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2018-07-20

[] #59-2「誰がためクーラー

あらゆるモノの価値一元的ではない、とセンセイはよく言っていた。

かにとっては無価値でも、誰かにとってはとても価値のあるモノだってある。

大局的に見れば、モノの価値順位などつけられないと。

逆に言えば、そこまで俯瞰して物事を見なければ、モノの価値には大抵ランクがつけられる、とも言っていたが。

特殊精神状態でもない限り、腹が減っている人には食べ物が、寝たい人には安眠できる場所、服がない人には衣服が上位になるだろう。

まり、今の俺たちにとっては電気、より具体的には冷房が上位になっているってことだ。

そして市長はそのランク付けを間違えた。

このご時世、「健康文化的な最低限度に生活」にはクーラーも有力候補になっている。

それを使えない程度の電気しかない中、日々を生活するのは困難だった。


それは市長ですら例外ではなかった。

市長ともあろう者が、そんな格好……」

市長はいものスーツ姿から、くたびれたタンクトップに半パンという、恥や外聞二の次にした中年オッサンスタイルになっていた。

暑いのに、あんなのピッチリ着るのはバカげていますよ。ふさわしい、場所にあった格好だなんて考え方は時代錯誤です。汗ダラダラで、ビショビショのスーツ着たほうがふさわしい格好だとでも?」

「一理ありますが、汗ダラダラ服ビショビショ、かつラフな格好していると説得力に欠けますね」

クールビズ月間を打ち出した者として、「格好は気にするな」ってことをメッセージにしたかったらしいと市長は語る。

自分政策に率先して乗り出すのは、この市長の数少ない評価点だ。

だが、そもそもの話をするなら、今そんなことをしなければならない原因は市長にあるわけだが。

周りは、その姿に呆れるしかなかった。

市長の今の状態は表面的にではなく、本質的にみっともない姿だからだ。


…………

俺は家の中で比較的暑くない場所に座して、とにかく時間が過ぎるのを待つしかなかった。

団扇を片手に、水の張られたタライに足を浸し、少しでも体温が上がらないようにする。

他にできることなんてない。

現代で、電気を使わず出来る余暇の過ごし方なんて限られている。

その限られた候補も、「暑い」という答えで全て一蹴した。

それにしても、まさかこのご時世にこんな古臭い納涼をする羽目になるとは思わなかった。

だがこれが、案外バカに出来ないのが癪だ。

フィクションとかでやっているのを見たことがあるから試してみたが、確かに幾分かマシなのである

だが、それでも都会の夏は暑い

そして暑さの弊害は熱だけではない。

汗で身体がベトベトになる、この不快感も厄介だ。

俺の座っている椅子は皮製品なのだが、自分の体が付箋のように張り付く。

いや、もしかしたら、今の俺は付箋よりも粘着力があるかもしれない。

まらず俺は椅子から剥がれる。

次にとった俺の行動は、床に寝そべることだった。

かろうじて床がヒンヤリするような気がしないでもない。

今の自分の姿はいくら家の中とはいえ、かなり不恰好だろう。

だが、そんな体裁を気にしていられる余裕はなかった。

(#59-3へ続く)

2018-07-16

anond:20180716064145

椅子に座ってようが、グラウンドを走り回ろうが、スポーツである理解するのは難しくない。

難しいから今の国内e-Sports惨状があるわけで。

anond:20180715133540

説得力? お前の理解力が足りてないだけだろう。

「己の能力相手と競うこと」「一定ルール下で競争すること」

この辺をスポーツだと理解しているなら、椅子に座ってようが、グラウンドを走り回ろうが、スポーツである理解するのは難しくない。

2018-07-14

店の休憩所の椅子に座っていると隣で子供を叱りつけてるお母さん

お姉ちゃんと妹の2人を連れている

お姉ちゃんは4〜5歳くらい、妹ちゃんはまだオムツしてる

お母さんは、お姉ちゃんに妹を見ていてと頼んだのにやらなかった、

なのにお姉ちゃんは見ていたと嘘をついた、と

それだけのことでひどく怒っていた

お母さんも大変なんだろう

怒ってる内容はそう間違ってもいないと思うし

公共の場子供があれこれするのを放置する親を思えば、ちゃんと怒るのはむしろ好ましいとも言える、が

あんまり声を荒げて怒らないでほしいな、こっちが疲れる…とか思いながらスマホに目を落としていた

と、気づくとお母さんとお姉ちゃんちょっと離れた店舗に行ってしま

まだオムツをしている妹ちゃんが休憩所の椅子に座ったままだ

イオイオイオイ、と思いながら放っておけず、ちょっと様子を見る

と、妹ちゃんと目が合う

ちょっと愛想笑いをして、すぐ目をそらす

お母さんたちはすぐに戻ってきて、また隣に座ってあれこれ言ってる

オムツの妹ちゃんがカタコトで何かを言いながら遊んでいる

と、思ったら近づいてきた

私のすぐそばまで来て、自分飲み物子供用の蓋がついたやつ)をハイ、と渡すような振る舞いをした

えっ、と思って妹ちゃんに笑いかけつつ

ちょっと困ってお母さんの方を振り向いて会釈した

お母さんも予想外だったみたいな表情だった

その後もオムツの妹ちゃんは 事あるごとに隣の椅子まで走って来て、自分飲み物を置いて忘れてみたり、取りに来てみたり

その度に自分に何か言うようにこちらを見た

どうやら愛想のいいおばさん、くらいに認識されたのか

人なつこい子だなあと可愛くなった

怒ってたお母さんは相変わらず娘さん達2人に あんた達はもう!と怒っていたが

さっきまでとは違って、ちょっと楽しそうな明るい声だった

2018-07-13

椅子に座ってできる運動

足を閉じて膝を合わせる

2018-07-12

anond:20180712092250

肩より低い程度の背もたれの椅子におもいっきりもたれかけて首をできるだけ上にむけるようにのけぞって数秒してもどろうとすると貧血のようなめまいにおそわれてゾクッとなります

2018-07-11

男性に助けて欲しかった」

痴漢云々で男性に助けて欲しかった」っていうのが話題になってたけど、

女性が何か被害を受けているのを見かけた時、出来るなら男性はどんどん助けてあげて欲しい。

自分もどんどん助けたいと思っている。

でも助けられなかった男性がいた場合、一概に責めないで欲しいなとは思う。

(助けないどころか女性を責めるようなウンコ死ねばいいと思うけど)

男性とて、「男性に注意して対峙する」というのは緊張を伴うものです。

緊張どころか恐怖感だってあります

僕はかれこれ20年近く格闘技経験もあり、今でもトレーニングを続けていますが、

それでもいざ男性相手にする場面になったら緊張もするし、恐怖感もあります

どんなに鍛えてたって、腕っぷしに自信があったってナイフ一本で死ぬんです。

僕の格闘技の先輩(人間凶器と呼ばれた)も、飲みの席で女性に絡んだ男性に注意した際、

後ろから椅子で殴られて、片目が飛び出す寸前の大けがを負いました。

僕が実際に電車痴漢を取り押さえた際、顔面を3発殴られました。

カッターナイフを突きつけられた事もありました。

男性だって怖いものは怖いのです。

そこだけは分かってあげて欲しいと思います

そして女性子供に対して暴虐を振るう男性が一人でも少なくなりますように。

2018-07-10

[]ダイエット8日目

現在

体重:80.4kg

体脂肪:46.1%

昨日から変化なし。

■昨日の運動状況

目標可否
目標1万歩以上
ストレッチ×
水をこまめに飲む×
プランク30秒
足上げ運動、空中文字書き
フリパラ体操

ご飯状況

時間昨日飯今日
朝飯ブラックコーヒー1本サラダチキン豆乳バナナねぎサーモン巻(合計391kcal)
昼飯チョコチップスティックパン3本(300kcal)ツナマヨおにぎり1個
間食なしから貰えば食べるかも
夜飯焼き魚(鯖)、きゅうり浅漬け、 お味噌汁キャベツたっぷり)納豆豆腐卵かけご飯焼き魚(ホッケ)、きゅうり浅漬け、冷やしトマト、 お味噌汁キャベツ入り)、豆腐納豆ご飯50g程度

表の改行のしかたが分からない…半角スペース2つって見たけど出ないよ??気のせい?

雑記

血圧の薬を飲み始めて2日目?

最高136,最低90,脈75 と正常な範囲だった。

からか、少し体調は良くなってきてる。いいねー!

今日ご飯は、教えてもらったことを参考にしたよ!

豆乳バナナ美味しい・・・! 欲を言えば無調整豆乳飲みたかったんだけど売ってなったからなぁ。

サラダチキンご飯 の順で食べたんだけど、サラダチキンってめっちゃお腹いっぱいになるね!朝から苦しい(笑)

夜ご飯サラダチキンってのも良さそう。意外と美味しかったし。

今まで太ってきたのって、栄養が偏って必要カロリー量も食べてなかったからかなぁ。

マーチングバンドという運動系(?)の部活に入っていて、それから一切動かなくなって

デスクワーク椅子から動くことを禁止されたこともあって……

まぁどうでも良いね。うん。

歩き時は早足で、そしてお尻を引っ込める(腰を上に持ち上げる?)ようにして歩き始めたら

ズボンウエストが本の少しゆるくなった。頑張るぞー!

