はてなキーワード: うどんとは
『あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない』というアニメの話。泣けるアニメといえば、と聞かれて『あの花』を挙げる人も多いだろう。最近見た。増田がひねくているのか創作物を見すぎたのか知らないが100%は楽しめなかった。疑念が払えないというか、雑念が混じってしまった。
まず知らない人に『あの花』のあらすじを説明する。小学生のころに仲良しグループの1人がケンカでギクシャクしたまま転落死、高校生になっても後悔を引きずり引きこもりとなった主人公の前にその子の幽霊が現れる。未練が何かわからないから色々試して成仏しよう、と主人公と幽霊の子は自然消滅した仲良しグループの人たちと連絡をとって奮闘する、という物語だ。
増田は「紆余曲折ののち和解や友情の確認をして成仏するストーリーだろうな」と思いつつ見ていたが、「もしかしたらこういうどんでん返しが待っているのかもしれないから気をつけなくては」とも思ってしまって集中できなかった。
〇主人公は引きこもっているうちに統合失調症になっていて、トラウマから幻覚が見えているだけでした
〇グループの皆からはおかしくなっちゃった人にしか見えていないけど、「あの子の死は辛かったもんな」という同情や、「こうなった一因は俺にも……」といった自責の念で付き合ってくれていました
〇でも皆にもそれぞれ後悔や思うところはあったので、成仏を手伝ったり途中で言い合いをしたりして気持ちの整理ができました
〇主人公ももうあの子はいないということを受け入れて前を向けるようになりました、めでたしめでたし
いつ急に落とされるのかわからないのが怖くて、ずっと身構えて視聴していた。終盤、ノートに文字が書かれてみんなが「本当にここにいるんだ!」みたいになったとき、ようやく安堵した。幽霊がいる世界でいいのね!いて、訣別する物語なんだね!とやっと座って見られる感じがした。もし統合失調症を扱ってたら泣ける作品以外のところでも名前を見ていただろうし当たり前と言えば当たり前なんだけど。
ビューティフル・マインドとかがっこうぐらし!とかウルフ・オブ・ウォールストリートのドラッグをキメた後運転するシーンとか、「主人公がイカれてて視聴者はその視点を借りてるだけでした、実は周りから見たらこうです」という驚きを食らいすぎて構えてしまう。普段アニメを見ない人にも見られるような人気作品はそこまでは捻られていない。
本場の讃岐うどんはコシがあり、それは麺を見ればわかる。茹でた後も麺の角がしっかり立ってるうどんはいいうどん、という考え。丸亀のは麺が死んでる。これが2点目。
そうなの?
讃岐うどんについて言えば、丸亀製麺は丸亀生まれですらなく、兵庫で創業しているというのが1点目。
本場の讃岐うどんはコシがあり、それは麺を見ればわかる。茹でた後も麺の角がしっかり立ってるうどんはいいうどん、という考え。丸亀のは麺が死んでる。これが2点目。
讃岐うどんでは実は天ぷらを言うほど食わない。天ぷらがある店より、おにぎりやおでんを置いてる店が多い。あと、あつあつやひやあつを選べない(香川のうどん店では、麺もダシも熱いパターン、片方だけ冷たくするパターンを選べたりする)。その文化の違いが3点目。
①博多ラーメンというのは存在しなくて、博多ラーメンは長浜ラーメンを対外化した名称と思って差し支えない
博多民がなぜ違うものと認識するかというと、博多民にとってラーメンとは安くてシンプルなものというイメージがある
なので、500円前後で食べれて、具はネギと薄い肉が乗った程度のものと思っている
キクラゲやら紅ショウガやら、複雑なナンチャラ味噌やらいれて1000円、みたいなのは、え?それはもはや違う食べ物ですよね?ってなる
②たこ焼きは駅前とか、公園の横とかで売っている500円くらいのおやつというのが大阪民の認識
そして他地域の人が思うようなこだわりは全くないし、なんなら当たり前すぎて愛着がない
観光客が行くような有名たこ焼き屋は、高級すぎてボってて、買うやつアホやと思っている
あれはあれで美味しいと思うけど、揚げたこ焼きは揚げたこ焼きだよ
③讃岐うどんは噛めないほど硬ければ至高、みたいな空気が他県ではあるように感じるけど、現地の讃岐うどんはどちらかというと硬いよりかはモチモチ感がすごい
これは餅なのかなと思うほど
ただ硬いだけのうどんを、コシがあるとか言って珍重するのはアホだと思っている
どっちかというと世間でのイメージでの伊勢うどんに近い食感が、本物の讃岐うどんにはある
もちろん店によっては硬くてゴム食ってるのかと思うような丸亀製麺風の店もあるにはある
①博多で喰ったこと有るのは元祖長浜ラーメンで確かに関東で喰った博多ラーメンとは違ったけど、
長浜ラーメンは所謂博多ラーメンとはちょっと違うんじゃなかったっけ?
ということで、ほんとの博多ラーメンを知らないっぽいな。
②大阪で二度たこ焼きを喰った事が有る。そのうちの一度は戎橋の袂に有ったたこ焼き屋。
どろどろで熱くて喰うのに苦労した。それが本物のだとしたら、銀だこはちょと違うかもね。
でも、銀だこ、好きです。
③香川でうどんを喰ったことが無いどころか、香川に行ったことが無い。どこに有るんだ?
六本木で讃岐冷たいうどんを喰ったこと有った。コシが強くて飲み込むのに苦労したけど旨かった。
本場の人は噛まずに飲み込むとか言ってたような気がするが、あの麺じゃ無理じゃね?
ということで、俺は本物を知らないっぽいんだが、それは俺が悪いわけじゃないよな?
現地民に怒られてもどーにも...
○ご飯
朝:なし。昼:サラダ。どら焼き。夜:大根とナメコの味噌汁。ナスとトマトとたまごのおうどん。ファミチキ。間食:スーパカップ。
○調子
むきゅーはややー。お仕事は、暇ー。
わんわんナーフかわいそう……
ああいうテキストがシンプルな1コスカード好きなんだよね、なるべく1コスフォロワーが無理なく入るデッキ使いたいのはそういう好みがあるからなんだけど。
1コス埋葬が減るだけで序盤の安定感や、〆の動きの組み合わせが変わるからめっちゃ辛いって言うデッキ全体の話はわかるんだけど、カード単体で見ると可哀想がすぎる。
他に良い調整が思いつくわけじゃないんだけど、フィニッシャーじゃないカードが下方修正されて、好きなカードの役割が変わるの、思い入れとかが良くわからなくなってスッキリしない。
明日雨か。くえないな。お店にたちよれないくらい豪雨なのだろうか。おそらくそうなのだろう。おわったな。おなかすいたよ。いまからお刺身たべます。はらいっぱい食べるってことにならないから・・・なんか一緒にうどん食べたい気分。でも無理だろうな。しかし最近の米まずいな。どこからかったのかしらんけど・・・今日、会場でおにぎりにしたのを食べたけど、つらみしかなかった。腹減ってなかったら、その辺に投げ捨てたい気分。おにぎりなのに塩をまぜてないっていうのもあるけど・・あああああなんかこう美味しいものを腹いっぱい食べたいものだ。食事前だけど、歯磨きしたい気分だ!!理由はわからん。おそらく甘いお菓子をたべたためか。ああいうお菓子はほんとうにクソだ。はらへってしかたないので、しかたなく食べるけど・・あれならお魚ソーセージたべたほうがまし
○ご飯
朝:なし。昼:ピザ。夜:うどん、たまご、納豆、ネギ、天かす。間食:ガム。
○調子
携帯電話専用として発売されていたADVのニンテンドースイッチ移植版。
原作が携帯電話専用ゲームということもありかなりミニマムな作品でプレイ時間も30分程度。
編集の仕事をしている木戸いづみが担当作家の鏡月正宗のトンチキな命令で鎌倉で起きた事故の捜査をすることになる、捜査をしていくと事故ではなく殺人事件も可能性が見えてくる、美女を自称する明るさと当たって砕けろの信条を武器に木戸いづみは事件の謎を解けるのか。
シンプルに事件現場の調査をして、関係者の証言を集めて、推理して、犯人を特定するオーソドックスなADVの良さがあった。
推理というよりは証言の矛盾から犯人を特定するのだけれど、短いゲームの中ではありながらも、信用のおける証言とそうでない証言を区分けする楽しさと、他の証言との矛盾を見出す面白味があった。
関係者から証言を集める会話の部分も、美女を自称する主人公木戸いづみの少し滑稽なシーンがあったりしてコミカルで楽しい。
とはいえ流石に30分のプレイ時間の中に物語らしい物語を詰め込めてはいないので、一般的に文芸のジャンルとして使われるミステリという用語よりはパズルやクイズや謎解きの類いに分類した方が収まりがよさそうかもしれない。
事件が起きて捜査するというテンプレートと、文章を自分でボタンを押して捲るというシステムが根本的に好きなので、僕はこれぐらいの規模の作品でも好き。
ライブに行くのが趣味のアラフィフ独身女性です。遠征もする。現地の友達と落ち合って飲んだりするのも好き。
知り合いの男性も同じライブに遠征するというので、「じゃあ現地で会ったらよろしくお願いします!」と言ったところまではいいのだけど、
どこに泊まるの?とか、ライブの前後は何をしてるのか?とか、できれば一緒に観光しませんか?とか誘ってくる…
私はゆっくりしたかったので「ホテルでのんびりします」と言ってさりげなく断ったのだけど、なんとかして行動を合わせようとしてくるので、ちょっと面倒くさくなった。
宿も同じだったので、「何時にチェックインする?」といって時間を合わせてくるし、宿に着くなり「何してますか?出かける用事があったらぜひ一緒に」と言って一緒に行動したい雰囲気を醸し出してくる…
何より面倒くさいのは、自分でプランを立てて誘ってこないということ。「〇〇に行ってみませんか?」と誘われたらまだ興味も持てるのだけど、「あなたが行きたいところがあれば一緒に行きますよ!」という完全にこちらにお任せスタイルなのだ。面倒くさい。1人で自由気ままに行動するほうがマシ。
チェックインして休んでいたら15分おきにチャットで話しかけられるので面倒くさくなって、じゃあお茶でもしに行きますか…と言ったのだけど、「行きたいところありますか?」と聞かれて、行き先の店も私が決めるはめに。面倒くさい。
ライブは一緒に聴き、終演後は別の友達も誘って複数人で飲みに行った。もちろん店は私が決めた。
翌日も朝から「何時にチェックアウトする?どこに行く?」と聞いてくる。「うどんが食べたいのでどこか寄って帰ろうかと思う」と言ったら、「この店はおすすめです」と珍しく提案してくれたのだけど、交通の便があまりよくない場所。「おすすめなので行くなら一緒に行きますよ〜」という。
私は足腰が悪いのでたくさん歩かないといけなさそうなのが不安だったけど、一度は行ってみたほうがいいよ!と強くおすすめするので行くことに。うどんはおいしかった。
食べた後も「どうする?どこに行きたいですか?」と聞いてくるので、歩きたくないし、特に行きたい場所もないしで面倒くさくなった。そのまま目的なくぶらぶら歩きますか!という感じなので、私が適当な喫茶店を探した。実に面倒くさかった。
もちろんその男性は、私の都合や体調を思いやって「あなたのしたいことに合わせますよ」というスタンスの優しい男性なのはわかるのだけど、私としては1人で気ままに行動し慣れてるので、ついてこられるのが実にうっとおしいと感じてしまった。
せめてプランを立てて提案してくれたら、面倒くさく感じなかったんだろうなあと思うのだけど。
恋愛的な要素をまったく求めてないので、余計に鬱陶しかったんだと思う。相性合わないんだろうね。
取り留めがなく書き散らしたが、愚痴れるところがほかになかったので。すまん。
やはりプランを立ててもらえると誘いに乗りやすいのだが、そんなに仲良くない男性に「あなたの好きにしていいですよ〜!ついて行きますよ!」とやられても面倒くさいだけだなと思った。
私は人見知りしないので知らない人や親しくない人と長時間雑談することも平気なんだけど、今回こんなに面倒くさいと感じるとは思わず、自分でも驚いた。
うどんから蛙が話題ですが、果たしてうどんをG・Eで🐸に出来るのでしょうか?
小麦粉は既に生命ですがうどんになってしまった小麦粉はある意味で死体なわけです。
生命にG・Eを使って変化させるのは確か無理だったはず。
ブチャラティの例を考えると、死せる小麦が生命エネルギーによりゾンビ小麦となるだけで🐸にならないのではという説が有力です。
前置きはこれぐらいにし、何故G・Eが🐸化戦法を辞めたのかの話をしましょう。
序盤においては必殺とも言える戦法として成立しており、涙目のルカは完全にこれで再起不能(リタイア)しております。
相手の攻撃を半自動的に全反射するという最強の能力は一部の完全自立型スタンド以外には無敵の強さを持ちます。
極論を言えばボスが相手であっても全員が全身を🐸でコーティングしていれば攻撃を一方的に反射し初見勝利さえ出来たのです。
というか反撃を受ける本体が存在しないタイプの自立型であっても、ノトーリアスBIGのような完全無敵型以外であれば反撃によるダメージで行動不能に陥ってくれればそれだけで反撃のチャンスは無限に広がってしまいます。
そうでなくてもG・Eは無敵に近く「ジョルノが助けに来れなかったので」は他の仲間を活躍させるための重要なエクスキューズとして作中のかなり多くに広がっております。
こういった話題でよく上がるのがパープル・ヘイズですが、あちらはあくまでも「超火力が高い」であり相手とステゴロの距離まで接近する必要があります。
対して🐸は完全な能力バトル的対話拒否🙅を可能にしており、トーキング・ヘッズのような精神面への攻撃以外は全てが実質的に無効化されます。
もしも全員が常に🐸アーマーで覆っていればあらゆる名バウトが崩壊します。
ペッシの釣り針は勝手に本人に戻ってきますし、老化は🐸を通して本体に🐸の数だけ倍加された速度で襲ってきます。
🐸の仕組みによってはグリーンデイさえも高低差を超えて自動反射されてしまうかも。
なので🐸化戦法は封印されたのです。
ジョジョという作品は緻密な頭脳バトルが売りとされていますが、実際にはかなりライブ感よりな作品です。
超自然的な現象に対して人間が必死に対抗措置を取ろうとした時、それが自然と頭脳バトルの様相を呈するでしょう?
そのため理屈っぽい部分は数あれど、完全に世界がロジックで動いてるわけではない。
超自然的な現象が超自然的でありながらも何らかの法則に基づいていて動いている様子を、人間が必死に解明してそこにルールを見出しているだけなのです。
なので「凄み」で解決できるときもあるわけでして、ジョジョを緻密なロジックバトルだと勘違いしているとこの辺の理解がバグるんですよね。
私も学生の時にこの罠に一度落ちました。
でもここを勘違いしていると読み味を見落としてしまうんですよ。
だから「強すぎるから🐸は使えなくなった」をそのまま許せるぐらいの寛容さを皆にも持って欲しい。
繊細すぎるとジョジョは楽しみにくいです。
ホラー映画なので。
ホラー映画も当然、繊細すぎる人には向いてないですね。
「それでさあ、三蔵がさあ」
良子は三蔵というキャラクターのフィギュアを買うためにバイトを始めたという。
「そうなんだ。すごいね」私は話を合わせる。
「三蔵のためなら女子高生だって田植えくらいするわ。麻里は今もお店の手伝いやってるの?」
「今はやってないよ」
「そうなんだ。私好きだったけどな、あれ」
「やめてよ」私は苦笑して目をそらした。
良子と別れて電車に乗ると出口近くの二人席に座って学生鞄を隣に置いた。季節の変わり目でブレザーを着ていると少し暑い。生徒の多くは部活動の最中だから乗ってくる高校生はあまり見えず他の乗客もまばらだった。三十分ほどで自宅近くの駅名を告げるアナウンスが入り、ほどなくして電車は止まった。
出口のボタンを押しこむとぷしゅっと音を立てて扉が開いた。はてな駅のホームに出るとけばけばしい黄色の看板が目に入る。
脚が短く頭部が大きい、金髪の巻き毛の安っぽいかつらをかぶったゴスロリ衣装のちんちくりんな女の子の写真の下には「麻里・うどんとわねっと」とあった。どんぶりを持った右手を手前に突き出し、看板を見た者に恍惚の表情で迫る。最初はそんなに嫌な気はしなかった。お店のために自分も何かしたかったから。「麻里・うどんとわねっと」は地元のおじいさんおばあさんに大ウケして近藤うどん店の売り上げは倍増した。そこまでは良かった。「麻里・うどんとわねっと」ははてな郡はてな町のローカルアイドル的なものにとどまっていたから。地元の情報誌の取材など来たとき、確かに恥ずかしい気持ちもあったけど同じくらい誇らしかった。でもそのあと事情が変わっていく。
お父ちゃんはネット戦略だとかいってSNSに「麻里・うどんとわねっと」を使ったショート動画を投稿した。これが海外のユーザーの間でなぜかバズってしまう。海外のネットコミュニティで様々な消費のされ方をした後、日本に逆輸入という形で「麻里・うどんとわねっと」は全国に広まっていった。「絶妙なチープさがいい」とか「女の子が絶妙にかわいくないのがいい」とか「ブス」とか「デブ」とか「性的消費で女性差別だ」とか「ちくわ大明神」とかネットでいろいろ書かれた。いつの間にか近藤うどん店ははてな町の観光スポットになり、私は有名人になっていた。金髪のかつらをかぶってお店の手伝いに出るとお客さんたちから写真を頼まれるので、私は笑顔で応じてどんぶりを持って決めポーズを取った。「麻里・うどんとわねっと」を演じることが望まれていたから頑張っていたし、ずっと頑張り続けられると思った。お母ちゃんが死んだあと一人で頑張っているお父ちゃんのために何かしたかったから。でも今はもう店に出ていない。「麻里・うどんとわねっと」は死んだのだ。
電車を降りて駅のロータリーを迂回していく。順番待ちのタクシー運転手が車内で暇そうにたばこを吸っていた。はてな町は私立大学がつぶれて以降若い人の姿がすっかり少なくなってしまった。唯一の娯楽施設が駅前のパチンコ店だ。その駐車場にへたり込んで泣き叫んでいる男に見覚えがあった。水色のパーカーと黄色のハーフパンツ、足はぶかぶかのビーチサンダルというお決まりの格好だ。油っぽい髪はぼうぼうに伸びていて、髭には白いものが混じっている。
増田くんはこの町の住人の間ではちょっとした有名人だ。生活保護受給者だけど、どこに住んでいるのかは誰も知らない。いつも外をふらふらしていて夜も野外で寝ているらしい。ふわっと異臭が漂ってくる。
「うどんちゃーん」増田くんが泣きべそで足元に飛びついてきた。
「増田くん、落ち着いて」
「聞いてよ、うどんちゃん。お金入ったからパチンコで増やそうとしたんだ。そしたらほとんどなくなっちゃったよー。二日前から何も食べてないのに、どうしよう」
増田くんはいつもこんな調子だ。はいはいと手懐けて私は学生鞄からうどんを出した。
「えー。うどんじゃん。ネギしか入ってないし。ケーキがいいよ、うどんちゃん。ぼく、ケーキが食べたいよ」
増田くんはケーキが食べたいと駄々をこねている。私は自分の足元にすがりついている増田くんを見下ろしてどうしたものかと思案する。
「あらまあどうされたのですか」
困っていると後ろから若い女性の声が聞こえた。寒い冬の夜空に明滅する一番星の奏でる音楽のような高く澄み渡って心地のいい音だった。実際に顔を合わせて会話するのは初めてだった。白いシャツとリボン、紺色のプリーツスカートという高校生としてありふれたスタイルにも崇高さが感じられるし、長い脚の白さが黒いサイハイソックスとの対比でより白く見えた。小さくて立体感のある顔は日本人離れしていて妖精かと思うほど。艶やかな黒髪は自分の癖っ毛と比べて気品ある大人の女性のものだ。
「一番星さん」
「あらまあ、わたくしのことをご存知なのですか」
寂れていくだけのはてな町に数ヶ月前事件が起きた。一番星家が引っ越してきたのだ。上級国民の中の上級国民と噂され、その辺の国会議員よりもずっと発言力があるとか。だけど、町の老人たちにとっては莫大な財産だの政治的権力だののことよりも一番星家のご令嬢はてのさんの存在が大きかった。「本物のお嬢様」としてはてのさんは一瞬で町の人気者になった。「麻里・うどんとわねっと」は偽物でしかなかった、私はそう思わざるをえなかった。そして「麻里・うどんとわねっと」は死んだのだ。
一番星さんは顔を赤くしてあらまああらまあ言うと、さらにこちらに近づいてきた。風が巻き上がったとき一番星さんの黒い髪がふんわり揺れて、きらきら反射して見えた。
一番星さんは私の言っている意味がよくわからないようだった。二週間以上体を洗っていないであろう増田くんに一番星さんは笑顔で近づきしゃがんで向き合った。
「増田さん、麻里さんのうどんは世界一ですわ。幸せの味がしますの」
「幸せの味?」
増田くんはどんぶりを手に取った。割り箸を渡してあげると、増田くんは涙を袖で拭ってからうどんをかきこんでいった。
「味がする。味がするよ、はてのちゃん」
「そうですわ。幸せの味ですわ」
汚い捨て犬のような増田くんを一番星さんは笑顔で見守っている。うどんを食べ終わると増田くんは両手を飛行機の翼のように広げて「きーん」と言いながら走り去った。
「自己紹介が遅れました。わたくし、一番星はてのと申します。よろしくお願いしますわ、近藤麻里さん」一番星さんはそういって笑った。
「私のこと知ってるの?」
「麻里さんはわたくしの憧れですわ」