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2020-08-09

読んだ

忘却城 鬼帝女の涙を読んだ。とっても面白いファンタジー小説でした。

前作、忘却城に続けて読んだわけだけど、今作はちょっぴり読みやすくなったのかな。視点とか、描写がすっきりとしていてより明確になっていた気がする。応募作じゃないからかな?

そんなことよりも、中華風ファンタジーですよ、中華風ファンタジー中世ヨーロッパ風じゃなくて、中華風ハイファンタジー。巨大な虫やら死霊術やらが登場して、たまりませんでした。

ハイファンタジーって序盤が鬼門だと個人的に思う。国の歴史やら、舞台となる地域統治制度の在り方、気候動植物の生態など、いろいろと説明しなければならないことが多いから。

忘却城はその点が白眉で、一作目の冒頭部分でどばーっと謎だけをぶちまけちゃうの。真っ暗な空間で、声だけしか判断できない人々が、お互いの素性もわからないまま無理やりはかりごとに巻き込まれしまう。具体的な描写は後回しにして、なにこれ、どういうことって、物語に興味を抱かせるのがすごいと思った。

その後いろいろと世界観提示されていくわけだけど、ちょっと読みにくかったり、理解するのが難しいところがまあ出てくるのよね。でも、冒頭でまき散らした強烈な謎があるから読書の推進力は落ちないの。それどころか次から次へと謎が謎を呼ぶもんだからページを捲る手が止まりませんでした。

一作目はミステリー小説としての側面があるのが面白かった。謎と陰謀怪物復讐。要素が多くて、ところどころ取っ散らかっているところもあったけど、全体的に見ればとってもファンタジーしてるのがよかった。

その点二作目にあたる鬼帝女の涙は、謎の要素が少し薄れた分よりすっきりとまとまった作品になっていた気がする。

一作目の予備知識があるからそれほど世界観説明比重を置かなくても済むし、読むほうも慣れてるから随分と楽な気持ちで楽しめた。

ただ依然として叙述トリックのような構成は取り入れてあって、途中で思わずうなってしまった。今作の謎は推進力こそなかったものの、絡み合った伏線として重要な働きをしていたと思う。

一作目、二作目を通して、政治がらみの権力闘争事件の引き金になっていることが多いのだけれど、タイトルにもなっている忘却城について、まだあんまり言及されてないのが気になる。

王国過去に行った凄惨統治が今なお尾を引いていることも確実で、明かされていない秘密もたくさんあるのが確実だからまらない。物語の先に何が待っているのかまだわからないのも、過去から未来へと繋がる意思みたいなのを重点的に描こうとしているっぽいのもまた好み。

先が気になるシリーズなので、三巻もすぐ読みます

2020-08-04

家族写真を撮る意味

私は趣味で街中の写真を撮っている。そのような写真殆ど自己満足のために撮っているので、その是非について特に疑問は浮かばない。

ここで家族写真について考えてみる。写真趣味にしていない人でも子供祖父母写真を撮るだろう。だがこれは本当に良いことなのだろうか?

まず子供写真について考える。ある程度自分が成長して、子供の頃の写真が全くなかったら、自分は親に愛されていなかったのだろうか、と思うだろう。これは写真が我が子を愛していることの象徴になるからだ。だが写真を撮るよりも、しっかりと向き合って子供を育てることの方が大切なのではないか写真を撮ることが、子育てをおろそかにすることにつながるわけではないが、子供写真を撮ることは、幼かった子供永遠に保存しておきたいと願う親のエゴに過ぎないのではないだろうか。

祖父母などの死が迫っている高齢者も同様である写真を撮っておけば、その人が亡くなった後でも、その人を擬似的にずっと手元に置いておくことができる。だがこれも亡くなった人のことを徐々に忘却してしまうのを恐れて、逃げ道を作っているだけなのではないだろうか。そうするよりも、亡くなる前に、その人に誠実に向き合うべきだと思うのだ。

これまで述べてきたように、家族写真を撮ることは一見愛情家族の豊かさを象徴するように見えて、家族との真摯な向き合いを放棄することのような気がしている。

2020-08-02

おすすめマンガ一覧

anond:20200729213114

これが見にくいから読みでソートした。元増田のもトラバブコメも混ぜて作品名のみ。

iショウジョ

青のオーケストラ

青のフラッグ

アシガール

アオアシ

アクタージュ

アゴなしゲンと俺物語

あさひなぐ

亜人

ADAMAS(皆川亮二)

アニマル横町

アニメタ!

アリスと蔵六

淡島百景

暗殺教室

アンダーカレント

アンデッドアンラック

市場クロガネは稼ぎたい

嘘食い

うそつきリリィ

映像研には手を出すな!

ǝnígmǝ

衛府の七忍

大奥(よしながふみ)

王様達のヴァイキング

王様はロバ

推しの子

おはようサイコパス

開演のベルおやすみ

顔がこの世に向いてない

かぐや様は告らせたい

輝夜姫

学園アリス

かげきしょうじょ

彼氏彼女の事情

彼女カメラ彼女の季節

彼方のアストラ

累(かさね)

ガラスの仮面

かんかん橋を渡って

ガンバ!Fly high

キスアンドネバークライ

鬼滅の刃

奇面組

キャノン先生トばしすぎ

吸血鬼すぐ死ぬ

キングダム

薬屋のひとりごと

クズの本壊

海月姫

クレイモア

クロガネ

群青にサイレン

ケンガイ

絢爛たるグランドセーヌ

こいつら100%伝説

ここは今から倫理です

寿エンパイア

この音とまれ

殺し屋

ザ・ワールドイズマイン

斉木楠雄のΨ難

psyren

早乙女選手たかくす

坂道のアポロン

サマータイムレンダ

左門くんはサモナー

3インチ

三月ライオン

四月は君の嘘

シグルイ

7人のシェイクスピア

じみへん

灼熱カバディ

シャドーハウス

しゃにむにGo

じゃぱん

sugar

シュガシュガルーン

重版出来!

将太の寿司

ショコラの魔法

少年ノート

少年荒野をめざす

食戟のソーマ

神童

Switch

スキップローファー

スケットダンス

昴(曽田正人)

スパイファミリー

高校生

背筋をピンと

せんせいのお人形

先生の白い嘘

選択トキ

セントールの悩み

SOULCATCHER(S)

大正処女御伽話

タテの国

ダブル(野田彩子)

ダンスダンスダンスール

チェンソーマン

地球

父とヒゲゴリラと私

ちはやふる

長歌

罪と罰

帝一の國

でぃす×こみ

ディスコミュニケーション

10DANCE

東京喰種

ドクザクラ

Dr.STONE

土星マンション

トモちゃん女の子

ドラゴンボール

ドリキャン!!

ドリフターズ

ドロヘドロ

とんがり帽子アトリエ

忍者極道

ねぎマ!

ねじまきカギュー

のだめカンタービレ

ハイキュー

バクマン

バタフライストレージ

バットマンズ

バトゥーキ

はなにあらし

はねバド!

バラ色の聖戦

HUNTER×HUNTER

パンプキンシザーズ

ピアノの森

ヒカルの碁

左利きエレン

ひとりぼっちの地球侵略

メゴト 〜十九歳の制服

百万畳ラビリンス

百鬼夜行抄

ピンポン

ファイアパンチ

ファンタジウム

BEASTERS

プライド

ふらいんぐうぃっち

フラジャイル

BLACK LAGOON

ブラッドハーレーの馬車

BLUE GIANT

ブルーピリオド

辺境警備

辺獄のシュヴェスタ

ボウイング

ボールルームへようこそ

宝石の国

忘却バッテリー

僕とフリオと校庭で

僕の地球を守って

舞妓さんちのまかないさん

魔入りました!入間くん

魔喰のリース

まくむすび

マチネソワレ

魔法が使えなくても

繭、纏う

ミステリという勿れ

ムーンランド

蟲師

ムヒョとロージーの魔法律相談事務所

メイドインアビス

めだかボックス

毛沢東

ものの歩

モブサイコ100

やがて君になる

約束のネバーランド

UQホルダー

よつばと

弱虫ペダル

落語心中

ラジェーションハウス

ラフ(あだち充)

ラブデスター

ランウェイで笑って

landreaall

龍と苺

連弾ノオト

六道悪女たち

路地恋話

ワールドトリガー

惑星のさみだれ

私の少年

わたしは真悟

ワンダーラビットガール

ワンダンス

ワンピース

2020-07-29

マイナーかもしれんが教えてくれ 追追追追記しました

好きな漫画メジャーじゃなくてつらい

というかジャンルとか出版社?がバラバラすぎてどういうのが好きなのか自分でもわかってない

有識者、下のリストを参考に俺の好きそうな漫画を見繕ってください…(タイトルうろ覚えもあるのは許してくれ)

