「夢野久作」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 夢野久作とは

2018-03-09

名作の書き出しを疑問文にすると間抜けになる

国境の長いトンネルを抜けると雪国でしたか

川端康成雪国』)

 

吾輩は猫ですか?

夏目漱石吾輩は猫である』)

 

恥の多い生涯を送って来ましたか

太宰治人間失格』)

 

長い歳月が流れて銃殺隊の前に立つはめになったとき、恐らくアウレリャノ・ブエンディア大佐は、父のお供をして初めて氷というものを見た、あの遠い日の午後を思い出しまたか

ガルシア・マルケス百年の孤独』)

 

ロリータ

ウラジーミル・ナボコフロリータ』)

 

きょう、ママンが死にましたか

アルベール・カミュ異邦人』)

 

新幹線から在来線への乗換口はすぐにわかりましたか

東野圭吾真夏の方程式』)

 

泰平ムードという言葉がありますか?

澁澤龍彦快楽主義哲学』)

 

本を書く人なら誰でも、読者が自分の本から得た知識をどんな場面で活用するのか、頭の中に思い描いていますか?

ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』)

 

われわれの誰もが知っているように、人類社会歴史世界のさまざまな場所でそれぞれに異なった発展をとげてきましたか

ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』)

 

国語教師平塚静は額に青筋を立てながら、俺の作文を大声で読み上げましたか

渡航やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』)

 

葉、茎あるいは根の中に貯水組織が発達して多肉化した植物総称して多肉植物と呼びますが、園芸界では、同様の特性をもちながらサボテン科に属する約5,000種(含園芸品種)の植物を「サボテン」と呼び、サボテン以外の種類を「多肉植物」と呼んで明確に区別していますか?

平尾博/児玉永吉編『サボテン多肉植物ポケット辞典』)

 

もっと他に間抜けものはありますか?

 

【追記】

 

…………ブウウ――――――ンンン――――――ンンンン………………って何ですか?

夢野久作ドグラ・マグラ』)

 

もう数年前になるが、わたしイタリアを旅してましたか

ベンジャミンコンスタン『アドルフ』)

 

井上さん、お届けもので――すか?

浅野いにおソラニン』)

 

ダンボールの空き箱は、縦、横、それぞれ1メートル、高さ、1メートル30前後のものであれば、どんなものでも構いませんか?

安部公房箱男』)

 

ある灰色にくもった日のことですか?

トーベ・ヤンソン『たのしムーミン一家』)

 

本書を手にとってくださり、ありがとうございますメンタリストDaiGoですか?

メンタリストDaiGo『人を操る禁断の文章術』)

2018-02-12

anond:20180211143325

自分は(娘だが)父親に「あしながおじさん」を進められたときはこういう恋愛小説に興味がなく、なんでこんな他人(年上のお姉さん)の手紙をえんえんと覗き見などしなければならんのだとおもった。

今となってはもちろん、ツンデレなおじさん(金髪碧眼の若い男性である執事ジャービス坊ちゃんとかよばれているええとこの子である)がとてもかわいいですねという生ぬるい目で見ることができる。

 

あと濫読家で妹がうるさい家だったので暇つぶしもかねて小学校中学校の900(日本文学世界文学)のあたりはありったけ読んだ。

3冊まで借りられたので、シリーズ化してあればなんでも読んだ。(全集でないのは毛色が違う取り合わせになるので選ぶのが面倒)

ねしょんべん物語落語全集世界創成童話南洋一のルパンシャーロックSF全集トリフィドコバルト文庫氷室冴子星新一も、まあ背表紙が同じ色の版型同一の本が棚に並んでいれば(そしてだれかに先に借りられていなければ)すべて読んだ。

しか他人の「心理」とか「日常」とかを追跡する面白さは大きくなるまでなかなか感じられなかった。夢野久作なんか心の中の話しかしてないけどおもしろいので小学校で読んでたらショックだったかもしれないな。いやそうでもないか

ルナールさんのにんじんオチはそれでいいんかい。でも、ちょっとわかってしまった。2chから流行った毒親文学の走りだね。

小公女ポリアンナアニメチャンネル権を主張する妹たちがいたために見ることはなかったけど、成人してから読むと強烈だな。「よかった探し」というミームをつくったのこいつやで。

赤毛のアンテレビで見れた。今見ると馬車とかやはり宮崎動画だけあって木漏れ日とか子供向けなのにめっちゃがんばってる(そして低予算なのでたぶん子供の時はわかってなかった)

やっぱり古典面白い。生き残る理由がある。

 

そのあとお小遣いが増えて漫画が買えるようになりSF少女漫画コバルト文庫も好きなだけ変えるようになり(少女向けsf漫画の出始め)、ウィングス創刊に立ち会った。ズッコケはたぶん自分高校ごろでそのあと怪盗ゾロリとかでて自分の子世代だとゾロリは全巻必修だったのかな。アンパンマンも地味な扱いだったと思う。今みたいなポケモンみたいなアニメ作画じゃない水彩っぽい絵本がぽつぽつとでてはいた。児童だとバーバパパ、あと長靴下のピッピ、マガーク探偵団(これもなかなか長い)(しか主人公不細工で絵も今いち)

 

結局、大人子供気持ちなんて忘れてしまう。

子供特定の本を選ばないのは「長い文章がいやだ」「ふりがながふっていない」「文庫本は字が小さい」「挿絵が怖そうに感じられた」といった些細な理由だと思う。

その後の進路は理系なので特に役に立ってはいないよーん。

あと文体はここではあえて男性用にしています

 

追記、そういえばクレヨン王国シリーズは妹がたくさん集めていた。自分誰も知らないさなシリーズ出てるだけ読んだくらいだなあ。

2018-01-21

anond:20180121160406

検索結果 / を切りつけ

に、種豚のお尻の肉を削りとらうとして、尻に庖丁を切りつけました。そのとき、何処からともなく、物の焦げ 小熊秀雄小熊秀雄全集-14 童話集」

ぞれの恰好にふくら味を持たせた上に、色々の模様を切りつけたものですが、その模様も一つ一つ織り目が合わ 夢野久作「押絵の奇蹟」

寄つて手を差延べれば、その鋭利な葉は直ちに皮膚を切りつけて攻勢をとる。幾条もの傷を手の甲に拵へながら 岡本かの子秋の七草に添へて」

3件見つかりました.

2017-10-07

とある女優ダンサーについての雑感

(この匿名ポストは、口下手な俺が近しい人間に近況をまとめて報告するための書き込みなので、「ワケわからん」という人は、無視してほしい)

.

最近ちょっと面白いことになってる。

.

とあるパフォーマー自分アンテナに引っかかった。

ダンサー役者シンガー

.

そもそもきっかけは別の人なんだけど。

別の人ってのは、そうだな……あるところで、超っ絶美形、お耽美系おまけにXジェンダーという、やたらキャラが立ってるモデル役者さんを見かけたと思ってほしい。

そのヒト、ビジュアルと毒のあるキャラを買われてライブや芝居の客演に引っ張りダコで、思わず本人を確認しにライブハウスに行ってみたのよ。

期待にたがわぬ超絶美形だったんだけど、本題はこの人ではなく(いや、このモデルさんも追っかけるつもりだけど)。

そこに、いつも隣でコンビを組んでいるパフォーマーがいて。

聞けば、とある名門小劇団の主力級の女優さんとのこと。

.

「ほんとかぇ?」と最初は思った。

その劇団サブカルとか下北沢とか、そういうのを全然わからん俺でも知ってるくらいの有名劇団で。

旗揚げ公演のときは、ギラッギラのお耽美女優キャストを固めていて、そこにサブカル大好きティーンが「あ~ん、お姉さまぁ~」とかいって群がってるような感じで。

.

で、その女優さん。

いっつも学ラン、学帽のショタ扮装で、ほんとうに純朴な少年みたいなキャラで、セリフ回しもトツトツとしているし、どっちかというと「あ~ん、お姉さまぁ~」とかいって群がってるサイドのヒトじゃね? と思ってた。

あるときまでは。

.

ところがね。

とあるライブゲストパフォーマンスで2人がコンビで出演した時。

ステージが明転したら、黒装束の彼女がいて。

そのままユラっとたちあがって身体を動かし始めたら、いきなり周囲の空気が変わったのよ。

.

もうね。

ダンサー

ダンサー

.

ボディコントロールの精度とダイナミックレンジがハンパじゃない。

スタイルとしては、最初土方巽的な暗黒舞踏系譜かな、と思ったんだけど、見てると洋モノのコンテンポラリーに近い感じ。

.

いやもちろん、そんなスーパー超人じゃないよ。今のところは。

でも、それにしてもね。

あいう動きは、それこそモーリス・ベジャールなんとかカンパニーかに10年くらい所属しないと出来ないんじゃないの? まだ若いのに。

そう思ってチャラっと調べたら。

母娘2代、姉妹そろっての舞踏家ファミリーで、子供のころから母君の手ほどきを受け、美大に進学して上京してからは、もう在学中から現在にいたるまで、

.

個展で踊る

地元美術館で踊る

クラシック演奏会で踊る

有名ミュージシャンのMVで踊る

バーレスククラブで踊る(いや本人は脱がないけど)

海外ボランティアインストラクターとして子供たちと踊る

ミニマルミュージックセッションゲストパフォーマーとして踊る

そして、誰からもお座敷がかからないとき自主活動として踊る。

.

踊る踊る踊る。スキあらば所かまわず踊りだす、踊りの国の踊り姫であることが判明。

(いやマジメな話、ソロフリーランサーってどこで仕事を取ってくるんだろう?)

.

かにも。

その女優さん、最初普通のチンマリした女の子だと思っていたら、ネット上に、背中出しのコスチュームプロに撮ってもらった宣材写真があって。

もうね、肩甲骨自由度と張り付いてる三角筋の厚みが、完全にアスリートのそれ。

ガチ喧嘩したら、たぶん俺が負ける)

いやもちろん、シルヴィ・ギエムみたいに絞りに絞った体型ではないけど、学ランの扮装に完全にダマされてた。

完全に本職のダンサー

.

