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はてなキーワード: 太平洋戦争とは

2024-07-23

anond:20240722192832

近代日本ほど、歴史解釈が極端にフラフラしている国はないと思う。

日清戦争日本大国である清に勝利列強の仲間入りを果たした(日本が正しい)

日露戦争大国ロシア有色人種日本勝利した(日本が正しい)

第一次世界大戦東アジア盟主である日本ドイツ植民地占領した(日本が正しい)

太平洋戦争日本軍国主義に染まって敗北した(日本が悪い)

朝鮮戦争:米ソ冷戦最前線朝鮮半島を進攻する国連軍を、日本前線基地として支援した(日本が正しい)

ベトナム戦争日本アメリカ軍後方支援として基地提供したが、アメリカ軍撤退した(日本は正しくも悪くもない)

湾岸戦争日本憲法9条の制約から金だけ出して兵力を出さなかった(日本が悪い)

2024-07-20

歴史上の事件で一番面白いのは

どう考えたって、満州事変太平洋戦争GHQ統治過程以上に面白いコンテンツなんか無いんだよな。

貨幣経済の導入により貧窮化していく農村出身者が、素朴な農本主義を抱いたまま陸軍に入って、テロリズムに走っていくのが面白い

陸軍士官学校を次席で卒業した超エリートでありながら、日蓮主義に傾倒して満州事変を起こした石原莞爾(著書のタイトルは『世界終戦論』 !)なんかは個性的過ぎて面白い

満州国なんか政府予算が付かなければ一巻の終わりなのに、手練手管を尽くして最終的に予算を付けさせてしまうのは、政治が上手すぎて面白い

・ よせばいいのに欧米列強利権が渦巻く中国国内で、じりじり勢力を拡大し、一触即発状態になりながら、陸軍内の勢力いから拡大路線を止められず、結局太平洋戦争に繋がってしまうのが面白い

陸軍の中でごちゃごちゃやってたところに松岡洋右が現れて、日独伊三国同盟日ソ中立条約をぱんぱんと決めてきてしまうのがすごくて面白い

戦後統治に来たGHQメンバーにごりごりのマルクス主義者が多く、マルクス主義の影響を受けた政策ががんがん実施されたというのも面白い

熱い、熱すぎる。これに匹敵するような面白いコンテンツがあれば教えてほしいものだ。

anond:20240720202413

まあ、もう負け確ですなんて思ってても立場上言えんから

ひたすら失地しまくってて太平洋戦争末期感ヤバイけど

2024-07-06

たなぼたの国”

2件

韓国は「たなぼた」の国 - なんでもブログ

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https://ven06727.blog.fc2.comblog-entry-1075

韓国は「たなぼた」の国 (2015/06/10); 韓国日本軍事的脅威」 (2015/05/30) · 欧米日本研究者も赤く染まっている (2015/05/07) · 「日本海軍は竹島位置を知ら ...

日本戦争太平洋戦争)に進んだ道のり?

教えて!goo

https://oshiete.goo.ne.jp › ...

どちらにしても、超たなぼたの国を手に入れたのは、中東と違う麺ですかね。 しか民間人の基礎学力は、異本の優れた教育制度のおかげで、飲み込みが早く、みんな良く ...

2024-06-30

anond:20240629213013

https://ja.wikipedia.org/wiki/蓮田善明

陸軍中尉でもあった蓮田は、太平洋戦争時の出征地・イギリス領マラヤジョホールバルにおいて、敗戦直後の連隊長の変節ぶりに憤り、隊長を射殺。その直後自身も同じ拳銃自決した

蓮田善明は16歳の三島由紀夫の出現を〈悠久な日本の歴史の請し子〉〈われわれ自身の年少者〉と祝福し、

〈悉皆国文学の中から語りいでられ[霊のやうなひと〉と紹介するなど、

三島は「親炙」した蓮田から、「やさしさのみを享け」、その印象は「薩摩訛りの、やさしい目をした、しかし激越な慷慨家」であった。

そして蓮田の説く鋭く犀利な〈皇国思想〉〈やまとごころ〉〈みやび〉に三島は強い共感を持ち、

敗戦と共に自決によつてその思想を貫き通した」人物として三島の中に刻まれ蓮田実践死生観三島の生涯に強い影響を与えた。

蓮田が2度目の召集の際、まだ若かった三島に「日本のあとのこと」を託したとされ、蓮田から託された「大事もの」は、

歳を重ねるごとに三島の中により強く復活してくることになった。

2024-06-27

anond:20240627211806

市民の女についてそこまでいうんだっったら

当時国家元首だった天皇戦争責任についてどう思ってんの?

