はてなキーワード: 農地解放とは
死んだ親父がうちは資産家だったから地元にいくらでも土地があると言ってた
本当に土地があるのか確認するため法務局の出張所の出先みたいな所に寄った
戦後の農地解放だとかで区画が細かく分割されていて狭い区画を調べるだけで
20枚以上も申請書が必要になり、面倒くさいなって家族で言ってたら
係の人が「とりあえず、1ページ分3枚申請してみませんか?」と言われてそうした
申請が通り、所有者と住所と区画が書かれた古文書みたいなのを渡された
係員からは「他の所は絶対見ないで下さい。絶対ですよ」と言われた
「押すなよ、絶対押すなよってこと?」って笑ってたら、係員もよそ見て笑ってた
てか左翼が暮らしを良くしたら当の左翼にとってマイナスなんだからどうしようもないじゃん
「弱者」や「被害者」を束ねて棍棒として使えるからこそ、それを振るうトップが金や権力を持つわけで、そいつらがいなくなったら信者のいない新興宗教と一緒だ
救うフリして自分の手足兼養分になるような弱者を探し、被害者を発掘して回らなければ教団は成り立たない
いろいろ理屈をつけてBIに賛成しないのもどうせそういうことだろ、農地解放で保守化した農民みたいになるとわかっているから
生活保護にありつきたいならまず自分とこの議員を頼ってきちんとオルグされるべきなのに、そこをスルーするのはけしからんというわけだよ
今日は、参院農水委員会、内閣委員会がオススメです。法務はチラ見しただけですが、なんで二日目でいきなり参考人質疑なんです?まぁ後で見ますが、何の進展も無いとは確信しております。
利害関係者から参考意見聴取することと、国会議員抜きで政策決定に関する重要な意思決定する意思決定機関が利害関係者で構成されることの違いもわからないぐらいアレだからアレなんだなってよく理解できます。
でっぱなから、佐々木局長が石破四条件は留意事項だ、とかいっちゃったやつを、閣議決定は守る必要があるのではないのかと聞かれて、留意は守るという意味だ、みたいな新しい意味を作る答弁をしてきたので、延々と、閣議決定は守る必要があるのか無いのかみたいにつめられる山本大臣と佐々木局長。結局閣議決定は守る必要がある、と認めさせられるわけですが、こうなるなら最初から言っちゃったほうがいいよ。
また需給の問題をきちんと具体的に検討したのか、ということに対して、供給はちゃんとはかれるけど、需要は正確に測ることは神様にしかできないから具体的には調べていないが、一定の判断はできる。供給は増やせば増やすほど、社会全体の利益は増えるから、規制緩和万歳、人数は多ければ多いに越したことはない。もちろん行き過ぎはだめだが、供給を制限する必要はない、と宣言して、桜井議員(医師)に、柔道整復師は厚生省が14校、卒業生1000人ほどに規制していたが、裁判で負けて、解禁したら、100校、7000人ぐらいになったが、今では7000人ほぼ全てが整復師として就職できない事態になった。こういう人たちの学費や時間、投資はナンだったのかという話になる(これ薬剤師とかもそうだよね。)と突っ込まれる。それでも、獣医を増やしてはならんとはいえない、もちろん限度はあるが、公務員獣医への希望者が増えていること、創薬分野で活躍する獣医師が増えているなど、一定の需要があることは判断できるから、どこで区切るかは政治の責任だ、とおっしゃって、現在のカリキュラムでは創薬分野の活躍ができないから、最先端ライフサイエンスの加計学園が必要だ、といっていた今までの論理を自ら破壊し、突っ込まれる。
またブタとかの中型大型動物の創薬分野で必要とされる実験動物の育成を専門的に教える獣医学部は日本には全然無いと、加計学園と京産大のプレゼンに書いてあったから、これは大事だ、みたいなことをいう。桜井さんは東北大で研究していたとき、普通に動物実験やってたぜ?ほんとにないの?と聞いてましたが、これ桜井さんが医師だから間違えやすいポイントで、創薬分野でのブタ(おもにミニブタ)の需要は確かに高い。でも基本的にブタを使った研究は医学部で行われているんですよね。なぜかというと、畜産のブタは大きくしないといけないし、さらに基本的に扱うのはメス。でも医学分野ではホルモンバランスの問題で、使われるのは基本的にオスです。やることが、獣医的なブタの需要と、医学的なブタの需要で全然違うので、聞くべきなのは、なんで創薬分野でのブタを使った実験に獣医学教育が必要なんですか?っていうところなんですよ。人獣共通感染症といったって、人間と動物では完全に共通ではないので、獣医学的な意味での疾病の重要性とヒト医学としての疾病の重要性は全然違うし、どういう理屈で、獣医学部でその教育をする必要があるんですか、というところ。インフルの例で言えば京産大は獣医学部が無くてもやってるわけだからさ。話がそれた。