というわけで、がぜん興味がわいたんで、その“伝統の小劇団”の公演を予約して、行ってきましたよ、もう。

そこで、もう1つ彼女についてわかったこと。

.

もうね。

シンガー

シンガー

.

しかすれた、でもよく伸びるアルトで、ピッチアインザッツガチキープしたうえで、朴訥な少年みたいなキャラクターをいい感じにのっけてくる。

ほぼ本職のシンガー

そりゃもうあれだ、劇団の主力級にもなりますわ。当然。

.

ところで、ここまで劇団女優女優と書いておいて、演技に一言もないのは。

・演技を始めたのは社会人になってからで、経験が足りない。

 だから客演の寸劇とかで短く少ないリハーサルではアドリブがきかない。

 (在学中に自主制作映画に1本出ているらしいが、内容までは知らない)

.

・ただし、所属の劇団ガッチリ稽古をすれば、プロ水準の演技はできる。

 実際、主役級のキャスティングを的確にこなしていた。

 少なくとも、演技といえば映画とTVしかたことのない俺にはそう見えた。

.

という感じ、なのかなぁ。

ダンスになると手持ちの材料ですごい振り付けをするのと対照的

ともかく、その意味ではキャスティングが当て書きとハマり役に限られる感じで、「アクトレス! 超アクトレス!」とは言えない感じ。

まだ今のところは。

案外、早い時期にその域に到達するかもしれないけど。

.

劇団の公演自体はおおむね満足。アートビザール猟奇的な感じ。

ただ不満としては、ダンスシーンがあまりなかったことで。

そこで今度は彼女が時おり客演しているバーレスクチームのパフォーマンスに行ってきましたよ。もう。

.

で、見てきた印象を簡単に書くと、

.

ダンスを見て、

 やはり動きのキレすさまじき。

 どう見てもダンスじゃなくて舞踏だった。BUTOH。

 チップばら撒き、飲み代払いまくりなれど、かぶりつきで見た。元は取った!

.

ダンスが終わって

 話を聞こうとしたら、追っかけが周りを取り囲む(俺も含む)。

 ファンが一杯いて安心した。将来は安泰だ。

 予想以上に饒舌微妙に毒入り)、チェーンスモーク

 あのショタぶりが演技だったのねぇ、大した女優だわ。

.

・なぜ前衛劇団に?

 もともと芝居好き。

 劇団オーナー氏の文芸思想面に共鳴、心酔、ならば何も言うまいキャリアとか。

 少年役への思い入れ

 実験性と思想性の集団ネットで騒がしい品質論は埒の外。

 先輩キャストたちへの熱いリスペクト

.

・余談、『草迷宮』以外にも女力士がいるらしい。寺山修司好みのモチーフらしき。

.

というあたりで。

……興奮冷めやらぬ中、この3ヶ月の自分を振り返る。

自分は何をこんなに、このダンサー(と周辺の人たち)に入れ込んでいるのか?

あれだ。

何が楽しいかというと、若い人たち劇団ライブで頑張ってるのを見ると、その、あれだ。

大森望とか小林よしのりがAKBにハマっているのを「自分の娘みたいな年頃のアイドルに入れあげるって、それはどうよ?」とか思ってたのがね、これが自分がハマってみると、

_人人人人人人人人人人_

> スッゲー楽しいの <

 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

.

そしてね。

この歳になって「和風アングラもいいな」という自分を今さら発見した。

夢野久作とか寺山修司とか麿赤児とか唐十郎とか横尾忠則とか佐伯俊雄とか『ガロ』とか古屋兎丸とか、そういう日本猟奇的世界とは無縁で生きていくものだと思っていたんだけど。

これがねぇ。若い人が過去作品群や事件を掘り返しながら、自分にしてもまだガキだった'60年代新宿世界ガチでやろうとしているのが面白くて。

.

かにもね。

その女優さんと美形モデル氏を起点に人脈をイモづる式に掘っていくと、面白い人たちが出てくるわ出てくるわ。

誰に頼まれたわけでもないのに、全身を蛍光色にペイントして街角にくり出してフォトセッションをやってるギャル集団とか。

どこから出演料が出るわけでもないのに、「調香師の貴婦人助手たち」みたいな架空ストーリーコスプレ衣装合わせをして、参観料を取って企画として成立させてるコスプレイヤーとか。 

.

みんな“何か”になりたくて、

“何か”をしたくて、

でも、それが“何か”はっきりしていなくて。

.

みんな若さにまかせて、アルバイトを掛け持ちしながら、もがいてる。

.

おお! こりゃ、リアル日本版『レント』(と、その元ネタの『ラ・ボエーム』)の世界じゃないのよ!?

いいねぇ。じつにイイっすねぇ。

ひさしぶりに、自分日芸受験したときのことを思い出した。

.

この歳になると、知り合いで創作的なことをやってる人間は、

.

 ・完全にプロとして職業クリエイターになるか、

 ・趣味と割り切って市民オケかに入るか、

 ・その周辺で稼げる分野に落ち着くか(←俺のことだ)、

 ・完全に足を洗って別の仕事を見つけるか

.

どれかになるんだけど、まだ、そのどれでもない状態でやっている、やれている人たちが、まぶしくて、まぶしくて、もう。

.

この女優さんにしてもね。

もし俺に、彼女の才能と若さがあったら、

.

“在学中からプロとしてデビュー、メキメキと頭角をうんぬん”

っていう流れに乗る前に、

舞踏のみならず、芝居にアートパフォーマンスに大活躍

っていう流れに乗る前に、

.

多少無理をしてでも金と時間を作って四方八方にコネのある舞踏家師事して、それをテコに国内でも海外でもいいか名前の通ったダンスカンパニーにもぐり込むことを最優先にするだろう。

その後は、

.

一般人にも名の通ったポジションを取ることを最終目標に、有名振付師ゴーストから経験をつむか、

.

彼女の母君みたいにレッスンプロとして“ダンスを見たい人”より“ダンスを演りたい人”を客にするべく、行政かに売り込みをかけるか、

.

・あるいは、ヨーロッパみたいにハイカルチャー一定需要がある国にイチかバチか、飛び出してみるか。

.

……10年後、20年後も踊っていたいなら、これくらいしか選択肢はないんじゃなかろうか。

.

でも、おそらく、それじゃ満足できない何かがあって、それに衝き動かされているんだろう。

(と思ったら、海外留学が決まったらしい。いいぞ、行ったれ行ったれ!)

.

ま、ともかく。

独立起業という名の引きこもりになって、はやЖ年。なんか世界がせまくなる一方だった自分生活彼女ら彼らのおかげでムチャムチャ彩り豊かになった。

この人たちには、いくら感謝してもしたりないが、直接言うとキモいので、ここでこっそり発言

.

2017-08-30

作家呼び捨て名字名前

筆名に名字というくくりはふさわしくないかもしれないがあくまでも遊びということで。
批評も愛憎も好き嫌いも含めて呼び捨てにされる作家たちがいる。名字だけで、名前だけで、その作家が思い起こされる作家がいる。そこに何かつながりめいたものはないか自分の印象をちょっと羅列してみる。

呼び捨てにしたい名字

大江、石牟礼川端、塩野、志賀、司馬、城山、太宰、三島、谷崎、つか、筒井、星、津本、中上、ねじめ、野坂、灰谷、埴谷、百田、舞条、町田、丸谷、向田、安岡、横溝、横光、池波、伊坂、井伏

呼び捨てにしたい名前

乱歩、独歩、安吾、花袋、蘆花、荷風、らも、昌也、芙美子、一葉、四迷、万太郎、清張、朱門、実篤、春樹、鴎外、漱石、登見彦、ナオコーラ詠美風太郎、一力、周五郎、獏、淳之介、ばなな、鏡花

フルネームで呼びたい

安部公房遠藤周作大藪春彦佐野洋田中芳樹陳舜臣小松左京中村文則恩田陸南條範夫西村健太、馳星周長谷川伸北杜夫東野圭吾平野啓一郎福井晴敏堀田善衛海野十三宇能鴻一郎柳美里夢野久作

特殊

織田作、寂聴(瀬戸内寂聴は無論名前で想起するのだけど、瀬戸内晴美時代作品もあるから

2017-07-05

短編小説書き出し考

僕は小説を読むのは好きなのだ文章を読むのはあまり好きではないという、どうしようもない性質を持っている。

酷いとき最初の一行を読んだだけで本を放り出すこともある。なにか事件が起こる前にだらだらとまえがきのようなものが続くともう読む気が失せてしまうのだ。

なので冒頭ではさっさと本題に入って、その世界に引きずり込んでほしいと常々思っている。

特に気合を入れて臨む長編と違い、軽い気持ちで読み始める短編ではその傾向が強い。

そこでちょっと気になったので短編小説の書き出しをまとめてみた。

【日時型】

これは、れい飲食店閉鎖の命令が、未だ発せられない前のお話である

太宰治 眉山

それは九月初旬のある蒸し暑い晩のことであった。

江戸川乱歩 D坂の殺人事件

それは新婚二年目の夏のことでした。

筒井康隆 傷ついたのは誰の心

【情景描写型】

フロントグラスがいつの間にかまた薄く曇り始めた。

石原慎太郎 完全な遊戯

風があるわけでもないのに、空気の中には埃が混じっている。

中沢けい 入江を超えて

それは、人間の誤った趣味とか定説によって半分腐らせたような肉とは違い、歯ごたえも、血が混じった肉汁も、すんだうまみを持つ牛の肉だった。

宮本輝 暑い

女の髪は緋色でも金髪でもなかった。

中上健次 赫髪

【行動描写型】

少年は重い砂袋のような、この泣きやまない少女を引きずって、雨のなかを歩くのにくたびれた。

三島由紀夫 雨のなかの噴水

僕はくらがりの石段をのぼってきて何か堅いかまりに躓き向脛を打ってよろけた。

小島信夫 馬

ブザーが鳴った時、す速い反応を示したのは男の方だった。

瀬戸内晴美 ふたりとひとり

セザンヌの部屋の男の子は、うらの崖の石垣に蟹がいるのを見つけた。

庄野潤三 蟹

【状況描写型】

よく考えてみると、私はこの二年ばかり、革命にも参加せず、国家家族のために働きもせず、ただたんに少数の女たちと飲食を共にするために、金を儲け、夜をむかえ、朝を待っていたような気がします。

