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2024-03-06

子持ちの増田さがワークマンとか無印ランドセルについて

いや安いのあるのは知ってる。ニトリも手軽なの出してる。でも本質的問題点別にあるのよ

ランドセルを買う場所はいくつかあって

の大体3つだ。ワークマン無印ニトリは3番目にあたる。

ランドセルって実際色んなメーカーが出しててメーカー内でもランクがたくさんある。上は10万以上、下は3万程度まで。そこに色も入るからとにかく面倒。

そして選ぶのは6歳の子供。人によってはまだ5歳の可能性もある。なのでなるべく親としては背負わせたりさせつつ一番その時気に入ったのを買ってあげたい。

そのため多くはフェアで買うことになる。ちなみにジジババプレゼントとかは圧倒的にメーカー直営店。安く済ませたい人は銀座インバウンド向けキャリーケース屋とかだ。

で、増田個人としてはワークマン無印、そしてニトリランドセルは良いと思うし学校ランドセルの形や色で虐めるやつは聞く限り居ない。個人的には色の種類が増えたため子供の中でも多様性理解されたのではないかと思っている。黒赤のみの時代だったら怪しい。あと塾やプールリュックとかで慣れたのもある。だから子供が気に入れば買い与えるし親としても安くてラッキー!になる

ただ、フェアに出てないのだ。これらのメーカーランドセル。だからニトリワークマンで見て、フェアで見て、どれが良い?って聞いても記憶薄れてまぁ選ばれない。理由?そんなのランドセルメーカーが締め出してるんでしょ。そもそもニチアサスポンサーに入ってるんだから囲い込みたいだろうし1年の注文を2ヶ月程度で手に入れないといけないのだから大手メーカー格安なんて死んでも受け入れない。学校地域が受け入れる土壌になっても業界が全力で拒否ってる。

増田としては大手は6年間の保証とか頑丈な作り等で大手格安と充分差別できていると思うしフェアとかに受け入れて比較されても問題ないと思うけど、ここまで締め出してるのはランリックでの反応が思った以上で危機感を覚えているのだと思う。たぶんどんな手を使ってでも格安は潰してくるだろうしその為なら教育委員会PTAすら使うと思う。利用する子供蚊帳の外なのが可哀想

2024-03-04

anond:20240304151813

ワイは受験を認めなかった高校教育委員会システムを叩いてるだけで教師は叩いてないやで

2024-03-02

トンデモトランスさん、バレ始める

https://news.yahoo.co.jp/articles/3fd7ea9f01d4d210fb7c61515e0884c9915b4a45

カナダトロント郊外高校に勤める、あるトランスジェンダー女性教師が物議を醸している。

現在彼女は巨大な人工乳房を持っており、録画された動画では、それを強調するかのようなトップスショートパンツという服装で授業をおこなっている。

雇用問題を専門とする弁護士は、教師としてプロフェッショナルみえない彼女服装を「支援する」ことは、ジェンダー権利の推進を妨げるものになるだろうと、主張している。また、「乳首を透けさせて女性の胸を誇張するような姿は、私には性差別のようにみえる」とも語る。

女子生徒たちのなかには、不快に覚えるだけでなく、馬鹿にされているようにすら感じている人もいると思います

実際に、各紙の報道によれば、生徒のなかには、この教師の授業に参加しなくなった者もいるようだ。

同紙で社説執筆するアンソニーフューリーもまた、教育委員会、および学校側が、この件を「トランスジェンダー権利」として扱い、結果的に「何も対応しようとしていない」ことについて、違和感をあらわにしている。

あのような格好で教師に教鞭をとらせている学校側の対応は「正常ではない」し、本来学校側はこの教師に対し、教育の場にふさわしい服装をするように促すべきだ」と主張

大谷結婚で思うこと

大谷翔平結婚したみたいですね。

「みなさんがうるさいから」ということであまりさなかったみたいですが、それはなんだかなと。

グローブ寄付については、正直どこの自治体もまともに処理できていないと思うし、情報公開食らったら結構やばい

すべて、「大谷翔平から」の一言で押し切られている状況。

通常寄付の受け入れは、

寄付についての相談寄付受け入れの書類作成寄付された物品の受領財産処理→配置

という流れ。

グローブ耐用年数はおよそ3年といわれているようで、

報道ベース金額は2万円程度(購入額が算定できないとき時価で算定)なので、大抵の市町村備品扱い。

備品は、大きな自治体でないと通常1万を超えるもので、耐用年数が1年以上の長期にわたるものという定義なので、市役所の中にある台車も大抵備品。)

備品扱いになると、備品管理簿に記載必要なので、どこの学校にも3つのグローブをそれぞれ登録する必要がある。

備品原則単品管理が主流で、一体となって管理する場合はまとめて処理も出来ることが多いので、今回は便宜上まとめてであろう。

ただ、まとめて登録できるのも同じ場所で使うものに限られるので、学校別に送るという仕様であれば、学校別に処理しないといけない。

しかも、学校別ではなく、業者ケチったのか教育委員会にまとめて配送から、そこから配送する職員人件費も忘れてはならない。

ざっくり自治体の数が1750×(寄付の受け入れ処理時間20分+(備品登録)2万校分×10分+(グローブ配送)2万校分×30分となって、

おおよそ自治体職員1.4万時間使用したというわけで。

大卒のぺーぺーの新人事務処理させたとしても、大体時給1,300円ぐらいなので、1,800万ぐらい大谷のためにわざわざ事務をやっている状況。

いくらスポーツ庁経由で都道府県教委に照会掛けたとはいえ、ただの日程調整だけで、恐らく物品関連の規則はまともに守っていない。

(大抵こういう都道府県から降りてくる案件は、教員事務で出向してきている部署になるため、役所にいつもいる事務に長けた人間ではない。

 名古屋市教育委員会の事例を見てればよく分かる。)

これだけの税金使わせているんだからちょっとぐらい、大谷の話聞かせて貰っても罰は当たらないような気がするな。

2024-02-27

八尾市立用和小学校1年生春の遠足における熱中症事故メモ

令和4年12月定例教育委員会 議事

開催日時 令和4年12月22日(木曜日)午前10時00分から

開催場所 市役所本館 8階 第2委員会

https://www.city.yao.osaka.jp/0000066899.html

請願第3号 八尾市立用和小学校1年生春の遠足における熱中症事故に関する再調査と再発防止についての請願の件

https://www.city.yao.osaka.jp/cmsfiles/contents/0000066/66899/20221222teireihikoukai.pdf より抜粋

黒井学校教育推進課長】 それでは、請願第3号「用和小学校1年生春の遠足における

熱中症事故に関する再調査と再発防止についての請願の件」につきまして見解を申し上げ

ます

本 件 事 象に 関 し ては、 令 和 4年 6 月 6日 付 で 当 該学 校 長 から教 育 長 に対 し て 報告書

提出されておりますが、今回提出されました請願内容を確認いたしますと、事実の相違が

みられますので、教育員会事務局といたしましては、遠足についての再調査必要である

と考えております

な お 、 請願 項 目 の2点 目 、 3点 目 に ついて は 、 再調 査 の 結果を 踏 ま え、 適 切 に対応

必要があると考えております

以上でございます

浦上教育長】 はいありがとうございます。今、見解を述べてもらいましたけれども、

-6-

委員の皆様方から質疑等あるいはご意見等ありましたら、お願いしたいと思います。よろ

しくお願いします。

岩井委員入学して2か月足らずの小学1年生にとって初めての遠足に関わった事案

で、学校との信頼関係にひびが入ってしまい、その後も信頼回復時間がかかっているこ

と、元学校にいたものしましても、本当につらいなと思っております。次にまたこのよ

うなことが起こらないように、学校教育委員会もしっかりと取り組みを進め、保護者

子どもさんから信頼回復に努めなければならないと強く思っておりますので、再調査

しっかり行って、きちんと事実関係を明らかにしていただきますようによろしくお願いし

たいと思います

浦上教育長】 ありがとうございます。ほか、委員さん方、どうですか。

水野委員請願書、読ませていただきました。今、黒井学校教育推進課長からもあり

ましたとおり、遠足についての再調査ということは必要だと考えます。2点目、3点目に

ついては、事実が明らかになってから検討していくということで、これも黒井課長の提

案について賛成いたします。以上です。

浦上教育長】 はいありがとうございます。ほか、委員さん方、どうですか。

【村本委員】 私は皆様方と同じ意見なんですが、こんな事が起こってしまったものです

から、とにかく再発防止ということを強く、そして、反省する意味も含めて、再調査をす

必要があるのではないかなと思います。以上です。

浦上教育長】 ありがとうございます

藤井委員】 私も、保護者立場としても、学校を信頼して子どもを通わせるために、

再調査をしっかりして再発防止に取り組んでいただく必要あるかなと思っております

以上です。

浦上教育長】 ありがとうございます。ほか、特に委員さん方、ないですか。全て同じ

ような考え方というか、いろんなご意見いただきました。この請願が1つ目、2つ目、3

つ目とあるんですけれども、私の方も再調査をすることによって、2つ目、3つ目に続い

ていくものだと。1個ずつの採決というよりも、この案件に関しては、3つとも一遍に採

択するか、しないのかという判断をしたいなと考えています。そのような形で皆様方、よ

ろしいでしょうか。

【全委員】 異議なし。

浦上教育長】 この請願第3号におきましては、請願項目の1つ目であります遠足

-7-

ついての再調査」を実施し、また、ほかの2つの項目につきましても、この再調査に関わ

ることから請願請願項目を全て包括して、採択することに、ご異議ございませんでし

ょうか。

【全委員】 異議なし。

浦上教育長】 全委員、異議なしでございます。ということで、請願第3号につきまし

ては、採択とすることに決しました。

そ れ と 、再 調 査 をこれ か ら やっ て い くわけ で す けれ ど も 、お子 様 が 小学 校 1 年生と い

うことで、本当に教育的な配慮もしていかないといけない。いろんな面で配慮必要だと

思ってます。また、請願者の協力も得ながら、前に進めていきたいなと考えてますので、

そのあたりもよろしくお願いしたいということと、再調査の結果ができ次第、スピーディ

ーに請願者、学校、そして、教育委員会が間に入って、しっかりと今後のことについて協

議をしていきたいと思ってますので、そのあたりもよろしくお願いしたいと思ってます

皆様方、よろしいですか。委員さん方。

 

令和5年4月定例教育委員会 議事

開催日時 令和5年4月21日(金曜日)午前10時00分から

開催場所 市役所本館 8階 第2委員会

議案第11号 八尾市立用和小学校1年生春の遠足における熱中症事故に関する再調査結果と再発防止に係る見解の件

https://www.city.yao.osaka.jp/0000068512.html

https://www.city.yao.osaka.jp/cmsfiles/contents/0000068/68512/kaigiroku.pdf より引用

浦上教育長】 次に、次第4に移ります

次第4の議案審議に入る前に、本日の議案のうち、議案第 11 号「八尾市立用和小学校

1年生春の遠足における熱中症事故に関する再調査結果と再発防止に係る見解の件」につ

きましては、関係資料八尾市情報公開条例第6条第1号及び第5号の規定に該当するも

のとし、非公開にて取り扱いたいと思いますが、ご異議ありませんか。

【全委員】 異議なし。

浦上教育長】 異議なしと認めます。それでは、議案第 11 号は、非公開と決定いたし

ました。議事進行の都合上、この議案審議は、他の議案の審議及び報告事項等が終了した

後に行います

 

校長について

2022/4/1 用和小 (南山本小) 山本寿子

 https://senseijinji.jp/kinki/osaka/post-10492.html

2023/4/1 用和 (大正) 高岸智之

 https://senseijinji.jp/kinki/osaka/post-11987.html

わずか1年で校長が交替

 

 

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2024-02-26

子供なんていらないよね

最近しんどい話ばっかだよね。

社会保険料だの税金が増えるし、政治家中抜き、あくせく自分の懐温めることしか考えてない。

選挙にゃ行ってるし、パブコメも書いてる。特定政党応援するようなことは言わないし、けど選挙は行こうよって周り言うし、そういうSNSの発信は拡散してる。

けどなんも変わんないよね笑

子供関係資格もってるけど生活できるようなお金貰えないから就けなかった。ちなみにそんなお給料事情から、そんなお給料で働いてる人なんてアタオカばっか。実習行ったから知ってるんだ。ほぼ虐待みたいなことしてるとこばっかり。ゲロ吐いた子供放置とか、親の悪口吹き込んだりとか。結構あるある

でも学校の実習先になるから潰されたりしない。汚い世界だぜ。おかげで僕は就活失敗。非正規しょんぼり働いてるよ。親のスネもかじらずえらいと思う。

学校勉強たからね、今国が教育にどれほどお金をかけないか知ってる。教育だけじゃない、色んなものからお金を持ち出して、みんな人の懐からお金を掠め取ることしか考えちゃいない。

SNS開けばクリエイター出版社と、各メディアと戦ってる。世紀末かここは。好きなアーティストやらクリエイター投稿見たいだけなのに、おいたわしいぜ。

未だにインボイスがなんだか分かってないし、消費税も消えてほしい。確定申告とか無くせばいいのに。

共同親権とかもさ、ちらちら聞くよね。採択されたら結婚しない〜とかのレベルじゃないんだよ。あんバケモンみたいな法案が出てくる時点でヤバいのよ。今度採択される可能性があるってことでしょ。無理無理w

汗水たらして働いて、かっさらわれた税金がさ、どっかの子供だの、ハンディキャップある人だの、経済的余裕がない家庭の助けだのになってりゃまだマシだったんだけど。これも最近なんだけど、こども食堂多いじゃん?僕の納めた金どこ行ったの?あの金で飯食ってる子供がいたりするんじゃないの??

もうね、馬鹿らしくなるよね。

こんなに大変なことばっかりで自己責任ばっかり。なーんにもやる気出ない。

今日明日死ぬような絶望があるわけじゃない。

なけなしの金で友達と遊んでご飯食べて本読んで寝る。そこそこ楽しいけど。

地元いじめっ子子供産んだ。鍵なしストーリー子供の顔晒してる。

僕の部活担当していた体罰教師教育委員会に入った。当然妻も子供もいる。

職場パワハラセクハラ親父が結婚する。夢は孫に囲まれ死ぬことらしい。キモって思った。

接客業してたときクレーマー女性は全員子持ちだった。びっくりするくらい100%。大騒ぎする子供連れてて、絶対謝らない。

逆に男性クレーマー絶対子供連れてなかった。でも指輪してるやつ、ちらほらいたんだよね。

僕が子供のころに感じたしんどいことは解決されないまま、ほかの問題ばっかり。

子供作ったって財源、とか呼ばれそう。

子持ちになったとして、周りからどう見られるか。

子供可愛いよ。

けどこんな世の中で子供作るやつ正気じゃないと思ってる。こんな世界に呼び出して、可愛い可愛いなんてできないと思う。可愛いだけ、自分が欲しいだけだよね。

僕らの世代子供作ったらさ、そのあと成人するかしないかくらいで「なんで産んだの!」なんて責められたり殺されたりしそう。

地獄は僕らだけでいいよね。子供可愛いけど、正気ならこんなヤバい状況で産み落とすなんてできない。

子持ちの人間を白い目で見ながら、子供を持たないって気持ちを抱えて、ご飯を食べる。

世代なら、結構同じ気持ちの人いるんじゃないかな。

今年の出生数はどれくらいだろう。

減っていく数字に、国が滅ぶ足音にわくわくしてる。

好きな母国だけど、はやく消えてしまますように。

来世は子供が持てますように。

2024-02-18

スクールカウンセラー雇い止め問題について

筆者は臨床心理士公認心理師心理士/師 と記します)の資格を有し,会計年度任用職員であるスクールカウンセラーとして働いていた時期があるが,現在はある行政機関で働いている。

この日記に記すような考えを持っていることは,名前を添えて発信することはとてもできないので,初めて匿名ダイアリーをお借りします。

行政観点は持つものの,あくま行政を専門とするわけではないので,誤りについてはご容赦ください。

1 用語説明事実記述

(1)スクールカウンセラーについて

   スクールカウンセラーは,「会計年度任用職員」として都道府県及び政令指定都市に任用され,小中・高等学校特別支援学校教育センターにおいて,

  児童生徒の相談に応じるほか,教員保護者への助言,研修等を行い,もって,児童生徒の支援にあたる。

   令和2年3月以前は,特別職非常勤職員として「スクールカウンセラー委嘱」されていたが,同年3月以降は,「会計年度任用職員採用」されることとなった。

   財源は「いじめ対策不登校支援総合推進事業スクールカウンセラー活用事業及びスクールソーシャルワーカー活用事業)」による国の補助が1/3,

  都道府県及び政令指定都市が2/3を負担する。文部科学省による令和6年度要求要望額は90億円。

  参考:tps://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1328010.htm(スクールカウンセラー活用事業)

     tps://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/2190fb02-e55a-4041-a510-f98183ca6a8b/ae2f9d28/20230908_councils_ijime-kaigi_dai1_03_1.pdf

      (いじめ防止対策に係る取り組み状況及び令和6年度概算要求について)

(2)会計年度任用職員

   会計年度任用職員は,令和2年4月に施行された「地方公務員法及び地方自治体の一部を改正する法律平成29年法律第29条)」により導入され,

  地方公務員法第22条の二によって任用される非常勤職員である

   基本的な考え方として,会計年度任用職員としての任期終了後,再度同じ職に「任用」される(「再度の任用」という)ことはあるが,これは「更新」とか「任期の延長」,「同一の職に再度任用」

  されるのではなく,「あくまで新たな職に改めて採用された」と整理されるべきもの

   なお,事務処理マニュアル及びQアンドAにおいては,繰り返し同一の者を任用することは長期的計画的人材育成への影響等の理由から留意必要と示されているほか,

  国としては,公募によらない再度の任用は可能であるもの平等取扱いの原則及び成績主義を踏まえ,公募によらない再度の任用は連続2回までとするよう努めていることが示されている。

   これらの文言をうけて,スクールカウンセラーについては,例えば,「公募によらない再度の任用は4回まで」と回数を定める自治体が多く認められる。

  参考:tps://www.soumu.go.jp/main_content/000853430.pdf会計年度任用職員制度の導入等に向けた事務処理マニュアル

(3)雇い止め

   『「雇い止め」(更新拒絶)とは、有期雇用契約において、雇用期間更新せずに契約を終了させること』(東京弁護士会HPより引用

   なお,今回の問題について「解雇」と記す記事があるが,「再度の任用」をしないことは「解雇」には当たらないので,誤りである

  引用tps://www.toben.or.jp/bengoshi/soudan/work/yatoidome.html

2 スクールカウンセラー雇い止め事実記述

  東京都会計年度任用職員であるスクールカウンセラーが,4回の「(公募によらない)再度の任用」を終える令和6年度に向け,公募による募集に応募したところ

 不採用となる者が相次ぎ,問題となっているもの

  鈴木都議によるXへのポストによれば,「今回契約延長を求めた1100人の現役のスクールカウンセラーのうち、およそ15%程度が不合格となった」とのこと。

 参考:tps://www.tokyo-np.co.jp/article/307027(東京新聞

    tps://www.jcp-tokyo.net/2024/0212/90022(東京民報

    tps://twitter.com/Retsu_SUZUKI/status/1757670551433453730(鈴木都議によるポスト

3 問題の整理(個人的意見

(1)スクールカウンセラー雇い止め問題について

   次の点から,今回多くのスクールカウンセラーが再度任用されないことは,何ら問題なく,むしろよいことだと思う。

  ア スクールカウンセラーが再度任用されないこと(雇い止め)は,法律にそった対応であることから,何ら問題ではない。

  イ スクールカウンセラーの入れ替わりが促進されることから資格取得後間もない若手にも活躍の場が与えられ,心理士/師にとってもよいことである

  ウ 今回の問題を機にスクールカウンセラー会計年度任用職員にそぐわないことがよく理解されれば,常勤採用につながるきっかけとなる。

(2)社会に訴える論点のズレについて

  ア 再度任用されないことは問題であるという論調記事等では,例えば次の理由(というかご意見)が挙げられていますが,再度任用されないことを問題とする根拠とは言えない。

    (tps://www.tokyo-np.co.jp/article/307027 より)

    ・雇用継続されたが,いつ自分も切られるか不安 ➡︎ 多くの労働者は同じ不安を抱えて生活しているので,不安であるというだけで,再度任用する根拠理由にはなり得ない。

                             (実際にそのとおりかどうかは疑問が残るが,不安の中では相談において十分な能力を発揮できないかスクールカウンセラー

                              会計年度任用職員にそぐわない,という主張は可能かも。)

    ・駒のように人を代えられるのは納得がいかない ➡︎ 職員の入れ替えがあるのは教員も同じであるので,再度任用する根拠理由にはなり得ない。駒のように,というのは受け止め方の問題である

    ・児童生徒,保護者来年度の不在を伝えることが大変気が重い ➡︎ 教員も異動等で変わることがあるものであり,再度任用する根拠理由にはなり得ない。

                                    (別れもまた成長の機会であるのだから児童生徒の成長につながるように交代の話をしてほしい,と言われそうな印象。)

    ・これまでの経験や成果が全く考慮されず,残念 ➡︎ さらなる活躍が期待できる人の応募があればそちらを採用するものであるから,再度任用する根拠理由にはなり得ない。

    ・評価がAであるにもかかわらず補充任用でした ➡︎ 現場評価面接での評価が一致しないこともあるのだから,再度任用する根拠理由にはなり得ない。

    ・現場評価無視した採用になっている ➡︎ 同上

    ・向き合っているのは人の生死。現任者を切るやり方は,児童生徒に不利益を与える ➡︎ 現任者の交代によりどのような不利益が生じるのか明らかでないので,再度任用する根拠理由にはなり得ない。

                                             (この意見の伝え方は,必要以上にエモーショナルで,一般的には受け入れられにくいだろう)

     (不安定な状態継続的な相談に応じている中で交代することにより相談一時的な停滞が想定される,という主張であれば,もとよりスクールカウンセラー相談長期間継続を想定しておらず,

      継続相談を要する場合は,その判断があった時点で近傍医療機関へ紹介されているべき,という反論がありうると思います。)

  イ そもそも,この問題は,再度任用されないことは問題なのではなく(問題として扱えないレベル),スクールカウンセラー会計年度任用職員にそぐわないことにあると思います

   そのあたりの整理ができないまま,再度任用されないという個人的不利益について児童生徒を持ち出して訴えるので,話がややこしくなり,また理解されづらくなっていると思います

(3)今後の方向性について

  ア 上に記したとおり,スクールカウンセラー会計年度任用職員にそぐわないことが問題なのであり,スクールカウンセラー自治体教育委員会の職員とする等,他のあり方へつなげることが,

   そもそもの狙いになるのではないでしょうか。

    そのためには,東京都総務省に対し再度任用されないことを問題として訴えても話にならないのであって,主管である文部科学省との間でスクールカウンセラー会計年度任用職員にそぐわないこと

   について話をしていかなければいけません。

    ただし,この時,ではどういう採用をしてほしいのか(立場は?人数は?財源は?)という案まで考えた上で伝えていかなければいけません。

   一緒に問題解決するという立場で,むしろ自分自分問題解決するという姿勢で,行政に働きかけていかなければいけませんし,できることならば政治問題として取り上げて行く方が望ましいです。

  イ そのように,行政に働きかけ政治問題としていくためには,職能団体としてしっかりまとまらないといけません。

    (案のまともさは前提として)この案は全スクールカウンセラーの総意です,というものをもって行政に働きかけていけるよう,皆んなで先生応援しますのでよろしくお願いしますと

   頭揃えができるように,職能団体としてまとまりを持つ必要があります

  ウ さらに,このような働きかけをしていくとしたら,また,ニュースにあるような声を上げるということ自体が,他の会計年度任用職員存在おざなりにしていることを自覚しなければいけないと思います

    事務処理マニュアルにおいては,スクールカウンセラー以外にも,保育士看護師掃除作業員医療ケアのために置かれる看護師言語聴覚士作業療法士理学療法士スクールサポーター

   様々な人が会計年度任用職員に該当することが記されています

    多くの人が,スクールカウンセラーよりも安い賃金で,同じ不安を抱えながら生活していることを理解し,会計年度任用職員制度のもののあり方を問うて行くことが必要だと思います

   そういった俯瞰的視点を持たず,スクールカウンセラー雇用についてだけ声を上げるというのは,社会的な支持を得にくく,何も成果をもたらさないと思います

    個人的には,そういう視点が持てなければ(持てていないから),スクールカウンセラー会計年度任用職員まりなのだと思います

(4)自分たちの総括について

  ア スクールカウンセラー専門性外部性である,という意見をよく聞きます。外部の立場からこそ,客観的アセスメントができるものである,等の意見です。

    果たしてそうでしょうか。ここで議論することではないので何も触れませんが,外部性を訴える以上,会計年度任用職員以上の常勤職には,外部性と相反することから,なれないでしょう。

    そもそもどうして外部性というアピールが生まれたのでしょうか。本当に,非常勤でなければ客観的アセスメントができないのでしょうか。常勤職につけない正当化であった可能性はないでしょうか。

  イ 公認心理師ができても常勤職は少なく,会計年度任用職員という非常勤ポストすら奪い合いの状況です。

    学会を見ても,多くの理事先生方はとうに65歳を過ぎておられ,若手に席が回ってきません。

    ベテラン先生退職しても開業されますので,開業カウンセリング市場も奪い合いです。みんなが食べられる状況ではないことは明らかです。

    大学院生はどんどん修了し,供給けが進みます大学院での学びを活かし,心理士/師として働くよりも条件が良い仕事,働きがいのある職場はたくさんありますよ。

  ウ スクールカウンセラー全員が学校に歓迎されているわけではありません。ニュースになった事件もありました。

   予算執行調査でも,「SC等の資質向上は最重要事項」と言われています

   これは,若いスクールカウンセラー資質向上という意味ではありません。ベテランスクールカウンセラーでも,何も言われなくても,イマイチと思われていることもあるのです。

    また,税金を投入する以上,本当に効果があるのか,どの程度の効果があるのか,という問いからは逃れられません。

    曖昧模糊な言葉で訴えるだけでは,カウンセリング重要性を理解してもらえません。予算レベルでは,文科の担当者の方が頑張って財務省と話をして予算をとってくれるわけですが,

   自分たち自身も,日頃,スクールカウンセラーカウンセリングによってどういう効果があるのかを,専門家でない人でもわかるように説明できるようにならないといけないと思います

   とにかく大切だとか,命に関わることだとか,そういう説明では,その場はそうですよねと言ってもらえますが,実は理解を得られません。

   また,言葉で訴えるだけではなく,定量的指標効果を示せることが必要です。

    我々は,こういった努力を惜しんできていると思います

   参考:tps://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/budget_execution_audit/fy2021/sy0309/11.pdf(総括調査票)

  エ スクールカウンセラー心理士/師も,社会で働いています

    そのため,組織に関する行政は,ある程度理解する必要があると思います今日リンクを貼った文科のHP等は最たるものですが,見ているスクールカウンセラーはあまりおられないでしょう。

   社会の中での位置付けを抜きにして,児童生徒とスクールカウンセラーとの関係はあり得ませんので,ある程度行政での位置付け,行政での扱われ方も理解した方がいいと思います

    カウンセラー社会性がないとよく言われます個人カウンセリングだけではなく,社会にも目を向ける必要があると思います

4 最後

  スクールカウンセラーは,楽しかったですし,良い仕事だと思います。今の心理士/師としての仕事も,楽しくやっています

  ただ,心理士/師には難しい人も多く,これから国民にとってアクセスやす存在になるにつれ,問題も表面化していくと思います

  これからどうなるのでしょうか。明るい業界であってほしいと思いますが,明るい業界を作り出せるかどうかは自分たちにかかっている中で,地に足のついた議論は乏しいようにも思います

  この日記が,心理士/師業界の発展につながり,ひいては国民福祉健康につながる一助となればとても嬉しいです。

  ありがとうございました。

2024-02-12

いじめなし」が甲州弁でいうところの「いじめるな」に見えた

旭川市教育委員会いじめなし」 市長にずさんな報告

甲州弁の「〜するな」に「し」をつけるアレに見えた

いじめんなし!

2024-01-26

神奈川県高校の出願システムはどうするべきだったか

安易jpドメインを取得して運用を試みるべきでなかった

ここの結論を先にいうと,神奈川県公立高等学校入学選抜インターネット出願システムなんだからドメインは shutugan.pref.kanagawa.jp か shutugan.pref.kanagawa.lg.jp などの地域JPドメイン属性JPドメインを使う設定をするべきであった.

これは最近問題になっているいわゆる行政サイト使い捨てドメイン問題とも関連あるし,(1次ソースにするには怪しいとしても総合的にみると載っている情報は正しそうな)カナガク https://kanagaku.com/archives/69495 によれば,なんと shutsugankanagawa.jp shutsugan-kanagawa.jp nyuushi-kanagawa.jp の三つとも本番環境として使われているようなのであり( nyushi-kanagawa.jp は違う),その状況だけ見ても本物に混じって偽物がスパムフィッシングを行っていてもほぼ見分けが付かないのである

Google から見ても,取得が容易なjpドメイン最近取得したドメイン,似たようなドメイン,似たようなメール,が送られてくるのであるユーザの受信ボックス迷惑メールゴミ箱に大量に届く懸念がある以上,ブロックするのが定石である

仮にブロックせず受信ボックス迷惑メールゴミ箱に届けた場合,大量送信によってユーザ使用量を圧迫し 15 GB 到達すると,そのユーザ新規メールを受信できなくなり本当に必要メールを取りこぼす可能性がでてきてしまう(容量空ければ受信できなかったメールを受信し始めるわけではない).

なので,大量送信 SPAM 判定したメールはできる限りブロックする選択が,Gmail にとってある意味最善手なのである

なお,神奈川県は令和 4 年度までは @pref.kanagawa.jpメールで使っていたが令和 4 年度以降から @pref.kanagawa.lg.jp に切り替えているので,ベストは shutugan.pref.kanagawa.lg.jp であったと思われる.

サブドメイン毎にドメインレピュレーションが分かれているためあまり深い意味はないが,少なくとも pref.kanagawa.lg.jp は 2007/04/16 に登録され有効ドメインなので,新規登録に比べて信頼性が高いと判断される.

なお,kanagawa.jpkanagawa.lg.jp の切り替えもいろいろと謎はあるが,それはまた別の問題

webページkanagawa.jp の方だし他方 e-kanagawa.lg.jp なんてのもあり……ちなみに e-kanagawa.jp株式会社つくばマルチメディア 登録ドメイン行政関係ない.

SPF/ DKIM / DMARC あたりをテスト段階で正常化できず本番環境動かすのはドメイン死ぬので,初期設定を甘く見ずにやるべきだった

少なくとも動き始めには DKIM / DMARC が設定されておらず,問題になってから設定し始めてもそれはSPAMを頑張る業者行動様式が似るので無駄なあがきとなっている可能性が高い.

SPF2006年DKIM2011年,DMARC は 2016年に出てきた対 SPAM 技術であるDNS 弄ったりメールサーバー建てるような人でないならこれらの設定方法は知らなくてもしかたない.

だがそれらを生業としている側の人間なら, 2024 年現在, 13 年前に提案された DKIM すらちゃんと設定できないというのは,iPhone 4Internet Explorer 9 向けの開発しかわかりませんとか,スマホアプリLINEいたことないというのを 2024年に言っているのと同じレベルなのである

そのぐらい前の時代提案された迷惑メール対策・認証系の機能を未実装で本番環境動かすというのは,語弊のある誇張表現をするなら Windows Updateapt upgrade を 13年間しないで通信を試みるようなもので,自殺行為に等しい.

もちろん,その通信を受ける側はこいつヤバいやつだってすぐわかるので,かなり辛口評価することになり,ちょっとでも SPAM雰囲気出してきたらブロックするのは定石.

そしてブロックされた SPAM 側はあの手この手おかまいなしに SPAM 送ろうとするので似たような内容やドメインでしつこく送ろうとするので,似たようなものもどんどんブロックするのである

なので初手でヤバいやつ認定されないのが極めて重要にもかかわらず,そこを怠っていたのである

実際に,2024 年 1 月 12 日時点の mail.shutsugankanagawa.jp はどうなっていたかというと DKIM 設定がないまま本番環境を動かしていたようである. https://archive.md/qykwX

ここで実際いろいろ正常化しても,それは SPAM 業者あの手この手でなんとしてでも SPAM 送り届けようと頑張っている様子と一緒なので,ある意味無駄なあがきなのであるどころか,SPAM認定を加速させた可能性も否定できない.

GmailSPAM対 策は馬鹿じゃないので,送信ドメインを変えても文面があまり変わっていないなら SPAM とするし,送信元の IP とかも見て SPAM とするので, Amazon SES 使いつづけたり新 IP で何回も試行するとうまくいかないし,送信信頼性の高い送信サーバーサービス経由で送れたりするようになっても,SPAM扱いされることもよくある.

ちょっと送信成功しだしてまたいっぱい送り出して SPAM 業者扱いされるのはやっていることが SPAM 業者と同じことというか,その辺の今時の SPAM 業者より SPAM 業者っぽい挙動をしているのである

今でもたまに Google anti-SPAM/phishing 網をくぐり抜けてくる えきねっとフィッシングメールもびっくりするほどであろう.

Gmailポリシーをよく読んでおくべきだった

Gmail ユーザーへの送信ガイドラインみたいな文章は,最近の DMARC 騒動で見る人が多いこのページが一番詳しい https://support.google.com/a/answer/81126?hl=ja .今はその騒動に応じてかなり加筆されているが,このページは開発中はどうであったのだろうか.

まず開発スケジュールについては,この開発は神奈川県調達情報によると,調達案件番号 0001450060020230089R 業務名『神奈川県公立高等学校入学選抜統合WEB出願システム構築及び運用保守業務委託』で間違いないと思われ,開札日が令和5年3月31日からプロジェクト始動はその後だろう.

税金使途への意識高い県民はご存じの通り,ここから誰でも調べられる https://nyusatsu-joho.e-kanagawa.lg.jp/DENTYO/P6515_10

ちょうどその頃の Web Archive がたまたまあって 2023/03/07 時点ではこうなっていた https://web.archive.org/web/20230307005024/https://support.google.com/a/answer/81126?hl=ja

冒頭では

重要: 2022 年 11 月より、Google Gmail アカウントメール送信する新規送信者は SPF または DKIM の設定が必須になりました。

さらっと メール送信する新規送信者は SPF 「または」 DKIM の設定が必須 である一方,『ドメインメール認証を設定する(必須)』の重要のところをよく読むと,

重要: 2022 年 11 月より、個人Gmail アカウントメール送信する新規送信者は、SPF または DKIM を設定する必要がありますGoogle では、新規送信から個人Gmail アカウント宛てのメールランダムにチェックして、認証されたメールであることを確認します。認証方法が一つも設定されていないメール拒否されるか、迷惑メールに分類されます。この要件は、すでに送信である場合適用されません。ただし、組織メール保護し、今後の認証要件サポートするために、必ず SPFDKIM を設定することをおすすめします。

のようになっていて,「今後の認証要件サポートするために、必ず SPFDKIM を設定することをおすすめ」など,やんわりと新規送信者は認証しっかり 必ず SPFDKIM を設定することをおすすめ しているのである

こういう書かれ方しても,個人メールサーバーとかなら SPFDKIM どっちかで運用してみてドメインを駄目にしても笑い話になるけど,自治体運用するシステムであえて,博打に挑戦する必要あるのだろうか.

まぁ本来発注側の要件定義書かにちゃんSPF / DKIM を設定することなどと書いておくべき案件だったかなとは思う(たぶん書かれていなかったんだろう).

とにかく今は全世界の3割弱が Gmail と言われている中で,本当に Gmail が謎仕様ブラックボックスで届かないことが多発していたら国内外もっと騒ぎになるので Gmail 側に今回の件で大きな瑕疵があったとはいいがたい.

設定不備およびその後の作業内容地雷原を突き進んで自爆しているのだろう.

神奈川県高校の出願システムは今からどうすればよかったか / 私ならこうした,こうする
  1. Google Workspace を契約して shutugan.kanagawa.lg.jp とか地域JPドメイン属性JPドメインを使って登録する
  2. SPF / DKIM / DMARC ちゃんと設定する
  3. no-reply@shutugan.kanagawa.lg.jp送信できるようシステムを作る

アホらしいけどアホに一番わかりやすくいえば Google Workspace / Gmail 同士では IP メールサーバーレピュテーションと無縁になれて,世界中の他の宛先にもだいたい問題なく送れるので,SPF / DKIM / DMARC の設定だけ気にすればよく,かなりシンプルなのである

Amazon SES 使えていたんだから Google Workspace も不可ではないはず(ISMAPに Google Workspace もいるので,あとは要件しだいだけど).

今日花金で午後暇になったのでざっと調べて書き出したけど,去年(おそらく最小限の修正などで運用するための発注) 3,600,000円 だったシステムを,今年は全面刷新して 138,600,000 円かけたわけだけど,ちょっとさすがに値段の割にお粗末な印象がある.

まぁ入札調書の開札日付が「平成」のままになっていたりしているの見ると教育委員会側も事務方スタッフ発注から既に疲れてるんだろうなとも思うなど,ただそういう大人の事情はともかく受験生の心情を考えると,本来あるはずのない余計なストレスを掛ける結果に,大人の一員として恐縮してしまう.

一つ思うのはこれ「一般競争入札技術審査型)」だけど本当にちゃん技術審査したのかね?する能力あった?安い方に安易に決めてないだろうな??と,突っ込んでいった方が今後の神奈川県教育環境のために遠からずなるかなと思ったけど,よく考えたら私は神奈川県民じゃなかったわ

2024-01-16

はてな運営増田日記を削除する基準が知りたい

増田歴は約2年半である最近はてな匿名ダイアリー投稿された日記の削除基準が気になっている。

以前、何度かトンデモ日記を見かけることがあった。運営削除要請したけど、通ったことがない。かと思えば、運営自主的な削除したんでは?って日記もあった。

はてな規約は置いといて、どんな日記がセーフorアウトなのか、増田の人の考えや実体験を教えていただきたいです。

まずは、自分情報を出すべきだと思う。私の考えや実体験を軽く書いてく。



運営自主的に削除するパターン

殺害予告とかストレート差別発言が書いてあるもの。ここ最近だと、これだ。

○してやる

https://b.hatena.ne.jp/entry?url=https%3A%2F%2Fanond.hatelabo.jp%2F20240101000018#bbutton

ブクマページを載せる。元ページは消えてるけど、ブクマ複数名に対する殺害予告である

よりによって、1/1になった瞬間に投稿された。1/2に削除されてるけど、運営の人は1/1は正月休みだったんだろうか……。



運営通報を受けて削除するパターン

賃貸マンションに入れてはいけない客・外国人と老人編

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20230612003129

推測だけど、こちらだろうか。元々はアパートオーナー増田経営のコツとかを経験談を交えて話していたのだが、上の日記では差別感が強くなる。

とはいえ投稿されて一週間ほどは残っていたはず。おそらくだが、通報が重なって運営が削除したのではないか魚拓は撮ってないけど、国の賃貸ガイドライン的にまずいことが書いてあったのは間違いない。




運営通報を受けても削除しないパターン

こちらのケースが最も多いと思われる。以下、私が運営削除要請をしても消えなかった数件を紹介する。

以下は消えていないので、はてブページではなく直接記事リンクを張らせてもらう。

女の子の後ろ姿を撮影すると美人である確率を判定するAIを作ってくれないか

https://anond.hatelabo.jp/20201111213202

普通にキモイ。本当にこんな人がいる!?ってレベル削除要請したけど、はてな運営は「言及された本人でないと~」とお茶を濁すような対応だった。

あとは、これもちょっと前のやつだけど。

ユザワヤに男がいた

https://anond.hatelabo.jp/20221204024032

手芸用品のお店に男性いたことを気に病む女性……という設定の釣りなのはすぐにわかるが、企業名を出してる。悪質だ。

こちらも通報したが、はてな運営は「言及された本人でないと~」と渋い対応だった。

あとみっつは、多分同じ作者のやつだ。筆致が似ている。

橋本環奈よりもかわいい人を知ってる 1/2

https://anond.hatelabo.jp/20231207211656

教育委員会最後に取り組んだ課題 <其の一>

https://anond.hatelabo.jp/20231212192423

クラスで一番の嫌われ者だった彼が地方公務員になって無双するお話 part.1/7

https://anond.hatelabo.jp/20231231221400

長文増田普通に読むけど、アタリハズレが大きい(アタリは少ない……)。

これらを読んでる最中は、「普通に個人情報書いてる。わかる人が見たら登場人物特定される……!!」という思いもあったし、人権侵害のような気がした。

この時も運営通報したけど、これまたやっぱり「言及された本人でないと~」というテンプレメッセージが返ってきた。



増田を読んでる時は、不快な気分でいたくない。楽しい気分で、ニコニコしていたい。増田を読んでる時は、なんていうかこう、自由で、救われてないとダメだ。独りで、静かで、豊かで……(孤独のグルメ)

私の体験談は以上だ。

ほかの増田の方で、運営削除要請をして通った人はいるんだろうか。

もしいたら、ぜひ知りたい。教えてください。お願いします。

2024-01-14

校内で同僚から行為 女性教諭告発仕事への不安で拒めず」

「(男性教諭要求を)拒否すれば『明日以降、もう助けてくれなくなるのでは』と仕事への不安行為を拒めなかった」

とう事は、その男教諭に助けてもらってたって事だし

行為メリットを得られると判断して合意で応じてたって事だよね

(『拒否すれば嫌がらせをされる』なら分かるが、そうじゃない)

全然強姦でもセクハラでもないじゃん

https://mainichi.jp/articles/20240113/k00/00m/040/147000c

名古屋市小学校男性教諭40代)が、2019~21年に同僚の女性教諭20代)と学校内で性行為をしていたことなどを女性本人から学校側に告発され、自主退職していたことが関係者への取材で明らかになった。

当時、男性は既婚、女性は未婚だったが、男性教諭女性教諭好意を抱き、19年7月から男性教諭が他校へ異動する21年春まで、校内で日常的に胸や尻を触っていたほか、男子トイレ内での性行為、裸の写真下着姿などのわいせつ画像送信要求などを繰り返していたという。

女性教諭報告書の中で「(男性教諭要求を)拒否すれば『明日以降、もう助けてくれなくなるのでは』と仕事への不安行為を拒めなかった」「男性教諭の異動後も報復リベンジポルノを恐れ、ずっと心の中にしまいこんでいた」と説明教育委員会への報告と男性教諭処分検討するよう求めた。