2018-07-09

猫失敗

猫が狭い椅子の上でゴロゴロクネクネしようとして、1クネ目で落ちた

そうなる気はしていたよ

おおロスジェネよ、心療内科にお世話になってしまうとはなにごとだ

http://delete-all.hatenablog.com/entry/2018/07/09/073000

某所でもさんざん言われているけれど、

就職先なんて選んでる余裕はなかった。

とにかく決まればいい、と受けまくった。

最近では珍しくないのかもしれないけど50社くらい面接にいった。

2次、3次とあるから実際の面接数はもっといっぱいかもしれない。

友達大学研究とは全然関係ない飲食・小売なんかに決まったのは運がいい方で、

だいたいは非正規だった。

そんな中で自分はそれなりに大手内定をもらいそこに務めることになった。

大手にもかかわらず同期入社は40人もいなかった。

三流私大自分帰国子女に囲まれているというとんでもない環境に、

驚くとともに舞い上がっていた。自分って実は優秀なんじゃないかと。

やっぱり現実は厳しく、OJTとは名ばかりで研修も無く大雑把な説明もなく仕事を投げられ、

できないと無能レッテルを貼られる。

他の優秀な連中はそんな中でもうまくやっていて、活躍しているという話をよく聞いた。

しかし優秀なやつにはそんな会社イマイチだったようで、

3年もたたずにMBAを取るとか転職先が見つかったとかでどんどんやめていった。

自分はというと、転職する勇気もなくとにかく椅子にしがみつき

自分がやられたひどい扱いだけは、後輩や取引先にすまいと心に決め、

とにかくなんとかこなしていた。

そうこうしているうちに会社の景気は(リーマンショックも乗り越えられる程度に)上向き、

人も増えて組織も大きくなった。

そうすると今度は、中間層まり自分らの世代が社内に少なく、

自然管理職の席が早めのタイミングで回ってきた。

リスクも考えたが例え短い期間でも給与があがるならばと手をあげた。

意外と管理職は向いていた。

人を使って大きな成果を出すというのが楽しいとは思いもしなかった。

いわゆる360度評価でも、人事考課でもそれなりにいい評価をもらい、

自分って実は優秀なんじゃないかと、やっぱり思った。

残業をしていると時々動悸がすることがあったが、やすめば何とも無いので気にしなかった。

それなりにいい感じだったが、

会社高齢化人件費の高騰が課題になってきて、

会社自身が人を遠回しにやめさせる施策をいくつか始めた。

上の方のひとたちは本気で最高の施策と信じていたようだけど、

現場モチベーションを地の底に穴を掘って埋める程度に落とすことに成功した。

さすがに会社の態度にうんざりしたし、残業時間短いはずなのに動悸もするし、

転職活動をやってみた。

そうすると世の中は意外にも好景気

我々の世代がちょうど薄くなっており、おまけに自分がやってきた業務経験を求めるような求人がたくさんあった。

給与水準もどこへ行ってもあがりそうだった。

メガバンクには、年次昇給という何も成果を出さなくても給与が毎年あがる素晴らしい仕組みがあるということも知った)

そんなこんなで複数から内定をもらい転職成功した。

給与もあがり謎な施策からも開放され、ストレスも軽減されたはずだった。

しかし、動悸は収まらず時々吐き気もしていた。

さすがにこれはおかしいと思い、

診療内科のドアを叩いた。(比喩です、今どき本当に叩くやつがいるのか)

医者はいろいろ話を聞いてくれた。

「ここに来るのも、だいぶ勇気必要だったでしょう。」

そう、そうなんだ。

自分リアル心療内科に行くと決めた時、最初心配したのは周りの目だった。

おかしくなったと思われないか仕事から外されるんじゃないか

からドアを叩くのにも数週間悩んだし意味なくググったりした。(本当に意味がなかった)

幸いにして、ちょっとだけ自律神経のバランスがくずれているだけだったので、

ちょっと薬飲んで、生活リズムを整えるくらいで何とかなりそうということになった。

(この薬が超効果てきめんで依存症になるんじゃないか心配になったので医者の言うことをきっちり聞こうと思った)

思い返してみると、自分なりにだいぶ勇気がいる行動を続けてきた気がする。

手当たり次第に面接をうけるとか、帰国子女だらけの職場で働くとか、

管理職になるとか、いい年して初めて転職するとか、心療内科にいくとか。

そんなの大したことないって言える人もいるかもしれないけど、自分ではとっても勇気を出していた。

本当は勇気なんて出さずにそれなりに楽しく過ごせるのが一番。

だけど、ロスジェネ氷河期ちょっとだけ自分限界拡張して勇者にならないと生きていけない。

20万の月給を嘆くかもしれないけど、それはその人が勇気を出した結果。

勇気を出したんだから愚痴を言って自分を甘やかしてもいいじゃない

ロスジェネ氷河期もの

2018-07-07

女性ありがちな暴力の本当の恐ろしさを知らない人の発想だと思った

中学の時に運動部員に集団で虐められた俺は、というか俺自身も同じ運動部員で部活中にしつこく虐められたんだが、その日切れて暴れた。

切れていても素手じゃとても敵わないって判断力は残っていて、椅子掃除用具や文房具を振り回した。

運悪く、部員の一人の片目が傷ついて、医者最初見立てでは視力が一生メガネコンタクトでも補正できないほど低いままになるかもしれない、好きなスポーツを続けるにしても相当のハンデになるだろう、という話になった。

運良く、そいつ視力は健常に戻って、俺は心底ほっとして、心底暴力が怖くなって、自分暴力を振るわれることも他人暴力を振るうことも徹底的に避けて生きようと誓って、その通り今まで過ごしてきた。

仁藤 夢乃 - ‪今日の14時半ごろ、渋谷から山の手線に乗っていたら、私の前を6歳の女の子が通り過ぎた。そのあとすぐ、... | Facebook https://www.facebook.com/100002499840432/posts/1793406944085950/

3人いれば捕まえられると思ってその人たちを選んだのだが、「いやあ、僕たちにもこれから仕事があるんで」と、真顔で断られた。ショックだった。

(……)

一人になると、「なぜ、30代と思われる3人組のサラリーマン風の男性たちは、助けてくれなかったのだろう。目の前で幼い子が怯えているのに、なぜ。なぜ車内にいた他の大人たちは、あの行為を目撃していた男性たちは、誰も助けてくれなかったのだろう」という思いでいっぱいになって、涙がでそうになる。

(……)

男の人たちに、ちゃんと助けて欲しかった。

この人は

痴漢と同等の腕力を持つ男がそれも複数いたのだから痴漢一人の制圧などたやすいはずだ、そんな簡単なこともやろうとしない理由は男たちが女子供の性被害の訴えを軽く見ているからだ」

みたいな発想で男たちに不満を感じてるんだろうけど、それは間違いで、男たちが動かなかった理由暴力への恐れだと断言できる。

たとえこちらが男多数で相手が一人のショボくれたオッサンだったとしても、追い詰めたらどんな反撃をされて一生残る障害を負うハメになるかわからない。

中学生でも大人と変わらない体格だったいじめっ子の目を小学生と間違われる体格だった俺が潰しかけたように。

いや、むしろ逆の恐れの方が強くて、痴漢を取り押さえようとして重度の障害を追わせたり、最悪殺してしまうかもしれない。

暴力をほどほどに使って犯罪者制圧できるのはそのための訓練を受けた警官だ。

素人にできるのは切れて相手に大怪我をさせるか、切れた相手に大怪我をさせられることだけだ。

ほとんどの男は素人の分をわきまえているから「痴漢を捕まえて! あなたちは男で数も多くて強いのだから簡単にできるでしょ!」と暴力の恐ろしさを半分しか知らない女性に煽られても関わりを避ける。

女性は、男が自身の加害経験から暴力に巻き込まることを強く恐れていることをよく理解すべきだ。

そうすれば、この人のように男に暴力をもって暴力制圧することを当然のように期待して失望することも無くなるだろう。

2018-07-06

刑務所って税金無駄だろ

書類偽造して8億円ぬすんで無罪だし50男が29女をレイプして不起訴

めった刺しの死体発見されたらハイ自殺

階級が高い人だったら人を車でひき殺しても無罪

裁判所検察もいらないだろ税金無駄だろ

解体費用無駄から建物は残してペンギンぬいぐるみ征服を着せて椅子に座らせとけ

anond:20180706213915

問題

ちょうど夏真っ只中で、天気予報では気温30度を超え。自室はエアコンガンガン効いていたので、逆に肌寒かったのを覚えています

夏ということなので、生放送をきいているリスナーからスカイプを通して怖い話募集することになりました。

リスナーから、いくつかの怖い話を聞きましたが、どれもパッとしない、どこかで聞いたことのあるような内容でした。

ですが、文字ではなく声で会話できたこから案外楽しかったです。

そんなことを思いながら、次の人のスカイプにでると、低い小さい声でボソボソしゃべる男の人から通話でした。

インターネットを通して、変な声からおかしな人がいることは知っていたので、それほど気にはしませんでしたが、最初の数十秒は呼吸があらく、気持ち悪いおっさんなのか、ウォーキングでもしながら通話しているのかな?なんて思っていました。

少し怖かったですが、そこからの会話は、案外普通

「元気ですか?」

「あ、元気です。」

といったどうでもいい、単調で続かない会話を2分ほどしていました。

さすがに面倒くさくなったので、怖い話がないなら通話を切ると伝えると、3秒くらい無言になりました。

そのあと、小さい声なりに張って喋っているのがわかる声調で、一言喋りかけてきました。

「外にいるよ。手振ってる。」

私は鳥肌が止まりませんでした。というのも、住所おろか地名までも秘密にしていたので、リスナーが私の家を特定できるばすがないと思っていたからです。

私はアパートの3階に住んでいます。私から見てパソコンを向いている逆の方向にベランダがあり、右には短い廊下の先に玄関という、とても小さい部屋です。

流石に冗談だと思いましたが、内心怖かったので、恐る恐るベランダに続く窓から外を眺めました。

パッと外を眺めた程度でしたが、誰もいませんでした。ホット安心し、窓を開けベランダに出てあたりを誰かいいか注意深く探しましたが、やっぱり誰もいません。

安心したと同時に、若干苛ついていたので、罵倒してやろうと考えながら椅子に戻りました。

イヤホンをつけると、ずっとやっていたのか、

「外にいるよー。」

と小さい声なりに張って喋っていました。そこに私が、

いねーじゃねーか。クソジジイ!」

と少々苛立った様子がわかる声調で、罵倒しました。すると、通話相手の男の人が一言なんといったでしょうか。

LINE星新一ショートショートに出てきた文明を退化させるツールだと思う

題名忘れたけど星新一ショートショートにあったよ

座ってるだけで気持ちよくなる椅子設計図お話

anond:20180706142226

2018-07-05

流行に乗っちゃった系の書店併設型のイベントスペースにこれだけは言っておきたい

椅子が痛くて集中力がもたない。せめてクッションみたいなのを用意するべき

恋愛は少なくともメンヘラとは両立できなかった話

 本文をうっかり読んでしまうのは時間無駄なのでいくらか前置きで警告をしておく。

 これは一人のクソ女の自分語りだ。

 多分恋愛をしている人にもメンヘラをやっている人にも響かないと思うので、ノンフィクション小説好きな人とかが読んで哀れむなり蔑むなりネタにするなりしてくれたらいいと思う。

