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はてなキーワード: 三月とは

2024-03-18

この季節終わってる

寒くなったり暑くなったり、晴れたり雨降ったり、天気コロコロ気圧のジョットコースターだとそりゃ死にたくなるよね

三月自殺予防強化月間らしいぜ

誕生日なのにすごく死にたくなった

2024-03-06

アラサー、両親が離婚したせいで精神を病む

去年の暮れに、両親が離婚した。

薄々そうなる気はしていた。二人の間には会話もなかったし、一緒に何かをするという事が絶えて久しかった。

だけど、今か、と思った。

わたしパートナー暮らし始めて、三カ月が過ぎた頃だった。

その年に始めた仕事軌道に乗り、うつ病治療も安定し、ここ最近では一番、元気だった。

その日は、月に一度の実家に帰る日だった。誰もいない実家の、自分の部屋に入って、デスクの上に、それはあった。

わたしと弟に宛てた、母から手紙だった。

「お母さんとお父さんは、離婚しました。お母さんには、支えたい人が別にいるからです」

口で言えよこの野郎、と思った。言葉の代わりに、涙が溢れだした。

脳みそパニックを起こしている気がした。書いてある文字がちっとも理解できなくて、頭に入ってこなくて、全部水滴になって落ちていった。

まり母は、男を作って出ていったのである



母のことは、よくわからないなりに、大好きだったと思う。

小さい頃からちょっとそりが合わなくて、よく反抗した。よく怒られた。よく泣かせた。

同族嫌悪、と言えばいいのだろうか。近すぎるから、同じだから気持ち悪くて、心地よかった。

長らく、母とは共通話題がなかった。

わたしはどちらかというと感性は父に似ており、本を読んだりゲームをしたり、小説を書くのが好きだった。

母は、街を歩くのが好きだった。手芸をするのが好きだった。お菓子作りが好きだった。

どれもこれも、子育てのために我慢していたから、私は彼女のことを「無趣味のひと」だと思っていた。ずっと。

そんな母が、ふらりと一人で出かけるようになったのはいつのことだったろうか。

増えた白髪茶色に染め、ほうれい線に化粧を乗せ、元気に家を飛び出す背中を見送るようになって、どれくらいが過ぎただろうか。

そんな母と化粧の話をするのは楽しかった。服の話をするのは嬉しかった。やっとすきなものの話ができる。これからたくさんしていける。ずっとずっと、そう信じていたのに。

母は、家を出ていった。

わたしたちを、わたしを、置いて。



年末年始は、母のいない実家で過ごした。

飲む薬が一気に増えたし、涙が止まらないせいで仕事にも行けなくなったけど、元気だった。

わたしには、父が、弟が、パートナーがいる。結婚だってしたいし、子供だってほしい。来年ウルトラマンが楽しみでたまらなくて、予定はヒーローショーで一杯だった。

二月に入って、調子が悪くなってきた。

微熱が下がらない。検査をしても異常なし。横になる時間が増える。

頭がぼーっとして動かない。薬を変えたからだろうか。本が読めなくなる。

胃が鈍く痛い。食欲もない。下痢の日が続く。水は飲まなきゃ。

イライラする。他人といるのが苦痛。相槌さえうてない。パートナー申し訳ないな。

最後小説書いたのはいつだろう。母はあの手紙で私に「書け」と言った。だから書き続けないといけないのに。あれは遺言だ。遺言は守らなきゃ。守らなきゃ。

吐きそう。

三月になって、実家に泊まることになった。二月はしんどくてそんな余裕がなかったから、年始ぶりに父に会うのは楽しみだった。

父は飲み会ということで、一人で夕飯をなんとかしないといけなかった。誰もいない家に人でいるのも何だか寂しくて、せっかくだしマックでも食べようかな。そう思って私は、近所を散歩することにした。

やめときゃ、よかったのに。

店を見た瞬間、涙が出てきた。

そうだ。ここは、母とよく行ったスーパーで、母によくナゲットを買ってもらったマックだ。

この場所は、あまりにも、母との日常が、近かった。

わたしは立ちすくむ。両腕で自分を抱きしめる。気を抜くと口から何かが飛び出しそうで、自然口呼吸になった。

子連れわたしの横を通っていった。母と娘だった。わたしは目が離せなかった。

釣られるように、わたしも店に入る。座席に座って、ネットオーダーをする。

天井はうすぼんやりと白く、わたしを見下ろしていた。

涙が止まらない。子供の甲高い声が頭に突き刺さって、気分が悪かった。

ハンバーガーの味は分からなかった。胃からせりあがってくる何かに蓋をするみたいに食べた。泣きながら食べた。

そして、逃げるみたいに実家に戻った。

新居に戻れば、よかったのに。

わたしはベッドに倒れこんで、おかあさん、おかあさんと泣いた。

もうおかあさんと化粧品を買いに行くこともないんだろうな。

もうおかあさんと並んで料理をすることもないんだろうな。

もうおかあさんとテレビを見て笑い合うこともないんだろうな。

もうおかあさんに、抱きしめてもらうこともないんだろうな。

助けて、が溢れ出してきた。誰かに話を聞いてほしかった。

だけど、これから帰ってくる父にも、遠方に住む弟にも、仕事中のパートナーにも、誰にも、メッセージを送ることはできなかった。

ひとりで、眠りに落ちるまで、泣いた。



翌朝、腫れぼったいまぶたをこすりながら、父におはようと言った。父はわたしを見て何も言わなかった。だからわたしも、何も言えなかった。

あいかわらず体調は最悪で、熱っぽかったし、腹痛もあった。頭の中は真っ白で、身体ふわふわとしていた。吐き気けが鮮明だった。

朝の薬を用意して、勢いよく飲んだ。喉に引っかかった「SOS」の言葉と一緒に。

2024-03-01

よっしゃ4時間散歩から帰ってラーメン(うまかっちゃん)食ったでえええええええ

河川敷を歩きコンクリートジャングルを歩いて17km

雲一つない晴れで河川敷が実に爽やか

ピーチク鳴いてる鳥の声に顔を上げると遠くに黒点が見える

毎度思うが良く飛べるもんだで鳥すげえ

寒さは全く感じず

家庭庭園の桜?が咲いてたわ

もう3月なんだよな・・・毎年の三月ってどんな感じだったか覚えてねえや

腰に痛みは全くなし、でも太もも前側上部にダルさがある

これが正しいフォームなのかしらね

明日は1時間ジョギングにしよう、

体力養成にかける時間圧縮したいし心拍数を少しばかり上げるのにも慣れておきたい

あっでもまとめた雑誌を捨てたいな

無料廃棄所があったな・・・背負ってそこにジョギングで持って行くか一石二鳥

あとはお部屋の整理整頓かな

ジュワッッッッ

2024-02-14

近所のカフェの閉店が決まった

つい先日まで4周年とか言ってたのに三月末で閉店ってインスタに突然投稿された

平日全然客来なかったのか、大家に出て行けと言われたのか、何かトラブルでもあったのか

悲しい

インスタ乗っ取りとかだったらいいけどそういうのじゃないだろうなあ

2024-01-26

anond:20240126183251

9.「平和基本法から佐藤優現象〉へ

 〈佐藤優現象〉を支えている護憲派の中心は、雑誌としては『世界』であり、学者では山口二郎和田春樹である。この顔ぶれを見て、既視感を覚える人はいないだろうか。すなわち、「平和基本法である。これは、山口和田らが執筆し、共同提言として、『世界』一九九三年四月号に発表された。その後、二度の補足を経ている(56)。

 私は、〈佐藤優現象〉はこの「平和基本法からの流れの中で位置づけるべきだと考える。

 同提言は、①「創憲論」の立場、②自衛隊合憲化(57)、③日本経済的地位に見合った国際貢献必要性、④国連軍国連警察活動への日本軍の参加(58)、⑤「国際テロリスト武装難民」を「対処すべき脅威」として設定、⑥日米安保の「脱軍事化」、といった特徴を持つが、これが、民主党の「憲法提言」(二〇〇五年一〇月発表)における安全保障論と論理を同じくしていることは明白だろう。実際に、山口二郎は、二〇〇四年五月時点で、新聞記者の「いま改憲必要なのか」との問いに対して、「十年ほど前から護憲立場から改憲案を出すべきだと主張してきた。しかし、いまは小泉首相のもとで論理不在の憲法論議が横行している。具体的な憲法改正をやるべき時期ではないと思う」と答えている(59)。「創憲論」とは、やはり、改憲論だったのである

 同提言の二〇〇五年版では、「憲法九条の維持」が唱えられているが、これは、政権が「小泉首相のもと」にあるからだ、と解釈した方がいいだろう。「平和基本法」は、戦争をできる国、「普通の国」づくりのための改憲である。同提言軍縮を謳っているが、一九九三年版では、軍縮は「周辺諸国軍縮過程と連動させつつ」行われるとされているのだから北朝鮮中国軍事的脅威が強調される状況では、実現する見込みはないだろう(60)。また、「かつて侵略したアジアとの本当の和解」、二〇〇五年版では、周辺諸国への謝罪過去清算への誠実な取組みの必要性が強調されているが、リベラル過去清算は終わったと認識しているのであるから、これも実効性があるとは思えない。要するに、同提言には、論理内在的にみて、軍事大国化への本質的な歯止めがないのである

 佐藤が語る、愛国心必要性(61)、国家による市民監視(62)、諜報機関の設置等は、「普通の国」にとっては不可欠なものである佐藤饒舌から私たちは、「平和基本法」の論理がどこまで行き着くかを学ぶことができる。

 馬場は、小泉純一郎首相(当時)の靖国参拝について、「今後PKOなどの国際的軍事平和維持活動において殉死殉職した日本人の慰霊をどう処理し追悼するか、といった冷戦後平和に対する構想を踏まえた追悼のビジョンもそこからは得られない」と述べている(63)。逆に言えば、馬場は、今後生じる戦死者の「慰霊追悼施設必要だ、と言っているわけである。「普通の国」においては、靖国神社でないならば、そうした施設はもちろん、不可欠だろう。私は、〈佐藤優現象〉を通じて、このままではジャーナリズム内の護憲派は、国民投票を待たずして解体してしまう、と前に述べた。だが、むしろ、すでに解体は終わっているのであって、「〈佐藤優現象〉を通じて、残骸すら消えてしまう」と言うべきだったのかもしれない。

 ここで、テロ特措法延長問題に触れておこう(64)。国連本部政務官川端清隆は、小沢一郎民主党代表の、テロ特措法延長反対の発言について、「対米協調」一辺倒の日本外交批判しつつ、「もし本当に対テロ戦争への参加を拒絶した場合日本には国連活動への支援も含めて、不参加を補うだけの実績がない」、「ドイツ独自イラク政策を採ることができたのは、アフガニスタンをはじめ、世界の各地で展開している国連PKOや多国籍軍に参加して、国際社会を納得させるだけの十分な実績を積んでいたかである。翻って日本場合多国籍軍は言うに及ばず、PKO参加もきわめて貧弱で、とても米国国際社会理解を得られるものとはいえない」と述べている(65)。

 元国連職員吉田康彦は「国連憲章の履行という点ではハンディキャップなしの「普通の国」になるべきだと確信している。(中略)安保理決議による集団安全保障としての武力行使には無条件で参加できるよう憲法の条文を明確化するのが望ましい」と述べている(66)。川端吉田の主張をまとめれば、「対米協調一辺倒を避けるため、国連PKOや多国籍軍軍事活動積極的に参加して「国際貢献」を行わなければならない。そのためには改憲しなければならない」ということになろう。民主党路線と言ってもよい。今の護憲派ジャーナリズムに、この論理反論できる可能性はない。「8」で指摘したように、対北朝鮮武力行使容認してしまえば、改憲した方が整合性があるのと同じである