もしかして天皇戦争責任はないけど、選挙権も何もない女にはあったとでも?

 

お前の頭の中じゃ、女が日露戦争やって太平洋戦争はじめて、男を操作して、戦争に行かせたんか?

そいつはすげえや

新しい教科書作らないとな

今の教科書全部間違いだわウケる

 

今すぐその謎能力使ってお前をガザウクライナ行きにしてやるよww

2024-06-09

anond:20240606184619

ブコメに返信

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20240606184619

自衛隊は、いざというときは逃げる市民戦車で踏み潰してでも戦うみたいに言われたりもするけど、案外本当なのかも。

基本的にそのつもりは無いですし、邪魔からと踏みつぶすのはコスト高いので避けたいです。

ただ、一義的に、住民避難自治体仕事ですし、避難がうまくいかずに巻き込まれリスクはあると思います

そのリスク絶対回避したい場合は、防衛線国外に置くか(まあ、太平洋戦争みたいに結果的にうまくいかないでしょうが)、そもそも軍事的威迫を伴う要求は無条件で飲む(ただし、ある国の傀儡になれば、別の国の侵略をうけるリスクはある)という選択肢しかいかと。

首里から喜屋武半島撤退した段階で避難していた住民を大量に巻き込むことは自明だったので、この現地司令部判断については批判があって当然。ただ、相手米軍ソ連軍(またはPLA)かで正解は変わると思う。。

これは、同意します。

首里が落ちた時点で、軍事的にはほぼ意味のない状態に陥ってましたから、降伏してよかったと思います

長勇の攻勢が無ければ…

ザコの海空は秒殺されるけど俺たち陸の勤皇の志士がニッポンを守る!あとはアメリカさんよろしくお願いします!ってか。うーん戦争に負けたせいで戦前より価値観が歪になっとる。

ザコというか、空港レーダーサイトという固定施設に拘束される航空戦力は初期段階で、少なくとも攻撃正面での活動不可能になるということと、隠掩蔽不可能海上戦力は航空優勢下じゃないと活動できない、という当然のことを言っているまでです。

また、米軍の救援以外でも、相手の攻勢限界空自の復旧、海自活動再開という中での、逆襲も十分に考えられるかと思います

陸軍が敵上陸部隊を釘付けにしている間に、海軍補給線を叩くような連携が出来てたらまだ善戦だと思うけど、どうも陸海の縦割りを良しとしている風潮が続いているようで心配である

その戦争様態にもよりますが、先制攻撃からの大規模着上陸のような場合は、不可能かと思います

海自さんが、CDG級(=E-2シリーズ運用限界)程度の正規空母を何隻か持っているなら、話は変わるでしょうが

住民守らないんだったら存在意義無いのでは?不発弾処理ぐらい?

だと思うなら、EOD残して解体すればいいのでは?

まあ、自衛隊が無い日本列島を、諸外国がどう見るかは面白いとは思いますが。

そうだね、日本空港やらレーダーやら全部が一斉同時に破壊される前触れ米軍が気づかないなら完璧理論だね

当然に、大規模着上陸を伴う戦争では、米軍自衛隊も事前察知は十分に可能でしょう。

しかしながら、その攻撃明日始まるのか、1か月後に始まるのか、あるいは結局始まらないのか、というのは起きてみないとわかりません。

ウクライナ戦争でも「ロシア軍はいつでも侵攻できる」と専門家はみていましたが「いつロシア軍が侵攻するか? そもそも、侵攻があるのか?」というのは、始まるまで誰も答えられていませんでした。

だったら尚更幹部靖国なんか行くなって感じ。現代においても合理的活動してるって正々堂々反論すればいい。カルト尻尾振ってたら日頃の言動にも疑いが持たれても仕方ない。

これは本当にそう。靖国クソ食らえと、私は思う。

だが、靖国以外に、自衛隊員に対して「祖国のために笑って死ね」「お前らは正しい」と言ってくれる存在が無いので、それに依存するしかない。まあ、戦後平和日本において、自衛隊は鬼子なんですよ。

