はてなキーワード: 標準的とは
AVを守るために生まれた第三者団体AV人権倫理機構の代表理事も務める、表現の自由界隈のヒーローとしてお馴染みの筋金入りの自由主義者さん「同性婚は現行憲法によって要請されていると解釈できる」
法学部生が大学でみんな読む標準的なテキストの著者Aさん「現行憲法が同性婚について何か言及していると解釈するのは難しい。少なくとも同性婚を認めて違憲になることはない」
法学部生が大学でみんな読む標準的なテキストの著者Bさん「概ね上に同じ」
無名大学で教鞭をとりつつ南京虐殺否定論などを展開する、統一教会とも繋がりのある極右活動家さん「同性婚は違憲」
https://twitter.com/napori_ankake/status/1623521046556205056
個人的な感想になるが海外に比べたら比較的差別はされてない方だとは思う。
いや~~~~~~~~微妙。
左派のむりやりなLGBT運動が好きではないので、自分は思想的立場的には差別はないって言いきりたい方の立場ではあるんですが、経験上ではちょっと微妙なんですよね。
少なくとも仕事や就職においてはそうでない人よりぐっとハードルが上がる印象は否めないかなと。
というのも、自分は性同一が原因の履歴書グッバイの経験があるんですよね。
いままでとくに性同一性のことは書いてなかったんですが、そろそろ嘘つくのも厳しくなってきたので性同一性について常にオープンにしていますが、そこから得る知見がいくつかありました。
骨格ノンパスです。100%ノンパスです。ノンパスなので服装や雰囲気から同性愛者だと思われることが多いです。声は男女両方の声が出せますので通話の場合は。
普段の生活→全く困らない。(戸籍との性別からすると常に異性装状態ですが)特に何も言われたことがない。戸籍上同性についての対処は揉まれているのでシスジェンダーの人に比べて比較的対処が得意な上に、多くの人が苦手とする戸籍上異性への共感力の高さ(自分の認識では以西ではないので当たり前だが)が異様に高いという特性からか好印象を与えやすい。
就職→これは方法による。黙っていれば全く問題はないが、性同一性障害について履歴書レベルで触れた際に転職エージェントによっては利用NGになったことがあります。なお学歴は超強いです。
履歴書に書くと転職エージェントからグッバイのメールが来た時は驚いたんですよね。
実績にしろ学歴にしろ平均よりはるかに強い自分の履歴書において、俺を落とすとはなかなかだなって感じ。
この学歴&この公開実績で履歴書で落ちるというのが予想外すぎて、性同一性障害という記載事項がそこまで大きなデメリットに該当しているということにかなり驚きました。
逆にこれで履歴書グッバイなら標準的な人間はほとんどアウトだろうなと思う。
自分は容姿と人当りと第一印象が良いので、会ったうえで属性でグッバイになることはまずないです。
つまり拒絶経験というものの経験があまりなかったのでそれもあいまって、属性にそこまで大きなデメリットがあるんだなーという驚きがありました。
「性同一性?どんなやつなんだろう…そういう異物はうちでは対応できないわ、お断りします。」
→会った場合
「あっなるほど~確かに雰囲気あるわー!納得感!すき!理知的!」
ぐらい印象に差があるように見えます。
でもどうみても既存のジェンダーのTPOから外れた行動をし、外れた服装をしてるけど別にそれが似合ってるししっくり来てるので誰からも問題にされたことはないです。
そこについていちいち戸籍の方のジェンダーに合わせろ!みたいな同調圧力は感じたことはないのでそういう意味では差別はないと思うんですね。
https://twitter.com/tweetsoku1/status/1656898941491748869?s=20
ここのコメントを見ても、異物こわ…って反応をしている人が多い。
なんというか普段の言動や雰囲気、清潔感があって好印象を与える容姿があれば基本的に問題がないなという印象です。
しかしし、そのあたりが人並みレベルだと非常に社会生活が厳しくなるという印象です。つまり人間としての偏差値65~を要求されるかなという印象もあります。
ただ一方で、これらをクリアしている自分でも、書類(※顔写真なし)の属性だけだとかなり異様にキモがられるんだなということも知ったので、差別があるかないかでいうと難しいなーこれはという感想です。「日本では差別なんかないよ」って言いきりたいんですけどね。
長くなったので最初に要約する。現状のAIイラストの恩恵を被る絵描きは、次のタイプであると思う。
「長年絵画表現に慣れ親しんできており、基本的なデッサン技術は習得しており一通り何でも描けるが、表現したい内容の個性が強すぎて多くの人に敬遠されがちなタイプのアーティスト。デジタル絵画表現において個性が強すぎて、多くの人にとって見慣れないバランスであるために技術力の割には敬遠されがちだが、どこを標準的なテイストに近づければ「自分の理想とする表現の核を見失わずに人に受け入れられる作風に近づけられるか」という判断が自力ではつかない人」
自分はどちらかというと反AIだと思われている。学習データに児童ポルノを含むことやディープフェイク等、現行の生成AIについて問題はあると考えている側である。
絵と漫画を描く。技術的には資料さえあれば何でも描け、絵を寄せることも可能だが、人物キャラクターにおいて、あまり流行とされるイラストに魅力を感じないので基本的に金銭の絡む場合以外においては資料として流行のイラストを見ながら流行のイラストに寄せて描くことはない。
テストのために自分の絵をi2iに通してみたところ、いくつか発見があった。PCは面倒だったのでモバイルアプリでテストをした。おそらくNovelAIリークだろう。
まず初めに「(表現で)勝った」という感情があった。データセットの関係か、生成AIの画像は自分の絵の方で表現している内容を全く拾えなかった。
自分の絵の方が個性的で、強い感情を表しており、ぐっと人目を引く絵だった。おそらく生成AIが苦手とする類の微妙な感情表現だからだと思った。そもそもデータセットになるべき絵の枚数自体があまりないタイプの絵なので、今後もそういった表現でAIが卓越してくることはないだろう。
そして、生成AIに食われたデータセットについて、無許可で使用された挙句、絵柄の作成者のあずかり知らぬところで、他の絵描きから「勝った/負けた」と比較される土台にされるのは不甲斐ないことだと思った。歌い手と比較されるミクのように、データセット提供者の許諾とそれなりの対価は得るべきだと思う。
さて、自分は表現において「勝った」ことによって、主観的なレベルでのイラスト生成AIへの本質的な畏怖が無くなった。
しかし、ここで疑問が残った。AIに追いつけない表現をしたからAIが追い付けなかっただけであり、それらが得意とするタイプのモチーフならまた変わってくるのではないだろうか?
