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はてなキーワード: 教祖とは

2017-12-19

インターネットにおける全体主義

匿名掲示板ツイッターでは皆が叩きたい物を叩いて皆が好きな物を持ち上げるといった構造があり、

多数派に異を唱える者は数の暴力封殺される。

ネット世界は少数派だと思われた時点でほぼ負けであり、

それと同時にマジョリティを如何に扇動して味方につけるかが重要だ。

日本人ネットマナーがここまで悪いのも悪人の声が大きく、

善人が少数派に仕立てあげられたのも要因の一つだろう。

ある意味ネット宗教的で善人では無く悪人による教祖跋扈している宗教インターネットであると言える。

2017-12-11

教師

なんか(犯罪とか)するとニュースとかじゃ「教育者としてあるまじき……」みたいな論調になるけど、教師に何を期待しとんねん。

教師なんて普通~にただの人間だしどっちかっていうと頭おかしいやつしかいないだろ。

教師はまさに各々宗教を持ち教祖になりたいのである

何が嫌かって、ほぼ自分じゃ選べないで強制的に入信させられることだね。もしくは、圧倒的に不利な状況に追い込まれる。"成績"はもちろん、"学校生活における自分"さらには学校なんか関係ない"自分自身"まで人質に取られて。

常に踏み絵(絵踏みだかなんだか知らんが)よ。

手のかからない子の心の摩耗もそうだが、まずこの、教師という宗教が本当に嫌だ。

そりゃ、どんどん高次元な学びになれば、○○先生を師として弟子やら部下やら手下やらなんにでもなれって感じだけど、足し算引き算なんて誰にどう教わっても同じであるきじゃん。それを宗教邪魔する。

足し算引き算なんて、まだアレだけど、やっぱり一番は"道徳"の宗教。それぞれの教祖が説く理想に沿わなければいけない苦痛

いや、あえて、そういう風に個人個人で考えてることは違いますよって、ある特定思想のみを植え付けられないように、毎年毎年下手すれば毎日時間異なる宗教を叩き込んでるのかもしれないけど。

子どもの頃って、大人が圧倒的に怖くて、教師なんて両親より"怖い"よりの大人で、その大人に、子ども心にも「なんだかよくわからない理由」で怒られるってのは、すごい恐怖だった。なんか、いっそのこと、「俺がそう思うからだよベロベロ~ン」と言ってくれればいいのに、基本、"道徳"を持ち出すよね。

それを、各々異なる"道徳"という宗教押し付けられつつ、"成績"を人質に取られてまた踏み絵させられる、いつ他の教祖にそれは間違いだと言われるかもわからないことをする、もう、そりゃ、摩耗しますよ。

摩耗に対する、摩耗を防ぐための「心のケア」も、初めから教師に期待するのが間違ってるんだ。

生徒たちは、「心のケア」というこれまた踏み絵をさせられ、"ケアされた"顔にならなきゃいけない__毎年毎日時間ごとに。

そう考えると、ドラマの中「生徒はお客様ですよ!」みたいなセリフの、なんと馬鹿馬鹿しいことか。

学校なんて、「社会生活練習」とか教祖はよく言うが、という名の、心をすり減らす訓練する場所じゃないか

文字通り、学校耐久性を何度も何度も何度も何度もテストされ、社会に出荷されるわけですね。客でもなんでもねーよ。

いや、かえって、学校の、授業の時間教祖のディナーショウだと思えば、お客様なのかもしれない。教祖の、宗教の、言うなればサクラ客だね。この宗教はすごいってことをアピールしなければいけない。信者の顔、"ケアされた"顔をして。

長~くなったけど、要するに、教師がなんか犯罪とかしても、「まあするやろな教師なんだし」程度にしか思ってないということ。宗教・ショウを日々開催して、生徒がみんなワッとしてくれていたら("俺"に従わないような生意気なやつもスパイスとして楽しみつつ)、そりゃ頭もおかしくなりますよ。

さすがに、男子生徒になりすまし女子生徒叩いてたのはお前そこまで馬鹿馬鹿しいことやれるかって感じだけど。

2017-12-08

anond:20171208071540

キリスト本人として認定されるのは難しいかもしれないけど、新興宗教教祖になるのは余裕だと思うよ。

実績が桁違いだし、あの麻原でもあそこまでブレークたことを考慮すると。

2017-12-05

anond:20171204043657

雇われは承認欲求が満たされたら満足してそこで終了する

一流大学合格したらゴールというのがあるけれど

労働者昇給したら何故かそこがゴールになる人が多い

その仕事で目指す頂がない人は金をもらったらそこで終わる

東京拘置所にいる教祖は一番儲かるビジネス宗教だといったそうだけど俺の考えは違う

一番儲かるビジネス詐欺

給料が上がったら士気高まると言って実際その通りにしたらぶら下がるのが一番儲かる

2017-12-02

貴乃花

ネットでの持ち上げられかたに違和感があったので調べてみたが貴乃花龍神総宮社という国粋系新興宗教に傾倒してるのな。国体やらなんやら持ち出すからきな臭いとは思ったが。

貴源治、貴公俊という双子力士四股名をここの教祖からとったりしていてなかなか香ばしい

相撲道純粋まっすぐで融通のきかない人間から仕方ないのかもしれないが、彼を正義親方として持ち上げるのはやめたほうがいいなとは思った。

既婚30代男性女性向け婚活コンテンツについて思うこと

既婚者だけど女性が書いた恋愛婚活にまつわる記事を読むのが趣味

最近思うのは、

恋愛婚活ライターブロガー)にはいくつかの宗派がある

・そこから外れた女(男もか)には絶対幸せになってほしくない

ということ。

合理的婚活さん(彼女もつっこみどころは多い気がするが)に、何人かのライターSNSダメ出しをしていたのを見てそう思った。頼まれてもいないのにね。

ひとつ宗派が幅をきかせて、信者がどんどん集る。自分なんかは「どう考えても創作実話だろ・・」と思ってしまコンテンツも、教祖が言えば現実として受け止められる。創作実話っていうか創作神話

