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はてなキーワード: コミカルとは

2023-05-31

米津玄師の声と顔が怖い

怖い人じゃないんだよね…?

キックバックMVコミカルなんだけど、歌の声と本人の顔が怖くて、やっぱり怖い人って思っちゃう

2023-05-28

[]5月27日

ご飯

朝:なし。昼:ピザ。夜:うどんたまご納豆ネギ、天かす。間食:ガム。

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみー。

○いづみ事件ファイルVol.1潮騒

携帯電話専用として発売されていたADVニンテンドースイッチ移植版。

原作携帯電話専用ゲームということもありかなりミニマム作品プレイ時間も30分程度。

編集仕事をしている木戸いづみが担当作家鏡月正宗のトンチキな命令鎌倉で起きた事故捜査をすることになる、捜査をしていくと事故ではなく殺人事件可能性が見えてくる、美女自称する明るさと当たって砕けろの信条武器木戸いづみは事件の謎を解けるのか。

シンプル事件現場の調査をして、関係者証言を集めて、推理して、犯人特定するオーソドックスADVの良さがあった。

推理というよりは証言矛盾から犯人特定するのだけれど、短いゲームの中ではありながらも、信用のおける証言とそうでない証言区分けする楽しさと、他の証言との矛盾を見出す面白味があった。

関係者から証言を集める会話の部分も、美女自称する主人公木戸いづみの少し滑稽なシーンがあったりしてコミカル楽しい

とはいえ流石に30分のプレイ時間の中に物語らしい物語を詰め込めてはいないので、一般的文芸ジャンルとして使われるミステリという用語よりはパズルクイズや謎解きの類いに分類した方が収まりがよさそうかもしれない

事件が起きて捜査するというテンプレートと、文章自分ボタンを押して捲るというシステム根本的に好きなので、僕はこれぐらいの規模の作品でも好き。

2023-05-20

長澤まさみってなんで常にCMで変にコミカル?な演技を強いられてるの

あいうのがオモシロイと思ってるおっさんなのかおばさんなのか知らんけどそういうのにつかまって、ずーっとやらされてるけど、これも芸能界の闇だろ。真面目な話。

2023-05-05

リリカル 

コミカル 

恋する 

とろける

み・ら・く・る・み!

2023-04-28

[][] ザ・スーパーマリオブラザーズムービー

良かったところ

そうでもなかったところ

2023-04-17

堀井さん・こういちさん・鳥山さんという三大偉人

この三大傑物が同じ作品をつくってしか成功させたという歴史的偉業よな

ストーリーじたいは大学童話専攻である堀井さんの人格がよくでている暖かい日本的人間味のある物語だし、

それにバロック的なこういち氏の名曲が重なり、

鳥山さんのコミカルモンスターキャラがすべてを調和させている。

かみげーだよこれもう。

2023-04-16

anond:20230416201102

すごい鼻声だー。歌っているのは誰ですか?ジャケットを見て堺正章井上順ムッシュかまやつしかからないのですが、vo.は誰なんです

最後バイク?通過音が謎ですね

サチオは何処行ったんですか。死にましたか

(先日、荒井由実の「ひこうき雲」を初めてマトモに聴いたんですが、普通に「死」という単語が出てくるのでびっくりしました

現代の曲ではなかなか無い様に思います)

でもまあ、趣のある曲ですね。昔の曲は良いですね

同じ昔でも個人的には細野晴臣辺りが好きですが。ちょっとコミカルシニカルなのが良いです。楽曲面白い

2023-04-13

anond:20230412235212

男に認められたいというより、外野からも支持されてるということにして箔をつけたいという気持ちがあるんじゃないか

それなら男女問わず嘘松が出てきそうなものだが、現代の男は女のふりをするのをあまり好まない。

男装の麗人創作世界では美化されるが、オカマは大して美化されず、むしろコミカル気持ちが悪いもの相場が決まっているからかもな。

2023-04-04

自己肯定感が低い人は面白くない

 私は人に対して最も重要素養に『面白さ』があると思っている。

  人を楽しませられるような会話をしろとは言っていない。

  興味深い知識を話せと言っているわけではない。

  コミカルに人を笑わせろと言っているわけでもない。

 面白くない人と聞くと、一般的にはどんな内容を思い浮かべるだろうか。

  天気、今日調子、昨日食べた夕飯。

 これらは確かに笑える話ではないが、挨拶意味合いは近い。また、会話の中盤ではなくスタートとして切るカードなら決して悪くない。

 

 ただコミュニケーションを取る意思を持てば、それで良い。

 面白くない人の筆頭は、コミュニケーションを取る気がない。

  今回、例として面白くない人を二種類、書いてみる。

  好奇心がない人と、プライドが高い人だ。

 

好奇心がない人間

 彼らは、自分から喋る会話と定型文での会話しかできない。

  自分自身が興味のある話題はついていけても、興味のない話題は誠意なく対応する。

  知識の幅が狭いので歳を重ねても子供と同じ視点の会話になる。

 なんでも批判をしてしまう人や、普通レベル学業ができるのになぜか頭が悪く見える人、長い話や長い文章が読めない人などがあたる。

 私は、上記のような人間はすべて一緒くたにしている。本質好奇心の有無だ。

 

 よく、女性が言う男性タイプに「面白い人」というのが挙げられるが、リアルでの経験を鑑みても好奇心がない奴はモテない。

  モテオタクが少ないのも当然だ。彼らは自分の好きなことにしか興味がないパターンが非常に多い。彼女がいるオタクは、だいたい趣味を何種類か持っているし、相手趣味を聞けば興味を示す。

 私が現実出会った、婚活中の典型的結婚できない女性は「自分他人は分けるもの自分趣味に口出してほしくないし、相手趣味にも口を出さない」と言っていた。

  互いに歩み寄らないコミュニケーションスタイル批判する訳では無いが、少なくとも彼女は「面白い人」ではないだろう。

  面白さを気にしないタイプの人となら結婚できると思うので、もし心当たりがある人はそういう人を探そう。

 

 また、定型文での会話しかできないというのは知的好奇心存在しないためである

  その物事に対してより詳しく深めたい感情がまあ存在しない。もしくは、自分の好きなことにしか知的好奇心がない。

 定型文での会話は面白い。リズム感があるためである

  いにしえのオタク文化では「やりますねぇ!」だの「時間停止モノの9割はヤラセ」だの「ぶっさwコミュ抜けるわw」だの。

  仕事ではメールの文頭に来る「いつもお世話になっております」や終業後の「飲み行こうぜ!」「行かねーよ」だの。

  この日記の冒頭で書いた「天気、今日調子、昨日食べた夕飯」だの。

 

 これらは脳みそを使わず喋ったり書いたりと非常に便利だ。

 コミュニケーションが取れている気持ちにもなれる。まあ、実際に取れているが。

  しかし、これらは決して会話ではないと思う。これらの会話では「面白い人」にはなれない。

 

自己肯定感が低い人間

 少し例を挙げてみる。

  自己肯定感が低いナルシストは「もっと褒めてよ、自分って素敵でしょ?」「見て、こんなに努力したの、凄くない?」

   と、他者から賞賛をもらうと同時に自分を好いている。努力はできる。

  自己肯定感が高いナルシストは「自分ってこんなものか、まあええか」「努力もしたし、結果も出た。やっぱ自分ってすげえ」

   と、他者から賞賛に興味はなく、自分を好いている。努力はできる。

 

 自己肯定感が低い人が面白くない理由は「褒めてもらえる相手しか好かない」ためである

  彼らは承認欲求が強い。そのため、承認してもらえる相手を好む。酷いレベルだと、自分肯定的な人だけと付き合う者もいる。

  彼らは意見されることを嫌う。自我防衛機制かい本能が、自分を守るために「否定してくる敵」を嫌うのである

 そんな彼らは、グループにいると不便なことが起きる。 

 

  共同作業が苦手である。例えば、サッカーバスケなどのスポーツ職場での仕事もそうだ。

   彼らは自分自分ミスに気づくと萎える。他人から言われても当然萎える。

   揺らいだ精神を戻すのに脳が必死なので、ミス修正に頭が回らない。人の話を聞かないタイプも多いが理由は分からない。

  冗談が通じにくい。自己肯定感が低いので笑い飛ばせる余裕がない。

   いろんなタイプがいる。冗談だと分かる人、分からない人。自分ではなく他人が言われている場合でも、共感好奇心が高い場合他人冗談に対しても不快感を覚えるようだ。

   冗談が通じないとしても、決してコミュニケーション能力と関係はない。なぜなら、自己肯定感冗談を受け入れる余裕につながっているから。(超個人的見解

  新しいことができない。これは好奇心の話にも通じる。

   失敗するのが怖いので新しいことをやりたがらない。

   これは新しい趣味を持つことができないという意味ではない。新作のゲームをやったり、新しい音楽を聞いたり、新しいスポーツもできる。

   ただ、成功か失敗が明確に表現される場は非常に苦手だ。対人ゲームスポーツ試合楽器演奏など集団技術を高め合うのが苦手。

 

 学生時代グループにいた、自己肯定感の低いやつは徐々に遊びに誘われなくなってしまった。

 そいつ好奇心自分の好きなことだけに特化していた。

 

