「ムスカ」を含む日記 RSS

はてなキーワード: ムスカとは

2024-08-31

ムスカってシータに瓶で殴られた割に寛容だよね

殺す気でやってますよね、シータさん

2024-08-30

ムスカ・パロ・ウル・ラピュタ

古の言葉で、見る専・糞尿性癖二次創作販売という意味だ。

2024-08-16

anond:20240816045740

でも、一生に一度はムスカしたい気もあるんだよなぁ

自分は難しい技術書とか学術書でもムスカできないから、ムスカできる人がうらやましい…😟

2024-05-26

増田にいるような人は老人ばっかだから知らないだろうけど、「うごメモ」がなつかしコンテンツとして度々ネット(の若者層)で話題になってるのを見る

ここでおもしろフラッシュとかが輸入されてたらしく、ムスカなりドナルドなりのミーム長生きしてる要因になっている

ネット若者偽装したいときは「うごメモ懐かしかったなあ」とか言っておくといいよ

2024-05-11

anond:20240511141624

ムスカ(の一族)が戻ろうとしてるじゃんか。

 

そもそも、疫病を原因に滅んだのであれば、ラピュタに残された財宝などが持ち出されていないことの説明がつきにくい。

考えられるのは、あまりに急激に感染が進行したため一部の王族けが逃げ出してラピュタロックダウンした、ということだろう。

まりゴンドアの谷に住んでいたのは少数の王族と多数の地上勤務者、ということになる。

ラピュタ維持管理するノウハウを持った官僚技術者は死に絶えたと考えていい。

 

たとえば、東京で致死性コロナ流行して、利根川ロックダウンしたため東京民とついでに千葉県民が滅んだとする。

もともと東京に住んでいなかった茨城県民が、廃墟となって維持するものもいない東京移住するだろうか。

2024-04-04

もしも天空の城ラピュタの配役が男女逆だったら多分

男ドーラは女だったら若くて綺麗じゃないと活躍出来ないのに男はおじさんでも活躍出来るなんてずるーい!って叩かれるし

ムスカは女じゃ正当な王にはなれずに無様に死んで終わるなんてステレオタイプだって叩かれる

2024-02-08

[]あのキャラはこんな年齢だったのか

「え、俺(私)あのキャラがもう年下なの!?ショック!」の令和最新版を作りたい

 

7歳 コナン

10歳 サトシ

15歳 炭治郎、エレン、花山薫

16歳 佐藤和真

17歳 工藤新一ライナー・ブラウン

19歳 ルフィ

20歳 煉獄さん、ゴブリンスレイヤー美神令子、不死身の杉元

24歳 サザエさん、マキマさん

25歳 さいたま

27歳 アナゴさん、たけみっちー

28歳 五条悟、ななみん

32歳 ムスカ大佐

34歳 シャア・アズナブル

36歳 のび太のパパ

38歳 毛利小五郎

45歳 ユパ様

50歳 マルシル

52歳 阿笠博士

1000歳超え フリーレン

3000歳超え 仙空

 

あとで追加する

2023-12-06

同性愛者じゃなかったら、同性愛恋愛作品共感できない」

この理屈って、極論をいえば「なんで絵が描けないくせに漫画を読んでるの?」と同じだと思うんだが。

楽器演奏できない人がなんで音楽聴くの?どうやって楽しんでるのかぜんぜん理解できねーわ」

と言われても、逆に「はあ?」ってならん?


漫画だけに限っても、

「逃げてばかりで戦ったことがないくせになんでバトル漫画好きなの?」

女子からキモがられてるのにラブコメ漫画を読んだところで、恋人のいるキャラ共感できないでしょ?」

いじめられっ子が頑張る漫画読んでるけど、お前はイジメられて何もできずに終わった側じゃん」

車椅子のくせに、なんでリアルじゃなくてスラムダンクの方が好きなの?」

とか、

そういうことだよね?


フィクションなんだから現実真逆のものを読もうと逃避しようと自由だし、

自分がそれを好きな理由など普通は考えない。


例えば、

「いい歳したおっさんのくせに、なんで少年漫画を読んでるんですか?」って質問をして、


「40年も生きてきて精神が未熟なままだからです」

現実が惨めで、楽しかった少年時代に逃避するしかないんです」

大人向けの作品が難しくて理解できないんです」

なんていう、「いかにも」「それっぽい」答えが返ってきたとして、納得するか?

