですが、やっぱり絶望的な気持ちになります加計学園問題は、もはや文科省一般職員が完全に反旗を翻していますが、ここまで調べない、ゆえに内容については答えない、で押し通しているのをみると、これが許されるなら、もう内部告発無意味になったといえるでしょう。森友、日報隠蔽で明らかになったように、何を出すのかは政府が決める、ということとあわせると、もはや政府が何をしようが、議会も、市民もまったく監視できないという体制が確立されたのだと見ることができるでしょう。恐らく今国会が閉じたあと、文科省内でのリークの犯人探しが行われるでしょう。今日ニュースによると、文科省一般職員の複数が、文書が共有フォルダ存在したことを審議官に報告したと報道しているので、審議官に報告をした奴が報道に答えていることは明らかですから審議官を締め上げて、その一般職員含めて報復人事が行われることになると思います内部告発が起こった時に、体制側が特に揺らがなかったとき、次の内部告発を行うものはいなくなります。今回の例で言えば、内閣府にはおそらく決定的なブツがあると思われますが、経産省で固められた彼らから情報が漏れることは無いと思います

 山本太郎さんが、なんか爆弾が出てきてこの内閣ふっとばへんかなって言ってたけど、この手法を看過していった先に見えるのがロクでもないことだけは確かだと思うけど、たとえ安倍さんを引き摺り下ろしたとしても、次の人は果たして、停波をチラつかせてマスコミ寿司友を送り込んで、野党議員や党内ライバル高級官僚警察公安出身の側近を使って監視さら人事権を振りかざして、官僚を押さえつけて、自分たちに不利な資料は決して出さないみたいな政治運営を見て、真似したらいいんじゃないだろうかという欲望に勝てるんだろうかね。まぁ安倍さん論理的思考力に欠けて、不誠実で、幼稚なのはみんなわかってるだろうとは思うので、結局支持率を支えてる経済がこけたらこモデルは使えないんだろうと思いたいけど、今期国会は見ていると本当に暗い気持ちになった。

2017-06-04

国家戦略特区の闇が深いので、国会の一部だけ文字起こししてみた。

前半は獣医学部が石破4条件を無視して決められてきたことを詰めている。

獣医は余っているが公務員獣医待遇が悪いので地域偏在がある。

新たなニーズなどの需要はないなどなど

終盤。

https://youtu.be/V1SlGtTe69o?t=1h2m56s

桜井議員

「すいませんが、加計学園は何の実績もないんですよ

ただ言ってるだけじゃないですか。どこに実績があるんですか

京都産業大学はちゃんと実績あります

2004年北近畿で大きな鳥インフルエンザの事案が発生しております

京都府とともに解決に動かさせていただいたのは、大槻先生を中心とする

本学の研究陣と鳥インフルエンザ研究センター機能としての貢献があった」

と実績がございます

大臣ちゃんと聞いてくださいよ!大事なこと言ってるんですよ!

いいですか?水際対策がないと言ってますが、京都産業大学はちゃんとやっているじゃないですか!

加計学園に実績はありますか?端的に答えてくださいよ」

山本大臣

「新設でありますので、それが決定的である理由ではありません。

水際対策それなりに頑張っていらっしゃるかもしれませんが、

その点についてまだ私どもは今治市のほうが知事会等々連携が取れているというように考えております。」

桜井議員

すみませんが、京都産業大学にも獣医学部があるわけではございません。

獣医学部がなくたってこれだけの実績を残しているんです。そしてこの獣医学部に向けてですね、

ちゃんと動物医学研究所とあわせて生命システム研究所

生命資源研究所ということでライフサイエンスへ向けての総合的な研究活動を進めてきておりますと、

これだけやってきてるんです。はっきり申し上げておきますが、ここに獣医学部ありませんよ」

桜井議員

加計学園獣医学部がないから実績がないとおっしゃいますが、

京都産業大学にも獣医学部はありません。

ですが、ちゃんとこれだけの実績があって獣医学部設立に向けて着々と薦めてきてるんです。

これが落とされて、なんで加計学園が通っていくのか私にはわからない。

(※加計学園系列大学偏差値35-50くらい https://passnavi.evidus.com/search_univ/4650/difficulty.html

国家戦略特区ってほんとに酷いなあと思うんですが

関東圏で行われた病床規制の特例がありますね?

病床規制の特例の中に大学が入っていますが元々大学は病床規制から外れているのでわざわざ特区必要ないんです。

ここに民間医療法人が二つはいっています

一つは瀬田クリニック。瀬田クリニックはなぜ、病床規制適用になったんでしょうか?」

山本大臣

「高度な医療、特例の要件を満たす云々」

桜井議員

「まあ、表向きはそういう理由ですよね。瀬田クリニックの代表はどなたですか?

山本大臣

「阿曽沼さんという方です」

桜井議員

「阿曽沼さんはですね、これは国家戦略特区ワーキンググループメンバーですよね?」(他委員から笑い)

山本大臣

ワーキンググループメンバーでございます

(※瀬田クリニック http://www.j-immunother.com/news/tokkuworking1219

桜井議員

ワーキンググループメンバーからこうやって優遇されるんですよ。

葵会のここの次男の方は自民党衆議院議員ですよね?」

山本大臣

「あのぉそれは聞いております

桜井議員

「そうやって関係者優遇されていくんですよ。

これから調べていかなきゃいけないんですが、この自民党東京比例区の選出の方でして、

安倍総理の強い後押しがあった、という風に私はお伺いしております。まあ、これはこれからです。

それから、本人の結婚式の時に、安倍総理が出席されたという風に私は話を伺っています

結婚式写真 安倍晋三も映っている。http://heisei.pro/wp-content/uploads/2017/04/%E6%96%B0%E8%B0%B7%E6%AD%A3%E7%BE%A9%E8%AD%B0%E5%93%A1%E7%B5%90%E5%A9%9A%E5%BC%8F.jpg 新谷議員http://www.shintani-m.jp/policy.html

が、ここもまあ調べていきたいと思います

だけど、こうやって、関係者人達だけ優遇されるんです。

それからもっとびっくりしたのはですね、

ある特定機関からお金を借り入れて、あのぉ病院を建てたんだと思いますが、

そのですね、利子補給を行っている

なんで、ここのある医療法人だけ利子の補給を行えるんでしょうか?」

(※利子補給とは 行政が、特定融資を行なった金融機関に対して、

借入者の利子負担を軽減するため、その利子の一部または全部に相当する金額給付すること。)

山本大臣

「新たな成長分野を切り開き、確信的な事業を行うベンチャー企業資金調達支援イノベーション連鎖を生み出すため、

国家戦略特区制定時に利子補給制度を導入いたしました。国の予算から最大0.7%の補給金を支援するものであります。」

桜井議員

国家戦略特区って調べてみると、相当いろんな問題があることがわかったんですよ。

それは何か、なぜ、こういうことが起こってくるのかというとですよ

関係省庁が意見を言えないからですよ。

もっと言うと、与党審査がないんですよ。なんで、与党審査がなくですよ

こういうことをガンガンガンガン進めていくんでしょうか。私はおかしいと思いますが、

大臣与党議員のお一人でいらっしゃいますよね。こういうやりかたが本当に正しいと思われますか?」

山本大臣

「あのう、与党審査についてはそれはあのう規制省庁があーそうしたことをやるときには当然やっているもの理解しています

桜井議員

「すいませんが、国家戦略特区のことについてお伺いしています

国家戦略特区をこうやって決めていく際に、与党審査はありますか?」

山本大臣

国家戦略特区法令に基づいてワーキンググループ特区諮問会議という形でやっていくことになっています

桜井議員

「ちゃんとはっきり言ってください。与党審査ありますか?」

山本大臣

「あのうそれぞれの段階であのう関係する関係省庁において一定審査を行っていると理解しております。」

(答えないので議長が再度答えるように促す)

山本大臣

「あのう、いろんな規制改革事項をやっていくわけでありますが、それを最終的に決める際には当然、

その関係する省庁において与党審査なり調整なりをやっていると理解しております。」

桜井議員

すみません与党審査があるかをお伺いしてるんです」

山本大臣

「従いまして、改革事項をいろいろやるわけですから、その改革事項をやる場合においてえーその関係省庁があー与党側と必要に応じてやっていると承知しております

桜井議員

「じゃあ、すいませんが、この獣医学部の新設の件に関しては与党審査はありましたか山本大臣

「あのーその点はあのー文科省において考えられるべきものだと思います

(他の委員笑い)

桜井議員

「それはずるいですよ(自民からヤジ)ちょっと後ろから(注意しようとしてやめる)

与党審査が、あったのかないのかくらいちゃんと分かるじゃないですか。

すいませんけども文部科学省がどうして答えなきゃならないんですか

だってこれは4条件合意とかは各省庁は全然意見をいうことができなかったんです。

だって先程答弁されてるじゃないですか。これについての責任省庁は

すいませんけど、これは内閣府でしょ!であなた担当大臣でしょ!

からちゃんと答えてくださいよ!

与党審査はあったんですか?

この加計学園案件に関して与党審査はありましたか?」

山本大臣

内閣府としてはしていませんが、それは関係省庁である文科省において行われるべきものと思っております

桜井議員

「要するに、ここで決定されるところまでは与党審査もない。

与党審査なくて、この国家戦略特区諮問会議メンバー

竹中平蔵さんとかがいらっしゃるんです

この竹中平蔵ときが決めたことなんですよ!(周囲から笑い)

与党議員の皆さんの意見を全く聞かないで

竹中平蔵とか、八代尚宏とかこういうひとたちだけが決めていくんですよ!

(※こいつらを選んだのは議長である安倍晋三

おかしくないですか!?

私はおかしいと思いますが、大臣おかしいとおもいませんか?国会議員として」

山本大臣

有識者としてご議論に加わっていただいてると思います

桜井議員

竹中さんがなんで有識者なんですか!」(周囲から笑い)

山本大臣

「あのお、大変高い見識を持っていらっしゃる理解しております

桜井議員

「それで、あのお、彼はですね。ある人材派遣会社社長ですよね?

(※ パソナ http://www.pasonagroup.co.jp/recruit/message/#takenaka

それで雇用のこと散々言ってるじゃないですか。利害の抵触ですよこんなもん。

どこが有識者ですか!この人によってですよ、日本はどれだけめちゃくちゃにされて来たんですか!郵政民営化って本当によかったんですか!

郵政民営化、みんなの力で止めたでしょ。あれ進めてきたのは竹中さんが大臣時代でしょ。

この人がどうして有識者といえるんですか!」

山本大臣

「あのお特区・・・(略)個別企業利益意見する場ではありません。公正公平な議論ができないという指摘は当たりません」

桜井議員

「そりゃあ、勝手判断していただいたらいいと思いますが、しかしですね、

国会議員って国民代表者ですよ。野党じゃないんですよ。与党ですよ。

与党の人たちが意見を言えなくて、なんで何の関係もなく

たまたまこうやって選ばれた人たちが勝手意見を言ってですよ

それでどうしてこれがまっとうな議論になっているっていえるんですか!