 グループを集めたリーダー的な存在と、二人で話しているとき、彼が面白くないやつだと私は説明をしてしまった。

 当時、私はコミュニケーションを取る気がないやつが淘汰されただけ、とせせら笑っていたが。

 この日記を書くぐらいにはシコりが残っている。

2023-03-30

グリッドマン ユニバース』を観た。

シンエヴァあくま現実を主軸として虚構も悪くないよね、というスタンス作品だったと思う。対して本作は同じメタフィクションでも、現実を生きるアカネちゃんの姿も写しつつあくまフィクションをそのものを優しく、熱く肯定してくれる作品だった。落書きグリッドマンが新フォームになるのは意志の槍ガイウスみたいなだなって思った。

冒頭の前置きのシークエンスで、虚構世界にも日常はあり、グリッドマンと共に戦った後に帰る大切な場所なんだろうと思った。

怪獣出現と新世中学生との再開が割とすぐで、話が早い作品だと思った。ダイゼノンメンバーの出し方も良かった。

文化祭の準備の辺りから劇中劇についての話でメタフィクションとしての主題提示され始める。設定盛り過ぎじゃない?リアルじゃないよ、とか。六花は人間ドラマ大事にしたいけど周りからは反対されたり、内海アクション大事だろ、とかの話もまさに自己言及

結局台本は書き直されてアカネちゃんが消される話とかも、この作品自体への言及になっている。

ガウマが姫と再開したり、嬉しい要素ではあるけど、ん?と思うような展開に視聴者違和感を抱く頃、裕太もそれに気が付く。フィクションなんてキャラが多いほど良い。カオスで良いんだよ。だけどなにかヘン。

そこでアレクシスが現れてから物語が展開して加速的に面白くなった。シリアスさは演出しつつ、コミカルさも残すシュールさが良かった。BLEACH月島さんのアレを思い出してちょっと面白かった。おちゃらけて飄々としたキャラが立っているのは終始一貫していて良かった。

その後の裕太の混乱から怪獣出現、別次元キャラ消失するシークエンスアンチくんとグリッドマンのアノシラスが現れた時の安心感といったらね。その辺りのキャラちゃんと拾ってくれるのかと思った。

アカネちゃんに作られた世界キャラクターに過ぎない事実を受け入れられるのか、という蓬の言葉は、グリッドマンから続く虚構の是非の話だ。アノシラスの国家とかだってフィクションじゃん、でもそれは別に悪い事じゃないよね、というのはナラティブから離れたマジレスだな……と思った。この辺りからメタフィクションとしての主題がかなりはっきりと提示された気がする。グリッドマン実体を持たず、人間が云々という辺りも劇中の射程を超えたフィクションのものへの言及なんだろう。何度か観てもっと咀嚼したい。

グリッドマン自身宇宙になって云々、というくだりはほぼ理解できなかったし、まあ初見理解させる気もないんだろうと思った。とんでもない存在と化したグリッドマンと一体化すれば解決するけど、裕太の自我も失われてしまう、という点を押さえればまあヨシと思った。

妙に棒なバイクの兄ちゃんプール監視員の人?何故……?と思ったが、調べたら電光超人絡みのファンサービスらしい。

アクセスフラッシュ後の暗転から、オープニングの実写の人間の目の意味が明かされる。現実に帰ったアカネちゃんが、箱庭の中のキャラクターを友達として助けるというのが良かった。真っ当に生きていたんやな。

グリッドマンが裕太の日常を奪ってしまった事に謝罪するけれど、楽しかったよと肯定するのがとても良かった。

アレクシスドミネーションして敵を探す辺りからもゴチャゴチャしていて、あまり細かく理解させる気はないなと思った。ラスボス怪獣現実存在サムシングメタファーと受け取ったが、より具体的な事はまたじっくり考えたい。

なんやかんやでインパーフェクトユニオンが流れて色んな合体を見せる所で同窓会映画お祭り映画としては既に満点を叩き出していた。TV版ではちょっとユニオン使いすぎじゃね?と思っていたが、2時間映画で満を持して流れた日にはもうね。劇場に来て良かったと思わせてくれるには十分の迫力あるシーンだった。

アカネちゃん魔法少女シーンや巨女化する二代目

こちらがちょっと気恥ずかしかった。立花の太ももあんまりフィーチャーされないんだなと思っていたが、アカネちゃんデカパイ露骨だった。

トリガーらしいノリと勢いで大団円を迎えて、お祭り映画に終止しない良い映画だったなあ……と思った。

ラストは二人がくっついて百合オタクは不満だったかもしれないが、直前にダイゼノンを履修してヘテロの口になっていたので私は大満足だった。ダイゼノンテーマであった、過去清算した未来に進むという事もしっかり拾われている。

六花が劇で自分の伝えたかった人間ドラマが届いたかは分からないけど、楽しめてもらえたなら良かったと言う所もこの作品を優しく包み込んでくれた。

ガウマの姫の出会いと別れはカオス引き起こしアクシデントだったけれど、 彼らが交わした会話は紛れもなく本当にあったもので、だからこそ彼も過去をすっきりと清算して、新しく得た居場所で前に進めるんだと思った。

お祭り映画としてだけでも、こちらが欲しているものを存分に与えてくれた。怪獣優生思想の人らは出なかったが、あくまグリッドマンユニバースだし、彼らは過去に囚われた過去の人達なのでまあ……と思ったら二回目に観たら一瞬だけ文化祭を楽しむワンカットが挟まれてた。

そして何より、グリッドマンから続く虚構肯定ダイゼノンから未来を勝ち取るという主題について優しく、熱く、力強く語りかけてけれた作品だった。

2023-03-29

anond:20230329151953

グッズ展開ってなるほどね

ロードススレイヤーズLINEスタンプになってないけど、フォーチュンクエストはなってるから買ってたし

キャラクターコミカルでグッズ展開しやすかったって事か

2023-03-23

anond:20230323192103

うむ、筋トレはどうしても必要な人だけがやればよい

それよりも全男子エンジリックリンクRをやるべきだな

ブラウザゲーだが、同制作会社過去作ふるーつふるきゅーとと同じくブラウザ上での動作が非常に機敏でストレスがない

ストレスがないってことは何よりも重要なのだ

筋トレのようにストレス自分イジメ必要はないわけだ

そしてテイストコミカル底抜けに明るくゆるい

プレイヤーLvキャラLv上限とリンクしているので、詰まったら適宜強化しに戻ればよい

バトルを進めるのにシナリオを読まされることはなく、メインバトルを進めるとシナリオが純次解放されていくので好きなときに読めばいい

こういう設計はけっこう珍しいな

序盤で石を回収しつつ20連分くらいは適当ガチャを引いてしまっていいだろう

出てきた星1キャラの中からwikiのおすすめキャラに挙がっているものを編成に入れていくのが無難だな

もちろん好みで選んでもいいがアタッカーが4人前後になるように心がけた方がいいかもな

星1もレアリティを上げて行けて最後まで使える性能になっているので躊躇することはない

というかむしろ昇級ピースを集めるの盆栽ゲーと言ってもいいだろう

ガチャはかなり渋いが率2倍になるフェスガチャとき石を放出するのが安牌だな

では健闘を祈る

2023-03-18

[]3月18日

ご飯

朝:春雨スープクラッカーチーズ。昼:カロリーメイト玄米ブラン。夜:カップヌードル。(予定)

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみー。

○パラノマサイト FILE 23 本所不思議

○はじめに

まだ発売されて間もないのでネタバレを書くのも良くないと思いなるべく抑え目に感想を書きます。ただ、僕はネタバレ基準が人と大きく違うらしいので、その辺り違うなあと感じさせたら申し訳ないです。

スクエアエニックスから発売された「ホラーミステリー」のアドベンチャーゲーム

あの石山貴也さんがリッチADVをやるということで期待度をあげて、あらかじめ癸生川シリーズを永劫会まで予習してから遊び始めた。

癸生川シリーズ新本格ミステリ文脈に沿ったような文章の書き方で読者を騙す類のトリック探偵役によるサプライズじみたどんでん返し、そこに人間の底知れぬ悪意に対抗する探偵真摯な態度がまぶされた、探偵というキーワードを掘り下げたミステリへの理解度の高さが魅力的だったね。

今作は「ホラーミステリー」ということで、オカルト実在する前提で、蘇りの秘術という死者を蘇生させる術を巡って争うストーリーだ。

○躍動感のある立ち絵360度背景によるリッチな読感

立ち絵ポージングが躍動感のある動きを演出したものが多い上に、接近したり遠くから撮ったり、背中を向いてるものもあったりと、パターンの幅が広い。

そのおかげで、3Dモデリングによる演技にも負けないぐらい、立ち絵の演技が面白い

パターン数が膨大なわけではなく、若干無理のあるシーンもないではないが、この「そこでその立ち絵かよ」というツッコミも含めて立ち絵の演技が面白い

その立ち絵が立つ背景についても、360℃ぐるぐると回せれるシーンが多くあり、背景を探索する遊びもある。

墨田区舞台にして実在する風景ベースになっているからか没入感が強い。

(聖地巡礼にいつか行きたいな)

ホラージャンプケア表現とのマッチ絶妙で恐ろしかったが、中盤からはなくなっていくz

おそらくオカルトが恐ろしい夜と、人間が恐ろしい昼を分ける表現になっていたのだと思った。

立ち絵の演技の面白さと、背景絵のリアリティある雰囲気という、ADV基本的構成要素だけでもパラノマサイトらしさを感じさせられた。

○フェアな特殊設定ミステリ

次にストーリーについてだが公式的には「ホラーミステリー」を自称をしているが、僕としては所謂特殊設定ミステリ」だと感じた。

特殊設定ミステリ」とは、現実には存在しない特殊な設定(超能力魔法オカルトなど)が実在する世界でありながら、作中に提示される謎が読者がフェアに推理可能な類のミステリ

