はてなキーワード: 縁故とは
同じ時期を知ってるかもしれない。
自分は別会社で働いていたけど、そこの会社の上司がサイゲに行くことになった。セクハラしまくったり、上から目線で女性についての見た目や発言、気を引こうとするような気持ち悪い輩だった。
その人は内部に仲のいい人がいたのか、その縁でサイゲに入っていった。
自分も誘われたけど、断った。そんな人を採用するなんて、見る目もないし縁故だとしても能力本当にない人だったから、サイゲは終わりだなって思った。
元々の会社自体にいい印象はあまり無かった。同じ業界だと多分みんな知ってるとは思う。
体育会系で、客であるオタクを下に見て、セクハラがまかり通ってて、クリエイターに対してもそこまでリスペクトはない人が多かったり、女性は特に見た目採用もある、という話。
しかしこれがサイゲだけの問題かと言うと、多分ほかのそれなりに大きな会社でもあると思う。
開発は基本何かバグが発生したら徹夜だったり、アップデート時には鯖監視だったりそもそも業務的にもメンタル壊しやすいからゆっくり休んで欲しい。個人開発できるならそっちの方が儲かる時代かもよ
同じ時期を知ってるかもしれない。
自分は別会社で働いていたけど、そこの会社の上司がサイゲに行くことになった。セクハラしまくったり、上から目線で女性についての見た目や発言、気を引こうとするような気持ち悪い輩だった。
その人は内部に仲のいい人がいたのか、その縁でサイゲに入っていった。
自分も誘われたけど、断った。そんな人を採用するなんて、見る目もないし縁故だとしても能力本当にない人だったから、サイゲは終わりだなって思った。
元々の会社自体にいい印象はあまり無かった。同じ業界だと多分みんな知ってるとは思う。
体育会系で、客であるオタクを下に見て、セクハラがまかり通ってて、クリエイターに対してもそこまでリスペクトはない人が多かったり、女性は特に見た目採用もある、という話。
しかしこれがサイゲだけの問題かと言うと、多分ほかのそれなりに大きな会社でもあると思う。
開発は基本何かバグが発生したら徹夜だったり、アップデート時には鯖監視だったりそもそも業務的にもメンタル壊しやすいからゆっくり休んで欲しい。個人開発できるならそっちの方が儲かる時代かもよ
人を癒したくてヒーラーになった魔女が赤ちゃん堕す仕事に就く経緯を考える。
まずヒーラーということは魔法が存在する社会であり、途中でヒーラーとして突然働くようになったということは、後天的な才能・技術と定義できる。
教会の学び舎で治癒術師として教育を受けた主人公は活動するにあたって正式な認可を得る必要があったが、その職権はギルドに独占されており、主人公には門戸を叩くための縁故も金もなかった。
市井の闇医者として質の悪い客から安い金を貰って疲弊していく主人公は、やがて官憲に追われ流浪の身となる。
いくつかの町村を巡りながら闇医者を続け、とある町でついに官憲に捕まってしまう。
罰金などは到底払えるはずもなく、腕を切り落とされて放逐されかねないところでギルドに示談金を払ってもよいと持ち掛けてきた商人がいた。
でとりあえず走り出せる。
「私がやりたいのはこんなことじゃないのに」~眠りこける龍の抱える卵に手を当てながら
「私がやりたいのはこんなことじゃないのに」~目を覚ました龍を前にして
蛇足するつもりはなかったが、https://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20240829230604 これの
develtaro 意識高いスタートアップや意識高いリベラルってことだから同一視してるようには見えんが。意識高かろうが金や権力を持つと誰だって性欲に負けるってことでしょ。広河なんとかとか
広河はセクハラレイパーだがスタートアップ界隈の人ではなくジャーナリストや社会活動をしてきた人なので、id:develtaro は何を突然持ち出してるんだろう?論理的思考ができないタイプかな?どうせ本編に何も関係ないジャーナリスト系レイパーを持ち出すならバランスとる意味でも山口敬之氏の名前も一緒に添えるとよいんじゃないかなと思います。ま、意図としては本編と全く関係なく「女が偉そうに何かを言っててイラっとしたからサヨクを貶めてやろう」ぐらいの下らないもんだろうとは思うので余計なお世話ですかね。
その他についても少し追記
政投銀の「若い人・女性・シニア向けスタートアップローン」あるんだけど、あれは半分は運転資金(つまり事業開発資金は半分)かつ最大金額は数千万なので、増田および増田の見聞きする界隈だとシード期ぐらいまでの狭いターゲットかと思っています。あれを借りてる人は当然わりと見かけますが、今回増田が説明した「スタートアップ支援まわり」とはフェーズが違う。あとあれは「女性専用」ではなく、20代や中高年もターゲットの商品があったかと思います。
businessart 「女性起業家のみ」受けられる融資とか補助金とかあるんよね。予算使い切るのが目的だからバカみたいなゆるふわ事業計画でもオッケー。大学女性枠と同じでバカにされる元凶の一つではある。
n_vermillion あの辺の話を根拠に女性起業家専用補助金みたいなのが出てきたらさらなる地獄なので、それは止めて欲しいなぁとは思っている。
いつもの「常連ミソジニーおじさん」がこんなこと言っててていちいちウザいこと極まりないですが、この融資枠は「若者」や「おじさん」もターゲットなので安心してください。
実はスタートアップ向けの融資や支援、補助金などは「若い人向け」 「女性向け」 「シニア向け」だけじゃなく色んな人をターゲットにしたものがありますので、興味があるなら調べると良いと思います。
まぁでも「中年男性向け」ってあんまりないんだよな。そこは不公平な気もする。その一方で多くの中高年男性はすでに既存の会社の機構のなかでそれなりの地位を持っている人が多いので、起業する余裕も起業したい気持ちもない人が多そうではある。ただ中高年サラリーマン男性は、社内起業制度や新規事業コンペなんかを会社でやってたりするところが昨今とても多いので、そっちからチャレンジすると良いと思います。その辺が実質的には「中年男性向けのスタートアップ支援」を担ってそう。
その他、信金はどうだとか創業融資は簡単だろうとか言ってるブコメも含めてなのですが、そんなさらっとブコメする程度のことは、当然すでにやっています。
ipinkcat 女性起業家はマジな話日本政策金融公庫の女性向けの開業資金融資枠を使えばいいんだよ。そしたらセクハラされない。スタートアップとかギラギラした世界ではなく地に足をつけて創業してくれや
政投銀の資金は受けて返済+追加融資を受けられて、それでもまだ足りなくてVCにというケースもよく見かけます。ウエメセでキラキラで地に足付いてないとか決めつけるの、相当かなりあんま良くない。
「される奴も悪い」は痴漢の件でさんざんインターネットにいる女たちが怒ったたと思うんだが、いちいち説明しないと分からんですかね…。
ちなみに、増田が今回説明したのは、スタートアップ業界の中でも、割と硬め・大きい目のスタートアップ支援まわりで見聞きしたことなのでかなり限定的なのですが、そういう場だと、君らが言ってることは起業・事業拡大しようとしてる人がやってないわけないじゃん…って感じですね。あとそもそも信金も金融機関の一つなので「金融機関はスタートアップに金出してくれにくいよ」と言ってるのに信金あるじゃんってのはちょっと面白かったです。
まぁ、信金は地元の「新しく店出すんだよね」 「地元で独立するんだよ」みたいな新規融資には強いですが、増田が言及しているスタートアップとは少しかなり生息範囲が違います。あと面白いついでで言及すると、「士業だからローン楽なんだよな半分は不動産だけど」にも笑いました。不動産に付けるローンは不動産という担保があるのでとても簡単だと思いますし事業資金貸付とは窓口も融資基準も違いますね。
とは言え、私は、商店街の新しい店に信金が金貸すみたいなスモールな界隈については分からないので確かなことは言えない面は正直あります。何となく、ガラが悪そうな感じもするし(偏見)、私のよく知らないスタートアップ界隈では、「キラキラワナビーガール」がセクハラ上等で金を集めている界隈もあるのかもしれない(偏見)ので、私が話している限りではもちろんありません。ま、大金を動かせるエスタブリッシュでネオリベラリストなおじさんたちも決してガラの良い人たちばかりでもないんだよね。うーんこの。
要するに、「これだから女は」 「「これだからキラキラスタートアップは」とセカンドレイプに勤しむ前に、「とにかくハラスメントダメ、絶対!」を、なぜ言えないんでしょう。それをぜひ考えてほしい。
■一方でスタートアップ業界はネポティズム(縁故主義)の嵐ではある
なぜセカンドレイプしちゃうのか、ということで…その理由を邪推してみると、「あいつら俺の知らないところで良い思いをしてそう」というのが根っこにあるのでしょうか。だから妬みや嫉みか生まれて、自分の中のネガ感情を消化したくて平然とセカンドレイプできちゃうんじゃないか。と勝手に仮定してみます。
実際、スタートアップには、場合によっては人の嫉みを受けやすいようなネポティズムがとても有効に働くのは事実です。「徒手で営業にいっても儀礼的対応だった企業が、〇〇さんが事前に一報入れてくれて再訪したら契約できた」みたいな話は山ほど転がっている。でもこういうのはビジネスの世界なら、大企業に勤めてる人だろうが自営業だろうが、みんな多かれ少なかれ「そう」でしょう?
ピンポン営業が忌み嫌われるのは、ビジネスの世界は信用によって関係が構築されることが多くピンポン営業には意味がないからで、何千万、何億のお金を貸すかどうか、自分の大事な人脈を分かち合うかどうかは、やっぱり信用=縁故が一定有効になってしまう面がある。
ネポティズムにはそういう「信用」を取り結ぶ良い面もあるけど、一方でうっかりすると関係が閉じがちだったり、「信用してほしいならさぁ」というハラスメントが生まれやすい土壌にもなる。だから、まぁハラスメントの発生度合いが一般社会よりも増えるのかもしれないと思います。あと「閉じない」ようにするためには、前の文章にも書きましたが、由来のしっかりした(可能ならそれなりに規模の大きい)スタートアップコミュニティに参加しておくのは大事かなと思う。
とはいえ、前の文章でも書きましたが、スタートアップおじさんがすべてハラス野郎なわけではないし、やっぱり「どんな場合だろうがハラスメントダメ絶対!」でいいよね。
融資や出資の見返りは金利や配当なので、セクハラは「見返り」には当たりません。「ひととき金融」と言って貶めるのも典型的なセカンドレイプですね。
shira0211tama わかりやすい。そんでハラスメントはダメというのはご尤もだがどうにもならんでしょ。金出す側も慈善事業じゃない。能力落ちたとはいえ体力はある銀行組織すら金出さない社会でリスク遭遇ゼロにしたいは無理ある
金出す側は慈善事業じゃないからこそ、色んな知恵を絞って伴走業務をします。出資者は当然そこのリスクを取りリスクをヘッジするために働く。VCとスタートアップは敵対関係ではなく並走関係になるのが理想なので「セクハラが条件」になるのはあり得ませんね。新規事業のリスクは色々あるけど「セクハラ」って一番意味がないリスクだし、天変地異とか市況変化とかと違って幾らでも減らしようがあるリスクだと思います。まずはあなたが「どうにもならん」と思わないようにするところから始められませんか?
あと「銀行すら金を出さない」については文章ちゃんとご理解を頂いていないようなので、お時間のある時にもう一度読んでいただけるとありがたいかもです。現代の日本の金融機関は、融資する金がないわけではなく直接融資審査する能力がないのです(なのでVCやファンドなどを通じた融資は割と積極的にしていたりします)。
■id:miscmiscさんへお返事
miscmisc コメント拾ってもらえて説明もされたんだけど、やっぱり「スタートアップ業界」は日本語として違和感あるな。ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家=スタートアップ業界ですって言ってる?業界じゃなくね?
ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家=スタートアップ業界ですって言ってる?>言ってません。
例えばVCも、資金を調達する人、出資した会社へのコーチングや監視、財務管理、新たな出資先の発掘・営業、新たな出資先の発掘・営業などの様々な「仕事」が内包されていてそれぞれの専門家が働いています。また、前述した「スタートアップコミュニティ」は、コミュニティ自体の運営、イベントや何かの運営、事業支援やサポート、研究、大学や研究所との協力体制構築、スタートアップやシーズの発掘・発見、補助金の応募申請運用、広報・PRなど、それぞれ異なる仕事をする人たちが集まっていて、まぁ新しい業界なだけに、いろんな異業種から人を集めてやっています。こういう全部が「スタートアップ業界」だと考えています。スタートアップ支援はVCだけがいれば出来るわけじゃないなという感じですね。VCも、専門系のVC(例えば医薬品、金融サービス、とか専門ジャンルを絞っている)もあれば、ノンジャンルのVCもあったり。専門系VCはまぁ対象のジャンルに詳しい実業界や大学から人が集まっていたりもしますし、ノンジャンルVCの場合は外部から対象のスタートアップに関して知見がありそうな人をスポットで招聘してきたりもしていますので、広がり続けてたりします。スタートアップ自体も、その段階(シードとかアーリーとかいうやつ)や業界や最大成長予測の事業規模など、本当にかなりさまざまあるんで、それを支援する人たちも、金も人もかなりバラエティ広く必要になってきてると感じています。
ワイは増田がイタコ芸(死者の声を届ける)を続けている理由がわからないよ
スシロー皿ペロやバイトテロに対する批判がそうだったように、別に代理戦争してるわけじゃなくて、各々が各個人の考えや感情を表現してるだけですよ
該当の人物はスシロー皿ぺろ投稿・バイトテロ投稿と類似する投稿をして自爆・炎上しただけだぞ
増田がどうしてもスシロー皿ぺろ投稿・バイトテロ投稿を擁護したいなら、
『これって退学させるほど追い込まないといけないことか?』じゃないですかね
脚本家なら『失職させるほど追い込まないといけないことか?』では?
ただ実際は、別にこれで失職するなんてことはないと思いますけどね。そんなナイーヴな業界じゃないと思いますの
強力な縁故で『災難だったね😆』『今後はSNSで不用意な発言は控えてね😅』でしれっと仕事再開すると思うよ
ついでに今どきTV観てる連中はこういうの興味ないし、TVで見聞きしてもすぐ忘れると思うよ。ナチス大学教授も復活してるみたいだし
でなくばTV業界が虚業と見做されたり、腐敗した権力の象徴(電波オークションない国は先進国でないし、アジアでも中国、北朝鮮、モンゴルだけ)と見做されて、
情弱以外に嫌われまくるということは起きていない
あと強力な縁故があろうがなかろうが、どのみち筆を折るほどのことではないと思う
スシロー皿ペロ・バイトテロと同レベルの行い(炎上して当然)をしたところに、複数の不幸が重なって今回の悲劇になっただけだから
強力な縁故で『災難だったね😆』『今後はSNSで不用意な発言は控えてね😅』でしれっと仕事再開すると思うよ
ついでに今どきTV観てる連中はこういうの興味ないし、TVで見聞きしてもすぐ忘れると思うよ。ナチス大学教授も復活してるみたいだし
でなくばTV業界が虚業と見做されたり、腐敗した権力の象徴(電波オークションない国は先進国でないし、アジアでも中国、北朝鮮、モンゴルだけ)と見做されて、
情弱以外に嫌われまくるということは起きていない
ただ、それはそれとして、別に殺人を犯したわけでもないし、強力な縁故があろうがなかろうが、どのみち筆を折るほどのことではないと思う
スシロー皿ペロ・バイトテロと同レベルの行い(炎上して当然)をしたところに、複数の不幸が重なって今回の悲劇になっただけだから
本ケースに限らず、あらゆる自死はさまざまな不幸がタイミング悪く重なった結果であって、何かひとつの不幸でどうこうは基本的にないと思う
(前part)
https://anond.hatelabo.jp/20231213191557
直情的なタイプだった。怒りだろうと悲しみだろうと、感情の振れ幅が大きいタイプである。
最初の方で説明した場面で、職場のコピー機が置いてある台を蹴っていたのが彼になる。傍目から見ても、「どうして採用されたのだろう……」と疑問が湧いてくるほどだった。
ストレスには耐えられないし、自分勝手なスタンドプレーは多いし、立場が弱い人間には辛く当たるし、自分は凄いといった主張をしていた(「俺の親、若くして自治会長だから!!」など)。相手の意見を曲解することが多かった。
私も手痛い思いをしたことがある。私がいた指導課には住民基本台帳ネットワークシステム(戸籍課や税務課の職員が使っているものと同じ)があったのだが、B君は特に許諾もなくそれを操作し、職務遂行に必要な個人情報を入手していた。本来であれば事前申請を要するし、厳しい自治体だと戸籍課以外の職員によるシステム操作を認めない。これが普通である。
ただ、ほかの部署から個人情報取得の依頼があった場合でも、身内だからということで、口頭による承認で住基システムを使わせることはあった(課員への一言)。能率を考えてのことだ。が、B君の場合は明らかに一線を超えていた。職務遂行に必要であることがわかるが……一度だけ、彼を思い切り叱り飛ばしたことがある。以降は、口頭で課員の承認を得てからシステムを使うよう徹底させた。
ところで、あなたの職場にもいるのではないか? 仕事でも家庭でも趣味でも、何でもいい。ストレスで精神的に潰れかけた人間の姿である。B君は、元々コミュニケーション能力に難があった。いわゆる話がわからないタイプだった。
残業も多かった。指導課や学事課の教員出身者と同程度と仮定すると、おそらく月60h~70h程度か。彼の上司は「仕事をたくさん振っていないのに……なぜ?」というスタンスだった。
市職員の場合は、予算がある限り時間外勤務手当が支給されるという。私が若い頃だと、時間外勤務をしていないのに、予算消化のために闇残業を認めるという慣習があったほどだ。
教員出身者の場合は、月20hまで支給されていた。学校現場から教育事務職に移った者にとって、長時間労働やサービス残業は避けて通れない。この試練があるからこそ、一定の基準に達した教育人材を育成することができている。
人は光を求める。そして、その光の見える方向へ動いていく。教職員にとっては、教育に関する哲学、という光を見出すための修行の場こそが教育委員会である。量・質ともに圧倒的なレベルでの修行。厳しい体験を幾度となく積み重ねるから人格や能力が磨かれ、玉になっていく。
さて、彼の上司はB君を徹底指導して残業縮減に務めた。だが結果は出ない。残業縮減の効果は僅かだった。ところで、B君の場合は学校歴がよかった。地元の名門公立高校を卒業して、大学も相応のところを出ていた。地元的には血筋もいい。それが採用に繋がったのだろう。
縁故が悪いか? といえば時と場合による。一概に悪いとは言えない(ex.公共の学童クラブの指導員は、その多くがスカウトである。特に、男性の場合はほぼ100%だ)。教職員の採用試験においても、学科・面接試験の点数以外で、非公式に評価すべき点というのは確かにある。
行政一般事務の職員のことはよく知らないが、彼らと仕事をしていると、確かに地元において血筋がいいとされる人に仕事のできる人が多かった。※主観的な統計である。
高等学校の入学試験ですらそうだ。学科試験以外で評価される要素がある。内申点などは、その典型である。本人の人柄や人格、学習態度や常識力、社会への順応性が点数化される。内申点以外にも、+-の評価がされる要素も一応はある。
プラス評価の例としては……今では絶滅した慣習であるが、昔は公立校でも縁故による入学があった。とある高等学校の名門運動部などが、どうしても○△中学校のあの子がほしいという場合、事前に保護者・児童や中学校側と話をつけておく。かくして3者が合意に至った場合、入試前に合格が決まっていた。内申点は中三期を満点にするなどして対応する。
マイナス評価の例としては……生活習慣だろうか。公立高校の入学試験の基本は、学科試験+内申点の合計で決まる。とはいえ、点数に関わりなく不合格になるケースもある。こちらは犯罪行為であるとか、補導されるのを繰り返したとか、入学試験の際に相当奇抜なことをしない限りは関係ない。
ただ、その子が合格基準点に達していた場合でも、入学試験の要綱要領に定めのある範囲で不合格になることはありうる。欠席数が極端に多かったり、在学中に異常な行動を繰り返したなどが内申書に書いてある場合だ。学校教育とはいえ、高校側も不用なリスクを取りたくない。名門とされる公立高校に問題児が少ない理由のひとつである。
B君の話に戻ろう。その年の夏頃に聞いたところだと、どうやら事件を起こしたらしい。
梅雨が明けた頃に、霞が関の新卒キャリア官僚が研修にやってきたという。T区の各部署を廻って地方行政の実務を学習するのだ。T区は、その年の中央省庁の研修先のひとつに選ばれていた。
キャリア官僚達は、ごく普通にT区の歴史や成り立ちを勉強して、地方行政の実務を視察して、心ばかりの現場仕事をこなして、一週間ほどで霞が関に帰る――はずだった。
最後の日に行われた交流会(飲み会)で、B君はやってしまった。喫煙所のよもやま話で聞いたところだと、以下の流れだ。
ex.研修先部署の部長の肩に手を置く、女性職員の体に何度も触る、別省庁のキャリア官僚に「ぶっ殺す」と発言するなど
③国交省キャリアが「お前の区の国庫補助金ゼロにするからな」と言ったところで、B君がキャリア官僚を蹴り飛ばし、馬乗りになる
④ほかのキャリア官僚とB君の部署の係長が、彼を羽交い絞めにして止めた
……気持ちはわかる。侮辱されて悔しかったのだろう。だが、いくら何を言われようと、暴力だけは駄目だ。確かに、若手官僚の場合、調子に乗っている者は一定数いる。子どもの頃から勉強に勉強を重ねてきた自負があるとともに、仕事では自分の親ほどの年代から神輿を担がれるような扱いを受けるのだから。調子に乗るのも当然である(上に出てきた国交省キャリアは東京大学卒だった)。
かくいう私自身も、文部科学省の事業査定担当官であるとか、会計検査院の検査官から相当辛辣なことを言われたことがある。だが、怒りの感情に囚われてはいけない。駄目なのだ。
人間はいかなる状況の下においても、自己の衝動をそのまま表に出してはならないし、出すべきでもないし、さらに言えば、出したいとも思わない、という主張はまったくの真実であり、妥当な見解であると私は考える。衝動は制御することができるし、制御しなければならない。それは現実の要請というだけでなく、一人の個人としてのまとまりや一貫性および価値観の要請でもある。突き詰めて考えるならば、人生には実存的葛藤や解決不能な問題、さらには、あることのためには別の何かを諦めなければならないというような状況が数多く存在しているのだ。こうした状況こそ、人間が生きる上での本質的条件となっているのである。何らかの葛藤が常につきまとい、ある方向へ進もうとすれば別の道を諦めざるをえない。人間はこうした状況に苦悶しつつ、自己を制御しながら生きていかなければならないのだ。 完全なる経営(2001) A.H.マズロー (著), 大川 修二 (翻訳) P.295
私とB君が教委事務局で一緒だったのは一年だった。その年は、社会教育課にとって厳しい年だったらしく、彼は相当追い詰められていた。年度末の三月時点では、まるで50代のごとく自分が思ったことを脊髄反射で口に出すようになっていた。
声をかけようか、とも思った。あまりに辛そうだったからだ。係長も課長も、彼を見放しているところがあった。どれだけ残業が積み重なろうと、仲間によるフォローを呼び掛けたりはしなかったし、むしろ失敗に対して反省文を書かせていた。
B君は、口に出すのが憚られるほど救いようがなかった。もし、上司や仲間にとって彼が『かわいい奴』だったら、こんな事態にはなっていない。彼は、実際に不良な人間だった。職場の仲間から非人格的な言動を咎められるのはまだいい方で、はっきりいって見捨てられていた。自業自得だった。
しかし、やはり可哀想に感じることがあって、廊下をすれ違う時やトイレなどで「元気?」「今日は温かいね」「辛くないですか」など声をかけることがあった。
それから、彼がどうなったかというと、真相を確かめたわけではないのだが……私が定年になる前に退職したらしい。別の部署に異動しても活躍できず、しかしながら、何の因果だろうか――霞が関への出向を命じられたという。省庁までは不明。
本来名誉であるはずだが、その出向期間中に退職を申し出たということだ。もしや、生贄型の出向だったのだろうか?
現代社会において、感情が表に出るタイプの人間はしんどいのだと思う。彼が今、どうしているかはわからない。ほどほど幸せにやっていることを祈っている。
先ほどの2.3.でいうところの係長にあたる人物だ。この人は、冷血漢と呼ぶにふさわしい人間だった。サイコパスとは書いたが、私は臨床心理学の碩学ではない。仕事熱心で、結果を求めるタイプだったのかもしれない。目的のためであれば何でもする人だった。思い出してみる。
例としては、部下の叱責だ。普段は物静かで、部下の相談や報告を聞いている。が、一定レベルの何かに触れると怒号を発する。
C係長「お前、こないだできるっていったよな!」
若手部下「すいません」
「なんでできねーんだよ」
「……なんとかします」
「言ったな? じゃあしろよ。今週末までだ」
※部下ができなかった場合は、定時を過ぎても何十分でも説教していた。そして、できるまで残業をさせる。
後は、イベントだろうか。市区町村においてイベントを主催する部署はいくつかあるが、教委事務局もそのひとつである。教育○○大会などの厳かな発表会もあれば、○○総合フェアなど若い人や家族連れが多く集まる文化的なものもある。
さて、そのT区にとっての○○総合フェアの時だった。毎年過ごしやすい季節に、とある大公園で実施されるのだが、50以上もの出店が立ち並ぶ大イベントだった。
その年のイベントは、残念ながら雨天だった。初日は少雨で済んだものの、翌日以降の天気は崩れる可能性が高い。社会教育課は、教育総務課・指導課と並んでイベント主管課のひとつだった。
その初日の、夕方~夜にかけてのことだった。教育長を始めとする幹部級職員が現地に残って、明日以降の対応を話し合っていた(ほかの教委スタッフは全員帰っていた)。主な論点は次のとおりである。
□ イベント会場は維持できるのか?
上記3点のうち、2点目がなかなか結論に至らなかった。イベント会場には、テントも備品も野外展示物も並んでいる。風雨によって損傷する可能性があった。そして、2点目の解決手段を提示したのがC係長だった。
彼は、「業務委託している会場警備員がいるでしょう。数十人。彼らにやらせましょう。折り畳み式テント(※鉄パイプではない)の屋根を低くする作業や、野外展示物の収納もです」といったことを述べた。
私は「それは契約内容に入っているのですか?」とC係長に問うた。すると、彼は「緊急事態です。契約内容にあろうがなかろうが、現場の指示に従ってもらわないと」と言っていた。
教育局長は「後で問題にならないか?」と聞いたが、「私の責任で収めます」と彼は返した。教育長に「本当にできるんだな?」と聞かれると、「問題ありません。警備の発注は当課です」と返していた。ここから先はうろ覚えだが、C係長は警備会社の現場責任者と交渉を始めた。
夜7時頃だったか。私がトイレに行く途中で、社会教育課長とC係長、警備会社がロビーで交渉しているのを見た。当然ながら、相手方は渋い反応だった。
私はそのままトイレに行って、また帰り際にロビーを通りかかったところ、「契約切るぞ。ええんか!?」というC係長の声が聞こえた。この人は、気分が高まると大体こうなる。
以下、会話を手帳にメモしているわけではない。思い返してはいるが、やはりうろ覚えである。
「切るといっても来年からね。今年はもう契約してるし。来年は、こちらの権限でほかの警備会社と契約します。それでいいなら、あなたの判断で断ってください。テントの作業OKなら、これから私の責任で指示しますが」
「いや、でも。ちょっとの量じゃないでしょ? テントの数は何十個もあります。それをひとつひとつ、高さを下げていくんでしょ? それはもう――」
「あなたが決めるしかないでしょ。責任者なんだから。この時間、あなたの会社に上司がいるんなら電話で伺ってください」※このあたりから方言になる
「判断ができません」
「毎年、あんたの会社と契約しとるんやぞ。しっかも言い値で。本来なら正式に競争入札せんといかん金額やのに。こういう時のために、うちは権限使っとるんやぞ。官製談合みたいなこと、してやっとるんやぞ。俺らとあんたの会社のためを思って。で、上の人間に電話するか、あなたの判断で決めるかのどっちかや。あなたが決める場合は、契約切られても全部責任とるんやぞ」
「……」
「俺が責任を持つ。あんたが上司に怒られんようにする。後で言っとく。知り合いだから。頼む!」
「わかりました。指示をお願いします」
C係長のこの判断が正しかったのか、誤っていたのか。今でもわからない。
結果だけ見れば正しかった。その夜は雨も風も激しかった。(鉄パイプ式でない)テントを張ったままだと、風雨で確実に潰れていた。テントや野外展示物を片付けるといった作業は絶対に必要だった。それを怠って、一般スタッフを帰した私たち幹部の落ち度である。
手続き的には違法である。正しくない。警備会社をロハで使ってしまっている。C係長のことだから、きっと事後処理はうまくやったのだろう。あの後、彼やその上司が処分を受けたという話は聞いていない。
個人的には、C係長の行いは正しかったように思える。実際、あの場面だとああするしかなかった。組織のために泥を被ってくれたとも言える。ただ、それが未来に繋がる行為だったかというと怪しい。
例えば、テントが崩壊する未来を選んでいれば――教委事務局が「組織として学習」することができていた。それがいい未来につながった可能性もある。
(次part)