八代尚宏さんなんてなんておっしゃっていますか?この決定の時に、

国際医療福祉大学ときには、特別なことを言ったか医学部が新設されたんだ、

同じようにこの獣医学部もなんか特別なことを言ってもらえないと難しいか特別なことを言ってくださいってそういう発言してるじゃないですか。

こうやって最初から結論ありきでどうやったら通るのか教えてるのがワーキンググループなんじゃないですか。

それが八代さんの発言ですよ。じゃ、八代さんの発言についてどう思いますか」

山本大臣

制度論を議論するところであって個別のことを議論する場ではありません。」

桜井議員

個別なことを議論しているから言ってるんじゃないですか。これ、議事録要旨に載ってることですよ。私が勝手に言ってることでもなくて

(※議事要旨 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc_wg/h27/151210_gijiyoushi_02.pdf P5)

個別のことについてこう発言されてますよ。どう思いますか」

山本大臣

制度論を議論するところで、個別発言について私がいちいちコメントすることは適当でないと思います。」

桜井議員

「今、おっしゃっていますが、担当大臣ですよ?担当大臣として、きちんとしたことをやっているかどうか、

監督する義務があるんじゃないですか?しかもですよ先程、申し上げた4条件についてきちんと照らし合わせてやるかどうかって事を

指揮監督する権限、僕はあるとおもいますよ。で、このことをきちんとやってもらっていないから、

ゆがめられて総理のご意向総理のお友だちの大学がですね認可されていってるんじゃないかと疑いがかけられているんですよ。

だったらそのことについて、きちっと嫌疑を晴らすのはですよみなさんの役割じゃないですか。

ただ官僚の方僕は本当に気の毒だと思いますよ。

結局総理のご意向でこういうことが決まっていって、官僚の皆さんここに来て本意でないような答弁しなきゃいけなくなっているんですよ。

こういうような行政のあり方っていうのは僕はもう一回考え直さないといけないですし、

最後にもう一回繰り返し申し上げさせてもらいますけどね、やっぱり国会議員を軽視するような仕組みはおかしいですよ。

私は今農水委員会にいますがね、農水委員会に出てきている奴らは、みんな規制改革委員会から出てきているような案件ばっかりですよ。

このことだって農水省蚊帳の外に置かれてなんか有識者という方々が勝手に持ってきて決めてる全部やってるんですよ。

私は、ちゃんと国会議員を大切にして、国会議員意見を言えるようなそういう形で行政運営をして国会の場できちんと議論した上で、

規制改革は悪いとは申し上げておりません。

規制改革を行っていくんだったらそういう手続をきちんと取るべきなんだと。そのことを申し上げて質問を終わります。」

ちなみに、加計孝太郎の息子は2006年獣医学部卒業

https://redb.kusa.ac.jp/ci/page/achievement/94/

今治獣医学部の誘致を始めたのは2006年頃、実際に構造改革特区提案したのは2007年

http://tactical-media.net/%E5%8A%A0%E8%A8%88%E5%AD%A6%E5%9C%92%E7%8D%A3%E5%8C%BB%E5%AD%A6%E9%83%A8%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81/

これは偶然なのだろうか?

2017-06-01

[]桜井充「なんで竹中平蔵有識者なんですか」

国会ウォッチャーです。

 今日は、参院農水委員会内閣委員会オススメです。法務はチラ見しただけですが、なんで二日目でいきなり参考人質疑なんです?まぁ後で見ますが、何の進展も無いとは確信しております

id:seirotenさん

利害関係から参考意見聴取することと、国会議員抜きで政策決定に関する重要意思決定する意思決定機関利害関係者で構成されることの違いもわからないぐらいアレだからアレなんだなってよく理解できます

山本幸三今日もぐだぐだになる

 でっぱなから佐々木局長が石破四条件は留意事項だ、とかいっちゃったやつを、閣議決定は守る必要があるのではないのかと聞かれて、留意は守るという意味だ、みたいな新しい意味を作る答弁をしてきたので、延々と、閣議決定は守る必要があるのか無いのかみたいにつめられる山本大臣佐々木局長。結局閣議決定は守る必要がある、と認めさせられるわけですが、こうなるなら最初から言っちゃったほうがいいよ。

 また需給の問題をきちんと具体的に検討したのか、ということに対して、供給はちゃんとはかれるけど、需要は正確に測ることは神様しかできないから具体的には調べていないが、一定の判断はできる。供給は増やせば増やすほど、社会全体の利益は増えるから規制緩和万歳、人数は多ければ多いに越したことはない。もちろん行き過ぎはだめだが、供給制限する必要はない、と宣言して、桜井議員医師)に、柔道整復師厚生省が14校、卒業生1000人ほどに規制していたが、裁判で負けて、解禁したら、100校、7000人ぐらいになったが、今では7000人ほぼ全てが整復師として就職できない事態になった。こういう人たちの学費時間投資ナンだったのかという話になる(これ薬剤師とかもそうだよね。)と突っ込まれる。それでも、獣医を増やしてはならんとはいえない、もちろん限度はあるが、公務員獣医への希望者が増えていること、創薬分野で活躍する獣医師が増えているなど、一定需要があることは判断できるから、どこで区切るかは政治の責任だ、とおっしゃって、現在カリキュラムでは創薬分野の活躍ができないから、最先端ライフサイエンス加計学園必要だ、といっていた今までの論理を自ら破壊し、突っ込まれる。

 またブタとかの中型大型動物の創薬分野で必要とされる実験動物の育成を専門的に教える獣医学部日本には全然無いと、加計学園京産大プレゼンに書いてあったから、これは大事だ、みたいなことをいう。桜井さん東北大で研究していたとき普通に動物実験やってたぜ?ほんとにないの?と聞いてましたが、これ桜井さん医師から間違えやすポイントで、創薬分野でのブタ(おもにミニブタ)の需要は確かに高い。でも基本的ブタを使った研究医学部で行われているんですよね。なぜかというと、畜産ブタは大きくしないといけないし、さらに基本的に扱うのはメス。でも医学分野ではホルモンバランス問題で、使われるのは基本的にオスです。やることが、獣医的なブタ需要と、医学的なブタ需要全然違うので、聞くべきなのは、なんで創薬分野でのブタを使った実験獣医学教育必要なんですか?っていうところなんですよ。人獣共通感染症といったって、人間動物では完全に共通ではないので、獣医学的な意味での疾病の重要性とヒト医学としての疾病の重要性は全然違うし、どういう理屈で、獣医学部でその教育をする必要があるんですか、というところ。インフルの例で言えば京産大獣医学部が無くてもやってるわけだからさ。話がそれた。

 さらに水際規制必要から加計学園を選んだ、といってしまって、「じゃあ京都府で起きた鳥インフルエンザインシデントに、協力して早期鎮圧した京産大差し置いて、何の実績も無い加計学園を選ぶ理由ナンですか」ときかれて、「新設するので、過去の実績は関係ない」(!)と言い放ち私を凍りつかせる幸三大臣

国家戦略特区むちゃくちゃぶりをあげつらう桜井議員

 国家戦略特区で、国際的医療人材を育成をする、ということになっていた国際医療福祉大学成田市協定を結んで、地域医療の推進を行うという話になっていることを突っ込む。なんども質疑してきたけど、国際医療福祉大学では海外経験などがある人という要件が求められているのは20人だけで、残りの120人は普通医者を育てることになっている。ちなみにこれも構造としては似ていて、日本医師会などは、すでに14校で医学部が新設されて、10年後には医師の飽和が見込まれていることから、新設に反対していたけど、国際的人材育成から、ということで認められた案件。ちなみに国際医療福祉大学理事長高木邦格氏は、渡辺美智雄の元秘書。さらに文部科学省事務次官経験者が2名、報告期間(2年)を過ぎてから就職している、さらに警察庁長官財務省厚生労働省から6名の天下りを受け入れているところ(第190回国会予算委員会)。ちなみに、上記の予算委員会では、「一般医師は育成できないという理解でいいのか」と聞いたら、「その通りでございます」って言ってるからね。こんなんでいいのかって聞いたら、「規制緩和はするけど、それ以降のことは知らない」とおっしゃったという内閣府。ただし全体の需給に影響があるようだと、全国的に見直すという話なので、当然医師会は反発する案件桜井議員がこの問題に熱心なことに彼が医師であることが無関係であるとは思わないけどね)。

一部書き起こし

桜井

国家戦略特区ってほんとにひどいなって思うんですが、関東圏で行われた病床規制の特例がありますね。病床規制の特例の中に、大学が入っているんですが、もともと大学は病床規制から外れてるんですよ(要は大学以外の目くらましなわけですな)。わざわざ特区必要ないんですよ。ここに民間医療法人が二つはいっています。一つは瀬田クリニック(名誉のために書いとくけど、ちゃんとした病院でしょうよ。免疫療法で知られているところですよね。)です。瀬田クリニックはどうして特例の適用になったんでしょうか」

山本

「本特例は、世界高水準、かつ国内で普及が十分じゃない高度な医療提供する事業におきまして、その事業に要する病床数を加えた数を基準病床数とみなすものであります医療法人こうし会瀬田クリニック、瀬田クリニックグループ事業は、は特区法の規定に従い、医療提供者の確保に権限を有する、神奈川県知事安倍さんの大の仲良し黒岩さんだね)の合意の下、平成26年12月9日区域計画位置づけ、それぞれが提供する、ガンに対する次世代型の免疫細胞治療、循環器治療などが高度な医療であることなど、特例の要件を満たすことを同年12月18日に、厚生労働大臣が、特区要件を満たすことを認め、12月19日に、区域計画に認定したものであります

桜井

「まぁ表向きはそういう理由ですよね。瀬田クリニックの代表はどなたですか」

山本

「あの、ファーストネームちょっとあの、阿曽沼(元博)さんという方でございます。」

桜井

「阿曽沼さんはですね、国家戦略特区ワーキンググループメンバーですよね。」

山本

メンバーでございます」(ざわつく)

桜井

ワーキンググループメンバーから優遇されるんですよ。あのー(もう一つの民間医療法人)葵会のここの、次男の方は、自民党衆議院議員ですよね(新谷正義平成研究会)」

山本

「そのように聞いております

桜井

「こうやって関係者優遇されていくんですよ。しかもこの自民党比例区の方なんですが、安倍総理の強い後押しがあったと私はお伺いをしています。またご本人の結婚式には安倍総理も出席されたと。ここも調べて生きたいと思いますもっとびっくりしたのはですね、ある特定機関からお金を借り入れて、病院を建てたんだと思いますが、その利子補給を行っている。なんでこの医療法人だけ、利子の補給を行えるんでしょうか。(利子補給とは、行政が、金融機関に対して、借入者に代わって利子を納付する制度)」

山本

「利子補給の件でありますが、わが国の成長のためには、新たな成長分野を切り開く、先駆的な研究開発や革新的事業必要であります。こうした事業を行うベンチャー企業等の資金調達支援し、イノベーション連鎖を生み出すため、平成25年12月国家戦略特区法制定時に利子補給制度を導入いたしました。ベンチャー企業等が特定事業を行ううえで、指定金融機関から借り入れる場合に、国の予算で、最大で0.7%の利子補給金を支給するものであります。なおこれは、民主党政権において制定された総合特区にも同様の仕組みがあるものであります。また具体的な支給額は、利子補給契約締結前でありまして、まだ未定であります。なお利子補給金の財源は国費であります。」

桜井

国家戦略特区はいろんな問題があることが明らかになってきています。これがなぜおきるかというと、関係省庁が意見をいけないからです。もっと言うとですね。与党審査が無いんですよ。なんで与党審査無くこんなことをがんがんがんがん進めていくんでしょうか。私はおかしいと思うんですが、大臣与党議員として、こういうやり方は正しいと思いますか」