現実世界物理現象(氷が溶けると水になる、針と糸は細いなど)と違い、魔法超能力現実存在せずその世界に生きていない読者が推理することは困難におもえるが、作者の工夫でそれをアンフェアに感じさせないのが特殊設定ミステリ醍醐味だ。

今作でも蘇りの秘術を巡って本所不思議呪い再現したオカルトじみた力がぶつかり合う。

しかし、きちんと読者のその力のルール提示されるため、それを前提としてフェアに推理可能な謎が提示される。

このフェア/アンフェア非常に重要特殊設定ミステリではここをアンフェアだと感じてしまうと一気に熱が冷めてしまうのだが、そこは癸生川シリーズの頃から本格ミステリに造詣が深い石山さんらしさだろうか、バッチリ決まっていた。

勿論何を持ってフェアとするかアンフェアとするかはかなり個人裁量にもよるのだけれど、あくまで解くべきものとして提示される謎に関しては十分フェアに設定を開示しておりきちんとこの綱渡り成功させている。

(なお、この「特殊設定ミステリ」という呼称定義自体に思うところが無数にあるのだが、本題から大きくズレる上に、昨今では書評解説でもかなり浸透してしまったワードなので、最初は渋々だったのに僕も最近普通に使ってしまっている、悲しいね)

○軽快な掛け合いの楽しさ

ジャンプケア表現オカルト実在する世界ということでファーストインプレッションは暗いゲームだった。

事実最初の方はかなり陰鬱とした雰囲気が続く。

ところが物語が進んでいくと、三組のバディが主役になっていく。

艶のあるマダムな志岐間春恵と快活な探偵櫂利飛太の組。

陥落ある中年ベテラン刑事津詰徹生と妙な距離感面白い若手刑事の襟尾純の組。

江戸っ子チャキチャキ女子高生の逆崎約子とオカルトに詳しい転校生の黒鈴ミヲの組。

このコンビたちの掛け合いがとてもとてもコミカルで笑えるものになっていた。

地の文ほとんどない会話劇な構成からかと最初は思っていたのだけど、徐々に大胆にふざけはじめる。

人が死んでるんだからもっと真面目にしろよと思っていたのは最初のうちだけで、中盤はこの掛け合いの楽しさのどっぷりハマっており、まあなんとかなるか感すら強かった。

中でも以下の三人はとても印象深いキャラだった。

○黒鈴ミヲさんが格好いい

オカルトに詳しい女子高生のミヲは、今作屈指の「強キャラ」感が魅力的。

少しぽっちゃり気味でほわっとしたお顔なデザインだが、オカルトに立ち向かうときのキリっとした表情が格好良い。

もちろんその見た目だけでなく、オカルトに向き合う姿勢、助けられる人を助けようとする心構えなど、精神もまた格好いい。

格好いい場面だけでなく、お寿司にデレデレになるところや、労働環境改善を訴えるシーンなどコメディパートもできる万能っぷり。

自身名前の「ヲ」の部分を、くっつきのをと呼ぶところのフェチ感といい、本当に見所がたくさんある。

それだけに彼女が敵わないならもう無理でしょという絶望感の演出シーンも逆に映えるという、最後の方は何しても魅力的に写っていた。

○津詰徹生ちゃん可愛い

格好いいキャラがミヲなら、可愛いはこの人、中年男性ベテラン刑事津詰。

オカルトについても一家言があり、警察組織力を持ちつつ、今回の特殊事件にきちんと対応すう有能な刑事

奥さん離婚独身ながら、娘のことを今も思っている優しい一面もある。

というファーストインプレッションはどこへやら、可愛い萌え萌えシーンが盛りだくさん。

最初の内は襟尾純に乗せられて仕方なくコメディパートがはじまることが多かったのだが、気付くと完全に今作屈指の可愛いキャラになっていた。

甘味が大好きで00年代前半美少女ゲーム並みの食べ物にまつわる、あざといシーンもあったりして、完全に狙っている。

可愛いだけでなく可哀想立ち位置でもあるのだけど、そんな可哀想な一面が出る場面ですら、なんか萌えキャラみたいに変な口癖でスッとボケたりするので、最早最早。

○櫂利飛太の探偵

ネタバレを気をつけてると言いつつ、一文だけ彼のセリフ引用させてもらう。

「人の心に寄り添うのが探偵からね。」

ああ、癸生川シリーズを遊んでいてよかった、予習しておいてよかったと心の底から満足した瞬間だった。

そうなんだよね、犯人を捕まえるでもなく、事件解決するでもなく、人の心に寄り添うのが探偵……

この一文は世界観やキャラクタの繋がりがなくても、癸生川シリーズを書いた人間が書いた新しい探偵なんだと理解できて良いシーンだった。

(この探偵自体は例えば夢水清志郎とか幾つか思いつくんだけど、そういうことじゃなくてね、面倒くさいミステリオタク自分バイバイ)

マルチサイト楽しいが合流するシーンの多さは少しもどかしい

そんな特徴的な三組の視点多角的事件を追う。

所謂マルチサイトシステムで、ある程度決められた順序ながら、交互に行き来しながら物語を進めていく。

ADVなら街や428やEVE、癸生川シリーズでも対交錯事件永劫会事件で取り扱われたお馴染みのシステムだ。

Aというキャラ物語を進めるために、それをなにも知らないBをプレイヤー誘導するところが醍醐味だと思っている。

とても楽しいシステムであることに異論はなく、今作でもそれが楽しいシーンは幾つもあるのだけど、少し気になったのが、合流して意見を交換するシーンがちょっと多すぎた。

マルチサイトの魅力はそれぞれの視点情報差異を読者であるプレイヤーのみが俯瞰することで生まれる妙を楽しむことにあると思っている。

(過去の名作でいうと街の花火のシーンとか、EVEパソコンコンソール越しに二人の捜査が重なるところとかね)

もちろんそれが全てではなく今作のマルチサイトが失敗しているわけではないのだけれど、割とことあるごとに三組の意見交換会のようなシーンが挟まり知っている情報が均等化する。

これが悪いことではないんだけど、情報がチグハグからこそのすれ違いや勘違いマルチサイトの見どころだと思っていたので、すぐ合流するし、回数が多いのがもどかしかった。

結果そこにまつわる仕掛けを作らなかったからこそ、サクサク話を進めるためにそうしたのだろうけど、ちょっと流石にやりすぎだったかなあと。

最初の方に一回、最後の方に一回とかならとても良かったと思うんだけど、ちょっと回数の多さが気になった。

システムを利用した仕掛けが面白い

設定画面などの物語の外にあるゲーム的なシステム部分を利用した仕掛けがいくつかある。

前例がないわけではないので、目新しいというよりは、オカルトに対抗するためにゲームシステムで工夫することで、オカルトもまたルールに沿っているということがわかる点が面白かった。

特殊設定ミステリについて感想を書いたところで今作がフェアであるとしたのは、こういったオカルトルールゲームシステムでも制御できることで、ルールを身をもって体感たからかも知れない。

こういう体験によって実感を持って物語に入り込めるのは、小説ではないゲームの魅力だと思うので好きなところでした。

○はじまりにおわりがあると思い込んで僕がミスをした

ここからゲーム本編の感想というよりは自分ミスの話。

ゲームシステムを利用した演出マルチサイトにより俯瞰するプレイヤー目線、これは「はじまりにおわりがあるパターンだ!」と思っていた。

そしてゲーム内の謎解きで、まさにそれを示唆するセリフ

はいはい、わかりましたよ、セーブデータを消して最初名前入力でアイツの名前を入れることで、プレイヤーこそがアイツ自身だったということを開幕早々に思い出しこの悲劇を覆す展開でしょ! と思い込んだ。

念のためニンテンドースイッチオンラインセーブデータバックアップクラウドに保存してからセーブデータを消して、最初からにした。

しかし、アイツの名前入力しても一向に変わらない……

違ったのかあと思いセーブデータクラウドからダウンロードしようとしたときに気づく。

オンラインバックアップ自動モードになってるから、さっき消したセーブデータで上書きするじゃん、と。

結果、このゲーム二週してます

(念のため書くけどこれは僕がミスっただけでパラノマサイトは何も悪くないからね)

○さいごに

10時間ほどのプレイの間にギッシリたっぷり魅力が詰まった作品だった。

ボリューム的には過不足はなく、きちんときれいにまとまっているが、これだけ面白いと良い意味で物足りない。

シリーズ展開が出来そうな余白があるので、次回作を強く期待したい。

その際には、ミヲさんの過酷修行や津詰さんの甘味もぐもぐを描くサイドストリーなんかもいただけると助かります

癸生川シリーズを永劫会まで遊んでから今作に挑むというハードルの上げ方をしてもなお楽しめたので、次はスクールガールストライカーズも遊んでみようと思う。

2023-03-16

最近読んで面白かった・つまらなかった漫画

初恋ゾンビ

ウィッチクラフトワークス

書きすぎて2作品しかはいらなかったよ。

面白かった

初恋ゾンビ

https://www.shogakukan.co.jp/books/09126440

https://seiga.nicovideo.jp/watch/mg165284

少年アビスが思いのほか完結しないのでこっち読んじゃった。

江火野、江火野ですよね…。

このっ露骨なっ海老で鯛を釣るような餌っ!!