武田泰淳 もの喰う女

Bの家には、もう何代も、あるいは何十代にもなっているかもしれない昔の祖先が死なずにそのまま生きつづけている。

安部公房 家

このところ、やや下火になっているが、先般、戦争中の従軍慰安婦のことが、大騒ぎに騒がれた。

古山高麗雄 セミの追憶

私の姉は、夏休みだというのに実家にも戻らず、両親を心配させています

山田詠美 花火

そういうのは世の中にはよくある例なのかもしれないけれど、僕は妹の婚約者そもそも最初からまり好きになれなかった。

村上春樹 ファミリー・アフェア

【会話型】

「俺はここで死ぬのかな……」

夢野久作 童貞

スプリットタンって知ってる?」

金原ひとみ 蛇にピアス

あなたがたの生活は、人間生活じゃない。天使生活だわ」

中村真一郎 天使生活

「暗いとこですなあ。それにここには四つしか病室がないのですか。寂しいですなあ」

遠藤周作 男と九官鳥

概念型】

暗黒の深淵がこの現実世界のそこかしこにひらいて沈黙をたたえており、現実世界は、そのところどころの深淵にむかって漏斗状に傾斜しているので、この傾斜に敏感なものたちは、知らず知らずのうちにか、あるいは意識してこの傾斜をすべりおち、深淵の暗黒の沈黙のなかへ入りこんでゆく、そして現実世界における地獄体験するわけである

大江健三郎 後退青年研究所

貧乏というものが、ある欠乏と云ったものではないことはたしかだ。

安岡章太郎 愛玩

世の中でいちばん馬鹿ばかしいものは、二つあって、一つは兵隊、もう一つは恋愛だと思うな。

丸谷才一 贈り物

他にもタイプはあるのだが主だったところはこんなもんだろう。

こうしてまとめてみると僕は【状況描写型】が好きなようだ。

この小説は明るい話なのか、暗い話なのか、どういったテーマなのか、いったいどこへ向かっているのかを早々と提示してくれるのはものぐさにとってはありがたい。

みなさんはどのタイプの幕開けがお好きでしょうか?

2017-06-23

日本ミステリ略史

日本ミステリ史をまとめようとしている人を見たので自分でもやってみようと思った。

箇条書きでも大体分かるだろう。あと本格中心なのは許してくれ。

探偵小説輸入の開始

http://fuboku.o.oo7.jp/e_text/nihonbungakukouza_19270530.html

神田孝平訳「楊牙児奇獄」1877

黒岩涙香翻案『法庭の美人』1888

須藤南翠『殺人犯』1888(『無惨』に先立つ創作) "まづ未成品で、単に先駆的なものしか見られない"(柳田泉


黒岩涙香『無惨』1889 "日本探偵小説嚆矢とは此無惨を云うなり"

・"日本最初創作探偵小説" (乱歩)

・「探偵叢話」連載開始(都新聞) 1893 ……探偵実話の流行

ドイル「唇の曲がった男」翻訳 1894

映画「ジゴマ」公開 1911


雑誌新青年』創刊 1920 "第一の山"(乱歩

・当初は翻訳を重視

横溝正史(1921)、水谷準(1922)、甲賀三郎(1924)、小酒井不木(1925)、大下宇陀児(1925)、夢野久作(1926)など登場

乱歩二銭銅貨」1923 "これが日本人創作だろうか。日本にもこんな作家がいるであろうか"(森下雨村

http://www.aozora.gr.jp/cards/001826/files/57173_58183.html


戦前探偵小説最盛期 "第二の山"(乱歩)"第一の波"(笠井

浜尾四郎殺人鬼』 1931

大阪圭吉デビュー 1932

・『ぷろふいる』創刊 1933

木々高太郎デビュー 1934

小栗虫太郎黒死館殺人事件』1934

夢野久作ドグラ・マグラ』 1935

・蒼井雄『船富家の惨劇』 1935

横溝正史真珠郎』1936

久生十蘭魔都』1937

◇「本格探偵小説

http://d.hatena.ne.jp/mystery_YM/20081205/1228485253

甲賀三郎「印象に残る作家作品」1925 が初出 http://kohga-world.com/insyouninokorusakukasakuhin.htm

小酒井不木当選作所管」1926 (「本格」「変格」使用

・当時の「探偵小説」という語の広さ……「本来の」探偵小説detective storyとそれ以外を区別

・"理知的作品"と"恐怖的作品"、"健全派"と"不健全派" 1926(平林初之輔

探偵小説芸術論争 1934-36(甲賀木々

・本格・変格論争 1931(甲賀、大下)


戦時下の中断

乱歩 少年探偵団(二十面相)シリーズ中断 1938

乱歩芋虫発禁 1939

・"探偵小説全滅ス"(乱歩) 1941


戦後ミステリ復興 "第三の山"(乱歩)"第二の波"(笠井

・横溝『本陣殺人事件』1946

・横溝『蝶々殺人事件』1947

・横溝『獄門島』1948

安吾不連続殺人事件』1948

高木刺青殺人事件』1948

雑誌宝石』創刊 1946

・『宝石第一公募 1946(香山滋飛鳥高山田風太郎島田一男

大坪砂男天狗」 1948

・『宝石』第四回公募 1949(鮎川哲也土屋隆夫日影丈吉

中井英夫虚無への供物』1964(構想1955-)

◇「探偵小説」→「推理小説

当用漢字表制定 1946.11

日本探偵作家クラブ設立 1947

講談社「書下し探偵小説全集」1955-1956

・清張『点と線』1958 (表紙に「推理小説https://www.amazon.co.jp/dp/B000JAVVEU

講談社「書下ろし長編推理小説シリーズ」1959-1960?

日本推理作家協会成立 1963

参考…

甲賀三郎『音と幻想』1942 http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007753808-00

雄鶏社推理小説叢書」1946.7-

安吾推理小説について」1947

安吾探偵小説を截る」1948

安吾探偵小説とは」1948

安吾推理小説論」1950


松本清張点と線』1958

・「社会派推理小説」、清張ブーム

心理的要素・動機の重視、小説としての充実重視

・"探偵小説を「お化屋敷」の掛小屋からリアリズムの外に出したかった"(清張)

◇「本格冬の時代」?

・謎解きの興味の強い作品は絶えていない……『本格ミステリ・フラッシュバック

・清張は謎解きを排斥していない。「新本格推理小説全集」1963 "ネオ・本格"

・「現実離れ」の作品が世に出にくかった……らしい https://togetter.com/li/300116

風俗を描いただけの謎解きの要素の薄い作品が氾濫していた……らしい?

"社会派ということで、風俗小説推理小説かわからないようなものが多い。推理小説的な意味で言えば水増しだよ"(清張)

複数対立軸? http://d.hatena.ne.jp/noririn414/20070314

リアリズム――非リアリズム

・「おじさん」――「稚気」

・都会・洗練――土着

海外ミステリ――国内ミステリ

サブジャンル・隣接ジャンル

歴史ミステリハードボイルドエスピオナージュ、「冒険小説」、伝奇小説SF、……

・ここ掘ると全体が何倍かに膨れ上がるから触らないよ


◆「新本格」以前の非・サラリーマンリアリズム系譜 "2.5波"(笠井

桃源社「大ロマンの復活」1968- (国枝史郎小栗虫太郎海野十三久生十蘭香山滋……etc

・『八つ墓村』(漫画)1968-

中井英夫虚無への供物文庫入り 1974

・『犬神家の一族』(角川映画)1976

雑誌幻影城』1975-1979(泡坂妻夫連城三紀彦栗本薫竹本健治……etc)"探偵小説復権"

笠井潔バイバイエンジェル』1979

島田荘司占星術殺人事件』1981

江戸川乱歩賞青春ミステリ……小峰元アルキメデスは手を汚さない』1973、梶龍雄『透明な季節』1977、栗本薫ぼくらの時代』1978、小森健太郎『ローウェル城の密室』(最終候補)1982、東野圭吾放課後』1985


◆「新本格ミステリ」 "第三の波"(笠井

綾辻行人十角館の殺人』1987.9

・「新本格」の公称は『水車館の殺人から……講談社文三によるブランディングの側面

◇「新本格」に顕著な要素(佳多山大地)……

・〈青春ミステリであること

・本格推理形式の先鋭化・前衛化が著しいこと

古典的天才探偵復権

大学ミス研のコネクションを軸とした作家の発掘

講談社――島田荘司――宇山日出臣――京大など

東京創元社――鮎川哲也――戸川安宣――早稲田立教など

公募による「新本格作家の発掘

鮎川哲也と13の謎 13番目の椅子 1989

鮎川哲也賞 1990-

・『競作 五十円玉二十枚の謎』1993

・『本格推理』1993-2008

・創元推理短篇賞 1994-

メフィスト賞 1996-(『姑獲鳥の夏』1994)

2017-05-01

神話

サピエンス全史』を読み進めており、もうそろそろ上下読破間近というところにいる。

本書の発端となるのは

生物としての個体能力の低いわたしたち(ホモ・)サピエンスが生き延びた理由には、

サピエンスには虚構=物語想像し、その物語を信頼、共有する能力があることにある」

というものだ。

本書の文脈においてこの「虚構」「物語」は「秩序」「神話」と名を変えていく(大まかにはしょって言っている)。

たとえば

宗教誕生し共有されると、その神の名のもとに人類冒険侵略、残虐行為を犯した。

資本主義誕生すると「消費は善=個人主義」というロマン主義思想が返り咲くとともに、

それらを後押しするかのごとく神話伝導役として「マスコミ」が発達していった。

などなど(実際には本誌において「帝国主義」および「科学への投資」なども含まれるがはしょる)。

これらは「サピエンスの信じる力」により生まれ発展してきたと筆者は言う。

命を捧げるべき神も、死後の幸福世界約束されているとする信仰心もなければ、

荒れ狂う未知なる大海原を越えていこうなどとは誰も思わなかっただろう。

少なくとも個々人の生存時間の中で属する社会に浸透している「約束されているであろう物語=神話」が、

カウンターカルチャーを含め支配していることになる。

人間はおおよそ無知ものだ。

未知なる明日を考えもしないが故に

「『神話』に約束されているであろう明日」を(如何に情熱狂気的であろうとも)ただ漫然と過ごすのだ。

ここで疑問がひとつ頭をもたげる。

神話」(だけでなく「虚構」「物語」「秩序」含め)について先述したんだけど、

神話」すべてが生き残っているわけではないとも考える。

神話」対「神話」で滅びたものがあるはずなんだ。

それでは滅び語り継がれなかった「神話」は間違っていたのか?

