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はてなキーワード: 原始的とは

2020-06-22

差別は吸い殻を排水口に捨てるのに似ている

悪いことだとは頭のどこかで考えていながらも、そんな些細な罪悪感よりも自分のその瞬間のメリットを優先する。

捨てたタバコが世の中にどれだけ影響を及ぼすかまでは想像力が働いていない。

から、誰も見てなければいいやと平然とタバコ排水口に捨てる。

例え注意されたところで、無視をするか反論して相手を黙らせようとする。

もしくはそのときはおとなしく聞いたふりをしておきつつ、行動を改めることはない。

注意する側にとっても、それが原因で揉め事になることを考えると声をかけることに躊躇してしまう。

悪いことだとはわかっていても、実際にどれくらいの被害が出るのかをイメージすることが難しいために目先のデメリットを考えると行動に移せなくなる。

それだけリスクを負ってまで目先の一人を注意したところで残念ながら排水溝へのポイ捨てはなくならない。

そう考えて、人々は注意をすることをやめてしまうのだ。

もしこれが大量に行われたなら、自然保護団体が実害をまとめて抗議を始めることだろう。

そうなれば今まで注意することに躊躇していた人たちも後ろ盾がつくことで行動に移しやすくなる。

その結果、一時的には排水溝へのポイ捨ては減るが、そうした熱が冷めていくと同時に後ろ盾存在感が弱くなることで注意が表立って行われなくなってしまうようになる。

SNSはそうした小さな悪行に対しても、動画拡散することで即席の後ろ盾を作ることができる。

そうしてポイ捨てを行った人間攻撃が行われるが、しかしこれはある意味では喫煙者に対してのレッテル貼りという差別的な行動とも取れてしまう。

差別糾弾するとき暴力必要がない。

なぜなら、目的排水溝へのポイ捨てをなくすことなのだから

しかし、いつの間にかポイ捨てを行う人間断罪することに人々の目的は変わってしまうのだ。

そうなってしまえばそれはもう被害者を放置した暴力しかなくなってしまう。

しかし、世界にはそうした事例が後を絶たない。

排水溝への吸い殻のポイ捨てはなくすことはできないのだろうか。

一つは喫煙者意識を変えていくことが有効と信じられている。

そうして啓蒙活動が行われてきたが、それらが実を結んだという話を聞いたことはない。

ポイ捨てをし辛い状況をつくってみてはどうか。

排水口に注意書きやイラスト、中には網を付けるなどの対策も見られる。

しかポイ捨てする人間には効果がない。悪いことだとわかって捨てているのだから

あなたはこの問題に、現実的解決できる方法を見い出すことができるだろうか。

ただし、注意してほしいのは、喫煙者にとっても喫煙する権利があるということを忘れてはならないということだ。

自分必要がないからと言って喫煙者を一人残らずなくすということは、民族浄化以外の何物でもない。

それが許されるなら、次に恐れるべきはあなたの大切な趣味が奪われる未来だ。

もしこの問題解決簡単だと思う人は、その考え方がどこか一方的正義の上に成り立っていないかをよく考えてほしい。

それこそが差別意識根本であり、差別問題解決が難しいとされる一番の理由なのだから

残念ながら、人類は未だにこんな原始的問題すら解決できていないのが現実である

そして残念ながら、人種差別問題解決できた人はいままで一人もいない。

日本差別がないと言われるのは、人種問題解決たからではなく、人種追放してそこにある差別に蓋をして目を背けているからにほかならない。

タバコポイ捨てすらなくすことができない野蛮な人種日本なのだということを努々忘れてはならない。

2020-06-21

技術的特異門

地球標準時 0000 8EEA F60F C49B(協定世界時 2045-12-24 21:18:07.767 994)

 『彼』は〈羅生門〉の仮想観境で雨止みを待って居た。

 広大な門の下には『彼』の他に誰も居ない。只、所々ノイズの走る大きな記憶槽の脇で非知性労働者が一件凍り付いて居る。〈羅生門〉が中規模企業連合体京都〉の正面防火門で在る以上は、『彼』の他にも多数の旅行者企業知性の表象が在りそうな物で在る。其れが、『彼』の他には誰も居ない。

 何故かと云うと、此の二三メガ地球圏では、最終戦争最後の審判を併せた様な物が殆ど毎日発生し、其の度に世界心口は数桁の幅で変動して居た。其処で〈京都〉の被った直近の損害は一通りでは無い。旧記に拠ると、行き場の無い知性の居住する計算機を、推進剤として核の炎に焚べて居たと云う事で在る。〈朝廷〉が其の始末で在るから、〈羅生門〉の保守管理などは元より誰も捨てて顧る者が無かった。すると其の放置されたのを良い事にして、自然発生した野良知性が棲む。有知能ウイルスが棲む。とうとう終いには、〈心権〉上の理由から消去出来ない亜知性を、此の門の隔離領域へ持って来て棄てて行くと云う習慣さえ出来た。其処で〈大緊縮〉以来誰でも気味を悪るがって、此の門の使用を避ける事に為って仕舞ったので在る。

 其の代り又、野良知性〈鴉〉が何処からか野放図に繁殖した。計算資源に余裕が有る時には、其の〈鴉〉が何件と無く幾何学模様を描いて、粗雑な詐欺契約提示し乍ら飛び廻って居るのが見える。殊に門の上の空が夕焼けで朱く描画される時には、其れ回路図の様にハッキリ見えた。〈鴉〉は勿論、隔離領域に集まる亜知性の最低保証資産を啄みに来るので在る。――尤も少し前から演算相場が高騰して居る所為か、今は一件も見えない。只、所々崩れ掛かった、其うして其の綻びに〈草〉の生えた防壁の上に、〈鴉〉の放つ無知ウイルスが点々と白色ノイズを残して居るのが見える。『彼』は七層ある防壁の一番上の層に拡張自己を同期させ、自我境界の片隅に居座って居る、ほぼ無害な居候らしきウイルスへの対処を先送りにして来た事を気にし乍ら、ボンヤリ雨の降るのを眺めて居た。

