はてなキーワード: 解析力学とは
なんというかこういうことこのクソデカ主語でさらっと書いちゃうあたりすげー勉強も研究もできなさそう感が・・・
そもそもタイトルからして何が言いたいのか意味不明だから、学部でちょっとかじった知識でドヤ顔する前に国語力を鍛えたほうがよさそうではある
数学や物理を大人になって学び直したら、「そんなことあるの?」とびっくりした概念を書いていく。
地球儀を切り開いて、平面にしようとしても、2次元の世界地図はできません。
という定理。
3次元⇨2次元への距離を保った変換はできませんということを示しており、これを発展させた弟子のリーマンが、「じゃあ、4次元から3次元とか、もっと高次元でも同じじゃない?」とリーマン幾何学を創出。後の相対性理論(空間が曲がる)の記述へと繋がる。
2位 論理回路
信号機とかのプログラムを電気回路で表現するにはどうすればいいのか?ということの理論。
4ビットの信号(0101みたいなの)だと、16通り応答が必要となる。簡単に考えれば16通りの設計が必要そうだけど、カルノー図を使った簡易化という謎のテクニックにより、なんとかなり簡単に電気回路を設計することができる。
物理では、位置エネルギーとか運動エネルギーとか謎のエネルギーという量が出てくる。
なんと、解析力学では、「謎のエネルギーの方が本質であり、運動とか位置とかはエネルギーから導かれる。エネルギーが先、運動や位置が後」という理論。
4位 再起構文
再起構文というのを書くと、ナルトの「多重影分身」みたいなプログラムが書けたりする。
いまだに原理を理解できていないけど、結果的にそうなってる。不思議すぎる。
なんと、光の半分くらいまでしか画像を読み取ることができない。
光以外にも、エコー(超音波)で体の中を観れるけど、あれは超音波の波長が0.5mmとかなら、0.25mmまでの物しか判別できない。
だから何?と思ったけど、半導体制作で「波長が短い(nm)の光を使って半導体を描くので、この理論を使います」とか、いろんなところでかなり効いてくる理論みたい
6位 5次以上の方程式の解の公式(代数的な表現の)はない。(ガロア理論)
これは証明をぜひ追ってみて欲しい。
実際に、これらの手法が提案されたときは数学的な記述ができなくて、「それ本当に成り立つの?なぜ?」ということで数学者が紛糾。
量子力学とかも物理の不安定な理解が、数学的にどう不安定なのかが納得できる。
30代のオッサンなんだけど、
いわゆる、大学院入試レベルの数学やら物理やらというのは、マアマアできる。
いわゆる、イプシロンデルタだの、一様収束だの、解析力学だの、熱力学だの。
そういうのは、一応理解できる。そのレベルまでは、割とサックリ行って、3か月くらいだった。
関数解析、多様体、リー代数。物理で言えば、シュレディンガー方程式、ソリトン。こういうやつらだ。
1900年前後の物理と数学、このあたりで一気にレベルが上がる。アインシュタインあたりね。ネーター定理とかの保存量とかが出てくるあたりがヤバイ。ポアソンカッコがヤバイ。数学と物理が抽象度を上げて一気に交じりだす。
1960年前後の数学となると、そっから更に難易度が上がる。レーザーとかが出来たせい(レーザーの光は量子力学の理屈からできた)で、実験系と理論系が相互に影響あたえあってるのがあるらしい(ちなみに、大抵の場合、実験系が圧勝らしい)。
実験系の話も、ギリギリ分かる程度だけど、理論系は鬼のように難しい。
ヤバイだろ。現代の人たちってどのレベルにいるんだろ。数学は流石にそんなにゴリゴリ進まないと思うけど(数学の年表みると、数年間隔は保っている)。理論物理はヤバそう。なんたって、実験系の物理のレベルがいまだに毎年レベルが上がり続けている。レンズとか光(レーザーの改善とか)とかがレベルアップし続けているから、新しい観測がドンドン生まれている(ノーベル物理学賞は光系の実験系やMRI系の波動への授与がかなり多い)。
いわゆる数学で食っている人も、「数学は小説と違うから、1日1ページでも理解できたらいい」とかそういう感じらしい。
どんだけ頭よくても、「記述の意味が分からない」時というのはあるらしい。
こんな事あるのかな。かなりビックリしている。
悔しい。
ノリアキという、歌手がいて。
彼は現在、35歳くらいだ。
ツイッターなどは更新してるみたいだが、田舎で機械学習カフェ?みたいなのでインタビューを最近受けたらしい。
自分は30歳。
人間だけじゃない、色々な店が消えて行った。
チャレンジして芽が出たノリアキですら、こんな感じ。