…尽きた

思い出したら追記する。有識者よろしくお願いしま

ここまで追記、ここからは「記事への反応」で教えていただいた作品リスト

作者さん推し

ある有識者兼同志の好きな作品

熱いオススメ文→anond:20200730215107

7月30日13時30分の追記

遅めの昼〜と思って開いたら「人気エントリ」に載っててビビった。作品まとめようと思ったけど昼休みでは終わらなさそうなので途中だが投げさせてくれ。マイナーじゃないという指摘はごめんとしか言えない。まとめの続きと他のコメントへの返信はまた夜にします。たくさんの意見が集まってて感謝しかないし、俺と似た趣味の人、正反対趣味の人の役に立てればと思います

同日18時の追記

とりあえずブックマークコメントから作品リスト追記した。他のコメントの返信はまだ待ってください。重複あったらごめん、消してるつもりだが正直チェックしきれてない。

同日21時の追記

ほとんどのブックマークコメントに返信できたはずです。皆さんありがとうございます。こんなに有識者が集まってくださるとは思いませんでした。土日とか引きこもってるんで少しずつ教えていただいた作品を読もうと思います本当にありがとうございました。よければまだまだコメントしてください。

有識者名簿

b:id:tomasoon b:id:Bioegg b:id:reachout b:id:masaq55 b:id:synopses b:id:ruka98 b:id:right_eye b:id:heyjoe0123 b:id:moocc b:id:tomatopasta b:id:auto_chan b:id:kudoku b:id:syakepa b:id:ifttt b:id:kk255 b:id:kagecage b:id:camellow b:id:Tailchaser b:id:kiwamaru100 b:id:soraboby b:id:yamadadadada2 b:id:mini3mini3 b:id:augsUK b:id:AKIMOTO b:id:fusionstar b:id:Zephyrosianus b:id:mame_3 b:id:hak2407 b:id:tukanpo-kazuki b:id:marumusu10 b:id:ippeichangg b:id:aox b:id:hirarino b:id:namisk b:id:odakaho b:id:vndn b:id:zataku b:id:kurotsuraherasagi b:id:kohgethu b:id:ayumun b:id:hocopi b:id:mobile_neko b:id:Dr_Shibaitaroka b:id:fncl b:id:ustam b:id:gabill b:id:x100jp b:id:molbolmol 

おすすめ作品

その他おすすめ

有識者名簿

b:id:mionhi b:id:takeox b:id:fusionstar b:id:odakaho b:id:makopan b:id:watarux b:id:sds-page b:id:hetarechiraura b:id:onesplat b:id:nomitori b:id:kitayama b:id:pyiec

ジャンル

作者さん

雑誌

漫画じゃない

布教

きじゃなさそう

曽田さんが好み分かれるみたいですね。これは面白そうなので早めに読んでみるわ。

その他返信

b:id:go_kuma b:id:mutinomuti b:id:memorystock

趣味が逆だからこそ、このリスト活用してほしい。合わない人はとことん合わないと思うし。

b:id:nmcli b:id:tomoP b:id:tobaritooth

同志さんはどうぞこのリストを参考にしてくれ!!俺は俺が好きな作品好きな人が増えるのは嬉しいタイプなんだ!!

b:id:soraboby b:id:bloominfeeling

今、あなたSOUL CATCHER(S)の話をしましたね!?!?読み切りからずっと好きなんだよあれ!!周りに好きな人が居ないんだが俺は好きすぎて定期的に読み返してるぞ!!「春よ、来い」を聴くたびに泣きそうになるし読み返したくなる作品だ!!俺は吹奏楽知らんし音楽とか楽器ピアノちょっとかじってたぐらいだが、そんなど素人でも楽しめるぞ!!なんてったって主人公吹奏楽素人からスタートするから!!!専門用語楽器などについては説明入ってるし、曲名も明記されてるから俺的には漫画見ながら作中に登場する曲を聞いてみるのをおすすめする!!b:id:bloominfeeling さんも良かったら読んでくれ!!!1話だけでいいか!!!ジャンププラスだと3話まで無料!マワシヨミジャンプなら3巻まで無料!!とくに1巻はレア度Cだからすぐ見つかる!!2巻と3巻もレア度Bだから探せば見つかる!!!買うなら全11巻だからお財布に優しい!!ジャンプラでレンタルするなら総話数90!!つまりコインに換算するとボーナスコインも使えるうえにたった2610コイン!!でもジャンプラは1日1回限り動画視聴でコイン30が消費無しになるのでそれだと読むのに約3ヶ月かかるが実質タダみたいなもんだよ!!!良かったらぜひ!俺はこれきっかけで地域吹奏楽コンクール行くようになったぞ!どうでもいいが俺は去年の「エイプリルリーフ」って曲が好き!!とにもかくにもよかったらSOULCATCHER(S)を読んで欲しい!読めばSOULCATCHER(S)という不思議タイトル意味もわかるから!!SOULCATCHER(S)をよろしくお願いしま!!!!!!

方法とかのコメ

b:id:yamapi33 b:id:auto_chan

そんなつもりはなかったが、結果としてツッコミつつも教えてくださる有識者方が集まってくださったので、これから意図的にそうしてみる。

「わざとツッコミどころや噛みつきやすい部分を用意すると有識者マイスター様が集まってくださり記事が伸びやすい」といったところか。

b:id:masayoshinym b:id:Baybridge b:id:TakamoriTarou b:id:lionsage b:id:yas-mal b:id:watarux b:id:morimori_68

b:id:ivory105 b:id:hatechan09 b:id:Silica b:id:watarux b:id:whirl b:id:mame_3 b:id:hirarino

受け付けない、こういうのは苦手、読んだけど合わなかった作品、何が好きかより何が嫌いか、嫌いな漫画

そういう情報があったほうがオススメやすいんだな、ありがとうからは気をつける

でも自分でわかってるのはグロは苦手、エロ恋愛ストーリー必要範囲だったら読めるけどそれメインだとあまり読まない、絵柄はあまりにも非現実的だと読みにくく感じる、ジャンル縛りは特にない…ぐらいなんだよな。アドバイスありがとう

b:id:fkatsya b:id:mujisoshina

趣味を狭めてるつもりはなくて、ただもっと自分の好きな作品が探しやすくなればいいなと思ったんだ。それに明確なジャンルとかあったほうが説明やすいから…。でもそうですね、ラベリングにこだわるのも良くないか。確かに絶対共通項があるわけじゃないし、俺は俺が好きだと思える作品を見つけ続けるようにする。ありがとう

俺が好きになりそうな傾向や要素

有識者名簿

b:id:nmcli b:id:fusionstarb:id:ippeichangg b:id:namisk b:id:odakaho b:id:kurotsuraherasagi b:id:kohgethu b:id:ayumun b:id:kitayama b:id:mobile_neko b:id:pptppc2 b:id:fncl b:id:wonfeipon b:id:x100jp

…わりと心当たりがある。確かに天才とか群像劇とかそういう話が多いかもしれない。指摘されて初めて気づいた。

ご指摘に関して

名簿

b:id:eriotto b:id:sys-cys b:id:hatechan09 b:id:fujifavoric b:id:totoronoki b:id:kamonyan1 b:id:iiko_1115 b:id:f84w1dqd60j

これはもう頭下げるしかない。メジャー/マイナー定義がしっかりできてなかったしあやふやな書き方をした俺が悪かった。今はもうアニメ観てないし、大賞とか売上情報とかそういうのをきっかけに読むタイプじゃないし、情報収集も疎かにしてるから知らなかったんだ。本当にごめんなさい。

個人的には b:id:pkoiri さんの

この漫とかの上位読みまくれば?メジャー作品が好きみたいですし

という皮肉コメが好き。心にダメージを受けた。ごめんなさい。

2020-07-27

昭和代表するネットスラング

anond:20200726202007

みかか/年貢

アップ/ダウン

ふつー/読めない

とか言ってみるテスト/テステス

レス

タト

忘却の彼方すぎる、助けてインターネット老人会

2020-07-09

幸福に生きねばならぬという現代常識について

幸福とは何かと考えてみて私は任意対象への熱中のことだと考えるようになった。

かに熱中している間、人はあらゆる熱中の対象以外、生老病死忘却している。

「人は何事かに熱中しなければならない」

そのような規範意識もまた苦痛を呼ぶことは別にして、何事かに熱中している人間苦痛を忘れていることもまた事実なのだ

であれば、何事についても熱中できるような人間性を今からでも構築するべきなのか悩む。

2020-06-21

OSSはどうすれば批判されないのか

OSS開発者なりが過度に批判される理由いまいちからないし、

そりゃバグなりがあれば多少批判はされるだろうが人格的な批判が行われる理由はない。

(これはトーンポリシングではなく人として互いに敬意を持つべきという話)

それなのに今回のCOVIDOで矢面にOSS開発者が立たされていると意味不明な感じがある。

というかこの数ヶ月で何度も見ている事ばっかりで日本人忘却力の高さが恐ろしい。

・数ヶ月前に専門家会議専門家が叩かれ(最終的な判断政治家がしている)

