はてなキーワード: 喧嘩とは
やっぱり、良い家庭に育つと自然と子供持つようになるものなんだなあ。
悩みらしい悩みもなくて平和で穏やかな日々。
公私ともに充実していて、なーーーんにも困ってなかった。
実家の家族や自分自身に色々解決困難な問題があり、幼稚園児くらいの頃からずっと常に何かしらの悩み事が頭の中にある感じだった。
今の生活がずっと続く確信もなかったし、そのうち社会から不要宣言されて路頭に迷う可能性も結構あるなと思っていた。
親と仲悪いわけじゃないけれど、問題のある家族の関係で明らかに疲弊し現実逃避する姿を感じていたり、激しい夫婦喧嘩を繰り返してた時期もあって、ネガティブとまでは言わないにしても積極的にポジティブなイメージを持つことはなかった。
そういう風に育って「自分は自分の理想の温かい家庭を築きたい!」という想いを強くするタイプの人もいるけど、そうなるかどうかの違いはどこにあるんだろうなあ。
草
そもそも貧困って何の話や お前他人に喧嘩口調で言及してるくせに誰が誰かも特定できてねーじゃねーか
会社とか所属組織で一見もっともらしい話をするからアホを抱き込めるし自分は賢いと信じてるけど、実は他人の話を理解できてなくて話をとにかくややこしくする、身内に嫌われるタイプの人間
中学受験とか高校受験あたりが最盛期だったタイプの人間に多い アホだけどアホが故に勉強しかしてなかったから誤魔化せてたのが20歳以降で化けの皮剥がれるやつな
手をつないでるお母さんと幼子を見ると苦しくなる。微笑ましいはずなのに。
自分の当時の母親の苦しさ(若く結婚して束縛されていた)を思い出すからなんだろうな。
愚痴もいっぱい聞いたしな…
昔は祖父母や親族が近くにいて、未熟な親をサポートして成り立っていたんだろう。
自分は夫婦喧嘩を見続け、親を軽蔑して殻に閉じこもってしまっていたな…(家を出てから軟化した)
話ができる大人が周りにいたら母も子も救われてたんだろうなぁ。
喧嘩になるってことは書いてあることに心当たりがあるってこと?
図星じゃなきゃ怒らないよね?
怒らなきゃ喧嘩にならないよね?
書いてあることが間違ってるなら冷静に解説できるよね?
指摘されたことは納得できるけど、腹落ちはしない出来事ってあるじゃん。
別に喧嘩するほどの内容じゃないし、相手の立場からすればそうだねってことだから、自分が我慢して納めるときとか。
私は「自分が折れればいいなら」って引き下がりがちなくせにイライラを引きづりがち。一方で言った相手ってそんなに気にしてないことも多くてさらにイライラしてた。
自分でもイライラを引きずるのは良くないなって思ってて、ネットで気持ちを晴らす方法を調べるんだけどだいたい「デモデモダッテじゃなくて、ちゃんと話し合いましょう」と出てくる。
いや、こんな些細なこと何回も話し合いをすることじゃないのよ、みたいな。これこそデモデモダッテなんだけど。
で、いろいろ考えたけど「境界性パーソナリティ障害」というか、自己と他者を切り分けられてないのが原因なのでは?な気がしてきたのよね…。
相手はそのときaだと思ったけど、私はbだと思ったからすこし衝突した。でも、相手はそう思ったんだから仕方ないよね(思考停止)みたいにできてないなー?みたいな。
相手がなぜaだと思ったのかを解き明かすために相手の立場で原因究明しようとして、たしかにその答えも納得できるけどぉ!あの時はぁ!みたいな思考ばかりだったのでは???と。
答えは一つじゃないから、「なんであいつはこう思ったのか」を追い求めて理解してあげる必要がない。
つーか、その場で険悪になってもすぐ切り替えてやり取りできる人たちってそういうことなんだろな。
昔の話。17歳ワイ♂、大晦日に親父と大喧嘩してバイト代の4万円を握りしめて家出した。
大阪で一人暮らしをするんだと意気込んで東京駅で西行き鈍行列車に飛び乗った。
名古屋まで着いたが、特急に乗らないとその日のうちに大阪に着かないことがわかって、金が無いけど仕方なく特急券を買おうと考えながらトイレに入った。
トイレの入口で2コ上の先輩♂と再開。ぶつかりそうになったのが先輩。本当に偶然だった。
「お前何してんの?」
「婚約者を実家に連れて帰る予定が、彼女が体調不良でさ、お前、替わりにうちに泊まらせてやるよ」
すごい偶然だった。
うちの高校は寮のある私立で関東近郊からも生徒が集まってくる。卒業後まったく交流がなかったけど、先輩は快く実家に誘ってくれた。