そういうところも含めてあの界隈は本当に面白い

とりあえず合理的婚活さんの幸福を祈る

2017-11-30

anond:20171130092911

事実に基づいて判断しろ判断するならその根拠を示せとしか思わん

この界隈、痴漢にしても何にしても、自分立場だけでやったやらないを勝手に決めつけて、

合ってた時だけ後からドヤ顔する奴が多すぎるんだよ、↓のまとめとかね

https://togetter.com/li/1163937

見たいものしか見ようとしない奴は立場主義関係なくカルト臭いがして気持ち悪い

大地震予言して、起きなかったら適当説明ごまかす新興宗教の髭もじゃ教祖と同じ

2017-11-27

anond:20171126162229

巨乳まんだら王国

ちんこポジション

まらないちんこポジションみたいに俺の居場所も定まらないぜみたいな曲

「割礼カツカレー

包茎手術失敗したけど俺は頑張って生きて逝くぜみたいな曲

メタリカファンを広言する教祖が作ったかっこよくていい曲だよ

2017-11-19

anond:20171118141200

新興宗教不安をあおって教祖依存させ、金を納めさせるんだよ。

でも、ありもしない不安にとらわれるようになるから、不幸になるんだよ。

いらぬストレスを抱えるようになるから

で、宗教でも昔から残ってる宗教は文献が非常に多く、特に現代だと簡単に買える。

逆に、宗教団体自体形骸化し、あまり教義を教えてもらうものではなくなってる。

から、とにかく本をいっぱい読んで、取捨選択してやるぞぐぐらいのものが適切だと思う。

2017-11-11

スタートアップ界隈の人材が低年齢化してるけど問題ないの?

プログラマとしてIT業界に身を置いているのでスタートアップ界隈から相談や誘いが年に数回ある。

会ってみると創業2年ぐらいまでのスタートアップが多いのだが、そこにいる人達の年齢がどんどん低くなっている。

自分おっさんになっただけかもしれない。考え方が古いのかもしれない。

しかし、高校生インターンとして働かせたり就職経験のない学生に金を渡して起業させるのはほんとに大人がやることなんだろうか?

2つ気になっていることがあるのでぜひ意見を聞かせて欲しい。

1つ目はインターンシップと称した学生低賃金労働

ほとんどのスタートアップ10人以下のチームで、創業者が1〜2名と非フルタイムの手伝いが1〜2名、残りはインターンという構成が多い。

インターン定義上みんな学生になるのだが、やっている内容はシステム開発アポ取りなど通常の業務一般的だ。

というか会社として売上がなくてエンジニアが雇えないかインターンシップと称して無給やコンビニバイトの時給で自社の開発をやらせている。

組織が少人数ということもあって家族的・フレンドリーなチームになっていてプロフェッショナル集団にはほど遠い。

インターンに対してはスタートアップでの経験や成長を提供してファミリーの一員になったようなやりかたで運営されている。これは完全にやりがい搾取だろう。

また、休学してまでインターン活動することを勧めるような経営者言動

『優秀な若者が休学してまで参加してくれます!』なんて話をTwitterでも見かける。

挙げ句の果てには高校生までインターンとして採用する。おそらくインターンを確保するのも簡単ではないのだろう。

そもそも経営者自身高学歴大手企業で働いた実績を作ったのちに起業しているくせに

未来ある学生に対して休学させたり2年後も見えない零細ベンチャーに取り込むのは無責任じゃないのだろうか。

2つ目は個人投資家ベンチャーキャピタル学生囲い込み。

この辺りに関して専門的な知識はないのだが、どうやら多額の資産を築いた元起業家VC若者投資をして起業させている。

エンジェルやシードVCと言えば聞こえはいいが実態微妙投資名目大学生に端金を渡して就職せずに起業を勧める。

起業しても売上はなく活動場所もないのでコワーキングスペースと称した雑居ビル投資先のスタートアップを囲い込む。

そこで会社員経験のない若者が寝食も忘れてプロダクトを作り続ける。そもそも経験知識もないので出てくるアイディアはひどい。

VC提供している支援プログラムメンタリングはまともな計画運営経験もなく、ミーティングでは具体性のないアドバイス抽象的な成功論の共有。

たった数百万の金でオフィスに寝泊まりして3食カップラーメンで働く姿はまるでタコ部屋のよう。

極めつけは両者の奇妙な関係性。起業家投資家のことをパートナーメンター以上の目で見ていてあれはまさしく教祖信者のもの

彼らは平然とスタートアップはグレーな部分を攻めないと成功できないと言ってのける。

投資家自体もっとまともな企業投資してキャピタルゲインを得ているので学生起業家に出す金はほんとに遊びみたいなもの

数年後に残されるのは夢破れて学歴も実績もない20代若者だけ。

これらの問題に対して当事者達が主張するのは

「本人の意識で決めている」「ベンチャーはこれぐらいの気概がないとできない」「常識にとらわれない人が成功する」

というクソみたいな理論

個人的にはこんなことを大手企業がおおっぴらにやっていたら完全に叩かれると感じている。

無知若者につけこんだ搾取ブラック企業業務委託契約での長時間労働ネットワークビジネス洗脳、みたいな悪いところが形を変えて全て詰まってる。

以前はIT関係はひどい業界だと思っていたが近頃は健全化してきている。

いまはその下のスタートアップ界隈がほんとにひどい。

皆さんは間近で見ていてどう感じますか?