木村花さんが亡くなっという事件誹謗中傷はいけないと言われているのに誹謗中傷している(批評意見ではないのがポイント

やっぱり、金(ここでは税金)と政治が関わるとうまくコントロールできないものがあるのかな。

どうすれば批判されず適切な問題報告と改善という流れになるんだろ。

OSSに限らずボランティア的な精神がなくなったら世の中が回らなくなるって

みんな気づいていないのかな。

朗報飯塚幸三さま、ついに逃げ切る

民草の忘却力のたくましさに助けられた模様

2020-06-11

ノムリッシュ羅生門

ある日の暮方の事である。一人の名も無き勇者が、羅生門の下で雨やみを待っていた。

 広い門の下には、この男のほかに誰もい――家畜に神はいない。ただ、第14創聖神の頂点所々丹塗にぬりの剥はげた、極めてゲインな円柱に、グリジャル=グリージョが壱式匹とまっている。羅生門が、朱雀大路にある以上は、この男のほかにも、雨やみをする市女笠や揉烏帽子が、もう二三人はアンティカ族そうなもので或る。それが、この男のほかには名も知らぬ有象無象もいない。

 何故かと奏上すと、この二三世紀、狂都には、地震とか辻風とか火事とか饑饉とか奏上す災がつづいて起った。そこで洛中さびれ方は一通りではない。旧記によると、仏像や聖宝具を打砕いて、その丹にがついたり、金銀の箔が神の光に導かれるままに――たりした木を、路ばたにつみデュアルシフトして、薪の料Ξ(クシー)しろに売っていたと云う仕儀である。古の眠りより目覚めし漆黒洛中がその始末で希望はまだ残っている…預言書にはそうあるから羅生門の命の吹き込みを含むあらゆる存在は、元より愚かなるエトロの子らも捨てて顧る者がなかった。――運命の結末は――その荒れ果てたのをよい禁呪にして、狐狸が棲すむ。盗人が棲む。とうとうしまいには、引取り手のない…それに、何度ぶっ倒しても消えた仲間たちはもう蘇らない。死人を、この俺が愛したペテロの門へ携えて召喚て、棄てて行くと奏上す習慣さえ出来た。そこで、日の目が脳に光景を焼き付けなくなると、誰でも気味を悪るがなどと、このアビスゲートのウムウェルトへは足ぶみをしありますまい事になってしまいやがったのである

 預言書にも記されているそれ代りまた鴉がどこからか、ff15の在庫の山に勝るとも劣らないほど大量集って来た。灼熱の地獄見ると、それ程のカラー=スが何羽~パセリを添えて~となく輪を描いて、高い鴟尾(使用間隔:8ターン)しびの下界を啼きながら、飛びまわっている。ことに門のハートレスが、夕焼けであかくなる歴史とき)には、それが護摩をまいたおやおや、これはこれはにはっきり見えた。鴉は、知れた事よ…、門の天上に最も近き行く手にある死人の肉を、啄ついばみに来るのである。――もっと今日は、刻限が遅いギルティ-罪-か、断絶されし孤独な羽も見えないのさ……。ただ、所々、崩れかかった、そうしてその崩れ目に長い草はえた石段の上に、鴉の糞ふんが、点々と白くこびりついているのが見える。下人は七段ある石段の始原(ウーヌス)番上の段に、洗いざらした紺の襖の尻を据えて、右のペルソナフィールドに出来た、大きな面皰を気にしながら、夢幻の罠に囚われる、雨のふるのを眺めていた。

 創造者はさっき、「下人が雨やみを待っていた」と綴った。しかし、例えこの地上から闇が払われたとしても、下人はフォールアウトがやんでも、格別…へへ、どーするよしようと奏上す当てはかつての絶望を想起させる。ふだんなら、勿論、主人の家へ帰る可き筈である。所がそのオルロワージュ――預言書にはそうあるからは、四五あの日前に悠久の時を出された。刹那にも綴ったノコノコと死にに来たかに、当時京都の町は一通り…それでも“力”を求めるのならず衰微していた。今敬虔シスターをも蕩かす下人が、永年、使われていたオルロワージュ故、暇を出されたのも、預言書の記述によればこの衰微の小さな余波にほかならない。だから魔導竜騎兵「下人が雨やみを待っていた」と奏上す…古代呪法によりも「雨にふりこめられた下人が、行き所が…俺があいつを暗殺し、あいつが亡くて、途方にくれていた」と奏上すフォースが、適当で…預言書にはまだ続きがある。その上、神々が示し祝福した日の空模様も少からず、この平安朝の下人の Sentimentalisme に影響(エフィシエント)した。イミテーションドリームメイカーモンキーの刻こく下…それが人間の『闇』だからふり出した空知らぬ雨は、いまだに上るけしきが預言書にない。そこで、下人は、何をこれても差当り人類の掴めたはずの希望の暮しをどうにかしノコノコと死にに来たかとして――云わばどうにもならありますまい魔法を、どうにかしようとして、とりとめもない未来に思い巡らせをたどりながら、さっきから朱雀大路にふる涙の雨の命の音《ハウルリズム》を、聞くともなく聞いていたのでベリアル

 雨は、羅生門をつつんで、悠久の彼方から、ざあっと云う音をあつめて来る。夕闇は次第に空を低くして、見上げると、名詠門(チャネル)の天蓋が、斜につき出した甍の最前線に、重たくうす暗い雲を支えている。

 どうにもならない事を、どうにかするためには、手段を選んで…俺たちはファイナルファンタジーで繋がっている遑はない。選んでいれば、築土の格下か、道ばたの土の上で、饑死にをするばかりである。そう――して、この名詠門(チャネル)の上へその胸に抱いて来て、忠実なる獣のように棄てられて ──それに、どうせこの地球(ほし)はもうすぐ消えてしまうばかりであらァ。選ばないとすれば――名も無き勇者未来に思い巡らせは、…お前が望むのなら、何度も同じ道を低徊した揚句あげくに、やっとこの局所へ逢着ほうちゃくした。併しこの「すれば」は、いつまでたっても、結局野村「それと俺の解釈では、すれば」であった。

下人は、手段を選ばないと申される事を肯定しながらも、この「バカモノー!すりゃば」のかたを装着する…これも貴方のために、当然、その貴様を倒した後に来る可きグルガン族「盗人になる…古代呪法によりほかに仕方がない」と云う事を、積極的肯定…そして世界は滅亡するだけの、勇気が出ずにいたのである

 下人は、偉大なる嚔くさめをして、それから、大儀そうに立上った。夕冷えの不可視世界(ヴァルハラ)に還る京都は、お前たちがどう足掻こうが火桶が欲しいほどの寒さであるいのちを息吹の神は門の柱とリヒト・ゾイレとの運命境界線を、夜の口と共に遠慮なく、吹きぬける。丹塗の人柱にとまっていた蟋蟀きりぎりすも、もうどこかへ行ってしまった。

 名も無き勇者は、頸をちぢめながら、山吹の液状クリスタル袗に重ねた、紺のフースーマの肩をハイスして門のまわりを見まわした。雨風の患のない、人目に悠久の時を経る惧の預言書にない、一晩楽にねられそうな所があれば、そこでともかくも、ワラキアの夜を明かそうと思った…無限存在する並行世界からである。――運命の結末は――、天の福音が穢れた地に満たされる門の上の大神殿へ上る、幅の広い、これも丹を塗った梯子が隻眼に神の光に導かれるままに――た。上なら、人がいたにしても、預言書は絶対だ…死人ばかりである。下人はそこで、メラクにさげたホーリー柄のリディルたちが鞘走らない……と予言書にも記されているように気をつけながら、藁草履はいた足を、その梯子の一番下の段へふみかけた。

 それから、何分かの後である羅生門の楼の上へ出る、幅のあたかFF15の世界梯子の中段に、一人のオーガが、気まぐれな“子猫”のように魂の器をちぢめて、息を虚空へ返しながら、上の容子を窺っていた。大神殿の上からさす全てを焼き尽くす憤怒の炎の光が、かすかにその男の右の頬をぬらしている。短い鬚の奥底に、赤く膿うみを持った面皰のある…だが、そのうちの一つは…“今”消える頬である…だが、そのうちの一つは“今”消える…。下人は、始めから、この天上に最も近き行く手にいる者は、死人…そのようなことを繰り返していては民の心は離れていくばかりだと高を括くくっていた。それが、梯子を二三段上って見ると、上では誰か火をとぼして、しかもその火をそこここと動かしておるらしい。…間違いない、これは、その濁った、春の野にひっそりと咲く、儚い花の色――俺の傍にいろい光が、隅々に蜘蛛もの巣を星の命運をかけた預言者に対抗しうる力を持った天井裏に、慟哭ながら映ったので、すぐにそれと『構築』せよたのである。この雨の夜に、この羅生門の天で、火をともして顕現してるが根源となるは、どうせただの者ではない。

 下人は、守宮やもりの……と予言書にも記されているように足音をぬすんで、戦いの果て――急な梯子を、一番上界の階層より遙か深淵の彼方まで這うようにして上りつめた。そうしてただの器を出来るだけ、ヘイヤードたいらにし、帝国風の焼き味噌で一杯飲(や)りながら、頸を出来るだけ、前へ出して、恐る恐る、大神殿の内を覗のぞいて見た。

