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2024-11-16

anond:20241115191320

学生運動自滅の道をたどったように、反AI過激派たちも自滅の道をたどろうとしている。ということかな。  

まあ、どちらも「成るべくして」ということかと

2024-11-15

Xでの絵描きの反AIという狂乱に全共闘を感じる

私は反AI標榜する絵描きたちに、単純な陰謀論やラッダイト運動というよりは、全共闘との類似を感じている。

当初は、画像生成AIを用いた直接的な損害を被った人もおり、このツールの危うさに警鐘を鳴らすことは確かに理があった。

しかし、要求エスカレートし最早宗教的になった。

彼らは荒唐無稽の反AIお題目に、ウォーターマークという呪符を携え、自らの信仰に反した情報発信者には異教徒レッテルを貼り付けた。

彼らはバリケードという殻にこもり「敵」に備えている。

全共闘高度経済成長という大波の中、大衆に呼びかけた。そして、大衆生活を優先した。革命理解されなかった。

生成AIという大波は、既に大衆にとって欠かせないものとなっている。絵描きという一部の人間が、実際に大きな損害を被ったわけでもなく、実のところ生成AI恩恵を受けながら反AIを唱える姿に、いったいどれだけの人間賛同するのであろうか。

いや、そもそもこんなもの大衆にとって問題としてすら認識されていない。

私は危惧している。

ノンポリ体制側に寄与する悪であると断じた闘士たちのように、彼らも成るのではないかと。

大衆を目覚めさせるためであれば、暴力も辞さなかった彼らのように成るのではないかと。

バリケードの中の内圧が高まり大衆を「敵」として、飛び出してくるのではないかと。

私は全共闘のすべてを否定しない。確かに理はあったはずなのだ。無根拠学費の値上げ、医学生への不当な処分使途不明金が溢れるロッカー・・・

だったはずなのに、現代においては多くの人にとって全共闘とは、インテリ学生モラトリアムが起こした過激火遊び程度の扱いになってしまった。

私は危惧している。

絵描きとは、気に食わないことがあると集団ヒステリーを起こす幼稚な者たちなのだと思われる未来歴史を。

絵描きとは、文盲規約も読み解けず、都合いい甘言をよしとするような愚か者であろうと悪意のクライアント認識されるのを。

恐らく、反AI絵描きたちは生成AIよりも自らの行いによって絵描き立場を危うくしている。

そして私が悲しく思うのは、反AI扇動する有名絵描きたちは、AIもっと当たり前になっても問題ないような需要を既に持っており、扇動された無名絵描きたちは自らの可能性を狭めていっていることだ。闘士をしていた者でも、卒業してその学歴で持って大手企業にのうのうと就職したものは良かった。問題は、その後も戦い続けた無名の闘士たちである

その道はただ虚しいものだったと、私は感じてしまうのである

2024-11-12

anond:20241111220847

特例法は手術の可否にはまったく関係ない。そもそも手術時点では改名以外で裁判所と関わることがない。手術に関わり得るのはジェンダークリニックの専門医から成る判定会議くらい。従来の運用では、特例法は手術を受けた後に家庭裁判所申請して使うものだった。

そのもともとの趣旨はすでに性別移行をしている人の戸籍記載情報と実生活のズレによる生活上の不便を解消するためで、従来はその適用の条件に手術が入っていたけど、そうするとすでに移行しているけれど手術をしていない人が困難な状況に置かれ続けたり、特例法を使うには恒久的な不妊化が必要ということになり身体への過度な介入になったりで、問題意識されるようになった。

2024-11-01

anond:20241101094430

結婚十訓

一. 一生の伴侶として信頼出来る人を選べ

二. 心身共に健康な人を選べ

三. お互いに健康証明書を交換せよ

四. 悪い遺伝の無い人を選べ

五. 近親結婚成るべく避けよ

六. 成るべく早く結婚せよ

七. 迷信因習に捉われるな

八. 父母長上の意見尊重せよ

九. 式は質素に届は当日

十. 産めよ育てよ国の為

グロいね

2024-10-08

三大!勘違いの多い外来語

スイートルーム

スイート」とカタカナで書くと「甘い」という意味sweet と同じだが、実際の綴りは suite。スイートホームから連想勘違いやすい。

suite は複数のものを組み合わせた一組のもの、といった意味で、クラシック組曲なども suite という。

ホテルスイートルームは二間以上の続き部屋から成る部屋のこと。

フレンチキス

フランスはお洒落上品、というイメージからフレンチキス」も軽いタッチキス理解している人がいるが、これも誤解で、情熱的なディープキスのことをフレンチキスと呼ぶ。

もっとも、フランスに対して情熱的でロマンチックな国というイメージを抱いた英語圏の人が勝手に言い出した言葉なので、本来意味先入観が混じっていることも事実

あとひとつは?

2024-10-05

anond:20240922190600

バブル期もふくめてころころ変えたその結果、「日本首相assholeしかしらね」って成るし「金だけもらって軽視しときゃ怖くない金づる」みたいなあつかいされてたんだよ

2024-10-02

三四郎はそれなり寝ついた。運命与次郎も手を下しようのないくらいすこやかな眠りに入った。すると半鐘の音で目がさめた。どこかで人声がする。東京火事はこれで二へん目である三四郎は寝巻の上へ羽織を引っかけて、窓をあけた。風はだいぶ落ちている。向こうの二階屋が風の鳴る中に、まっ黒に見える。家が黒いほど、家のうしろの空は赤かった。  三四郎寒いのを我慢して、しばらくこの赤いものを見つめていた。その時三四郎の頭には運命がありありと赤く映った。三四郎はまた暖かい蒲団の中にもぐり込んだ。そうして、赤い運命の中で狂い回る多くの人の身の上を忘れた。  夜が明ければ常の人である制服をつけて、ノートを持って、学校へ出た。ただ三十円を懐にすることだけは忘れなかった。あいにく時間割のつごうが悪い。三時までぎっしり詰まっている。三時過ぎに行けば、よし子も学校から帰って来ているだろう。ことによれば里見恭助という兄も在宅かもしれない。人がいては、金を返すのが、まったくだめのような気がする。  また与次郎が話しかけた。 「ゆうべはお談義を聞いたか」 「なにお談義というほどでもない」 「そうだろう、野々宮さんは、あれで理由のわかった人だからな」と言ってどこかへ行ってしまった。二時間後の講義の時にまた出会った。 「広田先生のことは大丈夫うまくいきそうだ」と言う。どこまで事が運んだか聞いてみると、 「いや心配しないでもいい。いずれゆっくり話す。先生が君がしばらく来ないと言って、聞いていたぜ。時々行くがいい。先生は一人ものからな。我々が慰めてやらんと、いかん。今度何か買って来い」と言いっぱなして、それなり消えてしまった。すると、次の時間にまたどこからか現われた。今度はなんと思ったか講義最中に、突然、 「金受け取ったりや」と電報のようなもの白紙へ書いて出した。三四郎は返事を書こうと思って、教師の方を見ると、教師ちゃんとこっちを見ている。白紙丸めて足の下へなげた。講義が終るのを待って、はじめて返事をした。 「金は受け取った、ここにある」 「そうかそれはよかった。返すつもりか」 「むろん返すさ」 「それがよかろう。はやく返すがいい」 「きょう返そうと思う」 「うん昼過ぎおそくならいるかもしれない」 「どこかへ行くのか」 「行くとも、毎日毎日絵にかかれに行く。もうよっぽどできたろう」 「原口さんの所か」 「うん」  三四郎与次郎から原口さんの宿所を聞きとった。

https://anond.hatelabo.jp/20241002004712

 広田先生病気だというから三四郎が見舞いに来た。門をはいると、玄関に靴が一足そろえてある。医者かもしれないと思った。いつものとおり勝手口へ回るとだれもいない。のそのそ上がり込んで茶の間へ来ると、座敷で話し声がする。三四郎はしばらくたたずんでいた。手にかなり大きな風呂敷包みをさげている。中には樽柿がいっぱいはいっている。今度来る時は、何か買ってこいと、与次郎の注意があったから、追分の通りで買って来た。すると座敷のうちで、突然どたりばたりという音がした。だれか組打ちを始めたらしい。三四郎必定喧嘩と思い込んだ。風呂敷包みをさげたまま、仕切りの唐紙を鋭どく一尺ばかりあけてきっとのぞきこんだ。広田先生が茶の袴をはいた大きな男に組み敷かれている。先生は俯伏しの顔をきわどく畳から上げて、三四郎を見たが、にやりと笑いながら、

「やあ、おいで」と言った。上の男はちょっと振り返ったままである

先生、失礼ですが、起きてごらんなさい」と言う。なんでも先生の手を逆に取って、肘の関節を表から、膝頭で押さえているらしい。先生は下から、とうてい起きられないむねを答えた。上の男は、それで、手を離して、膝を立てて、袴の襞を正しく、いずまいを直した。見ればりっぱな男である先生もすぐ起き直った。

「なるほど」と言っている。

「あの流でいくと、むりに逆らったら、腕を折る恐れがあるから危険です」

 三四郎はこの問答で、はじめて、この両人の今何をしていたかを悟った。

「御病気だそうですが、もうよろしいんですか」

「ええ、もうよろしい」

 三四郎風呂敷包みを解いて、中にあるものを、二人の間に広げた。

「柿を買って来ました」

 広田先生書斎へ行って、ナイフを取って来る。三四郎台所から包丁を持って来た。三人で柿を食いだした。食いながら、先生と知らぬ男はしきりに地方中学の話を始めた。生活難の事、紛擾の事、一つ所に長くとまっていられぬ事、学科以外に柔術教師をした事、ある教師は、下駄の台を買って、鼻緒は古いのを、すげかえて、用いられるだけ用いるぐらいにしている事、今度辞職した以上は、容易に口が見つかりそうもない事、やむをえず、それまで妻を国元へ預けた事――なかなか尽きそうもない。

 三四郎は柿の核を吐き出しながら、この男の顔を見ていて、情けなくなった。今の自分と、この男と比較してみると、まるで人種が違うような気がする。この男の言葉のうちには、もう一ぺん学生生活がしてみたい。学生生活ほど気楽なものはないという文句が何度も繰り返された。三四郎はこの文句を聞くたびに、自分寿命わずか二、三年のあいだなのかしらんと、ぼんやり考えはじめた。与次郎蕎麦などを食う時のように、気がさえない。

 広田先生はまた立って書斎に入った。帰った時は、手に一巻の書物を持っていた。表紙が赤黒くって、切り口の埃でよごれたものである

「これがこのあいだ話したハイドリオタフヒア。退屈なら見ていたまえ」

 三四郎は礼を述べて書物を受け取った。

寂寞の罌粟花を散らすやしきりなり。人の記念に対しては、永劫に価するといなとを問うことなし」という句が目についた。先生安心して柔術学士談話をつづける。――中学教師などの生活状態を聞いてみると、みな気の毒なものばかりのようだが、真に気の毒と思うのは当人だけである。なぜというと、現代人は事実を好むが、事実に伴なう情操は切り捨てる習慣である。切り捨てなければならないほど世間が切迫しているのだからしかたがない。その証拠には新聞を見るとわかる。新聞社会記事は十の九まで悲劇である。けれども我々はこの悲劇悲劇として味わう余裕がない。ただ事実報道として読むだけである自分の取る新聞などは、死人何十人と題して、一日に変死した人間の年齢、戸籍、死因を六号活字で一行ずつに書くことがある。簡潔明瞭の極である。また泥棒早見という欄があって、どこへどんな泥棒はいたか、一目にわかるように泥棒がかたまっている。これも至極便利である。すべてが、この調子と思わなくっちゃいけない。辞職もそのとおり。当人には悲劇に近いでき事かもしれないが、他人にはそれほど痛切な感じを与えないと覚悟しなければなるまい。そのつもりで運動したらよかろう。

だって先生くらい余裕があるなら、少しは痛切に感じてもよさそうなものだが」と柔術の男がまじめな顔をして言った。この時は広田先生三四郎も、そう言った当人も一度に笑った。この男がなかなか帰りそうもないので三四郎は、書物を借りて、勝手から表へ出た。

「朽ちざる墓に眠り、伝わる事に生き、知らるる名に残り、しからずば滄桑の変に任せて、後の世に存せんと思う事、昔より人の願いなり。この願いのかなえるとき、人は天国にあり。されども真なる信仰の教法よりみれば、この願いもこの満足も無きがごとくにはかなきものなり。生きるとは、再の我に帰るの意にして、再の我に帰るとは、願いにもあらず、望みにもあらず、気高き信者の見たるあからさまなる事実なれば、聖徒イノセント墓地に横たわるは、なおエジプトの砂中にうずまるがごとし。常住の我身を観じ喜べば、六尺の狭きもアドリエーナスの大廟と異なる所あらず。成るがままに成るとのみ覚悟せよ」

 これはハイドリオタフヒアの末節である三四郎はぶらぶら白山の方へ歩きながら、往来の中で、この一節を読んだ。広田先生から聞くところによると、この著者は有名な名文家で、この一編は名文家の書いたうちの名文であるそうだ。広田先生はその話をした時に、笑いながら、もっともこれは私の説じゃないよと断わられた。なるほど三四郎にもどこが名文だかよくわからない。ただ句切りが悪くって、字づかいが異様で、言葉の運び方が重苦しくって、まるで古いお寺を見るような心持ちがしただけである。この一節だけ読むにも道程にすると、三、四町もかかった。しかもはっきりとはしない。

 贏ちえたところは物寂びている。奈良の大仏の鐘をついて、そのなごりの響が、東京にいる自分の耳にかすかに届いたと同じことである三四郎はこの一節のもたらす意味よりも、その意味の上に這いかかる情緒の影をうれしがった。三四郎は切実に生死の問題を考えたことのない男である。考えるには、青春の血が、あまりに暖かすぎる。目の前には眉を焦がすほどな大きな火が燃えている。その感じが、真の自分である三四郎はこれから曙町原口の所へ行く。

 子供葬式が来た。羽織を着た男がたった二人ついている。小さい棺はまっ白な布で巻いてある。そのそばきれいな風車を結いつけた。車がしきりに回る。車の羽弁が五色に塗ってある。それが一色になって回る。白い棺はきれいな風車を絶え間なく動かして、三四郎の横を通り越した。三四郎は美しい弔いだと思った。

 三四郎は人の文章と、人の葬式をよそから見た。もしだれか来て、ついでに美禰子をよそから見ろと注意したら、三四郎は驚いたに違いない。三四郎は美禰子をよそから見ることができないような目になっている。第一よそもよそでないもそんな区別はまるで意識していない。ただ事実として、ひとの死に対しては、美しい穏やかな味わいがあるとともに、生きている美禰子に対しては、美しい享楽の底に、一種苦悶がある。三四郎はこの苦悶を払おうとして、まっすぐに進んで行く。進んで行けば苦悶がとれるように思う。苦悶をとるために一足わきへのくことは夢にも案じえない。これを案じえない三四郎は、現に遠くから、寂滅の会を文字の上にながめて、夭折の哀れを、三尺の外に感じたのであるしかも、悲しいはずのところを、快くながめて、美しく感じたのである

 曙町へ曲がると大きな松がある。この松を目標に来いと教わった。松の下へ来ると、家が違っている。向こうを見るとまた松がある。その先にも松がある。松がたくさんある。三四郎は好い所だと思った。多くの松を通り越して左へ折れると、生垣きれいな門がある。はたして原口という標札が出ていた。その標札は木理の込んだ黒っぽい板に、緑の油で名前を派手に書いたものである。字だか模様だかわからいくらい凝っている。門から玄関まではからりとしてなんにもない。左右に芝が植えてある。

 玄関には美禰子の下駄がそろえてあった。鼻緒の二本が右左で色が違う。それでよく覚えている。今仕事中だが、よければ上がれと言う小女の取次ぎについて、画室へはいった。広い部屋である。細長く南北にのびた床の上は、画家らしく、取り乱れている。まず一部分には絨毯が敷いてある。それが部屋の大きさに比べると、まるで釣り合いが取れないから、敷物として敷いたというよりは、色のいい、模様の雅な織物としてほうり出したように見える。離れて向こうに置いた大きな虎の皮もそのとおり、すわるための、設けの座とは受け取れない。絨毯とは不調和位置に筋かいに尾を長くひいている。砂を練り固めたような大きな甕がある。その中から矢が二本出ている。鼠色の羽根羽根の間が金箔で強く光る。そのそばに鎧もあった。三四郎卯の花縅しというのだろうと思った。向こう側のすみにぱっと目を射るものがある。紫の裾模様の小袖に金糸の刺繍が見える。袖から袖へ幔幕の綱を通して、虫干の時のように釣るした。袖は丸くて短かい。これが元禄かと三四郎も気がついた。そのほかには絵がたくさんある。壁にかけたのばかりでも大小合わせるとよほどになる。額縁をつけない下絵というようなものは、重ねて巻いた端が、巻きくずれて、小口をしだらなくあらわした。

 描かれつつある人の肖像は、この彩色の目を乱す間にある。描かれつつある人は、突き当りの正面に団扇をかざして立った。描く男は丸い背をぐるりと返して、パレットを持ったまま、三四郎に向かった。口に太いパイプをくわえている。

「やって来たね」と言ってパイプを口から取って、小さい丸テーブルの上に置いた。マッチと灰皿がのっている。椅子もある。

「かけたまえ。――あれだ」と言って、かきかけた画布の方を見た。長さは六尺もある。三四郎はただ、

「なるほど大きなものですな」と言った。原口さんは、耳にも留めないふうで、

「うん、なかなか」とひとりごとのように、髪の毛と、背景の境の所を塗りはじめた。三四郎はこの時ようやく美禰子の方を見た。すると女のかざした団扇の陰で、白い歯がかすかに光った。

 それから二、三分はまったく静かになった。部屋は暖炉で暖めてある。きょうは外面でも、そう寒くはない。風は死に尽した。枯れた木が音なく冬の日に包まれて立っている。三四郎は画室へ導かれた時、霞の中へはいったような気がした。丸テーブルに肱を持たして、この静かさの夜にまさる境に、はばかりなき精神をおぼれしめた。この静かさのうちに、美禰子がいる。美禰子の影が次第にでき上がりつつある。肥った画工の画筆だけが動く。それも目に動くだけで、耳には静かである。肥った画工も動くことがある。しか足音はしない。

 静かなものに封じ込められた美禰子はまったく動かない。団扇をかざして立った姿そのままがすでに絵である三四郎から見ると、原口さんは、美禰子を写しているのではない。不可思議に奥行きのある絵から、精出して、その奥行きだけを落として、普通の絵に美禰子を描き直しているのである。にもかかわらず第二の美禰子は、この静かさのうちに、次第と第一に近づいてくる。三四郎には、この二人の美禰子の間に、時計の音に触れない、静かな長い時間が含まれているように思われた。その時間画家意識にさえ上らないほどおとなしくたつにしたがって、第二の美禰子がようやく追いついてくる。もう少しで双方がぴたりと出合って一つに収まるというところで、時の流れが急に向きを換えて永久の中に注いでしまう。原口さんの画筆はそれより先には進めない。三四郎はそこまでついて行って、気がついて、ふと美禰子を見た。美禰子は依然として動かずにいる。三四郎の頭はこの静かな空気のうちで覚えず動いていた。酔った心持ちである。すると突然原口さんが笑いだした。

「また苦しくなったようですね」

 女はなんにも言わずに、すぐ姿勢をくずして、そばに置いた安楽椅子へ落ちるようにとんと腰をおろした。その時白い歯がまた光った。そうして動く時の袖とともに三四郎を見た。その目は流星のように三四郎の眉間を通り越していった。

 原口さんは丸テーブルそばまで来て、三四郎に、

「どうです」と言いながら、マッチをすってさっきのパイプに火をつけて、再び口にくわえた。大きな木の雁首を指でおさえて、二吹きばかり濃い煙を髭の中から出したが、やがてまた丸い背中を向けて絵に近づいた。かってなところを自由に塗っている。

 絵はむろん仕上がっていないものだろう。けれどもどこもかしこもまんべんなく絵の具が塗ってあるから素人三四郎が見ると、なかなかりっぱであるうまいかまずいかむろんわからない。技巧の批評のできない三四郎には、ただ技巧のもたらす感じだけがある。それすら、経験がないから、すこぶる正鵠を失しているらしい。芸術の影響に全然無頓着人間でないとみずから証拠立てるだけでも三四郎風流である

 三四郎が見ると、この絵はいったいにぱっとしている。なんだかいちめんに粉が吹いて、光沢のない日光にあたったように思われる。影の所でも黒くはない。むしろ薄い紫が射している。三四郎はこの絵を見て、なんとなく軽快な感じがした。浮いた調子は猪牙船に乗った心持ちがある。それでもどこかおちついている。けんのんでない。苦ったところ、渋ったところ、毒々しいところはむろんない。三四郎原口さんらしい絵だと思った。すると原口さんは無造作に画筆を使いながら、こんなことを言う。

小川さんおもしろい話がある。ぼくの知った男にね、細君がいやになって離縁を請求した者がある。ところが細君が承知をしないで、私は縁あって、この家へかたづいたものですから、たといあなたがおいやでも私はけっして出てまいりません」

2024-09-21

kizmmnkもamnmdtも回避したはずなのに、後から成る奴がいると思わないだろ…

2024-09-20

anond:20240920123206

弁理士、見た目が弁護士のニセモノみたいなくせして(大変失礼)、弁護士より成るのが難しいらしいと聞きました

®とかとか©でお世話になってますありがとう弁理士弁理士ありがとう

2024-09-19

anond:20240919193929

から失礼

筋肉衰える前に月の支出プラス成る程度は働いたほうが精神的にも楽だぞ

全面的同意だが、元増田は定時で帰れるような仕事メンタル壊して、抗不安薬のお世話になっても社会人としてコミット出来なかったような人で、仕事やめて不安障害治ったあたりから察するに多分バイトもしたくないと思う。というか、バイトすら凄まじく辛くなってQOL下がると思う。何故なら元増田自分生活コントロール出来る感覚幸福を取り戻したと書いているので、バイトが挟まる生活はその幸福を手放す事になるからだ。

本当にただ考えなしに働きたくないなら「貯金を食いつぶしてる」とか「また働くことを考えると不安になる」なんて表現はしないと思う。貯金が潰えたら働かなければならない事をわかった上で働いてないと考えるのが妥当かと。

なんの不安障害わからんけど、診断書持ちなら生活保護とか降りないのかね。

anond:20240918212840

実家暮らしランニングコスト月2万ですとかならわかるけど家賃払って13万も払ってたら全然持続性ないじゃん

筋肉衰える前に月の支出プラス成る程度は働いたほうが精神的にも楽だぞ 蓄えの減少とともにメンタルやられる

2024-09-14

iPhone難民

iPhoneがいよいよ高くなったのが12あたりから、これが2020年

更に円安で高くなったのが14から、これが2022年

iPhone11で止まってる人、iPhone13で止まってる人

それぞれそろそろ買い替えしたいものの、14〜16が圧倒的に高くて手が出ない

かといって2022年発売のiPhoneSE3に逃げるかと言われたら、悩む所

あと有りえるのは中古だけど、その買い方をするのはごく一部だろう

一番いいのは円高が進んでiPhone17が来年安く成ることだが、どちらにしても16を買うかどうか、今年買い替えるかどうかで悩む人は多そう

俺もiPhone13で止まってる民なんだよね

ぜんぜん使えるし13と16の差はあんま感じないから、金次第に成るよね

2024-09-11

恋愛に自信がないアラサー男はパパ活するべき

練習台としてすごくいい

 

メリット

・お水と違い、素人同然がたくさん居る

はじめましてをたくさん重ねられる

・即デートができる(実は即デートができる仕組みって少ない)

・基本わがままからこちらが合わせる必要があり、おのずと女子の好みに明るくなる

フィードバックもある

容姿を気にするように成る

課金さえすればマッチング簡単にできる

・同時並行しても浮気にならない

・いろんなパターン女子と触れ合えるから経験値が貯まる(一途に付き合ったらこれはできない)

・いろんなデート経験できるから、どういうデートでどう立ち振る舞うべきかがシミュレートできる

・世にあふれる言説の検証ができる

エッチ練習もできる(風俗ではダメプロは別物)

パパ活市場は圧倒的にまともな男が不足していることにより、普通の男でも死ぬほどモテる

パパ活女子に慣れると、普通女子がまともすぎて感動する

 

デメリット

・金がかかる

・可愛すぎて惚れちゃう絶対に惚れてはダメ破産する。たまに惚れられることあるけど惚れてはダメ

結婚とかべつにしなくてもいいかなってなっちゃ

セックスに対して幻滅する(大体マグロから

・変に女慣れしちゃう

・金さえ払えば〜の思考なっちゃう(いうて金あげても思い通りにならない女ばっかだけど)

・奢って当然という感覚なっちゃ

・女が嫌いになる(これは合う合わないある)

2024-09-07

人生幸福度

人生幸福度について計算式考えた

人生幸福度=(ある時点の幸福度+α過去幸福度+β未来幸福度+γ上昇度)の積分

α、β、γは人による

 

現代幸福度思想としてよくあるのは「終わりよければ全て良し」系の思想

そのために努力して上昇しつづけるべきという考えが多かったり、老後のために貯金をするべきみたいな思想がある

まり

人生幸福度=最終到達点

定義しているんだが、個人的にこれには懐疑的

 

0歳〜90歳まで不幸で、90歳〜100歳まで幸福だった人と

0歳〜90歳まで幸福で、90歳〜100歳まで不幸だった人だと

後者のほうがよくね?と思っている

 

あと、似た話で

50歳で非常に不幸なことが起こるとして

それを10年前からずっと知ってて不安に思うより

直前まで知らずに生きてて突然起こったほうが幸福度は高いと思っている

 

というわけで上のような計算式になった

上昇度は、「前より今が良い」という思想フォローしている

これによって努力肯定されるが

全体を見ると、努力によって今が犠牲成ることは否定されている

 

フォローしきれてないのは慣れの部分だけど、それは幸福度計算似組み込むべきだと思う

2024-08-26

非人証明

どうか、このような文を残して情報大海に消える勝手をお許しください。

私は人間に成れませんでした。

人間の振りも上手く出来ませんでした。

私の父母がこの文を読めば私のことを人間肯定してくださるのでしょうが、それはあくまでも身体的な話でございます

精神は私と私を知る周囲の人々であればご存知かもしれませんが、人間の輪に加わることを億劫に感じておりました。

人間人間足らしめる1番の要素は同族と関わり、馴染んでいく社会生物の面と私は認識しております

そうなりますとやはり、人間との交わりに差し障りがある私は人成らざるものであると定めても不自然にはならないでしょう。

成人は人と成る、と書きます

人に成れぬまま成体になってしまった私を成人と扱うことは正しいのでしょうか。

身体成熟しましたが、内面は未熟な存在

私は私自身を表現する言葉に心当たりがございません。

ここまで読まれた誰かはおそらくアダルトチルドレン、という言葉連想されるでしょうが、周囲にお見えになる子どもたちよりも幾許かは成熟していると自負しております

けれども、成人として扱うにはやや足りぬ成長度、それが私である、というのが私自身の見解です。

私の人成らざる精神を指摘した者曰く、私は上下というもの理解しておらず、礼儀というものが欠けているようなのです。

何せ私という者はクラブ活動のような身近な上下関係に触れる機会を自ら捨ててしまっていたのですから、その欠落は至極当然のことです。

礼儀社会生物として生きるために必須技能でございます

礼儀人間人間コミュニケーションを円滑にするために存在します。

それを習得できていない私は成人には程遠い存在です。

私は、人との関わりを避けるという形で、私自らの手で人間成る可能性を潰してきて参りました。

全ては私の生き方に原因がございます

両親にも、周囲の皆様方にも否はございません。

ただ私がうまく人間に成れず、人間を演じきることもできなかった未熟者であっただけでございます

このような人成らざる者が貴方がた人間社会に長々と混ざるわけにはいきませんのでそろそろお暇させていただきます

人に成りきれなかった者なりに丁寧をこの文章に詰めさせていただきましたが、見様見真似で使用させていただいておりますので、人間の皆様方からすれば不十分に感じる点が多々見受けられるかもしれません。

成人、社会人と呼ばれる身体状態あるいは社会身分を所持している存在が書いたとお思いになれなかったのであれば、それは私の非人証明一助となります

人間に成れた皆様、それではどうかお元気で。

さようなら

悪い男に引っかかて痛い目を見る女

例えば真面目で優等生美人な女が居たとする

でもその女が悪い男好きで、悪い男に引っかかったとする

その男に最終的に酷い目に遭わされたとして

当然悪いのは男なんだが、なんだろうかこの自業自得感、同情しがたい感じ

 

例えば悪い女と悪い男が居て、女が男に酷いことされた場合

個人的に女への同情は100%できるんだけど

その女が善人やまともな人であればあるほど、同情心が薄れる

これっておかしくない?直感的には逆なはずだよね

 

これは果たして理不尽に対する心の防御反応なのか

それか「自業自得感」がそうさせるのか

 

これ不思議だなあ

よくさ、露出の多い女性批判的な声ってあるけど、あれちょっと理解できちゃうんだよね

 

例えば治安の悪い夜道で女性が襲われたとする

女性の格好が

1.ガードの固い格好

2.ある程度露出のある格好

3.娼婦のようなあからさまな格好

 

だと、なぜか2に一番批判が行く気がするんだよね

まり、「何やってんだお前は回避できただろう?」っていう残念感が同情心を減らすのかもしれないな

 

別のパターンで考えてみるか

ある男がギャンブルで大負けしたとする

1.普段ギャンブルはしない、真面目だが頭は悪い

2.普段ギャンブルはしない、賢いエリート

3.ギャンブル狂い

 

同情できるのは1だよね?なぜか2は同情しづらい、「アホだな何やってんだよ」となる、3は何とも思わない

やっぱ「回避可能性」のせいじゃないか

 

津波で以下の3人が亡くなったとする

1.逃げなかった人

2.逃げた人

3.海辺で遊んでいて逃げ遅れた人

 

ほら、1だけ同情しづらい!

だって遊んでたのにまだ同情できるだろ?

逃げなかった人は、全然被害者なのに「自業自得だ、回避できたはずだ」と思ってしま

これ良くないよね

 

あれだな、不良が良いことすると評価高くなる現象の逆バージョンかな

あるいは、「人間はどうしようも出来ないことに対してしか同情しづらい」とか?

だって回避しない」なら誰だってたちどころに不幸に成るしね

同情してほしいシーンでは、なぜか被害者が「どうしようもなかった」と弁明しなきゃいけなくなる

これ良くないよね

 

____

 

日本人って特にこの性質強くないか自己責任論みたいな

2024-08-24

チー牛は匿名SNSの発達によりチー牛として固定化してしまった

投稿におけるチー牛は以下の定義とする

容姿人格能力のいずか、または全てが平均より劣っており、女からみても男からみても魅力がない20-40歳男性

チー牛はモテない

ブサイクで、能力微妙から金も稼げなくて、ネット性犯罪被害者誹謗中傷するのが趣味なのだから当たり前である

女に持てないのは自分のせいなのだが、女のせいになんとかしたくて、日々言い訳を探しているのがチー牛だ

匿名SNSがここまで発達する前であれば、チー牛たちのうちでも何割かは「自分問題があるのではないか?」

容姿を磨いたり、勉強を頑張ったり、人と楽しく会話をするコツを学び始めて、普通の男になれていた

だが、匿名SNSの発達によりチー牛がチー牛と繋がり、チー牛ならではの異常な価値観を交換し合うことでより歪みが強固になり、永遠にチー牛から抜け出せなく成る

傷のなめあい過激である

なお、借金玉と暇空茜の例を見るとわかりやすいが、チー牛同士の傷の舐め合いから、チー牛同士友だちになることはできない

友達も女も得ることなく、被害者ぶることしか知らない傲慢な豚として生き続ける

普通の男に進化する者の数が減るので、人口に占めるチー牛の割合は増える

チー牛と結婚したいお罠はいないため日本人同士の婚姻数はへり、移民イスラム教徒)と日本人女の婚姻が増える

イスラム教徒は犬のような速さで繁殖し増えていき、やがて純日本人絶滅する 

君はにんげんTalkを知っているか

Youtubeにあるよくある著作権違法系のチャンネルなんだけど

https://www.youtube.com/@talk2021/featured

 

ユーチュラによると、これまで4.4億回再生されている

めちゃくちゃ儲かっている

違法系のチャンネルではだいぶ上位に入るだろう

 

やり方は簡単だ、日本人が知らないような海外テレビ番組ドキュメンタリーが多い)をダイジェストにして

かなり雑な日本語機械音声をつけて動画にしている

 

2chニコ動で育った俺には倫理観が欠けているので割と初期から見ているんだが

どんどん伸びる上に一向に消えないかちょっと面白い、あと何で伸びたんだろうってのを考えるのも面白い

こんなタイプチャンネルなんて腐る程あるだろうけど

まずピックアップするネタ面白い雑学Youtubeめっちゃ見てる俺でも見たことないものが多い

あとまとめ方がサクッとしてる、短くてちょいど良い

そして一向に日本語が上達しないが、これが妙に面白い

多分翻訳機か何かを使ってるんだろうけど

てか何だよにんげんTalkってw

あと思ったけど、視聴者って特にドキュメンタリー成る著作権意識ガバガバになるよね

メーデーとかも違法アップロードだしね、海外から見つかってないのかもしれないけど

 

まあとりあえず消されるまで見るわ

 

ちなみに最新の動画トップYoutuberへの告発動画のまとめ

2024-08-22

ぶっちゃけ偉人二世成る

偉人と言うか、犯罪者とかもそうだけど

子供の頃から親の姿を見て学んでいるからね、大体ヤベー奴って親もその界隈の人なんだよね

2024-07-29

フランス革命矛盾象徴する人物、オランプ・ド・グージュ

フランス革命勃発後は、オランダで始まった女権運動に刺激を受けて、フランスでも女権運動を開始して、女性新聞を創刊し、愛国募金運動女性のための第二国営劇場建設などを計画した。

そしてフランス語では人間意味する言葉は同時に男性意味するため(仏 : homme)、『人間市民権利宣言人権宣言)』の中の「人間」には女性が含まれていないと考えて抗議運動を始める。

1791年憲法では実際に女性権利無視されていたこから9月14日9月5日)に自ら17条(人権宣言と同じ条数)から成る女性および女性市民権利宣言』を書いて発表した。

オランプは積極的演説活動を行い、記事を書き、愛国を謳った劇も書いた。彼女公然ロベスピエールやマラー批判ジロンド派を支持し、急進派の山岳派ながら"寛容派"のダントンを賞賛した。

1792年12月15日、オランプはルイ・カペー(前ルイ16世)の裁判に先立ち、元国王の弁護をしたいと国民公会に申し出たが却下された。

これが原因で彼女王党派と疑われ、家には人が押し掛けて脅迫を受けた。また女権伸張論を快く思わない革命派は彼女の行動を取り上げて嘲笑を浴びせたが、彼女問題にしなかった。

1793年7月20日、オランプはロベスピエールらを批判するポスターを貼る準備の最中に、反革命の容疑で逮捕された。

共和制連邦制立憲君主制のどの政権を選ぶか住民投票にすべきと呼び掛ける本を著したことによって反革命的と見なされた。

11月3日裁判が行われたが弁護士が出席せず、代わりの弁護士を付けることを願い出たが却下され、オランプ自身自身の弁護を行った。

彼女無罪確信していたが、扇動的な態度や王政復古を企てたとして有罪判決下り、同日午後4時に処刑された。

2024-07-23

[] ミクロ経済学概要

1. 一般均衡モデル

経済を I 個の財・サービス、J 人の消費者、F 社の企業から成るとする。

1.1 消費者最適化問題

消費者 j ∈ {1, ..., J} の問題は以下のように定式化される:

 

max Uⱼ(xⱼ)

s.t. p · xⱼ ≤ wⱼ + Σ(f=1 to F) θⱼᶠπᶠ

 

ここで、

Uⱼ: 消費者 j の効用関数(強い単調性、強い凸性を仮定

xⱼ = (x₁ⱼ, ..., xᵢⱼ): 消費ベクトル

p = (p₁, ..., pᵢ): 価格ベクトル

wⱼ: 初期賦存

θⱼᶠ: 消費者 j の企業 f への所有権シェア

πᶠ: 企業 f の利潤

 

一階条件(Kuhn-Tucker条件):

∂Uⱼ/∂xᵢⱼ ≤ λⱼpᵢ, xᵢⱼ ≥ 0, xᵢⱼ(∂Uⱼ/∂xᵢⱼ - λⱼpᵢ) = 0 ∀i ∈ I

λⱼ(wⱼ + Σ(f=1 to F) θⱼᶠπᶠ - p · xⱼ) = 0, λⱼ ≥ 0

 

ここで、λⱼ はラグランジュ乗数。

1.2 企業最適化問題

企業 f ∈ {1, ..., F} の問題

 

max πᶠ = p · yᶠ

s.t. yᶠ ∈ Yᶠ

 

ここで、

yᶠ = (y₁ᶠ, ..., yᵢᶠ): 生産ベクトル(正は産出、負は投入)

Yᶠ: 企業 f の生産可能集合(閉凸集合と仮定

 

一階条件(利潤最大化条件):

p · y ≤ p · yᶠ ∀y ∈ Yᶠ

1.3 市場均衡条件

市場清算条件:

Σ(j=1 to J) xᵢⱼ = Σ(f=1 to F) yᵢᶠ + Σ(j=1 to J) wᵢⱼ ∀i ∈ I

 

ここで、wᵢⱼ は消費者 j の財 i の初期賦存量。

 

ワルラス法則

p · (Σ(j=1 to J) xⱼ - Σ(f=1 to F) yᶠ - Σ(j=1 to J) wⱼ) = 0

 

2. 一般均衡存在証明(概略)

1. 価格単体を定義:Δ = {p ∈ ℝ₊ᴵ | Σ(i=1 to I) pᵢ = 1}

2. 超過需要関数 z(p) を定義

3. z(p) の連続性を証明

4. 予算制約とワルラス法則より、p · z(p) = 0 ∀p ∈ Δ を示す

5. 境界条件:pᵢ → 0 ⇒ zᵢ(p) → +∞ を証明

6. Kakutani の不動点定理適用し、z(p*) = 0 となる p* ∈ Δ の存在を示す

3. パレート最適性の数学的特徴付け

社会的厚生関数 W = W(U₁(x₁), ..., Uⱼ(xⱼ)) を最大化する問題を考える:

 

max W(U₁(x₁), ..., Uⱼ(xⱼ))

s.t. Σ(j=1 to J) xⱼ = Σ(f=1 to F) yᶠ + Σ(j=1 to J) wⱼ

yᶠ ∈ Yᶠ ∀f ∈ F

 

一階条件:

W/∂Uⱼ · ∂Uⱼ/∂xᵢⱼ = μpᵢ ∀i ∈ I, ∀j ∈ J

p = ∇yᶠπᶠ(yᶠ) ∀f ∈ F

 

ここで、μ はラグランジュ乗数、∇yᶠπᶠ(yᶠ) は利潤関数の勾配ベクトル

 

これらの条件は、消費の効率性、生産効率性、そして消費と生産効率性を同時に表現している。

4. 厚生経済学の基本定理

第一基本定理:完全競争市場均衡はパレート最適である

証明には、均衡条件とパレート最適性の条件の同値性を示す。

 

第二基本定理任意パレート最適資源配分は、適切な初期賦存の再分配の下で、競争均衡として実現可能である

証明には、分離超平面定理を用いる。

2024-07-14

anond:20240713013452

そういうのは「女体化の願望」ではなく「女体の所有願望」の変形ではないかと疑っている。

所有の究極の形は、自分がそれに成ることであって、そうなれば誰にも奪われることもないから。

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