「映像作品」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 映像作品とは

2018-01-09

公式配信動画”に堂々とスケベコメントするのってどうなのよ



世の中で散々言われ尽くしてることだとは思うけど。


私は映像作品を見る際TVよりも動画サイトでの期間限定無料公式配信を利用することが多い。

違法視聴じゃなくてGYAOとかバンダイチャンネルとかのちゃんとしたとこのだよ。

ここで映画とかアニメとか見てるの。いわゆる配信組ってやつ。

前置きはさておき、私が毎週視聴してる某特撮作品シリーズ公式配信

前々から動画に行きすぎたスケベコメントが多くてちょっとげんなりしてるんだよね。

最近ではエロ絵をアイコンに使ってるユーザーコメントとかあるし。

あといつもコメント書き込んでる常連さん同士でお互いの変態紳士っぷりをいじり合う

スケベコメント容認・推奨する空気が出来上がっちゃってるのもなんだかな~って思っちゃう


YOUTUBEやらニコニコやらで公式チャンネル配信してるアニメドラマなどの

公式配信動画って不特定多数の人が利用する公共の場だと思うの。

公式運営配信なんだから下手すりゃ製作サイドさんの目につく場所でもあるよね。


エロ自体別に嫌いじゃないし、スケベな感想を持つことだって悪いことじゃない。

だって作品に登場するヒロインたちにいやらしい気持ちがこれっぽっちもないと言ったらウソになるよ。

でもTPOってあるじゃんエロってTPOをわきまえる必要あるじゃん

いつでもどこでも蒔き散らしていいものではないじゃん。

自分がやってるSNSで吐き出すとか、匿名掲示板のそういうのOKスレに書き込むとか、

公式動画コメント欄でない場所にもたくさん捌け口があるはずなんだよね。

こちらも自分から探しに行って見つけたスケベな書き込みは気にならないし。

いつもコメ欄には自分たち常連しかいないから気が大きくなってる気持ちもわかるけど、

その動画再生回数分だけ他の人も視聴しているということを思い出してほしいな。

もうちょっと節度を持ってくれると嬉しい。

私も極力コメント欄は見ないようにする。自衛します。


* * * * * * * * * * * * * * * * * *


それにしてもアニメ然りアイドル然り、男性をメインターゲットに据えた美少女コンテンツでは

公式配信動画またはそれに準ずるものにこういったスケベコメントがつくのは普通ことなの?

今現役で活動しているアイドルに対して「僕はこの子たちを全裸にして首輪で繋いで犬にしたい!」

過激ものだと本当にそういうコメントが書かれてたりするんです)

なんて公式動画コメント欄発言したら気持ち悪がられてもしょうがないと思うんだけど。

私が見ているのは美少女アイドル登竜門ドラマ枠としての男性向けの面と

変身ヒロインものという女児向けの面と両方持ってる微妙ライン作品群で、

からお互いのローカルルールがぶつかり合ってしまって不快さ被ってるのかも。

私がこの四半世紀前の特撮シリーズを視聴している理由

変身美少女もの路線よりもシュールカオスドラマの内容がお目当てで、

本編動画見てここクソワロw他の人はどう反応してるかなwwってコメント欄覗くと

作中に登場する変質者同然のおっさんたちのようには笑えない

生々しいスケベコメントが目に入って水を差された気分になるんだよね。

ああ、こんなこと前にもあったぞ。こっちは女性向け(?)作品でのお話

今二期やってる某ギャグアニメ

コメ腐女子アンチコメ両方がしんどくてニコニコでは絶対見ないようにしてた。今もそう。

ギャグアニメなんだから本当はコメント表示有りでみんなでツッコミ入れながら見たいんだけどね。


* * * * * * * * * * * * * * * * * *


もう一度言うけど「公式配信動画不特定多数の人が利用する公共の場

行きすぎたどスケベコメントや腐コメントは控えて、別の然るべき場所で吐き出そうな」

ここさえ押さえていただければ上の長文は読む必要ありません。お目汚し失礼致しました。

2018-01-06

anond:20180106191043

これは、難しいよね。

夢の世界でもある映像作品で、現実差別をしれっと追認して知らん顔してていいのかという、前世から良心を一部具現化しているものでもあるでしょ。

2018-01-02

FGOが気に食わない

これは、典型的な「自分でやっていない、なにやら盛り上がっている作品を、気に食わないと上から目線批判する文章」だ。

本文は『月姫』と『Fate/stay night』のネタバレを含む可能性がある。特にFate/stay night原作を未プレイで、劇場版Fate/stay night [Heaven's Feel]』の続きを楽しみにしている人は、ネタバレを含むため読まないでほしい。

Blue Blue Glass Moon, Under the Crimson Air.

私が奈須きのこ作品出会ったのは2003年月姫月姫PLUS+DISC、歌月十夜の3作が収められた『月箱』であった。いわゆる型月ファンとしてそれほど古参というわけではない(型月における古参とは、竹箒に連載されていた時代の『空の境界』読者――とまでは言わないものの、最低でも2001年には『月姫』に触れたレベルを指すものだろう)。当時『ONE』『Kanon』『AIR』に心酔する所謂鍵っ子」であった私は、もちろん月姫の噂は聞いていたものの、手を出すきっかけを掴みかねていた。月箱が頒布されたのは、そんなときである歌月十夜まで一揃えで化粧箱に収められたそのパッケージは、初めてのTYPE-MOONとしては最適であった。同時期、彼らが商業へと移行し、次回作Fate」は商業ゲームとしてリリースすることを発表したことも背中を押した。群雄割拠エロゲ界についに鳴り物入りで乗り込んでくる新進気鋭の代表作を、体験しておかねばならぬと考えたのだ。

果たして、私はTYPE-MOONの虜となった。

月姫』は衝撃であった。連綿と積み重ねられてきたビジュアルノベル恋愛アドベンチャーゲーム文法に沿っていそうに見えながら、しかし決定的に異なる「それ」は、私に新しい刺激を与えてくれた。私はシエル先輩が好きになった。この文章を打っている2018年に至ってなお、人生オールタイムベストシエル先輩だと胸を張って言える。もちろんそれだけではない。ファーストインパクトとなったアルクェイドが醸し出す寂しさを、そして、ひまわり畑で微笑む琥珀さんの愛おしさを、今なお昨日のことのように思い出せる。

月姫の魅力のひとつに、不思議ノスタルジーがあると思っている。あの文章グラフィックと音楽には、懐かしいナニカを思い出させるものがある。去り行く少年時代を描いた作品だからだろうか。遠野邸の遠い記憶がそうさせるのかもしれない。

PLUS+DISC、歌月十夜まで一気にプレイした私は、そのまま『MELTY BLOOD』も楽しんだ。シエル先輩を動かせるのが楽しかった。弓塚さつきの話が出ると抜き身のナイフのようになる志貴を思うと切なくなった。琥珀さんが楽しそうで涙が出た。G秋葉ゲラゲラ笑った。

したらばのTYPE-MOON板にも入り浸った。それまで葉鍵板が主戦場であった自分が。当時、すでに「月厨」は鬱陶しい存在として認知されていた。私は努めて無関係な場ではTYPE-MOONの話をしないようにし、型月板でその分、目一杯、楽しんだ。たくさんのアンソロジーコミックにも手を出した。武梨えり佐々木少年磨伸映一郎……(そういえば特に好きだったこのお三方はみな現在商業作家として活躍中であり、同時に、シエル先輩ファンであった。当時、武内崇は「シエル先輩が好きな作家さんは漫画力が高い人が多い」というような趣旨の発言をしていた記憶がある)。

だが。不思議もので、このとき私は『空の境界』にはハマらなかった。もちろん原作は読んだのだが。当時、マルチシナリオ形式のビジュアルノベル未来を見ていたためか。あるいは、純粋に趣味に合わなかっただけなのか。後年、空の境界アニメ映画化され大ヒットを飛ばすことになる。

――――――体は剣で出来ている。

2004年、ついにTYPE-MOON商業作品第一弾『Fate/stan night』がリリースされる。もちろん発売日に予約して買った。事前の雑誌での情報を見ていて、藤ねえお気に入りだった(まさかあんなことになるなんて)。ライダーさんはビジュアルだけ見て絶対アサシンだと思っていた。体験版の段階でクオリティが大幅に上がっていることは明らかだった。心が躍った。世界が変わる瞬間が、目の前にあった。

魔術師英雄跋扈する本作を終えて、私は思った。私は優秀な魔術師でも高潔英雄でもなく、なんでもない、取るに足らない、醜い人間が好きなんだと。だから私は、間桐桜衛宮士郎物語が好きになった。

桜は魔術師ではあるが、本作においては魔術師としてよりも、もっと違う存在として描かれる。衛宮士郎もまた、魔術師ではなく魔術使いとして描かれる。そしてラストシナリオであるルートでは、桜は家族呪縛から解き放たれて人間として生き始め、士郎は正義の味方に憧れたロボットからひとりの人間に生まれ変わる。魔術師英雄が闘い続けた果てにたどり着いたのが、ふたり人間の、人間としての歩みであったことは、とても感動的で、同時にこれが、奈須きのこが幻の弓塚さつきルートで実現しようとした未来なのではないか想像した。

そして絶望する。ご存じの通り、桜ルート批判された。当時の型月板は荒れた。セイバールートと凛ルートが絶賛されるとともに、桜ルートは徹底的に批判されたのだ。

イリヤスフィール物語オーバーラップして主題が分かりづらいという主張には一理ある(一説にはイリヤルートを作るリソースが間に合わず、桜ルートに混ぜた、と言われている)。描写不足であるという批判も、ある意味では仕方ないだろう。だがそれ以上に、ファンたちは、「多くの人間を殺しながら幸せなエンドを迎える桜」と、「正義の味方であることを諦めてセイバー犠牲にした士郎」を批難した(正確には、彼ら2人に対してというより、そのようにある物語を避難した)。私は憤慨した。衛宮士郎の、何を見てきたというのだ。

正直に言うならば、私はセイバールートや凛ルート衛宮士郎が嫌いだ。凛ルート遠坂凛も苦手である。はっきりと言ってしまえば、物語として楽しみながら、登場人物たちに対しては苦々しい思いを抱き続けてプレイした。そんな彼らが、桜ルートで丸ごと好きになった。桜ルートでは、みな、人間として生きている。それが愛おしかった。

同時に、TYPE-MOON作品のふたつの側面のうち、ファンに望まれる側と、望まれない側が見えた気がした。考え過ぎかもしれないけれど、私がより好む側は、望まれていないように見えた。

それは、未来を取り戻す物語

これ以降、私はTYPE-MOON作品と少しずつ距離を置くようになっていく。厳密に言えば『Fate/hollow ataraxia』は心から楽しんだ(アンリマユとカレン・オルテンシア物語はとても好みだ)。だが、『DDD』は未読、『Fate/Zero』は同人誌として頒布された際に1巻だけ読んで断念、『Fate/unlimited codes』『Fate/EXTRA』には手を出さず、期待した『魔法使いの夜』はプレイしたものの、それほど心惹かれなかった。この間、各種メディア展開で楽しんだものは、佐々木少年による漫画版真月譚 月姫』のみであった。パスタ先輩のことは一生許さないよ。

時は流れ、2014年7月27日。もうTYPE-MOONに何の期待もしなくなった私は、それでも「Fate Project 最新情報発表会」をニコ生の中継で見ていた。そこでUBWのテレビアニメ化や『Fate/strange fake』の正式出版化に並んで、ひとつの新作が発表された。『Fate/Grand Order』。通称FGO。ついにソーシャルゲームをやるのか、と私は冷めた目で眺めていた。むしろ発表会本編終了後のサプライズHeaven's Feel劇場版制作決定の発表の方が魂が震えた(今でもあの瞬間の、観客席からの絶叫と、涙を流しながら挨拶をする下屋則子さんの姿をよく覚えている)。

私はソーシャルゲームほとんどやらなかった。手を出してみたことはあるが、純粋に楽しみ方が分からなかった。というよりそれ以前に、私はいわゆるオンラインゲーム全般が合わなかった。だからFGOが楽しめるかどうか不安だった。2015年サービス開始に合わせてダウンロードし、序盤をプレイした。だめだった。まったく合わなかった。どう頑張っても楽しむことができなかった。私はFGOをアンインストールし、Twitterタイムラインに流れてくるFGOプレイヤーたちの悲喜こもごもを眺めるだけになった。年を重ねてしまった、と感じた。

やがて、現実人間関係の中でも、FGOの話題が上がることが増えてきた。2016年末のイベントの様子はTwitterでも見ていたが、彼らはとても熱っぽくFGOがいか面白く、衝撃的で、とてつもないかを語った。私は羨ましかった。もうTYPE-MOON作品でこんなにも熱く語れることはないだろう。そう思った。

私はFGO本編をプレイしていない。いろいろと明かされたアレやソレを、なんとなく知識で知っているだけだ。そうした立場評価するのは御法度であろう。それでも私はFGOが気に食わない。これは負け惜しみだろうか。それともただの老害しかないのだろうか。私が好きだった奈須きのこTYPE-MOONの描く取るに足らない人間たちの物語は、もしかするとFGO本編でも繰り広げられているのかもしれない(琥珀さんルートや桜ルートが好きで、かつFGOのシナリオがそれと同様に面白い、という人がいたら、ぜひ魅力を語ってほしい。皮肉ではなく、ぜひ知りたい)。だけれども、数多くの英雄スマートフォン上で戦い続け、それをプレイするファンたちが嬉々としてお気に入り英雄が引けたことをTwitter上に報告する様子を、どこか冷めた気持ちで眺めてしまう自分に気付く。私がTYPE-MOONに求めていたものは、これだったのだろうか? 幾度となく繰り返されてきた、単に自分が望むような創作から外れていってしまった存在を寂しく思うという、これはきっとただそれだけのことなのだ。つまり、八つ当たりと取ってもらって構わない。

劇場版Fate/stay night [Heaven's Feel] I.presage flower』は、公開初日に映画館に観にいった。素晴らしかった。須藤友徳監督の、間桐桜と桜ルートに対する圧倒的な「理解」に目眩がした。アバンで桜と士郎の「それまでの日々」をたっぷり描いた時点で、完全に勝利だった。FGOで得た利益でこんなにも素晴らしい映像作品が作れるのなら、FGOに感謝すべきであろう、などと思った。第二章も楽しみだ。

なんて無様だ。意味もなく生きてるのはおまえのほうだろ

聞くところによると、FGOの世界には死徒二十七祖(という概念)は存在しないそうだ。私が好きだった奈須きのこワールドとは違う世界がそこにあるのだな、と改めて思った。繰り返すが、これはただの八つ当たりだ。

2017年末も、FGOは盛り上がっていた。きっと酸っぱいに違いないと、私は新年からこのような文章を打っている。2008年4月、月姫リメイク制作決定が発表された。今年、ついに発表から10年が経過する。優先順位があることくらい私だって理解できる。だからもう「月姫リメイクはよ」とは言わない。そのようなファンに耳を貸す必要だってない。FGOを楽しむ人々に向けて頑張っているスタッフの皆さんに、おつかれさまです、と声をかけたい(年始メンテおつかれさまです)。FGOという作品批判する気もない。そもそも批判できるだけの素地すらない。何しろプレイしていないのだから。本当に申し訳ない。

結局のところ、私はTYPE-MOONが、奈須きのこ世界が好きだったのではなく、ただ『月姫』という作品が好きだっただけなのだろう。あるいは、月姫が生まれた、あのころが。

これは八つ当たりだ。私はFGOが気に食わない。ただそれだけの、書き初めである

2017-12-29

anond:20171229021913

弱い男が犯罪を通してだんだん自信を取り戻していく様が好きなんだよなー

ブレイキング・バッドファーゴシーズン1もそう。

他にもこんな感じの映像作品あったら観たい。

anond:20171229114630

リアルカイジは見てないけど

原作ビルの中からカイジ達を見てる人たちがテレビ視聴者だとすれば

原作再現をした映像作品なのではないか

2017-12-20

劇団 竹の公演『人形を殺す』を見に行った記録

ちょっと前のハナシになるけど、都内の小劇団の公演を見に行ってきた。

というか、なんかこの2ヶ月、小劇団を観に行くことが多くて。

(いや、そんなマニアみたいに毎日、毎晩ってわけじゃないけど)

キッカケは、

  https://anond.hatelabo.jp/20170925212923

この劇団で。

でもって、出演していたキャスト新宿ゴールデン街バイトしているという情報を聞きつけて、その店を仕事の接待の2次会で使ったのよ。

いろいろと話も聞きたかったし。

.

そしたら、その女優さん。

舞台の上の颯爽とした男装イケメンぶりとはまったく違うホニャホニャ~っとした実に気立ての良さそうなお嬢さんで。

思わず「よ~しオジサン太っ腹なところ見せちゃうぞ~!」と彼女の新しい公演のチケットを購入したのが一ヶ月以上前。

.

演目は『人形を殺す』(劇団 竹/竹林 林重郎 作)

そして、ちょっと前に劇場に行ってきた。

.

例によって記憶を記録に変えるため、ここに自分の感じた印象を残しておくことにする。

随所にその後の聞き取りで得たデータもはさんでいくんで、そこはご参考までに。

.

■全体として

いろいろと語りたいことはあるけれど。

まずは。

.

      まさかこのオッサンが芝居で爆泣きさせられるとは思わなかった。

.

もう、その、なんだ。このイヤな感じに古びてネジれまくった心のどこに、こんな涙が残ってたのか、ってくらい。

.