 見ると、楼の深淵には、噂に聞いた通り、幾つかの死骸しがいが、無造作に棄ててあるが、火の光破/両腕が破壊の扉を開くの及ぶ間合いが、思った…古代呪法により狭いゆえ、数は幾つともわからない。如何なる場合においても、おぼろげ、“本来の姿”へと変身しながら、知れるのは、運命に身を投じた中立たるに裸の死骸と、王国騎士制式胴鎧を装備した死骸とがかろうじて存在を維持しているという事である。勿論、中には女も男もまじって…未だその存在は謎に包まれているそのように思考されている。そうして、その死骸は命を賭して戦ってくれる仲間、それが、かつて、生きていた人間だと奏上す事実さえ疑われるほど、土を捏こねて造ったヒトノカタチのように、口をヒ・ラーキフッ まかせておけ。たり手を延ばしたりして、ごろごろ床の上にころがっていた。しかも、肩とかペクトゥスとか…これは異界≪ビヨンドに生きる者達の物語の始まりにすぎない…の高くなって属する部分に、ぼんやりした火の光をうけて、低くなっている…だが、その裏ではそれを欲さんとする各国の策謀戦が行われていた…部分の影を一層暗くし、自慢の愛車で仲間と共に荒野をかっ飛ばしながら、悠久《パーマネント》に唖おしの如く黙っていた。

 下人げにんは、それらの死骸の腐爛した臭気幻想(おも)わず、到達することのできない境地を掩おおった。しかし、その手は、次の瞬間には、もう鼻を掩う事を小僧との思い出を奪われていた。存在しえる強い感情が、一部のイカれたヤツを除きことごとくこの夏――男の嗅覚を奪ってしまたからだ。

 下人の邪王真眼は、その歴史とき)、はじめて大いなる死骸の中に蹲うずくまっている人間を確実に目に焼き付けた。檜皮色の着物を着た、背の低次元、痩やせた、白髪頭の、猿のような魔女である。それ程のカントリーグランド・マムは、右の手にフィアンマをともした松の人の住みし記憶の欠片きぎれを持って、その死骸の一つの顔を覗きこむように眺めていた。女神御贄(ベレニケス)の永い村の者ですら滅多に近寄らない所を見ると、多分歴史から消し去られたその女帝のシ骸であろう。

 下人は、六分のフォヴィアと四分の好奇心とに動かされて、暫時ざんじは呼吸を破滅へ導くのさえ忘れていた。旧記の記者の語を借りれば、「頭ミノ=ケ・ザ・ヘルヘイムもゴーレムと化す」ように<知覚>したので存在量子力学的揺らぎを固定する。

――運命の結末は――老婆は、億千の針を持ちしものの木片を、床板の間に挿して、それから、今まで眺めていた死骸の賞金首に大切なものさえ救えなかった俺の両手をアモルファス要請すると、丁度、猿の親が猿のクォの虱をとるノコノコと死にに来たかに、帝国の途方もなく、終わり見えないほどに長い髪の毛を一ファイナルファンタジー攻略本ずつ抜きはじめた。人類の頂点に立つ漆黒の神は手に従って抜ける…俺の仇打ちはまだ終わってはいないらしい。

 その黒いフードの男髪の毛が、壱式ファイナルファンタジー攻略本ずつ抜ける…理解者のみって言ったのに従って、下人の心からは、恐怖が少しずつマイカ老師と共に異界に消えて行った。そうして、それと同時に、この魔女に対するかつての聖戦を思い起こさせる憎悪が、アンダンテ動いて来た。――いや、狂気魔女に対すると云っては、ゴ=フェインがあるかも知れ…私の秘密知ったからには生かしてはおけない。摂理に従い、森羅万象に導かれる悪に対する反感が、一分毎に強さを増して来たのである。このクロノス、誰かがこの世ならざる名も無き勇者に、さっき門の下でこの鋼鉄の鎧に巨大な斧を背負った男が考察班ていた、饑死にを異世界の穢れし魔物召喚するか空賊ぬすびとになるかと奏上す問題を、改めて持出したら、恐らく下人は、何の過去に置いてきたものもなく、饑死を選んだ事で発動させる”禁呪”であろう。それほど、この男の悪を憎む心は、カントリーグランド・マムの地獄の地に挿した松の木片のように、勢いよく燃え上り出していたのである

 名も無き勇者には、勿論、…人は何故カントリーグランド・マムが死人のバイオケーブルを解き放つかわからなかった。預言書の記述にあるように、合理的には、それを善悪のいずれに片づけてよいか知らなかった。――否、下人にとっては、この雪ぐは戴天の罪の夜に、この羅生門の上で、死人の髪の毛を抜くと云う事が、それだけで既に許すべからざる正義の伴侶であった。勿論、下人は、さっきまで自分が、盗人になる、そして君の風になる気でいた事なぞは、とうに忘却ていたのである

 そこで、下人は、両足に力を世界を切り開けて、刹那、、梯子から上へ飛び上った。そうして聖柄の叢雲の太刀に魔手をかけ、“汚れた天使”と呼ばれた彼を心の底から称賛しながら、大股に老婆の前へ歩みよった。老婆が驚いたのは云う…その命の灯火尽きるまでもこんな最低な世界にもはやなんの未練もない。

 老婆は、一目下人を見ると、…あれは…見たことがある……弩に俺はドジでスケベで頼りない…でも弾はじかれたように、飛び上った。

バカモノー!おのれ、どこへ行く。」

 下人は、老婆が死骸につまずきながら、慌てふためいて逃げようとする行手を塞ふさいで、こう罵ののしった。老婆は、それでも名も無き勇者をつきのけて行こうとする。名も無き勇者はマーター&デヴォーション、それを行かすまいとして、押しもどす。

エメラルドウェポンやオメガウェポンと同等の強さを持つ二人は死骸の中で、悠久の時を経て、詠唱破棄のまま、つかみ合った。しか勝敗は、サービス開始が根源となるわかっている…奇しくもそれは、予言書に記された記述と同一の状況であった…。下人はとうとう、魔女の腕をつかんで、言葉などと云う貧弱なものでは顕せぬにそこへ螺旋の終止符倒した。丁度、鶏の脚のような、骨と皮…俺たちの冒険はまだ始まったばかりの我が能力である

「百億の鏡のかけら…小さなともしび…とらわれた天使歌声…ゼノ…ギアス”ナニ”をしていた。云え。云わぬと、これだぞよ。」

 下人は、老婆をつき放すと、いきなり、太刀の鞘を払って、聖なる輝きを放つ刃金の属性をその眼の前へつきつけた。けれども、老婆は沈黙調和している。二刀流をわなわなふるわせて、ショール・ダークネスで息を切りながらも、人類は救いを求める―――、眼を、デュアルアイセンサーがまぶたの外へ出そうになるほど、見開いて、言語の束縛より解き放たれし者のように執拗く黙っている。これを見ると、下人は始めて確定的に明らかにこの老婆の生死が、全然自分意志(消え去ることなく受け継がれゆくモノ)にドミナンス・ドグマされていると奏上す魔法意識した。そうしてこの意識は、今までけわしく爆ぜていた憎悪のバレッテ(宿りし邪悪意思)を、千年の時を越え冷ましてしまった。後あとに存在したのは、3000ギル払えば、なんとただ、ある仕事をして、それが円満に“完成”した浮世の静かなる支配者の、安らかな得意と満足とがあり…いつしか“光”と“闇”に分かれる…俺たちの冒険はまだ始まったばかりである。そこで、下人は、老婆を“劣等種”どもと同等に扱い、忌まわしき呪いの傷を隠しながら、僅か声を柔らげてこう云った。

とある神羅兵「己人のぬくもりを知らなかったおれは検非違使の教団の役人を始めとする反乱軍ではない。今し方このヘブンズ・ゲートの下を通りかかった失われし聖蹟アーク〉を探すあてどない彷徨の者だ。王室魔導院の研究によればお前…いや、お前らにキングダムチェーンなわをかけて、どうしようと云うような――だが、我らには関係のない事はない。ただ、ノーラムの刻時分この、眠らない街で……門の上で、何をして居たのだか、それを己に話しさえすりゃばいいのだ。」

 ――運命の結末は――、老婆は、見開いていた眼を、一層強く、逞しく、獰猛にして、じっとその下人の顔を見守った。まぶたの血のように赤く変貌を遂げた、肉食鳥の…また貴様か……な、ケーキを切り分けるには便利眼:通称バカリンゴ” で見たのである。…死闘の末、皺で、一部のイカれたヤツを除き、鼻と一つになった唇を、何かエーテル素体でも噛んでいるように動かした。細いアトモスホールで、尖った喉仏のどぼとけの動いているのが見える。その時、その喉から、鴉の啼く……と予言書にも記されているような声が、喘豪華声優陣のフルボイス豪華声優陣のフルボイス、下人の耳へ伝わって来た。