そう思っていわゆる自分が描いたアニメ系の美少女の一枚絵をいくつかi2iに通した。といっても、特定の絵柄に寄せたものではなく、自分の独自の絵柄で描いた女の子の顔の絵である。
ここでかなり気付きがあった。自分が標準的だと思っていたアニメ系の典型的な美少女の顔は、標準的な美少女の顔から縦横比や骨格のバランスがかなり異なっていたということである。AIによって生成された、骨格が異なる美少女絵は同一人物だと思えなかった。
i2iに女の子の絵をかけるまえの当初は、絵柄を変えた自分のキャラクターが出てくるものだと予想していたが、出てきたのは同じ服飾とポーズのコスプレをした他人だった。そのとき自分が思っていたより自分の絵柄の美少女キャラはオリジナリティがあったこと、だからあまりウケなかったこと、自分の描いたキャラクターの唯一無二性を理解した。
ー自分が思っていたより自分の美少女キャラの絵柄は個性的だった。
ーそして、その強すぎる個性が多くの人を敬遠させる原因となっていたようだ。技術力の問題ではなさそうだ。
ー自分の脳内の人物像を知っているのは自分だけであり、やはり自分にしかその特徴を捉えて表現することは出来なそうだ。
ー左右のパーツのバランスの狂い。パーツの一部だけではあるが、「上手い絵」の生成AIの顔画像と並べて比べることで、絵の狂いに気づくことができた。外連味のある狂いなのか、ただ左右対称に描けずに狂っただけのバランスの狂いなのかが、i2iを通して他人の絵柄に変換されるようになったことで客観的な判断ができるようになった。これは絵描きにとっては非常に有益である。
ー塗りや色見本のサンプル、仕上がりのサンプルとして非常に有用。これは自分だけかもしれないが、絵柄を寄せられるということは、先に仕上がった先の具体的なイメージがより見えるほうが上のクオリティを目指しやすいということがある。最初に完成図(仮)が見えることで、どちらの方向で内容を詰めていけばいいかの案出しのイメージが初期段階でいろいろ検討できるのはとても有用だと思った。先述した通り、もともとの絵においての表現の強度自体はAI生成物は超えられるので、より高みを目指して行けるというか。
ーもともと流行に乗るということがもともと苦手で、10年残る画風を想定に違和感のないバランスを模索しているタイプだった。自分の絵のベースを守りつつ
この場合は絵柄の骨格やパーツの描き方等を維持したまま、より多くの人に受け入れられやすい見栄えの良さとフレッシュさを追求したいと思っていた。そこに、自分の描いた構図と色合いのまま、完全に他人の絵柄に絵を入れ替えるというこのAIは革命を起こしたと思う。自分の絵柄の標準から異なる部分が非常に明瞭化され、自分の確固たる独自的な表現、そして表現されたキャラクターの人物性を如実に表すオリジナリティの部分はどこか、失ってはいけない角の部分がどこかということがより明確に自覚することができた。
守るべき部分、重要な部分がはっきりと可視化されるので、そうでない部分、フレッシュな塗りやディテールの線画の太さ等の表現は標準的な絵に寄せることで今まで敬遠されていた層にも好かれやすい表現を開拓できそうだと思った。
イメージでいえば目指しているのは、ソシャゲのグラブルのイベントの名探偵コナンのようなイメージである。どうみても名探偵コナンだが、塗と雰囲気がグランブルーファンタジーに準拠していたものであり、グラブル世界観やグラブルユーザーにもなじむという絶妙な表現になっていてすごいと思った。
今まであまりリファレンスの画像を見てこなかったのは、端的に言えば、自分と異なる表現テーマを持った魅力的な絵を横に見ながら描くと、自分の意識の方を絵の内容の方に引きずられて自己の表現したい内容の温度感を鮮明に感じられなくなるからというのがあった。
i2iの場合は、同じ構図であるうえに、「i2i先の絵には表現したいもの」が存在していないことがわかるため、端的に言えば作者の存在がないため、欲しい部分、つまり塗りや線の太さだけに着目することができる。これはいつも他の人の作品を見るときに裏に作者の存在を読み取ろうとし、そして作者の存在に配慮しようとしてしまう癖がある自分にとっては「裏に作者の意図と意思のない画風見本」というのはリファレンスとして革命だった。
長々と書いてみたが、要するに「自分の構図で出力される他人の画風の生成物を自分の絵と比べることで、自分の絵の客観視が行いやすくなった」ということである。「自分の絵を客観的に自分で分析、そしてその分析をもとに自己の絵画表現をより深化させるためのたたき台にするためのツールを得られた」という感覚だ。逆に、この一点以外のイラスト生成AIの有用性はないと考えている。
なお、AIの生成画像や一部をそのまま切り抜いて使うという使い方については何がいいのか感覚的には全く理解できない。それはただの手抜きツールであって短期的な利益にはなるかもしれないが、便利なものに頼るとその部分の潜在的な能力は退化するので、そういった手抜きツールを使用したアーティスト個人においての長期的なメリットはなさそうに思う。
の元増田です。
東京都若年被害女性等支援事業(前回のColaboを除いた、若草プロジェクト、BOND、ぱっぷすの事業が対象)に対する監査結果が出ました。(https://www.kansa.metro.tokyo.lg.jp/PDF/08jumin/5jumin/5jumin2.pdf)