 なお、佐藤は、『世界』二〇〇七年五月号に掲載された論文山川均の平和憲法擁護戦略」において、「現実国際政治の中で、山川ソ連侵略性を警戒するのであるから、統整的理念としては非武装中立を唱えるが、現実には西側の一員の日本を前提として、外交戦略を組み立てるのである。」「山川には統整的理念という、人間努力によっては到底達成できない夢と、同時にいまこの場所にある社会生活改善していくという面が並存している」と述べている。私は発刊当初この論文を一読して、「また佐藤柄谷行人への点数稼ぎをやっている」として読み捨ててしまっていたが、この「9」で指摘した文脈で読むと意味合いが変わってくる。佐藤は、「平和憲法擁護」という建前と、本音が分裂している護憲派ジャーナリズムに対して、「君はそのままでいいんだよ」と優しく囁いてくれているのだ。護憲派ジャーナリズムにとって、これほど〈癒し〉を与えてくれる恋人もいるまい(67)。

10.おわりに

 これまでの〈佐藤優現象〉の検討から、このままでは護憲派ジャーナリズムは、自民党主導の改憲案には一〇〇%対抗できないこと、民主党主導の改憲案には一二〇%対抗できないことが分かった。また、いずれの改憲案になるにしても、成立した「普通の国」においては、「7」で指摘したように、人種差別規制すらないまま「国益」を中心として「社会問題」が再編されることも分かった。佐藤沖縄でのシンポジウムで、「北朝鮮アルカイダの脅威」と戦いながら、理想を達成しようとする「現実平和主義」を聴衆に勧めている(68)が、いずれの改憲案が実現するとしても、佐藤が想定する形の、侵略植民地支配反省も不十分な、「国益」を軸とした〈侵略ができる国〉が生まれることは間違いあるまい。「自分国家主義者じゃないから、「国益」論なんかにとりこまれるはずがない」などとは言えない。先進国の「国民」として、高い生活水準や「安全」を享受することを当然とする感覚、それこそが「国益」論を支えている。その感覚は、そうした生存の状況を安定的保障する国家先進国主導の戦争積極的に参加し、南北格差固定化を推進する国家―を必要とするからだ。その感覚は、経済的水準が劣る国の人々への人種主義、「先進国」としての自国を美化する歴史修正主義の温床である

 大雑把にまとめると、〈佐藤優現象〉とは、九〇年代以降、保守派大国路線に対抗して、日本経済的地位に見合った政治大国化を志向する人々の主導の下、謝罪補償必要とした路線が、東アジア諸国民衆の抗議を契機として一頓挫したことや、新自由主義の進行による社会統合破綻といった状況に規定された、リベラル左派危機意識から生じている。九〇年代東アジア諸国民衆から謝罪補償を求める声に対して、他国の「利益のためではなく、日本私たちが、進んで過ちを正しみずから正義回復する、即ち日本利益のために」(69)(傍点ママ歴史清算を行おうとする姿勢は、リベラル内にも確かにあり、そしてその「日本利益」とは、政治大国を前提とした「国益」ではなく、侵略戦争植民地支配可能にした社会のあり方を克服した上でつくられる、今とは別の「日本」を想定したものであったろう。私たちが目撃している〈佐藤優現象〉は、改憲後の国家体制に適合的な形で生き残ろうと浮き足立リベラル左派が、「人民戦線」の名の下、微かに残っているそうした道を志向する痕跡消失もしくは変質させて清算する過程、いわば蛹の段階である改憲後、蛹は蛾となる。

 ただし、私は〈佐藤優現象〉を、リベラル左派意図的計画したものと捉えているわけではない。むしろ無自覚的、野合的に成立したものだと考えている。藤田省三は、翼賛体制を「集団転向寄り合い」とし、戦略戦術的な全体統合ではなく、諸勢力からあいもつあいがそのまま大政翼賛会に発展したからこそ、デマゴギーそれ自体ではなく、近衛文麿のようなあらゆる政治立場から期待されている人物統合象徴となったとし、「主体が不在であるところでは、時の状況に丁度ふさわしい人物実態のまま象徴として働く」、「翼賛会成立史は、この象徴人物の未分性という日本政治特質をそれこそ象徴的に示している」と述べている(70)が、〈佐藤優現象〉という名の集団転向現象においては、近衛のかわりに佐藤が「象徴」としての機能果たしている。この「象徴」の下で、惰性や商売で「護憲」を唱えているメディア、そのメディア追従して原稿を書かせてもらおうとするジャーナリスト発言力を確保しようとする学者、無様な醜態晒す本質的には落ち目思想家やその取り巻き、「何かいいことはないか」として寄ってくる政治家や精神科医ら無内容な連中、運動に行き詰った市民運動家、マイノリティ集団などが、お互いに頷きあいながら、「たがいにからあいもつれあって」、集団転向は進行している。

 ところで、佐藤は、「仮に日本国家国民が正しくない道を歩んでいると筆者に見えるような事態が生じることがあっても、筆者は自分ひとりだけが「正しい」道を歩むという選択はしたくない。日本国家同胞日本人とともに同じ「正しくない」道を歩む中で、自分が「正しい」と考える事柄の実現を図りたい」と述べている(71)。佐藤は、リベラル左派に対して、戦争に反対の立場であっても、戦争が起こってしまたからには、自国国防、「国益」を前提にして行動せよと要求しているのだ。佐藤賞賛するような人間は、いざ開戦となれば、反戦運動を行う人間異端者扱いするのが目に見えている。

 この佐藤発言は、安倍晋三首相の目指していた「美しい国」づくりのための見解とも一致する。私見によれば、安倍の『美しい国へ』(新潮新書、二〇〇六年七月)全二三二頁の本のキモは、イランでのアメリカ大使館人質事件(一九七九年)をめぐる以下の一節である。「(注・反カーター陣営の)演説会で、意外に思ったことがある。人質事件に触れると、どの候補者もかならず、「私は大統領とともにある」(I am behind the President.)というのだ。ほかのことではカーターをこきおろす候補者が、そこだけは口をそろえる。/もちろん、人質にされている大使館員たちの家族配慮するという意図からだろうが、アメリカ一丸となって事件対処しているのだ、という明確なメッセージを内外に発しようとするのである国益からむと、圧倒的な求心力がはたらくアメリカ。これこそがアメリカの強さなのだ。」(八七~八八頁)

 文中の、「人質事件」を拉致問題に、「大統領」を安倍に、「アメリカ」を日本に置き換えてみよ。含意は明白であろう。安倍は辞任したとはいえ総連弾圧をめぐる日本言論状況や、〈佐藤優現象〉は、安倍の狙いが実現したこと物語っている。安倍政権は倒れる前、日朝国交正常化に向けて動きかけた(正確には米朝協議の進展で動かされたと言うべきだが)が、こうなるのは少なくとも今年春からは明らかだったにもかかわらず、リベラル左派の大多数は、「日朝国交正常化」を公然と言い出せなかった。安倍政権北朝鮮外交に敗北したのは明らかである。だが、日本リベラル左派安倍政権ときに敗北したのである

 〈佐藤優現象〉は、改憲後に成立する「普通の国」としての〈侵略ができる国〉に対して、リベラル左派の大部分が違和感を持っていないことの表れである侵略植民地支配過去清算在日朝鮮人人権擁護も、そこには含まれる)の不十分なままに成立する「普通の国」は、普通の「普通の国」よりはるかに抑圧的・差別的侵略的にならざるを得ない。〈佐藤優現象〉のもとで、対北朝鮮武力行使の言説や、在日朝鮮人弾圧の言説を容認することは、戦争国家体制に対する抵抗感を無くすことに帰結する。改憲に反対する立場の者がたたかうべきポイントは、改憲護憲(反改憲)かではない。対北朝鮮武力行使容認するか、「対テロ戦争」という枠組み(72)を容認するかどうかである容認してしまえば、護憲(反改憲)派に勝ち目はない。過去清算も不十分なまま、札束ではたいて第三世界諸国の票を米国のためにとりまとめ、国連民主的改革にも一貫して反対してきた日本が、改憲し、常任理事国化・軍事大国化して、(国連主導ではあれ)米軍中心の武力行使を容易にすることは、東アジア世界平和にとって大きな災厄である(73)。

改憲戦争国家体制拒否したい人間は、明確に、対北朝鮮武力行使の是非、対テロ戦争の是非という争点を設定して絶対的に反対し、〈佐藤優現象〉及び同質の現象を煽るメディア知識人等を徹底的に批判すべきである

(1)岩波書店労働組合「壁新聞」二八一九号(二〇〇七年四月)。

(2)ブログ「猫を償うに猫をもってせよ」二〇〇七年五月一六日付。

(3)ただし、編集者佐藤右翼であることを百も承知の上で使っていることを付言しておく。〈騙されている〉わけではない。

(4)「佐藤優という罠」(『AERA』二〇〇七年四月二三日号)中のコメントより。

(5)インターネットサイトフジサンケイ ビジネスアイ」でほぼ週一回連載中の〈 Permalink | 記事への反応(0) | 18:37

金光翔 『<佐藤優現象批判

インパクション』第160号(2007年11月刊)掲載

目次

1.はじめに

2.佐藤優右派メディアでの主張

 (1)歴史認識について

 (2)対北朝鮮外交について

 (3)朝鮮総連への政治弾圧について

3.佐藤優による主張の使い分け

4.佐藤優へ傾倒する護憲派ジャーナリズム

5.なぜ護憲派ジャーナリズム佐藤を重用するのか?

 (1)ナショナリズム

 (2)ポピュリズム

 (3) 格差社会

 (4)「硬直した左右の二項対立図式を打破」―〈左〉の忌避

6.「人民戦線」という罠

 (1)「ファシズム政権樹立」に抗するために、人民戦線的な観点から佐藤擁護する

 (2)「論壇」での生き残りを図るために、佐藤擁護する

7.「国民戦線」としての「人民戦線

8.改憲問題と〈佐藤優現象

9.「平和基本法から佐藤優現象〉へ

10.おわりに

1.はじめに

 このところ、佐藤優という人物が「論壇」を席巻しており、リベラル左派系の雑誌から右派メディアにまで登場している。

 だが、「論壇の寵児」たる佐藤は、右派メディア排外主義のものの主張を撒き散らしている。奇妙なのはリベラル左派メディアが、こうした佐藤の振舞いを不問に付し、佐藤を重用し続けていることにある。

 佐藤による、右派メディアでの排外主義の主張の展開が、リベラル左派によって黙認されることによって成り立つ佐藤の「論壇」の席巻ぶりを、以下、便宜上、〈佐藤優現象〉と呼ぶ。この現象意味を考える手がかりとして、まずは、佐藤による「論壇」の席巻を手放しに礼賛する立場記述検討からはじめよう。例えば、『世界』の編集者として佐藤を「論壇」に引き入れ、佐藤の著書『獄中記』(岩波書店、二〇〇六年一二月)を企画編集した馬場公彦(岩波書店)は、次のように述べる。

