はてなキーワード: 1月12日とは
情報弱者の略語ではあるが、意味はよりシンプルだ。バカ。著者のことである。
今日まで、9年に渡ってiPhoneとApple製品を使い続けてきた自分は、少なくともこの類の人間ではないと信じていいた。
2008年 秋 日本発売された直後のiPhone3G欲しさに、「お義父さんストラップが貰える」『料金が安くなる」などと吐き、家族全員をドコモからソフトバンクへ移行させることに成功する。11月 当時中学2年生オタクまっしくぐらの自分はついに念願のiPhone3Gを手に入れた。
説明書はない。今のようにまとめサイトや聞けば誰かが優しく教えてくれるSNSもない。
ひたすらGoogleで調べ、信頼できそうなブロガーの記事を見つけ、そこのコメント欄からコミュニティーが広がり、
更に別の良質な記事を見つけ、トライアンドエラーを繰り返すことで、iPhoneを使いこなしていった。
SBの店員すらもよく使い方や設定すらもよく分かっていなかった当時、頼れるのはネットの向こうの見知らぬおじさんたちしかいなかった。
某巨大掲示板で半年ROMってギズモード・ジャパンやライフハッカー、ギガジンのリンクを踏み、痛いコテハンをつけたり、最初は手探り手探りでiPhoneの設定や使い方をマスターしていった。
その中でも最もよく利用していたのが、個人ブロガーするぷ氏の和洋風(現在は和洋風カイ)とスタートアップ期のAppBankの運営するiPhoneBBSだ。
書いてるだけでも懐かしくなってきた。
するぷ氏の優しいお兄さんのような語り口の文章は厨房の自分にも非常に分かりやすく、かつブロブのデザインもおしゃれでセンスが良かった。たまーに出て来る技術的な話も、グーグル先生片手に必死に読んでいた記憶がある。
このするぷ氏の匠な技のせいで、私はAppleとジョブズ、そしてiPhone さらには水樹奈々を愛するようになってしまった。
iPhoneBBSでは主に他のユーザーとの情報交換が主だった。
どうすればプロバイダメールをiPhoneで受信できるか?といった何気ない話から、最強の脱獄アプリは何かと言った少々アウトローな部分まで。
流石に当時の少ないアプリ数ではAppleの監視の目が厳しかったのか、
脱獄関連のスレッドはAppBank運営サイドによって一瞬にして消されるようになり、運営兼ライターの方「配信停止になるから脱獄の話は頼むからやめてくれ」と懇願されるまでになったことをなんとなく覚えている。(違ったらごめんなさい)
ほかにも高校生起業家 うめ◯ん や 勝間某といったiPhoneやTwitterの黎明期の有名人が色々いたような気がするけどまぁいいか。
閑話休題。
先述のような試行錯誤の成果が全て自分のiPhone3Gの中に入っていた。
アプリの配置から、内容まで自分だけのiPhoneが仕上がっていたと自負していた。
最新版のOSの動きが鈍い事にしびれを切らし、契約更新の際、iPhone3Gは一気にiPhone4に進化した。
圧倒的に美しいRetinaディスプレイ、信じられないにパワフルになったA4プロセッサに加え、従来のデザインを刷新して両面を強化ガラスに変更。側面の削りだしのアルミもかっこよかった。
この時、私は、iPhoneの、性能やデザインとは全く異なる強さを痛感するのだ。
iTunesとバージョンアップ機能のお陰で、ボタン一つで今日買ってきた新品のiPhone4の中身が昨日まで使っていたiPhoneと同じになった。なってしまった。
アプリ、写真、メール、電話帳 その他設定などがすべてが一瞬で引き継げた。
2年間、ネットとリアルの間で四苦八苦し続けた成果や思い出の写真、音楽などがお蔵入りになるはずが、一瞬で新しい端末に引き継げたのだ。
これほど嬉しいことは無かった。
中身のデータは何一つ昨日と異なるところはないのに、動作は一気にパワフルに、本体のデザインはさらにスタイリッシュになった。
以降は2年の更新月が来る毎に、時の最新機種に乗り換えて、中身のデータの引き継ぎを行い続けた。
13年には5Sにバージョンアップ。この頃には、iPhone OSの名称はとっくに無くなり、ジョブズ当人ですら帰らぬ人になってしまった。
16年春 水没した5Sの後継としてPhone6sを契約。
いつものようにバージョンアップから復元し、昨日までの環境を再現、新たなスタートを着り、今日2018年1月12日に至る。
約9年 4台に渡ってiPhoneを使い続けた結果、その中のデータは、私が中学1年生から大学4年生の今に至るまですべての成長の記録すべてと言っても差し障りない。
写真データなどはとうに1万枚を超え、中1のクラス写真や、中3の修学旅行で友人が軍艦島の策を乗り越えようとするところを、柔道家の先生に取り押さえられるシーンなどが含まれる。
音楽などは、より顕著かもしれない。アニソンに始まり、ロック、パンクロック、フュージョーンに流れジャズに回帰する 自分の音楽ブームの流れが見て取れる。
さて、そんな私のすべての詰まったiPhoneが再起不能となってしまった。
火曜日から原因不明の40℃を越える高熱に悩まされていたとはいえ、全く合理的でないことばかりをしてしまった。
熱に魘され、寝ぼけながらパスコードを変えてしまい、それが分からなくなってしまった。
なぜかは全く覚えていない。
大方、このまま死んでしまったら両親は簡単にiPhoneの中身を見ることでき、それが恥で嫌だからややこしいパスコードに変えたのだと思う。自分が。
思いつく限りのパスコードを今日1日使って総トライするも、当たるはずもなく、ついてにiPhoneに使用不可のロックが…。
また、バックアップデータも移動のつもりが誤って消してまうという、全くもって理解できない行動が続いた。
こうして、中1から約10年の筆者の成長記録はそのすべてが無になってしまった。
一番惜しむのは、我が家で買っていた初代の飼い犬の写真が、iPhone以外に自分は持ってないということ。
その分2代目の写真を多く取っているけど、2代目の写真を取れば撮るほど初代の子を忘れていくような気をしてします、
ただ、このタイミングで熱が出て、パスコードが分からなくなってデータが消える意義はあるのか?
社会人になる2018年、過去の遺物との繋がりを断ち切るために消えた?
バカが。
情報弱者の略語ではあるが、意味はよりシンプルだ。バカ。著者のことである。
今日まで、9年に渡ってiPhoneとApple製品を使い続けてきた自分は、少なくともこの類の人間ではないと信じていいた。
2008年 秋 日本発売された直後のiPhone3G欲しさに、「お義父さんストラップが貰える」『料金が安くなる」などと吐き、家族全員をドコモからソフトバンクへ移行させることに成功する。11月 当時中学2年生オタクまっしくぐらの自分はついに念願のiPhone3Gを手に入れた。
説明書はない。今のようにまとめサイトや聞けば誰かが優しく教えてくれるSNSもない。
ひたすらGoogleで調べ、信頼できそうなブロガーの記事を見つけ、そこのコメント欄からコミュニティーが広がり、
更に別の良質な記事を見つけ、トライアンドエラーを繰り返すことで、iPhoneを使いこなしていった。
SBの店員すらもよく使い方や設定すらもよく分かっていなかった当時、頼れるのはネットの向こうの見知らぬおじさんたちしかいなかった。
某巨大掲示板で半年ROMってギズモード・ジャパンやライフハッカー、ギガジンのリンクを踏み、痛いコテハンをつけたり、最初は手探り手探りでiPhoneの設定や使い方をマスターしていった。
その中でも最もよく利用していたのが、個人ブロガーするぷ氏の和洋風(現在は和洋風カイ)とスタートアップ期のAppBankの運営するiPhoneBBSだ。
書いてるだけでも懐かしくなってきた。
するぷ氏の優しいお兄さんのような語り口の文章は厨房の自分にも非常に分かりやすく、かつブロブのデザインもおしゃれでセンスが良かった。たまーに出て来る技術的な話も、グーグル先生片手に必死に読んでいた記憶がある。
このするぷ氏の匠な技のせいで、私はAppleとジョブズ、そしてiPhone さらには水樹奈々を愛するようになってしまった。
iPhoneBBSでは主に他のユーザーとの情報交換が主だった。
どうすればプロバイダメールをiPhoneで受信できるか?といった何気ない話から、最強の脱獄アプリは何かと言った少々アウトローな部分まで。
流石に当時の少ないアプリ数ではAppleの監視の目が厳しかったのか、
脱獄関連のスレッドはAppBank運営サイドによって一瞬にして消されるようになり、運営兼ライターの方「配信停止になるから脱獄の話は頼むからやめてくれ」と懇願されるまでになったことをなんとなく覚えている。(違ったらごめんなさい)
ほかにも高校生起業家 うめ◯ん や 勝間某といったiPhoneやTwitterの黎明期の有名人が色々いたような気がするけどまぁいいか。
閑話休題。
先述のような試行錯誤の成果が全て自分のiPhone3Gの中に入っていた。
アプリの配置から、内容まで自分だけのiPhoneが仕上がっていたと自負していた。
最新版のOSの動きが鈍い事にしびれを切らし、契約更新の際、iPhone3Gは一気にiPhone4に進化した。
圧倒的に美しいRetinaディスプレイ、信じられないにパワフルになったA4プロセッサに加え、従来のデザインを刷新して両面を強化ガラスに変更。側面の削りだしのアルミもかっこよかった。
この時、私は、iPhoneの、性能やデザインとは全く異なる強さを痛感するのだ。
iTunesとバージョンアップ機能のお陰で、ボタン一つで今日買ってきた新品のiPhone4の中身が昨日まで使っていたiPhoneと同じになった。なってしまった。
アプリ、写真、メール、電話帳 その他設定などがすべてが一瞬で引き継げた。
2年間、ネットとリアルの間で四苦八苦し続けた成果や思い出の写真、音楽などがお蔵入りになるはずが、一瞬で新しい端末に引き継げたのだ。
これほど嬉しいことは無かった。
中身のデータは何一つ昨日と異なるところはないのに、動作は一気にパワフルに、本体のデザインはさらにスタイリッシュになった。
以降は2年の更新月が来る毎に、時の最新機種に乗り換えて、中身のデータの引き継ぎを行い続けた。
13年には5Sにバージョンアップ。この頃には、iPhone OSの名称はとっくに無くなり、ジョブズ当人ですら帰らぬ人になってしまった。
16年春 水没した5Sの後継としてPhone6sを契約。
いつものようにバージョンアップから復元し、昨日までの環境を再現、新たなスタートを着り、今日2018年1月12日に至る。
約9年 4台に渡ってiPhoneを使い続けた結果、その中のデータは、私が中学1年生から大学4年生の今に至るまですべての成長の記録すべてと言っても差し障りない。
写真データなどはとうに1万枚を超え、中1のクラス写真や、中3の修学旅行で友人が軍艦島の策を乗り越えようとするところを、柔道家の先生に取り押さえられるシーンなどが含まれる。
音楽などは、より顕著かもしれない。アニソンに始まり、ロック、パンクロック、フュージョーンに流れジャズに回帰する 自分の音楽ブームの流れが見て取れる。
さて、そんな私のすべての詰まったiPhoneが再起不能となってしまった。
火曜日から原因不明の40℃を越える高熱に悩まされていたとはいえ、全く合理的でないことばかりをしてしまった。
熱に魘され、寝ぼけながらパスコードを変えてしまい、それが分からなくなってしまった。
なぜかは全く覚えていない。
大方、このまま死んでしまったら両親は簡単にiPhoneの中身を見ることでき、それが恥で嫌だからややこしいパスコードに変えたのだと思う。自分が。
思いつく限りのパスコードを今日1日使って総トライするも、当たるはずもなく、ついてにiPhoneに使用不可のロックが…。
また、バックアップデータも移動のつもりが誤って消してまうという、全くもって理解できない行動が続いた。
こうして、中1から約10年の筆者の成長記録はそのすべてが無になってしまった。
一番惜しむのは、我が家で買っていた初代の飼い犬の写真が、iPhone以外に自分は持ってないということ。
その分2代目の写真を多く取っているけど、2代目の写真を取れば撮るほど初代の子を忘れていくような気をしてします、
ただ、このタイミングで熱が出て、パスコードが分からなくなってデータが消える意義はあるのか?