山本

与党のー審査ということではーえーそういうことをやるときには当然、政調、省庁がとうぜんやっているもの理解しています。」

桜井

「すいませんが、国家戦略特区についてお伺いをしています国家戦略特区をこうやって決めていく際に、与党審査はありますか」

山本

国家戦略特区は、法令に基づいてー、ワーキンググループ区域会議、そして特区諮問会議という形でやっていくことになります

桜井

「ちゃんとはっきり言ってください。与党審査ありますか。」

山本

「あのーそれぞれのー案件について、関係省庁の中で、与党審査を行っていると承知しております(おい大丈夫政府国会区別ついてるか)」

桜井

与党審査あるか聞いてんだからちゃんと答えてください。」

山本

「いろんな規制改革を進めていくんですから関係省庁においてー与党審査なり調整なりやっていると思います

桜井

「すいません、与党審査あるか答えてください」

山本

「したがいましてー、えー改革事項いろいろやるわけですから、その改革事項やる場合において、関係省庁がー与党側と、必要に応じて調整をやっていると理解しております。」

桜井

「すいませんが、獣医学部審査に関しては与党審査はありましたか

山本

「それは文部科学省が、やっているものと承知しております

桜井

ちょっと後ろから(レクを止める)・・チッ(舌打ち)与党審査があったかなんてちゃんとわかるじゃないですか。なんで文科省が答えなきゃいけないんですか。これは、先ほど、4条件に関してなど、全然書く省庁は意見言うことできなかったって先ほど答弁されたじゃないですか。これについての責任省庁は内閣府でしょ、担当大臣でしょ。ちゃんと答えてください。与党審査はありましたか。」

山本

内閣府では行っておりませんが、関係省庁である文部科学省で行っているものと思います。」(そして文科省が石破4条件に整合するようにと、上げてくれた意見を、加計学園が満たせるか不透明から無視なさったと。)

桜井

「要するに決定されるところまで与党審査無いんです。そして特区諮問会議には竹中平蔵さんなんかが入ってるんです。こんな竹中平蔵ときが決めたことなんですよ。与党議員の皆さんの意見全然聞かないで、竹中平蔵とか八代尚宏とかこういう人たちだけが決めていくんですよ。おかしくないですか。私はおかしいと思いますが、おかしいと思いませんか。」

山本

「それぞれの個人については、差し控えさせていただきたいと思いますが、それぞれに有識者として、ご議論に加わっていただいていると思います。」

桜井

竹中さんがなんで有識者なんですか」

山本

「大変高い見識をおもちと承知しております

桜井

「それでー。彼はある人材派遣会社会長ですよね。それで雇用のことさんざんいってるじゃないですか。利害の関係者じゃないですか。どこが有識者ですか。この人によって日本はどれだけめちゃくちゃにされてきたんですか。(はっは)」

最後国会議員意見を言う場が無い制度というのはおかしい、有識者ではなく国会議員意見が反映されるべきだという桜井議員。ほんとこれなんだよね。

憲法に定められた国権の最高機関国会で、三権分立でも最上位なんだから

竹中平蔵パソナandオリックス家事代行外国人解放農業外国人解放養父市農地解放

新浪剛史ローソン新潟農地解放

阿曽沼元博@瀬田クリニック→病床数緩和(new!)

2017-05-11

[]地方公務員法地方自治法が成立

国会ウォッチャーです。

本題に入る前にid:iteさんがブコメで、「中立を装うこともやめた」とのたまってて腹抱えて笑ったんですが、おもろいからどんどんやってよw

しかも私が中立じゃない旨を示してると突っ込まれてなお自分確認もしてないのめっちゃうけるんですけど、あなたがやるべきことは、私が中立だっていつ宣言したのか示すことだと思うけどね。いちおう私は結構親切なので、おしえてあげますけど、4/13日の記事不偏不党ではない旨の宣言はさせていただきました。大体増田中立性とか求めている人は、自分はなにか政治的意見を述べるときに、中立に言えるんですかね。単純な疑問ですが。

あと内閣委員会が、有村治子議員和田正宗議員と逸材の活躍が目立ちすぎて聞くのがつらい。どんだけヒマなんだあなたがたは。山本太郎常識人みえしまうぞ。

会計年度任用職員制度設計

 衆院本会議地方公務員法地方自治法改正案が成立しましたが、共産党けが反対。田村貴昭議員の質疑は大事な話ですが、やはり共産党時間が短いので駆け足になってしまうのが残念。田村貴昭議員は今週だけでも、国家戦略特区外国人労働者人権問題について問題点を質疑されていました。こういう票に繋がらないどころか、農業関係者からの票は失いそうなこともバシバシ切り込めるのは共産党の強みでしょう。

 現在非正規公務員の職は、特別職臨時職、一般職にわかれています。この割り振りが、自治体間で大きく異なり、保育士図書館職員等の、熟練が求められる職員が、特別職であったり、臨時職であったりばらついていたものを、会計年度任用職員基本的統一する、という制度です。これによって、これまで適用対象外であった地方公務員法特別職は、審議会委員等の極めて限定された職種になり、ほとんどの地方自治体特別職員そして、フルタイム会計年度任用職員には、諸手当・一時金支給をし、パートタイム会計年度任用職員には、一時金支給を「可能とする」という改正案です。基本的には一歩前進、といっていいのかもしれませんが、これも結局財政的手当てがないと、絵に描いたもちになるのではないか、というのが共産党の指摘。ちなみにもともとの案では、フルタイムパートタイム区別はなかったんですってよ。成案が出た段階で修正されたということ。共産党はこういう、一歩前進かもしれないけど不十分というときには大体反対する。何でも反対という批判もあるかもしれないけど、共産党としては、彼らが審議を通じてした批判改善されていない、という証左として反対の記録を残しているのであって、これは議会にとって意味のあることだと思います

田村議員総務委員会質疑

 10年以上、正規職員と同様の仕事している非正規公務員がいる団体割合が、職種ごとに、3割から4割と非常に多くなっていることを指摘し、正規職員と同等の仕事をしていると認められるのであれば、任期付や常用職員として雇用するべきとする方針形骸化しているのではないか問題提起しています。その中で、フルタイムにしないために、15分だけ勤務時間を短くし、15分超過勤務手当てを出すことでパートタイマーとして雇うといった事例や、転勤してしま正規職員に代わって、継続性を担うのは転勤しない非正規が担っているという図書館の事例などを紹介。結局地方財政措置を行わないといけないと思うが、どうかと高市早苗大臣質問高市大臣としては、当然なんとも言えないので、ちゃんと調査して、もしそういう事例が明らかになれば指摘するという答弁を行います実効性はどうなんだという話はまぁおいておくけど、高市さんは無難な答弁はうまいよね)

田村

「以前の答弁で、職務の内容や責任の程度は、任期の異なる職員とは異なる設定をすべきと答弁されました。どのような、あるいはどの程度の違いがあると想定されていますか」

高原部長

個別具体に申し上げにくいところはあるのですが、最終的には地方公共団体に決定していただくわけですが、国家公務員法制における常勤非常勤概念整理とあわせて、常時勤務を要する職員というのは、相当の期間、勤務すべき業務であって、なおかつフルタイムであると整理をさせていただいた」

そして、現在臨時職員の再任用に際して、空白期間が出ていることに関して、会計年度任用職員ではどうなるのか、という質問し、継続性がある場合は、空白期間を設けないよう、適切な任期設定をする(最長一年だけど)という答弁を得て、問題があった場合どのような対応を取るのかときき、部長問題があったら(自治体に)働きかけをしていく、と答弁した後、すぐ高市大臣質問共産党の質疑はそこもうちょっと踏み込めよ、という不満が結構歩けど、時間が短いから仕方ないかなとは思う。森ゆうこさんとかも時間短いけど、彼女問題をかなり絞って質疑するからしつこい感じがして好印象がある。)

田村

高市大臣質問、いわゆる研究会報告書地方公務員のの臨時非常勤職員および任期職員の任用のあり方に関する研究会報告書、この中では、常勤職員が行うべき業務である、本格的業務という言葉がある。組織管理運営事態に関する業務財産差し押さえや許認可などの権力業務が想定される、とされているが、総務省の想定はこれと同じか。具体的にどのような業務を本格的業務と想定されているか

原田憲治副大臣

報告書におきましては、任用職員の任用根拠適正化におきましては、常勤職員と同様の職が存在が明らかとなった場合には、常勤職員やに任期職員活用検討する必要があるとしております。これにあわせて、常勤職員と同様の業務について、わかりやすく例示するために、あくまで、個々具体的に判断されることを前提としつつ、ご指摘のような業務が挙げられておりますしかし、これらはあくま典型的な例示で、常勤職員が行うべき業務はこれらに限定されるものではなく、これまでの取り扱いを変更するものではありません。その上で、地方公共団体運営においては、公務中立性の確保や職員の長期育成を基礎として、職務の精励することを確保し、能率性を追求し、職員の質を確保するために、会計年度任用職員を導入後においても任期の定めのない職員の確保は維持するべきものと考えております(でも予算措置はしない、自治体努力せよ、というたてつけ)」

田村

副大臣、私の次の質問にも答えていただきました。今回、新たに「本格的業務」という言葉が導入された。私はですね、常勤職員業務が、どんどん集約されていくのではないか、その代わりに、臨時非常勤、いわゆる会計年度任用職員、あるいはアウトソーシングもっと広がっていくんじゃないか、こういう懸念をもたれる自治体関係者はたくさんおられる、ということを指摘しておきたい」

これは要はフルタイムである、というところが用件になっているので、現状でも都合よくパートタイムを使っているのだから結局予算措置しないと、フルタイムからパートタイムに流れてしまうだけになってしまうのではないかという心配があるよね、という指摘ができればなおよかったなぁと思います非正規職員もっと大事要求は、賃金アップと、雇用の安定だと思うのですが、雇用期間に関しては、「原則1年以内」から「最長1年」に後退していますし、やはりパートタイム雇用には給与報酬じゃなくてね)支払い義務、諸手当の支払いが不要という抜け道を、わざわざ成案で用意したということは、どうぞ使ってね、ということなんだろうなぁと疑わざるを得ないのが、残念ですが、各自治体の裁量に任せられたというのは事実なので、ぜひぜひここは、各地方自治体が、非正規公務員処遇をどうしようとしているのかということにはこれから注目して言って欲しいと思います維新が幅利かせてるところはあきらめてくださいね。残念。

2017-04-27

国会議員ホームページを論評してみた

国会ウォッチャーさんほどではないけど、自分国会は好きだしたまに見る。

今まさにどういうルールや予算が出来るのかとか、どういう運用になるかなとか、面白そうなテーマないかなとか、そんな感じ。プロ野球に例えるならば、時間があまりないとき山田(ヤクルト)vs菅野(巨人)みたいにピンポイント面白いところだけ見るけれど、時間あるならば中継で見たいし、可能ならば直接球場に行きたいみたいな感じ。

国会見てて思うのが、700人近く国会議員が居るだけあって、新聞/報道は国会活動の本当に局所的な部分しか伝えないなということ。国会ウォッチャーさんはどのようにして国会活動を把握しているか分からないけれども(是非教えて欲しいです)、自分は各国会議員ホームページ一次ソースになることが多い。

いずれにせよ、国会議員ホームページ千差万別で、活動報告に写真しか載せていない人も居れば相当仔細に立法活動を記録している人も居れば中村喜四郎みたいな人も居る。ただ、多くの場合、自分のような有権者が求めている情報とギャップが有る。

一つの原因として国会議員ホームページに対する有権者側からの包括的レビューが無いことがあるのだと思う。というわけで、以下自分の知っている範囲で国会議員ホームページレビューしてみようと思う。13人ぐらいの紹介しているが、はてなスパム対策により全員にリンクを貼れていないのであしからず

自分が重要視するのは以下のような基準。

①UI(見やすいか、モバイル対応、反応etc)

政策ビジョン(論点の明確さ、情熱特設サイトetc)

③立法活動(議員立法に関する情報、資料、法律のメリットデメリットetc)

④予算/決算に関する情報(一般会計特別会計、GDP統計への言及、予算書コード番号の付記、税制への言及etc)