色々に手をだして、微妙だった、という結論が出た人が多いのではないか。
30歳という年齢が怖い。
専門職なので、その職業のある程度の世界最先端は知っているつもりだが。
恐ろしいくらいに知らない。
30歳までに、隙あらば勉強しているが、やはり大学以上の数学、物理は難しい。大学院入試くらいは解けるのだけれど、その上の、専門レベルとなると歯が立たない。
それでも、毎日、一つ一つ学んで成長しているが。
知らないこと、マダマダ遠い。
奨励会という将棋のプロの育成施設は、20代後半までが年齢制限らしい。
将棋とか、自分は初段なんだけど、初段ですら、3年以上かかっている。プロとか及びもつかない。
その中で、20代後半までやっている人と言うと、これはものすごい。
物理に関しては、熱力学や機械系の解析力学などの、普通の力学は、普通に理解できたが、量子力学は実験系との兼ね合いなどが難しい。数学が絡むと異常にキツイ。
自分も、成し遂げられないまま、過去の挑戦に慰められる存在になるんだろうか。
怖い。
なんか、誰の役に立つのか分からんけど、私が高校生の頃にこういう説明があったら良かったなぁ……とふと思ったので書いてみた。
さて、大学の工学部機械工学科に入学するとしよう。基本的に機械工学科に含まれる研究分野は多い。もちろんそれには理由があるのだが、それでもほぼすべての学生が学ぶ共通の内容があり、機械工学科を卒業した学生に企業が期待するのはそれらの基礎知識である。そういう意味で機械工学は非常に実学に近いと言っても良い。
機械工学科の教員は本当に口を酸っぱくして「四力を身につけろ」と何度も何度も授業の度に言ってくる。古いタイプの教員ほどその傾向は強い。いわく、「専門分野の基礎がわかっている人間が社会では強い」、「四力が身についていなければ学科長が許しても俺が卒業させない」、云々。で、その四力というのは以下の4つの「力学」のことを指す。
機械力学というのはいわゆるニュートンの力学でいう「剛体の力学」で、弾性・塑性変形しない対象がどのように運動するかを扱う。振動工学とか解析力学とかはだいたいこの延長線上で学ぶ。高校の力学に微分積分を足した感じだと思えばいい。
熱力学はマクロで見た気体や液体の持つエネルギーを対象にする。これも微分積分やエンタルピー・エントロピーの概念を除けば高校で学べる物理とそう大差はない。次の流体力学と合わせて熱流体力学というジャンルを構成していることもある。統計力学は熱力学の延長線上で学ぶことが多いが、量子力学とともに挫折する学生が非常に多い。
流体力学はその名の通り気体と液体を合わせた流体の運動について学ぶ。航空関係の仕事がやりたいなら必須。多くの近似法を学ぶが現実にはコンピュータ・シミュレーションが用いられるのであまり細かく勉強しても役に立つ場面は少ないかもしれない。下の材料力学とは連続体力学という共通の基礎理論を持つ遠い親戚。
最後の材料力学は、弾性をもつ(=フックの法則に従う)固体の変形が対象。建築学科とか土木工学科だと構造力学という名前で開講されているが、内容はだいたい一緒。これも多くの近似が含まれる体系で、実際にはコンピュータを使った有限要素法でシミュレーションする場面が多い。とはいえ基本を大学学部時代に学んでおくことは非常に重要。
で、これら4つの科目がどう生きてくるかというと、たとえば20世紀における機械工学の結晶であるところのエンジンの設計なんかにはこれら全部が関わってくる。機械にかかる荷重や振動を解析し(機械力学)、エネルギー効率の高いサイクルを実現し(熱力学)、吸気と排気がスムーズに行える仕組みを作り(流体力学)、これらの条件に耐えうる材料を選ぶ(材料力学)。もちろん就職したあとにこれらすべてに関わることはないし、実際に使える高度な知識を教員が授けるわけではないが、機械の設計に際しては必須の基礎知識ばかり。とはいえ後のように四力から直接発展した研究をしているところはまれで、院試のために勉強したのに後はもう使わなくなった、なんてこともままあるわけだが……。
なお高専からの編入生が入ってくるのは2~3回生なのだが、彼らはすでに四力を身につけていることが多く、運が良ければ通常の学部生からは羨望と尊敬のまなざしを勝ち得ることができる(しかし英語ができないので研究室に入ってから苦労することが多いようだ)。
高度な数学や電磁気学であったり、機械加工や金属材料や設計に関する専門的な知識もカリキュラムに含まれることが多い。みんな大好きロボットは制御工学の範疇で、これは四力とは別に学ぶことになる。ロボット=メカトロのもう一つの必須分野である電気電子系の講義はほとんどないので独学で学ぶ羽目になるが、微分方程式が解ければ理解にはさして問題はない。プログラミングや数値計算などの授業は開講されていることもあるしされていないこともある。とはいえ機械工学科を出てガチガチのプログラマになることはほとんどないし、教えてくれてもFORTRANか、せいぜいCが限界である。さすがにBasicを教えているところはない。……ないと信じたい。
実習や実験がドカドカと入ってくるのは理系の宿命なのだが、特徴的なのはCADの実習。おそらく就職したら即使う(可能性がある)ので、研究室に入る前に一度経験しておくといい。もちろん実際にCADで製図するのは専門や工業高校卒だったりするのだが、そいつらをチェックしてダメ出しするのは大卒なり院卒なりの仕事になる。
四力を身につけたらいよいよ研究室に配属されることになるのだが、基本的に四力を応用した分野ならなんでも含まれるので本当に各研究室でやっていることがバラバラ。隣の研究室が何をやっているのかは全くわからない(もちろんこれは機械工学科だけではないとは思うが……)。そのため学科のイメージを統一することが難しく、どうしてもわかりやすいロボットなんかをアピールすることが多くなってしまう。とはいえそういう「わかりやすい」ことをやっている研究室は少数派で、実際は地味なシミュレーションや材料のサンプルをいじくりまわしているところが多数派である。最近は医療工学系の研究をしているところが増えたらしいが、光計測だったり材料物性だったり航空工学だったり、あるいは全然関係ないシステム工学だとか原子力工学の教員が居座っていることもあるようだ。こういう教員を食わすために機械工学第二学科(夜間向けの第二部ではない)が設立されたり、環境とかエネルギーとかが名前につく専攻が設立されたりすることがままある(昔は学科内に新しく講座を作るにはいろいろと制限があったらしい)。そういうところは(上位大学なら)ロンダ先として利用されるのが常で、そうした研究室を選んでしまった学部生はマスターの外部生の多さに面食らうことになる。
とはいえいろいろ選べるならまだマシな方で、大学によっては計測か材料かしか選べなかったり、工業高校ばりの金属加工実験を延々とやらされたりすることもある(ようだ)。やりたいことがあるならそれをやっている大学に行け、とは機械工学科志望の高校生のためにある言葉かもしれない。
そう、就職は非常にいいのだ。「学内推薦が余る」という噂を聞いたことがある人がいるかもしれないが、まぎれもない事実である(とはいえ最近は上位校の推薦でもガンガン落としまくる企業が増えたようで就職担当も頭を抱えているようだが)。機電系なる言葉が広まったのはネットが登場して以降らしいが、機電系=機械工学系と電気電子工学系、というぜんぜん関係ない2つの学科をまとめてこう呼ぶのは、それだけこの国の製造業でこの2学科出身者が必要とされているということだろう。我らが機械工学科の後輩たちのために、これからも経済産業省には「モノづくり立国」なるわかったようでよくわからないスローガンを推進していただきたい。
inspierd by http://anond.hatelabo.jp/20110929232831
追記:あえて上位と下位の大学の事情をごっちゃにして書いているので、受験生諸君はあまり鵜呑みにせず自分でリサーチするようにお勧めする
相対論量子力学って、相対論的量子力学(クライン・ゴルドン方程式とかディラック方程式とか)のこと?それとも相対論と量子力学ってこと?
「微分積分」の次に群論が来るのも奇妙だし、その次に何故か相対論量子力学とやらが来るのも変だよね。
知識の順序がぐちゃぐちゃ。群論の前に集合と位相とかから入るべきだし、相対論や量子力学の前に正準形式の解析力学を理解するべきだよね。
ほんとに理解してるのか?なんかwikipediaからそれっぽい言葉を良くわからずに引っ張ってきただけのような印象を受ける。
あとむしろ社会人なら数理統計とか非線形系とかを少しは勉強するべきだよね。
その辺はわかってるのか?
英語はやっぱTOEIC900程度じゃどうにもならんし、最低限その程度はやるべきだと思う。
というか、アメリカの大学生の勉強量が多いのは、日本の受験勉強と同じような内容を学部教育に詰め込んでいるからという面もかなりある。日本の大学の1年後期や2年前期の電磁気学や解析力学で使う米国製の教科書の序文に「本書は学部上級生から大学院生を対象としている」とか書かれていることなんて結構ザラ。
よくわからんが、その進度の違いっていうのは、その後の業績に関係するの?
たとえば、日本の大学生のほうが、他国の学生よりも、(より高度なことを勉強してるわけだから)アメリカの一流の大学院に多く進学するとか。
逆に、そんな日本の大学生からしたら、アメリカの大学院なんて、進度遅くてやってられん、という感じかもしれないね。
まあ、アメリカは外から優秀な人を集めればすむからな。
http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2010/06/post-9d62.html
日本の大学入試は「プロクラステスのベッド」とか聞いた風なことを言ってる割に、自分自身の学識のなさを暴露しているんだから噴飯ものだ。
上に挙げた東京大学の入試のように、高校までのカリキュラムに出題範囲を限定した上で、その中で人工的な難しさを追求した出題をしていると、大学入試が終わるまでは、高校生はそのカリキュラムの範囲に足踏みすることになる。
こいつ本当に、自分がリンク張ってる東大入試の問題見てみたのかと思う。どの科目も基本的な良問がおおむね揃っている(英語については言いたいこともあるがこれは日本の英語教育自体の問題になる)。専門家がこの辺の問題に全く歯が立たなければ「廃業しろ」と言われても仕方ない種の問題だ。専門から離れていたら思い出すまでに時間こそかかるだろうが、一度は身につけておかなければ教科書の内容を習得したとは言えないレベルの、基本的な知識と考え方を試す問題でしかない。この程度に深く掘り下げる能力がなければ大学での本格的な勉強になんかついて行けないだろう。
というか、アメリカの大学生の勉強量が多いのは、日本の受験勉強と同じような内容を学部教育に詰め込んでいるからという面もかなりある。日本の大学の1年後期や2年前期の電磁気学や解析力学で使う米国製の教科書の序文に「本書は学部上級生から大学院生を対象としている」とか書かれていることなんて結構ザラ。
本当は、さっさと量子力学や統計力学、線型代数か解析幾何の進んだ内容を修得すれば良いのに、18歳の段階では、いつまで経っても高校のカリキュラムの範囲であれこれと勉強をしなければならないことになる。
解析幾何wwwww知ったかぶりがもろばれなんですけど。
あのね、解析幾何っていうのは一口に言えば平面や空間に座標を引いて図形を扱うことで、思いっきり高校範囲です。せめて位相幾何とか微分幾何とか代数幾何とか言えないかね。門前の小僧でもそのぐらいの言葉は聞きかじっておいてくれよ。あんたこそ大学で何してたのかね。
それに、あの程度の数学や物理がわからない奴に量子力学や統計力学なんて理解できないよ。なんとかごまかして線型代数の試験で単位を取ることぐらいはまあできるかもしれないけど、線型代数なんて大学入学直後に習う「イロハのイ」なわけだからねえ。
学問というものは、ある程度の段階を超えると、標準化をすることが難しくなる。どの方向に伸びていくかは、分野によっても人によっても異なるからだ。
あのね、あなたが「進んだ内容」とか言ってる「線型代数」ですら「標準化」されたレベルの内容でしかないんですが何か?いわんや高校レベルをや。
「非可換代数」とか「無限集合論」とか素人臭い用語法(せめて「非可換環論」とか「公理的集合論」とかいえよ)が気になるが、東大や京大の数学科あたりに行けば、高校時代から大学レベルの数学に手を出している学生はかなり沢山いるよ。
だいいち、東大入試レベルの普通の数学を理解せずにそんなマニアックな分野(リー環論とかならマニアックとは言えないだろうが)に手を出してもありがたみが理解できないと思うのだがどうだろうか。つーかお前、非可換って言いたいだけちゃうんかと。
こんなんに釣られている奴がブクマ見ると結構いるのが驚きだよ。
受験物理は公式の暗記ばかりで、とてつもなく退屈で極まりなかった。
けれど、大学の教養課程で習った力学は、微分方程式を用いることによって、本当にエレガントかつ論理的で分かり易く、あんなに苦手だった物理が、一番、面白い科目になった。
おかげで、数学も好きになってきたので、まだ授業は始まっていなかったのだけど、生協で教科書を買ってきて、微分方程式や偏微分方程式を一通り独習した。
最近、解析力学で習うラグランジュ方程式を見て、胸がときめいている。
今年の4月に晴れて大学生になったわけだが、思い描いていた楽しい大学生ライフなど気が弱く、面倒くさがりで根暗で対人恐怖症の僕には微塵も用意されているはずもなかった。大学生になればきっと変われると思っていた自分が馬鹿だった。
理系の大学のせいか、必修授業や実験などで4,5人の班に分かれることが多かった。まさか大学生になってこんなにも班行動をさせられる羽目になるとは誤算だった。当然、僕はあまり者の班になり、その中でも浮いていた。
そしてもう一人浮いていたのがアズマだった。アズマとは別にウマがあったとか趣味が同じだったとかではなく、集団からはじかれはじかれしているうちになんとなく一緒にいることが多くなったってだけの関係だった。少なくとも僕はそれ以上の関わりを持ちたいとは思っていなかった。
1時間目の有機化学の講義の後に、いつの間にか後ろの席に座っていたアズマが
と、唐突に言った。
最初は何のことか分からなかったが、そういえば来週までに実験のレポートを出さなければならなかったことを思い出した。
それじゃよろしく、といってこちらの返事も聞かずにそそくさと教室を出て行ってしまった。少し様子が変で気にかかったのだが、実験のレポートで分からない所があったし友達のいない僕には好都合だった。
2時間目、3時間目はアズマとは別の講義を取っているので顔をあわせる事もなく過ごした。そして4時間目の解析力学、アズマもこの講義を取っているはずなのに出席していなかった。
自分から言っておいてすっぽかすつもりかよ。僕はちょっと苛々しながらアズマに電話をかけようかどうしようか思案しながら二つ折りの携帯電話を開いたり閉じたりしていた。結局、電話をかける決心もつかないまま教室には僕一人取り残されてしまった。どうせレポートの提出日はまだ先だし、明日もアズマと同じ講義があるから今日は帰ろう。そう思い教室を出た。
そこには、まるでアニメの主人公がつけていそうな真っ赤で馬鹿げたくらい大きなリボンをした美少女がそこに立っていた。いや・・・正しくは青年なのだが。
その馬鹿げたリボンさえ似合ってしまっている清楚で可憐な立ち姿は女にしか見えないのだが、ほんのり薄く化粧された顔は、どう見ても絶望的にアズマだった。アズマは体が華奢で、すっとした顔立ちをしていたし長髪だったたので中性的な雰囲気は持っていた。・・・持ってはいたが、信じられない。顔は確かにアズマだと認識できるのだが信じられない。あまりの衝撃に相当長い間固まっていたと思う。
「あ、あの・・・僕はこういう趣味があるんだ。で、でも、女装が趣味ってだけで好きなのは女性だし、そっちの趣味はないから・・・」
「そ、そうなんだ・・・」
ようやく言葉を発することは出来たが、まだ頭の中は固まったままだった。
固まった頭に追い討ちをかけるようにアズマは続けた。
「今日これから少し付き合ってもらえないかな?」
「は? えと、その前にこの状況がまだ理解できてないんだけど・・・」
「ネットで知り合った女装が趣味の人たちとオフ会をやるんだ。」
「ちょっとまって。ちょっとまって。無理だよ。他をあたってくれよ。」
「他って・・・他に頼める人なんていないよ。分かるでしょ?」
確かに、ここ数ヶ月同じ大学で過ごしてきたんだ、僕同様アズマにも友達がいないことぐらい分かっていた。アズマはネット友達に彼氏がいると嘘をついてしまったらしい。その辺の詳しい経緯はどうでも良かったが、もう後には引けない状況なのだそうだ。僕も最初は本気で断ったし半ばキレ気味だったと思う。しかし、こともあろうにこのアズマという男、女の武器を使ってきやがった。他に頼める人がいない、本当にフリをするだけでいい、これっきりにするからなどと泣いて懇願してきたのだ。頭ではアズマだと分かっているはずなのだが、目の前にいるのはどう見ても泣き顔の美少女なのだ。とうとう僕は負けてしまった。もう半分以上やけっぱちで了承してしまっていた。
数時間後、僕はもうどうにでもなれという自暴自棄な気分でカラオケボックスで3組のカップルがそれぞれの彼氏を紹介しあっている風景をながめていた。
にこにこと屈託のない笑顔でアズマは僕を紹介した。
自分の名前を呼ばれ否応なしに現実に引き戻された僕は、事務的に
「どうもニシノです。」
と言って、軽く会釈した。そして、初めて他の4人の男の顔を確認した。この時急に、この4人の男に僕がアズマの彼氏だと思われていることを実感し、足つぼマッサージをされているかのような痛みがぐりぐりと僕の心を襲い、その痛さに身もだえして声が漏れそうになるのを必死に我慢した。
「楽しもうね!」