全体のアウトラインとしては。

(もう公演も終わったことだし、ネタバレいいよね?)

.

とある一家の主人、フトシの葬儀に彼の隠し子ミツルが訪ねてくるところからストーリーは始まる。

子供世代にあたる長男、長女、後妻の連れ子、隠し子の4人を物語の中心として、彼らの記憶にある父、父の愛人、母、後妻の姿が交錯する。

回想を交えて次第に明らかになっていく機能不全家庭のかたち。

すでにそれぞれの人生を発見、構築して、最後手仕舞いとして葬儀に集まった子供世代が “その後の物語” を交換しあい、そして何を選択するか。

.

という感じ。

.

安直なプロモーター/宣伝担当者だったら “失われた家族の再生の物語” とか言うところだろうけど。

.

これは “再生” じゃない、“自己修復” だ。

.

どこからか聖なる光が降り注いで、そして全てが安直に元通りになるんじゃなくて。

命がけで力をあわせ、新しい家族システムとして自己修復していく物語だ。

.

機能不全家庭のサバイバーたち、それぞれが心で悲鳴を上げながら過去を振り返り、つながりを模索して、あたらしい動態平衡を獲得する、そんな自己修復過程の身を切るような苦しみを描写し尽くした作品になっている。

.

ただ、上に書いたような文芸路線の重たい家族ドラマってだけじゃない。

そこに、キリスト教ヒンドゥー教、アミニズム、シャーマニズムの神々が乱入し、信仰とヒトの関係性が語られ、西武ライオンズの奇跡の優勝が回想され、ときにタブラ4つ打ちテクノに合わせて踊る白装束の群舞とビデオプロジェクションのインサートシーンが交錯し、どこかサイケデリックな、なんというか……

.

うん! そうだ! “現代の寓話” だ!

.

これまたベタワードだけど、他に形容のしようがない。

(どうしても想像が及ばない人は、ここで、

 “もしも、もしも故・今敏監督が、重た~い家族自己修復ドラマ

  お得意の悪夢タッチケレン味タップリに撮ったら”

 というのを想像してみてください。

 当たらずといえども遠からずのはず)

.

うん、これ以上語ってもしょうがない。全体としてはこんな感じ。

「傷ついた人は、傷ついた家族は、成熟とともに修復される……されるのか?」

というのがテーマ

そして俺、爆泣き。

.

そして、本公演の劇団である “劇団 竹” の主催者にして劇作家、竹林林重郎氏の作劇術、というかタッチというか、そういうのも、なんとなく見えてきた。

.

まず、基本はダイアローグ(1 on 1のトーク)。

モノローグでもポリローグでもなく。

回想シーンのフトシ、サダコその他は隣に聞き手がいるものとしてダイアローグカウントする)

ストーリーライン全体は

.

 隠し子ミツルと長女ツグミの対話

 ーーここで父フトシの隠された2重生活と、実の子以上に愛され、

   育まれてきたミツルの姿が明かされる

      ↓

 ツグミと長男シュウタの対話

 ーーいまではヤンママシンママとなったツグミの愛に飢えた幼少期への思いが爆発

      ↓

 シュウタと連れ子ヒデフミの対話

 ーー今となっては過去に見切りをつけ、自身の “家族” を獲得したヒデフミに対して、

   ここでシュウタの最大にして最後の働きかけが大爆発

.

という大枠の流れに、回想シーンとして

 ・父フトシと母ノリコの外食

  (後に愛人となるヤスコを含めると3人以上が登場するのはここだけ、だったかな?)

 ・フトシとヤスコの逢瀬

 ・堕胎をうながす継母サダコと反発するツグミ

 ・夢の中でシュウタに、出奔という自分ギリギリの選択を明かす母ノリコ

.

といずれも1 on 1。

対話の一方が次の対話に持ち越されるバトンリレー形式で話がすすむ。

(例外はサダコが壁のロザリオを叩きつけるシーンと、ノリコの出奔シーンくらいか)

.

というわけでダイアローグ主体の作劇なので。

最後に全兄弟が登場する対話のシーンを見たかった気もするが、そこはビデオ後日談が語られることで代替されている。

というか、前半のツグミ役のキャストのあの演技を見たら、後半まで登場したら、おそらく彼女のメンタルがもたないだろう。

.

ラムネさん「んふふ~、それはどうでしょ~?」

俺「おおっ! あなたツグミを演じたラムネさん! アレくらい、余裕っすか?」

ラムネさん「んふふ~」

.

と、明確な答えは得られず。

ただ、別に彼女のコンディションに配慮したわけではなく、たんに作劇上、そうなっただけらしい。

.

余談。

確かなことは。

無軌道な妊娠と出産、自分を一番に思っていた継母を鬱病と自殺に追い込んでしまった(と考えている)彼女が過去を悔いて流す涙。

ツグミの慟哭はそれだけの迫真・魂の演技だった。

余談終わり。

.

もう1つ。

ストーリーを裏から支える暗喩のレベルが。

.

 気にしなければ流すこともできる。

 気にして、拾い上げるつもりがあればハッキリと分かる。

.

というレベルキッチリ統一してあるのが気持ちいい。

(いや、これは俺の思い上がりで、拾い上げてないレベルメタファーがドッサリあるのかもしれないけど)

たとえば。

ミツルツグミが同時に正座をといて、「ここから深い話をしよう」という意図を見せたり、とか。

ヒデフミが現在ではロザリオ製造業に努めていて、毎日キリスト十字架にかけている、つまり、 “完全な棄教者” であることを暗示したり、とか。

.

いろいろなレベルで多層的にメッセージが投げかけられてくるのが気持ちいい。

.

そして、ストーリーに大きな比重を占めているビデオプロジェクションについて。

冒頭、中間エンディングと(自分が覚えている限りでは)3回、舞台の白壁をスクリーン代わりに、撮影・編集済みのビデオ映像が使われる。

.

1回目はオープニングタイトルなので、深い意味はない。多分。

.

2回目は、うーむ、解釈に困る。

シヴァヴィシュヌガネーシャブラフマーも出てきた、かな?)とヒンドゥーの神々がサイケデリックビデオコラージュで次々と諸々の事象と一緒にカットバックされる、ある種のイメージビデオ

BGMはタブラ4つ打ちデトロイトっぽいミニマルテクノ

ことなく、今敏っぽい。

無理して考えれば、愛人ヤスコ隠し子ヒデフミの家にあったという、キャラクター人形を並べたデタラメな祭壇から喚起されたイメージの奔流、というところだろうけど。

.

というか、ストーリーのキーアイテムがいくつかあって。

1)キリスト教

家族システム自己修復の媒介者、というか見守り人としてのキリスト教の存在と、一般人レベルの、一般人なりの神学論争がたびたび登場する。

.

2)多神教シャーマニズム

愛人ヤスコは沖縄のユタ(シャーマン、巫女)の血を引いている、という設定で、ここでキリスト教的な硬い理論体型ではすくい切れないアミニズム、シャーマニズムスピリチュアリズムの象徴として彼女の存在がたびたびクローズアップされる。

.

3)フトシ人形

元愛人ヤスコいわく、「死んだフトシの魂が乗り移った人形」。

そもそも隠し子ミツルが「この人形を一緒に火葬してほしい」と持ち込んだところから全てのストーリーが始まっているわけで。

その後は、子供たちの亡き父に代わって踏まれるは、叩きつけられるは、この人形、まさに踏んだり蹴ったり。

.

余談。

この人形、終演までよくボロボロにならずにもったよなぁ。

と思ったら、Twitterを見たら劇団の忘年会にまで生き残って参加してるし。

まじで何か乗り移ってね?

余談終わり。

.

ビデオプロジェクションの3回目は、エンディング後日談)とスタッフロール

ここで、子供世代が集合して親睦を深める後日談が挿入され、ストーリーに一応の決着がつく。

.

と、合計3回のビデオなんだけど。

うーむ、評価に困る。

なんというか、悪くは無いんだけど。

編集も音楽も上手すぎて、なんか、こう、才に疾りすぎているような印象を受けた。

芝居のシーンが不器用な人間たちの不器用なふるまいの話であれば、なおのこと。

逆にいえば、重苦しくなりがちな主題のハシやすめとしては、効果的だった、とも言えるけど。

.

ラムネさん「あのビデオなんですけど~」

俺「おお! ラムネさん! ビデオがなんですか?」

ラムネさん「お客さんのアンケートでは、良かった人と、悪かった人が半々くらいだったみたいですよ~」

俺「うーむ、人によって評価はマチマチか。まあ、そんな感じだろうなぁ」

.

観劇

で、さてさて。

終演後、もう、あふれる涙をぬぐいながら、挨拶に出ていた竹林氏に突撃インタビューを敢行してみる。

.

俺「グスン、あ、あの、最後後日談ビデオなんですけど。やはり、あれは小さな子供たちを舞台に出せないっていう制約があってのことですか?」

(と、最初の軽いジャブのつもりの質問だったんだけど、誤解したらしく)

竹林さん「あ……あれなんですけど……ハッピーエンドってわけじゃ……ないんですよね。

あの子供たちは全員ツグミの子供かもしれないし……。ヒデフミとシュウタが家庭を持つ踏ん切りがついた……とも言えないわけで……。そこはお客さんの判断にゆだねるっていうか……」

.

え? あれ、ハッピーエンドじゃないの?

.

     ∧∧

    ヽ(・ω・)/   ズコー

   \(.\ ノ

 、ハ,,、  ̄

  ̄

.

そりゃないよ竹林さん! こっちは希望の光に魂が洗われるような涙を流した直後だっていうのに。

と、ともかく、気を取り直して次の質問をする。

俺「と、ともかく、アレです。そうだ! あれ、あれ! あのキャストの4人が白装束で踊るダンスシーン! あの挿入シーンには、やっぱりなにか意味が?」

竹林さん「あ……あのダンスシーンには……特に意味は……ないんですよね……」

.

     ∧∧

    ヽ(・ω・)/   またまたズコー

   \(.\ ノ

 、ハ,,、  ̄

  ̄

.

なんてこったい! 全部インスピレーションというか成り行きまかせかい! なんだよコラ! というか、あんな太っといストーリーを産み出しておいて、なんでそんな慢性自信喪失症みたいな振る舞いしとんねん!?

.

ラムネさん「そんなこと、ないですよ~」

俺「おお! ラムネさん! するとあのダンスには深い意味が?」

ラムネさん「1つ1つの振り付けに意味を込めて、竹林さんが決めていったんです~。彼、ダンスができるわけじゃないんで、稽古の一番最初にダンスから始めていって、大変だったんですよ~」

俺「それじゃまた、なんであんなウソを……」

ラムネさん「まあ、あのヒト、照れ屋さんですからね~」

.

うーむ。

いろいろと事情はあるようだ。

.

あらためて全体として

というわけで、あらためて全体としては。

.

もう、激烈に良かった!

チケット代の倍くらいのモトは取った!

劇団竹、というか竹林林重郎氏は今後も追いかける! 決めた!

という感じ。

.

キャストスタッフについて

本来なら、ここでキャストの印象から書くんだけど、先に言っておきたい。

.

  こんな気持ちのいい観劇、生まれて初めて!!!

.

映画で言うところのプロダクションデザイン、美術のレベルが俺的には空前絶後のハイレベル

舞台というかセットは “そこそこ成功した事業主が建てた一軒家の客間、中央には卓袱台” という固定化された空間なんだけど、まあ、ここの造作が細部まで実にリアル

フトシと妻の外食シーン、ネパール料理屋ではビールが銅製のタンブラーに入っていたりとか、細かいところまで実にリアリティのカタマリ!

サウンドも隅々までハイファイで、SEのキューイング(演劇用語では “ポン出し”だったっけ?)もタイミング完璧!

後ろを見れば、おお! これまでの観劇で初めて卓(コンソール)の収まったコントロールブースがある!!

.

今回の劇場、スペース雑遊の設備なのか?

.

ラムネさん「いえ~、あのブースは、わざわざ場所を確保して作ったんですよ~」

.

ですよね~。

照明も特段の過剰な演出に走ることなく、的確。

何もしていないかっていうと、そんなことなく、舞台のシーン、ネパール料理屋のシーン、

シュウタが心から祈るシーンと、細かく細かく抑揚をつけている。

ともかく、作品の作家性、キャストもさることながら、舞台全体をバックアップするスタッフの力量が、もう、これまでとまるで違う!!

彼らにはノーベル賞ピューリッツァー賞紫綬褒章を金銀パールをそえて贈りたい。

それくらい気持ちよかった。

.

劇場の “SPACE雑遊” もじつにいい。ほどよい温度で静かな空調。

ともかく見過ごされがちな観劇のための空間づくりだけど、ここまでストーリー没入を妨げない総合的な配慮は、うん! 控えめに言ってサイコー

この劇団って、いつもこんなハイレベルな制作陣なのか?

.

ラムネさん「いえいえ~、前回までの公演は~」

俺「ふむふむ」

ラムネさん「セクマイ三部作っていって~、小さな民家を舞台にしたり~」

俺「なるほど」

ラムネさん「こんな舞台は初めてなんじゃないかな~」

.

うーむ、俺はひょっとしたこの劇団の大新機軸、大飛躍の場所居合わせたのかもしれない。そうだったら嬉しいな。

.

そして、キャストなんだけど、はじめに言っておく。

キャスティング上の軽重はあれど、全員が全員、演技巧者の高能力者ばっかり!

どうなってるんだ!

これ、どうやって集めたの? スカウト? オーディション

.

ラムネさん「今回のキャストは~、じつはこれまで仕事をしたことがあるヒトばっかりで~」

俺「なるほど、すでに信頼関係のあるキャストばっかりなのね。アナタも含めて。ということは~、二度と呼ばれないヒトもいたりとか?」

ラムネさん「んふふ~、それはどうでしょ~?」

.

うむ。ノーコメントなり。

.

というわけで。

.

■石川雄也(フトシ)

一家のお父さん。酒乱。浮気。全てにおいて、だいたいこの人が悪い。

コピー機の販社を起業して営業のためにキリスト教に入信ってのが痛いくらいにリアル

回想にしか登場しないのに、ほぼ主役。

劇団竹に所属

地味に驚いたのが、ワンカップ半分ならワンカップ半分、ビール1缶ならビール1缶と、アルコールが入った分だけ、確実に立ち振舞いを変えてくる。

上手くいかない事業と美女の誘惑、アルコールへの弱さと、たよりない大黒柱の悲哀を全身で表現。

もっといろんな所で見てみたいと思った。

いやだから見世物小屋の司会とかじゃなくて!

(↑そういう仕事をしていらっしゃるのデス)

.

■森川武(シュウタ)

長兄ってツラいよな。

いきなり子供が3人もできた父の辛い立場を理解したのは、このヒトだけ。

そして、彼の祈りのシーンで大事なことが示唆される。

それは、

.

 神はどこにいるのか。

 それは天上界でもオリュンポス山でもない。

 神は祈る心の裡(うち)にこそ顕現する

.

ってこと。

わからんけどね。あくまで俺の解釈)

ツグミの嘆きを受け止める。

そして、ヒデフミの “シンカー投げ” という決別の儀式を見守るだけだったところに、ロザリオのカツーン! という落下(これを偶然か神の啓示か、はたまたシンクロニシティか、どうとらえるかは、それこそ観客にゆだねられている)からの、もう、怒涛の、言いがかかりに近い、というか完全に言いがかりの引き止め工作。

ここに俺は、家族システムが血ダルマになりながら自己修復していく音を確かに聴いた、ような気がする。

そして俺、爆泣き。

劇団竹に所属

こうしてみると、キャスティングも要所々々はプロパーさんで固めているのね。わかる。

.

ラムネさん「このヒト、普段は “コボちゃん” って呼ばれているんですよ~」

俺「おお! 言われてみれば確かに似ているwwww」

(このあと、コボコラの話に盛り上がること5分)

.

■江花実里(ツグミ

劇団 架空畳に所属。通称ラムネさん。

あれ、おっかしーなー。

つい1ヶ月前に月蝕歌劇団を観たときには颯爽とした美青年明智小五郎(に化けた怪人二十面相)だったんだけどなー。

いま見ているのはチークの乗りも痛々しい元ヤンシンママだよ。

彼女の後悔の号泣からストーリーが本格的に回転し始める。

しかも、そこに至るまで、彼女の感情は3段階に分けて少しずつ前面に出てくる。

最初はミツル人生を聞いたとき。

次に自分人生を振り返った時。

最後に兄シュウタの腕の中で継母のサダコを想って感情を爆発させるとき。

役者ってすっげーな!

でも正直、この時の俺は爆泣きとまでは行かなかった。

でも、それでいいと思う。

この公演が竹林氏が観客の情動に仕掛けるカチ込みだとしたら、彼女は鉄砲玉というか切り込み隊であって。

あるいは、森川ー佐々木ラインという本隊の大規模侵攻の前に敵陣深く潜入する特殊部隊の役割であって。

「さて、この劇団、どんなものか見てやろう」という観客の批評眼をかいくぐってハートの深いところに潜入し、情動の扉をこじ開けて本隊の到着を待つ。

これが彼女のミッション

いや、実に良かった。

.

■辻村尚子(ノリコ)

フトシの最初の妻。

夫の浮気のストレスから子供を虐待することを恐れ、みずから出奔。

舞台が2018年の設定なので、旦那事業の立ち上げ期が80年代末。

キャラ作りが、なんというか、トレンディドラマの女優そのもの

なんかW浅野時代の浅野温子が乗り移った感じだった。

彼女が居間のふちに腰かけて靴を履いて家を飛び出すところが2回、描写される。

つまり天丼なんだけど、

なんでだろ、ビデオその他の映像作品だと天丼って、うっとうしいだけなんだけど。

なんか、生身のキャストがやると重く感じるんだよな。

劇団 竹に所属

.

