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2021-03-08

必読書コピペマジレスしてみる・やっぱりオススメの21冊編 (2)

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デュマ・フィス「椿姫

個人的にはオペラよりも好きかもしれない。特に、愛した女性の墓を掘り起こして遺体に直面するシーンがあるところとか。不毛愛情というか、すれ違いや失恋ばかり読んでいたことがあり、これを読んだのもそんな時期だ(「エフゲニー・オネーギン」とか「マノン・レスコー」とか)。というか、そもそもオペラって「乾杯の歌」とかすごい好きなんだけど、台詞聞き取りにくいし、台詞を同時に歌う箇所もあるし、なんか難しい。

ちなみに主人公独白に曰く、「ああ! 男というものは、その偏狭感情の一つでも傷つけられると、実にちっぽけな、実に卑しい者になってしまものです」。……バレましたか

野尻抱介太陽簒奪者」

自分日本SFを読むきっかけになった人で、ハヤカワのJA文庫小川一水とか林譲治とかが特に好きだった。

この作品は、太陽の表面に異星から物体によってメガストラクチャーが作られ、日光を奪われた人類が滅亡の危機に瀕するのだが、若干のネタバレを言うと、最初からエイリアンには悪意が全く存在していなかった。僕はそんなところが好きだ。基本的自分の好きなシチュエーションは、他者との接触により悪意はないにもかかわらず傷つく、というのがあるのだ。

ちなみに日本SF作家をより広く読むようになったのは大森望日下三蔵の年刊日本SF傑作選のおかげ。感謝感謝

オルハン・パムク無垢博物館

三十歳で婚約者がいるのに、親戚の十八歳の女の子に手を出しちゃったダメな人が主人公結婚約束をした女性から婚約を破棄されてしまい、彼は思い出の品を集めた博物館を作りだす。イヤリングはともかく、自分が家をのぞき見た瞬間を画家に描かせた作品や、下着までも集めているあたり、ただの変態である。帯には「愛に生きた」とあるけれど、愛情というか執着や妄念であったような気がする。けれども、不毛な愛のほうが読んでいて面白い

ところでトルコという国は、女性スカーフを被るかどうかだけで政治的立場の表明になってしまう国であり(ハイヒールを履くかどうかも政治的立場の表明ではあるが、トルコはその傾向が顕著だ)、その点からも読んでいて面白い作家であった。

マヌエル・プイグ蜘蛛女のキス

映画オタクゲイ政治犯の獄中での対話劇。ゲイはどうやら看守から政治犯の様子を探るように頼まれているようなのだが、いつしか二人には友情が芽生えていく。緊張感のある対話であると同時に、ゲイお気に入り映画を語るとき調子推しについて語る幸せオタクのものである安易に神という表現は使いたくないが、語りが神懸っている。ゲイの口調が女言葉なので、少し古い訳なのかもしれないが。

リチャード・ブローティガン西瓜糖の日々」

大学時代年齢不詳の友人がいて、今も何をして食べているのかよくわからないんだけれども、今でも時々強烈な下ネタメールが来る。そんな彼が薦めてくれた小説村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」の「世界の終わり」パートに影響を受けた作品を部誌に掲載したらものすごい勢いで薦めてくれた。

彼は物にこだわりがないというか、読み終えた本をよく譲ってくれた。同じブローティガン絶版になった本やシュティフターの「晩夏」などもおかげで読めた。「晩夏」はくどいのでいただいてから十年後に読んだのだが、現代小説では確実に切り捨てられる長さの風景描写を含む小説を、定期的に読みたくなる。

町田康パンク侍、斬られて候

就職のために架空宗教団体によるテロでっちあげる侍の話。時代劇の形を借りているんだけど、時代考証は完全に無視している。そして、自意識過剰人間クレーマーおバカしか出てこない語りの芸だ。だが、大体町田康作品は大体そんな感じだし、人間って元来そんなもんなのかもしれない。オチ基本的に完全に投げっぱなしだが、爆発落ちや死亡オチギャグ結構好きだったりする自分がいる。文学っていうのは自由でいいんだよ。

トーベ・ヤンソン「たのしムーミン一家

ムーミンシリーズ以外のヤンソン文学作品を選ぶべきかどうか迷ったのだがこっちにした。友人からなぜかヘムレンさんに似ていると言われていた時期があったことだし。

児童文学短篇って長篇とは違った難しさがある。短い文章と簡潔な表現という制約の中で、キャラクターを端的に表現しないといけないから。そのお手本みたいな作品がここにあり、内向的人間にやさしい世界がここにある。ちなみにとある哲学者の持っている本の名前が「すべてがむだであることについて」であり、すごく笑える。

全く関係ないが僕は萩尾望都の「11人いる!」のヴィドメニールヌームにも似ていると言われたことがある。緑の鱗に覆われた両性具有僧侶で、とても善い人で行動力もあるのだが、説明するときにやや言葉が足りない。

マリオバルガス=リョサ「悪い娘の悪戯

嘘つきで利己的で、のし上がることにしか興味がない空っぽ存在に恋をしてしまった善良な青年。「悪い娘」の人生航路は語り手の人生におおよそ十年ごとに交叉するが、一貫して彼女本位な関係に終始する。

これはどうしようもない女の子に恋してしまって、四十年間ものあいだそれを引きずった男の物語だ。地位財産もなにもかもなげうって、何度裏切られてもひたすらに与え続けた。そんじょそこら悪女ものとは格が違う。シェル・シルヴァスタインの「おおきな木」のように。

バルガス=リョサには基本的にどれも面白い

D・H・ロレンスチャタレイ夫人の恋人」。

猥褻だということで昭和時代裁判になったというので読んでみたが、どこが猥褻なのかちっともわからない。しかも、作者の思想がうるさいので文学的な美を損なっている。

表現露骨というよりも、おちんちんに花飾りを結ぶみたいなのどかヒッピー文化的な感じで、エロティシズムについては性描写の無い仏文学のほうがずっとぐっと来るものがる。しかし、時代を先取りしていていたという意味では素直にすごいと思うし、この程度で猥褻だと騒いでいた時代はさぞ不自由で息苦しかったのだろうなあとも思う。

ピーターワッツブラインドサイト

最強のファーストコンタクトものひとつで、ネタバレするとオチは「意識クオリアとはときとして生存に不利かつ無駄であり、この宇宙では淘汰される可能性がある」という絶望的な結論人間の心も愛も宇宙の中では無だ! みたいなSFが大好き。

基本的構造は「宇宙ランデブー」の変奏で、未知のエイリアン遺物の中を探検するのだが、強烈な磁場の中で意識が攪乱され様々な精神疾患一時的に患うという違いがある(実際に脳に強烈な磁場を近づけると活動する部位が変化する)。言及されるコタール症候群半側空間無視といった症状もすべて実在するが、脳科学知識がないと全部作者のほら話なんじゃないかって読者が誤解するんじゃないか若干心配

それと、ハードSFとしてはすごい好きなんだけど、どういうわけか吸血鬼が味方に出てきて(人類を捕食していた類人猿遺伝子を組み込んだ改造人間という設定)、味方のはずなのにこちらに危害を加えようとする不可解な設定があり、これは作者の吸血鬼ゾンビに対する偏愛のせいだろうが、プロットの上であまり関係がないし必然性もなく、そこが無駄に思われた。そもそもなんでそんな遺伝子組み込んだ危険なやつを作るんだ?

以上。

2021-01-26

今更だけど2020年に読んだ本

1月(15冊)

池澤夏樹個人編集 世界文学全集II-11所収 ピンチョンヴァインランド

前野ウルド太郎バッタを倒しにアフリカへ」

ドナルド・キーン「百代の過客 日記に見る日本人」★★★

岡地稔「あだ名で読む中世史 ヨーロッパ王侯貴族の名づけと家門意識をさかのぼる」☆

ドナルド・キーン「百代の過客〈続〉 日記に見る日本人」★★

町田康くっすん大黒」☆

西村淳「面白南極料理人

町田康夫婦茶碗

西村淳「面白南極料理人 笑う食卓

青山潤「アフリカにょろり旅」

石川啄木ローマ字日記

今尾恵介「ふしぎ地名巡り」★

奥野克巳「ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らし人類学者が考えたこと」

ピーター・ゴドフリースミスタコの心身問題 頭足類から考える意識起源

西村淳 「面白南極料理人 名人誕生

現代語訳対照枕草子(上)」田中太郎訳注

2月10冊)

現代語訳対照枕草子(下)」田中太郎訳注

タミム・アンサーリーイスラームから見た「世界史」』★★★

ミカエル・ニエミ「世界の果てのビートルズ

アミン・マアルーフ「アラブが見た十字軍」★

池澤夏樹マシアス・ギリの失脚

テッド・チャン「息吹」★★

田尻祐一郎「江戸思想史 人物方法・連環」

ピエールバイヤール「読んでいない本について堂々と語る方法」☆

子安宣邦江戸思想史講義」☆

イリヤ・ズバルスキーサミュエルハッチンソン「レーニンミイラにした男」☆

3月12冊)

「1491―先コロンブスアメリカ大陸をめぐる新発見」★★

マイクル・フリン「異星人の郷」上巻。

マイクル・フリン「異星人の郷」下巻。

ボッカッチョデカメロン 上」(河出文庫

ヤスミナ・カドラ「昼が夜に負うもの」。★

チャールズ・C・マン『1493――世界を変えた大陸間の「交換」』★★★

ボッカッチョデカメロン 中」(河出文庫

ジョン・サザーランドヒースクリフ殺人犯か? 19世紀小説の34の謎」

甘耀明「神秘列車

ボッカッチョデカメロン 下」(河出文庫

東京創元社編集部「宙を数える」

4月12冊)

東京創元社編集部「時を歩く」

東京創元社編集部「年間日本SF傑作選 おうむの夢と操り人形

葉月十夏「天象の檻

春暮康一「オーラメイカー」★★

高丘哲次「約束の果て―黒と紫の国―」

堀晃ほか「Genesis万年の午後 創元日SFアンソロジー

江戸川乱歩作品集I 人でなしの恋・孤島の鬼 他」

水見稜ほか「Genesis 白昼夢通信 (創元日SFアンソロジー 2) 」

江戸川乱歩作品集II 陰獣・黒蜥蜴 他」

今野真二「振仮名歴史」★★★

村上春樹ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集」★

サリンジャー「このサンドイッチマヨネーズ忘れてる ハプワース16、1924年」。

5月(13冊)

江戸川乱歩作品集III パノラマ奇談・偉大なる夢 他」

林俊雄「興亡の世界スキタイ匈奴 遊牧文明」★★★

清水勲「ビゴーが見た明治職業事情

原聖「興亡の世界ケルトの水脈」★★

夢野久作「瓶詰の地獄

大森望責任編集NOVA 2019年秋号」

パク・ミンギュ「短篇ダブル サイドA」☆

パク・ミンギュ「短篇ダブル サイドB」

チョン・ソヨン「となりのヨンヒさん」

森谷公俊「興亡の世界史 アレクサンドロス征服神話」★

三方行成「トランスヒューマン ガンマ線バースト童話集」

三方行成「流れよ我が涙、と孔明は言った」

高山羽根子オブジェクタム」

6月12冊)

宮内悠介「スペース金融道」。

草野原々「最後にして最初アイドル

石川宗生「半分世界」★

「ガラン版千一夜物語 1」★★★

「ガラン版千一夜物語 2」

「ガラン版千一夜物語 3」

「ガラン版千一夜物語 4」

「ガラン版千一夜物語 5」

「ガラン版千一夜物語 6」

オースン・スコット・カード無伴奏ソナタ

ジョン・サザーランドジェイン・エア幸せになれるか?―名作小説さらなる謎」★★

アン・マクドナルド火星夜想曲

7月12冊)

ジョン・サザーランド現代小説38の謎 『ユリシーズからロリータ』まで」

J・P・ホーガン未来からのホットライン

ロバート・アーウィン「必携アラビアン・ナイト 物語迷宮へ」★

クリストファー・プリースト奇術師

ルーシャス・シェパード「竜のグリオールに絵を描いた男」

ウィルワイルズ時間のないホテル

ヴァージニア・ウルフ「ダロウェイ夫人」(光文社)★★★

栗田伸子・佐藤育子「通商国家カルタゴ」★★

アーヴィングアルハンブラ物語」上巻☆

アーヴィングアルハンブラ物語」下巻

J・P・ホーガン創世記機械

J・P・ホーガン未来の二つの顔」

8月10冊)

ジュリアン・バーンズフロベールの鸚鵡」

松谷健二カルタゴ興亡史 ある国家の一生」★★★

イアン・マクドナルド黎明の王 白昼の女王

松谷健二「東ゴート興亡史 東西ローマのはざまにて」★★

ピーター・S・ビーグル「完全版 最後ユニコーン

松谷健二ヴァンダル興亡史 地中海制覇の夢」★

オルガ・トカルチュク「逃亡派」☆

ユヴァル・ノアハラリ「ホモデウス テクノロジーサピエンス未来」上巻☆

ユヴァル・ノアハラリ「ホモデウス テクノロジーサピエンス未来」下巻

シュティフター晩夏」上巻

9月(14冊)

シュティフター晩夏」下巻

岡嶋裕史「5G 大容量・低遅延・多接続のしくみ」

住吉雅美「あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン」★★★

西田龍雄アジア古代文字の解読」☆

山内進『北の十字軍 「ヨーロッパ」の北方拡大』★★

マリオバルガス・ジョサ(リョサ)「嘘からたまこと」

吉岡乾「現地嫌いなフィールド言語学者かく語りき。」

原田実偽書が揺るがせた日本史」☆

ルーシャス・シェパード「タボリンの鱗 竜のグリオールシリーズ短篇集」

オルガ・トカルチュク「昼の家、夜の家」

森安孝夫「興亡の世界シルクロード唐帝国」★

後藤明「南島神話」☆

A・レシーノス原訳「マヤ神話 ポポル・ヴフ」

杉勇、屋形禎亮「エジプト神話修集成」。

10月(15冊)

八杉佳穂「マヤ文字を解く」★

トンマーゾ・ランドルフィカフカ父親

加藤文元「宇宙宇宙をつなぐ数学 IUT理論の衝撃」★★

スティーヴン・ミルハウザー「三つの小さな王国

エイミー・B・グリーンフィールド完璧な赤 「欲望の色」をめぐる帝国密偵大航海物語

リン・ディン「血液石鹸

ヴァールミーキ著、中村了昭訳「新訳 ラーマーヤナ1」

ザカリーヤー・ターミル「酸っぱいブドウ はりねずみ

ヴァールミーキ著、中村了昭訳「新訳 ラーマーヤナ2」

ダニヤール・ムイーヌッディーン「遠い部屋、遠い奇跡

ヴァールミーキ著、中村了昭訳「新訳 ラーマーヤナ3」

プラープダー・ユンパンダ」☆

ヴァールミーキ「新訳 ラーマーヤナ4」

チュット・カイ「追憶カンボジア

馬場隆弘「椿井文書 ――日本最大級の偽文書」★★★

11月(12冊)

ヴァールミーキ「新訳 ラーマーヤナ5」

タクブンジャ「ハバ犬を育てる話」☆

井伏鱒二山椒魚」(新潮文庫)★★

志賀直哉清兵衛と瓢箪網走まで」(新潮文庫)★★★

ヴァールミーキ「新訳 ラーマーヤナ6」

ホアン・ミン・トゥオン「神々の時代」★

カズオ・イシグロ充たされざる者

池上英洋・川口清香美少年美術史: 禁じられた欲望歴史

ヴァールミーキ「新訳 ラーマーヤナ7」

プラープダー・ユン地球で最後のふたり」☆

ソーヴァデーヴァ「屍鬼二十五話―インド伝奇集」☆

プラープダー・ユン「鏡の中を数える」

12月(12冊)

グレアム・グリーン第三の男

ローデンバック「死都ブリュージュ

ショレム・アレイヘム「牛乳屋テヴィエ」

池上英洋・荒井咲紀「美少女美術史 人々を惑わせる究極の美」

ヤスミナ・カドラ「カブールの燕たち」☆

ホセ・ドノソ「夜のみだらな鳥」

カズオ・イシグロわたしたちが孤児だったころ」★★

ロレンススターン紳士トリストラム・シャンディの生涯と意見」上巻

ロレンススターン紳士トリストラム・シャンディの生涯と意見」中巻

ロレンススターン紳士トリストラム・シャンディの生涯と意見」下巻

ハン・ガン菜食主義者」★★★

マリオバルガスリョサ「継母礼賛」★

漫画(22冊)

入江亜季「北北西に曇と往け」(一)~(四)

浅野いにお短編集 ばけものれっちゃんきのこたけのこ

八木ナガハル物質たちの夢」

詩野うら「有害無罪玩具」★★

詩野うら「偽史山人伝」

道満晴明ニッケルデオン」【赤】【緑】【青】

中村明日美子「Aの劇場 新装版」★★★

panpanyaおむすびの転がる町」

中村明日美子「Bの劇場 新装版」

石黒正数「Present for me」

水上悟司「放浪世界

須藤佑実ミッドナイトブルー」☆

澤江ポンプ「近所の最果て」

道満晴明メランコリア上下巻★

カシワイ「光と窓」

ヨシジマシウ「毒百合乙女童話

総評

月ごとに一番面白かった本を3冊選び、★をつけた。ただし、どうしても入れたかったものは☆をつけた。月ごとの順位なので、たとえばパク・ミンギュにはもっと星をつけたいのだがそれが反映されていない。

数えてみたが、2020年に読んだのは活字149冊、漫画22冊だった。毎月12から13冊読んでいると思っていたので、単純計算で150冊を超えると思ったが、ぎりぎり足りなかった。とはいえ、毎月10冊という目標は達成している。

1年を通して見ると、ノンフィクションばかり読む時期や、SFばかり読む時期などが明確に交代していることがわかる。特に4月から6月SFファンタジーほとんどだったが、8月以降SFを全くと言っていいほど読んでいないし、逆に11月、12月は1冊をのぞいてノンフィクションがない。

また、芥川賞をはじめとした日本現代文学ほとんど手に取っていない。ベストセラーエンタメホラーもない。逆に、韓国タイペルーチリなど、日米欧以外の海外文学割合が高い。

意識してきたわけではないが、自分の好むジャンル科学歴史ノンフィクション神話、行ったことのないラテンアメリカアジア文学メタフィクション的であったり奇妙な味がしたりする短篇集、古典であるようだ。一方で、女性作家割合は低く、特に日本現代女性作家ほとんど手に取ってない。一時期は多和田葉子だとか江國香織とかをよく読んでいたので女性作家が嫌いなわけではなく、ヴァージニア・ウルフも好きだし、ハン・ガン自分の中では大当たりだったので、もう少し割合を増やしてもいいかもしれない(追記。身につまされる話よりも読んでいて気持ちのいい本を読む率も増えた)。

割合の話でいえば、大学時代はもう少し文豪作品を多く読んでいたように記憶している。それと、いくつから例外を除き、世間の動きや話題とは遊離したチョイスばかりである。世の中から目を背けているわけではないが、日々の雑事とはまた違う視点に立てたのはありがたかった。新型コロナウイルス関連の記事ばかり読んでいては気がめいってしまう。

今年は少し冊数が少なくなるかもしれないが、引き続き毎日の気晴らしとして、気が向いたものを好きなように読んでいきたい。

以上。

2020-09-04

先輩にもらったマグカップ

今日みたいな終わりかけの夏を感じる晴れた日はどこかしんみりとした気持ちになってしまう。

15年以上前だが、中高一貫女子校に通っていた。

女子校あるあるなのだが、みんな「好きな先輩」がいて靴箱経由でお手紙交換したり、バレンタインには気合を入れてお菓子を渡したりしていた。

上下関係が厳しく、上級生の廊下、ましてや教室まで行くのはタブーとされており、階段廊下で同じ部活の先輩に会ったら通り過ぎるまでお辞儀をし続ける、そんな「伝統」のある女子校だった。

私はハンドボール部の日焼けした肌と切れ長一重のショートカットの先輩が好きだった。

運動神経抜群な先輩の体育の授業をひと目見ようと休み時間ギリギリまで粘って校庭を眺めたり、先輩が生徒会に入るという噂を聞けば立候補したりした。(結局ただの噂で先輩は生徒会に入らなかった)

今では先輩のプロフィールなんてほとんど覚えていないが、長めの前髪から覗く目と視線が合ったときのドキドキは今思い返しただけでも心がキュルンとする。

2年ぐらい片思いを続けた私が中3、先輩が高2のときバレンタインには張り切ってブラウニーを作り、かわいいラッピングをして先輩の移動教室ルートを把握した上で、待ち伏せして渡した。

すると1ヶ月後のホワイトデーにお返しとしてプーさんマグカップをもらったのだ。

お返しを渡されたときの袋のずっしりとした重みに驚いた。

中学生身分からすると千円以上するものを買うなんてすごい買い物だったし、先輩から形の残る、しっかりとしたプレゼントをもらった私はクラスのみんなから羨ましがられ、だいぶ誇らしい気持ちになった。

このマグカップ家宝にしようと強く心に誓い、大切にしすぎて実際に箱から出して使ったのは自分大学生になってからだった。

その後、私は高校卒業する前に転校してしまい、先輩とはそれっきりになってしまったのだが実家に帰ってプーさんマグカップを見るたびにふわふわと心がくすぐられるような気持ちに浸っている。

つかこマグカップ割れしまったら私の中のこの小さな思い出も消えてしまいそうで、考えただけで涙が出そうになる。

先輩への好きという気持ちは未だにあるけれど、思い出の中の先輩が好きだから今会ってもきっと何も話せず、もやっとした気持ちになるのがわかっているかFacebook検索したことがない。

あのボーイッシュな先輩が髪を伸ばして母親などしてたらきっとそれはもう私の知っている先輩じゃないだろうなぁと思いつつ、元気にしているのかなぁと淡い気持ちを思い出している。

先輩が悲しい気持ちになっているときがあれば、どこかで私のような人がいつもあなた幸せを願っていることが通じるといいなぁと思って晩夏の空を眺めてる。

2020-08-24

やっとこ、動画見て運動しながら、腹筋割れるかもって思ったんだが。

どうでも、いいけど。GGRKSをしたところ。

腹筋が8個に割れるのか、6個に割れるか4個に割れるのかるのかって、遺伝らしい。

縦の線は、出て来て、まぁまぁ4個までは割れたが、これ以上は頑張っても、筋は増えないのかも。  

左右の非対称さも。

モデルになれる人って選ばれし者たちなのだね。

ヨガやらで、歪みを取り姿勢が良くなってきて希望を持っているが。

体脂肪率、落とさないことには話にならないんだが。。

腹筋運動モチベーションがな、ちょい下がってしまった。

今更、もう晩夏披露する場面もないが。

2020-07-08

晩夏を思う

大きめの銀行就職して3年たった。

就活生には申し訳ないが、弊社の採用サイトなぞデタラメだ。

あんなことできるこんなことできる、確かに事実なのだろうが、そんなことが出来ているのは結局のところエリート採用された上澄か、所謂大都市拠点支店に初任で配属された一部の人間ばかりだ。自分をはじめとした圧倒的大多数は地方の、さらに片田舎支店に配属され、一生同じような仕事を繰り返すことになる。まさに歯車と言っていい。尊敬していたかなり年上の先輩は「手をあげ続けてきたけどチャレンジすらさせてもらえなかった。」とかなんとか言って他所に移って行った。研修に行けばいつ辞めようかあいつはもう辞めたと言った話ばかり。

とは言え楽しそうに仕事している人がいるのも事実10年目ともなると担当先も案件のある先が増え、仕事もある程度自分で回せるようになり、それなりのやりがいを覚えるようだ。若手で楽しそうに仕事している人は稀だろう。大概は支店の、誰も持ちたがらないような先を持たされて疲弊している。若手で楽しそうに仕事している人間は、本当に案件と同僚に恵まれたか、よほどの営業の才能があるか、あるいはただの馬鹿だ。「これまで誰も掘れなかった先を持ってるんだぞ。やりがいしかないだろう。」本気でこう言ってきているのなら余程の呑気であるし、闘魂注入のためであればこれも余程の呑気だろう。

外回りしろ、じゃないんだ。準備してから訪問しろ、じゃないんだ。どこに何が書いてあるのかわからないような手続き書と睨めっこしながら通常の事務をまわしつつ、好き勝手まれ雑用をこなしつつ、誰もやりたがらない支店お荷物先の対応をしてるんだ。いつ潰れるかもわからない会社でご奉公なんて時代じゃ今はもうないんだ。

銀行採用は実に卑怯である。上の人間仕事に集中できるように若者使い捨てている。雑用を、前の世代の尻拭いを、無駄に抱え込んだ不採算先を全て若手に押し付けるために、キラキラした「バンカー」を喧伝し、これまで大量採用を続けてきたに違いない。徐々に減ってきているとはいえ今もそうだ。離職率を見ればわかる。そして生き残った人々が自覚無自覚か知らないが同じことを続けていくのだ。僕は事務屋さんではない。20代をこんななんのスキルも身につかないような場所で終えたくない。3年で身についたのは「おっしゃる通りです。」「申し訳ございません。」のスピードだけだ。財務エクセル英語も、何もわからないまま。仕事書類を擦り出して一枚一枚丁寧に付箋を貼って、上司印鑑をもらうだけ。親が泣いているぞ。

給料世間的に見れば〜という話もあるだろうが、自分の周りを見れば圧倒的に低いと言えるだろう。聞いた話では若手の給料は庶務さんと同じ程度だそうだ。ことによれば事務お姉さまよりも断然低い。「私たちには責任は取れないので、そちらで判断してから持ってきてください。」だったら判断の分だけでも俺の給料を上げてくれ。もちろん堅確な事務車の両輪の如く大切であるのは間違いない。ただ、どこまで行っても若手は事務処理要員の一つとしか見做されないのだなあと思うとやりきれない。

銀行業界も内部の人間ももうめちゃくちゃだ。銀行に限った話じゃないのだろうけれど。

業界はお互いにお互いの首を真綿で締めあっていると言える。採算度外視金利競争地方地方でズブズブの企業人間関係。じゃあ今度は金利じゃ儲からいか手数料だ。収益を上げろ。そうして投信を売る。かつてはゴルフ会員権を売った銀行もあったそうだ。流動性が桁違いなので全く同じとは言わないが、似たものを感じる。顧客第一主義とは何か。本部から還元される資料には必ず「切り返し話法」が載っている。洗脳と変わらないじゃないか

内部も内部だ。本部の言うことは一貫していないし、表彰ルールだってややこしい。あれしてこれしてこうして下さい、分厚いルールブックを配られて、それでもよくわからないことだらけ。皆が上席に忖度して媚び諂っている。風通しが良いふうを装っているあるいは本気で信じている上席はいるが、結局のところは自分意見が正しいのだ。誰も自分意見は言わず、本人のいないところで愚痴を言うだけ。

「やめられない」のは一番悪いところかもしれない。今やどこの支店セコムやらアルソックやらを導入しているのに、いまだに金庫内のキャビネットの鍵すら丁寧に施錠している。セコムが破られて、分厚い金庫まで破る相手キャビネットの鍵がなんだと言うのだ。そう言う決まりから。これで終わりなのだ。鍵の開け閉めに一日30分はかかっているのに。朝礼も無限に長くなっていく。と言うかそもそも毎日朝礼する必要があるのか?あれもこれもとコンテンツを追加していって、結局始業の時間ギリギリになっている。知っていると思うんだけど、時間は有限だぞ。

仕事の仕組みも散々だ。手続き書に全てが書いてあるはずの銀行業務は、確かに全て書いてあるのだが、各所に分散していて、そこを参照すればいいのかは経験に強く依存している。ある業務を行うにはこの手続き書と、別の手続き書と、あの通達と、どこにも書いていないあの様式書類を添付する必要がある、なんてのはザラだ。掲示板もいくつもいくつもいくつもあってまるでキメラのようだ。

この原因はおそらくデジタル化の勘違いからきていると僕は考えている。要はかつて銀行業務パソコンを導入した人たちは「紙でやる業務ワープロを導入した」世代で、上にならえの我が業界人たちは長いことこれを踏襲してきているから不便なのだ

定型的な業務であれば全て一つのシステムで、一気通貫に、指示通りの動作を行っていけば約定・実行まで終わるようにできて然るべきだろう。いくつもいくつもシステムがあって、それに対応するようにいくつもいくつもパスワードがあって、結局皆覚えきれずに手帳なりノートなりに一覧を作って管理している。何もかも無駄である銀行にはこれを改革することはできない。お客さんには新しいシステム!を案内しておきながら内部でやる事務はなんら変わっていないどころか手間が増えていたりする。これじゃできの悪いハリボである採用もそうだが外面だけ立派で中は人を消耗するボロボロシステム銀行である。偉い人々はもう使うことがないから忘れているのだろうが、次世代金融どころの話ではない。そういった妄言はまず中身を整えてから、せめてそういった姿勢を見せてからだろう。若手はもう限界だ。文句を言うくらいなら手続きを覚えろと言うのは全くその通りであるが、人材流動性が高まろうといった現在手続きと言うある意味本質的でないところで時間を取らせる現在システムのままでは人材の受入はできないだろう。

銀行人材斡旋すると言うニュースがある。世間がどの程度銀行人材を誤解しているのか知らないが、その太宗は大したスキルのないおじさんたちである排出は考えるが受入は考えない、いつまで殿様のつもりなのだろう。銀行働き方改革などと言う訳のわからない施策を講じる前に仕事の仕組みを改めて整えるべきだろう。

サービス大事だと偉い人は言う。寄り添った提案大事だと。僕はそうは思わない。これは特にリテール分野の話ではあるが、真に投信等に関心があれば手前でやるのだ。それも手数料の安いネット銀行で。ソニー銀行は口座開設からから便利だし、楽天銀行UIは流石楽天まり良くないが結局便利だ。僕自身のメインバンクネット銀行だ。寄り添った提案なぞ今働く世代にはできっこない。どうせ同じ時間帯で働いているのだ。寄り添った提案、結局のところ金持ち年寄りに媚びて情に絆すだけのサービスに過ぎない。フローチャートを細かくすればそれこそネットで出来ることだ。

日本は多くの人が銀行口座を持つ珍しい国だと聞く。この傾向は続くだろうがそれはネット銀行に偏るだろう。店舗型の銀行は今のままでは本当にただコストだけ抱える過去遺物に成り下がるだろう。いっそ法人個人を全く別の銀行にしてしまえとさえ思う。そっちの方が余程効率がいいだろう。

偉い人曰くサービス大事なのは銀行が同じような商品を取り扱っているからだと言う。確かにそうだ。特に法人分野はその傾向が強い。担当者の能力に依るものは大きい。一方で個人分野では少し違うんじゃないか、見落としがあるんじゃないかと思う。

我々商業銀行商業銀行であるが故に、もっとブランド意識するべきだろう。それは金持ち年寄りに対する温い媚びのサービスであってはならず、どちらかと言うとアップルカード連想されるような、スマート商品開発だ。キャッシュカードやらスマホアプリやら、実は銀行には他行差別化の図れる商品がいくつかある。保有して人に自慢したくなるような商品の開発こそ、何も捨てられない銀行いつまでも大衆銀行であるために必要なことだろう。

なんだってやるべきだ。いつまでもジャケットを着てるのではなく、ポロシャツを着て街に出るべきだ。銀行タイアップしたカフェやらコーワキングスペースやらをもっと作るべきだ。せっかく無駄資産をたくさん持っているのだから。無形の価値を、ブランドを、高めて向こうからやってきてくれる銀行になるべきだ。〇〇BANKがお洒落スマート代名詞になる日がくればいい。BANKの語源の確かなところは知らないが、いずれにせよ皆が腰掛けることのできる公器たるべきだ。因みにポロシャツエスカレーションラダーを増やすといった意味でも是非とも推進するべきだ。普段カジュアルであるからこそスーツがより際立つのだ。振り切りが大事だ。年寄りと金持ちには徹底的に媚びよう。大理石造りの基幹店を作ってもいい。マホガニーかなにか高級な素材を使った店内で、徹底的に厚遇すれば良い。そしてブランド大衆を惹きつけよう。認知なくしては居ないものと同じなのだ

思うがままに書き連ねて、推敲すらできていないが、日々感じるストレスの中、間も無く来るであろう異動を思い、こんなことを書いてしまった。

普段業務ではこんなことできない。つまらないオトナ達が上の顔を見ながらクソみたいな施策を出してくるのを見守るだけだ。

仮にこう言う仕事ができるような年次になった時、おそらく僕もそういったクソみたいな大人になっていることだろう。

人事へ。探さないでください。なんだかんだ言って僕はまだクビにはなりたくありませんので。辞めるまで待ってくれよな。

何もできない若手の、根拠もない取り止めのない妄想である。これを根性のない若手と切り捨てるのは容易だ。僕でもそうする。ただ、そうして肥大してきた結果が「必要とされない銀行であると言うことは偉い人は強く認識するべきだろう。だから、少しでもいいから真の改革姿勢を、我々が充実して働けるような未来を見せて欲しい。何を言ってるのか自分でもわからなくなってきたな。いつかもっとまとめて書くこととする。

2020-07-05

弁当工場にて

都会の列車はどこまで行っても高いビルの間をすり抜けるようにして走ります。清潔な摩天楼の小部屋の一つ一つには、きちんとした服を着た有能そうな人々が納められているのが見えます。そんな建物が無数にあって、そんな人々が無数にいることを想像すると気が遠くなってきます

私によくなじんだ車窓からの眺めとは、駅と駅との長い間隔の間に広がるぼうぼうの木と原っぱ、そして遠くにときどき見える謎めいた工場のことです。

世の中には人間の種類を二分する様々な基準存在しています。ある特徴を有しているかいないかでまるで違った人間になってしまうことがよくあります。ここでの特徴とは、身体的な特徴ではなく精神的なものです。

私は、工場で働いたことがあるか・ないかという基準をここに提唱したいと思います

今、私の周りにいる人のほとんどは、工場で働いたことがないと言います

比較的都会の比較的裕福な家庭に生まれ育ち、比較的高い教育を受けて育てられた人々にとって、工場で働くことは彼らの考えるところの「仕事」ではありません。そうした人々は人当たりが良く、思いやりがあり、社会と適切に繋がっています自分たち世界の外にいる人間に対しても、分け隔てなく平等に接することを心がけています。そうあるべきだと教えられてきたし、様々な経験を経てそうあるべきだと実感しているからです。

かつての私がたとえば工場の話をしたら、彼らはきっと興味を持って聞いてくれるでしょう。

しかしその姿勢は、彼らが自分たち世界の中にいる人間から何か話を聞く場面でのそれと同じではないことを私は知っています。それは動物園にいる珍しい動物や、自分たち生活を豊かにしてくれる新しいコンピュータを眺めるような感じによく似ています。そして、彼らと会話をしているとき、彼らはきっとそれまでの人生の中で常に自らを個別人間である認識し続けており、その唯一性を失って自分大量生産品の一つにすぎないような感覚を覚えたことがないのだろうなぁという思いを抱くことになるでしょう。これらを敏感に捉えることができたときあなた境界の外の私たちの側にいます

私は今工場で働く必要がなくなりました。

ときどき、自分がはじめから比較的都会の比較的裕福な家庭に生まれ育ち、比較的高い教育を受けて育てられた人間である錯覚することがあります。そういうときには都会を飛び出して、名前の知らない駅が長い間隔で並ぶ路線を走る列車に乗って、自分が本当はどういう人間であるのかを思い出すのでした。

****

私がお弁当工場で働いたのは、一人暮らしを始めてから三年後の夏のごく短い期間でした。

その工場最初に住んだこの国で一番大きな都市の隣の隣の街に位置していて、私もその街で暮らしていました。

なぜお弁当工場で働くことになったのかはあまりよく覚えていません。単にまとまった金を必要としていて、ほとんど喋ることのできない人間がこなせる数少ない仕事だったかなのだと思います。そこのお弁当思い入れがあったわけでもありません。当時まで、私はスーパーコンビニで売られているお弁当を食べたことがありませんでした。信じがたいかもしれませんが、それは私にとっては些か高価な代物だったのです。

早朝の駅のロータリーはいつも湿ったような匂いがしていました。集合場所では、私と同じように着古した服を身に纏った何人かの人が憂鬱そうに佇んでいました。少し待っていると白いワゴンがのろのろとやって来て私たちを詰め込みます。汚れた窓ガラスを通して見える景色はどんどん野性味を帯びてきて、古い車のシートと染み付いた煙草匂いで私が吐きそうになっている頃にようやく目的地に到着するのでした。

工場で着る服を見たとき、私は少し前に新聞見出しを飾っていた、炉心溶融後の原子力発電所調査に赴く人々が身に着けていた白い防護服のことを思い出しました。それを身につけて、消毒液が出てくるシャワーを二回浴びて集合すると、私たちは既に自分たち工場で働く区別のない複数の人々になっていることに気がつきます

****

弁当工場想像していた以上に無秩序でした。

私はお弁当工場の他に靴工場をはじめとする他の工場でも働いたことがありますが、お弁当工場ほど混沌とした場所はありませんでした。

弁当工場内にはお惣菜部門、炊き込みご飯部門、下ごしらえ部門パッケージング部門などが存在していましたが、作業の途中でしょっちゅう行方不明者が出るためかどこも常に人が足りておらず、一日に色々なセクションを行ったり来たりしたものでした。

工場内の空気は蒸し暑く、床はいつも汚らしい液体で濡れていて、防護服の隙間からは腐った食べ物と腐っていない食べ物が混ざり合った暴力的匂いが入り込みました。出来上がったお弁当を載せたベルトコンベアしょっちゅう不具合を起こし、私たちが作って詰めた食材が床にばらばらに散らばりました。私たちはその光景を無感動に眺めました。

代替可能人間としての自分に耐えきれなくなった人が、差別化を図ろうとして歌を歌い出したり、踊ったり、炊き込みご飯つまみ食いし始めました。

こんなにめちゃくちゃな工場なのに、それでも不思議なことにお弁当毎日きちんと出荷されていくのでした。

目標金額に達したので私は工場を辞めました。

防護服を脱ぐと、いつものように髪がぺったりと張り付き、体は汗でべたべたしているのがわかりました。工場入り口を出た目前には晩夏の夕暮れが広がっていて、火照った頬を風が撫でていきます

その日は駅まで歩きました。誰もいない帰り道で、音のない口笛を吹いて、小さく踊りながら。駅のホームのベンチに座って、私たちが作ってきたお弁当を初めて食べました。炊き込みご飯は冷えていて、もし炊きたてだったらどんな感じなのだろうと思いました。

****

弁当工場のことを思い出したのは、この間恋人動物園に行った帰りに立ち寄ったコンビニ私たちが作っていたお弁当を見かけたからです。

今でも値段に少し抵抗はありますが、これを買うと生活が立ちゆかなくなるということはなくなりました。私は自分恋人用にお茶を躊躇なく買いました。あの頃は水道水水筒に詰めていて、時間がたつと金臭い味になるのが嫌だったことを思い出しました。

お手洗いから出てきた恋人が私を探しているのが見えます今日ポケットにきちんと洗濯されたハンカチを入れていて、夏でも清潔な襟付きのシャツを着ています

私は自分過去のことをあまりしません。

恋人も無理に聞き出そうとはしないでいてくれます。きっと、私が何か昔のことを話そうとしたら、必ず耳を傾けてくれるだろうという気がしました。でも、そのとき彼に動物園動物を見るような優しい目で見られたら、きっと立ち直れないだろうとも思いました。

恋人は、彼自身過去について後ろめたいことは何もないように私には見えます。でも私は、彼が都会の列車の窓から見えたあの人々とは少し違っていてほしいと思っています。今までもこれからも、何かに傷ついて悲しい思いをすることがなければいいと心から願っているのに、その一方で人には言えない小さな染みを密かに抱えていることを求めているのでした。

私は手のひらの水滴を払って恋人のもとへと駆け出しました。

2020-04-02

anond:20200402220946

いつ来てもおかしくない大地震

夏には猛暑晩夏台風、冬には大雪極寒。

想定できるだろ。今のうちに備えよ。

他に何かあるか?

2018-10-09

ヲタクの仕方が分からない。

中学生からおっかけになって、かれこれ15年くらい何らかのヲタクをやって生きている。ジャニーズお笑い女子アイドル…いろいろなものを追い掛けて、応援しているのが生き甲斐だった。逆を返すとそれ以外生き甲斐のない人間だ。だから自分の持ちうる時間お金も全力で注ぐのは苦痛じゃない。幸い、今まで好きになった人たちは上昇志向が強く、明確な目標があって、ファン応援必要としている人ばかりだった。はてブロtwitterなどで良さを広める、チケットを買う、CDを買う、友達を連れて行く、感想手紙を送る。奢りかもしれないけど、上昇志向の強い芸能人応援する上で、自分ヲタクのやり方が間違ってはいなかったと思う。

晩夏、新しい人を好きになった。誰かを好きになるのは理屈じゃなくて一瞬だ。それは恋愛だって、追っかけの対象だって同じなのだ

新しく好きになった人は劇団俳優さんだった。いま、私はどうやってその人の応援をすれば良いかからない。

多分、現状に満足していてこの状態が続けば良いと思っている。劇団仕事以外はほぼ仕事がない。けれど上昇志向はない。大きな劇団の中堅の俳優さんなので首になることはまずないだろう。特に自分個人へのファンは求めていない感じがする。劇団へのファンは歓迎の節だが、自分ファン、というものに対しては反応が薄い。

彼の舞台を見るのは楽しい。胸が高鳴るし、同じ演目でも何度だって見たい。

なのに、やっぱり何故か満たされない。とてもショックだ。けれど、それは満たされないことに対してではない。求められたくてヲタクをしているわけではない、と思っていたのに、私はやはりどこか求めてほしかった、ということに気付いてしまたからだ。自分のしたことを喜んでもらえる、目に見えて反応がもらえるということの甘美さに私はちっとも気付いていなかった。すごく、すごく、恥ずかしい。

書いていても何を言いたいかからないんだけど、とりあえずいま、どういう風に応援したら良いかからない。いや、ファンなんだから普通に見に行けばいいんだけど。だけど反応がないとどうしても悪い考えがよぎる。ファンレターも迷惑かもしれないし、多ステも気持ち悪いと思われてるかもしれない。逆に、じゃがいもみたいに何とも思われてないかもしれない。私は気持ちが悪いことにそのどちらも嫌なのだ。個としての認知はいらないが、ファンの塊として「いつもありがとう応援してもらえて嬉しい」とは思ってほしい。気持ちが悪いけど、どうしてもその欲を捨てられない。

友人みんなからあなたに合ってない推しだね」と言われる。私もそう思う。応援されるのが好きで、褒められるのが好きで、愛されるのが好きな人応援する方が私は幸せだと思う。でも、好きなのだ舞台の上で一瞬で分かるその声が、情けない役ほど似合う困り顔が、日替わりで繰り出す小ボケが、キメるときはキメる姿が、とにかく大好きなのだ。いつか、この気持ちも笑い話に出来るかもしれない。

でも、きっとしばらく私はヲタクの仕方が分からなくて、気持ちが欲しくて、悶々とするのだ。

2018-10-06

anond:20181006164644

ある夜、増田は異なる世界の住人とクオリアが交絡する淫夢を見る。

これは夢なのか、現実なのか…。

暑い晩夏の夜過熱した欲望は、遂に危険領域へと突入する。

2018-08-10

艦これ2期移行に伴う海域リセットについて思うこと

先日艦これ運営ツイッターにて、

8月前半のアップデートにて2期移行(HTML化)を行い、それに伴ってx-2以降の海域開放状況をリセットする」

旨(要約)の発表がありました。


この海域リセットに関して、自分100%賛成でも反対でもありません。

賛成する要素、反対する要素の両方があり、素直に賛成することも反対することもできないと感じるからです。しかし、海域リセットに関する運営の態度には疑問が残ります


この記事では個人的海域リセットで賛成する点、反対する点、また、運営への疑問点をまとめました。


まず、賛成する点。

・新しい海域を1から手探りで攻略できる楽しみがある。

新規レアドロップに期待できるかもしれない(仮)

理不尽羅針盤がなくなり索敵値などでルート制御ができるようになるかもしれない(仮)

・通常海域連合艦隊運用練習ができるようになるかもしれない(仮)

・警戒陣が本実装され、海域攻略の幅が広がるかもしれない(仮)

1つ目以外はほぼほぼカッコカリですね。ほとんど情報が出ていないので憶測期待値込みで書く他ありません。


次に、反対、素直に賛成できない点です。

・告知直前に2-4などの難海域クリアした提督がもう1度同じ海域に挑まないといけないのはいかがなものか。

・今まで海域クリアしてきた成果がなぜ突然消されるのか。

・資材を大量消費するであろう晩夏イベの直前にやるのはどうなのか。

・あらかじめ決まっていたことならなぜもっと早く告知をしてくれなかったのか。

現在の通常海域クリアするために資源バケツ課金をした人がいたとしたら、それは課金が帳消しにされるということではないのか。

心情的なものが多いですね。しか最後ひとつについては、人数は少ないかもしれませんが、金銭が絡むので大きな問題ではないでしょうか。


賛成、反対、両方の気持ちがありますが、決まってしまったものはもう受け入れるしかありません。

でも、それにしてもこの海域リセットに関連する情報はあまりにも少なすぎると思います

以下、運営に対して疑問に感じる点です。


8月10日正午の時点で、公式ツイッターでは以下の点について説明がありません。


そもそもなぜ海域リセット必要なのか?

海域クリア状態を引き継いだままマップだけ新しいものに切り替えは技術的に不可能なのか、それとも他に海域クリア報酬追加などの理由があるのか?既存マップに加えて新規マップの大幅追加ではダメなのか?)

・開放状況のリセットに伴って遠征の開放状況はどうなるのか?

EOの扱いはどうなるのか?(ゲージがリセットされて今月は戦果勲章が2回もらえることになるのか、EO海域もx-4海域クリアしないと開放できないのか)


これらは艦これプレイヤー全員に関係のあることだと思います

それなのになぜ未だに運営からのきちんとした説明がないのでしょうか?2期が始まったらどうせわかるのだから説明する必要はないということでしょうか?


おかしいと思います


説明言葉が少なすぎるためにネット上で憶測が飛び交い、ユーザーが移行に対して不安気持ちになることを運営は何とも思わないのでしょうか。

リセットについて反対意見を述べた人がいると、他のユーザーがそれを見て「嫌ならやめろ」などと言う現状について何も感じないのでしょうか。

反対する人が出たってしかたないと思います。今現在苦労して海域攻略に挑んでいる人だっていると思うし、なにより運営からリセット必要性を明確に説明されていません。


「嫌ならやめろ」というのも、おかしいです。

海域リセットに反対する人全員が、艦これが嫌いだからアンチから反対しているわけではないと思いますキャラクターなど他の部分は好きだからこれからゲームを続けたい、でも海域リセットには反対、という人だっていると思います


リセット自体には賛成寄り、だけどあまり不安な要素が多いため、100%の賛成ではない、という人もいるのではないかと思います。反対意見を言うと叩かれるから口にしない人もいるかもしれません。


実際のところ全体のどれくらいの人が賛成か反対かはわかりません。けれど海域リセットの発表によって界隈の雰囲気が荒れている、不安に感じるユーザーがいるのは事実です。この現状を作り出しているのは運営言葉不足が大きな原因だと思います

情報小出しにすることについて今までもどうなのかと感じることはとききありましたが、今回の件はあまりにも無責任です。運営上記に挙げた点などをきちんと説明してくれれば納得する、安心するユーザーもいるはずです。ユーザー同士のかい離や軋轢も今より少なくなると思います


長くなりましたが、以上が運営に対して疑問に感じた点です。



自分は現役で提督を続けており、またこからも続けていきたいと思っています

公式への不信感をただ募らせるようなツイートは、もうやめてほしいです。

運営にはユーザー不安に陥れるだけの発言ではなく、ユーザー安心させる情報発信を希望します。


個人の感想でしたが、お読みくださった方はありがとうございました。

2017-08-28

wikipediaの「セミ」の項目は風情がある

ヒグラシ:朝夕の薄暗い時間帯に「カナカナカナ…」という甲高い声で鳴く。その悲しげな鳴き声から晩夏のセミというイメージが強いが

ツクツクボウシ晩夏に多く発生し、宿題に追われる子どもたちのBGMとなる

アブラゼミ:午後の日が傾きかけた時間帯によく鳴き、「ジジジジジ……」という鳴き声は夏の暑さを増幅するような響きがある

こういう部分については客観的視点からの加筆が求められてはいません。

2017-08-03

はくたかは滅びぬ!何度でも蘇るさ

今月後半、晩夏信州クルマ筑摩山地越え、具体的には軽井沢下諏訪中山道伝いに和田峠(美ヶ原霧ヶ峰の間の鞍部を通る感じ)越えを計画している。

ちなレンタカーで、行きの中山道武州路・上州路は新幹線、帰りの甲州街道あずさを使う予定。

お土産は茂田井明鏡止水と御園竹はマストとして、他にも見所や名産品をぼちぼち調べるつもり。


で、今回のお題は中山道じゃなくて行きの新幹線の話。

列車名ははくたかなんだけど、この列車は実に息が長い。

国鉄時代から何度もルートを変えつつ残ったという意味ではあけぼのといい勝負だったが、あけぼの無き今、そういう「しぶとい」列車は希少かも。


実を言うと北陸新幹線金沢開業後の金沢行列車名に、横軽廃止とともに消えた白山が復活するかと期待してたんだよね。

でもふたを開けてみたらはくたか続投!最初白山名前が半永久的に復活しないことが確定して悲しんだ。

確かに白山東京から北陸方面を担うメインの特急だった。しかし横軽にリソースを取られまくって、微妙近代化に取り残されていた路線特急ということもあってか、長野方面への最速達手段という地位を築いたあさまに比べると、イマイチぱっとしなかった。横軽ファンとしてはちょっと悲しいけど。

からあさま新幹線になっても名称続投になった理屈で、白山金沢新幹線に返り咲けば結構出世?という気持ちもあった。


しか時間がたつにつれ、次第にはくたかのしぶとさを思うようになった。

そもそも東京-北陸ルートを担ってきた歴史白山よりも長いしね。

そういう源流を辿り、はくたかの名を残すのは妥当かなと。

最初信越本線ルートで始まったはくたか上越線引っ越し(?)、ほくほく線経由を経て再び信越ルートに還ってきたわけだし。


…と、鉄オタのキモい思い入れの話はここまでにして、今回のメインである中山道の下調べに戻るとするか。

2016-05-01

寄せては返す白波が、断続的に足元を濡らしている。巻き上げられた無数の真砂は儚げで、清楚な素振りで足の甲を撫でると寸毫の間もなく沖へと帰っていく。

ほんの少し前、水平線に太陽が沈んだ。ぽかりぷかりと黒い雲が浮かぶ空には、消え入りそうなひぐらしの声が響いている。閑散とした砂浜に吹く風は、遠く賑やかな夕餉の気配を微かにまとっている気がする。

寂寥とした晩夏海辺で、私は当て所もなくぼんやりと立ち尽くしている。ポストカード印刷されてもおかしくない風景をただひたすらに見やり続けている。

理由特にない。強いて言うなれば、不意にずしんとした疲労を感じたからであろうか。力強く動かし続けていた四肢が何の前触れもなくうんともすんとも言わなくなってしまい、理由も分からぬまま縋るような心持ちで顔を上げた途端に、自然の魔力に魅入られてしまったのであろう。

私はおおよそ数十分間、砂地に足を突き立てていた。時間の流れ方が緩慢だったのか、甚だしく変化に乏しい景色ではあったのだが、私は飽きもせず両足を波に洗われ続けていた。

きっと途中から魂が身体から抜け落ちかけていたのだろう。半ば自失の域にまで達していた双眸では、沖合の現れた影に気がつくのにしばしの時間がかかってしまった。

つの間にやって来たのだろうか、どこからともなく出現した影は、奇妙な動作をしきりに繰り返していた。一見したところ、溺れているかのような身動きをしている。しかしながら、海面は腰の辺りまでにしか達しておらず、どう考えてみても海底に足が着いている。大袈裟に振り回されている両腕はパントマイム連想させるものがあり、助けを呼ぶ声はおろか水を叩く音さえ聞こえてこないのも真剣味に欠けていた。

一体全体どんな輩がこんな馬鹿なことをやっているのだろうか。逆光のためか顔が見えない人物を興味深く思った私は、一歩だけ海へと近づいた。

「だめだよ」

鋭い叱責が背後から飛んできた。振り返った私は、険しい表情を浮かべた男の子に少し離れた距離から睨みつけられてしまった

突然のことで返す言葉もなく沈黙していると、どういうわけか次第に居た堪れない気持ちがわき起こってくる。警告を無視して再び海に向き直ると、もがいていた影が音もなく岸の方へと接近していた事実に直面した。

顔のない真っ黒な人形が、出鱈目に苦しそうに踊り狂っている。

根拠もなくぞっとした私は咄嗟に陸の方へと駆け出しそうとした。けれどもいつの間に離れてしまったのか、海岸線は随分と遠くに見えている。海面は知らぬ間に腰の高さまで迫り上がっており、水の抵抗にあった逃げ足は遅々として進まない。そればかりか先へ進むごとに海面がみるみる盛り上がってきて、胸が沈み肩が浸かると、さながら急坂を転げ落ちるかのように足が海底に着かなくなってしまった。

狂乱する私は海水でぼやけた視界の最中に、砂浜に立ち尽くす何者かの影を幻視する。息も絶え絶えに声を上げてみたものの、潮騒に紛れた悲鳴彼女には聞こえないだろうと、頭の片隅で気が付いていた。

やがて黒い影と私の輪郭とが完全に一致する。暗い海の底に沈んでゆく私は、揺らめきながら浮き上がってゆく息を見上げながら、もう何度目になるかもわからない暗転を経験した。

2015-07-03

http://anond.hatelabo.jp/20150703214622

初夏「梅雨がやられたようだな…」

盛夏「ククク…奴は四天王の中でも最弱…」

晩夏台風ときに負けるとは夏季の面汚しよ…」

2013-12-30

個人的近代文学50選

『超権威主義世界文学百選』http://togetter.com/li/138734というランキングを見て、面白いと思いながらも疑問に思ったことがあって、「20世紀小説ばっかりじゃん!!」ということで19世紀の小説を重視したランキング作成してみました。具体的には近代文学の始まりドン・キホーテ」(1605,1615)からモダニズムの始まりであるユリシーズ」(1922)までです。つまり近代文学モダニズム以前、ということになります小説を選ぶうえで参考になればと。あと、あくまで個人的な基準に過ぎないことを留意してもらえればと。

1.「ドン・キホーテ」(1605,1615) ミゲル・デ・セルバンテス

2.「ガリヴァー旅行記」(1726) ジョナサン・スウィフト

3.「トム・ジョーンズ」(1749) ヘンリー・フィールディング

4.「紅楼夢」(18世紀中頃) 曹雪芹

5.「トリストラム・シャンディ」(1759~1767) ローレンス・スターン

6.「ソドム百二十日」(1785) マルキ・ド・サド

7.「高慢と偏見」(1813) ジェーン・オースティン

8.「黄金の壺」(1814) E.T.A.ホフマン

9.「アドルフ」(1816) バンジャマン・コンスタン

10.「いいなづけ」(1825) アレッサンドロ・マンゾーニ

11.「赤と黒」(1830) スタンダール

12.「ゴリオ爺さん」(1835) オノレ・ド・バルザック

13.「アッシャー家の崩壊」(1839) エドガー・アラン・ポー

14.「嵐が丘」(1847) エミリー・ブロンテ

15.「虚栄の市」(1848) ウィリアムメイクピースサッカレー

16.「緋文字」(1850) ナサニエル・ホーソーン

17.「デイビッド・コパフィールド」(1850) チャールズディケンズ

18.「白鯨」(1851) ハーマン・メルヴィル

19.「死せる魂」(1855) ニコライ・ゴーゴリ

20.「オーレリア」(1855) ジェラール・ド・ネルヴァル

21.「ボヴァリー夫人」(1857) ギュスターブ・フロベール

22.「晩夏」(1857) アーダルベルト・シュティフター

23.「オブローモフ」(1859) イヴァンゴンチャロフ

24.「不思議の国のアリス」(1865) ルイス・キャロル

25.「ミドルマーチ」(1872) ジョージ・エリオット

26.「悪霊」(1872) フョードルドストエフスキー

27.「居酒屋」(1876) エミール・ゾラ

28.「アンナ・カレーニナ」(1877) レフ・トルストイ

29.「ブラス・クーバスの死後の回想」(1881) マシャード・デ・アシス

30.「さかしま」(1884) ジョリス=カルル・ユイスマンス

31.「ハックルベリー・フィンの冒険」(1885) マーク・トウェイン

32.「飢え」(1890) クヌート・ハムスン

33.「クォ・ヴァディス」(1895) ヘンリク・シェンキェヴィッチ

34.「タイムマシン」(1895) H.G.ウェルズ

35.「リリス」(1895) ジョージマクドナルド

36.「シスターキャリー」(1900) セオドラ・ドライサー

37.「ロード・ジム」(1900ジョゼフ・コンラッド

38.「ブッデンブロークス家の人々」(1901) トーマス・マン

39.「超男性」(1901) アルフレッド・ジャリ

40.「チャンドス卿の手紙」(1902) フーゴ・フォン・ホーフマンスター

41.「鳩の翼」(1903) ヘンリー・ジェイムズ

42.「一万一千本の鞭」(1907) ギヨームアポリネーム

43.「アフリカの印象」(1909) レーモン・ルーセル

44.「ハワーズ・エンド」(1910) E.M.フォースター

45.「ペテルブルク」(1913) アンドレイ・ベールイ

46.「変身」(1915) フランツ・カフカ

47.「明暗」(1916) 夏目漱石

48.「ワインズバーグ・オハイオ」(1919) シャーウッド・アンダーソン

49.「われら」(1921) エヴゲーニイ・ザミャーチン

50.「阿Q正伝」(1921) 魯迅

2013-12-28

人工知能学会の表紙の件

オレは綺麗な絵だと思います

あの絵単体を作品として見るなら、

不快に思う女性日本には少ないんじゃないですかね。

電車中吊りコンビニの成人漫画コーナー、

web上のエロ漫画バナー攻撃を浴びて生きてるわけですから

ただ、あれっていわゆる学会誌なんですよね?

同人誌じゃないですよね?

同じ趣味を持つ人たちが萌えを共有して、

ほっこりするためのものじゃあないですよね?

たとえばこんな絵があったとしますよ。

想像力を駆使して脳内に描いてみてください。

お願い。面倒くさいとかいわないで。

-------------

時代設定は昭和

季節は晩夏にしよう。

まだ昼間は暑いけど、最近ちょっと日が短くなったわねっていうような。

時刻は午後~夕方早いうちかな。

場所は一軒家の門の前。

板塀に植木が見えるね。

平屋だよ。

豪邸じゃないけど、家屋も庭も綺麗に手入れされてるね。

おお、門前には日本国旗が掲げられてる。

祝日なんだね、きっと。

最近見ないけど、昭和にはそういう家、わりとあったよ。

家族そろって記念写真なのかな、

家の前に四人家族が出てきてるよ。

左後方にお父さん。

がっしりしてて短髪。

浴衣姿だね、ここは。

家族のために一生懸命働いてて、責任感があって頼りになって、

でもちょっと頑固で無口なイメージ

お父さんの右隣には、小柄でおとなしそうなお母さん。

エプロン必須ね。

もちろん優しく微笑んでるよね。

両親の前には、坊主頭学生服を着たお兄ちゃん。

スポーツでもしてるのかな、お父さん似なのかな、やっぱり体格いいね

健康で真面目で勉強もできそうな雰囲気にしよう。

学級委員とか、生徒会長とかに選ばれるタイプだよ。

お兄ちゃんの横には妹ね。

宮崎駿が描く、ピュア権化みたいなほっぺた赤い子がいいね

可愛いけど芯は強いんだよ。

駿設定だから、当然幼女だよ。

家族みんなに愛されて、大事に育てられてる娘だよ。

赤いワンピースあたり着せようか。

結構お転婆さんだからワンピースちょっと汚れちゃってていいかも。

ここまできたんだからダメ押しで、芝系雑種の愛犬も登場させちゃおう。

家族の一員だから記念写真にも入れるよっと。

さて、これをセピアっぽい色合いで、郷愁を誘うようなトーンでまとめよう。

古き良き昭和、貧しくとも気高く優しく暖かい日本家族

できた!

-------------

ふぅ。

ちょっと調子に乗っちゃったよ。

で、どうですか?

説明が拙くて恐縮だけど、イメージできました?

好みはあるだろうけど、ふーん、て感じですよね。

三丁目の夕日とかもういいよ、ウンザリするよって人もいれば、

こういうの大好物!グっときちゃう!て人もいるんでは。

絵単体では別に何も問題ないですよね。

でも、これが政府広報物の表紙だったらどうですかね。

靖国問題がアツアツな今、

アベちゃん政府が自信を持って国民向けに出したパンフっすよ。

どうですか?

何か胸がザワつきませんか?

この絵を表紙にしちゃうのか…て思いませんか?

不穏な空気を感じませんか?

やべえ、日本マジやべえよとか思いませんか?

やべえっていう思いを口に出していかないと

もっとやばくなるよって思いませんか?

オレは綺麗な絵だと思いますけどね。

けどね。

この話題のせいで、思い出したニュースも出しきますね。

走馬灯のように脳裏によぎったんでね。

思い出そうとすればもっともっと出てくるけど、

考えると辛いから、今はやめとくよ。

http://www.zaeega.com/archives/53574263.html

http://www.huffingtonpost.jp/2013/12/15/akb48-asean_n_4450956.html

http://president.jp/articles/-/11181

http://wol.nikkeibp.co.jp/article/trend/20111118/116096/

じゃあ、みんなよいお年を

 
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