社会人になる2018年、過去の遺物との繋がりを断ち切るために消えた?
バカが。
こんにちは。ほんの思いつきで書いた「観る将」入門記事( https://anond.hatelabo.jp/20170623083815 )が怒涛のブクマをいただきましたこと、厚く御礼申し上げます。増田で1000どころか20もついたことないのに!
なるべく平易に、軽く、それでいて軽薄にならないように書いたつもりでしたが、「本当にこれで分かりやすいか?」「飯の話しかウケないんじゃないか?」などの葛藤もあったのでこの反響は素直に嬉しく思います。
Twitterを見ると将棋漫画の作者様や本職の将棋ライター・観戦記者の皆さんに怒涛のごとくシェアされており、極度の緊張で1日8時間しか眠れません。
さて、29連勝ですね。何が何やら分かりませんが、ともかく未知の領域です。
対局の雑感や今後の展望を語るとともに、前回の記事にいただいた質問等、私に分かる範囲でお答えしたいと思います。
仕事の合間に中継をチラチラ見ていました。夕方頃には増田四段が勝ちやすそうな局面に見えたのですが、その後の藤井四段の角と桂を生かした反撃が鮮やかでしたね。
私のへっぽこ棋力では増田優勢に見えても、プロ的にはまだまだ難しかったということなのでしょう。
増田四段も持ち味を見せましたが中終盤にかけて藤井四段の強さが際立ったといった印象です。はてなの皆さんはもちろん増田推しでしたよね?残念でした~。
竜王戦本戦は比較的持ち時間が長い(各5時間)ので、昼夜2回の出前チャンスがあります。
藤井四段→昼:豚キムチうどん 夜:五目炒飯品切れのためわんたんめん変更
増田四段→昼:ミニとんかつ定食 夜:ヒレカツ定食ライト(+肝吸い)
不本意な注文変更を強いられた藤井四段に対し、増田四段が気合のカツ連投で藤井四段の作戦変更を咎めていく展開となりました。
しかし藤井四段が得意の麺類に切り替えて頑強に抵抗したため、最終的には増田四段にミニ+ライトという軽い打撃のツケが回ってきた格好です。
歩は将棋で最も重要な駒だが、歩のみで勝つことはできない。同様に、ジャブだけで飯対決には勝てないのだ。
ちなみに私が確認した中で藤井四段は本対局を含めこれまでに出前を22回、うち15回麺類を含むメニューを注文しています。特に多いのはうどん(6回)や日本そば(6回)などの和麺であり、みそ煮込みうどんなど熱々系の注文も辞さない構えです。
これは「鍋焼きうどんも好きなのですが、熱いので、冷めるまで待っていると15分ぐらいかかる」とうな重に転向した加藤一二三 九段とは対照的ですね。
いつも対局料とか賞金見ると将棋界のお金の回り方がよくわからなくて、スポンサーってどのくらいいてスポンサードすることでどれだけ利益があるのだろう
スポーツにも囲碁・将棋にも言えることですが、競技へのスポンサードは広告だけでなく文化振興という意味合いも少なからずあるので、スポンサードすることでこれくらい利益がありますというような定量化が難しい側面があります。
分かりやすい例としては出版関連事業でしょうか。報道各社は主催する棋戦の観戦記等を出版したり、本紙に棋譜を掲載しています。またマイナビ女子オープンを主催するマイナビも棋書を多く出版しています。
このような事例はスポンサードしたことによって直接的な利益を得ているとも言えるでしょう。
ちなみに日本将棋連盟の「棋戦一覧」( https://www.shogi.or.jp/match/ )から各棋戦の「詳細情報」を見ると主催者(スポンサー)が分かります。
主要タイトル戦は全国紙主催や地方紙の共催が多いですね。他には囲碁・将棋チャンネルやNHKなどの放送局、リコーなど民間企業、加古川市や倉敷市など自治体主催のものもあります。
日本将棋連盟の収益が実際どうなってるのか気になる!という方は財務諸表(https://www.shogi.or.jp/about/information_disclosure.html )などを眺めてみるのも面白いかもしれませんね。
「プロ入り28連勝の棋士を5敗もさせる3段リーグとかいう地獄があるのか」
そうなんですよね。前回もさらっと説明しましたが、三段リーグは年に2回開催され、奨励会三段たちが各18局を戦って上位2名が四段昇段・プロデビューを果たすという地獄のリーグ戦です。
これまでに60回開催されたものの未だに全勝で突破した三段はおらず、現時点では16勝2敗(5名)が最高成績です。
中には11勝7敗で辛くも昇段した者(2名)もいれば、14勝4敗という好成績を挙げながら昇段を逃した者(4名)[注1]もおり、年齢制限と相まってこの辺りも地獄とされる所以でしょう。
三段リーグで5敗してるってことは、やっぱこの連勝中に飛躍的に強くなってるってことだろうか。それともいまの三段に化け物の卵がひしめいているのか。
これはどちらとも言えるかなと思います。前回の記事でも触れましたが、棋士の力のピークは30代半ばまでとされており、例えばそれを過ぎた棋士が絶賛修行中の三段とまみえれば敗れることもあるでしょう。
新人王戦では都成竜馬三段(現四段。イケメン)が奨励会員でありながら優勝を勝ち取った例もあります。インターネット対局や棋譜データベースの発達で研究の障壁が下がった点も無視できません。
このあたりは現役棋士・大平武洋六段のブログ( http://oohira243.blogspot.jp/2017/06/blog-post_36.html )が現場の肌感覚として参考になる気がします。
ただ、その一方で藤井四段が急速に成長しているのもまた事実だと思います。ここで彼の奨励会時代の成績を見てみましょう。奨励会ウォッチャー情報の継ぎ接ぎなので多少ずれがあるかもしれませんがご了承ください。
段級位 | 勝敗 | 規定 |
6級 | ○○○●○○●○○○○昇 | 9勝2敗 |
5級 | ○●○○○○○●○●●○○●○●●○●●○○●●○○○●○○●○○○●○昇 | 9勝3敗 |
4級 | ○●●○○○○○○昇 | 6連勝 |
3級 | ○●●○●●●●●●B○○○A●○○○○○○昇 | 6連勝 |
2級 | ●●○○●●○●○○○●●○○○●○○●○●○●●○○●○○○○○●○●○昇 | 9勝3敗 |
1級 | ○●●○○○○○○●○○○○○昇 | 12勝3敗 |
初段 | ○●○●○●○●●●○●●●○○○○○●●○○●○休○○○●○昇 | 12勝4敗 |
二段 | ●●○●○●●●○●○○●○○○○○○●○●●○●○○○●○○○昇 | 14勝5敗 |
三段リーグ | ○●○○○○○●○●○○○●○○●○ | 13勝5敗・1位 |
通算208局132勝76敗(.634)
ご覧の通り昇級・昇段ペースはかなり早い部類ですが、プロデビュー後の彼ほど圧倒的ではない、というのはお分かりいただけるでしょうか。
3級まではあっという間でしたがここで少し足踏みをします。6連敗してるんですよ!6連敗!【アルファベットの補足:成績が悪いと「B」を取り、Bを保持した状態で再びBを取ると降段級、という仕組みです。規定の成績でA(通常の状態)に復帰します。】
初段・二段あたりが顕著ですが、昇級・昇段直後に少し黒星を重ねたのち、ぐっと勝率を上げています。カテゴリが上がるごとに成長曲線を描いてきているというわけですね。
二段で白星を重ね始めた頃から新たな成長曲線を描き始め、その勢いのまま三段リーグを突破し、プロデビューしたとすれば…?今の大ブレイクも決して不思議ではないのかもしれません。いや十分不思議だけども。
"三浦弘行九段の騒動で揺れる将棋界に一時の安寧をもたらしました。"三浦九段は冤罪被害者である事を今や将棋連盟も認めているのでここだけ訂正して欲しい
この件に関しては記事の本題から外れていたので詳細への言及を避けただけであり、三浦九段へ嫌疑をかける意図がないことは当該段落から十分読み取っていただけると思っています。
したがって文章自体の訂正はしませんが、三浦九段への処分は明確に不当であったという事実はこの場で申し添えておきます。(「訂正」ではなく「補足」してほしい、という趣旨ならば理解できます。)
ほんとだ……え、ほんとだ!すごい!気づかなかった!ちなみに18の下は17連勝(佐藤天彦、佐藤康光、丸山忠久)なのでたぶん偶然です…たぶん…。
これはニコニコ(ドワンゴ)がというより、インターネット環境それ自体の普及がもたらした現象であると言えるでしょう。もともと観戦記などで棋士の食事が話題にあがることはありましたが、
ネット中継が始まると盤上・盤外問わずあらゆる情報がコンテンツとして逐一伝えられるようになりました。中でも画像情報は非常に訴求力が大きい。その流れにぴったりハマったのが食事・おやつではないでしょうか。
各々の将棋スキルが観戦の満足度を左右していた将棋中継において、初心者も上級者も一緒になってあれが旨そう!これが旨そう!と楽しめるものができたということは、昨今のブーム形成にとって非常に大きかったと私は思います。
このあたりは観戦記者・松本博文氏の記事( https://cakes.mu/posts/12986 https://cakes.mu/posts/16722 )が参考になります。
どちらも圧巻の記録ですね。四冠時の18連勝(2005~2006)を例にすると
日付 | 勝敗 | 先後 | 氏名 | 棋戦 |
9月10日 | ○ | 後 | 藤井猛 | 第64期順位戦 A級 3回戦 |
9月12日 | ○ | 先 | 佐藤康光 | 第46期王位戦 タイトル戦 第6局 |
9月16日 | ○ | 先 | 佐藤康光 | 第53期王座戦 タイトル戦 第2局 |
9月21日 | ○ | 後 | 佐藤康光 | 第46期王位戦 タイトル戦 第7局 |
10月1日 | ○ | 後 | 佐藤康光 | 第53期王座戦 タイトル戦 第3局 |
10月6日 | ○ | 後 | 鈴木大介 | 第64期順位戦 A級 4回戦 |
11月25日 | ○ | 先 | 谷川浩司 | 第64期順位戦 A級 5回戦 |
12月2日 | ○ | 先 | 井上慶太 | 第77期棋聖戦 最終予選 1回戦 |
12月11日 | ○ | 後 | 中村修 | 第55回NHK杯戦 本戦 3回戦 |
12月14日 | ○ | 後 | 郷田真隆 | 第64期順位戦 A級 6回戦 |
1月12日 | ○ | 先 | 佐藤康光 | 第55期王将戦 タイトル戦 第1局 |
1月16日 | ○ | 先 | 久保利明 | 第64期順位戦 A級 7回戦 |
1月19日 | ○ | 先 | 佐藤康光 | 第55期王将戦 タイトル戦 第2局 |
1月24日 | ○ | 後 | 先崎学 | 第19期竜王戦 1組 ランキング戦 1回戦 |
1月26日 | ○ | 先 | 佐藤康光 | 第55期王将戦 タイトル戦 第3局 |
1月30日 | ○ | 先 | 村山慈明 | 第77期棋聖戦 最終予選 2回戦 |
2月1日 | ○ | 後 | 佐藤康光 | 第64期順位戦 A級 8回戦 |
2月12日 | ○ | 先 | 谷川浩司 | 第55回NHK杯戦 本戦 準々決勝 |
◎王位戦・王座戦・王将戦(全棋士参加棋戦を勝ち抜いた1名とタイトル防衛戦)
以上の5棋戦で驚異の14勝(!)を挙げています。ちなみにそのうち8勝を挙げた相手が佐藤康光ですが、当時の彼はA級に所属し、棋聖のタイトルを保持し、王位・王座・王将の3棋戦全てを勝ち抜いて羽生四冠への挑戦権を得た強豪中の強豪です。
その他の棋士たちも皆当時の一線級ばかりです。もう何が何だかわかりません。一体何なんだよ。将棋星人かよ。
次の対局は前回と同じ竜王戦決勝トーナメント2回戦!勝てば77万円!