■大森華恵(サダコ)

フトシの後妻。

うつ病で自殺。

なんというか、いろいろと痛ましい。

(継子とはいえ)娘への配慮と、大人の知恵と、世間知と、いろんなものに押しつぶされて最後の選択として自殺、か。

この舞台で、壁に掛けられたロザリオは合計3回、床に落下する。

2回はサダコが床にたたきつける。この時はSEのみの描写。

そして1回はシュウタの祈りに呼応して、本当に落下する。

ここでも天丼(繰り返し)が重たい。

なんというか、堅物で悩み事に弱そうな人物像を的確に体現。

クレジットがないからフリーの役者さんか?

.

ところで、ストーリーに挿入される白装束ダンス

石川、辻村、森川と3人までは劇団正メンバーなんだけど、彼女だけがゲストにも関わらずダンスに参加。

ダンスシーンについては、べつに拘束期間とか難易度とか、そんなことは関係なく、竹林氏のメッセージにそった人選なのだろう。

.

佐々木光弘(ヒデフミ)

子供が十分な子供時代を生きられず、そのままムリヤリ大人になることを要求されたようなアンバランスな感じ。

わかる。

そして、いまでは自分も義父のようにシンカーが投げられることを義兄シュウタに示すため、最後キャッチボールを決別の儀式として実行する。

と、ここで舞台で実際にボールを投げるんだけど。

キャッチャーシュウタは後ろに下がって観客から見えなくなる。

おそらく板に座布団とか、そういうギミックボールを受けているはず。

.

ラムネさん「いえいえ~、あのシーンは本当にキャッチボールをしていますよ~」

俺「おいマジですかい?」

ラムネさん「本当に最初はキャッチボールの練習から始めました~」

俺「でも暴投とかしたら、危険じゃないですか?」

ラムネさん「ですから~、危険な場所には、あらかじめスタッフを座らせたりとか~」

うむ、配慮も危険対策もバッチリのもよう。

.

空飛ぶ猫☆魂に所属

みなさん、それぞれの所属先劇団の看板または主戦級の役者さんなのよね。

.

■森川結美子(ヤスコ

沖縄のユタの血を引く、占いもできるウェイトレス

なんというか、どの女優さんも年の頃もビジュアルも大差はない感じなのに、演技と役作りで、その、あれだ、いかにも浮気相手になりそうなフェロモ~ンなプリップリのツヤッツヤな感じに寄せてくるのがすごい。

ちなみに、ご本人に取材したところ、使われていた占いはネパール伝統の占星術(ピグラム暦、という独自の暦を使うそうだ)にタロットカードを組み合わせた架空のもの、とのこと。

.

■山川恭平ミツル

フトシとヤスコの子供(つまり隠し子)。

鉄道会社というカタい職業につき、シュウタ以下の兄弟とは別の、なんというか、まっすぐな人生を歩んできたことをうかがわせる人物造形。

朴訥。

観劇直後は「なんか印象が薄いなぁ」だったんだけど。

それも当然で。

俺も含めた観客は、彼の人物ではなく、彼を通して見せられるミツルヤスコの家庭の様子を見せられていたわけで。

キャラクター人形をでたらめに並べた狂った祭壇。

父フトシのハグ。

彼を通してフトシの別の人格と別の家庭を見せられていた。

この役者さんも、おそらく高能力者。ただ本人が嘆いたり動いたりしないだけで。

.

.

んー、こんな感じか。

ともかく、全体としては。

この劇団、劇団 竹、そして主催の竹林林重郎氏は、買いです。

次の公演にも注目して良いです。

自分もそうするし。

.

2017-11-24

男の子プリキュアになりたい事と、男の子プリキュアアニメに出す事は同じか

違うと思うんだよなあ。

作品作品としてのコンセプトがあって、それに視聴者側がどう思おうが軸はぶれちゃいけない気がするんだけどなあ。

男の子プリキュアになりたいという思いを抑圧してはいけないと思う。思うのは自由から

しかしそれを作品として完成されたアニメ投影させるのはいささか無理があるのでは、と思ってしまう。

正直わからんでもない。

男の子プリキュアアニメ本編で解禁されたとすると、男児自分プリキュアになれるのかもしれないと希望を持つからだ。

男児』はな。

これは幼い子供に向けたアニメから許された表現方法である

決して大きなお友達が「僕たちもプリキュアになれる可能性を秘めている」などと勘違いをしてはいけない。

あれはLGBT投影した多様性象徴ではない。子供ターゲットにした"映像作品"である

2017-11-21

アニオタなんだけどマンガも好きだと思われて困っている

マンガゲーム好きの人も感じたことは有るんだろうけど、メディアミックス先になりやすいからってアニメ好きな奴がマンガゲームも好きだと思わないで欲しい。

かにマンガも読んではいるんだけど、当然アニメと比べて読んで(見て?)いないから好きとは言いづらい。

さらにたちの悪いことに、俺の好きなマンガジャンル百合マンガからなおさら言いづらい。

からと言って読んでないと言うのは嘘になるし、話題を広げようとしている相手気持ちをむげにしたようで忍びない。

いっそ同じ映像作品でもある映画が好き?って聞いてくれたら、「余り見ないけど興味あるから教えて」みたいにこっちから話題を膨らませるのに。

映像作品の良し悪しの判断基準

ホンネTV最近話題になりました。銀魂、ねほぱほ等、奇抜な作品話題に上がることが多い気がします。

私の観測視野が狭いのかもしれませんが、映像作品の良し悪しの判断基準の一つに、抑圧された表現解放という部分が目立つように思いました。

スポンサー株主などの影響で報道に偏りを持たせたり、奇抜なことやほんの些細な表現までを抑圧されているのではないかと、おそらく多くの人が感じているのだと思います

話題に上がる番組を目にしながら、その抑圧された表現方法を大きく打開するような番組が求められているのだと感じました。

逆の観点から見ると、面白味や感動といったものを置き去りに今までにない表現方法視聴率を獲得しようという動きがうっすら見えている気がして、私個人としてはあまり好まない傾向にあります

報道番組では真実を映すことが求められますが、その他の番組一般的には見えない真実を追い、テレビ番組としての面白さやエンターテイメント性を失っているようにも感じてしまいました。

2017-11-19

anond:20171119141023

それを回避するには休日の前から予定を作っとかなきゃならない

もし予定が無ければとにかく何かをやらなきゃならない

1番良くないのは朝起きるまで何も考えて無かったのに

いきなり今日を充実した日にしよう有意義方法で過ごそうとすることだ

そんなこといきなり思いつけるわけないから悩んでるうちに時間が過ぎていく

その結果得るのは何もしなかった感覚一日を無駄にした感覚

思いついたことを自分の中にある反論意見を押しのけてとにかくやるのだ

見ようと思ってた映像作品はないか行きたかった土地や店は無いか

作ってみたかった料理はないか掃除したいところはなかったか

読もうと思ってた本やろうと思ってた趣味はなかったか

ハードルの低いものからどんどん進めて行け

2017-11-12

幻想芸術集団Les Miroirs公演『アルラウネの滴り -改訂版-』

ダス! イスト! デア! トロプフェン! デス! アルラウネ!

アイネ! クライネ! ナハト! フランケンシュタイン

イッヒ! リーベ! ナツィオナル! ソシアリスティッシェあわわわわわ! この辺で。

.

“幻想芸術集団 Les Miroirs(レ・ミロワール)” という豪快な源氏名を名乗っているが、つまりは都内の小劇団だ。

んーむ、どういうことなんだろ、また芝居を観に来てしまった。

これまでの人生で演劇なんて片手の指にあまるくらいしか行ったことないのに。

ひょんなことから、とある小劇団の芝居に行ったのが先月。

劇場でダバっと大量のフライヤー(チラシ)を渡されるので、眺めているうちに妙に気になって今回はこの劇団の演目『アルラウネの滴り -改訂版-』を観に行ってきた。

.

観劇後の印象がなかなか良くて、それで妙に語りたくなったので記録の意味でレビューを残しておくことにする。

当方、舞台観劇はズブの素人なので、マニアから見たら噴飯モノの印象がバンバン飛び出すことと思われるが、そこはヌルく見逃してほしい。

あと、上演も終わっていることだし、ネタバレ上等で書くので、そこは4649!

それでは、行ってみよー!

.

■全体として

先入観が無かったといえばウソになるわけで。

幻想芸術集団という大迎なプレフィックス

おフランス語の劇団名でミロワール(鏡たち)というのは、つまりキャスト達のことだろう。

豪奢な近世ヨーロッパ風衣装。

小洒落たサロンで撮った宣材写真

キレイどころの若い女性を中心に固めたキャスト

中央には男装の麗人

「これはきっと、『ベルばら』風にお嬢様たちがキラッキラにやりたいことだけをやりたおした豪華絢爛、欧州絵巻だろうな」と。

それで、「どれ、どれだけ背中とオシリが痒くなるか、いっちょ見てやろう」くらいの気持ちで足を運んだのだが。

.

これが。

開始10分で背筋を伸ばして、

脳を総動員して、

つまりは本気でストーリーを追いかけることになった。

.

近世ドイツを舞台にしたバリバリに骨太なサスペンススリラーになってる。

そりゃそうだよな。

単なるキラキラ少女漫画ワールドだけで、旗揚げから10年以上も劇団が存続できるワケないもんな。

幻想的な要素は “アルラウネ(マンドラゴラ)の美女を集めた娼館” というキー・ガジェット一点のみ。

あとは細部まできっちりと整合したダークなクライムストーリーで。

(このへん、『スリーピー・ホロウ』(ティム・バートン)に通じるものがあるな。

 あれも超現実はデュラハン首無し騎士)の一点だけで、あとはストレートな推理モノだった)

.

そして、今さらながら。

自分がなんで演劇を面白いと感じるか、分かった。

ミニチュアジオラマを見ているのと同じだ。

右から左から、見ても見ても、どこまで見ても情報量が尽きることがない。

これはフレームで切り取られた映画にはない楽しみであって。

.

この舞台にしても。

ブリンケン伯爵が実に俗物らしくロゼマリー嬢を相手に大笑しているときに、うしろでフローラ嫌悪感をまる出しにしていたり。

カスパルが客前で気取った口上を並べているときに、後ろでオリヴィアペトラクスクス笑っていたり。

ふとカスパルが来歴をほのめかすときに、バックでアルマアラベスクをキメていたり。

.

どこに視線を固定しても、漏れる情報がある。

これが脳にすごい負担がかかる。

決して不快ではない負担が。

これが自分的な芝居の楽しみだと、劇場を出るときに気がついた。

.

作劇について、もうちょっと書くと。

衣装がキラッキラなのは舞台が娼家だからであって、ここを誤解していた。

実際の登場人物はというと、全員が第三身分。

(脇役の伯爵、伯爵夫人、王様の3人をのぞく

それも、ドラマにしやすい貧民でもなければブルジョアでもなく、中間層知識人というのがニクい。

.

そしてデカダンス

スパイス程度の頽廃なんてもんじゃない。超頽廃。超デカダンス

なにせ純愛がまったく出てこない。

娼館。

仮面夫婦

父を求めて得られなかった少年は長じて若いツバメ(愛人)となる。

例外はアルマカスパル気持ちが通じるところ、それにヘタレ青年が主人公に想いを寄せるところだが、どちらも一方通行に近い。

.

さらに設定考証がすげぇ。

神聖ローマ帝国時代のバイエルンの片隅にある架空の歓楽街、というか売春窟を中心に時代と風俗をガチガチに作り込んである。

おそらく、俺の気が付かないところもガチガチだろう。

唯一、気になったのは

「あれ、ドイツ語圏ならネーデルランドじゃなくてニーダーランドじゃね?」

ってところくらいで、これも観客のアタマへの入りやすさを選択した結果だろう。

.

うん。正直に言うと、作り込みすぎじゃね? っていうところもあった。

具体的に言うと、ダイアログが文語中心で、若干だけど苦しい。

当方、語彙力にはそこそこ自信があるオッサンだが、それでも、

「じい(侍医)」とか、

「せんていこう(選帝侯)」とか、

会話をトレースして理解するのにアタマを総動員する必要があった。

かと言ってなぁ。

そこを「侍医」→「お付きの医者」とか、「選帝侯」→「偉大なる領主さま」とか言いかえるとテイストがどんどんボヤけるしなぁ。

時代のフレーバーとして、いたしかたなしか。

.

ほかにも上に書いた「若いツバメ」とか、娼館ではロウソクがタイムチャージに使われていたりとか。

ともかく文学的で含みのある表現を多用していて、ターゲット年齢が高いか、あるいはマニアックな層か、ともあれコレくらいのレベル普通なのかな?

.

あと、要求水準の高い批判をすると。

階級社会不条理に対する怒り” というのを冒頭に打ち出した割には、通底するというほど通底していない。

21世紀の今から見て付け足した感じ。

フレーム全体の仇役としてエーヴェルス先生を立てて、カール殿下の誅殺を5分のエピローグとしてサラっと流したので余計にそんな感じがする。

.

もう1つ細かいことを言うと、カスパルとエーヴェルス先生がクライマックスに対峙するまでハチあわせしないのは、苦しくないか?

それを言うのはヤボというものか。

.

ま、ともかく。

全体として、チケット代以上に大いに楽しみ、没入し、満足した。

見て損はなかった。

ほかの演目については保証しかねるけど、再演のときには是非とも足を運んでみてください。(繰り返すけど、俺は関係者じゃないよ)

.

以下は、キャストと演出について

※普段は「役者は顔じゃない」というのがポリシーなんだけど、ここまでビジュアルにこだわった劇団と演目に対しては、しゃーない、キャストビジュアルについても言及させてもらいます。あしからずぅ。

.

■男優3人

劇団と演目を全体として俯瞰すれば。

耽美で退廃的なテイスト

きらびやかな衣装と意匠。

おそらく女性中心の運営で女性中心の企画立案で女性中心のキャスティングをしている集団だと推察するけど。

.

自分にウソはつけない。正直に言う。

観劇後の印象は男優三人組が大部分かっさらって行った。

全員が客演。

おそらく、3人が3人とも、キャスティング担当者が選びに選んで一本釣りで連れてきたのだろう、と、思う。

.

 エーヴェルス先生の狂気、

 フランツの怯懦と勇気、

 ブリンケン伯爵の俗物さ。

.

多分それは、つまりこういうことだろう。

女性陣、主人公2トップをふくめ、大部分のキャラクターは何らかの葛藤や二面性を抱えていて、心理に微妙な綾があるのに対して、男性陣3人は完全にバイプレイヤーとしてストーリーの進行装置以上のキャラクターが割り振られていない。

あとはそれを渾身のパワーで演じれば良いだけで、結果としてものすごい強烈でシンプルな印象をこっちに叩きつけてくることになる。

これが観劇初心者の俺みたいな人種にはビンビン来るのよ。

ある意味三者三様にヨゴレで良い役をもらってるとも言えるわけで。

こればっかりは、しょうがない。

こういう観客もいるということで、ひとつ

.

■高山タツヤ(エーヴェルス先生)

いやしかし、悪役ってオイシイよな。

自分的には今回の演目でこの人がNo.1。

最初はシャーロック・ホームズ的な近代合理精神の尖兵として事件に切り込んでいくのかと思いきや。

途中からどんどんマッドサイエンティストの素顔が出てきて、終盤すべての黒幕という正体が明らかになって、最後はムスカ大佐みたいに天誅がくだる。

宣伝スチルでは “生に倦み疲れた貴族” みたいな立ち位置かなーと思っていたら、もっとパワフルだった。

理性的で狂人、策謀家で紳士、もうテンコ盛り。

唯一の難としては、演技とキャラクター作りが設定より若干、若く感じた。

そのせいでカスパルとの対比が弱い。

しかし、それにしても、実験体のときにカスパル13歳、エーヴェルス24歳。

最後に対峙した時点でカスパル31歳、エーヴェルス42歳か。

これまた描写の難しい年齢差を持ってきたな、とは思う。

.

■谷英樹(フランツ

普段は剣戟主体のアクション俳優さんらしい。もったいない(と言ったら失礼か)。

ねぇねぇ、性格俳優やりましょーよ。

できますって絶対。実際できてたし。

高い鼻筋、シュッとした輪郭ともあいまってヨーロッパダメダメ青年を完全に演じきっていた。

迷い、失敗し、バカにされ、それでもフローラへの思い一徹。

というか、この劇中、唯一の未熟者役で、これは配役としてよいポジション

.

■杉山洋介(ブリンケン伯爵)

たぶん、この人はただの色ボケ爺ぃじゃないよ。

宮廷の権謀術数

複雑な典礼プロトコルの知悉、

家門の切り盛り。

そういったシンドイ大事や雑事を乗り越えて、やっとこさトレッフェン通りで馴染みの嬢を片手に思いっきりハジけているところに腹上死。

涙を禁じえません。

そういう想像が働くところが、杉山氏のキャラクター作りのなせる技かと。

いや、たんなる家門だよりのアーパー伯爵っていう設定かもしれないけどさ。

ともかく、そんな感じがした。

.

■武川美聡(オリヴィア)・小川麻里奈(ペトラ

ストーリーも半ばを過ぎたところで、ハタと気がついた。

カスパルフローラが客から評価をもぎとってくるフォワードだとしたら、オリヴィアペトラ役のこの2人が失点を防ぐディフェンダーなのね」

アルラウネだけじゃない、葬儀の席のゴシップ婦人、伯爵家の侍女と、早着替えをしながら、縦横無尽に八面六臂。

よほどの高能力者じゃないと、こうはいかない。

逆に言えば。

ストーリースケールに比してジャスト10人という少数精鋭のセッションで。

もしもこの2人が「私たちモブよ、モブよ、モブなのよ~」と手を抜いたり段取りが悪かったりしたら?

それこそ目も当てられないほど悲惨なことになるのは想像できる。

.

この芝居を観た人がいたら聞きたいのだが。

ストーリー展開のつなぎが悪かったところがあったか?

会話のリズムと展開がギクシャクしたところがあったか?

状況の説明が足りないと感じたところがあったか?

少なくとも、俺にとっては無かった。

これ全部、彼女たちの仕事であって。

.

こうも言える。

「観客を40人と仮定して、80個の目玉とその批評眼の猛攻を、2時間近くの上演中、ゼロ失点でしのぎきった」と。

しかも、それだけじゃない。

「それじゃ、ここはカスパルを見ていよう」と視線を切ったままにしておくと、いつの間にか “弱気なオリヴィア” と “地味に辛辣なペトラ” がシャドーストライカーとしてヌッっと認知の前景に割り込んでくるから油断がならない。

専属キャストスポットを浴びて歌い踊る後ろで、 “舞台成立請負人” として劇団を渡り歩くって、ックーッ! シビれるっすねぇ(想像のしすぎか)。

特にオリヴィア役の武川さんはホームチーム無しのフリーランサー

次にどこで会えるかもわからないという、この西部劇カウボーイ感。

.

■マリコ(伯爵夫人クロリス)

政略結婚で異国に嫁ぎ、政治のあおりで幽閉状態。

夫に先立たれ、あとは家門を守る化石となりつつある中、若いツバメとともにふと訪れた春。

でも心の底では彼が自分を利用しているだけと気がついていて、寂しさがつのる人生の晩秋。

っていうメロドラマ的挿入話を、たった1人でゴリゴリ成立させてしまった。

オフショットを見たら、周囲に負けず劣らずの美人さんなのに、哀切よろめき婦人にサクッと変身するあたり、地味にスゴいよ、この人。

.

■中村ナツ子(ロゼマリー)

加東大介(『用心棒』)といい、中村梅雀(『八代将軍吉宗』)といい、馬鹿キャラってオイシイよな。

と、思いつつ、可愛い子チャンで馬鹿キャラってのは失敗例が山ほどあるワケで。

美人馬鹿キャラ、厳密に言うと “短慮と衝動、それに浅知恵で状況を悪化させるキャラ” っていうのは、全世界のホラーパニック映画ファンが怒りまくってることからも分かるとおり劇薬であって、書くのも演るのも本当に難しくて大変で。

フィクションで最近の成功例だと、『デスノート』の弥海砂とか。自分の中では『ウォーターシップダウンのうさぎたち』のネルシルタとか)

その中でも彼女ロゼマリーの配役と演技は大成功と言っていい。

シナリオ、人物造形、演技の巧みさ、3つが合体して、ストーリーを停滞どころかグイグイ展開させる存在として実に効いている。

アルラウネたちが、それぞれどこか華美な中にもダークさを感じさせる装いの中、ひとり明るい髪色でキャるるンッとしたバービー人形のような出で立ちも良い。

彼女を舞台で見るのは実はこれが初めてではなくて、かなりの美形なことは知っていたけど、作りようによっては、なんというか、 “こういう美人” にもなるのか、と今さら驚く。

(彼女の第一印象については、

https://anond.hatelabo.jp/20170925212923

 の中村ナツ子の項を参照のこと)

というあたりで。

最後に。

あー、業務連絡、業務連絡。中村さん、編集者やってみる気はありませんか? 原稿ライティングができてAdobe製品が使える最強のマルチ編集者になれますよ。その気になったら、いつでも当方に声をかけてください。

.

■麻生ウラ(アルマ

うー、うーうーうー。モゴモゴ、わかった、言う。

えー、強烈な声優声なのは、演出上の要請か、それともそれ以外の発声メソッドを持っていないのか。前者だと信じたい。

さて。

最古参のアルラウネ、そしてカスパルの右腕として気持ちを交わし、動き、嘆き、そして踊る。

ちょうどキャプテン・ハーロックにおけるミーメみたいな立ち位置

ただし彼女の場合は愛と忠誠心一方通行気味なのが哀しい。

キレイどころ揃いのキャストの中でもアタマ1つ抜けているビジュアルダンスを買われての登板か。

(「ビジュアル充実で演技とダンスが良いなら文句ねーだろ」という方は、この項の2行目を参照のこと)

休眠状態の彼女のポーズを見て、開場のときに舞台においてあったオブジェの意味がやっとわかった。

それにしても。

アイライン抜きでもアニメキャラ級の大きなお眼々。

とんでもなく整ったマスク

スレンダーで柔軟な身体は恐ろしく妖艶に動く。

世を忍ぶ仮の姿バンドヴォーカル兼ヨガ・インストラクターとのこと。

ドュフフフフ、オジサンに勤務先教えてくれないかなぁ。

(この6行、後でカット)

.

■乃々雅ゆう(フローラ

アイライナー(と、おそらくカラコン)を差し引いても深い情熱的な眼、意志の強そうな頬からおとがいライン

なんというか、豪華欧州絵巻を演るために生まれてきたような。

実際、ブルボン王朝の末席にいて、ベラスケスが肖像を描いてそうだ。

(なぜブルボン王朝(スペイン)かというと、黒髪だから)

その意味では、この劇団の申し子みたいな雰囲気。

立ち上げからのメンバーかと思った。

そのくらいピッタリの所属先を見つけたと言えるんじゃなかろうか。

宣材写真を見たときはもっと毒のある雰囲気で、「ふむ、このヒトが超々々毒婦をやったら面白そうだ」と思って劇場に行ったんだけど。

なんというか、キャラクターもご本人も想像より瑞々しい感じの人だった。

“運命と戦うヒロイン” という、もう本人の雰囲気そのままの役回りを手堅く好演。

娼館の女主人のときはもっと毒々しくても良かった気がする。

.

■朝霞ルイ(カスパル

どんなに声のトーンを落としても客席まで声が届いていたのは彼女だけだった。

ベテランの風格。

打ち棄てられた実験体児がどこでどうやって成長すれば、こんな艶やかでピカレスクトリックスターに育つのか、そこを見てみたかった気もするが、そこを書いたらタダでさえ2時間ちかくある上演時間がさらに伸びるので、いたしかたなし。

この俳優さん、眉頭にいい感じに険が出ていて、男装の麗人からリアル美丈夫への過渡期にある感じがする。

男役としては、これからが一番いい時期なんじゃなかろうか。

ダークヒーローカスパルを好演。

カスパルがどんな人物かというと。

ん。

待てよ……整理すると!

.

1)娼館の影のNo.1として女主人をウラからあやつり、朗々と艶やかな口上を述べるトリックスターで、

2)火災その他のカタストロフから巧みにサバイバルし、言葉巧みに未亡人の情夫におさまる冷徹ピカレスクで、

3)非人道的な実験の結果として対アルラウネ耐性を有する厨二病キャラで、

4)それでいて不幸な幼少期から、どこかはりつめた脆さを感じさせ、

 (それは例えて言うならば、ラインハルト・V・ローエングラム的な)

5)そして、こころ疲れた時には情を交わす女アルマが影に寄り添い。

.

なんてこったい! 男装女子の演りたいこと、全部入りじゃねーか!

どうなってるんだ朝霞さん! アナタの配役が一番オイシイよ!

旗揚げメンバー特権か!?

観劇前はフローラカスパルが互いのカウンターパートをつとめるセッティングかと思ったら、終わってみれば伯爵から先生からアルラウネ達からフローラから、もうもう全員が彼との関係性を軸に話が展開するという、まさにザ・主人公・オブ・ザ・主人公

しかし考えてみれば、そのぶん舞台上でも舞台裏でも負荷は並大抵では無かったはずで、本当にご苦労さまでした。

良かったっす。

.

■a-m.Lully

あの役がオイシイ、この役がオイシイ、と書いていて気が付いたが、

全者全様にオイシイ役ばかり。

調べたら当然のごとく、当て書き脚本だった。

この辺が座付き作家、というか作家が率いる劇団の最っ高のアドバンテージだよなぁ。

と、同時に。

「このストーリー、映像化してもイケるんじゃね?

 というか、ヨーロッパあたりに売り込んでもいいんじゃね?」

と思ったのだが。

脚本、キャスト、演出のケミストリー化学反応)による名演と脚本単体のポテンシャルの見分けがつくほど、俺は観劇に強いわけではないので、この印象は保留しておく。

.

大道具・セット

背景と大道具がすごい。なんてったって “何もない” んだから。

物理的に必要な長椅子が脇においてあるだけ。

これ、大英断だと思う。

.

メインの舞台となるのは近世ヨーロッパの娼館で。

自分がイメージできるのは『ジェヴォーダンの獣』(クリストフ・ガンズ)くらいだけど、あれを雰囲気だけでも匂わせるには1千万円あっても足りない。

その後の場面展開を考えたら、そこはバッサリ切り落として、そのかわり衣装と装飾品にガッツリリソース(金と時間と手間)をかける。

キャストこそが情景の担い手という戦略。これ大正解

少なくとも自分はそう思った。

.

で、板の上には何もない代わりに、ステージ背面全体を三分割して並んだ3つのセル(部屋)。

ライティング次第で中のキャストを浮かび上がらせて、複数のストーリーラインを同時に進行できる空間なんだけど、これが実に効いてる。

回想、視点の移動、娼館の部屋それぞれ。もう大活躍。

.

白眉はエーヴェルス先生が娼館に潜入するシーン。

ライティングを目まぐるしく切り替えて、それこそ『ミッションインポッシブル』か『オーシャンズ11』かっていう高速カットバックを実現している。

(いや実際、照明さんは胃に穴が空いたんじゃなかろうか?)

実を言うとアタマのスミでは「それをやりたいなら映画でやったら?」と思わないでも無かったけど、映像作品と舞台の良いとこ取りをした意図は買うし、実際、効果的だった。

.

と、同時に。

こうも思った。

「ああ、そういうことか。エイゼンシュテイン以降の変革は舞台にも及んで、自分はいま変革後の作品を見てるのね」と。

MTV以降、ライブコンサートに巨大モニターが導入されて各種フレーミングが可能になったように、舞台も律儀に単一フレーム(場の一致)なんて守ってる場合じゃないよね。

.

■最後に、気がついたこと、気になったことをまとめて

・会場の音響が悪すぎ!

 卓かアンプが、どこかでバチバチに歪んでる。

 せっかく古典派の交響曲ストイックなまでにかためた選曲が台無し。

 客席横では四六時中、空調がプシュープシュー鳴ってるし。

.

キャパ、狭すぎ!

 ねえねえ、次はもっと大きい小屋でやりましょーよ。

 大丈夫。大丈夫だって

 連日満員でエクストラシート用意するくらいなんだから。

 ぜったい大丈夫だって!(←無責任

.

・ハッキリとした開演ベルが欲しかったところ。

 カスパルがおもむろに登場してアルラウネのオブジェを撤去して暗転ってのは、演出としてどうかと思った

.

プログラムの誤植。

 コーヒー愛飲の習慣のところ、 “嫌遠” は “嫌厭” の間違い。 

.

・余談だけど、今回の上演『改訂版』の前の上演回をみんな『祈念』と呼んでいる。

 理由を調べようと思ったけど、まーいーか。

.

キャスティングの軽重に関係なく、みんな多かれ少なかれセリフが飛んだり、噛んだりしていた。

 最終日の最終回、疲労のピーク。

 ステージハイっていったって、限度があるわね。

 その中でもディフェンダー2人(武川、小川)は、自分が見る限り

 挙動とセリフに一切のミスがなかったことを記録しておく。

.

.

……んー、こんな感じか。

.

ともかく、まとめとして言うならば。

幻想芸術集団レ・ミロワールの『アルラウネの滴り -改訂版-』良かったっす。

次もタイミングが合えば観に行こうと思いつつ、このテキストを終わる。

2017-11-11

BS11ガンダム サンダーボルトってのやってるけど

初代の設定だけ拝借して好き勝手にやってる俺ガン妄想サンライズが本気で映像化したようなガンダムなんだけど、そもそも映像作品公式設定って記憶があるんだけど、

頭カチコチの初代信者的にはどうなんだよ

2017-11-07

小田急ショートショートシアター

催事用ページは会期終わったらソッコーでサヨナラされてたので上映プログラムを残しておくよ

マップはここにあった→ https://netatopi.jp/article/1086972.html

新宿店開店55周年特別企画 小田急ショートショートシアター

小田急百貨店が今だけ映画館に!

笑って、泣いて、元気になれるショートフィルムを上映!

観ると前向きになれたり、ほっとしたり。アジア最大級の国際短編映画祭ショートショート フィルムフェスティバル&アジアから、気分をちょっと変えたいときにぴったりの心動くフィルムを新宿店本館11階で上映。

いま注目のおしゃれなフードと一緒に、いつもと違う空間を楽しんで!

■小田急ショートショートシアター

11月1日(水)→6日(月)

●新宿店本館11階=催物場 午前10時→午後8時30分

※5日(日)は午後8時閉場

※上映スケジュールは予告なく変更する場合がございます。

協力:株式会社パシフィックボイス株式会社ビックカメラ、(C)円谷プロ

A)フロントシアター

B)HAL東京シアター

C)サイドシアター

D)タブレットシアター

E)光カウンターモニター

F)VRシアター

G)グッドミールズショップ

H)アンド・ザ・フリット

I)ドックポップコーン

ショートショート フィルムフェスティバル&アジア(SSFF&ASIA)とは

俳優の別所哲也氏が代表をつとめる米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭

グランプリ作品は、次年度のアカデミー賞短編部門のノミネート選考対象となる。

FRONT THEATER フロントシアター

(観覧無料/エリアA)

大きなスクリーンで多様なショートショートの世界に没入。

★世界最高峰のプログラムA(3作品・約45分)

米国アカデミー賞短編実写部門受賞作品を含む3作品をセレクト

『旅立つ前に(The Lottery)』

ニューヨーク映画祭2014(アメリカ)最優秀ドラマ作品

Shahir Daud/アメリカロマンス

アメリカ永住するための飛行機を待つ間、アウグストは彼の人生の中で最も後悔した三つのことを思い出す。

『アンディ(The Six Dollor Fifty Man)』

カンヌ映画祭2009(フランス)特別名誉賞

Mark Albiston & Louis Sutherland/ニュージーランド/ドラマ

いじめっ子たちに負けたくない、8歳の‘スーパーヒーロー’アンディ。 ある日校長先生に呼び出されてしまった時、自分自身と唯一のメアリーを守るため、アンディは現実の世界に立ち向かう。

リッチーとの一日(Curfew)』

第85回(2013)米国アカデミー賞短編実写部門受賞作品

Shawn Christensen/アメリカ/ドラマ

自殺を図ろうと浴槽に血まみれのリッチーに、長年疎遠になっていた妹から、娘を一時預かって欲しいと電話がかかってくる。

★世界最高峰のプログラムB(3作品・約45分)

クリーブランド国際映画祭受賞作品を含む3作品をセレクト

『彼氏のヒミツ(Appy Ever After)』

モンテカルロ映画祭2012(モナコ)観客賞

Rupert Le Poer Trench/オーストラリアコメディ

ケイトは彼のために特別なディナーを準備していた。しかし彼は仕事で帰宅できない。二人は電話で愛を確かめあうが…

アンチョビ(Anchovies)』

シンガポール短編映画賞2015(シンガポール)最優秀撮影賞・美術監督ノミネート

Zulkifli Salleh/シンガポールマレーシアコメディ

海の怪物の映画を観た少年は、それ以来海が怖くて仕方がない。不幸なことに、少年の家族は代々漁師で、家業を継がなければならない。

『またね(Bis Gleich)』

クリーブランド国際映画祭2015(アメリカ)審査員&観客賞

Benjamin Wolff/アメリカ/ドイツ/ドラマ

老いた二人の男女が、通りを挟んで向かい側に住んでいる。二人は時折窓ごしに目が合うが、一度も会って話をしたことはない。そんな二人の関係に、ある日変化が訪れる。

★世界のアニメーションプログラム

(9作品・約45分)

お子さまが楽しめる!大人もおもしろい!

『僕のかわいいクロコ(My Little Croco)』

Etienne Bagot-Caspar, Yohan Cohen, Francois Mancone, Maickel Pasta, Milian Topsy/フランスアニメーション

ミスタークロコの生活は「赤ちゃん」がやって来たことで一転。そんなクロコを周りは笑うが…

『やさしいハリネズミ(The Generous Little Hedgehog)』

Marjorie Caup/フランスアニメーション

小さなハリネズミが、森の中で見事なリンゴの実を見つける。ハリネズミは岩陰にリンゴを隠してゆっくり食べようとするが、そこに招かれざる客が現れる…。

ハムスターの大脱出(New Digs)』

Martin Sen/オーストラリアアニメーション

飼い主からの愛情を感じられないハムスターが、新しい環境を求めて、老朽化したケージから脱出することを決意する。

『羊が一匹、羊が二匹…(Counting Sheep)』

Frits Standaert/フランスベルギー/アニメーション

夜になかなか寝付けない少年が、父親から羊を数えろとアドバイスを受ける。少年は教えの通り羊を数えはじめるが…。

モンスターボックス(Monster box)』

Ludovic Gavillet, Lucas Hudson, Colin Jean-Saunier, Derya Kocaurlu/イタリア/アニメーション

モンスターと少女はとある花屋にやってきた。彼らが捜しているのは、モンスターの新しい家だった。

『スナイパーVSハト(Shoot)』

Rory Conway/アイルランド/アニメーション

あるビルの上層階で、プロの暗殺者が要人を狙撃するため、ピストルの照準を合わせている。そこに突然ハトが侵入し、暗殺者の行動をことごとく邪魔してくる。暗殺者はハトの妨害をかわし、任務を遂行できるだろうか?

『少女エラスティカ(A Girl Named Elastika)』

Guillaume Blanchet/カナダアニメーション

少女の名前はエラスティカ、彼女は縦横無尽に駆け回る。

『家を出るということ(Leaving Home)』

Joost Lieuwma/オランダ/アニメーション

いい年になったが、まだ両親と共に暮らす青年。「かわいい子には旅させよ」-父に説得された青年はついに家を出ていくことを決意した。でもそううまくはいかず…

プレゼント(The Present)』

Jacob Frey/ドイツ/アニメーション

ジェイクはいつもビデオゲームをして過ごしている。しかし母親がくれたあるプレゼントきっかけで、彼の人生は一変する。

ウルトラマンジードプログラム

(2作品・約45分)

ウルトラマンジード・ゼロにスクリーンで会える!

『第3話「サラリーマンゼロ」/第6話「僕が僕であること」』

ウルトラセブンの息子・ウルトラマンゼロ。若さゆえ己の力を過信する面もあったゼロだが、悪に堕ちたウルトラマンベリアルとの戦いを通して、心身ともに成長していく。地球にやってきたウルトラマンゼロは、宿敵・ベリアル遺伝子を受け継ぐ、ウルトラマンジード=朝倉リクと出会う。ゼロは地球人・伊賀栗レイトと一体化し、リクの行動を見守ろうとするのだが、サラリーマンのレイトは仕事に家庭に大忙し・・・!?

タイムスケジュール

11/1(水)

10:30~ 世界最高峰のプログラムA

11:30~ ウルトラマンジード

12:30~ 世界のアニメーション

13:30~ 世界最高峰のプログラムB

14:30~ 世界最高峰のプログラムA

15:30~ 世界最高峰のプログラムB

16:30~ 世界最高峰のプログラムA

17:30~ 世界最高峰のプログラムB

18:40~ 別所哲也氏 トークイベント

19:30~ 世界最高峰のプログラムA

11/2(木)→5(日)

10:30~ 世界最高峰のプログラムA

11:30~ ウルトラマンジード

12:30~ 世界のアニメーション

13:30~ 世界最高峰のプログラムB

14:30~ 世界最高峰のプログラムA

15:30~ 世界最高峰のプログラムB

16:30~ 世界最高峰のプログラムA

17:30~ 世界最高峰のプログラムB

18:30~ 世界最高峰のプログラムA

19:30~ 世界最高峰のプログラムB

※5日(日)は18時30分の回で終了。

11/6(月)

10:30~ 世界最高峰のプログラムA

11:30~ ウルトラマンジード

12:30~ 世界のアニメーション

13:30~ 世界最高峰のプログラムB

14:30~ 世界最高峰のプログラムA

15:30~ HAL東京 ノミネート作品

16:00~ HAL東京 表彰式

16:45~ 世界最高峰のプログラムB

17:45~ 世界最高峰のプログラムA

18:45~ 世界最高峰のプログラムB

19:45~ 世界最高峰のプログラムA

SIDE THEATER サイドシアター

(観覧無料/エリアC)

お仕事やお買い物の合間に、心に響く作品で気分をリセット

★大事なものに気づけるプログラム

(4作品・約45分)

大切な人や時間を思い出させてくれる作品。

『秘密の学校(THE SCARECROW GIRL)』

Cássio Pereira dos Santos/ブラジル/ドラマ

数十年前のブラジル。両親と弟のペドロと農村地帯に暮らす少女、ルジア。ペドロが学校に通うことになり、自分も一緒に行きたいと望むがルジアだが、父は許してくれない。そこでルジアは秘密の勉強を始める…。

『接着剤(Glue)』

Michal Lavi/カナダ/ドラマ

ある一つの「接着剤」が、トムとソフィー結婚生活を変える。

『小言(Jansoree - The Unbearable Heaviness of Mama's Nagging)』

Jung-yol Choi/韓国/ドラマ

息子は、母親の口から出る言葉ひとつひとつが、すべて説教のように感じていた。しかし実は…。空想と現実が同時に表現されているワンカット映画。

飛行機と僕の家族(Time Flies)』

Stephane Moukarzel/カナダ/ドラマ

1999年モントリオールパキスタン移民の家族は毎週末とある場所にお弁当を持って出かける。それは頭上を飛ぶ飛行機を見に行くため。しかし17歳の長男は、そんな家族が許せず、家を出ていくと宣言する。


ふるさとを思い出す こんな作品も

『くまもとで、まってる』

小山薫堂/熊本県/ドキュメンタリー

おとうさん、おかあさん、お元気ですか?ぼくは、とても忙しい毎日をおくっています。くまもとサプライズ大使になって、アッという間に1年が経ちました。くまもとには…、おとうさんとおかあさんを連れて行きたい場所がたくさんあります。でも、それと同じくらい…、ぼくは、くまもとの”ひと”に魅力を感じます。

ふるさとで、ずっと。~くまモンサプライズハピネス~(My hometown, forever…)』

小山薫堂/熊本県/ドキュメンタリー

前作 「くまもとで、まってる。」から4年。

現在も熊本県の営業部長として、県の内外でサプライズハピネスを届けて回っているくまモンが、当時の懐かしい人々の元を訪ねます。そこにはそれぞれの4年間と、大切なふるさとへの想いがありました。そしてくまモンが新たに仕掛けるサプライズが・・・

リフレッシュプログラム

(4作品・約45分)

気持ちをすっきりさせてくれる作品をセレクト

ロシアン・ルーレット(Russian Roulette)』

Ben Aston/イギリスコメディ

寂しい毎日を送るルーシーが、チャットルームで出会ったのは・・・ちょっとおバカ宇宙飛行士

『ホーム・スイム・ホーム(Le Grand Bain/Home Swim Home)』

Valérie Leroy/フランスコメディ

離婚して一人暮らしを始めた30歳の女性が、アパートの小さな部屋に引っ越してくる。かつて水泳に夢中だったことを思い出した彼女は、アパートの住民に向けて、プールもない自分の部屋で水泳教室をはじめる。

『文房具(Stationery)』

Lucy Wigmore/オーストラリアアクション

ベテラン女性社員が、古き良き時代の職場を懐かしんでいる。そんな彼女が新しい年下のボスにいびられる姿を見て、ベテランの同僚男性は彼女に手を差し伸べ、お近づきになろうと試みる。彼の独創性と、彼女の文房具だらけの引き出しは役に立つだろうか?

モーリス・レスモアとふしぎな空飛ぶ本(The Fantastic Books of Mr. Morris Lessmore)』

William Joyce & Brandon Oldenburg/アメリカアニメーション

本を愛する人々と、その期待に応える本たちのお話。“物語”の持つ癒しの力を感動的かつユーモアたっぷりに綴った寓話。サイレント映画テクニカラーミュージカル映画の融合が、様々なアニメーション技術によって表現されている。


ウルトラセブンウルトラQ

(各プログラム2作品・各約45分)

今だから観たいストーリーを厳選。

ウルトラセブン メトロン星人登場』

ウルトラセブン 第8話「狙われた街」/ウルトラマンマックス 第24話「狙われない街」

ウルトラセブン』(1967年)の社会に疑問を投げかけるかのような重厚なストーリーは、いまなお高い評価を得ているが、メトロン星人は、その一風変わった造形と侵略作戦で異彩を放っている。メトロン星人が登場したウルトラセブン第8話「狙われた街」の続編と言える作品があるのをご存知だろうか。同じく、実相寺昭雄監督が手掛けた『ウルトラマンマックス』(2005年)第24話「狙われない街」だ。人々が突然暴れだし意識を失う怪事件が頻発する理由とは・・・?

ウルトラセブン ガッツ星人登場』

ウルトラセブン 第39・40話「セブン暗殺計画(前編・後編)」

シリーズ初の360度VR特撮作品「ウルトラファイトVR」で繰り広げられる、ウルトラセブンウルトラマンゼロの親子と、ガッツ星人・イカルス星人のタッグマッチ!! かつてウルトラセブンと激闘を繰り広げた侵略宇宙人たちのなかでも強敵として知られるのが、いかなる戦いにも負けたことのない無敵のガッツ星人だ。その能力を調べ上げたガッツ星人は、セブン捕獲に成功し、公開処刑すると人類に通告する・・・!

『総天然色 ウルトラQ

第15話「カネゴンの繭」/第28話「あけてくれ!」

1966年に放送された『ウルトラQ』。宇宙における地球と自然界のバランスが崩れた時に発生する数々の怪現象を描いた本作は、日本全土に空前の怪獣ブームを巻き起こした。放送当時モノクロだった映像をカラーライズした『総天然色 ウルトラQ』(2011年)は、昭和の日本の風景を色濃く映している。下北沢を舞台に怪獣カネゴンになってしまった少年の事件を描いた第15話「カネゴンの繭」。第28話「あけてくれ!」では、小田急ロマンスカーが空を走る・・・!

タイムスケジュール

11/1(水)→4(土)・6(月)

10:15~ 大事なものに気づけるプログラム

11:05~ くまもとサプライズフィルム***『くまもとで、まってる。』

11:25~ リフレッシュプログラム

12:15~ くまもとサプライズフィルム***『ふるさとで、ずっと。』

12:40~ ウルトラセブンセブン暗殺計画(前編・後編)」

13:35~ 大事なものに気づけるプログラム

14:25~ くまもとサプライズフィルム***『くまもとで、まってる。』

14:45~ リフレッシュプログラム

15:35~ くまもとサプライズフィルム***『ふるさとで、ずっと。』

16:00~ ウルトラQ

16:55~ 大事なものに気づけるプログラム

17:45~ リフレッシュプログラム

18:35~ ウルトラセブン「狙われた街」「狙われない街」

19:25~ 大事なものに気づけるプログラム

11/5(日)

10:15~ 大事なものに気づけるプログラム

11:05~ リフレッシュプログラム

11:55~ ウルトラセブンセブン暗殺計画(前編・後編)」

12:50~ 大事なものに気づけるプログラム

13:40~ くまもとサプライズフィルム***『くまもとで、まってる。』

14:00~ リフレッシュプログラム

15:00~ ウルトラセブンウルトラマンゼロ握手撮影会

15:45~ ウルトラQ

17:00~ ウルトラセブンウルトラマンゼロ握手撮影会

17:45~ ウルトラセブン「狙われた街」「狙われない街」

18:35~ 大事なものに気づけるプログラム

19:25~ くまもとサプライズフィルム***『ふるさとで、ずっと。』


HAL TOKYO THEATER HAL東京シアター

(観覧無料/エリアB)

学生による映像コンテンツ 次世代の才能を発見しよう!


★HAL東京 ノミネート作品5本を上映!

(5作品・約30分)

IT・デジタルコンテンツクリエイターをめざす若者たちが学ぶ、新宿を代表する専門学校「HAL東京」。

学生たちが手掛けたCG映像作品の中から5本の秀作を上映します。

『FUSION』

少年の眼前では乳牛が宙に浮いている。キャトルミューティレーションだ。抵抗虚しく吸い込まれる少年。少年に気付かないUFOは少年を挟んだまま農場を飛び立つ。足の生えたUFOは宇宙を進んでいく・・・。

『litter』

人間の知らないところでゴミが生きている世界。人間の都合で捨てられ、掃除され。彼らは何を考え何をする?

『MATE』

世界の何処かのお洒落な一室。チェスと将棋、二つのゲームの駒たちが意志をもつ不思議な空間で、彼らが踏み出した「1歩」の大切さを伝える物語。「MATE」は、主人公の「ポーン」が、自分の世界を変えようと努力する物語です。

『WATCH YOUR STEP』

青年は宝石を探し、洞窟に足を踏み入れた。探索の末に一際大きく輝く宝石を見つけ、嬉々としてつるはしを振り下ろす。しかし彼の足元にいたのは・・・表情豊かなキャラクターが繰り広げる、心温まるドタバタコメディー。

『猫侍』

時は、天下泰平の江戸時代。風の向くままに旅をする素浪猫は、ふとしたことからお調子者の村猫と知り合い、行く先々で騒動に巻き込まれていくが、凄腕の剣術と勇気で悪党を倒していくのであった。

TABLET THEATER タブレットシアター

(観覧無料/エリアD)

すべてのプログラムを自由にタブレットを使ってご覧いただけます。

※VRシアターを除く

カウンターモニター

(観覧無料/エリアE)

カウンター上で超ショートショートプログラムを上映。

『駐車場、男と女(Lost and Found)』

Sam Washington/イギリス/ドラマ

駐車場で自分の車を見失ってしまった女性。ようやく見つけるも、怪しい男が何やら近づいてきて・・・

同窓会パーティー(Twisted)』

Stuart Bowen/オーストラリアコメディ

同窓会はいつだって妙なもの。不器用なタイプの人間にとってはなおさらだ。

不器用に憧れた“可愛いあの子”にアピールするため、男2人が熾烈なバルーンアート・バトルを繰り広げる。

置き手紙(With best regards)』

Bernhard Wengerオーストリアコメディ

カフェの女性店員が、常連のかっこいいお客さんに声をかけろと同僚からそそのかされている。同僚が思いついたアイディアは、彼の車にかすり傷をつけて、電話番号を書いたメモを窓に挟むという大胆なものだった。

『決死のカーチェイス(The Chase)』

Philippe Gamer/フランスコメディ

四人のちょっとワルな美女たちが、何十台ものパトカーヘリコプターを振り切って高速道路を爆走している。警察の必死の追跡も、彼女たちにとってはまるで楽しいゲームなのだ。

『ロード(Road)』

Jane Eakin/オーストラリア/ドラマ

交通事故の被害者と目撃者のやりとりを通して明かされる、事故の真相。

フライデーナイト・タイツ!(Friday Night Tights!)』

Joonki Park/アメリカアニメーション

金曜日の夜、ザックの誘いに渋い顔をするジョンギ。しかも理由すら説明しないジョンギにおこったザックは一人で出かけてしまう。

『60秒で彼女を射止める方法(How to get a girl in 60 seconds)』

Johannes Peter/ドイツ/ドラマ

女心を射止めるには、勇気とひたむきさが大切である。しかし時には思い通りにいかず、予想外の展開が待っていることもある。

『励ましのメッセージ(Peptalk)』

Andrea ostberg/スウェーデンコメディ

携帯で激励の長いメッセージを送る女性の話。

VR THEATER VRシアター

(有料/エリアF)

ウルトラマンゼロVR」などの人気コンテンツで、バーチャルリアリティーの迫力を体感!

★1回 各600円

★ POD1 『ウルトラマンゼロVR』(6分42秒)

オフィスビルでの会議中、突如宇宙怪獣エレキングが出現する。

命からがら非常口の扉を開けると、そこでは巨大怪獣ウルトラマンゼロのバトルが繰り広げられていた・・・!

★ POD2 『ウルトラファイトVR』(6分)

ウルトラセブンウルトラマンゼロとの親子と、ガッツ星人・イカルス星人との荒野での大乱闘が始まった!360度泥まみれ「ウルトラファイト」は見応え十分!

★ POD3 『攻殻機動隊 VIRTUAL REALITY DIVER』(15分46秒)

科学技術が急速な発展を遂げた2029年、日本。

脳神経をあらゆる情報ネットワークに直接接続できる“電脳化技術”や義手・義足のように体の一部をアンドロイド化する"義体化技術"が普及する世界で、日本政府に一通の爆破予告が届く。その対応は内務省直属の独立部隊「公安9課」、通称「攻殻機動隊」に一任された。

★ POD4 『進撃の巨人展 presents 360°体感シアター“哮”』(5分13秒)

巨人がすべてを支配する世界。巨人の餌と化した人類は高さ50メートルの巨大な壁を築き、壁外への自由と引き換えに侵略を防いで いた。 そんなある日、トロスト区の扉が破壊され穴が空いてしまった。兵団の一員となり、ミカサやアルミン達と立体機動装置を使いこなし、扉の穴を塞ぐトロスト区奪還作戦を敢行せよ。

FOOD&DRINK

(エリアG・H・I)

映画を観ながら楽しめる話題のフィンガーフードをチョイス♪

おいしさもビジュアルも話題のフォトジェニックな自然派フードがお出迎え!