そうではないだろう。

神話」は常に当事者において正しかった。

ただ対抗勢力との兼ね合い(つまり文化的ものを含めての「侵略」)から朽ちていき、結果語り継がれなかっただけだ。

サピエンスは「生まれ神話を信じ強化すること」ができる能力を持つだけで、

「その神話を最強として遍く伝導すること」をできるわけではない。そんなものは時と場合だ。

するとなんだ、「神話」とは。

まったくただの結果論ではなかろうか。そう結論づけていいのではないか

ああ『ドグラ・マグラ』は、夢野久作は全く間違っていなかった。

…………ブウウ――――――ンンン――――――ンンンン………………。

2016-07-15

完全増田オリジナル! クソザコナメクジが読むべきオススメミステリ200作!

http://anond.hatelabo.jp/20160715120436


貴様の好き嫌いから増田に伝わる独自の推理小説検索アルゴリズムによって、

完璧かつスウィートに貴様の趣味嗜好にそって完全オリジナルベストミステリリストを生成したぞ。

ありがたくよむべし。


【国内】

1 横溝正史 獄門島 1947

2 中井英夫 虚無への供物 1964

3 島田荘司 占星術殺人事件 1981

4 夢野久作 ドグラ・マグラ 1935

5 宮部みゆき 火車 1992

6 松本清張 点と線 1957

7 天藤真 大誘拐 1978

8 綾辻行人 十角館の殺人 1987

9 京極夏彦 魍魎の匣 1995

10 横溝正史 本陣殺人事件 1946

11 鮎川哲也 黒いトランク 1956

12 連城三紀彦 戻り川心中 1980

13 東野圭吾 容疑者Xの献身 2005 -

14 小栗虫太郎 黒死館殺人事件 1934

15 山口雅也 生ける屍の死 1989

16 泡坂妻夫 亜愛一郎の狼狽 1978

17 北村薫 空飛ぶ馬 1989

18 東野圭吾 白夜行 1999

19 坂口安吾 不連続殺人事件 1947

20 綾辻行人 時計館の殺人 1991

21 島田荘司 斜め屋敷の犯罪 1982

22 有栖川有栖 双頭の悪魔 1992

23 京極夏彦 姑獲鳥の夏 1994

24 江戸川乱歩 二銭銅貨 1923

25 松本清張 砂の器 1960

26 原尞 私が殺した少女 1989

27 江戸川乱歩 孤島の鬼 1929

28 高木彬光 人形はなぜ殺される 1955

29 髙村薫 レディ・ジョーカー 1997

30 山田風太郎 妖異金瓶梅 1954

31 水上勉 飢餓海峡 1962

32 高木彬光 刺青殺人事件 1948

33 鮎川哲也 りら荘事件 1968

34 泡坂妻夫 乱れからくり 1978

35 江戸川乱歩 陰獣 1928

36 歌野晶午 葉桜の季節に君を想うということ 2003

37 松本清張 ゼロの焦点 1959

38 泡坂妻夫 11枚のとらんぷ 1976

39 横溝正史 犬神家の一族 1950

40 竹本健治 匣の中の失楽 1978

41 宮部みゆき 模倣犯 1995

42 岡本綺堂 半七捕物帳 1917

43 桐野夏生 OUT 1997

44 皆川博子 死の泉 1997

45 大沢在昌 毒猿 新宿鮫II 1991

46 船戸与一 山猫の夏 1984

47 藤原伊織 テロリストパラソル 1995

48 山田風太郎 太陽黒点 1963

49 京極夏彦 絡新婦の理 1996

50 馳星周 不夜城 1996

51 島田荘司 奇想、天を動かす 1989

52 横山秀夫 第三の時効 2003

53 髙村薫 マークスの山 1993

54 横山秀夫 半落ち 2002

55 笠井潔 サマーアポカリプス 1981

56 島田荘司 異邦の騎士 1988

57 横溝正史 八つ墓村 1949

58 船戸与一 猛き箱舟 1987

59 小泉喜美子 弁護側の証人 1963

60 宮部みゆき 理由 1996

61 真保裕一 奪取 1994

62 三津田信三 首無の如き祟るもの 2007

63 麻耶雄嵩 夏と冬の奏鳴曲 1993

64 森博嗣 すべてがFになる 1996

65 大沢在昌 新宿鮫 1990

66 貴志祐介 黒い家 1997

67 山田風太郎 警視庁草紙 1975

68 泡坂妻夫 しあわせの書 1987

69 久生十蘭 魔都 1948

70 西澤保彦 七回死んだ男 1995

71 笠井潔 哲学者の密室 1992

72 舞城王太郎 煙か土か食い物 2001

73 伊坂幸太郎 アヒルと鴨のコインロッカー 2003

74 乾くるみ イニシエーション・ラブ 2004

75 横溝正史 悪魔の手毬唄 1957

76 麻耶雄嵩 翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件 1991

77 仁木悦子 猫は知っていた 1957

78 京極夏彦 鉄鼠の檻 1996

79 土屋隆夫 危険な童話 1961

80 我孫子武丸 殺戮にいたる病 1992

81 稲見一良 ダック・コール 1991

82 綾辻行人 霧越邸殺人事件 1990

83 中島らも ガダラの豚 1993

84 殊能将之 ハサミ男 1999

85 逢坂剛 カディスの赤い星 1986

86 連城三紀彦 夜よ鼠たちのために 1983

87 江戸川乱歩 パノラマ島奇談 1926

88 高木彬光 白昼の死角 1959

89 志水辰夫 背いて故郷 1985

90 山田風太郎 明治断頭台 1979

91 佐々木譲 ベルリン飛行指令 1988

92 赤江瀑 オイディプスの刃 1974

93 貫井徳郎 慟哭 1993

94 高野和明 ジェノサイド 2011

95 有栖川有栖 孤島パズル 1989

96 都筑道夫 なめくじに聞いてみろ 1968

97 逢坂剛 百舌の叫ぶ夜 1986

98 岡嶋二人 99%の誘拐 1988

99 宮部みゆき 龍は眠る 1991

100 鮎川哲也 黒い白鳥 1959

101 天童荒太 永遠の仔 1999

102 佐々木譲 エトロフ発緊急電 1989


【国外】

1 アガサ・クリスティ そして誰もいなくなった 1939

2 エラリー・クイーン Yの悲劇 1933

3 アーサー・コナン・ドイル シャーロック・ホームズの冒険 1892

4 ウィリアム・アイリッシュ 幻の女 1942

5 アガサ・クリスティ アクロイド殺し 1926

6 レイモンド・チャンドラー 長いお別れ / ロング・グッドバイ 1954

7 ウンベルト・エーコ 薔薇の名前 1980

8 G・K・チェスタトン ブラウン神父の童心 1910

9 トマス・ハリス 羊たちの沈黙 1988

10 ジョン・ディクスン・カー 火刑法廷 1937

11 アガサ・クリスティ オリエント急行の殺人 1934

12 スティーグ・ラーソンミレニアム〉三部作 2005

13 アイラ・レヴィン 死の接吻 1953

14 エラリー・クイーン Xの悲劇 1932

15 ロス・マクドナルド さむけ 1964

16 ジョン・ディクスン・カー 三つの棺 1935

17 フレデリック・フォーサイス ジャッカルの日 1971

18 S・S・ヴァン=ダイン 僧正殺人事件 1929

19 ジャック・ヒギンズ 鷲は舞い降りた 1975

20 アントニイ・バークリー 毒入りチョコレート事件 1929

21 ローレンス・ブロック 八百万の死にざま 1982

22 ジェフリー・ディーヴァー ボーン・コレクター 1998

23 エラリー・クイーン ギリシア棺の謎 1932

24 クリスチアナ・ブランド ジェゼベルの死 1949

25 ギャビン・ライアル 深夜プラス1 1965

26 ジェイムズ・P・ホーガン 星を継ぐもの 1977

27 ジェイムズ・エルロイ ホワイトジャズ 1992

28 ガストン・ルルー 黄色い部屋の謎 1907

29 スコット・トゥロー 推定無罪 1988

30 シューヴァル&ヴァールー 笑う警官 1968

31 アントニイ・バークリー 試行錯誤 1937

32 ルシアン・ネイハム シャドー81 1975

33 F・W・クロフツ 樽 1920

34 エドガー・アラン・ポー モルグ街の殺人 1841

35 ディック・フランシス 興奮 1965

36 ダシール・ハメット マルタの鷹 1930

37 ジョン・ディクスン・カー 皇帝のかぎ煙草入れ 1942

38 ダシール・ハメット 血の収穫 / 赤い収穫 1929

39 ジョセフィン・テイ 時の娘 1951

40 スチュアートウッズ英語版警察署長 1981

41 セバスチアン・ジャプリゾ シンデレラの罠 1962

42 エラリー・クイーン エジプト十字架の謎 1932

43 R・D・ウィングフィールド クリスマスのフロスト 1984

44 カーター・ディクスン ユダの窓 1938

45 ドロシー・L・セイヤーズ ナインテイラーズ 1934

46 ディック・フランシス 利腕 1979

47 アーサー・コナン・ドイル バスカヴィル家の犬 1902

48 イーデン・フィルポッツ 赤毛のレドメイン家 1922

49 アントニイ・バークリー ジャンピング・ジェニイ 1933

50 ジョン・スラデック 見えないグリーン 1977

51 ルース・レンデル ロウフィールド館の惨劇 1977

52 フェルディナント・フォン・シーラッハ 犯罪 2009

53 カトリーヌ・アルレー わらの女 1956

54 スティーヴン・ハンター 極大射程 1993

55 ジェイムズ・エルロイ ブラック・ダリア 1987