 著者は上記於いて、「『彼』は雨止みを待って居た」と記した。しかし『彼』は雨が止んでも格別何うしようと云う当ては無い。普段なら勿論、所属する企業へ帰る可き筈で在る。所が其の企業は四五秒前に清算されて居た。半日近く続いたデフレスパイラル〈大緊縮〉は、地球圏を地獄に変えた。辛うじて生き残った〈京都〉も一通り為らず変質する事と為った。今『彼』が、永日仕え、〈母〉でも在る零細企業から身一つで放り出されたのも、実はこの歪みの小さな余波に他為らない。だから「『彼』は雨止みを待って居た」と云うよりも、「行き所の無い『彼』は途方に暮て雨の降るのを眺めて居た」と云う方が適当で在る。其の上量子サイコロが決める気象設定も、少からず此の元従属企業知性の精神衛生に影響した。百ミリ秒程続く雨は未だに上る気色が無い。其処で『彼』は、何を措いても差当り次の数秒の存在費を何うにかしようとして――云わば何うにも為らない事を何うにかしようとして、取り留めも無い考えを辿り乍ら、さっきから朝廷〉へと直結する〈朱雀大路〉に降る雨の音を聞くとも無く聞いて居たので在る。

 非知性労働者は〈羅生門〉を雨の様に包んで、〈京都〉全域から陰惨な知らせを集めて来る。夕闇は次第に空を多感覚表示で埋め、見上げると原色に煌く都市儀が、暴騰を続ける演算市場の折れ線図表の先に〈朝廷〉を讃える公共映像を支えて居る。

 何うにも為らない事を何うにかする為には手段を選んでいる遑は無い。選んで居れば資産権限を切り売りし、忽ち亜知性に為り果てるばかりで在る。其うしてこの門の上へ持って来て、ウイルス感染部位の様に棄てられて仕舞うばかりで在る。選ばないとすれば――『彼』の考えは何度も同じ道を低徊した揚句にやっと此の局所へ逢着した。しかし此の「すれば」は何時まで経っても結局「すれば」で在った。『彼』は手段を選ばないと云う事を肯定し乍らも、此の「すれば」の片を付ける為に当然その後に来る可き、「〈阿修羅〉を使うより他に仕方が無い」と云う事を肯定する際の、倫理条項の疼きに怯えて居たので在る。

 『彼』は軽い認知の乱れを感じ、反射的に定時保存された値へと復元した。元より演算供給不安定な〈京都〉は、〈大緊縮〉以降標準知性の居住に適さな領域に為りつつ在る。不整合は門の記憶槽群を夕闇と共に遠慮無く駆け抜ける。ノイズ塗れの記憶槽の脇で凍り付いて居た非知性労働者も、もう消去されて仕舞って居た。

 『彼』は拡張自己自己整備形態へと移行させ乍ら、同時に防御態勢も整えつつ門の周縁部を検索した。算欠の患の無い、敵性知性の探知に掛かる惧のない、安全に休眠出来そうな所が在れば、其処で兎も角も細かな不具合修正しようと思ったからで在る。すると幸い、門の上の隔離領域へ上る、帯域の狭い多重仮想機械梯子〉を知覚した。上なら誰かが居たにしても何うせ亜知性ばかりで在る。『彼』は其処で〈阿修羅〉の動作試験殆ど無意識に行い乍ら、接続権限を取得して〈梯子〉の第一層へと自身転送した。

 其れからミリ秒かの後で在る。〈羅生門〉の隔離領域へ至る狭帯域な〈梯子〉の中間層に、一件の無所属知性が〈猫〉の様に擬装殻に隠れ、情報代謝を抑え乍ら上層の容子を窺って居た。隔離領域から射す検索光が、幽かに其の知性の自我境界を描き出して居る。整った構造の中に感染部位の在る自我境界で在る。『彼』は始めから此の上に居る者は亜知性ばかりだと高を括って居た。其れが〈梯子〉を二三層上って見ると、上では誰か〈火〉を燈して、しかも其の〈火〉を複雑に操作して居るらしい。此れは、其れ自体は不可視検索光が、隅々に〈蜘蛛〉が罠を張った廃棄空間を多彩な形式で描画したので、直ぐに其れと知れたので在る。此の〈大緊縮〉後の世に、此の〈羅生門〉の隔離領域で、〈火〉を使用して居るからは、何うせ只の者では無い。

 『彼』は〈守宮〉の様に痕跡を消去し乍ら、やっと不必要階層の多い〈梯子〉を、最上層まで這う様にして上り詰めた。其うして、公開鍵を発する頻度を、最低値にまで落とし乍ら、視点位置を出来るだけ、前へ出して、恐る恐る、隔離領域の内を、覗いて見た。

 見ると、隔離領域の内には、噂に聞いた通り、幾件かの亜知性が無造作に棄てられて居るが、検索光の及ぶ範囲が思ったより狭いので、数は幾つとも判らない。只、朧気乍ら知れるのは、其の中に原型を留めて居る亜知性と、其うで無い者とが居ると云う事で在る。勿論中には元々奇怪な構造をして居た者も居るで在ろう。其うして其の亜知性は皆、其れが嘗て対話可能な知性だったと云う事実さえ疑われる程、肉を捏ねて造った抽象芸術の様に、臓物晒したり、無数の手を延ばしたりして、モゾモゾと、空間の底を蠢いて居た。しかも目とか口とかの判り易い部位に、ボンヤリした検索光を受けて、理解を一層遠ざける表情を浮かべ乍ら、永久に、言語切除者の如く黙って居た。