お得なフードチケットをご利用ください。

※現金または各種クレジットカードでのお支払いもできます。

「グッ Permalink | 記事への反応(0) | 20:27

2017-10-26

読まず嫌いの僕が、小説もっと読みたいと思った理由

これまで小説を読むのはかったるいと思ってきた。

なぜなら、文字を読みとって、意味理解して、情景を思い浮かべて…労力と時間がかかる。その作品がすでに映画化れいるのなら、小説などわざわざ読まなくとも映画を鑑賞すれば済む話だと思っていた。文字映像に変換しなくても、すでに映像になっていて、2時間も座っていれば始めから終わりまで内容を理解することができるからだ。それに比べて小説は、読み始めて1時間もすると目や首や肩が疲れてくる。しかも数十ページしか進んでいなくて、結局読み切るのに何日もかかってしまう。だから小説ほとんど読んだことがなかった。

しかし、最近まとまった時間ができて、たまたま小説を読む機会があって気づいた。小説には小説の良さがあると。それは、思考感覚言語化する能力が養われるということだ。

ここで小池一夫氏のツイートを紹介したい。〝人間言葉思考する。だから、年を重ねたアイドルを見て「劣化」とか、精神が弱った人を「メンヘラ」だとか、一線から外れた人を「オワコン」などという言葉が頭に浮かんだら、自分思考は汚い言葉に毒されている、負けていると思った方がいい。劣化しているのは自分。(小池一夫)〟これは思考の質は、語彙の質や量によって左右されるということだろう。

また、自分の感じた感覚他者に正確に理解してほしい時、やはり語彙や言語表現重要になってくる。例えば「ヤバい」という言葉で様々な感覚表現する人がいるが、それだけでは「かわいい」のか「かっこいい」のか正確には伝わらない。さらに「かわいい」でも「愛くるしい」のか「可憐」か、微妙感覚が異なる。貧弱な語彙力では、自分感覚を正確に伝えることはできないのだ。

言語能力は、思考力や表現力につながり、ひいては、他者との理解、そしてより良い人間関係の構築に繋がる。言語能力は、映像作品では決して養うことができない。これからもっともっと小説を読もうと思った。

2017-10-23

マジレスする

1.春画わいせつではない、とされている

まあ一点だけだし、日本美術西洋への影響っていうまじめな展示ってことで「わいせつではない!」ってことになってるんだろうけど(中略)。

芸術性が高くて展示することに価値があれば猥褻であってもOK」とか、そういうことになってんの?

法的な意味で”わいせつ物”だった場合、『子どもに』見せる云々ではなく、人に見せることそのもの違法となる。刑法175条案件だ。

[刑法 第百七十五条]

わいせつ文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科する。

電気通信送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とする。

この条文に該当する。条文そのものはともかくとして、大人相手限定して売るのも違法になるもの(例:裏ビデオ)が存在することは多くの人が知っている。だが、この法律が何を目的にしているのかは案外と知られていない。

刑法のこの条文が保護しているのは、性的な物を見たくない人の権利……ではない。よって、「国立施設わいせつものを見せるな! 不快だ!」のような訴えは法律上権利裏付けあってのものではない。

では何を保護しているか、というと。判例上は”最低限の性道徳である。(この解釈については流石に時代錯誤を指摘する声は複数あるし、筆者もおかしいと思うが前提として現時点ではそうなっている)

わいせつ図画の判例では比較的有名な(高校公民教科書にも載っているかもしれない)チャタレー事件で「社会の平均ではなく、あくまで最低限」という解釈が出され、、四畳半襖の下張事件で「その時代に合わせた性道徳」を基準にすることになった。

春画はこの条文には該当しない。仮に該当しているのならば仮に未成年に見せていなくとも当該春画を展示している主催者逮捕されるし、過去に開催された春画展も開催自体違法ということになったはずだ(が、そうはならなかった)

なお、この条文には「18禁などの表示」について定めた部分は無い。18禁などの表示の法的根拠都道府県の定める『青少年健全な育成に関する条例』にある(後述)。

1-2.『わいせつな図画』の基準

今の日本で、『わいせつな図画』の明確な基準は”性器をはっきりと描写しているか”これだけである

法律上明記されているわけではないが、事実上そのようになっている。

これに関しても過去には(主に写真集絡みで)争いがあった。具体的には以下のような流れだ。

警察「アンダーヘアが見えたらアウト」→写真家「じゃあパイパンならOKですね」

警察性器が完全に露出していたらアウト。なお、アンダーヘアも性器の一部とする」 →写真家「じゃあパンツはかせます。アレ、少し透けてるような気もしますけど、着てるからセーフですよね」

警察「じゃあアンダーヘアはOKだが性器のものが見えたらアウト」 →写真家ヘアヌードOKですね」 →警察「一応セーフにしておくか」

ということで、現在では成人を撮影した物については性器のものは写さない、もしくはモザイクなどの修正があればセーフということになっている。(児童ポルノは別である

からAVエロ漫画では性器にはモザイクをかけなければならないとなっているし、

逆に性器が写っていないヘアヌード写真集わいせつな図画には該当しない(から書店普通に販売されている。18禁ゾーンの先であることが基本であるとは思うが。)

保護するものあくまで『最低限の性道徳であるから絵であってもアウトであり、だからこそエロマンガエロゲでもモザイク必要になっているが、十分に抽象化されていればセーフである

初期のドラゴンボール悟空チンコを一応描いているが、それが理由わいせつ図画に該当することは価値観の大転換でも起こらない限りは無い。

余談だが、上で例に挙げたドラゴンボール場合ブルマの股間部には特段、何かを描いてはいなかったはずである

女性の股間部に何も描かない”というのはR-18ではない男性向けちょいエロではしばしば採用される手法である

BLではその辺どうなっているのかは知らない(筆者が男性であるため)が、謎の光などを描いて男の股間に何も描かなければ、BLでもR-18指定は免れ得るはずだ。

これは無論、”性器リアルに描いているものは全てわいせつ図画であり、刑法175条違反から作成販売自体違法”ということを意味しない。

当たり前の話だが、医学書は実写で性器掲載してもわいせつ図画にはならない。

芸術性が高くて展示することに価値があれば猥褻であってもOK」とか、そういうことになってんの?

まり元増田のこの文は微妙に違う。”芸術”と”性欲”を厳密に線引きすることは困難であり、悪徳の栄え事件最高裁判決でも

文学性や芸術性が性的刺激を緩和することはあり得るが、文学性や芸術性がある文書(・図画)が同時にわいせつ性を持つことはあり得る(意訳)」としている。

1-3.「わいせつな図画」を巡る具体例

Q1:エロ同人は?

A1:性器無修正で描いたらわいせつ図画になりますが、コミケット準備会警察とほぼ同様の基準に従って修正させています無修正修正が甘いと見本誌を提出したとき販売停止になるはずです。

Q2:普通アダルトビデオは?

A2:性器修正しておく必要があります

Q3:裏ビデオは?

A3:作成販売したら違法です。だからこそ裏なんです。

Q4:無修正性器違法でない国からの、インターネットを介した配信は?

Q4:サーバー所在国の法律で取り締まるのが原則だとは思いますが、正直なところ何ともいえません。

Q5:ろくでなし子さんは?

A5:3Dプリンターデータはセーフで『でこまん』はアウトなんでしたっけ? 増田はでこまんを見たことが無いのではっきりとしたことは言えないのですが、女性器がある程度はっきり見えているのがアウトだったんでしょうねえ。

Q6:ダビデ像など、古典芸術は?

A6:流石にアレは性道徳に触れないという扱いなのでしょう。

2.”見たくない権利

だれか頓珍漢な人が「国立施設わいせつものを見せるな! 不快だ!」とかって騒がねーかなあ。 議論の糸口としては面白いと思うけど。

実は法律上、見たくない権利保護する規定ほとんど存在しない。というと「公然わいせつ罪は?!」と思うかもしれないが、実は違う。

[刑法 第百七十四条]

公然わいせつ行為をした者は、六月以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

公然わいせつ罪と言われてまず思いつく犯罪露出狂青姦だろう。『どの範囲から罪とするか』についてのボーダーラインについては議論があるだろうが、それ以外に議論はない……と思うかもしれない。

だが実は、公然わいせつ罪が保護しているのも、上述したわいせつ頒布と同じく、最低限の性道徳である

から公然わいせつ罪になる行為露出狂青姦だけではない。『乱交パーティー参加者不特定多数相手募集した』『ストリップ劇場性器が見えた』『キャンプ場でAV撮影をした』などが取り締まられた事例がある。

今の時代にそれらをわざわざ取り締まって「最低限の性道徳の維持」につながるのだろうか。私は真剣に疑問に思う。

もっとも、公然わいせつ罪が保護するものを『見たくない権利』にすることは別の問題があるが、今回は省略する。

3."18禁”の法的根拠18禁基準を定めているのは誰か

学芸員さんは付近にいたんだけど、もし「いかにも中高生」な感じの人が来たら注意するのかとか、微妙な感じの人がきたら身分証明書提示をもとめるのかとか、ちょっと思ったけど、そんな感じの来場者もおらず、あえて聞いてみる勇気もなかったので、そのまま帰ってきたけど。

でも、あれ、なんとなく前の人についていくように見てったら「警告」見落としてみちゃいそうだったけど。

今思えば、子供連れが何組がいたんだから、ちゃんと避けられたか、みとけばよかったかな。

あ、そうなればさすがに学芸員が注意するか。

元増田も含め、ある程度エロいもの18禁として売られていることも99%の人が知っている。

だが、18禁として販売することの法的根拠や、18禁指定をしているのが誰かというのはまず知られていない。

結論から言うと、18禁表示をしているのは出版社自身、もしくは自主規制団体である

1.で書いたわいせつ文書図画頒布罪をよくよく見てもらえば分かるのだが、わいせつ文書・図画(や、児童ポルノに関する罪)を問われるのは製造者や所持者だけではない。法律上は、(たとえ大人相手であっても)販売した者も罪に問われる場合がある。

が、店員にとってみたら『わいせつっぽい物を販売したらある日突然逮捕されるかもしれない』は恐怖である

そのような販売店の恐怖が『それっぽいものは全部売らない』になるのは商業的にも文化的にもマイナスなので、

ビデオ映像関係の年齢表示や、成年向けコミックマークはそのような販売店の声に対し、『自主規制団体が、刑法および児童ポルノ法違反していないことを確認したと責任を負います』という意味がある。

からこそ、過去に何度か『AV女優が実は18歳未満だった』という事件があったが、そのAVを置いていたツタヤ店員経営者が全て逮捕されるわけではないし、

以前薄消しが流行ってビデ倫関係者逮捕されたことがあるが、問題になったビデ倫作品を扱っていた販売店の関係者逮捕されていない。

逆に言うと、そういう団体を通していない、いわゆる裏ビデオを分かっていて売ったら店員逮捕される可能性もあるはずだ。

そして「18歳未満には販売できません」で書店アマゾンで売っている商品はどのような法的根拠年齢制限をかけた上で売っているか。実はその法的根拠は国の法律ではなく条例にある。

[東京都青少年の健全な育成に関する条例]

(表示図書類の販売等の制限)

第九条の二 図書類の発行を業とする者(以下「図書類発行業者」という。)は、図書類の発行、販売若しくは貸付けを業とする者により構成する団体倫理綱領等により自主規制を行うもの(以下「自主規制団体」という。)又は自らが、次の各号に掲げる基準に照らし、それぞれ当該各号に定める内容に該当すると認める図書類に、青少年が閲覧し、又は観覧することが適当でない旨の表示をするように努めなければならない。

この手の条例がほぼ全ての都道府県にある。まどろっこしいが、要は『一定倫理基準に該当する物は、青少年に閲覧・販売できないように努力せねばならない。(そして、成人に販売する分には問題ない)』ということである

"18禁"などに関する(映像作品ゲームではR-15も一応は存在する)法令上のもっと重要な(もしかしたら唯一の)根拠はこの条文だ。

この条文があるからリアルでもネットでも、18禁作品を売る際には専用のゾーンを設けなければならない。その区分が雑だという話(特にネットにおいて)はノーコメント

4.でも増田も納得できない春画判断

Q:春画わいせつなんですか?

A:春画わいせつではないし、(性器が見えていなければ)ヌードわいせつではないけど、春画とヌードを同時に掲載したら取り締まりの対象になるらしいよ。意味わかんない(マジで)。

https://anond.hatelabo.jp/20171022175706

2017-10-12

[] 2017 台湾旅行記 第二部分

anond:20171012190019






2


2日目 午前


南国 台北10月でも朝からクソ暑い

ホテルの朝食の後、午前のおやつの蛋餅を食い、猫の村 猴硐→九份に向かうことにした。

今日台湾鉄道、台鐵に乗る。


まず地下鉄での行き先は台北車站(セントラルステーション)だ。

着いたら、駅周辺を散策する事にした。


台北車站周辺は綺麗で近代的だった。

すぐ近くに市場があり、その中ではここでも屋台的なものがあった。

台北では其処彼処で料理をして、其処彼処で誰かが何かを食っている。

日本より食品衛生に関する公の決まりが緩いんだろう。



市場を出ると小雨が降って来たので、近くにあった美術館に入ることにした。

美術館はひんやりして心地いい。

照明を落とした展示室では、赤と青の幻想的な浜辺で艶めかしく肌をさすり合う男2人と、それを覗く小太りな水兵の映像作品が放映されていて、よくわからないけど南国を感じた。

勝手な印象だけど、中華圏の現代アートは男の性を描いたものが多い気がする。

美術館をでたら、むしろ雨は強くなっていたが、3分もしないうちに止んで、強い日差しが古式ゆかしい建築様式美術館を照らしてきた。

きっと今日もまだまだ暑くなるんだろう。




2日目 午後


台北車站に戻り、台鐵で猫の村として名高い猴硐に向かう。

この途上でも旅の目的の一つがあった。

台鐵弁当だ。

台湾鉄道には日本統治時代から伝統駅弁があるそうで、これは蚵仔煎と並んで是非食べなくてはいけないものだった。


どこで売っているのかわからず、改札を通ると、改札のすぐ脇に売店があり、そのまえの待合所で、老若男女が弁当ガツガツ食っていた。

台北にいる人間は本当に隙あらば食う。

きっと、現地人も食うために生きているし、旅行者もここに何かしら食いにきているに違いない。


排骨スペアリブ弁当イチオシのようだったが、暑さにやられたのか、少し重い気がして、なんだかわからない別の弁当を頼んだ。


でてきたのは、角煮弁当だった。

台鐵弁当は温かい状態で供される。

温かく、蕩けるように柔らかい角煮を口に含んだ瞬間、思わずうまい」と呟いた。

台北の食い物は、不味いものこそなく、むしろ多分ずっと食べても嫌になる事は無いだろうと思うくらいには美味いが、「びっくりするほど」とまではいかなかった。

しかし、別に飯屋でも屋台でもなんでもない、駅の待合所で、遂に美味くてびっくりするもの出会った。



台鐵を乗り継ぎやがて猴硐に着くと、ホームには猫ならぬ、猫耳のついた麦わら帽子を被ったお嬢さんがいた。

ここに来る人は、自らも猫になって来るらしい。


改札を出たらさぞかし猫だらけなのだろうと思ったら、改札を潜る前にすでに1匹、窓際で寝息を立てている。

一枚写真に収めて改札を通ると、其処彼処に猫が。

観光客にすっかり慣れているのか、どいつもこいつも写真を取られようが撫でられようがどこふく風。南国は猫も呑気なもんだ。


カフェに入って一息つく事にした。

大きなテーブルアイスコーヒーを飲んでいると、4人客が入ってきて、マスターが「席をかわってくれないか?」

いいよ、と窓際席に行くと、椅子の上に寝息を立てた白猫が。

猫村にきて最も至近距離で猫をフレームに収めることができた。


と、少しすると、不意に便意をもよおしてきた。「やっぱエリーさんの言った通りだったかな?」とも思ったが、一昨日の飛行機から寝不足気味ではあったし、正直台北の食に関しては衛生的に完璧といったものは少なかったので、何が原因か特定が難しい。

そんなに深刻な不調でもなかったので、トイレを借りて用を足し、「もっとまずくなったらその時は台北に引き返そう」位で、旅程を続ける事にした。



お土産の猫型パイナップルケーキを買うため、また筆談メモを描いていると、ブレスレットが何処かに行ってしまった事に気付いた。

頻繁にカバンに手を突っ込んでいるうちに外れてしまったのだろう。

少し探したが見つからない。

そうこうしているうちに雨が降ってきたこともあって、諦めて駅舎に向かう事にした。

高いものではないから良いんだけど、少し残念だ。

エリーさんの忠告を思い出す。

「山の天気は変わりやすい!」


猫型パイナップルケーキを売っているお土産屋さんのおばさんは日本語が堪能で、結果としてメモ無駄だった。

やはり日本から、これを目当てに来る人間は多いらしい。

目当ての品も手に入ったので、駅前散策していると、「ブーーーーン」という音。

ふと見ると、お姉さんがなんとドローン飛ばしていた。

こんな辺境で最新テクノロジーを見るとは。

猫の写真を撮りきにて、実に珍しいものカメラに収めることができた。



まだ日は高い。エリーさんのオススメに従って、猴硐から遠く無い、十分の瀑布を見る事にした。

十分駅に着いたは良いが、急に決めて下調べがないので、滝までの行き方が分からない。

とりあえず人並みに従って歩くと、沢山の人がいろんな国の言葉で天燈を空に飛ばしていた。

十分は、色々な願いが書かれた天燈が宙を舞う事でも有名な村だ。


天燈の翔ぶ界隈を過ぎれば、川沿いの通りに出た。

さあどうしよう。

見ればタクシーが止まってるじゃないか

これに乗れば確実だ。

メモに滝の絵と「十分瀑布」と書いて、運転手のオッチャンに見せる。

すると、呆れたような顔で「歩いた方が早いよ」

そうなのか。

ワンメーターでも乗せて、良い加減な値段でもふっかけりゃ稼げるだろうに、正直というか商売っ気が無いというか。

でもよくよく考えれば、そんな客を乗せるより、ここから直接九份台北に行く客を待った方が良いのかもしれない。

オッチャンが指差す方向にしばらく歩くと、「十分瀑布公園」に到達した。


渓谷にかかる吊り橋を2つ渡ると、遂に大瀑布が見えてきた。

滝の飛沫と折から降ってきた小雨であたりはビショビショ。

傘をさしてカメラを構える訳にもいかないが、幸い雨ガッパを持ってきていた。

用意周到。エリーさん、そんなに迂闊な男でも無いんだぜ。

飛沫と小雨に濡れながら、十分の瀑布をカメラに収めることが出来た。

さあ九份だ。




2日目 夕方


十分から九份最寄り駅の瑞芳に向かう車内、向かいに座っていた女性2人の親子連れ、娘さんの方が騒ぎ出した。

言葉を聞くと韓国からきたようで、どうもこの列車が瑞芳に留まるかどうかがどうしても気になるらしい。

手元にスマホがあるので調べれば一発なのだが、なぜか地図アプリなどを見ていて要領をえない。

遂にそば若い女の子2人連れに聞き出した。


のだが、声をかけられた方も言葉がわからない。

英語でお互い話そうとするも伝わらない。

かねた同乗の韓国人らしき2人連れの兄ちゃんが割り込んだ。

同郷の旅行者の手助けで、お姉さんの心配は無くなったらしい。

お姉さんが先程の女の子に聞いた。「あなたは何処から来たの?」「I'm chainese.」大陸の人だろうか?