2017-11-10

私に似てるなぁ

とある投稿を読んで、昔の私を思い出しました。

道端で殴られ蹴られの激しいいじめを受けていたときと、

それからずっと一生続く苦しみの中で必死にもがいている私とその元投稿の人似てるなぁと思って。

最近、そうやってもがいている人を自殺に見せかけて殺すという嫌な事件がありました。

その人がもしも変な人に引っかかって自殺してしまいたくなったら私は泣くから、ここに出来る限りのことを書きます

死なないでね。

私のこと信じられなくてもいいから死なないでね。

しかったら助けを求めてね。

てか、あの投稿をした時点であなたは助けを求めてるし、それに応えてくれる人はいるよ。

辛いときには見えなくなっちゃうけど、

助けに来てくれる人、実はいるよ。

昔の私

誰のことも信じられなかった。

だって道行く人は自分のことが可愛くて、『助けて!』の言葉さえも言えずにただ泣いて殴られ続けている私を見捨てて去っていったから。

母のことも信じられなかった。

私が家の前でいじめっ子に首筋にナイフを突きつけられているときに、

何もできなかったから。

ナイフって言ってもね、すごいナイフじゃないの。

当時鉛筆削りとして使われていた折りたたみ式のプラスチックケースが着いていたもの

肥後守に似てるけど、それよりももっとチャチな、当時の小学生普通に買って使ってたようなもの

もう机にくくりつけて使う大型の安全鉛筆削りも普及していたけど、

まだナイフ鉛筆が削れる能力普通に求められていたと思う。

今の人だと感覚がわかりにくいかな?

ちびまる子ちゃん時代です。

そんなチャチなナイフでも首筋に突きつけられたらそりゃ怖い。

動脈の近くだったし。

今の私だったら当時の母やそう、近所のおばさんもそばにいたけど、手を出したら私に命の危険があるから何もできなかったってわかるけど、

当時の私にそんなことわかるわけがない。

助けてもらえなかった

それしか頭に残らなかった。

もうさ、朝は近所の子なんかと一緒に登校できるから怖くなかったけど、

帰り道はいつ襲われるか不安でならなかった。

学校にいるときも同じ。

安住の地とは思えなかった。

ものを隠されたり、ハブられたり?

まあ色々ありました。

本当に誰のことも信じられないから、成人して仕事についても同僚のことが信じられないのね。

全部悪い方に捉えちゃう

よくニュースでいい人が出てきたり、仲の良いクラスの話が出てきても、

同じ世界のこととはとても思えなかった。

とてもじゃないけど信じられなかった。

護身用にビクトリノックスナイフを持ち歩いてた。

(念のため。

今そのナイフは持っていません。

持ち歩くのをやめてからも保管してたけど、自分にはそのナイフを使う資格がないと思ったので警察に持っていって正式処分しました)

私がナイフを持ち歩いていると知ったとき止めてくれた人がいましたが、その人のことも完全に信じたわけではありませんでした。

でも一応、持ち歩くのはやめました。

本当に誰のことも信じられなかったのよ?

誰も私が困ったときには助けになんて来てくれない、そう思い込んでいました。

それが変わったのは阪神淡路大震災ときでした。

被災地大勢の人が助けに向かったでしょう?

そのとき、アレって思ったのね。

あれ?あの人たち本当に助けてもらえてる。

すごくビックリした。

しかしたら声を上げたら助けてもらえるの?って生まれて初めて思った。

その直後に起きたのが地下鉄サリン事件でね。

オウム真理教教祖のことを連日テレビで報道してて、

あるとき彼の実験を知ってしまったの。

それは信者左脳破壊するものでした。

ショックだった。

私は人を信じられないけれど、それでも自分の子時代と同じような思いをする人が出ないように、自分だけは助けるんだ、助けることでちっちゃかった頃の私も喜んでくれるに違いない、そう思って仕事を選んでいたから。

その仕事は脳の研究をする人たちのお手伝いで、生活できるようなまともなお給料なんてもらえていなかったけどね。

でも、必死になって働いてた。

その私と教祖が合わせ鏡のように見えたのね。

別の言い方だとドッペルゲンガー

鏡のお化けかな。

見たら死ぬと言われるもう一人の自分

ほんのちょっと砂一粒分違っていたら、私はこの人になっていたのかもしれない。

その時、それまでの自分が壊れました。

それで初めて人に助けてと言いました。

それまで自分が心の中で憎んでいた恵まれた頭と恵まれ環境にいた人に助けを求めました。

信じてはいない人に助けを求めました。

それからいろんなことがありました。

もうとっくにその仕事はやめてます

まれ土地を逃げ出して、よその土地を回りました。

どの土地も私には故郷よりも優しい人が住んでいるように感じました。

しがらみがないから新鮮な目で見られたのでしょう。

初めて人を信じることを覚えました。

で、もう大丈夫だろうと思えた頃、故郷に帰ってきたのだけれど、やっぱり昔の傷がうずくの。

それでも私が子供の頃から比べると通学路は随分と安全になっていました。

大人があちこちに立ってて、通学中に襲われる心配をする必要はないように思いました。

それでも傷はうずく

精神安定剤が欠かせません。

なんで自分いじめ人間が苦しむのではなくて、私が苦しまなくてはいけないのか!