人間っ!わかっていてもっ!釣られクマー

がたいがよくてデカパイ高身長黒髪ロングストレート幼馴染という明らかに誘引剤かつ負けヒロインにどっぷり引き込まれ、連載当初それがあまりにも(勝手に)露骨に感じたので読むものかと序盤で本を置いておりました。

このたび完結まで読みまして、面白かったです。

改めての江火野さんですが、必要キャラだったかな、と。

特に序盤は主人公恋愛があまり動かず、ヒロイン指宿くんは正体を隠して敵対初恋ゾンビストーリーの動き出しも遅い感じで、江火野というどストレートな魅力がなければ序盤をいい感じに引っ張れなかったかなと思いました。

そんな江火野のすごいと思ったところ。それは彼女が体にコンプレックスが(たぶん)一切、ほとんど?ない・描かれてなかったところ。

彼女高身長で悩むことも大きな胸に悩むこともない。たとえ服や水着が小さかろうが胸で隙間に詰まろうが体を嫌ったり極度に恥ずかしがったりしないんですよね。服が破けて見えたり胸が他人に当たったりすることは常識として恥ずかしがって嫌がるけれど、コンプレックスとしてではない。(胸が当たっても人を支えるとかの付随だと恥ずかしがらない)

恋敵はいろいろ正反対指宿くんになるわけだけど体を比較しないし、胸で勝負しかけたりもしないのはすごかった。(プランは練ってたけど)

ただただ彼女は背が高くて胸が大きいキャラクターだった。でもそんなあまり体に言及しないキャラは他にもいるのだけれど、初恋ゾンビメタ的に読者に江火野の性的魅力を江火野ゾンビ含めてガンガン押し出してくるわけですよ。21話なんか白いシャツに光が当たってシャツは胸で膨らんで真下に落ちる寸胴系のシルエットだけど胸の影で形がはっきりわかるのがもうね、やりすぎ!≧≦おいおいおいマジかよご褒美すぎるだろという気持ちとスケベ要員じゃないまともな恋愛キャラをこんなに影で、キャラが知らないところでエチエチできる作者の脳はどうなっているんだ!?とあきれかえりました。

やすごい作者だよ。知ってたけれど。どういう意図で作っていたのかこれは知りたい。

そんなわけでレースはおそらく負けヒロインである江火野をやや応援してましたが、やっぱり負けましたね…。

プレゼント手袋をしてくれない時点で怪しんでいたとはいえ、決定的な瞬間まで自分はもしかしたらありえるんじゃないかと期待はしていました。

初恋特別だとしてもそれはそれとして初恋に決着つけつつ今の恋を取るルート全然アリだよねと思っていたので。そっかーダメだったかー。と。大きな失点もなかったので粛々と受け入れております


ラブコメものひとつパターンはいかに主人公恋愛を進めず恋愛エッセンスをお出しするか。のようなものがあるのかなと思います。当然僕ヤバのようにゆっくりと着実に進んでいくラヴも非常によろしいものではあるのですが。

今作は初恋(失恋)ゾンビの実害を回避する名目他人の恋を推し進めるというパターン主人公ではない恋を進行させつつ、そばには常に主人公ラブなイヴを配置している。

ほぼ擬似人格自分じゃない恋愛を進行する神のみぞ知るセカイのようなやつにお供のエルシィもっとラムちゃんToLOVEるなどの恋愛要素が高い押しかヒロインとして、一方的に好かれる心地よさも用意してある。

サブキャラの個々の恋愛ストーリーも良くできていて非常に楽しめた。

とはいえ周囲の障害を排する目的である以上、くっつける対象は身近な友人やクラスメイトになってしまって話が進むとサブキャラカップルが増えてごちゃってくるしデザイン空間は狭まるしで息苦しさもすこし。

この巻数でまとめるならちょうど良い感じだったけれど、もっと主人公積極的だったり指宿くんが初恋ゾンビ知識を持ちすぎず調査のために他所恋愛を観察したりすると2年目ルートもあったのかなと。でも「初めて」がキーならクリスマス誕生日を繰り返すのもなぁ。単純にもっと見たくなる魅力的なシナリオからでしたと。


ラブコメなら主人公ロウの恋の結末はそれとして読者としてはこのキャラの恋が成就してほしいってのはあると思う。そして他のキャラも不幸にはなってほしくない。

初恋ゾンビはその点イヴというキャラを通して非常に悩ましい関係であった。

他人に見えないイヴエンドなら世俗から離れて孤独に過ごすことになり、江火野エンドならイヴは視界で眠り続け、指宿くんエンドなら初恋は叶って、しか指宿くんとも仲良くなったイヴ消滅

妄想(とずっと言うには序盤から知覚外の情報を得すぎだが)の存在ながらイヴキャラクターもヒロイン候補と言っていいぐらいに仕上がっていたために彼女存在にみんなが悩み、読者の自分も最適解がずっと見出せないでいた。

人格があるとはいえ人じゃなく初恋成就を願う初恋ゾンビだという点は途中から見落としちゃっていたぐらいであるし、ラストの展開にもいい意味で裏切られたものである。なるほど。


総括として、この漫画主人公ロウ自分初恋と向き合うまでの物語だった。翻って、通常のラブコメのようにタロウと真ヒロインとの恋愛が主眼ではなかったと感じた。指宿くんとの典型的イベントはあるけれど、終始男の指宿くんが実は女じゃないのかという疑いベースドギマギが多くて、成長後の二人の恋愛はあまりなくて初恋が焦点だったかな、と。もし普通恋愛モノなら自分場合主人公キャラを好きにならないと気分がノれないのだけれど、この物語初恋のせいでそこそこひねくれた性格になったタロウが徐々に戻ってく話で、そのタロウはあまり好みではない。だけど初恋を見つめるからがっつりとはタロウ恋愛はせずだったので、好きじゃない主人公イチャイチャラブコメしてるわけでもなくて。自分恋愛モノの読書経験では中々異色の、主人公をそんなに好きにならないまま完結まで読みきった不思議バランス作品だった。全体ではストーリーリブンで読めた名作だと思います

まらなかった

ウィッチクラフトワークス

https://pocket.shonenmagazine.com/episode/3269754496884229720

がたいがよくてデカパイ高身長黒髪ロングストレート幼馴染というキャラに惹かれて(ん?)連載当初に少し読んでいました。なんか読みにくいなと序盤で投げてましたが、完結したし画力キャラは魅力的だったので今回読みきった。

んー…一言で言えば、大いなる茶番…。

魔女が秩序と混沌派閥に分かれてヒロイン(誤植ではない)の多華宮くんを奪い合うお話なんだけど…

から書けばいいのかまとまらない。

多華宮が秘めている力はヤヴァイものらしい。しか世界全体はぽややんとしているんだよ。

敵の混沌側、塔の魔女たちは混沌勝手に言ったけど利己的で研究のためには他者を厭わないという方向の人たちなので、キャラ自体コミカル寄りなんだわ。

そんな人たちが襲ってきてはヒーローの火々里さんが一蹴するって話が基本構成

敵味方で分かれてるはずの派閥は作中ではひたすら馴れ合ってて、封印解除の時間経過を待つクロノワールはともかく同級生の初期敵のケモミミ(KMM)団はサブキャラとして居つく。KMM団の師匠メデューサも顔見せ一戦少ししたらシリアスは終わり一時の共闘関係を結んでKMM団の母親ポジになってご近所づきあい。作中、規模とシリアスで言えば一番頑張ってる爆弾魔のウィークエンドも負けたら学園の"いい先生"にあっさり落ち着く。秩序の工房側のアルシナ言わずもがなで、ほぼ全員理事長関係者でちっさく回してるだけ。

ラスボスの火陽すら目的達成の手段は多華宮くんとの結婚式と緊張感の欠片もない。ラストラスト、後処理のフルカネルリの采配に暗い予想をした読者がはたしてどれくらいいただろうか…。

世界保護システム一般人危害は及ばないのだが、もっと上位のメタ的な意味で「この漫画は人が死なない」。キャラがほぼ減らない漫画なのだ(星組やウィークエンドの部下にすら後でほんのちょっと出番をもらえるし)。

こんな作品で表面上シリアスやられても茶番しかならない。一番シリアスで怖いのが名前もないモブの火陽の娘達ってどういうことよ。

これは想像になるけど、作者がキャラ愛着ありすぎるから切り捨てできないんじゃないのかと思う。この作者はめちゃくちゃ設定を凝る人で、カバー裏解説があるけど読みきれないほど世界キャラに設定がある。自分は途中から裏表紙を見ることをやめた。

ひとりひとり凝りに凝ったキャラから使い捨てができないのかなと。そのせいで

襲そう

負ける

居つく

というサイクルが出来上がってぬるま湯が完成するのである

モミミが好きだからたんぽぽちゃんは残したいとしてもKMM団のほかメンバーはばっさり切っちまえばよかったのよ。結局たんぽぽちゃんだけ多華宮家に居つくし。まあメデューサキャラがいいからKMM団家族の話も悪いわけじゃないけどさー…。

結局、捨てられずもてあましにもてあまして最後最後に今まで全然活かせなかった虎徹に超雑に出番作ってさ、あれにはマジあったまキたかんな!あんな設定なら出番無しのほうが良かった…そっとしておいてくれ…。

あとケモミミ好きだからこうしたってところで言うとたんぽぽちゃんの出番が無かったかメデューサの使い魔?をケモミミにしたってのもすごくテンション落ちた…。


バトル方面もなんというか、戦略はあるけど戦術がないって印象で、だいたいバーンとやってドーンと終わるみたいなのが多いかなぁ。全員(というか作者が)、よく計画を練って行動しているように感じるものの、終端のやりとりが火々里さんのバーンや巨大人形のドーンで片がつくので…。いえね、絵としては非常に映えるものになってるし月刊誌でこまごまと攻防なんてやってられないとは思うのだけれど。アンバランスさ?空回り?結局茶番のような流れで気分が盛り上がらない。絵はいいんですよ絵は。ただ火々里さんの細かくある炎のレベル表現まで追いきる気分にはならないだけで…。そしてバトルの魅力がないってつまり魔法の魅力がないってことになって…この魔法好き!とかなかったなって…。摩訶ロンのキャラ好きは魔法好きとは違うし。


漫画世界がぬっるい茶番日常コメディでもわたくし全然よろしくてよ。普段ならね。

ただこの漫画、守るという名目で火々里さんが多華宮くんをプライベートガン無視の超絶監視体制を敷いてるんですよね。作中の他キャラや読者の自分ドン引きするぐらい。マジヤッベなそれも多華宮くんの、のほほんキャラでほぼ公認されてるわけですが…。いや引くわ~。

火々里さんの言い分はわかるんです。多華宮くんの日常を守りたい。大いに結構

しかしねぇ、君…この漫画世界茶番であるのだから…。(自分人生を生きてという幼少の多華宮くんの願いをやや無視しつつ)そんなにプライバシー侵害してびったり張り付かなくても悲惨なことにはならないんだよ…。

日常コメディで非常に過剰な警護・侵害をするならフルメタルパニックみたいにガチシリアスがあって影で実際にシリアスを防いでいてそれでもラスト付近ではコメディ凌駕するガチシリアスで守りたかった日常が一度破壊されてほしい…。

もしあらすじだけを読むと一見それは達成してるように見えるけどそれまでの積み重ねでこっちは茶番としてみてるし実際茶番だし本筋の根っこの根っこはちゃんまともな話をしてても描写が、キャラの動きが、セリフが、コメディなんよ。

そんな世界で一人、無駄ビリビリ気を張っている火々里さんがすごくノイズ無駄に一人シリアス気取って無駄プライバシー侵害して無駄学内外で多華宮くんに実害出てて…。正直、好きになれんかった。

換言すれば、火々里さんがここまでクールを通り越してド重い陰湿キャラじゃなかったら、こんなド軽い漫画本編の世界でも普通面白いのです。使命感込みで監視するんじゃなくてちょっと愛が重いクールおねショタ風味なキャラなら火々里さんも漫画もまるっとまるごと好きと言えるんですよ。逆に本編がドシリアスならこのキャラでも作品ごと好きになってたでしょう。

緻密な重めの世界設定と火々里さんが紐づいていて、その他全部はライトでポップな作風と他キャラがいる。致命的に両者がミスマッチ

愛が重いだけのヤンデレ気質もあるから最終回後も行動は変わらないだけろうけど、それでももう少しマイルドにしていただけると助かった。

キャラクターとしては唯一無二で好きな人はめちゃくちゃ好きになれるキャラだと思うが、自分には我妻由乃とかみたいな成功したヤンデレにはならなかったというお話です。


漫画にとって重要主人公の火々里さんが肌に合わず結果つまらない判定ですが、日常コメディキャラクターは好きなんですよ。

ちゃんやりのん先輩はすごく好きだし理事長メデューサ、アルシナ小町母さんたち歳増組みも好きで、決して悪い漫画ではないのです。ただただ封印された力をめぐるメインストリー絡みが合わなかっただけで…。

本編連載を終え、今は番外編のEXTRAが連載してるようです。重い話は終わり多分こっちはコメディ全振りで面白かった成分だけで構成されていてきっと気に入る内容になると思います。サブキャラの出番増えるだろうし。

本編自体日常コメディ割合かなり多いし、書いた悪い部分も刺さらない人の方が9割だろうから絵が好きな人にはおすすめしておくよ。もし合わなかったら…お家断絶グッバイフォーエバー。