教師学校内で性行為した場合被害者気持ち悪い使い方をされた生徒であって、学校側が勝手示談していい訳がないと思う

男の方は辞めたみたいだけど女の方は学校に残っているって気持ち悪過ぎる。生徒達のために辞めさせろよ…

しかもこの女、自らの意思不倫しておいて男の方に対して一方的処分を求める厚かましさ。マジで何なの。

市立小学校の同僚同士なら別に人事権を握っている訳でもなんでもないし、逆らえなかったなんて言い訳が通じる訳ないだろ。

2年間もの長い間自らの意思不倫しておいて、どうして被害者面出来るのか。寧ろ相手奥さんに対して損害賠償すべき立場だろ。


校内で同僚から行為 女性教諭告発仕事への不安で拒めず」

https://mainichi.jp/articles/20240113/k00/00m/040/147000c

名古屋市小学校男性教諭40代)が、2019~21年に同僚の女性教諭20代)と学校内で性行為をしていたことなどを女性本人から学校側に告発され、自主退職していたことが関係者への取材で明らかになった。

当時、男性は既婚、女性は未婚だったが、男性教諭女性教諭好意を抱き、19年7月から男性教諭が他校へ異動する21年春まで、校内で日常的に胸や尻を触っていたほか、男子トイレ内での性行為、裸の写真下着姿などのわいせつ画像送信要求などを繰り返していたという。

女性教諭報告書の中で「(男性教諭要求を)拒否すれば『明日以降、もう助けてくれなくなるのでは』と仕事への不安行為を拒めなかった」「男性教諭の異動後も報復リベンジポルノを恐れ、ずっと心の中にしまいこんでいた」と説明教育委員会への報告と男性教諭処分検討するよう求めた。

2024-01-12

教員多忙化および教員不足の原因は、どこまでいっても使用者が国であること

教員労働監督労働基準監督署の代わりに人事院教育委員会使用者)が行う。

まり使用者教員労働基準が順守されてるか監督することとなり、第三者視点がまったく無い。

なので給特法は教員多忙化の促進剤でしかなく、仮に給特法が無くても彼らが「教員残業自主的な物」と言えば、その通りになる。


では仮に労働基準監督署が教員労働基準が順守されてるかを監督すれば、教員多忙化および教員不足は解消するのか?

答えは否だ。

労働基準監督官は国家公務員であり、労働基準監督署は国家機関の1つである

国(使用者)が教員労働者)の労働基準監督してる限り、教員生活に明るい未来はそう簡単には訪れない。

2024-01-09

anond:20240109094755

まったくだ。

いじめ問題でも教育委員会学校いじめが無かったって言ってるのにアホどもが感情のみでぶっ叩いてるの本当に不快なんだよね。

まずは司法にゆだねろとアホどもよ。

anond:20240108235945

続き

苦情処理委員勧告

2022年4月県民からの申立を受けて、2023年8月30日苦情処理委員が県教委へ提出したもの

県民の申立についてと、これを受けて苦情処理委員調査に基づいて県教委へ勧告した内容が記されている。

平成13年勧告

勧告書には、平成13年度(2001年度)に同様の勧告があった経緯についても記載されている。

これに対する当時の県教委の報告書における「今後の方向性」は以下のものであった。

教育委員会としては、 将来にわたって共学化を進めていくという立場に立ちながらも、 本県の数少ない別学校は、 多くの県民の強い支持があること、 各学校主体性尊重する必要があることなから、 早期に共学化を実現するという結論には至らなかった。

女子差別撤廃条約とは

女子差別撤廃条約

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/josi/index.html

女子差別撤廃条約は、男女の完全な平等の達成に貢献することを目的として、女子に対するあらゆる差別撤廃することを基本理念としています。具体的には、「女子に対する差別」を定義し、締約国に対し、政治的及び公的活動、並びに経済的及び社会的活動における差別撤廃のために適当措置をとることを求めています

条約は、1979年の第34回国連総会において採択され、1981年に発効しました。日本1985年に締結しました。

条約全文

https://www.gender.go.jp/international/int_kaigi/int_teppai/joyaku.html

勧告根拠としている箇所は以下。

10

締約国は,教育の分野において,女子に対して男子平等権利を確保することを目的として,特に,男女の平等を基礎として次のことを確保することを目的として,女子に対する差別撤廃するためのすべての適当措置をとる。

(c) すべての段階及びあらゆる形態教育における男女の役割についての定型化された概念撤廃を,この目的の達成を助長する男女共学その他の種類の教育奨励することにより,また,特に,教材用図書及び指導計画改訂すること並びに指導方法を調整することにより行うこと。

内容についての所感

勧告要旨の1点目について、確かに条文では男女共学奨励しているが、その目的は「教育の分野において,女子に対して男子平等権利を確保すること」とある

半世紀前の世界女子教育機会が限られていた時代の条文であり、県内外に共学別学さまざまな選択肢がある現代埼玉県において、この条文を根拠目的が達成されてないと主張するのは無理があるように思う。

勧告要旨の2点目について、管理職教職員の男女格差是正必要だが、共学化に結びつける論拠には乏しい。

男女別学との因果関係はあるかもしれないが、この目的で共学化を主張するのは論理が飛躍している。

他にも勧告の詳細では他県の状況などを列挙しているが、いずれも共学化の主張を補強するに足るものではないように思う。

市民団体「共学ネットさいたま」(清水はるみ代表

埼玉県高校の共学化を推進する団体

埼玉県男女共同参画推進センター主催するイベントに毎年出場しているらしい。

紹介文を見るに20年以上の歴史があるようだ。

第21回 With You さいたま フェスティバル出展参加団体紹介

https://www.pref.saitama.lg.jp/withyou/event/report/r4/21th_fes_dantai02.html#kyougaku

代表者氏名 清水はるみ 会員数 100人 所在地活動拠点) 鶴ヶ島市

2001年9月私たちは「埼玉県内のすべての公立高校男女共学に」をめざして、「共学ネットさいたま」を設立しました。

2000年3月に「埼玉県男女共同参画推進条例」が施行され、「男女混合名簿使用」と「別学校の共学化」を求める市民からの苦情申し立てがなされたのを契機に、共学化の運動を推進していく市民運動母体として、様々な活動に取り組んできました。


前述の平成13年勧告が契機だという。

WebサイトSNSアカウントなどは存在しないようで、どういう論拠をもって共学化を推進しているのかはわからなかった。

10月12日に提出したという要望書も見つからず、公開されていないと思われる。

団体名・代表者名で検索すると、ジェンダー平等の各種活動への賛同者として登場しており、苦情処理委員への申立者と同じ論拠で共学化を推進しているように見受けられる。

他に共学化推進の活動をする団体情報は見当たらなかった。

浦和高校同窓会意見書

12月1日大野知事日吉教育長に提出されたもの

7項目に渡って勧告書の問題を指摘し、主にダイバーシティ観点から別学の意義を主張している。

5番目の項目では勧告書の矛盾恣意性を指摘している。

女子別学を肯定するのか否定するのか、文脈が判然としない記述である

勧告書の共学化勧告は、私学にも向けられる内容であり、少なくとも触れられて然るべきである

しかし、本勧告書はこの点に目をつぶる。私立の別学までは関知しないという姿勢だろうが、首尾一貫しない主張に見える。

7番目の項目は簡潔に一文のみで、勧告書の無茶な主張を一蹴している。

最後に、埼玉県高校管理職教職員格差等については、県教育行政問題であり、今回の共学化とは趣旨を異にするものである

内容についての所感

勧告書の問題点を指摘し、別学の意義を理路整然と説明しており、おおむね納得できる内容に思える。

ただ部分的には根拠に疑問があり、特に6番目の項目はやや感情が先走っているようにも見受けられた。

別学出身者とりわけ男子は、社会に出ると、定型化された男女の役割という概念から抜け出せず、社会生活に支障を来す、あるいは四囲に悪影響を与える等、問題が生じるとでもいうのであろうか。もちろん、そのような調査結果などはなく、そのような実情にもないというのが一般人感覚であろう。

今日においてこそ、高校教育における別学の有用性が認められ、再評価されるべきである。別学の存在意義は誠に大きいものといわなければならない。

オンライン署名

12月20日に開始。発起人は浦和高校関係者在校生卒業生とそれらの保護者)有志とあり、県内の別学・共学の高校がずらりと参画メンバーに名を連ねている。

この署名趣旨は以下の2点のようだ。

現在1月8日)時点で1万5千を超える賛同者が集まっている。

Change.orgサイト内とX上で賛同者のコメントを見ることができるが、対象の別学在校生卒業生以外にも、共学出身者や県外出身者など広い層から賛同を得ているようだ。

内容についての所感

特に2点目の情報公開については強く賛同するところだ。

賛同者のコメントの多くは当事者および社会への影響を懸念するものであり、理知的ものであるように見える。

特に関係者以外からコメントは実感のこもった真摯ものが多く感じた。

一方で首を傾げるコメントもそこそこ見られるのが気になった。

勧告書の内容や経緯を誤認しているもの卒業生個人的な思い出のみを根拠感情的に反対を叫んでいるものなど。

中には何故かLGBTQやフェミニストを敵視・蔑視対立を露わにするものもあり、ナンバースクール出身品位矜持もないものかと残念に感じた。

そもそも議論の出発点や経緯が共有されてないようにも思えるので、署名説明勧告書と意見書リンクでもあればいいのにと感じた(今回私がこの記事を書くことになった動機)。

全体所感

勧告書の主張は根拠に乏しく、到底賛同を得られるものでないように思える。

しか勧告書が提出され議論俎上に載せられた以上、正しく議論が行われるべきである

浦和高校同窓会の提出した意見書、およびオンライン署名活動は意義あるものだと思う。

署名が受け入れられて議論が公になり、理性的で公正な判断がなされることを願うばかりだ。

また今回の運動は他県の共学化にも影響することとなりうるので、特に他県別学校関係者にも注視してもらいたいと思う。

2024-01-08

埼玉県高校の共学化推進/反対運動について

年末から主にX上で見かけるようになった運動について、よくわからなかったのでまとめておく。

時系列



詳細に続く

2024-01-07

anond:20240107093320

多数決いじめられっ子をそこに誘導しようとするクラスの29名および教員とそれを見ないふりをする教育委員会が好きそうな施設

2023-12-31

クラスで一番の嫌われ者だった彼が地方公務員になって無双するお話 part.1/7


今はしがないフリマアプリ事務スタッフ(カスタマーサポート)だが、昔は関東にある地方自治体役人をしていた。年末ということで、その頃の思い出を振り返ってみたい。

ちょっと気になる同僚がいたのだ。その人をメインにしてエピソードを書いていく。できるだけ穏便に書かせてもらうが、かなり前のことだしぶっちゃけるかもしれない。

関東地方の比較田舎にある自治体だった。当時の自分は、26才になる年だった。福祉部署……『福祉課』としようか(もう少し洒落名前)。俺はそこにいた。

4月の年度初めだった。同い年の新入職員が配属になった。民間企業に3年勤めて、地元に帰ってきたらしい。

その職員を観たことがあった。何を隠そう、彼と俺は同郷であり、大きい山の上にある公立中学校に通っていた。どちらも地元育ちだ。ただ、当時の彼のことはあまり思い出せなかった。見た目がもっさりしているのは変わらずで、ちょっと日に焼けたかなって感じだった。肥満ではないが、ガリガリというわけでもない。中ほどの体型だ。

自分はというと、専門学校を出て新卒採用後、福祉課に配属されて6年目だった。そろそろ中堅として難しい仕事を~というところにきてた。課のメンバー、という意味ではベテランだ(地方公務員は3,4年で異動が一般的国家公務員場合による)。社会福祉法人指導する仕事の(先輩や上司の)お手伝いをしてたんだが、いよいよ自分が主担当になった。

前年度は、40代主査級の職員がその仕事を担っていた。20代自分に務まるか不安だったが、何とかしてやろうって気概に満ちていた。

ところが……上で話した同郷の職員というやつが、いわゆる問題職員だった。福祉課だから、F君としておく。彼は年度当初から、とにかく先輩や上司に怒られていた。同じ課でも違う業務グループだったから(※課の中に係ではなく業務グループがある制度。係制との違いはよくわからん)、そこまで状況は把握してないが、こんな行動傾向だった。

なお、これを書いている時は、はてな匿名ダイアリーで「Bさん」なる概念流行っていた。Bさんというのは、葬送のフリーレンでいうところの『魔族』である。F君は、その仲間かもしれない。ただ、後で述べるがBさんとは違うような気がする。

ほうれんそうしない

判断がつかないことでも押し進める

・わからないことは質問するが、なんか不自然な感じ

・注意してきた先輩や上司を睨む

感情を顔に出さない。サイコパス

ミスをしても謝らない

会議や打ち合わせでしゃべらない。二言三言はしゃべる

尊大というほどではないが、堂々としている

飲み会に出たがらない

・かと思えば、窓口に来る市民業者には丁寧

具体的なエピは、すまないが出せない――まあ、部分的ならいいか。F君が電話を受けて、必要な事項を先輩の人に共有しておらず、叱責を受けていたのを覚えてる。

「おいF。なんで共有しなかった?」

「今回は、まあいいかと思って」

「お前、どういう感覚仕事してんだ?」

別にフツーです」

普通って何なん?」

「わかりません」

「あ!? もっぺん言ってみろや」

ここで先輩が立ち上がった。F君の椅子の前に行って、「きちんとしゃべれや、おい。もしかして、お前障害とかある? 俺のガイジーカウンターが反応してんだよ。正直に言われても、身障みたいには扱えんけどな」みたいなことを言った。そしたらF君は、「怒っても何も解決しないのではないですか?」と確かに言ってた。で、また先輩が「お前、このままやったら駆除すんぞ!! ゴキブリが……」と怒りの声を発した。

惜しむらくも、この当時は職場でのこういう記録をメモしてなかった。上のやり取りはうろ覚えだ。これ以降は、自分の身を守るためにも一応メモするようになった。

で、厳しいやり取りが続いていたが、誰も止めに入らなかった。単純に面倒くさかったのかもしれないし、関わり合いになりたくなかったのだと思う。ある1人の女性職員が、気持ち悪そうな顔をして席を立って、どこかに行った。おそらくストレスなのだろう。

よくキレることで知られた先輩だった。実をいうと……F君がいる施設グループというのは、問題職員が6人中4人(F君含む)を占めていた。人事課からマークされた職員が配属されやすい。

それらの先輩方は、仕事能力問題なかったが、勤務中にキレたり怒鳴ったり、仕事道具を机の上に叩きつけたり、所得が少ない市民とか、病気障害がある市民侮辱する発言を繰り返していた。

いかげん、上の2人がうるさくてしょうがなかった。先輩はやいのやいの騒いでいるし、F君は不気味なほど冷静にボールを撃ち返している。その内容は覚えてないけど、アドラー心理学の本(岸見一郎が書いた『嫌われる勇気』)みたいだった。「それはあなた課題でしょ。私の課題じゃないでしょ」みたいな。

嫌われる勇気』って、すでに嫌われてる人が自分肯定するために読んでる印象がある。本の表題は『嫌われ続ける勇気』が妥当だろう。

あと、『エッセンシャル思考とか』とか『限りある時間の使い方』みたいな本ってさ、基本は自己中な人が書いて、同じく自己中な人が愛読してる印象がある。合理的なのがそんなに大事なんだろうか。人生には無駄必要なんじゃないか自分らしく生きるのが一番いいって、おかしくね? 自分らしくなくても、社会のために生きることって大事なんじゃないかな。こういう本が流行っていると、古来から伝統的な価値観解体されてるみたいで気分が悪い。

さて――この『先輩』というのはマジでキレやすい。役所内でも札付きだった。思ったことを何でも口に出す。例えば、福祉課の小さい事業で「特定高齢者向け福祉用品を買うと2/3を市が負担~」みたいな制度があった。

そんな制度があるのはいいのだが、たまに悪質な業者がいて……社会経験豊富増田読者なら想像がつくと思うが、例えば小売価格10万円の品を「自治体補助金があるからお得!!」ということで、市民の人(高齢者が多い)に10万円……ではなく、なんと15万円で売るのだ。業者補助金なしの場合と比べて5万円儲かっている。ひどい業者だと20万を超える。要するに、市のお金業者にもっていかれている。

その『先輩』は、ある時そんな事案を見つけて、業者電話してケンカになった。渡り廊下の向こう側まで聞こえるほどの声で、電話口で業者と争っていた。

「お前が(市民から)金を出さそうとしとるんだろうがっ!!」

これを三回くらい叫んでいた。凄まじい勢いだった。相手方の声は聞こえないが、ベイブレード同士がぶつける以上に激しい戦いなのはわかった。

戦いの最後になると、「お前。武蔵野市会社だったな。都庁武蔵野市情報共有しとくからな。覚悟しとけよ、ボー―――――ケッ!!」と叫んだ。そして、ひと呼吸おいた後で、「……お前はもう申請しちゃだめ。申請があっても、受付せずに却下するから市民の○○さんにはこっちから連絡しとくね」と告げて電話は終わった。

その後、先輩は本当に、同じ県内都内地方自治体で、うちと同じ制度をやってるところに注意喚起電話をしていた。

※数年後にわかったのだが、その先輩は後天的精神病だった。若手職員の頃に、反社対応仕事で無理をしすぎて、頭がおかしくなったという話を年配職員から聞いた。現在退職している。

それはさておき、F君と先輩職員のバトルに戻ろう。俺は、あまりにうるさかったので止めに行こうと思った。先輩職員ヒートアップしていて、口汚い言葉すら発していた。増田では書けないほどの。「お前みたいなゴミゴミ処理場で引き取ってもらえや」くらいのことは言ってた。

「うるさいぞ、黙れ!」

ようやく止めに入ったのは、F君がいる部署グループリーダー、係制でいうところの係長だった。民間企業でいうと課長くらいか普段はマジメで寡黙な人だが、怒るとコワい。例えば、福祉課にいる若い女の子目当てで、弱者男性職員とか、チャラい見た目の職員とか、おじさん職員とかが話しかけにくることがあるんだが、そのグループリーダーが「お前、職場になにしに来とるんだ。キモイんじゃ帰れ!」と一喝すると、みな一目散に逃げていく。

ハラスメントですよ」とそんな人達の一部が言い返すと、「じゃあ、人事に行けや人事に。なあ、お前がキモイことしてたの、お前の上司に共有するからな。それでいいな?」と睨み返すのだ。

でも、基本は頼りになる上司だった。普段事務仕事でも、打合せや会議でも、公式行事イベントでもマジで頼りになるグループリーダーだった。

先輩職員は、そのグループリーダーから一喝されると押し黙った。F君に向かって「ボケ!!」と叫んでトイレに向かった。F君の顔を見ると、いつものぶっちょう面だった。よく言えばクールで、悪く言うと人間味がない。この時になって、F君の中学校時代を思い出したんだっけ。

当時もこんな感じだった。スポーツは◎で、勉強も○で、家柄も○なのだが、いかんせん、こいつ本当に人間か? というくらい協調性がない。言いたいことをストレートに言い過ぎるのだ……。それでいてわがまま

先生もよく怒らせていた。もちろん生徒だってそうだ。彼はクラス中に嫌われていた。キャライメージで言うと、ひろゆきがもうちょっと謙虚になった感じのキャラクターだった。プチひろゆきだった。

しかし、本人自体は何かに本気で取り組んでいる。実際、F君は剣道が強かった。関東大会まで勝ち抜いていた。市役所内で後に聞いたところだと、大学剣道部ではインカレに出場したらしい。

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(Tips) 問題職員一般的な扱い

官公庁税金追い出し部屋を作るのは実務上難しい。よって、いろんな部署にある程度の人数の問題職員を押し込めてバランスを取っている。現場に行くタイプ部署や、窓口対応をする部署に多い。優秀な職員は、企画政策室とか財政課とか人事課とか監査室とか議会事務局に行く。一般向けの窓口部署に配属されるのは稀だ。え……心当たりがある?

当時の福祉課は、『陸の孤島』に準ずる部署だった。陸の孤島というのは公務員業界俗称で、いわゆる水道局とか教育委員会とか支所機関とか、こぢんまりとした事務所がポツンとあるタイプ職場だ。福祉課は、内部に福祉事務所を抱えてるから本庁舎の中にあるが長い廊下で隔てられている。怒号もあまり市民には聞こえない。いや、福祉課に来客中の人には当然聞こえてしまうが、そこは愛嬌だ。

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F君は……今思えば、そこまで悪くなかった。あの当時は悪い奴だと思っていたが。実際、勤務態度は悪かったよ。ほうれんそうしないし、自分判断とか解釈を押し通すスタイルだし、上司上司とも思ってないし、仲間を仲間とも思ってない節すらあった。でも、彼なりに仕事にマジメに取り組んでるのはわかったし、広告代理店で働いてただけあって、公務員側の人間感性が違うのはしょうがなかった。

ただ、やっぱり協調性はなかったな。人間味もなかった。あれは、なんというんだろう。発達障害とは違う気がする。というのも、職場ヤバい(※業務グループピンチの意)となった時だと、ほかの職員以上にリーダーシップを発揮したり、イベント参加者を取りまとめたり、困難な事態を打破するような企画を考えたりしていた。その意味では、ちょっと前に増田流行ったBさんとは違う存在だと思う。仕事ができるBさんだ。人格や人柄は悪いけど。

シロクマ先生ブログを読んでる限りだと、人格パーソナリティ障害みたいな扱いになるのだろうか。

(当時のF君の印象)

オフィスソフトの腕に覚えアリ。VBAAccessちょっとはイケる。

・筆が立つ。公文書が読みやすい。

・窓口のお客さんと難しい局面になっても諦めない。

・彼をよく思わない職員はいたが、市民取引業者とはトラブルを起こさない。

この時点のF君は、1年目でまだ実力がなかった。別の問題職員からロジハラみたいなのを受けることもあった。とある女性職員(30代半ば。未婚。以下♀とする)がいたのだが、これがまた辛辣だった。

公務員というのは、『様式の中に生きる動物』といっていい。F君の発した伺文書(民間でいう稟議書)を事細かに見て、ミスがあった時はF君を詰っていた。あとは、やっぱり意思決定か。F君の担当業務は、新人らしい、基本的かつ奥深い仕事だった。ジャンルでいうと設備管理とか財産管理だった。その関係で、F君の行動や意見に甘いものがあると、その♀職員が詰ったり、怒ったりするわけだ。

これらはメモに取っている。全部♀の発言にしてるけど、F君は相手にしてなかった。ポツリとは発言してたが、聞き取れなかった。方言は一応そのままにしている。

♀「どうして○○ができひんの?」

♀「それはなぜ?」※何度も繰り返し「なぜ」と訊く

♀「お前、今なにしてた?」

♀「あんた、保育園児みたいやな」

 ※F君が相手にしないとこう言うことが多い

♀「お前に指導して、金がもらえるんか! おい、私に金払え」

♀「日本語しゃべれや、日本語。○○○症でも話せるで!!」

♀「お前の私に対するハラスメント女性部で問題にしよか? いい?」

 ※労働組合女性部。よからぬことをする職員がいると、組合新聞さらし者にする。ひどい時だと本人の写真付きで紙面を配布する。

♀「おい、今お前の仲間が来はったで。一緒に帰らんでええの?」

 ※精神障害者が窓口から帰った後。

話を聞いてる途中、俺はずっとイライラしてた。繰り返すが、この人は女性だ。増田読者の溜飲を下げるために言わせてもらうと、この人には約二年後に罰が下った。後述。

繰り返すが、この福祉課は陸の孤島に準ずる存在だった。やりたい放題する職員が昔から一定数いたらしい。例えば、市内の製造メーカー市役所に対して、専門機器や専門器具卸売価格で売ってくれる制度があった。それを悪用して、自分が購入した後にヤフオクメルカリ転売する人がいたり……あとは、行事イベントで大量に余った弁当お茶コーラアクエリアスを、箱単位で家に持って帰る人もいた。

自分が知ってる年配の男性職員にも、そういうことをしてる人がいた。でも、やっぱり天は見てるんだろうな。その人は、飲み会の帰りに酔っぱらって、どっかの店で万引きして捕まってた。で、その年度末に当市から消えることになった。

ところで、変な職員のことばかり書いてきたけど、もちろん大多数は普通職員だ。人柄がキチンとしてる。あなた過去に、市役所とかで接客を受けたことがあるような。そんな普通の人たちだ。これだけははっきり言わせてほしい。

序章の締めになるが、増田読者の皆様も、どうか悪いことはしないでほしい。世の中はうまくできている。天は見ている。ぜんぶ自分に跳ね返ってくるのだ。

ここから先は、F君と俺を中心に、記憶に残っているエピソードを述べていく。すまないが、全部で二万字以上はある。まさかこんな文章量になるとは思ってもみなかった。

次 https://anond.hatelabo.jp/20231231221401

2023-12-16

教育委員会最後に取り組んだ課題 <其の五>


(前part)

https://anond.hatelabo.jp/20231216182406

6.社会教育課の放逐

このトピック最後である。そんな不愉快出来事が、私が指導課長として勤めていた三年間ずっと続いた。多い時だと、週に二度も三度も、人間としてあまりレベルが低い言動を間近で見ることになった。これなら中学生の方がまだマシだと思えるほどの。

三年目のことだった。腹に据えかねた私は、教育長教育局長も交えての会議の折に、別件として提案したのだ。「社会教育課を本庁部局移管できませんか?」と。2人とも賛成のようだった。だが、案の方は当然ながら私の方で考え、提示する必要があった。

次の人事異動を見据えると、部局レベルの人事案は秋までに固まる。それまでになんとかする必要があった。時間の合間を縫って、休日にも出勤して、社会教育課を教委事務局から出すための方策を考えた。

本来、こんなことをしている時間はない。本当にやらないといけない教育行政上課題はいくつもあった。学校の統廃合案を考える必要があったし、文科省に上申すべき学校教育の新制度のこともあった。

そんな中、校内暴力という至急の案件が生じた。特に時間を食わされた。

あれは秋頃だった。全校集会の際、体育館の中で男子生徒同士が喧嘩になった。片方はいわゆる不良タイプで、もう片方は学級委員を務めるなど真面目な子だった。

後者の子が、整列の仕方や身だしなみについて注意をしたところ、不良タイプの方が激高してしまい、取っ組み合いとなった。そして、顔を蹴って下顎を骨折させたという。その場で教師が止めに入り、ケガをした子は病院に運ばれ、不良の方は別室に隔離して事情聴取をしたという。

ただ、そのケガをした子の父親が、「どうして警察を呼ばなかったのか?」と教委事務局の窓口に苦情を申し立てた。窓口で話を聞いた一職員対応できるはずもなく、私を含めた指導課の数人で親御さんから話を聞くことになった。

相手方の主張は以下のようなものだった。

・うちの子被害を受けた。絶対に再発させないでほしい

・校内暴力について、学校として警察通報する基準を教えていただきたい

・再発防止策を教えてほしい

・納得できなければ警察被害届を出す

親後さんの主張は尤もだった。私はこの手の問題対処したことがある。この案件においても、誠意によって説明した。私個人手帳メモが残っている。

「この度はこのようなことになって申し訳ない。お子さんには全力でフォローします」

「どうして警察を呼ばなかったの? 傷害事件なのに」

教育活動の一環だからです。なぜ暴力という罪を犯してしまったのか、保護司スクールカウンセラーなども交えて加害生徒と話し合い、正しい方向に導くことが第一です」

「でも、犯罪ですよね。公務員には通報する義務があるんじゃ?」

警察というのは、犯罪捜査するための組織です。学校内でのことは、犯罪以前の段階であると考えます。まずは学校が、教育者という立場解決に当たるのが本来の姿です。T区の警察の方とも、過去にそのような認識を共有しています

「じゃあ、私が校内暴力を見たら警察を呼んでいいの」

「呼んでいただいてもかまいません。ただ、家庭裁判所への送致必要な、いわゆる少年審判によらねば収まらない案件でない限りは、警察教育現場に介入しません。私たち解決を委ねます経験上はそうです。当方しましても、警察への通報というのは、学校教育理念に基づいた人間教育を怠ることだと考えます暴力という結果だけで法律適用し、犯罪事件として生徒が裁かれることがあってはなりません。2人とも、当校の生徒なんです」