台湾の同じ列車に、韓国人と中国人が乗っている。

「ここに日本人もいますよ」シャイ日本人らしく、心の中だけで言った。




2日目 夜


瑞芳に着く頃にはすっかり日も落ちて、九份観光には絶好の時間帯だ。

から九份老街へは迷わない様にタクシーでいくと決めていた。

駅前で張っていた兄ちゃんに「九份」伝えると、すぐに車を紹介してくれる。

タクシーのオッチャンに行き先を伝えると、出発進行。

オッチャンは曲がりくねった山道めっちゃ飛ばす。

しばらくすると九份老街に到着した。

中国語発音ダメ英語中学生レベル日本だって怪しい。

ならいっそ全部言ってしまえ。

サンキューありがとう、謝謝。」



台湾は人気の観光地だから日本人が沢山いると思ったら、これが意外と会わないもので、むしろ白人の方がよく見かける位だったが、ここ九份ではちょっと歩くとすぐ日本語が聞こえる。

一番日本人を見かけたかも知れない。


急な階段を登り、幻想的な風景カメラに収めた。

しかし、良い加減、歩き通しで疲れてきて、少し具合も悪くなってきた。

脱水症状かな。

九份ではお茶でも飲もうかと思っていたのだが、人ですごいし、都合よく茶藝館も見つからない。

写真も撮ったし、もう切り上げようか。


ふと茶器の店が目に入ったので入ってみると、幸運な事に、茶藝館が併設だった。

茶藝館では店員さんがお茶の淹れ方を流暢な日本語で説明してくれる。

きっと日本観光客もよく来るのだろう。

赤く光る街を見下ろして、ゆっくり金萱茶を飲んでいると、果たして大学生か若手社会人と思しき兄ちゃん3人連れが、賑やかにやって来て、日本語で高山烏龍茶お茶菓子を頼んでいた。


諦めかけていた目的が果たせたので、会計の際に店員さんに伝えようと思い、「旅行目的の一つが九份お茶を飲む事だったんです。」と言ったが、さすがに日本語で複雑な言葉は伝わらないようだった。

説明日本語が余りに流暢だったので油断したが、あれは決まり文句なのかも知れない。

からシンプル一言だけで言い直した。

「最高だ。」

「謝謝!」



>>3日目



2017-10-11

映画版 AKIRA 感想

AKIRAを二時間にまとめるため真っ先に削ったのがストーリーらしい

AKIRAが描くのはストーリーではなくその一つの世界そして世界観

その結果不要意味付けによって童話化せず写実的な一つの現実としてのAKIRAが完成した

AKIRAにあるのは現実としての凄みであり

言葉にして語るまでもない真実なのだ  

現実に対して意味を与えるのはいつも我々だ

から私たちはAKIRから童話以上の意味を見出す

世界意味を与えるのは私なのだ

AKIRAは物語じゃない世界なんだ

から私はそこに一つの評価を与えることができない

ただ、凄いとしか言いようがない

映像作品の一つの完成形と言っても過言じゃないだろう

2017-10-10

AVを約200本見た感想

二次元にも飽き、童貞を拗らせた勢いで、ふと今まで見る気もしなかったAVとやらを見始めてみた。

SFの世界では「SFを語るなら最低1000冊読め」というし、AVも取り敢えず100本程度見てみるかということで気付いたら200本ほど見ていたので、気付いたことを纏めてみたい。

観点エロゲ業界との比較になってしまう点は御容赦願いたい。

発売本数が異常に多い

DMMの発売日カレンダー http://www.dmm.co.jp/mono/dvd/-/calendar/ を見て欲しい。10月の一ヶ月ではなく、10日間分でこの数である

エロゲのように月末金曜日に集中したりせず毎週まとまった数が出ている。これだけ出るということはそれだけ儲かるということなのだろう。

特典付きの限定版が存在する

やはりエロゲ同様、AV業界コピー対策で特典を付ける時代なのかと思ったのも束の間、特典付きがあるのはほんの極一部の作品に留まる。

しかエロゲとは違い、特典付きであっても価格は特典無しと同額である

特典として付くのは直履き(ということになっている)下着とその着用チェキ生写真などが多く、いずれも外付けによる添付となる。下着はどう見ても3つセット1000円みたいなエロくもなければ高級感もないもので、やはり特典に金を掛けられない背景が伺える。

価格が安い

収録時間約120~140分程度で価格は2500~3000円程度。10本買っても3万円で足りてしまう。

エロゲでは登場キャラが増えるとそのコストが価格に反映されるわけだが、AVでは登場する女優が増えても価格は変わらない。つまり女優一人あたりのギャラを下げている(=企画女優)という事実に何とも言えない闇を感じる。

トールケース内には円盤のみ

広告の1枚でもあるのかと思ったが大半には何も無い。メーカーによって葉書広告が入っているぐらいで、小物に拘るオタク向け商品との違いを感じさせる。

主流はDVD

映像作品にも関わらず未だにリリースの中心はDVDで、BDはヒットが狙える大物女優向け、となるようだ。BDのプレス代はDVDの数倍以上と聞くので、AV業界といえどもそうそう手は出せないらしい(このためBD-Rを利用したBD版をリリースするメーカー存在する)。

HD画質に慣れてしまうと、DVDの映像は非常に汚いとしかいいようが無いが、HD版を見たければネット配信版を見ろと言うことになるらしい。なるほど道理である

リセールバリューが異常に高い

発売日当日に売価の半額ならまだマシ、1/4以下に買取値が下がることもままあるエロゲ業界の常識と違い、発売から一ヶ月経過しても60~70%買取を謳う中古屋が幾つか存在する。

これを利用すれば1枚1000円程度で最新作を次々と流し見ていくことが可能なので、何かの課題や統計でAVを200本見たい時には便利だと思われる。

DMM動画配信版は罠

既に廃盤となった作品でも見られるのは良いが、DMMの配信は全てDRM付きで専用プレーヤかブラウザ再生になる。モバイル環境では専用アプリだが、やはり評判がよくない。

まともなプレーヤの開発力がない会社は下手なDRMを付けるのは止めて頂きたい。

総集編(ベスト版)は罠

タイトルに「4時間」とか入っているアレ。一見、お得そうに見えるが実態は旧作からの寄せ集め再編集であり、一定のポリシーで集めたといっても重要なのは量より質なのだ

間違っても手を出してはいけない。

ジャンル分けを信じてはならない

発売される全てのサンプルをチェックするのは不可能なため、どうしてもジャンル分けに頼らざるを得ない。が、各通販サイトジャンル分けは恐らく人力であり、ジャンルけが正しい保証は何処にもない。

パケ裏の写真は信じてはならない

パケ裏に掲載されるサンプル画像には二種類ある。動画からの切り出し画像と、カメラで撮影したサンプル用画像の二種だ。前者の場合なら同じシーンが本編に存在するはずだが、無い場合がある。またシーン自体は有っても、汁を後から書き足したというケースもあった。切り出し画像のままでは見えないので致し方ないとはいえ、世が世なら捏造と叩かれてもおかしくない。

モザイクの下を信じてはならない

いわゆる汁系作品の場合、どうやら「偽汁」を使っているのではないか?という疑念が持たれることが多いようだ。これに対する製作者側の回答は、スタジオに定点カメラを設置し早回しした映像を「本物証明」として本編末尾に追加というものだった。モザイクの生んだ弊害と言える。

発売延期はある

さすがにエロゲのように半年単位で飛ぶことはなく、精々一ヶ月か二ヶ月程度である。逆に、一部メーカーは発売日一週間前に入荷してそのまま販売されることから発売日に関しては割とルーズ業界らしい。

SODはやはり格が違う

業界大御所みたいな適当なイメージで、どうせ万人向けの無難で面白味の無いものを出してるのだろうと勝手に思っていたが、むしろメーカーにはできない、金の掛かる企画ものを積極的に手がけているように見える。特にスタジオセットに関しては、雰囲気作りを含めて他社とは一線を画すものが有る。コストダウンを図るなら真っ先に削られる箇所であるだけに、ここに金を掛けられるのは大きい。

大抵の若手女優制服が似合う

年の頃でいうと25、6あたりだろうか。コスプレ感はあるが、JK制服を着れば大概それらしく見える。対して男優はどういうわけか、オッサンが無理して学生服着てるとしか見えなくて見苦しい。若手の男優であっても、全く似合わない。これが三次元限界らしい。

熟女イメージよりも上

熟女イコール30代だけど見た目は殆ど20代」という二次元感覚とのギャップが最も大きく、白髪が交じり始めた年代女優も当然のようにいる。熟女ジャンルはまだ私には早かったようだ。

スレンダー巨乳はいない

いわゆる巨乳を売りにした女優の場合、その重さを支える相応の身体もまた必要なのは自明の理と言える。現実は非情である

女優演技力経験値による

若手もしくは新人に近い女優の台詞はほぼ棒読みなのに対し、年齢が上がるか出演数が多い女優はきちんと演技としての声が出ている。嬌声を上げる演技はみんな上手いのにね。

大抵の女優は飲めない

プロ中のプロなのだからてっきり、誰もが普通に飲めるものだと思っていたがAVにおける演出を鑑みる普通は飲まないらしい。これは二次元弊害だろう。

高度に発達した性交餅つきと見分けが付かない

熟練クラスと思われる女優の場合、アクロバティックな体位を取りながらも腰の動きから声を上げるタイミングカメラの回り込みを意識した視線まで男優と完全に息を合わせており、奈良は中谷堂の高速餅つきを思わせる。

男優の刺青が目に付く

目に付くというと語弊があるが、10本見て3~4本に一人はいる感覚だ。もちろん、桜吹雪のような刺青では無く、鎖だかシダ植物だかのような小さいものを足や腕に入れているだけだが、イメージ問題で余り良い印象は無い。できれば隠して貰えないものか。

見慣れた男優が出てくる

男優の名前とかは全く知らないが「またこの人出てる…」になった男優が2人できた。そのうちの1人は何処かの尊師を思わせる容貌で、特定ジャンル作品には引っ張りだこのようだがあまりインパクトが強すぎて日常生活で特定されないか他人事ながら気になる。

男優はそれなりに手を抜いてる

(設定上)言葉ではオラついてる男優でも、激しいプレイの場合は途中明らかに力を抜いたり休めたりしていて、当たり前だが女優を労っていることが伺える。

実写であっても映画のようにCGや特殊効果による激しい刺激に慣れすぎた目には物足りなさを覚えてしまうわけだが、これは実に恐ろしいことだ。

男優は手入れしている

気付きたくも無かったが気付いてしまったので一応。いわゆる素人の汁男優と違い、本職は下の毛を短めか無いぐらいにまできちんと手入れしているようだ。

登場するマッサージシェアおかし

あのマッサージ器、世界で一番、本来の用途で使われない製品だと思われる。

タイトルが長い

先ほどの発売予定リストを見ても分かるようにラノベ並に長い作品が多い。状況や台詞、シチュエーションをそのまま入れている為だが、もう少し考えて欲しい。「胸糞注意 中学卒業後そのまま土建屋に就職して現在同棲中のギャル彼女をネットビジネスとやらで成功して超絶金持ちブリーになった奥村君に圧倒的な経済力の差を見せつけられカネの力でクドかれてねとられてしまった時の話です 夏樹まりな」とか「彼女にフラれた僕を不憫に思った母ちゃんとコンドームをする約束でセックス!無反応だった母ちゃんがコンドームをこっそり外して生ハメしたら痙攣して何度も絶頂「すぐ良い娘が見つかるわよ」から「誰にも渡すもんですか」に態度が豹変し腰振り騎乗位が止まらない 推川ゆうり」とかはタイトルではなく完全に文章だ。

タイトルを信じてはいけない

そんな長いタイトルも決して真に受けてはいけない。シチュエーションに関する内容なら未だしも、プレイ内容に関する文言は注意を要する。具体例を挙げると「エロ痴女ナースは口内射精がお好き」という作品シリーズナースというシチュエーションは正しいが後者の口内射精自体は皆無(全て舌上射精)という有様だった(有名な地雷らしい)。その他、体位を示す語がタイトルに入っている場合も同様に注意を要する(全てがその体位であるわけは無く、酷い場合は途中5分だけだったりする)。

特定ジャンルについて

ジャンルについて。AV業界も「右向け右」というやつなのか、売れたシリーズがある場合は各社同様なものを出す傾向らしくだいたいのジャンルで似たような作品が出ているようだ。

姪っ子

エロゲ業界でいうところの近親もの的なジャンルのようだが、エロゲでは滅多に見かけない姪っ子という辺りがAVらしい。やはり男優の年齢(「お兄ちゃん」とは言い難い)によるのか、DVD購入層の主流が50代と言われる正に姪がいそうな年代なせいなのかは定かでは無いが、興味深い。

疑似炉理

上記の姪っ子ものともやや被るが、スレンダー女優を起用してローティーンに見せかけたジャンル。ジャケ画像を見ると物凄く幼く見えてお巡りさんを呼びそうになるが心配ご無用静止画特有トリックです。髪型衣装メイクを駆使しても、やはり顔つきというものは特徴があり、表情や角度でやはり大人に見える。身長140cm台の女優を起用して体格差による演出も見られるが、やはり疑似としか言いようが無い。ちなみにこの手の作品に出る女優はだいたい目星が付くらしく、名義を変えていても熟練の変態紳士に聞けば成人女優であることが容易に確認できるようだ(尚、某団体が某報告書で低身長の成人女優による演出を批判していたようだが一体何が問題なのか全く謎である)。

ジャケ画像で用いられるトリック(?)として、オイルを塗りたくるのはなかなか上手いと感心した。肌の質感がオイルによって誤魔化されるので、何となく若々しく見えるようだ。

AVデビュー

各社が毎月、いや毎週、AVデビューを冠するAVを出すって大丈夫かこの国はと思っても無いことを口にしそうになるシリーズ。さすがに一度デビューした女優が他社で名義を変えて再デビューということは無さそうだが、女優一人一人にあれこれ売り文句や設定を考えて売り出すのだからまあ大変そうである

尚、枕詞に付く「元看護婦」「元声優」「元コスプレイヤー」「元地方局女子アナ」についてはいずれも設定で、事実確認できる例は殆ど無いらしい。「元芸能人」「元国民的アイドル」については(定義によるが)事実らしいが。

素人

素人新人AV女優の違いとは何か?と問われたなら、作品に対する姿勢であると私は答えるだろう。

素人に求められるのは女優に無い文字通りの素人感であり、新人AV女優に求められるのは擦れてない新鮮さなのだ(AV女優になる時点で擦り切れているのはさておく)。声の出し方一つとってもやはり女優女優素人素人なのだと教えてくれるジャンル

コスプレもの

増田激怒した。必ず、かの邪智暴虐の監督を除かなければならぬと決意した。増田には情事がわからぬ。増田童貞である。マスを掻き、右手の友と遊んで暮して来た。けれどもコスプレに対しては、人一倍に敏感であった。

AVのコスプレものと言えば「コスプレなのに何で脱がすんだ」「は?今時脱がすコスプレものなんてねーよ」というやり取りが昨今の定番らしい。幾つかのシリーズ物を見る限り、最後まで脱がさないものと最後に脱がしてしまうもの、それぞれ確認したためどちらの主張も正しいと言える。

王道(?)のコスプレイヤーもの(序盤に適当な撮影会風シーンが入る系統)の他に、最近ではオタサー姫もの(テンプレみたいなオタク風男優がコスプレさせる系統)が台頭しているらしく、やはり各社似たようなものだ。

しかし、敢えて言いたい。

AV女優コスプレであるならまあいい。が、コスプレイヤーという設定でコスプレされるのには妙な腹立たしさをつい覚えてしまう。ウィッグ被って服を着てカラコン入れたらコスプレだろ?という考えが透けて見える。否、断じて否。コスプレ特有の、キャラに似せようと盛ったメイク無しに何がコスプレか。どんなに似合って可愛く見えても、一般女性的なメイクのせいで台無しであるのが非常に勿体ない。是非とも制作陣には、コスプレメイクあってのコスプレであることを理解してほしい。