2023-03-15

ここ一年間でプレイしたオープンワールドゲーム評価

前回:PS5を買ってからプレイしたオープンワールドゲームの評価

40点:Dying Light 2

序盤で脱落した。

パルクールを売りにしたゾンビゲー。しかゲームをする以前の問題で、小一時間プレイで激しく3D酔いする。

一人称視点で動きがもっさりしていて画面がよく揺れる、というあたりが要因なのだろうが、とてもプレイしていられない。

人為的3D酔いを誘発するために開発されたゲームだと言われたら信じる。

ただ序盤の時点で「酔いを我慢してでも続きをやりたい」とは思えなかったのも事実である

50点:Grand Theft Auto V

序盤で脱落した。

GTAは「オープンワールド」という形式を普及させた偉大なゲームシリーズだが、やはり現在では時代遅れになっている部分が多くある。

たとえば敵の拠点に潜入するクエストがあるとしたら、潜入ルートは決まっているし、途中で敵に見つかるのも決まっている。

見つかったあとの逃げ道も決まっていて、途中の壁を乗り越えて逃走したりはできないようになっている。

まり一つ一つのクエストが「ミニゲームなのだ

GTAにおけるオープンワールドとは「ミニゲームプレイする順番を選択できる」というだけにすぎない。

それではオープンワールドである意味がない。

50点:SAINTS ROW

序盤で脱落した。

GTAフォロワーであるセインツロウシリーズリブート作品問題点もGTAと同じ。

60点:ELDEN RING

中盤で止まっている。

こちら感想を書いた。

70点:ポケットモンスター バイオレット

ポケモンの発展の方向性としてはぜんぜんこれで良い。

起伏に富んだフィールド自由な移動。かわいらしい野生のポケモンたち。

新しいポケモンを求めて寄り道してしまうような探索の楽しさがある。

が、いかんせんマシンパワーが足りなさすぎる。

理想的にはポケモンの生態シムみたいなところまでやってほしいわけだが。

あとエリア間の移動を禁止するために高い山で区切ったりするのは論外。

作り手の都合だけでオープンワールド自由度を破壊する最悪のやり方だ。

75点:ゴッサムナイツ

どこが優れているというわけではないが、オープンワールドに求める必要最低限を確保している。

広大な街を飛び回って頭上からマフィアたちを急襲。敵を倒したらさっと飛び上がって次の現場へ。

こういうのでいいんだよ、こういうので。

ただメインクエストで「ステージ」のなかに入ると一気に作りがリニアになるのは難点。

せっかく操作キャラが4人いるのに同時に出撃できないというのも残念だった。

あくまで「最低限」であってリッチオープンワールド体験ができるわけではない。

オープンワールドゲーム内に昼夜があってもだらだらとプレイしがちなところがあるので、

「準備の昼パート」と「実戦の夜パート」を分けてサイクルを設けたのは効果的だったと思う。FF15を思い出した。

75点:Ghostwire: Tokyo

無人渋谷舞台にした退魔アクション

超大作というわけではないが、限られたリソースをやりくりして上手く作ったという感じ。

スパイダーマンのように高速で飛び回るようなことはできないが、

高低差のあるビル街を活かしたゲームプレイが楽しめるようになっている。

オープンワールドは負荷対策コスト削減のために「人がいない世界」を舞台にしがちなのだが(撲滅すべき悪習だ)、

そこでコミカルな「幽霊」を出したり、口の悪い「相棒」を用意したりと、賑やかになるよう工夫しているのも良い。

80点:FORSPOKEN

FF15スタッフ製作したアクション寄りのファンタジーRPG

売りである魔法パルクール」という移動システムは本当に素晴らしい。それを活かした戦闘も非常に楽しかった。

また、こちらの作品でも口の悪い「相棒」が効果的に機能していた(まあFF15複数人パーティのほうが楽しかったが…)。

基礎はよくできているのだから、あとはその上に優れたシナリオを構築するだけだ…と思ったら、

それ以外ではひたすら従来のゲーム作りを踏襲している感じなのが残念だった。

まずメインシナリオは極めて単線であるボスを倒す順番すら決まっている。

そして、そのボスを倒すごとに強制的に状況が悪化するので、物語を進めていくモチベーションがひたすら下がっていくのである

そんなところまでFF15踏襲しなくていいんだよ。もっと他の美点を踏襲しろ

Forspokenもまた「人がいない世界なのだが、

フィールド上に本当に人がいないので魅力的なサブクエスト存在せず、シナリオが横に広がっていかない。

入手できるアイテムが汎用の強化アイテムばかりなのもフィールド探索のつまらなさに拍車をかけている。

ハクスラ的な装備のランダム生成とオープンワールドとの相性の良さを再確認した。

あとエリアを高い山で区切るのやめろって言っただろ。

いや、無限文句が出てくるんだが、それは悪いところが明確だからで、それさえ直せば傑作になるとわかっているからだ。

FF15とForspokenは、どちらも魅力的な長所と致命的な短所とが明確な「傑作になりそこねた作品」だった。

次回作こそは…次回作こそは真の傑作を…国産オープンワールドゲームを…頼んだぞ…。

85点:ホグワーツレガシー

同時期に発売されたことで何かと比較されたForspokenと比べるとアドベンチャー寄りのつくりである

とにかくアートワークが素晴らしい。ファン想像するホグワーツをそのまま再現たかのようだ。

だが…この作品は「ホグワーツでの学校生活」を再現してはいない。

ホグワーツ再現したテーマパークでひたすらミニゲームをさせられる」と表現するのが正しいだろう。

「広大なフィールド自由に行動する」オープンワールドと、「限定された空間で正解パターンをなぞる」ミニゲームの相性は悪い。

フィールドミニゲームで埋めるよりも、もっとシナリオコストをかけるべきだった。

ただまあ、それは「完璧に近いからこそ欠けた部分が際立つ」たぐいの愚痴ではある。

ホグワーツレガシー最高峰オープンワールドゲームであることは間違いない。

2023-03-07

プロレスラーの誰々が強い」←変な表現だよな

チェスの何とかさんが強い、サッカーホニャララくんが強い、彼は短距離走が、強い。

〜が強いって表現は、それが記録であっても誰かと競わないと成り立たない表現だと思うんだよな。

サーカス空中ブランコしたらすごいけど、別に強くないもんな。

バレリーナもなんか綺麗だけど強くはないだろ。喧嘩したら強そうだけどそういう話じゃなくてな。

プロレスって見てたら息を合わせる瞬間が結構ハッキリわかるし、どんな攻撃でも覚悟させる時間を取る。

それ自体悪くはないが、これは競ってないだろ。

プロレスラーはすごい!」「プロレスラーはかっこいい」

それはそうなんだろうけど、あれは数人で不規則にある程度はアドリブで痛そうに踊ってるだけで、強いってのは物凄く違和感あるわ。

人間讃歌は苦難を乗り越える時に輝くし、手っ取り早く見せるなら苦痛を与えて耐えるのが良い。

そういう意味では崇高であったりコミカルだったりと質の良いエンタメとは言えるだろうとは思う。

でも強くはないよね。たまたま強い人はいても。

2023-02-25

アニメーター本業としている人の美少女イラストが好き

線やエフェクトシンプルながらも、感情表現が豊かで絵全体に動きがあるのもいい。

漫画家本業の人も似たような傾向があると思う。


一方で、専業イラストレーター美少女イラストは対極をなしているように感じる。

眼球や細かい服飾や背景やエフェクトがやたらと込み入っているけれども、構図やポーズが単純で(ひどいものだと人体デッサンが崩れてる)表情も動きも死んでいることが多い。

例えるなら、モデルコスプレイヤーが全力メイクかつ死んだ表情で静止画を撮って、フォトショップで盛りまくったような感じだ。

それなら、美少女イラストではなくてグラビアアイドル画像を見たほうがましだ。

昨今はAIで描かれた美少女イラストを目にすることが多くなったが、そこでも専業イラストレーターのような絵ばかりで、動きや感情に乏しくて鑑賞に堪えうるものではない。

AIで描かれたグラビアアイドル風の絵でも同じことが言える。

AIでは、コミカル感情表現豊かで今にも動き出しそうな美少女を描くのはまだ難しいのだろう。

2023-01-22

ピッコマで連載中の「どろろ Re:Verse」辛口感想

最近2019年版のどろろにハマった。Amazonプライムにて面白そうだと思い視聴した結果、見事深みにハマってしまった。

特に百鬼丸性格や見た目などが好みどストライクだったので、それだけでアニメを一気見してしまうほどだった。

その後、原作電子で購入し全て読み、流石は手塚作品だと大いに感銘を受けた。

こちらの百鬼丸どろろも素晴らしい。

百鬼丸キャラアニメの方では大幅に変えられていたけど、原作の気の良いお兄ちゃんと言った感じのキャラも捨てがたい。

当時の事情ゆえ、打ち切り的な中途半端な終わり方をしてしまったのは名残惜しいけれども、体を奪われてしまうので、取り返す為の冒険と戦いの物語や初めは少年だと思ったけど、実は少女だと発覚するヒロインなどの要素は噂通り時代の先を行っており、今でも十分に楽しめる。

そして、それらを見終わった後、タイトルにある「どろろ Re:Verse」の存在を知り、そちらも課金して最新話である15話まで一気読みした感想をここに書き記す。

単刀直入感想一言で表すと「なんだこれは」である

脚本家はなんでも手塚作品ファンとの事だが、今の所、大本である原作どろろに対するリスペクトがまるで感じられない。

そもそもこの漫画は新アニメ版の続編という位置付けで作られている事が早い段階で分かるのだが、まだその新アニメどろろファンとして描いてるなら分かるが、マジで原作の方のリスペクトは皆無である

というかぶっちゃけ新アニメ版の内容すらも愚弄している。

しかし、どろろというタイトルを冠していなければ、ヒロインであるロロの出生の秘密百鬼丸の体に隠された幾つもの謎に迫るストーリー作画の綺麗さ及びクオリティの高さなどで個人的にはそこそこ面白いと感じた。

ただし、あくまで別物として完全に割り切る事が出来ればの話なので、無理な人とっては徹底的に受け付けない漫画である事は断言出来る。

さて、ここからは具体的にこの作品が続編物としてどのような問題があるのか挙げようと思う。

ただ、筆者はどろろシリーズに関してはにわかもにわかなので、作品知識に関して間違っている箇所や誤解している箇所があるかもしれない。

なので、今回はそこら辺のツッコミはやや浅めにするものどろろファンというよりも他の手塚作品ファンとしておかしい部分の指摘にのみ留めておこうと思う。

ちなみに筆者はブラックジャック火の鳥を8割程読了済み、ブラックジャックのみアニメをチラホラ見てて海のトリトンILなどを齧った事がある程度の知識である

感想は「どろろRV」(長いのでこう略称する)読了前提だが、今の所全部読むには課金しなきゃいけないので出来る限り話の説明を入れつつ、書いていく。

というわけで早速書いていくのだが、問題は大まかに三つ+αに分けられる。

百鬼丸、おまえどうしちまったんだよ

・敵や脇のキャラが魅力0なうえにマジムカつく

・何故世界観変えたし

・その他

以上の三つである。一つずつ解説していく。

百鬼丸、おまえどうしちまったんだよ

まず、この漫画を読んで真っ先に鼻につくのがこの点。

前述した通り、どろろRVは新アニメ版の続編であり、百鬼丸本人は続投という形でW主人公の片割れとしてメインを張っている。

必然的に出番は多いし、活躍もするのだが今作では生い立ちの設定から性格まで違和感の塊になってしまっている。

今作の百鬼丸は何故か不死身になっており、前作の最終回から400年以上経っている。そして、400年後の現代でも生きている精神年齢おじいちゃんキャラになっている。

これは作中でもはっきり明言されており、作者も意図してそういうキャラにしているようだ。

しかし、実際の百鬼丸というのは到底400年以上生きた老戦士特有の渋さや落ち着き、思慮の深さといった物が見えてこない。

所謂彼は、粗悪ななろう小説ラノベ小説に出てくるやれやれ主人公に成り果てており、どう甘く見ても外見通りの20代半ばの若造のようなメンタリティである

そのうえ若い女性かつほぼ初対面であるメインヒロインロロラブホに連れ込んだのは、ある程度の理由付け(自分ロロが真っ当な人間では無い為ちゃんとした宿泊施設には受け入れて貰えないなど)があったので、目を瞑るとしてもなんでシャワー後、裸でホイホイ出てくるんだ。

体目当てじゃないのは分かってるけどいい年した女を匿う為にラブホは百歩譲って仕方なかったにしても、もう少し場所を考えて行動しろよ、気持ち悪い。デリカシーが無くて、何ともムカつく。

前作の百鬼丸にもデリカシーは無かったが、それは特殊な生い立ち故に仕方が無かった。

しかし、今作はその生い立ちの言い訳は効かず、作中の描写で400年以上生きていて社会生活の中に身を投じているにもかかわらず、この体たらく

あんたより何百年も年下のブラックジャックの方がよっぽど大人びててかっこよかったよ。

正直、コールドカプセルの中で400年以上眠ってて10年だけ現代で生きてましたとか記憶を引き継いで転生しましたとか言われた方がずっとしっくり来る。

ツッコミはまだ続く。百鬼丸目的というのは実はまたしても体を喪失してしまったので、取り戻す為だと言う。

なにやってんの?本当に、なんでまた体無くしてんの?

正直、ここは別の理由付けにした方が良かった。

一度奪われたものを取り返したはずなのに、また無くすってなんやねん。

あの腕の仕込み刀をやりたいが為にそうするしか無かったのだろうけども、ぶっちゃけ400年以上生きる不死身体にしたんならサイボーグとかミュータントにして腕が変形するとかにしても良かったのでは。

それで別目的にすりゃいいのでは。

どうしても体無くした設定にしたいなら相当理由付けをしっかりしてなきゃ到底納得出来ず、また身体を無くした400年以上生きてる癖に大間抜けのうつけ者という印象は拭えない。

でもこの作品脚本レベル的にあんまり期待出来る理由付けにならなさそうだな…

・敵や脇のキャラが魅力0でマジムカつく

百鬼丸ロロを狙う敵キャラは目鬼というセクシー系の女キャラなのだが、謎にレズビアン設定でロロの事を何かしらの陰謀で狙うのはともかくとして、性的な意味でも狙ってきてるのが何ともきもい

ここで誤解しないで欲しいのだが、そういう同性愛的な設定がキモいと言っているわけではなく、別件で萌えという形で好意的感情は持てる事は明記しておく。

そうではなく、目鬼の場合ロロだけでなくほかの女の子にも手を出し、会って早々ロロの髪の毛を舐める等、単純にセクハラ的な行動が気持ち悪い。

これで目鬼が男であっても同様の感想を抱くだろう。セクハラは同性間でも成立するのだから

そのうえ平気で犬は蹴り上げるなど、とにかく言動不愉快まりない。

そして、これは目鬼に限らず、どの敵キャラや脇キャラにも言える事だが、敵キャラ愛嬌があるように描きたいが為に挿入されるギャグコミカル描写が尽く滑ってて超寒い

やっぱ手塚先生ギャグセンスって偉大なんだとしみじみと感じた。

悪役だからムカつくのは当然なのだが、前作のどろろは敵キャラであっても同情の余地があったり、共感することの出来る深みのあるキャラとして丁寧に描かれていたので尚更、違和感が強い。

キャラはどいつもこいつもイキリ散らしてて、癪に障る言動しかしない。

というかロロ以外の百鬼丸も含めて全員がイキってる。

お前ら全員中学生メンタルかよ

・何故世界観変えたし

これに関しては当初は肯定派だった。

現代に受け入れて貰う為に世界観の設定や見た目のデザイン刷新などは必要だと思っている。

どろろキャラデザや設定を大幅に変更したもののそれなりに受け入れて貰えたので、必要処置だったと思う。

どろろRVもそのように擁護する予定だったが、上記のような惨憺たる内容を見て考えを変えた。

はっきりいって脚本家は、室町末期の日本初め現代以外の日本描写できないから、世界観変更という形で逃げたのだろうなと感じる。

なぜなら、400歳以上にも関わらず、お子ちゃまメンタリティのイキリ百鬼丸ウザイだけの脇キャラと言ったダークマター誕生している時点で室町末期の舞台設定を調べて、丁寧に描くなんて高等な事が出来るように思えないからだ。

前作の主な敵キャラは侍もしくは鬼神妖怪だったが、今作は妖怪は続投なものヤクザやゴロツキ、ホームレスといったもの代用されているが、まあ陳腐

時代物で戦の惨さをメインテーマに扱っていた作品がそこらへん全部ぶん投げて、手垢まみれでベタベタヤクザがどうのゴロツキがどうのだのやり始めたら個性喪失という他無い。

・その他

かいものだと、前作で言うどろろ枠のロロの女バレが早すぎるのだ。

どろろ原作だと終盤、新アニメだと中盤に実は少女だと発覚するがこの漫画は一話の時点で女バレする。

いやいや、少年かと思ったら少女だったはどろろアイデンティティなのにそりゃねーだろ。

男(という体裁の女)の相棒書けないからこういう雑な処理したのかな…

ここまで散々作品disり倒したけど前述の通り、褒められるべき点も多数存在する。

まずは作画ベテランの人を呼んであり、戦闘シーンは中々に迫力がある。

絵柄が女性向けとか00年代エロゲとか言われているが、慣れてしまえば問題無い。

作画の崩れも殆どなく、私も一応絵を描く身なので構図やデッサンなどは参考になる。

作画担当クオリティ見ると内容が割に合ってないほどだ。

またシナリオも新どろろの続編であることと百鬼丸が新どろろ人物と同一である点を無視すればそこそこ面白い。

主人公ヒロインロロベタな設定ながらも今のところ応援できる良いキャラだし、見た目に関しても作画含めて可愛い

どういう出生になったのか謎も多いキャラなので、テンポの早い展開も含めて、少しづつ解き明かされていく流れは中々に爽快感がある。

百鬼丸も気になる点はあるものの割とかっこいい面もあり、これはこれで魅力的だとは感じられるので、嫌いになりきれない節がある。

ただ、これが新どろろ百鬼丸だとは到底思えないので、勝手に別人だと言うことにして読むのが必須

何故、体をなくしたのか?何故不死身なのか?などの謎の要素は作者としても、シナリオの引きとして使うぐらいには何かしら考えがあるようなので、そこら辺が解き明かされるのは楽しみに出来る。

でもやっぱあんま期待しない方がいいな…

以上である

総評を述べるならば「どろろの続編としては擁護不可能だが、オリジナルとして見ればそこそこ面白い」である

正直ここから先は読もうか読まないか迷っているのだが、取り敢えず購入したコインの話数分だけでも読んでみようと思う。

どうせピッコマで他の漫画を読む予定は無いので、丁度いい。

出来ることなら他の人にも読んで色々と感想を聞かせて欲しいからこのような記事を書いたのだが、これを書く前に他の人の感想を探したらどこにも見当たらないのだ。

あったとしてもTwitterなどで数行程度のものか未見の人が見た目だけの感想を述べてるのみ。

まだ無料分が7話しかないのを加味してもYahooニュースや5chなどでも取り上げられたにも関わらず、絶望的な感想の少なさでどうしようも無かったのだ。

結果、私はこうして自分の思いの丈を長文でぶちまけるしか道は無かったのだ。

そもそもこの作品が連載されているピッコマはなろう系作品が人気の漫画アプリであり、脚本家の別作品所謂なろう特有異世界転生チーレム系が主である

そんな人なので、どろろをなろう風味にして続編書けば、人気出るだろうという甘い考えでこれを書いたんだろうなというのが透けて見える。

正直、どろろ好きな人ってなろう系好きな人あんま被らないと思うんだよな…

少なくとも自分はなろう系全く興味無いし…

余談

ピッコマでは一話終わる毎にいいね数が書いてあるのだが、どろろRVは話数を重ねる毎に凄い勢いでいいね数が減っており、大丈夫だろうか。

有料の部分だけで見ても最初は1147いいねだったが最新話は31いいねと2桁も違う結果になっている。

私は普段ピッコマは読まないのでいいね数の平均や基準は分からないし、流石に徐々に増えていくとは思うが、かなり心配になってくる。

まあ、でもそりゃそうだよな…

だって完全に原作レ○プだからなぁ

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誤字とか修正

2023-01-18

役者の演技というか求められる作品の質の問題

役者の演技って比重としてはかなり脚本演出によるのです。

例えばイギリスなんかでシェイクスピア舞台で主役とかできる役者は超一流とされているんだけど

(有名どころだとドクターストレンジやってSHERLOCKってドラマで主演はったベネディクト・カンバーバッチとかがハムレットやってる)

役者としてなぜ超一流かと言われるとシェイクスピアのあの小難しいセリフものすごい綺麗な発音でとても流暢に感情を乗せて説得力のある演技ができる、という点において超一流とされているのよね

さて、ではこの技能リアリティ重視の演出に逢いますか?と言われると実はかなり難しい

例えば本邦に置いてシェイクスピア俳優で有名な俳優をあげていくと吉田鋼太郎藤原竜也

この二人、ドラマかにもよく出ているので皆さんもご存じの方が多いと思うが、この二人が画面に出るとそれだけでリアリティラインが難しくなるのが皆さんお判りになるだろう

いや、この二人の舞台演技めちゃくちゃにうまいんだけど、ドラマに出た時画面として、リアルというよりも芝居じみた豪奢なセットの中で映える演技だというのはなんとなくわかるだろう

なのでリアリティラインリアルに近い作品(もしくは静かなドラマ)にこの二人が出るとちょっと画面としてリアルからかけ離れてくる

(それでも吉田鋼太郎とかは、おっさんずラブとかでドラマヒットしてるわけだけど、あれはおっさんずラブというある種の漫画的な演出が多用された作品に置いて吉田鋼太郎という芝居じみた重厚な見た目とコミカルさがとてもよくバランスとして当てはまったからだ)

では、ここにおいて「役者のうまさ」とはなんなのかという話になってくる

定義はいろいろあるだろう。

どの作品に出てもある程度作品の色に合わせられる、とする人もいるだろう

リアル調の演技ができる、自然な演技ができる、という人もいるだろう

シェイクスピア俳優のように長いセリフを情感を込めて言い立てができる、という人もいるだろう

このように、求められるプラットフォームジャンル、場面において役者というものの演技はかなり異なってきており、ともすれば作品にあってないというところで下手と言われることもままあるのだ

んで、こっからは本邦の問題なんだけど、日本ドラマに置いてのキャスティングっていうのがかなり話題性重視になってしまっていた時代が長く続いていた時期がある

いわゆるキムタク筆頭のジャニーズ使っておけ時代だったり、アイドル話題性芸人だしておけ時代である

いや、ジャニーズでも森田剛とかシェイクスピア俳優ちゃんといるし技術つ的に高い人もいるから一概に悪いとは言えないが、とりあえず出しておけという時代があったのだ

それにより、すこぶる作品マッチしないけど客呼べるから作品に出しておけで作品に起用されていた人々というのが結構いたのである

んで作品に合わないのでまあ下手なのである

というのが量産されて行ってしまい、本邦のドラマクオリティが一時期下がり、それでも客がそういうものの方がつくのでそういう作り方をせざるを得なくなってきたという側面があり、

求められる役者像がどんどんと変な方向に行っていったというのが「日本役者は演技が下手問題」の根本にある

まり、ことこの問題に置いてはキャスティングをしたプロデューサーゴミ人間が多かったというのがこの問題本質なのだ

なので、自分の好みだなあ、このキャスティングいいなあと思ったプロデューサー名前をチェックしてドラマを見ていくと、かなりの確率でいい役者を見れるので皆さんも参考にしてほしい

anond:20230117222207

納得ではあるけど偏りすぎでは?と思う。個人的ドラマきじゃ無い人に坂元脚本見せるなら最高の離婚結構かったるいと思う。大豆田とわ子らへんの方がコミカルで見やすいと思う。あと原作湊かなえオチが弱くて途中までは楽しいけど微妙だと思う派。夜行観覧車が好きだわ。

グランメゾン東京

ぼくのヤバい

あたり付け加えたい。

野木脚本そんなに好きじゃないんだけど売れてるよなぁ。

2022-12-20

映画 THE FIRST SLAM DUNK 感想

中学高校バスケ部、下手くそ全然試合出れずずっとベンチ、スラダン全巻保有人間感想

以下ネタバレ

オープニングの湘北が1人ずつ歩いてくるやつ、かっけ〜!!テンション爆上がり。音楽もよい!

山王メンバーもかっけ〜!!

試合臨場感やべ〜!!

山王応援めっちゃいたことあるやつ〜〜!!

めっちゃテンション上がる〜〜!!

(一本、そーぉれ一本!ピッピー!とか、ディーフェンス!ディーフェンス!とかそういうやつ)

試合の合間にコートの隅にいるモッパー(モップ係。選手の汗が落ちてると踏んで滑るから拭きます)の猛ダッシュ懐かっし〜!!リアリティがやべ〜

オフィシャルも懐かしいよ〜ファウル数えたりタイマー止めたりタイムアウト言われて試合止めたりすんだよ〜あれ他のチームが順番にやってんのよ、試合出ない人が。(全国大会は違うかもしれぬが)

審判の「オフェンスチャージング!」の身振りの大げささとか、「バスケットカウントワンスロー!」の力の入れ具合とか懐かし〜!あのグレーの審判服も懐かし〜!審判、人によっては動きがコミカルだったり、やたら力入ってたりとか面白いんだ。

冒頭の湘北のアリウープ漫画だと結構ギャグシーンだけど映画だとサラッとやっててよかった。

桜木ゴリカンチョーして殴られるのとかはやるけど、魚住大根桂剥きは無かった。別に無くていいけど。

途中の桜木の成長振り返りシーンで一瞬牧とか仙道とか出てくるのもテンション上がるわ〜

リョーちんの生い立ち、プライベートシーンは普通に泣いた。

絵が上手すぎるんだよ。絵の演技がすげぇよ。

台詞じゃなくて絵で語ってた。

ちゃんのカラッとした感じがよかった。

やさぐれる前のミッチーキラキラ感やさぐれ後との落差で笑えるほどだった。

ミッチーとリョーちん、こんな関係性だったのか。よかった。

見終わった感想としてはめちゃくちゃ良かったけど原作未読の人は多分意味分かんないんじゃない?と思ったんですが、原作読んでないけどよかったと言っている人がいたのでそんなことないのかもしれない。

原作読んでなかったらあのキラキラボーイがミッチーだとは分からない気がするが、どうだろう。

ミッチーがかつてもたらした混乱も映画だけだと分からんしな。

映画本も買った。

単行本未収録のリョーちんの沖縄時代エピソードが載っているというやつ。

全然映画と違う話だった。

もっと映画元ネタみたいな話かと思ってた。

チラッとは映画エピソード出てくるけどさ。

井上雄彦インタビューが載っててよかった。

映画を作るのがどれだけ大変だったかという話。

漫画自分一人のフィーリングで描けるけど、映画を作るには大量のスタッフ意図を伝えるために言語化をせざるを得なかった話とか、

漫画なら小さいコマでチラッと載せられるエピソードも、映画は全コマ見開きみたいな感じで難しい話とか。

苦労が伝わった。

マジで映画作ってくれてありがとうだよ!

ありがとう!!!

2022-12-16

anond:20221215021301

『主役の初体験、私が奪っちゃいました』(完結・LINEマンガ)がおすすめです。

男女の恋愛を描く作品では、女性主体性を失いがちだけれど、この作品女性主人公積極的で魅力的です。

コミカルで笑えるシーンが多い一方、人と人がお互いを理解し合って関係を深める様子が丁寧に描かれています

更に主体的女性が描かれているのは、『異世界精霊師はじめます。』(連載中・comico)。

こちらは、従来の男女の役割がほぼ逆転していて、TSUEEE女性主人公癒し担当男性ヒロイン?の話です。

この女性主人公は、とことん自己中で、悪人には残忍さを発揮するので、合わない人が多いと思います

でも私には、ケア役割を一切担わない女性キャラが新鮮で痛快で好きです。

2022-12-12

anond:20221212092424

頭が高い 朕のちんちん 控えおろう

夏井「これは本当に良い句で。素直に読むとね、皇帝なのかな?王様なのかな?大国権力者が、側近なのか、それとも参賀に詰め掛けた国民に対する勅言なのか。とにかく下々の者たちを集めて、自らの権威を誇示している。それも、これは男性器を誇示しているように思われる。やはり限界まで充血して屹立し、どくんどくんと脈打っているのか。それとも、平常の状態のものをぶらんと無造作に揺らしているのか。いずれにしても、どういう状況なのかな?どっちなのかな?って読者が想像する余地があるのね。ここに豊かさがある」

フワちゃん「これ季語なくない?」

夏井「音の面から見ても、朕とちんちんで韻を踏んでいる。ちんちんそもそもちんが重なっているので、ちんちんちんでトリプルちんなのね。これがまた妙味を醸している。すこしコミカルな感じがしますでしょ?状況からしても、どこかユーモラスな空気がある。その意味で行くとこれによって「朕のちんちん」はもしかしたら「控えおろう」なんて言うような立派なものじゃないんじゃないかと、そうも思えてくる。とっても慎ましやかで、それでもこう「ひかえおろう」とやることで、いわば人間宣言じゃないですけども、民に寄り添う権力者の姿を象徴しているのかなと…」

梅沢「いやぁ、そうかなあ?」

浜田「もう、今度は何?」

梅沢「だってよ、そんな王様だか帝だか知らないけど、居るか?みんなにちんちん見せて「控えおろう」って。どんな愚王でもそんなことやらないと俺は思うんだけどな」

夏井「あのね、あなた……」

梅沢「やるとしたらね、狂ってるよこのちんちん野郎はさ。でも君主が狂ってたらさ、普通止めるよな家来が。いや王様、直接顔を出してはお命を狙われますとか言って、表に出さないと思うんだよ。でも言ってる。「頭が高い 朕のちんちん 控えおろう」って言ってる」

浜田「まあ、そうですねえ」

梅沢「ってことはよ、狂ってるけど、誰にも止められない。そういう状況での発言なんじゃねぇかこれは。でも王様プライバシーなんてないよ。風呂だって便所だって、必ずお世話係がいるんだからしかもそういう召使いがいちいちちんちんに控えてたら仕事にならない。だからやっぱり、寝床だろうなと。眠るまでは楽師か何かがいたりするかも知れないけど、眠っちまったらベッドにまでは誰も入ってこない。入ってくるとしたらお妃か側室か……でもも王様は狂ってるから、女どもも寄り付かなくなってるんだよ。これは、早朝だろうな。朝早く目覚めて。うーんいい朝だな今日国民のために頑張ろうとか、そういうふうにはならないよな。こいつの心は狂気に蝕まれちまってんだから。ああ今日も殺されずに目覚めることができたと、そう思うわけ。誰も信じられないんだから、もう。殺すとかもうこの王はだめだとか、ずっと幻聴も聞こえるから、目に見える全ての人間を憎み、蔑んでいるわけ。実際皆がひれ伏すんだけど、この日朝早く目覚めて、ふと下に目をやると、傅かない者が居る。頭を下げない奴が居る。まあ、朝勃ちだよな。もう錯乱してるからちんちんが、むくりと、ぎんぎんに立ち上がってるのを見て、何だこいつは。なぜ朕の前にあってひれ伏さぬかと。激昂したのかな、それとも恐れのままにした発言だったのか。たぶん誰かが耳にしていたんだろうね。本当のプライバシーなんてないんだから君主に。もうこいつは駄目だと、その家来は思っただろうよ。そんで王様も、かすかに残っている理性で、誰かが自分言葉を聞いていて、そう思っていることを察している。それがまた幻聴になり、狂気を強めて心に食い込んでく。そういう悲しい一句なんじゃないかと。俺はそう思うよ」

浜田先生先生どうですか」

夏井「(涙を流しながら)……俳句っていうのは人それぞれ、いろんな受け取り方、解釈があっていいと思うんです。でもね、解釈するのと、こじつけるのは違うの。私は人間というものに、希望を持ちたかった。でもそのせいで盲目になっていたのです。お見事です梅沢さん。心を鎮めれば、今ではたしかに聞こえてきます。朕のちんちんが泣いているのが」

フワちゃん「ねえこ季語なくない?」

夏井「だからね、これはこうしましょう

  朝露、陽 砦 濡らしぬる つとめて

遠くの稜線から朝日が昇り始める早朝(つとめて)、朝露がお城の城壁に雫を作っている。白い陽光差し込んで、きらきらとそれが輝く。でも遠からず、朝露は陽の光に熱せられて乾いて消えてしまうだろう、朕のこの治世と同じように……という辞世の句であると同時に、朝、布団の中で一人で(陽・砦)孤独に目覚める、そうして朝勃ちの先走り汁でぬるぬると夜具を濡らすという、君主としてではない、このちんちんさんの人間の部分を表現する。このようにして、魂の平穏祈りましょう」

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