 「今や論壇を席巻する勢いの佐藤さんは、アシスタントをおかず月産五百枚という。左右両翼の雑誌寄稿しながら、雑誌の傾向や読者層に応じて主題文体を書き分け、しかも立論は一貫していてぶれていない。」「彼の言動共鳴する特定編集者と密接な関係を構築し、硬直した左右の二項対立図式を打破し、各誌ごとに異なったアプローチ共通の解につなげていく。」「現状が佐藤さんの見立て通りに進み、他社の編集者意見交換するなかで、佐藤さんへの信頼感が育まれる。こうして出版社カラーや論壇の左右を超えて小さなリスク共同体が生まれ編集業を通しての現状打破への心意気が育まれる。その種火はジャーナリズムにひろがり、新聞社会面を中心に、従来型の検察官邸主導ではない記者独自調査報道が始まる。」「この四者(注・権力民衆メディア学術)を巻き込んだ佐藤劇場が論壇に新風を吹き込み、化学反応を起こしつつ対抗的世論公共圏形成していく。」

 馬場見解の中で興味深いのは、〈佐藤優現象〉の下で、「硬直した左右の二項対立図式」が打破され、「論壇」が「化学反応」を起こすとしている点であるある意味で、私もこの認識を共有する。だが、「化学反応」の結果への評価は、馬場と全く異なる。私は、これを、「対抗的世論公共圏」とやらが形成されるプロセスではなく、改憲後の国家体制に適合的な形に(すなわち、改憲後も生き長らえるように)、リベラル左派が再編成されていくプロセスであると考える。比喩的に言えば、「戦後民主主義体制下の護憲派が、イスラエルリベラルのようなものに変質していくプロセスと言い替えてもよい。

 以下の叙述でも指摘するが、佐藤は対朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮武力行使在日朝鮮人団体への弾圧必要性を精力的に主張している。安倍政権下の拉致外交キャンペーンや、一連の朝鮮総連弾圧に対して、リベラル左派から批判や抗議の声はほとんど聞かれなかったのは、「化学反応」の典型的ものである。「戦後民主主義」が、侵略植民地支配過去とまともに向き合わず在日朝鮮人に対してもせいぜい「恩恵」を施す対象しか見てこなかったことの問題性が、極めて露骨に出てきていると言える。〈嫌韓流〉に対して、リベラル左派からの反撃が非常に弱いことも、こうした流れの中で考えるべきであろう。

 私は、佐藤優個人は取るにたらない「思想家」だと思うが、佐藤右派メディアで主張する排外主義を、リベラル左派容認・黙認することで成り立つ〈佐藤優現象〉は、現在ジャーナリズム内の護憲派問題点を端的に示す、極めて重要な、徴候的な現象だと考える。

 馬場は、佐藤が「左右両翼の雑誌寄稿しながら、雑誌の傾向や読者層に応じて主題文体を書き分け、しかも立論は一貫していてぶれていない」などと言うが、後に見るように、佐藤は、「右」の雑誌では本音を明け透けに語り、「左」の雑誌では強調点をずらすなどして掲載されるよう小細工しているに過ぎない。いかにも官僚らしい芸当である佐藤自身は自ら国家主義であることを誇っており、小谷野敦言葉を借りれば、「あれ(注・佐藤)で右翼でないなら、日本右翼なんか一人もいない」。

 佐藤が読者層に応じて使い分けをしているだけであることは誰にでも分かることであるし、事実ウェブ上でもブログ等でよく指摘されている。そして、小谷野の、この現象が「日本知識人層の底の浅さが浮き彫りになった」ものという嘲笑も正しい。だが、改憲派の小谷野と違い、改憲を阻止したいと考える者としては、この現象について、佐藤優に熱を上げている護憲派を単に馬鹿にするだけではなく、〈佐藤優現象〉をめぐって、誰にでも浮かぶであろう疑問にまともに答える必要がある。なぜ、『世界』『金曜日』等の護憲派ジャーナリズムや、斎藤貴男魚住昭のような一般的には「左」とされるジャーナリストが、佐藤に入れ込んでいるのか? なぜ、排外主義を煽る当の佐藤が、『世界』『金曜日』や岩波書店朝日新聞出版物では、排外主義ナショナリズムの台頭を防がなければならない、などと主張することが許されているのか?

 この〈佐藤優現象〉はなぜ起こっているのか? この現象はどのようなことを意味しているのか? どういう帰結をもたらすのか? 問われるべき問題は何か? こうした問いに答えることが、改憲を阻止したいと考える立場の者にとって、緊急の課題であると思われる。

2.佐藤優右派メディアでの主張

 まず、佐藤排外主義的主張のうち、私の目に触れた主なものを挙げ、佐藤排外主義者としての活躍振りを確認しておこう。

(1)歴史認識について

 佐藤は言う。「「北朝鮮が条件を飲まないならば、歴史をよく思いだすことだ。帝国主義化した日本ロシアによる朝鮮半島への影響力を巡る対立日清戦争日露戦争引き起こした。もし、日本ロシアが本気になって、悪い目つきで北朝鮮にらむようになったら、どういう結果になるかわかっているんだろうな」という内容のメッセージ金正日に送るのだ」。朝鮮植民地化に対する一片の反省もない帝国主義者そのもの発言である。また、アメリカ議会における慰安婦決議の件に関しても、「事実誤認に基づく反日キャンペーンについて、日本政府がき然たる姿勢反論することは当然のことだ。」と述べている。

 特に大川周明テクスト佐藤解説から成る日米開戦真実大川周明著『米英東亜侵略史』を読み解く』(小学館、二〇〇六年四月)では、極めて露骨に、日本近現代史に関する自己歴史認識開陳する。以下、引用する。佐藤が自説として展開している部分である

 「日本人は(注・太平洋戦争)開戦時、少なくとも主観的には、中国アメリカイギリスによる植民地支配から解放したいと考えていた。しかし、後発資本主義である日本には、帝国主義時代の条件下で、欧米列強植民地になるか、植民地を獲得し、帝国主義国となって生き残るかの選択肢しかなかった。」(三頁)、「「大東亜共栄圏」は一種棲み分け理論である日本人はアジア諸民族との共存共栄真摯に追求した。強いて言えば、現在EUを先取りするような構想だった。」(四頁)、「あの戦争を避けるためにアメリカ日本妥協を繰り返せば、結局、日本アメリカ保護国、準植民地となる運命を免れなかったというのが実態ではないかと筆者は考える。」(六頁)、「日本武力によって、列強による中国の分裂が阻止されたというのは、日本人の眼からすれば確かに真実である。(中略)中国人の反植民活動家の眼には、日本列強とともに中国を分割する帝国主義国の一つと映ったのである。このボタンの掛け違いにイギリスアメリカはつけ込んだ。日本こそが中国植民地化と奴隷支配を目論む悪の帝国であるとの宣伝工作を行い、それが一部の中国政治家と知的エリートの心を捉えたのである。」(二八一頁)。また、蒋介石政権については、「米英の手先となった傀儡政権」(二五七頁)としている。他方、佐藤は、汪兆銘南京国民政府は「決して対日協力の傀儡政権ではなかった」(二四九頁)とする。

 右翼たる佐藤面目躍如たる文章である。ちなみに、こんな大東亜戦争肯定論の焼き直しの本を斎藤貴男は絶賛し、「大川こそあの時代知の巨人・であったとする形容にも、大川の主張そのものにも、違和感を抱くことができなかった」としている。

(2)対北朝鮮外交について

 佐藤は、「拉致問題解決」を日朝交渉大前提とし、イスラエルによるレバノン侵略戦争も「拉致問題解決」として支持している。「イスラエル領内で勤務しているイスラエル人が拉致されたことは、人権侵害であるとともにイスラエル国権侵害でもある。人権国権侵害された事案については、軍事行使も辞せずに対処するというイスラエル政府方針を筆者は基本的に正しいと考える」。さらに、現在北朝鮮ミュンヘン会談時のナチス・ドイツに準えた上で、「新帝国主義時代においても日本国家日本人が生き残っていける状況を作ることだ。帝国主義選択肢には戦争問題解決することも含まれる」としている。当然佐藤にとっては、北朝鮮の「拉致問題解決」においても、戦争視野に入っているということだ。『金曜日』での連載においても、オブラートに包んだ形ではあるが、「北朝鮮に対するカードとして、最後には戦争もありうべしということは明らかにしておいた方がいい」と述べている(10)。

 さらに、アメリカが主張してきた北朝鮮米ドル札偽造問題が、アメリカ自作自演だった可能性が高いという欧米メディア報道に対して、佐藤は「アメリカ政府として、『フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング』の記事に正面から反論することはできない。なぜなら、証拠を突きつける形で反論するとアメリカ情報源情報収集能力が明らかになり、北朝鮮を利してしまうからだ」(11)と、いかなる反証根拠も示さずに(反証必要性を封じた上で)、「北朝鮮情報操作」と主張しているが、この主張は、保守派原田武夫にすら否定されている(12)。佐藤現在右派メディアの中でも最も「右」に位置する論客の一人であると言えよう。

(3)朝鮮総連への政治弾圧について

 佐藤は、「在日団体への法適用拉致問題動く」として、「日本政府朝鮮総連経済活動に対し「現行法の厳格な適用」で圧力を加えたことに北朝鮮逆ギレして悲鳴をあげたのだ。「敵の嫌がることを進んでやる」のはインテリジェンス工作の定石だ。/政府が「現行法の厳格な適用」により北朝鮮ビジネス利益を得ている勢力牽制することが拉致問題解決のための環境を整える」と述べている(13)。同趣旨の主張は、別のところでも述べている(14)。「国益」の論理の下、在日朝鮮人の「人権」は考慮すらされてない。

 漆間巌警察庁長官(当時)は、今年の一月一八日の会見で、「北朝鮮が困る事件摘発拉致問題解決に近づける。そのような捜査に全力を挙げる」「北朝鮮日本交渉する気にさせるのが警察庁仕事。そのためには北朝鮮資金源について事件化し、実態を明らかにするのが有効だ」と発言しているが、佐藤発言はこの論理と全く同じであり、昨年末から激化を強めている総連系の機関民族学校などへの強制捜索に理論根拠提供したように思われる。佐藤自身も、「法の適正執行なんていうのはね、この概念ができるうえで私が貢献したという説があるんです。『別冊正論』や『SAPIO』あたりで、国策捜査はそういうことのために使うんだと書きましたからね。」と、その可能性を認めている(15)。

3.佐藤優による主張の使い分け

 排外主義者としての佐藤の主張は、挙げ出せばきりがない。前節で挙げたのも一例に過ぎない。では、佐藤は、こうした主張を『世界』『金曜日』でも行っているのだろうか。

 佐藤が仮に、「左」派の雑誌では「右」ととられる主張を、「右」派の雑誌では「左」ととられる主張をすることで、「硬直した左右の二項対立図式を打破」しているならば、私も佐藤をひとかどの人物と認めよう。だが、実際に行われていることは、「左」派メディアでは読者層の価値観に直接抵触しそうな部分をぼかした形で語り、「右」派メディアでは本音を語るという下らない処世術にすぎない。「左右の二項対立図式」の「打破」は、「左」の自壊によって成り立っているのだ。佐藤が『金曜日』と右派メディアで同一のテーマを扱った文章を読み比べれば、簡単にそのことはわかる。

 一例として、米国下院での「慰安婦」決議に関する佐藤の主張を読み比べてみよう。産経新聞グループサイト上での連載である地球を斬る〉では、「慰安婦問題をめぐるアメリカ報道を「滅茶苦茶」と非難し、「慰安婦問題に関する二〇〇七年三月一日の安倍発言についても「狭義の強制性はなかった」という認識なのだから正当だとして、あたかも「慰安婦」決議案自体不正確な事実に基づいたものであるかのような印象を与えようとしている(16)。ところが、『金曜日』では、こうした自分の主張は述べず、国権論者としての原則的立場から日本政府謝罪には反対だとしている(17)。なお、『金曜日』の同文章では「歴史認識を巡る外交問題 Permalink | 記事への反応(1) | 18:32

2023-12-27

anond:20231226113839

國破れて 山河在り

城春にして 草木深し

時に感じて 花にも涙を濺ぎ

別れを恨んで 鳥にも心を驚かす

峰火 三月に連なり

家書 萬金に抵る

白頭掻いて 更に短かし

渾べて簪に 勝えざらんと欲す

2023-12-14

教育委員会最後に取り組んだ課題 <其の三>


(前part)

https://anond.hatelabo.jp/20231213191557

3. 若手職員のB君

直情的なタイプだった。怒りだろうと悲しみだろうと、感情の振れ幅が大きいタイプである

最初の方で説明した場面で、職場コピー機が置いてある台を蹴っていたのが彼になる。傍目から見ても、「どうして採用されたのだろう……」と疑問が湧いてくるほどだった。

ストレスには耐えられないし、自分勝手スタンドプレーは多いし、立場が弱い人間には辛く当たるし、自分は凄いといった主張をしていた(「俺の親、若くして自治会長だから!!」など)。相手意見曲解することが多かった。

私も手痛い思いをしたことがある。私がいた指導課には住民基本台帳ネットワークシステム戸籍課や税務課の職員が使っているものと同じ)があったのだが、B君は特に許諾もなくそれを操作し、職務遂行必要個人情報を入手していた。本来であれば事前申請を要するし、厳しい自治体だと戸籍課以外の職員によるシステム操作を認めない。これが普通である

ただ、ほかの部署から個人情報取得の依頼があった場合でも、身内だからということで、口頭による承認で住基システムを使わせることはあった(課員への一言)。能率を考えてのことだ。が、B君の場合は明らかに一線を超えていた。職務遂行必要であることがわかるが……一度だけ、彼を思い切り叱り飛ばしたことがある。以降は、口頭で課員の承認を得てからシステムを使うよう徹底させた。

ところで、あなた職場にもいるのではないか仕事でも家庭でも趣味でも、何でもいい。ストレス精神的に潰れかけた人間の姿である。B君は、元々コミュニケーション能力に難があった。いわゆる話がわからないタイプだった。

残業も多かった。指導課や学事課の教員出身者と同程度と仮定すると、おそらく月60h~70h程度か。彼の上司は「仕事をたくさん振っていないのに……なぜ?」というスタンスだった。

市職員場合は、予算がある限り時間外勤務手当が支給されるという。私が若い頃だと、時間外勤務をしていないのに、予算消化のために闇残業を認めるという慣習があったほどだ。

教員出身者の場合は、月20hまで支給されていた。学校現場から教育事務職に移った者にとって、長時間労働サービス残業は避けて通れない。この試練があるからこそ、一定基準に達した教育人材を育成することができている。

人は光を求める。そして、その光の見える方向へ動いていく。教職員にとっては、教育に関する哲学、という光を見出すための修行の場こそが教育委員会である。量・質ともに圧倒的なレベルでの修行。厳しい体験を幾度となく積み重ねるから人格能力が磨かれ、玉になっていく。

さて、彼の上司はB君を徹底指導して残業縮減に務めた。だが結果は出ない。残業縮減の効果は僅かだった。ところで、B君の場合学校歴がよかった。地元の名門公立高校卒業して、大学も相応のところを出ていた。地元的には血筋もいい。それが採用に繋がったのだろう。

縁故が悪いか? といえば時と場合による。一概に悪いとは言えない(ex.公共学童クラブ指導員は、その多くがスカウトである特に男性場合はほぼ100%だ)。教職員採用試験においても、学科面接試験の点数以外で、非公式評価すべき点というのは確かにある。

行政一般事務職員のことはよく知らないが、彼らと仕事をしていると、確かに地元において血筋がいいとされる人に仕事のできる人が多かった。※主観的統計である

高等学校入学試験ですらそうだ。学科試験以外で評価される要素がある。内申点などは、その典型である。本人の人柄や人格学習態度や常識力、社会への順応性が点数化される。内申点以外にも、+-の評価がされる要素も一応はある。

プラス評価の例としては……今では絶滅した慣習であるが、昔は公立校でも縁故による入学があった。とある高等学校の名門運動部などが、どうしても○△中学校のあの子がほしいという場合、事前に保護者児童中学校側と話をつけておく。かくして3者が合意に至った場合入試前に合格が決まっていた。内申点中三期を満点にするなどして対応する。

マイナス評価の例としては……生活習慣だろうか。公立高校入学試験の基本は、学科試験内申点の合計で決まる。とはいえ、点数に関わりなく不合格になるケースもある。こちらは犯罪行為であるとか、補導されるのを繰り返したとか、入学試験の際に相当奇抜なことをしない限りは関係ない。

ただ、その子合格基準点に達していた場合でも、入学試験の要綱要領に定めのある範囲不合格になることはありうる。欠席数が極端に多かったり、在学中に異常な行動を繰り返したなどが内申書に書いてある場合だ。学校教育とはいえ高校側も不用リスクを取りたくない。名門とされる公立高校問題児が少ない理由ひとつである

B君の話に戻ろう。その年の夏頃に聞いたところだと、どうやら事件を起こしたらしい。

梅雨が明けた頃に、霞が関新卒キャリア官僚研修にやってきたという。T区の各部署を廻って地方行政の実務を学習するのだ。T区は、その年の中央省庁研修先のひとつに選ばれていた。

キャリア官僚達は、ごく普通にT区の歴史や成り立ちを勉強して、地方行政の実務を視察して、心ばかりの現場仕事をこなして、一週間ほどで霞が関に帰る――はずだった。

最後の日に行われた交流会(飲み会)で、B君はやってしまった。喫煙所よもやま話で聞いたところだと、以下の流れだ。

国土交通省官僚が酒を飲んで調子に乗る

 ex.研修部署部長肩に手を置く、女性職員の体に何度も触る、別省庁のキャリア官僚に「ぶっ殺す」と発言するなど

飲み会最中にB君が頭にきて、国交省キャリア口論になる

国交省キャリアが「お前の区の国庫補助金ゼロにするからな」と言ったところで、B君がキャリア官僚を蹴り飛ばし、馬乗りになる

④ほかのキャリア官僚とB君の部署係長が、彼を羽交い絞めにして止めた

……気持ちはわかる。侮辱されて悔しかったのだろう。だが、いくら何を言われようと、暴力だけは駄目だ。確かに、若手官僚場合調子に乗っている者は一定数いる。子どもの頃から勉強勉強を重ねてきた自負があるとともに、仕事では自分の親ほどの年代から神輿を担がれるような扱いを受けるのだから調子に乗るのも当然である(上に出てきた国交省キャリア東京大学卒だった)。

かくいう私自身も、文部科学省事業査定担当であるとか、会計検査院検査官から相当辛辣なことを言われたことがある。だが、怒りの感情に囚われてはいけない。駄目なのだ

人間はいかなる状況の下においても、自己衝動をそのまま表に出してはならないし、出すべきでもないし、さらに言えば、出したいとも思わない、という主張はまったくの真実であり、妥当見解であると私は考える。衝動制御することができるし、制御しなければならない。それは現実要請というだけでなく、一人の個人としてのまとまり一貫性および価値観要請でもある。突き詰めて考えるならば、人生には実存葛藤解決不能問題さらには、あることのためには別の何かを諦めなければならないというような状況が数多く存在しているのだ。こうした状況こそ、人間が生きる上での本質的条件となっているのである。何らかの葛藤が常につきまとい、ある方向へ進もうとすれば別の道を諦めざるをえない。人間はこうした状況に苦悶しつつ、自己制御しながら生きていかなければならないのだ。 完全なる経営(2001) A.H.マズロー (著), 大川 修二 (翻訳) P.295



私とB君が教委事務局で一緒だったのは一年だった。その年は、社会教育課にとって厳しい年だったらしく、彼は相当追い詰められていた。年度末の三月時点では、まるで50代のごとく自分が思ったことを脊髄反射で口に出すようになっていた。

声をかけようか、とも思った。あまりに辛そうだったからだ。係長課長も、彼を見放しているところがあった。どれだけ残業が積み重なろうと、仲間によるフォローを呼び掛けたりはしなかったし、むしろ失敗に対して反省文を書かせていた。

B君は、口に出すのが憚られるほど救いようがなかった。もし、上司や仲間にとって彼が『かわいい奴』だったら、こんな事態にはなっていない。彼は、実際に不良な人間だった。職場の仲間から非人格的な言動咎められるのはまだいい方で、はっきりいって見捨てられていた。自業自得だった。

しかし、やはり可哀想に感じることがあって、廊下をすれ違う時やトイレなどで「元気?」「今日は温かいね」「辛くないですか」など声をかけることがあった。

それから、彼がどうなったかというと、真相を確かめたわけではないのだが……私が定年になる前に退職したらしい。別の部署に異動しても活躍できず、しかしながら、何の因果だろうか――霞が関への出向を命じられたという。省庁までは不明

本来名誉であるはずだが、その出向期間中退職を申し出たということだ。もしや、生贄型の出向だったのだろうか?

現代社会において、感情が表に出るタイプ人間しんどいのだと思う。彼が今、どうしているかはわからない。ほどほど幸せにやっていることを祈っている。



4. サイコパスのC係長

先ほどの2.3.でいうところの係長にあたる人物だ。この人は、冷血漢と呼ぶにふさわしい人間だった。サイコパスとは書いたが、私は臨床心理学碩学ではない。仕事熱心で、結果を求めるタイプだったのかもしれない。目的のためであれば何でもする人だった。思い出してみる。

例としては、部下の叱責だ。普段は物静かで、部下の相談や報告を聞いている。が、一定レベルの何かに触れると怒号を発する。

係長「お前、こないだできるっていったよな!」

若手部下「すいません」

「なんでできねーんだよ」

「……なんとかします」

「言ったな? じゃあしろよ。今週末までだ」

はい。やってみます……」

※部下ができなかった場合は、定時を過ぎても何十分でも説教していた。そして、できるまで残業をさせる。

後は、イベントだろうか。市区町村においてイベント主催する部署はいくつかあるが、教委事務局もそのひとつである教育○○大会などの厳かな発表会もあれば、○○総合フェアなど若い人や家族連れが多く集まる文化的ものもある。

さて、そのT区にとっての○○総合フェアの時だった。毎年過ごしやすい季節に、とある大公園で実施されるのだが、50以上もの出店が立ち並ぶ大イベントだった。

その年のイベントは、残念ながら雨天だった。初日は少雨で済んだものの、翌日以降の天気は崩れる可能性が高い。社会教育課は、教育総務課・指導課と並んでイベント主管課のひとつだった。

その初日の、夕方~夜にかけてのことだった。教育長を始めとする幹部職員が現地に残って、明日以降の対応を話し合っていた(ほかの教委スタッフは全員帰っていた)。主な論点は次のとおりである

□ 雨天の場合の中止ラインは?

イベント会場は維持できるのか?

□ 中止の際の広報手段は?

上記3点のうち、2点目がなかなか結論に至らなかった。イベント会場には、テント備品も野外展示物も並んでいる。風雨によって損傷する可能性があった。そして、2点目の解決手段提示したのがC係長だった。

彼は、「業務委託している会場警備員がいるでしょう。数十人。彼らにやらせましょう。折り畳み式テント(※鉄パイプではない)の屋根を低くする作業や、野外展示物の収納もです」といったことを述べた。

私は「それは契約内容に入っているのですか?」とC係長に問うた。すると、彼は「緊急事態です。契約内容にあろうがなかろうが、現場の指示に従ってもらわないと」と言っていた。

教育局長は「後で問題にならないか?」と聞いたが、「私の責任で収めます」と彼は返した。教育長に「本当にできるんだな?」と聞かれると、「問題ありません。警備の発注は当課です」と返していた。ここから先はうろ覚えだが、C係長は警備会社現場責任者と交渉を始めた。

夜7時頃だったか。私がトイレに行く途中で、社会教育課長とC係長、警備会社ロビー交渉しているのを見た。当然ながら、相手方は渋い反応だった。

私はそのままトイレに行って、また帰り際にロビーを通りかかったところ、「契約切るぞ。ええんか!?」というC係長の声が聞こえた。この人は、気分が高まると大体こうなる。

以下、会話を手帳メモしているわけではない。思い返してはいるが、やはりうろ覚えである

「切るといっても来年からね。今年はもう契約してるし。来年は、こちらの権限でほかの警備会社契約します。それでいいなら、あなた判断で断ってください。テント作業OKなら、これから私の責任で指示しますが」

「いや、でも。ちょっとの量じゃないでしょ? テントの数は何十個もあります。それをひとつひとつ、高さを下げていくんでしょ? それはもう――」

あなたが決めるしかないでしょ。責任者なんだから。この時間あなた会社上司がいるんなら電話で伺ってください」※このあたりから方言になる

判断ができません」

「毎年、あんたの会社契約しとるんやぞ。しっかも言い値で。本来なら正式競争入札せんといか金額やのに。こういう時のために、うちは権限使っとるんやぞ。官製談合みたいなこと、してやっとるんやぞ。俺らとあんたの会社のためを思って。で、上の人間電話するか、あなた判断で決めるかのどっちかや。あなたが決める場合は、契約切られても全部責任とるんやぞ」

「……」

「俺が責任を持つ。あんたが上司に怒られんようにする。後で言っとく。知り合いだから。頼む!」

「わかりました。指示をお願いします」

係長のこの判断が正しかったのか、誤っていたのか。今でもわからない。

結果だけ見れば正しかった。その夜は雨も風も激しかった。(鉄パイプ式でない)テントを張ったままだと、風雨で確実に潰れていた。テントや野外展示物を片付けるといった作業絶対必要だった。それを怠って、一般スタッフを帰した私たち幹部の落ち度である

手続き的には違法である。正しくない。警備会社ロハで使ってしまっている。C係長のことだから、きっと事後処理はうまくやったのだろう。あの後、彼やその上司処分を受けたという話は聞いていない。

個人的には、C係長の行いは正しかったように思える。実際、あの場面だとああするしかなかった。組織のために泥を被ってくれたとも言える。ただ、それが未来に繋がる行為だったかというと怪しい。

例えば、テント崩壊する未来を選んでいれば――教委事務局が「組織として学習」することができていた。それがいい未来につながった可能性もある。

(次part)

https://anond.hatelabo.jp/20231216182406

2023-12-03

自分の経歴を書き出してみたら情報量結構多かった

国宝を所有する寺の孫であり、父親一級建築士母親介護士パートである。親戚に

元市長がいる。職業工場アルバイト借金200万持ち)新興宗教の会員でもある。

資格ヘルパー調理師インターシップ

食品工場高校時代アルバイト面接は全て落ちた。小学校の時に遊具から落下し、控除に。その為、エスカレーター下りが苦手

トンカツ天ぷら唐揚げは塩で食べる。ソースは嫌い。キャラメルコーン10年以上食べてない。爽健美茶生茶を15年飲んでいない。コーヒーを生涯で5度しか飲んだことがない。ゆるキャラハロウィンイベントに行ったらAV女優に遭遇していたこともある。

日本で数少ない(?)歯痛フェチという性癖を持っており、絵本を読んで普通に勃起する。

初めて歯痛で性的興奮を感じたのは小学校高学年の時にみた幼児向けビデオであり、親のいない内に何度も観ていた。ちなみにその他の性癖として、メスケモ、触手ロリなどがある。趣味短歌読書料理。得意な料理焼きそばステーキ、苦手な料理カレー(めんどうだから)好きな漫画メイドインアビス三月ライオン、ちいかわ、ねこ神さま、heavenなど。母親女性向け漫画をたまに買ってくるせいか女性向け漫画もいくつか読んだことがある(例 花より男子 アラミス パタリロ など)母親ゴシップ紙の性的なページを破って捨てるほど性的ものには厳しかったが、女性誌の性についての特集ページは普通に読むのを許していた。そこで性交通、陰毛の処理の仕方などを覚える。ちなみに母親オナホールを未だ知らない(50ぐらいなのに)父親仕事現場には小さい頃からよく連れて行かれたようで、記憶の中で最も古いのは小学校二年ぐらいの時である中学の時には既に手伝いをやらされており、高校の時には足場を組まされたことも。

ちなみに、実家の寺の賽銭箱の鍵がどこにあるかも開け方も知っている。もちろん誰にもそれを話したことはない。

1歳の時に川崎病生卵カニアレルギー

好物は焼きそばパン唐揚げハンバーグ

2023-11-21

北朝鮮衛星打ち上げます日本遺憾のイ!😡」

いやジャップも今年の三月打ち上げようとしてたやんけ

失敗したけどな

2023-10-18

おっさんこそアイドリッシュセブンをやるべき

アイドリッシュセブン(アイナナ)を知って今日でちょうど100日経った。

我ながらもの凄いハマりようなので、心が荒んだおっさんにこそアイナナを薦めたい。

アイナナは女の子向けのコンテンツとして男が疎外してしまうのは、非常にもったいない

から、主にこの文章おっさん、そして特に子持ちのおっさんに向けて書くものになる。

何を書けばよいのか全然まとまらないうちに書きはじめたし、そこそこ酔っていることもあり収拾が付かない可能性が高い。先に謝っておく。

自己紹介

まずは簡単自己紹介をしておこう。私は30代の2男1女の子どもを持つマネージャー(アイナナファン通称)だ。

アイナナの存在を知り、メインストーリを6部まですべて読んだ後、アニメを3期(53話)最後までみて、ムビナナ(先日千秋楽を迎えたアイナナの映画劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』)に8回通った。アイナナを知ってから全部一ヵ月以内のことである

もちろん仕事フルタイムだし、土日は家族サービスDayである。なにか狂気的なもの感じるかもしれないが気のせいだ。大したことはない。ムビナナに関してはもっと行っておくべきだったと反省すらしている。

仕事関係者も見ているTwitter一ヵ月アイナナのことしかツイートしないなど大事故を起こしたのも懐かしい。(今はアカウントわけたよ)

そんな私がなぜアイナナになぜハマったのかを説明する前に、何故アイナナを知ったのか。まずはそこから説明させていただきたい。

邂逅と先輩マネ

今まで私は重課金されるようなゲームを触ったこともなく、重課金税の気持ちがわからないでいた。いわゆる落とし切りのゲームしか知らなかったのである

このままだとなんだかビジネス的にもエンタメ的にも機会損失しているような気がしていたので、何かしらやってみたいとは前々から思っていた。

ウマ娘競馬のことよくわらかんし、とりあえずアイマスは聞いたことがあるからアイマスやってみるか」とアイマスをAppStoreで調べはしたが、アプリ複数出てき、そこで挫折した。まさにおっさん

若いころはOSアップデートなんて嬉々としてやっていたが、年を取った今、OSアップデートなんて恐怖の対象になってしまうようなお年頃なのだから仕方がない。

身近にアイマスのことを聞けば教えてくれる知人は数人思いつくものの、そこまでする必要はないと思い続けてきたからこそ、今まで手を付けられなかったともいえる。


ちょうどそのタイミングで知人同士(この先輩マネ存在ものすごく大きかった)がアイナナの話で盛り上がっていた。「じゃあアイナナにしてみるか」とアイナナを調べたらアプリが一つしか出てこなかった。

これを運命以外表す言葉僕の中にありはしないよ。

さあこれで第一の難関であるインストール」をクリアしたわけだ。


インストールしたはよい。何をやればよいのか。やたらとメニューがあるぞ!これは冷静に考えれば当たり前で、当時は知らなかったがアイナナは8年前にリリースされたアプリだ。

そこで先輩マネージャ達が「とりあえずストーリーをやれ。ただし〇部の前にこのサイドストーリを読め」と初心者が陥りがちな罠をあらかじめ封じてくださったのである。(アイナナはストーリー音ゲー構成されているゲーム

もうここまでお膳立てされたなら走るしかない、見つけ出したチャンス絶対逃せない!

ゲームシステム解説だったり、各種グッズ関連(代行注文してもらったり映画の半券を譲ってもらったり)、過去イベント解説をしてもらったり、過去の8年間と今をつなぐようなフォローをいまだにして頂いている。


まり、よき先輩マネいたことがとても大きかった。これは私の最大の奇跡だったといってよいかもしれない。その二人の存在がなければ私はアイナナを知ることすらなかったし、知っていたとしても挫折していたに違いない。

アイナナ

ストーリー無料最後までフルボイスで読めるので、ぜひお時間がある人には読んで頂きたい。最悪、相性が悪くても溶けるのは自分時間だけである推し活につながるかもしれない期待値に比べればたかが知れている。

掻い摘んで言ってしまうと、16人のアイドル自分過去を乗り越えたり、芸能界の荒波に揉まれながら成長し輝いてく物語である

ストーリ完璧にできているかというと必ずしもそうとは言えないのだが、16人のアイドル個性的で実に良いのである


「16人?多すぎじゃね」と思ったそこのあなた。そう、最初は多く感じる。私もそうだった。名前すら覚えられなかった。しかし、それを乗り越えるための仕掛けが名前音楽記号キャラクター毎に音楽記号が割り当てられている)等にちりばめられている。しか声優仕事が良いことも相まって自然と覚えることができる。おっさんでも覚えられる。心配しなくてよい。ポケモンに比べれば全然少ない。昭和生まれおっさんでも151匹程度は覚えただろ?

1/10だ。


メインとなる16人のアイドルは年齢で言えば高校生20代前半というのも良い。数年後の自分の息子達と重ねてしまうし、新卒入社してくる子たちと大差ない。

まりストーリーを読むということは子どもたちや新卒の子たちのプライベートを見守るのと同義で、荒波に揉まれ過去自分対峙している姿をみれば「頑張れ!」と応援してしまうのは必然なのだ

そして、彼らには我々おっさん仕事で目にする人間の汚さというものが全くない。清いのである。清すぎて尊いと言っても良い。メンバー同士で喧嘩していても名言が出てきてしまうくらいに相思相愛な彼らだ。自分の子どもにもこんなに思いあえる仲間ができてほしいと思ってしまうくらいだ。

そうなると、もう彼らは自分の子どもと見分けがつかないくらいに愛おしく感じてしまうのは時間問題で、かくして私には新しく16人の息子ができたのである。きっとあなたにもできる16人の息子。

ムビナナ狂い

さぁ、そんな各アイドルキャラクターも良いのだが、極めつけがムビナナだ。先日千秋楽を迎えたが、まだ上映している劇場はあるらしい。

あの映画の完成度はおかしい。狂気と言ってよい。千秋楽を迎えた後の今いうべきことではないかもしれないが、絶対に大画面で見るべきだし、欲を言えばドルビーシネマで見てほしい。

映画といってもストーリーなんてほとんどない。16人が歌って踊って合間にちょっとMCはさみながら、ひたすらライブとして彼らがアイドルをしている姿を観る映画だ。後述するが20~30回程度見てからが本番であとは観れば観るほど寿命が延びるようなシステムだ。


子持ちのおっさんなら子ども授業参観というイベントには参加したことがあるだろう。こんな友達とこんな環境勉強をしているのかと色々な発見があって楽しいイベントだ。

では、もし自分の子どもが仕事をはじめたとして、仕事参観ができるとしたら?本当にしっかり仕事できてるの?お前の能力は発揮できてる?授業参観とは比にならないくらい色々と見てしまうはずだ。いろいろと思うところもあるだろう。でも現実的ではないんだよなぁ。


しか!!!それを実現しているのがムビナナだ。おわかりか。子どもたちが目の前で仕事をしているんだよ。それも、とてつもなく素晴らしい仕事を。凄い演出音楽舞台とで。そうなると自分の子どもを引き立ててくれるすべての関係者感謝を覚えるようになり、それが生きとし生けるものすべてに感謝できるだけでなく、それが存在するこの宇宙感謝。そして、それらを育んできた過去の全ての出来事感謝できるようになる。つまりムビナナを見るということはアルファからオメガまで感謝できるようになるということだ。

故に全てのストレスから解放される。だから寿命が延びる。ムビナナおよびアイナナは決して沼なんかではなく名湯であるとここに明記しておこう。


話を戻す。


ムビナナは狂気と言った。どこまでこだわればこんな作品ができるのかいまだに理解できない。

個性的な16人」と前述したが、立ち絵ストーリしか見てないのに、ダンスの動きを見るだけで誰のダンスか見分けることができるほどの個性であることをあなたはまだ知らない。

意味が分からいかもしれない。だがストーリーを読み切った人に「ダンスで一番動きが大きそうなキャラは?」と聞くと多くの人は三月と答えるだろうし「ステージから客席に手を振るときに両手で振ってるのは?」と聞けば環と答えるだろう。

ストーリーダンス描写なんてほとんどないにもかかわらず各キャラクターの「らしさ」がストーリーにはふんだんに埋め込まれている。それをとことん回収していくのがムビナナなのである。モーションつくったソリッドキューブ仕事がマジ凄い。

それを16人やってのけている。驚異的なことだ。あなたは思ったかもしれない「だったら16回見れば良いの?」と。全然違う。違うんだよ。素人は黙っとれ。

私のムビナナの初回の感想は「目が足りない」だった。アイナナだけでも独立する眼球が最低でも7つはないと全く追うことができないなと。

彼ら自身も十分に魅力的ではあるのだが、同時に彼らの「関係性」もまた美しく尊いのだ。


まりムビナナを楽しむためには人類を超越した何かにならないとならない。

しかしそれは叶わない。何かをササゲても叶わない。だから数をこなすしかないのである

故に20回くらいは普通に超えてしまものなのである。むしろ20回を超えたあたりから、ようやく2つの眼球で見るスタート地点に立ったといってもよく、そこから本来のムビナナを楽しめるといっても差し支えない。そこ、脳筋かいうな。


ムビナナに通っていると、自分精神状態を大きく二つに分類することができるようになる。「ムビナナを見ている自分」と「ムビナナを見ていない自分」だ。

ムビナナを見ている自分は大体「尊い」の感情支配されている。そして見ていないときは「ムビナナが見たい」という思いに支配されている。

それに気が付いた私は思った。「あ、自分って単純」と。そう思えると、今の自分の悩みなんて大したことはないんだと、ムビナナのおかげで気が付けるようになる。

完全に依存症患者だ。

だが、寿命が延びるなら治療する必要はあるまい。むしろ大いに歓迎されるべきではないか公衆衛生観点から言えば、ムビナナ鑑賞券は国民皆保険制度適応対象とすべきだろう。厚生労働省仕事しろ

音楽が良いんです

言いはぐっていたが、実はアイナナは音楽もよい。すごくよい。ランティスだ。何十回だって、何万回だって聞ける。

そう、これは単なるアイドルゲームなんかじゃない。

楽曲提供小室哲哉ヒャダインもいるし、先月の新曲はANCHOR、今月は浅倉大介だった。つまりマネージャがお金を落とすサイクルを確立しているコンテンツなので、楽曲にも力が入れられる強者運用をできるのがアイナナだ。

故にストーリーなしで曲だけ聞いても楽しめる。全方向からアプローチを受け止めらるアイナナ凄い。あやかりたい。

このように楽曲にも恵まれ、8年という時間も相まって100曲以上の楽曲リリースしてきたという実績がアイナナなのである

全然時間足らないな?

書きたいことの5%も書いてないし、終始取り留めない文章になってしまったが、時間時間なのでこのあたりで勘弁してやる。いえ、勘弁してください。


何か思うところがあったらアイドリッシュセブンをぜひインストールしていただきたい。掴み取れば明日は何色にも変わることをおっさん達に知ってほしい。

2023-10-11

埼玉県条例改正案自分には意味不明だった

anond:20231011115313

田村団長は内容について「瑕疵はなかった」と正当化した上で、登下校に防犯ブザーを持たせるなど各家庭で安全配慮していれば放置にならず「心配の声のほとんどは虐待に当たらない」と従来と異なる見解を示した。既に条例規定する「安全配慮義務」が果たされていれば虐待に当たらないとした。これまで説明しなかったのは「安全配慮義務は大前提で当たり前すぎた」と釈明した。改正案を再提出するかどうかは「ゼロベースで全く何も考えていない」と答えた。

けがからない…

第6条がその「安全配慮義務」が記されている条文であり、そして今回の修正案はそこに条文を追加することとなっている。

六条の次に次の一条を加える。

児童放置禁止等)

六条の二 児童(九歳に達する日以後の最初三月三十一日までの間にあるものに限る。)を現に養護する者は、当該児童を住居その他の場所に残したまま外出することその他の放置をしてはならない。

2 児童(九歳に達する日以後の最初三月三十一日を経過した児童であって、十二歳に達する日以後の最初三月三十一日までの間にあるものに限る。)を現に養護する者は、当該児童を住居その他の場所に残したまま外出することその他の放置虐待に該当するものを除く。)をしないように努めなければならない。

3 県は、市町村連携し、待機児童保育所における保育を行うことの申込みを行った保護者の当該申込みに係る児童であって保育所における保育が行われていないものをいう。)に関する問題を解消するための施策その他の児童放置の防止に資する施策を講ずるものとする。

https://note.com/arisin/n/n15fd8ec013c7

どうみても「安全配慮義務」を強化するだけの内容であり、既存安全配慮義務を満たしていれば放置しても許されるといった読み方ができる条文ではない。田村団長認識とこれがズレているのであればこの条文は完全にバグっており、レビューRejectされて当然である。正しくした改正案を再提出すべきである

さら上記の2にある「(虐待に該当するものを除く。)」に至っては全く意味不明で… これが通ってしまうとなれば自分埼玉県全体の知的レベルを疑ってしまたことだろう。

2023-10-08

面白いんだけどなぜか嫌いな漫画家

面白くてグイグイ読んでしまうんだけど、なーんか嫌いで避けている漫画家

この文章特に意味はないです。なんで嫌いなのかうまく言語化できないので自分なりにまとめてみました。名指しで批判みたいになってしまってすいません。

羽海野チカ

ハチクロ」途中で嫌になって脱落。「三月ライオン」読んでみたけどやっぱ苦手だな…と思い脱落。

いきなりはてなー大好物の羽海野先生申し訳ない。絵もフワフワ可愛いと思うんだけどなぜか好きじゃない…。ゴキブリで騒ぐところからもうダメだった。SNS上でフレンドリーなところは好印象なんだけどな。

東村アキコ

海月姫」の無料分を読んだとき特になんとも思わなかった。「主に泣いています」「かくかくしかじか」も普通に面白かったけどだんだんそもそも読まなくなった。

読んだら確実にすごく面白いのはわかっているのだが、時間を吸い取られる感じがして苦手。絵もすごく綺麗なのになー。ヒモザイル騒動の影響はあるのかもしれない。こういう美人でグイグイ表に出てくるタイプ女性漫画家結構好きなんだけどな。安野モヨコとか内田春菊とかさ。

新井英樹

ちょっと忘れたけど外国人女の子結婚するやつ。全巻読破

この人も時間泥棒。すごいグイグイ読ませるんだけどなんかイヤ…。女の子(の絵)が可愛くないからかな…(ヒロイン性格はすごく可愛いというかいじらしいと思います。先輩フィリピーナのお姉さんも)。そういう綺麗事だけじゃない人間の闇みたいなのを描くのが持ち味なんだろうと思うけど…。なんかもういいやっていうか…。全巻読んだのはKindleの読み放題にあったから。

花沢健吾

ボーイズオンザラン」ボクシング始めたあたりまで読んだと思う。「ルサンチマン」も少し。

この人もめっちゃ読ませるよね。でもなんかイヤ。この人は逆に女の子の顔はかわいいけど性格クズでエグかった。ボーイズオンザランの前半ヒロインだけかもしれないけど。

以上。うーん。たぶんグイグイ読ませるところを「あざとい」と感じてしまっているのかな、感情を揺さぶる刺激的な展開が多すぎるのかもしれない…?

しつこく触られ続けて最初気持ちよかったけど「ちょ…痛い痛い!!やめれ!!」って突き飛ばししまう感じ?飽きるというのとも違う気がする。

時間吸い取られる、と繰り返してるけど決して意識高い系人間ではないんだけどな。漫画読んで役に立った!とか勉強になった!とかバカみたいだと思ってるし。面白けりゃいーんだよ。時間吸い取られてナンボでしょ。…って思ってるのにイヤなのが謎なんだよなぁ。

そもそも絵が苦手ってのはあるかもしれない。絵柄で食わず嫌いするのは損だって長年の経験でわかってるけど、いざ読んでみるとやっぱ無理!ってなるのかも。

あ、押見修造押見修造はどっこい普通に好きです。絵も好き。血の轍は毒親持ちという個人的理由で読んでませんが。

2023-08-29

三月ライオンをはじめから読み直してたら自分人生って何だろうなって思った。

いじめをした女の子、何もしていないか不安攻撃するって話も

不安の大きさや対象の違いはあれど、自分人生で一度もなかったかと言われれば違う。

かに八つ当たりしてしまったりちいさな罪悪感を感じる生き方、少なからずある。

家族バラバラになってしまっておかしくなるから家を出て、へんな形が直らないいびつ家族

正しい人生なんてないってわかってはいる。

みんながひなちゃんみたいに生きられるかなんて、零みたいに、二海堂みたいに生きられるかって言われると

憧れるまっすぐな生き方ができなかった人間にはまぶしすぎる。

物語はあまりキラキラしてなくて、どんよりした部分もあるんだけどどうしてもまぶしくて

からもっと読みたくなるのかもしれない。

一生懸命なにかをやってたつもりで、できてなかったから、

努力人生に足りないってこと、すごくわかってしまって苦しくなる。

2023-08-15

[] 原画集ゲット

崩壊3rdゲームイベントで先着8000名の原画集ゲットしたわ。

去年も似たようなイベやってて、無料で頂戴するのはこれで二度目。

今年もやるとは、さすがアニメ系で世界一売れてる麒麟デベロッパだけある。

というか、HoYoverseはゲーム外の映像・催し・コンサート等でファンへの還元半端ない

こんだけ熱意ぶつけられたら誰だってチョロリンするだろ俺みたいに。

中国経済は翳ってきてるようだけどホヨバは例外みたいだ。

去年のは200ページ弱で定価3000円ほどの本をサービス提供してる地域鯖ごとの先着枠でイベント景品にしてた。

日本語版普通に日本印刷出版したやつだったな。今年も同様だと思う。

ただ去年は同時期に一般発売もされたんだけど、今年のは日本発売がなさげなんで、気持ち競争が激しい気がするね。

抽選でもなくゲーム遊んでるだけでモノ貰えるってだけでレア事象なのに、発売しないのに無料配布分だけでも刷るってなると並大抵じゃない気が。

イベント内容自体は、その時やってる通常の時限イベントや週課をこなしてポイントを溜めて交換するだけ。過剰な周回は必要ない。

なんだけど、限定数の設定が毎度絶妙なんだ。

ファンサービス的な側面が強いか古参が有利になってて、アクティブ古参が交換ポイントに達する今日のうちに半数くらいが捌ける。

その数日後くらいに追加獲得可能な分のポイントで、おサボり古参や熱心な中堅が残りを争奪する、って感じ。

ちなみにこれを見て復帰or開始しても間に合わんのであしからず。まあやってないゲーム原画集なんていらんだろうし、景品チョイスも妥当

てか、この枠数で日本アクティブプレーヤー数がだいたい察せるよね。ゲームの凝りようと比べるともっと人増えてもいいと思うんだが。

中国では普通に売れてるゲームで、中国サーバーの先着枠は50万冊。マジカ。コッチ8000ヤゾ……。ケタガチガウ

調べてみたら東南アジア2.5万、北米1.25万、欧州1.25万、韓国1.2万、台湾1万で日本は全鯖中最弱ッッ――アレ?台湾って人口こっちの1/5ですよね?

しかしこういう本って原価いくらくらいなんだろうな。分厚くてそれなりにデカカラー本となると、プラ塩ビキャラグッズなんかより相当かかるはず。

本ゲットできるユーザーの大半は、今verでついに実装された死生の律者ゼーレちゃん画集代分以上の課金してそうではあるが。

58万部タダで配るってことはコスト億は軽く超えるよな……正気なのか?三月なのか?

もしかして中国内で中国向けに刷る分はめっちゃくちゃ安く刷れるとか?

でも定価は138元らしいから約3000円してて日本と変わらんように見える……

2023-07-27

anond:20230724190241

分かるわー。三月まれ人生不利ってデータが昔からあるのに三月まれのガキを作っている奴は馬鹿すぎるわな。

賢い親なら四月から六月くらいに生まれてこれるように調整するんだよね。つーか、上流家庭ではそれが普通

そういう子作り子育てノウハウを調べずに子供を作る奴とか軽蔑するし虐待してんのと変わんねぇなと思う

2023-07-20

[] そのななひゃくにじゅうきゅう

アレクサンドローッス

 

本日月面着陸の日日本においてはハンバーガーの日ファクシミリ記念日Tシャツの日、修学旅行の日、ビリヤードの日、中小企業の日、夏割りの日となっております

1995年までは海の記念日と呼ばれ、1996から海の日と呼ばれるようになりました。

2002年までは7月20日が記念日だったのですが、現在では七月の第三月曜日海の日となっております

成人の日みたいな感じですね。

このようにスケジュールが変わることがよくありますので日程変更には注意して対応していきましょう。

 

ということで本日は【日程の確認いか】でいきたいと思います

日程の確認いか!日程の確認ヨシ!

 

それでは今日も一日、ご安全に!

2023-07-07

恐るべき鬼たち

扇風鬼

洗濯

掃除

炊飯

計算

機織り鬼

陶磁鬼

飛行鬼

自動販売

医療鬼鬼

情報鬼鬼

私鬼鬼

三月

半減鬼

鬼しめん

氷河鬼(世代

殺人鬼

2023-06-23

anond:20230623185801

確定申告だけでもだるかったのに、消費税の申告がしんどい

毎年三月になると吐きそう

2023-05-21

バース日記

なんとかギリギリ憶昔おわったぜ

クイックスタートせずに昨日から蒼漠の囿土(そうばくのゆうど?読めない…)の探索始めたが問題なかったぜ

サ開からイベ漏らさずやってきた記録もキープだぜ

この綱渡り感――癖になるぜ

スタレのイベが少しでも凝ってたらヤバかったぜ

目下の懸念3rdミステルが期限までに無料石で引けるかどうかだぜ

でもぶっちゃけ一式揃ってる天元でいい気がするんだぜ?

ミステルは妖艶さこそあるけど見た目も声もあんま好みじゃないんだぜ

ホヨバは隙あらばBBAキャラを重用してくるから困ったもんだぜ

スーサナちゃんとかティミドちゃんみたいな普通女の子キャラ存在レアなんだぜ

普通萌えゲーに居そうなちょろそうな女の子キャラみたいなやつのことだぜ

弱者男性でもプライドを傷つけず心置きなく軽く侮って向き合えるようなキャラをなかなか作らないんだぜ

文脈的にそういう中身が未熟なキャラ出す必要があるとして蒼漠で加わった花霊のソルシュみたいに人間じゃないものとして出してきがちなんだぜ

それでさえ選択肢で弄ろうとするとペェモンに「そんなこと言うなよ」的に窘められるんだぜ

宵宮や香菱みたいな町娘ですら人間的に何かと尊敬できる部分を出してくるんだぜ

その点でいうと過去が謎すぎるだけで単なるギャルヤンキーみたいな描かれ方しか今んとこされてない三月なのかは良いぜ

サボり魔の印象しかない青雀なんかもやたら親しみやすさはあるし声もモーションも可愛いし最高だぜ

でもベロブルグ組はやっぱみんな苦しみの中生きてて人間って感じがビンビンに出てるんだぜ

もはや純粋萌え対象にできるキャラって不老長生種族しか有りえんと思うんだぜ

ケモ要素が入ってるとより尊厳ある人間感を薄めてもいいアトモスフィアが醸成されがちなんでプラス要素だぜ

そういえば同人で一番人気の甘雨も仙人の血が入った長寿麒麟ルーツから羊?角生えてるしパーフェクトだぜ

ニィロウちゃんは角あるけどただの装飾だし普通に愛されて育った育ちのいい踊り子って感じで度胸もあるし尊み度の方が高くなってしまうんだぜ

何が言いたいかっていうと背景が乏しいケモ系キャラIQ低めのノリで愛せるってことで綺良々はアツいって話だぜ

猫又そして運送員だからか今まで特に言及がなかったぽっと出のキャラ――そういう出自は逆に期待できるんだぜ

問題は俺の垢がホヨバに嫌われてることなんだぜ

新規星4ガールは100連して0体もしくは1体なんてことばかりだぜ

ガールじゃないけど今祈願のカーヴェもそうなんだぜ

星4履歴フィッシュル・すり抜け武器フィッシュル・すり抜けキャラフィッシュル・フィッシュルってどうなってるんだぜ

フィッシュルなんて2年前に完凸してるんだぜ

レイちゃんピックアップ祈願なんて累計210回ほど回してたった1体なんだぜ

レイちゃんの初回祈願は117回目でようやく1体確保して終了、復刻では150回でなんとか3体来たからマシな方だぜ

ファルザン先輩も120回で1体オンリーと散々だったぜ

初期勢だからピックアップ以外の星4は完凸ばかりなのに星4はトリプルピックアップ保証が何もないのがキツイ

とはいえ星5は単体ピックで取り逃すことはない仕組みだからトータルのガチャ体験国産ゲーよりよっぽどマシなのが救いだぜ

ただ星5男の抱き合わせに星4ガールとかするのはマジで勘弁してほしいところだぜ

天井チキンレースという「引けたら負け」な逆ギャンブルになるのが天井引き継ぎゲーの宿命なんだぜ

ただその法則でいうとカーヴェは実質星4ガールと見なせるはずなんだぜ?

一体どこの世界CV内田雄馬女の子がいるっていうんだぜ?

2023-05-06

長崎の港と京都駅展望

 出張三月の終わりに長崎へ行った。二日間の出張初日仕事を終わらせ、二日目は自由時間だった。二日目のその日は朝八時頃にホテルのチェックアウトを済ませ外に出た。

 コンビニでチュロッキーコーヒーを買った。コンビニで売っているものは、食べるとうんざりさせられるようなものばかりだけれど、チュロッキーだけは例外だ。港の公園まで十分くらい歩いただけだったけど、もう何日も食べていないみたいにお腹が空いきて、少し気分が悪くなっていた。折角の日を体調悪いままで過ごすことになるんじゃないか心配したくらいだった。

 海辺のベンチに腰をおろし、波だとか、船着き場の船を眺めながらチュロッキーコーヒーを味わっているうちに、体が温まってきて、だんだん良い気分になってきた。その瞬間、今日完璧な一日になるってことが、たちまちにわかったんだ。たまにそういうことってあるじゃない。今日がそういう日だったんだな。

 港近くの長崎県立美術館に立ち寄った。ちょうど猫の写真展がやっていたからね。でも、「子猫写真展」ていうタイトルには少し不安になったな。猫のことはとても好きなんだけど、子猫写真だけは嫌いなんだ。全体的に明るい画面で、ぼやけた背景につぶらな瞳の子猫が不安げな表情を浮かべている写真なんていうのは見ているとイライラちゃうんだ。でも、そんな不安は展示を見たらあっというまに吹き飛んだよ。そんなイライラするような写真は一切なくて、すごく楽しめたな。特に気に入ったのは、コーヒー農家で暮らす人と猫の写真だな。カゴの中で白い猫が寝ていて、その上にどっさりと赤いコーヒーの実が乗っているんだ。猫は埋められて顔だけ覗いているんだが、その寝顔の穏やかさといったらなかったな。でも、実際僕の心を捉えたのは、猫ではなく人だった。そのカゴにさらコーヒーの実を盛ろうとしている人の手だ。手だけが写っているんだが、指は太く、表面は木のように真っ黒であちこちひび割れている。その硬そうな手がコーヒーの実を盛った後、猫の白く柔らかい毛を撫でるところを想像したんだ。撫でている写真ではなかったのだけど、そういう光景が浮かんだんだ。すると、なんだか泣きそうになったんだ。これには本当、驚いちゃったな。

 美術館には屋上庭園があった。平日の昼前だし、人は僕だけだった。空港に向かうにはまだ時間があったし、美術館の展示にはもう満足していたから、ベンチに座って持ってきた本を読むことにしたんだ。短編集で、適当に読んだ話が大当たりだった。男が一人でキャンプに出かけるだけの話だったのだけど、すごい感じがよかったな。それを読んで、家に帰ったらアウトドア用の軽くて小さな持ち運びのできる椅子を買って、近くの公園にでも行こうと決めた。

 小説を読み終わった時、ふと、僕はこの屋上庭園が素晴らしい場所だと気がついた。よく晴れていて、そこらには暖められた芝生の香りが漂っていた。目の前には港があり、あたりは山に囲まれている。山沿いに街が拓かれている。

 僕はそこから見える長崎の町並みを写真に撮った。そういった景色をアキに見せたら喜ぶと思ったからだ。アキっていうのは僕の妻で、東海道新幹線に乗って関東実家帰省するたびに、熱海建物坂道に沿って連なっている様子がすごい好きだって言うんだ。だからきっと、長崎のこの景色も気に入ると思ってね。

 しかし、長崎の港の景色っていうのは僕、すっかり気に入っちゃったな。遠くに冗談みたいな大きさのクレーンが見えるんだ。僕が見たときは、何も吊るしては居なかったけれど、あれが動いて、船のタービンやらなにやら、バカかいものを吊るして動いているところを想像したら、すごい興奮したな。

 ベンチから立ち上がり、両手を天に突き出し思い切り伸びをした。体中をピリピリとした心地よさが駆け巡る。その時、どこから教会鐘の音が聞こえた。びっくりしたよ。すべてが僕の気分を良くするために動いているような感じがした。僕は教会鐘の音を生まれて初めて聞いたんだけど、あんなに気分が良くなるものだとは知らなかった。僕は長崎という街が本当に気に入っちゃったな。

 美術館を後にして長崎空港に向かった。そこで同期入社女の子に会ったんだ。僕は彼女のことが好きで、度々連絡をしていたんだ。とてもかわいい子なんだ。今回出張が決まったときにそういえば彼女地元長崎であることを思い出して、出張で行くと連絡したら、彼女もちょうど休職中で長崎にいるということだったので、会うことになっていたんだ。

 休職していたのは「本当に、先輩がサイアクで」というのが理由らしい。どうも、彼女は嫌がっているのにその先輩がしつこく言い寄ってくるらしい。

 「復職するには元いた部署一定期間ちゃんと働けることを示さないとだめなんだって。でもそれって、人間関係が原因で休職している人に対しておかしいと思わない? 別の部署に移してくれるなら、今にでも復職するのに」と話した。僕はそれはおかしいし、何かが間違っているよといった。

 カウンセラーの人に心身に良いから、散歩を心がけるように言われているらしい。一日八千歩歩けるようになることが復職の目安だが、どうしても家でゴロゴロしてしまうので難しい。よしんば歩けるようになったとしても、例の先輩が居る今の部署で働くのは嫌なので、転職をしようか悩んでいると話していた。

 飛行機に乗り、伊丹空港から時間バスに揺られて京都駅についた頃には、耳の少し上のあたりが痛み、お腹ふわふわするような不快感に苛まれていた。京都駅ミスタードーナツオールドファッションホットコーヒーを頼んで、京都駅展望台に向かった。そこからプラットフォーム全体が一望できる。僕お気に入り場所だ。電車が行き来して、人が電車から吐き出されたり吸い込まれたりしている様子がよく見える。別々のホームアナウンスが混じって日本語のようで日本語でないような音声になったのが聞こえる。そうした場所にいると落ち着くんだ。すっかり日が沈んでいて、駅の周りだけがスポットライトをあてられたように明るかった。東の山科方面には暗黒が佇んでいて、新幹線がそちらに吸い込まれて見えなくなった。

 僕は彼女と交わした会話について帰りの飛行機からずっと考えていた。オールドファッションを食べているうちにようやく考えがまとまった。僕は自信を失ったんだと思った。僕は彼女の話を聞いている間、つらいね、だとか、おかしいね、とかしか言えなかったのだけど、なんとか元気づけさせるような言葉を言ってやりたかったんだ。でも、変に何を言っても、彼女バカにすることにしかならないんじゃないかって気分になったんだ。僕の言ってること、伝わるかな。

 この世には、会社死ぬほど嫌な先輩が居ても、そこで働いて’ちゃんと’できることを証明しなくてはならず、そのための訓練として一日八千歩歩くことを指示されている人間がいることを思った。

 家に帰ったら、アキが迎えてくれた。「どうしたの、ひどく疲れちゃった顔をしているわね。かわいそうに」と言ってたが、全くそのとおりだったな。あれだけやりたいと思っていたキャンプだとかは、もう馬鹿たことのようにしか思えなくなっていた。部屋に戻って長崎写真を見返すと、どれもこれも大したことのない写真しか見えなくて、すごい驚いたな。

2023-04-17

23卒女が就活を振り返る

就活必要ものって結局なんだったんだろうねって話。

ガクチカなし、ES適当に書いた。

背は低くて、太ってる。BMI普通より上。誰が見てもチビデブ。顔は可愛くない。彼氏なんて出来たことがない。

実家は太くない。狭いマンション家族で住んでる。家のローンは無理な組み方をしてて貧乏大学では奨学金貰ってた。中高は特待生授業料無料だった。

スマートフォン大学入ってから初めて持ったくらいには貧乏な家。

良いところと言えば頭が普通よりちょっとだけ良いことくらい。

頑張って受験して入った名門高校で虐められて過ごした。

小中高大含めてリア友なるもの存在しない。

いつもネットの知り合いと遊んでた。

国立大学には落ちたか都内の名門私立大学に入った。

本を読むのが好きだったか文学系を専門にやれる学部に入った。

最初は誰かと仲良くなったりしたけど、次第にハブられた。二年の夏くらいかな。コロナ禍も関係してたのかも。

悪口言われたしブロックされたりした。

三年になって対面になったけど、同期全員からハブられてて、四年まで孤独に授業を受けた。

テスト相談とかもしたことがない。一人で乗り切ってた。

教職をとろうかと思ってたけど面倒くさくなってやめた。

バイトも1年ごとに変えてた。コロナ大学リモートになったか大学近くでバイトするのアホらしくなった……みたいな割と普通理由で変えた。

同人活動をずっとやってて、授業中に原稿やるようなゴミカス女だった。(友達がいなかったから気にせず書いてた)

留年するわけにはいかなかったし、奨学金を貰っている以上はちゃんとしなきゃなぁって授業は真面目に受けてた。授業に欠席・遅刻したことない。落単もしたことない。

成績も良かったよ。GPA3以上だった。

でも院に行くほど研究真剣ってわけじゃない。何となく研究内容を決めて何となく研究してた。

私の人生の中心は推しカプと同人で、それ以外のことはしたくなかったか資格とかは全く取らなかった。

もちろん免許もない。

インターンなんか行くわけない。

特技もない。誇れることなんか何一つなかった。

大学四年 三月

同い年のネ友が就活を始めている気配を感じたが同人活動をしていた。

大学四年 四月

4/1に就活を始める(各サイト登録)。

その時に自分の状況を知って、焦った。エントリーシートって四月よりも前に出すんだって初めて知った。

公務員勉強もしてなかったけど、血迷って公務員に応募もした。その後公務員参考書とか過去問とかを入手してちょこちょこ勉強した。

中小企業ならどこかには引っかかるだろくらいのテンションで生きてたけど業界とかも何も分からなくて、コミュ障から営業は嫌だなー事務がいいなーくらいの気持ちで色々探して適当に応募した。

ESはその場で適当に考えたものを出てた。ガクチカに関しては「授業を真面目に受けました。成績が良いです」というネットでは見たことのないガクチカを書いた。

リーダー経験なんてないし、バイトも頑張ってないし、賞も貰ったことない。人に誇れることなんて何も無い。

もう何も分からなかったかエージェントに手当り次第登録した。

学歴は良いかチヤホヤされたけど学歴しか見られてないのだろうなと思って軽く病んだ。

エージェントから「ここはどうかな?」と紹介されたもの全てに応募した。とりあえず説明会とかも沢山出席した。webのものだけ。

オンライン説明会は全く聞かず同人原稿を打ってた。

ESは落ちるものもあったけど、通るものもあった。

ESが通ったらSPIが始まった。SPI中学受験をしていたし文学をやっていたか結構楽々で解けた。これが大きかったかな。SPIは通らないことがなかった。

そこから面接だったんだけど、業界研究なんかしてなかったし、応募した職種についてもよく分かっていなかったから変な応対ばっかりだったと思う。

酷かった。

数回目で学習して、それから自分のボロを出さないためにあえて自分の話を沢山した。相手に隙を与える訳にはいかないと思ってた。

就活アカウントを覗いて、まだ内定ない人が沢山いるなと安心感を得るという行為をしていた。

応募した会社20くらいかな?

グループディスカッションが吐くほど苦手だった。終わったあとに一人で泣いてた。辛かった。

でもグループディスカッションは大体通った。謎。

大学四年 五月

GW二次元関連のイベントが沢山あったか就活はしなかった。

応募した20会社ほとんどが私を面接まで上げてくれて、そこから面接三昧だった。

一社、私の面接を一回分飛ばすと言ってくれた会社があった。理由は未だに分からない。

その会社二次面接飛ばした最終面接でも自分の話を沢山した。その会社エージェント経由で応募しためちゃくちゃ有名な会社だったんだけど(普通日本人なら誰でも知ってる)事業内容をよく知らなかったし、最終面接の時、自分の応募職種も知らなかった。

自分の話っていうのは実は趣味の話で、偉いおじさん達にアニメの話を一方的にしてた。人事のおじさんは苦笑いしてた。

緊張すると吃るんだけど、推しの話とかアニメの話とかなら流暢に話せるから、とりあえず趣味の話をした。

最終面接落ちただろうなーと思ったけど、何故かその面接最後に「是非あなたと働きたい」みたいなことを言われて、好感触?と不思議に思った。

他にも最終面接に進んだ会社があって、5/15には私は三つの内定があった。

しかも三つとも勤務は東京で異動無し。超大企業大企業中小だけどかなりデカ事業をやってる、みたいなラインナップ。

大企業面接を一回分スキップしてくれたところ。

大企業普通内定をくれた。CMたことあったから応募しただけで今でもどんな仕事をやってるのかよく分かってない。

中小のところは徒歩圏内本社があったから応募した。最終面接が終わったあとにその場で「内定です」って言われて拍子抜けした。

フルリモートで年間休日の多い超大企業で働くことを決め、その後の大学生活を同人活動に費やした。

詐欺かな?って思ってたけど私は今その超大企業で働けてる。

本当にホワイトで、年間休日が沢山あるし、残業も私が配属されたところでは全くない。

研修もじっくりあったし、職種事務。フルリモートで、フレックス

就活垢を見て安堵していた名残でリストがまだあって、23NNTを謳っているアカウントを沢山見た。

あの人たちと私の違いが分からない。

しろあの人たちの方が受かりたいって熱意があったと思う。私は民間無理なら公務員になろうって思ってダラダラやってた。

エージェントのおじさんが超大企業に対して「プッシュしておきますから!」みたいなこと言ってくれたんだけど、それが響いたのかな?

相変わらずコミュ障で、社内の新入社員研修でもアワアワしてばっかり。どうして採用されたんだろうな。

学歴だけは良いけど、本当にそれくらい。

とりあえず、私は内定のうち二つはエージェント経由で貰えたから、今から就活やる!って人にはエージェントを勧める。本当に感謝してる。

就活垢の人達ってエージェント嫌悪してるイメージがあって(そういうツイートをよく見かけた)、夏になってもエージェントを利用してない人とかいたからどうしてなんだろう?と思う。

いい人だったけどな。私の学歴が良いからかな。

私は就活のことを何も分かってなかったけどすんなり内定が出たから、結局は運なのかなぁ。

就活中はメイクのこともよく分かってなくて、眉毛なんてボーボーだったのによく内定が出たよなぁ。

ちなみに新入社員の中でもうハブられてます

(LINEグループ存在を教えられてなかったし、未だに入れてもらえていない。対面研修の時のお昼ご飯も一人で食べた)

ここまで書いて皆様も分かると思う。文章から滲み出てると思うけど私は本当に人間性問題があるタイプからマジでどうして私よりも普通社会で生きていて、ちゃんとした実家で、友達恋人がいる人が内定出てないのかが分からないよ。

【返信】

>>お前たちのことは1ミリも興味ないが私を見て見てって感じやな 押しの強い営業畑にはよさそうな気はする

まあそんな感じかも。私っていうより私の好きな物だけど似たようなものか。

自分会社商品オタクになったら才能が開花するかもしれない。気づかせてくれてありがとうね。

初対面の人と話すと本当におかしくなるし軽めの吃音があって上手く喋れないから今は事務で良かったって思ってる!電話なら対面じゃないからスラスラ喋れるんだよね。

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