 文章にすると落ち着くたちなので、一回字に起こして整理したかっただけだ。

 特に意見アドバイスを期待してはいないけれど、私が想像も出来なかったような現実を打開する魔法があるなら教えて欲しい。

 そうじゃないなら今はほうれん草を沢山使うレシピくらいしか知りたいことはない。

 石を投げたりして気持ち良くなるなら好きにこの文章の私を罵ってくれて良い。もし肯定したいとか共感したとか優しい言葉を掛けたいとか思ったら、それは上手く受け取れないので胸に仕舞うか何かしておいて欲しい。言って満足するなら言って満足して欲しい。

 それから、ぼかしたりフェイクを入れてはいるけれど一応念のため。私の彼氏さん。あなたがこれをもし読んでいたら、私にいい加減愛想を尽かして下さい。メールもしなくていいし、顔も合わせなくていいです。ここにはあまり書いてないけどあなたはすてきな人なので、きっと可愛くて気立てが良くて知的趣味の合う恋人や奥さんがそのうち出来ると思います。私抜きで幸せになって下さい。でも今までありがとう

 さて、数えてないけど多分これ五千字くらいある本文。

 私には彼氏がいる。中学生の頃男女混ざった仲良しグループに居た同士だったが、彼は当時テンプレ中二病クソ女であった私に親切だった。私はいわゆる愛情に飢えたメンヘラであり、被虐待児でもあったので親切な彼を好きになった。

 親に無理矢理突っ込まれ進学塾、殴られたくないから沢山勉強して、私が目指した志望高校は彼と同じ学校だった。志望理由は、当時不良やヤンキーが苦手だったのでそれでもやって行けそうな校風であることと、私のやりたい部活の成績が良かったこと。通える範囲で目指せる偏差値勝手に割り出されたその高校を志望していると自分に言い聞かせるために、彼と一緒に高校に通えるかもしれないことを考えていた。彼は頭が良かった。彼の頭が良いところにも好感を持っていた。

 結果として高校受験は失敗だった。兄弟が多い我が家は長子の私の滑り止めを用意出来なかった。模試きれいな紙に印刷された合格する確率が70%まで落ち込んだ。挑戦は許されず漫画のように家庭の都合で通いやすくそれなりの偏差値の親が決めた高校受験して合格した。

 妥協のご褒美に私は携帯電話を買い与えられた。猿のように熱中した。友達とひっきりなしにメールをするのが楽しかった。そんな携帯中毒に付き合ってくれたのが彼だった。

 彼は愚痴をうんうん聴いてくれた。肌寒い日にはコートをかけてくれて、雨の日は傘を差して家まで送ってくれた。

 彼は誰にでもそうする人間だ。

 そういう人間を私は好きだと思った。

 高校一年の夏、好意を伝えた。彼はいわゆる恋愛恋愛した面倒は嫌だけど、と前置きした上で私と付き合う返事をくれた。友達にも家族にも内緒だった。私はおおっぴらに恋愛満喫して盛大に恋心に振り回される友人たちのようになりたかったが、その夢は絶たれたと言ってもいい。

 彼は時折、家族が留守にしている放課後休日、私を自宅に呼んだ。彼の家は急な坂の向こうにあり、私は暑い日も寒い日も自転車こいで彼の呼び出しに応じた。二人でカーペットの床に並んで座って、他愛もない話をするのはとても楽しかった。彼はキスがしたいと言ったので応じた。こんなもんか、と思った。彼は私の胸や下半身に触れたがった。胸は触らせたが、下半身他人に触られるのは嫌だったので精一杯かわいこぶって断っていた。

 彼が満足そうで良かった。私にかわいいとか偉いとか頭が良いとか言ってくれるのは彼だけだったからだ。

 たまにデートなるものもした。彼は共通の友人にばれたら面倒だから地元ではないところで待ち合わせて、博物館などに行った。博物館が好きなので楽しかったが、多分一人でいても楽しかったとは思う。彼は理系なので解説をしてくれて、知らないことを知れたのは楽しかった。

 いわゆる中学生ぐらいのいじましいお付き合いは高校三年生になるまで続いた。

部活大会模試で顔を合わせたら、こっそり示し合わせて抜け出して会って話したりしていた。

 関係が、と言うよりも私が変わったのは高校三年生の秋頃だっただろうか。

 私は学校へ行けなくなったというより、身体が動かなくなった。

 鬱を発症していたと知るのは年明けに通院をはじめてからだ。高校卒業も危うくなった。彼のメール無視し続けた。友人たちのラインブロックした。手首を切った。酔い止めを何箱も一気に飲んだりした。苦しかった。とにかく早く死にたかったが、癇癪を起こすと椅子を投げてくる母親から兄弟を守らなければならなかったので死ねなかった。

 音信不通を続け、両親の説得も不登校支援センター保健室も諦め、私は精神科に通院することになった。

 高校三年生の一月、私はセンター試験どころか学校へも行かず精神科に通った。薬が効き始めるまでが地獄のように長かった。向精神薬睡眠薬がなんとか効力を発揮する雰囲気を醸しはじめた頃には、卒業はほぼ絶望的だった。

 私は主治医から診断書をぶん取り、校長などのお偉方と交渉を重ね、補講を組んでもらうことでなんとか、卒業から数日はずれが生じるものの年度内に卒業出来ることになった。周りの大人は私の想像はるかに超えて優しかった。同情し、時には私の身の上話に涙ぐんでくれた。そんなことで悩んでいたなんて知らなかった、と口々に言った。進学校だったので不登校前例が無かったのが幸いした。先生方は私一人のために会議室卒業式をやってくれた。

 さて、話を恋愛に戻そう。私はなんとか卒業証書をぶん取り、彼は第一志望の難関大学合格していた。サイゼリアで久し振りに会って彼は「元気そうで良かった」と言った。

 私は全くもって元気では無かった。

 恋愛どころじゃない、何度も死にかけた。

 人に説明する元気もあまり無かったので、かなり端折って私はことの顛末説明した。ずたずたの腕を見せて「メンヘラと付き合うとろくなことがないって言うから、別れるなら今だと思うよ」と彼に提案した。彼は「それは別れる理由にはならない」と言った。

 そういうことでお付き合いは継続されることになった。

 彼は大学入学した。私はそれを祝福した。彼が受験勉強を頑張っていたのを知っていた。とても尊敬している。

 私はといえば、自分を殺そうとする自分に耐え、病状を必死家族説明し、ひたすら精神科に通った。

 彼は以前と変わらず家族が留守の合間に私を家に呼んだ。私は行かなかった。外に出る元気も無かったし、当日朝「今日家誰もいないよ」と言われても動き出す頃には翌日の昼間だ。

 彼はサークルが忙しかった。理系から男ばかりで可愛い子いないよ、と言っていた。

 私達はあまり会わなくなった。

 彼は学業を、私は治療を、お互い頑張っていた。

 彼は私が死んだら悲しむだろう。優しくて弱い人だから自殺だけはしてはいけないと自分に言い聞かせた。

 色々なことがあった。

 死なないために意識を失うことが必要だった。私は酒浸りになり、睡眠薬はどんどん強いものに変わった。早朝起きて、Amazonで買ったウォッカを水で割り、それで頓服を服用して眠り、昼過ぎに起き出して母に罵倒されながら(これは10年来の日課だ)食事をとり、薬を飲んでまた眠った。眠れない夜は頓服を酒で服用した。そうすれば眠れる。眠っている間は死にたくならないので楽だった。

 私某居酒屋で酒を飲みすぎて意識を失い救急車に乗った。倒れたはずみに骨折もしていたのでそれを治療するため更に入院した。入院中は母に罵倒されず三食昼寝付きだったので手術の痛みを差し引いてもお釣りが来るくらい快適だった。

 退院してからはまた酒を飲んで眠るだけの生活をした。

 そんな状況を医者は許さず、私は精神科閉鎖病棟入院することになった。彼は見舞いに来たがったが、私は断った。誰にも会いたく無かった。自分自身と二人きりになりたかった。何もかもに疲れ果てていた。

 入院生活幸福だった。

 看護師さんは優しい。変な人が沢山いるけどそれぞれが自分のことで精一杯だから誰も干渉してこない。

 母の罵倒が無いなら、現実逃避するためのスマートフォンは要らなかったので無くても困らなかった。

 少しの本、ポータブルCDプレイヤーと何枚かのCD。それだけで完結した生活は確実に私の心を癒した。

 これが人生の正解だと思った。誰も、何も要らない、天国だと思った。

 あらかじめ定めていた期間が過ぎ、私は退院した。

 閉鎖病棟入院したことがあるレッテル付きの私は母から罵倒が少しは薄まったと感じた。もう死にたくならないために一人で十分だった。

 そして同い年の彼が大学二年生になると同時に、私は大学一年生になった。

 母が勝手に推薦入学に出願して受験料も払い込んでいた。仕方がないので面接に行ったら大学に受かった。入学した。

 彼はおめでとうと言ってくれた。

 新調したスーツきれいなキャンパス、好きな学問、新しい友達

 私はまともな人間に戻れるかもしれないと期待した。

 アルバイトもはじめた。友達徹夜で飲み明かしたりした。

 しかし、ゴールデンウィークが明けた頃には既に私はくたびれていた。夏休みが明けて、大学へも行かなくなった。アルバイトはクビになった。

 主治医からストップがかかり、休学する事になった。

 私はただ家で時間を潰し、母の(以前よりはマシな)罵倒に耐え、薬を飲み生活していた。もう死のうと思っていた。

 大学で新たな人間関係を築いた彼は、私の死を受け入れるキャパがあると思った。

 そういえば私は彼とセックスしていなかった。

 呼ばれても家に行かない、共通の友人たちと遊ぶ以外では会わない、そんな恋人であったから、私はなんだか彼に申し訳が無かった。

 セックスすることでそれを清算できると思った。

 セックスする前に私は酒を飲んだ。

 薬の副作用で性欲は無く、彼とキスしても気持ち悪いと思ったからだ。

 彼が取ったホテルで私は彼と昼間からセックスした。

 こんなもんか、と思った。

 彼は別にセックスたからといってこれまでより優しくなる訳でも冷たくなる訳でも無かった。

 その日私からやや強引に誘い、夕食を食べながら話をした。私は彼と話がしたかたからだ。彼と話すのは楽しかった。

 それが数ヶ月前のこと。

 それ以降、私は彼と一度も顔を合わせていない。

 なんだかひどく億劫で、気の許せる女友達しか話したくない。

 精神科に通い続けて、自傷行為をやめられた。アルコール中毒も治った。睡眠規則的になった。

 兄弟が進学と同時に一人暮らしを始めた。もう自分の身を自分で守ってくれる。

私の生きる価値は無くなった。

 ある夜母が癇癪を起こして私に出て行けと怒鳴り、私を家から蹴り出そうとした。

 終電が無かったので私はははに頭を下げて「一泊止めてください、明日出て行きます」と言ってその場をおさめた。

 翌朝、私は最小限の荷物だけを持って逃げるように家を出て、何度か遊びに行っては掃除をしてやったりしていた兄弟一人暮らしをしている家に転がり込んだ。

 それから紆余曲折あり、結局兄弟仕送りで私は生活している。兄弟大学に行き、私は自分兄弟の二人分の家事をしている。おそらく幸せなのだろう。私が欲しかった暮らしは手に入ったのだろう。

 もう死んじゃおっかな。くたびれた。もう何も要らない。

 今死んだら同居している兄弟がショックを受けるだろうから、死んでないだけ。

 彼と連絡を取っていない。

 これが自然消滅と言うのならそうなのかもしれない。

 私は多分もう駄目だ。大学は妹宅から距離的に通えないので中退する。アルバイトでせめて食い扶持を稼ぐのが目標だが、達成出来るのはいつになるやら。

 こういう駄目な人間恋愛などしても彼に何の得も無いだろう。

 だから自然消滅であってもさよならを言っておきたい。

 もう恋愛感情がどういうものなのか思い出せないのだ。

 自分異性愛者ではないのかもしれないとも思ったが、同性も好きにならないのでたんに今恋愛をしたくないだけだと思う・

 彼は人間としてすてきだから好きだけれど、セックスはしたいと思わない。それじゃあ社会的地位の高い彼にぶら下がりたいだけの厄介メンヘラだ。しかセックスさせてくれないときた。そんなクズになってまで恋愛かいフィールドに立っていたくない。情けないし申し訳ない。

 友達に戻って彼と飲みに行きたい。手を繋がないで一緒に博物館に行きたい。一緒に食事がしたい。でも今は会いたくない。

 さよならを言うために約束を取り付けようと思って、彼が通う大学夏休みの期間を調べている。

 でも何だか会うのも連絡するのも嫌になってきた。

 こうやってぐずぐずしたまま、付き合い始めてこの夏で四年。嫌だ。

 生活が忙しくて、朝起きて夜寝るのが精一杯で、恋愛なんかやってる場合じゃない。

 そろそろ死んじゃおうと思っている。

 メンヘラはよく人生を虚無虚無言うけど例に漏れず私もやはり虚無を感じている。

 恋愛には向いてなかった。

 多分健康でいることが出来なくなった段階で恋愛なんかやめにしておけばよかったのに、彼の優しさでそれは人工的に延命措置を受け続けている。

 罪悪感はそれだけで健康を害するから排除しなければ、と、病気治療する上で判断出来る。だからさっさと別れようってメールを打てば良いのだ。

 参ったなあ。

 

3日坊主増田健康グッズ紹介

増田スペック

27歳 女

健康にかかわりそうな家電が好き。

便利グッズも好き。

買って良かった健康グッズ

特になし

今まで試したもの

ワンダーコアスマート

 腹筋1回も出来た事が無い増田だけど、出来た!

 (今まで腹筋だと思っていたものは、足の力「のみ」でやってたらしい!)

 でも、やり続けると尾てい骨が痛くなった。

 お尻の一番下にある骨ね。めっちゃ痛くなって全然出来なかった。

 反り腰で骨がゴリゴリ行くのかもしれない。めっちゃ痛かった。

 メルカリで売った。

トランポリン

 メッチャ楽しい毎日飛んだ。

 確か、1週間で3kgくらい痩せた。最高!

 でも、引越しに際し畳むと広げなくなった。

 そもそも広げるスペースが無い。難しい。

 あと、3階とかだから音が響きそうで出来ない。残念。

踏み台運動

 現在ちゃぶ台の横に置いてあり、椅子のように活用されている。

 1週間継続して、こりゃまた痩せたんだけど

 古いマンションから軋む音が酷い。下の階に響いてそうで断念。

 あと、テレビを見ようとすると体が横向きになるので辛い。

ぶら下がり健康器

 肩こりに良いと聞いて導入。3000円くらいだった。やすい。

 外の景色を見ながらぶら下がることが出来る。

 でも、痛い。バーを掴む手が痛い。

 靴下で下の支え部分に足を置くと、細いからツボ押し以上になって痛い。

 (もっと下げれば良いんだけど、工具使わないと高さ調整できないから面倒)

バランスボール

 普通に楽しい。でも、ホコリがメッチャつくから嫌になった。

 あと、寝室以外ではやりにくい。

骨盤回し用ベル

 骨盤辺りにベルトを巻いて、ネジ(?)を回して締めることが出来る優れもの

 3日やって、面倒になってやってない……効果不明

EMS

 電気パット筋肉を変わりに動かしてくれるってやつ。

 どうしてもやる気でないというか、汚れるのが嫌で断念。

 安かったしいいんだけど。

保育園の主担任と合わない

今日の朝8時半くらいに保育園教室行って連絡事項伝えたら、

保育士わたしまだ勤務時間じゃないんですよー。他の人に言ってください。」

って言われた。

教室いて、なんか作ってるのに。

しかたないから他の先生に伝えた。

この前の土曜日仕事子供を預けたら、子供ロッカーを整理しているとき

保育士今日10連勤なんですけどー!もういやだー。」

って大きな声で話ししてる。

午前中、保育園の参観日の日。

仕事は一日有給なので、参観日終わって午後から子供と帰ろうとしたら、

保育士わたしも帰りたいー!みんなわたしいなくても大丈夫よね」

って、まだ残っている子供に向かって。

(午後から仕事保護者休みじゃない保護者もいるのでそのまま保育の子が何人かいる)

椅子2つ重ねて立って遊んでる子がいると、

保育士「それしたいならするのはあなた自由だけど、ケガするよって先に言っておくね。」

って止めもせず、放置

重ねた椅子から子供はそのまま「とう!」って飛び降りてた。ケガはしてなかったようだけど。

しょっちゅう、「仕事やだ、帰りたい」みたいな発言してる。

子供への声かけも全体的に言い方が荒いし。

ちなみにぜんぶ同じ保育士。4歳児の主担任で副主任責任者なのに。

普通会社じゃ、ありえん。

これって、主任に言えばいいのかしら。

anond:20180705110336

幸福量保存の法則ってこと?

ありえない。

自分幸せかどうかを決めるのは自分しかいない。

他人に対して、

自分基準幸せかどうかの判断を下していって、

「やはり、人類全体での幸福量は一定である

と1人で納得することはできるけど。

文字通り、ひとりよがりだよね。

どんな状況でも、今すぐ幸せになれるよ。

首を吊る瞬間でも、

自分なりの満足を感じながら

椅子を蹴り飛ばすことができるはず。

自分世界呪いながら

意識が途切れるのを待つよりは

よっぽどいい。

多くの人は、首吊り死体を見ると

「敗者だな」

意志の弱い人間だな」

「怖かっただろうな」

「かわいそう...」

と、さまざまな感想を持つだろう。

でも、それらは勝手解釈だ。

自分基準他人幸福度を決めつけることが無意味なように、

他人基準自分幸福度を決めつけることも無意味だ。

人間社会動物だ。

他人から褒められる幸せ

社会の中で地位を築く幸せ

それらは間違いなく存在する。

しかし、

社会との関わりの中でしか幸せを感じられない、

誰かを見下すことでしか幸せを感じられない、

ということはない。

世間価値観あくまで参考程度に受け止めて、

自分価値観自分の心の平安を保てばいい。

私も、何度となく不安に陥っているが、

最期にはこの姿勢で臨みたいと思っている。

2018-07-04

職場テレワークに力を入れるらしいとのことで、俺は憂鬱

東京オリンピックに備えて、会社テレワークに力を入れるらしい。

通勤しなくて良い日が増える」と一瞬喜んだのだが、よく考えると費用面で辛い。

会社から補助でないかな……。

[]ギーク2018年上半期をまとめてみた

デスクトップWindows自作PCで最新の高性能CPUGPU、大容量高速なストレージとワークメモリを搭載。WSLのUbuntuによってPOSIX環境を構築。

デスクトップ周辺機器英語配列ゲーミング系、もしくは静電容量方式英語配列キーボード。好みによってはトラックボール作業用にゲーミング左手キーボードフットスイッチディスプレイ4K複数枚。音声の入出力はオーディオインターフェイス経由。

ラップトップMac使用するアプリ可能な限りクロスプラットフォームとして提供されているもの使用。処理性能の低さはeGPUで補完。

ラップトップ周辺機器に超小型のBluetoothマウス

テキストエディタVimWebブラウザChromeオフィススイートGoogle Documents、チャットSlackDiscord

ルータは高速なゲーミング系、もしくはGoogle Wi-Fiメッシュ運用YAMAHAも良いけど手軽さには敵わない。

ネット契約光回線IPv6

スマートフォンiPhone Xを裸運用動画撮影時にZHIYUNのジンバル使用。気分で超広角やNDフィルタ系のスマホレンズを使う。

写真の保存先はGoogle Photo自宅サーバ

タブレットiPad Pro、Smart Keyboard装備、手書き系はApple Pencil。

スマートデバイス周辺機器Ankerオーディオ関連はAirPodsBeats

iTunesゴミ。そのためAndroidを頻繁に検討してしまう。ただやっぱりAndroidはイヤ。

スマートウォッチは他に選択肢が無くてApple Watch。PebbleFitbitに買収され絶望している。

電子決済は交通系かApplePay、ApplePayの中身はiD

電子書籍はAmazon Kindle音楽SpotifyApple Music、動画YoutubeNetflix通販Amazon食材ネットスーパー、服はZOZOTOWNおまかせ定期便。

SNSTwitterログイン頻度が非常に落ちてるがFacebook、次の楽園としてMastodonに注目。視覚デザインアイディアプールとしてPinterestは優秀。