逆にそれっぽい答えの方が、余程信用できない。


好きになる理由など、

漫画以外のすべての人生経験によって左右されるんだから、ただの一般人には答えようもない。

下手したら、妊娠中だったときオカンBLを読み耽ってたせいかもしれん。




と、ここまでは「そういう安易解釈はよくないよね」、という説明だ。

一応、心理学的な作品解釈から

異性愛者が同性愛作品を好む」理由を、説明できなくもない。


こうした作品解釈では、

主人公と同性」のキャラクターは、基本的に「主人公(読者である自分)と同質の存在

主人公分身」として扱われる。

分かりやすいのが、「立ち向かうべき・乗り越えるべき、主人公のよくない一面」を体現したキャラ


いかいかは別として、「ライバルキャラ」は主人公分身のものであることが多い。

ラピュタパズームスカも、共通点が多い。

好奇心が強く冒険を求める気質努力を惜しまず、同じようにラピュタを追い同じ女性に恋をする。

「悪しきパズー」がムスカなのだ

スタンドバイミーのような少年から大人への成長物では、

「同性で同世代の子供の死」(自分分身と別れることで成長する)が描かれる。

バトルもので「敵のボス父親でした」というのもよくある。

こうした父親殺しの物語は多い。


主人公と同性のキャラクターは、主人公分身としての意味を持つ」というのは、

世界中物語共通する基本である


同性愛作品」に話を戻すと、

主人公と同性の相手との恋愛はつまり理想自分との恋愛」と解釈できるのだ。


読者の「自己愛の強さやナルシシズム気持ちよく満たしてくれる」要素が強く、それが魅力なのだといえる。

から作風耽美系(自己陶酔)や、上下関係自分という最上位のプライドを甘くくすぐる構造)に寄りがちなのである

ミニチュアの箱庭のような居心地の良さや安心感が、同性愛ものにはあるのだ。


もちろん「BL百合好きは幼稚なナルシストだ!」という話ではない。

その単純な理解は、

少年漫画好きのおっさん精神が未発達な社会不適合者」と同じだ。


ナルシシズムなど誰にだってある。

そうでなきゃSNSがこんなに流行るはずがない。みんな承認欲求を満たしたいバケモンなのだ

大体「オナニー自体自己愛の行動だ。

しろ自分特別でなくなったら、人間はもう生きていられなくなる。

ナルシシズムがない方がおかしいのだ。


そして、ナルシシズムにも種類がある。

自分大好き!他のことは知らん!」と自分を持ち上げるタイプと、

自分以外のものを踏みにじることで、自己愛を満たす」ような自分以外をこき下ろすタイプだ。

どちらが優れているわけでもないし、人はみな両方の要素を持っていて、どちらの要素が強いか、というだけである

ただ、個人的な印象としては、

異性愛作品の方が「他人こき下ろす構造作品」が多いように感じる。

同性愛作品の方が他人にも寛容なことが多い気がして、それもまた人気の一因ではないかと思う。



また、(異性愛者の)「女なのに百合好き」「男なのにBL好き」も、別におかしいことではない。

「裸の付き合い」とかいって温泉にやたら行きたがる男、すぐケツやちんこを叩いてくる男は死ぬほど多いが、同性愛者かと言えばそんなこともない。

兄貴キャラとか、シュワちゃんスタローンなどすぐ裸になりたがる筋肉俳優は、男のファンの方が多い。

「女にはわからない、男だけの熱い世界」も男の大好物だ。

そしてそういう作品は、(同性愛的な)男の性的サービスカット結構多い。(千葉真一戦国自衛隊とかビックリする)

「同性キャラ性的モチーフ」だからといって、「それを見るなんておかしい!お前さては同性愛者だな!」ということはなく、ぜんぜん普通のことだ。

ジョジョ読んでる奴はオカマとか、そういう時代じゃないんだから。(いたんだよ昔は)


まああくまで、「そういう傾向があるというだけ」の話なのは理解してほしい。


同性愛ものを読んでるから同性愛者だ!とか、そういうしょうもない話はもうやめにしましょう。


anond:20231206074556

2023-10-18

サツマイモお粥が美味しい増田の季節席の田住まいイオが湯カオのも今津差(回文

おはようございます

お芋をいただいたのサツマイモよ。

猿山のお猿さんのご飯サツマイモたくさんリアカーから供給されるのを見ると、

サツマイモって生でも美味しいのかしら?って私も思っちゃうけど、

あれってとても美味しそうに見えるじゃない?

でも

人類は火という便利なリンナイガス器具を手に入れてから

食材に火を入れることで、

栄養効率よく摂取しつつ、

その栄養価の高さから爆発的に大幅に活動範囲を広げられて地球各地にそれなんてサツマイモ?ってサツマイモ分布地は世界中にあるようにと言っても適当なことを言ってるからソースデータも花も飾る言葉もないぐらいそれなんて居酒屋木の実ナナアンド五木ひろしって感じなんだけど。

さて困った

私はこのいただきまくりまくりすてぃーのサツマイモをどうしようかしら?って

1本もらったとて、

どう調理して良いのかそれなんてリンナイガス器具?って思うけど

私はこないだ新米をもらった矢先だったので、

3本の矢にちなむ勢いでそうだ!サツマイモお粥

通称芋粥にしようかしら?って考えついたのよ。

まさに人類の叡智の結晶勝利だわ。

リンナイガス器具のおかげ!

なんでも粥にしてにてしまえば、

調理したことない食材でもリンナイガス器具の火力の前には全て粥になるのよ!

ジブリ映画天空の城ラピタムスカさん曰く、

見ろ!米が粥のようだ!って褒められるぐらい上手に出来ると良いな!

はい

と言うことで早速帰ってからお芋のお粥ね。

私のお粥研究テーマとして

「手軽さと簡単さと食べ応え強さ」を元に

今回衣は多少ちょっと食べ応え強さを増し増しにすべく、

鶏の挽肉なんかもちょっと追加ね。

サツマイモと鶏ひき肉のお粥

レシィピはいつも通り

0.5合のお米に

今回は水1000ミリリットル

ベースは1250ミリリットルだけど、

ちょっと固めのと言うことでお水少な目ね。

そんで、

具材適当に切って煮立つまで強火。

沸いてきたらコトコトコトコト弱火で20分!

顆粒のお出汁は今回ノー使用

だって鶏のひき肉からいいお出汁がでるからそこで賄えるわよ。

味付けはお塩小さじ半分弱。

もうこれだけね。

そんで出来た完成したサツマイモ鶏ひき肉のお粥は絶品よ!

鶏ひき肉のパンチサツマイモの甘みが絡み合って深い味わいを出しているわ。

お粥ってあんまり具材が多くなると逆に美味しくなくなる境界線があるので、

シンプルに少ない具材が良い仕上がりになるかもそんな鴨鹿よ。

すっかり忘れていたけど

気が向いたらお粥捗る季節になっていただなんてもうなんて秋の祭典スペシャル?って思うぐらいお粥捗るわ。

結構さー

うご飯炊いて食べるってスタイルはとうの昔、

最近はすっかりもう炊飯器活躍していなく

お鍋でお粥を作るばかりになっているわ。

多いと言えどもどんなに食べてもご飯1合もないので

これは秋の食べ過ぎ要注意警報発令にもとずく食べ過ぎを防止するためにも

結構かさ増しお粥アンド今回はサツマイモ

意外とサツマイモ初登場だったけど

良い仕事していたわよ。

お粥に相性の良い根菜類お芋系って他にも何かあるか?と言うか

うそ選択肢サツマイモジャガイモかぐらしかないけれど

ジャガイモでも成立するか試してみたいところだわ。

なかなか上出来のお芋サツマイモお粥

お気に入りのレシィピに加わっていいかも知れないわ!

うふふ。


今日朝ご飯

昨日半分夜ご飯にいただいたサツマイモお粥を残りの朝食でいただく、

炊いたあとの冷えて味がしっかり固まった感じがして、

味わいが深い様な気がして、

一晩置いたカレー理論にも通じるのかも知れないわ。

涼しくなってきたので、

常温でもなんとか一晩ぐらいはもつからそれも助かるわね。

デトックスウォーター

ホッツ白湯ウォーラーレモン果汁を入れる

ホッツレモン白湯ウォーラーね。

微かなレモン風味のホッツ白湯ウォーラー

朝の目覚めで身体の中から温めるわよ。


すいすいすいようび~

今日も頑張りましょう!