4月から久々に仕事に復帰してみたら妙に忙しい部署に放り込まれてしまい完全に乗り遅れましたが、今までの経緯もあり最後まで付き合うつもりです。
1.本監査結果が全面的に正しいとした場合、以下のことを導くことができる。
(1)事業者の実施状況報告書は重要なものであるにも関わらず、誤記や記載方法の不統一など不備が非常に多い。これを漫然と見過ごしていた事業実施部局の責任は重く、これを監査委員に指摘させただけでも、本監査請求の意義は高い。
(2)同実施状況報告書の内容を信じた者(ここでは請求人)が、本事業の会計に不備があると判断することは自然である。
2.本監査請求結果は、監査委員が直接会計を確認したものではなく、監査対象局の言い分を監査委員が全面的に受け入れて成立したものである。なお、監査委員が直接会計を確認しなかった理由は不明である。
これまでも書いてきましたが、本論に入る前に私のスタンスを書いておきます。
〇住民監査請求や不服審査請求、情報公開請求などについて、それを乱発するなどして行政のリソースを過度に費やすような状況ではない限り、どのような者でも実施することができる。
これは当然でしょう。これをとがめるとなると、左派系市民団体やオンブズマンの活動はかなり制約されてしまいます。
〇住民監査請求や不服審査請求(また住民訴訟や国賠訴訟、行政事件訴訟等)については、請求人(原告)側が100個論点を立てたとして、そのうち1件でも認められたら請求人側の大勝利。
行政相手の不服審査や訴訟について、このように評価・報道されることが一般的です。行政側が専門性を持ち、また巨大なリソースを抱えている以上、これも当然でしょう。
(監査結果26ページ)
(2)意見
本件各契約に基づいて都に提出することとされている実施状況報告書は、概算払の精算の基礎であり、また事業の履行状況を明らかにするための書類であることの重要性に鑑み、監査対象局は受託者に対して、数値や文章に誤記がないよう正確に記載させるとともに、相談人数等の集計方法を統一させるよう、契約時及び履行期間中において指導を徹底することを求める。
事業者の実施状況報告書に不備が非常に多かったことが伺えます。これを指摘させただけでも本監査請求には重要な意味があったと思います。
また、仮にこれが単なる不備であったとしても、その情報が公表されていない以上、この点において、公表資料を信じて会計に不正があると判断した請求人には何ら落ち度はないと考えます。
ちなみに、本監査結果において実施状況報告書に不備があったと結論づけられているのは以下のとおりです。
はっきりいって事業実施部局は何のチェックをしてるのか、というレベルですね。
※ちなみに、本当に単なる誤記であったのかどうかは本監査結果からは読み取れません。
前回のColaboの監査請求では、監査委員が自ら関係人(Colabo)の調査を行い、帳簿、領収書等を確認していました。(https://www.kansa.metro.tokyo.lg.jp/PDF/08jumin/4jumin/4jumin5.pdf 14~18ページ)
今回の監査請求結果では、関係人調査は実施していないため、監査結果の各項目に「監査対象局の説明により確認した」などという文言が繰り返されます。
少なくとも、本監査請求結果を読む限りにおいて、監査対象局の説明が正しいとする合理的な根拠は認められませんが、監査委員には領収書等が提示されたということなのでしょうか。
例えば以下のとおりです。
同支援のうち相談については相談窓口の拡充により当初の計画額を上回ったということを監査対象局の説明により確認した。
(監査結果22ページ)
監査対象局において再調査を実施したところ、本件事業に要した経費は2,601万円であり、その内訳は、第1四半期が453万円、第2四半期が543万円、第3四半期が706万円、第4四半期が899万円で、領収書も全て確認したとの事であった。こうした説明により、第4四半期のみが殊更に過大な支出であることはなく、また経費全体で本件委託の上限額を超えているということが確認でき、当該説明に特段不合理な点も見当たらない
家財道具代や引っ越し代、不用品の撤去や医療機関に対する支払を年度末にまとめて行っており、支出の根拠となる領収書も全て確認したということを監査対象局の説明により確認した。
今回、監査委員がなぜ関係人調査を実施しなかったかは不明ですが、少なくとも監査委員がこの説明をもってよしとした理由は訴訟で明らかになっていくでしょう。
2と似ていますが、「監査対象局の説明により確認した」としている点以外の部分でも監査委員が判断をした基準が全く示されていませんので、本監査結果が妥当であるか否か、外部から確認をする術がありません。
例えば、請求人に「LINE相談の人件費が過大である」と指摘された部分について、このように記しています。
(監査結果21ページ)
請求人は、(略)東京都最低賃金である時間額1,072円を考慮しても高額である旨主張する。このことについて、オンラインアウトリーチは自殺企図等の対応など慎重かつ精神的な負担も大きい業務であることを監査対象局の説明により確認した。様々な困難を抱えた若年女性を支援するという業務の性質からすれば、こうした説明に特段不合理な点は見当たらず、また、このような業務内容を考慮することなく、最低賃金との比較において当該金額の当否を論ずることは適当とはいえない
通常、役所で人件費を積算する場合、役所内部で持っている単価表や一般社会における求人の標準的な数字(例えばハローワークや求人広告)を参照します。しかし、本監査結果では、「業務の性質」というのみであって、本件で計上された金額が妥当であるかという点には一切触れていませんので、説得力の欠ける文章になっています。
(ちなみに、個人的には請求人の主張はこの点では妥当ではなく、有資格者(公認心理士や臨床心理士、社会福祉士などとまでは言わなくとも、民間のカウンセラー資格など)による実施であれば、十分に見合う金額だとは思いますが、本資料からそれを読み取ることはできません。)
4.その他多数の疑義
夜間見回りについては、事業計画では、秋葉原界隈を月1回、御茶ノ水界隈を年4回、神保町界隈を年4回、赤羽界隈を月1回行うこととしていた。
御茶ノ水、神保町については、コロナ禍で対面でのアウトリーチが難しい中、有効な手段は無いかと検討したところ、中学校、高校、専門学校等が多い地域特性を踏まえ、11校、9図書館に対してアプローチを行い、生徒に団体の活動を紹介するリーフレットを配付してもらう方法に変えたものである。
赤羽については、地元消防団等の協力を得てアウトリーチを実施する予定であったが、協力が得られず、また、客引き行為などの検挙が続出し、治安が悪化したことから、実施を断念したものである。
結果として、アウトリーチは秋葉原での13回となったが、その人件費は、事業計画で300万円のところ、実績に基づき、支出額は877,100円となっている。
一方、利用者の要望を踏まえ、当初計画以上にまちなか保健室の開催日及び開催時間を拡充したことから、まちなか保健室の人件費は予算額400万円に対し、実績額は653万円となっている。
当初計画との若干のずれではなく、根本的にやり方を変えているわけですが、このようなやり方をするのであれば当然担当部局(今回の監査対象局)の事前の承認が必要でしょう。
本文章では事前の承認があったようには読み取れませんので、おそらく事後承諾なのでしょうが、このような事後承諾を認めていればなんでもありになってしまいます。
バラ色の計画書を提出して事業者に選定され、「〇〇の協力を得て事業を実施するつもりだったが協力を得られなかったので代わりに××をした。事後承諾してね」なんてのが認められたら委託事業は全く成り立ちません。
かかった経費がオーバーしていればOKというものではありません。これを認めると事前の計画が無意味となり、いくらでも経費の横流し(例えば事業者に関係性の深い者の雇用等に切り替えるなど)が可能になります。
※この部分に限らず、事業者の言い分を事業実施部局がそのまま鵜呑みにしている部分が多いんですよね。事業実施部局は何のために存在するのかってくらいに。
(監査結果14ページ)
再委託については、委託契約書第3条において、「委託業務の全部又は主要な部分を一括して第三者に委託することができない。ただし、あらかじめ委託者の承諾を得たときは、この限りでない。」と定められている。本事業における主要な業務とは、アウトリーチ支援・居場所の提供に関する支援・自立支援であり、報告書の作成・会計業務は主要な業務の範囲外である。
(監査結果22ページ)
再委託について委託業務の全部又は主要な部分を一括して第三者に委託する場合には、あらかじめ委託者の承諾を得ることになっているところ、法人Aが法人Xに再委託している業務は、事業の報告書作成及びこれに係る会計業務であり、これらの業務は委託事業を履行するための補完的な業務であって、本件事業の全部又は主要な部分ではなく、都の承諾を得る必要はない
第 1 条 委託者及び受託者は、標記の契約書及びこの約款(以下「契約書」という。)に基づき、別途添付仕様書及び図面等(以下「仕様書等」という。)に従い、日本国の法令を遵守し、この契約を履行しなければならない。
(令和3年度仕様書)
受託者は、受託者が行う業務の全部又は主要な部分を一括して第三者に委託し、請け負わせることは出来ない。
第2 受託者は、個人情報の適正な安全管理が図られていることを都が確認し、都の許諾を得た場合に限り、再委託を行うことができる。再委託を受けた者が更に再委託を行う場合も同様とする。
監査対象局と監査委員は、報告書の作成は「主要な部分ではないから事前の承諾は不要」としています。
・契約書の「委託業務の全部又は主要な部分を一括して第三者に委託することができない。ただし、あらかじめ委託者の承諾を得たときは、この限りでない。」というのは、仕様書の12を打ち消すために行われたもの
と読み取ることができます。
※ここで持ってきた仕様書は令和3年度のもので、令和4年度は変わっている可能性があります。ないと思いますが。
いずれにしてもこういった点は、訴訟になれば根拠資料も含めて裁判所から提示を求められるものなので、裁判の結果を見ないと何とも言えない、という結論にしかなりません。
監査委員がこのように判断した根拠資料も添付してくれるのが一番わかりやすいのですがね。(おそらく監査対象局はそこまで資料を作りこんで説明しているはずなのですが)
○こいつも中立面してるが初手から既におかしいからな。普通はHP上の数字があってなかったら「誤記かな?」って思うもんなんだよ。自分で自分の不正の証拠をネットにアップする奴なんかいないって普通わかるだろ…
監査ってのは事業者ではなく、事業実施部局に対して行うものなんですよ。
で、事業実施部局が、そんな誤記だらけのものを通している時点で大問題なんですよね。
また、請求人の立場としては、事業実施部局が、そんな誤記だらけのものを通してるとは思わないでしょう。
よくツイッターにいる自己肯定感マシマシなエンジニアさん達、すごい偉そうな物言いをよく見かけるけど落ち着け。
プログラミングスクールの「エンジニアになれば人生勝ち組」的な喧伝に踊らされたのか知らんけど、エンジニアって別に全く何も偉くないぞ。
プログラミングできることやWebの知識があることにすごく自信を持ってるかもしれないけど、結局それってパソコンにちょっと詳しいだけの話であって全くビジネスの本質じゃない。
顧客の声を聞き、課題の輪郭を明確にし、解決可能な妥協案を見つけて適切なソリューションを選択し、報酬を得る。
これがビジネスだ。
プログラミングをするのは適切なソリューションが見つからなかったときの最後の手段。
そういう観点でエンジニアってのはビジネスにおける最下流の存在なんだよ。
もちろん技術がイノベーションを起こすってのはGoogleとかAppleを見てればわかる。
ただそんなの外れ値の話で世の中のエンジニアの99.9%は最下流の作業員なの。
メルカリのk8sでマイクロサービスがなんちゃらがエンジニアとしてすごいってよく言われてるけど、結局はアレって本質的には標準的なWebサービスだと思う。
あの技術はイノベーションを起こすものではなくてビジネスアイデアをブラッシュアップするもの(UXを改善するもの)であって、メルカリの勝利はビジネスアイデアと市況、マーケティングによるものなんだよ。
これをエンジニアによるものだと錯覚したイタいエンジニアがイキリ倒してるのを見てると本当にため息が出る。
視座が低すぎる。
お前らがバカにしてる営業こそ真にお前の給料を錬成してるんだ。
とまあ所謂イケてるエンジニア(年収1500万くらい)だった人間が起業して自分でビジネス始めて、プログラミングができること自体には何も価値がないって気づいて絶望した果てに愚痴を書いてみた。
タイトルどおりなんだけどさ、娘は可愛いんだけどさ、俺と妻の顔面的に、正直まあそんなすごい可愛い・美人になる未来は想像つきにくいのよ。
で、思春期での自己相対化というか、いつか娘から「自分は(顔面偏差値的な意味で)可愛いのか?」という質問が出てくることが予想されるわけじゃん。
幸運な偶然でマジで可愛い・美人になってたらいいんだけど、多分そうはならんしさ、そこでしょうもない嘘はつきたくないわけよ。
でも娘を傷つけたいわけじゃないんだよ。
そういうわけで意味としては「自分としては大変可愛いと思っているが世間の標準的な意味ではそこまで可愛いわけではない」という話をせざるを得ないと思うんだよ。
皆さんどんな感じで伝えてた? ホント教えて欲しい。
2015年問題:「団塊の世代」(1947年〜1949年生まれ)が2012年から65歳を迎え始め、2015年にはすべての団塊の世代800万人(※出生数)が65歳以上になる
↓
2010年問題:「団塊の世代」が2007年から60歳を迎え始め、2010年にはすべての団塊の世代が60歳以上になる
:
「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」により60歳未満定年制が禁止されており、60歳が日本の標準的な定年であった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1986年[注釈 2]の高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の改正で60歳定年が企業への努力義務に、1994年[注釈 3]の改正で60歳未満定年制が禁止(1998年[注釈 4]施行)されたことで60歳が日本の標準的な定年になった。2000年[注釈 5]に企業に対して、65歳までの雇用確保措置を努力義務化された。2004年[注釈 6]に企業に対して、65歳までの雇用確保措置の段階的義務化(2006年[注釈 7]施行)、2012年には企業に対して、希望する労働者全員を65歳まで継続雇用することが義務化がされた(2013年施行)[9]。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2000年までは7年後という近い将来に大勢の社員が60歳で定年退職するので人手不足が予想されていた。
それを書いた人の属性を無視して日本人差別かを判定するようなネットサービスはあってもいいと思う
何故ならインターネットというものは世界中の人達が利用するものであり
一々それを書いたのが本当に日本人なのか考えてられないもんだからだ
翻訳サービスが進歩した今は日本語での文章は日本人に書かれてるなんて何処まで信用出来るか分からん
他にも微妙な権力勾配だの考慮して差別かを判断してたら運営コストは跳ね上がってしまう
はてなとかみたいなほぼ日本人しか利用してなさそうなネットサービスだったら考慮してられるかもしれないし
また差別的な文章だろうと野放しの無法サイトだったら最初から無視してもいいだろう
はてなで言うブクマカのような知性が猿未満の存在によって書かれた日本人を他の民族より酷く扱うような文章は
ガンガン差別的投稿とみなして規約違反という扱いをしても別に構わないものである
当方、30代後半になる。会社員男だ。現場の仕事で疲れた時、帰りに自分好みの居酒屋に寄ることがある。約一年前に、そこで珍しい体験をした。あんな気分になったのは初めてだった。懐かしいし、嬉しいけど、でもちょっと怖い。ツキがありすぎて、逆にツイてないんじゃないかと思った。
実をいうと、中学生の時に柔道合宿で知り合いになった女性と再会した。二度と会えないと思っていた。思い出が記憶の水槽に残っていたのを自覚した。
それは、居酒屋のカウンターに座った瞬間だった。どちらからともなく「昔会ったことあるよね」「増田君だよね」「Yさんだよね」という流れになって、しばらく話し込んだ。
少しばかり、昔のことを綴ってみたい。2000年代前半のことだ。
中二の夏休みだった。当時、広島県の海の見える田舎で柔道をやっていた。普段は中学校単位で練習しているが、隣の市にある工業高校で柔道合宿があるらしい。顧問の先生が是非とも参加したいと主張していた。それは6泊7日の長期合宿で、うちの中学は途中日程で二泊三日だけお邪魔させてもらうことになった。
当時は弱い方だった。黒帯には遠く及ばず、公式戦でも黒星が多かった。白星が増えつつはあったけど。不安だったのを覚えている。高校生にボコボコにされると思った。でも柔道は好きだったから、ちょっと期待もあった。
朝八時くらいに工業高校に到着したのだが、柔道場に入ると、すでに数十人の高校生と、県大会で活躍するレベルの男子中学生が畳の上でぐったりしていた(ランニングウェアで)。朝6時からの朝練で相当しぼられたらしい。
朝9時半に柔道の練習が始まったのだが、背丈が185、体重が90くらいある高校生が、「これから、午前の練習を、始めるッ!!」みたいに野太い声で開始を宣言した。今でも覚えている、とても高校生には見えなかった。『テニスの王子様』で、すごいおっさんの高校生が出てくるだろ。そんな感じだった。
準備体操や受け身の練習を終えて、中学生だった自分達は、いよいよ投げ技の打ち込み(二人組になって技に入る直前までやる。20本で交代で、組み合わせが順番にグルグル回る)に入った。高校生と組むことが多かったのだが、レベルの差がありすぎて向こうの練習になってなかった。こちらは、綺麗に受けてくれるお陰で練習になっていたが。
柔道場には女子が何人もいた。別に珍しくはない。工業高校があるのは大きい市だったから、柔道をやってる女子はたくさんいる。うちの地区には女子は数えるほどしかいない。
その中で、打ち込み練習で自分の前に立った女子(Yさん)は、ほかの女子とは違う気がした。体型は大きめで、上半身が丸っこい感じがしたのを覚えてる。
めっちゃ気が強そうだった。目の鋭さが違う、子どもって感じがしない。実際にそうだった。打ち込みで自分と組み合ったと思うと、真っ先に大外刈り(※技の解説はあまりしない。適当にググってほしい)に入り始めた。女子と打ち込みをしたのは、その時が初めてだった。なんか、男子と明らかに感じが違う。柔らかくて繊細で、リズムがあった。
残念ながら、リズムが良すぎて技の受けが噛み合わなかった。「んん~!!」という不機嫌そうな声とともに、Yさんは20本目を終えた。Yさんと交代して自分は、おそるおそる大外刈りの打ち込みに入った。
……やっぱり、男子とは明らかに違う。振りかぶった足で相手を刈る技なんだが、大外刈りは相手と胸を密着させる必要がある。男子だと問題なくできるのだが、どうしても胸が合わなかった。こちらの胸板をぶつけると、反動とともに弾き返される。何度もぶつけようとするが、うまくいかない。Yさんの方から、「チッ!」みたいな舌打ちが聞こえた。正直ビビっていた。
自分はナメられやすい見た目だった。あなたの周りにも、40代ほどで小太りで、中肉中背のマッタリとした雰囲気のおじさんがいないだろうか。その予備軍みたいな中学生だった。今の妻にも「おじさんみたいじゃん」「お腹触らせて~」などと言われることがある。※けっこうな頻度でぜい肉を握られる。
打ち込みでは、その子以外の女子とも組んだ。背負い投げは背丈の関係で入りにくそうだったので、全員大外刈りにした。でも、Yさんほど入りにくくはなかった。みんな、スッと胸を合わせて密着することができた。
そんなこんなで投げ技の乱取りが始まった。ここからは男女別に分かれた。男子は40人以上いて、女子は6~8人だったかな。女子は柔道場の端っこの方で乱取りをこなしていた。黒帯も白帯も一緒だった。やはりYちゃんは圧倒的な強さのようで、福山市では中二にして57kg級で優勝していた。
ところで、当時の日記には「強くなれる機会だ。でも、高校生に投げられたらめちゃ痛そう」と書いていた。実際そんなことはなかった。というのも、白帯は白帯だけのグループでの乱取りだった。黒帯のグループを見ると、自分がいる市で一番強い体重90kgほどの男子が、細身の高校生にボロ雑巾のように背負いで投げ飛ばされていた。
その時、見てしまった。その男子が体格を活かして大外刈りに入った――と認識した時、一瞬で空中二回転半する勢いで、その高校生のしゃがみ込む背負いで畳の上に叩きつけられていた。いや、あれはもう畳にめり込んでいた。「バァーーーンッ!!」という音がしたのを覚えてる。でも不思議かな、そんな勢いで強い人に投げられてもぜんぜん痛くない。
当時の自分は、柔道が強くなりかけていた。黒帯にはほど遠かったけど。黒帯の乱取りグループに入れてもらいたかった。だから、頑張って、頑張って、ひたすらに白帯の中学生や高校生を投げ続けた。そしたら、あっちのグループに入れてもらえるかなと思った。そんな気配はなかった。
午後は、寝技の稽古だった。初めの方は先生が模範の攻めパターンを見せてくれて、二人組を作って互いに掛け合う流れだった。やがて、小休憩を挟んで寝技の乱取りがスタートした。自分はやはり黒帯のグループに行きたかったので、必死で相手を抑え込んでいた。
それで、寝技の乱取りの三本目か四本目の終わりに「ビイイイイッッ!!」と電子タイマーのブザーが鳴ると、工業高校の先生と、もうひとりの先生(Yさんの顧問)に呼ばれた。ほかの白帯も二人ほど一緒だった。
「おみゃーらは、次はこっちに入ってもらうけえ。君らの先生に許可はもらっとる」
※標準的な備後弁(名古屋弁×広島弁みたいな感じ)だ。特に乱暴な口調ではない。
その時また、電子タイマーのブザーが鳴って――目の前にはYさんがいた。この時が、人生で一番驚いた。黒帯のグループを夢見ていたのに、反対に女子のグループに入ってしまった。
「お願いしまーす!!」
「……」
礼儀正しい方がYさんだ。自分は無言だった。「なんで、なんで」と心の中で思っていた。当時の感情は覚えてる。ウダウダしていて情けなかった。
Yさんや、ほかの女子との寝技の乱取りを回想してみる。当時の乱取りは確か、互いに両ひざをついた姿勢でスタートだ。Yさんはフツーに力が強かった。筋肉がある。男子と比べても劣らない。
で、ぐいぐいと畳に引き込まれて、コロッと転がされた。脇の下にサッと手を入れられて、そのまま横四方固めになった。こんなにあっさり決められたのは、言い訳になるがショックを受けていたからだ。
Yさんの身体越しに真上を見ると、さっきの工業高校の先生がこちらを観ていた。恥ずかしい気分になった。黒帯のグループに入りたかったのに、とまだ未練がましく思っていた。先生が「Y。ええぞ、逃がすな」と言っていた。
その瞬間、自分は空いていた右手でYさんの黒帯の後ろを掴んだ。左手の肘を同じく太ももに押し当てて、ブリッジをした。すると、Yさんの体がきれいにひっくり返って、そのまま横四方固めをやり返す格好になった。
「あぁーーーーーもーーーーーッ!!!!」
今でも覚えてる。Yさんは本当に叫んだのだ。横四方で抑え込まれたまま、わっせわっせと両手を互いの身体の間に挟んで、腹ばいに転がろうとするのだが、当時の自分の体重は65kgあった。女子の力で動かすのは困難だった。
しかし、女子を横四方固めで抑えると、両者の身体の間に空間ができることがある。Yさんの場合は特にそうだった。Yさんの顧問の先生も、ずっとこっちを見ていた。
先生の声が聞こえてきた。
Yさんの抵抗が激しくなって、指先を顔にぶつけてきて痛かった。人差し指が唇にぶつかって、「いてっ」と叫んだところで、ぐるりと転がって脱出された。
また、寝姿勢のまま組み合ったところで、Yさんが自ら背中をついて(いわゆるグラウンドポジション)、こっちを引き込もうとして、もちろん抵抗して――終了のブザーが鳴った。
「うん。次はこっちじゃ」
連れて行かれた先には、ほかの女子がいた。今度は白帯の子だ。小柄だった。自分と同じ市の中学一年生だった。
電子ブザーが鳴ると、両ひざを立てて組み合ったのだが、Yさんに比べると力がない。組んだ感じだと、その子の体重は40~45kgだった。指先をひねるくらいの勢いで押すと、真横にコロンと転がった。よいしょっと上に乗って、丁寧に上四方固めになった。
今度は余裕があったから、「両手をお腹のところに入れて」「押して押して、空間を作って回転して~」みたいに教えていた。教えるのはおこがましいかもしれなかったが、でも、その子の練習にならないから……と思っていた。
あと、一人か二人の女子と寝技の乱取りをした。Yさんと同じくらい力のある子はいたけど、本気でやると自分が勝った。男子と女子には体力差があるのだ……。その後、白帯のグループに帰された。
それからも立ち技や寝技の乱取りの最中に、たまに先生方に呼ばれて女子の練習相手をした。Yさんという例外を除いて自分が勝つので、ずっと相手の実力に合わせるみたいに柔道をしていた。周りの先生が、その女子にリアルタイムで指導をするのを聞きながら。
当時は、女子と組まされて悔しい!! と感じたけど、感覚としては間違ってない。今の自分は、柔道を教える人としては約十年目なのだが、あの先生方の気持ちは理解できる。あの時、あの場所ではこういう情況があった。
1.強い女子(Yさん)の練習になる相手がいない。男子と手合わせさせたい。
②Yさんと同じくらいの体格
3.白帯のグループから2.の傾向がある子を抜いて練習相手にする
こんなところか。要するところ、あの先生方からはこういう視線で見られていた。
・増田はほどほどに弱い
・体格がそこまで大きくない(164cm,65kg)
※Yさんは当時おそらく163cm,55kg前後
今では納得している。実際、2.の③④は特に重要だったりする(女子の保護者から言われるのだ……)。
よくない人間だと、指導とみせかけて女子選手の身体を触るとか、嫌な気分にさせるとか、そういうことが実際にある。一般的な寝技の練習風景だと、男子と女子が寝技の乱取りをすることになった場合、女子の仲間が数人単位で乱取りの様子をずっと見ているのが基本だ。「セクハラは見ています」というメッセージを暗に伝えている。
また、練習環境によっては、女子選手が自ら男子選手を捕まえて乱取りをせねばならないことがあるが、女子が捕まえる男子は、概ね2.の条件を満たしている(女子選手も人間なので、特定の男子が大人気で順番待ちということもある)。
合宿のすべての日で、Yさんと乱取りをすることになった。寝技の方はだいぶ慣れた。抑えたり抑え込まれたり、実力は拮抗していた。
立ち技が難しかった。はっきりってYさんの方が強かった。体力では勝っているが、Yさんの方がセンスがある。組み手争い(上手く組めると優位に立てる)について、Yさんは特にこだわるタイプだった。うまく組めなかった場合だと、「ああ、もおっ!!」みたいに怒り出してしまう。男性ホルモンが強いタイプの女子だった。
ところでYさんは、合宿所に自転車で来れるくらいの学校に通っていた。漫画やアニメに出てきてもおかしくない学校名だったのを覚えている。それで毎朝早朝、自転車で工業高校にやってくる。
当校にとっての合宿最終日の朝、柔道場がある体育棟の軒先でYさんと出くわすことがあって、「おはようございます」と言った。Yさんも「おはよ」と言って、ほかの女子数人と着替えに行った。
三日目もこれまでと同様、白帯グループと女子グループの間を行ったり来たりだった。だが、この日の最後にはなんと、黒帯のグループに入ることができた。もちろんコテンパンにされたけど、いい経験になった。
それで、最終日の夕方の部のことだった。この日は、ベテランの講師陣によるストレッチ講座があった。この日だけは、ほかの中学の女子は帰らずに参加していた。
講師が二人いて、ほかの生徒らはラフな格好で畳に座って開始を待っていたのだが、そこにYさんが黒いTシャツと、下はジャージ姿で現れた。入口のスノコが踏まれた時の音を覚えている。
あの光景は、当時男としては相当初心だった自分でも察せる状況だった。ほかの男子は皆、畳の上を颯爽と歩くYさんを観ていた。一応、いろんな人が読んでる場なのでサクッというけど、物凄い大きさだった。その膨らみが、真っ黒のシャツの中で踊っていた。自分は知っていたけど、柔道着なしのTシャツ越しだとさらに目立っていた。
しかし、当時の自分は関心がなかった。大きいなぁとは思ったが、すぐにどうでもよくなった。畳に視線をやって、ジャンプ漫画のジョジョ(第6部・ストーンオーシャン)のことを考えていた。
性の目覚めが遅いタイプだった。『いちご100%』を読んでも何が面白いのかわからない少年だった。初めて人を好きになったのは21の時だ。遅すぎる。
それで、ストレッチ教室の講師が説明を始めて、いろいろ体を動かして、いろんな部位がグキグキッとなって、1時間も経つ頃には終わって……うちの中学は解散ということになった。顧問の先生と一緒に、最後に工業高校の柔道部員みんなに礼をして、さあ帰ろうかというタイミングだった。
柔道場入口のスノコの前まで行ったところで、Yさんやほかの中学の女子が屯していた。Yさんがこっちを見ていた。声をかけようか迷ったけど、けっきょく声をかけた。あまり知らない異性に声をかけたのは、おそらくこの時が初めてだ。
「お、これはYさんではないですか。お疲れ様です!!」
「お疲れさま」
「修業になってよかったね」
「うち、今日で終わりじゃないよ。最終日まで。あと二日あるんよ」
「Yさんは近所の学校なん?」
「うん」
「俺は尾道」
「うん。知ってる」
「うん」
「絶対だぞ」
「……頑張る」
「多分もう会えんよ」
「うん、そうかも」
「どうやって帰るん?先生の車?」
「うちも歩くんよ。福山駅まで」
この日の夜、家族が泊まってる親戚の家に合流することになっていた。家族が柔道合宿に合わせてくれたんだと今では思ってる。親戚の家の最寄り駅まで、誰かが迎えにくる予定だった。
この時、Yさんに「じゃあ一緒に帰ろうよ」と提案した。
同じ中学の柔道部員は外に出ていたが、顧問の先生はこちらを見ていた。「ほかのみんなは先生の車じゃけえ。暗いから気を付けるように」と言って、スノコを踏んで体育棟の出口に歩いて行った。それから自分も、Yさんと一緒に工業高校を出た。
Yさんと駅まで一緒に帰る途中、いろいろ話はしたけど内容はよく覚えてない。柔道の話ばかりだったのは覚えてる。冗談で、Yさんにお腹のぜい肉を触られたっけ。最後にメアドを交換する話になったが、当時は携帯電話を持ってなかった。
あっという間に福山駅に着いて、Yさんと手を振って別れて(またね、とお互いに言ってた)、福塩線の電車に乗って、親戚の家の近くの駅で降りると、叔父さんと叔母さんが迎えに来ていた。
それから、Yさんと話すことはなかった。県大会の会場でも、中国大会の会場でも、お互いに姿を認めることはあったけど、別に話をすることはなかった。目は何度も合ったのだけど、こっちは試合前でピリピリしてるし、Yさんもそうだと思うと話しかけづらかった。
それで、高校になるとYさんを見かけることはなくなった。Yさんとの思い出は終わったのだ。
冒頭に戻る。
偶然、Yさんと居酒屋で再会して話が盛り上がった。確か、こんな感じのことを話した。
・お互いに1回離婚をしていること
・お互いにあまり変わっていないこと
・二人とも同じ市内に住んでいること
最後に電話番号を交換した。Yさんと話ができて一番よかったのは、当時の感情が脳裏に浮かんできたことだ。中学二年生の時の思い出が蘇るって、あんなにしみじみとした気分になるんだな。