「今後うちの子は、加害者はどうなる?」

絶対に、以後このようなことがないよう、加害児童への指導を徹底します。お約束します。お子さんには誠心誠意、教育専門職による面談フォローします」

絶対に、再発だけはさせないでよ」

お約束します」

※ここで親御さんが退席

要約こそしたものの、この話し合いは午後八時~十時に及んだ。

お約束します」と言ったが、むろん約束などできない。だが、ああ言わねばならなかった。教育者としての、教師としての『矜持』の問題である

上の話し合いだけではなく、それに付随する学校への聞き取りや報告用の記録作成など、業務は多岐に及んでいた。事件から三週間が経つ頃には時間外勤務から解放された。あのような月日は久々だった。トラブル対応に心は踊って燃え上がるが、残念ながらこの齢になると身体がついていかない……。

しかし得られた成果もあった。社会教育課を放逐することについての気づきを得られた。事件である事件性があれば本庁人事部局も動く。それこそ、新聞沙汰やニュース報道されるほどのリスクがあると人事部局が認識すれば、事は進むに違いないと感じた。一般的に、社会教育というのは教育委員会にあるべき事務分掌である。覆そうと思えば大きな何かが必要になる。

それから時間は経ったが、二方向からアプローチを採ることで教委内の意思形成が図られた。一応は、社会教育課にも本庁移管について話を通した。本庁の人事部局にこのような提案をしようとしていることを社会教育課長協議したところ、「それで問題ない。私も基本的には賛成である。ほかの課を観察していても、ウチの課は異常である。残念なことだが……今の構造では、なにをしようが変わらない」という答えがあった。個人的な範囲であれば、協力もしてもらえるという。

アプローチ1】

これまでの社会教育課の問題行動およそ30点ほどを報告にまとめる。趣旨は「教委事務局というのは、良くも悪くも縛りや監視が少ない。社会教育課を管理統制の取れた本庁に移すことで問題の芽を摘むべき」

アプローチ2】

全国の自治体の例を調べたところ、社会教育に関する業務首長部局移管している例が見られた。学校教育以外の教育活動については、市長の指揮の元、自治体が一体として取り組むべき~という観点から全国的トレンドになりつつあるようだった。社会教育課長から応援もあり、こちらの方向をメインに据えた。

残念ながら、私が教委から異動して学校現場に戻る方が早かった。それから一年後、社会教育課は今時風の部署名になって市長部局移管された。

望みが叶った。教委事務局にとっても、本庁にとってもこの方がよかったに違いない。それから何度か、本庁に寄って元社会教育課を眺めたことがある。心なしか、以前に比べると雰囲気が違った。いい意味でピリッとしていた。

周囲の監視の目があると違うということか。教委事務局庁舎には、あまり多くの人が来ることはなかった。職員が伸び伸びとすることができるが、反面やりたい放題ということでもある。



相当の文量になった。これを書くのに丸一日かけている。始めは、この記事を書こうか否か迷っていた。当方は、40代の頃からはてなブログサービスを利用しているけれども、このような内容は個人ブログで書けるものではない。書くとしたら、このはてな匿名ダイアリーしかなかった。

気分を害された人もおられただろう。申し訳ない。その場合は、容赦なくコメントにて叱責をお願いする所存である。ここまでお読みいただき感謝する。

教育委員会最後に取り組んだ課題 <其の四>


(前part)

https://anond.hatelabo.jp/20231214132432

5. 発達障害のD君

の子社会教育課にいた。子といっても、当時すでに40歳を過ぎていた。明らかにそういう症状があった。それで周りとの軋轢が生じていた。

の子場合は、それなりの割合で悪意があった。発達障害であるだけで問題になることはない。彼もまた、T区の人事部局が認めるところの問題職員一角だった。

話は逸れるが、前段として必要であるため述べる。私が学校教育現場で教壇に立っていたのは十余年である。そこまで長くはない(教育現場から教委に異動する者としては標準的な年数)。その十余年の中でも、今でいう発達障害とされる児童と接した経験がたくさんある。

当時はまだ発達障害という言葉はなく、ただ「ボヤっとした子」「癇癪持ちの子」「よく動き過ぎる子」「細かいこだわりがありすぎる子」などの漠然とした分類があるだけだった。確かに、彼ら彼女らは扱いづらい。話が通じないこともある。

そんな児童と関わる中で感じたのは、人間多様性というものだ。動物植物も、これまで多くの種が生まれ現在に至っている。ハイデガー風に、存在し続けていることが正しさだと言うのなら、発達障害の人も其処に生きる意味がある。

個人意見だと、説得力がないかもしれない。以下にひとつ引用したい。

「もしも誰かがわれわれの手紙を読んだら、あまりの多様な内容にびっくりするのではないかと思う。なにしろ、われわれ二人ときたら、大変な重要人物ででもあるかのように、荘重な口ぶりで国際政治を論じあうかと思えば、一枚紙をめくるや、話題は一転し、軽い普通の人々に日々起るものに変るからだ。

 このやり方は、品位を損ずると思う人もいるだろうが、わたしは悪くないやり方と思う。なぜなら、われわれ人間自然模倣するものだが、その自然たるや多種多様が当り前で、だから多様は非難さるべきことではないのだ」 わが友マキアヴェッリ1 (2010) 塩野 七生 (著) P.361



さて、厳しい現実ではあるが、上のような発達障害の子公務員試験を受けるとどうなるか。ほぼすべての子面接試験悲惨な結果を遂げる。私はこれまで何百人もの正規職員非正規職員面接試験官を行ってきた。発達障害と思われる人には次のような傾向がある。

本音と建前の区別がつかない

 例)理想を述べるか、言いたいことをストレートに言うのどちらか

そもそも喋ることができない

 例)会話が極端に遅い、内容も伝わり辛い

・考え方が極端

 例)児童虐待は絶対に許せない、地球温暖化はどんな犠牲を払っても止めるべきなど

稀にではあるが、面接に適性のある子がいる。D君はその一人だ。彼の外見や、話している最中の態度はまともとしか言いようがない。無能の鷹ではないけれど、外資系企業営業マンのようだ。発達障害には見えない。

実際、公務員試験評価される観点は、本質的民間企業と同じである。「弊社で使える人材か?」ということだ。使える人材であれば、多少のことには目を瞑る。

日本国の法に反する思想があってもいいし、公にしないのであれば共産党員でもいい。有給休暇を取って組合活動をするのは公に認められているし、選挙期間外であれば多少の政治活動には目を瞑ろう。

勤務時間中に煙草休憩をしたり、ほんの小さな横領行為をしたり、取引会社飲食を共にしたり、小売業者個人購入品を値引きしてもらうとか、そういった行為でも咎めない。

そんな些末なことより大事なのは、その人がこれから公務員として採用されて、「使える人材」でいられるかどうかだ。国の機関だろうと地方自治体だろうと関係ない。何十年もこの世界にいた私が断言する。

話を戻そう。D君はどういうところが悪かったのか。私が三年間で見てきた彼のよろしくない行動は、概ねこんなところだ。

≪勤務態度≫

 気分にムラがある。仕事に意欲的なこともあれば、反面ボーっとしていることもある。皆が必死に働いている時でさえも。

 イベント・式典の時なども、サボっているのでは……? と思えるほど何もしない。C係長などに怒られても平然としている。

反社会性≫

 D君の隣の席にいる職員コーヒーか何かを机上にひっくり返した時、ほかの職員は一緒に机を拭くなど手伝っていたが、彼は何もせず書籍を読んでいた。

 私がつい激高して、彼を叱責したところ、「お前には関係ないだろ!!」と逆ギレのような形で食いかかってきた。

無責任

 区民や取引業者迷惑をかけた時も、上司に言われるまで報告せず、報告の際にも悪びれた様子がない。

 ある時などは、自治会長と思われる人との約束をすっぽかした後、現場から堂々と事務所に帰って来た。その際、C係長からどやしつけられていた。それでも、淡々とした態度で心の篭っていない「すいません」を繰り返したところ、C係長がまた怒鳴り声をあげた。

 最悪だったのは、都庁から視察に来ていた都職員らにその現場を見られたことだ。パソコン入替業者や、シルバー人材センターの清掃員も聞いていた。

 その後、C係長と、そのさら上司である社会教育課長厳重注意を受けた。教育局長の部屋で二時間に渡る説教を受けたのだ。D君は反省文をひとつ書いただけでお咎めなしだった。

≪嘘≫

 平然と嘘をつく。このタイプ発達障害者はそうなのだが、涼しい顔で嘘を吐ける。まるで、自分自身が嘘をついている認識がないかのような。D君もその例に漏れず、上司にも同僚にも他部署職員にも、区民にも(自らの利になる)嘘をついていた。傍から聞いている私でもわかるレベルの。

 嘘がバレても平気な顔をしていた。周りの職員がどれだけ、何を言っても、例えば「Cさんは信頼できない!」と言われたとしても、彼は「心の底からどうでもいい」という表情だった。

あれは、言うなれば悪魔』とか『魔族』とか言われるものだ。神話時代創作者は、ああいった者をモデルとして悪魔を作り上げたのかもしれない。

ここは官公庁である診断書を要するレベル障がい者が働くべき世界ではない。公務員というのは、陰ながら社会を支える存在であり、その地域住民全員が相手である学校教育で教わった考え方や価値観を元に、毎日コツコツと気を緩むことなく働き続ける人に適性がある。

いざ災害などの非常事態になれば、自分のことは一番後回しにして人助けを行う必要がある。私個人も、災害級の風雨の中で児童生徒の避難誘導をした経験が何度もある。命が危なかった。

公務員というのは、地域住民毎日幸せに、無事に暮らせる社会を支えるのが仕事である教員だろうと自治体職員だろうと変わりはない。

そのような仕事を、人柄や人格精神性、肉体に異常のある人間にこなすことはできない。自分という人間が安定・成熟しているからこそ、人を助けることができる。身分保障もそのひとつだ。

D君はその域に達していなかった。その意味では、先ほど取り上げたB君にしてもそうだ。誰かが、どうにかして辞めさせるのが組織にとっての正しい在り方だった(残念ながら、D君はC係長でも匙を投げるほどだった)。

官公庁においては、仕事にならないレベル人間採用すべきではない。公共性の高い仕事をこなすことができないからだ。そういった類の雇用は、民間企業NPO主体として行われるべきである

(次part)

https://anond.hatelabo.jp/20231216182604

2023-12-15

anond:20231215005843

教育委員会とか直学校かに色々つかえっから

年末だし美味しいもん食って気分あげてってくれやで

2023-12-14

教育委員会最後に取り組んだ課題 <其の三>


(前part)

https://anond.hatelabo.jp/20231213191557

3. 若手職員のB君

直情的なタイプだった。怒りだろうと悲しみだろうと、感情の振れ幅が大きいタイプである

最初の方で説明した場面で、職場コピー機が置いてある台を蹴っていたのが彼になる。傍目から見ても、「どうして採用されたのだろう……」と疑問が湧いてくるほどだった。

ストレスには耐えられないし、自分勝手スタンドプレーは多いし、立場が弱い人間には辛く当たるし、自分は凄いといった主張をしていた(「俺の親、若くして自治会長だから!!」など)。相手意見曲解することが多かった。

私も手痛い思いをしたことがある。私がいた指導課には住民基本台帳ネットワークシステム戸籍課や税務課の職員が使っているものと同じ)があったのだが、B君は特に許諾もなくそれを操作し、職務遂行必要個人情報を入手していた。本来であれば事前申請を要するし、厳しい自治体だと戸籍課以外の職員によるシステム操作を認めない。これが普通である

ただ、ほかの部署から個人情報取得の依頼があった場合でも、身内だからということで、口頭による承認で住基システムを使わせることはあった(課員への一言)。能率を考えてのことだ。が、B君の場合は明らかに一線を超えていた。職務遂行必要であることがわかるが……一度だけ、彼を思い切り叱り飛ばしたことがある。以降は、口頭で課員の承認を得てからシステムを使うよう徹底させた。

ところで、あなた職場にもいるのではないか仕事でも家庭でも趣味でも、何でもいい。ストレス精神的に潰れかけた人間の姿である。B君は、元々コミュニケーション能力に難があった。いわゆる話がわからないタイプだった。

残業も多かった。指導課や学事課の教員出身者と同程度と仮定すると、おそらく月60h~70h程度か。彼の上司は「仕事をたくさん振っていないのに……なぜ?」というスタンスだった。

市職員場合は、予算がある限り時間外勤務手当が支給されるという。私が若い頃だと、時間外勤務をしていないのに、予算消化のために闇残業を認めるという慣習があったほどだ。

教員出身者の場合は、月20hまで支給されていた。学校現場から教育事務職に移った者にとって、長時間労働サービス残業は避けて通れない。この試練があるからこそ、一定基準に達した教育人材を育成することができている。

人は光を求める。そして、その光の見える方向へ動いていく。教職員にとっては、教育に関する哲学、という光を見出すための修行の場こそが教育委員会である。量・質ともに圧倒的なレベルでの修行。厳しい体験を幾度となく積み重ねるから人格能力が磨かれ、玉になっていく。

さて、彼の上司はB君を徹底指導して残業縮減に務めた。だが結果は出ない。残業縮減の効果は僅かだった。ところで、B君の場合学校歴がよかった。地元の名門公立高校卒業して、大学も相応のところを出ていた。地元的には血筋もいい。それが採用に繋がったのだろう。

縁故が悪いか? といえば時と場合による。一概に悪いとは言えない(ex.公共学童クラブ指導員は、その多くがスカウトである特に男性場合はほぼ100%だ)。教職員採用試験においても、学科面接試験の点数以外で、非公式評価すべき点というのは確かにある。

行政一般事務職員のことはよく知らないが、彼らと仕事をしていると、確かに地元において血筋がいいとされる人に仕事のできる人が多かった。※主観的統計である

高等学校入学試験ですらそうだ。学科試験以外で評価される要素がある。内申点などは、その典型である。本人の人柄や人格学習態度や常識力、社会への順応性が点数化される。内申点以外にも、+-の評価がされる要素も一応はある。

プラス評価の例としては……今では絶滅した慣習であるが、昔は公立校でも縁故による入学があった。とある高等学校の名門運動部などが、どうしても○△中学校のあの子がほしいという場合、事前に保護者児童中学校側と話をつけておく。かくして3者が合意に至った場合入試前に合格が決まっていた。内申点中三期を満点にするなどして対応する。

マイナス評価の例としては……生活習慣だろうか。公立高校入学試験の基本は、学科試験内申点の合計で決まる。とはいえ、点数に関わりなく不合格になるケースもある。こちらは犯罪行為であるとか、補導されるのを繰り返したとか、入学試験の際に相当奇抜なことをしない限りは関係ない。

ただ、その子合格基準点に達していた場合でも、入学試験の要綱要領に定めのある範囲不合格になることはありうる。欠席数が極端に多かったり、在学中に異常な行動を繰り返したなどが内申書に書いてある場合だ。学校教育とはいえ高校側も不用リスクを取りたくない。名門とされる公立高校問題児が少ない理由ひとつである

B君の話に戻ろう。その年の夏頃に聞いたところだと、どうやら事件を起こしたらしい。

梅雨が明けた頃に、霞が関新卒キャリア官僚研修にやってきたという。T区の各部署を廻って地方行政の実務を学習するのだ。T区は、その年の中央省庁研修先のひとつに選ばれていた。

キャリア官僚達は、ごく普通にT区の歴史や成り立ちを勉強して、地方行政の実務を視察して、心ばかりの現場仕事をこなして、一週間ほどで霞が関に帰る――はずだった。

最後の日に行われた交流会(飲み会)で、B君はやってしまった。喫煙所よもやま話で聞いたところだと、以下の流れだ。

国土交通省官僚が酒を飲んで調子に乗る

 ex.研修部署部長肩に手を置く、女性職員の体に何度も触る、別省庁のキャリア官僚に「ぶっ殺す」と発言するなど

飲み会最中にB君が頭にきて、国交省キャリア口論になる

国交省キャリアが「お前の区の国庫補助金ゼロにするからな」と言ったところで、B君がキャリア官僚を蹴り飛ばし、馬乗りになる

④ほかのキャリア官僚とB君の部署係長が、彼を羽交い絞めにして止めた

……気持ちはわかる。侮辱されて悔しかったのだろう。だが、いくら何を言われようと、暴力だけは駄目だ。確かに、若手官僚場合調子に乗っている者は一定数いる。子どもの頃から勉強勉強を重ねてきた自負があるとともに、仕事では自分の親ほどの年代から神輿を担がれるような扱いを受けるのだから調子に乗るのも当然である(上に出てきた国交省キャリア東京大学卒だった)。

かくいう私自身も、文部科学省事業査定担当であるとか、会計検査院検査官から相当辛辣なことを言われたことがある。だが、怒りの感情に囚われてはいけない。駄目なのだ

人間はいかなる状況の下においても、自己衝動をそのまま表に出してはならないし、出すべきでもないし、さらに言えば、出したいとも思わない、という主張はまったくの真実であり、妥当見解であると私は考える。衝動制御することができるし、制御しなければならない。それは現実要請というだけでなく、一人の個人としてのまとまり一貫性および価値観要請でもある。突き詰めて考えるならば、人生には実存葛藤解決不能問題さらには、あることのためには別の何かを諦めなければならないというような状況が数多く存在しているのだ。こうした状況こそ、人間が生きる上での本質的条件となっているのである。何らかの葛藤が常につきまとい、ある方向へ進もうとすれば別の道を諦めざるをえない。人間はこうした状況に苦悶しつつ、自己制御しながら生きていかなければならないのだ。 完全なる経営(2001) A.H.マズロー (著), 大川 修二 (翻訳) P.295



私とB君が教委事務局で一緒だったのは一年だった。その年は、社会教育課にとって厳しい年だったらしく、彼は相当追い詰められていた。年度末の三月時点では、まるで50代のごとく自分が思ったことを脊髄反射で口に出すようになっていた。

声をかけようか、とも思った。あまりに辛そうだったからだ。係長課長も、彼を見放しているところがあった。どれだけ残業が積み重なろうと、仲間によるフォローを呼び掛けたりはしなかったし、むしろ失敗に対して反省文を書かせていた。

B君は、口に出すのが憚られるほど救いようがなかった。もし、上司や仲間にとって彼が『かわいい奴』だったら、こんな事態にはなっていない。彼は、実際に不良な人間だった。職場の仲間から非人格的な言動咎められるのはまだいい方で、はっきりいって見捨てられていた。自業自得だった。

しかし、やはり可哀想に感じることがあって、廊下をすれ違う時やトイレなどで「元気?」「今日は温かいね」「辛くないですか」など声をかけることがあった。

それから、彼がどうなったかというと、真相を確かめたわけではないのだが……私が定年になる前に退職したらしい。別の部署に異動しても活躍できず、しかしながら、何の因果だろうか――霞が関への出向を命じられたという。省庁までは不明

本来名誉であるはずだが、その出向期間中退職を申し出たということだ。もしや、生贄型の出向だったのだろうか?

現代社会において、感情が表に出るタイプ人間しんどいのだと思う。彼が今、どうしているかはわからない。ほどほど幸せにやっていることを祈っている。



4. サイコパスのC係長

先ほどの2.3.でいうところの係長にあたる人物だ。この人は、冷血漢と呼ぶにふさわしい人間だった。サイコパスとは書いたが、私は臨床心理学碩学ではない。仕事熱心で、結果を求めるタイプだったのかもしれない。目的のためであれば何でもする人だった。思い出してみる。

例としては、部下の叱責だ。普段は物静かで、部下の相談や報告を聞いている。が、一定レベルの何かに触れると怒号を発する。

係長「お前、こないだできるっていったよな!」

若手部下「すいません」

「なんでできねーんだよ」

「……なんとかします」

「言ったな? じゃあしろよ。今週末までだ」

はい。やってみます……」

※部下ができなかった場合は、定時を過ぎても何十分でも説教していた。そして、できるまで残業をさせる。

後は、イベントだろうか。市区町村においてイベント主催する部署はいくつかあるが、教委事務局もそのひとつである教育○○大会などの厳かな発表会もあれば、○○総合フェアなど若い人や家族連れが多く集まる文化的ものもある。

さて、そのT区にとっての○○総合フェアの時だった。毎年過ごしやすい季節に、とある大公園で実施されるのだが、50以上もの出店が立ち並ぶ大イベントだった。

その年のイベントは、残念ながら雨天だった。初日は少雨で済んだものの、翌日以降の天気は崩れる可能性が高い。社会教育課は、教育総務課・指導課と並んでイベント主管課のひとつだった。

その初日の、夕方~夜にかけてのことだった。教育長を始めとする幹部職員が現地に残って、明日以降の対応を話し合っていた(ほかの教委スタッフは全員帰っていた)。主な論点は次のとおりである

□ 雨天の場合の中止ラインは?

イベント会場は維持できるのか?

□ 中止の際の広報手段は?

上記3点のうち、2点目がなかなか結論に至らなかった。イベント会場には、テント備品も野外展示物も並んでいる。風雨によって損傷する可能性があった。そして、2点目の解決手段提示したのがC係長だった。

彼は、「業務委託している会場警備員がいるでしょう。数十人。彼らにやらせましょう。折り畳み式テント(※鉄パイプではない)の屋根を低くする作業や、野外展示物の収納もです」といったことを述べた。

私は「それは契約内容に入っているのですか?」とC係長に問うた。すると、彼は「緊急事態です。契約内容にあろうがなかろうが、現場の指示に従ってもらわないと」と言っていた。

教育局長は「後で問題にならないか?」と聞いたが、「私の責任で収めます」と彼は返した。教育長に「本当にできるんだな?」と聞かれると、「問題ありません。警備の発注は当課です」と返していた。ここから先はうろ覚えだが、C係長は警備会社現場責任者と交渉を始めた。

夜7時頃だったか。私がトイレに行く途中で、社会教育課長とC係長、警備会社ロビー交渉しているのを見た。当然ながら、相手方は渋い反応だった。

私はそのままトイレに行って、また帰り際にロビーを通りかかったところ、「契約切るぞ。ええんか!?」というC係長の声が聞こえた。この人は、気分が高まると大体こうなる。

以下、会話を手帳メモしているわけではない。思い返してはいるが、やはりうろ覚えである

「切るといっても来年からね。今年はもう契約してるし。来年は、こちらの権限でほかの警備会社契約します。それでいいなら、あなた判断で断ってください。テント作業OKなら、これから私の責任で指示しますが」

「いや、でも。ちょっとの量じゃないでしょ? テントの数は何十個もあります。それをひとつひとつ、高さを下げていくんでしょ? それはもう――」

あなたが決めるしかないでしょ。責任者なんだから。この時間あなた会社上司がいるんなら電話で伺ってください」※このあたりから方言になる

判断ができません」

「毎年、あんたの会社契約しとるんやぞ。しっかも言い値で。本来なら正式競争入札せんといか金額やのに。こういう時のために、うちは権限使っとるんやぞ。官製談合みたいなこと、してやっとるんやぞ。俺らとあんたの会社のためを思って。で、上の人間電話するか、あなた判断で決めるかのどっちかや。あなたが決める場合は、契約切られても全部責任とるんやぞ」

「……」

「俺が責任を持つ。あんたが上司に怒られんようにする。後で言っとく。知り合いだから。頼む!」

「わかりました。指示をお願いします」

係長のこの判断が正しかったのか、誤っていたのか。今でもわからない。

結果だけ見れば正しかった。その夜は雨も風も激しかった。(鉄パイプ式でない)テントを張ったままだと、風雨で確実に潰れていた。テントや野外展示物を片付けるといった作業絶対必要だった。それを怠って、一般スタッフを帰した私たち幹部の落ち度である

手続き的には違法である。正しくない。警備会社ロハで使ってしまっている。C係長のことだから、きっと事後処理はうまくやったのだろう。あの後、彼やその上司処分を受けたという話は聞いていない。

個人的には、C係長の行いは正しかったように思える。実際、あの場面だとああするしかなかった。組織のために泥を被ってくれたとも言える。ただ、それが未来に繋がる行為だったかというと怪しい。

例えば、テント崩壊する未来を選んでいれば――教委事務局が「組織として学習」することができていた。それがいい未来につながった可能性もある。

(次part)

https://anond.hatelabo.jp/20231216182406

2023-12-13

教育委員会最後に取り組んだ課題 <其の二>


(前part)

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2. 士気が低すぎるAさん

一人目の職員である。この人は女性だった。勤務態度は、ありていにいえばやる気がない……ということになる。社会教育課は、当時約15人ほどの部署だった。T区の社会教育に関する機能がこの一部署に集約されている。

ところで社会教育というのは、「学校・家庭以外の広く社会で行われる教育」をいう。身近なところだと、公民館でのサークル活動生け花カラオケ教室絵画体験パン作りほか多数)や、少年自然の家などの公共施設での活動講座や、大学で行われる公開授業、民間企業による通信教育カルチャースクールこちらの仲間だ。

Aさんは、そういった社会教育活動のうちスポーツを主に取り組んでいた。児童向けの運動体験教室や、レクリエーション行事、各体育協会と共催するイベントを担っていたという。体を動かす仕事である

Aさんは高齢だった。50代半ばほどか。過去スポーツ経験はあったというが、足腰が弱っている印象があった。私の視点だと、彼女には体育活動の振興とでもいえばいいのか、そういう仕事に適性はないように思えた。

熟練増田読者であればおわかりだろうが、人事部局としてはAさんが早期退職するように仕向けている。

それにしても、Aさんは士気が低かった。私やほかの仲間が仕事に集中している時でも、Aさんの上司である係長とやり合っている声が聞こえた。ひとつだけ挙げるとしたら、Aさんが仕事が間に合わない旨を述べた場面だ。当時の手帳に控えている。口調は文語とする。

Aさん「イベントの準備が間に合わない。だが今日は帰らないといけない」

係長「状況はわかった。それでどうする?」

「私は午後6時に家に帰らないといけない。何とかしてほしい」

あなた仕事である時間外勤務をしてでも、休日に出てでも終わらせる必要がある」

「定時になったら帰る。休日も出られない」

「何か理由があるのか」

「私もこの年だ。介護必要家族がいる」

関係ない。残って仕事をしなさい」

「断る」

「そんなことができると思っているのか。これは上からの指示である

関係ない」

「何が関係ないのか」

自分責任で帰る。干渉しないでほしい」

公務員上司命令に従う義務法律で定められている。そんなことも知らないのか」

夜と霧、という小説を知っているか

「知っているが、今この状況と何か関係があるのか?」

「たとえ頭に拳銃を突き付けられても、人には抗う自由がある(※1)。私は自分責任でそうすると言っている。どうしても家に帰らないといけない」

「そんなもの屁理屈である。これから課長にも相談するがいいか?」

「どうしてもと言うなら、(労働組合相談する。組合女性部に言って、あなたのことを組合新聞記事にしてもらう。不当労働行為は許さない」

「好きにしろや、ボケッ!! 我儘言うならさっさと辞めろ。この職場から消え去れや。人間の屑が」

労働者の権利である。次にそんなことを言ったら、組合あなたを許さない(※2)」

※1…夜と霧の著者であるヴィクトール・E・フランクルアウシュヴィッツ強制収容所にいた時の矜持ひとつ。頭に拳銃を突き付けられて、「殺す」と脅されている状況でさえ、人間には命令拒否できる(運命抗うだけの)意思自由がある、という崇高な喩え話。

※2…Aさんは労働組合女性部の役員だったらしい。

係長が口汚い言葉を発した直後、ほかの女性職員が間に割って入った。その人は、係長とAさんの間を取り持つことに成功したようだった。社会教育課の数少ない『良心』だった(Aさんの仕事はこの女性が片付けた)。この人のおかげで、教委が恥をかかなくて済んだ場面がいくつもある。今でも感謝している。

あの連中は、指導課が普通に仕事をしている時も、オープン協議机で話をしている時も、小中学校校長教頭が来庁している時ですらも、あんなやり取りをしていた。

Aさんに限らず、ほかの職員もそうだった。社会人とは思えないほど粗暴な物言いだった。職場人間関係は悪かった。目の前の来庁者に対して申し訳なくなる。

実際、あなた標準的はてな民である仮定して、公務員にはどんな人がなると思うだろうか? 「焼酎学校の中でも真面目だった人がなるのでは……」といったところか。

国や県の職員場合はそれで合っているが、例外がある。市区町村場合は、いわゆる不良やヤンキーチーマーといった類の人間公務員試験に合格することがある。筆記試験ボーダー点数が低いのと、地元出身者優先という原則があることによる。地元思い入れのある人ほど内定を取る構造がある――と、T区の幹部職員から酒席の場でうかがったことがある。

Aさんのほかにも、50代後半の男性職員社会教育課にいた。その人は、Aさんと比べると人格はしっかりしていた。が、数年前に脳の病気になってしまい、体の右半身があまり動かず、常に足を引きずるようにして歩いていた。認識も少し弱っている。元はちゃんとした働きをする職員だったらしいが、人事部局としても扱いに困ったのだろうか。早期退職制度を使って早く辞めてほしいとばかり、このような部署に異動させることになった。あくま想像に過ぎないが。

この男性職員は、どこの方言かよくわからないしゃべり方をする(おそらく関西の何処か)。彼は、教委事務局に毎週出入りしているヤクルトレディがいたのだが、いつもその人から昼食の一部を買っていた。彼は右半身の一部が動かないので、財布からうまく小銭を取り出せないのだが……そのヤクルトレディは、彼をうまいこと補助しているようだった。

ある日の正午、社会教育から私の方に聞こえてきた声によると、彼はカップヨーグルトを買ったようだった。いつものように、左手を使って小銭入れの中を仕事机にばらまくと、ヤクルトレディ必要な額を持っていった。その後のやり取りは、こんなだったか

「おいAさん。俺、さっきのヤクルトの人からヨーグルト買ったんだけどの~」

「なんかあった?」

ヨーグルトにのう、ストローを付けよったんよ! スプーンじゃのうて」

「え、ストローを。それは、聞いたことない」

「なんで、こないなことをしよったんじゃ、あいつは。わからんのお」

「まあ、飲んでみたら。どうなるかは知らないけど」

「なんでじゃ。なんで、こんなことをしよるかのう。非常識なやつじゃ。で、このストローヨーグルトに刺して……こういう風に飲むんかのう、面倒じゃのう。どうしてあのヤクルトレディはこんなことを……うん、これが……」

ズズズズズ……

うまいんじゃのう!」

「え、おいしいの?」

うまい!」

「どんな味?」

デザートを飲んどるようじゃ」

「へえ~!」

「やるの~、あのヤクルトレディは。ほんまにやるのう……今度ほめてやろう」

ヨーグルトストローを刺して飲むとおいしい、というのは私が教育委員会で得た知見のひとつである。あれは確かにおいしかった。

実際、彼は漢だった。若い頃の努力は老人になって出る、という言葉がある。それを地でいっている。顔に刻み込まれた皺が、地方公務員としての歴戦を物語っていた。脳の病気にさえならなければ、本庁のどの部署出身なのかは知らないが、今でも活躍していただろうに。

実際、この人は可哀想だった。上司からは腫れ物に触るかのように扱われていたし、若い職員からは、わざと聞こえるような声で、「役に立たない」「障害から仕事が出来なくても許される」「人事課もちゃんと引導を渡した方がいいのでは」などと噂をしていた。

体が動かないから、活躍しようにもできないのだ。その人がびっこを引きながら廊下を歩いている時、すれ違いざまに「無理しなさんな。あんたも早く辞めればいいのに」~と声を出す職員もいた。

私は、ここまでひどい連中でも――この区役所採用をしているのかと、むなしい気持ちになった。T区役所がひどい連中を採用しているのか、それともまともな人間が入庁後にひどい連中に化けてしまうのか、そのどちらかだろう。

なんというか、社会人というか、同じ人間として情けなかった。なお、私は都道府県の教委に採用されて給料をもらっていた者である。T区役所に対する直接の恩義はない。当時感じていた義憤については、何の遠慮もなく吐き出させてもらう次第である



さて。上のような劣悪かつ悲惨な状況について、誰が悪いのか、誰に責任があるのか? 組織レベルでいうとT区役所人事部である問題のある職員特定部署に集めるという作戦を採っている。だからこうなる。一番迷惑を被るのは区民だろうに……。

蛇足になるが、いわゆる問題職員というのは――汗水を流して働く部署や、窓口での市民折衝がある部署に集う傾向があるという(建設農業、体育、福祉、収税、環境、支所など。私が直接見知っているわけではない)。真に優れた職員は、企画や調整を担う部署に配属される。これは、学校教育を司る立場である教育職でも同様である

私の見立てでは、このT区役所における社会教育課約15名のうち、少なくとも5名が問題職員番付とでも呼べばいいのか、そういうリストに入っている人間だった。ただし、そんな人間ばかりでは仕事大事故が生じる可能性がある。よって、上の『良心』のような人も1,2名ほどは配置してバランスを取っている。

Aさんについては、その後もトラブルが続いた。

本人は、なにしろ仕事に対するやる気がない。区民が窓口にやってきても、朗らかにはしているが、できるだけ手間のかからない方法を取ろうとする。そのために、ルール上は出来ることを出来ないと言うこともあれば、反対に、出来ないことでも出来ることにして通したこともある。

Aさんのようなタイプは、私が知る地方公務員の中では一般的な部類である(数はそれほど多くないが、見渡せば普通に存在している)。確かに社会教育という行政分野は人を選ぶ。向いている人はとことん向いているし、向いていない人はとことん向いていない。

かくいう私も、別の市区町村の教委に配属された折、社会教育課(※便宜上の名。T区とは違う名称)に二年だけ居たことがある。主査主幹ほどの立場で、絵画展や音楽演奏会など文化芸術方面仕事に携わった。

スポーツ仕事も少しだけやっていた。大雨が降る中、区営の陸上競技場で泥んこ塗れの陸上競技会を開催したのは今でも記憶に残っている笑

私もそこまで社会教育に向いている方ではなかったが、それでもやっているうちに楽しくなってきたものだ。Aさんには、その姿勢があるかも怪しかった。すなわち、気が向かなかったり、やったことがない仕事に対しても、真摯に、愚直に向き合って、その業務を好きになっていくという姿勢である

ただ、彼女は人柄が悪いかといえば、そういうわけでもない。スポーツ団体取引業者との人間関係問題はなさそうだったし、実際に話し方を見ても朗らかだった。私も、職場飲み会では何度か雑談したことがあるが、異常性は感じない。普通の人だった。

Aさんは結局、それから約七年ほど社会教育課にいたらしい。私が教委から異動して中学校長になった後も、職場で働いている姿を見ることがあった。昔のように声をかけてみたが、どうやら元気がない様子だった。疲弊しているのだろうか。明らかに健康だった。心も体も弱っている様子だったが、それでもゾンビーのように働き続けていた。職場には、おそらく這うようにして出勤しているのだろう。

定年後はどうしているかからないが、それでも数年間は一緒の事務所にいた仲間だ。多幸であることを祈っている。



追記

明日は午後日中投稿します。

金曜日は終日外出先のため、土曜日に2本を投稿して〆とします。

(次part)

https://anond.hatelabo.jp/20231214132432

2023-12-12

教育委員会最後に取り組んだ課題 <其の一>


約三ヶ月前、社会人生活区切りをつけた。当方は、はてなユーザーの中でも高齢である一般的な定年はとうに過ぎている。社会人として40年以上生きてきて、得られた知見といえば……大したものはない。

ただ、今回どうしても書き綴ってみたいことがあり、筆をしたためることにした。書式については、ほかの増田の方に合わせるものとする。難しい漢字も、できる限り平仮名とする。

このエントリは長い。ゆっくり読んでいただけるとありがたい。

書き上げたのは本日12/12だが、推敲関係で五回に分けて投稿する。土曜日には終わるだろう。

私の教員としてのキャリアは、都内にある中学校から始まった。大学を出てすぐだった。今思えば懐かしいが、あの時代に戻れたとしても今の方がいい。時代は進んでいる。

あの当時はアナログだった。電話はあるが、パーク保留(1機で複数保留ができる)といった機能はないし、パソコン事務所に1台あるかないかだった。各学校コピー機はあったが、今と違ってコピーされた物のコピーは悪手だった。印刷すればするほど色が薄くなる。濃淡調整機能などあるはずもなく。

学童についても、今に比べれば悪ガキがたくさんいた。今の子どもに比べると、暴言暴力が明らかに多い。「人は教育を受けることで初めて人間になる」というのは、初等教育学のテキストにある基本的な考え方である

さて、昔ではなく今の時代を観ていたいのだが、心がどうしても時代を遡ろうとする。この日記表現したいことは、今から約十年前の出来事である。この度日記にまとめたのは、教委事務局に勤めていた時に最後に取り組んだ仕事ひとつである。残念ながら、教育のものに関することではない。※当時の関係者は全員退職している。

要約すると、某地方自治体にある教育委員会の中に社会教育課というのがあった。その部署というのが、区役所の中のいわゆる問題のある職員が集まるところだった。区内の教員指導する部門の長をしていた頃の私は、すぐ近くで醜い言い争いや、低次元行為がなされているのを幾度となく目の当たりにした。

彼ら彼女らの言動には、ほかの教委職員も腹に据えかねていた。そして、ある年を境として、何度も本庁と協議交渉を重ねた結果、教育委員会という組織から社会教育課を放逐することができた。

本当に苛々とした日々だった。その分、悲願が叶ったと知った時の喜びは至高だった。今でも解放感が脳裏に蘇ってくる。

これから私が話すことは、人によっては相当厳しい。負の次元に堕ちた地方公務員の姿を垣間見ることになる。それでもよければ、読み進めていただきたい。

私はもう経済社会を完全に引退している。書き綴る出来事もだいぶ前のことだから、元いた組織迷惑にはならないだろう。何かあった場合は、私が責任を取る所存だ。

トピックについては、1.から6.まで用意している。具体的な職員エピソードは2.~5.である。6.において、社会教育課との決着について書かせてもらう。



1. 一部署としての教委事務局社会教育

教育委員会(≒教委事務局。教委。以後は同じ意味として扱う)とはどんな組織か? というと、早い話が地方自治体学校教育に関する意思決定事務企画・調整・一般的管理行為)を行う組織である

地方自治法昭和22年法律第67号)

第180条の8 教育委員会は、別に法律の定めるところにより、学校その他の教育機関を管理し、学校組織編制、教育課程、教科書その他の教材の取扱及び教育職員身分取扱に関する事務を行い、並びに社会教育その他教育学術及び文化に関する事務管理し及びこれを執行する。



教育長が責任者となって所掌事務教育改革・首長への提言その他を総理し、教育委員が集まる会議議会のようなもの)で可決された教育内容が自治体内の学校において実施される。

かつての戦争の折、行政暴走行為によって学校教育が歪められてしまった経緯がある。地方行政主体から教育機能を切り離して、教育活動全般に関する権限を有する行政委員会としての役割を与えた。

実際のところは、市区町村本庁舎の一部を間借りしている教委が大半である役所の中に多くある部署ひとつとして位置付いている。

なお、本舞台の教委については、自前の事務所を有している。

市区町村場合人員配置例を以下に示す。

教育長)…都道府県教委が教員出身者の中から有望者を選定

      (地域が推薦する場合もあり)

教育委員)…市区町村地元有識者功労者を推薦する

指導課)…都道府県教委が教員の中から査定者を人事異動させる

学事課)…指導課のような教職員出身者と市区町村職員による合同チーム

社会教育課)…上に同じだが、教員出身者がいないこともある

文化芸術課)…〃

(総務課その他)…ほとんど市区町村の一部署と変わらない

学童クラブや児サポ)…教委が有望者の中から採用・選定をして運営

 ※以上、部署名などはできる限り一般的名称使用した

そういうわけで、私の場合上記でいうところの指導課(各学校指導方針を所管)や学事課(学校事務を所管)に籍を置いていた。あれは、新卒教育現場に配属になって十年少々だったか。ある年の人事異動で、そろそろ別の学校に異動になるかと考えていたところ、教委事務局への配属を告げられた。

それから数十年、学校現場に戻ったのは二度だけだ。一度目は中学校教頭として、二度目は校長として。その前後にも、私はやはり教委に籍を置いていて、より高い視座から教育活動のあり方を見直すことや、新しい学校を作る、あるいは廃止するといった仕事に取り組んだ。

最後課長職員としてキャリアを終えた。その後は、いわゆる名誉職といった扱いの教育仕事に数年だけ取り組んで、先日正式にこの仕事から引退した。

タイトルにある出来事は、社会人生活の中でも相当後半にあたる。都内にある中学校教頭としての務めを果たした後、ある年の人事異動で教委事務局課長職として配置された頃の話である。期間としては三年間だ。

教委事務局の中でも、ほぼ真ん中あたりの奥側に指導課長である私の席があった。「ようやくここまで来たか」と思いつつ、課員全員が見渡せるデスク腰掛けようとした時だった。言い争う声が聞こえるではないか。何時かは忘れたが、おそらく正午前だった。

社会教育課の事務スペースで、複数職員が言い争いをしていた。若い子と、中年ほどの男性女性職員だった。どういう構図かは全く覚えていないが、低い次元の話をしているのはすぐにわかった。公務員以前に、社会人として使うべきではない語彙や、極めて高圧的な物言いが見て取れた。

話し合い(口論)を少しばかり眺めていたが、最後男性職員女性職員から詰問を受け、ちょうどかかってきた電話を取る形で逃げて終わった。若い職員は、舌打ちをしてその場を後にしつつ、コピー機が設置してある台を蹴っ飛ばし事務室を出て行った。

『なんだ、こいつらは?』

心の中でそう思った。これまで配属された教委事務局の中に、こんな連中はいなかった。この市区町村の教委事務局で働いていた時もあったが、社会教育課は別のオフィスにあった。

社会教育課、という部署名は伝統である霞が関にも同名の部署があるほどだ。本来であれば、歴史と実績のある部署のはず。では、なぜこんな連中が……? と思って気になったが、その時は時間無駄であると考えた。

だが、そういうことにならなかった。社会教育課は、私のいる課長から10mも離れていない。しかし、毎週のように何度も何度も、大きい声で怒鳴るわ、悪態をつくわ、イベント行事問題を起こすわ、用事で来られた区民を怒らせるわで、こちらとしても仕事がやり辛かった。

私と同じ教職員サイドの職員に詳しい者がいた。この教育委員会(T区とする。豊島区関係ない)の社会教育課について聞いたところ、なんとなく経過がわかった。

社会教育課は、元々別の離れたところに事務所があった

・その場所ではひとつの課として独立していたが、不祥事が多かった

監視意味も兼ねて、本庁総務部の人事課が教委事務局の中に移した

といったところだった。この時は、まさかこの連中のためにあれほど頭を悩ませることになるとは思わなかった。

ここから先は、個別職員の話になる。2.以降に譲りたい。長く詳細に書いても読者が不愉快になるだけだ。できれば各三千字以内でトピックを終わらせたい。

話があちこちに逸れることも多々あろうが、何卒お許しを願いたい。

(次part)

https://anond.hatelabo.jp/20231213191557

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