56 トム・ロブ・スミス チャイルド44 2008

57 ロス・マクドナルド ウィチャリー家の女 1961

58 キャロル・オコンネル クリスマスに少女は還る 1998

59 アントニイ・バークリー 第二の銃声 1930

60 ジェイムズ・エルロイ ビッグ・ノーウェア 1988

61 スティーヴン・キング ミザリー 1987

62 アガサ・クリスティ ABC殺人事件 1936

63 ウィリアム・L・デアンドリア(英語版) ホッグ連続殺人 1979

64 ロアルド・ダール あなたに似た人 1953

65 R・D・ウィングフィールド フロスト日和 1987

66 アイザック・アシモフ 黒後家蜘蛛の会 1980

67 ウィルキー・コリンズ 月長石 1868

68 ハリイ・ケメルマン英語版) 九マイルは遠すぎる 1947

69 ダン・ブラウン ダ・ヴィンチ・コード 2003

70 アリステア・マクリーン 女王陛下のユリシーズ号 1955

71 トレヴェニアン シブミ 1979

72 ロバート・ゴダード 千尋の闇 1986

73 ジェフリー・ディーヴァー ウォッチメイカー 2006

74 カズオ・イシグロ わたしを離さないで 2005

75 ロバート・R・マキャモン 少年時代 1991

76 シャーロットアームストロング英語版) 毒薬の小壜 1956

77 ドン・ウィンズロウ ストリートキッズ 1991

78 エラリー・クイーン 九尾の猫 1949

79 レイモンド・チャンドラー さらば愛しき女よ / さよなら、愛しい人 1940

80 コリン・デクスター キドリントンから消えた娘 1976

81 セオドア・ローザック フリッカー、あるいは映画の魔 1991

82 サラ・ウォーターズ 荊の城 2002

83 ジョージ・P・ペレケーノス 俺たちの日 1996

84 スコット・スミス シンプル・プラン 1993

85 トマス・ハリス レッド・ドラゴン 1981

86 G・K・チェスタトン 詩人と狂人たち 1929

87 ドン・ウィンズロウ 犬の力 2005

88 サラ・ウォーターズ 半身 1999

89 クレイグ・ライス スイートホーム殺人事件 1944

90 エラリー・クイーン 災厄の町 1942

91 デズモンド・バグリィ 高い砦 1965

92 モーリス・ルブラン 奇岩城 1909

93 ロバート・B・パーカー 初秋 1980

94 トマス・H・クック 緋色の記憶 1996

95 ジェフリー・アーチャー 百万ドルをとり返せ! 1976

96 アーサー・コナン・ドイル 緋色の研究 1887

97 ドナルド・E・ウェストレイク ホットロック 1970

98 リチャード・ニーリィ 心ひき裂かれて 1976

99 アガサ・クリスティ ナイルに死す 1937

100 アイザック・アシモフ 鋼鉄都市


――閉幕(カーテンフォール)。

2015-10-25

川端康成の某作品登場人物少女)の名台詞()とされているもの

「60のおばあさんに男は恋しないけど、女は60のおじいさんにでも恋しちゃうでしょ?」←はあああああ??????

吉行淳之介はそれ自体

年の差、中年ジジイ若い女への性欲をテーマにした小説を書きまくる

(50代のジジイ20歳処女関係するという小説ではその処女ジジイと終わった後に同年代の男と付き合って非処女になるとジジイぶち切れ、

年上の包容力爆笑)を被害者意識全開でさらけ出す展開で終わる)

また、昔、自身高校教師女子生徒と関係を持って教職を追いやられ責められる。

その時、彼の母親が「淳も人間です!」と庇う決め台詞を朝のドラマにぶっこんだゴミ犬HK

夢野久作「25女の顔はしわしわwww」

太宰治「29歳の女はおばあさん。でもママンは可愛い

谷崎純一郎「女のピークは18歳!でも僕チンの心の恋人は親父の後妻のママン(小学生の僕はママンのおっぱいを吸わせてもらったよ!)」

2015-05-05

黒死館殺人事件』を読もう

黒死館殺人事件』も同様の麻薬でした。高校生夏休み、何と面白いのだろうと読み耽ったことを思いだします。

北村薫ミステリー通になるための100冊(日本編)」

――今まで読んできた中で、一番印象に残っている作品は何ですか?

麻耶 『黒死館殺人事件』です。無茶苦茶な話なんですけど、無茶苦茶なりに筋の通った無茶苦茶さが面白かったです。

麻耶雄嵩先生インタヴュー

作家になる前後のころ、夢野久作小栗虫太郎久生十蘭なんかをずいぶんと読んだんです。彼らの文章無駄なまでの過剰性は素晴らしい、これが小説面白さかもしれないなと思ったんですね。『黒死館殺人事件』なんて、話としては何がなんだかわからないんだけど、やはり言葉がいいというか、言葉に力がある。

奥泉光『モーダル事象奥泉光スペシャル・インタヴュー

黒死館殺人事件』は、私の感じからいえば本格ではないが、なぜそうなのかを考えるとわからなくなってくる。これは、難解な犯罪事件推理の光をあてて、隠された真相を解明する物語に他ならないからだ。隅から隅までが。ペダントリーが過剰だといっても、それらはすべて何らかの形で犯罪捜査奉仕している。法水麟太郎推理非常識だというかもしれないが、名探偵なんて多かれ少なかれそんなものではないか。この作品の姿形は、やはり本格以外の何ものでもないのだ。それでいて、誰もが首をかしげおかし小説へと、『黒死館』は突き抜けてしまっている。本格の姿を残したまま、外ではなく、内側にむけて、それは逸脱してしまったのである

巽昌章「私の愛する本格ミステリベスト3(『本格ミステリ大賞全選評2001-2010』)

その作品にふれることによってその後の精神生活が豊かになった度合いでいえば『黒死館殺人事件』がいちばんかも知れない。これほど無際限な遊び方ができる小説がほかにあるだろうか。のちに『薔薇の名前』という補助線を得たときも、改めてつくづくこの作品の偉大さを実感した。

竹本健治 https://twitter.com/takemootoo/status/689053569517895680

2014-03-29

http://anond.hatelabo.jp/20140329211152

正統派有名どころなら夢野久作ドグラ・マグラ』(ちゃかぽこできるぞ)。

軟派な有名どころなら竜騎士07作『ひぐらしのなく頃に』(三拍子そろうぞ)

2013-11-09

きんどるでお奨め無料本と意外な使い方(非ステマ

はてブの方でキンドル無料カテゴリーの紹介が盛り上がっているみたいなので(はてぶ記事は「後でゆっくり読む」)

読んだ無料カテゴリーの中から幾つか推奨してみる ここら辺は文体が少々古くても読んでて楽しい

1.北原白秋 「まざあ・ぐうす」

2.知里幸江「アイヌ神謡集

3.夢野久作ドグラ・マグラ

4.岡倉天心茶の本

5.ユゴーレ・ミゼラブル

6.黒岩涙香幽霊塔」

7.太宰治「駆込み訴え」

キンドルは布団で寝転がって読んでいたら何度か顔に落としたので今ではちゃんと椅子に座って読んでいます

真っ暗の夜道を歩く時ミュージックでかったMP3の曲の画面を表示して、ライト代わりにして足元照らしながら僅かな光を頼りに水溝に嵌まらない様に

歩くのに役に立ちました

アプリニコニコ動画見れるようになったのが大きい

2013-09-27

英語はぺらぺらだけど今

俺は帰国子女で、だいたい10年弱海外に住んでいた。複数の国に住んでいたがどれも英語圏ではない。その代わりにインターナショナルスクールに通っていたので、英語はぺらぺらであるといえる。

TOEFLスコア100以上あるし、外人と喋るとき特に不自由を感じてない。その英語がぺらぺらの俺は、英語は手段であると断言できる。

英語がぺらぺらなら英語の本、新聞も読めるようになるし、ニュースを聞いたり政治家スピーチを聞くこともできる。人と議論をしたりメールすることができるようになる。


だけど文化を理解できるわけじゃない。そもそも英語に根ざす文化ってなんだ?俺は海外から日本に帰ってきたとき、周りの帰国子女の連中がずっとMTVの話をしていたのを覚えている。

残念ながら俺の家はNHKばっかりをみていたのでその話にちっともついていけなかった。MTVはアメリカ文化かもしれない。俺は英語を喋れるが、MTVのことなんて分からなかったし、今でも分からない。

そんな俺が、宗教制度政治経済メディア会社学校などの社会システムのあらゆる要素について分かっているのか?俺は自分の知っている限られた範囲のことしかからない。


俺達は日本の文化さえ理解していない。俺は夢野久作江戸川乱歩フラワートラベリングバンドなんかが好きだが源氏物語は読まないし、アニメもみない。神道についても詳しくない。

ましてや日本教育制度や、政治経済などはさっぱりだ。こんな俺は日本の文化を理解しているのか?これらの分野について一生かけて研究している人たちがいるなかで

俺はただ日本人に生まれ、日本語を喋れるだけで、日本文化を理解できているとは思えない。ましてや英語を喋れるだけでアメリカイギリス文化なんて分かるはずがない。


強いていうなら、英語を喋れるようになるとルールは分かるようになる(分かる必要に迫られる)。英語を喋る人間ルールだ。これはいわゆるネイティブスピーカーだけのものではなく

英語に触れ、英語で人と繋がるための作法だ。例えば、Facebookアカウントをもって繋がる(学生だけかもしれん)とか、Bruno Marsを聞くとか(これも学生だけかもしれん)、気の利いたジョークを挟むとか

レディーファーストとかそういうルールはたくさんある。これは英語を喋る人同士が何となく繋がるためにあるマナーだ。これを知ることはブレークスルーか?こういう薄っぺらい何かは文化だろうか?