そして先輩の実家に到着。
先輩「ただいまー」
携帯もない時代だから細かい話は到着してからなんて当たり前の時代。
すぐに誤解も解けたけど。
3泊させてもらい、朝昼晩、家族麻雀にも混ぜてもらって、靴まで買ってもらった。
そして、その4年後、大学生のときに仲のいい友達♂と北海道旅行に行った。
1週間かけて道内をまわり札幌に戻る。そこで友人とは別行動に。
1日かけて、一人でゆっくりラーメン食ったり、お土産を買ったり、さあ電車で東京に戻るかと思っていたら、チケットが無い。
2時間くらいかけて、歩いたところを探して回るも、チケットなんて落ちて無い。交番、札幌駅の窓口にも行ったが届けがない。
クレジットカードなんて持ってないし、残りの少ない現金だけじゃ帰れもしないし、泊まれもしない。
携帯もポケベルもまだない時代。別れた友人とも連絡がとりようがない。
ヤツの宿泊先を聞いておけばよかったと、途方にくれた。次第に夜になる。
すると母が「お父さんがゴルフで今日、札幌のホテルにいるよ」と宿泊先を教えてもらった。
こんな偶然ある?
親父の宿泊しているホテルにいって事情を話すと、いま外出中とのこと。仲間と飲みに行ってて不在だった。
ロビーで待っていると親父が帰ってきた。
「お前何してんだ?」
「チケット失くして帰れない。家に電話したら親父が札幌にいると」
「おまえラッキーだな」
バブルの風に乗って小金持ちだった親父から、小遣いをもらい、そしてホテルの部屋も取ってもらって、無事翌日東京にもどった。
俺って運がいいんと思うけど、どうだろうか。
他にもスゲ~偶然がたくさんあるんだけど、ここまでにしとく。
そうした上で、ぶつかりおじさんという存在の社会的意義は無視できないよねという話。
譲るという感覚ごと欠落しているくらいに譲らない。
譲るという感覚が欠落しているからこういう話をしても通じなくて、とにかく一方的にぶつかってくる方が悪いという話にしかならない。
歩道を歩いている時も自分が逆走していたって必ず壁側を歩こうとするし、側道から出てくるときでも平気で人の前に割って出たりする。
なんで正しくルールを守っている側が車道側にでて危険な思いをしながらお前をよけなきゃならんのよ。
側道から出てくるときだってこちらに減速を強いっておいて割って出た割に歩くのが遅かったりする。
それで夜道なんかだとチラチラ後ろ振り返ってくるのとか、頭イカれてるんじゃないかと思うよ。
もちろんそうじゃない女性もいるし、男性でもこういう人間はいる。
極端な話をすると、男性同士でこれをやるともう喧嘩を売っているようなものと一緒。
相手が悪ければ因縁をつけられてボコボコにされても文句は言えない。(もちろん暴力は犯罪だが、反面で自業自得という側面もあるということ。)
だから男性は、相手が男女関係なく自分から道を譲るという文化が染み付いているし、自分が悪ければ一言お詫びを言うのが当たり前になっている。
そういう意味では、女性はぶつかられるだけで済んでいると言っても良い。
お詫びを言われたことがない人はよっぽど自己中心的な歩き方をしていると思って自らを省みたほうがいいと思います。
正直、ぶつかりおじさんというのは現代に生まれた妖怪なのではと思う。
女性があまりにも道を譲らないから、それに気が付かないと痛い目に遭うよと身をもって教えてくれる妖怪。
その結果、道を譲ろうとしない女性だけがぶつかりおじさんの被害にあって、自らもぶつかりおじさん絶対にゆるさない妖怪へと成り果てていく。
それでも自身を省みないでぶつかりおじさんに切れ散らかす女だけが被害に遭い続けるとか、爽快以外の何物でもないよねというのが自分の結論です。
そもそもこれを「わきまえろ論」だと勘違いしてしまうところが問題で、突き詰めて考えれば誰が悪いとかは関係がない。
妖怪ぶつかりおじさんを退治したければ、みんなで譲り合える世界を作る以外にないんじゃないかってことに一日でも早く気がついてほしい。
パワハラ/セクハラって言ってやめれる人とやめれない人がいる気がする。ここではもっぱら前者の話をする。
この前、少し年上の女性の先輩が、「Aさんが何につけても"女性らしくて~"とか"女性ならではの~"とか言ってきてキモい」って話をしていた。
んで、別途Aさんと仕事してると、確かにそう言う言葉を話していた。後輩に向かって言っていたので、さすがに「そうじゃなくって、普通にほめちゃりましょうよ」って指摘をした。
その時はあんまり理解されなかったようで、何度か繰り返し言われたので何度も指摘して多少喧嘩になった。
本来僕はこういうのの指摘はめんどいので喧嘩する前に上司かなんかに言うかもしれない。が、この人の人間性自体に、根本的にセクハラに近いことをする人間に見えないし、それ以外のセクハラ行為が見えなかったため、話が理解できる人だと思って何度がぶつかった。
結果、Aさんが最終的に言っていたのは「口をついて当たり前のように言ってしまってただけで、そもそもあんまり意味を考えてなかったよ。営業の「すいませーん!」みたいな。みんな言ってたら自然と使っちゃうね」とのことだった。
その後彼はそういうことは女性には言わなくなった。
ここでいう営業の「すいませーん!」は僕もよく使う。そしてあんまり意味はない。本当にそのまま謝る意味は持ち得ない。わりと謝罪の意味を用いない時にも使う。
周りが使うからついつい挨拶とかで「すいませんどうも」とか「すぅーーいーませぇーーん」とか砕けて使う。そういうときはだいたい意味を持たないすいません、だ。
まあありえない話だが、ぶっちゃけこれをいきなり「それ謝ってませんよね?おかしくないですか?」って言われてもギョッとするし、直さないと思う。
それに近いのかなと思った。
相槌に近く、周りが使うので自然と扱っているだけで、本人的にそこまで意味を付与していないということだ。
ここでポイントなのは、なにもそうであればセクハラが許されるという話はしていない。
修正ができるということだ。
言葉に意味を持たぬままセクハラのような発言をしていたAさんは、女性をバカにしたり、女性だから特別視していたわけではなく、どっちかというと昔使われていた文法を意味をよく理解せぬまま使っていたというだけだったので、根本から女性をヨイショして好かれようとか女性にだけ褒めようとかそういう人間ではなかったため、修正可能だった。
もちろん、同じ発言でも意味を持って発言する人間もいるため、そういう人間は修正が難しい。根本の思想を変えてもらうか、黙りこくってもらうほかないからである。
日頃、我々も「すぃませぇーん!」のように、意味を載せてない/理解していないが、意味が付与されている言葉を使うことがある。
それ以外にもおそらく考え始めればたくさんある。
文化や雰囲気に載せられ、意味のあるはずの言葉を、意味なく使う機会が。
それがある限り、我々もAさんに似たような事象は起こりうるのだ。
気を引き締めて、見返らねばならない。
ちなみに何度もいうがAさんは最終的に改善したので擁護するような感じで記載してはいるが、別にこいつのセクハラした行為自体をあんまり擁護するつもりはないし、言い訳にはしないでほしい。
犯した罪は罪。治す/改善するのが償い。
え~?4割だけなのかぁって思った
だってさ受験で辛かったり、友達と喧嘩したり、働いてて失敗したり、卒論がやばかったり…
私はこれだけやってるのにあなたは…っていう糾弾する言い方だと喧嘩にしかならんけど、苦しい助けてって頼るニュアンスで言えば頑張ろうって気になるし。モノは言いようよ。
男は察しない、言わなきゃ分からないし動かない。ちゃんと自分の気持ちや意思を言語化して相手に伝えて解消していかないとフラストレーション溜まっていく一方だぜ。
ってツイッターにあったんですよ。
見た瞬間悲しくなりましたね。
渡辺明ほどの男さえもこんな知ったかぶりを食らってしまうのかと。
彼こそまさに「悪人にされるべきでない人を「悪人」にした張本人」だったじゃないですか。
マジであれはビッグニュースで、アレの何がビッグって、した相手とされた相手のネームのデカさですよ。
その中で九段は上位15%ぐらいでだいたいこの人達がタイトルいつも競っ天然。
つまり、皆がタイトル争いの話で名前知ってるのは昇段したての頃の藤井聡太除けばこの15%で、三浦九段はまさにそこにいる怪物やねんな。
そんなんがあんな意味分からん喧嘩したらそりゃ怪獣大戦争よゴジラVSシリーズよ。
この事件知らないとか覚えてないってそんなの将棋全く興味ない人だけでしょ。
イスラム過激派の話してるのに911知らないぐらいあり得ないよ。
ビックリした~~~こんな人でも藤井七冠が絡むと将棋に急に興味持つんだね。
そして知りもしないのに「渡辺明を悪役みたいにしないでくれ~~」とか言い出すんだ。
いやむしろわかってて傷口えぐってんのかな?
そうだとしたら恐ろしすぎるが。
矛盾してるけど義務っぽくしない、レスった夫から誘う、楽しめるようにする、とかそう言うことまで義務にした。
増田の言うこともわかるしそうしようかなと思ったこと何度もあるけど自分はとにかく性病怖かったし、触れ合いがなくなると心の距離がぐんと離れる感じがしてたから(セフレ作るのは)誰も幸せじゃないなと思って、それならまだ義務セックスのほうがいいなーってなった。
やっぱ義務感はあるし楽しむって表現や愛あるセックスとはほど遠いけど、やっぱした後はなんとなく空気がほぐれるし色々話す気持ちになる。
2001/0721土
先日
柳川氏が
ドラクエⅡを
プレーしていると書いたが
今日は
「ほのおの祠」の在処が分からず
本当に器用だなと思うのが、
すぐに
作曲部屋に戻って
ゴリゴリ作り
しばらくするとまたテレビに向かって
「ほのおの祠~」
と叫び
かと思うと
だいたい計ったように
三十分くらいずつ
あっちをやり
こっちをやり
と大変忙しい。
どっちかをまず
片づければ良いのに、
と思うのだが、
ご本人にとっては
それがいたく快適らしい。
とはいえ、僕も、
柳川氏が
ドラクエに戻るたびに
ぼーっと手を止めて
見ているのだから
人のことは言えないのですが。
と言っているうちに
柳川氏、
とうとう諦めて
「ほのおの祠」の在処を
文明の利器の力で
割り出すことに決めたらしい。
そう。
これだけのキーワードで
どかっとヒットしたらしい。
その内の一つに
明確な攻略が書かれてあったらしく
「ビバ、インターネットゥ」
と雄叫びを上げて
「ほのおの祠」に
到達する柳川氏。
なんだこりゃ
松明が燃えてるだけで
そういうわけじゃ
ねえじゃねえかと
テレビに向かって
そのうち
気が抜けたのか、
タバコに火をつけ、
「それにしてもさぁ」
と半ば
コントローラーを投げ出して
こちらに声をかける
柳川氏。
はあ、
とぼんやり返す僕。
「世界の命運を賭けて
旅立つ一国の王子が」
「身支度するものと言えば」
「ドス(銅の剣)一本と
五十ゴールドだけ
ってのは」
「どうなのよ」
どうなのよと
言われたところで
しょうがないだろうと思い、
じゃないですか」
と適当に
答えたところ
沈黙する
柳川氏。
「そ……」
「そうかぁ」
感慨深く
うなずく柳川氏。
「そうだったんだぁ」
「この王子たち、
鉄砲玉だったんだぁ」
なんだか
しきりと納得する柳川氏。
そりゃねえ
そう考えるしか
ないでしょう、
と調子に乗って合わせる僕。
「道理でさぁ」
と柳川氏が
感得したように言う。
みんながみんな
祈ってくれるんだけど」
「無事に帰って来いとは
言ってくれないんだよ」
「きっともう
城の後継者
決まってるんだよ」
「王様の隣にいる
とかに」
「なんてこった…」
敵を間違えてるよ」
そうかぁ、
なるほどぉ、
なとどしきりに
呟くうちに、
ふと、
「そうか」
と、
膝を叩く柳川氏。
どーしたんですか
と訊く僕。
「国として考えるから
不条理なんだ」
はぁ。
これらは全部組なんだ」
組?
「一番稼いでいた
ムーンブルク組が
食らったために
財政難に陥った
ローレシア組と
サマルトリア組とが
互いに鉄砲玉を出し合ったんだ」
「ハーゴンの
って。
なるほど。
それで
ドス(銅の剣)一本なわけか。
思わず納得する僕。
その途端、
可愛らしいドット絵の
彼らが背負った
耐えがたい悲哀が切々と伝わり
つーんと熱いものが鼻をさす。
腕っ節と人望を買われ、
ムーンブルク組の一人娘は
おとっつぁんの仇を討つため
ちょっと待て。
鉄砲玉なんですか。
切ない任侠道が
かと思いきや
「うまく言いくるめられたに
決まってるじゃないか」
なんとか言われて」
ははぁ。
すぐにまた
納得する僕。
そりゃあ、さぞ、
憂鬱であろう。
なにせ
ドス(銅の剣)一本で
帰れぬ旅路に出た
かと思いきや、
どう見ても現実を
知らされていない
脳天気な男が
旅を続ける横で
えへへ僕、お城に帰ったら
良いでしょ~
繰り返すサマルトリア組の
鉄砲玉。
そりゃ
出るわなぁ。
しかし
なぜかくも緊急な時に
そんなのんき者を
鉄砲玉にするのか。
考えれば考えるほど
ツジツマが合わないではないか。
そう
柳川氏に訊くと
「何を言ってるんだ
決まってるだろう」
と言われた。
僕が要領を得ない
顔をしていると、
「みんな知ってるんだよ」
と言う。
なにを?
とやはり当を得ず、
更に訊く僕
レベルアップをすることで
何を覚えるか」
あ
途端に
思い当たる僕。
メガンテか
そりゃ
鉄砲玉としては
申し分ないな
というか
もはや
鉄砲玉以外の
何者でもないな
全てを知りながらも
あえて何も口に出さぬ
尚武の男
一方で
何も知らされず
へらへらと白昼夢を見ながら
将来への一片の疑いも抱かぬ
また、
一家を皆殺しにされ
犬畜生の苦界に身を落としていたところを
ラーの鏡で身請けされた
この娘が一番
何も失うものとてない
捨て身の人生を
生きてるのであろう。
自暴自棄になる
ムーンブルク組の一人娘を
気がつかぬところで
そっと支える二人の鉄砲玉たち。
いつしか
人間らしさを取り戻す
しかしその頃には
ついにロンダルキアまで
足を踏み入れたのだった。
着実にレベルアップし、
無自覚のうちに
同じくらい着実に
完結させようとする
その軽口が
哀れさ以上に、
時として冒険の
苦しさを和らげて
くれていたことに
ふと気づく
「ようやくここまで来たね~♪
まぁ君達二人も頑張ったけど
僕なんか頑張りすぎだよね~♪」
相も変わらず
底抜けに明るい声で
ダンジョンに入ろうとする
くるりと
こちらを向く
「お前はここで帰れ」
ただでさえ
しかめっつらしい顔立ちを
いっそう厳しく引き締めて告げる
これまでの冒険で
深い皺さえ見えるかのような顔で
「あとは俺たちでやる」
突然そんなことを
言われて
目を丸くする
「またそんなこと言ってぇ~♪」
とおどける
仲良くしてあげるから
心配しないでよ~♪」
この切迫した状況下で
なお、かんに障る明るさを
まき散らす
しかし
頑としてこれ以上の
彼の参加を否定する。
「初めてお前に会ったとき」
ぼそっと
押し殺した声音で言う。
思わず
力の盾で身を守る
「城を出たかと思えば
祠に行く。
祠に行ったかと思えば
ローレシア組の城に行く。
さんざん探し回った挙げ句
の一言で
全て済ませられ、
しまいには
ローレシア組の城にも居ない。
かと思えば
宿屋で
ゴロゴロしているお前を
いっそ叩き切ってやろうかと
何度思ったことか」
冷たい目の
ムーンブルク組の一人娘を背後に
いやぁと
「だいたい」
とこれまでの
憤懣をぶちまける
「明らかに
残りHPが少なくて
呪文で片づけようと
思うモンスターほど
お前が勝手に倒すし」
「中途半端に
すばやさがあるくせに
ターンがずれて
「どうして
じっとしてないんだお前は」
いやぁ、えへへ
と笑ってごまかす
ちらりと
目で助けを求めるが
他人を助ける心の余裕など
犬として暮らす日々のどこかに
置き忘れてきてしまった
氷のような態度の
「そういうわけだ」
ローレシア組の
鉄砲玉の口調は
もはや断定である。
「お前はここで帰れ」
戦力として
一切みとめぬかのような
謂いであるが、
しかし実際、
パーティの一員として
無能かといえば
決してそんなことはない。
なにせ呪文を一切
使えぬ身の
むしろ攻守ともに
なくてはならない
存在と言ってよかった。
それゆえにこそ
武に生きるローレシア組の
鉄砲玉にとって
いつの間にか
傍らにいて当然の存在に
なっていたのだ。
兄弟分として
これほど頼もしく
また心和む相手は
かつていなかった。
もっと言えば、
可愛くて仕方がないのである。
この無邪気で
決して挫けず
辛い冒険にも懸命になって
ついてくるこの鉄砲玉が。
無骨な
じきに
悟るところなど
見たくないのである。
これまで彼が抱いていた
淡い夢が粉々に消し去り
誰からも見捨てられていた
などという
そんな衝撃に、
耐えられるとは、
どうしても思えないのである。
そんな風に思う自分が
意外でもあった。
そしてそれ以上に
この兄弟分が
不憫でもあった。
痛切な真実を知らされる
ことはまだ良い。
しかしそれを抱えて
死にに行くことが
哀れだった。
そうした思いを
仏頂面に堅く秘めながらも
ムーンブルク組の一人娘を見やる
え~、そんなぁ~
などと
かすかにうなずく
実際、
この娘にとっても、
可愛いのだ。
家族を皆殺しにされ、
一人の女としての誇りも
何もかもを失い、
もはやハーゴンと
刺し違えることだけが
生きる目的と化した
ムーンブルク組の一人娘にとって、
生きるということを、
明日を夢見るということを、
ムーンブルク組の一人娘にとって、
この世が滅びることなど、
知ったことではなかった。
それをいうなら、
とうの昔に、
これ以上
誰が不幸になろうが
知ったことではなかった。
むしろ
幸せな街や村を見るたびに
胸が苦しかった。
いっそのこと
城が墜ちたあの日、
怪物たちの手で、
同時に
この世の全てを
滅ぼしてくれれば
良かったのに
とさえ思う。
そんな
ムーンブルク組の一人娘にとって、
ひけらかす明るさは、
自分がまだ本当には
絶望しきっていないことを
思い知らせるものだった。
いっそ全てが
滅んでいれば良かったのに。
そういう思いに押し潰されそうになる
心の奥底で
まだ微かな温もりが
生きているのだ。
その温もりが
言ってよかった。
それがいつしか
冒険を経るうちに
ムーンブルク組に一人娘にとっての
最後の願いとなった。
自分は
そう思えるようになった
だけで十分だった。
瞬きの間に
互いの万感を
込めてうなずき合う
「いのりの指輪を渡しなさい」
腕を叩く
え……
呆然とする
手をとり、
指輪を抜き取る
手をとりつつ
自分の手に
「代わりにこれを渡すわ」
いまや何も付けぬ
キメラの翼を
押し込む
「あなたの妹さん、
なんですってね」
ふいに、
微かな笑みを込めて言う
え……、そうかな
見やる
「のんきなところが
そっくりだった」
合わせて無骨な顔に
笑みを浮かべる。
「お会いしてみたかったわ」
そんなの、
僕が王様になったら
いつでも……
明るく返そうとするが
ムーンブルク組の一人娘の
手がかすかな
力を込めて
自分の手を握るのに、
ふと言葉を失う
「帰りなさい」
ムーンブルク組の一人娘の
手が離れ、
その手に残された
キメラの翼を見つめる
でも、そんな、
僕……
慌てて目を上げたときには
ムーンブルク組の一人娘も
半ば背を向けている。
待って、
もう少しなんだ。
「心配するな」
「お前が無事に戻れば
反対出来ないさ」
「良い王様になりなさい」
ムーンブルク組の一人娘が言う。
「ハーゴンの命は私達が……」
もはや振り返る素振りもみせず
背を向け歩み行く
二人。
その背後で
キメラの翼を握り、
うつむく
ふいに、
きっと
そのおもてを上げ、
もう少しなんだ!
もう少しだから!