濡れた手で電線に触れば、感電するのは当然。と言いながら、それを放置している側を批判もせず、感電している被害者責任転嫁することが認められるなら、社会なんて成り立たないな。冷笑家はアナーキスト

自衛隊が「それを放置している側を批判」したら、越権も越権、下手すりゃクーデターでしょw

軍の本分は戦闘にありとキリッと冷笑ムーブ決めるなら、「勝てもしなかった軍隊が偉そうにフカすな」という批判も甘受するんだよね?まあ正直に書いてくれてありがとう。従来通り敬慕も信頼もしなくて済みそうだ。

はて、自衛隊は「勝てもしなかった軍隊」だった記憶は無いのですが? そもそも戦争してませんからね。旧軍の後継組織厚生労働省社会・援護局ですし。

幹候・幹部を騙らない点だけは好感が持てます // 降伏勧告黙殺して住民多数が無駄死にした上に、司令部が軒並み自決戦死でも「善戦」なら、何でもありですね。ゴキブリ退治のために家ごと全焼させても問題ナシ!

司令部が壊滅しても、有効な遅退作戦が出来たのは善戦だと考えます

あと、常に敵は降伏勧告してくるので(ロシアウクライナ降伏勧告をしている)、それを真に受けるのは無いでしょう。

沖縄は捨て石、時間稼ぎに使われた」と発言したら「大和を送ったり、沖縄を護ろうとしていた」みたいな反論死ぬほどくるが、こうした文脈だと「時間稼ぎ出来たので善戦(キリッ」みたいな掌返し辟易してる

私は、沖縄が捨て石だったことを否定しませんよ?

ミャンマー軍政権民間人への加害はグロテスクものに違いないけど、ミャンマー政治不安定したこと重要な一因は、太平洋戦争時の日本侵略なんだよなぁ…

連合軍日本軍双方の戦闘空襲、現地の人を強制労働させるなどの行為戦争に起因する飢餓や病で1020万人が死亡したとされている。

さらにこの戦争日本占領によって、民族間対立が促進され、農業産業破壊され、インフラ被害が生じ、戦後復興が困難になるは、内戦の引き金が引かれるはで良いことなんて何も無い。

日本アジアにもたらした厄災、こんなんばっかだよ

2024-06-06

陸上自衛官だけど、沖縄戦善戦だというのは妥当

陸自沖縄戦善戦した」 幹部候補教育方針に 住民被害に触れず識者が批判 市民団体の開示請求で判明

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1373064

この記事について。アホみたいなブコメが並んでるので、元陸上自衛官増田が、沖縄戦善戦と考える陸上自衛隊の考え方を説明するね。

なお、増田は元陸上自衛官だけど、政治的にはリベラル寄りで歴史修正主義戦前の美化には反対の立場だよ。

軍隊は一つ前の戦争に備える

軍隊というのは、一つ前の戦争に備えるという習性があるって言われているし、まあ、どんな仕事でも普通にやってるとそうなる。

陸上自衛隊で言えば、太平洋戦争島嶼戦)と日中戦争。で、日中戦争ゲリラ狩りの治安戦と、弱い中国軍相手無双みたいな感じで、(侵略戦争しない限りは)あんまり参考にならない。

太平洋戦争島嶼戦はというと、陸軍は敵上陸直後の脆弱状態を狙っての水際撃破を狙ってたんだけど、これは艦砲射撃戦車揚陸艦艇などの存在でさっぱり上手くいかなかったもんですな。あと、(クソ役立たずの海軍のせいで)海上交通路が絶たれて餓死というのが多かったけど、まあ論外。

で、逆に、うまくいったパティーンが、ペリリュー、硫黄島沖縄で、これは堅固な築城による陣地を構築し、艦砲射撃や爆撃を無効化、寄せてくる敵は緊密に連携した陣地で削り倒して遅退するってやつなんですが、めちゃくちゃ上手くいった。例えば、圧倒的に優勢な敵に対して、嘉数高地とかで善戦しまくったわけです。あ、湾岸戦争の73イースティングの戦いでイラク軍が似たような反斜面陣地やろうとしたけど、うまくいかなかったみたいです。まあ、準備不足だったし砂漠からムズいよね。

ただまあ、これは、戦略的に見れば防衛時間稼ぎにしかならんかったわけですが。

専守防衛本土決戦

で、戦後

わーくには、専守防衛という政策を取るようにしました。その結果、軍事的には本土決戦しかないということになりました。

海上自衛隊航空自衛隊がいるじゃないかという向きもあろうかと思いますが、空自さんは開戦初期に無力化されますだって空港レーダーサイトバレバレなんだもん。ミサイルなどのスタンドオフ攻撃やゲリコマで臨終です。で、海自航空優勢が無い場所で動けないので役に立ちません。だから陸上自衛隊は、空自さんが空港を復旧させて、移動警戒隊を展開して、敵の航空戦力が疲弊するまでの間、あるいは米軍が助けに来てくれるまでの間、航空優勢が無く、兵力に劣る中で、本土決戦地の利を生かして、なんとか粘れってことになります

陸上自衛隊のやりたかった戦争

そんなわけで、陸上自衛隊冷戦期において、沖縄戦を範にとるドクトリンを考え、そのための準備を営々と積み上げてきたわけでありんす。音威子府で2師団は壊滅する予定でしたが、師団自決予定地が決まってるという冗談があったぐらいです。

そんで、国民の皆々様におかれては、専守防衛という政策を取り、かつノーガード戦法ではなく自衛隊を設置している以上、当然に本土決戦覚悟しているはずで、屍山血河でキルレシオ100対1でも徹底抗戦してくれるはずなんですよね。

それは嫌だっていうなら、ノーガード戦法でどっかの国の庇護下(なお、侵略者平和主義byクラウゼヴィッツなのでなんでも言うことを聞く必要があり)に入るしかないっすね。ワシはリベラルから独裁中共はいやだけどね。

下級のアホ元陸の追記

だーかーらー、国民にはノーガード戦法でも対外侵略でも「専守防衛本土決戦」以外のオプション自由にあるの。主権者サマなんだからさぁ。

のしもべは、プロフェッショナルとして与えられた条件で最適解を求めるだけなの。というか、それ以外を考えてはいけないの。ましてや、政治的決断について実力組織が考えるなんてもっての外なの。だから、大モルトケの言う「いいえ、ただ私は軍事上の問題のみ気にかけているのです」って回答しかできないよーん。嫌なら防衛省設置法を廃止すりゃいいんですよ。

2024-05-30

何で開国せず本土決戦しなかったの?

真の愛国烈士日本人として黒船に白兵強襲をかけペリーの首を切り落とそうという気概はなかったの?

太平洋戦争敗戦欧米主導憲法確立を待つまでもなく家父長制伝統日本国家は腑抜けていたのでは?

2024-05-18

手取り17万くらいでずっと何年も働いてたんだけどなんやかんやあって手取り32万くらいのところにうまく潜り込めることが出来た。

仕事は今のほうがクソみたいに楽。体感比でいうと手取り17万のときに32万もらってるほうが正しい感じがする。

まえは仕事が終わったら疲れ切ってて家帰って風呂入って飯食うので力尽きてたけど今は夜ふかしするくらいの余裕がある。

お金のことを以前に比べて考えなくて良くなりストレスがたまらなくなった。

まえはずっとカネカネと考えてたような気がする。

慢性的食糧不足だった太平洋戦争のころの生活を綴ったエッセイ日本作家が食い物のことで頭が1杯になっているのを読んだことををふと思い出した。

昨日洗濯機が壊れた。

ちょうど休み前だから明日新しいのを電気屋さんに見に行こう。

普通に思えるのが楽。

前だったら、ああお金どうしよう…と考え込まなくてはいけなかった。

普通に生活してたら貯金出来て必要ものがあったら買うことが出来る。

そういう生活に値する人たちが、たくさんいるのに報われないのはやっぱりおかしい気がする。

2024-05-17

フェミニスト大嫌いな人こそ、特権階級の女様が主人公ドラマ、虎と翼を見るといい

なぜなら主人公は「ひたすら恵まれている」ハイポジションリベラル女子」だから。日頃から女はズルいと怒り呆れがちな人たちが真っ先に鼻で笑うタイプの恵まれた女だから

ドラマ主人公の寅子は、投資銀行に勤める父と良妻賢母の母という大正昭和初期のアッパークラスの、それもリベラル色の強い理解あるご家庭に生まれて、その潤沢な社会資本を余すことな享受して弁護士の道を自由に邁進している。そして勉強大好きで周囲が態度を変えるほど頭が良く生まれついてもいる。そして子供のころから正義感がある。家柄が良くまっすぐ育った明るい優等生

大学に行っても目立つタイプ、拗らせミソジニーを発動する拗らせエリート同級生男子が、いつの間にかそのまっすぐな人柄にやられて好意を抱いたりする程度にはモテる

寅子の家には、父が面倒を見ている司法試験合格を目指す書生がいて(アッパークラスのご家庭ならでは)この書生とも「私たち同じ道を進む仲間よね」という異性友達ムーブをぶちかましているが、書生は寅子に片思いである。そしてこの書生よりも寅子の方が圧倒的学力がある。要するに立場的にも、恋愛的にも経済的にも非対称性が生じている年上の男性を寅子は「異性の友人」として遇している。中々のタマである

寅子は、前述した好意を抱かれていた拗らせエリートに「彼女結婚してくれとはいえない、彼女の夢を奪うことになるから」と思われて振られてしまうのだが、それまでどっちつかずの態度だったくせにいざ振られるとショックを受けたりするし、せっかく弁護士になったのに依頼が来ないのは私が結婚していない(社会的信用がない)からだ、と思いつき慌てて縁談を探してもらうがうまく行かない。そりゃそうだ。

ところが助け舟で、寅子に片思いしていた家の書生から結婚をしたいと言われる。渡りに船逃げ恥のような「条件偽結婚」だと思い込みスピード結婚を承諾するが、前述のとおり書生は寅子に片思いしていたわけで、初夜にぬいペニ状態となる。かわいそうな仲野太賀…。

と、寅子の痛さを中心に4月ドラマが始まって今日までの1カ月半を振り返った。フェミニスト嫌いの諸氏や、女はずるいと常々思っている諸氏が叩き放題の「豊かさという下駄を履いて産まれた恵まれた女様」それが寅子である伊藤沙莉が演じていなかったら大変なことになっていたと思う。

だが伊藤沙莉の演じる寅子はとっても魅力的である

「虎と翼」は、現代問題昭和初期の物語に練り込んでいる疑似歴史感が臭うドラマだが、一方でモデルになっている三淵嘉子は実在の人で、ドラマにおける寅子のキャリアや背景はモデルのそれをなぞっている。恵まれリベラルな家に生まれ弁護士になり、戦争時代突入し、色々あって戦後日本初の裁判官になるスーパーウーマンである

ドラマの寅子も恵まれた家に生まれ、厳然とした性差別がある世界を、明るく、元気に、強気に突き進んでいく。そして突き進む中で彼女は、自分が周囲と比べ恵まれていること、「自由選択ができるという」下駄を履いて生まれてきたことを徐々に自覚していく。

寅子が持って生まれた豊かな資源は、裏返せば、女に人権がなかった時代には、ここまで特権的に恵まれてなければ法曹界で働く道を切り拓くことができなかった、ということの証左だ。そしてこれを現在に照らせば、形式上男女平等になった現在の女は寅子に比べれば矜持や頑張りが足りない、という振り返りもできるし、現在でもまだまだ形式的しか男女の機会平等は達成されていないよなと振り返ることもできる(医大入試における性差別不正はつい最近出来事だが、あの時は差別だと批判する意見と、女はズルいから消耗が強い診療科を選ばないため合理的配慮だという意見に二分されていた)。

これは、女性人権がなかった頃を引き摺って今も残る男性優位の古い価値観を、改めてマーカーでなぞっていく作業であり、同時に現代の女が抱える特権性の問題も照らし出す作業でもある。

そしてドラマの中では、現代にもしっかり残っている、個人幸福を削るような価値観を改めて再発見することになる。

結婚しなければ社会的信用が得られない」、「エリート男が生きていくには従順に従う女が必要」、「女の弁護士なんて信用できない」、「自分より優秀な女は生意気で目障りだ」、「適齢期を過ぎると縁談がない」、「人は生まれた国や家や身分に縛られる」、「平等を求める声は不平等利益享受する側には届かない」、「上品批判下品な妬みには勝てない」、「お金がないと社会的意義の高い仕事につけない」などなど。昨日どこかのSNSでだれかがぼやいていそうな内容である

これらは女だけではなく、男も同様に削られる呪い価値観である。学友たちはこの呪い価値観によって法曹界で働くという夢を立たれていき、寅子は弱い立場に置かれた人を助けたいという正義実践に加えて、諦めなくてはならなかった仲間への思いを「使命」として背負う人生を選ぶことになる。

平等と戦うに十分な恵まれ武器を持って生まれて、更に先駆者の使命を背負った寅子は、おそらく来週から戦争ターンではどんどん「恵まれていたもの」を奪われていくことになるのだと思う。世紀の愚戦・負け戦の太平洋戦争ってそういうものだったから。男は戦争に行くし残った老人や女子供は空爆さらされる。男も女も人がたくさん死に経済活動は退潮する。

その時でも寅子は「正義」と「使命」をもって生きていくのだろうと思う。モデルの三淵さんは生き残ったし、何しろドラマ主人公なので正義や使命は捨てないだろう笑。

たくさんのものを奪われてなお「正義」と「使命」を失わない女がどんな生き方をするのかのドラマを私はとても楽しみにしている。

そして、形式上の機会が平等になった世界で、これまでずっと恵まれていたはずのものをどんどん奪われ不満が溜まっている人たち、「女は狡い」、「現代の女は特権階級だ」と思っている人こそ、奪われても正義と使命を捨てなかった人のドラマを見てほしいと思う。

フェミニズムドラマくっさー、と思う人も多かろうが、お勧めしたいのには、単純にドラマとして良くできているのもある。

寅子は「戦う女戦士」みたいな感じではまったくなく、前述通りそこそこの空気読めないわがままな、脇の甘い生き方をしていて、いちいちナレーションに突っ込まれている。ナレーション尾野真千子で、芝居がかったナレーションだがコメディの良い味付けになっている。

寅子の両親や兄夫婦明治家族観(男が働き女は家を守る)できわめて円満夫婦関係に描かれている。一方で嫁姑ちょっとしたストレスも描かれたり。父は帝人事件(疑獄事件)の当事者になり、リベラルエリート父親会社での立場に縛られる姿をシリアスに描いてもいる。

また、法曹界への女性進出を後押しする立場であるリベラル派の教授弁護士がしっかりと性差別をしていてフェミニズムにおける父権問題提示していたりもして、本当に痒い所にまで手に届く配慮がされている。セリフやシーンの伏線もとても豊かでドラマとして見ていて普通に面白い出演者はみな手練れの俳優だらけで演技へのストレスはほぼない。

単にドラマとしても面白いので、ぜひ。

フェミニズムドラマとしての側面については、あまりブコメが集まっていなかったがこの記事分析がとても分かり易かったhttps://bunshun.jp/articles/-/70764 これ読むと「女のためだけのドラマ」じゃないことがよくわかると思う。

ところで最後全然話は変わるのだが、昭和初期というのは実はWWIIジャンプして戦後と地続きになっていたかなり民主的かつ退廃的な時代だったらしい。「富国強兵」を叫んで強国を目指していた大日本帝国から現代にいたるGDPの推計推移をみると「戦争が無かったらこグラフの線が素直に上がっていたのではないだろうか」と感じさせるラインが描かれる(https://www.nippon.com/ja/in-depth/a04003/ 中ほどのグラフ)。まあ実際は戦争しないと色々糞づまっていたわけで後付けの皮算用しかないが。

ともかく、人が自由を求めそして退廃を享受できる程度の十分な豊かさが生まれていたのが大正末期から昭和初期の時代。ちょうど朝ドラで描かれているこの時代は、結構現代に近い時代だったりもする。

しかし、このニッポンドットコム笹川財団由来のかなり右寄り情報サイトなのだが、それでも「高度成長期ストック90年代で尽きてその後の策がねえぞ」という分析になっているのが、ちょっとだけ面白いですね。

2024-05-12

anond:20240507142648

弱者男性まみれの日本戦争して勝てるビジョンがないんだが

太平洋戦争のように、補給もなくゴミのように飢え死にするだけだよ 女も男も

で今度は中国占領されるから高度成長期のようなことは起きない

いい土地は全部中国のもの 若くてきれいな女も中国共産党員に取られる

普通に日本人が滅ぶだけだと思うんだが

2024-05-01

anond:20240501191612

自分的には日本作家というよりは戦争災害体験した時期の作家かどうかが一つの目安だなー

ドレスデン爆撃を体験したカート・ヴォネガットはやっぱり他の作家とは意識が異なるように思えた

なんで太平洋戦争経験する作家とそうでない作家とは別物だし、東北震災阪神淡路大震災経験を経た作家はやっぱ違うところあるんじゃないかなーという感じがある

2024-04-29

政党政治不信とブロック経済化って太平洋戦争前の出来事だったけどやっぱあと十年くらいしたら代理じゃないレベル総力戦やるんかねぇ

2024-04-27

フェミニズムってもしかしてから見ても有利な思想なんじゃないか

今後日本徴兵制が再導入されることになったら、当然女性徴兵することになるだろうから

よく考えてみると、太平洋戦争時代までは男だけが戦わされていたんだよな。

当時はそれが常識だったのかもしれないが、今となってはすごく異常だと思う。

男にとっての男女平等を突き詰めて考えると、「男の負担もっと減らせ」という話になってくる。

女性管理職が増えれば男性負担は減るし、男も女に経済力甲斐性を求めるのが当たり前の価値観にもなる。

女性経済力発言力が増えれば男にとっても不利なこともあるかもしれないが、トータルで見れば昔の男性優位社会よりもずっといいのではないか

2024-04-24

anond:20240424100816

横だけど都合のいい情報を与えられてたのってかなり後半の方で1930年代とかの戦争始めた当時は戦争やれやれって国民が言ってただろ。反対派の家に石とか投げるレベル衆愚

太平洋戦争始まって負けの空気になったら軍部のせいだみたいなこと言い始めたけど国民のもの戦争肯定してた事実忘れて軍部のせいでしかないみたいに言ってるほうが侵略戦争肯定しとるだろ

2024-04-23

anond:20240423105530

国家保護のために自らの身を犠牲にするのは国家における最大のギバーなんだよね

まあ太平洋戦争後の傷痍軍人の方々をホームレス物乞いみたいな扱いしてたヘルジャパンじゃ仕方ないか

2024-04-22

男性自殺の多さで見ると90年代のほうが酷いのに

なんで2024年男性にとっての暗黒時代みたいな扱いをされているんだろう

しか弱者男性が街に出るとカツアゲされるとかの犯罪被害80年代90年代のほうが圧倒的に酷かったんだけど

オヤジ狩りとか

あとおひとりさまに対する差別も昔は酷かったけど今は何も言われなくなってると思うんだけどね

なんか過去男性がどれだけ酷い扱いを受けていたかを忘れてない?

太平洋戦争中の兵士の扱いの酷さとかも含めて

着々とマシになっていってんのになんで今が最悪の暗黒期みたいな認識してんの?

2024-04-19

anond:20240419210833

物資を小分けにすれば上陸出来るところならどこからでも運べるやろ。

太平洋戦争とき小さい島を巡って双方戦ってたの忘れたんか。

2024-04-14

太平洋戦争ウクライナ戦争の期間

ウクライナ戦争は現時点で長期化で戦意が下がるような様なのに

太平洋戦争はこの1.5倍ほどやっててうわぁって思った

体感としてこのくらいの期間、戦争やってたんだって感じる経験ってあまりないよね

太平洋戦争 1941年12月1945年8月 3年8カ月

ウクライナ戦争 2022年2月~  現時点 2年2ヵ月

2024-04-09

日本太平洋戦争に負けてよかったと思ってるんやが

そんな考えがあるなんて思ったことない奴がいるんかね?

あ、この話↓な。

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/blog.tinect.jp/?p=85975

「多くの人命と国を失った敗戦からすら学べていない」って書いてるということは、筆者は勝っていればよかったという前提を感じさせるけど、いやいや敗戦してよかったやん、非民主主義国家が潰れて民主主義国家が出来て最高やったやん、としか思わん。

学ぶことといえば、敗戦最高!むしろなぜもっと早く敗戦させられなかったかという点やろ。

勝ってどうするんや?

天皇さん中心で神様扱いで、国民はそのためのコマで、軍部主導型政治で、帝国主義侵略しまくって、そんな国は負けてよかったと思ってるんやけどな。

自由のない国に生まれ育つ羽目にならなくてよかったと思っとるぞ。

というわけで、大日本帝国みたいなクソ国家敗戦して当然やろ。

民主主義国家を勝たそうとするな。

2024-04-08

太平洋戦争で日米双方の死者を弔うのも大事だけど、日本侵略と戦って死んだアジア各国1,000万人以上の人たちにも弔いを忘れてはならない

侵略戦争は永遠倫理的敗北を生む

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