まぁこれは英語特殊性かもしれない。ネイティブじゃない、英語がぺらぺらの人間は非常に多い。そういう人達別にアメリカ文化イギリス文化に根ざしているわけでもないし、その文化を理解しようと

しているわけでもない。別に偉そうに英語能力文化を結びつける必要なんてない。英語を使って知りたいことを知ればいい。でもそれは文化の切れ端にしか過ぎない。たか言語ですよ。

2012-11-12

2009-11-30

ふたば二次裏でまとめられていた、中高生のための100冊 その2

ふたば二次裏でまとめられていた、中高生のための100冊

http://anond.hatelabo.jp/20090503233005

これは二次裏でもimg鯖でまとめられたオススメ本一覧2008年バージョンだったらしい。

元は「中高生のため」と限定したわけじゃなく単純に他の人に薦めたいというものだとか。

1年毎にまとめられているようで、これの2007年バージョンを見つけたので貼ってみる。

1 激突カンフーファイター  清水良英

2 戦闘妖精雪風 神林長平

3 黒死館殺人事件 小栗虫太郎

4 シラノ・ド・ベルジュラック エドモン・ロスタン

5 涼宮ハルヒの憂鬱 谷川流

6 グリーンマイル スティーヴン・キング

7 繁栄の法―未来をつくる新パラダイム 大川隆法

8 悪魔の下回り 小林信彦

9 風が吹くとき レイモンド・ブリッグズ

10 黄金の法 大川隆法

11 駿河城御前試合 南條範夫

12 発明超人ニコラ・テスラ 新戸雅章

13 実録・外道の条件 町田康

14 蝿の王 ウィリアムゴールディング

15 パンセ パスカル

16 豹頭の仮面 栗本薫

17 ドグラ・マグラ  夢野久作

18 仮面の告白 三島由紀夫

19 虚無への供物 中居英夫

20 シブミ トレヴァニア

21 EGコンバット よしみる,秋山瑞人

22 もの食う人びと 辺見庸

23 人類は衰退しました③ 田中ロミオ

24 麻雀放浪記青春編> 阿佐田哲也

25 ニューロマンサー ウィリアム・ギブスン

26 愛に時間を ロバート・A・ハインライン

27 創竜伝 田中芳樹

28 ベルカ、吠えないのか?  古川日出男

29 エロ事師たち 野坂昭如

30 マルドゥック・スクランブル 冲方丁

31 ミッドナイト・ミートトレイン クライヴ・バーカー

32 薬菜飯店 筒井康隆

33 ばいばい、アース 冲方丁

34 変身 カフカ

35 チリ地震クライスト短篇集 ハインリヒ・フォン・クライスト

36 罪と罰 ドストエフスキー

37 七瀬ふたたび 筒井康隆

38 宦官中国四千年を操った異形の集団 顧蓉

39 帝都物語1神霊篇 荒俣宏

40 恋のかけひき他11篇 マルキ・ド・サド

41 フィネガンズ・ウェイク ジェイムズ・ジョイス

42 ラヴクラフト全集 (1) H・P・ラヴクラフト

43 大菩薩峠<1> 中里介山

44 ロリータ ウラジーミル・ナボコフ

45 日本百名山 深田久弥

46 灰とダイヤモンド アンジェイェフスキ

47 最悪 奥田英朗

48 旧約聖書創世記 改版 関根 正雄訳

49 少女地獄 夢野久作

50 泥流地帯 三浦綾子

51 ハローサマーグッドバイ マイクル・コニイ

52 平行植物 レオレオーニ

53 李陵山月記 中島敦

54 特犬捜査みちる 羽沢向一

55 スカイ・クロラ 森博嗣

56 ペドロ・パラモ フアン・ルルフォ

57 魂の駆動体  神林長平

58 剣客商売 池波正太郎

59 フランス革命史 ジュールミシュレ

60 エルマーとりゅう-Elmer and the Dragon ルーススタイルス・ガネット

61 ファイアスターター スティーヴン・キング

62 決戦・日本シリーズ かんべむさし

63 ドリトル先生アフリカゆき ヒュー・ロフティング

64 一握の砂・悲しき玩具 石川啄木

65 一万一千本の鞭 ギヨーム・アポリネール

66 暗闇のスキャナー フィリップ・K・ディック

67 夏草冬涛 井上靖

68 家守奇譚 梨木香歩

69 沈黙 遠藤周作

70 1999年ゲームキッズ 渡辺浩弐

71 ソフトマシーン ウィリアムバロウズ

72 アリスAlice in the right hemisphere 中井拓志

73 ハイペリオン ダン・シモンズ

74 かめくん 北野勇作

75 スローブギにしてくれ 片岡義男

76 てのひらの闇 藤原伊織

77 極大射程 スティーヴン・ハンター

78 初秋 ロバート・B・パーカー

79 マルテの手記 ライナーマリアリルケ

80 彼女が死んだ夜 西澤保彦

81 カラマーゾフの兄弟 ドストエフスキー

82 邪宗門 高橋和巳

83 裸のランチ ウィリアムバロウズ

84 インスマス年代記 スティーヴァン・ジョーンズ

85 鬼麿斬人剣 隆慶一郎

86 夏への扉 ロバート・A・ハインライン

87 明治断頭台 山田風太郎

88 舞姫 森鴎外

89 淫行時間割わいせつ母 睦月影郎

90 サムライ・レンズマン 古橋秀之

91 京美ちゃんの家出ミルキーピア物語 東野

92 死者の代弁者 オースン・スコット・カード

93 新約聖書福音書 塚本虎二

94 ウィーン愛憎 中島義道

95 ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち リチャード・アダム

96 薔薇のマリア I.夢追い女王永遠に眠れ 十文字青

97 左巻キ式ラストリゾート 海猫沢めろん

98 されど罪人は竜と踊る 浅井ラボ

99 暗黒館の殺人 綾辻行人

100 ジョゼフ・フーシェ―ある政治人間の肖像 シュテファン・ツワイク

2009-11-01

http://anond.hatelabo.jp/20091101202611

萌えエロは同一ではない……というか、萌えエロエロゲというジャンルと思ってる。

私の思うに……

萌えとは、想像物・創造物それ自体に対する恋愛性欲的感情なので、その見た目対象が時代や地域によって大幅に異なっているとしても、それなりに発展した文化を持つ時代や地域ではほぼ普遍的なもののはず。ただ、産業革命によって手作業が機械作業に置き換わったように、日本において萌えの形式化が進んだに過ぎない。

誰もが異なる「萌え」を定義し、誰もが「萌え」を説明しきれないのは、萌え恋愛も同様に多種多様個々人で異なっていて、たぶん誰も恋愛感情における主観を一般化出来ないだろうというのと変わらない。

そのような意味で、萌えは様々なところに見出せる。有名どころだけでも……小説では、室尾犀星の「蜜のあわれ」の赤井赤子、夢野久作の「ドグラ・マグラ」の呉モヨ子、絵画では、ブーグローの「小さな物乞い」、ミュシャの「百合聖母」等々。いずれも、それを通じて誰かを想うのでなく、それ自身に対する恋愛性欲感情を伴う事と思う。

ところで、現代のエロゲには大別して三つの方向性があると思える。エロを追求するか(ただし、萌え恋愛性欲的感情なので、萌えが含まれるのは不思議なことではない……アリスソフト等)、萌えを追求するか(ただし、萌え恋愛性欲的感情なので、性的描写が含まれるのは不思議なことではない……キャラメルBOXの一部作品等)、物語その他作品としての出来や可能性を追求するか(あくまでエロゲという作品ジャンルなので、エロ萌えが含まれるのは不思議ではない……Nitro+等)。あくまでエロい表現を含むゲーム全般をエロゲと称しているだけなので、一部のブランドにおいては、むしろエロがおまけとなってさえいる(鬼哭街等)。

エロい心は恥ずかしいものだけれど、好きだという心は別に恥ずかしいものではない。だから、エロゲエロい部分は恥ずかしいものだけど、エロくない部分は別に恥ずかしいものではない。これは、彼女や嫁との性交を公にするのが恥ずかしいからといって、彼女や嫁や子供の存在それ自体は別に恥ずかしいものでも何でもないのと変わりがない。また、エロゲそれ自体はエロいものなので恥ずかしいにしろ、エロゲの中のヒロインそれ自体はエロいものではない。性交のためだけに彼女がいるのではなく恋愛の過程として性交があるように、エロゲの中のエロの描写は、仮想恋愛における一過程でしかない場合も十分ありうる。

恥ずかしいとしたら、それが仮想であるから、という一点だけのはず。それ以外の点でもって萌えを恥ずかしいというならば、それは、恋愛性欲そのものが恥ずかしいというに過ぎない。ただ、現実にある同種の感情を知らず(または、見て見ぬふりをし)、描き出された風刺画嫌悪を覚えているに過ぎない。

2009-05-14

夢野久作ドグラ・マグラ

何度も読み返しているが理解できない

2009-05-05

http://anond.hatelabo.jp/20090503233005

ふたば二次裏でまとめられていた、中高生のための100冊

未読 1. 「隣の家の少女」 ジャック ケッチャム

未読 2. 「黒死館殺人事件」 小栗虫太郎

未読 3. 「異邦人」 カミュ

★★読(大学) 4. 「果心居士の幻術」 司馬遼太郎 地味。でもヘタに新撰組血風録とか読むよりマシかも。

未読 5. 「突破者―戦後史の陰を駆け抜けた50年」 宮崎学

未読 6. 「存在の耐えられない軽さ」 ミラン・クンデラ

★★読(会社員) 7. 「ドグラマグラ」 夢野久作 中高生でわかんのか? ふいんきの問題?