https://www.shogi.or.jp/match/ryuuou/30/hon.html
相手は佐々木勇気五段(4組予選優勝)です。ジュネーブ生まれ埼玉育ち、ピュアで熱い好青年です。レーティングは1779で全棋士中14位。(2017/7/1)
昨年藤井四段が最年少(13歳2ヶ月)で奨励会三段となってちょっとした話題になりましたが、実はそれまでの最年少三段記録保持者(13歳8ヶ月)が彼、佐々木勇気です。
1回戦の増田四段と同じく16歳でプロデビュー。竜王戦4~6組予選は若手の登竜門であり、若手有望株はやはりデビューが早い傾向にありますね。
そうした経緯もあってか、彼自身藤井四段に対しては胸に秘めたものがあるのかもしれません。
叡王戦(藤井聡太四段vs梶浦宏孝四段)では定刻前の対局室に現れて並外れた存在感を放ち話題になりました。おそらく彼は秘めてもバレるタイプですね。(参考: http://www.nicozon.net/watch/sm31378949 )
そしてこの二人がいつ戦うのか?という話になるわけですが…なんと明日です!
https://www.shogi.or.jp/news/2017/06/72_12.html
将棋連盟ライブの他にもニコニコ生放送やAbemaTVで中継されます。日曜日なので視聴者数がすごいことになりそうですね。
いい機会なので将棋よく分からない…という方も少し覗いてみてはいかがでしょうか。おすすめ時間帯はお昼前と夕方です。昼前にはどういう戦いになるかがおおよそ定まり、昼食予想でコメント欄が賑わいます。
また夕方以降は一手一手が形勢を左右するスリルがあり、飯だけでない真剣勝負の一面を垣間見ることができるでしょう。
本当は昨日書き上げるつもりでしたが、プレミアム残業フライデーで無理でした。
藤井四段の連勝はいずれ止まります。それは明日かもしれないし、ひょっとしたらあと何ヶ月も続くかもしれません。それまでの間、将棋界の外をも巻き込んだ狂騒を楽しみたいと思います。
ちなみに私の今日の昼食はベーコンを大量に入れたペペロンチーノでした。シンプルで奥深い棒銀のような料理ですね。では。
[注1]14勝で昇段を逃した4名は全員その後のリーグで四段昇段を果たしているため、14勝できるほど強ければいずれは上がれるとも言えます。4名の中にはあの豊島将之八段も!
前回の知恵袋も含めて騒ぎになる前の関心のある人達の意見です。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13169087098
2017/1/1119:04:04
1.名乗りをあげている大学は岡山理科大(非常に偏差値の低い大学)、広島大学に設置ならまだ理解が出来ます。
3.四国に獣医学部がなくても鳥取・山口・大阪には獣医学部がある。
もし、感染病(BSEなど)が発生しても現在は瀬戸大橋・しまなみ大橋があり交通の問題はないので、何かあれば対応がとれるのでは?あと畜産業はどう考えても衰退していくのが目に見えているのに。
4.四国の学生にチャンスをって、どう考えても関東圏の優秀な学生が合格しそうだし、四国と都会の学力レベルの差って残念ながら大きいでしょう。
2017/1/1605:54:23
京都案も私学前提ですが、確か京大出身者が創立した、京大とパイプのある生命科学に重点投資している私大でしたしね。かなりのハイレベルな研究者を集めていましたし、京都案の方が説得力があるような意見も専門家の間には無かった訳ではないようですが、特区の今治を含めた四国の町興しが優先されたのかな。それは、それで国土の均衡ある発展と言う総合判断なのでしょう。京都は隣県で同じ特区の大阪府の府大に獣医学類が、あるのもあったのでしょう。しかも、府大と市大の統合も議論される微妙な時期。本当に必要なら、国公立で作れば良いとは思いますが、京都案も私学でしたから、民間活力と言う視点があったのかもしれません。まあ、いろんな事情があるのでしょう。基本的に新設が認められない獣医学部ですから、特区今治市さんは、よく頑張られたと思います。
2017/1/1501:43:15
設置は加○学園とA首相の太いパイプによってA首相の独断で決まりました。
加○学園が得をする利権だけの理由なので獣医学部が必要だとかそんな社会事情は関係ないです。
2017/1/1311:59:19
学校法人K学園はどうしても獣医学部が欲しい。ずーっと欲しかった。獣医学部に近い学部は既に持ってますし、倉敷芸術大学には付属動物病院まで設けている。 今治市は経済効果を期待。笑える話、今治市議が日本獣医師会にて懇談を行った際(4月13日)、今治市には獣医師の雇用は無く、将来的にも雇用の予定は無いと返答。両者の思惑が合致した。K学園とソーリは大変仲がよろしい様でパブリックコメントを募集していたものの形だけで決まった様なものらしい。K学園の経営する学校、大学はどれも偏差値が低く、設立されても悲しい結果になりそう。
2017/1/1311:42:47
政府と広島県、今治市は1月12日、国家戦略特区の区域会議分科会を開き、今治市に新設予定の獣医学部を運営する事業者として岡山市の学校法人可計学園を選んだ。
近く開かれる国家戦略特区会議での事業計画認定を経て、獣医学部が新設されれば50年ぶりで、四国で初めてとなる。
省略
応募するだろうとの見込みは立ちます。
どう考えても無理だと思います。
元増田です。なぜか消えてしまってオダミツオさんとかに心配していただいているみたいなんで再掲します。
まあ、私が元増田かどうかも、どうでもいいじゃないですか。「CC BY 4.0」宣言しているんだし。
5/20の再掲が字数オーバーだったのかもしれませんし、捨てアドでアカウントとられたのを、はてなさんが怒っているのかも。
結論:
アマゾンの「バックオーダー発注」廃止は、流通改善に名目を借りた正味戦争の宣戦布告である。この戦争に敗北し、多くの出版社が個別直接取引(e託)に応じてアマゾンのみに特恵条件を与えることは、破壊的な状況をもたらす。
また、直接取引をしたところで流通が改善するという保証はない。アマゾン依存度が上がるほどに、苛烈な「ご提案」に逆らえない状態となる。
在庫ステータス管理の問題は、業界が抱えつづける課題ではあるが、このアマゾンの施策とはほぼ関係ない。
長くなってしまったので、結論を先に書いた。これに納得できた人は、この先は読まなくてもいい。そうでない人、「僕と契約してe託出版社になってよ」と囁く声に揺れている人に向けてこれを書く。
取引正味の現状
出版社から取次への引渡 69%(-2~+10数%)
取次から書店への引渡 77%(-5~+数%)
一般に、老舗ほどよい条件を持っている。(大手がすごくいいというわけでもなく、特に正味が高いのは法学・医学などの高額専門書出版社である)
正味以外にも新興出版社は上記条件のほかに歩戻し(新刊委託手数料)を支払い、新刊の代金支払いは納入の7か月後、さらに3か月から1年の支払い保留を課されるケースもある。
一方で、老舗出版社は新刊でも搬入翌月に代金の半額の内払いを受けるなど有利な取引条件を有している。
かつては出版社ごとの正味の違いは書店への卸正味に反映されていたが、取次間の書店獲得競争の結果「一本正味」が増えている。その結果、老舗出版社の高額商品を卸すと取次が赤字になるという「逆ザヤ」も生じている。
大手出版社が取次の株式を保有しているという背景もあり、こうした取引条件が改定されることはめったにない。
アマゾンの直接取引(e託)は、これを年会費9000円、正味60%の直接取引に一本化しようという提案である。
https://www.amazon.co.jp/gp/seller-account/mm-product-page.html?topic=201463220
ある意味で平等に見えるが、背面では個別に違った取引条件が出版社に持ちかけられている。漏れ聞いたところでは66%の提示までは確認したし、中堅以上からはそれ以上の条件で取引しているという示唆も受けた。
しかし公式以外の取引条件はあくまで特約であり、アマゾンの提示する「条件」が守られなかったと判断された場合は一方的に破棄される。また、契約書をよく読んだ人は、その条件が数年間の時限であることに気づいたはずだ。
アマゾンはこれまで(おそらく)73%くらいで仕入れていた本を、60%で仕入れるようにしたい。まずのところ、「取次に在庫を置いてもらえていない本」から。いきなり60%と言っても受け入れてもらえないから、短期的には優遇条件や集荷などのエサを出す。
なぜこのタイミングで言ってきたのか
アマゾンはアフィリエイトにしてもマーケットプレイスにしても、市場占有率が上がるにつれ、取引条件を何度も改定してきた。取次からの卸を「73%」と推察したのも、天秤をかけられている取次がギリギリ呑めるラインを推察しての話だ。日本上陸時の大阪屋との取引正味が75%で、そこからコンマ5%刻みで4回、計2%下げただろうというのが筆者の読みである。取次のアマゾンに対する態度が「あんな条件では積極的には欲しくない」に年々変わってきたというのが傍証となっている。
それにしても今回の「バックオーダー発注廃止」は急で乱暴な施策に見える。通告メールの文面にも焦りが垣間見え、「3月期の利益が取次対応の遅れによる売り逃しで毀損された」からだと主張している。
3月は新刊が多く、セット搬入等も含めラインは輻輳する。アマゾンと日販の蜜月が終わり、日販が「こんな粗利のところに便宜を図っていられない」と気づいたのもあるかもしれないが、今日に始まったことではない。
より説得的な答えは、「配送料の値上げにより利益が圧迫されるので、別途利益を上げる見込みを立てて早急に本社に報告しないと、日本法人の評価が下がるから」だろう。
アマゾンは、租税回避や配送・資材・仕分の業者を徹底して継続的に買い叩くことに不断の努力を払い、設備投資の源泉を得てきた。そうした抜け道は徐々に塞がれてきたが、その間に無視できないシェアを得た。その買い叩きの対象が、いよいよ本格的に出版社にまわってきたということだ。
アマゾンで品切が頻発する理由
さて、「話題になった本がアマゾンに行ったら品切になっていた」が、なぜ頻発するかの考察に移る。
アマゾンの発注の仕組みは以下の記事に詳しい。
アマゾンのバックオーダー発注の件について小零細出版社が考えるべきこと
このバックオーダーの発生してからのこれまでの流れについては、以下の5年前の記事が(ちょっと出版社が鈍すぎだが)おおむね正しい。そして、この流れは一般書店も変わらない。
amazonの本の補充はなぜ遅いのか
精力的な書店は、発注を出版社に直接行ない入庫処理も迅速なので、出版社に在庫があるもののバックオーダー後の入荷はアマゾンより4営業日以上早い。
このバックオーダー発注を7月1日から「取次を介してやらない。e託しない出版社の取次に在庫のない商品は扱いを中止する」というのが今回の通告である。
そして、高島氏の言うように在庫状態を開示して搬入を早くしても、問題は解決されない。
ベンダーセントラル(VC)でチェックするとわかるのだが、アマゾンの発注は間歇的になされる。たとえば、週に10冊需要のある本は、2か月に1度、100冊の注文が来る。
その冊数の在庫を日販が準備していなければ、大阪屋栗田の在庫を見に行って、それでなければ翌日繰り返す。そんなことをされたところで、それに対応して発注される可能性のある品目を網羅的に取次が在庫することは不可能である。日販にしてみれば、その照会は大阪屋栗田で充足されたかもしれず、明日発注されるかもわからないのに、その数を即仕入れろというのも無理な話だ。
なぜコンスタントに補充をやらないのかという疑問が起こるだろう。在庫が少ないタイミングで受注の波が来たら、アマゾンにしても機会損失になるからだ。
しかし、実際にこの十数年、定番書であっても同じアイテムの「バックオーダー発注」の短冊が数週間に一度、同じ日に何枚も「市川13,6,4、小田原9,5,2、堺20,7、鳥栖6,5,2」というようにまわってきて、その前後でアマゾンで品切になり、回復まで10日間というような事態が繰り返されてきた。
ベンダーセントラルを見ると、受注は多少の波はあれどコンスタントであり、アマゾン自身の「需要予測」もおおむね頷ける値になっている。しかし、発注だけがすさまじく間歇的なのだ。
最初は倉庫の入荷オペレーションのためかと考えていた。しかし、倉庫が各地に増えた現在では、各倉庫の発注時期をずらせば、品切を回避できるはず。アマゾンの優秀な人たちがそれに気づかないはずはないが、折に触れてその点は提案してきた。
「発注時期を倉庫毎にずらせませんか」「バックオーダーの発注を版元に直接送りませんか」
しかし、そのたびに返ってくる返事は「当社独自の計算にもとづき、在庫量・発注時期は最適なかたちでおこなわれています」「流通にご不満がある場合は、e託契約をご検討ください」だった。
いま筆者が持っている仮説は2つ。
「倉庫ごとに時期をずらすと、北海道の発注が佐賀に飛ぶような高コスト事例が頻発しかねないので、各倉庫の在庫を平準化したい」
「在庫についてつねに不安定にすることで、出版社と取次に対して取引カードにしている」
それが穿ちすぎであるにしても、アマゾンの在庫が過小であり、それを解消する意思がないのはあきらかだ。
過少な在庫量と倉庫の人手、発注遅延、そして入荷時期への過大な要求
「アマゾンの在庫が過小だ」と指摘すると、返ってくるのは「市川や小田原や川崎に、あんなに巨大な倉庫を持っているのに、あれ以上投資しろというのは無理」という反応だ。
しかし、あの倉庫は流通のためのスペースが大きく、書籍以外のものも大量に扱っている。書籍の在庫量が売上に対してひどく少ないのは、厳然たる事実である。
業界紙『新文化』 の2017年1月12日号に成毛眞氏がアマゾンのキャッシュフローについて述べている(以下リンクは小田光雄氏の要約)。
http://d.hatena.ne.jp/OdaMitsuo/20170201/1485874803]
それによれば、顧客から代金を回収し、納入業者たちに支払う期間のキャッシュコンバージョンサイクルはマイナス18・86日だという。仕入は月締め翌月払いの平均45日サイクルとみて、顧客回収サイクルはどんなに短くみても10日あるだろうから、平均在庫期間は17日、年間在庫回転数21強ということになる。この値は、筆者が複数の出版社から確認しているVC上の在庫/売上比とも整合する。
これは、書店としては驚異的な値で、駅売り雑誌スタンドかと見紛うばかり。ちょっと話題になるだけで「品切御免」となるのも、致し方ないことだ。
話題の週刊文春が売り切れだからとスタンドを責める人は、まあどうかしている。アマゾンは、そういう在庫量でやっていくことを選択しているということだ。
そして、取次から入荷後に出荷可能になるまでの期日も遅い。通常の書店でも、入荷後に配架担当者がいなくて1~2日寝る場合はあるが、アマゾンは入荷から出荷まで3日寝るのがデフォルトである。これは、現場の人員と設備を慢性的に不足させて、100%以上の稼働率を維持しているからだろう。そのため、繁忙期や天候不良時には業務がさらに停滞する。
アマゾンの発注判断は遅い。判断に人間を介さないため、需要が急激に伸びた場合にもその要因がパブリシティなのか、ネットのバズりなのか、その需要はいつまで続くのかという読みを外部情報に求めることをしていない。したがって、自サイトでの顧客の行動を見て、「売り逃し」が続いてから発注を増やすという行動になる。
この入荷遅れと発注遅延という行動様式は、e託を導入しても基本的に解決しない。
「いま寄越せすぐ寄越せ、寄越さないならペナルティだ」とクレームする先が、取次から出版社になるだけである。
在庫ステータス22(重版中)のものも、アマゾンは同様の行動様式で発注する。即出荷できないものは発注せず、11になったら最前列に割り込ませろと言う。割り込ませなかったら、特恵条件は破棄される。
新刊については改善しつつある
問題がここ1年で飛躍的に改善したのが新刊である。新刊については、情報が出てから発売までに時間があるので、アマゾンの遅い発注判断でも、じゅうぶんな量の入手が可能になる。そのうえ、アマゾンも「新刊の追っかけ発注は入手しにくい」ということを学習したのか、発注量も多くなった。
新刊委託配本をしない出版社でも、取次とコミュニケーションを密にとれば発売即品切れを回避しやすくなった。
とはいえ、発注タイミングはやはり遅い。「発売前重版」になるような本がアマゾンで入手できず、一般書店には平積みになるようなことは多い。それは、書店としてのアマゾンの能力が低いということの証左だ。発売4週間前に発注しても入手できない個人書店の事情とは問題のレベルが違う。
一方で、アマゾンの利用はどんどん広がっているし、検索順位は高い。話題書をスマホで検索して即注文しようとすると、アマゾンがトップに出てきて「2~3週間後出荷」となっている。そういうときに出てくるのが転売業者だ。
マーケットプレイスで3倍程度の価格をつけ、「希少品につきプレミアム価格です」と説明している。そして、その業者のページを見ると、数十万点の出品物がある。もちろん商品を仕入れているわけではない。受注があってから、hontoや紀伊國屋やヨドバシに発注し、届いたものを転送するのだ。
商品登録から値付けまですべてbotを活用した、「他の書店を探すのが面倒な人」から無知税を搾り取るためのビジネスモデルである。
転売業者も栄枯盛衰が激しいが、いまは「ブックマーケティング」や「メディアフロント」が勢いがあるようだ。関心ある人は探してみてほしい。
彼らの最大利益を追求する商魂や、ネガティブなコメントを即流しにかかる熱意など、学ぶところは多い。
トップ企業であるということは、いちばん情報に疎い人がやってくる場だということでもある。だからアマゾンを偏愛する利用者は他の書店利用者より平均的に無知で、流行に流されやすく、堪え性がない。したがって配送関係でトラブルを起こすことも多い。発送に時間がかかれば、カジュアルにキャンセルしてくる。この層を相手にするのはコストがかかる。だから、アマゾンはそのコストの負担を要求しているのである。
そういう人へ売り伸ばすのは商売の勘所でもある。
どこまでやればいいのか
アマゾンの要求は単純だ。「扱ってほしければ情報を出せ。情報を出したらカネを出せ。カネを出したらもっと出せ」ということだ。
出版社、ディスカバー21の干場社長の証言がある。2014年10月のものだ。
>https://newspicks.com/news/654047>
「これまでは大型パブや広告がある場合、前持って出版社の方で手動で在庫を増やすように指示できたのですが、10月1日より、今後、全てそれまでの平均売り上げによる自動補充にするという通知が10月を過ぎてからただ1通ポーンと送られてきました。
それが嫌なら、去年からアマゾンが出版社に持ちかけているパートナー契約を結べと。つまり年間600万円以上の契約料を払えと。
それはアマゾンによる一方的な評価基準により価格が決まるもので、売り上げに準じたものではない。今回の処置は、パートナー契約を結ばない出版社への締め付けとも受け取れます。」
<<
この書きぶりからすると、ディスカバー21はおそらくe託を利用しているのだろう。というか、取次を利用せず書店と直接取引するのが、柳原書店破綻以降の同社のスタンスである。「在庫を増やすように指示」などが出来たところからすると、導入当初はあるていど優遇されていたようだ。
しかし、依存度が高くなったとみると掌を返す。大変合理的な行動だ。e託の正味60%もいつまでも固定されるとも限らない。
こうした「パートナー契約」によってサイト内の表示順序も左右されているのが現在の状況だ。
都合が悪くなったら出口があるのか?
「e託で条件が切り下げられたら、取次取引に戻せばいい」。そういう意見もあるだろう。
「みんながそうやったあと、取次は数年後も残っているのか」という問題はまず措く。
それにしても、アマゾンは裏切り者を許さない。海外での事例は、反目した出版社の商品に対して注文ボタンの撤去や検索結果への非表示など、アマゾンが自社サイトの優位性を最大限に活用した実力行使を辞さず、読者の利益を損ねることをものともしないことを我々に教えてくれる。
「e託やってたんだけどさ、不利になってきたからやめたよ。e託しなくてもそんなに不都合ないよ」などと公言する出版社の存在が、アマゾンの戦略にとってどれだけ目障りかを考えてみよう。個別取引の合理性などかなぐり捨てて「アマゾンから離れた出版社は倒産した」という事例をつくりにくることは覚悟しなければならない。
複数の出版社でこの問題を訴えようにも「e託契約」も「パートナー契約」も、すべて明細は秘密保持契約(NDA)の向こう側にあり、その訴訟リスクが情報共有と連帯を阻む。今回、筆者が匿名で書かざるを得ないのもそのためだ。
現在でもアマゾンは不定期にポイント付与率の上げ下げを実施している。対抗馬のhontoがもっと派手にポイントをバラまいているので、日本の出版界はそれを非難することもできない。
現在のe託では販売価格の主導権は出版社にあるが、市場を更に占有したところで契約更改は再販廃止が条件となり、「プロモーション」「正味下げ」「値下げ」の3点セットの「ご提案」がつぎつぎに舞い込むことになるだろう。
アマゾンで買えばほかより安いとなれば、消費者はなお雪崩を打ち、発言力はさらに高まる。
電子書籍では、入金額分配契約の出版社の場合、「アマゾンで本を買うと、他の手段より著者への支払いが少ない」という事態は、すでに起きている。これから紙の本にも普及してくる可能性が高い。
アマゾン1社を優遇するなら、出版社は縮小均衡の果てに「アマゾン制作部門の下請け」となる道を選ぶしかなくなるだろう。
もうひとつの解は、アマゾンの条件を呑むのなら、その条件をオープンにし、他の書店にも同様の扱いをするということではないだろうか。60%条件ならば書店を起こせる人は多くなる。1社独占になりさえしなければ、安すぎる正味だとは思わない。本の価格は上がるだろうが、この正味戦争に建設的な出口を探すとすれば、そういう方向しかない気もする。
アマゾンがやっていることは、「すべてのお客様のために」ある。アマゾンが考えるお客様の希望は「手軽で安価な入手」だ。だから、「手軽で安価」な入手に協力する者は優先するし、それに協力しない者を悪く見せるために努力をいとわない。
「ほかの書店はともかくアマゾンで品切れするなんて」「売っていないなんて」という読者と著者の態度が、それを後押しする。
「業界が絶望へ相転移するときのエネルギーを利益に変えている」と言ってもいい。
だから、折りに触れ現れ、「僕と契約してe託出版社になってよ」と囁くあの提案書を追いかけまわして、「そいつの言うことに耳を貸さないで!」と叫ぶ。
あなたが、すべての絶望を希望に変える奇跡の道を見つけるまでは、契約してはいけない。
2017.5.20--追記
思いのほかたくさんの反響をいただきました。
匿名の身ですので、本記事は「CC BY 4.0」転載・再配布・翻案自由とします。
とだけ宣言しに舞い戻ってきたのですが、せっかくなのでもう少し蛇足を。
取次の擁護ウザい。
→擁護していない。取次が硬直的な差別取引で出版社が新しく出てくる芽を潰していることは既述の通り。
→まっぱだかの資本主義が野蛮で不合理な結果をもたらしてきたということくらいは、10代のうちに学んでおこう。消費者利益もエシカルでなければ持続可能にならない。いいからパンツくらい穿け。見ているこっちが恥ずかしい。
独禁法と公取は仕事するべき。
→アマゾンは公取と密接に連絡を取って、アウトにならないギリギリの線を見極めて活動している。そして、紙の本はもちろん、電子書籍においてさえアマゾンは圧倒的な独占を未だ手にしてはいないので、公取は様子見。まあ、ケータイ相手のコミック商売をしている国内勢がまだ大きいからなのだが。
パトレイバーの後藤隊長みたいな言いかたになるけど、役所が動くのは常に手遅れで犠牲が多数出てからだし、そうでなくてはならない。文化的な公害のおそれには予防原則を持ち込むべきではない。
国内勢力を糾合して対抗するべき。
→それこそ公取の出番になる。出版界は笛吹けど踊らない者が多様にいるからこそ、自由でいられる場。そのメリットを手放すのは下策。テーマは変わるが、軽減税率ほしさに政府に嘆願する業界団体は恥を知れ。おまえらは出版界全体を代表してなんかいない。業界が一丸になどなったらあっという間に規制され、規制団体に天下りを送り込まれる。
→流通は改善している。アマゾンで入手できるような本なら、たいがいの書店でさほど待たずに注文できる。アマゾンが1週間以上になっているならば、多くのケースで書店やコンビニのほうが早い。というか、ド田舎以外で入手を急ぐならまずはhonto withでチェックするべき。
書店で取り寄せできないと書店のせい、アマゾンで取り寄せできないと出版社のせいにする読者をネット上で散見するが、実際は逆。アマゾンは出版社に連絡をする労すら惜しむ。
とはいえ、取り寄せを渋ったり、TONETSやNOCSの在庫情報の見方を教育されていなくて「この本は取り寄せできません」とウソをついたりする書店員も、たしかにいる
ーーーーー
なんて書いたんだっけ。
「。社員に流通教育もできない書店はつぶれればいいのに。」までは確かなんだけど。
ラストはガンジーの糸車と塩の行進にからめてなんか書いた記憶がある。だれかとっといてくれてないかなあ。
今日のところはここまでで。
2017.6.18 続きを書きました。
それでは計算いたしませう
ねむみー。。。
満足感満点ながら眠みは倍増なお昼下がり。
そろそろねむみ
ねむみ。はらへり。
ごはんたべたらねむみ
Tシャツがどれも可愛すぎる!やばみ!!
睡魔がやばみ。
ウニやばみ。
ねむたみ
「痛い」→「痛さ」「痛み」となるのに、「眠たい」には「眠たさ」しかないのは何故?「眠たみ」、もしくは「眠み」ってあっても良さそうなのに。
急激にねむたみが!寝たらとっても幸せだろうけど寝たくない!
アッ どっちも分かんなかったつらみ
頭痛いwwwwwwwwほんとwwwwwwwwwwwwつらみwwwww
その良さみ何故誰も気がつかない・・・!何故わからん!
https://www.princeton.edu/pjpf/2008proPDF/8%20Fujii_PJPF08.pdf
http://gigazine.net/news/20170202-denmark-vestas-v164-9mw/
だれかこの特大ニュースをしがらみの人に教えてあげて欲しい
おとぎ話のようですが、地域住民が風車を回してそのエネルギーを活用していたり、洋上風力含め先進。日本がやれない理由はひとつ。しがらみです。オランダ鉄道の列車運行、風力エネルギー100%化達成。社長は風車で回されるパフォーマンス披露 https://t.co/WPY6PUUTqC— 丹羽大(ニワダイ) (@niwadainiwa) 2017年1月12日
リンクを大量に含ませるとspam扱いになるのでリンクを雑に外しています
@tos あのまとめ消そう…きつくなってきた…— 長井ずみ3日目東7m02a委託 (@nameriizumi)://twitter.com/nameriizumi/status/81932175704779161 2017年1月11日
@tos 年収について賛否両論あるの分かる。ぼかしすぎて嘘松認定されるのもわかる。クレームつけられたのもあれだが、内容が内容だから分からなくはない。連絡先交換の相手や企業まで叩かれたのがきつかった。やはりメンタル弱いのだな…— 長井ずみ3日目東7m02a委託 (@nameriizumi)://twitter.com/nameriizumi/status/81932294733248921 2017年1月11日
@tos 婚活での出来事に、時系列や場所、数字のフェイクを含んでいました。その説明もできていませんでした。この件で誤解やご迷惑をおかけしたこと、深くお詫び致します…
まとめの削除は自分の意志で行います。— 長井ずみ3日目東7m02a委託 (@nameriizumi)://twitter.com/nameriizumi/status/81932366869405696 2017年1月11日
@tos
フェイクを含んでいたこと
・婚活シールの年収対応(それぞれ100万円ずつ高かった)
・開催場所の距離
・交換したのはLINEではなく番号やメールアドレス、その数も10人より少ない
・ブロックされた数はもっと多い
距離やLINEと書いたのが意図的な嘘、他は記憶違い…— 長井ずみ3日目東7m02a委託 (@nameriizumi)://twitter.com/nameriizumi/status/81932540280813977 2017年1月11日
@tos 団体からのクレームに関して、
・私に、団体Aからまとめ文面の変更を勧告するクレームが届いた。もう片方Bはまとめとツイート両方の削除を求めた
・変更勧告のほうが誠意のある内容だったため、21時にまとめを修正する。Bに変更を伝えたが、返信無し
・両者に変更を伝えた— 長井ずみ3日目東7m02a委託 (@nameriizumi)://twitter.com/nameriizumi/status/81932629211802009 2017年1月11日
@tos つづき)
・この際、Aに着手する旨とくだんの会社名をメールで送り、編集中にその会社が解散した+悪徳に手を焼いてる云々というメールをもらった
・Bにも社名を伝えたが、返信なし
・圧力がなかった、というのも半分嘘。Aはともかく、Bからは恫喝的なメールが来ていた— 長井ずみ3日目東7m02a委託 (@nameriizumi)://twitter.com/nameriizumi/status/81932753787239219 2017年1月11日
@tos
・修正後のまとめ公開を報告。Aに「別の作成者が修正前の内容でまとめを作っているが大丈夫か(意訳)」と聞いたが「確認します」と言われている
・差別はよくない。シールの意味知ったとき辛かった
・婚活の場で年収を重視するのは仕方ないと思う。恋愛ではないのだから…— 長井ずみ3日目東7m02a委託 (@nameriizumi)://twitter.com/nameriizumi/status/81932909678199193 2017年1月11日
@tos コメ欄の通り、話を盛っています。タイトル、年収がシールでわかるようになっていた、男性(少なくとも私)は知らなかった、貼り替えるイカサマの結果人生で一番褒められた、複数の団体からクレームがあった、クレームによって主催の解散を知った。はっきり事実といえるのはこれだけです— 長井ずみ3日目東7m02a委託 (@nameriizumi)://twitter.com/nameriizumi/status/81933061936042803 2017年1月11日
@tos 本当は全ての内容を真実にするべきでした。弁明させてください
以前あった先払い持ち逃げ騒動(フェイクなしで書いてた)の時に、解決後とぅぎゃコメで自分と先方の実名が書かれました。その時の経験から、特定しづらいようにしよう……と://t.co/XuK0HCQ8tB— 長井ずみ3日目東7m02a委託 (@nameriizumi)://twitter.com/nameriizumi/status/81933256036693196 2017年1月11日
@tos いくつかの内容にフェイクを仕込んだ、という感じです。どうみても逃げですし、創作実話や嘘松と呼ばれたことを否定できません。申し訳ありません
本件に関して、様々な方向から批判を受け、安易なツイートでの自分語りを注意すべきと反省しています— 長井ずみ3日目東7m02a委託 (@nameriizumi)://twitter.com/nameriizumi/status/81933457206832332 2017年1月12日
@tos 長くなりましたが、婚活関係の話で私が伝えられるのは以上です。また、該当まとめも削除します— 長井ずみ3日目東7m02a委託 (@nameriizumi)://twitter.com/nameriizumi/status/81933651418207027 2017年1月12日
@tos 再三言いますが、削除は私の意志です— 長井ずみ3日目東7m02a委託 (@nameriizumi)://twitter.com/nameriizumi/status/81933692284572057 2017年1月12日
すごい展開にしたもんだな、これ。
自分は何故か金属で出来たクリアファイルを使っていたので、触るたびにかしゃんかしゃんと音が鳴る。
その事が癪に触ったのか、教師が来て、金属クリアファイルを確認した後に、懐から油性マジックを取り出し、顔にらくがきされてしまう。
なんか絵と、いくつか文字が首元あたりまで書いてあった気がする。
隣の子に見せると、複雑な表情で笑う。
と、最初は笑っていたもの授業が終わり、休み時間の頃になると次第に嫌な気持ちになり、担任に言って帰ろうとするところで目が覚めた。
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起きると久しぶりに汗だく。
高校の時はよく3時間目の前に保健室に行って、3,4時間目は寝て、昼には帰るという生活だったなぁと思い出す。
いまではそれなりにサラリーマンです。
なんとかなってるかなー自分。
もともと今週前半から怪しい日本語でこのサイト名を語るフィッシングメールが何回も来てたから漏洩は確実だったんだけど、クレカ番号まで漏洩してる人もいるとか
そもそも
画像になってんの癪なんで微妙に上のリンク先とは内容違うけど届いたメール貼っとく
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ましたことを、併せましてお詫び申し上げます。
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併せまして書面を郵送いたします。
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※※※ 本件に関するお問い合わせ専用窓口 ※※※
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2016年12月29日(木) 0:00~24:00(翌日の20:00まで受付いたします)
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(*)2017年1月13日(金)以降の受付時間帯につきましては、HPで改めましてご案内いた
します。
本件調査結果の概要、対象となられますお客様情報及びお客様対応、再発防止策等につきまし
記
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上げます。
(5)お心当たりのないご不審な点等がございましたら、弊社までご連絡ください。警察や
3.不正アクセスの原因
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4.経緯
契約先である決済代行会社経由で、クレジットカード会社からカード情報流出の懸念がある
との連絡を受けました。クレジットカード会社から逐次情報を得つつ、クレジットカード決済
サービスを即日停止いたしました。と同時に、社内調査を開始しました。
同調査機関より、最終報告書を受領しました。外部からの不正アクセスにより、クレジット
カード情報が流出したこと及びお客様の個人情報が流出した可能性があることが確認された
旨の報告を受けました。
これを受け、クレジットカード各社等と対応を協議し、この度の公表に至りました。
5.現在の状況
決済代行会社を経由し、流出した可能性のあるクレジットカード番号を各クレジットカード
会社に連絡し、連携することで、不正利用防止に向けた監視強化を継続して実施しています。
また、弊社の所轄官庁への報告や所轄の警察への届出を済ませております。
6.再発防止のための今後の対応
本件発生を受けて策定いたしました再発防止策の概要につきましては、以下のとおりです。
~カード情報が弊社のサーバを通過せず、保存されないリンク型決済システム導入を含みます~
最後にクレジットカード決済再開の時期についてですが、所定の安全性を充たすのかを徹底
確認し、クレジットカード会社と合意のうえで決定いたしますので、改めまして、ご案内を
いたします。
改めまして、お客様をはじめ関係者の皆様方に多大なご迷惑とご心配をお掛けしておりますこと、
心より深くお詫び申し上げます。
つきましては、この度ご迷惑をお掛けしたお客様に些少ではございますが、お詫びの品といた
しましてQUOカード(500円)を書面に同封し、郵便にてお送りいたします。ご査収のほど
お願い申し上げます。
株式会社 帆風
代表取締役 犬養 新嗣
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QUO カード500円とか要らんわ
1月1日 - イスラエル中部テルアビブで銃乱射が発生、9人が死傷
1月12日 - トルコ・イスタンブールで爆発、10人が死亡、トルコ政府はISILによる自爆テロとの見解
1月14日 - インドネシア・ジャカルタのテロ・銃撃戦、被疑者はISILと関連
1月16日 - 2016年中華民国総統選挙、民進党の蔡英文が当選
1月30日 - シリアの首都ダマスカスで爆発、45人が死亡、100人以上が負傷、ISILが犯行声明
2月20日 - アメリカミシガン州で無差別発砲の銃撃事件、5人が死亡
3月20日 - アメリカ合衆国大統領バラク・オバマがキューバを訪問
5月9日 - フィリピン大統領選挙、ドゥテルテ当選(→麻薬戦争、8月までに1000人以上死亡)
5月27日 - バラク・オバマが現職アメリカ合衆国大統領として初めて広島市を訪問
6月12日 - アメリカ・フロリダ州で銃乱射事件、50人が死亡、ISIL系のサイトで犯行声明
6月23日 - イギリスで欧州連合離脱是非の国民投票、欧州連合 (EU) 離脱支持票が過半数を占める結果
6月25日 - アジアインフラ投資銀行の第1回年次総会
6月28日 - トルコ・イスタンブールの空港でテロ、死者36名、負傷者140名
7月1日 - バングラデシュの首都ダッカにて、武装集団による襲撃・人質立てこもり事件、死者28人、負傷者50人、ISIL系のメディアが犯行を認める声明
7月3日 - バグダードのカッラーダ地区の繁華街で爆弾を積んだ冷蔵トラックが爆発、200人以上の犠牲者
7月7日 - アメリカで5日と6日、警官に黒人男性が射殺されるケースが相次ぎ、全米で抗議活動が広がる中、テキサス州ダラスで7日夜、デモ警戒中の警察官5人が射殺される事件が発生
7月10日 - 日本で第24回参議院議員通常選挙、自公連立与党は合計70議席を獲得し勝利
7月12日 - (南シナ海に関して)フィリピンが「中国の主張は国際法違反」と訴えた仲裁裁判で違反判決(→中国はそれに従わず)
7月14日 - フランスの南部・ニーストラックテロ事件、84人が死亡、202人の負傷者、ISILの関連性
7月15日〜16日 - トルコで軍の一部によるクーデターが発生、未遂ながら200人を超える死者
7月17日 - アメリカルイジアナ州バトンルージュで警察官が銃撃を受け3人が死亡、3人が負傷
7月22日 - ドイツ・ミュンヘン銃撃事件が発生。犯人を含み10人が死亡
7月26日 - 日本で相模原障害者施設殺傷事件が発生。19人が死亡
8月8日 - 日本の天皇が生前退位問題に対してのお気持ちをビデオメッセージで発表
9月4日 - 香港にて第六回立法会議員総選挙、親中派は40議席、非親中派は30議席
9月14日 - 内戦が続くシリアで、米国とロシアの仲介によって、アサド政権と反体制派の停戦が発効
9月15日 - 4ヶ月で大学を中退し起業します。レールに沿ったつまらない人生はもう嫌だ。
9月17日 - 2016年マンハッタン爆発事件が発生、負傷者25人
10月17日 - イラクのハイダル・アル=アバーディ首相はISILに占拠された北部の都市モスルの奪還作戦を開始と発表
11月9日 - アメリカ合衆国大統領選挙、共和党のドナルド・トランプが民主党のヒラリー・クリントンを退けて当選
12月15日 - 日本の安倍晋三首相とロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、山口県長門市で日露首脳会談
12月18日 - ヨルダンで武装集団が警官襲撃 観光客ら10人死亡
12月19日 - ドイツのベルリンで行われていたクリスマスマーケットにトラックが突入、多数の死傷者
12月19日 - ロシアの駐トルコ大使がアンカラでトルコ人警察官に銃撃され死亡
12月19日 - スイス・チューリヒでイスラム教関連設備に侵入した男が機関銃を発砲し3人が負傷
12月22日 - シリア政権は反体制派が拠点としてきた要衝アレッポを完全制圧したと発表
過不足の指摘などいただければ。
※追記:文中で人間違いを行うという致命的なミスを行ってしまいました。James Faronという方に触れていますが、正しくはFrantz Fanonです。当該箇所でも追記しております。混乱を招いたことをお詫び申し上げます。なお、お恥ずかしいことにJames Faronという名前も、正しくはJames Fearonです。彼もまた有名な政治学者です。
※追記3:最後にほんの少しだけ加筆。本件で真に掲げるべき標語について。
※追記4:ブコメに対する返信をトラバに追加。及びブコメで指摘された誤訳について修正。
※追記5:反応が非常に多いのですが、私の意図していることがあまり伝わっていないようなので、別エントリで行ったブコメへの返信の一部を載せます。また、追記3における本文での誤字も修正しました。ご指摘ありがとうございます。
フランスではJe suis charlie、和訳すると『私たちはシャルリー(・エブド)だ(追記4:私はシャルリー(・エブド)だ、が正しい訳です。Jeは一人称単数です。失礼いたしました。)』というスローガンが、あの凄惨なテロ事件以来掲げられている。
言うまでもなく、表現の自由を守るための決意を示すものであるが、果たしてこのスローガンは本当に正しいものなのだろうか。この増田では、出版社及びフランスにおけるイスラム教徒事情を軽く見た後、このスローガンの妥当性を考えていきたい。
今回の事件の舞台となったCharlie Hebdo(以下シャルリー)は、あらゆる権威に対して痛烈な風刺を行ってきた新聞社である。キリスト教はもちろん、政治家も政府もその風刺の対象であり、語弊を恐れずに言えば無政府主義・反権威主義をラディカルに突き詰めた、非常に極端な新聞社である。そもそもの母体はhara-kiriと呼ばれる名前がまたアレな新聞だったが、当時の大統領であるド・ゴールを風刺して、最終的には取り潰されたくらいには、徹底的なスタンスを貫いてきた人々である(ちなみに、どうでもいい情報だが今の名前はスヌーピーのチャーリーから来ている)。
ヨーロッパはそもそもイスラム教徒が多い。理由は実に簡単で、第二次大戦後の経済復興のために、大量の単純労働者を必要とした際に、イスラーム系移民が多く渡ってきたからだ。フランスのお隣のドイツはトルコから移民を受け入れ、フランスはかつての植民地であったアルジェリアを中心に移民を受け入れた。実はこの段階ですでに現代におけるイスラム系移民問題の種は芽吹いていた。
まず、ドイツは純粋に経済復興のためにトルコ系移民を受け入れていた。このことはトルコ政府との間で結ばれた雇用双務協定や、Gastarbeiter――和訳すればゲスト労働者――という単語にも表れている。結果的にはトルコ系移民は切り捨てることはできなかったが、少なくともドイツ政府はトルコ系移民に関して割り切って考えていた。選挙権の付与といった定住化につながる政策に関して恐ろしく消極的だったし、本国へ返そうという意思は逆にかなり強かった。逆に移民側も最初から、自分たちは望まれていないということも分かっていた。もちろん、だからこそのデモや権利を要求する運動などは起こったが、他方で移民の中でも自主的な集まりを作ったり、1970年代には支援団体も作られたし、トルコ本国もトルコ系移民への支援を後に行うようになった。また、コール政権以降、政府も重要な問題として認知するようになった。今でも衝突は絶えないが、フランスのように致命的な暴動は起きていない(今後起きることは否定できないが)。
一方のフランスの移民政策は、経済復興だけではなく、植民地政策の遺産という側面も有していた。イギリスの脱植民地政策及び戦後移民政策と比較すれば分かるが、お世辞にもフランスはよくやれたとは言えない。フランスは住居の確保を行う、あるいはフランス国民と同化させるための種々の政策などを見ると、一応の脱植民地化政策/移民を受け入れようとしていた、というように見えるが、他方で石油危機時には移民を切り捨てようとしたり、またフランス国民との同化を謳っていながら実際には移民は疎外化(James Faronによる論考はこうした矛盾を見事に描き切っていると考える※追記:James Faronではなく、Frantz Fanonです。大変申し訳ございません)されたりと、実体を見ればどうにも政策の焦点がぼやけていた。そもそもの、アルジェリア戦争を始めとした、ド・ゴール政権による一連の植民地関連政策を見ればその曖昧さはより分かるところである。
そうしたフランス社会において、移民は、はっきり言ってアイデンティティに関して隣国ドイツのトルコ系移民以上に大きな問題を有している。フランスの移民の大多数は底辺層であり、底辺層は大体移民である。そして移民のほとんどはイスラム教圏から来た人々であり、既に二世、三世になっている。フランス社会ではフランス人に同化させられるのに実際には同化されていないどころか異質な存在として見られるし、アルジェリアといった自らのルーツであるはずの国は、二世、三世にとってはあまりにも遠すぎる社会である。自らの居場所を見つけられない彼らが何にすがるかと言えば、それはもう彼らの宗教であるところのイスラム教しかない。そこにしか自らの居場所を見いだせないのである。
そんな中で自らの居場所であるイスラム教をバカにするような、それもヘイトスピーチ同然な言論を行うことが、どれほど彼・彼女たちにとっては辛いことか。確かに、シャルリーはイスラム教徒ではなく、イスラム教を風刺した。しかしながら、実体的には、ユダヤ教(ユダヤ教とユダヤ人はほぼ同一)を揶揄する、いや、ヘイトスピーチを行ってるも同然なのだ。イスラム教を風刺しているが、実際にはフランス社会の底辺層に多くいる、自らのアイデンティティをイスラム教でしか確立できない移民を、憎悪をもってペンで攻撃したにも等しいのである。
私は今回のテロは決して許されない行為であると考える。だが、だからといって、言論の自由を守ろう、という意味を下敷きにおいて「私たちはシャルリーである」と言うのはおかしいのではないか。
「テロ行為の是非」と「シャルリーによる風刺の是非」は全くの別物である。繰り返しになるが、テロは決して許してはならないが、同時に、特にヨーロッパにおいて、シャルリーのようなヘイトスピーチも決して許してはならない。
"Je suis charlie"は言論の自由をabuseする卑怯な標語である。
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※追記2
多くの反響を受けて驚いてる。なので、次のことを言うと多くの批判を浴びるだろうが、あえて言おう。
はっきり言って、今回の標語は、黒人に対してレイシストスピーチを行ったKKKがテロを受けたときに私たちはKKKだ、ユダヤ人に対してレイシストスピーチを行ったネオナチ団体がテロを受けたときに私たちはネオナチだ、そして、これも極端な話、在日に対してヘイトスピーチを繰り返し行ってる在特会がテロを受けたときに、私たちは在特会だ、と言ってるも同然な話なのだ。
表現の自由を守るための標語として、特にヨーロッパにおいて、これ以上ふさわしくないものはない。
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※追記3
https://twitter.com/aboujahjah/status/553169081424420864
I am not Charlie, I am Ahmed the dead cop. Charlie ridiculed my faith and culture and I died defending his right to do so. #JesuisAhmed
直訳すると、
「私はシャルリーではない、私は死んだ警察官であるAhmedだ。シャルリーは私の侵攻(※追記5:侵攻ではなく信仰です。失礼いたしました)と文化を嘲笑し、そして私(Ahmed)は彼のそれ(風刺)を行う権利を守るために死んだのだ。#JesuisAhmed」
これこそが表現の自由を守るために真に必要な標語である。一体全体どこの世界に表現の自由を守るという名目で私たちはKKKである、ネオナチである、在特会である、なんてことを言う人々がいるというのか。Je suis charlieはまさにそれを行ってしまった、最悪な標語でる。ヘイトスピーチを行う自由も、それもヨーロッパにおいて、表現の自由の一環として組み込んでしまっているのだ。卑劣意外の何物でもない。
ヘイトスピーチを行うという表現の自由ですら守ろうとし、そして死んだ人物(ここではAhmedという警察官)こそが、真に表現の自由を守るために働いた存在なのだ。
何度も言うが、私は今回のテロは一切是認できない。暴力によって物事を解決しようとする蛮行以外の何物でもないと考えてる。だが、だからといってシャルリーによるヘイトスピーチが免責されるわけでもない。そうしたヘイトスピーチを続けてきた団体の名称を冠して、表現の自由を守るということは、既に述べたように、表現の自由のabuseである。表現の自由を守るためにたたかった人物こそが、真に標語において活用されるべき存在なのだ。
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※追記4
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※追記5
トラバで行っているブコメへの返信の一部をこちらにも載せます。
id:cider_kondo 欧州極右の主張は「イスラムは非寛容で政教分離を認めない。西欧の価値の根源たる自由と寛容とは相容れぬ」ぐらい。セキュリティホールの一種で、イスラム側が世俗主義を導入しないと論理的解決はほぼ不可能。難しい
ブコメの字数制限があるため分かりかねるところがあるのですが、それはつまり「欧州極右の主張にも表れているように、イスラムに対して持っている問題意識はこれこれが最大にして唯一のものだが、これがセキュリティホールとなってしまっている。イスラム側がそうした問題点を解決しないと先には進めない」ということですか。つまり、イスラムの人々が社会的に疎外されてる云々というところに対する反応だということですね。しかしながら、日本における在日問題も見れば分かるように、二世、三世はほとんどその国の人間と文化的には同質です。そうした人間であっても、社会的に疎外されて、結局イスラム教にしかアイデンティティを見いだせなくなり、そしてイスラム教=私たちという図式になってしまうのです。イスラム教を否定されると、イスラム教しかすがるところがない人々にとっては、自身を否定されたも同然になります。
id:type-100 いや、正義の有無に関わらず与えられるところに、自由とか権利の価値はある。これが表現の自由に対する毀損と感じるのであれば、それはあなたが表現の自由よりも他の権利や価値観を優先しているだけの話だ。
与えられる、というか、侵害されないものとして、生まれつき保障されているというところに自由とか権利の価値があることは事実ですが、それを濫用することまでは種々の権利・自由は想定していないと考えています。つまり、他者の権利、即ち平穏無事に他者から毀損されることがないという権利を踏みにじってまで権利の濫用(ここではヘイトスピーチ)を行うことまでは許容されていないということは歴史が証明していることだと思います。なお、これは決して批判を行うことを否定している訳ではないことを付記しておきます。
id:Mochimasa 『「テロ行為の是非」と「シャルリーによる風刺の是非」は全くの別物である』 それなら"Je suis charlie”は前者の文脈でテロの被害者として掲げられているのだから、後者の文脈でこれを批判するのはフェアではないのでは
それならいいのですが、表現の自由の一環としても利用されている、つまり後者の文脈でも利用されているのが問題なのです。つまり、その二つは別物なのに、スローガンにおいては前者の中に後者の視点も入れてしまっているのです。
id:hate_flag 苦しい生活を送っている移民が宗教に依存しているのでその宗教を批判したらテロられた、というだけのハナシじゃん。悪いのはテロであって宗教批判ではないよね。
はい、完全にテロは悪い行為です。ですが、本件でJe suis charlieと掲げることはおかしな話なんです、というのが私の意図です。テロられたというだけの話ではありません。
id:sardine11 「あなたの言うことには何ひとつ賛成できないが、それを言う権利は死んでも守る」ことが言論の自由の意味であり近代社会の前提であるはず。たとえシャルリに嫌悪感を抱いても反テロ運動まで批判するのはどうなの?
反テロ運動を非難しているのではありません。反テロ運動の一環としての表現の自由の中にヘイトスピーチを行ってきた団体名が入っていることを問題視しているのです。
id:enemyoffreedom アレをヘイトスピーチとしてしまったらもう宗教の風刺・批判はできないような。不快で低質な表現こそを守れ、というのが表現の自由かな
宗教の風刺批判ではなく、その背後にいる、その宗教を唯一無二のアイデンティティとせざるを得ない、社会的に疎外された移民の人々に対するヘイトスピーチになっているということを増田では書きました。後者に関しては同意しますが、表現の自由は差別的・攻撃的・他者を毀損するまでの表現を認めていません。
id:shakespeareneverdidthis 例え在特会みたいな下衆であっても、報復として殺害されることがあってはならない。
それは全くもってその通りなのですが、表現の自由を守るという文脈も下地にあるスローガンに私は在特会である、というものを使うのはおかしいのではないのかという話です。
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もう読んでいる人がいるかどうかわからないですが、帰宅してさらに増えていたブコメや種々の反応を読んで、色々と思うところがあったので、もう返信はいたしません。本当は標語の下敷きとなったwe are all khaled saidも含めた補足記事を書こうと思っていましたが、こちらも止めました。
私自身の力不足を痛感しましたが、それ以上に、皆様の貴重な時間を浪費させてしまったことを本当に申し訳なく思います。ここで深くお詫び申し上げます。
(鈴木敏夫のジブリ汗まみれ 2010年1月12日 庵野秀明ゲスト回その2 続き)
鈴木:何なんですか。
庵野:まあ、目標みたいなもんですかね。設定のひとつですよね、目標設定の。到達点じゃないんですよ、それがゴールではないんですよ。
鈴木:ゴールではないんだ。
鈴木:あ、そうなんだ。
庵野:人としては較べようがないんで、やっぱり作ってる作品になると思うんですけど。超える超えないっていうのは。そういうのは、何をもって超えるかとかそういうのはありますけど、まあ、なんだろう……意識ゼロじゃないですね。
鈴木:宮さんを仮想敵にしたのは、作品で言うと何やってたときなの?
鈴木:ほお。
庵野:ちょうど師弟対決とか世間で言われてたとき。『エヴァ』の前の映画(『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』)やってたときに『もののけ』がやってたんで。
鈴木:なるほど。
庵野:あのときは殆ど同時だったんで。興行では勝てる気はなかったですけど、中身では勝ちたいと思ってましたね。
鈴木:どうだったの。
庵野:……。
鈴木:まあ、そんなに簡単には言わないだろうけど。
庵野:まあ、言わんとこうと……。
庵野:それはもう過去の自分だったりするわけです。いまの『ヱヴァンゲリヲン』がそうですね。前の『エヴァンゲリオン』よりいいものを……いいものっていうか、いまの自分が入っている分。12年分を出して、別のものにしようと。「誰か」って最終的にスタッフになっちゃうんですけどね。スタッフが頑張ってるから自分も頑張らないとになりますね。
鈴木:後身の育成ってどう思ってるんですか。
鈴木:今度のね、米林(宏昌)ってのが面白いよ。いまのこの『(借りぐらしの)アリエッティ』やってるんだけど。シナリオは宮さん中心にやってるんだけど、コンテは全部自分でやってるから。だからいわゆる芝居は彼が、演出は。それでそのコンテ、宮さん見てないから。
鈴木:だいたい上手な人って、ふつう教えるのって苦手だよね。宮さんだって必ずしも上手じゃないもの。
庵野:そうですね。宮さん、何もないところで人に教えるのは難しいんじゃないですか。
鈴木:実際の作品作りながらだったら、ね、色々出来ると思いますけど。
庵野:そっちのほうがいいと思います。『エヴァンゲリオン』、テレビが終わって僕はボロボロで一回ガーッと落ちて、そこから跳ね上げてくれたのも宮さんのお陰で。
庵野:だったと思います、いま思えば。本当に引き篭もって、本当にあのときはこのまま生きててもしょうがないな、みたいなこと考えてたときに、電話一本くれて。「とにかく休め」と。半年ぐらい休んでも大丈夫だから、自分がそうだから(笑)。そういえば宮さん、3年くらい休んでたなあ、とか。あれでちょっと立ち直りましたね。やっぱりアニメが好きだったんですね。やっぱりアニメを作りたいなっていう風に戻ったんじゃないかと思いますね。
鈴木:宮さんのとこぜひ来て下さい。宮さん元気になるから。だって、庵野のこと好きだったものね、宮さん。いまでも本当によく話すよ。どうしてるって話を。
おわり
第1回
http://anond.hatelabo.jp/20121203123633
鈴木:ひどいこと言うんだもん、色々(笑)。『もののけ(姫)』のときもねえ……。『もののけ』どうだったって聞いたら、「レイアウトがダメになった」って(笑)。
庵野:ダメでしたね。よく宮さん(宮崎駿)、このレイアウト通したなというくらいダメでしたね。
庵野:いやー、ダメでしたね、レイアウトはかなりね。レイアウトが世界一の人だと思ってるんで。
庵野:ええ。あの空間の取り方のなさっていうのは、ちょっと、あれは歳取ったのかなって思っちゃいました。
鈴木:すごくフラットになっちゃったんだ。だからすごいのはお話のほうで、画のほうはどっちかっていうと結構サラッとしてるっていう。
庵野:サラッとしてます。あれが『(崖の上の)ポニョ』でまた粘りが出ててよかったなっていう。
鈴木:『ポニョ』の前にね、宮さん、ディズニー・チャンネル見まくったんだよね。そしたら「動きすぎだ」って最初言ってたのが、途中から「いや、動き過ぎだと思ってたけどそうじゃない、動くことに意味はある」って。それで突然「世界は動いてるんだから、やっぱり動かすべきだ」って。それをテーマにやりはじめた『ポニョ』はどうでした? なんて今頃聞くのもあれなんだけど(笑)。
鈴木:いまでも。
庵野:うん、いまでも長いと思いますね。お母さんが宗介を置いて車で行っちゃうじゃないですか。それで二人っきりになるあたりからは、あんまりノレない感じですね。それまではすごいよかったですね。
鈴木:えっ。
庵野:お母さんがいいです、もう。
鈴木:お母さんが。
庵野:いや、それがいいですよね。いままで宮さんになかったものじゃないですか。
鈴木:そうしたら宮さんがね、「あれは勝也がやってて俺じゃないから」って(笑)。
庵野:そうそうそうそう、それがいいんですよ。いままでの宮さんにはできなかったこと。
庵野:いいですよね。線だけでそれ出すんですよ。
庵野:宮さんが手を入れてないってのがまた良かったんですね。
庵野:あれにまた入れ直したらもうブチ壊しだったのを、それをグッと抑えてるのが大人になったというか――
庵野:歳を取ったというか。
鈴木:僕ね、すごい覚えてるのは、スタジオ……あれは(スタジオ・)グラビトン?
鈴木:あの、もりやまゆうじ(森山雄治)がいて。そこで初めて(鈴木が庵野に)会ったの覚えてるんですよ。
鈴木:あ、そっか。
庵野:桜田にあった、フリーのアニメーターが寄り集まってるスタジオ界隈ですね。
鈴木:あのとき自己紹介されたの覚えてるんだよ、俺。順番がちょっとぐちゃぐちゃなんですけどね。ただ、当時もりやまゆうじっていう人と一緒に押井守の原作で漫画をやってたんですよ、『とどのつまり』っていう。それで、そこのスタジオに漫画の原稿取るっていうんで1ヵ月に一回行って。押井守が原作を書いて、彼が画を描いてたんですけど。そこで(庵野が)登場して、あの「住所不定なんです」って。
庵野:ええ、家なかったです。
鈴木:えっ、そんななってんの、もう。
鈴木:あ、なってんの。そうなんだ。
庵野:ええ、23、4。24くらいだったと思いますね。『(風の谷の)ナウシカ』のあとですもんね。
鈴木:そうだよね。
庵野:ええ。大阪のアパート引き払って、とにかくカバンだけ持って――
庵野:ええ、宮さんのとこ行って。で、家はないのかって言われてありませんって。そのときは高校時代の友達のところに荷物だけ置かせてもらって。トップクラフトで寝てましたね、寝泊まりは。
鈴木:ああ、あそこで寝てたんですか。あの応接で?
庵野:いえ、応接なんかで寝ないですよ。机の下ですよ。机の下か、隙間。壁と動画机の隙間が60センチぐらいあって。そこで寝てましたね。
鈴木:とにかく『ナウシカ』始まったときに、やらせろっつって。当時トップクラフトってところで『ナウシカ』作ってたんですけど、現れて。なんか原画持って来たんだよね。
鈴木:それで宮さんが気に入って。その画を見て、多分ここがいいだろうっていうんで巨神兵を。
庵野:いきなりですよね。めちゃくちゃです。ズブの素人ですよ(笑)。
鈴木:それで粘りのある画面を描いてくれるだろうって。
庵野:いやあ。
鈴木:でも描いてくれたじゃない。
庵野:まあ出来てよかったですけど。でもよく任せましたよね。
鈴木:宮さんの独特の勘だよね。あまり給料払えなかったよね、多分。
庵野:いえいえ! あれは貰えましたよ。
鈴木:あ、本当?
庵野:それまで安かったですから。『(超時空要塞)マクロス』のテレビは大学のときのアルバイトでやったんですけど、1カット1800円でしたから。
庵野:ええ。まあテレビシリーズですから、そんなもんです。1800円です。
鈴木:はあ。でも、あの巨神兵は凄かったよね。粘っこいでしょ。だってあれだけやるのに、あれ秒数どれくらいあったの。
庵野:長いのが十何秒ですか。普通6秒か8秒で、でも伸びてやっぱり10秒になってたと思いますね。
鈴木:それをどのぐらいの期間でやってたんですか。
鈴木:ああ、でも当時だとそれぐらい、それでもすごいよね。
庵野:んー、まあ巨神兵については一個悔しいのは、中(動画の中割り)を7枚にするべきだったと思いますね。宮さんはあのとき「中5でいいんだ!」って言ってて。でも中5は速いんじゃないですか……って。でも中7にすると枚数が増える上に尺も延びるから間に合わないって、中5でいいって。そして影も2色つけなくていい、1色でいいって。「ええっ~!」というやつですね。あのときは影は2色……まあ、それでも2色は許してくれたんですけど、「3色つけたら殺す」という風にメモがありますよね。
鈴木:やっぱり影を付けたくない人なんですよ。
庵野:ええ、でも大きさはやっぱり影で出せるものがあるじゃないですか。
庵野:いや、記号だからこそ、ですね。でも色々教えてもらったのは、本当に板野一郎と宮崎駿、この二人ですね。アニメの技術だけじゃなく、作り方みたいなものも横で見てて。だから僕の師匠はこのふたりですね。実際色々教えてくれましたからね、手取り足取り。
鈴木:いや、ジブリ、西ジブリって作ったでしょ? だからいまトヨタのなかで若い人、22人やってるわけですよ。そういうとこ行って、ちょっと特別講義を……。
鈴木:みんな喜ぶよね。でも喋るだけじゃなくて、実際のね、なんかやってくれるといいんじゃないかって。
庵野:昔、宮さんが塾を二馬力でやってたときに、一回行きましたね。でも宮さんって自分が好きか、こいつはいけるっていう人じゃないと教えないじゃないですか。
庵野:依怙贔屓と、やっぱり自分の下駄が欲しいので。自分の役に立ちそうな奴しか労力を使わないですよね。
庵野:僕が『ナウシカ』のときに色々教えてもらったのはそれだなあって。巨神兵をこいつにやらせとけば、自分はそれを直す手間の分、ほかのことやれるっていう。それだと思いますね。
鈴木:でも、だってアレやってくれるだけですごいホッとするんだもん。
鈴木:でも、ラストシーンは『ナウシカ』よかったんですかね、あれで。
鈴木:宮さんの最初の案は、とにかく王蟲が突進してきて、そこへ降り立つナウシカ、それでいきなりエンドマーク。それて王蟲の突進は止まると。……これは困ったんですよ。
庵野:いやー、引かれないと困るでしょうね。
鈴木:だから延々、僕ね、それこそ最後のほうコンテが出来たとき、高畑さんとふたりで阿佐ヶ谷の喫茶店で8時間ぐらい、色々話したんですよ。これで行くのか行かないのかって(笑)。それでとにかく現状はいまある案。2つ目がナウシカが死んで、伝説の人になる。で、3つ目がね、死んだあと甦るっていう。それで最後さ、高畑さんがね、「鈴木さんどれが好きですか」って(笑)。
内藤:好き嫌いになるんですか。
鈴木:そりゃやっぱ甦ったらいいんじゃないですかねえって。じゃあ、つってふたりで宮さんのとこに言いに行くんですよね。いやー、判断が早くて。「ふたりで決めたんでしょ、じゃあそうします」って。考えないんだよね。
庵野:あのとき見せてもらったのは、巨神兵と王蟲が戦うのは、見たかったですね。
庵野:あれかっこよかったですよね。まあ巨神兵は大変でした。僕は全然描けなかったと思いますよ、あのコンテのままだったら。
鈴木:でも――
庵野:まあ、宮さんだったら出来たんですね。『ナウシカ』の途中で、最初に面接でお会いしたときにはすごく緊張したんですけど、段々それが解けてただのオヤジになっていったんで。普段アニメ作ると、宮さんってフィルターかけちゃうじゃないですか。
庵野:ええ、いい人っぽく。
庵野:『ナウシカ』の打ち上げのときに言ってたんですよ宮さんが、「人間滅びてもいいじゃん」っていうの。
庵野:『ナウシカ』の打ち上げのときに、最後のほうの相当宮さんも飲んでたときに、スタッフのアニメーターの若い女の子がひとり食って掛かってて。「人間が滅びてしまうじゃないですか、そんなの作っていいんですか」みたいなことを言ったときに「人間なんてね、滅びたっていいんだよ!! とにかくこの惑星に生き物が残ってれば、人間という種なんていなくなっても全然いいんだ!」っていうのを怒鳴ってるのを僕は横で聞いてて、この人すごいとそのとき思ったんですね。クリエイターとして宮さんが好きになった瞬間でしたね。人そのものに執着してないってのが根っこにあって、あれはすごくいいですよね。
鈴木:「もしかしたら私達そのものが汚れかも知れない」、いやー、もうそのセリフ読んだときにね、ああこの人、人間よりあっちのほうが好きなんだって。
庵野:『ナウシカ』の7巻は宮さんの最高傑作だと思いますね。まあ巨神兵のくだりは別にしてですね、宮さんの持ってるテーマ性っていうのが、あれに、すごくこう――
鈴木:集約されてる?
庵野:集約されてるっていうか、もう原液のまま出してるわけですよね。本当に、本当はすごくアレな人なんですけど。
鈴木:あの、負の部分っていうのか。
庵野:それがストレートに7巻には出ててよかったですね。『ナウシカ』の漫画にも色々出てますけども、7巻は特にそれが凝縮していていいですね。
庵野:あれは……『ラピュタ』のころだったと思いますけど。吉祥寺で言った覚えがあります、最初にね。
鈴木:あれはだけど俺、宮さんに真剣に庵野がやるならいいんじゃないですかって。俺はこう説得したんですよ、宮さんを。「3部作にしたらどうだ」って。そうするとね、多分2本目は、宮さんが書いてるように、ある種、殺戮の映画だと。第2部はそういうことでいうと、さあ、このあとどうなるんだろうという、そういう映画を作ればいいわけだから、庵野がやれば絶対面白くなると。で、その締め括りをね、宮さんが第3部でやったらいいんじゃないかって。いい説得でしょ。
庵野:僕がやりたいのは7巻ですけどね。
庵野:ええ。
鈴木:未完だもんね、一応、あれで。
庵野:まあ、あのあとも語りたいです。
鈴木:いやかくね、宮崎駿に関して語らせたら一言も二言も、一家言も二家言もあるっていう。
庵野:2ヵ月半くらいですかね。
鈴木:そしたらさっきの、もりやまゆうじのところに居たってことなのね。そしてしばらく経ったら、また『火垂るの墓』のときに現れたんだよね。
庵野:ええ、そうですね、就職活動ですね、仕事がなかったんで。宮さんのとこ行ってなんか仕事ないですかって。『トトロ』のオープニングをやるか、高畑さんのほうでなんか戦艦を描くのがいないっていうんで、じゃあそっちをやるかどっちだって。宮さんは前にやったんで僕は高畑さんと仕事しときたいですって。
鈴木:そうだよね、覚えてる。それで戦艦にイルミネーションと――
庵野:ええ、イルミネーションと花火の。実際には重巡ですけどね、戦艦じゃないですね。
鈴木:で、やってもらったら、なんかのときに話したら、よく覚えてるんだけど「二人のこともよくわかったんで」って(笑)。
内藤:そうなんですか。それでひたすらそれを、超えるために。
庵野:超えよう超えようと。
内藤:それで超えたときに人はどうするんですかね。なんか達成しちゃうじゃないですか。
鈴木:はっきりしてる。
鈴木:……そうだよね。
内藤:鈴木さんは仮想的とは違うんですけど、高畑さんの話をするときに――昨日もそうなんですけど――毎回高畑さんの話するときに、その当時の怒りが込み上げてくるみたいで……。
鈴木:いや、そりゃ色々ね。高畑さんって……曖昧じゃないからね。昔、押井守と雑誌で対談したときに、押井守が『赤毛のアン』の第1話、これが僕がアニメーションをやるときに非常に大きな影響を与えられた。簡単に言うと、30分の話を30分でやっていた。こんなことテレビのシリーズでやっていいのか。それで勇気づけられた思い出がある。そこに描かれていたのは日常を描くっていうことで……って言った瞬間、高畑さんがね(語気を強めて)「あなたが使ってるその『日常』っていうのはどういう意味なんですか」って言ったのよ。そしたら押井さんがね、黙りこくったんだよね。
鈴木:仮想的ではないんだけど、ねえ。
鈴木:うーん、甦るんだよね。
鈴木:宮さんにとっての仮想敵は? わかりやすいよね、高畑勲だよね、やっぱりね。
庵野:ずうっとそうですよね。
鈴木:そう。いまだに毎日喋ってて、誇張すれば半分は高畑さんの話だもの。
鈴木:高畑さんがいるから作ってる。高畑さんが作ろうとするから作る。おまけに高畑さんに作ってもらいたい。それが変わってないもんね。この期におよんでね、画コンテ描きながらね、「こういう画コンテ描いたらパクさん(高畑)に叱られる」って(笑)。なんちゅー純粋な人だろうと、そこは。
庵野:何回も挑戦してますよね、高畑さんを超えようと。そのたびに思い知ってるような気がします。
鈴木:やっぱり宮さんはね、高畑さんという大きな存在に包まれてる、と自分で思ってるんだよね。面白いんだよ。
??:(聞き取れず)
鈴木:やっぱり、ありますよね。まったく宮さんは宮さんの道行け、だから俺は勝手に行く、じゃないんですよね。やっぱり宮さんという人と一緒に作って来たわけでしょ。それで作ってきた人が、こうやって世間から認められて。それでいま作ってるものに対して、誰よりも関心が深い。誰よりもその内容を見返して、内容を把握して、それを自分のなかで整理しようとする。気を許すわけにはいかないよね。それが自分にある種の緊張をもたらしてるのは確か。それは高畑さんすごいですよね。だからそういう人が、誰かがいるから俺もやるみたいなことは大きいですよね。だから押井守もそうだったね。もし宮さんがいなかったら、宮さんみたいな映画作りたかったって。同時代に宮さんがいるから、俺はこんな変な映画作るんだと。自分で言ってましたけど、「変な映画」って(笑)。
庵野:いいですね。
庵野:あ、見ました見ました。
鈴木:どうだった。
鈴木:そうなんだ。「かな?」。
庵野:かな、と。
(以下に続く)
http://www.youtube.com/watch?v=Xxh-sS8Qoco&feature=player_embedded
1911年12月14日 ロアール・アムンセン、南極点に到着。
1914年6月28日 サラエボ暗殺事件から第一次世界大戦勃発
1915年4月22日~1915年5月25日 初めて毒ガス使用
1916年2月16日~1916年12月20日 ベルダンの戦い
1919年1月5日~10日 スペイン風邪の流行が頂点
1921年11月9日 アルベルト・アインシュタイン ノーベル物理学賞受賞
1922年10月27日~31日 ベニート・ムッソリーニのローマ進軍
1927年3月20~21日 チャールズ・リンドバーグがパリへ向け飛行
1928年11月18日 蒸気船ウィリー初演(ミッキーマウス初登場)
1929年10月29日 1929年のウォール街大暴落「暗黒の木曜日」
1930年6月30日 第一回サッカーワールドカップ(ウルグアイにて)
1932年 ワイマール共和国崩壊
1934年10月27日 毛沢東の長征
1939年9月1日 第二次世界大戦勃発
1942年9月13日~1943年2月2日 スターリングラード(現ボルゴグラード)の戦い
1944年6月6日 ノルマンディー上陸作戦(オペレーション・オーバーロード)決行
1945年11月20日~1946年10月1日 ニュルンベルク裁判
1951年 朝鮮の人口?
1954年6月4日 西ドイツがワールドカップで西ドイツが優勝「ベルンの奇跡」
1956年10月29日~1957年3月 スエズ危機(第二次中東戦争)
1959年1月1日 キューバ革命の勝利
1961年10月27日 チェックポイント・チャーリーでの対峙(ベルリン危機)
1964年8月2~4日 ベトナムでアメリカ爆撃される(トンキン湾事件)
1967年6月5日~10日 六日戦争(第三次中東戦争)
1970年4月 カンボジア侵攻
1972年9月5日 ミュンヘンオリンピック事件
1973年10月6日~26日 ヨム・キプル戦争(第四次中東戦争)
1977年3月27日 テネリフェの惨事(テネリフェ空港ジャンボ機衝突事故)
1981年3月30日 ロナルド・レーガン大統領暗殺未遂事件勃発
1985年3月11日 ミハエル・ゴルバチョフ氏、ソビエト共産党書記長に就任
1988年12月21日 ロッカビー事件(パンナム機爆破事件)
1990年8月2日~1991年5月5日 「砂漠の嵐」作戦(第1次湾岸戦争)
1992年4月1日~1995年12月14日 ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争
1997年7月4日 マーズ・ローバー(火星探査車) 火星に着陸
2000年1月1日 ミレニアム
2001年9月11日 911攻撃(アメリカ同時多発テロ事件)
2005年8月29日 ハリケーン・カトリーナ ニューオリンズを破壊
2008年10月 金融危機
2010年4月20日 メキシコ湾原油流出事故 ディープウォーター・ホライズン炎上沈没事故
2012 ?
10分どころか、6時間くらいかかったorz
それに、作ったの多分アメリカ人だから、日本にとっての重大事件(オウムとか)は入ってないんだよね。ハイチ地震があるのに、阪神・淡路大震災がないのも明らかに片手落ちでしょう。
(調べてみたら、どちらもM7クラス)