さらに水際規制が必要だから加計学園を選んだ、といってしまって、「じゃあ京都府で起きた鳥インフルエンザのインシデントに、協力して早期鎮圧した京産大を差し置いて、何の実績も無い加計学園を選ぶ理由はナンですか」ときかれて、「新設するので、過去の実績は関係ない」(!)と言い放ち私を凍りつかせる幸三大臣。
国家戦略特区で、国際的な医療人材を育成をする、ということになっていた国際医療福祉大学が成田市と協定を結んで、地域医療の推進を行うという話になっていることを突っ込む。なんども質疑してきたけど、国際医療福祉大学では海外経験などがある人という要件が求められているのは20人だけで、残りの120人は普通の医者を育てることになっている。ちなみにこれも構造としては似ていて、日本医師会などは、すでに14校で医学部が新設されて、10年後には医師の飽和が見込まれていることから、新設に反対していたけど、国際的な人材育成だから、ということで認められた案件。ちなみに国際医療福祉大学の理事長高木邦格氏は、渡辺美智雄の元秘書。さらに文部科学省の事務次官経験者が2名、報告期間(2年)を過ぎてから就職している、さらに警察庁の長官、財務省、厚生労働省から6名の天下りを受け入れているところ(第190回国会予算委員会)。ちなみに、上記の予算委員会では、「一般の医師は育成できないという理解でいいのか」と聞いたら、「その通りでございます」って言ってるからね。こんなんでいいのかって聞いたら、「規制緩和はするけど、それ以降のことは知らない」とおっしゃったという内閣府。ただし全体の需給に影響があるようだと、全国的に見直すという話なので、当然医師会は反発する案件(桜井議員がこの問題に熱心なことに彼が医師であることが無関係であるとは思わないけどね)。
「国家戦略特区ってほんとにひどいなって思うんですが、関東圏で行われた病床規制の特例がありますね。病床規制の特例の中に、大学が入っているんですが、もともと大学は病床規制から外れてるんですよ(要は大学以外の目くらましなわけですな)。わざわざ特区必要ないんですよ。ここに民間の医療法人が二つはいっています。一つは瀬田クリニック(名誉のために書いとくけど、ちゃんとした病院でしょうよ。免疫療法で知られているところですよね。)です。瀬田クリニックはどうして特例の適用になったんでしょうか」
「本特例は、世界最高水準、かつ国内で普及が十分じゃない高度な医療を提供する事業におきまして、その事業に要する病床数を加えた数を基準病床数とみなすものであります。医療法人こうし会瀬田クリニック、瀬田クリニックグループの事業は、は特区法の規定に従い、医療提供者の確保に権限を有する、神奈川県知事(安倍さんの大の仲良し黒岩さんだね)の合意の下、平成26年12月9日に区域計画に位置づけ、それぞれが提供する、ガンに対する次世代型の免疫細胞治療、循環器治療などが高度な医療であることなど、特例の要件を満たすことを同年12月18日に、厚生労働大臣が、特区の要件を満たすことを認め、12月19日に、区域計画に認定したものであります」
「まぁ表向きはそういう理由ですよね。瀬田クリニックの代表はどなたですか」
「あの、ファーストネームはちょっとあの、阿曽沼(元博)さんという方でございます。」
「阿曽沼さんはですね、国家戦略特区のワーキンググループのメンバーですよね。」
「ワーキンググループのメンバーだから優遇されるんですよ。あのー(もう一つの民間医療法人)葵会のここの、次男の方は、自民党の衆議院議員ですよね(新谷正義=平成研究会)」
「そのように聞いております」
「こうやって関係者が優遇されていくんですよ。しかもこの自民党の比例区の方なんですが、安倍総理の強い後押しがあったと私はお伺いをしています。またご本人の結婚式には安倍総理も出席されたと。ここも調べて生きたいと思います。もっとびっくりしたのはですね、ある特定機関からお金を借り入れて、病院を建てたんだと思いますが、その利子補給を行っている。なんでこの医療法人だけ、利子の補給を行えるんでしょうか。(利子補給とは、行政が、金融機関に対して、借入者に代わって利子を納付する制度)」