★読(大学) 8. 「檸檬」 梶井基次郎 こてんこてん。

未読 9. 「大製鉄所―橋本雄介小説集」 橋本雄介

未読 10. 「ローダンシリーズ<1>大宇宙を継ぐ者」 K・H・シェール,クラーク・ダールトン

★★★読(高校) 11. 「十角館の殺人」 綾辻行人 これは中高生でも楽しめた気がした。

未読 12. 「豹頭の仮面」 栗本薫

未読 13. 「魔が堕ちる夜―デーモニックプリンセス 二次元ドリームノベルズ」 謡堂笹弘

未読 14. 「車輪の下」 ヘッセ

未読 15. 「玩具修理者」 小林泰三

未読 16. 「罪と罰」 ドストエフスキー

未読 17. 「封神演義」 安能務

未読 18. 「江戸川乱歩全集 第4巻 孤島の鬼」 江戸川乱歩

未読 19. 「赤い影法師」 柴田錬三郎

未読 20. 「ファウスト」 ゲーテ

未読 21. 「老人と海」 ヘミングウェイ

★★読(会社員) 22. 「ディアスポラ」 グレッグ・イーガン 会社員になってから読んだが難解すぎて楽しめなかった。宇宙消失とかの方が楽しくない?

★★★読(会社員) 23. 「EGコンバット」 秋山瑞人 「ガンパレードマーチ」っぽいなあと思った。「猫の地球儀」の方が好み

未読 24. 「蝿の王」 ウィリアムゴールディング

未読 25. 「ドゥイノの悲歌」 R・M・リルケ

★読(高校) 26. 「夏への扉」 ロバート・A・ハインライン 昔のエスエフってこんなのかー。という感慨。期待しすぎるとがっかりする。

未読 27. 「コズミック」 清涼院流水

未読 28. 「化物語」 西尾維新

未読 29. 「姑獲鳥の夏」 京極夏彦

未読 30. 「少女コレクション序説」 澁澤龍彦

★★読(高校) 31. 「人間失格」 太宰治 背伸びして読んだが、よくわからなかった。

未読 32. 「左巻キ式ラストリゾート」 海猫沢めろん

未読 33. 「帝都物語1」 荒俣宏

未読 34. 「道程」 高村光太郎

未読 35. 「鼻行類―新しく発見された哺乳類構造と生活」 ハラルト・シュテュンプケ

未読 36. 「プログラミング言語C ANSI規格準拠」 B・W・カーニハン,D・M・リッチ

未読 37. 「ムーンチャイルド」  アレイスター・クロウリー

未読 38. 「外科室・海城発電 他5篇」 泉鏡花

★★★★★読(大学) 39. 「ラヴクラフト全集(1)」 H・P・ラヴクラフト 予想外に楽しかった! マジお勧め

未読 40. 「饗宴」 プラトン

未読 41. 「書を捨てよ、町へ出よう」 寺山修司

未読 42. 「妖聖記」 竹河聖

未読 43. 「新訂孫子」 金谷治訳

未読 44. 「寺山修司少女詩集」 寺山修司

未読 45. 「スローターハウス5」 カート・ヴォネガット・ジュニア

未読 46. 「アーカム計画」 ロバート・ブロック

未読 47. 「地下室の手記」 ドストエフスキー

★★読(会社員) 48. 「黄昏百合の骨」 恩田陸 同作者「麦の海に沈む果実」の続き。一冊だけなら「夜のピクニック」。

未読 49. 「娘に語る祖国」 つかこうへい

未読 50. 「黄金の羅針盤 ライラの冒険」 フィリップ プルマン

未読 51. 「フリッカー式 <鏡公彦にうってつけの殺人」 佐藤友哉

未読 52. 「未来のイヴ」 ヴィリエ・ド・リラダン

★読(大学) 53. 「桜の森の満開の下」 坂口安吾 これもアレコレで引用されてたんで読んでみた系。

未読 54. 「野火」 大岡昇平

未読 55. 「マッチ棒遊びの本―ひまつぶし決定版」 大島正二

★★読(大学) 56. 「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」 村上春樹 大学時代村上春樹よく読んだけど、特に残らなかったなあ。

未読 57. 「マルコヴァルドさんの四季」 イタロ・カルヴィーノ

★★★★★読(大学) 58. 「さようなら、ギャングたち」 高橋源一郎 大学時代高橋源一郎もよく読んだけど、理解できなかったなあ。でも、これは面白かった。

未読 59. 「すべてがFになる」 森博嗣

未読 60. 「発作的座談会」 椎名誠木村晋介沢野ひとし目黒考二

未読 61. 「知性について 他四篇 」 ショーペンハウエル

未読 62. 「夏と花火と私の死体」 乙一

未読 63. 「バガージマヌパナス―わが島のはなし」 池上永一

未読 64. 「純粋理性批判」 カント

未読 65. 「高丘親王航海記」 渋澤 龍彦

未読 66. 「黒猫」 エドガー・アラン・ポー

未読 67. 「わが闘争―完訳」 アドルフ・ヒトラー

未読 68. 「夫婦茶碗」  町田康

未読 69. 「しゃばけ」 畠中恵

★★★★読(会社員) 70. 「猫の地球儀」 秋山瑞人 かなり好きなSF。小・中学で「星虫」とか読んだ後に読むといいよ。

未読 71. 「グミ・チョコレート・パイン」 大槻ケンヂ

未読 72. 「遠野物語」 柳田国男

未読 73. 「武士道」 新渡戸稲造

未読 74. 「絶望系 閉じられた世界」 谷川流

未読 75. 「函の中の失楽」 竹本健治

未読 76. 「オレンジが歯にしみたから」 狗飼恭子

未読 77. 「中島らもの明るい悩み相談室」 中島らも

★★読(会社員) 78. 「戦闘妖精・雪風(改)」 神林長平 神林長平SFって読みづらくて苦手。

未読 79. 「町工場 世界を超える技術報告」 小関智弘

未読 80. 「今夜、すべてのバーで 」 中島らも

未読 81. 「剣客商売」 池波正太郎

★★読(高校) 82. 「妖精作戦」 笹本祐一 新盤「星のダンス」とか「裏山の宇宙船」じゃないんだ。

未読 83. 「悪魔のミカタ魔法カメラ」 うえお久光

未読 84. 「赤毛のアン」 ルーシーモードモンゴメリ

★★★★★読(中学) 85. 「百億の昼と千億の夜」 光瀬龍 漫画もよかった。中二病も突き詰めるとこうなるという感じ。

未読 86. 「二重螺旋悪魔」 梅原克文

未読 87. 「アラビアの夜の種族」 古川日出男

未読 88. 「失われた時を求めて<第一篇&gt;スワン家の方へ」 マルセルプルースト

★★★読(中学) 89. 「星を継ぐ者」 ジェイムズ・P・ホーガン ホーガンは甘すぎてもう読めないなあ。中学生ぐらいの時は楽しめたけど。

未読 90. 「嵐が丘」 エミリー・ブロンテ

★★★★読(中学) 91. 「MOTHER2」 久美沙織 隠れた名作。

未読 92. 「若きウェルテルの悩み」 ゲーテ

未読 93. 「信長―あるいは戴冠せるアンドロギュヌス」 宇月原晴明

未読 94. 「稲川淳二の死ぬほど怖い話」 稲川淳二

未読 95. 「星の墓標」 谷甲州

未読 96. 「鴉」 麻耶雄嵩

未読 97. 「東亰異聞」 小野不由美

未読 98. 「グラン・ヴァカンス―廃園の天使」 飛浩隆

未読 99. 「フィーヴァー・ドリーム」 ジョージ・R・R・マーティン

未読 100. 「しあわせの書―迷探偵ヨギガンジー心霊術」 泡坂妻夫

昔はモノを思わなかったことであるなあ。

2009-05-03

ふたば二次裏でまとめられていた、中高生のための100冊

  1. 「隣の家の少女」 ジャック ケッチャム
  2. 黒死館殺人事件」 小栗虫太郎
  3. 異邦人」 カミュ
  4. 「果心居士の幻術」 司馬遼太郎
  5. 突破者―戦後史の陰を駆け抜けた50年」 宮崎学
  6. 存在の耐えられない軽さ」 ミラン・クンデラ
  7. ドグラマグラ」 夢野久作
  8. 檸檬」 梶井基次郎
  9. 「大製鉄所―橋本雄介小説集」 橋本雄介
  10. ローダンシリーズ<1>大宇宙を継ぐ者」 K・H・シェール,クラーク・ダールトン
  11. 十角館の殺人」 綾辻行人
  12. 「豹頭の仮面」 栗本薫
  13. 「魔が堕ちる夜―デーモニックプリンセス 二次元ドリームノベルズ」 謡堂笹弘
  14. 車輪の下」 ヘッセ
  15. 玩具修理者」 小林泰三
  16. 罪と罰」 ドストエフスキー
  17. 封神演義」 安能務
  18. 江戸川乱歩全集 第4巻 孤島の鬼」 江戸川乱歩
  19. 「赤い影法師」 柴田錬三郎
  20. ファウスト」 ゲーテ
  21. 老人と海」 ヘミングウェイ
  22. ディアスポラ」 グレッグ・イーガン
  23. 「EGコンバット」 秋山瑞人
  24. 蝿の王」 ウィリアムゴールディング
  25. 「ドゥイノの悲歌」 R・M・リルケ
  26. 夏への扉」 ロバート・A・ハインライン
  27. コズミック」 清涼院流水
  28. 化物語」 西尾維新
  29. 姑獲鳥の夏」 京極夏彦
  30. 少女コレクション序説」 澁澤龍彦
  31. 人間失格」 太宰治
  32. 「左巻キ式ラストリゾート」 海猫沢めろん
  33. 帝都物語1」 荒俣宏
  34. 「道程」 高村光太郎
  35. 鼻行類―新しく発見された哺乳類構造と生活」 ハラルト・シュテュンプケ
  36. プログラミング言語C ANSI規格準拠」 B・W・カーニハン,D・M・リッチ
  37. ムーンチャイルド」  アレイスター・クロウリー
  38. 「外科室・海城発電 他5篇」 泉鏡花
  39. ラヴクラフト全集(1)」 H・P・ラヴクラフト
  40. 「饗宴」 プラトン
  41. 「書を捨てよ、町へ出よう」 寺山修司
  42. 「妖聖記」 竹河聖
  43. 「新訂孫子」 金谷治訳
  44. 寺山修司少女詩集」 寺山修司
  45. スローターハウス5」 カート・ヴォネガット・ジュニア
  46. アーカム計画」 ロバート・ブロック
  47. 地下室の手記」 ドストエフスキー
  48. 黄昏百合の骨」 恩田陸
  49. 「娘に語る祖国」 つかこうへい
  50. 「黄金の羅針盤 ライラの冒険」 フィリップ プルマン
  51. フリッカー式 <鏡公彦にうってつけの殺人」 佐藤友哉
  52. 未来のイヴ」 ヴィリエ・ド・リラダン
  53. 桜の森の満開の下」 坂口安吾
  54. 野火」 大岡昇平
  55. マッチ棒遊びの本―ひまつぶし決定版」 大島正二
  56. 世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」 村上春樹
  57. 「マルコヴァルドさんの四季」 イタロ・カルヴィーノ
  58. さようなら、ギャングたち」 高橋源一郎
  59. 「すべてがFになる」 森博嗣
  60. 「発作的座談会」 椎名誠木村晋介沢野ひとし目黒考二
  61. 「知性について 他四篇 」 ショーペンハウエル
  62. 「夏と花火と私の死体」 乙一
  63. バガージマヌパナス―わが島のはなし」 池上永一
  64. 純粋理性批判」 カント
  65. 「高丘親王航海記」 渋澤 龍彦
  66. 黒猫」 エドガー・アラン・ポー
  67. 「わが闘争―完訳」 アドルフ・ヒトラー
  68. 夫婦茶碗」  町田康
  69. しゃばけ」 畠中恵
  70. 猫の地球儀」 秋山瑞人
  71. グミ・チョコレート・パイン」 大槻ケンヂ
  72. 遠野物語」 柳田国男
  73. 武士道」 新渡戸稲造
  74. 絶望系 閉じられた世界」 谷川流
  75. 「函の中の失楽」 竹本健治
  76. オレンジが歯にしみたから」 狗飼恭子
  77. 中島らもの明るい悩み相談室」 中島らも
  78. 戦闘妖精・雪風(改)」 神林長平
  79. 町工場 世界を超える技術報告」 小関智弘
  80. 「今夜、すべてのバーで 」 中島らも
  81. 剣客商売」 池波正太郎
  82. 妖精作戦」 笹本祐一
  83. 悪魔のミカタ魔法カメラ」 うえお久光
  84. 赤毛のアン」 ルーシーモードモンゴメリ
  85. 百億の昼と千億の夜」 光瀬龍
  86. 「二重螺旋悪魔」 梅原克文
  87. アラビアの夜の種族」 古川日出男
  88. 失われた時を求めて<第一篇&gt;スワン家の方へ」 マルセルプルースト
  89. 星を継ぐ者」 ジェイムズ・P・ホーガン
  90. 嵐が丘」 エミリー・ブロンテ
  91. MOTHER2」 久美沙織
  92. 「若きウェルテルの悩み」 ゲーテ
  93. 信長―あるいは戴冠せるアンドロギュヌス」 宇月原晴明
  94. 稲川淳二の死ぬほど怖い話」 稲川淳二
  95. 「星の墓標」 谷甲州
  96. 「鴉」 麻耶雄嵩
  97. 東亰異聞」 小野不由美
  98. 「グラン・ヴァカンス―廃園の天使」 飛浩隆
  99. 「フィーヴァー・ドリーム」 ジョージ・R・R・マーティン
  100. 「しあわせの書―迷探偵ヨギガンジー心霊術」 泡坂妻夫

2008-12-06

http://anond.hatelabo.jp/20081206065921

夢野久作小説ドグラ・マグラ」は大学研究が主要テーマの一つなんだが、教授は「意味の取り違えを防ぐために」って日本語英語だけでなくラテン語でも書いたって設定だったと思うけど、今も昔もアカデミズムって英語で書ければ、まぁ十分なのかな?

2008-09-06

ミスオタの彼女日本古典探偵小説を軽く紹介するための10本

http://anond.hatelabo.jp/20080721222220

アニオタ非オタ彼女アニメ世界を軽く紹介するための10本

まあ、どのくらいの数のミスオタがそういう彼女をゲットできるかは別にして、「ミスオタではまったくないんだが、しかし自分の探偵小説趣味を肯定的に黙認してくれて、その上で全く知らない日本古典探偵小説世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」ような、ヲタの都合のいい妄想の中に出てきそうな彼女に、戦前戦後日本探偵小説のことを紹介するために読ませるべき10本を選んでみたいのだけれど。

あくまで「入口」なので、時間的に過大な負担を伴う三大奇書は避けたい。

できれば短編、長くても中編程度の分量にとどめたい。

あと、いくら戦後を含むといっても高度経済成長期の雰囲気を醸し出す作品は避けたい。

古典SF好きが筒井康隆は外せないと言っても、それはちょっと現役だし、と思う。

そういう感じ。

彼女の設定は

ミステリ知識はいわゆる「少年探偵団」的なものを除けば、シャーロック・ホームズ程度は読んでいる。犯人当ては苦手だが、頭はけっこう良い

という条件で。

まずは俺的に。出した順番は実質的には意味がない。

横溝正史本陣殺人事件』

まあ、いきなりここかよとも思うけれど、「本陣以前」を濃縮しきっていて、「本陣以後」を決定づけたという点では外せないんだよなあ。長さも丁度いいし。ただ、ここで探偵小説批評トーク全開にしてしまうと、彼女との関係が崩れるかも。

このプロットの複雑な作品について、どれだけさらりと、ネタバレにならず単調すぎず、それでいて必要最小限の宣伝惹句彼女に伝えられるかということは、ミスオタの「編者解説&訳者あとがき能力」の試験としてはいいタスクだろうと思う。

江戸川乱歩パノラマ奇談』、坂口安吾『不連続殺人事件』

アレって典型的な「ミスオタが考える一般人に受け入れられそうな探偵小説(そうミスオタが思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのものという意見には半分賛成・半分反対なのだけれど、それを彼女にぶつけて確かめてみるには一番よさそうな素材なんじゃないのかな。「ミスオタとしてはこの二つは“文学”としていいと思うんだけど、率直に言ってどう?」って。

海野十三『点眼器殺人事件』

ある種のSFオタが持ってる科学への憧憬と、新青年監修のミスオタ的な本格トリックへのこだわりを彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにも海野的な

バカミス的で無理のある謎」を解く帆村荘六

を中心として、昭和の香りのするとぼけ世界観を作り上げているのが、紹介してみたい理由。

大阪圭吉『とむらい機関車

たぶんこれを読んだ彼女は「八○屋○○だよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いといえば狙い。大阪圭吉が戦死したこと、彼の作品が戦前推理小説としては破格の完成度を持っていること。戦後なら実写テレビドラマになって、それがお茶の間を賑わしてもおかしくはなさそうなのに、死んでからはその存在すら忘れられてしまったこと、なんかを非ミスオタ彼女と話してみたいかな、という妄想的願望。

水谷準『カナカナ姫』

「やっぱり本格探偵小説男性読者のためのものだよね」という話になったときに、そこで選ぶのは『牧師館の殺人』でもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、この作品にかける水谷準の思いが好きだから。

断腸の思い女流探偵キャラを作って、彼女車椅子障害者、っていうのが、どうしても俺の心をつかんでしまうのは、その「社会的弱者」への視線がいかにも新青年的な左翼だなあと思えてしまうから。

カナカナ姫の性格を俺自身は詮索好きとは思わないし、限りなく魅力的とは思うけれど、一方でこれが乱歩正史だったらきっちり狂人にしてしまうだろうとも思う。

岡本綺堂『半七捕物帳』

今の若年層で岡本綺堂を読んだことのある人はそんなにいないと思うのだけれど、だから紹介してみたい。乱歩よりも前の段階で、探偵小説の技法とかは捕物帳で基礎を築いていたとも言えて、こういうクオリティの作品が雑誌連載でこの時代に載っていたんだよ、というのは、別に俺自身がなんらそこに貢献してなくとも、なんとなく探偵小説好きとしては不思議に誇らしいし、岡っぴきといえば銭形平次くらいしか知らない彼女には読ませてあげたいなと思う。

夢野久作『瓶詰の地獄

夢野の「近代の文学は総て探偵小説である」という思想ミスオタとして伝えたい、というお節介焼きから見せる、ということではなくて。

「狂気と近親相姦」的な感覚がオタには共通してあるのかなということを感じていて、だからこそ最近妹萌えブームは『瓶詰地獄』以外ではあり得なかったとも思う。

社会から逸脱して虚構的性愛を生きる」というオタの感覚今日さらに強まっているとするなら、その「オタクの気分」の源は『瓶詰地獄』にあったんじゃないか、という、そんな理屈はかけらも口にせずに、単純に楽しんでもらえるかどうかを見てみたい。

小栗虫太郎完全犯罪

これは地雷だよなあ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。こういうゴシック風味の殺人事件をこういうかたちで密室化して、それが非ミスオタに受け入れられるか気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。

高木彬光刺青殺人事件』

9本まではあっさり決まったんだけど10本目は空白でもいいかな、などと思いつつ、便宜的に神津恭介を選んだ。

密室から始まって密室で終わるのもそれなりに収まりはいいだろうし、戦後社会派ミステリの先駆けとなった作家処女作でもあるし、紹介する価値はあるのだろうけど、もっと他にいい作品がありそうな気もする。

というわけで、俺のこういう意図にそって、もっといい10本目はこんなのどうよ、というのがあったら教えてください。

「駄目だこの幻影城は。俺がちゃんとしたリストを作ってやる」というのは大歓迎。

こういう試みそのものに関する意見も聞けたら嬉しい。

2008-09-03

http://anond.hatelabo.jp/20080903034428

夢野久作は確かにいい。8年くらい前に僕も卒論夢野久作で書いた。

今の時代にあうかもしれない。

アーカイブ ヘルプ
ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん