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はてなキーワード: 西瓜とは

2024-01-06

anond:20240106011857

俺も今さっきググるまで勘違いしてたんだが

キュウリって胡瓜って書くからキュウと読む余地がない

しかし、胡瓜といい西瓜といい瓜という字には訛りを生じさせる何かがあるのか?

どこがどうなったら胡がキュになんねん

2023-02-04

[]2023年1月滅多にホットエントリを出さなドメインからホットエントリ

ここ1年で初めてはてなブックマーク日毎の総合人気エントリ入りしたドメインからホットエントリブクマ数順トップ30

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2022-03-25

anond:20220325170830

でも中国で、

増:「日本では西瓜に塩を振りかけて食べるんだよ。」

中:「うっそやろ、やってみー?」

増:「塩くれる?」

中:「ほら」

増:ぱらぱら、ばくっ。

中:「えーっ、あqwせdrftgyふじこlp;@:「」」

てなことで、周りの人に結構笑われたわ。

ちな、中国では西瓜砂糖かけて食べてました。

最近読んだBLと非BLとがんばって読んだ耽美

海辺エトランゼ』(紀伊カンナ

あらすじ

 小説家志望の駿は、沖縄離島で親戚のおばさんの営む宿に間借りして住み三年になる。彼は、毎日独りで海を見つめている男子高校生が気になって仕方がない。男子高校生の実央(みお)は孤児で、いまはよその家に世話になっているというが、その家には帰りたくなくて海を眺めて時間を潰しているらしい。

 駿は実央に一目で惹かれてしまったのだが、実央は駿が自分憐れみの目でみないところに惹かれていた。

 だが、実央は本島の施設に移り、そのままほぼ音信が途絶えてしまった。ところが三年後、大人になった実央は駿のもとに帰ってきたのだった。

増田感想

 以前、続編の『春風のエトランゼ』を前提がよくわからないままなんのこっちゃと思いつつ読んだけど、こういう話だったのか。なるほどねー。

 『春風の―』を読んだ時にも思ったが実央が攻めで駿が受けなのが意外だ。でも、商業BLでは年下攻めというのは案外多いらしい。攻めが未成年場合はとくに。

 絵が隅々まで綺麗でいいけど、絵に誤魔化されている感があるというか、素敵なシーンばかり見せられている感があるというか。ゲイの苦悩葛藤がなんか取って着けたように見えて仕方がない……。実央の「ノンケだけど駿のこと好きになっちゃったから大丈夫!」っていう能天気さが、ファンタスティック過ぎて私は着いていけないのかもしれない。

 それに、北海道出身という設定の駿が家の為にゴリゴリに古風な祝言上げるところだったとか、元婚約者桜子さんの大正浪漫昭和レトロ中間的なお嬢様ぶりなところとかなー。北海道ってそんな旧態依然としたお土地柄なの? そうとは聞いたこと全くないのだが。結婚式は会費制くらいのことしか知らんけれども(そのさばさばした印象がつよいのか)。

 個人的にはあまりハマれないなこれ。絵は綺麗でかわいいけど。(だがむしろ作者は百合の方が描きたいのでは? というくらいに脇役がめたくそ百合百合していた。メインのBLが霞むくらいに。そこもハマれない原因のひとつかもしれない)

 今ならシーモアで丸々0円で読めるよ!


『鳩の栖』(長野まゆみ

概要

 短編集。男子中学生たちを主人公にした、耽美レトロ物語。ちなみに、『紺碧』と『紺一点』は単行本『紺極まる』に続いている。

増田感想

 長野まゆみ先生持ちネタが詰まっている。水琴窟とかバードベルとか義兄に恋しちゃう義弟とか。同じネタを使って毎度似ているようで違う話を作り出すのすごい。ストーリーの内容がどうとかいうよりも、物語バリエーション文章構成の素晴しさに感動してしまった。

『栗樹ーーカスタネア』の冒頭に、

瓜はめば子等思ほゆ栗はめば況して偲はゆ

と、山上憶良長歌の出だし部分が引用されているのを見て、『左近の桜』の『瓜喰めば』の章を思い出したので、再読してみた。↓

左近の桜』(長野まゆみ)の第5章『瓜喰めば』とついでに第4章『骨箱』を再読。

左近の桜』のあらすじ。

 主人公の桜蔵(さくら)は、男と男の忍び逢う宿〈左近〉の長男高校2年生。彼はゴシックな体質を持っている。というのは、彼はこの世ならざる者を拾い、交わることで相手成仏させてしまうようなのだ。そんな彼のことを、父の柾(まさき)や〈左近〉の常連客の浜尾は〈女〉と呼んでからかう。桜蔵は年上の女ともだちがいて男には一切興味がないので、〈女〉呼ばわりは不本意だと憤るのだった。

 これは桜蔵がこの世ならざる者達に引かれ、此岸彼岸の境目を彷徨う、妖しくで耽美短編連作集。

『瓜喰めば』のあらすじ。

 夏休み、父の柾に連れられて弟の千菊(ちあき)と共に池畔の別荘地にやって来た桜蔵。父との夏休み満喫する千菊。一方、桜蔵は柾に雇われ高額のバイト代目当てに雑用をこなす

 柾と千菊が出かけている間、バンガロー掃除に勤しむ桜蔵。彼の前に不器用西瓜を売り歩く男が現れて……。

増田感想

瓜食めば子ども思ほゆ栗食めばまして偲はゆ 

いづくより来りしものそ目交にもとなかかりて安眠しなさぬ

銀も金も玉も何せむに優れる宝子にしかめやも

 山上憶良長歌とその返歌だ。

 章のタイトルにこの歌を冠した通りに、柾が息子を可愛がる話なのだが、ただし柾がかまう相手は実子の千菊ばかりだ。柾の実子ではない桜蔵は柾から息子を息子とも思わぬような扱いをされているが、桜蔵も柾とは血縁関係のないことをわきまえ雑用アルバイトに徹している。……という、そのわきまえっぷりが地の文に長々~と書かれているんだけど、これだけわきまえてますから! とばかりに書かれると、負け惜しみに読めるw 桜蔵が実際に弟にやきもちを焼いて当たったり父に文句を言うような場面は、シリーズ中に一度も出てこないのだが。

 桜蔵にとっては柾は単なる父親というよりは父性あるいは大人の男という概念が具現化したような存在であって、血の繋りがない事なんて大した問題ではないらしい。だが、血の繋りがないだけに、父性への憧れがなんかこう、恋心めいているように見える。

 この章でもまた、桜蔵はこの世ならざる者に魂を抜かれて危うく死にかけたが、彼は窮地を柾によって救われたのか、桜蔵の欲求がそんな幻覚を見せただけのかは曖昧だ。

「(死人に)喰われたくなかったら、蛙のふりでもしてろ」

 と桜蔵に言う柾。これは、

人来たら蛙となれよ冷やし瓜

 という、小林一茶俳句から引用。これを私は、さすが風流なことを言いますなぁ、くらいにしかずっと思っていなかったのだが、今回再読して思った。瓜にそんな事を言い聞かせるのって何故? →自分が食いたいからに決まってるじゃん。

誰かが来たら蛙のふりでもしてろ。あとで私が食ってやるからさ(^_-)

 え、そういう!? そういう意味だったのかぁーーー!?!?

 激しく萌え散らかした。(だが、送られた当の桜蔵がそういう意味で受け取りときめいたかキモがったか、あるいは意味わからんと首を傾げたかは謎のまま、物語は終わってしまった)

 後に、何章だったかで柾は選ぶ権利は〈男〉ではなく〈女〉にある(柾ほどの男でも〈女〉から選ばれなかったこともある)と言う場面が確かあった。選ぶ権利は〈女〉である桜蔵にあるからといって、俳句なぞ送ってアッピールしたろというのが柾の魂胆なのか、単に桜蔵をからかっただけなのかは不明だが、個人的には前者に賭けたい。

次はついでに読んだ第4章『骨箱』。

『骨箱』あらすじ。

 第3章にて謎の男の手により背中一面に蝶を転写されてしまった桜蔵だが、いまだに蝶を消すことが出来ないでいる。学期末となり秋の修学旅行費用を支払わなくてはならないので、桜蔵は背中の診察もかねて柾の診療所を訪れる。旅費を出すことを二つ返事で了承した柾が桜蔵に手渡したのは、現金ではなく〈骨箱〉という銘の徳利と手書き地図。柾は桜蔵に、〈骨箱〉を質屋〈八疋〉に売って金を工面しろと命じる。桜蔵は地図を頼りに〈八疋〉を探すが、たどり着いたのは「望月」と表札のある民家で……。

増田感想、というより反省

 この章に登場するチャラ男幽霊は桜生(さくらお)じゃないか。桜生かもしれないと思ってはいたが、かもしれないじゃなくて明らかに桜生だった。なんでそんな事も読み取れなかったの過去の私……。

 桜生とは、桜蔵の戸籍上の伯父であり、過去に柾と付き合っていた人でもある。『左近の桜』の続編『咲くや、この花 左近の桜』で初めて名前が登場する(その時は高校生時代容姿で桜蔵の目の前に現れる)。柾がちょっとひねくれた男を好んで愛人にしがちだということが他の章で書かれていたが、桜生もまたちょっと、いやかなり癖のある人物だ。後に、桜生に男を寝とられた〈女〉(生物学的には男性)が、桜生への報復として柾を寝とり返すというエピソードがあったりするくらい。

 桜生のもとへ桜蔵は柾から預かった「桜生の形見の品」を持って訪ねて行くことになったので、桜蔵は柾の差金で桜生と出会わされたと読んでもいいのだろうか。

 なんの為に桜生に会わなければならないのか? 単に修学旅行費を稼ぐためばかりじゃなくて、桜蔵の背中に転写された蝶を消してもらうためだろう。

 桜蔵が桜生のもとを訪ねたとき望月家の界隈では水神祭が催されていた。また、望月家の庭には水神井戸がある。『左近の桜』シリーズに登場する〈男〉と〈女〉が水神に関する何かだというのは『その花の名を知らず 左近の桜』で書かれていたので、水神祭の日に桜生が現れるのは偶々ではなさそう。

 ということに気づかず読み流していた私の読解力やばすぎ。もっと落ち着いて丁寧に本を読もう、と反省。これまでの人生で読んで来たその他の本も大いに誤読してたり理解してなかったりしそうだから、あとで再読してみようと思った。

 桜蔵は桜生と出会言葉を交わしてそれ以上のこともするが、桜生のほんとうの相手である柾は桜生を見ることも出来ないらしいというのが、切なくていい。

長野まゆみ偏愛耽美作品集』より『狐』(泉鏡花

概要

 浮気者若旦那とその新妻の両方を狐が美女美少年に化けてだます話。


増田感想

 泉鏡花文章って私にとっては古文範疇なのだが、古文というほどに現代語とかけ離れてはいないせいで現代語訳がないので、調べながら読むのが難しい。だからとても苦手。それで、『長野まゆみ偏愛耽美作品集』のページをめくる手は『狐』のとこで数週間止まっていたのだが、せっかく買ったものを積んでおくのもなんだから、頑張って読んださ。七ページしかなくてよかった。『海神別荘』みたいにくっそ長かったら辛かったから短くてよかった。

 ちなみに、『海神別荘』を辛い辛いおめきながら読んだのは、『シャングリラの鳥』(座裏屋蘭丸)のなかで語られるおとぎ話元ネタがそれだったから。あーなるほどと思った。

 『狐』に話を戻すけど、耽美からすごいというよりはオチ面白い話だった。




その他に『僕らの地球の歩き方』(ソライモネ)も読んだけど、これはあとで気が向いたら感想を書こう。Kindleプライム0円で読めるよ!

2021-07-22

こっちが覚えてお前が忘れているだけのことを嘘扱いするな

子供の時からずっと腹が立っていることがある。

自分が言ったことを親が覚えていないのだ。適当に聞き流して相槌だけ打っていたのならまだしも、しっかりと会話として成立し「じゃあお母さんがやっておくね」と言ったことが為されていない。行動を起こしていないことではなく、「やる」と言ったことを覚えていない、ましてや「そんな約束した覚えはない、自分に都合のいい嘘をついてるんでしょ」と責任転嫁してくるそのことがとにかく腹立たしかった。私たちは確かに2001年1月16日にその話をしたというのに!!!(約束の内容は実に子供らしい取り留めのない話なので割愛する)

まりいい親ではなかったのでそういうものなのだろうかとも思うが、家庭から出ても「自分が何度も言ったことを相手は覚えていない」という事態に遭遇する。流石に幼少期よりは歳を重ねていたので地団駄踏んで怒ることこそなかったが、「この話5回したよ」「もう4回聞いた」「2回も言わないでもわかる」というような台詞は何度吐いたかからない。その言葉を投げかけられた友人たちが不快になっていたであろうことは大人になってから理解し、反省した。

中学以降は自分小動物容姿なのも相俟って、わざと抜けたことを言ってはいじられ、ペットのように可愛がられるというそこそこの立場で過ごしていた。

どうせ理解してもらえないのなら、自分から話題を振るよりも他人の話にカービィみたいに相槌を打っていればいいのだ。「ほょ〜?」とか言えるのは若さゆえの特権

から大学で一番楽しかたことは、「バカのふりをしないでいい」ということだったな、と最近思い出す。

大学でできた友達はみんな外山滋比古クィア理論御館の乱も当然の教養として知っていた。全員が全員その道のオタク研究者ほどの知識があるわけではないけれど、受験勉強で触る程度の知識は当然みんな持っていた。喋る前にいちいち前知識説明をしないで済むということがこんなに楽だなんて知らなかった。

専攻は本当に楽しかったし、充実した4年間だった。

大学生活自体は。

当時バイトは知り合いの紹介で事務をやっていたけれど、その知り合いを含めほとんどの人が高卒で、大学に進学した同世代よりも先に社会に出ていることを誇りに思っているような人たちばかりだった。

実際、自分大学のんべんだらりと『西瓜糖の日々』なんか読んでる間にも実務経験を積んで自力お金を稼いでいた人たちのことをすごいと思う。

だけど彼らは兎角大学生を馬鹿にしていた。

初めて任された業務について先輩に質問をしていたら、「大学行ってまで何学んでんだかw」と笑われたことがある。

「少なくともこの会社顧客リストコピー方法ではないですし、他人にそういうことを言わないような教養ですかね」と口に出すのはなんとか堪えた。

自分には確かに中卒・高卒の人たちが築いてきたキャリアも考えもわからないけれど、彼らも大学生・大卒人間の学んでいることを知らないのに何故こうも馬鹿にして下に見るのだろうか。

大学に行ける」という選択肢を持てた立場傲慢なのかな、とは思いつつ、それでもやっぱり自分が愛した学問理解もせず見下していた彼らのことは苦手だ。

ちなみに上司セクハラパワハラモラハラをされたので勤務時間内に「今からバイト辞めます」と宣言して辞めた。時給はちゃんとその時間までで出ていた。

勉強できる子卑屈化社会』という本があるそうで、まだ機会がなくて読めてはいないのだけれど、タイトル書評だけで深く頷いてしまった。

自分が同年代の平均より知能指数が高いであろうことは自覚しているけれど、それがあたかも嫌味なことであるかのように扱われ、出身大学を尋ねられたら「あ、一応○大です」と「一応」をつけなければいけない気がする。

スポーツ得意とか、料理が上手とか、そういうノリで言っちゃダメなの?「僕は頭がいいです」って。

自分SNSで言うと高学歴自慢とか言われるので匿名で書く。

あと一つ言っておくけど、「本当に頭の良い人なら頭が悪い人にもわかりやすい話ができる」っていう論調やめてくれねーか。

あれわざわざお前のレベルに合わせて話の知能指数下げてるから情報取りこぼしてるんだよ。

そもそもその「本当に頭の良い人」とやらに一方的負担を強いて喜んでるのマジで何なの?お前もちゃんと原文で理解する努力をしてくれ

2021-03-08

必読書コピペマジレスしてみる・やっぱりオススメの21冊編 (2)

戻る→ anond:20210308081829

デュマ・フィス「椿姫

個人的にはオペラよりも好きかもしれない。特に、愛した女性の墓を掘り起こして遺体に直面するシーンがあるところとか。不毛愛情というか、すれ違いや失恋ばかり読んでいたことがあり、これを読んだのもそんな時期だ(「エフゲニー・オネーギン」とか「マノン・レスコー」とか)。というか、そもそもオペラって「乾杯の歌」とかすごい好きなんだけど、台詞聞き取りにくいし、台詞を同時に歌う箇所もあるし、なんか難しい。

ちなみに主人公独白に曰く、「ああ! 男というものは、その偏狭感情の一つでも傷つけられると、実にちっぽけな、実に卑しい者になってしまものです」。……バレましたか

野尻抱介太陽簒奪者」

自分日本SFを読むきっかけになった人で、ハヤカワのJA文庫小川一水とか林譲治とかが特に好きだった。

この作品は、太陽の表面に異星から物体によってメガストラクチャーが作られ、日光を奪われた人類が滅亡の危機に瀕するのだが、若干のネタバレを言うと、最初からエイリアンには悪意が全く存在していなかった。僕はそんなところが好きだ。基本的自分の好きなシチュエーションは、他者との接触により悪意はないにもかかわらず傷つく、というのがあるのだ。

ちなみに日本SF作家をより広く読むようになったのは大森望日下三蔵の年刊日本SF傑作選のおかげ。感謝感謝

オルハン・パムク無垢博物館

三十歳で婚約者がいるのに、親戚の十八歳の女の子に手を出しちゃったダメな人が主人公結婚約束をした女性から婚約を破棄されてしまい、彼は思い出の品を集めた博物館を作りだす。イヤリングはともかく、自分が家をのぞき見た瞬間を画家に描かせた作品や、下着までも集めているあたり、ただの変態である。帯には「愛に生きた」とあるけれど、愛情というか執着や妄念であったような気がする。けれども、不毛な愛のほうが読んでいて面白い

ところでトルコという国は、女性スカーフを被るかどうかだけで政治的立場の表明になってしまう国であり(ハイヒールを履くかどうかも政治的立場の表明ではあるが、トルコはその傾向が顕著だ)、その点からも読んでいて面白い作家であった。

マヌエル・プイグ蜘蛛女のキス

映画オタクゲイ政治犯の獄中での対話劇。ゲイはどうやら看守から政治犯の様子を探るように頼まれているようなのだが、いつしか二人には友情が芽生えていく。緊張感のある対話であると同時に、ゲイお気に入り映画を語るとき調子推しについて語る幸せオタクのものである安易に神という表現は使いたくないが、語りが神懸っている。ゲイの口調が女言葉なので、少し古い訳なのかもしれないが。

リチャード・ブローティガン西瓜糖の日々」

大学時代年齢不詳の友人がいて、今も何をして食べているのかよくわからないんだけれども、今でも時々強烈な下ネタメールが来る。そんな彼が薦めてくれた小説村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」の「世界の終わり」パートに影響を受けた作品を部誌に掲載したらものすごい勢いで薦めてくれた。

彼は物にこだわりがないというか、読み終えた本をよく譲ってくれた。同じブローティガン絶版になった本やシュティフターの「晩夏」などもおかげで読めた。「晩夏」はくどいのでいただいてから十年後に読んだのだが、現代小説では確実に切り捨てられる長さの風景描写を含む小説を、定期的に読みたくなる。

町田康パンク侍、斬られて候

就職のために架空宗教団体によるテロでっちあげる侍の話。時代劇の形を借りているんだけど、時代考証は完全に無視している。そして、自意識過剰人間クレーマーおバカしか出てこない語りの芸だ。だが、大体町田康作品は大体そんな感じだし、人間って元来そんなもんなのかもしれない。オチ基本的に完全に投げっぱなしだが、爆発落ちや死亡オチギャグ結構好きだったりする自分がいる。文学っていうのは自由でいいんだよ。

トーベ・ヤンソン「たのしムーミン一家

ムーミンシリーズ以外のヤンソン文学作品を選ぶべきかどうか迷ったのだがこっちにした。友人からなぜかヘムレンさんに似ていると言われていた時期があったことだし。

児童文学短篇って長篇とは違った難しさがある。短い文章と簡潔な表現という制約の中で、キャラクターを端的に表現しないといけないから。そのお手本みたいな作品がここにあり、内向的人間にやさしい世界がここにある。ちなみにとある哲学者の持っている本の名前が「すべてがむだであることについて」であり、すごく笑える。

全く関係ないが僕は萩尾望都の「11人いる!」のヴィドメニールヌームにも似ていると言われたことがある。緑の鱗に覆われた両性具有僧侶で、とても善い人で行動力もあるのだが、説明するときにやや言葉が足りない。

マリオバルガス=リョサ「悪い娘の悪戯

嘘つきで利己的で、のし上がることにしか興味がない空っぽ存在に恋をしてしまった善良な青年。「悪い娘」の人生航路は語り手の人生におおよそ十年ごとに交叉するが、一貫して彼女本位な関係に終始する。

これはどうしようもない女の子に恋してしまって、四十年間ものあいだそれを引きずった男の物語だ。地位財産もなにもかもなげうって、何度裏切られてもひたすらに与え続けた。そんじょそこら悪女ものとは格が違う。シェル・シルヴァスタインの「おおきな木」のように。

バルガス=リョサには基本的にどれも面白い

D・H・ロレンスチャタレイ夫人の恋人」。

猥褻だということで昭和時代裁判になったというので読んでみたが、どこが猥褻なのかちっともわからない。しかも、作者の思想がうるさいので文学的な美を損なっている。

表現露骨というよりも、おちんちんに花飾りを結ぶみたいなのどかヒッピー文化的な感じで、エロティシズムについては性描写の無い仏文学のほうがずっとぐっと来るものがる。しかし、時代を先取りしていていたという意味では素直にすごいと思うし、この程度で猥褻だと騒いでいた時代はさぞ不自由で息苦しかったのだろうなあとも思う。

ピーターワッツブラインドサイト

最強のファーストコンタクトものひとつで、ネタバレするとオチは「意識クオリアとはときとして生存に不利かつ無駄であり、この宇宙では淘汰される可能性がある」という絶望的な結論人間の心も愛も宇宙の中では無だ! みたいなSFが大好き。

基本的構造は「宇宙ランデブー」の変奏で、未知のエイリアン遺物の中を探検するのだが、強烈な磁場の中で意識が攪乱され様々な精神疾患一時的に患うという違いがある(実際に脳に強烈な磁場を近づけると活動する部位が変化する)。言及されるコタール症候群半側空間無視といった症状もすべて実在するが、脳科学知識がないと全部作者のほら話なんじゃないかって読者が誤解するんじゃないか若干心配

それと、ハードSFとしてはすごい好きなんだけど、どういうわけか吸血鬼が味方に出てきて(人類を捕食していた類人猿遺伝子を組み込んだ改造人間という設定)、味方のはずなのにこちらに危害を加えようとする不可解な設定があり、これは作者の吸血鬼ゾンビに対する偏愛のせいだろうが、プロットの上であまり関係がないし必然性もなく、そこが無駄に思われた。そもそもなんでそんな遺伝子組み込んだ危険なやつを作るんだ?

以上。

2020-12-22

東京ではレジ西瓜を持って行ってピッとするらしい

2020-09-24

唐揚げマヨネーズ

吉野家(黒)で唐揚げ弁当持ち帰りを頼んだら お箸をお付けしますかと同時に「マヨネーズはおひとつですか?」と聞かれた

はて、いつから唐揚げといえばマヨネーズとなったのだろうか

とんかつキャベツ

牛丼紅ショウガ

角煮に芥子

鰻蒲焼に山椒

いずれもこってりしたものちょっとした爽やかさを加え中和的に作用ものではないか

西瓜に塩も、逆の風味を加えることによるアクセント

唐揚げレモン問題も然り

唐揚げといえばマヨネーズ

「追いこってり」「追い脂質」

ではないか

いつからなんだろう

理由はわかる。レモンスライスレモンポーションつけるよりマヨネーズの方がコストは安いものな)

2020-08-07

四面楚歌

夫のためにバレンタインフェアに行った。

人気のフェアなのか会場の入り口に入場待機列ができている。

並ぶ。

列の何組か前に見知った顔を見つける。

夫だ。

しかも女連れ。

「誰よその女」と、まるでドラマのような科白で詰め寄る。

周りも気にせず大喧嘩

修羅場を抱えながら列は進む。

入場の順番になったがこっちは全くそんな気分ではない。

しかしせっかく並んだのだ。

一応入場はする。

ブースの1区画をぐるっと歩いた。

怒りでほとんど何も視界に入らない。

思考もろくにできない。

夫が追いかけてくる。

腕を掴まれたが振り払って無茶苦茶に歩いた。

帰ろうという結論に達したところで爺ちゃん鉢合わせる。

ちゃん小学生のころのまま、不器用ながらも優しく語りかけて慰めてくれた。

少しクールダウンになった。

会場から出る。

ひどい雨だ。

傘を差す。

入ったときと違う出入口だ。

この建物は丁字路の右下部分に建っているらしい。

道を渡ろうと横断歩道信号を待つ。

片側一車線ながらも交通量はそこそこあり、車のスピードも速い。

「この横断歩道渡りづらいのよね」と見知らぬ年配が独り愚痴を言う。

信号が変わった。

丁字路とは思えない速度で車が進む。

なるほど渡りづらい。

運良く車の列が途切れた。

さっと渡る。

まっすぐに道を進む。

傾斜はゆるいが長い下り坂だ。

ふと違和感を覚えて上を見る。

傘の骨が折れている。

さらに何か所かつゆ先から布が外れている。

ボロボロだ。

憂鬱になりながらも坂を下り続ける。

どんどん道が細くなる。

車一台となんとかすれ違う。

左右には古い日本家屋が並ぶ。

やはり瓦屋根は良い。

時折小さな畑を挟む。

胡瓜、茄子西瓜

夏野菜だ。

道は続く。

いつしか田が目立つようになる。

丁字路に出た。

左か、右か。

右の道5メートル程のところに、細い脇道がある。

行方向と合う。

あの道を行こう。

しか漠然不安だ。

スマホを取り出す。

位置情報ゲームを起動する。

地図確認する。

よかった、細いもののまっすぐ続いている。

細いあぜ道を進む。

交差点を突っ切る。

急に道がかなり広くなる。

相変わらず地面は土。

だがさっきと違い、しっかりと固められている。

端には草が生えている。

周囲には水田しかない。

6月の稲が青い。

道がまた少し細くなる。

実家に着いた。

いつしか雨は止み、傘も無い。

思い出したかのように怒りや不満が広がる。

ごろんと横になり、例のゲームで遊ぶ。

気付けば隣に父がいた。

だらけた姿勢で父に話す。

ちょっとくらいそんなこともある」なんと父は夫の味方だ。

母と妹がやってくる。

ソファに座る。

同じように愚痴る。

「許してあげなよ」という母に妹が同意する。

ここまできて四面楚歌

居たたまれず飛び出す。

そんな夢を見た。

2020-07-04

モデルハウス奇譚

最近はずいぶん蒸し暑いですね。

私は梅雨のない地域で生まれ育ったので、この季節特有空気感に慣れるのにはまだまだ時間がかかりそうです。夏の間はいつも冷たい素麺饂飩ばかり食べているのでどんどん痩せていきます。軽くなった体で往来を歩いていると、蜃気楼の中に自分が溶け込んでいくようです。

目的地まではまだ距離があります。あまり暑いので、途中で見つけたスーパーで冷たいお茶を買いました。あとは、お土産西瓜も一玉買いました。

お茶を飲んだせいか、片手にぶら下げた西瓜が重いせいか、一歩足を進めるごとに全身から汗が噴き出てきます。もう夕暮れ時だというのに、気温はまだ高いままのようでした。

ふいに私の後ろからなまぬるい風が吹いて、石けんと汗が混じった自分匂いしました。私は夕焼けを背にして歩いていたので、目の前には自分の影が長く伸びていました。私はもうこれ以上歩けない気持ちになって、シャッターが閉まった八百屋さんの前にあるベンチに座り込みました。

しばらくじっとしていると、もう何年も前のことになりますが、初めて一人暮らしをした年の夏の出来事が頭の中に蘇ってきました。

****

私が初めて一人暮らしをしたのはとても大きな街でした。

人々の歩く速度や、次の電車が来るまでのスピードは信じられないほど早く、私はよくそれらに圧倒されて駅のホームにあるベンチにただ座り込み地下鉄を何本もやり過ごしたものです。そういうとき、街全体がそこで暮らしている人々をも取り込んだ一つの巨大なシステムであるかのように感じられました。そうかと思えば、人気のない道端は吐しゃ物やごみで汚れていたり、ぼろぼろの格好をした人々が呻きながら寝転がっていたりしていたし、私が駅のホームぼんやりしていても変に思われませんでした。同じようにぼんやりしている人をあちこちで見かけました。そういった意味では暮らしやすい街だったなと思います

この街に来たばかりの頃はとにかくお金がなかったので、いつも働き口を探していました。私は学がなく、またひどい吃音緘黙症をもっていたために仕事探しは難航するかと思われましたが、幸運なことにこの大きな街においては仕事にあぶれることはありませんでした。

私はその年の夏、街の端の方に位置する治安の悪いXという地域にある建設会社で働いていました。

上司の指示を受けて色々な住宅展示場に出かけていって、モデルハウスの前のパラソルの下でお客さんが来るのを待ちます。お客さんが来たらパンフレットを渡して、モデルハウスについての簡単説明質問応対をスケッチブックパソコンを使って行います。お客さんが来ても来なくてもお給料は変わりません。そんな仕事でした。当時はほとんど話すことができなかったので、なぜ採用されたのかはよくわからないのですが。

お客さんはあまり来なかったので、週末に図書館で上限まで本を借りて、それらを読んで時間をつぶしました。仕事が終わる時間は十八時頃まででしたが、土地勘がないのと、ときどきバスしか行けないような場所の展示場に行くことがあったために(それまでバスに乗ったことがなかったので)帰り道を間違えてしまい、ようやく家に辿りつく頃にはもうとっぷりと日が暮れているというのが常でした。

お客さんが来ない日は、モデルハウスの中に立ち入ることは禁じられていました。一日に二回、私が勝手なことをしていないか上司が見張りにきました。とはいえそれはいつも同じ時刻だったので、その時間だけ本をかばんに隠してパラソルの下で神妙にしていればよく、それ以外の時間のんびりと過ごしていました。

夏至を過ぎると一気に気温が高くなって、私はそれまで体験したことのない暑さに驚きました。外の気温が体温を超えたときなどは、時間を見計らってこっそりとモデルハウス玄関で涼んだものです。窓と玄関のドアを細く開けると気持ちのよい風が通りました。髪をほどくと、風に吹かれて私の汗と石けんが混じった匂いしました。

その日の最高気温は三十八度で、朝から晩までかんかん照りという有様でした。

お客さんは一組も来なかったのですが、あまりに暑くて読書に集中することができませんでした。仕事時間が終わって戸締りをしようとしたとき、雲のない空からまっすぐに差す夕日が、太陽を背にして玄関に立つ私の影を家の中まで長く伸ばしました。

それを見た瞬間、真新しい家の二階の窓から夕焼けを見てみたいという強い気持ちが私を襲いました。それまで、お客さんが来ないときに家の二階まで入り込んだことはなかったのに。

ここで働くようになって初めて、新築の家の匂いを知りました。それは、少し化学的な匂いと、新品の布や畳の匂いとが混ざった匂いです。

階段を静かに上りながら、この家に自分が住んでいる空想しました。ベランダが付いている部屋を見つけて、ここを私の部屋にしようと思いました。その部屋の窓は南西に向いていて、西日が差し込んでいました。この場所には学習机を置いて、ベッドの向きはどうしようか?壁の一面には大きな本棚を置きたいけど、背表紙日焼けをしないように扉が付いたものでなくてはいけないかもしれない。友達が遊びに来たときのために小さいテーブル必要かもしれないな。そんなことをつらつら考えているとなんだか少し悲しくなってきて、その気持ちを振り切るように窓を開けてベランダに出ました。

辺りはすっかりオレンジ色に染まっていて、建物木々や道を歩く人々の輪郭曖昧にしていました。

それらを見つめながらかすかな風の中に佇んでいると、少しずつ気持ちが落ち着いてきて、これからまた何だってできるような気がしてきました。何しろ私はこんなに大きな遠くの街にいるのだから

部屋を後にしようとしたときクローゼットの扉が少しだけ開いているのがふと気にかかりました。窓を開けたせいで風にあおられて開いてしまたかもしれません。二階に上がったことを上司に知られてはいけないので、扉を閉めるために私はそこに近づきました。

扉の隙間からは妙な匂いしました。新築の家には似つかわしくない匂いです。手垢で小口が汚れた古い辞典をめくったときや、寂れた地下鉄の駅のホーム列車が来たときにこんな匂いかいだような気がしました。大工さんが中に何か忘れていったのかもしれないなと思って、私はクローゼットの扉を両手で開きました。

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初めに「それ」を見たとき、私は大きな置物や等身大人形の類かと思いました。しかし「それ」は紛れもなく本物であるようでした。

「それ」を目にするのは初めてではありませんでしたが、こんなに乾いていてさびしげな「それ」を見たことはありませんでした。ほとんどミイラのようになっていたので、いわゆる腐乱臭のようなものは感じられませんでした。ひどく痩せていて、夕日が肉の落ちた腕やあばら骨の浮いた胸に濃く影をつくっていました。眼窩は落ちくぼんで暗くなっていましたが、色々な方向からのぞき込むと、小さな白い虫が奥の方でひっそりと蠢いているのが見えました。

夕暮れどきの時が止まったような不思議雰囲気のためか、私の心は奇妙なほど落ち着いていました。あるいは、日中の暑さで頭がうまく働かなかったのかもしれません。

ここでの私の仕事は、パラソルの下でお客さんを待ち、お客さんが来たら簡単説明質問応対を行い、時間が来たら戸締りをすることです。もし家の中に「それ」があったときには上司に報告したり警察通報したりするように、などという指示は受けていません。私はクローゼットの扉を静かにぴったりと閉めました。

部屋を出て階段の方に向かったとき、奥の部屋から何かの気配と殺気のようなものをふと感じました。私は子供の頃に大きな野良犬対峙したときのことを思い出しました。その犬からはまっすぐな殺意が感じられましたが、奥の部屋から漂う殺意には迷いがあるようでした。そこにいる何かが心を決める前に、私は階段下り玄関のドアを開けて戸締りをして、人通りの多い道を選んで駅まで歩きました。

****

ふと気が付くともう太陽が沈むところでした。私の目の前には誰かが立っていましたが、暗くて顔がよく見えませんでした。大丈夫ですかと尋ねられて初めて、私はその人が恋人であるとわかりました。

約束した時間を過ぎても私が家に来ないので迎えに来てくれたようでした。夏でもいつも平気そうにしているはずの恋人の額には汗が浮かんで、髪が少し乱れていました。

ぎゅっと心臓をつかまれたような気持ちになって、迷惑をかけてしまたことを謝りました。彼は私の頭のところにそっと手をやって、あまりにそこが熱くなっていたらしくびっくりしていました。こんなに暑いなのだから自分がそちらの家を訪ねればよかった、すみません恋人は言いました。そうやってベンチにすわってお互いに何度も謝り合っているうちに少し涼しくなってきたので、家に向かうことにしました。

手を繋ぐと、恋人の腕の内側の皮膚が私の腕に触れました。少し汗ばんだあたたかいその皮膚は、その下に肉や血の通った血管があることを教えてくれて、私はそれで少し安心することができたのでした。

今日晩御飯は一緒にピリ辛茄子素麺を作る約束をしています西瓜はすっかりぬるくなってしまったけど、水とたくさんの氷を浮かべたお風呂に沈めておけば、夕食の支度をして食べ終わった頃にはちょうど冷えているかもしれない。そんなことを話しながら、蒸し暑い夏の夜道を二人で歩きました。

2019-11-06

[]奈良

奈良漬け奈良漬、ならづけ)とは白うり、胡瓜、西瓜生姜などの野菜塩漬けにし、何度も新しい酒粕(さけかす)に漬け替えながらできた漬物

2019-10-17

anond:20191017075121

それを言うなら、茄子糸瓜も胡瓜も南瓜も西瓜も、かなりのインチキだぞ。(オレの名字服部」もw)

2019-01-02

年末ログインボーナス爆竹だった

年も越してしまったが、暮れの話を一つ。


暮れ明けに親戚参りをするため実家に帰ると、玄関先に爆竹があった。

そこそこ束で置かれていたので「あれは何なん?」と聞くと「市役所から配られたもんで置いてある」と。

父曰く、一昨日あたりに市の職員が来て、うちの集落の全世帯に一軒一軒配って回ったとのこと。

まあ職員の人も大変だったろうなと思うと同時に、ついにここまで来たかと思った。

塩害ならぬ猿害である


うちの集落は市の中でも山側、道路こそ発達しているものバス鉄道も掠りもしない所に存在している。

過疎気味ではあるし、まだ屋号文化も続いている由緒正しき田舎ではある(まあ日本各地に似たとこは多いと思うけど)

もっとも、若い衆の集まり子供会もまだ続いている程度には人が暮らす地域であり。

そんなところなので、向かいの山から鹿なり猿が下りてくることもそこそこあった。

実際自分が住んでいた十余年くらいでも、猿が植木場の柿をとって食べたり、西瓜を抱えて持って行ったりくらいは経験している。

庭先に見かけない猿の置物があると思ったら、生きていた猿だったなんて話が出てくるくらいだ。

まあそんなもんだから警戒こそすれ、猿による人への被害はあまりなかったのでこのまま維持できればいいかくらいに自分は思っていた。

たまにニュースで『噛みつきザル発生』なんてあったけれど、大抵は渡り若い猿とかだったし。

農作物に関しても、猿より鹿の方が深刻だったのでそちら側に若い衆やら猟友会対策していたくらいだった。


ところがこの十年くらいで猿たちは更に活発に……というより賢くなっているらしい。

はいっても農作物への被害がひどくなったり、危害を加えられたとかでは(まだ)ない。

家宅に侵入して炬燵に入って暖をとったり、台所の机の上にあった甘味果物を食べてたりするくらい。

問題は、鍵の位置や開いてるかどうかまで認識できるようになったらしく、鍵をかけていても入ってくることもあるらしい。

幸い、人を見るとどの個体も逃げていくらしいのだが……それでも家の中に猿がいたら気が気でない。

特に小さい子供のいる世帯はなおさらだろう。

そういうわけで、事態を重く見た市の担当課が爆竹を各家庭に配布したのである。実際出たときに使えるかはともかく。


長々書いたけど、所詮爆竹なんて一時しのぎ(=ログインボーナスの配布石程度)だし。

うちの集落が将来猿に負けるのも時間問題だなぁと思ってここで吐き出している。今は辛うじて『共生』といえる範疇に入ってるけど、多分。

そして、そこそこ人口の多いうちの市ですらこんな有様なのだから人口だけで言えば立川とかより多い)

他の市町村ではもっと大変なのかなぁと感じた年末でした。

2018-12-12

anond:20181212143603

レジで「スイカで」って言って西瓜取り出すのと大して変わらないよ

2018-10-13

anond:20181013231210

いま現在の値段は知らんけど

おいらがkindleで読んで面白かったSF挙げてみる

『機巧のイヴ

西瓜糖の日々』

明日明日

夢幻諸島から

ダークマター

科学読み物の方のおススメは、他のどなたかお願いしま

2018-04-23

椎名林檎より売れそうな椎名〇〇(〇〇には果物が入る)を考える

  1. 椎名蜜柑        売れない
  2. 椎名檸檬        そこそこ売れそう
  3. 椎名苺         それは野菜だろって言われそう
  4. 椎名メロン       同上
  5. 椎名西瓜        同上
  6. 椎名バナナ       吉本ばななと被る
  7. 椎名オレンジ      オレンジってそこそこ美味しいのと美味しくないのしかない
  8. 椎名グレープフルーツ  グレープフルーツは美味しくないのしかない
  9. 椎名デコポン      売れない
  10. 椎名梨         「しいななし」ではなく「しいなり」なら売れるかも
  11. 椎名二十世紀梨     途中で「梨」が取られて「椎名二十世紀」でブレイクするかも
  12. 椎名サクランボ     1stアルバムは「錯乱棒」
  13. 椎名桃         桃って種ナシにしたらもっと売れるだろ
  14. 椎名葡萄        むしろ葡萄の種は飲んじゃうから無くさなくてもいいんですよ
  15. 椎名マンゴー      一時宮崎県マンゴーが持て囃されていたなあ
  16. 椎名キウイ       食べ過ぎると口が痛くなる
  17. 椎名パイナップル    同上
  18. 椎名枇杷        割と売れそう
  19. 椎名李         「しいなり」ではなく「しいなすもも」なら売れるかも
  20. 椎名杏子        杏子といえば「雨と夢のあとに」に出てたなあ
  21. 椎名柚子        「ゆず」も「柚子」だったら売れてなかったろうなあ
  22. 椎名ライム       「来夢」というどこにでもある喫茶店
  23. 椎名木通        少年時代にでてくるアレ
  24. 椎名ドリアン      後の金髪先生である
  25. 椎名柿         そういや最近創作物で近所の柿の木から柿を盗るみたいな描写はあるんかねえ
  26. 椎名柘榴        未だに食べ方がわからない
  27. 椎名ドラゴンフルーツ  見た目はアレだが美味い
  28. 椎名アセロラ      アセロラジュースは飲んだりするけどアセロラ自体たことがない
  29. 椎名ライチ       売れるかも
  30. 椎名パパイヤ      振付師としてなら
  31. 椎名マンゴスチン    「マンゴスチン」とか命名した奴絶対中学生だろ
  32. 椎名ナツメ       意外と売れる
  33. 椎名茱萸        ワイ飽きる

2018-04-03

anond:20180403071401

みんな騙されてるけどな、こいつは要注意人物に違いないぞ。

通勤という文字を見てスイカ=Suicaだと脳内補完してあげてる人が多いが、実態西瓜のものだ。

こいつは西瓜フィリアで、常に物理的に西瓜性的に添い遂げんとしているのだ。

まり西瓜に程よい大きさの穴をあけ、性器差し込みながら公共の場を「西瓜を運んでる人」のふりをして歩いている露出なのだ

しかし、7年も使い込んだ西瓜はさすがに死を迎えたも同然。

吉良吉影が新しい「手」を調達しようと目論むように、こいつも新しい西瓜をその毒牙にかけようとしている。

ちなみに奴にとって、人目の多い通勤中にシートに座って腰の上に自然西瓜を置ける状況は、もっと愉悦を得られるシーンの一つである

その湿度と熱気、シートから伝わる温感、定期的な振動

そこで高められた性感を赤く熟れた果肉の中へ迸らせ、黒い種に白い種を掛け合わせる瞬間は奴にとっては至福なのだ

から通勤」というワードを出しただけであって、通勤に使うSuicaと思わせたのは巧妙なミスリードだったのだ。

この世で一番どうでもいい悩み、というタイトルも、自身性癖特殊さを自認しているがゆえのもの

また、本当は自分にとってはこの上なく大事な悩みを、吐露しつつも「どうでもいい」と他人に思わせている。

そういった、実態を覆い隠しながら誰にも気づかれずにする露悪趣味的な行動・発言こそが、奴の手口だ。

まんまと騙されてしまうと、奴を喜ばせるだけだ。

暴かねばならぬのだよ、我々は!散っていった西瓜のために!

2017-12-17

瓜の一族

生の南瓜は胡瓜や西瓜と同じ匂いがする

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