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はてなキーワード: うかいとは

2021-05-05

anond:20210504170807

セルフフライな、カルビとかもそれ

スチームオーブンで鶏皮ヤると焦げにくくて煙もつかず苦くならなくて完全にうまい

網の上にアルミホイルをくしゃっとしてとりかわひろげて「焼き・炙り」モード。途中で一度あるみからはがして裏返すとなおよい。

できたらすぐアルミホイルを水平にしてとりだして反故紙の上に油をすててカリカリ部分を食べる。

いくらでも食べられる。

というかいくらでもたべさせてくれる店があったので以前はいっていたが、自分でスチームで焼くようになってから

今日はこの店のシェフ、あぶらの取替をさぼったな、というような味のことがあってあまり食べなくなった。

あれは植物油で網でおしつけながら揚げてるらしい。https://www.youtube.com/watch?v=UJQayN6wZyY

油さえあたらしければ全体が茶色くなってて美味しいのだが。

anond:20210505001617

それはかなり一般的常識では…?というかい中共全く関係なくない…?意味がわからない…

2021-04-25

なんや、ぜんぜんブクマつかないやんけ。

何が不満や。

あれか。釣り針が足らんのか。

釣り針がなきゃブクマせんか。

おーそうかいうかいソースかい

わいのトーク中濃かい

どうや、つまらんやろ。

しかったらブクマしてみーや

んなもんぜんぜん欲しくないけどな!

2021-04-24

そんなことよりネトゲ成功率50%の装備製作に2連続で失敗したんだよ

製作レベルを上げさえすれば成功率100%になるから別のレシピレベル上げた後に試せばすぐ100%成功になったはずなんだけどさ

なんていうかさユーザーインターフェース?っていうの?成功率50%ですって赤字で表示されてるの見えなくて製作ボタン押して失敗音が鳴ってもう1回製作ボタン押すみたいなのね

これ製作に失敗したら材料全ロストで他の職のレシピ成功率100%なので油断したっていうか惰性したっていうかいや警告全然見えなくて2いや見えてたんだけど押したみたいなさ

2021-04-20

タイタンフォールは死んだ

もともとタイタンフォーシリーズが好きでApexは惰性でそこそこやっててシーズン9のPVを見た。

ああ、タイタンフォールは終わったんだな、と思った。

内容はタイタンフォール2に出てきたボスの一人で非常に強烈な弾幕を張ってくる強敵ヴァイパー、その娘の話。

ヴァイパーはめちゃくちゃ強くてプレイしてて熱くなった。ステージに盾にできるフラップがあるのだが、それもだんだん壊れていくので考えながら攻めなければならない。BTの装備も吟味して挑まなきゃいけない。その駆け引きが最高だった。

そのヴァイパーの娘が前作で父を戦場へ引きずり出していったお楽しみおじさんに復讐をするためノーススターの残骸を引きずっていたが、過去と決別してノーススタージェットパックに改造するという話だった。

自体は単体で見ればいいかもしれない。ただ操縦するのに物凄い苦労したりシミュレータで訓練しなければならない設定を踏みにじってガキが未認証っぽい謎ニューラリンクで一発操縦してるあたりでももう胃が煮立ったし、この話のテーマ自体「もうタイタンを引きずるな」と言ってるようなもんだとも取れる。

運営が「タイタンフォーファンも是非ご期待ください!」なんていうもんだから、まあタイタンフォール3発表はないにしてもちゃんとした掘り下げなんかがあるのかと思ったら過去コンテンツを食い漁ってシリーズの顔を死体にして切り刻んでるだけだった。

うかい、と思った。じゃあ俺も言うとおりめそめそApexなんかに縋ってないで決別するよ。

あばよタイタンフォール、Respawn。楽しかったよ。

2021-04-16

anond:20210416195455

消費者のためのインターネット時代の終わり

うかい直後の映画感想文は全くあてにならない

シンゴジラカメラを止めろも君の縄も冷静な検証ができるのは2年以降先

2021-04-15

iPodがないと不安

20代女性です。私はipodがないと不安なんです。音楽をいつもボリゥムを最大にしてイャホンで聞ける状態でなければ電車に乗ることができません。出掛けに忘れたりする事があってとても不便な思いをします。その場合はたとえ約束があっても取りに戻ります。そうしないと音楽をイャホンで聴いていない状態で外出を長時間続けると背中やこめかみ足の裏掌に汗をかいてきます不安で顔を上げることができません。なるべく他人に見られないように脇をしめて肩幅を縮めて両肩のラインより後頭部を上に出さな心持ちで早足になっていきます。そうして早くこの状態から逃れるためにipodのところへ向かいます。この時が最も危険心臓の鼓動も早くなり耳鳴り頭痛で倒れそうになってしまます。光の粒が頭の周りを囲むようにたくさん浮遊しながらジグザグに降りてきます。その数が段々増えてくるとまた動きも早くなり、見てはいけないと思いながらもつい目で追ってしま眩暈を起こして転んだ事もあります。また出かけるときになってipodを用意していると充電が不十分ですぐに電池が切れてしまいそうな時があり、出かけるのを中止してしまう事もあるのです。出先で電池が切れてしまったら恐ろしくてどうしていいのかわかりません。ですから電池満タンの時でも常に充電するためのコードを持ち歩いていますコードカバンの底の進行方右手ポケットの中とカバンの外ポケットの中と肩掛けベルトの中に(縫い目をほどいておもて地と裏地の間にはさみ込んで軽く縫い合わせてあります。我ながらとてもうまく考えたものだと思います。)、それぞれ計3本を常に持ち歩いていて不測の事態に備えていますしかしご存知かもしれませんがipodは充電式なので電池が切れてしまった場合はたとえこうして充電コードを持っていてもコンセントがなければ意味がありません!そのことを考えるとまた掌が湿ってきて心臓も早くなり息を吸っても苦しくなって耳も聞こえなくなってきて頭が朦朧としてきてしまます。みんな他の人は平気なのでしょうか? 私だけがこんな風になっているのでしょうか。

最近よく思うのですが耳にイャホンやヘッドホンをつけてなくっても音が直接聞こえる新しいバージョンipodが出ていてみんなはそれを使っているので平気なのではないでしょうか? そしてその新しいバージョンは直接頭脳音楽が聞こえてくる仕組みでもちろん手術で頭の中に埋め込まなくてはいけないでしょう。高いのではないでしょうか。今の私には新しいバージョンで手術を受けるだけのお金が用意できないでしょう。でもとっくにみんな多くの人がその手術で新しいバージョンになっていてそうしたらどんなに楽しくて快適でいやなことがひとつもない暮らしなんだろうと羨ましくて悲しくなってきます相談できる友人にも聞いてみたのですがそんなことはないと私だけではないと言ってくれるのですが私はやっぱり信じられないのです。その友達がイャホンをしていないのに音楽が常に流れているように楽しそうに笑ったりしているのを見ると憎くて裏切られた気持ちになってきます。私だけが新しいバージョンの知らせを受けていないのでしょうか?ご存知かもしれませんがipodパソコンに繋げると時々新しいバージョンのお知らせが来たりします。ある時私は間違ってその時のお知らせをいいえでクリックしてしまったのです。その日からお知らせがくる回数が随分減ってしまっているようなのです。その友達パソコンを覗いたことがあるのですが私に来ているよりもたくさんのお知らせが来ているのです。もちろんそう言って見せてくれるように頼んだのですが友達は意地悪でそんなことはないと見せてくれなくなりました。どう考えてもその時を境にパソコンのガードが固くなったとしか考えられません。クリックでいいえをしてしまった(たとえ間違っていたとしても)場合はその人に絶対情報を教えてはいけないというようなお知らせも同時に送られているのかもしれません。私はしてしまったのでもうそのお知らせも見る事ができませんが。どうかいいえをクリックしないままでそのお知らせを見せてもらえないでしょうか。そしてあたらしい最新の直接聞こえてくるタイプバージョンipodの手術を受けさせてもらえないでしょうか。万一お金が高くて足りない場合もこれからちょっとずつ貯金をしていくのでその具体的な情報が知りたいのです。お願いします。

2021-04-13

ていうかいかに増田といえど自分と同程度の分野知識を持ち同程度に暇で程よく友好的な投稿者など都合よく居はしない

自演というかショーの気分だな


自分と同程度の分野知識」というのがポイント

これは学術知識を必ずしも意味しない

あかりふりかけおいしいよな」に対して

あかりとは"ゆかり"などを販売する三島食品たらこけふりかけで、主原料はすけとうだら子ではなくまだらこであり、

まだらこは袋の外見はグロいが中身は普通で味はとてもうまい(なのでつぶつぶたらこ加工品の多くは実はまだらこを使っている)」ということを知っていて、

「まだらこだから味だけは一級品だよな」という書き込みができるか、みたいな話だ

2021-04-06

anond:20210405173252

いや駅がなくなるのは安全のためにと精神衛生上いいやろ

なけりゃ行かんわけやし

海にむかって階段があったらアートいいね!って思うかい

そこあるくやつがいから落ちてしぬやつ続出するのならなくして死者ゼロのほうがよくないか

長い討論も電話予約も訴えていかなくてはいけない活動目標怪我危険も遅延の心配も料金の値上げもなくなるのに

いかんことか?

2021-04-05

anond:20210405204156

そんな娘さんの友達に8歳の僕がりっこうほしますね!しょうかいしてください!

2021-03-22

ドル

ハックニー馬[※1]のしっぽのような、巫戯《ふざ》けた楊《やなぎ》の並木《なみき》と陶製《とうせい》の白い空との下を、みじめな旅《たび》のガドルフは、力いっぱい、朝からつづけて歩いておりました。

 それにただ十六哩《マイル》だという次《つぎ》の町が、まだ一向《いっこう》見えても来なければ、けはいしませんでした。

(楊がまっ青に光ったり、ブリキの葉《は》に変《かわ》ったり、どこまで人をばかにするのだ。殊《こと》にその青いときは、まるで砒素《ひそ》をつかった下等《かとう》の顔料《えのぐ》[※2]のおもちゃじゃないか。)

 ガドルフはこんなことを考えながら、ぶりぶり憤《おこ》って歩きました。

 それに俄《にわ》かに雲が重《おも》くなったのです。

(卑《いや》しいニッケルの粉《こな》だ。淫《みだ》らな光だ。)

 その雲のどこからか、雷《かみなり》の一切れらしいものが、がたっと引きちぎったような音をたてました。

街道かいどう》のはずれが変《へん》に白くなる。あそこを人がやって来る。いややって来ない。あすこを犬がよこぎった。いやよこぎらない。畜生ちくしょう》。)

 ガドルフは、力いっぱい足を延《の》ばしながら思いました。

 そして間もなく、雨と黄昏《たそがれ》とがいっしょに襲《おそ》いかかったのです。

 実《じつ》にはげしい雷雨《らいう》になりました。いなびかりは、まるでこんな憐《あわ》れな旅のものなどを漂白《ひょうはく》してしまいそう、並木の青い葉がむしゃくしゃにむしられて、雨のつぶと一緒《いっしょ》に堅《かた》いみちを叩《たた》き、枝《えだ》までがガリガリ引き裂《さ》かれて降《ふ》りかかりました。

(もうすっかり法則《ほうそく》がこわれた。何もかもめちゃくちゃだ。これで、も一度《いちど》きちんと空がみがかれて、星座《せいざ》がめぐることなどはまあ夢《ゆめ》だ。夢でなけぁ霧《きり》だ。みずけむりさ。)

 ガドルフはあらんかぎりすねを延《の》ばしてあるきながら、並木のずうっと向《むこ》うの方のぼんやり白い水明りを見ました。

(あすこはさっき曖昧あいまい》な犬の居《い》たとこだ。あすこが少ぅしおれのたよりになるだけだ。)

 けれども間もなく全《まった》くの夜になりました。空のあっちでもこっちでも、雷《かなみり》が素敵《すてき》に大きな咆哮《ほうこう》をやり、電光のせわしいことはまるで夜の大空の意識《いしき》の明滅《めいめつ》のようでした。

 道はまるっきりコンクリート製《せい》の小川のようになってしまって、もう二十分と続《つづ》けて歩けそうにもありませんでした。

 その稲光《いなびか》りのそらぞらしい明りの中で、ガドルフは巨《おお》きなまっ黒な家が、道の左側《ひだりがわ》に建《た》っているのを見ました。

(この屋根《やね》は稜《かど》が五角で大きな黒電気石[※3]の頭のようだ。その黒いことは寒天《かんてん》だ。その寒天の中へ俺《おれ》ははいる。)

 ガドルフは大股《おおまた》に跳《は》ねて、その玄関《げんかん》にかけ込みました。

「今晩《こんばん》は。どなたかお出《い》でですか。今晩は。」

 家の中はまっ暗《くら》で、しんとして返事《へんじ》をするものもなく、そこらには厚《あつ》い敷物《しきもの》や着物《きもの》などが、くしゃくしゃ散《ち》らばっているようでした。

(みんなどこかへ遁《に》げたかな。噴火《ふんか》があるのか。噴火じゃない。ペストか。ペストじゃない。またおれはひとりで問答《もんどう》をやっている。あの曖昧な犬だ。とにかく廊下《ろうか》のはじででも、ぬれ着物をぬぎたいもんだ。)

 ガドルフは斯《こ》う頭の中でつぶやきまた唇《くちびる》で考えるようにしました。そのガドルフの頭と来たら、旧教会《きゅうきょうかい》の朝の鐘《かね》のようにガンガン鳴《な》っておりました。

 長靴《ながぐつ》を抱《だ》くようにして急《いそ》いで脱《と》って、少しびっこを引きながら、そのまっ暗なちらばった家にはね上って行きました。すぐ突《つ》きあたりの大きな室は、たしか階段かいだん》室らしく、射《さ》し込《こ》む稲光りが見せたのでした。

 その室の闇《やみ》の中で、ガドルフは眼《め》をつぶりながら、まず重い外套《がいとう》を脱《ぬ》ぎました。そのぬれ外套の袖《そで》を引っぱるとき、ガドルフは白い貝殻《かいがら》でこしらえあげた、昼の楊の木をありありと見ました。ガドルフは眼をあきました。

(うるさい。ブリキになったり貝殻になったり。しかしまたこんな桔梗《ききょう》いろの背景《はいけい》に、楊の舎利《しゃり》[※4]がりんと立つのは悪《わる》くない。)

 それは眼をあいてもしばらく消《き》えてしまいませんでした。

 ガドルフはそれからぬれた頭や、顔をさっぱりと拭《ぬぐ》って、はじめてほっと息《いき》をつきました。

 電光がすばやく射し込んで、床《ゆか》におろされて蟹《かに》のかたちになっている自分背嚢はいのう》をくっきり照《て》らしまっ黒な影《かげ》さえ落《おと》して行きました。

 ガドルフはしゃがんでくらやみの背嚢をつかみ、手探《てさぐ》りで開《ひら》いて、小さな器械《きかい》の類《たぐい》にさわってみました。

 それから少ししずかな心持《こころも》ちになって、足音をたてないように、そっと次の室にはいってみました。交《かわ》る交《がわ》るさまざまの色の電光が射し込んで、床に置《お》かれた石膏《せっこう》像《ぞう》や黒い寝台《しんだい》や引っくり返《かえ》った卓子《テーブル》やらを照らしました。

(ここは何かの寄宿舎《きしゅくしゃ》か。そうでなければ避病院《ひびょういん》か。とにかく二階にどうもまだ誰《だれ》か残《のこ》っているようだ。一ぺん見て来ないと安心あんしん》ができない。)

 ガドルフはしきいをまたいで、もとの階段室に帰り、それから一ぺん自分背嚢につまずいてから、二階に行こうと段《だん》に一つ足をかけた時、紫《むらさき》いろの電光が、ぐるぐるするほど明るくさし込んで来ましたので、ガドルフはぎくっと立ちどまり階段に落ちたまっ黒な自分の影とそれから窓《まど》の方を一緒《いっしょ》に見ました。

 その稲光りの硝子《ガラス》窓から、たしかに何か白いものが五つか六つ、だまってこっちをのぞいていました。

(丈《たけ》がよほど低《ひく》かったようだ。どこかの子供《こども》が俺のように、俄かの雷雨で遁げ込んだのかも知れない。それともやっぱりこの家の人たちが帰って来たのだろうか。どうだかさっぱりわからないのが本統《ほんとう》だ。とにかく窓を開いて挨拶あいさつ》しよう。)

 ガドルフはそっちへ進《すす》んで行ってガタピシの壊《こわ》れかかった窓を開きました。たちまち冷たい雨と風とが、ぱっとガドルフの顔をうちました。その風に半分声をとられながら、ガドルフは叮寧《ていねい》に云《い》いました。

「どなたですか。今晩《こんばん》は。どなたですか。今晩は。」

 向《むこ》うのぼんやり白いものは、かすかにうごいて返事もしませんでした。却《かえ》って注文《ちゅうもん》通《どお》りの電光が、そこら一面《いちめん》ひる間のようにしてくれたのです。

「ははは、百合ゆり》の花だ。なるほど。ご返事のないのも尤《もっと》もだ。」

 ガドルフの笑《わら》い声は、風といっしょに陰気《いんき》に階段をころげて昇《のぼ》って行きました。

 けれども窓の外では、いっぱいに咲いた白百合《しらゆり》が、十本ばかり息もつけない嵐《あらし》の中に、その稲妻《いなずま》の八分一秒《びょう》を、まるでかがやいてじっと立っていたのです。

 それからたちまち闇が戻《もど》されて眩《まぶ》しい花の姿《すがた》は消えましたので、ガドルフはせっかく一枚《まい》ぬれずに残ったフラン[※5]のシャツも、つめたい雨にあらわせながら、窓からそとにからだを出して、ほのかに揺《ゆ》らぐ花の影を、じっとみつめて次の電光を待《ま》っていました。

 間もなく次の電光は、明るくサッサッと閃《ひら》めいて、庭《にわ》は幻燈《げんとう》のように青く浮《うか》び、雨の粒《つぶ》は美《うつく》しい楕円形《だえんけい》の粒になって宙《ちゅう》に停《とど》まり、そしてガドルフのいとしい花は、まっ白にかっと瞋《いか》って立ちました。

(おれの恋《こい》は、いまあの百合の花なのだ。いまあの百合の花なのだ。砕《くだ》けるなよ。)

 それもほんの一瞬《いっしゅん》のこと、すぐに闇は青びかりを押《お》し戻《もど》し、花の像はぼんやりと白く大きくなり、みだれてゆらいで、時々は地面《じめん》までも屈《かが》んでいました。

 そしてガドルフは自分の熱《ほて》って痛《いた》む頭の奥《おく》の、青黝《あおぐろ》い斜面《しゃめん》の上に、すこしも動《うご》かずかがやいて立つ、もう一むれの貝細工《かいざいく》の百合を、もっとはっきり見ておりました。たしかにガドルフはこの二むれの百合を、一緒に息をこらして見つめていました。

 それもまた、ただしばらくのひまでした。

 たちまち次の電光は、マグネシアの焔《ほのお》よりももっと明るく、菫外線《きんがいせん》[※6]の誘惑《ゆうわく》を、力いっぱい含《ふく》みながら、まっすぐに地面に落ちて来ました。

 美しい百合の憤《いきどお》りは頂点《ちょうてん》に達《たっ》し、灼熱《しゃくねつ》の花弁《かべん》は雪よりも厳《いかめしく、ガドルフはその凛《りん》と張《は》る音さえ聴《き》いたと思いました。

 暗《やみ》が来たと思う間もなく、また稲妻が向うのぎざぎざの雲から北斎《ほくさい》の山下白雨のように赤く這《は》って来て、触《ふ》れない光の手をもって、百合を擦《かす》めて過ぎました。

 雨はますます烈《はげ》しくなり、かみなりはまるで空の爆破《ばくは》を企《くわだ》て出したよう、空がよくこんな暴《あば》れものを、じっと構《かま》わないでおくものだと、不思議《ふしぎ》なようにさえガドルフは思いました。

 その次の電光は、実に微《かす》かにあるかないかに閃《ひら》めきました。けれどもガドルフは、その風の微光《びこう》の中で、一本の百合が、多分とうとう華奢《きゃしゃ》なその幹《みき》を折《お》られて、花が鋭《するど》く地面に曲《まが》ってとどいてしまたことを察《さっ》しました。

 そして全くその通り稲光りがまた新《あた》らしく落ちて来たときその気の毒《どく》ないちばん丈の高い花が、あまりの白い興奮《こうふん》に、とうとう自分を傷《きず》つけて、きらきら顫《ふる》うしのぶぐさの上に、だまって横《よこた》わるのを見たのです。

 ガドルフはまなこを庭から室の闇にそむけ、丁寧《ていねい》にがたがたの窓をしめて、背嚢のところに戻って来ました。

 そして背嚢からさな敷布《しきふ》をとり出してからだにまとい、寒《さむ》さにぶるぶるしながら階段にこしかげ、手を膝《ひざ》に組み眼をつむりました。

 それからまらずまたたちあがって、手さぐりで床《ゆか》をさがし、一枚の敷物《しきもの》を見つけて敷布の上にそれを着《き》ました。

 そして睡《ねむ》ろうと思ったのです。けれども電光があんまりせわしくガドルフのまぶたをかすめて過ぎ、飢《う》えとつかれとが一しょにがたがた湧《わ》きあがり、さっきからの熱った頭はまるで舞踏《ぶとう》のようでした。

(おれはいま何をとりたてて考える力もない。ただあの百合は折《お》れたのだ。おれの恋は砕けたのだ。)ガドルフは思いました。

 それから遠い幾山河《いくやまかわ》の人たちを、燈籠《とうろう》のように思い浮《うか》べたり、また雷の声をいつかそのなつかしい人たちの語《ことば》に聞いたり、また昼の楊がだんだん延びて白い空までとどいたり、いろいろなことをしているうちに、いつかとろとろ睡ろうとしました。そしてまた睡っていたのでしょう。

 ガドルフは、俄かにどんどんどんという音をききました。ばたんばたんという足踏《あしぶ》みの音、怒号《どごう》や潮罵《ちょうば》が烈《はげ》しく起《おこ》りました。

 そんな語はとても判《わか》りもしませんでした。ただその音は、たちまち格闘《かくとう》らしくなり、やがてずんずんドルフの頭の上にやって来て、二人の大きな男が、組み合ったりほぐれたり、けり合ったり撲《なぐ》り合ったり、烈しく烈しく叫《さけ》んで現《あら》われました。

 それは丁度《ちょうど》奇麗《きれい》に光る青い坂《さか》の上のように見えました。一人は闇の中に、ありありうかぶ豹《ひょう》の毛皮《けがわ》のだぶだぶの着物をつけ、一人は烏《からす》の王のように、まっ黒くなめらかによそおっていました。そしてガドルフはその青く光る坂の下に、小さくなってそれを見上げてる自分のかたちも見たのです。

 見る間に黒い方は咽喉《のど》をしめつけられて倒《たお》されました。けれどもすぐに跳ね返して立ちあがり、今度《こんど》はしたたかに豹の男のあごをけあげました。

 二人はも一度組みついて、やがてぐるぐる廻《まわ》って上になったり下になったり、どっちがどっちかわからず暴れてわめいて戦《たたか》ううちに、とうとうすてきに大きな音を立てて、引っ組んだまま坂をころげて落ちて来ました。

 ガドルフは急いでとび退《の》きました。それでもひどくつきあたられて倒れました。

 そしてガドルフは眼を開いたのです。がたがた寒さにふるえながら立ちあがりました。

 雷はちょうどいま落ちたらしく、ずうっと遠くで少しの音が思い出したように鳴《な》っているだけ、雨もやみ電光ばかりが空を亘《わた》って、雲の濃淡《のうたん》、空の地形図をはっきりと示し、また只《ただ》一本を除《のぞ》いて、嵐に勝《か》ちほこった百合の群《むれ》を、まっ白に照《て》らしました。

 ガドルフは手を強く延ばしたり、またちぢめたりしながら、いそがしく足ぶみをしました。

 窓の外の一本の木から、一つの雫《しずく》が見えていました。それは不思議にかすかな薔薇《ばら》いろをうつしていたのです。

(これは暁方《あけがた》の薔薇色《ばらいろ》ではない。南の蝎《さそり》の赤い光がうつったのだ。その証拠《しょうこ》にはまだ夜中にもならないのだ。雨さえ晴れたら出て行こう。街道の星あかりの中だ。次の町だってじきだろう。けれどもぬれ着物をまた引っかけて歩き出すのはずいぶんいやだ。いやだけれども仕方《しかた》ない。おれの百合は勝ったのだ。)

 ガドルフはしばらくの間、しんとして斯う考えました。

カイロ団長

あるとき、三十疋ぴきのあまがえるが、一緒いっしょに面白おもしろ仕事をやって居おりました。

 これは主に虫仲間からたのまれて、紫蘇しその実やけしの実をひろって来て花ばたけをこしらえたり、かたちのいい石や苔こけを集めて来て立派なお庭をつくったりする職業しょうばいでした。

 こんなようにして出来たきれいなお庭を、私どもはたびたび、あちこちで見ます。それは畑の豆まめの木の下や、林の楢ならの木の根もとや、又また雨垂あまだれの石のかげなどに、それはそれは上手に可愛かあいらしくつくってあるのです。

 さて三十疋は、毎日大へん面白くやっていました。朝は、黄金色きんいろのお日さまの光が、とうもろこし影法師かげぼうしを二千六百寸も遠くへ投げ出すころからさっぱりした空気すぱすぱ吸って働き出し、夕方は、お日さまの光が木や草の緑を飴色あめいろにうきうきさせるまで歌ったり笑ったり叫さけんだりして仕事しました。殊ことにあらしの次の日などは、あっちからもこっちからもどうか早く来てお庭をかくしてしまった板を起して下さいとか、うちのすぎごけの木が倒たおれましたから大いそぎで五六人来てみて下さいとか、それはそれはいそがしいのでした。いそがしければいそがしいほど、みんなは自分たちが立派な人になったような気がして、もう大よろこびでした。さあ、それ、しっかりひっぱれ、いいか、よいとこしょ、おい、ブチュコ、縄なわがたるむよ、いいとも、そらひっぱれ、おい、おい、ビキコ、そこをはなせ、縄を結んで呉くれ、よういやさ、そらもう一いき、よおいやしゃ、なんてまあこんな工合ぐあいです。

 ところがある日三十疋のあまがえるが、蟻ありの公園地をすっかり仕上げて、みんなよろこんで一まず本部へ引きあげる途中とちゅうで、一本の桃ももの木の下を通りますと、そこへ新らしい店が一軒けん出ていました。そして看板がかかって、

「舶来はくらいウェスキイ 一杯ぱい、二厘りん半。」と書いてありました。

 あまがえるは珍めずらしいものですから、ぞろぞろ店の中へはいって行きました。すると店にはうすぐろいとのさまがえるが、のっそりとすわって退くつそうにひとりでべろべろ舌を出して遊んでいましたが、みんなの来たのを見て途方もないいい声で云いいました。

「へい、いらっしゃい。みなさん。一寸ちょっとおやすみなさい。」

「なんですか。舶来のウェクーというものがあるそうですね。どんなもんですか。ためしに一杯呑のませて下さいませんか。」

「へい、舶来のウェスキイですか。一杯二厘半ですよ。ようござんすか。」

「ええ、よござんす。」

 とのさまがえるは粟あわつぶをくり抜ぬいたコップにその強いお酒を汲くんで出しました。

「ウーイ。これはどうもひどいもんだ。腹がやけるようだ。ウーイ。おい、みんな、これはきたいなもんだよ。咽喉のどへはいると急に熱くなるんだ。ああ、いい気分だ。もう一杯下さいませんか。」

はいはいこちらが一ぺんすんでからさしあげます。」

「こっちへも早く下さい。」

はいはい。お声の順にさしあげます。さあ、これはあなた。」

「いやありがとう、ウーイ。ウフッ、ウウ、どうもうまいもんだ。」

「こっちへも早く下さい。」

はい、これはあなたです。」

「ウウイ。」

おいもう一杯お呉れ。」

「こっちへ早くよ。」

「もう一杯早く。」

「へい、へい。どうぞお急せきにならないで下さい。折角せっかく、はかったのがこぼれますから。へいと、これはあなた。」

「いや、ありがとう、ウーイ、ケホン、ケホン、ウーイうまいね。どうも。」

 さてこんな工合で、あまがえるはお代りお代りで、沢山たくさんお酒を呑みましたが、呑めば呑むほどもっと呑みたくなります

 もっとも、とのさまがえるのウィスキーは、石油缶かんに一ぱいありましたから、粟つぶをくりぬいたコップで一万べんはかっても、一分もへりはしませんでした。

おいもう一杯おくれ。」

「も一杯お呉れったらよう。早くよう。」

「さあ、早くお呉れよう。」

「へいへい。あなたさまはもう三百二杯目でございますがよろしゅうございますか。」

「いいよう。お呉れったらお呉れよう。」

「へいへい。よければさし上げます。さあ、」

「ウーイ、うまい。」

「おい、早くこっちへもお呉れ。」

 そのうちにあまがえるは、だんだん酔よいがまわって来て、あっちでもこっちでも、キーキーイといびきかいて寝ねてしまいました。

 とのさまがえるはそこでにやりと笑って、いそいですっかり店をしめて、お酒石油缶にはきちんと蓋ふたをしてしまいました。それから戸棚とだなからくさりかたびらを出して、頭からから足のさきまでちゃんと着込きこんでしまいました。

 それからテーブル椅子いすをもって来て、きちんとすわり込みました。あまがえるはみんな、キーキーイといびきかいています。とのさまがえるはそこで小さなしかけを一つ持って来て、自分椅子の向う側に置きました。

 それからから鉄の棒をおろして来て椅子へどっかり座すわって一ばんはじのあまがえる緑色のあたまをこつんとたたきました。

「おい。起きな。勘定かんじょうを払はらうんだよ。さあ。」

キーイ、キーイ、クヮア、あ、痛い、誰たれだい。ひとの頭を撲なぐるやつは。」

勘定を払いな。」

「あっ、そうそう。勘定はいくらになっていますか。」

「お前のは三百四十二杯で、八十五銭五厘だ。どうだ。払えるか。」

 あまがえるは財布さいふを出して見ましたが、三銭二厘しかありません。

「何だい。おまえは三銭二厘しかないのか。呆あきれたやつだ。さあどうするんだ。警察へ届けるよ。」

「許して下さい。許して下さい。」

「いいや、いかん。さあ払え。」

「ないんですよ。許して下さい。そのかわりあなたのけらいになりますから。」

「そうか。よかろう。それじゃお前はおれのけらいだぞ。」

「へい。仕方ありません。」

「よし、この中にはいれ。」

 とのさまがえるは次の室へやの戸を開いてその閉口したあまがえるを押おし込んで、戸をぴたんとしめました。そしてにやりと笑って、又どっしり椅子へ座りました。それから例の鉄の棒を持ち直して、二番目のあま蛙がえるの緑青ろくしょういろの頭をこつんとたたいて云いました。

「おいおい。起きるんだよ。勘定勘定だ。」

キーイ、キーイ、クワァ、ううい。もう一杯お呉れ。」

「何をねぼけてんだよ。起きるんだよ。目をさますんだよ。勘定だよ。」

「ううい、あああっ。ううい。何だい。なぜひとの頭をたたくんだい。」

「いつまでねぼけてんだよ。勘定を払え。勘定を。」

「あっ、そうそう。そうでしたね。いくらになりますか。」

「お前のは六百杯で、一円五十銭だよ。どうだい、それ位あるかい。」

 あまがえるはすきとおる位青くなって、財布をひっくりかえして見ましたが、たった一銭二厘しかありませんでした。

「ある位みんな出しまからどうかこれだけに負けて下さい。」

「うん、一円二十銭もあるかい。おや、これはたった一銭二厘じゃないかあんまり人をばかにするんじゃないぞ。勘定の百分の一に負けろとはよくも云えたもんだ。外国のことばで云えば、一パーセントに負けて呉れと云うんだろう。人を馬鹿にするなよ。さあ払え。早く払え。」

だって無いんだもの。」

「なきゃおれのけらいになれ。」

「仕方ない。そいじゃそうして下さい。」

「さあ、こっちへ来い。」とのさまがえるはあまがえるを又次の室へやに追い込みました。それから又どっかりと椅子へかけようとしましたが何か考えついたらしく、いきなりキーキーいびきかいているあまがえるの方へ進んで行って、かたっぱしからみんなの財布を引っぱり出して中を改めました。どの財布もみんな三銭より下でした。ただ一つ、いかにも大きくふくれたのがありましたが、開いて見ると、お金が一つぶも入っていないで、椿つばきの葉が小さく折って入れてあるだけでした。とのさまがえるは、よろこんで、にこにこにこにこ笑って、棒を取り直し、片っぱしかあまがえる緑色の頭をポンポンポンポンたたきつけました。さあ、大へん、みんな、

「あ痛っ、あ痛っ。誰だい。」なんて云いながら目をさまして、しばらくきょろきょろきょろきょろしていましたが、いよいよそれが酒屋のおやじのとのさまがえるの仕業しわざだとわかると、もうみな一ぺんに、

「何だい。おやじ。よくもひとをなぐったな。」と云いながら、四方八方から、飛びかかりましたが、何分とのさまがえるは三十がえる力りきあるのですし、くさりかたびらは着ていますし、それにあまがえるはみんな舶来ウェスキーでひょろひょろしてますから、片っぱしかストンストンと投げつけられました。おしまいにはとのさまがえるは、十一疋のあまがえるを、もじゃもじゃ堅かためて、ぺちゃんと投げつけました。あまがえるはすっかり恐おそれ入って、ふるえて、すきとおる位青くなって、その辺に平伏へいふくいたしました。そこでとのさまがえるがおごそかに云いいました。

「お前たちはわしの酒を呑のんだ。どの勘定も八十銭より下のはない。ところがお前らは五銭より多く持っているやつは一人もない。どうじゃ。誰かあるか。無かろう。うん。」

 あまがえるは一同ふうふうと息をついて顔を見合せるばかりです。とのさまがえるは得意になって又はじめました。

「どうじゃ。無かろう。あるか。無かろう。そこでお前たちの仲間は、前に二人お金を払うかわりに、おれのけらいになるという約束くそくをしたがお前たちはどうじゃ。」この時です、みなさんもご存じの通り向うの室の中の二疋ひきが戸のすきまから目だけ出してキーと低く鳴いたのは。

 みんなは顔を見合せました。

「どうも仕方ない。そうしようか。」

「そうお願いしよう。」

「どうかそうお願いいたします。」

 どうです。あまがえるなんというものは人のいいものですからすぐとのさまがえるのけらいになりました。そこでとのさまがえるは、うしろの戸をあけて、前の二人を引っぱり出しました。そして一同へおごそかに云いました。

「いいか。この団体カイロ団ということにしよう。わしはカイロ団長じゃ。あしたからはみんな、おれの命令にしたがうんだぞ。いいか。」

「仕方ありません。」とみんなは答えました。すると、とのさまがえるは立ちあがって、家をぐるっと一まわしましました。すると酒屋はたちまちカイロ団長の本宅にかわりました。つまり前には四角だったのが今度は六角形の家になったのですな。

 さて、その日は暮くれて、次の日になりました。お日さまの黄金色きんいろの光は、うしろの桃の木の影法師かげぼうしを三千寸も遠くまで投げ出し、空はまっ青にひかりましたが、誰もカイロ団に仕事を頼たのみに来ませんでした。そこでとのさまがえるはみんなを集めて云いました。

「さっぱり誰も仕事を頼みに来んな。どうもこう仕事がなくちゃ、お前たちを養っておいても仕方ない。俺おれもとうとう飛んだことになったよ。それにつけても仕事のない時に、いそがしい時の仕度したくをして置くことが、最必要だ。つまりその仕事材料を、こんな時に集めて置かないといかんな。ついてはまず第一が木だがな。今日はみんな出て行って立派な木を十本だけ、十本じゃすくない、ええと、百本、百本でもすくないな、千本だけ集めて来い。もし千本まらなかったらすぐ警察へ訴うったえるぞ。貴様らはみんな死刑しけいになるぞ。その太い首をスポンと切られるぞ。首が太いからスポンとはいかない、シュッポォンと切られるぞ。」

 あまがえるどもは緑色の手足をぶるぶるぶるっとけいれんさせました。そしてこそこそこそこそ、逃にげるようにおもてに出てひとりが三十三本三分三厘強ずつという見当で、一生けん命いい木をさがしましたが、大体もう前々からさがす位さがしてしまっていたのですからいくらそこらをみんながひょいひょいかけまわっても、夕方までにたった九本しか見つかりませんでした。さあ、あまがえるはみんな泣き顔になって、うろうろうろうろやりましたがますますどうもいけません。そこへ丁度一ぴきの蟻ありが通りかかりました。そしてみんなが飴色あめいろの夕日にまっ青にすきとおって泣いているのを見て驚おどろいてたずねました。

あまがえるさん。昨日はどうもありがとう。一体どうしたのですか。」

今日は木を千本、とのさまがえるに持っていかないといけないのです。まだ九本しか見つかりません。」

 蟻はこれを聞いて「ケッケッケッケ」と大笑いに笑いはじめました。それからしました。

千本持って来いというのなら、千本持って行ったらいいじゃありませんか。そら、そこにあるそのけむりのようなかびの木などは、一つかみ五百本にもなるじゃありませんか。」

 なるほどとみんなはよろこんでそのけむりのようなかびの木を一人が三十三本三分三厘ずつ取って、蟻にお礼を云って、カイロ団長のところへ帰って来ました。すると団長は大機嫌だいきげんです。

「ふんふん。よし、よし。さあ、みんな舶来はくらいウィスキーを一杯いっぱいずつ飲んでやすむんだよ。」

 そこでみんなは粟あわつぶのコップで舶来ウィスキーを一杯ずつ呑んで、くらくら、キーキーイと、ねむってしまいました。

 次の朝またお日さまがおのぼりになりますと、とのさまがえるは云いました。

「おい、みんな。集れ。今日もどこから仕事をたのみに来ない。いいか今日はな、あちこち花畑へ出て行って花の種をひろって来るんだ。一人が百つぶずつ、いや百つぶではすくない。千つぶずつ、いや、千つぶもこんな日の長い時にあんまり少い。万粒つぶずつがいいかな。万粒ずつひろって来い。いいか、もし、来なかったらすぐお前らを巡査じゅんさに渡わたすぞ。巡査は首をシュッポンと切るぞ。」

 あまがえるどもはみんな、お日さまにまっさおにすきとおりながら、花畑の方へ参りました。ところが丁度幸さいわいに花のたねは雨のようにこぼれていましたし蜂はちもぶんぶん鳴いていましたのであまがえるはみんなしゃがんで一生けん命ひろいました。ひろいながらこんなことを云っていました。

「おい、ビチュコ。一万つぶひろえそうかい。」

「いそがないとだめそうだよ、まだ三百つぶにしかならないんだもの。」

「さっき団長が百粒ってはじめに云ったねい。百つぶならよかったねい。」

「うん。その次に千つぶって云ったねい。千つぶでもよかったねい。」

「ほんとうにねい。おいら、お酒をなぜあんにのんだろうなあ。」

「おいらもそいつを考えているんだよ。どうも一ぱい目と二杯目、二杯目と三杯目、みんな順ぐりに糸か何かついていたよ。三百五十杯つながって居たとおいら今考えてるんだ。」

「全くだよ。おっと、急がないと大へんだ。」

「そうそう。」

 さて、みんなはひろってひろってひろって、夕方までにやっと一万つぶずつあつめて、カイロ団長のところへ帰って来ました。

 するととのさまがえるのカイロ団長はよろこんで、

「うん。よし。さあ、みんな舶来ウェスキーを一杯ずつのんで寝ねるんだよ。」と云いました。

 あまがえるもも大よろこびでみんな粟あわのこっぷで舶来ウィスキイを一杯ずつ呑んで、キーキーイと寝てしまいました。

 次の朝あまがえるどもは眼めをさまして見ますと、もう一ぴきのとのさまがえるが来ていて、団長とこんなはなしをしていました。

「とにかく大いに盛さかんにやらないといかんね。そうでないと笑いものになってしまうだけだ。」

「全くだよ。どうだろう、一人前九十円ずつということにしたら。」

「うん。それ位ならまあよかろうかな。」

「よかろうよ。おや、みんな起きたね、今日は何の仕事をさせようかな。どうも毎日仕事がなくて困るんだよ。」

「うん。それは大いに同情するね。」

今日は石を運ばせてやろうか。おい。みんな今日は石を一人で九十匁もんめずつ運んで来い。いや、九十匁じゃあまりいかな。」

「うん。九百貫という方が口調がいいね。」

「そうだ、そうだ。どれだけいいか知れないね。おい、みんな。今日は石を一人につき九百貫ずつ運んで来い。もし来なかったら早速警察貴様らを引き渡すぞ。ここには裁判の方のお方もお出いでになるのだ。首をシュッポオンと切ってしまう位、実にわけないはなしだ。」

 あまがえるはみなすきとおってまっ青になってしまいました。それはその筈はずです。一人九百貫の石なんて、人間でさえ出来るもんじゃありません。ところがあまがえるの目方が何匁あるかと云ったら、たかが八匁か九匁でしょう。それが一日に一人で九百貫の石を運ぶなどはもうみんな考えただけでめまいを起してクゥウ、クゥウと鳴ってばたりばたり倒たおれてしまたことは全く無理もありません。

 とのさまがえるは早速例の鉄の棒を持ち出してあまがえるの頭をコツンコツンと叩たたいてまわりました。あまがえるはまわりが青くくるくるするように思いながら仕事に出て行きました。お日さまさえ、ずうっと遠くの天の隅すみのあたりで、三角になってくるりくるりうごいているように見えたのです。

 みんなは石のある所に来ました。そしててんでに百匁ばかりの石につなをつけて、エンヤラヤア、ホイ、エンヤラヤアホイ。とひっぱりはじめました。みんなあんまり一生けん命だったので、汗あせがからだ中チクチクチクチク出て、からだはまるでへたへた風のようになり、世界ほとんどまっくらに見えました。とにかくそれでも三十疋が首尾よくめいめいの石をカイロ団長の家まで運んだときはもうおひるになっていました。それにみんなはつかれてふらふらして、目をあいていることも立っていることもできませんでした。あーあ、ところが、これから晩までにもう八百九十九貫九百匁運ばないと首をシュッポオンと切られるのです。

 カイロ団長は丁度この時うちの中でいびきかいて寝て居おりましたがやっと目をさまして、ゆっくりと外へ出て見ました。あまがえるどもは、はこんで来た石にこしかけてため息をついたり、土の上に大の字になって寝たりしています。その影法師は青く日がすきとおって地面に美しく落ちていました。団長は怒おこって急いで鉄の棒を取りに家の中にはいますと、その間に、目をさましていたあまがえるは、寝ていたものゆり起して、団長が又出て来たときは、もうみんなちゃんと立っていました。カイロ団長が申しました。

「何だ。のろまども。今までかかってたったこれだけしか運ばないのか。何という貴様らは意気地いくじなしだ。おれなどは石の九百貫やそこら、三十分で運んで見せるぞ。」

「とても私らにはできません。私らはもう死にそうなんです。」

「えい、意気地なしめ。早く運べ。晩までに出来なかったら、みんな警察へやってしまうぞ。警察ではシュッポンと首を切るぞ。ばかめ。」

 あまがえるはみんなやけ糞くそになって叫さけびました。

「どうか早く警察へやって下さい。シュッポン、シュッポンと聞いていると何だか面白おもしろいような気がします。」

 カイロ団長は怒って叫びしました。

「えい、馬鹿者め意気地なしめ。

 えい、ガーアアアアアアアアア。」カイロ団長何だか変な顔をして口をパタンと閉じました。ところが「ガーアアアアアアア」と云う音はまだつづいています。それは全くカイロ団長の咽喉のどから出たのではありませんでした。かの青空高くひびきわたるかたつむりメガホーンの声でした。王さまの新らしい命令のさきぶれでした。

「そら、あたらしいご命令だ。」と、あまがえるもとのさまがえるも、急いでしゃんと立ちました。かたつむりの吹くメガホーンの声はいともほがらかにひびきわたりました。

「王さまの新らしいご命令。王さまの新らしいご命令。一個条。ひとに物を云いつける方法。ひとに物を云いつける方法第一、ひとにものを云いつけるときはそのいいつけられるものの目方で自分からだの目方を割って答を見つける。第二、云いつける仕事にその答をかける。第三、その仕事を一ぺん自分で二日間やって見る。以上。その通りやらないものは鳥の国へ引き渡す。」

 さああまがえるどもはよろこんだのなんのって、チェッコという算術うまいかえるなどは、もうすぐ暗算をはじめました。云いつけられるわれわれの目方は拾じゅう匁、云いつける団長のめがたは百匁、百匁割る十匁、答十。仕事は九百貫目、九百貫目掛ける十、答九千貫目。

「九千貫だよ。おい。みんな。」

団長さん。さあこれから晩までに四千五百貫目、石をひっぱって下さい。」

「さあ王様命令です。引っぱって下さい。」

 今度は、とのさまがえるは、だんだん色がさめて、飴色あめいろにすきとおって、そしてブルブルふるえて参りました。

 あまがえるはみんなでとのさまがえるを囲んで、石のある処ところへ連れて行きました。そして一貫目ばかりある石へ、綱つなを結びつけて

「さあ、これを晩までに四千五百運べばいいのです。」と云いながらカイロ団長肩に綱のさきを引っかけてやりました。団長もやっと覚悟かくごがきまったと見えて、持っていた鉄の棒を投げすてて、眼をちゃんときめて、石を運んで行く方角を見定めましたがまだどうも本当に引っぱる気にはなりませんでした。そこであまがえるは声をそろえてはやしてやりました。

「ヨウイト、ヨウイト、ヨウイト、ヨウイトショ。」

 カイロ団長は、はやしにつりこまれて、五へんばかり足をテクテクふんばってつなを引っ張りましたが、石はびくとも動きません。

 とのさまがえるはチクチク汗を流して、口をあらんかぎりあけて、フウフウといきをしました。全くあたりがみんなくらくらして、茶色に見えてしまったのです。

「ヨウイト、ヨウイト、ヨウイト、ヨウイトショ。」

 とのさまがえるは又四へんばかり足をふんばりましたが、おしまいの時は足がキクッと鳴ってくにゃりと曲ってしまいました。あまがえるは思わずどっと笑い出しました。がどう云うわけかそれから急にしいんとなってしまいました。それはそれはしいんとしてしまいました。みなさん、この時のさびしいことと云ったら私はとても口で云えません。みなさんはおわかりですか。ドッと一緒いっしょに人をあざけり笑ってそれからにわかにしいんとなった時のこのさびしいことです。

 ところが丁度その時、又もや青ぞら高く、かたつむりメガホーンの声がひびきわたりました。

王様の新らしいご命令王様の新らしいご命令。すべてあらゆるいきものはみんな気のいい、かあいそうなものである。けっして憎にくんではならん。以上。」それから声が又向うの方へ行って「王様の新らしいご命令。」とひびきわたって居ります

 そこであまがえるは、みんな走り寄って、とのさまがえるに水をやったり、曲った足をなおしてやったり、とんとんせなかをたたいたりいたしました。

 とのさまがえるはホロホロ悔悟かいごのなみだをこぼして、

「ああ、みなさん、私がわるかったのです。私はもうあなた方の団長でもなんでもありません。私はやっぱりただの蛙かえるです。あしたから仕立屋をやります。」

 あまがえるは、みんなよろこんで、手をパチパチたたきました。

 次の日からあまがえるはもとのように愉快ゆかいにやりはじめました。

 みなさん。あまあがりや、風の次の日、そうでなくてもお天気のいい日に、畑の中や花壇かだんのかげでこんなようなさらさらさらさら云う声を聞きませんか。

「おい。ベッコ。そこん処とこをも少しよくならして呉くれ。いいともさ。おいおい。ここへ植えるの

2021-03-21

わたモテの序盤はもこっちの奇行思考がとにかくヤバすぎるけど本気でモテなくてしか友達のいない女が置かれている状況としてはわりと正しい。というかいじめられてないだけ環境的にはかなり上等

「熱心に指導するわけでもなく、ただ稽古を見守っているだけでね。弟子ちゃんこも囲まずにサッサと帰っちゃう(笑)。もちろん、部屋経営煩雑で難しい部分も多く、性格に向き不向きもある。嫌々師匠を続けられても、いきなり新しい師匠が来ても、どちらも力士たちが可哀想。決して高見盛が悪いわけではないですが、東関部屋名前が無くなるのは残念です……」

まさにどのぎょうかいもこれ

役者の方が師匠に向いている

から見て熱心に見える演技をするほうが名師匠とよばれるとマスコミが言ったら、そりゃよのなかそうなる

ほめてんだろうけどな

 

文春にほめられるのは、東スポ真実を書かれるようなもの

2021-03-20

anond:20210320092836

ていうかいい加減おじさんは自分の性欲が存在するだけで身の毛もよだつ悪である事を自覚して欲しい

そういう悪を内に抱えてる事実と向き合って大人しくするか去勢するかしろ

2021-03-18

anond:20210318154541

というかいゆるオタク的なものって女性男性区別なく、それどころか熱量としては下手すると女性の方があったくらいな存在なんだけどなあ。

2021-03-11

シンエヴァマリってさ(念のためネタバレ注意

エヴァを当日見れた

考察は頭のいい人に任せる

個人的には救いのある終わり方だったと思う

これまでのアニメから映画に残っていた例え用の無いモヤモヤ(決して悪い意味ではなく、終わりが見えなくてこの先もエヴァは続くのだろうという吹っ切れない読後感)が払拭された

 

さて結局マリの正体はわからないままだった

ゲンドウとユイ同窓?みたいなのは分かったがそれまでの存在

しか彼女は序破Qで異様な存在感を放ち、シンエヴァラスト彼女が幕引きの一手を担った

 

個人的想像だが、マリアスカ母親では?と考えている

マリゲンドウと同年代なので、シンジぐらいの子供がいてもおかしくない

アスカまさかの量産キャラと判明し、母親が誰かは判明していない、というかいない

マリアスカを姫と可愛がっていた

エヴァテーマは母だった

最後アスカではなくマリが担った

穴ぼこまみれで考察にすらなっていないが、

どうだろう?

2021-03-10

増田コント喧嘩

A「いやー、こうやって二人でコンビ組ませてもらって長いことやっておりますけれども」

B「今芸歴何年だっけ」

A「えーっと……二千と二十一年ですかね」

B「なんでこのタイミング西暦聞くんだよ、芸歴だ芸歴! いや西暦もそうやって答える奴初めて見たわお前」

A「まあこんな上から目線に耐えながら九年間も続けてまして」

B「誰が上から目線だ、しょうがないでしょこういう芸風で当初からやってきてんだもの

A「そんな中で誇れることといえば、いまだに大喧嘩したことないんですよね、僕ら」

B「ああ、まあそうだな、プライベートでも未だに仲良くさせてもらってるし」

A「他のグループ喧嘩別れしてるのを見ると、恵まれてるなーと思うんですけど」

A「でも一回だけ腹を割るというか、喧嘩するっていうのをやってみたいですよね、節目の年ですし」

B「節目ってほどキリよくないけどな、九年って。でもまあ、確かに経験ときたいよな」

A「やろう」

B「やろう」

A,B「「そういうことになった」」


(ここでAは機嫌の悪そうな顔になり、Bは真剣な表情でAの方を向く)


B「おい、どうしたんだよ。今日ネタ微妙だったのまだ怒ってんのか?」

A「それもだけどさ……もうお前にゃ我慢できねーわ」

B「え?」

A「だから! お前の態度にゃもう愛想がつきたって言ってんの!」

A「冷蔵庫はあけっぱなし、雨戸もあけっぱなし、あげくのはてには社会の窓まであけっぱなし!」

B「いや最後のやつは普通に教えてくれよ! ていうか俺社会の窓開けたままネタやってたの!? 放送事故じゃねーか!!」

A「っはー……」

B「とにかくさ、その悪かったって。俺も気をつけるからさ、そんなに怒るとよくないって、血がたぎってさ」

A「どの口がいうか! 日本国籍持ってるからって付け上がっちゃってさ」

B「お前も日本国籍は持ってるだろ」

A「まったく、お前のその、だらしなさにはもううんざりしてんだよこっちは!」

A「地球うんざりっていってるよ! だからオゾンに穴あいたんだよ! わかる?」

B「そんな胃に穴が開くノリで言われてもお前」

A「お前とはコンビ組む前も入れれば、6-4-3の13年間やってきたけどさ」

B「なんでゲッツーみたいな感じで今言ったんだ」

A「ほんとうに、いままで我慢してきたけど、今日こそはもう」

B「……ああそうかい! それじゃあこっちも言わせて貰うけどな!」

A「ごめん、俺も言い過ぎたわ」

B「ええ……ヒットアンドアウェイにも程がある……」

A「お詫びといっちゃなんだが、これを……」スッ(小箱を渡す)

B「まあいいけどよ、なんだこれ……?」(小箱を開ける)

A「お前の好きだった、ココアシガレットだ」

B「いらねーよ! いや小学校のころは好きだったけどよ、俺の好物のデータいい加減アップデートしとけや!」

A「ちゃんと芸歴の年数分入ってるから

B「節分じゃねーんだぞお前、9本って」

A「いや、二千と二十一本」

B「だから西暦だそれは! もうええわ、ありがとうございました」

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