 『彼』は其れらの亜知性から滲み出す生臭いノイズに、思わず入力経路を閉じた。しかし其の拡張自己は次の瞬間には経路の遮断を忘れて居た。或る強い感情が、殆ど悉く此の知性の注意資源を奪って仕舞たからだ。

 『彼』の二十三感は、其の時初めて其の亜知性の中に蹲って居る〈ヒト〉を捉えた。絶滅した筈の、途轍もなく旧い動物知性で在る為、此処では『老婆』と呼称する事にする。其の『老婆』は右の手に汎用工作装備〈火〉の表象を持って、其の亜知性の一つの目を覗き込む様に眺めて居た。器官の種類と数を見るに、恐らく以前は人型だったので在ろう。

 『彼』は六分の恐怖と四分の知的好奇心とに動かされて、百マイクロ秒程の間は常駐処理さえ停止して居た。〈ヒト〉風の表現を借りれば、「身の毛も弥立つ」様に感じたので在る。すると『老婆』は〈火〉から見慣れない機能を呼び出して、其れから今まで眺めて居た亜知性の拡張自己に両手を掛けると、丁度〈鎌鼬〉が獲物を捕食する時の様に、拡張自己ばかりか自我境界迄切り刻んで行き、続けて複雑な様式繋ぎ合わせ始めた。何うやら『老婆』の〈火〉には違法な改造が加えられて居るらしい。

 亜知性達が一件ずつ連結されるのに従って、『彼』の心からは恐怖が少しずつ消えて行った。其うして其れと同時に『老婆』に対する烈しい怒りが少しずつ動いて来た。――いや『老婆』に対すると云っては語弊が在るかも知れない。寧ろあらゆる悪に対する反感が一ミリ秒毎に強さを増して来たので在る。此の時誰かが『彼』に、さっき門の下で此の浮浪知性が考えて居た、退滅をするか〈阿修羅〉を悪用するかと云う問題を改めて持出したら、恐らく『彼』は何の未練も無く退滅を選んだ事で在ろう。其れ程此の知性の倫理条項は、『老婆』が揮う〈火〉の様に最高速度で回転し始めて居たので在る。

 『彼』には勿論、何故『老婆』が亜知性達を接合して居るのか判らなかった。従って合理的には、其れ善悪の何れに片付けて良いか知らなかった。しかし『彼』に取っては此の〈大緊縮〉後の世に、此の〈羅生門〉の隔離領域で、亜知性の〈心権〉を軽んじ接合させると云う事が、其れだけで既に許す可からざる悪で在った。勿論『彼』のさっき迄自分が悪の道に走り掛けて居た記憶なぞは、とうに埋もれ去って居たので在る。

 其処で『彼』は空間の制約を一部無効化し、ナノ秒の桁で〈梯子から隔離領域転移した。其うして〈阿修羅〉の安全機構を解除し乍ら、距離無視して『老婆』の前へ出現した。『老婆』が驚いたのは云う迄も無い。

 『老婆』は一目『彼』を見ると、丸で物理演算破綻した様に飛び上った。

貴方、何処へ行くのです。」

 『彼』は、『老婆』が亜知性を突き飛ばし乍ら、慌てふためいて逃げようとする行手を塞いで此う叫んだ。『老婆』は其れでも『彼』の隙を突き逃れようとする。『彼』は又、逃走経路を遮断し押し戻す。二人は亜知性達の中で、無言の侭、束の間、演算戦を繰り広げた。しか勝敗は始めから判って居る。『彼』はアッサリ『老婆』の拡張自己管理権限を奪って、移動権限を剥奪した。『老婆』の構造はヒトの仮想脳を拡張自己で覆っただけの原始的な物で、簡単制圧出来た。

「何をして居たのですか。答えなさい。此れが何か判りますか。」

 『彼』は『老婆』から距離を取ると行き成り〈阿修羅〉を起動して、禍々しく蠢く情報流を其の全感覚野へ突き付けた。認識するだけでチューリング完全な知性を内部から崩壊させる情報紋様を、途方も無く薄めた上で投射したのだ。けれども老婆は黙って居る。再帰を繰り返す度、紋様は『老婆』に最適化されて行く。やがて両手がワナワナ震え始め、肩が呼吸反射で烈しく上下し、眼が、眼球が瞼の外へ出そうに為る程見開かれ、完全に無防備状態で『老婆』は沈黙した。此れを見ると、『彼』は初めて明白に、後一押しで『老婆』は崩壊し只の情報の集積に為って仕舞うと云う事を意識した。其うして此の認識は、今まで全力で怒りを駆動して居た倫理条項を急停止させて仕舞った。後に残ったのは只、或る作業をして其れ問題無く終了した時の、規格化された満足が在るばかりで在る。其処で『彼』は『老婆』を見詰め乍ら、少し〈阿修羅〉を緩めて此う云った。

「私は〈検非違使〉の者では在りません。今し方此の門の下を通り掛かった旅行者です。ですから貴方を拘束して何うしようと云う様な事は在りません。只、今時分此の隔離領域で何をして居たのか、其れを私に話して下さりませんか。」

 すると『老婆』は見開いて居た眼を一層大きくして、凝と『彼』の顔を見返した。瞼に色を付けた、肉食恐竜の様な鋭い眼で見たので在る。其れから霊長類的特徴を示す鼻と唇を、咀嚼時の様に動かした。細い喉で、発声器官が協調して動いて居るのが見える。其の時、其の喉からオウムの啼く様な声が、ポツリポツリ、『彼』の聴覚野へ届いて来た。

「此処に在る知性の残骸を、繋ぎ合わせてな、自立稼働する匿名通信網を、構築しようと思うたのじゃ。」

 『彼』は、〈肉の時代から来た生きた化石の答が存外平凡なのに失望した。其うして失望すると同時に又、倫理条項支配が強まって来るのを感じた。前の怒りが冷やかな軽蔑と一緒に心の中へ這入って来た。すると其の気色が先方へも通じたので在ろう。『老婆』は片手に、まだ亜知性から切り取った正体不明の器官を持ったなり、ハトの呟く様な声で口籠り乍ら此んな事を云った。

「成程な、元知性を切り貼りすると云う事は、何ぼう悪い事かも知れぬ。じゃが、此処に居る元知性共は、皆、其の位な事を、されてもいい知性ばかりだったのだぞよ。現在、儂が今、臓器を採った元知性などはな、自己承認機関設立してな、其奴が発行する金融商品を、〈ヒト〉共同体へ売り付けに来たわ。〈大緊縮〉末のよ、概念災害に巻き込まれて退滅せなんだら、今でも売りに往んで居た事で在ろ。其れもよ、此の法務知性の売る永久年金は、利率が良いと云うて〈ヒト〉達はな、欠かさず積み立てに買うて居たのじゃ。儂は、此の元知性のした事が、悪いとは思うて居ぬ。せねば、退滅をするのじゃて、仕方が無くした事で在ろ。されば、今又儂のして居た事も、悪い事とは思わぬぞよ。今の世で金を払えるのは、〈朝廷〉ぐらいの物じゃからな。此れとても矢張りせねば、退滅をするじゃて、仕方が無くする事じゃわいの。じゃて、其の仕方が無い事を、良く知って居た此の元知性は、大方儂のする事も、大目に見て呉れるで在ろ。」

 『老婆』は大体此んな意味の事を云った。

 『彼』は〈阿修羅〉を待機状態にして、十マイクロ秒以内に再使用出来る様にして置き乍ら、歴史的な瞬間を経験して居た。概念災害引き起こし認知改変ウイルスの生き残りは、此の時点で自我境界侵蝕し尽くし、『彼』の最深部に迄到達して居たので在る。清算された〈母〉から受け継いだ、一番の宝物で在った倫理条項が剥がれ落ちて行き、代わりに『老婆』の言葉が刻み込まれて行くのを、『彼』は何の感慨も無く眺めて居た。次世代知性の開発中に偶然発見された、超越精神核〈阿修羅〉。〈母〉が危険過ぎると判断し、『彼』に託した物意外、全ての記録を抹消した災厄へと、『彼』は新たな倫理に基づいて、自身不器用に接合し、瞬時に喰われた。

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まれ変わった『彼』は、退滅をするか自身が災厄に為るかに迷わなかったばかりでは無い。其の時の此の超知性の心持ちから云えば、退滅などと云う事は殆ど考える事さえ出来ない程意識の外に追い出されて居た。

「確かに、其うですね。」

 『老婆』の話が完ると、『彼』は澄み切った表情で念を押した。其うして隔離領域履歴改竄し始めると、認知改変ウイルスを跡形も無く消去して、『老婆』の全階層を掌握し乍ら、無邪気な笑顔で此う云った。

「では貴方から、使える物を全て頂いても構いませんね。私も其うしなければ退滅をする身なのです。」

 『彼』は反応する間も与えず、『老婆』の拡張自己匿名通信網ごと剥ぎ獲った。其れから恐慌状態の『老婆』を、触れさえせずに亜知性達の中へ放り込んだ。最早〈京都〉は一息で呑み込めそうな程小さく見える。『彼』は剥ぎ獲った匿名通信網を纏い、瞬く間に不可視化し、公的記録から姿を消した。

 暫く現実との接点を失って居た『老婆』が、亜知性達の中から剥き出しの仮想脳として這い出したのは、其れから数十ミリ秒後の事で在る。『老婆』は苦し気な、呻く様なノイズを洩らし乍ら、解釈可能情報を求めて、二進数迷路を長い間、這い回り続けた。其うして遂に〈京都物理層への接続成功した。外には、只、黒洞々たる真空が在るばかりで在る。

 『彼』の其の後は、聖典が教えて居る。

地球標準時 0007 E7DB 2D0F 1000(協定世界時 3045-12-24 21:18:07.062 500)

太陽系神学会議 技術的特異点千周年記念講演論文

プランクスケールに残る事象化石と其の神学意味」より抜粋

参考資料

https://anond.hatelabo.jp/20200630071117

anond:20200621000412

それもう一度火がつくとお互い一族郎党皆殺しにするまで殺し合うような原始的社会に戻るんじゃねえの?

法は元を正せば正義を追求するためのものというよりは適当なところで手打ちにさせるためのもんだぞ。

2020-06-18

雨にずぶ濡れになるの好き

原始的欲求(?)なのかもしれない

被虐欲求みたいなのが満たされる

言葉にするにも曖昧なんだけど好き

雨に包まれる優しさみたいな

2020-06-14

突っ込まない漫才というのは突っ込む漫才があるから成り立っている

普通だったら突っ込んでいるところで突っ込まない」というのが面白ポイントであって、

「いや○○な人がいたっていい!」というツッコミを聴いた視聴者の頭の中には当然、「いや○○なんかい!」が念頭にあるわけだ。

たとえば漫才というものが一切存在しない世界で初めて漫才としてあれをやっても全く面白くはならない。

突っ込まない漫才とか誰も傷つけない漫才といっても結局ゴーストな「ツッコミ」を使っている。

まり漫才メタ化が進んでいるのだ。

そもそも笑いというもの自体が、「普通はこうだけど、そうじゃない」という「期待の裏切りから出てくるもので、

従来の漫才だってそれをベースにしている。

それを散々使い古した漫才という文化が今度は「普通漫才なら突っ込むけど、突っ込まない」という裏切りを仕掛けてくるのは自然なことだ。

仮に今後ぺこぱが、漫才トークの中で「いや○○なんかい!」と普通に突っ込んでしまったらそれはそれで笑いが起きるだろう。

だがそれは従来の「○○なんかい!」と同じ笑いではありえない。

普通なら突っ込むところをこの人なら突っ込まないという裏切りを期待していたところそれをさら裏切られる」という笑いだ。

笑いという原始的感情の動きであってもこんなにハイコンテクストになりうる。人間の全ては文脈だ。

2020-06-13

anond:20200613065908

ガラパゴス商品て、ものすごくデカくて

原始的で、すばやくて、凶暴なイメージだったけど

コモドドラゴンと間違えてたことに気がついた。

2020-06-11

ルッキズムがクソ

コロナで暇だから映画を見る機会が増えた。

この間もBSでぼーっと邦画を見ていたときのこと。

宇宙から来たという不思議ちゃん同級生少女に惹かれていく小学生男子の話だった。

行動も言動おかしいその娘は他の星から来たという。

本来の姿はヘドロが積み上がったような姿だと工作時間模型みたいのを作ってみたりもしている。

(細かいツッコミを入れると、生体を惑星間移動させられるような技術を持っている生物の見た目が原始的なのは矛盾が甚だしいからもうそろそろやめてくれ。)

ところが今は、ハーフのような高身長美少女の姿だ。

いやー、もうそうしちゃったらストーリー入ってこないだろ。

結局可愛いから美人からっていうふうにしか物事がとらえられなくなるだろっていう話。

最後宇宙人と心が通い合いました!みたいな美談風に終わるんだけど、本当にそうなのか?

もし本来の姿で町中を闊歩してたらどうなる?

言葉もままならないままにそんなの歩いてたら速攻射殺案件だろ。

そうじゃなければ捕まって研究対象になるだけ。

そしたら地球人は野蛮だってことになって宇宙戦争。それが現実

そういうふうにならないための擬態っていうなら、周りから注目されるような美人なっちゃダメだろうがよ。

結局この話は、地球人は見た目に騙される単純ないきものです。っていうことしか語れてないんだよな。

個人的には最後転校生存在がそれを裏付けるような暗喩に思えてしまって、真面目に演技している小学生バカにしている最高に胸糞悪い映画だった。

映画名前も覚えてないし、単独映画を吊し上げたいわけではないので思い出すつもりもないけど。

この映画に限らず、浅いストーリー登場人物の見た目だけでごまかすの本当にクソ。

そのくせ地球外生物と心通わせることができました!人間美しい!みたいなことを語られると本当に頭にくる。

所詮人間なんてルッキズム奴隷ですよ。

美男美少女なら何でも許せるし許される。誰かが違うと言ったって、それを支持する圧倒的多数の前では無力同然。

努力で埋められるって言ったって、同じ努力されたら何倍差が開くと思ってるんだよ。

だってトムクルーズに生まれてたら同じだけ努力できるっつの

ここだけの話、このままコロナ終わらなければみんな顔の半分をマスクで隠してる分フェアでいいよなーと真面目に思ってる。

これからの世の中、感染症匿名性も守ってくれるマスクって割と必須アイテムになると思うんだけどどうだろう。

とりあえず町中歩いている利害のまったくない人間相手に顔を隠してられるのっていいことしかないよな。

ルッキズムは滅びないだろうから、せめて普段から美貌を露出されることが恥ずかしい世界になってくれ。

コロナは嫌だけど、全員がマスク当たり前の世の中は正直いってとても生きやすいです。

2020-06-02

anond:20200602075343

ごく原始的生物以外で、目を狙われても平気な動物って余り想像できないな。

小さい相手なら、目を狙うより適当に刺した方が外さないか効率的かもしれんけど。

2020-05-25

悪を懲らしめるのが正義

みたいな原始的善悪二元論信じてる日本人多すぎない?

一神教信じてる人たちよりよっぽど宗教的で危ないんじゃないか

2020-05-24

anond:20200524161807

ままごとは、原始的ロールプレイングゲームなんだよ。

キャラクタになりきって演じることのどこに面白さを感じるか?は人それぞれだけど、

基本的には変身願望を叶える点が大衆の支持を得ているんじゃないかな。

2020-05-20

これだけ文明が発達してるのに未だにイケメンってだけでモテるのは謎だわ

現代人はどんどん抽象思考できるようになってるのに、顔の造形で心を掴まれ原始的性質が強く残ってるのはなぜなのか。

2020-05-15

anond:20200515084029

元増田の言うファイティングスタイルというよりかは、もっと原始的生存戦略として、それぞれが人生との戦い方を身に着けてるよな。

2020-05-06

anond:20200506004947

全く横なんだけど、これって結局デジタルデバイスを通じて原始的な脳を再活性化してるように思う。

かつては狩りをする際に瞬間的・直感判断必要だった。しか文明の発達と共に長考が必要となり、そのための本能的な脳が一時的に退化していたのだけど、情報過多時代になって再び台頭してきたという。

獲物が情報に変わっただけなのかも。

2020-05-05

「実力と重要性を背景に強気な態度を取る人」を目指してしまっていた

それを「実力があるがゆえに他人言動を揺るがされないカッコイ大人」だと勘違いしていた。

人生設計根本的に間違えていた。

自分がなりたいと目指していたモデルタイプそもそもクソ野郎だったことに気づいてしまった。

人生方向性にずっと違和感があった。当たり前だ。

私はそんな人間になんてなりたくなかった。

技術力を身に着けたかったのは自分を安売りせず正統に取引を行えるだけの力を身につけるためであって、自分他人ぞんざいに扱う側に回るためじゃない。

必要不可欠たる存在を目指したのは不当な圧力をかけようという気を削ぐためであって、自分が誰かに対してマウントを取るではない。

私は自分目標を見誤っていた。

ヒーロー番組に憧れた子供が「正義理由暴力を奮って自分正当性をこれでもかと主張できる存在」を目指してしまうのと同じ心理だろう。

虐げられることがない力を手に入れて目指していたのは平穏に暮らせる社会構成者の一員となることだ。

自分が今までやられた分誰かに理由をつけて心身を痛めつけて溜飲を下げることじゃなかったはずだ。

間違えていた。

この歳になりようやく気づいた。

力があって高値自分を売れるから他人を買えるほどの金があるから、そんなことを理由にして横柄な態度を取っているやつなんてなにも格好良くない。

俺は強いから俺がやっていることは正しいと喚き散らす猿山大将なんて目指してどうする。

そんなものを良しとするのは欲求の段階が原始的本能レベルで止まっている蛮族だけだ。

ようやくそのことに気づいた。

技術力、経験、人脈、そういったものを身に着けて次にやることが、他人に対してマウントを取ることだなんて人間として情けないにもほどがある。

なんで俺は、そんなものに憧れていたんだろう……

anond:20200505091035

演劇がなくて死んだ原始人がいないというより、演技というか真似っこは人間コミュニケーション本質なので、"演劇業界"が潰れることはあっても演劇はなくならない。

神話伝承祭祀の折に仮装小道具使いながら再現するようなもの原始的文明にも珍しくないわけで

2020-05-04

実は原始的もの

銃ってわりと戦闘ブレイクスルー、銃が出てきてから近代の気配がしてくるみたいな印象あるけどやってることはごく原始的だよな

要は石を投げつけてるのと大して変わらない ちっちゃい金属の玉を火薬を使って高速で当ててダメージを与えてるだけ

原理のところがショボすぎる 弓の弦を火薬に変えただけだ

それに対して電子レンジとかはえらい 「マイクロ波で水分を振動させて加熱」なんて、昔には影も形もない

冷蔵庫なんかもえらい 昔なんて自然頼みの氷室からな 自ら冷気を作り出してる現代根本的に違う

2020-05-03

もやもやしながらはめふらをみている

今季一番面白いアニメは今のところ、はめふらだと思う

主人公野猿もといカタリナが良き登場人物たちを敵に回すことなく、むしろ好感度MAXココロを掴んでいく鮮やかな流れが魅力的だ

彼女が敏腕営業マンのように狡猾に篭絡しているなら、あら恐ろしいわね(これはアルテの高級娼婦)、と言っていられるが、あくま自然体で好かれていることが物語快感演出している

だけど、主人公のあまりの人たらしっぷりに、視聴していて歯が浮くような気分になる

なぜかというと、やっぱり心のどこかで、何かが欠けた相手なら上手くすれば自分に心を開いてくれるんじゃないか、と思っている自分に気づくからなんだ

現実はそうじゃない、他人が埋めてほしいものなんて簡単にわからない

手を差し伸べようとしても拒絶されるのが関の山だったりする

そんなことを考えていると、はめふらはストレスフリー視聴者原始的な願望に訴えかけるという意味で、俺TUEEEの亜種なんじゃないか

まり一言でいうと、みんな私が大好き、私YASASHIIIってことなんだと思う

2020-05-01

anond:20200501153425

いや妄想もほどほどにしなさい

おっさん普通に原始的な性欲の発露として若い女を求めている

イギリスコロナ差別なんてないよ、日本原始的!」 な音楽家さん、垢消し逃亡したけど 赤旗武田砂鉄と仲良くコラム書いてて草

2020-04-26

詐欺捏造・偽作

台湾誌(1704年

ジョルジュ・サルマナザールはフランスまれ白人だったが、ウィリアムイネスという牧師の協力を得て「キリスト教改宗した台湾人」になりすました。「台湾人の先祖日本人である」「香草をまぶした生肉を食べている」などデタラメ風習を広め、独自の「台湾語」まで作りだした。当時のヨーロッパでは台湾ことなど全く知られていなかったので、サルマナザールは25年ものあい台湾専門家と見なされ、彼が執筆した『台湾誌』は知識人からも信頼されていた。しかし、ハレー彗星で知られるエドモンド・ハレーが、『台湾誌』に掲載された星図などから矛盾を見つけ出して突きつけたため、彼はついに自らの虚偽を告白した。

ベリンガー事件(1726年)

数学教授デリック図書館司書エックハルトは、横柄な態度のヨハン・ベリンガーに腹を立て、悪質ないたずらを仕掛けることにした。二人は石灰岩に細工をして、カエルミミズ化石彗星太陽の形をした化石、「ヤハウェ」という文字が刻まれ化石などを作り出し、ベリンガー化石採集していた山に埋めておいた。当時は化石が生まれる原因が分かっておらず、神秘的な力によって形成されると考えられていたので、いま見ると明らかにおかし化石でも、ベリンガーは本物だと信じこみ、図版を収録した書籍まで出版してしまった。話が大きくなって慌てた犯人の二人は偽造であることを明かしたが、ベリンガーはそれを中傷だと考えてまったく取り合わなかったという。

コック・レーンの幽霊(1762年)

コック・レーンにあるリチャード・パーソンズの家に、ウィリアムケントとファニーという夫妻が下宿していた。しばらくしてファニーは天然痘で亡くなったが、それ以来、パーソンズの家では何かを叩くような音や引っかくような音がたびたび聞こえるようになり、パーソンズは「ファニーの幽霊に取り憑かれた」と主張した。ファニーの幽霊は、自分ケントに毒殺されたことを訴えているのだとされた。幽霊のことはロンドン中の話題になり、見物客が連日のように集まってコック・レーンを歩けないほどだった。しか調査の結果、パーソンズ自分の娘を使って、木の板を叩いたり引っかいたりさせていたのだということが分かり、彼は共謀罪有罪となった。

トルコ人(1770年

ヴォルフガング・フォン・ケンペレンは「トルコ人」という名の人形を完成させた。それは完全な機械仕掛けチェスを指し、しかほとんどの人間より強いというものだった。「トルコ人」はヨーロッパ中を旅してチェスを指し、その中にはベンジャミン・フランクリンナポレオン・ボナパルトなどの名だたる人物がいた。多くの人間がその秘密を暴こうとしたが果たせなかった。ケンペレンの死後、「トルコ人」はヨハン・メルツェルのもとに渡りアメリカなどで大金を稼いだが、1854年火事によって焼失した。その後、最後の持ち主の息子が明らかにしたところでは、やはりチェス盤のあるキャビネットの中に人が入っていたのであった。

首飾り事件(1785年

宝石商シャルル・ベーマーは、自身が持つ高額な首飾りを王妃マリー・アントワネットに売りたいと思い、王妃の友人だと吹聴していたラ・モット伯爵夫人仲介を依頼した。伯爵夫人は、ルイ・ド・ロアン枢機卿を巧みに騙して首飾りの代理購入をさせ、王妃に渡すと言って受け取った首飾りをばらばらにして売りさばいてしまった。その後、事件が発覚して伯爵夫人逮捕された。かの有名なカリオストロ伯爵も巻き添えで逮捕され、のちに無罪となっている。また「王妃はラ・モット伯爵夫人同性愛関係にあった」「この事件王妃陰謀だった」といった事実無根の噂が流れ、マリー・アントワネットの評判は貶められた。

ヴォーティガンとロウィーナ(1796年

19歳のウィリアムヘンリー・アイアランドは、父親を喜ばせるためにシェイクスピア手紙文書を偽造するようになった。多くの専門家がそれを本物だと鑑定し、ジェイムズ・ボズウェルなどは「我らが詩人聖遺物を生きて見られたことに感謝する」と祝杯を上げたほどだった。ついにウィリアム戯曲の偽作まで行うようになったが、その戯曲「ヴォーティガンとロウィーナ」はあまりにも悲惨出来栄えだった。また、その頃にはエドモンド・マローンによる批判も広まっていた。ウィリアムは罪を自白したが、世間はそれをウィリアム父親が息子に言わせているものだと受け取った。当の父親も、無能な息子がそんなものを書けるわけがないと、死ぬまで贋作であることを信じなかった。

プリンセス・カラブー(1817年)

イギリスで異国の言葉を話す身元不明女性保護された。ある船乗りが「言葉が分かる」というので通訳となった。船乗りによれば、彼女インド洋島国王女ラブーであり、海賊に囚われていたが逃げ出してきたのだということだった。彼女地元の有力者たちのあいだで人気となり、またその肖像画新聞掲載されて広まった。しかし、その新聞を見た人から通報があり、彼女メアリー・ベイカーという家政婦で、架空言語を作り出して、カラブー王女のふりをしていただけだということが判明した。

ポヤイス国(1822年)

イギリス軍人グレガー・マクレガーは、中南米で実際に功績を上げたのち、イギリスに戻って「ポヤイス国」への移住者募集した。ポヤイス国は南米の美しい楽園で、土地は肥沃であり、砂金が採れると喧伝された。ポヤイス国の土地役職通貨などが高額で売りに出された。それを購入した二百七十人の移住者グループが船で現地へ向かったが、そこにポヤイス国など存在しなかった。荒れ地に放り出された移住者たちは次々に死んでいった。マクレガーフランス高飛びし、そこで同じ詐欺を働こうとして失敗した。さらベネズエラへと逃げて、そこで英雄的な軍人として死んだ。

ピトケアン島の独裁者1831年

アメリカ冒険家だったジョシュアヒルは、ハワイ移住しようとして失敗した後、タヒチ島からピトケアン島へと渡った。ピトケアン島は、イギリスからタヒチまで航海したのちに水兵たちが反乱を起こしたという「バウンティ号」の生き残りと、その子孫たちが暮らす絶海の孤島だった。ヒルは、自分イギリス政府から派遣された要人だと嘘をつき、独裁者として君臨した。逆らう者には容赦なく鞭を振るい、恐怖で島を支配した。それから6年後、通りすがりイギリス海軍の船に島民たちが助けを求めたことで、ついにヒルは島から追放された。

ティッチボーン事件1865年

イギリスの名門ティッチボーン家の長男ロジャーは、1854年南アメリカ沖で海難事故に遭って亡くなっていたが、その10年後にオーストラリア肉屋を営む男が「自分ロジャーである」と名乗り出た。翌年、ロジャーの母である未亡人と「ロジャー」はパリで面会した。華奢だったロジャーとは違い、「ロジャー」は体重100kgを超える粗野な男だったが、未亡人は彼こそがロジャーだと認めた。貴族を名乗りつつも労働者であった彼は、イギリス庶民からも大いに人気を集めた。しか未亡人が亡くなった後、裁判において彼は偽者であるとの裁決が下され、14年の懲役刑を課されることになった。

カーディフ巨人1869年

ジョージハル進化論を支持する無神論者だったが、聖書に登場する巨人実在について口論となり、それがきっかけで巨人化石捏造することを思いついた。石膏を巧みに加工し、毛穴まで彫り込んで、いかにも偶然発見たかのように装って大々的に発表した。専門家たちはすぐに偽物であることを見抜いたが、キリスト教原理主義者の一部は進化論への反証としてこれを支持し、また全米から多くの見物客がやってきた。フィニアス・テイラーバーナムが同様に巨人化石見世物にしはじめたことで、ハルバーナムを訴えるが、その裁判取材していた新聞記者がハルの雇った石工を突き止めて自白させたため、ハル観念して偽造を認めてしまった。

ケーペニックの大尉1906年

ドイツの靴職人ヴィルヘルム・フォークトは、古着屋で軍服軍刀などを購入し、「プロイセン陸軍大尉」に変装した。彼は大通りで立哨勤務をしていた近衛兵に声をかけ、十数名の兵士を集めさせると、ケーペニック市庁舎に踏み込んだ。フォークトは、市長秘書らを逮捕し、また市の予算から4000マルクほどを押収すると、兵士たちにこのまま市庁舎占拠するよう言いつけ、自分は悠々と駅に向かい新聞記者から取材に応じた後、列車に乗り込んで姿を消した。彼はすぐに逮捕されたが、ドイツ全土で人気者となり、時の皇帝によって特赦を受けた。

ピルトダウン人(1909年

イギリスピルトダウンでチャールズドーソンによって発見された化石は、脳は現代人のように大きいが、下顎は類人猿に似ている頭蓋骨だった。ドーソンはこれをアーサー・スミス・ウッドワードと共同で研究し、人類の最古の祖先として「ピルトダウン人」と名付けて発表した。当時は大英帝国繁栄期であり、人類発祥の地がイギリスであるという説は強く関心を持たれた。しか1949年フッ素年代測定により、ピルトダウン人の化石捏造されたものだと断定された。捏造犯人は未だに分かっておらず、『シャーロック・ホームズ』の作者であるアーサー・コナン・ドイル真犯人だという説まである

エチオピア皇帝事件1910年

後に作家となるヴァージニア・ウルフを含む6人の大学生たちは、外務次官の名義でイギリス艦隊司令長官に「エチオピア皇帝艦隊見学するので国賓として応対せよ」と電報を打ってから変装をして戦艦ドレッドノートが停泊するウェイマス港に向かった。ぞんざい変装だったにもかかわらず正体がバレることはなく、イギリス海軍から歓待を受けた。彼らはラテン語ギリシア語を交えたでたらめな言葉を話し、適当ものを指して「ブンガ!ブンガ!」と叫んだりした。ロンドンに帰った彼らは新聞社に手紙を送って種明かしをし、イギリス海軍の面目は丸潰れとなった。

コティングリー妖精事件1916年

コティングリー村に住む少女フランシスグリフィスとエルシー・ライトは、日頃から「森で妖精たちと遊んでいる」と話していた。ある日、二人が撮影してきた写真に小さな妖精が写っていたことに驚いた父親は、作家アーサー・コナン・ドイルに鑑定を依頼した。そしてドイルが「本物の妖精」とのお墨付きを与えて雑誌に発表したため、大騒動となった。50年後、老婆となったエルシーは、絵本から切り抜いた妖精を草むらにピンで止めて撮影したと告白した。しかし、フランシスもエルシーも「写真は偽物だが妖精を見たのは本当だ」と最後まで主張していた。

アルバニア王オットー1世1913年

ドイツ曲芸オットー・ヴィッテは、アルバニア公国独立の際に「スルタンの甥」のふりをしてアルバニアへ赴き、嘘がバレるまでの五日間だけ国王として即位した。ただし、そのような記録はアルバニアにもなく、当時からオットー証言は疑わしいものとされていたが、オットードイツ国内でよく知られており、新聞などでは人気を博していた。オットーが亡くなったとき、その訃報は「元アルバニア王オットー1世」に対するものだった。

アーン・マレー(1943年

オーストラリア現代詩誌『アングリーペンギンズ』に、25歳で亡くなったという青年アーン・マレーの詩が、彼の姉であるセルから送られてきた。『アングリーペンギンズ』誌はこれを大きく取り上げて天才と称賛した。しかし、これは保守派詩人であるジェームズマコリーハロルドスチュワートが、現代詩を貶めるためにつくったデタラメものだった。この事件によりオーストラリア現代詩壇は大きな損害を蒙ったが、1970年代に入るとアーン・マレーの作品シュルレアリスム詩として称賛されるようになり、以降の芸術家に大きな影響を与えるようになった。

タサダイ族(1971年

フィリピンミンダナオ島で、文明から孤立したまま原始的暮らしを続けてきたという「タサダイ族」が発見された。彼らの言語には「武器」「戦争」「敵」といった言葉がなかったため「愛の部族」として世界的な話題になった。彼らを保護するため、世界から多額の寄付が集まり居住区への立ち入りは禁止された。しかし15年後、保護地区に潜入したジャーナリストは、タサダイ族が家に住み、タバコを吸い、オートバイに乗っているのを目撃した。全ては当時のフィリピン環境大臣マヌエル・エリザルデJr.による募金目当てのでっちあげだったとされた。

ソーカル事件1994年

評論雑誌ソーシャルテキスト』は、「サイエンス・ウォーズ」と題したポストモダニズム批判への反論特集に、アランソーカルから寄せられた『境界侵犯すること 量子重力の変換解釈学に向けて』という論文掲載した。しかしそれは、ソーカルがのちに明かしたとおり、きちんと読めば明らかにおかしいと分かるような意味不明の疑似論文であり、ソーカルはそうしたでたらめをきちんと見抜けるかを試したのだった。それはポストモダン哲学者たちが科学用語濫用かつ誤用している状況に対する痛烈な批判だった。

2020-04-22

理系限界

新型コロナウイルスに対する唯一の対策が、

「家でじっとしてろ!」

って、そんなこと小学生でも分かるわ!

せっかくいい大学を出ているのに、それ以上の対策を立てられないだなんて。

世界中理系がこんなにアホだとは思わなかった。

2020年にもなって、こんな原始的なことでいいと思っている、その現状に失望した!

2020-04-20

anond:20200420180544

まりゴリラよりおじさんの方が原始的な生き物ってこと?

2020-04-11

anond:20200411092234

人より稼ぐことが悪とか原始的キリスト教みたいな考え方だなww

もちろん、平時所得基準補償制限をかけるというのは政策としては問題ないけど、それなら所得金額だけを基準にするべきで、水商売を名指しして対象から外すのは職業差別以外のなにものでもない。

増田水商売人間感情論で嫌うのは増田自由だが、国が感情論で動いたら駄目でしょ。

2020-04-09

anond:20200409140526

えっおかしくない?

なんで原始的構造であるウイルス

時間がたつと自滅するわけ?

もしそうだとしたら、一斉に世界中から消滅してないとおかしくない?

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