2023-10-10

新海誠の好きなところと微妙なところについて書く

あんまり映画を観る方じゃないけれどね。

ほしのこえ

記憶は定かではないが、おそらくこれが最初に見た新海アニメ

大学在学中はSFに飢えていて、「AKIRA」とか「エヴァンゲリオン」とかを観ていたのだけれど、「ラーゼフォン」にはハマることができなかった。問題は長さなのではないかと思い、26話も見る必要のない映画を手に取った。

この作品が好きだったのは、クラークイーガンが好きだった自分が求めている、別の惑星風景描写があったことだ。僕が映像作品評価するのは、どれくらい思いがけない風景を見せてくれるかだ。火星の大地や、木星イオあいだにかかる雷の橋が美しかった。ヒロインから携帯メールにも確かクラークへの言及があった。

また、日常の美しさを切り取った言葉を、詩のようにつなげていくアニメを見たのは初めてで、そこも新鮮だった。

敵方宇宙人が、鏡像となって話しかけてくるところなど、露骨エヴァの影響を受けているし、詩的な文章村上春樹フォロワーに過ぎないと感じはしたものの、この監督作品もっと見てみたいと感じた。

「僕と彼女の猫」は忘れてしまった。珍しく自分好意を寄せている女性視点失恋の話だった気がする。

雲のむこう、約束の場所

僕が好きな要素がとにかく詰まっていた。架空歴史知的早熟だけれども情緒的には年相応の少年少女、そして天にそびえる真っ直ぐな塔。東京からも見える北海道メガストラクチャーという、自分想像力はるかに超えた世界を見ることができた。

もちろん、欠点もあった。ヒロイン・佐由理を救うか世界を救うか決断を迫られる主人公・浩紀は、セカイ系典型例に感じられて冷めてしまったし、あと、これは前にも書いたのだけれど主人公のやっていることはテロリズム肯定だ。

テロ組織名前も、北海道を手に入れるためなのにアイヌ解放戦線じゃなくて、サハリン樺太先住民族ウィルタ解放戦線だ。ヒロイン祖父名前キノエはアイヌ系の名前だが、そこには一切触れられないし、朝鮮半島のように南北に別れた家族悲劇は、ごくわずしか触れられず、プロットには絡んでこない。つまるところ、政治は装飾でしかない。いいのか。

にもかかわらず、この作品を好きになってしまった。アニメで精密に描かれた東京景色は、当時の僕の生活圏とかぶっていた。自分の暮らす世界彩度を高めた景色は、ぐずぐずとした感傷に僕を引き込んだ。何にもでもなれると、まだかろうじて思い込めていた頃だった。

そして、テーマ曲があまりにも切なく、これがずっと頭の中で流れ続けていた。過剰なまでに作中で繰り返され、露骨でさえある。しかし、悔しいけれども切ない気持ちになるのをやめられなかった。ラストで虚無に飲まれ北海道の美しさで息をのんだ。

自分青春に満足できていなかった僕は、この甘ったるいテーマ曲映画呪縛されていた。批判しつつも、フィルムブックとノベライズを買ってしまうほどだった。これが感傷マゾなのか。

秒速5センチメートル

退屈さを感じる場面や、冗長な個所もあった。でも、日常風景を美しい色合いで描くアニメを他に知らなかった。第2話冒頭の、貴樹が空想する巨大ガス惑星が空にかかった惑星風景は、僕が創作していたSF小説舞台として何度も用いた。

そして、第3話で流れた「One more time, One more chance」ですべてを持っていかれた。ヒロイン・明里と結ばれないラストを見て「そうなんだよ! これこそが人生なんだよ! はっはっは!」と快哉を叫んだ。「鬱エンドだ」「悲しい」と言っている連中を笑っていた。なんてこじらせた大学生だったんだ。これもノベライズを買った。

振り返ってみれば、主人公はいつまでも明里の幻影に惑わされており、サーフィン少女・花苗の気持ちちゃんと向き合っていない。独り身の期間が長かった自分は「応えてやれよ!」とあとになって思ったものだった。そりゃあ、思春期から初めての感情ばかりで、あまりにも未熟で、だから人間関係で目も当てられないような失敗を繰り返すんだけれど、「結局お前モテてんじゃん!」と怒りが湧いた。

後に、貴樹をはじめとした新海アニメ主人公たちはどうやって童貞卒業したのかな、夜のお店かな、などと根拠のまったくない最低な空想をするようになってしまった。自分がそうだったからって投影するなよ。

星を追う子ども

激しくツッコミを入れながら観た作品

統一感のない固有名詞(※僕はファンタジー名前を付ける際には一貫性必要だと信じている。だからアルカンジェリ、ケツァルトル、シャクナ・ヴィマーナと複数言語から安易に引っ張ってくるのを良しとしないし、文法的に怪しいヴィータクアやフィニステラという語も納得できない)、ジブリの表層だけをなぞったような描写主人公明日菜が地上世界と地下世界の両方の血を引いているという重大な設定が劇中ではほとんど描写されないなど、自分が気に食わなかった点は多数あるが、最大の問題点は悪役の森崎(ムスカ揶揄される)のサブプロットのほうが面白く、新海誠思い入れを持っているように感じてしまったところだ。

愛するもの喪失を受容せず(子の喪失ってキーワード村上春樹フォロワーっぽい)、代理品や依り代を求め、神々なり悪魔なりと契約する姿は碇ゲンドウともかぶり、なんにせよ強烈なキャラで、明日菜を食ってしまっている。いっそ明日菜いらなくないか

冥界をめぐり、禁断の知識の代償として盲目になるのは神話的でちょっと良かったけどね。

この頃から、新海アニメを僕はさら批判的に見るようになる。

しかし、作者の意図性癖が透けて見えるというのは一方的に親しみを感じる契機でもある。不完全にゆえに見透かせるものがあり、理解者になれたと錯覚できてしまい、結果的作品を愛してしまうことがある(※これは新人賞を取った作品を読むときもそうなんだけど、「作者はこういうことをやりたいんだろうな。なら、ここをこうすればもっとよくなるだろうな」と考えつつ読むことが多い。創作をしていた人にありがちなことなのかな?)。

言の葉の庭

言いたいことはたくさんある。

けれども、最大の欠点は「何でもかんでも台詞説明してしまうこと」だ。

最後タカオとユキノが見つめあう場面で、高まった気持ちをぶちまけるのだけれど、音楽映像がうるさいなので、台詞なんていらない。

海監督は文章を書く能力はあるのは認めるけれども、「説明小説でやれ」と感じる。「なんでも説明するのをやめてくれ、映画受け手を見くびるな」とも感じた。

そして、鮮やかな色彩がわざとらしく感じられ、反発を覚え始めた。

ただ、この頃から日本古典を扱いだしたのは嬉しい。ささやか愛国心が満たされる。

僕は海外文学が好きなので、逆に外国の人に日本の詩を知ってほしい。

君の名は」「天気の子

観ていない。

言の葉の庭」の一件もあったが、ハッピーエンドになったということを聞いて、寝取られ性癖(というかBSS、「僕が先に好きだったのに」?)を抑える優秀なプロデューサーがついたんだな、とシニカルに考えていた。売れるようになった、大ヒットを飛ばすようになったとも耳にして、新海誠自分からどんどん離れて行ったように感じた。そして、もう二度と新海アニメを見ることはないだろうと思った。友人や尊敬するSF作家が見ていると聞いても、耳を塞いでいた。

君の名は」の予告の「スカート注意、男子目線!」といったセリフにも、新海誠性癖が透けてみるのだけれど、徐々に作者のあけすけな欲望に対して嫌悪を感じるようになっていた。

これは男子出身の僕がそうだからかもしれないけれども、僕には、男性監督女子高生をじろじろ見て偏愛していると気づくと、鬼の首を取ったかのように指摘してやりたくなる悪癖がある。岩井俊二映画を観たときもそうだし、「ラストレター」を観たときは「俺を振った女は不幸になればいい」という怨念を感じた。庵野秀明俳優やってたのはめっちゃ面白かったけどね。

「すずめの戸締まり

ある女性が新海アニメが好きで、じゃあ一緒に見に行こうということになった。ただし、彼女が好きだったのは「君の名は」以降だった。

「お手並み拝見」と思いながら(なんだかんだで楽しみにしていた一方、不安でもあった)観てみると、極めてまっとうな少女の成長映画になっていて驚いた。

被災者のすずめが「死ぬのなんて怖くない」と言っていたのが、逆に震災記憶と向き合い、心底死を恐怖し、逆に生きる実感を取り戻す構成が素晴らしかった。自分を助けに来た謎の女性自分自身だったってのも良かった。周囲の支援必要なのはもちろんだけれども、傷付いた自分を癒すためには、どこかで自分の力を信じて自分の足で立ち上がらないといけないのだ。

ロードムービーとしても優秀だし、周囲の人々が善意にあふれてすずめに手を差し伸べてくれたのも、叔母の環が思わず激高して負の感情をぶちまけるシーンのための溜めだと感じ、よく計算された素晴らしい脚本だと感じた。

今まで肯定的だった(あるいはマスコットしかなかった)猫が、ダイジンという善悪不明存在になったのも面白い。

今まで別の災害という形で間接的に東日本大震災を扱ったと聞いていたが、正面から向き合ったのはとても立派だ。このタイミングでなければできなかっただろう。

恋愛要素を薄めたのも大正解。「シン・エヴァ」を観たときみたいに、「監督大人になったんだな」と感じた。

それでも無念な個所はある。人口希薄になった土地を神々に返すというモチーフと、地震を封じる要石というモチーフが、完全に噛み合っているわけではない(人口が減少している時代から出てきた発想では? なぜそこから厄災が漏れ出る?)。少しぶれている。また、震災は人力で防げる、つまり東日本大震災は防げた、という誤った読解を誘発しかねない面もある。

あとは、震災描写リアルだし、緊急地震速報が頻繁に鳴るので、観ていてずきずきと頭が痛み、かなり気分が悪くなった(御茶ノ水近辺も学生時代生活圏内だったし)。昔は「アルマゲドン」みたいなパニック映画大都市がぶっ飛ばされるのを見たり、「地球大進化」の大隕石地殻津波が起きて日本列島が引き裂かれるのを見て気分爽快になっていたのだが、ある時点で感受性が「まっとう」になってしまったらしい。

ところで、この作品村上春樹かえるくん、東京を救う」のオマージュだとよく言われるけれども、「海辺のカフカ」のパロディも仕組まれている。東北まで中古車ドライブする芹澤青年が車内で流すのが「夢の中へ」だが、「海辺のカフカ」でも星野青年が何を探しているのかもわからない中田老人を連れて車で高松ドライブしながら、「探し物は何ですか~」と口ずさむのだ。誰か気づいてないかな。

そのくせ、村上春樹オマージュにとどめ、影響下からは完全に脱しているように感じた。

疑問点。すずめの三本足の椅子過去自分に手渡されたことで、時間の輪っかをめぐっていないか? 

その他

どの作品かは伏せるが、主人公が僕の名前と同じで、ヒロインから名前を呼ばれるたびに恥ずかしいくらいに動揺してしまった。

当時流行っていたラブプラスをやっていたら、おそらく引き返せないことになっていただろう。

あと、「すずめの戸締まり」に関するウェブ記事で、新海監督が#MeTooのこともあるしパンチラを封じたと聞いて、機を見るに敏だなと感じ、何となく気に食わなかった。正しい判断だと思ったけど、商業性に屈したようにも感じたのだ。正確には、「雲のむこう~」みたいに政治的を雰囲気に使うのをやめたのが、なんとなくタイミングが上手すぎて、逃げ足の早さを感じるのだ。

でも、とっくに青春コンプレックスこじらせオタク向けクリエイターから国民監督に変わってしまったのだ。寂しい。あんなこじらせた作品を書くのに既婚者なのも納得できない時期があった。

まとめ

こういったことを、友人に対してつらつら語っていたら、「それはお前、もう立派なアンチだよ」と指摘された。「アンチじゃない、愛情と憎しみの両方を持っているだけだ。複雑な感情をも抱えているんだよ」と反論すると、「お前が複雑な感情を抱えていない対象なんてあるのか」と笑われた。ひどくない?

これだけ複雑な感情を抱えているので、「君の名は」「天気の子」を見るのがずっと延期になっている。諸般の事情ラブコメ苦手だし。

2023-09-13

小学生の頃、ニコ動だかうごメモだかでドナルドとかムスカ流行った時は、は?ランランルー?なにがおもろいん?と思ってた。今も何が面白いのか全く分からない。

高校上がって淫夢流行ってた時も、友達に114514の解説をされたり軍畑駅行った時に事件の話をされたりして、は?しょーもな。って思った。でもどハマリした。会話は語録を入れる事が何より大事だった。

何が違ったんかな。別にどっちも内輪の外から見るつまらなさは変わらんと思うけど。

規模かな。前者はクラスの一部で流行ってる程度だったけど、淫夢クラスや学年全体でのものだったし。

慣れって大きいな。最近やたら見るエロあるよ(笑)は少し好きになったかもしれない。

2023-09-04

anond:20230904015340

プロレタリアート宮崎駿ムスカを悪として描くのと同じで、人間尊厳を損なう悪を糾弾するものなんだよ

これはそもそもプライドを知る階級からこそ描けるわけよ

今の日本人みたいに自分のことを新自由主義者だと思い込んでる成金貧乏人とは全然違うスタンスなんよ

anond:20230904011921

君生きを見ればわかるけど宮さんはあくまブルジョワジー視点からしか物は描けないんだよ

じゃりんこみたいなガキには共感できないの

でも、ブルジョワの持つ傲慢観点ムスカのような男を下品として描くし、

からこそブサイクなおばあさんやハンセン病患者も善いものとして描くことができるわけ。

ハウルの汚い城や貧乏そうなメイとサツキの家さえ、趣味の良い美しい場所として描けるわけ

食事のシーンだって千尋の両親が暴食してる様だってそこまで醜く演出していない

そして声優の声は性を売りにし、それを求める下品な人たちの象徴のようで嫌だというわけ

悪意のある下品さは彼は描けないし、庶民も描けないわけ

晩年はもうそれを開き直ってるね

2023-08-31

東京育ち凡人未満の皆さんへ

東京出身のお前らさ、付き合っててつまんねーし、仕事もできねーんだけど。何食ったらそうなんの?特に交渉とか話にならん。地方から来た奴の方が芯があって話も面白い人間的に魅力的だからチーム仕事も進めるのが上手い。

でもお前らさ、見栄えや経歴だけはキラキラしてるよな。でもインスタでバエバエしてるくせに、電話取るだけでハアハアしてんなよ。こっちは隣でヒヤヒヤだよ。お前らのせいで何度お客様にペコペコしたと思ってんだよ。

あと、お前らの話つまんねぇ。似たような話を何度もすんな。

お前らの話は、例えるならチェーン店の可もなく不可もない味というか、コンビニのような統一感なんだよ。YouTubeサムネのような類似性選挙の街宣のような空虚さ、映画予告編のような予定調和迷惑メールのような分かりやすさ。そんな話しかしねぇから何も心に響かねえよ。

学歴トーク留学自慢?大企業勤め?高収入あるある資産運用だ?伊勢丹ショッピング韓国美容旅行モデルやってた?モデルと付き合ってた?親がどこどこの偉いひと?何だかコンクール入賞した?自分ギフテッドです?フォロワー1万人?知らんがな。全部同じ話にしか聞こえねーよ。まさか話しながら自分が尖った人材だと思ってんの?

いか、お前らは尖ってなんかいなくて、まんまるなんだよ。競争に揉まれ効率的に人より優れる方法を叩き込まれ試験システム、整えられたステージでだけ勝てるように最適化された都市型ロボットだ。お前らなんかな、水流に揉まれた岩石が下流で丸くなって見つかるように、ツルツルで、小粒で、手に取りやすいだけなんだよ。ちょっとのヒビも目立つからびくびくして生きてんだろ?厚化粧に脱毛、整形、加工で自分磨きする奴もいれば、ルッキズムみたいなのをでっちあげて他人を引きずり落とそうとする奴もいるよな。お前らみんな生き物としてよわっちいし、生き方はセコイし、生き様はダセーんだよ。だからもつまんねーし、人も付いていかねーんだよ。

いか、お前らご自慢の東京多様性はそんな丸石の寄せ集めだし、そんなのは画一性の見間違いだからな。丸くて灰色の石ころ同士背比べして、まさか自分らがカラフルだと思ってんの?お前らなんか石石混淆だよ。まあ逆に言えば、そんなつまんねぇ場所で病んでるそこの東京人は目を覚ませってんだ。

お前らが相手にするプロ東京人なんてな、都市に適してるだけの、コンクリートジャングル大帝だよ。まっさら場所に放てばコイキングだかんな。そんな奴らは、ダイバーシティ東京レインボーブリッジをバックに、仲良く手繋いで一生跳ねてろってんだ。でもたまにいるんだが、赤色ギャラドス進化して、ポリコレを盾に破壊光線吐き散らかすやつらは、お願いだから線状降水帯の下で雷に撃たれてくれ。

あのな、多様性とかSDGsとかフェミニズムとかを地方相手に偉そうに説くまえに、お前らの居座る快適な高層ビルを建ててくれた、汚くて臭くて危ない思いをしながら低賃金で働く野郎どもに思いを馳せてみろよ。そいつらはお前らの多様性に含めてんのか?あーあ、また東京人が金髪白人英会話して多様性気取りしてるよ。東京が誇るコンビニで働くベトナム人たちは、安い賃金で使いたい放題してんのにな?そうやって子宮途上国地方外注しなきゃ成り立たないくせに、女性解放したと思ってんの?SDGsを学ぶべきなのはお前らだろ。

せいぜいアホ東京人どもは、手始めに、てめぇらが高い金払って食べる寿司が、誰がどこの海でどうやって獲られて、どう東京まで運ばれて調理されるか、想像でもしてみろってんだ。文明お金で買えないんだよ。

まあ無理か。子供時代から東京なんかにいたら想像力乏しくなるよな。どうせ親父はホワイトカラーだろうから肉体労働の親父の汗臭さすらも知らないんだろうな。外行っても管理されたサンドボックスで遊ぶしかいから、アリを潰し回ったり、バッタを千切ったり、トンボの羽をむしったこともないんだろ?だから痛みなんか学ぶ機会もなければ、生と死も知らないんだ。草を掻き分けて腐葉土を踏みしめることもないまま、カブトムシより先にヘラクロスサファリボールで捕まえたんだろ?そんな奴に世界本来の姿は見えねーよ。ARやらVRメガネなんか付けてないで裸眼世界をよく見てみろよ。

この前、六本木ヒルズレジデンスの公園行ったら驚いたね。地面がふわふわ特殊加工の床材で出来てて転んでも怪我しないようになってるんだわ。そこで防災頭巾みたいにバカデカい日除け帽子被ったお子様たちが銀のスプーンを咥えながら、「バルスバルス」って遊んでたけど、お前らなんか、どちらかと言えばムスカ側だかんな。さらに言えば、これからそのムスカにもゴミ呼ばわりされるような、バルスなしで始末できるモブどもに育って人混みの一部に消えていくんだわ。

そしていつかそれに気づいて惨めな気分になった奴らからカラオケで汚ねえダミ声で地上の星涙目披露するようになるんだろ?アホか。本当の地上の星を知らない人間にその歌を歌う資格なんかねぇんだよ。お前らみたいな夜空のお星様はな、たとえ六等星でも、中島みゆきファイト対象外なんだよ。残念ながらアスファルトに落としたお前らの涙で育つ芽はないから、せいぜい東京夜景に負けないように無理してキラキラしてろよな。

2023-08-30

気になるマスク装着率の増田スマ釣りくゃ地右側すまる何気(回文

おはようございます

コロナ微妙世間多いのかしら?

よく分からないけど私は罹ったらアウトなので、

事務所一人だし、

まあそれはそれで普通に家でウエブで出来ることがあるから

実質閉店だけど営業だけど

シュレーディンガーの猫みたいに

やってるかやってないか暖簾をくぐってみるまで分からないと言う感じにはなるわよね。

そんで

徐々に私がお手伝いしている隣の私が前に居た会社メンバーコロナから復帰して完投!とまではいかないものの、

登板は出来るようになったので、

前半戦を抑えてくれるだけでも私の心の負担はだいぶ減るから暮らしが楽になるわ。

電車も久しぶりに乗って周りを見渡す限り見渡してみる、

宮崎駿さんの映画ラピュタに出てくるムスカ言葉をかりるなら、

見ろ!人が客のようだ!って車内に乗車している人たちは心なしかマスク装着率の高さが高いような気がするの。

だってマスクをしている人のマスク装着率は100パーセントじゃない。

凄い数字よね。

マスクしている人のマスク装着率は100パーセント

ほぼマスクをしている人はマスクをしている計算になる

これはパーセントマジックなのよ。

なので、

私もあんまりコロナにもしかしたら引っかかって喰らったらたまらないので、

用心してマスクはしていた方がいいのかなーって思ってやまない次第なのよね。

で、

マスクもしばらくしていない季節が夏多かったので

マスクストック

例えばまた50枚入りとかドーンと買っておかなくてはいけないかなーって

そう思うのよね。

にしても

電車内のマスクを装着している人のマスク装着率が100パーセントだったのは驚きだったわ。

私も注意してマスクは装着した方がいいのかも知れない、鴨鹿!って

そう鰯気にならないように、

ちょっと用心して気を付けないといけないわ!って思ったわ。

うふふ。


今日朝ご飯

駅そば蕎麦活決めてきたわ!

ここ冷えたお出汁にコシのある麺が美味しくていいんだけど、

のってるネギちょっと残念なのよね。

堅いつーか、

れいつ刻んだやつ?ってぐらい

カチカチに堅くてこんなネギ味わったことは文字通り初めてよ。

いつもだいたいカチカチのネギなのでいつもこう言うスタイルなのかしらね?ってもはや半ば諦めのネギだわ。

デトックスウォーター

炭酸レモンウォーラーを決めてきたわ。

冷蔵庫に冷えている炭酸レモンウォーラーがあると嬉しいわね。


すいすいすいようび~

今日も頑張りましょう!

2023-07-17

君たちはどう作るか

宮崎駿の最新作『君たちはどう生きるか』を見てきたんで、ある程度ネタバレありで感想書きなぐっておこう。

ネタバレありだからね。

正直、観る前に想像してたより悪くなかった。

テンポも悪くないし、人間関係に緊張感もある。

作画が徹底的に心象風景に寄っているのも、職人芸の趣があった。

火災とか草原の描き方なんて、ゴッホともセザンヌともなんだか判らんけどとにかく印象派的に歪みまくっていて、主人公の高熱に魘された夢のような心が伝わってくる。

田舎の家も、当初は主人公の内心の萎縮ぶりを示すかのように何もかも巨大で、玄関なんてどこの古刹の大伽藍かと見紛う巨大さであり、今に残ってたら家ごと国宝になりそうだ。

もちろん、本物はせいぜい田舎豪農レベルなのだろう。

心象風景として東大寺大仏殿並の巨大建築に見えているだけである

敢えて心象風景とわかるように表現している事で、主人公が実際には父の後妻を嫌っていない事も想像がついた。

なぜならすんごく清潔感のある優し気な美女として描かれているかである。嫌っているなら心象風景でそうはならない。

初対面から一目ぼれレベル主人公は慕っていたのだろう。

でまあ、作品は途中から塔の中パートと、塔の外パートという二輪構成で進んでいくのだが、

まあ、なんだ、ここから批判が多くなる。

まず塔の中パートだが、なんというか、とにかく意味があり過ぎる。

これは褒めてない。

宮崎駿もののけ姫辺りから、やたらと意味のあるものを描こうとするようになってしまってるように思える。

1シーン毎に意味があり、多分本人に質問すれば「このシーンはこういう意味がある」と全部答えてくるだろう。

まり寓話的で哲学的記号的で、イソップ童話とか不思議の国のアリスとか、そういう感じの、「意味の塊」として作品を作ってしまっているのが塔の中パートだ。

ハウルとか千と千尋とかでも顕著だったけど。

これの何が悪いって、妄想が爆発してないのである

ムスカラピュタの雷をぶっぱなしたシーンに意味なんてないだろ。王蟲がペジテのドーム食い破ったのも意味なんてないだろ。

あいう爆発するほど格好いいシーンに意味なんてないのだ。

「どうやお前らこんな凄えの見た事ないだろ。俺も見た事ないから作ってやったぞ。見て驚け。」

という作り手の妄想の大爆発なのだ

妄想を爆発させるためにそこには当然無理がある。歪みがある。そのシーンを効果的に描くために、他のシーンで入念に爆発物を積んでいる。

その無理、その歪みが、ある人には滑り、ある人には刺さるのだ。

本人が見せたいのは爆発の部分だが、関係なく歪んだ部分が受けたりする。それが創作快感である

ところが、この作品含めて後期宮崎はその「見た事ないだろ」をやらない。庵野もだけど。

なぜなら、名前が売れて裁量が大きくなった事で、作りたいものを作れるようになったからだ。作りたいものは作ってしまい、もはや「こんなの見た事ないだろ」が無い。

庵野はその無理のなさを、その歪みの無さを、オタク知識で埋めてシン・ウルトラマンやシン・仮面ライダーを作った。

そこにはTVエヴァのような溜めに溜めた便秘解放のような妄想の爆発は無く、無い物を何とか絞り出した感のある細長いウンコしかない。

一方、宮崎駿はそれを哲学記号で埋めてこの作品の塔の中パートを作ったのだ。これは最早宮崎駿のバランス感覚のみで構成された世界から、やたらとデジャヴがある。

もののけ姫と変わらずに「鎮まりたまえ~鎮まりたまえ~」とやってるし、千と千尋と変わらずに仕事やらされたり禁忌に触れて怒られたりしている。

でてくるのもやたら思わせぶりな妖怪連中である。思わせぶりなだけで、記号であるために特に伏線とかない。どういう存在説明されてフェードアウトする。

エンタメに徹するなら、塔の中はクトゥルーばりの別の星・異星文明でも良かったはずだ。せっかく宇宙から飛来した謎物体的な設定があるんだから、一気にスターウォーズ世界になっても良かったのだ。

そこから進めて、「現代日本主人公の迷い込む異世界として描く」まで手が伸びても良かったはずだ。

ところが、そういうエンタメに走らず、やたら寓話的な見たような話で埋めてしまうのが今の宮崎駿である

ブチ切れるセンス・オブ・ワンダーではなく、賽の河原の石積みみたいなひじょーに心象的なもので埋めてしまうのが今の宮崎駿マイブームである

そういう「意味」だけで構成されたパートからストーリーなんてあって無きがごとしである。断片的な寓話職人芸でつなぎ合わせた取り留めのないタペストリーである

一方、塔の外パートは違う。庵野と同じく、オタク知識で埋めている。

人力車描写一つ、言葉遣い一つ、看板一つ、食事のお膳一つから、「当時はこうだったんだぞ」という聞いてもないのに披露されるオタク知識臭がする。

多分、キャノピー実在ナントカ式とかそういう裏打ちされた設定があるんだろう。田舎がどこの県のどこの地方かも絶対決まってるねありゃ。

っつーことで塔の中パートより終わってる感のある塔の外パートだが、そこで主人公父親が妙な存在感出してるおかげでかなり良くなっている。

というのも、この父親ある意味主人公と後妻という二人の問題元凶と言える一人であり(まあ、亡くなった実母の方がより存在感は大きいが)、更に経営者であり金持ちで何でも自分で決めてしまタイプ

というジブリ作品ちょっと見ないタイプキャラからだ。

こういうタイプは、通常は出て来ても悪役なのだが、この作品ではそれを悪役として描かない。塔の外の部外者として描く。(大叔父と血のつながりもないし)

そんなわけで、このキャラについては宮崎駿の才能の爆発が感じられるのである

経営者であり第一線でもある、という後期宮崎駿が手にした立場意図せずに作り上げた鬱屈爆薬になってこのキャラに込められているのだろう。そのせいで、後半になって妙に生き生きしている。

主人公の心象にだけフォーカスするなら、後半の塔の外パートは要らなかったはずだ。少なくとも、もっと小さくなり、警察とかが来て事務的に進むのがセオリーだったはずだ。

しかし、おそらく宮崎駿はこの父親を描くことに創作快感を感じたのではないかと思う。

なんかもう藤井聡太ばりに全く失着を犯さず最善手を打ち続ける主人公の代わりに、

この父親勝手にやらかすし勝手決断するし部外者でありながらガンガン行くしで、

前半には明らかに狂言回しだったこキャラけが、後半に「キャラ勝手に動いた」を感じさせるのである。作中で唯一、記号を感じさせないのがこの父親である

そんなわけで、ち密に意味を積み上げて作り上げたであろう全体の印象を、後半の父親がぶっ壊して変になっているが、その父親がぶっ壊した所こそが個人的には最も見ごたえがあった、という何とも評しがたい作品である

まあ、悪くなかったよ。

でもね、道徳副読本を作りたいんでもなければ、作品作る時はもっと一点の妄想・一点の美意識に全賭けしましょうや監督

2023-07-15

anond:20230714205336

増田同意できない部分が多々あるので私の解釈を書いた。

ちなみに「君たちはどう生きるか」の小説は未読、過去ジブリ金ローで流し見(ハウル・ぽにょ・風立ちは映画館で観た)、宮崎駿の生い立ちも知らんしインタビュー等全く見てない。

他の人の考察も見ていない。この考察が正しいかどうかは分からない。

意味をなさない設定の多さ

父親が(多分)軍用機のキャノピーを作る工場経営してて、主人公はいいとこの子、って設定、なにかに生かされた?

あ〜「風立ちぬ」っぽい!ってシーン以外、ストーリーに絡んでなくない?

主人公宮崎アニメを見て育ってきた(もしくはこれから見る)この映画の観客である我々だと思う。

なので主人公原風景や心内風景と我々が宮崎アニメで見覚えのある風景を重ねることで主人公=我々を強調する意味がある。

■謎展開

冒険活劇にしたいわりにはパートナーコロコロ変わる。

アオサギキリコ→ヒミ

そのたび

「ついてこい」「わかった。ついていく」で状況説明するもんだから主人公主体性isどこ?ってなる

アオサギ主人公が感じている自分の中の嫌いな部分。だから主人公出会ってすぐ敵対したし、主人公心理世界に誘った。

自分に誘われて冒険してるんだから主体的と言える。キリコもヒミも自分が作り出した像なので主体的と言えるのではなかろうか。


■伝わらない主人公動機

亡くなった母を探す・一緒に冒険する、の動機はわかるけど

最近会ったばかりの父の再婚相手しか距離感微妙)を救うために冒険しなくない?

助けるモチベーションを問われて、何度も「父が好きな人だ」って説明する羽目になってる。謎動機

→「父が好きな人」というのが正に動機説明していて、主人公自分の中にある夏子への複雑な気持ち対峙するために夏子を助けに行く。

複雑な自分の心境に触れることには痛みが伴うので禁忌となっている。


後妻も一度は主人公の助けを拒否するのに、

あれ、いつの間にか救われてる。じゃああの描写いらないじゃん。

→夏子は主人公を守るためにわざと厳しく接して追い出そうとしている。

厳しくされた事によって主人公は夏子を夏子母さんだと認められるようになり、心の禁忌領域が晴れて夏子も救われた。

そもそも後妻はなんで異世界子供産もうとしたのかも語られない。

異世界に来たくて来たわけじゃないって劇中で言ってた気がする(記憶曖昧)。呼ばれたんだと思う。


かにも「母親病院火事だと聞いて家を飛び出すも、一旦家に帰って着替えるシークエンス」「弓矢を作るシークエンス」など

映画演出のことは全く分からんが、着替えシーンによってリアリティ出すことで、その後火事の中に飛び込んでいく視界が歪んでるシーンの非現実感が増している気がする(小並感)。

アオサギ主人公自身であることから弓矢にも意味があると思われるがその辺はまだ言語化できてない。



ヴィランの不在

宮崎アニメの魅力はやっぱり悪役だと思うんですよ。カリオストロ伯爵しかり、ムスカしかり、カーチスしかり。

インコ大王は悪役ってほどもなかったし。アオサギ?彼は何がしたかったの?

アオサギ主人公自身なので主人公を心内世界に誘うし主人公の助けにもなるし主人公和解する。

インコ大王は後述するがよく分からない。


■作劇のセオリー無視

ばあやたちの人形に触るな、と釘を刺される主人公

物語セオリーとして、タブーは破られるので主人公は触る。

で、なにか代償が起きるかというと「なにも起きない」。えーーーーー!?じゃあなんで「触るな」って言ったの?

→これは根拠のない妄想だが、ばあや人形を触って倒れちゃうと、現実世界のばあやになんか悪影響でも出るんじゃないだろうか。知らんけど。



その他解釈できたこ

さっき主人公=我々と書いたが、大叔父宮崎駿を表していると思う。

彼はこれまでの自身監督作品を通して我々に「積み木」を伝えたかったようだ。

たぶん、「(ジブリ作品を通して)観客それぞれが自分にとって価値ある大事ものを見つけてそれを自分で組み立てろ。」と言いたいんだろう。

即ち「君たちはどう生きるか」と言っている。

よく分からなかったこ

インコは何を表しているのか。物語の力を信じないリアリストなのかな?とは思うが、禁忌を口実にヒミを使って何を取引しようとしていたかからない。なんか大叔父と会話してたかもしれんけど忘れた。

全く何の比喩なのか分からない。インコペリカンが分かってないということは映画の中の結構な部分が分かってないことになりそうだ。悲しい。

全く何なのか分からない。墓石は悪意なんだろうか。


  • 魚の配給を待ってる黒い影たち

からない

なんで焼けたかからない


まり

そんなこんなでまだ分かってないことが多い。記憶から抜け落ちてるとこもありそう。このあと他の人の考察読んで分かったことがあったら追記するかも。

追記

あと、話が結構星の王子さま」っぽいなと思った。

2023-07-14

君たちはどう生きるか」が完全に失敗作だった件

初日に見たのでネタバレ感想

未見の人や面白かったって人に水差すのもアレなので増田で。

以下ネタバレ

吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」は未読なので、そこから引用があったらごめんなさい)

いやね、まったくダメってわけじゃないのよ?最終的には得意の異世界冒険活劇に着地させるし。そこは熟練の技。

ただ、セルフオマージュをしたいがための意味不明な設定や展開が多すぎて、全然ストーリーに乗れないの。

意味をなさない設定の多さ

父親が(多分)軍用機のキャノピーを作る工場経営してて、主人公はいいとこの子、って設定、なにかに生かされた?

あ〜「風立ちぬ」っぽい!ってシーン以外、ストーリーに絡んでなくない?

主人公が引っ越す旧家も延々歩く描写があるわりに、結局主人公が暮らすのは離れの洋館だし、舞台はほぼ塔の建物異世界

結果、和の旧家はばあやがたくさんいる、という描写のためだけにでてきた形。

■謎展開

冒険活劇にしたいわりにはパートナーコロコロ変わる。

アオサギキリコ→ヒミ

そのたび

「ついてこい」「わかった。ついていく」で状況説明するもんだから主人公主体性isどこ?ってなる

この辺もうちょっと整理できたんじゃないか・・・

■伝わらない主人公動機

亡くなった母を探す・一緒に冒険する、の動機はわかるけど

最近会ったばかりの父の再婚相手しか距離感微妙)を救うために冒険しなくない?

助けるモチベーションを問われて、何度も「父が好きな人だ」って説明する羽目になってる。謎動機

父も別に魅力的な人物に描かれてないので、謎は深まるばかり。

後妻も一度は主人公の助けを拒否するのに、

あれ、いつの間にか救われてる。じゃああの描写いらないじゃん。

そもそも後妻はなんで異世界子供産もうとしたのかも語られない。

かにも「母親病院火事だと聞いて家を飛び出すも、一旦家に帰って着替えるシークエンス」「弓矢を作るシークエンス」など

無駄なシーンが多い。その時間主人公動機もっと作ってあげればいいのに。

ヴィランの不在

宮崎アニメの魅力はやっぱり悪役だと思うんですよ。カリオストロ伯爵しかり、ムスカしかり、カーチスしかり。

インコ大王は悪役ってほどもなかったし。アオサギ?彼は何がしたかったの?

■作劇のセオリー無視

ばあやたちの人形に触るな、と釘を刺される主人公

物語セオリーとして、タブーは破られるので主人公は触る。

で、なにか代償が起きるかというと「なにも起きない」。えーーーーー!?じゃあなんで「触るな」って言ったの?

にも関わらず「産屋に入ったのが禁忌だった」ってまさか後出しタブー!聞いたことねえよそんな作劇!

結論

「塔状の建物を上に逃げる悪役を追う展開はカリオストロ!」「森のトンネルトトロ!」「崩壊シーンはラピュタ!」「幻の船団は紅の豚!」

みたいな楽しみ方はできるけど、それだけなんだよなあ。

まるでシナリオ第1稿をそのまま映像化してしまったような、すごくもったいない作品

改稿でいくらでも面白くなったはずなのに。

宮崎御大脚本に誰も口を出せなかったのか、

出したけど聞き入れなかったのかは分からないが、

これが宮崎駿の遺作になるとしたら残念でならない。

2023-07-03

Twitter民の反応は早い。フォロワーさんが14万人もいれば、誰かが見ているものだ。

ムスカ」「ムスカだ」

ネットから離れた人間関係で、こうしたリアクションはまず望めない。

「目が、目がぁああアア…って。あ、これはムスカの物真似でして。…そうなんです、ええ。スタジオジブリアニメのですね…天空の城ラピュタってご存じですか。その登場人物なんですけども。え?ご覧になったことがない?あ、そうでしたか…へへ…」

冗談が滑った上に、その解説までするという情けない事態になるのだ。

生き恥か。

Twitterにはオタクが多い。サブカルチャーと相性がよいのだ。

https://note.com/nuetwt2023/n/n63cc52a4cf4b

なるほど!

あるいみで現実世界から逃避した場所であって、そこで唯一の輝ける場所という人が多かったのかな。

から数字いじってバズらせることが生きがいみたいな、ニチャった卑怯者をたくさん産んでしまったのかな。

いろいろと世界浄化が進んでることを感じる。

2023-06-12

「人混み」を「人ゴミ」と勘違いしてた

ムスカのせいだ

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん