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はてなキーワード: 力学とは

2019-05-19

anond:20180719105340

ゴルフ

「この技の創始者 宋家二代 呉 竜府(ご りゅうふ)は

 正確無比の打球で敵をことごとく倒したという。

 この現代でいうゴルフスイングにも酷似した打撃法は

 運動力学観点からいっても弾の飛距離威力・正確さを

 得るために最も効果であることが証明されている。

 ちなみにゴルフ英国発祥というのが定説であったが 

 最近では前出の創始者 呉 竜府の名前でもわかるとおり 

 中国がその起源であるという説が支配である。」

               民明書房刊「スポーツ起源異聞」より

2019-04-28

ヒットポイント

RPGで用いられるヒットポイントは、その言葉の通り、そのユニットを行動不能に追い込むためにどれだけの有効打撃を加えなければならないか、を示すもの。体力や、生命力といった個人属性でもなければ、回避能力、防御力といった能力でもない。定義からして、対戦相手視点が前提とされている。

これを、日本語に訳す際に、体力や生命力と訳してしまうのは、誤訳といってもやむをえない。正しくは、戦闘継続能力とするのが良いだろう。もっというと、有効打撃を受けることで、戦闘継続能力が低下するのは、ケガをするからではない。

ボクシングでいえば、打撃で失神してしまい、倒れてしまったした状態テクニカルノックアウト)がHPゼロであるが、ケガをした場合、倒れてしまった状態とは限らない。

ファンタジー世界でいえば、有効打撃とは、打撃ももちろんだし、刺突、斬撃、射撃といった力学的な攻撃に加え、熱、電撃といった電磁気学熱力学的なエネルギーを用いた攻撃もあげられる。化学的なもの心理的精神的なものや、魔力的・霊的なものだって世界観によっては付け加えることができる。

また、対戦相手から見たヒットポイントという趣旨安易拡張すると誤解すると、間違いが生じることに注意したい。キャラクター個人戦闘継続能力はあっても、捕虜となったり、指揮権が失われたり、作戦意思がなくなった場合には、当然戦闘をすることができない場合があるが、これは対戦相手が「有効打撃により」そのキャラクター戦闘不能に追い込んだからではなく、捕縛したり、指揮能力を停止せしめた結果であるから戦闘継続能力は失われてない。つまりHPが失われたわけではない。阻害要因がなくなれば、戦闘継続できる。能力が失われたと解釈するのは、阻害要因能力喪失混同である

ヒットポイントゼロ状態

ダメージを受け、戦闘継続能力は失われた状態が、HP0となる。


応用例

ヒットポイントが下がると攻撃力が下がらないのか

戦闘継続能力とケガの関係は、上記で論じた通りである戦闘継続能力が低下すると、ケガの場合も多いだろう。それに限らず、打撃を受け足が止まり、視界がぼやけ、という状態になると、攻撃力も失われるのではないかと思われるかもしれない。しかし、このような状態は多くの場合、すでにHPゼロなのであり、攻撃などできていないと解釈すべきだ。逆に負傷したからと言って、攻撃能力が損なわれていない、戦意が旺盛なのであれば、戦闘継続能力は損なわれておらず、当然攻撃健康時と同じ状態でできるとする。

ただ、ヒットポイント上記定義である以上、ケガをして倒れてしまったら、HP0とみてよいのだと思う。

<参考>

http://beoline.nobody.jp/bandterm-ha.html

ヒットポイントの項参照

2019-04-27

夢見りあむは新世界の夢をみるか? ~シンデレラガールズ革命論~

 







 ここ最近シンデレラガール総選挙にみられる世論の流れは非常に興味深いものがある。

ニュージェネレーションで唯一シンデレラガールになっていない本田未央を今年こそ1位にすべく支持集団投票が行われており、先日の中間発表で1位になったことは誰もが疑いようもなく、この事実は手放しで祝福されていることであろう。

その一方で非常に面白い現象も起きている。それはあの夢見りあむが3位に鎮座しているということである。そう、“あの”だ。




 そもそも夢見りあむは平成31年2月7日に新しくシンデレラガールズの登場したキャラクターであり、特定CV実装されていない。

シンデレラガールズは人気のあるキャラクターから順番にCV実装されるという資本主義に基づいた極めて合理的かつある種残酷的な傾向がある。

しかし、登場時からその鮮烈なキャラクターオタク原始的な“好き”を掻き立てるような特徴的かつ強烈なデザインで多くのプロデューサーの心を掴み、急激な人気をもって迎合された。

私の観測下では夢見りあむの参入とともにシンデレラガールズの門戸を叩いたものも決して少なくはない。

しかし、夢見りあむのパーソナリティーは既存シンデレラキャラクター比較して、決して手放しで称賛を得られるものではない。

人間のクズ性を煮詰めたようなキャラクター自身の“推し”として公表し易いものではなく、支持していることを隠したくなるようなものであることもまた一つの事実なのかもしれない。

これはかのドナルド・トランプ氏の勝利した大統領選をどことな彷彿させるようなものである

サイレント・マジョリティ集団心理として根底存在していた現体制への不満、怒りが彼を世界最大のリーダー国のトップへと押し上げる力学としてあった。

人間というもの集団としては非常に恐ろしい存在であり、獣である

人間1人では大したことはできないが、集団となることで途端に爆発的な力を発揮し、世界を食らいつくし、そのまま世界を変える。

そうした革命が起きたことを私たちは知っている。そう、現在シンデレラ選挙とりまく状況にもそれと似た力学存在していることを“夢見りあむ3位事件”は示した。

これは1つの革命なのだ。奇しくも4月で平成という一つの時代が終わるが、今回のシンデレラガール総選挙も結果が出る頃には令和の時代へと突入する。ポスト総選挙シンデレラガールズは新時代の“シンデレラ元年”ともいえるだろう。

人々が心の中では何らかの変化を求めているのは至って自然ことなのかもしれない。



 先ほどサイレント・マジョリティという言葉使用したが、今回の力学原動力になっている集団意識は何なのだろうか。

私はそれをあえて悪意と呼びたい。前述したようにシンデレラガールズの既存キャラクターはアクが強かったり、非常に特徴的であったりはするが基本的には“いい子”である

夢見りあむも“いい子”であるというエピソードは今後も増えてくることは予想される。

しかし、現時点ではー少なくとも登場時点で言っていることは私たちプロデューサー、ひいてはその担当アイドル馬鹿にしたような、消費物としてみたような非常に純粋な悪意で形成されたようなものである

ここでキーとなるのは夢見りあむ自身アイドルに対する悪意があるかは全くわからないものであることだ。夢見りあむのアイドルへの好意は確かにあるだろう。一定リスペクトを感じさせるような発言もある。

しかし、『アイドル使い捨て嗜好品』という純粋冒涜は誤解を恐れずに言えば狂気的で原始的な悪意に満ちている。

それゆえに夢見りあむから紡がれるアイドル論は非常に興味深く、私たちプロデューサーを尖った刃で抉るように鋭い。アイドルというもの信仰されるものである

大衆信仰対象であり、彼女らは通常、神のように純粋に君臨するものだ。その神を純粋否定すること、それは悪意以外の何物でもない。

神をも殺すような彼女の紡ぐアイドル論は純粋過ぎるが故に非常に冒涜的かつある種カルト的な魅力をもって私たちの目には映る。

そして、それらは最近シンデレラガールズに反体制的な考えを持っていたようなサイレント・マジョリティの不満や怒りを鋭敏に反映させるのかもしれない。

先に夢見りあむのプロデューサー本質として“秘密主義”を指摘したが、以上のような反体制的な考えも同様に秘匿されるべきものであろう。それは当たり前の事実である

プロデューサーは通常コミュニティを成すものであり、人間本来持つ協調性という意味では明らかに美徳とされない、全くもって迎合されない考えであるからである

そのようなコミュニティでみられる田舎村八分文化のようなものに息苦しさを感じていたプロデューサーもきっといたことであろう。

コミュニティというものは通常保守的集団であり、それは人間が持つ協調性という美徳においては当たり前の機能であるからだ。人間保守的な抑圧の中では必ずといっていいほど悪意を貯める生き物だ。

プロデューサーにおいても一度胸に手を当てて考えてみてもらいたい。

今までの環境に不満はなかっただろうか。

変化のない、いい子ちゃんごっこのような“幻想郷”は掛け値なしに素晴らしい居心地のよいものだっただろうか。

シンデレラガールズのメインストリームの中で心の中にどす黒い感情を抱いたことはないだろうか。

それらを完全に否定できる人間などおそろくいないはずだ。

そうした経験の中で悪意を貯めていったプロデューサー漠然と考えたことだろう、今回の“夢見りあむ3位事件”は変化のチャンスであると。



 プロデューサーの隠された悪意は非常に醜いものだ。どす黒く、誰にも見られないように大切に大切に醸造されていった筆舌に尽くしがたいほどに汚いものだ。

上述のように夢見りあむは“人間のクズ性”を煮詰めたパーソナリティーであり、炎上をある種好ましく考えているという都合の良さもある。

この点でもそうした悪意との親和性が高いというのも挙げられるだろう。

結果として夢見りあむはサイレント・マジョリティの悪意の代弁者足りえ、“夢見りあむ3位事件”という事実として多くのプロデューサーに牙を剥いた。純粋な人気に加えて、悪意の力学が働いた夢見りあむは本当に強い。

このことを念頭に置かない限り、夢見りあむは強力な敵として立ちはだかり続けることを理解しなくてはいけない。








 今、私は革命前夜に似た胸の高鳴りを感じている。

今、この瞬間アイドルマスターシンデレラガールズに変化が求められている状況だ。

私たちには2つの選択肢がある。

心地よいけれども心のどこかでくだらないと思っている集団幻想の中に居続けるか、それとも変わっていくか。

これは呪詛だ。

見たくはないだろうか?破壊再生を経て進化するアイドルマスターシンデレラガールズを。

今のシンデレラガールズに食傷して離れてしまったプロデューサーにこそ、この状況を楽しんでいただきたい。

ログインしなくなったシンデレラガールズとスターライトステージログインすれば合計で2票を夢見りあむに投じることができる。

1人のアイドルに1人で入れられる票数など全体でみれば微々たるものだが、私たちが力を合わせればそれは巨大な力学になる。

きっと革命だって起こせる。ぜひ夢見りあむに投票していただきたい。

夢見りあむ、私に、いや私たち新世界をみせてくれ。君ならできる



 最後ドナルド・トランプ氏が勝利したアメリカ合衆国大統領選を分析したイギリス独立党ナイジェル・ファラージ氏の発言でこの文章を締めたいと思う。

負け犬たちが支配者層を打ち負かしたのだ』私たちクズ負け犬たちに幸あらんことを。ここまで読んでくださって本当にありがとう

2019-03-29

東大情理システム情報学専攻の放置&雑用系人気研究室で2年間過ごして

はじめに

 ブラック企業という言葉市民権を得てしばらく経ちますね。毎年、ブラック企業大賞なるものが発表され、だれもが聞いたことのあるような企業が名を連ねます。それに対し、ブラック研究室という言葉も有名なものの、どこの研究室ブラックだとかいった情報大学内部の学生でないとなかなか知りえないものがあります。ましてや研究室の内情は所属している学生しか分かりません。