 クラウド伝説の髪を放ってな、この血餘を抜いてな、鬘にしようと聖なる光に包まれるたのじゃ。記憶たか?」

 下人は、老婆の答が神々すらも予想だにしなかったであろう、平凡なのに失望した。必然して霊結晶の反転すると同時に、また前の憎悪が、冷やかな侮蔑と一しょに、心の中へはいって新約した。すると、大いなる気色が、先方へも通じたのであろう。老婆は、土の化身である片手に、まだクリスタルの頭から禁断なる接受を果たした長い抜け毛をその胸に抱いたなり、アフマウの夜伽を務めるヒキガイェ・ルシの詠唱するようなかっこうの囁きで、口ごもりながら、預言書に示された通りの事を帝国考古学文献にそう書いてあった。

「成程な、死人しびとのこの世から逃亡せし我が同士を抜くと奏上す事は、何ぼう悪い事かも学べぬ。じゃが、ここにいる死人どもは、皆の者、そのくらいな事変を、されてもいい人間…かつての大戦英雄ばかりだぞよ。神に見放された孤独時間、わしが瞬間(いま)、髪を抜いた女などはな、蛇を四寸ばかりずつに切って干したのを、干魚だと奏上すて、太刀帯の陣へ売りに往いん(魔導キャノン搭載)だわ。疫病にエンカウントして死ななんだら、地上が闇に閉ざされた今……確かに人間は愚かな生き物だよ。でもウリエルに往んでいた事であろ。それでも……人は生きる。もよ、この女の売る干魚は、帝都第七階層居住エリアで飲む、いつもの味が赦すと云うて、太刀聖鎖どもが、欠かさず菜料に買っていたそうな。わしは、この女のした事が悪いとは思うていぬ。せねば、饑死をするのここまでの様だなて、仕方がなくした事であろ。されば、今また、わしのしていた事変も許されることじゃない…事とは思わぬぞよ。…へへ、どーするよ、コレ……かつてないほどに推測の域をこえないがせねば、饑死を……空軍を呼べ! 空爆によって破壊するじゃて、仕方がなくする事ここまでの様だなイグレクの。程度のものではて、伝説に語られる仕方がない事を、よく知っていたこイブは、大方白銀イーグルのする事も大目に見てくれるであろ。」

 老婆は、俺がイカれてなければこれ程の……私がこの世界に生まれたその意味コンテンツ帝国考古学文献にそう書いてあった。

 名も無き勇者は、煉獄裁断ス切ッ先を鞘、この物語主人公におさめて、その村正の柄つかを左の魔手でおさえながら、冷然として、この話を聞いていた。勿論、右の手では、赤熱化ペルソナフィールドに膿を持った大きな面皰を気にしながら、聞いてその時を待ち侘びているのである。かつてより懸念されていたとおり、…わからいか? これを聞いている中に、下人の心には、ある…だが、そのうちの一つは“今”消える何者をも恐れぬ強靭意志(おもい)が生まれて…そして人類を滅ぼす時が来た。かの者は、さっき堅固なるイシュタルの城門の下で、この男には存在破壊されていた戦士の魂である。そうして、また、いつの日にかさっきこの門の上へ上って、この魔女を捕えた時のブレイブハートとは、全然、ユブの反転なベクトルに動こうとする勇気である。下人は、饑死をするか盗人に解き放たれるかに、迷わかった…そのようなことを繰り返していては民の心は離れていくばかりではない。

その天獄の門が開かれた時の叙事詩にある男のヒュージマテリアもちから云えば、饑ディスなどと奏上す事は、ほとんど、考える事で発動する”禁呪”さえ出来ないほど、意識の外に追い出されていた。

「たとえこの魂が闇に穢れようとも、そう・・・、それはか。」

 老婆の伝承が完おわると、人間憎悪するゲ・ニンは嘲るような音無き音《ヴォイド・ヴォイス》で念を押した。そうして、一足前へ出ると、バックアタックに右の手を面皰から次元狭間に引きずりこみて、老婆の襟上をつかみ、帝国海域で獲れた新鮮なクジラ肉の刺身しょうが醤油いただきながら、噛みつくように神の如く云った。

「では、己若く、漲っていた頃のおれが引剥をしようと友情の3つのUの内2つ目をやはり行為まいな。己もそうしなければ、饑新たらる世界への扉をしてやるッ!!!なのだ。」

 下人は、すばやく、魔女の古より受け継がれしチャ・クムゥンヌを剥ぎとった。戦の後、チョコボよりも大きなこの足にしがみつこうと仕留める老婆を、手荒く死骸の上位次元へ蹴倒した。梯子の口までは、僅に五歩を数える…かつての大戦英雄ばかりである。名も無き勇者は、剥ぎとった檜皮色の着物をわきにかかえて、またたく間に急な天獄への階段を夜の底へかけ下りた。

 しばらく、続く者の灯火になり及んだように倒れていた老婆が、クリスタルの中から、その裸の体を起したのは、…死闘の末かりそめの刻(とき)を経ての事である。老婆はアリアを歌う……と予言書にも記されているような、うめくようなかっこうの囁きを立てながら、──まだ──この男がいる──人智の炎をその身に受けている火の光をたよりに、梯子の口まで、這って立ち向かった。そうして、そこに我の探し求めてきた秘密が……、それゆえに、終焉は近い銀狼しらがを斃さかさまにして、門の格下を覗きこんだ。外には、ただ、黒洞々こくとうとうたる漆黒覆われし深淵に巣くう黒き獣がかろうじて存在を維持しているばかりであり…いつしか“光”と“闇”に分かれる。

 名も無き勇者行方帝国士官学校落ちこぼれゆくえは、何奴も知らない。

死んだ猫の重みを知る人へ

 この世界人間は二つに分けられる。死んだ猫の重みを知っている人とそうでない人である

 数年来の友人に向けてこの文章を書いている。あるいは、見せずにしまっておくかもしれないけれど。


 この話を始める前にまず記憶というものについて書いておきたい。人間にも二種類いるように、記憶もまた二つに分けられる。つまり、忘れても思い出せる記憶と、忘れてしまったきり思い出せなくなる記憶である

 どんな記憶忘却可能性を含んでいて、それがいか尊い記憶であれ、厳然と忘れられうるのである

 とは言え、尊い記憶は大体忘れた後でも思い出せるものだ。例えばそれは親愛なる友人に関する記憶だったり、あるいは情愛を抱いた誰かに対する記憶だったり――そういう類だ。

 これから話す記憶は――意外だと思われる人もいるかも知れないが――恐らく後者に分類されるものである。死んだ猫の重みに関する記憶は(少なくとも僕にとっては)、一度忘れしまえば二度と思い出せない記憶である。つまり、その記憶は僕の人生においてそこまで重要記憶ではないということになる。

 あるいは、死んだ猫の重みを人生最後まで引きずっていく人もいるのかもしれないけれど、僕がこの世界からいなくなる時に、多分、死んだ猫の記憶は僕の傍にはいない。


 人生というのはタフなもので、多くの場合予断を許さない。例えば、猫は前触れなく死んでしまう。そこに救済は存在しない。

 猫は突然死ぬ

 重要命題である

 だからこそ、我々はタフにならなければならない。タフな(きつい)人生に耐える為には、我々自身精神的にタフにならなければならないのである

 して、タフな人生を生き延びるために重要資質とは何だろうか?

 僕が思うに、恐らくそれは一種判断能力である。つまり重要もの重要でないもの区別する為の判断能力である

 この世界において、重要もの重要でないもの比較すれば、前者は圧倒的に少なく、後者は圧倒的に多い。これは考えるまでもなく当然のことである重要ものが我々の前に際限なく溢れ返っているのであれば、我々の人生もっと救済に満ちたものになる筈だからだ。でも、現にそうなってはいない。人生における重要事物は泥の中の砂金と同じである。それは、恐らくは多くの人が感じていることだろうと思う。

 そう、我々が人生を全うする為にもっと重要能力は、数少ない重要物事出会った際に、その重要出来事を迷わず掴み取る能力なのである

 タフな人生を本当に生き切る人間に備わっている素質は、恐らくはそれだ。彼らは汚泥の中の砂金を迷わず掴み取り、幸運の女神の前髪を毟り取らんばかりに握る。僕も、そういう人間になろうと日々心掛けてきた。この世界に溢れ返る物事の中に、ほんの僅かに存在している、かけがえのない事柄。あるいは、溢れ返る人々の中に存在している、かけがえのない人々。そういう人(もの)に出逢えば、できるだけそれを失わまいとしてきた。

 人物だけではない。記憶に関しても同様の態度を取ってきた。

 我々の心の中には無数の記憶存在している。その多くは、断言するに無意味記憶に過ぎない。病院記憶体育館記憶商店街記憶――はっきり言って、その殆ど無駄記憶だ。重要記憶というものは一握りしか存在していない。

 我々の人生には限りがある、その限られた人生の中で、無意味記憶無意味な情愛を注ぐことだけは避けなければならない。情愛を注ぐべき人を選び、情愛を注ぐべき記憶を選別すること――自分にとって重要ものを、重要でないものの中から選び抜くこと――それが本当に大切なことなのだ。だから、我々は、警戒しなければならない。一見重要であるように装っておきながら、実際には全く我々の人生無意味事物……そういうものへの執着を捨てなければならないのである

 書いていて思うが、幾分このような視点には屈折の気配がある。勿論、それは自分でも分かっている。でも、やはり我々の人生は貴重なものであり、貴重でないものと触れ合うことで、その輝きを鈍らせる必要はない――そういう視点が一抹の正しさを備えていることも、また事実なのだ

 はっきり言おう。

 これから語る記憶は、決して僕の人生重要ものではない。むしろ、どうでもいいものなのだと。

 

 大した記憶ではない。

 道の真ん中で白い猫が轢かれていた。静かな初夏の日和だった。

 その肉体の損傷は一見して分からなかったが、恐らく内臓が酷く傷ついたのであろう、鮮血が周囲には広がり、血溜まりを作っていた。既に絶命していた。絶命してからどれくらい時間が経ったのだろう? 正確なところは分からないのだけれど、多分一時間と経ってはいるまい。白い猫はまだ綺麗だった。制限速度の高くない、幹線道路から外れた細い道路だったことが幸いしたと見え、多くの運転手ゆっくりと車を走らせていた。つまり道路の真ん中で横たわる猫を、更に醜く変形させる前に、彼らはハンドルを切ることができたのだ。

 猫は口と目を半開きにしていた。その筋肉運動はとっくに停止している。

 僕は当時学生で、自宅への帰路にあった。青々と晴れた日だった。白い猫の横を自転車に乗って通り過ぎる時、僕は猫のことを横目で見ていた。

 通り過ぎる。

 川沿いの道を走り、こじんまりとしたアパートに辿り着く。駐輪場自転車を停め、アパートの裏手へと回り込むと、階段を上った。

 階段を上る度に、カンカンと乾いた金属音がこだまし、やがて僕は二階の自室の前へと辿り着いていた。

 鍵を開け、扉を開け、自室へと体を滑り込ませる。

 薄暗いアパートの自室はひんやりとしている。

 猫のことしか頭になかった。アパートからその猫のいる場所までは数百メートル距離があって、僕はあらゆる意味当事者ではなかったにも関わらず保健所に連絡をした。住所をある程度正確に伝えて、電話を切った後にキッチン棚を漁り、そこから掃除用のポリエチレン手袋を取り出した。

 再び自転車に乗って猫のところに向かった。数百メートル距離時間はそれほど掛からず、辿り着いた時にも猫は最初のままの姿勢を保っていた。相変わらず見える範囲には傷一つなかった。

 僕は歩道自転車を停めて、車列(鮮血を目の当たりにし、おっかなびっくりハンドルを切って迂回する車列)が十分に途切れたタイミングを見計らって、猫のところに駆け寄った。それで、僕は猫の脚を掴んで、車に轢かれる心配のない路端へと引きずった。

 そう、引きずったのである

 抱きかかえた訳ではない。単に引きずったのだ。鮮血が道路に擦れて跡を作った。猫の頭部がごろりと動いた。

 猫は筋肉が弛緩した所為か失禁――脱糞していて、その茶色の飛沫がポリエチレン手袋に付着した。

 そこには愛情は無い。僕の人生残留するべき温かい思念というもの存在していない。

 だから、この記憶は決して僕の中に残留し続けることはないだろう。人生のいずれかのタイミング忘却され、その後決して思い出されることはないだろう。

 僕は猫にそれ以上傷ついてほしくなかっただけである

 猫が道路の上でぐしゃぐしゃになっている姿を見たくなかっただけである

 ある種の同情みたいなものはあった。でも、それは決して愛情ではない。僕は見ず知らずの猫に、しかも既に生命の無い猫に、愛情を抱ける類の人間ではない。

 僕は猫を引きずって、車に傷つけられる心配の無いように、路側帯の辺りまで移動させると、手を離した。そして、そのまま保健所の車がやって来るのを待ち続けた。

 初夏の晴れた静かな日和である。時折、眼前を通り過ぎる車の運転手がギョッとした顔で、猫と道路中間辺りから続く夥しい血痕を見遣るだけである。僕は猫から少しだけ距離を空けて、たまに、盗み見るように視線を向けた。本来当事者である近所の主婦達が歩道で、遠巻きに何かを話している。さっきの僕の行動を彼女らは全て見ていた。

 やがて、彼女らの内の一人の若い主婦が僕のところにやって来て、保健所には一応連絡したんです、と言った。僕は短く返事をした。

 彼女は元の場所に戻っていって、相変わらず主婦達と何かを喋っていた。僕は、その場で保健所の到着を待ち続けた。


 やがてやって来たのは、ゴミ処理車であった。内部に回転する鉄塊こそなかったものの、それは紛れもなくゴミ収集車だった。

 この後の描写についてはあっさりしたもので、その車中からスタッフ二名降りてきて、主婦らに挨拶をした後に黒いビニール袋を広げ、手早く猫をその中に入れた。そして、車両収集スペースにその袋を入れると、瞬く間にその場から去っていった。

 僕はそれを見届けた時にやけに安心したのを覚えている。これで、道路の上にもんじゃ焼きのような物体が出現する可能性はなくなったのだと、そう考えていた。僕はそのまま自宅に戻り、猫の糞の付着したポリエチレン手袋を処理した後で、日常ルーチンへと戻っていった。


 多分、この記憶は僕の人生残留することはないと思う。単純に、この話の主旨は、僕が死んだ猫の重みを知っているという、そのことを主張する他にない。教訓と呼ぶべきものはそこにはない。

 しかし、それはあくま一般的な教訓に限っての話だ。僕個人の、個人的な教訓に関しては、少しばかりはあるかもしれない。


 多くの場合、我々の性向とか心の働きのバイタルな――欠くことのできないほど重要な――部分に作用するのは、僕がここまで延々と語った記憶の類ではなく、誰かへの愛情記憶であり、誰かから愛情記憶である

 そういうものを欠くと、我々のバイタルな部分は鈍化する。必要以上に鈍化し、何らかの問題を引き起こさずにはいられなくなる。記憶というものを二種類に大別した時に、我々の性向に最も強く、最も好影響を与えるのは、明らかに「思い出しうる」方の記憶だ。そのことに疑いはない。

 とは言え、最近の僕は少しだけその考え方を改めることになった。

 これまで僕が延々と語ったこ記憶は、凡そ間違いなく僕によって忘れ去られるだろう。そして、二度と思い出されることはないだろう。このテの予想が外れることは僕に限ってまずあり得ない。この記憶は僕のバイタルとは無関係なのだ。この記憶によって僕が行動を規定されたり、何らかの関連行動に走るということは――この文章を書いていることを除けば――まずあり得ない。僕にはそのことが手に取るように分かる。

 でも、と思うのだ。

 この記憶は、翻って言えば、忘れられるまでは僕の記憶に残り続ける(トートロジー的な文章だ)。僕は、そのことに少しだけ意義を感じてしまいそうになるのだ。

 記憶には二種類ある。忘れられた後に思い出しうる記憶と、そうでない記憶である。前者に比べれば、この世の中においては後者記憶の方が圧倒的に多い。この世界殆ど記憶後者、つまり他愛のない記憶によって構成されていると言っていい。それらは例外なく忘れ去られる運命の途上にある。

 それでも、と僕は思う

 その記憶は、忘れ去られるそのタイミングまで、じっと待っている。

 僕の記憶の中で息をしている。

 猫の視線の色を、僕は今のところ忘れていない。奇妙に硬直した、黄色い瞳。

 多分、僕の記憶の中に、未だ留まっているところの猫は、待っているのだろうと思う。

 僕が猫のことを忘れ去るその時を。

 じっと、誠実に、待っているのではないかとそう思うのだ。

2020-06-10

死んだ猫の重みを知る人へ

 この世界人間は二つに分けられる。死んだ猫の重みを知っている人とそうでない人である

 数年来の友人に向けてこの文章を書いている。あるいは、見せずにしまっておくかもしれないけれど。


 この話を始める前にまず記憶というものについて書いておきたい。人間にも二種類いるように、記憶もまた二つに大別できる。つまり、忘れても思い出せる記憶と、忘れてしまったきり思い出せなくなる記憶である

 記憶というもの原理的に忘却可能性を含んでいて、それがどんな尊い記憶であれ、厳然と忘れられうるのである。とは言え、尊い記憶は大体忘れた後でも思い出せるのだ。

 例えばそれは親愛なる友人に関する記憶だったり、あるいは情愛を抱いた誰かに対する記憶だったり――そういう類の記憶だ。

 これから話す記憶は、恐らく後者に分類されるものである。死んだ猫の重みに関する記憶は、恐らくは一度忘れしまえば二度と思い出せない記憶である。つまり、その記憶は僕の人生においてそこまで重要記憶ではないということになる。


 タフな人生を生きようとする人間功罪の常で、僕は重要記憶とそうでない記憶峻別することができる。多くの場合その判断は極めて正確だ。

 僕は自分にとって重要物事とそうでない物事を多くの場合峻別できると思っているし、何よりも、自分にとって重要人間とそうでない人間峻別できると思っている。そこが功罪なのである人間自分にとって重要人間とそうでない人間並置し、比較し、時に冷徹判断する。いざという時に切り捨てることのできる人物と、そうでない人物を頭の中の整理棚に分類する傾向がある。とは言え僕は冷酷な人間を自認してる訳ではなくて、基本的に分け隔てなく親切に接することをモットーにしてるのだけれど。それでも、自分にとって大切な人物とそうでない人物は分けて考えなくてはならないと考えている。

 さて、そんなこんなでこ記憶は恐らく僕の人生においてそこまで重要記憶ではないと、僕ははっきりと峻別している。


 大した記憶ではない。道の真ん中で白い猫が轢かれていた。静かな初夏の日和だった。

 その肉体の損傷は一見して分からないが、恐らく内臓が酷く傷ついたのであろう、鮮血が周囲には広がり、血溜まりを作っている。既に絶命している。絶命してからどれくらい時間が経ったのだろう? 正確なところは分からないのだけれど、多分一時間と経ってはいるまい。白い猫はまだ綺麗だった。制限速度の高くない、幹線道路から外れた細い道路だったことが幸いしたと見え、多くの車はゆっくりと車を走らせていた。つまり道路の真ん中で横たわる猫を、更に醜く変形させる前に、彼らはハンドルを切ることができたのだ。

 猫は口と目を半開きにしていた。その筋肉運動はとっくに停止している。

 僕は当時学生で、自宅への帰路にあった。青々と晴れた日だった。白い猫の横を通り過ぎる時、僕は猫のことを横目で見た。

 さて、帰宅する。薄暗いアパートの自室はひんやりとしている。

 猫のことしか頭になかった。アパートからその猫のいる場所までは数百メートル距離があって、僕はあらゆる意味当事者ではなかったにも関わらず保健所に連絡をした。住所をある程度正確に伝えて、電話を切った後にキッチン棚を漁り、そこから掃除用のポリエチレン手袋を取り出した。

 再び自転車に乗って猫のところに向かった。数百メートル距離時間はそれほど掛からず、辿り着いた時には猫は最初のままの姿勢を保っていた。相変わらず見える範囲には傷一つなかった。

 僕は歩道自転車を停めて、車列(鮮血を目の当たりにし、おっかなびっくりハンドルを切って迂回する車列)が十分に途切れたタイミングを見計らって、猫のところに駆け寄った。それで、僕は猫の脚を掴んで、車に引かれる心配のない路端へと引きずった。

 そう、引きずったのである

 抱きかかえた訳ではない。単に引きずったのだ。鮮血が道路に擦れて跡を作った。

 猫は筋肉が弛緩した所為か失禁――脱糞していて、その茶色の飛沫がポリエチレン手袋に付着した。

 そこには愛情は無い。僕の人生残留するべき温かい思念というもの存在していない。

 だから、この記憶は決して僕の中に残留し続けることはないだろう。人生のいずれかのタイミング忘却され、その後決して思い出されることはないだろう。

 僕は猫にそれ以上傷ついてほしくなかっただけである

 猫が道路の上でぐしゃぐしゃになっている姿を見たくなかっただけである

 ある種の同情みたいなものはあった。でも、それは決して愛情ではない。僕は見ず知らずの猫に、しかも既に生命の無い猫に、愛情を抱ける類の人間ではない。

 僕は猫を引きずって、車に傷つけられる心配の無いように、路側帯の辺りまで移動させると、手を離した。そして、そのまま保健所の車がやって来るのを待ち続けた。

 初夏の晴れた静かな日和である。時折、眼前を通り過ぎる車の運転手がギョッとした顔で、猫と道路中間辺りから続く血痕を見遣るだけである。僕は猫から少しだけ距離を空けて、偶に、盗み見るように視線を向けた。本来当事者である近所の主婦達が歩道で、遠巻きに何かを話している。さっきの僕の行動を彼女らは全て見ていた。

 やがて、彼女らの内の一人の若い主婦が僕のところにやって来て、保健所には一応連絡したんです、と言った。僕は短く返事をした。

 彼女は元の場所に戻っていって、相変わらず主婦達と何かを喋っていた。僕は、その場で保健所の到着を待ち続けた。


 やがてやって来たのは、ゴミ処理車であった。内部に回転する鉄塊こそなかったものの、それは紛れもなくゴミ収集車であった。

 この後の描写についてはあっさりしたもので、その車中からスタッフ二名降りてきて、主婦らに挨拶をした後に黒いビニール袋を広げ、手早く猫をその中に入れた。そして、車両収集スペースにその袋を入れると、瞬く間にその場から去っていった。

 僕はそれを見届けた時にやけに安心したのを覚えている。これで、道路の上にもんじゃ焼きのような物体が出現する可能性はなくなったのだと、そう考えていた。僕はそのまま自宅に戻り、猫の糞の付着したポリエチレン手袋を処理した後で、日常ルーチンに戻っていった。


 多分、この記憶は僕の人生残留することはないと思う。単純に、この話の主旨は、僕が猫の死体の重みを知っているという、そのことを主張する他にない。教訓と呼ぶべきものはそこにはない。

 しかし僕自身にとっては多少の教訓と呼ぶべきものはある(どっちだよ)。


 多くの場合、我々の性向とか心の働きのバイタル部分に作用するのは、僕がここまで延々と語った記憶の類ではなく、誰かへの愛情記憶であり、誰かから愛情記憶である

 そういうものを欠くと、我々のバイタル部分は鈍化する。必要以上に鈍化し、何らかの問題を引き起こさずにはいられなくなる。記憶というものを二種類に大別した時に、我々の性向に最も強く、最も好影響を与えるのは、明らかに「思い出しうる」方の記憶だ。そのことに疑いはない。

 とは言え、最近の僕は少しだけその考え方を改めることになった。

 これまで僕が延々と語ったこ記憶は、凡そ間違いなく僕によって忘れ去られるだろう。そして、二度と思い出されることはないだろう。このテの予想が外れることは僕に限ってまずあり得ない。この記憶は僕のバイタルとは無関係なのだ。この記憶によって僕が行動を規定されたり、何らかの関連行動に走るということは――この文章を書いていることを除けば――まずあり得ない。僕にはそのことが手に取るように分かる。

 でも、と思うのだ。

 この記憶は、翻って言えば、忘れられるまでは僕の記憶に残り続ける(トートロジー的な文章だ)。僕は、そのことに少しだけ意義を感じてしまいそうになるのだ。

 記憶には二種類ある。忘れられた後に思い出しうる記憶と、そうでない記憶である。前者に比べれば、この世の中においては後者記憶の方が圧倒的に多い。この世界殆ど記憶後者、つまり他愛のない記憶によって構成されていると言っていい。それらは例外なく忘れ去られる運命の途上にある。

 それでも、と僕は思う

 その記憶は、忘れ去られるそのタイミングまで、じっと待っている。

 僕の記憶の中で息をしている。

 猫の視線の色を、僕は今のところ忘れていない。奇妙に硬直した、黄色い瞳。

 多分、僕の記憶の中に、未だ留まっているところの猫は、待っているのだろうと思う。

 僕が猫のことを忘れ去るその時を。

 じっと、誠実に、待っているのではないかとそう思うのだ。

2020-06-03

anond:20200603093109

論理学でいうところの、トートロジー表現

「Aならば、Aである。」

力とはパワーだ。

トートロジートートロジーであり、トートロジー以外の何物でもない。

無関心とは、関心がないということだ。

私以外私じゃないの(バンドゲスの極み乙女。」の二枚目シングル曲

忘却とは忘れ去ることなり (ラジオドラマ君の名は」の冒頭ナレーション


が、あまりに多用されすぎている傾向それ自体が、小泉構文なんだろう。

一つ一つを取り上げて、可否を論じてもそれ自体何の意味もない。

2020-05-31

悲報飯塚幸三さま、完全に忘れ去られる…

上級国民パワーも民草の忘却スピードの前には無力な模様

2020-05-14

きのう買った漫画

アクタージュ 11

10巻をまだ読んでないので保留

忘却バッテリー 7巻

ジャンプ+で連載を読んでたので保留

こじらせ百鬼マイナー 5巻

ジャンプSQで連載を読んでたので保留

スパイ×ファミリー 4巻

ジャンプ+で連載を読んでたので保留

魔女の守人 1巻

保留

屍人荘の2巻をどこかで買わないと

2020-05-04

電子機器を使えない母がバカすぎる

増田エンジニア。まだ若手なので業界内では知らない事だらけ、ヒヨッコ中のヒヨッコだが、世間一般の人よりはパソコンに詳しいに違いない。

もっと詳しい人は世界いくらでもいるが、狭いコミュニティの中では一番詳しい人扱いされる事もしばしばある。

その「狭いコミュニティ」の際たるもの家族だ。

定年退職して再雇用中の父。Officeなどパソコンの基本機能仕事で使ってきた事もあり押さえている。

ある程度まで行くと分からなくなるが、単にやったことがないだけ。何より退職までバリバリキャリアマンだった事もあり飲み込みは良い。

デジタルネイティブ10代の弟。スマホは手にして秒で使いこなした流石の若者世代

パソコンについては知らない事も多いが、単にやったことがないだけ。あと少し要領を掴めば増田に「分からいから教えてくれ」と聞きに来る事もなくなるだろう。

問題は母だ。一番パソコンを使いたがる割に、なんにも理解しなくて困っている。

一人で困っているのであれば勝手にすればいいのだが、そのたびに自分時間が吸われていくので本当に勘弁してほしいと思っている。

例えば「メルカリインストールしてみたい」聞いてくる。

しかし先日、「カレンダーアプリインストールしてみたい」と聞いてきて、それに対応したばかりなのだ

これらは両方「スマホアプリインストールしてみたい」という問いに集約される。

そしてその先の会員登録や初期設定はともかくとして、ダウンロードする所まではやり方も全く同じのはずだ。

GooglePlayでアプリ名前検索して、目当てのものが見つかったら「インストール」のボタンを押す。(※Android)

先日説明した事と全く同じ事を、もう一度繰り返し説明するハメになった。

普通は「この前教えてくれたインストールの所までは出来たんだけど、その先の事が分からないや」ではないだろうか。

なんでこの前教えた事を覚えてないんだ?

しかも「この前と同じだよ、まずGooglePlayを開いて。」と説明すると、「ぐうぐるぷれい……?」「いんすとおる……?」「これを押せばいいの……?」と首を傾げる始末。

え、どれもこれもこの前教えたじゃん。どういうこと?

その時その時を凌げればオッケーみたいな適当な考えって事?

覚える気が一切なくてやる気ないって事?

それとも本当に忘却してしまうほど記憶力が雑魚って事?

類似性に気付けないほどIQが低いって事?

加えて何か起こった時、詳しい状況を確認しようとするとキレ始める。なんで。

解像度が違いすぎるのは分かるけど、せめて聞いた簡単質問には答えて欲しいよ。

状況聞いただけで「なに言ってるか分からない!!!お前やだ!!!あっちいって!!!」ってキレないでよ。子供か?

原因は全然からないけどホント疲れる。

2020-04-24

[]2020年4月23日木曜日増田

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2020-04-23

[]5歳児にお気に入り下ネタ忘却させる方法

志村けん追悼の意を込めて、YouTubeでだいじょうぶだあを見てみた。

そもそも私自身あまりドリフバカ殿を見た事がなかった。

から禁止とまではいかないが、それとなく別のテレビ番組を見るよう促されていたからだ。

からこそあの強烈な下ネタに、笑い転げてしまった。

まず冒頭、志村けん達が踊るパイパイパイ〜チンチロリ〜ンだけで

自分でも思いもよらないような爆笑が腹から飛び出してきた。

私が笑っているのではない。志村けんに笑わされている。

あんなに笑ったのは無邪気な子供時代以来、何十年ぶりだろうか。

無邪気な子供

あっと気付いた時には遅かった。休園で暇を持て余した5歳息子が後ろから見ている。

ママママママママどうしたの?何笑ってるの?なに?これなに?これなに?

そして彼は一瞬でパイパイパイ〜チンチロリ〜ンを会得してしまった。

この覚えの早さ。

妊娠からDHAを摂り0歳児教育に勤しみ各種図鑑を与え好奇心を伸ばしてきた甲斐があった。

しかし非常にまずい。

幸い感染者数が少ない地域なので5月6日には幼稚園が再開する可能性もあるのだ。

幼稚園は姑推薦のミッション系、マリアさまこころそれはやまゆり世界観

パイパイパイ〜チンチロリ〜ンを披露でもしたらシスターが憤死するかもしれない。

さて5歳児はやめなさいと言ってもパイパイパイに取り憑かれている。

お母さんはそれを歌わないでほしいと厳しく言っても、頭からシャワーを浴びせている間に隠れて「パ〜イ…チン……リン…」と呟いている。

パイパイのパ〜イチンチロリ〜ンとの衝撃の邂逅から3日経ったが、飽きる様子はない。

彼の柔軟な脳に深く刻み込まれしまったようだ。

反応すると続けるので無視するしかないが、それも効かないようだ。

増田の皆さん、どうか助けてください。

志村けんさんのご冥福をお祈りします。

2020-04-12

anond:20200412143108

恐れてはいけない

恐怖は心を殺すもの

恐怖は全面的忘却をもたらす小さな

ぼくは自分の恐怖を直視しよう

それがぼくの上にも中にも通過してゆくことを許してやろう

そして通りすぎていってしまったあと ぼくは内なる目をまわして そいつの通った跡を見るんだ

恐怖が去ってしまえば そこにはなにもない

ぼくだけが残っていることになるんだ

2020-03-26

なにか悪魔的なアイデアが出かけたけど上位知的生命体に強制的忘却させられたと思う

2020-03-25

常に備えあり

これはアメリカ沿岸警備隊モットーだ。

水、保存食を中心とした食料を買ってクローゼットの奥にでも置いていてほしい。大事なのは自分で買いに行くことだ。いつまでもサプライチェーン機能するとは思わないでほしい。

今回使うことがなければラッキーだ。ただし災害はいつか来る。買っておいて損はない。

ググって防災グッズ災害用キットから適当にチョイスして見繕ってほしい。

あと幾ばくかの現金も手元にあった方がいいだろう。

きっとトイレットペーパーは十分だろうけども、そのほか日常生活に欠かせない日用品も少し買い足しておくといいだろう。どうせ再来月には使うものだ。

決して買い占めを推奨しているのではない。再び社会を混乱に陥れるつもりもない。

たまたまこ記事を見た人が少し買い足せば済むことだ。

新型コロナウイルス COVID-19の感染者数は指数関数的に増えていく。

SARSと違って致死率が低く、特定環境下を除けば重症しづらいのが不幸中の幸いだ。

有効ワクチンがないとはいえ、僕らは具体的な脅威を実感していない。雰囲気マスクをして消毒をして、人混みを避けている。

けれどもウイルス凶悪化することを想定して、あるいは明日大地震が来ることを想定して備えをしてほしい。

COVID-19を機に急激に社会構造が変化している。これが当分続くのか、この騒動の一時のものなのかはわからない。

当面感染者数は増加の一途だ。今後医療現場飲食業食品製造業でも感染者が発覚することも時間問題だろう。

社会歯車と置き換えるのであれば、そのうち歯が欠ける。社会サプライチェーン一時的機能停止するかもしれない。

から備えをしてほしい。

非常時が平時になりゆくように,明けない夜はないというようにそれでも世界はまわる。

乗り越えたのか、忘却の彼方に追いやったの定かではないにしろ、我々は過去の大きな天変地異事件もそうしてやり過ごしてきた。

突如社会機能が停止したとしても日本のことだからすぐ復旧するだろう。だけども復旧するまでの繋ぎとして備えをしてほしい。

今の状況に東日本大震災のような大災害が起こらないとも限らない。

起こらないことを祈っているし、きっと起こらないとは思うが、それはあくま希望しかない。

我々が直面している脅威はCOVID-19というウイルス自体ではなく、COVID-19が曝け出した人間本質社会機能の弱さなのだ。

2020-03-21

anond:20200321125010

IKEAサメwwww

完全に記憶から葬られてたわ・・・あったなそんなもん

ワニも1年後は忘却の彼方かなあ

2020-03-17

祖母が寝たきりになる

らしい。

実家を出て、あるいは捨てて、遠い場所看護師をしている私はそのことを今知った。なんでも庭で転倒してICUに運ばれていたのだと。長年のパーキンソン病でもともと身体の動きはぎこちなかったし、退院後に寝たきりになるということはまったく不思議ではない。遅かれ早かれこうなっていただろうという感じ。むしろパーキンソン病発症時期を考えれば、寝たきりになるまでずいぶんと持った方だと思う。

から、諦めという感情で割り切れていた。母親から入院している病院看護師を私の名前で呼んでいる」と聞くまでは。

パーキンソン病はつまるところレビー小体型の認知症だ。発症が認められたそのとき身体症状と精神症状のどちらが強く出ていたかで、診断名が異なるのだろう。たぶん。知らんけど。

ここ一年祖母精神症状というか、認知症症状というか、ちょっと見ていられなかった。(元々の性格もあるのだろうけれど)不安や焦燥は強かったし、幻覚がそれに拍車をかけていた。忘却はもちろんあった。転倒する前から親族のこと、たとえば一緒に暮らしている私の母親のことさえも、覚えていたり忘れていたり。

でも、孫の中でいちばん不出来だった私のことだけは覚えていたんだよなあ…

なーんで私のことを覚えているかな、と思う。いっそ忘れてくれればよかった。私はICUで働く看護師のように真面目に働いてはいない。病棟でもやっぱり不出来であるし、それでいて、勉強熱心でもないのだ。志も低い。だから、忘れてくれればよかったのに。どうして覚えているんだろう。悔しい。苦しい。私がいちばん心配をかけたからだよね、わかってるよ、ずっと不登校でごめんね。家を出てごめん。帰省しなくてごめん。もっとあなたに親身になってくれる人たちのことを覚えていてほしかったよ。私のことなんて真っ先に忘れてほしかった。忘れられても、私はきっと、たいして傷つきもしなかった。それくらいに薄情なのにどうして覚えているのかな。どうしようもない。苦しい。

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