「利子補給の件でありますが、わが国の成長のためには、新たな成長分野を切り開く、先駆的な研究開発や革新的な事業が必要であります。こうした事業を行うベンチャー企業等の資金調達を支援し、イノベーションの連鎖を生み出すため、平成25年12月の国家戦略特区法制定時に利子補給制度を導入いたしました。ベンチャー企業等が特定の事業を行ううえで、指定金融機関から借り入れる場合に、国の予算で、最大で0.7%の利子補給金を支給するものであります。なおこれは、民主党政権において制定された総合特区にも同様の仕組みがあるものであります。また具体的な支給額は、利子補給契約締結前でありまして、まだ未定であります。なお利子補給金の財源は国費であります。」
「国家戦略特区にはいろんな問題があることが明らかになってきています。これがなぜおきるかというと、関係省庁が意見をいけないからです。もっと言うとですね。与党の審査が無いんですよ。なんで与党の審査無くこんなことをがんがんがんがん進めていくんでしょうか。私はおかしいと思うんですが、大臣は与党の議員として、こういうやり方は正しいと思いますか」
「与党のー審査ということではーえーそういうことをやるときには当然、政調、省庁がとうぜんやっているものと理解しています。」
「すいませんが、国家戦略特区についてお伺いをしています。国家戦略特区をこうやって決めていく際に、与党の審査はありますか」
「国家戦略特区は、法令に基づいてー、ワーキンググループ、区域会議、そして特区諮問会議という形でやっていくことになります」
「あのーそれぞれのー案件について、関係省庁の中で、与党審査を行っていると承知しております(おい大丈夫か政府と国会区別ついてるか)」
「いろんな規制改革を進めていくんですから、関係省庁においてー与党と審査なり調整なりやっていると思います」
「したがいましてー、えー改革事項いろいろやるわけですから、その改革事項やる場合において、関係省庁がー与党側と、必要に応じて調整をやっていると理解しております。」
「すいませんが、獣医学部の審査に関しては与党審査はありましたか」
「ちょっと後ろから(レクを止める)・・チッ(舌打ち)与党審査があったかなんてちゃんとわかるじゃないですか。なんで文科省が答えなきゃいけないんですか。これは、先ほど、4条件に関してなど、全然書く省庁は意見言うことできなかったって先ほど答弁されたじゃないですか。これについての責任省庁は内閣府でしょ、担当大臣でしょ。ちゃんと答えてください。与党審査はありましたか。」
「内閣府では行っておりませんが、関係省庁である、文部科学省で行っているものと思います。」(そして文科省が石破4条件に整合するようにと、上げてくれた意見を、加計学園が満たせるか不透明だから無視なさったと。)
「要するに決定されるところまで与党審査無いんです。そして特区諮問会議には竹中平蔵さんなんかが入ってるんです。こんな竹中平蔵ごときが決めたことなんですよ。与党の議員の皆さんの意見全然聞かないで、竹中平蔵とか八代尚宏とかこういう人たちだけが決めていくんですよ。おかしくないですか。私はおかしいと思いますが、おかしいと思いませんか。」
「それぞれの個人については、差し控えさせていただきたいと思いますが、それぞれに有識者として、ご議論に加わっていただいていると思います。」
「大変高い見識をおもちと承知しております」
「それでー。彼はある人材派遣会社の会長ですよね。それで雇用のことさんざんいってるじゃないですか。利害の関係者じゃないですか。どこが有識者ですか。この人によって日本はどれだけめちゃくちゃにされてきたんですか。(はっは)」
最後に国会議員が意見を言う場が無い制度というのはおかしい、有識者ではなく国会議員の意見が反映されるべきだという桜井議員。ほんとこれなんだよね。
憲法に定められた国権の最高機関は国会で、三権分立でも最上位なんだから。
竹中平蔵@パソナandオリックス→家事代行の外国人解放、農業外国人の解放、養父市の農地解放
阿曽沼元博@瀬田クリニック→病床数緩和(new!)
痛い腹を探られた残念な杉並区議のニュースを読んで、へえそうか、おもしれえ、と思って出てきました。
ご存じの方も多いでしょうが、2000年代初頭に規制緩和されるまで、民間で保育園を新しく作れるのは社会福祉法人だけでした。
ちなみに特養は今でも国・行政・社会福祉法人しか作れませんね。その代わり別の枠を作って株式会社が大いに参入した結果、絶賛規制緩和&老人虐待問題などが起こっていますね。
社会福祉法人は、社会福祉法という法律によって定義されてるんですが、この法律、WWⅡ直後に出来たものです。法律の成立背景はぐぐるといくらでも出てきますが、
ごく簡単に言えば、本来であれば政府がやらなきゃいけない社会福祉が、WWⅡで国が極端に貧しくなってしまったために手が回らなかったので
民間の相互扶助でなんとか乗り切りましょう、というための法人です。補助金を入れやすくするし税金も減免してあげるよ、その代わり営利目的はダメよ、となっている。
ちょっと前に「昭和の高度成長期は、保育園の役割は子育て支援よりも生活支援だった」というtogetterなども上がっておりましたが、
保育園や特養は、言葉は悪いけど「貧者向けの救済施設」という位置づけだったんでしょう。美しい国日本()は、ずっと昔から、自助が前提の低福祉国家なんですね。
話は戻ります。
それで、誰がその社会福祉法人を作ったかといえば、地元の名士、と言われる人たちです。戦災孤児院、病院、福祉施設などには広い場所と金が要ります。
必然的に代々続く地主や名主の家系の人たちが手を挙げたんですね。江戸時代から続く名主・庄屋制度の名残は明治大正昭和にかけても当然残っていましたから、
彼らからすると「民百姓のための施しをして当然」という感覚もあったんだと思います。
ノブリス・オブリーシュですね、と言えばそれでほっこりした気持ちになれる、というわけではなく、同時進行で日本では農地解放や財閥解体などが行われています。
名主・地主や地域で成功した名士などは、これらの打撃を受けて、没落する者は没落し普通の人になり、「うまいことやった」人たちは、平成の今でも名士として生き残っているわけです。
その「うまいこと」が、ひとつには社会福祉法人を脱税に使うというテクニックです(真っ当に事業をなして生き残った方も当然いらっしゃいます)。
詳しいことは省きます。というか、昔のことなのでよく知らないんですが、社会福祉法人の他に、事業法人や持ち株会社などを設立して
あれやこれやで収益を還流させて一族が飯を食い、保育園や孤児院や病院を運営してきたわけです。
一つ大切なのは、少なくない社会福祉法人が、本当にノブリス・オブリーシュを旨としているということです。福祉施設は、基本的にはろくに儲かりません。
(話は変わりますが、福祉分野で規制緩和に乗って大きくなった株式会社が不祥事を起こしているのは、「本来、儲からないもの」だからです)
ただまぁ、残念ですが、社会貢献よりもお金が大事な人もいて、そういう人が、やってはいけない・決してバレてはならねえ資金還流をやっている場合があるようです。
私が上司から聞いた話では、昔はよくやってたことで、実はそれほど珍しいスキームでもなかったんだそうで。
名士の家に生まれても、ごく真っ当な思考回路のお子さんだってたくさんいます。
潤沢に教育を受けさせてもらい親のコネで良い会社に入ったりして、金周りの良い一般人と化している人も多い。
地元の区議会議員になるとか、自分の親がやってる保育園の理事になる、なんて手合いは、残りカスか、山っ気と名声欲にまみれた輩かのどちらかでしょう。
言い切っていいのかという感じもしますね。素晴らしい方もいらっしゃるとは思いますが、私が出会った「そういう方」は全員、名誉欲にまみれた残りカスでした。
田中杉並区議のことは存じ上げませんが、まぁ、ご自身が既得権者側であり、権利を付与する側(社会福祉法人の設立認可は市区町村です)でもあるという
グレーゾーンにいることをすっかり忘れて「民百姓の便所の落書きなんて下らないことを、生意気な」と平気で言ってしまう程度の、
残念な能力とメンタリティであったとしても、まぁ、想定の範囲というか「あるある」だなぁという感想になりそうです。
彼らがこういうこすっからいことをする大義名分というか常套句が「GHQの農地解放で身ぐるみはがされて」というやつだったりします。祖父母世代から刷りこまれてきた呪詛でしょうね。
実際にはそれでも元手は残ったはずなので、何を甘えたことを言ってんだコノ、としか思えませんが。
元が地主だったりすれば、思考が保守的になるのも当然でしょうし、その天与を当然と思って差別的な言動をしてはばからないするのは、残りカスだからだったりもします。
一つ弁護してあげられることがあるとすれば、やはり福祉施設って苦労が多いわりに儲からないから、何をこのナマイキな!と思っちゃったのかもしれない。
だとしたら馬鹿ではあるけど、倫理の罪は少しは軽いかねぇ…程度の弁護ではあるけれども。
このような、社会福祉法人運営=地元議員=地主って、本当に日本中にあります。そして、同じようなことやってる人たくさん居るんですよね。
田中杉並区議がどういう素姓の方はは、当人のサイトを見ただけでは分かりませんが、杉並区には「田中家」という名家があるんですよ。
http://www.city.suginami.tokyo.jp/kyouiku/bunkazai/hyouji/1007945.html
なにか繋がりがあるのかなーと、真っ先に思い出したので。
だからええと、みんな、地方選挙なんてわからん面倒くさいって思っても、投票しに行った方がいいと思いますよ。
投票率が低いのと立候補者が少ないから、バカでも選挙に通っちゃうんですよ。
一度目に当選するのが結構大変だという人もいるんですが、地元の名士だと地元組織票が入るから。
社会福祉法人は、会計基準や運営基準に違反があると免許の取り消しや停止処分があります。
でも、いったん関係者が議員になっちゃうとさ、「悪い社会福祉法人」だったとしても、何だかんだで許可取り消しとかに持っていくのは大変難しくなりますよ。
クロ現のアパート建築詐欺まがい営業の記事「バブルを忘れたのか」というちょっと間抜けなブコメに☆が集まってるけど
http://b.hatena.ne.jp/entry/www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3648_all.html
この問題の元は、「業者の甘言に騙されたバブルの夢を見る農民」なんていう上から目線の話じゃなくて、相続税と農業の後継者不足という構造的な話。
今年から相続税の基礎控除が下がって、課税対象者が今までの倍ぐらい(4~5%→10~15%)に増えると言われてる。
この税改正が発表されたのが3年前なので、このタイミングを狙ってハウスメーカーが、農協に営業攻勢をかけてたんだよ。
サブリースの契約条件改定は多くの業者が2~3年時点なので、表面化してきたんがちょうど今ごろ、ということだろう。
相続税が増税されて、休耕地を持ってる農家とか相続税払えなくなる人が増えるのではと言われてる。
子供が後を継ぐなら考える必要が無い。相続税や固定資産税を免除される特例があるから。
でも都市近郊農家、クロ現では埼玉の羽生市が例に出てるが、こういう都市近郊の農家は、子供の世代は営農する気が無い、
休耕地は増える、かといって土地の買い手はいない、賃貸市場が全くゼロとはいえない、相続税がかかったとしても、地面はあるけど金はない。という状態になりやすい。
それこそバブルの頃は、お上も土地の価値を高く見てたから「物納」といって土地を税金にしちゃうことができたが、それももう10年以上前から出来なくなってる。
なので、休耕地があって営農継続しにくい家は、トーチャンが死んだら相続税で資金繰りがマイナスになっちゃう可能性がある。
一方、近郊都市の農協は、営農事業者の組合員がどんどん減ってるんで、トラクター買う金を貸す先が減ってる。
まともに機能してるJAなら、新規営農者の受け入れを模索したりしてるが、都市近郊にそんな「まとも」な職員は来ない。
元々農業としては効率がよくない場所(都市部に近いほど、農業収入と土地の価値からくる収入が拮抗しやすい)ならなおさら。
で、金貸し先を探してる農協が、上の相続税の件に目を付けて、年寄りで後継者がいない組合員のところにハウスメーカーの営業を差し向けるんだよ。
ブコメにも出てきてる業者はこういう農家を集めて、ハウスメーカーと農協主催の「農地転用事例視察」という名目の接待旅行、コンパニオン宴会ツアーをやったりしてる。
農家って別に馬鹿じゃないから、ポッと出のその辺の都市銀行の営業が連れてきたハウスメーカーの言うことなんて聞かないけど、
なんで農協は農業じゃない事業にも無理やり金貸そうとしてんの、とか、なんで都市近郊農家は後継ぎに苦労するんだ、とか
もちろん、そういう個々の問題は当然あるんだが、一方で、「バブルの夢を見て騙されやがった」「業者は詐欺みたいなもんだな」という
関係ない外野の上から目線の批判話だけで切り捨てにくい、社会構造上の問題でもある。
ブコメなんていつだって外野の上から目線ではあるんだが、そうやって業者や騙された人を小馬鹿にしてるようなブコメに☆が付いてるのが、腹が立つ。
その事象の裏を類推する脳みそもないくせによくもまぁ上から目線で言えるもんだ。恥ずかしくないんか。
実は、相続税を上げて納税者を倍に増やしたところで、税収アップに与える影響はビックリするほど軽微だ。
この辺はシンクタンクや大手税理士事務所なんか試算してたのでググれば色んな数字が出てくるが、どれも、大した税収効果はないという結論は一緒。
むしろ、中小企業(町工場)とか都市近郊農家(上の例)が、増税対象者になりやすいので実体経済に悪影響という点では消費増税と変わらないという危惧も言われていた。
バブルがはじけて20年以上たったとはいえ、相続税の対象になる程度の人の(上場企業の事業創業者とかを除く)大多数の人は、総資産に占める土地の比率がとても高い。
そしてその人たちの多くは、土地がないと仕事が続けられない・生活ができない人たちだし、その土地で働いている人以外にとっては、別に金出して買いたいとは思えない程度の土地でもある。
こういうデメリットも想定されるうえに、税収効果もない相続税を増税したのかといえば、消費税増税とのバーター取引というか、庶民の批判の矛先をかたちだけでも納めさせるため。
ちょっとまともな人なら、相続増税に関わる問題を指摘する人もいたが、ほとんどの人は相続税なんて庶民には関係ない、だから上がればいいざまーねえやと思ってただろう。
繰り返すが、これは、ハウスメーカーは詐欺師だとか、馬鹿がバブルの夢を見て騙されたという「だけ」の話じゃない。
もちろん、詐欺師のようなハウスメーカーの営業は少なくない、が、バブルの夢を見てる馬鹿は、ほとんど存在しないよ。そこまでの馬鹿はもう、ほぼ絶滅してる。
メディアは広告主には批判しないからなとか、薄ら間抜けのしたり顔ブコメだけど、CMに安心して騙されて、という要素より、
農協が薦めるからとか、ご近所の農家仲間も良いって言うから、という、これも構造的な問題の方がずっと大きい。