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2018-09-28

路地ガールズバーで働いてきた話

当然ながら、人で賑わう街には昼の顔と夜の顔がある。六本木銀座のような地ですらそれは変わらない。

私は、キャリアカウンセラーを目指しているごく一般的な女だ。レズビアンだけど。

今は学費稼ぎと、「ナイトワークという仕事経験してみたい」という気持ちナイトワークをあれこれ探してみている。現在進行形で。

その時ふと見つけたのが、地元からもほど遠くない場所ガールズバー求人

その門を叩いてみたときの、悲しさと温かさを忘れないうちに書き留めておこうと思う。

水商売についての求人はなんだってだいたい嘘だ。ショットバーですら蓋を開けてみたら「研修期間は時給950円ね」がザラだ。

その中で今回見つけたガールズバーの時給は2000円だった。

今回も、そうは言っても1500円が良いところだろうと決めてかかった。あとはドリンクバックとかそんなもんだろうと思っていた。

それでもドリンクバックで稼げばいいし金銭感覚狂いすぎてもなと思ったので今後そこで働く気満々で応募した。

ママからの返事はものすごく可愛かった。絵文字が散りばめられていた。どうやら日本の方ではないらしく日本語が微妙に間違っていたが、すごく可愛かったのだ。

私はママ絶対会ってみたいと思った。

そして、当日私はママに会いたさ半分、お金欲しさ半分で店に向かった。

普段は通りすらしない道だった。大通りから一本外れるだけでガラッと様相が変わる。

大通りパチンコ屋やゲーセン居酒屋が並んでいて歩く人々もヤンキーじみていたりするので、決して治安がいいとは言えない。

けれど、それよりもっとアンダーグラウンドなのだ

それは本当にスナックというのか?というような、ボーイがキャッチに出ているスナック熟女パブ。謎のクラブ。あと、普通に美味しそうな多国籍料理店。そんなものが立ち並ぶ。

まりにも似たようなネオンが多くて、私はキョロキョロしながら店を探す。すれ違いざまに男の人と目が合う。見られている。普段、女一人で歩く場所ではないだろう。鶯谷とはまた違う雰囲気

そしてやっと探し当てた目当てのお店。ガラス張りのドアから内装が外から見える、可愛い

ドアを開けると、カウンターに若くて綺麗なお姉さんが一人いた。

私は、「今日面接なのですが…」と告げると気さくに話してくれて、ママが他の店もやってるから面接はそっちでやるよ、連れてくね、と対応してくれた。そして親切にも連れて行ってママに紹介までしてくれた。

ようやく会えたママは、メールの文面通り優しくて可愛らしかった。やはり外国籍の方だった。

簡単なことを聞かれて答えて、「ま、とりあえず働いていくでしょ?やってみなきゃわからないもんね!」と体験入店を快諾してくれて、おまけに「後でご飯作ってそっち行くからね」とまで言ってくれた。

私は温かさに心から安堵した。

優しすぎてもしや本入店したら豹変するのか?と不安になったので、面接にずっと付き添ってくれていた女の子に帰り道で普段からあんな感じなんですか?と聞いてみた。娘のように扱ってくれるそう。毎回賄いは何がいいかと聞いてくれるらしい。

本当に温かいママのようだった。

バーまで着くと、女の子は呼び込みをしていた他店のボーイさんと話し込んで、私にふと鍵を預けてコンビニに駆けていった。

当然ながら体験入店の私はそんな大層なものを預けられて困惑した。それを見かねたボーイが立ち尽くす私に話しかけてくれた。

「行っちゃったね」

「うーん…どうしよう、鍵預けられちゃいました…私初日なんですけどね!?

「そりゃもう開けていいってことじゃない?いや、ダメって言ったら俺が怒ってあげるよ、初日女の子にそんなもん預けて開けるななんてかわいそうだろ!って」

ボーイさんは他店なのに、というかもはや客を店に呼ぶ呼ばないのライバルだろうに女の子にも私にも優しく接してくれてなんだか泣きそうになった。ボーイさんに背中を押されて私はバーの鍵を開け女の子の帰りを待っていた。私が金を持ち逃げでもしたらどうするつもりなんだよ、と思いながら待っていた。

帰ってきた女の子に聞いたら、話しかけてくれた彼は別に知り合いでもなんでもないけれど、よく顔を合わせるボーイでたまたま煙草を奢ってくれたそう。

その不思議関係も、私にとっては初めて見る世界だった。

その後は制服に着替えて普通にオープン作業をした。なんでも適当適当に置いといてー、適当に机拭いてー、そんな感じの緩さ。女の子煙草に火をつけちゃったので吸っていた。

緩さが快適だった。不潔ではないのに、カッチリもしすぎていない。本当に過ごしやすい。

後ほどもう一人女の子が来て、営業時間が始まったので私達は外に出てお店のアピールをしていた。

それも真面目ではなくて、他愛もない会話をしたり、ふざけたり、何も辛くない。

あたし達は客選ぶからね、と言って、通る人みんなに声をかけるでもなく立っている。目が合った人にどうですか、と言うだけ言ってみる、みたいな感じ。

ここはこれでいいのだなと思った。緩さがなんとも心地よかった。

だが、一人で残されるとだんだん何か物悲しくなって、自分大安売りしている気分になった。まるで安い遊郭の窓から外に声をかける遊女みたいなイメージ遊郭のある時代に生きていないかあくまイメージだけれど。

この言葉女の子たちや働いている人を貶す意図はなくて、単に自分がそう感じたというだけである。現に女の子は呼び込みなんてろくにやってない。そういうシステムから外に立っているだけで早く引っ込みたいと漏らしていた。

だけれど私は店というより雰囲気に引っ張られやすいので、この歓楽街自分が一体化して、裏道の住人になってしまうような、そんな感覚を覚えてしまった。

そこで働く女の子が安い女なのではない。単に自分マインド問題であって、当然道に立っているガールズバー女の子は全員が安っぽい女の子ではない。安売りしている子もいるにはいるだろうと思う。けれど言いたいのは働く人云々ではなくて、いかんせん治安が悪いので、私がこの地に居座ったらその治安の悪さに染まる気がするというだけの、自分の弱さの話。

ここに一線を引いて、この行為や街と自分関係ないのよと思える人、本当に自分を安売りしている人、仕方なくいる人、様々いると思うけれど、少なくとも私と一緒に立っていた女の子や他店のボーイが惨めに見えたりはしなかった。

途中で罵声を浴びせながら歩くおじさんが突然ボーイを突き飛ばして歩いていった。私は驚愕したが、ボーイは笑って服を直していた。一緒に店前に立っていた女の子も「やば!」と言うだけで笑っていた。よくあることなのだろう。

この事態を笑ってあしらえる彼や女の子が本当に強く見えた。

お客さんが来てからは楽しく働いた。お酒も貰って、酒に強いので飲んだ。さして上手くもないカラオケ披露すると、女の子拍手してくれて、お客さんは手拍子と、加えて二杯もドリンクを入れてくれた。乾杯は数え切れないほどしてくれた。少し面倒くさい話をするが、私のさして面白くない話や相槌にも反応してくれる優しいお客さんだった。

そのお客さんが帰ったあと、私もほどなくしてあがりになった。

ママにどうだったかと聞かれて、私は純粋に楽しかったですと伝えた。これは本心である。本当に楽しく過ごさせてもらった。少なくとも前に少しだけ勤めたキャバクラよりは遥かにしかった。

日当を貰ったが、厚生費マイナス以外は本当に2000円の時給だった。

弁当も食べさせてくれた。とても美味しくて笑ってしまった。

最後まで優しいママで、お店に空きが出ていたらシフト入れてあげるから連絡ちょうだいねと言って、笑顔で見送ってくれた。

帰り道、雑に散りばめられたタイルの道にハイヒールをつっかけて転びそうになるたび、ピンサロキャバクラのボーイさんが「大丈夫?」と声をかけてくれた。「気をつけてね」とも言ってくれた。自分の店に勤めている嬢でもない私に。

夜の歓楽街は泣きそうになるほど優しかった。誰も私にセクハラしたり、スカウトしたり、まして罵ったりなんてしなかった。純粋心配言葉をかけてくれた。

朝の品川駅闊歩するサラリーマンならまずかけてくれない言葉をたくさんかけてもらった。

あの裏道に行くことはもうないだろう。

私はあの街では生きられないと悟った。あの街で過ごしてしまったら、環境に左右されてしまやすい私ではすぐに街の色に染まって、身も心も安い女になってしまうと思った。彼らのように、一線を引いて自分と街を結びつけず働くことが私にはできない。

それでも、その裏道に夜の世界の温かさがあったことは一生忘れたくない。昼の世界で感じられない温もりに包まれて、思い出すたびに今でも泣きそうだ。

朝の満員電車では訳もなく肘鉄を喰らい足を蹴られ何もしていないのに舌打ちをされ、職場では若いからと見下されて飲み会では下ネタを振られ辛い思いをして帰ることが当たり前だった私には、その温情がたとえ下心であろうと何であろうと、言葉にできないほど心に響いた。

からここに書き留めたかった。

記憶からなくなる前に書き留めておきたかった。

さようなら歓楽街、愛しく優しいネオン街。

足を踏み入れなければ見えなかった景色を見せてくれて、どうもありがとう

私は絶対に忘れない。

2018-09-24

anond:20180924001122

えぇ…

繁華街から歓楽街除外した上に街の区画どころか通りまでに限定すんの?