ブログは静的サイトジェネレータを使って構築。プラットフォームGithub PagesAWSWordPressは古い。

VLOGを嗜み、普段使い動画カメラiPhone XGoProSONY RX100。本気を出すときデジイチとZHIYUNのジンバルを持ち出す。

空撮ドローンはDJIの中型ドローンかRyzeTech Tello。

スマートスピーカーGoogle HomeとGoogle Home Mini、HomePodは現状で選択肢に入らずHomePod買うならGoogle HomeMaxを買う。

Amazon Echo派も居る。Amazon Echo Spotを実家に置こうか検討してる。

ホームIoTとして連携やすいのでテレビSONY4Kテレビ、電灯はPhilips Hue、赤外線制御Nature Remo。掃除機DysoniRobot Roombaマキタコードレスクリーナー。

調理関係電子調理電子レンジオーブントースターホットクック、ヌードルメーカー、Vitamixなどで省力時短調理をする。食器洗い食洗機

飲み物コカコーラエナジードリンク自作炭酸飲料

洗濯洗濯から乾燥コースで基本畳まない。シャツアイロンがけはアイロンいら〜ずとハンドチーマー

Raspberry PiホームIoTサーバを構築し、既製品では提供されていないサービス自作IFTTTSlackとも連携リモートコントロール。ChatBotもついでにラズパイで。OSUbuntu Server。

TVでの動画視聴はAppleTVChromecastやテレビ内蔵AndroidTVAmazon FireTV派も居る。これまでのメディア資産DLNA経由で視聴。

ゲームハードはSIE PlayStation4Nintendo SwitchXBox系はWindowsプレイしたら良いと思ってる。

スタンドアローンVRゴーグルのOculus GO動画見たりVRChatもする。

棚はディアウォールラブリコでDIY一家に一台マキタバッテリーインパクトレンチ

椅子エルゴノミクスデザインのもの

文房具ツバメノートに本革カバー高橋手帳に本革カバーボールペンJETSTREAM PRIMEサラサグランド万年筆コクーンバランスサファリ、ハサミはフィットカットカーブツイッギー。

バッグやバックパックカメラ向け、ブランドはPeekDesignやSUPER CONSUMER。

軽い運動にはロードバイク使用し、そんなにガチガチカスタムはしない。車は所有していないかスポーティデザインのものハイブリッド

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追記(2018/07/04/13:14)

クリエイティブ関係フォトレタッチは安定のPhotoshopでOSS派の人はGIMP動画編集はAdobe PremiereでDavinci Resolveが伸びてきている。DTMGarageBandで、当然DTM趣味の人は本格的なLogicCubaseを使ってる。

絵描きが周囲に1人しか居ないので聞いてきた。参考にならないかも知れないが「Photoshop、IllustratorClip Studio Paintがメイン。最近Paintstorm Studio面白い」と言ってる。

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ネット情報と某大手IT企業勤めの俺の周囲の様子から平均としてまとめてみた。

思い出しながら書いたのでアッチコッチにジャンルが飛んで申し訳ない。

平均なので、もちろん自転車趣味のやつはガチガチカスタムするし、カメラ趣味のやつはレンズを買いまくってる。

「○○なジャンルはどんな感じ?」と質問してくれたらわかる範囲で追記するかも知れない。

2018-07-03

私は椅子腰掛けテーブルの上にぐったりとしていた。苛々していたが、それ以上に疲れて、鎖を巻いたかのように体が重かった。

 あろえは遅く帰ったときの習慣である入浴を要求し、湯を張ると自分から入っていった。月島君に謝りの電話をかけなくてはならないが、気後れしてとても無理だった。

 テーブルの上に脱ぎ捨てたコートが雪で湿ったままくしゃりと潰れている。放っておけばしわになってしまうだろうけれど、手にとってハンガーに掛ける気にはなれなかった。上品な装飾がなんだかとても忌々しく目に映り、出来れば今すぐ焼き捨ててしまたかった。浮かれていた自分が恨めしい。私は何故自分日常から離れられるなんて勘違いをしていたのだろう。

 いまさらのことに、目頭が熱くなってしまって、それがまた情けない。

 まったく、慣れないことはするんじゃないわね。自分を笑い飛ばしそれから病院での自分の振るまいを思い出した。感情を剥き出しにして、みっともない。明日になったら病院に行って、もう一度彼らに正式に謝らなくては。怪我をさせてしまったのだ。お見舞いの品もそれらしいもの必要だろう。私は、もっとしっかりしないと。

 あろえ風呂からあがって来た。服を着るのを忘れていて、素っ裸だった。白い肌がお湯に火照って薄いピンク色に染まっている。体を拭っていないから全身びしょ濡れで、水滴を振りまきながらつま先で歩いてくる。ちゃんと流していないために、髪の毛や乳房に泡の固まりが残っている。そのくせ、コミュニケーションブックだけは大事に首からぶらさげている。

 いつもの椅子腰掛けた。そして、ブックのページを繰って、いつものように眉間にしわをよせて難しそうな顔をつくる。

コーヒーください」

 あろえは言った。

コーヒーください」

コーヒーください」

コーヒーください」

コーヒーください」

 私が黙っていると延々と繰り返す。別に怒るでもなく、急かすわけでもなく、淡々と繰り返している。

 彼女は口調によって言葉の印象を変える技術を持たないが、こうして執拗に何度も言ってくれるのなら、私でも少しは言外の意図を読み取ることが出来る。このまま放っておけば、あろえはそのうちガタガタと椅子を揺すって抗議をはじめるだろう。私がコーヒーを出さないことを、不愉快に思っているのだ。でも私だって、今は彼女に劣らず不愉快なのだ。たまにはあろえが私に合わせたっていい。

 それにしても、ロボットのように感情のない口調だ。本当に彼女の内側に心というものがあるのか不安になってくる。あるとは思うが、たとえあったとしても、それは私の心と共有できる部分がとても少ない心だろう。お互いに相手気持ち理解出来ない。

 彼女の心は誰とも通じ合うことが出来ない。それならば彼女の心は一体何のためにあるんだ? 誰にも伝えることの出来ない感情なんかただ苦しいだけじゃないか。どうしてあろえは耐えられるの? 私にはとても想像が出来ない。

 あろえと相対していると、彼女の心と私の心があまりにも何も響き合わなくて、暗闇と見つめ合っているような孤独気持ちになってくる。

コーヒーください」

 そろそろ、ブックを見つめるあろえの目つきが怪しくなってきた。本格的に怒り出すのは近い。癇癪を起こすのならば起こせばいい。そう思っていると、

くしゅん

 くしゃみをした。

コーヒーください」

 それでも彼女真剣な顔で続けている。このまま裸でこの寒いキッチンにいれば、きっと風邪を引いてしまうだろう。もう降参だ。私は、根負けして立ち上がった。

 彼女のためにコーヒーを淹れ、それからタオルと着替えを持ってくる。

 美味しいのかまずいのかよくわからない顔でコーヒーを飲む彼女の体をタオルで拭いながら、その肌に触れてみた。表面は部屋の空気で冷えてしまっているが、奥からじんわりと温かみが伝わってくる。

 生きてるんだな、と馬鹿みたいに当たり前の言葉が頭に浮かんだ。この子は、一人で生きることが出来ないくせに、他人が常に傍にいなければ駄目なくせに、自分孤独から守る方法をまるで知らない。そもそも他人というものがわからないんだ。すぐ傍にいる私さえ自分と同じ人間だと理解することが出来ていない。自分を守るものを何一つ持たずに、生まれ持った柔らかい皮膚の体一つで、生きている。心がどうかなんて知らないけれど、生きているのは本当だ。

「ごちそうさまでした」

 あろえは満足そうに笑う。

 コーヒーを飲み終わった彼女に服を着せて、布団に寝かせて、それから私は入浴し、自分寝床についた。湯上がりにひんやりとした布団が気持ちよくて、手足の先からあっという間に睡魔に溶かされてゆく。

 最後意識が暗闇に飲まれる間際、

明日からまた、あろえと二人きりで頑張っていこう」

 と、小さく呟いた。

「もう他のことは何もしない」

 生きているかぎりは、なにがあってもくじけたり休んだりすることは許されないんだ。きっと、人生ってそういうものなんだろう。我慢すれば済むことに、負けてしまうのはきっとカッコ悪い。

 自分に何度も言い聞かせた。

 でも多分、月島君がまた誘ってくれたら、行ってしまうだろうなとは思う。それくらいは良いのじゃないかしら。

 そして、私は、眠りに落ちていった。

――それから間もなくして、その地震は起きた。

 

https://www.saibunkan.co.jp/lechocolat/soft/ka_swan/images/preswan.htm

十二月二十四日。昼頃からちらほらと雪が舞いはじめ、夕方深沢君があろえを引き取りに家に訪れるころには本格的な雪模様となっていた。

 彼は恋人を連れていた。私やあろえも何度か会ったことがある元気のいい女の子で、あろえを見ると、かわいいかわいい、と喜び、あろえはすかさず同じ言葉を返す。

 まだパーティには少し早かったので、家にあがって貰ってお茶を出した。深沢君の恋人あろえのために今日来てゆく服を選ばせて欲しいと言い、あろえと一緒に二階に上がって行った。

 すぐに、二人の話す楽しげな声が聞こえてくる。

彼女あろえと話をするのが上手ですね。驚きました」

「勘がいいんですよ。それにしても、凄いですね。ツリーも立派ですし」

 部屋のクリスマスの飾り付けを見回しながら深沢君は言う。

 あろえがすっかり工作魅せられてしまって、この一週間、頼みもしないのに毎日輪飾りばかり際限なく作っては笑顔で私のところへ持って来るので、飾り付けないわけにはいかなかったのだ。

「習慣になっちゃったんですね。クリスマスの後も、きっと作りたがりますよ」

 深沢君はおかしそうに目を細めた。

「そういえば、今年は学生最後クリスマスイブなのに、プライベートに使わないでいいんですか?」

最後からこそ、学校のみんなと過ごしたいなと思ったんですよ」

 少し寂しそうに言う深沢君は、年が変わり春になれば大学卒業してしまう。そしてその後は実家に帰って中学校先生になることが決まっていた。評判の良いボランティアである彼は、きっと良い先生になるだろう。

ちょっと早いけれど、お疲れ様でした。深沢君のおかげであろえは色んなことが出来るようになりました」

「いや、僕なんか全然したことしてませんよ。本人や周りの人がみんな頑張ったからです。いつも力不足を感じてますよ」

 深沢君は照れくさそうに頭を掻いた。

「もし中学校がクビになったら、帰って来てくださいね

 私が言うと、深沢君は困ったように笑った。

 やがて着替えを終えたあろえ階段下りてくる。選んでもらった服は組み合わせのセンスが私なんかよりもずっと良くて、同じ服なのに普段よりずっと可愛いく見える。

 そしてあろえたちが行ってしまうと、家の中が急に静かになってしまった。考えてみたら家に居るときはいつもどこかにあろえがいた。一人ぼっちになんて一体いつ以来になるのか、はっきりと思い出せない。

 シャワーを浴びて、体を洗う。丹念に洗う。そんな自分ちょっと恥ずかしい気もするが、それは考えすぎというもので、こんなの何も特別意味などない大人の女性として当たり前の身だしなみだ。そうに決まっている。下着だって、一番良さそうなやつを選んでやるのだ。やるのだ。

 それからメイクをして、髪の毛をセットして、着てゆく服をもう一度選び直していたら、いつの間にか時間がなくなっていた。だいぶ余裕を見ていたはずなのに。月島君が車で迎えに来る予定になっている。私は慌てて服を決め、コートまで着込み準備を済ます。そして椅子腰掛けると変に緊張してしまって今度は一秒がやたら長い。時計のカチカチする音が、普段よりずっとスローテンポに聞こえる。表の道路を車が通るたびに、彼じゃないかと思って立ち上がりそうになる。

 やがて訪れた彼の車に乗る。見知った街なのに、どこをどう走ったのかさっぱり覚えていない。駅の近くにあるその小さなイタリアンレストランの前で車から降りたとき、はじめて、自分たちがどこへ向かっていたのかを理解した。

 月島君の大きな背中を身ながら店内に入ると静かで品の良い音楽が聞こえてくる。席に座ってまもなくシャンパンが運ばれグラスに注がれる。細長いグラスのピンク色の液体の中を底から水面に向かって気泡が泳いでいる。私たちは小さくお互いのグラスの縁を合わせて、一口含む。

 美味しくて、ラベル確認したらどこかで聞いたような銘柄だった。高いのだろうか? そう思うとやたらと緊張してしまって、あとは何を食べているのかさっぱり解らなくなってしまった。

 食事がほぼ終わって二本目のシャンパンゆっくり飲みながら、高校時代の話をしていた。月島君が野球部で汗くさい放課後を過ごしていたとき、私は美術部でテレピン臭くなっていた。

 あの頃月島君が付き合っていた女の子の話を仕向けると、彼は仕返しに私と仲の良かった男の子について尋ねて来た。随分大昔のような気がする。世の中の何もかもをわかったようなつもりで、そのくせ何もわかっていなかった青臭い時代の話だ。

あのころも随分大人だっていう印象があったけど、八坂さんはいまでも大人な感じがするね」

「それは老けてるってこと?」

「じゃなくて」

 月島君は酔いでほのかに赤く染まった頬を弛緩させた。

 いい年して、こんなデートなんかでのぼせ上がって、何を食べているのかもわからなくなってしまう私が、大人の筈はない。せっかくこんなに高い料理を頂いたのに。

 もし私がそんなふうに見えているのなら、それはただ大人のふりが上手いというだけのことだろう。いつも幼くてわがまま自分にてこずっている。そんな話をしたら、

今日はのぼせてくれてるんだ」

 彼は少し驚いた様に言い、私は自分失言に気が付いた。

「化粧室行ってくる!」

 恥ずかしさにいたたまれなくなってハンドバッグを掴むと、慌てて席を立った。鏡に向かうと、私の顔は月島君よりもずっと赤くなっている。蛇口をひねり流れる水で手を冷やし、深呼吸をして気分を落ち着ける。お酒なんか飲んだのは今年のお正月以来だから殆ど一年ぶりだ。ふわふわして楽しい気分だ。これはお酒のせいだけなのだろうか。

ケーキがまだ残ってたんだって

 戻ると、テーブルの上には美味しそうなケーキが乗っている。

「でも、もうお腹一杯だわ」

「そうだね。包んで貰おう」

 月島君はウェイターを呼び止め、ケーキは下げられた。

「雪が、だいぶ強くなって来たね。この分だと明日除雪車が要るな」

 彼の視線につられて窓の外を見ると、羽毛の様な雪がゆっくりと舞い落ちていた。雪かきとなったら、スコップを新しく買わなければならない。去年のは、あろえおもちゃにしてどこかになくしてしまった。今年はよく教えておかなければ、また同じことを繰り返すだろう。

「妹さんは……」

 彼が、ふと呟いた。

「え?」

 顔を向けると、月島君はまっすぐに私の顔を見つめている。

「妹さんは、今日は何時までに迎えに行けばいいの?」

 ボランティアの人が明日まで面倒見てくれる、と答えかけて、彼の真剣な表情の意味に気が付いた。もし、私が今日は迎えに行かなくてもいい、と言ったなら、それが自分のどんな意思を示すことになるか、解ってしまった。

 私の表情がこわばったのを見て、月島君は表情をゆるめ、グラスを手に取る。私に考える時間をくれたのだ。ほっとする。

 しかし、どうしよう、どうしよう、そればっかりが頭のなかでぐるぐる回って上手に考えられない。

「あ、預かってくれてる人に訊いてみるね」

 無理矢理愛想笑いを作ると、携帯電話を手に取った。心臓の鼓動が早くなり、顔に血が集まってくるのがわかる。緊張しすぎだ。まったく予想しなかったわけじゃないんだ、別に拒む理由もないんだ。私は今さら何をうろたえているの?

 自分を納得させる時間を稼ぐつもりで、電話をかけた。

 五回コールしたところで、深沢君が電話に出る。

八坂さんですか?」

 彼の口調はいつになく硬かった。

「そうですけれど、あろえは何もしていませんか?」

「いや、何もないです。大丈夫です。安心してください

 何か変だ。

「もし何かあったのなら、教えてください」

「本当ですよ。ただ、突然の電話だったからびっくりしちゃって……」

 とてもそうとは思えなかった。確かに彼の口調はもう普段通りに戻っている。だけれど違和感は拭い得ない。だいたい、楽しく過ごしているにしては彼の声の後ろが妙に静かだ。どこにいるのだろう?

 月島君と視線が合う。思わず真剣な表情になってしまった自分申し訳なく思い、目をそらしてから会話を続ける。

「何かあったんですね。それで、私に言えないってことは、あろえに何かあったんではなくて、あろえが何かしたんですね?」

まいったな、本当にそんなんじゃ……」

「いま、どこにいるか教えてください」

 私が強い口調で言うと、彼は言葉を詰まらせてから

「すいません、僕は柿崎病院に来ています

病院……。あろえはどこにいますか?」

「一緒にいます

 それだけ聞くと私は電話を切り、月島君と向かい合った。

「ごめんなさい」

「気にしないで」

 彼は首を振ると、すっと立ち上がる。

「妹さんに何かあったんだね。行こう。俺もついて行くよ」

ありがとう、でも、一人で行くわ。一人の方がいいから」

「そうか」

「きょうはごめんなさい。誘ってくれて嬉しかった」

「うん」

 彼の微笑からからさまに失望が読み取れて、胸が苦しかった。新しいコートとブーツが、やたらと硬く感じる。

 タクシーで向かう途中、深沢から電話があった。

大丈夫ですからゆっくりしていてください」

 そんなことが出来るわけない。私はもう病院に向かっていることを告げる。そう遠い距離ではないから、すぐに到着した。

 一カ所だけ明かりの灯っている救急玄関に回ると、入り口のところに深沢君が立っていた。普段着のままで上着を身につけず、ズボンポケットに手を突っ込んで肩をすくめながら、寒そうに白い息を吐いている。声をかけると、

「中だと携帯が使えませんから

 震える唇で言った。

 彼は救急車に乗ってここへ来た。怪我人は、彼の恋人だった。コンクリートの上で転倒して、腰を打った。骨には異常がなかったけれど、いますぐに起きあがるというわけにもいかないらしい。痛み止めを飲んで、ついさっき寝付いたそうだ。

階段に雪が積もっていて、足を滑らせたんです」

 はじめはそうとしか言わなかったのを問い詰めると、やはり、あろえが原因だった。階段上りかけた彼女の服を、あろえが急に引っ張ってバランスを崩させたのだ。そして結果として階段から転落した。

「僕たちが不注意だったんです。あろえちゃんが人を呼ぶとき服や腕をつかんだりすることがあるのは、ちゃんと知っていたはずなのに」

 湯気のたつ紙コップで両手を温めながら、彼はそう言った。

 行為自体子供もよくやることだが、あろえの体格は子供のものではない。身長深沢君の恋人と同じか、ことによるとあろえのほうが少し高いかもしれない。そんな人間階段の途中でいきなり引っ張られたら、注意していたとしても、転倒は不可抗力だったはずだ。

 私はぞっとして背筋が冷たくなる。もし一歩間違えていたら、もっと酷い結果を導いてことは容易に想像出来た。

申し訳ありません」

「いや、頭なんか下げないでください。こっちこそ、せっかくのクリスマスだったのに、こんなことになってしまって」

「そんな」

「僕がついていたのに。あろえちゃんは、ただいつも通りにしていただけなんですよ。それなのに。やっぱり僕は、向いていないんでしょうね。今日は僕はここで夜を明かしますよ。八坂さんは帰った方が良いですよ。ちゃんとした時間あろえちゃんを寝かさないと」

 彼は元気づけようと笑ってくれたが、普段ほどの力がない。そしてコップの中身をすすった。

 自信を失い落ち込む彼を初めて見て、覆い隠せない彼のショックを知った。私は何も声をかけるべきだと思ったけれど、いまの私の役割から何を言ったらいいか解らなかった。

 あろえ病院の長椅子腰掛け絵本を読んでいた。傍らには若い看護師が座ってそれを見守っている。

「姉です」

あなたがお姉さん? この子、さっきまで落ち着かなかったんだけれど、この絵本が気に入ってくれたみたいで、ずっと真剣に見てるの」

「そうですか、面倒みていただいてすみません

自閉症なんですってね。こんなに大きい子、家にいる間ずっと面倒見てるのは大変でしょう。パニックが起きたときとか、大丈夫なの?」

「まあ、なんとか。妹は腕力はそんなにないですから

「親御さんも家にいないんですってね。大変ねえ」

「………」

「出来れば、ちゃんと話し合って一緒に面倒みたほうがいいですよ。やっぱり、身内の人が一致団結しないと。でも、そうは言っても簡単はいかないのよね。大変ねえ。綺麗な格好して、あなた今日どこか出かけていたんでしょう?」

 同情されて私は、より一層みじめな気分になった。あろえは、すぐ傍で自分のことについて話されているのにも気が付かず、絵本を見つめている。自分が何をしたか、ちっとも理解していないのだろう。

あろえ、もうやめなさい」

 あろえは、顔をあげた。

「帰ります。もうやめなさい」

ダメです」

 言ってから視線絵本に落とす。

「やめなさい」

 強く言っても、あろえは返事をしない。

「聞こえないの?」

「きこえないの」

「よっぽど気に入っちゃったんですね。もう少しだけここに居ますか?」

 いつのまにか深沢君が近くに来ていた。私たちは、いまこの状況の彼にまで、気を遣わせてしまっている。恥ずかしくなった。

「いいんです。ほら、やめなさい」

ダメです」

 その返事にもう耐えられなくなって、私は絵本あろえの膝の上から取り上げた。奪い返そうと伸ばしたあろえの手を掴む。

あろえ、帰りますよ」

 あろえは私の口調からようやく異変を察したのか、不安な表情を浮かべ、

あろえかえりますよ」

 口の中でぼそぼそと呟いた。私は取り上げた絵本看護師さんに渡す。

八坂さん……」

 深沢君が心配げに見ている。

今日は本当にすみませんでした」

 私は頭を下げてから、まだ絵本に未練を残し見つめているあろえの手を強く引いた。

https://www.saibunkan.co.jp/lechocolat/soft/ka_swan/images/preswan.htm

街を囲む山々のてっぺん雪化粧ですっかり白くなっている。師走も半ばを過ぎ、世間では年末にむけて慌ただしさを増していたが、私の勤める会社のは例年になく穏やかなもので、みなのんびりと業務をこなし、そこには一年が終わりに近づくしんみりとした空気と、その前に控えたクリスマスに対する浮かれた空気が混在している。

 その日も、五時を回るころには私の業務はあらかた終わってしまい、六時の終業までの時間自分の席でもてあましていた。することがなくなるなんて、普段なら考えもよらない。たとえ休日を家で過ごすとしたってなんだかんだで忙しい。いつだって体や頭を動かしているのが当たり前で、不意に何もしていない時間が訪れると、なんだか悪いことをしているような後ろめたい気持ちを感じてしまうのだ。

 何かすることはないかな、と思い、作成した書類ファイルをもう一度点検したけれど、仕事は出てこない。

八坂さん」

 居心地悪く椅子の上に佇んでいると、同期の、そして高校時代からの知り合いでもある月島君が話しかけてきた。

コーヒーでもどう?」

 彼が差し出してくれたコーヒーを受け取る。

年末なのに暇だね。この会社潰れるのかな」

 そう言って、彼は笑った。特別整った顔立ちというわけではないけれど、逞しい体と、爽やかで人の良さそうな笑顔は、会社女の子に好感を持たれている。高校時代野球部キャプテンで、当時もそれなりに人気があった。

「そのかわり、年明けからは大変そうだけれどね」

 そう答えてから、私はコーヒーを口に含みかけ、普段とは違う香りに気が付いた。

ちょっと、これ、課長私物の、あの高いコーヒーじゃない?」

「あ、間違っちゃったかな」

 月島君はおどけてみせたが、ボタンを押すだけで出てくるコーヒーメーカーのコーヒーと、間違えようがない。

「ま、課長もたまにはこれくらい部下たちにサービスしてもいいと思うよ」

 彼は微笑しながらそう言った。

「たち?」

 辺りを見回すと、課長は丁度席を外していて、シマのみんなは一様に淹れたてのコーヒーを啜っている。部屋にはいつのまにか、コーヒーの良い香りがたちこめている。

「知らないわよ」

大丈夫だよ。課長は通ぶってるけど、違いなんかわかりゃしないんだ。こないだ、コーヒーまれインスタント持って行ったけど気が付かなかったし。ちゃん確認済み」

「用意周到なのね」

 私は遂に苦笑してしまった。

「お、いいね

「え?」

「いま笑った。やっぱり笑うとかわいいな」

気持ち悪いこと言わないでよ。びっくりするわ」

気持ち悪いっていうなよ。最近全然笑わないから、心配してたんだ」

 言葉通り、微笑を消して私をのぞき込むような目で彼は言う。

「そうなの?」

「そうさ。いつも根を詰めがちだし、ため息ばっかりついてるし。疲れてるな」

「うーん……」

「まあ、俺は笑わなくてもかわいいとは思うけど」

「もう、だからそういうのやめてって」

「なに、ただ同僚として思ったことを指摘してるだけさ」

 月島君は笑う。私は困って黙り込んでしまう。

月島さーん、仕事中に八坂さんを口説かないでください」

 向かいの席の山下さんが言うと、月島君は照れくさそうに頭をかいて、自分の席に戻って行った。

 椅子の上で、いつのまにか強ばっていた背中をほぐした。私的な会話を持ちかけられると、なんだか変に緊張してしまう。

 一人になってから課長秘蔵のブルーマウンテンを飲むと、柔らかで苦みのない味わいがコーヒー特別好きではない私にも美味しくて、ほっとため息が出た。


 仕事が終わり、買い物を済ませると、私は学校あろえを迎えにゆく。あろえと私は二人で暮らしている。何をしでかすかわからないこの妹を一人にさせるわけにもいかいから、学校が終わって、私が迎えに行くまでの時間ボランティア学生が面倒を見てくれている。

 いつも通りの時間学校に行けば、大抵あろえはすでに帰る準備をしていて、私が来るのを待っている。彼女時間にうるさくて、早すぎても遅すぎても不機嫌になる。かといって、定刻に迎えに行っても特別嬉しそうな顔をしてくれるわけでもなく、無表情に近寄って来てそっと私の手を握るだけだ。

 その日も、いつも面倒を見て貰っているその学生さんから簡単にその日の彼女についての報告を受ける。普段どおりの問題はあったけれど、特別出来事はなかったそうだ。それからいまの彼女学習状況。彼女が主に取り組んでいるのは、会話の訓練だった。

「このところ、すごい成長ですよ」

 と、その深沢という名の学生は嬉しそうに言った。

「前は、何かして欲しいものとか場所に連れて行って、触らせたりしながら単語連呼するしかなかったんですが、最近ではまず言葉だけで伝えようと試していますね。もともと彼女の中には、話したいっていう欲求自体はあるんですよ。だけれど、うまく話せないのがストレスになってたんだ。普段パニックも減ってきたんじゃないかな。なんだか全体的に大人しくなったような気がしませんか?」

 彼は去年からボランティアをしていて、私たちとの付き合いもも一年半になる。

 確かにあろえはこのところ成長していると思う。その功績の大部分は彼によるところだと、私も先生も認めざるをえない。彼はいろいろと勉強してくれているようで、新しいアイデアをたくさん出してくれる。失敗することも多いが、それ以上の成果は上げている。

 会話の進歩があまり芳しくなかったあろえに、コミュニケーションブックを導入しようと提案したのも彼だった。当初は色々と不安もあったけれど、結果としては大正解だったと思う。

「ただわからないのは、言葉自体は、結構複雑なものでも理解出来ているようなんですが、簡単なことが出来なかったりします。自分名前に反応しなかったり。いや、自分をさしてるとはわかるらしいんですが、あなた、とか、お前、みたいな言葉と同じものだと思ってるみたいで、自分から人に呼びかけるときにもたまに使ってしまます。何度教えても直らないんですよ。間違って覚えてるのかな。気をつけて呼びかければ反応してもらえるから、今のままでも実生活特別な不便はないとは思うんですけれど」

「ああ、それは……」

 気づいたのか、と思いながら、私は言葉を続けた。

「むかし、家でアロエ栽培していて、母がよく話しかけていたから、それと自分名前区別がつかないんじゃないのかしら」

「うーん、そう言うのって、あるのかな。」

「ほら、犬なんかも、そうやって名前の覚え違いするじゃないですか」

「そうですねえ……」

「でも、思い付きですから全然違う理由かもしれないですが」

 彼が考え込んでしまったので、私はそう誤魔化した。

「とにかく、調べておきます自分名前をはっきりそうと知らないなんて寂しいですからね」

「すごいぜたふびーむ、つよいぜたふびーむ、じゅうまんばりきだたふびーむ」

 歩きながら、あろえテレビコマーシャルの歌を口ずさむ。鼻歌が出るのは機嫌が良い証拠で、私も安心する。

 とても歌には聞こえないその歌に、行き交う人は露骨視線を向けてくる。私も、すっかりこんなかたちで人に注目されることに慣れてしまった。それが良いことなのか、悪いことなのか知らないけれど。

 彼女手をつなぎながら、家までの道を歩いている。あろえの足取りは、バレリーナのような独特の歩き癖が出てしまっている。つま先立ちで、ひょこひょこと頼りない。ちょっと目立ってしまうけど、別に実害はないし、私の目からするとコミカル可愛いく見える。

 歩きながら私は、深沢君に指摘されたことについて考えていた。

 あろえ自分名前を覚えていないのには、深沢君に誤魔化したのとは別の理由があると思う。

 二年前まで一緒に住んでいた母はあろえを嫌っていて、医者自閉症と診断されても何一つ学ぼうともせず、適切な教育を受けさせようともしなかった。おかしな薬を吐くほど大量に飲ませたり、狐のせいだと祈祷に連れていって棒で叩かせて、活発なあろえが二、三日大人しくなったと喜んでいたが、それはただ動けないほど弱っていただけだった。当時はそんなものかと思っていたけれど、今思うと恐ろしさにぞっとする。足を捻挫しても平気に笑っているほど痛みに鈍感なあろえが動けなくなるなんて、どれだけ殴ったのだろう。

 もちろんそれでもあろえの状況は変わらず、変わるはずもなく、すると母は絶望してしまった。自分はとんでもない不幸を背負い込んでしまったと、周囲に愚痴をこぼし自分悲劇理解させることばかりに懸命になった。

 そして暇さえあれば本人に面と向かって罵っていた。周りが咎めても、どうせ本人は馬鹿言葉なんかわかりはしないのだから、何を言ったってかまわないんだ、自分はそれくらいつらい目にあわされている、と権利を主張していた。

 そして実際、当時の彼女は今よりもずっと言葉理解していないようで、何も言ってもまるで聞こえていないように見えた。それが、母の苛立ちをいや増ししていたらしい。私が高校に通っていたころ、学校から帰ってくると、母がこんなふうに語りかけているのを聞いてしまった。

「まったく、あろえって本当に迷惑子供ね。どうしてこんな出来損ないに生まれたのかしら。お母さんは本当に、あろえのおかげでいつも恥ずかしい思いばかりするわ」

 母がにこやかな表情で口にしたその言葉意味を、あろえ理解しているようには見えなかった。彼女普段どおりの茫漠とした顔つきで、言葉を聞き流し、母がくすぐると、嬉しそうに笑い声をたてる。「ほんとに頭が悪いのね」と母を苦笑させていた。

 父親が滅多に帰らない家で、昼のほとんどをあろえと二人っきりで過ごしていた母は、こんな言葉をどれだけ語りかけたのか。とにかく、この悪意に満ちた悪戯のなか「あろえ」と言う言葉はそこにいない誰かみたいに使われて、あろえ名前自分と結びつけることが出来ないまま成長してしまったんだと思う。

 もし、その記憶がまだあろえの頭に残っているのなら、自分名前など、この先ずっと知らないでいた方が良い。調べてくれると言っていた深沢君には気の毒だし、知ったところであろえが傷つくことはないだろうけれど。

「おかえりなさい」

「ただいまでしょ」

はい

 あろえは返事をしながら自分の靴をいつもの決まった場所に慎重に置いた。それから私の脱いだブーツの場所も気に入らなかったのか、2センチほど位置を整える。

 今日晩ご飯和食きんぴらごぼうポイントだ。あろえは歯ごたえのある食べ物が好きではない。これをどうやって食べさせるか、が私の挑戦である

 テーブルに向かい合って、自分食事をしながら、彼女の食べるのを観察している。きんぴらごぼうあろえお気に入りカラフルガラス小鉢にいれてある。あろえは二度、三度、視線を投げかけるが、手にしたフォークはなかなか小鉢に伸びない。

 私は彼女小鉢からゴボウつまみ上げ、自分で食べてみせる。自分領域を侵されたあろえは、じっと私を見る。

ゴボウが美味しいよ」

 私が笑うと、あろえ小鉢視線を落とす。

「食べてみてください」

「だめです」

「あ」

 彼女はいま、ブックを開かずに自分言葉で返事が出来た。簡単言葉だけれど、私は、嬉しくなってしまって、

「よく言えました」

 思わず褒めかけて、思いとどまった。返事自体きんぴらごぼうを食べたくないというわがままな内容だったじゃない。ここで褒めてはいけない。私はしばしばあろえを甘やかしすぎると指摘されていたのを思い出した。気を引き締めて問い返す。

「なんで駄目ですか?」

「なんでだめですか」

きんぴらごぼう嫌いですか?」

ごぼうきらいですか」

 褒めた傍から反響言語が出てきてしまう。しかも、どうあってもきんぴらごぼうなど食べたくないらしい。私はがっかりして、ため息をつく。

 結局、私の試行錯誤は虚しくにんじんを半分かじっただけで彼女きんぴらには手を付けずに食事を終えてしまった。

 食後には、空になった食器を私のも含めて流しに持ってゆくのがあろえ役割だ。家のことを毎日素直に手伝うのは、同じくらいの普通の子と比べても良くできた習慣だ。難点を言えば、ときに私がまだ食べ終わって無くとも持って行ってしまうくらいだろうか。

 テーブルの上に食器がなくなると、あろえ椅子に座ってテーブルに両手の平を貼り付ける。私が食後のコーヒーを出すのを待っているのだ。どうしてだか知らないけれど、この子お菓子ジュースよりも、コーヒーブラックで飲むのが好きなのだ

 私がマグカップを並べるのが遅いと、眉間にしわをよせてブックから言葉を拾い出し、コーヒーが出てくるまでその言葉を繰り返す。

コーヒーください」

コーヒーください」

 与えると、二杯目がないことはわかっているから、時間をかけて一杯を飲み干す。

コーヒー好きなのに、ニキビとか全然出来ないね

 あろえのなめらかな肌を見ながら言ってみたが、当然のごとく反応はない。マグカップを両手で包み込むようにして、まるで試験会場の受験生のような真剣な表情でコーヒーを飲んでいる。

 寝付きが悪くなることもあるし、出来れば夜にコーヒーを与えるのは避けたいのだけれど、彼女の集中した様子を見ると、生活にそれくらいの喜びがあってもいいのかなと思ってしまう。

 こうして黙って大人しくしていると、あろえは、うらやましくなるくらい整った顔つきをしていることに気が付く。そして実際、人にもよくうらやましがられる。ただ保護者立場としては、この子にとってそれは余計な危険をまねく大きな要素になってしまっているから、手放しでは喜べない。

 これでもし健常だったら、さぞモテたろう。普通学級に通って、同級生男の子と付き合ったり別れたりしていたのかしら。そしたら私たちはどんな姉妹になれただろうか。一緒にデパートに行って流行の服をああでもないこうでもないと話しながら選んでいたかもしれない。悩み事を相談しあったり出来たかもしれない。

 他人より少し風通しの悪い世界のなかで、この子は何を考えているのだろう。いくらか話すようになったとはいえ、その内容は何が欲しいとか何がイヤだとか、そういったシンプルで具体的な事柄に限られていて、心の立ち入った部分について語られたことはない。何を考えているとか、抽象的な事柄は一度も言葉したことがない。誰も彼女の本当の気持ちはわからないし、彼女の方からからせようともしてくれない。あろえ孤独を感じないのだろうか。

 食事が終わると、入浴。あろえが湯気のたつ体をパジャマに包むのを見届けたら、次は私の番だ。お湯に肩までつかり、入浴剤の爽やかな香りを鼻腔の奥まで含み、それをため息と共にはき出すと、あろえの声が聞こえる。また、歌っているらしい。きっとテレビを見ているのだろう。

 お風呂に入っている時間が、一番癒される。この町には温泉があるのだけれど、他人が入る外風呂より、一人でリラックス出来る家のお風呂のほうが安心する。私は風邪をひきそうなくらいぬるくうめるので、外のお風呂では熱いのに我慢しなければならないのだ。

 体温に近いお湯のなかを体の力を抜いてたゆたっていると、皮膚から溶けてゆきそうだ。本当に溶けてしまったらどれだけ気持ちよいものだろうかと想像する。私であり続けることには、めんどくささが多すぎる。

 会社で、笑顔がないと言われてしまったのは少なからずショックだった。外に出ているときはそれなりに愛想良くしているつもりだったけれど、私はそんなあからさまに余裕をなくしていたのか。

 もしそうだとしたら、きっとそれは先日の母から電話が原因だと思う。

「まだ、お前はあろえの面倒を見ているの?」

 母と会話になればいつもなされる質問だ。

 父と離婚したあと、この家にはもう住みたくないと母は隣町にある実家に帰ってしまった。そして、あろえをもう育てたくないと、家を売ってそのお金でどこか施設に預けようとさえしていた。そこで、丁度大学を出て仕事をはじめていた私がここに残って引き受けることで納得させたのだ。

「当たり前じゃない。お母さんとは違うわ」

 私の返事は、つい、喧嘩を売るような口調になってしまう。

「あの子病気なのよ。あんな獣じみた子が、人間と一緒に暮らせるわけないわ」

 母は私の敵意を無視して殊更に心配感情を込めて言葉を続ける。その親らしく装った態度が一層私を苛立たせる。

病気じゃないわ、障碍よ。それに、もう暴れて血が出るほど噛みついたりすることはなくなったのよ。お母さんがいたころより、随分と良くなったんだから

「じゃあ、治るの?」

「だからあろえのは、治らないとか、るとかいものじゃないんだって……」

「やっぱり一生治らないんでしょう? お医者さんも言ってたものね。頑張るだけ無駄よ」

 そんなことない、と思うが、咄嗟に断言できないのが忌々しい。私が黙ってしまうと、母は我が意を得たりと喋り出した。

「お前は充分やったわよ。もう自分のことをやりなさい。お前はまだ若いのよ? このまま回復の目処がたたないあろえの世話をしながら、お婆ちゃんなっちゃってもいいの? 良くないでしょう? あんなのに関わって、人生台無しにすることないわよ。お前もまだ一人前になりきってないのに、良くやったわ。恥ずかしがることなんかないわよ。悪いのは私だからあなた責任を感じなくてもいいのよ。あの子はお前に感謝なんかしない。お前が死んでも泣いてはくれない。どうせ何もわからないのよ」

「そんなのは関係ない」

 私の声から張りが落ちてしまっているのが、忌々しい。 「ねえ、お母さんが悪かったわ。それはわかってるの。だから、お願いだから、お前は自分人生を……」

 母が言いかけた途中で、私は電話を切った。黙り込んだ携帯電話を見ていたら、不意に涙がこぼれて、喉からは嗚咽がもれて、止まらなかった。泣きながら、自分は何で泣いてるのだろうと思った。衝動的で自分本位な母を私は嫌いだ。その言葉に泣かされるなんて、あっていいことじゃない。

 私には、どこにも行き場なんかないし、行ってはならない。ここが私の場所なのだ。そして、それは自分で選んだことなのだ。同じ環境に生まれたのに、妹より恵まれて育ってしまった私には、妹の出来ないことをかわりにしてあげる義務がある。彼女のために私の何か割いて与えるは当たり前なんだ。そうに決まっている。私のしていることはきっと間違っていない。間違っていないはずなのに。

 自分に言い聞かせていると、くらくらと目眩がしたので、バスルームを出た。体を拭き、服を身につけ、それでもまだ不安が心を支配していて、なんだか心細く、怖い。

あろえ

 テレビを見つめるあろえの横顔に、呼びかけた。聞こえているはずなのに、反応を見せてくれない。

あろえ

 二度、三度、感情を込めて呼びかけても、やはり彼女は振り返らない。

あろえ、こっちを向いて」

 私の妹は振り返らず、上半身をゆるやかに揺らしている。

 泣きそうになった。

https://www.saibunkan.co.jp/lechocolat/soft/ka_swan/images/preswan.htm

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