 今回は、そんな研究室の中でも異質なケースとして、自分修士課程の2年間過ごした研究室の話をみなさんに紹介したいと思い、筆を執りました。必ずしも拘束時間が長く、人格否定を行うような研究室けが悪い環境ではないということ、メディアなどでよく見かけ、有名で人気な研究室が良い環境であるとは言えないということだけでも皆さんに覚えていただきたいです。後進の方々の研究室選びの参考に少しでもなれば幸いです。

研究室運営問題点

 初めに、研究室運営面について書いていきたいと思います

 第一に、とにかく人員が不足していたというのがあります。まず、先生(教授講師)はあまり研究室にいませんでした。先生たちは予算の獲得や大学内外の事務に追われるため、多忙になります基本的助教研究員博士課程の方が下の修士学士課程の学生の面倒を見ることになります。これだけなら普通なのですが、先生が後先考えずにどんどん仕事を受けてしまうことにより、プロジェクトに対して人間が足りていない状況が常に生じます。(先生曰く「断るの苦手なんだよね~」とのこと。)その仕事研究だけではなく、各メディア取材研究室見学など多岐にわたります自分研究室に配属されて一年は、講義を受けるほかに、(詳しくは後述しますが)研究室の立ち上げ用に物を発注したり組み立てたり、見学対応をやる日々で、ほとんど研究はしなかったように思いますさらに、月一くらいの頻度で(今はだいぶ減りましたが)先生のお友達を呼んで講演兼パーティーをやる準備や、先生の思い付きで増える仕事などに日々忙殺されていました。また、インターンアルバイトといった形で外部の学生を呼んで研究してもらうこともあり、その人達雑用をする義務はなくお金をもらいながら成果を出していたのに対し、学費を払っている学生雑用に追われるといった状況もありました。事務スタッフ教授所属している社団法人経理をさせられたり、共同研究先の企業から出向(?)の形で来てた研究員の方も、後述の巨大予算運営周りの仕事をやらされたりとひどい状況でした。

 第二に、新設の研究室で、研究を行う環境づくりをゼロから始めなければいけないことがありました。これは事前からわかっていたことではありましたが、自分想像以上の大変さでした。情報系の研究室なんて机と椅子PC発注すれば、あとは個々人の研究に応じて必要ものを買い足していくだけだろうと思っていました。しかし、先生方針で、リビングラボという生活空間研究室が融合したような形態ラボ運営することが決まっていたため、それを満たすような研究室の構築に修士最初一年は消えました。なぜ一年もこのようなことをしていたのかというと、9月ごろに先生とある巨大予算を獲得し、学生スタッフを増員するとの方針キャンパスを移動することに決まったからです。一度ゼロから作り上げた研究室をもう一度ゼロから作り上げることになりました。自分としてはキャンパス移動ですら最初に聞いていた話と違うので、とても不満に思いました。通学時間10倍以上増え、それだけでも大きな負担となりました。(授業は元のキャンパスでやることがほとんどで引っ越すわけにもいきませんでした。)

 このような状態でまともに研究が回るはずもなく、助教自分所属する学科・専攻で博士までとった唯一の人)はやめてしまいました。そこから、特任研究員の方に学生指導仕事が集中します。(本来、特任研究員助教とは違い、学生指導ではなく自分研究に専念するという名目雇用されます。)そして、社会人博士の方がその有能さゆえに研究室内の仕事を一手に引き受けこなしてくれたおかげでなんとかなっていた(?)のですが、当然彼らも自分研究は進みません。

 第三に、教授講師間でうまく連携が取れていなかったようにも感じました。二人とも物事放置・後回しにしたり散発的に進んだりと、計画性とは無縁の進行でした。ミーティングでもその場の思い付きのアイデアで話を発散させるばかりで収束には向かわず学生はどうしたらいいか当惑することが多かったです.

 さらに、二人の共感性の低さも研究室内の人間関係に大きくヒビを入れていました。特に事務の方々への接し方や飲み会の席(講師は酒を飲まないので主に教授ですが)での学生に対する発言は聞くに堪えないものがありました。(詳しくは後述)

 また、学内の期限(修論題目の提出など)を過ぎてから学生に通知したりと時間・期限に非常にルーズでした。そのことを詫びる様子もなく平然としている様子も腹が立ちました。その結果、学生事務員が期限を守らない印象を外部に与えていたのではないか懸念しています

 オーサーシップ周りに関しても不満が残りました。これは自分ではないのですが、大して面倒を見てたわけでもないのに、camera readyになって急に講師が「見るからオーサーに載せろ」と主張してくることがありました。 教授ゴーストオーサー常連からかそれには強く言わず結果的に受け入れられる形となりました。学生側としては教員陣の命令に背くわけにもいきませんしね。(この話に関しては、この研究室に限らず、分野としてそういう傾向があるのかなあと思います。他研究室の話は詳しく知りませんが。)

 このように研究室としての体を全くなしておらず、自分を含め最初3人いた同期修了出来たのは自分だけで、1人が休学、1人が留年という形になりました。(もう一人修了者はいますが、別の研究室がなくなった結果移ってきた人です。)

教授人格面との不適合

 次に、研究室の主である教授性格が合わず人間として尊敬できなかったということについて話したいと思います上司と合わないということはよくあることだと思いますが、よくあることだからこそ、記しておきます

 初めに、衝動的な発言暴言が多く看過できないということがありました。衝動気質に相まって、酒癖の悪さがそれを助長していました。例えば、論文を提出できなかった学生に対して「負け犬じゃん」といったり、昔自死した学生に対して「勝手に死んだんじゃん」などといったことがありました。(なお、これらの発言学生職員に窘められ即座に撤回しましたが、そう思っていたという事実は消えないと思います)。その他にも配慮のない発言が多くありました。

 また、自己顕示欲の強さとマウンティング(いわゆるイキり)が挙げられます。「君たちは潤沢な資金のあって、待遇のいいこの研究室に来てラッキーだ」などといった身内へのイキりを聞いた時は、上で書いたような現状に疲弊していた自分感情を逆なでするのには十分でした。また、自分は偉く、自分が言ったことはどんな無茶でも通ると思っているきらいがあり、無茶な予算申請事務の人を疲弊させることが多くありました。それにあきれ果てた事務の人が次々とやめることがあり、その結果事務仕事が逼迫することもありました。怪しい予算の使い方をしていて、機構の人に怒られたみたいな話を聞きました。大学に目をつけられているのはいわずもがな。

 内弁慶というわけではなく、外部の人間に対しても自分を良く見せようとしていることが多く、鼻につくこともありました。自分にはこのような先生の在り方が、いわゆる口だけの軽薄な人間に感じられてしまいました。いい環境を作りたいとは口では言いつつも自分は何もせず下の人間が苦労したり(「然るべきとき然るべき場所」というアイバン・サザランド言葉をよく引用しますが、これが「然るべき場所」なら笑止です。)、自分は人脈のハブだといいつつスタッフをなかなか引っ張って来れなかったり(前の大学にいるときこの業界で悪評が立ち、人が来たがらないとの噂)とあきれかえることが多かったです。他にも「教育が最優先」と口では言いつつも後回しにしたり、下の人間に任せているようなことなどとにかく「口だけの人間」というイメージです。隔月で1回20分ほどの面談教育したということなのでしょうか。

 専門用語拡大解釈して援用することで知識人を気取るようなスタンスが多く見受けられたのも癪に障りました。例えば、「インピーダンスマッチング」という、高周波電気信号の伝送路において、入力と出力のインピーダンス電圧電流で割った値で直流回路では抵抗にあたります)を合わせるという意味言葉があります。この単語力学などでも用いられます(こういった多分野に共通する背景理論研究しようという思想を持っているのが我が学科・専攻です)が、これを特に理論的背景もなく「折り合いをつける」くらいの意味で使って、さも各分野に精通している感を醸し出すことに長けていました。他には「バウンダリーコンディション」とかもありますね。微分方程式で言うところの境界条件です。これを前提・条件みたいな意味で使います。(こちらについては検索すると若干引っ掛かりますが。)これらにツッコミを入れた学生は以降食事会に呼ばれなくなりました。自分に媚を売らない用済みな人間簡単に切り捨てるようです。こういった拡大解釈した単語を用いてアナロジーを使い、自分の分野に話を引き寄せるのは上手いなと感じていて、知識がない人を煙に巻いたうえで自分の得意技を披露するのは、非常に参考になると思いました。

研究分野との不適合

 3つ目に研究分野であるHCI研究(と研究コミュニティ)との不適合について書きたいと思います。これは研究室自体問題というより、自分との相性の問題ですが、研究に着手できなかった大きな要因のひとつです。

 そもそも自分はどちらかというと、巨大で合ったり高性能であったりするものを着実に組み上げていくのが好きで、アイデア勝負だったり、プロトタイピングといった手法だったりが受け付けなかったというのがあります(同じような人のエントリ https://swimath2.hatenablog.com/entry/2018/07/30/205255)。

 また、この研究分野は、一見役立たなさそうなおもちゃのようなものに、理屈をこねくり回して正当化させるのが多いように感じ(もちろんすべての研究がそうというわけではありません)、興ざめししまったのも要因の一つです。元々内向的性格なのもあって、自我意識などに興味があり、ならば「人に興味があるということであり、工学的なアプローチで人の研究をやれるのはこの分野だろう」という薄い理由で選んだのもあって、この不適合はモチベーションに意外と大きく関わりました。学部時代の成績は良い方で(必要進振り点はそこそこの学科でしたが、コース内ではトップクラスと周りには言われていました)院試第一希望で通りましたが、勉強ができるということが研究できるというわけではないという言葉を痛感しました。ただ、この研究室を選ばなければ、自分ももっと研究が出来ていたのではないかと思い、研究室選択毎日後悔しています

なぜ回避できなかったのか?

 それではなぜ、このような大きな問題点が数多く存在しながら、この研究室に進学してしまったのでしょうか?

 第一に、自分所属していた学科は、院試卒論研究室配属より前に存在し(実質4か月で卒論を書かないといけないのです)、自分研究および研究室への適性がいまいちからないまま、修士で進学する研究室を決めなければいけないという点が挙げられます。(一応研究室に配属されてプチ研究のようなことをするのですが、研究室生活とは程遠いので参考にするのは難しいです) それに加え、卒論研究室修論研究室別にするという慣習があり、卒論配属後合わないから冬入試を受けようというのも難しいです。

 第二に、サークルの先輩(同じ研究室ではないです)にこの研究室を勧められたというのがありますサークル飲み会の時に、同じ分野で研究をしている先輩に、「この研究室はいいところだし、一期生として面倒を見てくれる」と勧められたというのがありました。当時は若く、盲目的に先輩の話を信じてしまいました。悪い噂が流れてこないなら大丈夫だろうと。それに先生記事ネット上で見たこともあり、先生研究科学雑誌を通して知っていたこともありました。学科内でも新設の研究室に関わらず人気があり、これは安パイだろうと考えていました。今考えると人気・有名だから自分にとっていい環境だろうと考えるとは愚かなことです。(ちなみに、この先輩はD取得後うちの研究室内定を蹴り、他の研究室ポストに就くそうです。)

 第三に、一番重要ともいえる点ですが、上でも書いた通り自分大学では新設の研究室で、情報が流れてこなかったというのがあります。今思えば前の大学OBの方などに話を伺うなどをすればよかったとも思いますが、学部勉強サークルに追われていてそこまで気が回らなかったし、回っていたとしてもする余裕まであったかわかりません。しかしながら、新設の研究室に進学するというのは大きなリスクはらんでいるということはもっとしっかりと自覚するべきでした。これを読んでいる方でもし新設の研究室に行くという人がいれば、もう一度自分選択をよく考え直してほしいです。

最後

 ブラック研究室といえば、拘束時間が長いとか日常的な人格否定などがやり玉に挙げられやすいですが、最近では放置ブラックなどという言葉も耳にする通り、劣悪な環境というのは色々な形で存在しています。また、他人にとっての良い環境自分にとっても良いとは限りません。トルストイ著作に「幸せ家族はどれもみな同じようにみえるが、不幸な家族にはそれぞれの不幸の形がある」(望月哲男訳、光文社古典新訳文庫)との言葉を残しています研究室も一つのさなコミュニティであり、同じことが言えるのではないでしょうか。これから研究室に配属される人には慎重に自分の進路を考えていただきたいと思います。このエントリを通して構成員がみんな幸せになるような運営に変わってくれると嬉しいです。

 文字数制限に引っかかってしまったのでコメント追記します。長文で申し訳ないです。

2019-03-22

anond:20190322081924

もうちょっと細かく書いてみる。プロじゃないので正確性についてはごめん。用語もかなり適当


人間日常的に体験する範囲では、速度は加算される。例えば、地上を時速100kmで走っている電車の中で、ボールを時速100kmで進行方向に投げたら、地上の人からボールの速度は時速100+100=200kmに見える。

ところが、光はそうはならない。電車の中でライトをつけると、地上から見ている人からは、電車の進行方向にもその逆の方向にも同じ速度で光が広がるように見える。(ということが実験で確かめられている。)

光よりちょっと遅い程度のもの、例えば素粒子なんかでも、やっぱり速度は単純に足し算できない。どうやら光速以上の速度を出すもの存在しないようだ。(ということも実験で確かめられている。)


一方で、すべての物理法則は、地上にいる人でも電車に乗っている人でも同じであってほしい。電車に乗ったら物理法則が変わった、のではいろいろと困るしな。

相対性理論の「相対性」ってのは、「どの人にとっても同じ物理法則が成り立つ」ってこと。ちなみに特殊相対性理論は「どの人」を慣性系に限るから特殊

ついでに、相対性理論発見以前の知識では、電磁気法則はどの人にとっても同じ、ではなかった。電車に乗ってる人には、何故か電磁気法則は(当時知られている形では)成立しなかった。力学法則は誰でも同じなのに電磁気ナンデ? てのが課題になってたのが20世紀初頭。


で、「(真空中の)光速一定」と「(慣性系での)物理法則相対性」が成り立つとしたら、実は時間空間ってこういう性質を持ってるんじゃね? ってことを導出していってできたのが特殊相対性理論

例えば、

  • 動いている人の時間は遅くなる
  • 動いている人の長さは縮む
  • 動いている物の質量は増えるし、なんなら動いていない物もそれ自身エネルギーを持っている

かいうのが特殊相対性理論のよく知られた部分だけど、逆に言うとそれを認めないと「光速不変」「物理法則相対性」が成り立たなくなる。

ついてに、こういう「変な」性質は速度が光速に近くなるほど強く現れるため、人間日常生活の範囲では(飛行機でもせいぜい「時速」数百km光速は「秒速」約30万km)普通は気づかない程度のレベル

2019-03-19

うんち(せいかいのおと)!昨日そう言って笑いあった親友

今 冷たくなっていく 二度と目を覚まさない 俺は

アンサイクロペディア:ゴールデンカムイ平成最後平和

俺は桜を見ていた 今立っている足元には多くの死と俺と無念と怒りと死と涙とオニギリ、巻き込まれて死んでいった無数の動植物の死骸と黄金精神 が埋まっている 今 薄桃の春が美しく咲いている この足元から立ち上る命で 春を感じる

https://youngjump.jp/goldenkamuy/

長い。今北産業

選挙に行け

・手で触れた体験大事しろ

ゴールデンカムイを読め

「それじゃ 行ってくる」

誰しも、それが最後の言葉になる可能性がある。だから今伝えたい。ゴールデンカムイをよめ。

ネタバレなし

以下の文章にはネタバレ、いわゆるスポイラーはありません。これにより記事はより空気力学的に洗練され、その結果としてより高速で疾走できるようになりません。

アンサイクロペディアウィキペディアパロディであることを知らないのであれば、充分注意して、救急箱を手放さないようにしてください。

ゴールデンカムイ最新刊17巻は今日発売されたばっかりだ。ぜんぜん間に合う。買ったかゴールデンカムイとは、2016年まんが大賞を受賞し、イギリス大英博物館看板になるくらいすごいのだ。

かってないのか?いつお前はチタタプ言えるかな?ってこのアシリパさんに言われなくていいのか?

http://www.kamuy-anime.com/character/asirpa.html

アシリパさんを見たか?きりりとしたいい面構えでしょう。

ゴールデンカムイは、まず出てくる登場人物全員の気迫が違う。エンジン音が違う。全力だ。

ボーっと生きてる人などいない。荒れ狂う葛藤をかかえながらも怒らず笑わず表情筋が動かずボーっと生きてる「ように見える人」もいるのだ。

ヒンナヒンナをネタバレなしに説明するなら、アニメ公式のいうhttps://twitter.com/kamuy_anime

冒険歴史文化狩猟グルメギャグ&LOVE和風ラッコウエスタンがしっくりくるだろう。

舞台は気高き北の大地・北海道明治時代後期、日露戦争をくぐり抜けた「不死身の杉元」杉元佐一は、ある目的のために大金を欲っしてた。

一攫千金を目指し 砂金を求めて北海道に渡ってきた杉元を待ち受けていたのは、網走監獄死刑囚が隠した莫大な埋蔵金への手がかりだった。

圧倒的で、畏怖の念を抱かせるほどの大自然! VS 凶悪変態で【禁則事項です】な死刑囚! そして、誇り高き変顔天才アシ(リ)パさんとの出逢い!

莫大な黄金を巡る生存競争サバイバルが幕を開けるッ!!

閑話休題

インスタ映え!はじける笑顔


404


シライシ@shirasiri 安定のいつめん てかマジ久しぶりやろ海(笑) 

#白石#アシリパ#杉元佐一#くりからもんもん#cute#kawaii#pink#二階堂#関節#みんながみんな狂人#f4f#北海道開拓の村

この記事には複数問題があります改善ノートページでの議論にご協力ください。

出典がまったく示されていないか不十分です。内容に関する文献や情報源必要です。

独自研究が含まれているおそれがあります

    雑多な内容を羅列した節があります

お試し無料だって

https://tonarinoyj.jp/episode/13932016480028986524

読んだ?血は戦争が始まったら怖くても否が応でも血を見なきゃいけなくなる。苦手とか言ってられなくなる。

選挙に行こう、我々は無血で政治を決めるやり方を生み出した。我々にできること一番のことは選挙に行くことだ 並ばなくていい期日前投票制度もあるし 投票率上がるから会場で献血みたいにジュースカップラーメンくれ。

選挙行ってもムダだって?まぁすぐに恩恵わからんさ。筋トレと一緒だ。 続けるか否か 

昔海で遊んだ経験があれば 海で楽しいという思いをしていれば 辺野古を埋め立てようという議員投票はしない  そうニュースで語る人を見た

知らないと、本当にどうでもよくなってしまうのだ。

開拓され消えた樺太アイヌの村は 消えていった。北海道アイヌもそうなる 厳ついグルグルピアスが言う。

知ること それが行動の第一歩だ

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はてブ

・ンチャヌプコロ

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/54833

・ヒンナヒンナはアイヌ語でありがとう

心で感謝しているのに、 それを態度で示そうとしないのは、 プレゼントを包んだのに、 渡さないのと同じことだ( ジグ・ジグラー)

この物語の続きを描くのはあなたです。

2019-03-18

anond:20190318125524

一応改選はあるので、党内力学次第では辞めさせられる可能性もあるぞ

2019-03-03

中国語技術書ジャンル分けの話

Amazon中国語の本のカテゴリーを見に行くと下のようになっている。

  1. テクノロジー
    1. 写真技術
    2. 建築
    3. エレクトロニクス通信
    4. 電気工学
    5. 軽工業手芸産業
    6. 林業
    7. 化学工業
    8. 冶金産業
    9. オートメーション技術
    10. 冶金および金属加工
    11. 機械器具産業
    12. 石油およびガス産業
    13. 油圧工学
    14. マイニングエンジニアリング
    15. エネルギー・電力工学
    16. 原子力技術
    17. 武器産業
    18. 情報科学と知能の仕事
    19. 車と交通
    20. 産業経済
    21. 産業技術
    22. 参考書
    23. 一般産業技術

本の内容をみた印象だが、日本だといくら本を読んでも実務との間に溝がありOJTで頑張らないといけないが、

中国本だと実務にすぐ使える印象がある。


写真技術普通に写真を撮ったりRAW現像する類のものだ。ストロボスコープのようなものではない。X線撮影はこのジャンルに入っている。

ライトフィールドのような計算機を使っての撮影も入っていた。


建築Autodesk Revit、BIMなど。コンクリート下水処理などもある。


エレクトロニクス通信は、FPGAPLC光ファイバレーザーなど。

日本と違う点だと、衛星からターゲットトラッキングするといった本がある。

Space-TimeAdaptiveProcessingというのがあり、Google検索かけたら英語がほぼなく中国語ばかりだった。

ステガノグラフィなどの暗号もそこそこ見かけ得る。

MATLABの本も定期的に出ている。

LTE-V2Xなどの無線系の書籍もある。MIMO、5Gの信号アルゴリズム実装など。


電気工学は、送電関係スマートグリッド太陽電池パワーエレクトロニクスなど。

品質管理事故防止についても目立つ。


軽工業手芸産業は、なぜかCNCが入っていたりすが、食品加工高分子など。

食品ハイパースペクトルで検出するもの食品トレーサビリティエビの加工技術微生物、精度保持技術食品大量生産する際の技術

3Dプリントもここ。光硬化樹脂。


林業ザリガニ繁殖方法と疫病予防があるのは流石と思う。鯉やガチョウやうさぎ、亀もある。

ぶどう野菜きのこなど商業的に育てるのに着目した本が目についた。


原子力に関しては、もう日本タブー化されていると思うが、普通にある。

原子力発電所のモデリングシミュレーションといったエンジニアリング寄り。


武器産業が一番違うところかと思う。

ミサイルシミュレーションや、弾頭のデザイン兵器開発のプロセス品質管理ミサイル誘導制御システム設計

武器テスト化学兵器毒物魚雷発射システム原理設計スーパーキャビテーション理論基礎、

砲兵弾道学、核兵器防護技術弾薬製造技術などなどガチ理論本がある。


情報科学は、検索エンジン関係がある。


車だと、AUTOSARの制御ソフト開発といったニッチものがある。

自動車コーティング技術タイヤ力学など。

トラック修理ように内部の電線回路図エンジン制御回路、シャーシ制御回路)もある。

2019-02-12

30歳までに人生を勝てなかった

ノリアキという、歌手がいて。

彼は現在、35歳くらいだ。

もはや歌手活動自体はあまりしていない。

ツイッターなどは更新してるみたいだが、田舎機械学習カフェ?みたいなのでインタビュー最近受けたらしい。

  

自分は30歳。

自分が盛り上がってた一世風靡した人たちを色々に見る。

人間だけじゃない、色々な店が消えて行った。

  

なんだか世間では、「停滞するな、チャレンジだ!」というが。

チャレンジして芽が出たノリアキですら、こんな感じ。

もちろん、凄い成功した人はいるけど。

色々に手をだして、微妙だった、という結論が出た人が多いのではないか

  

30歳という年齢が怖い。

専門職なので、その職業のある程度の世界最先端は知っているつもりだが。

専門外の、子供の時に夢を見た数学物理などはどうか。

恐ろしいくらいに知らない。

30歳までに、隙あらば勉強しているが、やはり大学以上の数学物理は難しい。大学入試くらいは解けるのだけれど、その上の、専門レベルとなると歯が立たない。

それでも、毎日、一つ一つ学んで成長しているが。

知らないこと、マダマダ遠い。

  

奨励会という将棋プロの育成施設は、20代後半までが年齢制限らしい。

将棋とか、自分は初段なんだけど、初段ですら、3年以上かかっている。プロとか及びもつかない。

その中で、20代後半までやっている人と言うと、これはものすごい。

  

将棋という1分野ですら、その高みに絶望する。

数学はいくつも分野があり、物理も、いくつも分野がある。

物理に関しては、熱力学機械系の解析力学などの、普通力学は、普通理解できたが、量子力学実験系との兼ね合いなどが難しい。数学が絡むと異常にキツイ

数学も、解析、代数幾何とどれも半端ない

  

30歳、数学物理は行けるだろうか。ギリギリか。

しかし、30歳ってもう遊んでいる場合じゃない。

自分も、成し遂げられないまま、過去の挑戦に慰められる存在になるんだろうか。

怖い。

2019-02-11

物理か、生物

自分数学が苦手だ。はっきり言って適性がないと思う。でも将来のために理系進学せねばならん……物理にするか?生物にするか?

暗記も記述も得意。センター国語は現時点で無勉強でも満点近くで安定している。一方センター数学は7割5分程度。国語英語よりかなり時間かけてきてまだこの状態

物理は平均点が高く学習時間も短いらしい。力学をすこしやってみたところ、適正がないせいか問題理解に恐ろしく時間がかかった。聞き慣れない言葉が多くわかりにくい。たぶん、自分には高得点が取りやすい&勉強時間が短いは当てはまらない。

生物はかなりとっつきやすかった。内容も興味深い。記述考察が難しいらしいが国語に比べたら屁でもないようなので無視できる。覚えるだけ。

できるなら生物選択したいが、難易度に差があって不利なんだと。なんでか知らんが生物問題物理に比べて難しくしてくるらしいと担任数学のできんやつはいらねーってメッセージかな。悲しい。

ノロノロ物理やるかガツガツ生物やるか。数学も抱えてるから理科は軽くしたいんだがな……ううむ。

2019-01-04

anond:20190102063518

面白そうなので私も書いてみようか。東日本公立学校卒→東大理Ⅰのケース。

・家庭環境

電車は通っている、程度の田舎町。父は高校教諭、母は学校事務員、同居する伯母は小学校教師。そういう家庭だから学業に対する意識は高かった。

田舎町なので私立中学校などというものはなく、受験高校から

小学校入学

小学校入学からそれなりに頭は良かった記憶がある。特に算数が得意で、数の理解も早かった。

両親が共働きなので、朝保育所に預けられて、放課後は母の知人が預かってくれていた。この養母のような方には今でも感謝している。

小学校

選択肢も何もなく近所の市立小学校入学国語算数理科社会はまあオール5。伯母の影響で音楽の成績も良好。体育は3。典型的頭でっかちで、いじめられっ子になるという定番コース大人になってから「ごく軽度のADHDだったのでは?」と言われたことがある。

うちの小学校には、4年生になったら全員部活に入ること、という不文律があった。男子ソフトボールサッカー女子ミニバスケットボール合唱しか選択肢がない。4・5年生の間はなんとか回避していたが、6年生では避けきれずサッカー部に入部。運動が得意じゃなくコミュ障な上に「6年生なのに新入部員」で、部のしきたりも知らずあからさまに浮いていた。今から思えば入るもんじゃなかった、のだが、そういう「自分には向かない世界」を早く知ることができたとも言える。

自宅近くにそろばん塾があったので、小1の時に親の勧めで入塾。かなりさくさくと習熟して、市内の競技会(というものが当時あった)では上位の常連だった。但し、それなりに上達してくると飽きる悪癖があり、塾も徐々にさぼりがちに。小6で辞めた。お山の大将になるのはそれなりに簡単でも、世の中にはもっと上の人がいる、ということを子供心に知らされる。

運動が苦手なことを懸念した父により、同僚が運営に携わっている剣道同好会へ入門させられる。中3までの間、道場には週2回真面目に通ったが、練習は不真面目で大して上達もせず。

中学校

選択肢(ry)市立中学校へ。成績は相変わらず。部活動のバリエーションは増えたが結局のところほぼ全部運動部で、剣道部に入って万年補欠。帰りに学校近くの駄菓子屋ゲームやって帰ってくる生活

英語塾に行った他には学習塾の類は行かず、自宅での勉強のみ。この頃までは「学校で課された科目」だけ順調にこなしていたと思う。

高校はいわゆる進学校しか考えてなかった。地方の常で、歴史ある県立高校偏差値的な意味トップ私立すべり止め扱い。模試では毎回トップ争い。

受験すべり止め無しで本番一発。直前に風邪を引いて親は心配していたが、合格圏内には入った。

高校

進学校なので、近隣中学校の成績上位クラスが集まってくるため、何でもありな小中学校とはかなり雰囲気が変わる。校風リベラルで、校長先生もその校風に沿ったユニークな方だった。

部活動は管弦楽部に入部。やっと運動部の呪縛から解き放たれる。管楽器中学校ブラスバンド経験者が占めているため、素人必然的弦楽器担当ヴァイオリンを弾くことになった。相変わらず不真面目に練習して、東大でもオケに4年間在籍したがその後はぱったり。


2年生で文系理系コース分け。私は理系クラスへ。成績は高校でも順調だったが、伸び悩みも出始める。そんな頃に、部活の1学年上の先輩からの勧めでZ会に入会。当時の地方在住高校生で、難関大志望の人は大半が入会していたと思う。教科書レベルを超えた難問・良問で鍛えられた。おかげで授業中は講義スルー、ひたすら問題集を解くことに集中。部活後に家へ帰って夕飯を食べたら深夜までZ会に取り組む生活が続いた。

科目としては数学化学は得意で、トータルでは学年トップクラスだったが、物理が苦手で平均点+α程度。これはまずい、と対策…した筈なんだが具体的な中身を思い出せない。結局教科書に沿って、一番最初力学から復習したんだっけかな? 3年生になる頃までには苦手意識も解消。

中学生の頃からパソコンで遊んでいたので、大学最初東工大第5類を考えていたが、周囲からの「行けるなら上行っとけ」というプッシュで東大理Ⅰを目指すことにした。Z会にも東大コースがあるのでそちらを開始。模試は毎回A判定なので、これならいけるかなと。

センター試験自己採点は720点ぐらいで、足切りクリアできただろうと。当時の東大入試は、1次と2次の成績が1:4の比で加算されるので、ぶっちゃけ1次は足切りさえクリアできればオーケーレベル。(理Ⅲは知らん)

2次試験は、前期は東大理Ⅰ、後期は東大理Ⅰの出題形式ちょっと特殊なので、トラディショナル形式京大工学部受験することにした。大学受験私立すべり止め無しの舐めプ

初日に、得意な筈の数学で大問6問中1.5問しか解けず「これはやべぇ」と焦る。理Ⅰ合格ラインは2.5〜3問。残りの化学物理英語で取り返すしかないので、宿に戻って総復習。幸い2日目は好調普段よりよく出来た感触。かつて苦手だった物理もきっちり得点源にした。

結果、現役で一発合格

・その後

地方お山の大将は、東大生の一部であるスーパーマンを見て我が身の程を知るわけで。いろいろあってどうにか卒業就職してエンジニアやってます

受験生の人は、なんだかんだ言ってもやはり王道は反復練習なので頑張って。大学に入るとがらっと世界が広がります

2018-12-19

パパが家出しました

というタイトルメールが、実家の母から夜届く。

この年の瀬に、まさに晴天の霹靂

ちなみにわたしアラフィフの年齢。飛行機距離に住んでいる。

すわ痴呆と、とりあえず母にこわごわ電話してみる。

「ご無沙汰~」とか言っている。

「この前送ってもらった大根、美味しかったよ」とか言っている。

「あ、メール見た?パパが家出しちゃって云々 ”ほかの女の人”と会う段取りで云々」とか言っている。

支離滅裂でもなければ、取り乱しもせず、やり取りも明瞭。

とりあえず慎重に話を聞いてから、父に電話してみる。

「なんか家出したって聞いたけど」「そうだよ~」とか言っている。

束縛、息苦しさ、というワード女性の件も否定はしないものの、「残りの人生を、より仕事に集中したい」とか言っている。

声に怒りや悲壮感はない。

「とりあえずわかった。また連絡して」と電話を切るものの、いやはやわからない。

正直さっぱり事態が呑み込めない。

消化できない感じ。


父は冷静で沈着、思慮深く、女性問題など無縁という印象。

わたし実家を出て、家庭を持って20年あまり夫婦淡々と穏やかな日々を過ごしているものとばかり思っていた。

仕事って書いたけど、両親とも芸術家。”ほかの女の人”も芸術家。全員、同じ分野の芸術

わたしだけ全く畑違いの仕事

その”ほかの女の人”を検索してみる。

写真を見るが、これまたピンと来ない。いや決して貶しているわけではない。

いわゆる不倫とかってダークなイメージが感じられない。普通の人。

見た感じ、親子ほどの年齢差。

あの父が、家出して、この女性に会いにいく。

その女性は、父の作品の大変なファンのようだ。畏敬の念が伝わってくる。

そして、父もその女性の才能を認め、合作したこともある様子。


才能が惹きあうのか。

それは人間には決して抗えず、中和することも消すこともできない、強大な力なのだろう。

わたしが知らなかった力学

ちょっと変わった両親と思っていたけど、つまるところ、わたしのような普通の人同士とは、違う構造で成り立っていた関係なのかもしれない。

そして、より大きな才能が発生し、より大きな引力が発生した?

つらつら書いたが全然まとまらない。相変わらず腑には落ちない。

結局、わたしはどうしたいのか、どうしてほしいのか、どうすべきなのか。

家族像が崩れる衝撃。

文芸映画のような、抽象性、難解さ。

消えない非現実感

女性関係を指摘する母の心情と、「戻ってきてくれると嬉しいと伝えて」という母の言葉けが、とてつもなく生々しく感じる。

2018-11-26

anond:20181126205553

そんな無茶苦茶法律をつくることが犯罪でなくて、人ひとりを監禁してマンガ描かせることが犯罪だという価値観はどうかしている

ルールブックに書いてあるとかいないとか、そういう低次元なことでなく、人の道としてどうか、何が力学的に可能で何が不可能なのか、どちらが多くのエネルギー要求するか、そういう高い倫理観を持って欲しい

2018-11-22

パソコンを知らない大臣

日本アメリカの現状を見ていると、大臣パソコン日常的に使うメリットよりも、パソコンを全く使えないのでメールハッキングされないメリットのほうが大きいかもしれないよ。そもそも大臣パソコン使えたって、別にそれで効率化出来るほどの仕事量ないし。部下たる省庁の政策提案とか理解できないでしょっていうけど、むかしっから理解できない大臣派閥力学だけで採用とか却下とか決めてきたから、いまさらUSB覚えても何も変わらんと思うし。

才能

人には向き不向きがある。それは自然なことである本来ユニコーンの角のように鋭敏で尖っているものが、計るものさしの向きによっては短所にもなりうる。周りはその角をしきりに気にするのである。そこに優劣をつけて、優れたものを崇め奉り、劣ったものを見下し、屈辱を与え、尊厳剥奪する。私こそ、その力学の中で最ももがき苦しんだ人間の一人であろう。私は才能、誰をも圧倒し凌駕するほどの、人類で一番というほどの天賦の才がなかったこと、ただその一点によって人であることを剥奪された。人は「それでも君は優秀ではないか」と鈍感なことを言うが、人類分布の先端を目の当たりにしてしまった人間にとっては何もかも慰めにもならないのである。私は自分無能呪い尽くした。集団不適応を催しているのなら、「天才」でなければ存在価値を認めない。そういった一元的専門能力主義に毒され、歪みきった価値観が「上位」の集団では蔓延しているのである。周囲は私にそのことによってのみ侮蔑的態度をとる。私の角をことあるごとにあざ笑う屈辱の極みだった。腹も立った。しかし、それはあらゆる評価に裏打ちされた客観的事実に思われ、自分よりも明らかに優れている人間が繰り出してくる蔑みには抗えなかった。何よりも私自身が、この醜悪な能力主義内面化してしまったようなのだ。苦しかった。自分価値のないものに思えた。どんなに上り詰めても頂点に君臨するものに畏怖し、怯え、下から追われることにも怯え、自分が何もできはしないちっぽけな存在に思われた。数学ができれば生きている価値があるのだろうか?特別な才能がなければ、平凡であれば生きている価値がないのだろうか? しかしながら残酷なことに人の興味は優れ卓越したものに向くのである。私は私を肯定できない。

2018-11-18

足し算にまで順序とか

https://togetter.com/li/1289061

わざわざ順序をつけるとか、全く理解できない。

文章題トレーニング抽象化するためのものではないのか。

「買ってきたリンゴと元からあるリンゴは違うよね」とか「リンゴの大きさが違ったらどうなの」とか

引っかかる子供はいるし、それはとても健全なことだと思うのだけど

そこであえて、リンゴであるということと、1個1個数えられる個数を持つという

そのことだけを抜き出すことで足し算が成立する、というのを教えるのが算数なのではないかと。

属性がそろってないと3+2という式はそもそも成立しないというのに

そこにわざわざ時間情報やら順序やらを組み込んでいくのは

無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!

であって、そんな嘘式を足し算として習うから次元が異なるものは掛け算割り算ができても

足すことは絶対にできない、というのを理解せず初等力学で躓く学生が出るのではないかと。

2018-11-15

anond:20181115233234

表現の自由普遍的人権構成する要素足りうるなら国家間表現の自由の制約に差はないだろう

基本的人権とは神聖にして侵すべからざるものではなく、その時代その国々において差があって当然のものであるから日本社会としても行き過ぎた自由制限するという方向に力学が働きつつあるということなのだ

であるからして、今後我が国において表現の自由簒奪されようとも、それは人権侵害したことにはならない

そもそもが、健康で文化的な最低限度の生活と言いながらそこらへんにホームレスがいる国だということを理解しよう

あなたがそのような報復を行って世間から鬼畜呼ばわりされたいというのはどうぞご自由

報道番組でお会いできることを願っています

50歳から筋トレをしない方がいい。骨を鍛えた方がいい。

https://jp.quora.com/50%E6%AD%B3%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AF%E7%AD%8B%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%92%E3%81%97%E3%81%AA%E3%81%84%E6%96%B9%E3%81%8C%E3%81%84%E3%81%84-%E9%AA%A8%E3%82%92%E9%8D%9B%E3%81%88%E3%81%9F%E6%96%B9%E3%81%8C%E3%81%84

私は、還暦過ぎなので、ぜひ、回答させて下さい。

記事は、読みました。ある程度、正しいと思います

この話は、「スポーツ力学」ではなくて、「老化の問題」として考えてみて下さい。

「骨を鍛える」と言う意味は、骨芽細胞への適度な刺激(適度な衝撃、圧迫)と、姿勢の維持、矯正免疫強化と言う意味です。

いわゆる、筋肉特定部位を鍛えるための筋力トレーニングは、50歳以上はしない方が良いというのは、私の実体験上も、正しい気がします。

高齢でも、若いからスポーツ肉体労働を続けている人は、その筋力の維持と言う観点で、論外としますが。)

実は、私も50歳頃からスポーツ器具を使った筋力トレーニングをしていました。

鉄アレーやら、ウォームレスト等、筋力強化器具を付けてのトレーニングでした。

が、55歳を越えた頃から、それを続けていて、どうも、様々な、痛みや体の不調があるなあと、少しづつ感じはじめていました。

当時は、その不調の原因が判らなかったのと、「死ぬまで筋力をつけるべし」的な神話を信じていたのは確かです。

ところが、その神話が崩れたのは、2つのできごとがあってからでした。

一つ目のできごと。

ある時、パソコンを持って、急いで会社から帰宅中。

階段の途中で、足をよじってしまい、パソコンかばって、腕でそれを支えたまま、倒れてしまい、肩、背、股関節回りの筋をひどく痛めてしまいました。

捻挫した部分や、ぶつけた部分は、一ヶ月ぐらいで治り、その他の部分も痛みが消えたのですが、

しばらく後(数カ月後)、突然、異なる体のあちこちの部位に痛みがでるようになり、酷い時は、座布団に座った状態から、立ち上がるのも苦痛になってしまいました。

その後、整形外科に行ったのですが、そこの高齢医師に言われた原因は、「筋力不足」でした。「え?」って驚きました。

私は、「自分は、普段から筋トレもして、筋力には気を付けていたのですがね」と言うと、高齢医師は、「バカモン。そんな筋トレ、やめてしまえ!」と言います

「なんで?」と思ったのですが。

高齢医師いわく、

自分体重と年齢と体格を正しく見て、不必要筋肉をつけるのはやめるべき、ということでした。

日常生活動作で使わない筋肉ならば、ちょっとトレーニングをやめれば、すぐになくなる。そういう筋力は不要だ。

年寄りは、生活する上で使う、重要筋肉バランス良く鍛えねばならないのであって、スポーツ選手になるのでないなら、日常で使わない無駄な筋力を鍛えたりしてはいけない。

そんな特定の部位の筋力をつけたら、生活必要な体の筋力のバランスが崩れて、転倒した時なんかに、あちこちの細かい筋が切れたり、炎症を起こしたり、一部の弱い筋肉部位に無理なしわ寄せが来て、姿勢まで壊れてしまう。

歳をとった体を、舐めちゃいかん!!

お前は新人から年寄り新人?)、自分が老化した経験がないから、判っとらんのじゃ!!!勉強せい!!

そんなことより、自分姿勢を正し、日常的に内臓を守ったり、危険から避けるための体の中の筋肉とか、嚥下能力とか、目の筋力とか、姿勢を維持するために必要筋肉とかを、バランス良く鍛えるべし!!

筋トレなんかやめて、体操しろ体操を!!

ということで、私は、器具を使った筋トレをやめて、その後、ヨガ毎日30分するようになりましたが、これ、結構、気が付かない、体中の細かい筋力が付くことが判りました。

自分姿勢を維持するために必要な筋力というのは、筋トレでつけるような筋力とは異なるのですね。

これで、私は筋トレを完全にやめ、より有益な(筋力を鍛える)ヨガポーズ研究するようになりました。

2つ目の出来事は、

55歳頃から始めた、散歩での出来事

階段坂道上り下りすると、左や右の膝が痛くなり、2時間散歩すると、腰がバキバキになるのです。

これも、例の、高齢医師相談したら、

「ばかもん。足を見ろ足を」

と言われ、自分の歩く姿勢を見ていて、足先が、左右に大きく開き(がに股歩き)、姿勢が、前のめりになっていました。

「街を歩いている老人を見てみろ、歩けなくなり杖を付いているやつは、大抵、足先が、Vの字になって歩いている。靴底は、両サイドばかり、片減りしているだろう。それが、どんどん進み、腰が回り、いかにも老人という姿勢になる。お前が、膝が痛く、腰が痛いのは、その姿勢で歩いたり走ったりするからだ。長時間散歩はやめろ!!」

調べると、歩く姿勢に関する色んな文献がでていて、

ガニ股や前かがみの姿勢を続けると、姿勢を維持する筋力がどんどん弱くなり、骨も関節も曲がり、膝や腰に無理な負担がかかる。

若い人間は、それでも普通に暮らせるが、高齢者は、負担のかかった所から、老化が一気に進んで、最後は寝たきりだ。とのこと。

ゾッとした私は、以降、散歩時間を半分に短縮し、代わりに、歩き方を矯正し続けるようにしたのです。すると、様々な部分の筋肉が痛みました。

要するに、姿勢矯正して歩くことを維持すると、普段、使っていなかった(本来、使うべき)筋肉部位に負担がかかったのです。

半年ぐらいで、それらの姿勢維持のための筋力が付いてきたようで、痛みはなくなり、膝の痛みも、腰の痛みも、すっかりなくってしまいました!!(ラッキー

やっぱり、歳をとった体を、舐めちゃいかん!!ということです。

今では、散歩中は、瞑想をし、大きなガラスの前を通る時は、自分の歩く姿勢をチェックし、足先ができるだけ平行になるように常に意識して歩くようにしています

1年間ぐらい、歩き方を調整すると、靴の底の片減りがなくなりました。!!!

私の体験からは、確かに、50歳からは「不必要な」「体の筋力のバランスを壊すような」筋トレはしてはいけないということです。

まず、大切なのは、歳をとった自分の体をしっかり観察することです。

死ぬまで働かせ」「死ぬまで走らせ、食わせ、消費させ」、お国企業のお役に立てる人間にし、そして、年金を受け取らずに、早く死なせるための「筋力トレーニング本」なんて、騙しです(年寄りには)、そんなもの読まずに、まずは、徐々に老いていく、自分の体をしっかり、正しく、理解し、労ることです。

なお、減量ダイエットのために筋力を付ける人がいますが、一言言わせて下さい。

あなたは、「減量ダイエットするために食べ、食べるために減量ダイエットをしてやいませんか?」

筋力トレーニングや、運動ダイエットする前に、生活習慣、食習慣を治し、健康に気を付けて下さい。(特に中高年以降の人)

走りまくって汗かいて、麦酒を飲むのは、単なる快楽主義です。

再び、「死ぬまで働き、食って、消費して、早く死ね。」の戦略に乗せられているだけです。「俺は、経済拡大のために金を使って、太く短く生きたいのだ」等と考えているなら、それは自己責任で、それでいいのですが・・・(笑)

2018-10-31

anond:20181031002225

基地外が多いという意味では、岡本倫漫画は、よく言えばちょっと頭のねじが外れた、悪く言えば基地外登場人物だらけなんだけど、作品の中ではうまくバランス取れていて、魅力的で、面白いんだよね。

あれはどういう力学構造なんだろう。

2018-10-24

2018年アニメ2話までほぼ全部観たか感想書く その2

2018年秋アニメ2話までほぼ全部観たから感想書く その1 からの続き)

となりの吸血鬼さん

 暮らしの知恵を得たDIO様の日常良い最終回だった4コマ漫画原作らしいテンポ感を感じる作品

 吸血鬼ちゃん吸血鬼性は「亜人ちゃんは語りたい」の小鳥ひかり < これ ≦「傷物語」の阿良々木暦 ≦ DIO様 (<「傷物語」のキスショット)くらい吸血鬼吸血鬼ちゃんインタビュイー普通女の子がインタビュワーとなって「吸血鬼ってこんなんやで」を掘り下げていくお話になっている。これを見てDIO様のお気持ちを学ぼう。

 制作は「結城友奈は勇者である」のスタジオ五組。かつキャラデザ酒井孝裕なので、平和日常を観ているとなぜか泣けてくる。そんな日常を彩る劇伴は「スロウスタート」でお馴染み藤澤慶昌。もしかしたら私は同氏のファンなのかもしれない。最近イチオシは「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」の劇中歌アルバム「ラ レヴュー ド マチネ」より「誇りと驕り」(作詞中村彼方作曲編曲藤澤慶昌)、「ラ レヴュー ド ソワレ」より「RE:CREATE」(作詞中村彼方作曲編曲三好啓太オーケストラアレンジ藤澤慶昌)、「スタァライト」(作詞中村彼方作曲編曲加藤達也藤澤慶昌)。

JOJOの奇妙な冒険 黄金の風

 5期。スタッフは続投。イタリアマフィアお話1話早々おっ始めている。現代日本舞台にした世界とは違う力学が働く世界観が面白い。「悪いことをしたら警察に捕まる」→「悪いことをするときは必ず警察賄賂を渡さなければならない」みたいな。

 毎期ごとに絵の雰囲気を変えていくスタイルゆえ、4期と雰囲気が異なっている(4部に登場したキャラクターを見るとわかりやすい)。今期は特に動かしづらそうなキャラデザなので、アクションゴリゴリ動かすようなシナリオではなく会話劇のような作品なのかな。ただ、JOJOの特徴として「トメ絵」でアクションシーンを決める演出が多いので、1話でもそういった趣向のアクションシーンになってる。そういう意味では非常にアクション映えを意識したバトルアニメ特に2話のvsブチャラティ戦は情報量が多すぎて頭がパンクしそう。

 今期も神風動画は絡みなし。残念!でもEDのチョイスがやっぱり良い。

RELEASE THE SPICE

 ガッチャマンになった女の子の成長を描く日常アニメキャッチーOPが印象的な作品原案タカヒロ(「結城友奈は勇者である原案)、キャラデザなもり(「ゆるゆり原作)。めっちゃカレー食べたい。

 なもりさんのキャラめっちゃかわいい特に制服デザインが秀逸。ゆるゆりと比べやや等身が高くなっているのはアクション映えを意識したのかな。日常パートかわいく、アクションパートはかっこよく。

 日常パートがとにかく平和なはずなのに、なぜか背筋がざわざわする感じがタカヒロっぽい。主人公動機づけとかもゆゆゆっぽい。そういう視聴者カンを察してか、2話ではスパイス作用副作用についてちゃん説明がなされている。「安心して、これは満開システムじゃないよ」というメッセージかな?

 音楽の使い方が好き。特に音楽のないシーン。日常、非日常と強い緩急のあるシナリオにうまくマッチしてる。1話なら 日常音楽なし)→不穏(音楽なし)→戦闘(高BPMバリバリEDM)みたいな。

 ゆゆゆはもともと日常半分非日常半分のアニメだけれど、甘さと辛さのバランスがやや辛さ寄りに仕上がっている。対して本作は(今の時点では)日常パートに尺を多くとって甘さ寄りに仕上がっているので、丁度ゆゆゆとゆるゆりの間くらいを目指しているのかな。一握りのスパイス

 スパイx女子高生といえば「プリンセス・プリンシパル」も同じコンセプトを持つ作品だけれど、プリプリは「組織の犬としてがんばったりする話」という諜報員っぽい話なのに対し、本作は「正義の味方として、悪の組織をやっつけるためならエンヤコーラ」という勧善懲悪モノに近い。敵のデザインを見ても、プリプリの敵は憎めないヤツがとても多かったが、本作の敵はなんだか昔見たことのあるようなパリッとした「THE WARUMONO」というデザインになっている。ロボのデザインとか昔なつかし系を意識してるのかな。合体技とかビックリドッキリメカは未登場だけど、科学忍法で戦う姿はまさにガッチャマン1話でも忍法・ヘカートⅡとか忍法ミサイルとか使うし。2話以降の科学忍法が楽しみ。

 ガッチャマンといえば、あの作品は割と主人公たちに厳しい世界だったので本作もまたあれくらい厳しい世界なのかもしれない。昔のヒーロー作品は「悲しみを乗り越え、悪と戦う主人公」というモチーフ作品が多い印象なので、そういう流れをくむ作品だったりして。おのれタカヒロ

ゴブリンスレイヤー

 TRPGリプレイ。「DARK SOULS」並に強烈なハイファンタジー系冒険アニメ元ネタやる夫スレ投稿されていたもの良い最終回だった。きびしいせかい

 物語中世近世舞台に、人々の暮らしとともにあるギルド冒険者の日常を描く…のだが。シナリオは「灰と幻想のグリムガル」をハードにした感じ。本作の監督音楽制作スタジオが作ってるアニメ少女終末旅行」よりずっとハード殺戮アニメオーバーロード」よりもキツイ。「灰と幻想のグリムガル」が描くのは「見てみて、世界ってこんなに美しいんだよ」という世界だけれど、本作にそういう趣向は無く(キャラ世界を語るためのロール、という部分は似ているが)、人とゴブリンの間にある確執、業、罪深さ、わかり会えない存在、といった深い谷を丁寧に描いている。

 基本は毎話ゴブリンスレイヤーゴブリンの戦いを描くのだが、「主人公たちが油断して敵に追い詰められる(敵の見せ場)」→「逆境パワーで敵を蹴散らす(主人公の見せ場)」という定番ではなく「ナメてかかった冒険者たちがゴブリンに惨殺される(敵の見せ場)」→「ゴブリンスレイヤーゴブリンを惨殺する(主人公の見せ場)」という構成になっている。単純に見せ場を作るだけのギミックではなく、ゴブリンゴブリンスレイヤーの対比構造を強調しているのが印象的だった(特に2話)。その残虐性、執念、狡猾さ。結果とんでもなくダークなヒーローになっている。

 そんな戦闘演出について、ゴブリンの殺し方、殺され方がグロい。「灰と幻想のグリムガル」で最初ゴブリンをぶっ殺すシーンも大概エグかったけれど、こっちはもっとエグい。丁寧な流血表現作画末廣健一郎音楽古谷友二の音響効果等も相まってドキドキが止まらない。本作のシリーズ構成倉田英之が関わった「メイドインアビス」では、例のシーンについて放送審査を通すのが大変だったみたいな話を聞いていたのだけれど、本作はどうやって審査を通したのだろう(直接表現が無いか問題なかったのかな)。

 あと「少女終末旅行1話冒頭の白昼夢みたいな演出が好きだったので、あれをまた観ることが出来て嬉しい。

ひもてはうす

 ダテコーアベンジャーズ。てさぐれ!みたいな3DCGショートアニメ。続投スタッフとしては監督脚本のダテコーの他に主題歌劇伴井上純一/Hajime。制作はirodoriからリンクブレインに(ゲームグラフィック開発等の会社で、アニメ制作実績はほとんどなし)。キャラクターアニメーションはirodori版よりも硬め。やっぱりたつき監督は凄い。

 毎話シナリオパートアドリブパートがあり、シナリオパートは本編の配信に先駆けて公式ラジオで(ほぼ全部)放送された。なのに改めて絵がつくと面白く感じるので、散々言われていた「これラジオでいいじゃん」説を真正から検証していくスタイル好き。ちなみに1、2話はアドリブパートが1分程度。BDにロングバージョンが収録されるとのことや、「もともと本作が放送されるのは去年の年末頃だった」のが延期に延期を重ねた事情を顧みるに、ダテコーはやはり罪深い作品を作る人なのだなぁ、としみじみ。

 それぞれのキャラクター中の人パーソナリティが反映されていたりする。そのあたりはダテコーとの関係性が為せるやり方。そもそもこのキャスティングは誰もが思いつきこそすれ、実現できるのは日本でダテコー一人だけな気がする。これだけ人気声優を集めた上で同時にアフレコをするのは困難だろうと思っていたけれど、アドリブパートは必ず全員揃っているわけではない模様。

 そのアドリブパートについて、カメラアングルは固定(てさぐれ!ではカメラワークに相当拘っていることがわかる)。引きのほうがテンポ感が出しやすい(発言かぶってもカメラ切り替えしなくていいし)ので、結果てさぐれ3期最終回のてさぐれグランプリみたいなワチャワチャ感がある。内容は相変わらずシモネタ自重しないスタイル

抱かれたい男1位に脅されています

 略称はだかいち。芸能人日常アニメガチBL。抱かれたい男1位と2位の自給自足アニメ同性愛を描くアニメといえば今年は「citrus」を観たけど、こっちは登場人物が成人ゆえ、もう完全にエロに振り切っている(citrusエロいけど)。

 …と、思ったら監督龍輪直征citrusチーフ演出だった。同氏が監督を務めるアニメニセコイ」「幸腹グラフィティ」はエロいのかな。

 仕事プライベートで力関係が逆転するってド定番だけど面白い。常に厳し目のツッコミを入れ続けているのに、プライベートではそのまま押し切られるくだりが好き。2話ではプライベートでの力関係が逆転する展開になってたり、心の振れ幅というか人間臭さの強い恋愛モノになっている。背景美術の感じとか、全体的にTVドラマっぽいかも。

 そして二人の裸が良い。高人の(リアルに)骨ばった肩や腕、首筋に対し、准太の筋肉質な体躯特に2話シャワーシーンで見える腹部の、外腹斜筋がキレイ。ちなみに、ちょくちょく准太の背中に生えている羽は犬のしっぽみたいな機能

 あと各話ともガッツリSEXシーンを描いている(流石に秘部は隠してるけど)。これでも原作よりソフト表現になってるのかしら。

からくりサーカス

AmazonPrimeVideo独占

 「うしおととら」に続く名作のアニメ化。制作は同作と同じスタジオVOLN。原作は既刊43巻で、アニメは3クールの予定。一般的単行本1冊あたりアニメ2~3話程度のボリュームになることが多いので、本作の圧縮率は3倍くらい?シナリオ再構成には原作者が参加している。

 OPEDめっちゃかっこいい。制作したのは「へー、このアニメPVも作ってるんだ」でおなじみの10Gauge。

 多様な劇伴がすごく好き。何でもできるんじゃねえのこの人(劇伴林ゆうき。今期「ダグ&キリル」「風が強く吹いている」「HUGっと!プリキュア」もこの人が担当している)。

 97年~連載作品だけに、キャラデザリブートをするかどうか気になったのだけれど、90~00年代アニメを思わせる吉松孝博キャラデザはやはり最高。同氏が活躍した本年(よりもい、オバロ、そして本作)に想いを馳せるうち、今が2018年であることを忘れそう。

 本作は人間より大きい人形を戦わせるという作品なのだけれど、操作されている人形アクションシーンが非常に良い。人形ゆえ複雑な四肢を複雑に動かすアクション3DCG作画をうまく使い分けている。アルルカンとか「へーそうやって出し入れするんだ」ってなるやつ。

 メインキャスト3人が強すぎる。林原めぐみ小山力也て。1話の「アルルカン!」で鳥肌が立った。そして主役の上田千尋は大規模なオーディションで選ばれた(公式では2500人って言ってた)そうなので、いかに力を入れているかが分る。

でびどる!

 「gdgd妖精‘s」でおなじみ菅原そうたによるショートアニメ。本作も風刺ネタが多めのギャグちゃんといつものアレもある。今回の被害者三森すずこ井口裕香花澤香菜

 制作がいつもと違うので、作風も変わっている。全体的にカクカク。かつ目がチカチカする。

 本編(10分頃)には回し役としてふかわりょうが参加しているのだが、やっぱりプロ芸人さんはすごい。このシリーズ作品は「散々ネタを出し尽くしたため、いよいよ出がらししか出てこなくなるやつ」がすごい好きなんだけど、ふかわりょうがいるとあらゆるボケを拾って笑いに変える力を感じるし、かつスムーズな流れを作ってくれるので短い時間でも十分面白い。やっぱりプロはすごい。

DOUBLE DECKER! ダグ&キリル

 ヒーローに憧れる男の子主人公の、SF刑事ドラマ。ノリはかなり柔らかめ特に主人公バカ

 キャラデザがかなりゴツい。アメコミヒーロー意識したのかな。またセットやノリがアメリカTVドラマっぽい。舞台ニューヨークっぽいし。

 「TIGER & BUNNYシリーズに続くバディもの。いろんな事件と並行して刑事たちの群像劇を描く。タイバニと比べると「踊る大捜査線」みたいな土臭いシナリオになっている。SFチックな展開は「メン・イン・ブラック」に近い。3DCGで描かれるメカアクションは流石サンライズといった感じ。プロデューサー曰く「多くの刑事モノ作品オマージュを取り入れたシナリオになっている」とのことなので、刑事モノが好きな人は楽しみが多い。

 音楽林ゆうき。どちらかといえば刑事モノのTVドラマでお馴染みの人で、個人的フジテレビ系のTVドラマBOSS」が好き。本作もそういったブラバン劇伴マッチしている。

 人々の暮らし象徴するシーンとして街の遠景+行き交う車+タイムラプス風演出を使っているけど、どうやってるんだろ。めっちゃすごい。

 あとガサツなキャラを演じる早見沙織は貴重。かわいい

ガイコツ書店員本田さん

 制作鷹の爪でおなじみDLE本屋さんの日常を描くFLASHアニメ。「本屋さんってみんなが思っている以上に大変な仕事なんだよ」という強いメッセージを感じる。モデルになっているのは都心にある「とらのあな」みたいな書店。作者の実体験が元ネタとのこと。

 会話劇というより、半分くらい主人公CV.斉藤壮馬)の一人漫談主人公モノローグを中心に展開されていくのだが、表情筋が全く動かないキャラデザとは裏腹のハイテンションな演技が光る。非常にテンポがよく、感情ほとばしっている。特に1話の「ファッ!?!?!?」が好き。2話以降は「イカれたメンバーを紹介するぜ!」という副題どおりの展開なので楽しみが多い作品

宇宙戦艦ティラミス

 ショートアニメ。1期の続き。内容はいつもどおり。知らない人向けにざっくり説明するなら「シリアス王道ロボットアニメ」。1期もそうだけれど、OPEDの「曲」は非常に真面目な作りになっている。

anond:20181024165710

世の中はほとんどが、真実とも嘘とも判断できないことでできてますよ。

3才児は2つの答えしか理解できないわけです。「サンタがいる」「サンタがいない」。

今のあなたもそういっています

でも「日本の家庭の80%にいる」、とか、「おまえにとっては永遠に居ない」。

という答えはどうですか?

あなた複雑系への理解拒否し、自分の労力を省略するため回答者におしつけ、単純化させて2択問題に加工しなおしてこいといっているだけです。

料理は甘いかいか2種類では決まりませんよね。あなたが2種類の味覚しか持たないとしても現実もっとたくさんの味わいがあります

全員その味覚という複雑なコミュニケーション自分なりに楽しんでいます

あなたのために塩と砂糖しかない世の中にしてくれ、それ以外は全部ウソとみなす。というのはわがままです。

中途半端こじつけて2択にした判断をしていて、でも事態がかわって最終的にこじつけたのと違った解釈になったとします。

するとあなたは「ほおらやっぱり嘘じゃん!裏切られた!」というでしょう。

あなたがそう叫んだとしても、世の中では、もっと賢いプロの人がいて、

「嘘をつくりだしたのは理解できなかったあなた自身でしょ。

みんなはどういう条件でどういう結果におとしこまれるかがあらかじめわかってたよ。

あの人は真実をいっていたのに理解されなかっただけでさわがれて可愛そうよね」と

冷たい目でしか見られないんです。

中途半端」で「複雑」な事象理解しようとしても脳への負荷をうけいれられない人は、

量子力学や非ユークリッド力学といった今では基礎的な学問でさえ理解できないでしょう。

あたりまえです。

人類がどんな複雑さをも理解する能力があるわけないです。だからひとつひとつ問題プロがいます

であれば、問題プロにまかせて信頼してください。

プロは専門分野にだけならくわしいですからあなたのような人のためになるべく「あなた真実」に近い言葉を選びましょう。

自身でのあらゆる点からの真偽検証は(少なくとも今のあなたには)無理です。

2018-10-20

女性エンパワーメントを阻害してない?

http://b.hatena.ne.jp/entry/s/togetter.com/li/1273727

女性作家成功例をことごとく男性力学によって発生したものとする。

これって女性作成したものを徐々に男性の作り出したものとして文脈を再構築させていってるってことよね。


将来的にはセーラームーン男性社会が作り出したものとしたいのかな。

自分から男性優位社会に近づけていくなぁ。

2018-10-11

情報工学 CG分野の業績事情修正在り】

http://dlit.hatenablog.com/entry/2018/10/10/080521

https://anond.hatelabo.jp/20181010122823

私もこの流れに賛同したので続きます。私は博士課程の学生なので、多少間違いがあるかもしれませんが、大筋は合ってると期待します。身バレしない程度にざっくりとした纏めにとどめますが、誤りがあった場合修正については諸氏にお願いしたい。他の研究者の諸事情を聞くのは面白いですね。

はじめに

CG分野の研究は、大雑把に分けると

というようなモノになると思います。各分野を横断する様な複合的な研究も多いのですが、大雑把にというところでお許しください。最も著名な研究者現在ドワンゴリサーチ主幹しておられる西田先生でしょう。

論文事情

国内ですと画像電子学会VCシンポジウムといった会議雑誌投稿しますが、国内への投稿はあまり重要視されていないという現状があります。では、どこへ投稿するのか?といいますと、Siggraph (Asia) 、 Eurograph、Pacific Graphics などの主要な総合会議になります。主要会議については、インパクトを重視する面もあるのですが、各ジャンルで、例えばレンダリングではEGSRなど、主要な国際会議と同等レベル難易度とみなされる会議があり、これらの専門ジャンル分派会議総合会議よりは多分に理論的な研究が発表される傾向があります。最も評価が高いのは主要三会議ですが、それらでの採択が無理なら、再実験修正したのちに、ランクを落として投稿し、より注目度の高い会議での採択を目指します。

CG論文は、ACMデジタルライブラリーに公開されるほかは、殆ど場合は著者の一人がプレプリントを公開する慣習がありますACMのみですと会員登録をしていない実業界の人の目に触れにくいという事情が影響しているのかなと。SiggraphとEurograph及び主要な分会を除いては、基本的には国際会議で発表された論文は、Proceedingになります基本的にはというのは、その中の優れたもの何報かはジャーナルに採択されることもあるからです。またジャーナルに直接応募する事も出来ますが、ジャーナルへの投稿会議への投稿よりも時間を要する事情もあって国際会議投稿する人が多い様です。当然ですが、これらは全て査読されます。何度もリジェクトされます・・・

https://www.eg.org/wp/eurographics-publications/cgf/

https://www.siggraph.org/tags/tog

一般的論文のページ数は1ページ両面印刷 2段構成10P程度です。とても短いですが、短い分だけ綺麗に纏める能力が問われる事になりますし、一言一句と言えども無駄にできない厳しい調整を繰り返して執筆します。

主要会議は下記のリンクに纏められていますリンクから論文も見れますので、ご興味があればどうぞ。

http://kesen.realtimerendering.com/

論文雑誌とIF

CG業界における最高峰雑誌は、ACM Transactions on Graphics で、IFは 4,218となっています

次いで重要なのが、

IEEE Transactions on Visualization and Computer Graphics でIFは 3.078。

Computer Graphics Forum でIFは 2.046。

ieee computer graphics and applications で、IFは 1.64と続きます

残念な事ではありますが、CGではIFが1.0を超えるジャーナルは少ないので、研究者の多さに比較して掲載枠は少なく競争は非常に激しくなっています。これもジャーナルよりは、それと同等に評価されるトップカンファレンスの proceedingにする理由かもしれません。

業績事情など

学位の取得難易度は、理工学系では高くない方だと思います博士を取る過程要求されるのは、雑誌ないし高レベル会議のproceeding 2報というのが観測範囲での相場です。国内会議への投稿や、査読なし投稿、講演資料などを含めると5本程度はある感じになるのではないかと思います博士を獲得するまでにかかる時間は3年となっています。それより長くかかる人も、短く終える人もいますアカデミックポストは常に足りない状況にあり、非常に優秀な研究者結構苦労してるように見受けられますが、産業界就職する場合は非常に簡単です。

CGをやる上で必要になる数学物理は、基礎科学分野では学部時代にやる様な初歩的な数学物理です。最適化問題を解くことが多くなる関係最適化数学についてはよくやっておいた方が良いようです。この辺りはジャンル関係なく一通り勉強しておく必要があります数学物理勉強量は、基礎科学分野よりも多くはない分、情報系のアルゴリズムに関する基本的理論プログラミングによる実装能力問題になります研究の為には比較対象となる研究を数本程度自分実装したりする必要がある上に、バグを出せば致命傷になるという点が実装力の高さを要求する理由です。優秀な学生は、そこらの社会人よりも優秀という事は珍しくなく。プロコンレッドコーダー日本20人程度らしい)を持っているという様な人もいます

一本の研究を終えるのに読みこむ論文は、20~50、自分実装する研究が 1~3、という量になると思います斜め読みするものまで入れると、その倍くらいでしょうか。物理学と比べると明らかに楽ですね。

レンダリストはスタープレイヤー

CGでは、どのジャンルを選ぶかで博士の取り易さに差はないように思えますが、レンダリング分野は先鋭化しすぎていて、既存研究キャッチアップして実装し、自分研究を行うまでの間に膨大な努力必要とする上に、光学的にみて正しいのか?(追記: 実際に物体に光を当てた場合に得られる画像ないしデータは、計算によって得られた結果と等しい物になっているのか? )という様な厳しい評価を受ける傾向があり、(CG系の)他分野に比べて業績を出すのが大変だと思います研究者の中には10年以上に渡って育てて来たレンダリングエンジンベース研究を行う為に新参との差が大きいのです。そういう意味で優れた研究者師事する事が非常に重要と言われています師匠エンジンを持ってますので)。最近深層学習との組み合わせも増えてきているので、勉強量は非常に多いジャンルだと思います。その分、ゲーム映像分野で花形であり就職の際には引く手あまたになります

流体は希少研究

近年、流体シミュレーションや弾性体シミュレーションは、新規性を出すことが難しいジャンルの一つと言われていて、トップカンファレンスでは採択本数が多くはありません。テーマ選びが難しい分野だと思いますリアルタイムシミュレーションが難しい分野なので、ゲームなどでの応用を狙ったリアルタイム化の研究などが学生には人気がある様です。リアルタイム化すると理論的には正しくない、という様な齟齬が生まれる事が難しく、その折り合いの付け方に肝があるようです。レンダリング同様に就職に強い技術でしょう。流体力学や有限要素法などの知識特に必要しますが、定型化されている部分があるのでキャッチアップはレンダリングよりは容易と思います

モーション研究実用性が高い

モーションとはどんなものか?というと、ゲーム映画などで使われるキャラクタ動作アニメーションの事です。行われる研究はすぐにでも実用化できそうな研究が多く、実際に企業ディズニーなど)での研究成果が発表されることも珍しくはありません。髪の動作研究なども、モーション研究テーマの一つです。これも就職するなら強い分野です。特定数学物理依存せず、基本的数学知識全般必要します。例えば衝突を考慮するならば力学を使うというような感じです。

形状解析および形状処理は需要が弱い

かつてはCADなどで流行りのジャンルだったのですが、CAD研究が下火になったこともあり、現在は傍流の研究です。ただ形状解析の研究は、テクスチャ展開などCG必要技術を支えるものではあるので、現在も一部の研究者によって行われていますゲーム映画で使うLODを作成する技術も、この分野の成果の一つです。他にはMR赤外線センサーから取得した点群を形状に変換するといった場面で研究が役に立ちます就職という観点から見ると、企業から需要は少ないかもしれません。微分幾何と一部は位相幾何特に必要となる知識です。

画像処理は奥深い伝統ジャンル

画像処理画像認識系の会議へ行く事も多いのですが、近年、注目を浴びているのは、深層学習と組み合わせることで、ラフな線画をプロが書いた様な鮮明な線画に自動的に置き換えたり、また無彩色の画像に彩色する様な研究です。特に必要とするものはなく広く知識必要します。部分的には、色空間多様体と考える様な研究もあったりするので、位相幾何学をしっていないとというような事もあります伝統のある研究ジャンルだけに、問われる知識も広範です。画像認識系の研究にも精通している必要がある為、論文を読む量は多いでしょう。

追記 論文評価査読

基礎科学系では疑問視されることはないと思いますが、学科としての歴史が浅くかつ実業に寄った分野なので、論文評価はどうなってんの?という疑問があるかと思い追記します。

査読の際に問われるのは、手法妥当性です。先行研究との比べて何が改善されているか理論的にそれは正しい計算なのか?といった事を主に問われます情報工学のCG分野も科学ですので、先行研究との比較データを集め、解析的に、何がどの程度良くなっているか?を記述します。また、各研究基本的知識として使っている基礎科学系の知識にそって、理論的に研究手法が正しいものであるかも厳しく見られます査読によって疑問を示された場合一定反論期間を与えられます

研究者査読を通過するために、動画プログラムコードなど、再現性を示す資料を合わせて提出することで、査読者を納得させる工夫を行います。時には論文のものよりも追加提出資料のボリュームが大きくなるという事もあります。というか、それが常でしょうか。

自身研究も含めて既存研究は、後発の研究者によって実装され検証されます。上手くいかなければ質問を受けるし、疑問を提示され、後発の論文批判を受けることもあります。そうならぬように、実装したものを公開している研究者もいます。親切な研究者であれば、比較に使うと言えばコード実験に用いたデータをくれることもあります

以上のような仕組みによってCG系の論文研究としての質を保っています。地道で厳しい基礎研究ではなく、実業に近い応用的な研究なので、すぐに企業で使われる事も多く、それも研究妥当性を証明する一つの手段となっています

さら追記 間違いの修正

sisopt 結構りあると思う。SIGGRAPH(Asia)論文はTOGに自動的に載るし、TOGに載った論文SIGGRAPH(Asia)での発表権が与えられるからそれらは同等

これはその通りです。誤った情報を書いてしまい、失礼しました。業績要件については私の知ってる方を含めての狭い観測範囲ですが、なるべく高いレベルで 2報という方が多いようです。全大学ではないことはご了承ください。ご指摘いただきありがとうございました。

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