その上で「若者しかいない」って言うなら主語でかすぎ案件やなぁとしか思わんけど

2018-08-21

朝日記者海外たか歓楽街Mでハメ外すぞ!!!!あれ?JAPのユニ着た選手おるで!」

「よっしゃ写真撮って、小遣い稼いだろ!!!

こんな感じ。

anond:20180821155854

anond:20180821153720

選手村から出て行く車全部には付けていけないから、

朝日記者歓楽街ブロックMに用があったと考えるのが自然

性的なことに消極的最近の若者!!!

とさんざんギャーギャー騒いでいるご時世に

歓楽街ちょっと遊んだだけで地位ある人間バッシングされるとか

ますます消極的になる原因だってからないものなのかなあなどと

anond:20180821152803

https://www.nikkansports.com/sports/asiangames2018/news/201808200000489.html

朝日社員目撃、写真も 4選手ホテルに連れ込み行為

 問題が起こったのは、16日午後10時ごろ。今村佳太(22=新潟アルビレックスBB)橋本拓哉(23=大阪エヴェッサ)永吉佑也(27=京都ハンナリーズ佐藤卓磨(23=滋賀レイクスターズ)の4人は公式ユニホームを着て、食事をするために選手村を離れ、車で最低でも30分以上はかかる歓楽街ブロックMへ向かった。当初は食事だけの予定だったが、日系人に声をかけられ、立ち話をした後、女性接客する店を紹介された。

 その後、4選手はそれぞれ女性ホテルに連れ込み、金銭のやりとりがあったか不明だが、行為に及んだという。

写真隠し撮ってるから尾行してたのかも知れないが。やり取りをかなり近い所で見ているっぽいし。ある意味捜査みたいな感じ。

2018-07-03

anond:20180703110125

結局食事絶対量をバランスよく減らすという苦痛に耐える以外ない

からダイエット成功するのが難しいんだ

3週目くらいで猛烈にコンビニカツ屋歓楽街コース料理に行きたくなる

2018-06-18

かに環境というのは大事

孟母三遷の教えじゃないが、近所に飲食店やら歓楽街しか無いような所と、徒歩圏内に静かな公園や川などの散歩道、書店があるような環境

これは圧倒的な違いを産むだろう

2018-05-17

anond:20180517133250

歓楽街飲み屋駅前のチェーン居酒屋は同じ居酒屋でも全然違う、

後者みたいなタイプの店で子連れ歓迎って店が言ってるならそれでいいだろ(乳児は流石に店の想定する子連れ範疇なのかどうかしらんが)

それを五月蝿いとか迷惑って思う客はその店の利用をやめたり店に対してクレーム入れるべき

2018-05-01

anond:20180501161834

例えば東京都港区でも、住宅街ならびっくりするほどよそ者は目立つが、駅近くや歓楽街なら埋没可能だろうね。

2018-04-21

夜道が危ないという感覚が分からない

当方男性アラサーからアラフォーにさしかかる年代

よく「夜道は危ない」とか「繁華街は怖い」とか言うけど、その感じが分からないんだよな

歩いてて誰かにまれるとかい経験も無いし

逆に聞きたいんだけど、道を歩いてるだけで危険ってどういう状況のことなの?

世紀末なの?


【追記】

b:id:koenjilala たぶん、この増田本能的に本当に危ない地域を避けているのでは?歓楽街とか行ってなくない?雑居ビルの立ち並ぶ端っこのほうとか、雑居ビルの中とかって、逃げ場もないし男性でも怖いと思うよ

本当に危ない地域というのが分からないが、歌舞伎町あたりはよく行く


ちなみに体型は身長185cm・体重95kg・体脂肪率10%

2018-03-02

歌舞伎町の女王」は椎名林檎という元風俗嬢の歌だと思いこんでいた

椎名林檎が売れ始めた頃、現在のように各家庭にインターネットは普及していなかったと思う。

から当時アーティストの生い立ちは、テレビラジオなどの媒体を通して知るしかなく、メディア露出していないアーティスト情報は発売された楽曲から想像するしかなかった。

この楽曲が発表されたころ、当時中学生だった私は椎名林檎は元風俗嬢なんだと思い込んでいた。

インターネッツが発達し彼女情報を容易に得られるようになり全く違うのだということが分かったけれど。

当時は椎名林檎という元風俗嬢が書いたセンセーショナル歌詞を聴き、林檎嬢の生い立ちを想像することに夢中になっていた。


蝉の声を聞く度に 目に浮かぶ九十九里浜

皺々の祖母の手を離れ 独りで訪れた歓楽街

ママは此処の女王様 生き写しの様なあたし

誰しもが手を伸べて 子供ながらに魅せられた歓楽街

十五に成ったあたしを 置いて女王は消えた

毎週金曜日に来ていた男と暮らすのだろう

「あたし」は15歳。中学校卒業する頃、母に捨てられ祖母暮らしている。

母は歌舞伎町で働きながらシングルマザーとしてあたしを育ててくれてたけど、毎週金曜日にボロアパートに連れ込んでいた男とある日突然どこかへ消えた。自分父親は誰か知らない。たぶん、歌舞伎町で働いていたころのお客さんの誰かなんだろう。知りたいと思わないけど。

18歳になり高校卒業したあたしは、祖母の元を離れ母が働いていた歌舞伎町へ行くことにした。

クソみたいな母親だったけど、上京した当時は母に会えるかもしれない、なんて淡い期待を少し持っていたように思う。


"一度栄し者でも必ずや衰えゆく"

その意味を知る時を迎え足を踏み入れたは歓楽街

消えて行った女を憎めど夏は今

女王と云う肩書きを誇らしげに掲げる


歌舞伎町女王と呼ばれていた母に瓜二つだったあたしは歌舞伎町に足を踏み入れてすぐ声をかけられた。

スカウトってやつね。どこに入るか悩んだけど、たまたま最初に声を掛けられたのが当時売上ナンバーワンの店だった。

もちろんスカウトを受けてそこで働くことにした。

歌舞伎町栄枯盛衰って言葉を絵に描いたような街だった。

あたしがその店でナンバーワンに昇りつめるまで、そう時間は長くかからなかった。

歌舞伎町のお客さんは優しかった。どうしてこの仕事はじめたの?って聞かれて「行方がわからなくなった母を探しに来た」なんて言うとお客さんは「またまたぁ、面白いこと言うね」なんて茶化してくる。歌舞伎町で働いている人間なんてみんな訳ありだ。



女に成ったあたしが売るのは自分だけで

同情を欲した時に全てを失うだろう

JR新宿駅東口を出たら

其処はあたしの庭 大遊戯歌舞伎町

Oh Oh

今夜からは此の町で娘のあたしが女王


母に憎しみをぶつける機会など訪れることなく、歌舞伎町ナンバーワンになってしまった「あたし」

そんなあたしを世間の人はかわいそうだと言うだろう。だけど、同情なんかほしくない。

同情されたとたん何かが崩れ落ちてしまいそうだ。


母があたしの前から姿をくらましたときに、私は何者にでもなれた。

地元会社OLしたって良かったと思う。

だけど、そうしなかったのはなぜなんだろう。

あたしを捨てた母なんかに負けてないって証明たかったのかもしれない。

いや、そんなことよりたぶん、どんな気持ちであたしのこと見てたのか知りたかったんだと思う。

母の目から何が見えてたのか、あたしがどう写ってたのか確認たかった。

結局、母が歌舞伎町で得た「女王」という地位簡単に手に入れてしまった。

そこに到達しても何も見えなかった。母に会いたい。会っても何も言葉が出てこないかもしれないけれど。

2018-01-13

anond:20180113022545

上京してきたけど、23区繁華街に行くのはちょっと怖いんです!

>って若者には相性いいんだろうなと思う。実際駅前には若い人ばっか

吉祥寺の混雑ぶりって、都内歓楽街レベルだよな。それと、若者が多すぎ。田舎から上京した若者を、集めているんだろうな

吉祥寺に住んでます 住んだ印象を書きたいので書いておく

1,やたらに、人が多すぎ

2,駅前は、スーパー量販店商店街だけで、別に、他と変わらないよ

3,駅前歓楽街客引き、「お触りありますよ」「ガールズバーありますよ」、怖いよ。いつも、無視してるけど

4,マクドナルド店員外国人が多い。JR吉祥寺の近くの日高屋、深夜の店員外国人バイトが多すぎ。ドン・キホーテ外国人バイト多いけどね

5,夜になると、駅ビルキラリナの前で、胡散臭い新興宗教が、宣伝してるけど、気味悪く、怖いよ。

6,家のゴミを捨てる時、「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」「プラスティック」「びん・缶・古紙古着有害ごみ」って、ここまで分類する必要あるの?面倒臭い

しかも、プラスティックは、ペットボトルキャップ、他のプラスティック容器、別にしなければいけないんだよ。

7,新聞を取っていないのに、無駄なチラシ、無駄勧誘のビラが多すぎ

2017-12-26

童貞だけど風俗に行けない。

童貞だけど風俗に行けない。

所得が低いってのもあるが、それ以上に風俗トラウマがある。

昔、大好きだった女の子が居て、なんとか付き合うところまでは辿り着けた。もちろん初めての彼女だった。

彼女セックスが嫌いだった。「あなたの事は好きだけど、エッチな事をするのが嫌だから、付き合いますと即答できない」と言われたので、そっちがその気になるまではそういう事しなくていいから付き合ってくださいって言った。もちろん男としてセックス出来ないのは残念という気持ちもあったが、当時の俺は処女厨だったので「むしろこれくらい堅い子の方がいい」なんて馬鹿な事を考えていた。

はいハグキスくらいはさせてくれた。ハグは向こうからしてきてくれた。大好きな女の子の呼吸を身体全体で感じられたのは幸せだった。キスは恥ずかしすぎてよく覚えていないが、特に何もしてないのに舌を入れようとしていると勘違いされたのは相当恥ずかしかった。

しかしそんな幸せな日々も終わりを告げる。彼女自分内緒デリヘルで働いていたのだ。処女厨だった俺の発狂ぶりは想像が付くだろう。今思うとわざわざデリヘルで働くなんてなにかあったのか?と彼女に寄り添うところなのかもしれないけれど、当時の精神状態でそれは無理だった。彼女は別のバイトを頑張っていて高校生ながら月10万くらい稼いでいたし、家庭に金を入れてる感じでも無いし、ジャニーズコンサートに全通するような子でも無かったから、何のためにデリヘルバイトをしていたのかは今でも見当がつかない。

それから俺は何も信じられなくなった。一応自殺をせずに生きているが、ずっと空っぽで生きてる気がしない。あれから六年くらい経つが、未だに誰かを好きになる事が怖くて、彼女を作ろうという積極的な行動が出来ないし、大学では四年間で誰も好きにならずに卒業した。もちろん未だに童貞である

デリヘル風俗にも強いトラウマがあって、歓楽街なんかで看板を見るだけだしんどくなる。というかそれ以前にラブホ看板を見るだけで身体を売る彼女想像して吐き気がする。

童貞ソープに行けとよく言われるが、気持ち悪すぎてソープに行けない。トラウマを解消するきっかけも何もない。時間はなかなか解決してくれない。俺は一生童貞なんだな、と思う。そして増田のような人間馬鹿にされる。辛い。


anond:20171226162206

2017-12-02

探偵はBARにいる3 シリーズ初見に見てほしい映画

タッカーを観ずに探偵大泉洋を観た。

過去3作見ている。が、いつも通り1作完結で設定は説明されるので単体として楽しめる作品だ。

まあざっくりとした設定しかないのだが、初見の人に言いたいのは大泉洋あんまりBARにいなくてアクティブ探偵ということだ。安楽椅子探偵では無い。

あとはお人よし悪運強い探偵と、農学部助手空手の達人の激強・探偵専属運転手のぐーたら高田(設定盛りすぎ感)が

事件解決したり、しなかったり、なんとなく大泉洋が激しく襲われて松田龍平が無傷でふらっと倒してくれる映画だ。

毎回ゲストヒロインがいるが、今回は北川景子個人的には過去作見ても一番美人。この時点で割と勝利を決めた感じはある。

多分公式的な宣伝でこれを言うのはタブーなのだが、毎度毎度、札幌歓楽街事件が起きるのでまぁ風俗絡み。

女の強くて弱くて儚いところがメインの展開になる。

今回はそこのストーリーを練ったのが良かった。

主演二人が忙しかったせいもあり、前作から4年も期間があいた結果、

人気脚本古沢良太大泉脚本を何十案も出て書き直しで練りまくったらしい(練りまくってる頃にも何かの番組で言ってたっけ)。

その結果が十分に出たストーリーになっていた。

アクションも1の引きの絵の群集ドタバタではなく、2のギャグ感満載のアクションでもなく、しっかり格闘を(主に松田が)しているので楽しい

とにかく、この映画の見所は「映画を見た!」という感覚が味わえることだ。

それでいて今作はエンタメ度が増している。

ファンの中では2が悪いという話になっている。ただ実は個人的に2は掴みと展開とオチが悪いだけでエンタメをしたいという雰囲気は良かったのだ。

今回、1の切なさと感情の渋さ、そこに2のエンタメ度を加え、結果的年齢制限をとることになったが上質なエンタメに仕上がっている。

年齢制限がかかっていないと言っても、大泉洋のケツが掘られるところは涙なしには見られない。エンドロール中、綺麗な景色にしくしく泣いていた。

そう、ケツが問題なのだ。劇中大泉洋が座るのだが、掘られたケツで座っているのが痛くないのか…と。そこをもう少し掘り下げてほしかった気もする。

大泉洋が掘られつつ豚!と罵られるシーンもよかったし、あと志尊淳のケツも若くて良かった。本当にケツで終わる映画だった。家族みんなで見てほしい。

3では探偵高田のバディ感も高まっていた。イマイチ二人でいないな?と1と2では思っていたので、ここの改善は本当に良かった。

探偵と共にすることが多くなったので、4では高田も掘られて埋められるという展開になるかもしれない。

余談だがそういえば探偵を掘る田口トモロヲは昔、デビュー当時の松田龍平を掘っていた。人類みな兄弟

なにがあっても人は生きていく。命を燃やすものはあるか?このキャッチコピー意味を知った時、ケツの痛さも忘れて泣いた。

増田でこんな真面目な文章を書くくらいに面白かったので、是非見てほしい。

ケツは関係ないのだが、エンドロール最後まで見ないとこの映画の印象が180度変わる。

もはやボーナストラック的にエンドロールが長いが我慢して、日ハム監督名とか札幌企業名をたくさん見ながら、くそカッコいいテーマ曲最後まで聞こう。

邦画も捨てたもんじゃないって思えるシリーズだ。

しろここから見て1、2と見るのも良いのでは。

2017-11-23

もっと撤去していいよ

俺はアラサー男だけども、男性向け成人誌だけじゃなくもっとやればいいと思う。どの事業者も。

世の中の表側からアダルト(性的かつ下品淫蕩的なもの)はぜんぶ撤去するべき。ティーン誌とか青年コミックも含めてね。厳しすぎるくらいでいい。

対象商業誌だけじゃない。

コミケなんかのイベントでもエロ同人での参加は禁止して、エロ通販DL販売に完全移行したらいいと思う。

同好の士との触れ合いの場がほしいならまず外で話せるレベルの、健全ものも作ってから話してくれ。エロしかコミュニケーションが取れない人間ネットから出てくるべきじゃない。

店舗を持つ同人ショップからエロ同人アイテム撤去公共の場には存在しちゃダメだ。

はいえ、厳重にゾーニングされ、入店時にピピっと成人認証されるアダルト専門ショップ、といった感じなら商業同人わず店舗もあっていい。あと現状のように歓楽街隔離された形の風俗店問題ない。

要するに、現実世界では非エロエロが混在する空間があってはならない。健全ものを求める人間(未成年含む)がアダルト方面に迷い込むのが問題

ただし、ネット上ならそういった類の迷い込みがあってもいい。もちろんフィルタリングなどの必要性否定するわけではないが。

根本的にネットというのは、ほとんど精神世界だ。精神に歯止めは掛けられない。だから強い意志があれば未成年でもフィルタリングを抜け出せるくらいで構わない。

そういう空間と、現実空間との区別は厳格であるべきだし、その分別を誰もがつけられる国民性志向するべきだと思う。

昨今は、ネットリアル混同しすぎているのだ。

 

誤解されそうだが、成人向けコンテンツ流通を縮小させる意図はない。むしろ、厳格に分ける一方で萎縮が起きないように気を配るべきだ。

アダルトを含めたあらゆる表現を手厚く守って、エロアイテム流通は倍増させるくらいの勢いでいいとすら思う。

ただしその流通は、パブリックとは隔離された場所で、プライベート空間に直送される感じでやってください、という、一言で言えばそれだけの話だ。

中国じゃないんだから、アレなモノからソレなモノまで、公共空間にごっちゃ混ぜで陳列する必要はもう無い。

日本はもうカオスでいられる時期を過ぎた。もっと洗練されたスマート社会のありようを本気で考えて、変えていかなくちゃならない。

平たく言うとみんなネット通販活用しろって事だ。ついでにドローンとか無人トラックの認可を急げってね。

既存流通からの変化を促すと、それについていけない人への配慮を~という批判が来る。

だが思うに、ネットも使えないような、コンピュータ音痴の年配というのは、大概知ろうとしない、学ぼうとしない。

必要に迫られてもできるだけ避け続ける。たとえば高性能なスマホを息子に見繕ってもらい、教えてもらっても、

難癖をつけるばかりで最低限の通話メッセージング以上のことを断固としてしようとしない。興味を持とうとしない。

使っているモノの事をなにも知らないまま使い続けるような、恐ろしい感覚を持っている。

コンビニエロ本を買っていた人間のうちで、撤去されたから焦って他の入手手段を調べ出せる能力のある人はまだマシだ。

そうでない人はきっと先に述べたような気質の人だ。入手を諦めてまた別のもの(風俗とか)に流れるのかもしれないが、

いずれにしても、自ら賢くなろうとしない人間が取り残されることまで配慮していては、人間ダメにし、社会ダメにする。

何か事情があって取り残されてしまう人の保護ならともかく、健常な人間は生きている限り常に賢くあろうとし、学び続ける姿勢がなければならない。

さもないと、資本主義自由主義経済下の社会ではうまく生きていけないのが当然だし、なんならカモられハブられるの致し方ないことだ。

2017-11-12

幻想芸術集団Les Miroirs公演『アルラウネの滴り -改訂版-』

ダス! イスト! デア! トロプフェン! デス! アルラウネ!

アイネ! クライネ! ナハト! フランケンシュタイン

イッヒ! リーベ! ナツィオナル! ソシアリスティッシェあわわわわわ! この辺で。

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“幻想芸術集団 Les Miroirs(レ・ミロワール)” という豪快な源氏名を名乗っているが、つまりは都内の小劇団だ。

んーむ、どういうことなんだろ、また芝居を観に来てしまった。

これまでの人生で演劇なんて片手の指にあまるくらいしか行ったことないのに。

ひょんなことから、とある小劇団の芝居に行ったのが先月。

劇場でダバっと大量のフライヤー(チラシ)を渡されるので、眺めているうちに妙に気になって今回はこの劇団の演目『アルラウネの滴り -改訂版-』を観に行ってきた。

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観劇後の印象がなかなか良くて、それで妙に語りたくなったので記録の意味でレビューを残しておくことにする。

当方、舞台観劇はズブの素人なので、マニアから見たら噴飯モノの印象がバンバン飛び出すことと思われるが、そこはヌルく見逃してほしい。

あと、上演も終わっていることだし、ネタバレ上等で書くので、そこは4649!

それでは、行ってみよー!

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■全体として

先入観が無かったといえばウソになるわけで。

幻想芸術集団という大迎なプレフィックス

おフランス語の劇団名でミロワール(鏡たち)というのは、つまりキャスト達のことだろう。

豪奢な近世ヨーロッパ風衣装。

小洒落たサロンで撮った宣材写真

キレイどころの若い女性を中心に固めたキャスト

中央には男装の麗人

「これはきっと、『ベルばら』風にお嬢様たちがキラッキラにやりたいことだけをやりたおした豪華絢爛、欧州絵巻だろうな」と。

それで、「どれ、どれだけ背中とオシリが痒くなるか、いっちょ見てやろう」くらいの気持ちで足を運んだのだが。

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これが。

開始10分で背筋を伸ばして、

脳を総動員して、

つまりは本気でストーリーを追いかけることになった。

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近世ドイツを舞台にしたバリバリに骨太なサスペンススリラーになってる。

そりゃそうだよな。

単なるキラキラ少女漫画ワールドだけで、旗揚げから10年以上も劇団が存続できるワケないもんな。

幻想的な要素は “アルラウネ(マンドラゴラ)の美女を集めた娼館” というキー・ガジェット一点のみ。

あとは細部まできっちりと整合したダークなクライムストーリーで。

(このへん、『スリーピー・ホロウ』(ティム・バートン)に通じるものがあるな。

 あれも超現実はデュラハン首無し騎士)の一点だけで、あとはストレートな推理モノだった)

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そして、今さらながら。

自分がなんで演劇を面白いと感じるか、分かった。

ミニチュアジオラマを見ているのと同じだ。

右から左から、見ても見ても、どこまで見ても情報量が尽きることがない。

これはフレームで切り取られた映画にはない楽しみであって。

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この舞台にしても。

ブリンケン伯爵が実に俗物らしくロゼマリー嬢を相手に大笑しているときに、うしろでフローラ嫌悪感をまる出しにしていたり。

カスパルが客前で気取った口上を並べているときに、後ろでオリヴィアペトラクスクス笑っていたり。

ふとカスパルが来歴をほのめかすときに、バックでアルマアラベスクをキメていたり。

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どこに視線を固定しても、漏れる情報がある。

これが脳にすごい負担がかかる。

決して不快ではない負担が。

これが自分的な芝居の楽しみだと、劇場を出るときに気がついた。

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作劇について、もうちょっと書くと。

衣装がキラッキラなのは舞台が娼家だからであって、ここを誤解していた。

実際の登場人物はというと、全員が第三身分。

(脇役の伯爵、伯爵夫人、王様の3人をのぞく

それも、ドラマにしやすい貧民でもなければブルジョアでもなく、中間層知識人というのがニクい。

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そしてデカダンス

スパイス程度の頽廃なんてもんじゃない。超頽廃。超デカダンス

なにせ純愛がまったく出てこない。

娼館。

仮面夫婦

父を求めて得られなかった少年は長じて若いツバメ(愛人)となる。

例外はアルマカスパル気持ちが通じるところ、それにヘタレ青年が主人公に想いを寄せるところだが、どちらも一方通行に近い。

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さらに設定考証がすげぇ。

神聖ローマ帝国時代のバイエルンの片隅にある架空の歓楽街、というか売春窟を中心に時代と風俗をガチガチに作り込んである。

おそらく、俺の気が付かないところもガチガチだろう。

唯一、気になったのは

「あれ、ドイツ語圏ならネーデルランドじゃなくてニーダーランドじゃね?」

ってところくらいで、これも観客のアタマへの入りやすさを選択した結果だろう。

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うん。正直に言うと、作り込みすぎじゃね? っていうところもあった。

具体的に言うと、ダイアログが文語中心で、若干だけど苦しい。

当方、語彙力にはそこそこ自信があるオッサンだが、それでも、

「じい(侍医)」とか、

「せんていこう(選帝侯)」とか、

会話をトレースして理解するのにアタマを総動員する必要があった。

かと言ってなぁ。

そこを「侍医」→「お付きの医者」とか、「選帝侯」→「偉大なる領主さま」とか言いかえるとテイストがどんどんボヤけるしなぁ。

時代のフレーバーとして、いたしかたなしか。

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ほかにも上に書いた「若いツバメ」とか、娼館ではロウソクがタイムチャージに使われていたりとか。

ともかく文学的で含みのある表現を多用していて、ターゲット年齢が高いか、あるいはマニアックな層か、ともあれコレくらいのレベル普通なのかな?

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あと、要求水準の高い批判をすると。

階級社会不条理に対する怒り” というのを冒頭に打ち出した割には、通底するというほど通底していない。

21世紀の今から見て付け足した感じ。

フレーム全体の仇役としてエーヴェルス先生を立てて、カール殿下の誅殺を5分のエピローグとしてサラっと流したので余計にそんな感じがする。

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もう1つ細かいことを言うと、カスパルとエーヴェルス先生がクライマックスに対峙するまでハチあわせしないのは、苦しくないか?

それを言うのはヤボというものか。

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ま、ともかく。

全体として、チケット代以上に大いに楽しみ、没入し、満足した。

見て損はなかった。

ほかの演目については保証しかねるけど、再演のときには是非とも足を運んでみてください。(繰り返すけど、俺は関係者じゃないよ)

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以下は、キャストと演出について

※普段は「役者は顔じゃない」というのがポリシーなんだけど、ここまでビジュアルにこだわった劇団と演目に対しては、しゃーない、キャストビジュアルについても言及させてもらいます。あしからずぅ。

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■男優3人

劇団と演目を全体として俯瞰すれば。

耽美で退廃的なテイスト

きらびやかな衣装と意匠。

おそらく女性中心の運営で女性中心の企画立案で女性中心のキャスティングをしている集団だと推察するけど。

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自分にウソはつけない。正直に言う。

観劇後の印象は男優三人組が大部分かっさらって行った。

全員が客演。

おそらく、3人が3人とも、キャスティング担当者が選びに選んで一本釣りで連れてきたのだろう、と、思う。

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 エーヴェルス先生の狂気、

 フランツの怯懦と勇気、

 ブリンケン伯爵の俗物さ。

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多分それは、つまりこういうことだろう。

女性陣、主人公2トップをふくめ、大部分のキャラクターは何らかの葛藤や二面性を抱えていて、心理に微妙な綾があるのに対して、男性陣3人は完全にバイプレイヤーとしてストーリーの進行装置以上のキャラクターが割り振られていない。

あとはそれを渾身のパワーで演じれば良いだけで、結果としてものすごい強烈でシンプルな印象をこっちに叩きつけてくることになる。

これが観劇初心者の俺みたいな人種にはビンビン来るのよ。

ある意味三者三様にヨゴレで良い役をもらってるとも言えるわけで。

こればっかりは、しょうがない。

こういう観客もいるということで、ひとつ

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■高山タツヤ(エーヴェルス先生)

いやしかし、悪役ってオイシイよな。

自分的には今回の演目でこの人がNo.1。

最初はシャーロック・ホームズ的な近代合理精神の尖兵として事件に切り込んでいくのかと思いきや。

途中からどんどんマッドサイエンティストの素顔が出てきて、終盤すべての黒幕という正体が明らかになって、最後はムスカ大佐みたいに天誅がくだる。

宣伝スチルでは “生に倦み疲れた貴族” みたいな立ち位置かなーと思っていたら、もっとパワフルだった。

理性的で狂人、策謀家で紳士、もうテンコ盛り。

唯一の難としては、演技とキャラクター作りが設定より若干、若く感じた。

そのせいでカスパルとの対比が弱い。

しかし、それにしても、実験体のときにカスパル13歳、エーヴェルス24歳。

最後に対峙した時点でカスパル31歳、エーヴェルス42歳か。

これまた描写の難しい年齢差を持ってきたな、とは思う。

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■谷英樹(フランツ

普段は剣戟主体のアクション俳優さんらしい。もったいない(と言ったら失礼か)。

ねぇねぇ、性格俳優やりましょーよ。

できますって絶対。実際できてたし。

高い鼻筋、シュッとした輪郭ともあいまってヨーロッパダメダメ青年を完全に演じきっていた。

迷い、失敗し、バカにされ、それでもフローラへの思い一徹。

というか、この劇中、唯一の未熟者役で、これは配役としてよいポジション

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■杉山洋介(ブリンケン伯爵)

たぶん、この人はただの色ボケ爺ぃじゃないよ。

宮廷の権謀術数

複雑な典礼プロトコルの知悉、

家門の切り盛り。

そういったシンドイ大事や雑事を乗り越えて、やっとこさトレッフェン通りで馴染みの嬢を片手に思いっきりハジけているところに腹上死。

涙を禁じえません。

そういう想像が働くところが、杉山氏のキャラクター作りのなせる技かと。

いや、たんなる家門だよりのアーパー伯爵っていう設定かもしれないけどさ。

ともかく、そんな感じがした。

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■武川美聡(オリヴィア)・小川麻里奈(ペトラ

ストーリーも半ばを過ぎたところで、ハタと気がついた。

カスパルフローラが客から評価をもぎとってくるフォワードだとしたら、オリヴィアペトラ役のこの2人が失点を防ぐディフェンダーなのね」

アルラウネだけじゃない、葬儀の席のゴシップ婦人、伯爵家の侍女と、早着替えをしながら、縦横無尽に八面六臂。

よほどの高能力者じゃないと、こうはいかない。

逆に言えば。

ストーリースケールに比してジャスト10人という少数精鋭のセッションで。

もしもこの2人が「私たちモブよ、モブよ、モブなのよ~」と手を抜いたり段取りが悪かったりしたら?

それこそ目も当てられないほど悲惨なことになるのは想像できる。

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この芝居を観た人がいたら聞きたいのだが。

ストーリー展開のつなぎが悪かったところがあったか?

会話のリズムと展開がギクシャクしたところがあったか?

状況の説明が足りないと感じたところがあったか?

少なくとも、俺にとっては無かった。

これ全部、彼女たちの仕事であって。

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こうも言える。

「観客を40人と仮定して、80個の目玉とその批評眼の猛攻を、2時間近くの上演中、ゼロ失点でしのぎきった」と。

しかも、それだけじゃない。

「それじゃ、ここはカスパルを見ていよう」と視線を切ったままにしておくと、いつの間にか “弱気なオリヴィア” と “地味に辛辣なペトラ” がシャドーストライカーとしてヌッっと認知の前景に割り込んでくるから油断がならない。

専属キャストスポットを浴びて歌い踊る後ろで、 “舞台成立請負人” として劇団を渡り歩くって、ックーッ! シビれるっすねぇ(想像のしすぎか)。

特にオリヴィア役の武川さんはホームチーム無しのフリーランサー

次にどこで会えるかもわからないという、この西部劇カウボーイ感。

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■マリコ(伯爵夫人クロリス)

政略結婚で異国に嫁ぎ、政治のあおりで幽閉状態。

夫に先立たれ、あとは家門を守る化石となりつつある中、若いツバメとともにふと訪れた春。

でも心の底では彼が自分を利用しているだけと気がついていて、寂しさがつのる人生の晩秋。

っていうメロドラマ的挿入話を、たった1人でゴリゴリ成立させてしまった。

オフショットを見たら、周囲に負けず劣らずの美人さんなのに、哀切よろめき婦人にサクッと変身するあたり、地味にスゴいよ、この人。

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■中村ナツ子(ロゼマリー)

加東大介(『用心棒』)といい、中村梅雀(『八代将軍吉宗』)といい、馬鹿キャラってオイシイよな。

と、思いつつ、可愛い子チャンで馬鹿キャラってのは失敗例が山ほどあるワケで。

美人馬鹿キャラ、厳密に言うと “短慮と衝動、それに浅知恵で状況を悪化させるキャラ” っていうのは、全世界のホラーパニック映画ファンが怒りまくってることからも分かるとおり劇薬であって、書くのも演るのも本当に難しくて大変で。

フィクションで最近の成功例だと、『デスノート』の弥海砂とか。自分の中では『ウォーターシップダウンのうさぎたち』のネルシルタとか)

その中でも彼女ロゼマリーの配役と演技は大成功と言っていい。

シナリオ、人物造形、演技の巧みさ、3つが合体して、ストーリーを停滞どころかグイグイ展開させる存在として実に効いている。

アルラウネたちが、それぞれどこか華美な中にもダークさを感じさせる装いの中、ひとり明るい髪色でキャるるンッとしたバービー人形のような出で立ちも良い。

彼女を舞台で見るのは実はこれが初めてではなくて、かなりの美形なことは知っていたけど、作りようによっては、なんというか、 “こういう美人” にもなるのか、と今さら驚く。

(彼女の第一印象については、

https://anond.hatelabo.jp/20170925212923

 の中村ナツ子の項を参照のこと)

というあたりで。

最後に。

あー、業務連絡、業務連絡。中村さん、編集者やってみる気はありませんか? 原稿ライティングができてAdobe製品が使える最強のマルチ編集者になれますよ。その気になったら、いつでも当方に声をかけてください。

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■麻生ウラ(アルマ

うー、うーうーうー。モゴモゴ、わかった、言う。

えー、強烈な声優声なのは、演出上の要請か、それともそれ以外の発声メソッドを持っていないのか。前者だと信じたい。

さて。

最古参のアルラウネ、そしてカスパルの右腕として気持ちを交わし、動き、嘆き、そして踊る。

ちょうどキャプテン・ハーロックにおけるミーメみたいな立ち位置

ただし彼女の場合は愛と忠誠心一方通行気味なのが哀しい。

キレイどころ揃いのキャストの中でもアタマ1つ抜けているビジュアルダンスを買われての登板か。

(「ビジュアル充実で演技とダンスが良いなら文句ねーだろ」という方は、この項の2行目を参照のこと)

休眠状態の彼女のポーズを見て、開場のときに舞台においてあったオブジェの意味がやっとわかった。

それにしても。

アイライン抜きでもアニメキャラ級の大きなお眼々。

とんでもなく整ったマスク

スレンダーで柔軟な身体は恐ろしく妖艶に動く。

世を忍ぶ仮の姿バンドヴォーカル兼ヨガ・インストラクターとのこと。

ドュフフフフ、オジサンに勤務先教えてくれないかなぁ。

(この6行、後でカット)

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■乃々雅ゆう(フローラ

アイライナー(と、おそらくカラコン)を差し引いても深い情熱的な眼、意志の強そうな頬からおとがいライン

なんというか、豪華欧州絵巻を演るために生まれてきたような。

実際、ブルボン王朝の末席にいて、ベラスケスが肖像を描いてそうだ。

(なぜブルボン王朝(スペイン)かというと、黒髪だから)

その意味では、この劇団の申し子みたいな雰囲気。

立ち上げからのメンバーかと思った。

そのくらいピッタリの所属先を見つけたと言えるんじゃなかろうか。

宣材写真を見たときはもっと毒のある雰囲気で、「ふむ、このヒトが超々々毒婦をやったら面白そうだ」と思って劇場に行ったんだけど。

なんというか、キャラクターもご本人も想像より瑞々しい感じの人だった。

“運命と戦うヒロイン” という、もう本人の雰囲気そのままの役回りを手堅く好演。

娼館の女主人のときはもっと毒々しくても良かった気がする。

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■朝霞ルイ(カスパル

どんなに声のトーンを落としても客席まで声が届いていたのは彼女だけだった。

ベテランの風格。

打ち棄てられた実験体児がどこでどうやって成長すれば、こんな艶やかでピカレスクトリックスターに育つのか、そこを見てみたかった気もするが、そこを書いたらタダでさえ2時間ちかくある上演時間がさらに伸びるので、いたしかたなし。

この俳優さん、眉頭にいい感じに険が出ていて、男装の麗人からリアル美丈夫への過渡期にある感じがする。

男役としては、これからが一番いい時期なんじゃなかろうか。

ダークヒーローカスパルを好演。

カスパルがどんな人物かというと。

ん。

待てよ……整理すると!

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1)娼館の影のNo.1として女主人をウラからあやつり、朗々と艶やかな口上を述べるトリックスターで、

2)火災その他のカタストロフから巧みにサバイバルし、言葉巧みに未亡人の情夫におさまる冷徹ピカレスクで、

3)非人道的な実験の結果として対アルラウネ耐性を有する厨二病キャラで、

4)それでいて不幸な幼少期から、どこかはりつめた脆さを感じさせ、

 (それは例えて言うならば、ラインハルト・V・ローエングラム的な)

5)そして、こころ疲れた時には情を交わす女アルマが影に寄り添い。

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なんてこったい! 男装女子の演りたいこと、全部入りじゃねーか!

どうなってるんだ朝霞さん! アナタの配役が一番オイシイよ!

旗揚げメンバー特権か!?

観劇前はフローラカスパルが互いのカウンターパートをつとめるセッティングかと思ったら、終わってみれば伯爵から先生からアルラウネ達からフローラから、もうもう全員が彼との関係性を軸に話が展開するという、まさにザ・主人公・オブ・ザ・主人公

しかし考えてみれば、そのぶん舞台上でも舞台裏でも負荷は並大抵では無かったはずで、本当にご苦労さまでした。

良かったっす。

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■a-m.Lully

あの役がオイシイ、この役がオイシイ、と書いていて気が付いたが、

全者全様にオイシイ役ばかり。

調べたら当然のごとく、当て書き脚本だった。

この辺が座付き作家、というか作家が率いる劇団の最っ高のアドバンテージだよなぁ。

と、同時に。

「このストーリー、映像化してもイケるんじゃね?

 というか、ヨーロッパあたりに売り込んでもいいんじゃね?」

と思ったのだが。

脚本、キャスト、演出のケミストリー化学反応)による名演と脚本単体のポテンシャルの見分けがつくほど、俺は観劇に強いわけではないので、この印象は保留しておく。

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大道具・セット

背景と大道具がすごい。なんてったって “何もない” んだから。

物理的に必要な長椅子が脇においてあるだけ。

これ、大英断だと思う。

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メインの舞台となるのは近世ヨーロッパの娼館で。

自分がイメージできるのは『ジェヴォーダンの獣』(クリストフ・ガンズ)くらいだけど、あれを雰囲気だけでも匂わせるには1千万円あっても足りない。

その後の場面展開を考えたら、そこはバッサリ切り落として、そのかわり衣装と装飾品にガッツリリソース(金と時間と手間)をかける。

キャストこそが情景の担い手という戦略。これ大正解

少なくとも自分はそう思った。

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で、板の上には何もない代わりに、ステージ背面全体を三分割して並んだ3つのセル(部屋)。

ライティング次第で中のキャストを浮かび上がらせて、複数のストーリーラインを同時に進行できる空間なんだけど、これが実に効いてる。

回想、視点の移動、娼館の部屋それぞれ。もう大活躍。

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白眉はエーヴェルス先生が娼館に潜入するシーン。

ライティングを目まぐるしく切り替えて、それこそ『ミッションインポッシブル』か『オーシャンズ11』かっていう高速カットバックを実現している。

(いや実際、照明さんは胃に穴が空いたんじゃなかろうか?)

実を言うとアタマのスミでは「それをやりたいなら映画でやったら?」と思わないでも無かったけど、映像作品と舞台の良いとこ取りをした意図は買うし、実際、効果的だった。

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と、同時に。

こうも思った。

「ああ、そういうことか。エイゼンシュテイン以降の変革は舞台にも及んで、自分はいま変革後の作品を見てるのね」と。

MTV以降、ライブコンサートに巨大モニターが導入されて各種フレーミングが可能になったように、舞台も律儀に単一フレーム(場の一致)なんて守ってる場合じゃないよね。

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■最後に、気がついたこと、気になったことをまとめて

・会場の音響が悪すぎ!

 卓かアンプが、どこかでバチバチに歪んでる。

 せっかく古典派の交響曲ストイックなまでにかためた選曲が台無し。

 客席横では四六時中、空調がプシュープシュー鳴ってるし。

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キャパ、狭すぎ!

 ねえねえ、次はもっと大きい小屋でやりましょーよ。

 大丈夫。大丈夫だって

 連日満員でエクストラシート用意するくらいなんだから。

 ぜったい大丈夫だって!(←無責任

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・ハッキリとした開演ベルが欲しかったところ。

 カスパルがおもむろに登場してアルラウネのオブジェを撤去して暗転ってのは、演出としてどうかと思った

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プログラムの誤植。

 コーヒー愛飲の習慣のところ、 “嫌遠” は “嫌厭” の間違い。 

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・余談だけど、今回の上演『改訂版』の前の上演回をみんな『祈念』と呼んでいる。

 理由を調べようと思ったけど、まーいーか。

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キャスティングの軽重に関係なく、みんな多かれ少なかれセリフが飛んだり、噛んだりしていた。

 最終日の最終回、疲労のピーク。

 ステージハイっていったって、限度があるわね。

 その中でもディフェンダー2人(武川、小川)は、自分が見る限り

 挙動とセリフに一切のミスがなかったことを記録しておく。

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……んー、こんな感じか。

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ともかく、まとめとして言うならば。

幻想芸術集団レ・ミロワールの『アルラウネの滴り -改訂版-』良かったっす。

次もタイミングが合えば観に行こうと思いつつ、このテキストを終わる。

2017-10-18

I have a dream

きっともう彼女なんてできそうにないし結婚なんて一生無理だし不養生が祟って四十路越えた辺りで倒れて逝く未来しか見えないから、せめて童貞という軛ぐらいは捨ててから逝こうとようやく一念発起した。

何事も下調べが重要から風俗と一括りにされる業界を調べて、ようやくサービス的に優れている方からソープヘルス>その他という序列を把握。ここまではいい、ここまでは順調だった。しかし、だ。

大阪にはソープが無い

???なんだそれ???梅田とか十三とかの歓楽街にあるようなのはソープじゃ無かった?むしろ飛田新地かいう、大阪市民でも近寄れない一角あるじゃんまさかまた橋本のせいか

飛田新地料亭

料亭食事をしていたら給仕をしてる従業員たまたま密室恋愛関係になっていちゃいちゃしてしまうらしい。なんだこれ。その論法なら場末ブックオフたまたまレジ店員恋愛関係だってなれるだろうが…。いやロジックは正直どうでもいい。問題料亭からシャワーもなく、ソープでもないからいちゃいちゃのみで、時間は15分~程度で済ませてしまうという趣も何も有ったものじゃない風情の無さだ。幾らレベルが高いとか言ってもそりゃ、することしないならそうなるだろうよとしか思えん。花博のせいで大阪ソープが全滅したらしいが、馬鹿じゃねえのか。

ソープのあるまともな近場は何処かとGoogle先生に聞いたが、福原だそうだ。近くも無いし神戸は好きでもない(神戸大阪は一緒にされるのを互いに嫌う)がやむを得ない。Google先生に聞くと多数有るらしいが、問題はここからどうやって夢を叶えてくれる店を探すか、だ。

私には夢がある。それは、島風コススレンダー女性騎乗位で童貞を奪われると同時に射精し耳元で「はっやーい♡」と囁かれ最後自尊心を打ち砕かれる夢である。この信念を抱いて、私はソープへ行く。この信念があれば、絶望人生から希望の一瞬を得ることができると信じて。

またもやGoogle先生を頼りソープ標榜する店のサイトを一通り見てみたがどれもこれも「システム」のページには時間とその価格のみ、何を何処までやって良いのか全く書かれていないという不親切極まりなさで、ここでもまた童貞小馬鹿にされる運命なのかと身につまされる。ごく希にコスプレソープ発見するも、バニーセーラー服で私の夢とは全く異なる。店に島風制服が無いなら自分で用意する程度の気概はあるが、そもそも持ち込みが可能かすら怪しい。

だがGoogle先生は何でも教えてくれる。「ソープ コスプレ 島風」と打てば確かにあるのだ。福岡岐阜千葉であることを除けば。

高級ソープは6万円/2時間

各店の価格を見ていくうちに、価格帯に上下があることに気付き調べてみるとやはり6万程度のは高級だそうだ。サービスが高級ということはつまり、NSやらNNやらのぐぐらないと知る由も無い隠語も含まれ暗黙の了解なのだと。0の数が1個足りないのでは?と思ったがこの辺が相場らしい。

信じられない。ご理解(※9万円の俗称)にも満たない端金だぞ。5回行けば10時間分だ。3000円払えばタダで10連回せる人理修復なら30分で使いきり何も出ないやつだ。自分童貞はご理解や★5にも満たない価値だったことに絶望を覚える。

しかしだからこそ、失敗だけはしたくない。

もはや自分には童貞以外に守るものなど何もないのだ。

私は信念に従い今日もまたGoogleに「ソープ コスプレ 島風」を入力する。いつか夢が叶うことを信じて。

2017-09-19

イケメンの姉

姉はイケメンだ。かなりぶっとんでるし、ちょっとどうかと思うような行動に走ったりもするけど、総じてイケメン性格姉妹正反対。私は人見知りで、基本的にいつもおどおどしている。今までいろんな局面で何度も姉に助けられてきた。そんな姉への感謝気持ち綴りたい。

まずは小学校入学式のこと。

うちは母が早く亡くなってる。私が5才になる年に喉頭癌でこの世を去った。姉は私より11才上で、私が小学校に入った年にはすでに高校生だった。

そんな姉が、私の入学式に母の代わりとして参加してくれたのだ。その時のスーツ姿がとても素敵だった。人指し指に緑色翡翠指輪をはめていて、それは母の形見だと教えてくれた。入学式の時の写真を見返すと、やはり姉は保護者の中で一人だけ幼げに見える。

姉は高校ではかなり目立っていた。たまに雑誌にも出てた。エルティーンという十代向けのファッション誌で、モデルみたいなことをしてた。私はまだ小学校に入りたてで、そんな姉を芸能人だと思い込んでいた。そのうちテレビにも出るんだと思ってた。その予想はのちに別の形で実現するんだけど、その話はあとに回そう。

姉はふだんはあまりエルティーンを読ませてくれなかった。小学生にはふさわしくないエロい特集が多かったのだ。そんな雑誌にちょくちょく載る姉の姿に、私は幼いながら、妖しい憧れのような感情を抱いていた。

父は土建業を営んでいたが、この頃には経営が苦しくなっていた。それまではずっと絶好調で、姉は何の疑いもなく「うちは金持ちだ」と信じ切っていたらしい。でもそんな幸福時代はあっけなく終り、父は一気に萎れてしまった。母に先立たれて、経営も傾き、悲嘆にくれる日々。父がお酒に溺れ始めたのはこの頃だ。それでも父は姉を私立大学に入れた。娘の教育は疎かにしない、それは母の遺言でもあったそうだ。

二つ目感謝は、このころの話。

当時、私がまだ9才の時。姉が私をあるイベントに連れて行ってくれた。姉の大学友達の中に、ひとりだけ9才の私が混ざるという、かなり無茶な形だった。野外で開催されるテクノパーティ。でもそんな詳細はすべてあとから知ったことで、当時は右も左もわからないまま、姉に連れられて、ただついて行った。そこはまさにカオス空間だった。広大な森林のいたるところで人々が踊り狂っていた。真夜中にトランス状態で踊り狂っている大勢大人たち。あの光景が私の音楽原体験になってしまったのは、なんかちょっとまずい気もしている。

夜、私は姉と並んで芝生に寝転んだ。遠くではドンドンという無機質なテクノビートが鳴っていた。私と姉はふたりで夜空の星を眺めながら話した。その時に姉がとつぜん言ったのだ。

ママはもういないけど、私がお姉ちゃんとお母さんの両方をやるから

後年、姉にこの話をしたら「そんなくさいドラマみたいセリフ言うわけない」と全否定した。でも私は完全に覚えている。ありがとう。あの言葉にどれだけ支えられたかからない。

三つ目は、話自体がかなりぶっとんでる。

私が中2の時、父の会社が潰れた。全てを整理しなければならなくなり、家族は家も失った。私たちアパート引っ越した。父はもはやアル中の一歩手前みたいになっていた。

姉はすでに大学卒業していたが、就職はしていなかった。なんと、カリスマキャバ嬢になっていたのだ。当時の某歓楽街ではかなり有名な存在で、テレビ取材も受けていた(冒頭に書いたテレビ出演の話はこれのことだ。ちなみに姉はこの後にもまた別の形でテレビに出るのだが・・・)。姉は客に媚びないSっぽいキャバ嬢という設定で、何度か深夜番組に出ていた。それはけっこうサマになっていた。

姉は家では父にハッパをかけ、とりあえず一労働者に戻って建築現場で働くことを勧めた。父は最初経営者という立場にこだわり、かたくなに拒んでいたが、やがてしぶしぶ従った。

ここから急展開が訪れた。カリスマキャバ嬢としてのブームが一段落して、父もどうにか社会復帰できたというタイミングで、姉がいきなり海外留学してしまったのだ。なぜこのタイミング?と思ったけど、どうも男絡みのようだった。色恋沙汰なら、もう誰が何を言っても無駄だ。姉の留学先はコスタリカだった。

姉は私に銀行カードを託した。「本当にやばくなったらこお金を使いなさい」と姉は言った。さらにもう一点、「絶対に父には秘密にすること」姉はそれだけ私に言い残して、さっさと異国へ旅立ってしまった。当時、私はまだ中2だった。おいおい、母親の代わりをするって話は?

預金は600万円だった。コンビニATMで残高を見た時、足が震えた。私はこわくなって、すぐにカードを机の引き出しにしまい、鍵をかけた。それは中2の私に背負える額ではなかった。

そのまま中3になり、受験の時期を迎えた。姉がいなくなってからというもの、家の中はめっきり暗くなっていた。父は働いてはいものの、お酒の量がどんどん増えていた。親子の会話もほとんどなくなっていた。学校でも、私の家が落ちぶれたという噂がうっすらと広まっていて、なんとも言えない惨めな気分だった。姉の600万だけが心の支えだった。まだ大丈夫、うちにはこれがある、そう言い聞かせながら日々を送っていた。とかいいながら、カードからお金を引き出す勇気なんてまるでなかった。私は根っからの小心者なのだ大金を前にして、完全に怖気づいていた。どうしても心細くなって、ひとりで布団をかぶって泣く日もあった。勉強にも身が入らず、だんだん授業がちんぷんかんぷんになっていった。高校に受かる気がしなかった。この時期は私の人生いちばんしかった頃かもしれない。

そんなときに、姉が帰ってきた。まるで私の危機を察するみたいに。姉は予告もなく、いきなり家に現れた。あの時、姉を見た瞬間、私の全身にぐわーっと広がった強烈な安堵感が忘れられない。自分いかに姉を頼りにして生きているのか、骨身に染みて分かった。

姉のコスタリカでの日々は、それだけで一冊のルポルタージュが書けるぐらい強烈だった。でも私がここに書くのはちょっと無理だ。筆力が足りなすぎる。姉はコスタリカ日本人恋人暮らしていたのだが、やがてその男と別れて、現地でスペイン人と付き合うことになった。交際から数日後に、ふたりパナマに小旅行に行ったら、国境を渡るバスから彼がいきなり逃亡してしまった。理由はわからない。ともかく姉は一人にされてしまった。それから姉は執拗警察の取り調べを受けたりしつつ、どうにか事なきを得て、家に帰りついた。後日、彼が麻薬組織幹部だということが発覚した。姉はそんなこと何も知らなかった。彼がなぜ逃げたのか、どこに逃げたのか、全てが謎に包まれていた。

そういう話が他にもたくさんあるんだけど、とても書ききれない。とりあえず姉は無事に日本に帰ってきた。そしてコスタリカでのエキサイティングな日々を迫力満点に語ってくれた。私はなんだか自分の悩みがバカらしくなってきた。受験不安だとか、ほんとに小さなことって気がしてきた。姉に相談したら「勉強しろ」と言われた。2秒で話が終わってしまった。銀行カードをいちども使わなかったと言ったら「あんたらしいね」と笑った。姉が相変わらず人差し指翡翠指輪をしていたので、私は「お母さんの指輪だ」と言った。姉はそっけなく「あれウソだよ」と言った。「蛍火の墓を見て、適当でっちあげた」「マジで!?」「うん」私は脱力した。

それから受験勉強に身をいれて、私は無事に第一志望の高校に受かった。姉は父の酒浸り生活も、きびしくたしなめた。父は何だかんだ言いながら、姉には従う。酒の量を控えるようになり、少しずつ生気を取り戻していった。やがて昔の仲間と一緒に、また小さな会社を発足させた。最近土建以外にも手を広げて、高齢鞭打ちながら、建物管理資格勉強なんかをしている。

姉はコスタリカで築いた人脈を駆使して、某国大使館アルバイトをするようになり、そこで能力を見込まれて、正規職員になった。大使館について詳しく知っているわけではないけれど、私は漠然と「超エリート仕事」だと思っていた。姉のイメージとはどうしても結びつかなかった。最初に聞いた時は、女スパイ組織に潜入しているような姿が頭に浮かんでしまった。

姉の最後テレビ出演は、この大使館バラエティ番組取材を受けたときだった。姉は有名な芸人さんにおいしくいじられていた。姉は完全にキャラ変して、シャイで生真面目な妙齢職員を演じていた。「あなた、かなりの箱入り娘でしょ。男性経験も少なそうだな」芸人さんがそんなようなことを言って、姉をからかっていた。姉は恥ずかしそうに両手で顔を隠した。『かわいぃ~』みたいなテロップが入った。いやいやいや、と私は全力でテレビに向かってつっこんでしまった。

そんな姉も、長く勤めた大使館をやめて、今はスペインバルオーナーマネージャーとしてバリバリ働いている。ほんとはここにお店のサイトリンクを貼って、微力ながら宣伝したいんだけど、それをするには姉の許可を得なくちゃいけない(というか、こんなの宣伝にならないか)。

ちなみに私は普通に高校を出て、短大を出て、今はOLだ。ほんとに波風のない人生。何から何まで姉とは対照的だ。そのうち私にも、めくるめく冒険の日々が訪れるのだろうか。

結局、姉への感謝はたくさんありすぎて、とてもここには書ききれない。何でこんなことを書こうと思ったかというと、このあい何気なく実家で昔のアルバムをめくっていたら、幼い頃の姉の写真を見つけたから。3才ぐらいで、まだ私が生まれる前。姉は母の腕に抱かれていた。泣き出す直前みたいな、絶妙な仏頂面。姉を抱く母の人差し指には、緑色翡翠指輪が光っていた。なんだ、やっぱり形見じゃん。本当だったんだ。きっと照れくさかったんだろう。いかにも姉らしいと思い、うれしくなってしまった。それで姉への気持ちをまとめてみようと思ったんだけど、うまくまとまらなかった。無理もない、姉自身がまとまってないんだから

2017-08-01

40代独身の男は家賃の低い下町に住んで女は家賃の高い地域に住んでるんだって

男より女のほうが給料が高いからだと騒いでる男がTwitterに居てアホかと思った

普通に考えて女が風俗歓楽街近くとか家賃の低い物件とか治安の悪い所に住むのは男より危険だろうが

仮に男より給料が高いとしても男女差別で大きな給料格差がある中で、特にそれが今よりひどかった40代で男より稼いでるなら40代独身男よりずっと有能で頑張ってきたからっしょ

2017-06-08

ケーキ屋チェーンでバイトしてるけどブラック判定してほしい。

全国展開してるケーキ屋チェーンで販売バイトしてる。ペコちゃんではない。

20歳女。

先月末にちょっとトラブルが起きた。

店長がいないのにクレーム発生。

仕方なくアルバイト女の子(19)が電話お客様事情ヒアリング

どうやらこちらのミスではなくお客様の注文間違いに思われた。

(販売員マニュアル通り、お客様が注文したケーキが間違っていないか4度も確認をする。それなのにオーダー間違いのクレームが入るというのは、だいたいはお客様勘違い場合が多い。)

まぁでもあなたが間違ってますよとは言えないので、私たちはへこへこしなければならない。

接客業から仕方ないね

通常なら、クレームが発生したら店長がお客さんのもとまで商品を持っていかなければならない。

しかし今は店長がいない。

でも電話先のクレーマーは、ケーキを持って来いと言っている。

示された住所は明らかに風俗店街のど真ん中。

現場にいるのは若い女の子アルバイト×3。

時刻は22時も回っている。

店長電話して指示を仰ぐと「私たちアルバイトうち誰か1人が菓子折りもって謝罪に行け」...とのこと。

いや、危なくね???

夜も遅いし。10時回ってもう街の雰囲気がガラッと変わってるよ。

歓楽街に1人でフラフラ行けってか??

と私は思った。でも仕方がないので、行った。1人では危ないと思ったので2人で。

なんかよくわからん風俗店の店内でクレーマーが待ってた。

正直、超絶怖かった。ここ住所的にやばいでしょ、とは思ってたけど実際行ってみると本当に怖かった。なんかうす暗いし。ネオン輝いてるし。女の子ケバいし。めっちゃ酒飲んでるし。夜遊びとかあんまりしないのでとにかく恐怖だった。

何かあったらどうしようと思って携帯をすぐに110番できるようにしてポケットに隠しておいた。

クレーマーおっちゃんは、女の子にええかっこしたいみたいで、私たちにやけにエラそうな態度をとった。

私たちクレーム対応研修とか受けてないし、たどたどしい謝罪さらクレームヒートアップしたらどうしようかとヒヤヒヤした。

結局、まあとりあえずその場はおさまった。

私たちは全力ダッシュで店舗まで帰った。歓楽街で立ち止まるとやばいと思ったから。

でも、ことがおわってみると、これっておかしいんじゃないかと思い始めた。

私たちは真面目に言われたことをやり、お客様に満足していただけるような接客をするのが仕事だ。

しかし、それ以上のことはできない。

私たちは時給で働いてるただのアルバイト

責任なんて取れない。

なんでクレーム処理に、危険を冒していかなきゃいけないの?

責任者がおりませんので、対応は後日させていただきます

申し訳ありませんが本社人間謝罪に向かいますのでお時間かかりますがお待ちください」

とかそういうのが普通なんじゃないの?

バイトに行かせるか?

しかも、明らかに危ないところに、夜遅くに成人もしてないバイト女の子を。おかしくない??

正直すごく疑問で不信感を覚えた。

後日店長に抗議した。

私たちすごい怖い思いをしました。バイトなのにそこまでしなくちゃいけないんですか?会社の決まりなんですか?」

と聞いたら、店長の回答は

「あーそうなんだw怖かったよねーw ぶっちゃけうちは社員も足りてなくて場合によってはバイトさんにもクレーム対応してもらうからw 怖かったと思うけど従業員安全よりお客さんの都合が優先されることもあるからw」

だそうでした。

非常に納得いかないのでコンプライアンス担当部署に問い合わせようと思ってる。

でも不思議なことに、バイト仲間はこの出来事普通のことだと思ってる。

私もクレーム行ったことあるよーw

そぉなんだー社員さん少ないからねーw

とか言われる。

それおかしいって誰も思わないの?

まるで私がぴーちくぱーちく騒いでおかしい人みたい。

でもこれってすごく問題だとおもんだけど。

社員が少ないとかそんなの関係ない。それはあなたたちがなんとかすることでしょ?

どうしてその尻拭いを私たちが時給1000円ぽっちでしなきゃいけないの?

もし私たち非正規雇用アルバイトクレーム対応させたいなら、事前にちゃんと研修とか受けさせて、時給もあげなさいよ。

それができないんだったら、もう構造として破綻してるんじゃないの?

どうして誰も声をあげないんだろう。

もう一回正式に抗議して、それでしっかり受け止めてもらえなかったらこ仕事辞める。今度もこんなことあったらたまらん。

少しでも世の中に知って欲しかたか増田に書いた。いろんな人に読んでもらえたらと思う。

2017-05-31

ドリア専門店を始めようと思う

ドリア好きなのだけど、気軽に入れるところがあまりない。その上、ドリアだけでお腹いっぱいにならない。

なので、誰でも気軽に入れて、ドリアだけでお腹いっぱいになる感じのお店にしたい。

ベース(マカロニホワイトソースチーズたまねぎ、とか)に対してトッピングを選ぶイメージ

ベース600円

肉/魚介類200円

野菜類100円

客単価800〜1000円くらいを想定。質と満足感は重視しつつ、あまり安くはしたくない。

ホワイトソースマカロニは事前に仕込んでおき、オーダー毎にトッピング盛り付けて、スチームコンロやオーブンで焼き上げて提供

ある程度事前の仕込みが可能提供時の手間が少なめな割りに、味もキープできるのではないか、という想定。

カウンターと持ち帰りだけ、くらいの店舗規模感で小さく展開。

従業員自分1人+パート1名(ワンオペも想定しておく。人が採れない、金がない、などの場合を想定)、日曜日定休。

場所東京23区内でオフィス街歓楽街家賃などを考慮の上、場合によっては、ローカルっぽい場所検討

2ヶ月は赤字想定、3ヶ月も最悪仕方ないけど、4ヶ月目には黒字化したい。

1〜2年で店が軌道に乗ったら、営業パートだけに任せて、自分は何か他のことをしたい

企画・開発・マーケティングなどに専念する、複数店舗展開する、他ビジネスに手をだす等)

やっていけそうですかね?^^;

2017-05-30

グラタン専門店を始めようと思う

グラタン好きなのだけど、気軽に入れるところがあまりない。その上、グラタンだけでお腹いっぱいにならない。

なので、誰でも気軽に入れて、グラタンだけでお腹いっぱいになる感じのお店にしたい。

ベース(マカロニホワイトソースチーズたまねぎ、とか)に対してトッピングを選ぶイメージ

客単価800〜1000円くらいを想定。質と満足感は重視しつつ、あまり安くはしたくない。

ホワイトソースマカロニは事前に仕込んでおき、オーダー毎にトッピング盛り付けて、スチームコンロやオーブンで焼き上げて提供

ある程度事前の仕込みが可能提供時の手間が少なめな割りに、味もキープできるのではないか、という想定。

カウンターと持ち帰りだけ、くらいの店舗規模感で小さく展開。

従業員自分1人+パート1名(ワンオペも想定しておく。人が採れない、金がない、などの場合を想定)、日曜日定休。

場所東京23区内でオフィス街歓楽街家賃などを考慮の上、場合によっては、ローカルっぽい場所検討

2ヶ月は赤字想定、3ヶ月も最悪仕方ないけど、4ヶ月目には黒字化したい。

1〜2年で店が軌道に乗ったら、営業パートだけに任せて、自分は何か他のことをしたい

企画・開発・マーケティングなどに専念する、複数店舗展開する、他ビジネスに手をだす等)

やっていけそうですかね?^^;

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