そんなことを考えると耐えられなくなるときもあります

でもね、辛かったときには思い出せなかったことがありました。

一度だけ小学生の頃に助けてもらえたことがあったの。

道端でベルトをムチ代わりにしてぶたれていたときに、家の中から飛び出してきて助けてくれた人がいたの。

そのときたまたま私ショックで吐いてたのよね。

吐けば助けてもらえるとでも刷り込まれたか、苦しくなるとそれ以降吐くようになっちゃいましたが。

最悪の結果にならずに大人になれたのはその時のことがあったからかもしれないと思うことがあります

投稿の人、勘違いしないでね。

お前は助けてもらえたじゃないか自分はそんな経験ないぞ!って思ったでしょ?

うからね。

あなた投稿を読んで、どれだけの人がブックマークしたと思ってる?

助けてもらえないなんて嘘だからね。

信じられなくてもいいから助けは求めなさい。

助けは来ます

今の私だってあなたを助けるのに必死になってる。

効果があるのか、それとも逆効果なっちゃったらどうしようなんてことを考えながら、必死になって言葉を紡いでる。

気づいてください。

助けは来ます

でもって傷ついたままでも、

あいうのが流行語になっても、

生きていけます

とりあえず、酒飲んで精神科の薬っつうのはやめて、

いのちの電話でもなんでもいいか電話しよう。

私が今やってるみたいに増田に書き込んでもいいと思う。

毎回じゃないだろうけど反応があるかもしれない。

本当に助けは来るのよ。

うつヌケ?

そんなもん信じられなくてもいい。

助けは来る。

それでも信じられないなら、自分が人を助ける側に回れ。

そうしたら少なくとも例数1確保できるから

何度でも言う。

助けは来る。

自分自身のことさえ信じられなくてもいい。

それでも助けは来る。

私のことも信じられなくてもいい。

それでも助けは来る。

から助けを呼ぼう!

2017-11-03

[] #40-6「お菓子祭り作戦

そうしてタケモトさん宅の近くへたどり着くと、予想通り弟がそこにいるのが見えた。

遠くて聞き取れないが、何かをタケモトさんに訴えているようだ。

「誓ってもいい~すべて本当のことだよ~」

俺は左手自分の口元を覆い、吐き気をこらえた。

あいつ、まさか歌ってんのか。

やめろやめろ、そんな恥ずかしい真似。

様子見なんて悠長なことはしていられない、早く止めねば。

「この愚弟が! もう歌うな! 何の必然性があってそんなことをするんだ」

「ぐわっ……」

俺は右手で弟の口を塞ぐ。

事態を飲み込めないタケモトさんは怪訝な顔をする。

「ああ? なんだ? どういうことだ」


俺はタケモトさんに事情説明した。

「はーん、なるほどな。ほんと宗教屋ってロクでもねーな。大言壮語美辞麗句を吐くくせして、やることがしょーもねー」

「まあ、今回は弟もマヌケだとは思いますけどね」

「仕方ねーさ。子供乾燥したスポンジみたいに何でも吸収しちまう。しかも“衝撃の新事実”ってのに弱い。情報更新されると、そっちを容易く鵜呑みにしちまう。仮に事実だとしても、それは側面的なものしかないということが分からない」

「じゃあハロウィンが昔は厳かなお祭りだというのは嘘なの?」

「だから側面的な話だって、タケモトさんが言ってるだろ。昔がどうだったからといって、それが今のハロウィン否定するものとは限らないんだよ」

俺たちの言うことに弟は首を傾げる。

その様子にタケモトさんは溜め息を吐く

「じゃあ逆に聞こう。ここまでの道中お前は色んな人たちに“ハロウィン真実”とやらを吹聴して回った。で、どんな反応だった?」

「……みんな生暖かい目で俺を一瞥するだけだった」

「つまり、そういうことだ。みんな自分たちのやってることがハロウィンモドキだと分かってるから、お前の言うことを受け流す」

「どういうことだよ! 皆なんであんなに無邪気でいられるんだ。馬鹿みたいだと思わないの?」

「まあ……思ってるやつもいるとは思うが、思っているだけだ。それでおしまい祭りってのは馬鹿にならなきゃ楽しめないもんだ。逆説的にいえば、祭りを楽しむのは馬鹿だけ」

「もう少し表現を変えましょう、タケモトさん」

「ああ?……じゃあ“誰も得しない”から、で」

「誰も得しない?」

「皆は思い思いの仮装をして、仲間内お菓子を持ち寄ったりワイワイ騒いだりしたいわけ。そんな人たちにハロウィンそもそも論だの、こうあるべきだのといった話は必要ない。無粋だとすら言ってもいい」

「つまりな、ハロウィンは楽しむための“きっかけ”。花見だって、誰も純粋に桜を見に行っているわけじゃないだろ」

「あとは商業主義とかもろもろ……要は彼らにとってどうでもいいことなんだよ。お前の気にしているようなことは」

「なんだよそれ……何というか、不純だ。過去蔑ろにしているみたいで」

「ったく、変なところで真面目だな、こいつは」

タケモトさんも俺も考えあぐねていた。

もちろん弟の不満を価値観の相違で片付けてしまうことは簡単だろう。

だが弟が知りたいのは“人それぞれ”の構造と、その是非だ。

弟にとって“人それぞれ”だなんて結論は表面的なものしかなく、思考停止と同じなのだ


風習時代環境によって形を変えることは珍しくありません。ですが、それは一概に悪いことではないと思いますよ」

突然、話に教祖乱入してきた。

全く逆の方向を捜していたのに俺たちと合流したってことは、一応は捜索を熱心にやっていたということか。

「若干、説教くさいが、この宗教屋が言うことは一理あるぞ。そりゃあ元が何かってことは大事だろうさ。それがなければ今もないんだから。でも拘り過ぎるのも考え物なんだぜ」

ハロウィンがどういったものだったかなんて知ったところで、現状が何か変わるわけでもない。元あったものが形を変えることに哀愁を感じるときはあるかもしれない。だが時代の流れは自然の摂理。それに不平不満を言ってせき止めようとしたところで、結局は誰も得しない」

弟がうーんと唸る。

理屈は分かっても、どこか心の根っこの部分がそれを拒否しているようだった。

こうなったら最終手段だ。

俺は教祖を軽く小突いて、目配せをする。

教祖はそれを察して弟にマジックワードを説いた。

「えー……つまりですね、この街ハロウィンは、これはこれで“真実だってことです」

真実……そうか、そういうことだったのか! 俺たちにとってのハロウィンはこれが正史なんだ!」

どういうことかは分からないが、教祖言葉は弟にとって天啓だったらしい。

「それじゃあ、お前が納得したことだしハロウィンを続行するか。それとも今からこのお菓子を返しに回るか?」

「……それもいいかもね」

おいおい、まだそんなこと言ってんのか……。

「代わりにイタズラをしに行こう!」

ああ、そういうこと。

結局、今回のハロウィンもこうなるのか。

「ハッ! やっぱりな、とんだ悪童だぜ。こんなこともあろうかと自宅をイタズラ対策用に改装しておいてよかった」

タケモトさんはなんだかんだ言いつつ、この日のためにそこまでしていたらしい。

悪態つきながらもノリノリだな、この人。


こうして俺たちの「お菓子祭り作戦」……もとい「ハロウィン真実キャンペーン」……もとい「イタズラ大作戦」は酷い遠回りをしながらも幕を閉じた。

それは確かに遠回りだったけれど、いつも漫然と歩いていた道のありがたさを知る上で、弟にとって決して無駄ではない道だったんだと思う。

時代の流れは個人を待ってくれない。受け入れるにしろ拒否するにしろ、進まなきゃ」

「ああ、そうだな。ハロウィンが終わったからといってウカウカしてはいられないぞ。次はクリスマスだ」

クリスマスだったら歌ってもいい?」

「いいけど、俺の目の届かない場所でやれよ」

「よっしゃ、楽しみだぜ!」

(おわり)

2017-10-31

[] #40-3「お菓子祭り作戦

戦利品が袋の半分に達しかけたとき、転機が訪れる。

何の気なしに訪問した家から出てきたのは、俺たちが知っている人物だった。

「おや、あなたたちもハロウィンに参加していたのですか」

家の主は“生活教”とかいう、胡散臭い新興宗教教祖だったのだ。

普通の家に住んでいたから完全に油断していた。

てっきり、もっと宗教家っぽい家に住んでると思ってたのに。

「勘弁してくれよ。こんなイベント宗教家出張ってくるとか」

別に不思議でもないでしょう。そもそもハロウィンは魔を退けるための厳かな風習だったんですよ。日本で言えば盆みたいなものです」

なんで日本を例えに出した。

「はあ? ハロウィンまで宗教と絡めるつもりかよ」

「ちゃんとした伝承に基づくものです。みんな発祥を知らないというだけで、この世で宗教関係していたというものは意外と多いですよ。日本謙虚ライフスタイルと通念は、とある仏教徒の唱えた説法の影響が大きいとされていますし」

なんで日本を例えに出した。

俺たちはあんたの話を聞きたいんじゃなくて、お菓子を貰いに来たんだ。

ウンザリした俺は、今回ばかりは弟がイタズラしてくれないものかと心の中で祈った。

「なんだって!? じゃあ、僕たちはハロウィンを間違ってやっているってことなのか。バカみたいじゃないか

だが、意外にも弟がこれに食いついた。

なんだか雲行きが怪しくなってきたぞ。

「いや……うーん……どう説明すればいいのやら……」

弟のリアクションに反して、教祖の返答は歯切れが悪かった。

薀蓄程度のつもりで言ったから、そこまで食いついてくるとは思わなかったのだろう。

「私も詳しく知っているわけではないので滅多なことは言えませんよ……教義上、他宗教否定はしないというだけで、すすんで調べるほど関心のある対象でもないので……」

「でも、今のハロウィン本来趣旨から外れているってことは確かなんでしょ?」

「まあ、それはそうなんですが、だからといってそれが悪いとは一概に……」

「それだけ分かれば十分だ。よし、今回のハロウィンは『お菓子祭り作戦』じゃなく、『ハロウィン真実キャンペーン』でいこう!」

そう言って弟は菓子も貰わずに、どこかへ走り出した。

おい、勘弁してくれよ。

これならまだイタズラで暴れてくれたほうが対処が楽で助かる。

「ああ、行ってしまった。じゃあ、お菓子はお兄さんに渡しておきますね」

「おい教祖よ。お前のせいで弟があんなことになったんだから、その始末をつけるべきじゃないか?」

「ええ? でも私は別に扇動したわけでも、洗脳したわけでもないですし……それに、これから来るであろう子供たちにお菓子をあげるため、家を離れるわけにも……」

「弟の行動力を甘く見るな。なまじイタズラとか諌めやすい行動じゃない分、なお性質が悪いことになるぞ」

「うーん……では私は西側へ向かうので、あなたは東から

そう言って、教祖テクテクと歩き出した。

西……さっき弟が走っていったのと逆方向だ。

あいつ、さては協力する気がないな。

俺は深くため息をつくと、袋をガサガサと鳴らしながら歩を進める。

こうして俺は、弟の捜索兼『ハロウィン真実キャンペーン』の阻止とかいう、バカみたいな作戦をやる羽目になってしまうのであった。

……いや、いずれにしろバカみたいなんだが。

(#40-4へ続く)

2017-10-22

anond:20171022135652

新興宗教教祖も同じこと言ってるよな

「○月×日に大地震が起こる! 東京壊滅!」→起こらない→「私が止めました」

2017-10-21

anond:20171021150814

そういうのはとっくに流行らなくなってるのにね

大分から、イキイキママ的に無理して虚勢張ってる女はカッコ悪い、的な風潮が主流になってると思う

風潮変わったのは、そういう「子供産んだけど仕事でも成功したアタシ」の代表格というか教祖的な存在だった勝間

実際は育児放棄してて長女が精神病んでるとかそういうのがバレた辺りからかな

独身女版もキラキラ女子かいうのがあったけど、あれも即死語になったし

元増田ブコメ10年以上前のノリなのか、そういう女の虚勢を未だに本気で信じてるアホ揃いなのか

2017-10-17

anond:20171017122706

ネトウヨ教祖」が誇張ではないくらいの影響力だったよ。2000年代中盤くらいまでは。

2017-10-16

新しい地図」って宗教じみていて私は苦手だ

アイドルにせよアニメにせよ、何かに没頭しているのは宗教と似ている。

好きなあの人を崇める。それがとても似ている。

更に、日本においては信仰自由だ。どんな宗教信仰していても本来は責められない。

それを踏まえても、「新しい地図」の活動アプローチがとても新興宗教じみているように見える。

新しい地図」「宗教」でツイッター検索しても同じようなことを考えている人が少なかったので、ここで吐き出す。

巨大な事務所から独立して、でも本当は一緒にやっていたマネージャー会社に入って、

きっとその時できなかったSNS発言をじゃんじゃんしている。

若い子だったら受け入れられるけど、40過ぎたおっさんがやっても、築きあげたブランドを少しずつそぎ落としているだけにみえる。

それに3人一緒って、それにずーーーーっと一緒にやってたマネージャーと一緒♡って子供かよw

それに「一緒に映画をつくりましょう!」「素敵な写真を送ってね!年間で一番を決めるよ!」って、

なんかすごい怖い。

そう、怖いんだ。

別に私が好きなグループの脅威になる気は全くしないんだけど(若さが違う)、そういう怖さじゃない。

ハーメルンの笛吹きみたいな怖さ。

盲目的に追いかけているファンを囲って、それだけのユートピアにしそうな感じ。

周りには高い塀を作って、自分たち【だけの】理想郷を作り上げちゃう

やっていることが新興宗教

教祖はだれだ?多分、彼らは広告塔で、教祖は全ての元凶マネージャーだと思う。

彼らしか見ていないファンは、きっと彼女を崇めるだろう。

だけど他のファンは、その彼女若いグループ可能性を潰してきた無能マネージャーと言うのも知っている。

(唯一彼女に可愛がられた?グループは衰退しているのも否めない)

日本において信仰自由だ。

だけど、「価値観の違い」という便利な言葉もある。

2017-09-05

https://anond.hatelabo.jp/20170905140653

マインドフルネス自身詐欺的なもの加えられるからね。結局は瞑想について科学的に立証が加わっただけ。

もともと仏教に近い霊感商法やってた奴が、マインドフルネスと名乗ってマインドレスネス不安や迷いでいっぱいの状態)を作るというという偽りのものをやってる。

だって、どこか認証機関があるわけじゃないから、名乗るのは自由

マインドフルネスっぽいことをして、ありえない不幸だとかを注ぎ込んで、教祖依存させる。

ありえない不安だとか迷いを作るのはマインドフルネス真逆なんだけどね。

でも、マインドフルネスっぽいことをやってるから騙される。

正直、マインドフルネスはもはや本+付属CD,DVDだけでやるべきものだと思う。

2017-08-31

新興宗教入信について考えるときおすすめしたい映画がある

また美人な子が千眼さんとこと一緒の神様信仰していることを明らかにした。

実際に信仰心が強いのかとか、芸能事務所から逃れるための権威頼りなのかは置いておくが……

まず新興宗教のことを新宗教とか言う人も居るが、権威を示したいがための分類なのでこの記事ではまとめて「新興宗教」とする。

新興宗教の成り立ちは色々あるが、急速に拡大を遂げたのは戦後の波乱の時代である

第一宗教ブームだ。PLや創価もこのブームに乗ってフィーバーした。

まりは人々が不安なところに寄りそう神様誕生(拡大)したとみて良いだろう。

昨今、奴隷契約を取り沙汰される芸能人勧誘が広くなることは不思議では無いが

東日本大震災を機に、よくは知らないが新興宗教繁栄をみせているのではないか

さて、そうは言ってもあなた神様否定することはしませんよ。

どの神様だって教科書で習った通り、起源を辿れば大体似たようなもんです。

ただ一度、考えてみてほしい。『神様』ってなんですか?

それについて、否定肯定もせず考察する面白い映画がある。『PK』というインド映画。いわゆるボリウッドだ。

『きっとうまくいく』というボリウッド映画の傑作も話題を呼んだが、そのスタッフと主演が手掛けている。

その映画を見た人なら似たようなもの想像してくれればいい。コメディ映画でありつつ社会にメスを入れるような作品だ。

笑って何故か踊り笑って何故か歌い笑って踊るようなTHEインド映画だ。

『きっとうまくいく』の成功からか『PK』も大ヒットしたらしい。きっとうまくいくが当時インドナンバーワンだったはずなんだけど、それを上回ったとかなんとか曖昧だが、なんとなくインド業界の『君の名は。』だといえばいいだろうか(いろんなところから怒られそうな表現)。

PK>とは主人公がそう呼ばれるのだが、「酔っ払い」を示すらしい。インドスラングか、「飲んだくれ」とか「虎」みたいなものだろう。

しか主人公酔っ払いなのかというと、違う。実は宇宙人なのだ

人間と同じ形をした宇宙人はなんとなく地球に降り立ったのだが、宇宙船コントローラーインド人に盗まれしまった。

素っ裸のままインドの街に行く。言葉も分からないなか、新興宗教教祖おっさんに拾われ、言語知識通信入手するために手を握ろうとしたら変態扱いされ、ムラムラしてんのか?とおっさん風俗に連れて行ってもらい言語を入手。

そんな中「神様に頼めばなんでも叶えてくれる」ということを聞き、「神様コントローラーを戻してもらおう」と神様めぐりを始めるのだ。

インドはめちゃくちゃ神様が多いようで、熱心な人も多いらしい。

主人公はあらゆる神に入信し、貢ぎ、一文無しになりながら叶えてくれる神様を探し続ける。

するとコントローラーが見つかった!神様のおかげだ!しかしそれを持っていた神様が返してくれないのだ。Why!?

まり見るからに貴重品なので返してくれないんですねぇ 新興宗教代表様が。

日本でもそうなように、「神様」「教祖様」はまぁ大体死んでる。生きてる(設定)としても実際に触れる距離で会うことは出来ない。降霊しても本人では無い。エル・カンターレのように最早人間ではないかもしれない。

そこで『神様意思を伝える人』の存在重要になってくる。

PKは、そのことに疑問を覚えるのだ。そして新興宗教本部で言ってしまう。

「それ聞き間違えてない?」「もし神様がそう言ったとしたら、(電話番号などの)かけ間違いだよ」

PKはいろんな新興宗教渡り歩いてきたので、こっちの神と神は言ってることが違うな。矛盾してるな。しか生活苦しいのに、いろいろ大変だな。と素直に疑問を提示してきたのだ。

それにインド国内は大混乱である。世は空前のかけ間違い動画アップブームになり……。

ここに書いたあらすじは一部である。本編は恋にダンスに歌にコスプレに大忙しだ。

ぜひ映画を見てほしい。最高です。

あなたが信じる神様伝道師は、神様にかけ間違いをしていませんか?

神様あなた苦痛を強いらないはずです。

2017-08-26

職場ムスリムの人がいる。

これまで合ってきたムスリムの人の中でも敬虔な方で、理工系博士を持っていて論理的な考えができる1であっても、宗教のことになると熱い思いをいつも話してくる。

(決してこちらに何かを強制したり過激なことを言ってくるわけではない。)

こちらも彼の大事にしていることを大事にしたいので、いつも敬意を払って話しているつもりだ。

でも個人的には教祖はみんな極度の鬱だったか大麻をやっていたんだろうと思っているから、

全く宗教の唱える神とか教義とか彼らの言う真理とかには興味がわかない。

ただ、世界中の人と同じ行動をすることで一体感を感じることができることは少し羨ましいとは思う。

宗教が生まれときは、宗教活動政治であり、娯楽でもあったんだろうなと思う。

現代的な日本人先進国若者には、それらの機能代替するものが多くあるから、より目的達成に対するコストが低いものを選んでいくことで、宗教離れが進んでいるのだろう。

[] #34-3「あの風邪を治すのは」

「えー……これは恐らく風邪……」

医者風邪だと診断された以上、教祖もそう下手なことはいえない。

というか、もし弟が先にこっちに来ていたら「医者に診てもらえ」と言っていただろう。

この教祖はそこらへん妙に現実的だ。

「は?」

だが弟に睨まれ教祖は慌てて軌道修正に入る。

風邪……風の精霊が体内でイタズラをしています。咳が出るのも、そのせいでしょう」

「じゃあ、俺の熱もそいつが?」

この教祖がよく使う、「精霊仕業論」だ。

「……その風の精霊撃退するために、君の体内に存在する火の精霊が奮闘している。その影響でしょう」

「つまり、この熱は必要なことってわけか」

「そうです、なので風の精霊撃退するためには、その火の精霊の手助けをしてやればよいのです」

「手助けって、具体的には」

「火の精霊の力は宿主に依存します。それゆえ体に良いものバランスよく食べることで助力となるでしょう。手早く吸収できるものが体への負担も少なく、効果的でしょう」

教祖も思いつきで話を合わせているだけだったが、このあたりで興がノってきたらしく、どんどん話を盛っていく。

生活教の教えである栄養バランスと話を絡めてきた。

「他には?」

「えーと……火の精霊邪魔をしないよう、熱いからといって体を冷ましすぎないこと。体を動かしすぎるのもダメです。反動で火の精霊が出て行っちゃいますからね」

「風の精霊を弱らせる方法とかはないの?」

「うーん……あ、水の精霊! 水の精霊に助けてもらいましょう」

「水の精霊?」

「そうです。空間に漂っている水の精霊を増やすことで、風の精霊は動きが鈍るのです」

「どうやったら水の精霊は増えるの?」

「水の精霊の住処となる、止まり木を作りましょう。そうすればその一帯は水の精霊が集まります

止まり木はどうやって作るの?」

「え……と……バケツなどの容器に水を入れて、そこに新聞紙などの紙の束を丸めものを縦にビッシリと差し込んでください。それを室内にいくつか配置するのです」

水の精霊の住処だとか言っているが、まんま簡易加湿器の作り方である

から聞いていると、宗教的な話に無理に絡めようとして、かえって歪になってきているような印象だ。

なぜか弟は素直に聞いているが。

「とはいえ、この時期は空間内の火の精霊も水の精霊も活発な時期ですからあなたが風の精霊にイタズラされているのは体内の精霊が弱っているのが原因だと思われます

「……つまり?」

「体を暖かくして、栄養を摂って、寝てください」

「ふーん……って、同じ結論じゃねーか!」

結論というか、それまでの説明も実質ほとんど同じだったのだが、弟は今さら気づいたようだ。

「じゃあ、病院で貰ったこの薬は?」

停戦協定のための手形ですね。宿主の体が精霊たちの戦いに耐えられなくなったときに使います。正確には冷戦に近い状態になりますが」

「えぇ……じゃあ、あんたも似たようなの持ってないの? ほら、免罪符とか、できればすぐに治してくれるやつ」

「いや、免罪符ってそういうものじゃないですし……それに私がやっているのはあくま布教活動だけで、商売はやってません」

商売』って表現してしまうとは、教祖のくせにドライ宗教観だな。

「何でやらないの? 宗教とかそういうのやってるでしょ」

「……どうも誤解があるようですが、『生活教』において人々の無知信仰につけこんで不当な金を得ることは邪教、カルト同義です。そんなものと同列に扱って欲しくない」

「俺にはイマイチ区別がつかないが」

「失敬な。宗教カルト似て非なるものです。科学疑似科学くらい違うものですよ!」

よく分からないが、この教祖なりに矜持があるらしい。

いや、矜持じゃなくて教示か?


それから程なくして、弟の風邪は治った。

母の言うとおりにしたから?

医者の言うとおりにしたから?

まさか教祖の言うとおりにしたから?

どれでもない。

弟はほぼいつも通り過ごしていた。

弟の思考回路がどのような判断をしたのかは分からないが、「信じられるのは自分しかいない」とか言っていたのでロクなものじゃないことは確かだ。

そもそも信じる、信じないって話じゃないだろうに。

だが、俺から弟に言えることは少ない。

なにせ治ってしまった以上、弟の結論全否定するのも憚られるからだ。

「結局、治ったのは俺自身のおかげってことかな」

自分で考えろ」

俺は呆れ気味に弟にそう返した。

結局のところ、弟にとって重要なのは「治るかどうか」ということだけなんだな。

ある意味シンプルな考え方で、ほんの少しだが羨ましく感じた。

(おわり)

2017-08-25

[] #34-2「あの風邪を治すのは」

風邪ですね。まあ体を暖かくして、栄養を摂って、寝てください」

医者に診てもらうも、診断結果はやはり風邪である

風邪? そんな馬鹿な。それに、以前かかったときはこんな感じじゃなかった」

弟は納得がいかない様子だった。

医者でもない母と、医者であるこの人が同じ結論であることがおかしいと考えたのだろう。

風邪一口にいっても症状の程度は千差万別ですからねえ」

医者の話は杓子定規だ。

だが、別に診断が杜撰だったわけではないし、いくら弟が喚いても病気が変わるわけではない。

「症状がツラいなら、お薬出しておきましょうか」

「それ飲んだら治るの?」

「いえ、症状を抑えるためのものなので」

「おい、兄貴、この医者ヤバいぞ! なんで治るわけでもない薬をわざわざ出すんだ」

いまの弟にとって、治るかどうか以外は無価値なようだった。

「そうか。じゃあ、薬は必要ないな」

ここで対症療法薬とその必要性について先生説明してもらうことも可能だ。

だが俺は弟をなだめつつ、その場をそそくさと後にした。

今の弟にそんなことを説明しても理解も納得もできるとは思えない。

いたずらに体力をすり減らし、病状が悪化するだけだと判断したのだ。

薬代をケチたからだとかでは、断じて、ない。


…………

「さあ、皆さん。目を閉じてください。呼吸することを強く意識して。次に自分成功体験など、快感を覚えた瞬間の姿をイメージしてください」

帰りの道中、あの教祖今日も熱心に布教活動を続けているの見かけた。

これといって害はないが、「生活教」とかいう変な教えを広めている胡散臭い輩だ。

「おっと、呼吸することも忘れないでくださいよ。愚か者は呼吸することを忘れます

兄貴~、あれは何をやっているんだ?」

「まあ……囁きだとか、祈りだとか、詠唱だとか、そこらへんを念じてるんじゃねえかな」

関心すらない俺はテキトーに答える。

そんな話をしていると、教祖こちらに気づいた。

「……おや、随分と顔が赤いですね。大丈夫ですか」

教祖は弟と一度知り合ったことがあるらしく、その時と様子が明らかに違うので気になったらしい。

「え、分かるのか」

「へ? ええ、まあ……」

弟の言葉教祖は戸惑った。

弟はあまり自覚がないようだが、誰が見ても分かるレベルだったからな。

「じゃあ、治してくれよ」

「ええ!?

病院で診てもらったら風邪だとか抜かしやがる」

「だったら、そうなのでは……」

明らかに冷静じゃない弟を見て、教祖はタジタジだ。

弟はこの調子で、風邪じゃないの一点張り

病気で心身がよほど参っていたらしい。

「治せるなら宗教でも何でもいい、俺の病気を治してくれ!」

「いや、私の宗教はそういうのじゃないんですが……」

だが、このままだと弟はいつまでも絡み続けて布教活動邪魔になる。

教祖はしぶしぶと見てみることにした。

(#34-3へ続く)

2017-08-22

https://anond.hatelabo.jp/20170822163617

オタクの人って、変なアニメ人に押し付けてきてちょっとした一言一方的極悪人みたいに断罪してくるし

基本自分意見だか教祖的な人の意見だか押し付けてくるだけでコュミニケーションほとんど成立しないし

それなのに口では人それぞれとか表現の自由とか言うし

目の前にいない弱者男性やらAV女優やらをやたら持ち上げて

そういう人に嫌な事されたって話はすべての人がそうじゃないとか正論っぽいこと言って目の前の人の気持ちは恐いくら無視するし

ほんと大嫌い。

そういう人基本嫌われてるからそういうのにのめりこんでんじゃないの

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