行政/司法に対する監視(質問主意書議事録・動画・資料、要約、検索容易性etc)

⑥実行力・組織運営能力

⑦内容が面白い

⑧定期的なengagement(更新頻度、予定の通知、SNS、連絡のし易さetc)

⑨収支報告

多くの人がそれぞれの基準があると思うが、どのような基準にせよ、ある程度国会議員ホームページ標準化してもらいたいと思う。特に、国会議員ホームページは、立法過程を記録しているという意味では単なる個人のホームページとは異なる次元の重要性があるので、是非もっと質的量的な情報発信を心掛けて欲しい。

①UI

前原誠司 衆議院議員(民進党) http://www.maehara21.com/

普通に見やすいのは前原さんのホームページモバイル対応もしているし。個人的には色の使い方が好き。議事録質問主意書も載っているので大まかには議員活動を追える。

ただ、前原さんクラスからはもう少し政策とかビジョンに関する情報が欲しいかもしれない。自民党の石破さんみたいに『シンゴジラ』と絡めて日本の安全保障を語るとかの工夫も交えながら。

あと、政治とカネ問題で失脚したのに収支報告書がないのが残念。

②論点の明確さ・政策ビジョン

辰巳孝太郎 参議院議員(共産党) http://www.tatsumi-kotaro-jump.com/black

野党の一年生議員辰巳さん。コンビニに於ける労働問題に取り組んでいるようで、こういう風に「特設サイト」をつくる情熱は素晴らしいし分かりやすい。自分コンビニ会計について少し調べる契機になった。

野党の議員もっと政策で勝負して欲しい。日程闘争や失言狙うのではなくて。そういう意味でこういう「特設サイト」を作るアプローチはとても良いと思う。

自分は森友問題でこの人を知ったが、とてもテンポが良く質疑内容も分かりやすかった。森友問題でも資料をまとめたサイトを作っている。

正直こういう「関連資料をすべて載せてます」みたいなサイトが欲しかったので、とても有り難い。質疑のリズム感も合わせ、「政界グレン・グールド」とでも言うべき独特の世界観の広がりを感じている。森友問題は下火になりつつあるが、学校法人を舞台にした政治とカネ問題の亜種に思えるしその他行政府情報公開に関する様々な論点があるので、立法府はこの人を委員長にした特別委員会でも作ってそこでじっくりやって欲しい。

また、日本共産党の森友問題に関する追求を見ていると、やはり政党交付金企業献金を受け取らない政治基盤の強さと言うものを感じる。個人的には、国会議員ホームページもっと拡充することにより、幅広く個人献金の慣習が広がり、1~3億円ぐらい集める人が現れ始めたら日本の政治も少し変わるかなと思う。

③立法活動

山田俊男 参議院議員(自民党) https://www.yamada-toshio.jp/

ここで紹介したいのがこの自民党議員。こういう「オレが作った法律」みたいな項目がとても好き。その法律に関する審議なり資料なりが包括的にまとまっているのも有り難い。他の国会議員ホームページではこういう立法活動に関する情報が本当に少ない。<番外編>に出てくる西川議員と合わせ、一部の農林族は良い意味でやたらと説明的なのが不思議

惜しむらくは、その法律に関するメリットデメリットや各種データシナリオが無いこと。あとは、「投票歴」のデータが無いこと。規制改革推進会議の方針といろいろ違うみたいだけれど、「主要農作物種子法を廃止する法律案」や「農業競争力強化支援法案」に関して賛成なのだろうか。

全体的に政策に関する情報も分かりやすい。あと、amebaではなく、wordpresshatenamediumにして移行してもらえると有り難い。

④予算/決算に関する情報

河野太郎 衆議院議員(自民党) https://www.taro.org/2017/01/6929.php

予算に関する情報は、「行政事業レビュー」を主導している河野議員ホームページが一番多いように思う。そして普通にかなり面白いし、勉強になる。残念なのは、河野議員とはいえ各目明細書や予算書コード番号ベースの細かい説明は記載されていないこと。

行政事業レビュー」では次は社会保障テーマになるようだが、「こども保険」の話題からも次の選挙は社会保障が争点になりそうなので、とても楽しみ。河野さんはどれほど議論を主導できるだろうか。ひとまず時間のある時に我が国社会保障制度の説明で定評のある平成24年厚生労働白書』でも再読しよう。

最近提唱された「こども保険」には、「子育てリスク」というような新しい発想が導入され、そのような社会を作った数十年の自民党の施政を否定する可能性があると思うが大丈夫なのだろうか。子供の観点からは、日本に生まれること、誰が親なのか、誰が先生なのかはリスクだと思うが。

玉木雄一郎 衆議院議員(民進党)が提唱するような「こども国債」はもっと知りたい。次世代への負担の移譲という観点から批判されやすいが、歳入面での相続税に対する租税措置的な制度設計だと勝手に解釈しているので。悪影響が多いアパート節税などの相続対策を減らし金融システムリスクを低減しつつ、所得の再分配を実現できる可能性があると思う。

というかこの人まだ3期目なんですね。結構活動が多岐に渡る印象だが、ホームページを見てもその活動を追えない。UIを改善してくれたらかなり有り難い。

ちなみに、決算会計検査院に関する情報は誰か発信しているのだろうか?

行政/司法に対する監視

倉林明子 参議院議員(共産党) http://kurabayashi-akiko.jp/report

自分の興味のあるテーマではないが、何というか情熱を感じる。gds(議事録、動画、資料)もしっかり揃っている。検索も出来る!!!将来関連する法律/予算を調べるときにかなり重宝しそう。強いて言えば、「投票歴」と要約が欲しい。また、どの予算を話しているのか分かりにくいので、予算コードを記載して欲しい。

なお、動画は衆議院参議院サーバーは1年ぐらいしか保存できないみたいなので、衆議院参議院へのリンクではなく、youtubeにuploadするなどしておいて欲しい。倉林さんはそうしている。

あと、審議中のパネルってそんなに大事だろうか。中継にしろ動画にしろパネルを見ながらは結構しんどい。前もって資料を頂けると有り難い。ついでに行政府に何を事前通告したかも教えて欲しい。

正直倉林さんの扱っている議題が自分にはちんぷんかんぷんなのであまり理解できていない。ただいつか必ず読むことがあるのだと思う。i shall return。

やはりDJ的に論点を教えてくれて盛り上げてくれる人が欲しい。。。

永田町のDJ的な存在といえばこの人だろうか。

山本太郎 参議院議員(自由党)のページ

ホームページを見ると結構熱心に議員活動をしていることが分かる。実際に議事録質問主意書だけでなく、要約的な動画を作ったり、さらに動画に字幕があったりと有り難い。

取り上げているテーマは意外に面白い気がする。日本政府がどれほど定量的リスクシナリオを分析しているのかは疑問があるので「原発とミサイル攻撃」(2015年7月29日 平和安全法制特別委員会)みたいな議論は大事だと思った。少子化問題や貧困問題解決手段としての住宅政策(2017年3月9日 内閣委員会)に関する議論も様々な知見を得ることが出来た。

ただ、こうしたテーマに対する陰謀論的なトーンには追いつけない。重要なテーマだと思うので地道に着実に追求して欲しいと思う。あと、DJ的な盛り上げ能力はもう少し期待してます。。。

⑥実行力・組織運営能力

岸田文雄 衆議院議員(自民党) http://www.kishida.gr.jp
塩崎恭久 衆議院議員(自民党)のページ

実行力や組織運営力を確認する方法論はいろいろあると思うが、ひとまず行政機関トップホームページ

岸田さんのホームページは全体的に品があり、ブログの内容も面白い。ちなみに、岸田さんが演説しているときあまりヤジを聞かないのは気のせいだろうか。安倍首相体現しているようなコミニュケーション力の高さな帝王学も、それが今の日本に必要なのかは分からないが、持っているようだ。是非もっとブログ継続的に書いて欲しい。

塩崎さんのホームページ面白い。というか、結構英語上手なんだと言う発見。政策に関する情報はUIに工夫の余地があると思う。昔日経夕刊で一週間ぐらい寄稿してたけれども案外文学青年な気がするのでそういう文章をもっと期待している。

小池百合子 東京都知事のページ

小池さん都知事立候補して急いで仕立たと思われるホームページ。当時は短時間とはいえよくこのレベルまで作ったなと思い、組織運営能力は高いのかなと推察出来た。「情報公開」を争点をするセンスも良いと思う。ただ、選挙の組織運営には強いが、その後の組織運営はどうなのだろうかという印象。

⑦内容が面白い

大塚耕平 参議院議員(民進党) https://ohtsuka-kohei.jp

先程の河野太郎議員と合わせ、メルマガがかなり面白い大塚さんの場合、内容が毎回違いやたらと多岐に渡るが、優秀なブレーンでも居るのだろうか。メルマガの内容を発展させたものを、その後の委員会質疑なので展開するので、立法活動が追いやすい。以下でも取り上げるが定期的なengagementは本当に大事。700人を追うことは無理。

あと、ダークホース的なのが

大野元裕 参議院議員(民進党)のページ

自分インターネット中継の参議院本会議で知った人だが国際情勢、特に中東情勢、に関するブログ面白い気がする。amebaではなく、wordpresshatenamediumにして移行してもらえると有り難い。

というより本会議に登壇するレベル議員でもほとんどの人は、本会議中の写真は載せているがその演説内容や資料をホームページに載せていない。何故なのだろう。

他にも面白いテーマを扱っている議員は居るはずなので自分がチェックしきれていないので是非教えてください。。。

【番外編】出版物面白い議員
西川公也 衆議院議員(自民党)

の『TPPの真実』は今まさに読んでいるが面白い。このように交渉過程を記録してくれていることで包括的評価が可能になると思う。甘利さんとかも是非回顧録を出版して欲しい。他国の交渉官の回顧録も読みたい。ちなみに、TPPに関する「特設ページ」は12ヶ国中日本政府内閣府のものが最も情報公開をしていて資料も多いと思った。結構日本政府が主導してルールを作っていたのかなと推察している。UIは残念な感じだが。

西川さんにしろ甘利さんにしろこのレベル議員政治とカネ問題で失脚する脆弱性を抱えているのはとても残念。その辺の事情をブログなりに書いて欲しい。あと、収支報告書も。

不動産周りのルールの立法過程を知りたくなったので保岡興治 衆議院議員(自民党)の著作も読んでみようと思う。渡辺喜美さんの『金融商品取引法』のように立法過程に携わった方々の出版物もっと出版して欲しい。

⑧定期的なengagement

山添拓 参議院議員(共産党) http://www.yamazoetaku.com/schedule

野党の一年生議員だからか、質疑時間も短く扱うテーママニアックだが、予定を前もって告知してくれるので、少しでも自分なりに調査することが出来る。実際に自分が興味あるテーマではないので、そのまま中継で見る機会は少ないが、あとで要約をさっと読みついでに議事録を読んだりすると結構面白い質問をしているなと印象がある。資料もどこかに置いといて欲しい。

多分twitterでは少し煽り気味。議事録ブログとは違う感じがする。2017年4月13日日経によると、「長澤運輸事件」での最高裁の判断をもとに行政府は「同一労働同一賃金」に関する政策を進めるようだが、その際に論客として名乗りを上げるかもしれない。

日本の国会に最も欠けていることの一つがスケジュール予見可能性だと思う。そういう意味でこのUIはとても有り難い。このように予定という項目がある国会議員ホームページ殆ど無い。というより、他の有権者はどのようにして国会の審議スケジュールを把握しているの??

twitterとか見ていると「明日、本会議代表質問します」みたいな国会議員が多々いるけれども、そんなに社会人スケジュールって流動的なのだろうか。いくら国権の最高機関とはいえ、数日前に予定を教えてくれないとリアルタイムで追うのは難しい。。。

多分、多くの国会議員の方は国会スケジュールに関しては(今日も審議中止みたいだし)そういうルールだからみたいな一種の諦観があると思う。そういうなかで山添さんみたいな感性は本当に素晴らしいと思う。国会の審議のルールも整備できなくて、国家のルールを作れるのだろうか。。。

野党は「日程闘争」という手段で与党に対抗するのも良いけれど、政策論争を本当はして欲しい。「共謀罪」はもしかしたらこ国会で成立しないけれどもそれはスケジュール関係?それとも政策的に落第だから?野党のほうがもっと良い政策を提案したから?「日程闘争」では次の政権を担えるかは微妙だと思う。あと、「日程闘争」とはいえ「憲法審査会」は開催するぐらいの余裕はあっても良いと思う。

⑨収支報告

長妻昭 衆議院議員(民進党) http://naga.tv

多分今日時点(2017年4月27日)で最もホームページが充実している議員の一人だと思う。上記の各種項目はほとんどクリアしているし、「今週の一分動画」も個人的には結構好き。驚くべきことにほとんどの国会議員ホームページには収支報告書が記載されていないがちゃんと(少し古いが)記載されてある。

長妻さんの収支報告書を見てびっくりしたのが、枝野さんの収支報告書もそうだったが、政策を調査・展開するために使われる「調査研究費」などの勘定項目が15万円程度だということ。感覚的には2000万円ぐらいあっても良いと思う。

実は長妻さんのホームページには重要な欠点があると思われる。それはinstagramが連携していないとか、word pressの管理画面のurlにアクセス出来るとか(多分この時点で安全保障は任せられないなとは思うが。多くの議員ホームページも同様)ではなく、数年前まで自分は長妻さんの選挙区だったということだ。確かにその時の自分実効税率も低く責任も無かったのでルールにも興味はなかった。だが、これほど素晴らしいホームページを作って議員活動を定期的に報告しても、その当時の自分レベルの人間には伝わっていなかった。

根本的な原因は、多分、ビジョンが無いことなのだと思う。

年金制度の抜本的な改革とは何か?メリットデメリットは?それに関するデータや資料はどこにある?他の社会保障制度との関連は?その改革後のシナリオは???こういう点を「特設サイト」なり何なりで是非説明して欲しい。現政権の厚生労働白書より良い物を期待している。

とはいえ、2014年衆議院選挙東京小選挙区民進党候補が壊滅したなか唯一当選した議員なので、相当程度ホームページでの活動小選挙区のブレやすい波に左右されないコアなファンを形成するのに成功しているのだろう。ゴールデンウイークに日本待機を命じられた比例復活議員は参考にしたらどうか。

細かい点を言えば、uploadする資料の向きを整えて欲しい。あと、「マクロ経済スライド」に関して長妻さんがどのような発言をしているのかみたいな検索が出来るとうれしい。

収支報告書も監査付きのものが、本当は欲しい。

こんなところだろうか。

終わりに

自分のなかでは上記の9つの項目のうち、5つ満たされていれば投票を検討し、7つ以上あれば個人献金検討する感じ。とにかく、「投票歴」と「収支報告書」と「gds(議事録・動画・資料)」は全国会議員のホームページ標準的に記載されていて欲しい。slackも導入を検討して欲しい。

日本維新の会に関してはtwitterは盛り上がっているがホームページで良いなと思える議員は居なかった。ただ、100法案提出みたいなサイトはある。公明党議員ホームページ自分では良いなと思えるものが少なかった。自分がチェックしきれていないだけだと思うので、誰か教えて欲しい。

国会議員情報発信クオリティーが高まれば、国会中継は少なくともその辺の交流戦試合よりは面白くなると思う。

2017-04-20

共謀罪より参加罪がいいんじゃないかな!

私は共謀罪に反対なのだが、まずそもそも何で共謀罪立法したいんだ?という所から戻って考えてみた。

政府側の説明としては、「国際的組織犯罪の防止に関する国際連合条約」(2003年国会承認、未批准)が

「この条約は,国際組織犯罪対策上,共謀罪などの犯罪化(注)を条約加入の条件としています。」http://www.moj.go.jp/houan1/houan_houan23.html

と、共謀罪必要としているので作るんだ。と説明している。

だが、この表現は簡略化しすぎである条約本文の該当箇所にはこう書かれている。

五条組織的犯罪集団への参加の犯罪

締約国は、故意に行われた次の行為犯罪とするため、必要立法その他の措置をとる。

(a)次の一方又は双方の行為犯罪行為未遂又は既遂に係る犯罪とは別個の犯罪とする。)

 (i)金銭利益その他の物質利益を得ることに直接又は間接に関連する目的のため重大な犯罪を行うことを一又は二以上の者と合意することであって、国内法上求められるときは、その合意参加者の一人による当該合意の内容を推進するための行為を伴い又は組織的犯罪集団が関与するもの

 (ii)組織的犯罪集団目的及び一般的犯罪活動又は特定犯罪を行う意図認識しながら、次の活動積極的に参加する個人行為

  a組織的犯罪集団犯罪活動

  b組織的犯罪集団のその他の活動(当該個人が、自己の参加が当該犯罪集団目的の達成に寄与することを知っているときに限る。)

上記にでている(i)が共謀罪、(ii)が参加罪と言われているものである

ここでよく見て欲しい!(i)と(ii)は条約を締約する国がどちらを違法化するのか選んで良いのだ!(どちらとも選ぶというのも可能ではあります

ここで参加罪のおすすめポイントを紹介する

法務省は「参加罪を選択しなかった理由http://www.moj.go.jp/keiji1/keiji_keiji35-5.html

という文章を公開しているが、どうも共謀罪ありきとしか読めない。

共謀罪を廃案にして参加罪を作る、これが対案だ。

以下、国会議事録検索してみての感想

参 - 内閣委員会 - 11平成24年06月19日

はたともこ君 民主党はたともこでございます

(略)

 最後に、三点目といたしまして、小林参考人に伺いたいと思います

 国際組織犯罪防止条約関連で、組織犯罪対策法共謀罪については私は強く反対をする立場なんでございますが、暴力団対策法の今回の特定抗争指定暴力団などはむしろ参加罪を検討すべきではないかと考えておるんでございますが、先生御所見を伺いたいと思います

 以上でございます

参考人小林節君)

(略)

 それから共謀罪につきましては、あれはもうふざけた話で、法学的には、何か酒場カウンターあいつ気に入らないのでやっちまおうかと言っただけで捕まっちゃうわけでありまして、いや、本当に、冗談みたいな話だけど、本当そういうわけで、やっぱり法学的には共謀罪などというのはあり得ない話で、実際に人間の行動に出たときに打つという意味では、参加罪というお考えは誠にもっともだと思います

 以上です。

衆 - 予算委員会 - 4号 平成29年02月01日

江田(憲)委員 全く間違いですね。これは、犯罪を罰するという罪刑法定主義、厳格にそこは範囲を決める。そういう議論もされているからこういう犯罪も入れていいだろうと、何でそんな拡張的に解釈するんですか。安倍総理ですら、これは本当に必要なのかと御下問があれば、ここのところは、そんな議論があったところで条約履行義務はないんですよ。

 そこで、これはよくやる常套手段テロ等準備罪ですか、テロメーンじゃない条約なのに、わざわざテロを出せば国民が納得するだろうと。だからメーンは等なんですよ。ここはまさにテロ以外のところの大宗をつかまえる条約なので等なんだ、等が一番重要なんです。それを等にくくっているという。これは本当に、昨年の集団的自衛権を一部認める法案平和安全法制と称して突き進んだのと同じ手法ですから、もうこういう国民を欺くやり方はやめましょう。

 そこで、私は、条文とか国連正式に出している文書で論じたい。そんな、いろいろ議論した何だかんだは関係ないですよ、外交の中では。そういう意味で、このパネルの下を見て、これは立法ガイドという国連の、全部でこれだけある、私も読みました、英文を。立法ガイド、ここに驚くべきことが書いてあるんですよ。それを読みますよ。

 この立法ガイドの五十一パラグラフにこう書いてあるんですね。

 この条約というのは、共謀罪合意罪と犯罪集団の参加罪、この二つなんですね、どちらかをやればいいと書いてあるんですよ。御承知のように、合意罪は英米法体系、参加罪は大陸法体系なんですね。ただ、それのいずれにも属さないような国もあるから、こう書いてあるんですよ、どちらの概念も導入することなく、組織的犯罪集団への実効的な措置が、アロー、許容されると書いてあるんですよ。

衆 - 外務委員会 - 2号 平成29年03月08日

○小熊委員 

 そこで、この条約締結の義務は、共謀罪もしくは参加罪のどちらかを処罰すべきというところが規定してあって、あえて共謀罪の方を選択した理由についてお伺いをいたします。

2017-04-13

自民党議員官邸ばっかりみてるからやらかしてる

国会ウォッチャーです。

http://anond.hatelabo.jp/20170412171905

昨日の厚生労働委員会の質疑終局宣言、討論省略からの採決に関して、その後の顛末をみて、

「ああこれは西村康稔葉梨康弘議員らが公明党大口国対委員長に怒鳴られたのと同じで、媚売りたい若手の暴走だったんだな」と思ったわけです。

いくつかニュース

時事通信

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017041200894&g=pol

この後、自民党竹下亘国対委員長山井氏に電話し、「申し訳ない」と陳謝。与党は、介護保険関連法改正案について13日午後の衆院本会議での採決を見送り衆院厚労委で14日に補充質疑を行う方向で調整に入った。同改正案衆院通過は改めて協議する。自民党幹部は「本会議以降は正常化だ」との認識を示した。

竹下亘国対委員長が非を認めたということは、この件については多分国対委員長は把握してなかったんだろうなぁと思ってたんだけど、

その後の丹羽秀樹委員長の反応を見るに怒られたんだろうなぁと想像ついて笑えてきました。

赤旗

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-04-13/2017041302_02_1.html

 柚木氏は、「委員長自身も採決は『まったく承知していなかった』と明確に述べていた。これでは国会民主主義が成り立たなくなる、という危機感から申し入れに来た」と述べました。

しかも、長尾たかし議員などが、約束していたと強調しておられましたが、申し入れただけだったというw

東洋経済

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170413-00167571-toyo-bus_all

その理由柚木氏の発言が「発言は、すべて議題外に渉り又はその範囲を超えてはならない」と規定する衆議院規則第134条違反であるとともに、自民党が「法案以外の質問をするということは、審議が十分だということで、採決しても構わない」と判断したためだ。また11日午後に開かれた理事懇談会で、自民党民進党に事前に「法案以外の質問はしないでくれ」と申し入れてもいた。

首相への忖度強行採決

 だが民進党はこの申し入れについて「質問者質問権の問題がある。良識範囲内でやる」として留保森友学園問題についての柚木氏の発言も約10分程度に抑えられており、衆議院規則違反についても強行採決で封じられなければならないようなものはいえない。

 強行採決に納得がいかない柚木氏ら野党理事らは、早速同日午後4時、丹羽秀樹厚労委員会委員長に「採決無効」を申し入れている。

 「委員長強行採決承知していなかったようだ。われわれの申し出を『重く受け止めたい』と言っていた」。申し入れの後のブリーフィング記者団に語る柚木氏の言葉からは、このたびの強行採決の異例ぶりが浮かび上がる。

 「どれだけ急転直下に決めたものかが推測される。まさに安倍晋三首相への忖度(そんたく)で籠池泰典氏を証人喚問に引きずりだし、国政調査権偽証罪を持ち出して森友学園問題を潰そうとした構図と同じだ」。柚木氏はこう訴えた。

丹羽秀樹としては、「与党理事が突然強行採決を動議した」といってるけど、あんだけの騒ぎの中でマイクも拾ってない三ツ林議員の動議を聞き取って発言してるってのは地獄耳すなぁ。

建前として委員会運営は、党の国対委員長議運委員長が主導することになっている、立法府行為なのに、官邸のほうばっかりみてるから竹下亘なんかに怒られちゃうんですよ、今後気をつけましょうねー。竹下亘本人も官邸見てるわけですけどね。

あ、あと私全然不偏不党ではないし、そんな宣言したつもりもないので「この増田は偏ってる(キリッ」とかいうの笑えるからどんどんやってください。

顛末その他

あとこの謝罪だけじゃなくて、侘びの品として、明日の補充質疑と野党側提出の対案の審議まで呑むことにしちゃったから、与党は「介護従事者の賃金加算する法案」を否決または野党案を呑むかしなきゃならん羽目になってるんで、ダメージは軽くないですよ。なので怒ってるのはポーズじゃなくてマジで怒ったはず。

顛末その他2

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/203431

ゲンダイだけど。

与党は事前通告のない質問だと反発。「法案以外の質問をするのは十分審議した証拠」だとして強行採決に踏み切った。だが、これは“表向き”の説明。実際は、委員長ですら強行採決を「寝耳に水の話」と驚いていたほどで、どうやら、森友問題に絡む質問安倍首相がブチ切れたことが直接の原因だという。柚木議員がこう言う。

理事会与党の筆頭理事が、『説明がつきません。総理総裁は私のボスですから』と言ったのです。それで、『総理強行採決を指示したのですか?』と聞くと、『いえ、自分判断です』と答えた。これってまさに『忖度』じゃないですか。そもそも1時間半の審議で森友問題質問わずか10分だけ。あとは法案に関する質問でした。国民の関心事なのだから安倍総理瞬間湯沸かし器のようにブチ切れる話ではない。強行採決質問権の侵害であり、言論封殺です。こんなことを許したら国会自殺行為です」

「まさに忖度じゃないか」おほほほwww

ちなみに田村憲久議員石破派ですよ。清和会でもないのに安倍さんにそこまで媚びないとあかんとは、どうもお気の毒です。この前半の安倍がぶち切れたからはあんまり信じてないけど、もしそうなら、たぶん委員会入りの条件にしてきてもらってたんだろうねー。

追記:これ書こうかとちょっと思ってたけど産経が書いてくれてるしもういいや

http://www.sankei.com/politics/news/170413/plt1704130033-n1.html

北朝鮮有事差し迫っているという今日この日に与党議員がどんなにご立派な質問をされているかとくとご覧くださいな。

https://www.youtube.com/watch?v=Z0R7vkOZ-M0

有村「もとより日本には当然NHKを含めて、報道編集の自由があります公序良俗に反しない限り、表現の自由保障されている民主主義国家日本のことを私自身誇りに思い、その価値民主主義大事にする議会であるりたいと常に思っております。ゆえにNHKがどうすべきだとか、これがいいとか悪いとか価値観に基づくレッテル貼り今日のこの質疑のこの質問においても、一切、口にいたしません。NHKが自ら掲げている、世界平和の実現に寄与し、NHK,民主主義精神の徹底を図るという崇高な理念NHKが自らに課している、番組基準に照らして、自らの職責を果たしていただきたいと思います。そこで総務省に伺いますNHKはどこの公共放送でしょうか。」

総務省NHK日本公共放送です。」

有村「んーなるほどニッポン

wwww爆笑wwwはーあ。

中略

有村NHKに国際人はいないのか。」

これ笑えるんだけど、やり口が、安倍の「勘繰れ、お前」とまったく構造としては一緒でさ、丁寧にこれは恫喝ではないぞといいながら、新体制になったNHKいちゃもんつけて恫喝してんだよね。あーすばらしい質問だわねー。

あ、あと、この内閣委員会に今付託されてる議案は

地域自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案」で総務省所掌案件地方自治法ですからね?昭恵さんが、保育園虐待が疑われる学校法人名誉高潮してたことについて説明してと厚生労働委員会質問するのと同程度にはNHK関係ないよ?

id:bareloさんがいうようにぜひ動画見てね!、4:51:20秒辺りから見てね!

目配せしたあとからの中で、三ツ林が言ってることをちゃんと聞き取れる?私は無理だったよ☆

つーか「偏ってない」視点で見たら丹羽委員長与党議員が握ってないって信じられるんだね、すごーい。

再開後の質疑では委員長以外の質問者は全員このあと採決するって知った上でコメントしてるけど、委員長は知らなかったんだね、すごーい。

2017-04-12

保存期間1年未満の行政文書について

国会ウォッチャーです。

せっかく連続で伸びてくれたので、今回は皆さんにぜひ理解して欲しい公文書管理問題について書きたいと思います

前回、今国会で一番問題なのは公文書管理で保存期間1年未満の行政文書の扱いだと書きました。

今週の国会でも、民進党緒方林太郎議員高井たかし議員原口一博議員などが次々と公文書管理問題を正面から質疑しましたが、

正直不満です。

この中では高井議員の質疑が一番よかったです。

4月7日の内閣委員会の質疑です。

http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&u_day=20170407

彼は、森友学園問題での、財務省内での協議記録、面談記録などが破棄されたというが、パソコン上、サーバー上で削除したとしても、復元可能なんだということを指摘して、その上で、復元した場合にそれが行政文書に当たるかどうかなどについて質問されました。

例の佐川理財局長の

パソコンから自動的に削除されるようなシステムになってございます

発言否定した上で、昔の紙ベースならともかく、今は全部電子的にやっているわけだから、保管上のコストは大きく下がっているので、能動的に削除する必要はないのではないか、と公文書管理法改正必要ではないかと述べていました。それに対して、麻生さんたち大臣事務方ガイドライン見直しをしようとしている、と言うにとどまっていました。

大いに不満です。

民進党は何回もこの公文書管理法改正案は提出しているわけだから、ここに絡めてちゃんとアピールしてよ。改正案でも今回の問題は防げないだろうけど、移管、または廃棄の廃棄は削除すべきだ、とかいろいとあるでしょう。

その背景についてご説明します。興味のない方、もうこの問題についてちゃんとわかっている、という人は読まなくても結構です。

公文書管理における福田康夫元総理旧民主党の貢献

もともと日本公文書管理は本当にひどく、諸外国に比べて、歴史責任を持つという意識が極めて希薄だったのは有名な話で、福田康夫さんは若いときからアメリカに比べて、歴史的文書がすぐに調べられないことを問題視していたそうで、官房長官時代諮問機関を設けて、総理大臣になったときに、上川陽子さんを特命大臣にして、公文書管理法の準備をしました。しかし、公文書管理法の制定に熱心だった福田さんがやめると、当然ですがこの流れは停滞してしまいました。

高井さんが公文書管理法第一条を読み上げておられましたが、

第一条  この法律は、国及び独立行政法人等の諸活動歴史的事実の記録である公文書等が、健全民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民主体的に利用し得るものであることにかんがみ、国民主権理念にのっとり、公文書等の管理に関する基本的事項を定めること等により、行政文書等の適正な管理歴史公文書等の適切な保存及び利用等を図り、もって行政が適正かつ効率的運営されるようにするとともに、国及び独立行政法人等の有するその諸活動現在及び将来の国民説明する責務が全うされるようにすることを目的とする。

非常に高潔理想が書かれており、いい文章だと思います。実はこの法律民主党政権時代に成立(失礼誤記施行。成立は2009年3月、福田さんの呼びかけで福田さん枝野さん、上川さん、逢坂誠二さん、西村智奈美さんらで修正協議して与野党一致して審査、成立した。)して、その中心人物岡田克哉さんと枝野幸男さんだったのですが、彼ら本人が、震災対応の中で議事録作成問題で痛い目にあったという点から野党になった後も、議事録作成義務付ける項の追加を求める改正案は何度も出しています。もともと情報公開法ができたときに、官僚は大量の文書を捨てていたことが明らかになっていますし、今回の南スーダン日報と同様に「不存在」を理由に公開しないよう、法律意思決定の最終結果は出すけれども、議事録協議記録、指示の履歴といったものは、私的メモであるから開示しないという態度を官僚はずっと取っていたわけです。枝野さんを中心としたチームは公文書管理法案に第4条を加え、行政文書作成を、経緯まで含めて追えるようにする義務を負わせていたのですが、官僚側は、議事録等の作成はそれでもやらなかったわけですね。ここは岡田さんや枝野さんが事後的に反省しながら追及されていましたが、政治的な指示で作成しなかった、というよりも、官僚側が彼らの習性として作成しなかったという面が大きいのではないか個人的には思っています

保存期間1年未満の行政文書について

今回の森友問題における、理財局協議記録、南スーダンPKO活動日報などは、意思決定までの過程をたどるための参考資料となるものです。これは日本法律審議が事前審査が中心となっていることとも関連しておりますが、日本官僚政治家は、公文書とは「さまざまな協議、討論を経て出来上がった成果物」だと定義することで、裏にある指示系統圧力の形跡を見えないようにすることを明らかに意図的に目論んでいるといわざるを得ないと思います

ジャーナリスト布施祐仁さんのツイート引用させていただきますが、

 アメリカなどでは、大統領メール電話まで記録を残しているわけで、そこまでは言いませんが、私としては、国会の各委員会理事会協議議事録、各省内での指示伝達がわかるメール等の保持などの保存は当然必要だろうと考えます。今は政治家大事なことは口で秘書官らを通じて口頭で指示することでできるだけ記録に残らないようにやっていますし、いざとなれば秘書がやった、官僚忖度しただけだ、といって逃げるわけです。アメリカのような保存体制をいきなり作れとは申しませんが、少なくとも、1年未満などという、いつ捨ててもかまわないというまったく意味のない保存期間を設けている、行政文書管理規則改正することをしないのは明らかに、問題の再発を防止する意図がないと言わざるを得ません。

 今現在もほんの1,2年前に行われた集団的自衛権解釈変更がどういう経緯で行われたかの追跡が、できないというザマが明らかになっています。この行政文書管理規則は、総理大臣権限で変更させることができます福田康夫さんの高潔理想に比べて、現在安倍さん無責任さは筆舌に尽くしがたいものがあります

 余談ですが、佐川理財局長は確かに強気自分利己的な観点から見た時には頼もしい部下かもしれないですが、彼は全体の奉仕者としての意識が欠けていますし、彼個人判断で、国民代表たる国会議員要請を「個別職員に問い合わせたりすることは差し控えたい」とかいっているのは許しがたい行為だということは言っておきたいと思います自動的に削除される発言にしても、言い訳を聞いても明らかに相手が誤解することを期待しており、彼個人発言の真偽を確かめるだけに、何人もの議員自分質問時間を使って検証しています役人が取っていい態度じゃない。もちろん、彼個人事実を調べて、答弁してしまうと彼個人の将来はもうなくなるものだとしても残念だといわざるを得ないです。

 さらに余談ですが、震災対応議事録を作っていなかったことを散々批判してきた現与党が、議事録作成義務を追加する修正案に応じていないのは、どういうことなんでしょうね。面の皮が厚いんでしょうね。

2015-03-01

文官統制趣旨及び現行法における位置付け

自衛隊の全身である保安隊根拠である保安庁法昭和27年法律第265号)においては,一定官職については幹部保安官又は幹部警備官の経歴を有しないことが要求されていた。なお,同法の政府原案では,これらに加えて旧正規陸海軍将校の経歴も欠格事由とされていたが,議論の結果,削除された。

保安庁法(ほあんちょうほう)

長官官房及び各局の職員)

第十六條⑥ 長官次長、官房長、局長及び課長は、三等保安士以上の保安官(以下「幹部保安官」という。)又は三等警備士以上の警備官(以下「幹部警備官」という。)の経歴のない者のうちから任用するものとする。

http://ja.wikisource.org/wiki/保安庁法]

この欠格事由が設けられた趣旨については,第13回国会参議院本会議昭和二十七年七月二十五日(金曜日))において,内閣委員長河井彌八が次のように説明している。

内閣委員会におきましては、両法案につきまして、六月二日以降地方行政委員会との連合委員会を二回、人事委員会との連合委員会を一回、及び前後十回の内閣委員会を開き、その間に参考人証言を求め、本法案の審査に万全を期したのであります。その審議の過程において問題となりました主なる点を申上げますれば、…第三に、保安庁長官次長、官房長、局長及び課長等、幹部職員には旧正規陸軍海軍将校を任用しないという政府原案は、衆議院修正において削除されているのでありますが、この点について政府の考え方を質しましたのに対し、政府は、何分にも軍隊に類似をいたしている実力部隊であるから政治政策を支配するというような弊害に陷りやすい。これを民主主義を守るために予防しようという趣旨規定であつたが、旧時代の一つの経歴というもの理由として、殊更に差別待遇をなすがごとき感を與えることは、今日政治段階から見て適切でない。実行によつて効果を挙げれば、必ずしも法的に制限する必要はなかろう。こういう趣旨を以て削除したものである。こういう御説明でありました。これを削除したことによつて公然と旧正規陸海軍将校保安庁幹部として任用することはしないということを明らかにいたしております

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/013/0512/01307250512069a.html]

即ち,保安庁内部部局局長課長文官でなければならないことを定めた保安庁法第16条6項は,(※引用者注保安庁は)何分にも軍隊に類似をいたしている実力部隊であるから政治政策を支配するというような弊害に陷りやすい。これを民主主義を守るために予防しようという趣旨で設けられたものである

 

もっとも,この欠格事由に関する定めは,保安隊自衛隊に改組した際に制定された防衛庁設置法昭和二十九年六月九日法律第百六十四号)においては削除されている。

削除の理由については,防衛庁設置法案の審議に際して,第19回国会衆議院本会議昭和二十九年三月十三日(土曜日))において,緒方竹虎大臣が次のように答弁している。

保安庁法による内局の任用次格制限を全部撤廃したのはどういうわけか。政府といたしましては、政治軍事に優位するこの原則絶対にかえぬつもりであります。ただいまも御指摘がありましたように、旧憲法のもとにおきまして、統帥権独立をいたして、政治が必ずしも軍事の上に優位していなかつたために、太平洋戦争のような悲惨事を現出するに至つたのであります。従いまして、政府といたしましては、新憲法のもとに政治軍事に優位するということは、これはどこまでもこの方針を堅持して、かえぬつもりでありますしかしながら、それと文民の優位ということは、おのずから異なるのでありまして、この旧軍人というものを今回の保安隊に用いなければ別でありますが、用いまする以上、その間に差別を設けずに、おのおの十分にその能力を発揮せしむることが、保安隊あるいは自衛隊を今後発展せしめる上にも最も重要なことであると考えまして、この間の差別撤廃をいたしたい、そういう考えをとるに至つた次第であります。それだけに、今後この保安大学その他の教育特に重要性を持つて参るのでありまして、過去における軍人教育が一種のかたわの教育であつた、そのために大戦前の事態を引起したところに大きな考うべきものがありますので、特に今後の保安大学その他の専門教育について注意を払わなければならぬと覚悟いたしております

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/019/0512/01903130512020a.html]

また,第19回国会衆議院内閣委員会昭和二十九年四月六日(火曜日))においては,木村太郎大臣が次のように述べている。

木村国務大臣 昨日も御質問の際に申し上げたのでありますが、建前といたしまして政治軍事に優先する。御承知の通り旧軍人はなやかなりしときにおいては、この建前がくずされておつたのであります。これがわれわれの国を破綻に導いた一つの大きな原因ではなかろうかと考えております。そこで新憲法下におきましてはどこまでも政治軍事に優先する、この建前をとつて行く、これが大きな一つの原則であります

 それでシヴイリアン・コントロール、わが国内ではこれを文民優先といつておりますので、建前といたして、今後創設されます自衛隊については、制服の者も平服の者も互いに手を取り合つて行かなければならぬ、ここで対立関係があつては将来に禍根を残すのだ、いたずらに対立相剋をしたなれば、また旧軍閥の復興のような不幸な目にあうのではないか、このときこの際、ほんとうに制服平服とが互いに手を握り合つて日本国防の第一線の任務について、国民の信頼を得なければならぬ、こう私は考えておるのであります。そこで御審議願つております防衛庁設置法案におきまして、現在保安庁法におきましての次官局長、官房長、課長の任につく者は三等保安正、三等警備正以上の者はなれないことになつておる。ひとたびそういう服を着た者は服を脱いでもなれないということになつておる。これではいかね。たとい一たび制服を着た者であつても、りつぱな人であつてその任にたえる者はならさせてもいいのではないか。この建前を私はとりたい、こう考えておるのであります。一たび制服を着た者がさようなポストにつくことができぬということになりますと、そこに恐るべき対立関係が出て来ることになるわけです。お互いにいわゆる人事の交流はあつてしかるべきだ、私はこう考えております。シヴリアン・コントロールのことを盛んに申されるのでありますが、えてしてさようなことで文民優先ということになりますと、上の方の者はわかつております。間違いありません。しかしややともすると下部において平服制服よりも優等な地位についているのだ、お前たちはおれたちより下の者だ、こういうことを頭から考えて行かれると、今の相剋摩擦が非常に災いをなして来るのではないか、これではいかぬ、かるがゆえに一たび制服を着た者であつても、適材であれば内局において勤めることができるのだ、現在保安庁法によるいわゆる禁札を取下げる方がよろしい、こういう考えから御審議願つております防衛庁設置法案においてはさような制限撤廃した次第であります。今後私はどこまでも第一の原則として政治軍事に優先し、しこうして第二段においては制服を着ている者も平服に至る者も互いに手を握り合つて融合和合をして行こう、こういう建前をとつておるのであります

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/019/0388/01904060388020a.html]

このように,防衛庁設置法の設置にあたっては,むしろ内部部局武官制服組)を取り込むことによって背広組制服組の対立を緩和することが企図された。この場合にも,最高司令官である内閣総理大臣文民である以上,文民統制原則は害されていないという前提に立っている。

なお,第19回国会参議院本会議昭和二十九年三月十八日(木曜日))において木村篤太大臣により,内部部局への入局時に制服組出身者は制服を脱ぐのだから文官優位の建前は堅持されるとの説明も為された。

国務大臣木村太郎君)

…そこでその内局問題でございまするが、内局も決して、制服を着たまま自衛官内局に入ることはできないのであります(「その問題じやない、頭の問題だ」と呼ぶ者あり)入ろうと思えば制服を脱いで、そうして職員として内局に入つて来るのであります。これにおいて私は、いわゆる文官優位の建前は十分堅持できるものと、こう考えております

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/019/0512/01903180512020a.html]

この改正については野党から強い懸念が表明されているが,少くとも,条文上は武官制服組出身者が防衛庁内部部局に入ることが可能であることが前提となっている。

なお,文民統制憲法66条2項)と文官統制文官優位)とは区別して論じられている。

しろ昭和27〜29年という時代のためか),ここでは退役軍人念頭に置く議論制服組処遇に関する議論との混線が一部見られた。

2014-09-24

[]霊は宗教的ではない

野田哲君 よろしいです。

 厚生省、八月十五日が迫っているわけですが、毎年武道館で式典が行われている。昨年突如として、あの式典の正面に、どう言うのですか、掲げられているあれですね、いままではずっと長年「戦没者之標」という表示で行われていた。これが昨年突如として「戦没者之霊」というふうに変わった。この理由は何ですか。

○説明員(柴義康君) 八月十五日の全国戦没者追悼式政府主催でございまして、厚生省といたしましては、政府の御指示により実施担当いたしておるわけでございますが、昨年標柱の表示を「全国戦没者追悼之標」から「全国戦没者之霊」に改めるようにと御指示がございまして改めたわけでございますが、私ども伺っているところによりますと、三十八年から過去十二回実施してまいったわけでございますが、会場におきまして戦没者黙祷をささげ、あるいは献花をいたしま場合に「追悼之標」という表示では何かしっくりしないという戦没者の遺族の方々の意見がございまして、「霊」に改めたというふうに聞いております

野田哲君 厚生省あなた方の方へ「標」というのを「霊」に改めるように指示があったのはどこから指示があったのですか。

○説明員(柴義康君) 厚生省実施の方を担当いたしておるわけでございますので、内閣の方から指示があったというふうに伺っております

野田哲君 この式典の出発のときに、どういうあそこに表示をするかということでいろいろ国会の中でも議論が行われた。「霊」という表示の仕方、この「霊」というのは、これはある思想宗教団体が使うものであって、宗教団体によっては「霊」というのは使わない、こういう団体もある。したがって、政府主催場合には宗教色抜きで、憲法のたてまえによって無宗教という立場国民合意を得てやらなければならないということであの表示は「標」という形で行うと、こういうことで出発をした。そういう経過、あなた御存じですか。

○説明員(柴義康君) 追悼式をどのような形で実施するかということは、当初から慎重に検討されまして、宗教色を全く抜きにして実施しなければならないということであのような形で行われ始めたというふうに伺っております

野田哲君 ことしはどういう内容になっておりますか、その点は。

○説明員(柴義康君) 昨年と同様に実施することになっております

野田哲君 昨年ああいう形で実施をした、恐らくことしもああいう形になるんだろうということで、厚生省の方へ宗教団体からいろいろあのことに対する抗議あるいは変更を求められるような要請等が行っていると思うんですが、いかがですか。

○説明員(柴義康君) 宗教団体の方々から、そのような要望があったことは存じております

野田哲君 いままで「標」という表示でやっておられた期間はその問題については特に問題は起こらなかった。それがああいう形に去年変更されたことによって、国民の間にあれでは困るということの声が上がり、変更を求める要請なり抗議が行っているということは、つまり、ああいう形に変更したことによって、これは国民の間にコンセンサスが得られなくなってきておる、宗教的な色彩を持ってきておる、こういうことでいろいろ宗教団体の方からそのことに対する抗議や要請が行っていると思うんです。だから、ことしあえてそれを去年どおりやるということになれば、政府のやり方は特定宗教の色彩を帯びたやり方、こういうことになって、つまり、これは憲法に反するやり方ということになっているんじゃないかと思うんですが、この点は官房長官に後でやりたいと思っておるんですが、厚生省としてはその点はどういうふうに考えておられますか。

○説明員(柴義康君) 日本人の中で、「霊」という言葉はいろいろな意味合いで使われておると思うのでございますが、一般的に霊枢車とか、あるいは霊安所といったように死者にかわる言葉、死者を尊称する言葉として一般的国民の中で用いられているわけでございまして、きわめて素朴な意味で死亡者を「霊」というふうに表現していると思うわけでございます。したがいまして、「霊」という表現のもの宗教的言葉であるというふうにはわれわれは考えていないわけでございます

第077回国会 内閣委員会 第2号

昭和五十一年八月十二日(木曜日

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/077/1020/07708121020002c.html

2014-09-22

[]天皇葬儀から宗教色を排する取り組み

吉川春子君 官房長官にお伺いいたします。

 葬場殿の儀というのは、どうも皇室の私的な行事ではなくて、国として見ても公的な行事のようですね。国事行為である大喪の礼、そして皇室行事である葬場殿の儀、これを一連の行為として時間的にも連続性を持たせて場所も同じところで行うというのは、テレビに映し出されるのを見ている国民からもあるいは諸外国代表からも当然一つのものとして映るわけです。かつて吉田総理葬儀国葬として行われた際に、カトリック教会で個人の宗教によって私的に葬儀を行って、そして一週間後に東京武道館宗教色を排除して国葬が行われています

 今度、こういう天皇葬儀についても、憲法政教分離を厳密に貫くべきでありますから、そういうような配慮をどうしてなさらなかったんですか。

国務大臣小渕恵三君) 吉田元首相の例をお挙げになられましたが、立派な方だと尊敬はいたしておりますが、天皇陛下におかれては憲法一条規定をされた我が国の象徴国民統合象徴でございますので、同じような考え方に存するものではない、このように考えております

吉川春子君 そうしますと、宗教色を排してやるというようなことではなくて全部一つとして、それは天皇葬儀として連続して行われて、宗教色の盛り込まれているものも交互にあるわけですけれどもそういうものでやっても天皇場合差し支えないんだ、これが政府のお考えですか。

国務大臣小渕恵三君) 国民の間にいろんな御意見のあることも政府としては承知をしなければならない立場でございますので、種々検討いたしました結果、大喪の礼の御式は国の儀式として行われ、葬場殿の儀は皇室行事として行われるもので、両儀は法的に明確に区別されるのみならず、実際上も大喪の礼御式においては開式を告げること、祭官は退席すること、鳥居撤去すること、大真榊撤去すること等とされており、両儀ははっきり区別をされた形で行われるということで大喪の礼委員会で決定いたした次第でございます

吉川春子君 大喪の礼もそれから葬場殿の儀も儀式の内容というのは旧皇室喪儀令で定められているものほとんど違わないわけですね。こういうもの部分的に取り出してここだけは国事行為だといっても、憲法政教分離規定クリアできないと思うんです。憲法十条というのはまさにそういう儀式を行うこと自体を禁止しているわけです。

 政府は、大喪の礼のみではなくて葬場殿の儀にも出席を要請して、節目節目には一同に起立を求める方針だと、こういうふうに言われています。これは宗教行事への参加ではないですか。

 そこには、先ほども話がありましたけれども、神道象徴である鳥居が建てられている。大真榊が置かれる。

 広辞苑によると、鳥居というのは神域、神の領域を示すものであると言われています。これをくぐることは神社への崇敬の念を示すことになるわけです。榊は神のよりしろとして枝に白幣をつけて神霊象徴として祭礼が行われるわけですね。

 こういうような宗教儀式総理が出席されるというのは、これはまさに憲法違反じゃないですか。

政府委員(味村治君) 国事行為として行われます大喪の礼は、ただいま官房長官が申されましたとおり、皇室行事であります葬場殿の儀とははっきり区別をされているわけでございます

 国事行為たる大喪の礼は、祭官は退席し、鳥居撤去し、大真榊撤去されておりまして宗教色はないわけでございまして、国事行為たる大喪の礼が宗教儀式に該当ししたがって憲法十条第三項によって国またはその機関が行うことを禁止されている宗教的活動に該当するという疑いは全くございません。まずそのことを申し上げておきます

 その前に葬場殿の儀が行われるわけでございまして、これは皇室行事として行われるわけでございます。これにつきましてはいろいろ宗教的な色彩があるということは否定ができないわけでございますしかしながら、そこに総理総理たる資格で御出席になりましても、それは先ほど飯田委員との論議の中で申し上げたのと似たようなことになるわけでございますが、日本国象徴であり日本国民統合象徴あられます亡き昭和天皇に対する哀悼の意を表し、また、御遺族と申し上げるのは失礼かと思うんですが、御遺族であられます天皇に対してお悔やみの意をあらわす、こういう意味でそういういろんな儀礼を尽くすというような意味で出席されるわけでございまして、特定宗教助長するとか援助するとかそういうようなことで出席されるわけでないということは、これは明らかなわけでございますから、したがって、内閣総理大臣総理大臣としての資格皇室行事たる葬場殿の儀に御出席になってもそれは憲法十条三項の禁止する宗教的活動には該当しない、このように理解をしているわけでございます

第114回国会 内閣委員会 第3号

平成元年二月十四日(火曜日

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/114/1020/11402141020003c.html

2014-09-20

[]一世一元の伝統

山中郁子君 だから一世一元というのは千三百年の伝統じゃないんですね、これを御確認なさいますかということを伺っているわけです。

政府委員清水汪君) 私からただいまの大臣の御答弁をもう少し補足して申し上げたいと思いますが……

山中郁子君 そうか、そうでないかだけでいいんですよ。エンドレステープはいいです。

政府委員清水汪君) 一世一元ということは、つまり天皇の代がかわることを一つの契機として元号が改められるということを意味するわけでございますが、そのような元号の改まり方というものは先ほどもお話にありましたように、すでに千三百年来の伝統の中にいわば含まれていたということが言えるわけでございまして 元号歴史と申しますのは、一世一元あるいは変わり方としてはそのほかの変わり方、御在位中の変わり方ということも含めまして、元号というもので存続をしてきたと、このように理解をしておるわけでございます

山中郁子君 だから、私最初に申し上げましたように、私たち質問することにちゃんとまともに答えてくださればいいんです。いまお話伺ったのは、私もももうたくさん伺いました。そして衆議院議事録も読みました。要するに一世一元というのは千三百年の伝統ではなかったんですね。そのことを確認してくださいということを申し上げているんです。

政府委員清水汪君) 一言でという御要求でございますが、やはり元号の長い歴史というようなものでございますので、なかなか簡単には言い切れない面があろうと思いますけれども、ただいま申し上げましたように、代がわりによる改元ということも含めて元号は千三百年の伝統を持っているというふうに申し上げることができると思います

山中郁子君 委員長から御注意いただきたいんです。私は一世一元が千三百年の伝統ではないんだな、そのことはそうでないならそうでないと言ってくださいと質問しているんです。御注意してください。

政府委員真田秀夫君) 御質問者のさっきからの……

山中郁子君 法制局関係ないじゃない。

政府委員真田秀夫君) 御要求がございましたので、一言で申し上げますと、一世一元が制度として確立したのは明治以来でございます。その前には天皇御一代の間に、もう何回も改元が行われ、最も多いんでは元号が八回も九回もあったことはございます一世一元が制度として確立したのは明治以来でございます

山中郁子君 制度として確立したのは明治以降だと、だから少なくとも制度としての一世一元は千三百年の伝統ではないと、こういうことですね。

政府委員真田秀夫君) 元号制度日本でずっと行われておったのは大宝以来なんです。それが千三百年近くなります

山中郁子君 そんなこと聞いてない。質問に答えてくださいよ。そんな答弁されたら質問できませんよ。

政府委員真田秀夫君) そこで、御質問者一言でお答えしますと、一世一元が制度として確立したのは明治元年以来でございます

第087回国会 内閣委員会 第12号

昭和五十四年五月二十九日(火曜日

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/087/1020/08705291020012c.html


国務大臣三原朝雄君) いま審議室長が申し上げましたように二十数代の天皇の際にはそういうこと、一世一元の制をおとりになったということは史実の上に明らかになっておるわけでございますが、しかし、いま申されましたように、それが一代の中に数回の改元がなされたりするようなこともありましたので、それを合理的に適正な方法でということで、明治以後におきましては、それを一世一元でいくぞという方針がとられたということは御指摘のとおりだと思うのでございます

山中郁子君 行政官布告詔書にそういうふうに書いてあるということの確認をいま求めたわけで、そういうふうに書いてあるということですね。

国務大臣三原朝雄君) はい

山中郁子君 確認なさったわけですね。ちゃんとそういうふうにわかるように言ってくださいね

 そうしますと、いままでの、皆さんが千三百年の伝統とおっしゃる元号はだれが決めてきたのか。

国務大臣三原朝雄君) 当時は側近の輔弼の任に当たる者が原案策定をして、天皇にこれを申し上げてまいったのでございまするけれども、最終的には天皇がお決めになると、そういうことでまいったと受けとめておるわけでございます

山中郁子君 天皇が決めたということについての例外はないわけですね。その決め方の中身に多少の違いはあるということは何回もおっしゃっていましたけれども、例外はないわけですか。

政府委員清水汪君) 私どもが理解をしております範囲では格別の例外はなかったように思います。もちろんいまお言葉のように実質的には、たとえば将軍家による影響というようなことはもちろん間々見られたところだというふうに学者などの解説があるところでございます

山中郁子君 そうしますと、一世一元は伝統ではなかった。天皇が決める、つまり勅定ということは千三百年の伝統であると、こういうことになるわけですけれども、伝統を重んじてということから言うと、どうして天皇が決める、そうすると当然天皇が決めると、こういうことになるのが伝統を重んじることになるんじゃないですか。どうして天皇が決めるということにならないんですか。今回の元号法案、伝統を重んじて出したという元号法案。

政府委員真田秀夫君) どうも山中先生一世一元が伝統だというふうに私たちは言っているわけじゃないんでございまして、元号という制度、これはもう千三百年に近い伝統があるということを言っているわけでございまして、天皇が決めるとかだれが決めるというんじゃなくて、元号制度を存続させるというのが実は今度の法案のねらいでございまして、だれが決めるということにそうわれわれはこだわっているわけじゃなくて、いまの憲法のもとにおいて、これは民主的な制度のもとでございますから国会で法案をおつくり願って、その御委任を受けてそして政令で決めるということでありまして、元号から天皇が決める、それが伝統であって、そうでなければ元号という制度になじまないとか、そういう気持ちは毛頭ありません。そういう気持ちで法案をつくったんじゃございませんので、もう国民の大多数の人が元号制度を残したいと、将来にわたって。そういう国民の御希望にこたえて元号制度を残すと。で、だれが決めるかどうかというのは、それは日本の歴史を見ますと、先ほど審議室一長が申しましたように、最終的には天皇がお決めになったという歴史はあります。ありますが、しかし、それはいまの憲法制度のもとでは天皇がお決めになるというわけにはまいりませんので、それで法案をお出しして国会でお決め願うと、最終的な決定権を国会にゆだねて、そしてその御委任を受けてその都度政令で決めるという手続をこの際はっきり認めておらうというのが現在国民要望にも合い、かつ現在憲法精神にも適合するという気持ちで法案を起案したわけでございまして、決して天皇が決めなければ元号とは言わないなんというような気持ちは毛頭ございません。

山中郁子君 だれも天皇が決めなきゃ元号と言えないじゃないかなんて言ってないんだから、よけいなことは答えていただかなくていいんだけれども、要するに、そうすると天皇が決めると憲法問題があると、憲法違反だと、こういうことですね。

政府委員真田秀夫君) いまの憲法のもとにおける天皇国家機関としての天皇の御行為につきましては、これはもう御承知のとおり憲法に列挙してある、天皇憲法に定める国事に関する行為のみを行うと、そういうふうに書いてございますから元号を決める権能を天皇に与えるというような法律をつくることは、これはいまの憲法のもとではもうとても考えられない事項でございます

山中郁子君 だから天皇が決めるということは憲法違反なんですね。

政府委員真田秀夫君) 天皇元号の決定権を与えるような法律をつくることは憲法違反でございます

第087回国会 内閣委員会 第12号

昭和五十四年五月二十九日(火曜日

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/087/1020/08705291020012c.html

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