原作コラボ

これはDMMでのジャンル名だが、要は二次元同人誌漫画のAV実写化ものを指す。たまにサークル宣伝してたなあという記憶はあったが予想外に多く、原作不足というやつなのか二次元からの流入を期待しているのかいまいち狙いが読みづらい。試しに見た限り、やはり「メディアの違いを理解せよ」案件と思われる。

露出もの

山林や海岸といった「まあ不可能では無いな」ものから、明らかなスタジオを利用したもの、さらにどう見ても本物の店舗を利用しているとしか思えないものまで多彩だが手間が掛かるためか少数派ジャンル

どうやって撮影しているのか全く分からず以前、増田で聞いた(https://anond.hatelabo.jp/20170506185119作品もこれに当たる。

もう書いてしまうと「爆乳J-CUPロリっ娘こにたんとイク ガチさすらい露出ゲリラ紀行 小西みか」 http://www.dmm.co.jp/digital/videoa/-/detail/=/cid=ktkp00025/ のことだった。

サンプル動画冒頭に出てくる場所池袋のここ https://goo.gl/maps/yR1t8cB6cLM2 であることを特定し、ラーメン屋の実在も確認できるがどうやって撮影したのかがやはり疑問だ。

AVはIVとは異なり、AVにはAVの、IVにはIVの良さがある

IVについて。当初IVはエロの無いAVみたいなものだと思ってしまっていた。200本は見ていないが、20本ほど見たことで大凡を理解できたと思う。

最も大きな違いは完全主観男性の登場は皆無かあるとしても手ぐらい)、モザイクは徹底して無し、の二つだろう。特に前者は大きく、傍観者としての立場になるAVとは完全に異なる。AVにも主観ものは存在するが、その性質上、下半身等がカメラに写ってしまうため違和感がある。後者については、僅かでも透ける可能性があれば必ずモザイクをかけるAVとはやはり対照的で、ギリギリでも見えなければ良いんだろうと全力で主張している。

IVの良さはモデル身体を文字通り舐め回すようなカメラワーク女性的な魅力を映す点で、逆にAVの良さはやはり情事を中心として成立している点だろう。

しかしIVもまた奥が深く、IVという呼び名は極めて大きな括りであることを痛感した。研究途上だが、IVは大きく3つに分類されるように思われる。

着エロ

男性(の性器)が登場しないAV、が適切な表現と思われる。乳首普通に見え、女優グラビアモデル等の20代後半から30代?ぐらいだろうか。大人玩具も当然のように登場するし、疑似性交的なシーンもある。

グラビアアイドル

(数年の鯖読みを考慮しても)ハイティーンに見え得る女優だが乳首は徹底的に隠す。これでもかという程に隠す。ここまで隠されると何故かそれが物凄く価値のあるものに思えてくるから巧妙な心理戦と言える。着エロのような直接的な表現はなく、運動と称したシーンが中心。バランスボールバナナ若しくはアイス等の棒状物体舐め、水着、謎の液体マッサージ、と何かの教科書にでも載っているのかという程に構成表現も似通っており、女優自身の魅力を引き出せないと苦しい。

笑顔なんて、笑うなんて、誰でも出来る」と言ったアイドルがいたが、特にこのジャンルでは笑顔が本当に重要だということを教えてくれる。撮影者との信頼関係が醸成されていないのか明らかに緊張して固まっていたり、笑えてはいてもあからさまな作り笑いで擦れた感が出ていたりすると途端に見るのが辛くなる。

それだけに、一定以上の可愛さと自然笑顔の上手さがあると非常によいわけだが、やはりと言うべきか何故かというべきか、普通以上に可愛いと思われる子ほど早々に引退する傾向があるようだ。

ジュニアアイドル子役タレント

恐らく一番誤解を受けているだろうジャンル子役として売り出す中で作成されるようだがイメージを損なうようなシーンは全く無いようだ。

推測になるが、グラビアアイドル年齢詐称を駆使することでジュニアアイドルと称し、本来重なるべきでは無い二つのジャンル境界を曖昧にして暴利を貪ろうとした一部業者が諸悪の根源のように思われる。

過去の作品を調べると、ある時期から年齢を入れたタイトルが途絶えていることが伺え、自滅というか正に策士策に溺れる状態だったのではないか。

終わりに

いかがでしたか

お勧め作品は気が向いたら書きます。

2017-10-05

DVDBlu-rayニコニコ視聴権付きで売ってほしい

ニコニコ動画にアップされていた某ライブ映像を見て、衝撃と感動を与えられて、DVDを購入した。

ニコニコには全編がアップされているわけではないから、もちろん最初DVD映像が新鮮で何度も見まくったが、それから改めてニコニコで見たら、DVD購入前とは違った気持ちコメントを読むことができて、ますますしかった。まずなにより、みんなといっしょに盛り上がることができるのがうれしい。コメント自分が気付かないような映像の注目ポイントを教えてくれることもある。背景や豆知識が得られたりもする。

ニコニココメントが苦手な人もいるのは知ってるけど、わたしのようなコメントフリークも多いはず。いまやテレビも実況コメントきじゃないと、ずいぶん視聴体験を損ねた気になってしまう。みんなのコメントがどんなに価値を生み出していることか。

わたしにとって、オンラインでなくDVDBlu-rayローカルに視聴するメリットは、画質の良さだけ。ディスクの入れ替えは極めて前時代的だと感じるし、モノにはこだわらないので、永久視聴が保証されるならディスクよりもデータで購入したい。なによりローカル視聴はコメントがないのが非常にもったいない

そこで、最近元気がなくて心配している、愛すべきニコニコ提案したいのが、DVDBlu-rayへのニコニコ視聴権の付与映像作品をまるまる全編ニコニコ動画で視聴できるようにして、その視聴用コードDVDBlu-rayに添付するのだ。ニコニコにアップされたコメント付きの映像DVDBlu-rayの購入のプロモーションとしても優れているので、一部を無料で公開するのもよいと思う。

コメント不要の人にはメリットはないかもしれないが、かといってデメリットもない。むしろコメントオフで視聴すれば、ディスク媒体から脱却できるメリットだけを享受できる。映像業界は、ディスク媒体リッピング違法だと主張するなら、視聴者をその誘惑に駆られさせないような仕組みを作らなければならない。

ニコニコには既にアニメ映画の有料動画はあるが、それらはあくまニコニコ内で映像作品を見ようとしたときに見つかるものニコニコにとっては、通常のDVDBlue-rayニコニコ視聴権コードを添付してもらうことで、新たな層にニコニコの魅力を知ってもらうプロモーションにもなるのではないか映像作品側としても、映像に新たな価値を追加する手段として手軽で有力だと思う。

少なくともわたしは、ニコニコ視聴権付きなら、今回購入したDVD(5000円弱)で言えばプラス2000円くらいの価値を感じるし、心を打たれた弱みにつけ込まれたとすれば、プラス5000円でも購入するだろう。前時代的なディスクを避けてきたこれまでのわたしの購買行動も、「ニコニコ視聴権にディスクがおまけで付いてくる」と思えば、ずいぶん違ってくる。

コメントおまえら、最高だ!

2017-10-04

目覚まし用アニメが見つからない

目覚ましに「しゃべりもの音源をよくつかうんだけど良い音源がなかなか見つからない

単にラジオだと中身がなさすぎてつらい

お笑いだとうるさい

できれば映像作品の方が所々間があってせわしく無くて良い

萌えアニメだと女声が耳に刺さる

声低めの男が多く出演して、しゃべりベースで、間とかが丁寧な作品を探してるがなかなか無い

唯一満足してるのが「アカギ」くらいだな

いいの思いついたら教えてくんろ

2017-09-27

https://anond.hatelabo.jp/20170927050208

結局のところ「もともと当たるかどうか分からないもの映像作品など)」に「確実なリターンをもとめるパトロン製作委員会)」が金を出すというのが問題の核心なので、企業としては、作品が予想を超えて当たったとしても実はそんなに嬉しくないんだろうね。「確実なリターン」ではないから。

製作委員会の内情(的なもの

製作委員会が、悪の枢軸呼ばわりされて盛り上がっている。

とある作品製作委員会に身を置いていたことがあるので、思い出を書く。


■カネのための集まりである

製作委員会というのは「製作」をする人たちの集まりであって「制作」をする人の集まりではない。

私も最初ここの違いが全く分からなかったが、中に入ってようやく理解した。

まり、「その作品を作るためにお金を出した人たちの集まり」であって

原作者監督声優脚本家が集まっているところではないのである

(このへんがネット上では未だにけっこう誤解されている気がする。)

から製作委員会の集まりで最も重要なのはカネの話だ。

これは良いとか悪いとかいう話ではなく、カネのために集まった組織なのだから当然の話である


■どんな人がいるのか/どんなことを考えているのか

会議に出席するのは、出資社(出版社とか、TV局とか、広告代理店とか、製作費を出す会社から送られてくる、各担当者だ。

いろんな会社から、いろんな人が出て来て、異業種交流会みたいで、けっこう面白い

そして、ここがポイントだと思うのだけど、この会議に出席してくるのは、必ずしも映像業界に詳しい人間ばかりではない。

彼ら(そして私もそうだったが)のミッションは2つ。

1.出資金以上のリターンを持ち帰ってくること

2.本業へ良い影響があるように、動き回ること

1つ目は分かりやすいと思う。株買って儲けようとするのと同じだ。投資だ。

でも、それ以上に、各社担当者にとって大切なのは、2つ目なのである


■なんだかんだ、本業の方が大事

例えば、広告代理店

彼らが委員会出資するのは、「その作品広告仕事が欲しいから」 以外には無い。

仮にその作品映画だったら、映画TVCMだけで何億円という発注を獲得できるのである

それ以外にも、新聞雑誌交通広告ウェブ広告・・・いくらでも仕事は降ってくる。

例えば、出版社

出版社が参加している場合は、原作出版であることがほとんどである

彼らが委員会出資するのは、「原作バカみたいに売れまくる事」を期待すること以外に無い。

そのための宣伝費と思えば、映像化する際の出資なんて大したことは無い

(今は違うかも・・・本売れないか・・・

映像作品商業的に成功すれば1つ目の目的は達成される。

だが、そんなのはバクである

そもそも作品性なんてものは、監督制作側の担当領域なので、製作委員会担当社員からすれば、自分たちでどうにかできるわけでもない。

みんな最初から1つ目なんてアテにはしちゃいない。

から、 2つ目の目的=自社の利益になりそうなこと の達成ばかりに力を入れ始める。


■どんどん仲が悪くなる

各社が2つ目の目的を達成しようとすると、どうしてもバラバラな動きになる。

それぞれ目指すところ(=自社の利益)が違うからだ。当たり前だけど。

2社だけなら良いが、委員会はたいてい5社6社は当たり前。

ということで、担当者仕事は「複数社間の利害調整」がメインになる というカラクリである



個人的な思い出

自分経験からすると、他社の担当者ケンカしていたかケンカ仲裁をしていた思い出しかない。

何がめんどいって、「みんな業界が違う」 ので、企業文化どころか、業界文化が違う。

「こんなこと当たり前だろ」が各社バラバラなので、話がとにかく合わない。

それが一番面倒だった。

まず共通言語を作るところから始めるのが正しいんだろうけど、正直そんな時間はないので

結果的ケンカ仲裁 の最短ルート選択されるのだ。

当方はどちらかというとウェブとかなんやらの会社だったので、

出版社広告代理店TV局(この3つは大抵どの作品にもいると思う)の人たちの文化がとにかく古すぎて、いっつもイライラしていた思い出がある。いわゆるギョーカイ人側の人たちですね。

会社の人と話せば5秒で終わる話が、なんやかんやで1か月かかるなんてザラである

ただ、いろいろな業界のお作法などが垣間見れたのは面白かったと言えば面白かった。

普通会社にいながら、ギョーカイ人と触れ合える経験なんてあまり無いし。

スキルとしては、複数社間の利害調整能力というものが身についたと思う。大抵のケンカ仲裁できるようになった。

当然のことながら、映像に関する知識あんまり身についていない。

自分は下っ端だったし、作品成功するかなんてのは比較的どうでもよくて、目の前の仕事をこなすのに精いっぱいだったのが正直なところ。

からネット製作委員会方式諸悪の根源扱いされるのも無理はないな、とは思う。

でも、本当に映像を作ってる人たち(監督とか)は、こうした状況を理解した上で、うまく利用してやろうという人もたまにいて、そういう人はどんどん有名になっていった。

今は全く違う仕事をしているので、最近どうなっているのかも知らないけど、

ケモノなんとか の騒動があったので、思い出して書いてみました。

ケモノなんとか は見てません)

~~~

こんな糞記事コメントしてくれた方、ありがとうございます

>だけど「複雑な力学が働いてるからたつきが善というわけでは無いぞ」と言いたいのかな、と思った。

悪ではないと思いますが善でもないだろうな、とは思います

もちろんたくさんの人に愛される作品を作った人という点では善だと思いますが、組織の中でどう見られるかは別の話なのですよね。悲しいか・・・

>「いわゆるギョーカイ人側の人たち」の考え方が古いのは何が原因なんだろう?

個人的には「プライド」ではないかと思います

やはり比較的、伝統的な手法を重視しますよね。これは別に製作委員会がどうこう、という話ではないと思いますが。

過去成功体験人間というのは縛られてしまものなのだな、ということです。

立場も分かるので、ボロクソに叩くほどのことでもないと思っています。うまく操作してあげればそれでよいのです。ある意味わかりやすい人たちです。

>カワンゴ(ドワンゴ)の調整力に期待するしかないなあ

まさに、ですね。普通こうした問題は事前に根回しがされるので、可視化されることは少ないと思うのですが、このパターンは珍しいですよね(だから騒がれているのだと思いますが)

ただ、その手前で十分に調整がなされたかどうかは分かりませんが、監督ツイート説明不足過ぎるがゆえに事態悪化させただけで、窮状を訴えるには良い手段ではなかった、と感じています

いずれにせよ、調整がうまい人がいるかいないか は委員会運営には重要な要素ですね。

>これを敷衍すると、出版利権カドカワ同人とか一枚絵とかウチ通さずに出してんじゃねーぞ、全部抜かせろって話?

そのへんは作品によって契約内容が違うので、外からはなんとも言えないところかと・・・

ただ、この業界頭悪い人しかいないので(汗)、契約なんてあってないようなものでして・・・今どうなのかは知りませんが。

よく揉めるポイントではあります

~~~~~

思いのほか伸びていてビビっている・・・

暗い話ばかりでもアレなので未来志向の話も・・・

 

制作会社もっとコントロールすべき

最近は、制作会社自身出資するケースも増えてきていると聞きます個人的には良い傾向かと思います

ただ、最後出資比率パワーバランスになるので、常任理事国入りできなければあまり意味ない・・・というのもあるかも。

常任理事国側は、常任理事国を増やしたくないですし)

それこそディズニーじゃないけど、制作側でも札束関係者を引っ叩ける存在が生まれると良いですね・・・

 

>この業界頭悪い人しかいない

これはね、自分自身も含めてそうだと思っています。ほんと自分バカなんで・・・残念ですが・・・

自分のことはさておき、頭が良いことがアドバンテージになりにくいんです。

映像作品お仕事って、ギャンブルに限りなく近いんですよね。

凄腕のギャンブラー必要なのは偏差値ではなくて運ですよね?

頭が良いか二の次で(もちろん良いにこしたことはないですが)、そんなことよりとにかく「運がいい奴」が残る場所だなー、と個人的には思います

逆に言うと、みんながディスりがちな「学歴社会」ではないので、それはそれで居心地が良い人もいるかも?

 

製作委員会の人、アニメ本編は見て無さそうなイメージ

半分ぐらい当たってます

というか、逆に言うと「制作」の領域神格化されすぎていて、現場の忙しい人は業務上何もタッチできないんですよね・・・

良く言えば分業化、なのかもしれませんが。

から、よっぽど個人的に好きじゃない限り、興味もなかったです。

実際にものづくりにも参加できていたら、全然違ったんじゃないかな、と思いますが。どうなんでしょうか。

 

ケンカ

ケンカ と書きましたが、ケンカするほど仲が良い というのは全くその通りで、意外と「現場に近い者同士」は、会社が違っても強い連帯感が生まれがちだと思います

会社同士はケンカしてても、現場担当者同士はちゃーんと仲良くしています

ある意味、「なんか知らんけど偉いっぽい人達」という共通敵が生まれるので、超連帯やすいです!

から仕事で嫌なことも納得いかないことも沢山あったけど、それ以上に楽しいこともたくさんありましたよ!

現場で育った人が、将来偉くなったら、もしかしたら色々環境が変わってくるんじゃないか・・・ と個人的には期待しています

自分は途中で降りてしまった人ですが)

2017-09-26

anond:20170926103515

病気人間スポットを当てた異色の作品

映像内の会話からも分かるとおり、精神をやられてる物のリアル映像作品

ああ、そういうことか…

2017-09-22

制作者のドヤ顔が透けて見えてムカつくとかい感想


まり好きな感想ではないが、気持ちはわかる。

この作品お笑い要素の多いコンテンツでよく見かける印象がある。

映像作品文章かは問わない。

マッハのようなアクション映画セカチューのようなお涙ちょうだい映画でも見たことがない。

説教くさい漫画もつくのは見たことがない。これにつくのは癪に障るといった感想が多い。

レストランレビューもつかない。コックのドヤ顔が浮かんでくるので☆-1ですといった感想は見たことがない。

笑わせようとする人間には笑点ピンクのようなドヤ顔が張り付いているのだろうか。

それがコンテンツという壁を超えて我々に届くのだろうか。

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん