「即興」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 即興とは

2017-07-05

まらないものをつまらないと言えない世界のはなし

アガルタがつまらなかった。

もちろん、面白かったひともいると思う。これはそういう人に向けて書いた文ではないので、引き返していただいたほうがいいと思う(と、予防線を張っておく)。

私はアガルタがつまらなくて、不快だった。この新宿ネタバレに溢れた話を、「新宿より先にやってもいい」と判断した運営には心底驚愕したし、はじめて運営意見フォームから意見を出した。ツイッターでも正直につまらなかったと言った。

しかし私がここで書きたいのは、アガルタのどこがどうつまらなくて、どこがどう不快だったかという話ではない。そういうのは書きつくされていると感じるし、それを書くためにアガルタを読み返すことすらしたくない。

私がしたいのは、アガルタ公開後にツイッターで湧いて出た『考察』についての話である

本編で提示されていない内容を元にした考察は全て妄想である、という話をしたいわけではない(その意見には全面的同意だけど、妄想してはいけないというわけではない。妄想であることを自覚して欲しいとは思うけれど)。

ただ、私が見かけた『考察』のうち、どうしても思うところがあるものが二つほど存在し、その二つがどうやら同じモノを発端として発生しているような気がしたので、ひとつの覚書としてこれを書いている。

先に言っておくと、「だからどうした」みたいな話だ。単なる思いつきのメモである。でもどうしても、それこそ「吐き出したく」なったので書く。

※あ、ここからアガルタの根幹に関するネタバレ存在するので、アガルタクリアのかたはご注意下さい。

====




というわけで、『考察』の話をしよう。

ひとつは、『アガルタ』のつまらなさ(『平坦さ』『薄っぺらさ』)はある程度意図されたものである、という『考察である

アガルタ』はすべて『不夜城キャスター』が紡いだ物語である。故にお伽噺のように平坦だし、寝物語のように淡々として、即興で紡いだがゆえにちぐはぐであり、ご都合主義がまかり通る。そういう意見である。これはかなりRTされていたように思うので、見かけた人も多いのではないだろうか。

この考察は『本編で提示されていない』とまでは言えない。『アガルタ』が不夜城キャスターの宝具によって紡がれた世界である、というのは、本編中で示唆されている内容だ。

「『アガルタ』は、(15節まで)不夜城キャスターが紡いだ『物語である。」

問題は、これがどうして「だからまらない」となるのか、という話である不夜城キャスターは千夜物語を紡いだ語り手だ。「つまらない」話など紡いだらその場で殺される、そういう状況で語り続けた語り手なのだ。その彼女が紡いだ物語が「つまらない」ものであるはずがないし、「これが不夜城キャスターによって紡がれた物語である」ということを示すために「つまらなさ」を選択する必要はない。

例えば、必要以上に大げさな展開・カルデアとはかけ離れて愉快な配役のキャラクター荒唐無稽で「楽しい物語。学園モノで言う文化祭のような? ──そういったものでも「これは『物語である」ということを示すことは十分に可能なはずだ。普通に考えて、ソーシャルゲームという「飽きられたら終わり」の世界(これはある意味「飽きたら殺される」不夜城キャスターが置かれていた状況に近いとも言える)で、わざわざ意図して「つまらない」物語提供する、そんな作り手が居るはずがない。っていうか「つまらない」と自分で思っている話を15節も書き続ける苦行をやる書き手いるか

というわけで、この『考察』は間違っていると私は思う。『物語である部分は正しいかもしれないけれど、「だからまらない」という理由にはならない。

……が、私が今言いたいのは、この『考察』が正しいかどうかについてではない。

結論を導く前に、ふたつめの『考察』について話をしよう。

こちらの『考察』は、「マシュ・キリエライトは1.5部でビースト化の道を辿っているのではないか」というものである

この『考察』は、不夜城キャスター不用意に放った発言に対し、マシュが「貴方は私達の逆鱗に触れました」(だっけ? 読み返していないので正確なものではないけど、ニュアンスとしては間違っていないはず)と発言したことに端を発する。

状況としては、(これは何処かで見た表現なのだけど)「交通事故遺族のマシュに対して、不夜城キャスターは、マシュが交通事故遺族であることを知らずに『交通事故って一瞬で死ねそうで羨ましいです』と言った」と理解するひとが多いと思う。個人的には、ロマニ・アーキマンは自らそれを選び取った(けれど、決してそうしたいわけではなかった)という点において不十分なたとえである気もするけど、まあ、その点はさして重要ではない。問題は、このマシュ此処で不夜城キャスターに対して『キレた』ことが、今までのマシュのキャラクターからすると不自然である(と感じたユーザーがいる)ため、これはマシュが『変化している』ということではないか、ということからまれた仮説である(と思う。違ってたらすみません)。

この『考察』については、1.5部のラストに辿り着くまで、正しいかどうかはわからない。わからないが、私はこの『考察』にも違和感がある。

何故なら、このマシュの言動に対して、主人公ダ・ヴィンチちゃん、シャーロック・ホームズというその場に居た面々が、違和感を覚えている描写存在しないかである

物語として仕組まれた『変化』なら、それが『変化』であるということも同時に示されるはずだ。ダ・ヴィンチちゃんが違和感を覚えるのでもいい。主人公がマシュを諌めるのでもいい。六章でマシュを激励したところのホームズだって、その役目を負うに十分だろう。けれども彼らは、マシュの『変化』に気付くことはなく、心情に理解を示した。ならば(素直に読み解くのならば)、ストーリー上は引っかかるように書かれた部分ではなく、マシュに『変化』は存在しないということだ。あれだけわかりやすく(傍点まで使って!)不夜城キャスターにマシュを挑発させた書き手が、ここで示したかったのがマシュの『変化』であり、それがビースト化の布石であるというのなら、その『変化』はもっとわかりやすく、そう、【作中の誰かが危惧を抱く】という形で提示されるはずだろう。


……それで? と。

この『考察』が気に入らないのはわかったけれど、だから何なのか、と、そろそろ思われている頃だろう。というわけで、結論に入る。

これらの『考察』は、つまり、『公式提示したもの批判してはいけない』という、ツイッターランド特有文化からまれた『考察』と言う名の言い訳なのではないだろうか?

「つまらなかった」「マシュのキャラ解釈違い」は推奨されるツイートではない、けど、自分が感じたことが正しくなかったとは思いたくない。だから彼らは『考察』するのだ。

「つまらなかったけど、つまらなかったとは思いたくない」→「つまらなかったのも公式意図したことであれば、『つまらなかった』と思うのも当然!」

「マシュの言動違和感がある。これは(私の考える)マシュじゃない」→「マシュの言動違和感があるのは、公式がそう意図して表現しているから!」

……こうして『考察』することで、「自分公式を『批判』しているのではない、寧ろ公式意図を正しく汲み取っているのだ」と言うことができる。自分が行っているのはアンチ行為ヘイトではなくファン活動であると思うことができる。

「つまらなかったのも公式意図したことであれば、『つまらなかった』と思うのも当然」という言説は、「面白かった」と感じた人の感じ方を「公式意図を汲んでいない誤ったもの」にしてしまうことや、「マシュの言動違和感があるのは、公式がそう意図して表現しているから」という主張は、マシュの怒りを当然のものと受け取った人の感情を「ビースト化に繋がるもの」と見做していることに、彼らはもちろん気づかない。


まらなかったのなら、つまらなかったと言えばいい。

アガルタのマシュが解釈違いだったなら、解釈違いだったと言えばいい。


わざわざそこに、尤もらしい理由をつける必要はない。


考察』といういかにも理性的に見える言い回しで、貴方は、他人の感じ方を(ただ「つまらなかった」というよりもずっと強く)否定してはいないだろうか? 

貴方の『考察』は、自分公式に抱いた負の感情を、無理やり納得させるものではありはしないか



まらないものをつまらないと言えない世界には、『考察』という名の妄想蔓延る。






公式ファン距離が限りなく近づいた昨今、願わくはその妄想が、公式逆輸入されてしまうことがありませんように。



(これでもしマシュのビースト化がきたとして、それなりの描写があれば受け入れないことはないけど、「アガルタから布石はあった!」って言われたら、さて、どうしようかなあ……)

2017-04-17

まらないジョーク好む奴に限って「ジョークが通じないな」とか言う

最近虚構新聞やらダジャレやら猛烈に嫌悪感出す人が目立ってきたな

もっとアンサイクロペディア精神に則るべき




見事に面白くないサムいジョーク」ばかりでわらった。

から思ってたが虚構新聞とかで喜んでる人間ってむしろジョークとかウィットとか苦手なタイプでしょ。

頭固いとか話について来れないとか言われてきたタイプ


細胞がその場その場に即興的に作用して生み出すウィットには対応出来ないし理解出来ない感じの人。

「ほーーーら、ジョークですよー!!!ぼくおもしろいですよーーーー!」って大声で自己紹介してるようなアンサイクロペディア虚構新聞を好むのは、

あれなら固くて運動神経いぶきっちょな脳味噌でも理解できて受け付けられるから

繊細さが無くて知識も要らなくてジョークの笑いどころをくどくど説明して笑うタイミングまで指示してくれる感じの「ジョーク」が好き。


そして「アンサイや虚構新聞を好む私はジョークを解するユーモア人間」という自信も与えてくれる。

つまんない奴呼ばわりされてきて傷付いた自尊心回復する。

から虚構新聞信者ってやたらそれをアピールしてくるし

虚構新聞つまんないやん…」って反応する人には「ジョークが通じない!」って吠え掛かる。

虚構新聞ジョークが通じてないか評価しないのだってことになる。

ちゃんと通じてた上で「つまんない」評価である

なんてことはわからないしわかりたくもない。


というかアンサイクロペディア虚構新聞執筆者自体そっち側じゃないんだろうか。

もともと面白いこと言うのも書くのも苦手な人の復讐戦みたいな。

社主インタビューとかつまんないのに承認欲求だけ強い人のオーラビンビン出てたし。


駄洒落虚構新聞を嫌う人はその「ジョーク」が理解出来ないから嫌うんじゃないんだってば。

レベルが低くて面白くない割りに大声だったり頻度が強かったりするから

ちょっとうっとおしいよ」って注意してるだけなんだ。

http://anond.hatelabo.jp/20170416124646

2017-03-29

http://anond.hatelabo.jp/20170329121734

ライトモティーフというやつだな。

から有るが、「手法」として確立されたのはワーグナーあたりから。今から200年くらい前。

今だと映像音楽がはっきりしていてよくわかるんだが、昔からこういうのはある。

クラシック音楽だと主題となるメロディが形を変えて、最高に盛り上がるところで意外な形で登場することがある。

わかりやすいところでは、ベートーヴェンの第五、いわゆる「運命」だな。

最初のあの特徴的な「ででででーん!」が主題最初はこの重々しい「ででででーん!」が繰り返され、聞く者に悲壮感情をもたらす。聞いていると鬱々としてくる。しかし、展開していくと、あるとき雰囲気が一変する。それがフレンチホルンの「ぱぱぱぱーん、ぱーんぱーん」だ。聞いてみるとすぐわかる。最初の方で、いきなり雰囲気が明るくなるところだ。このホルンが鳴った後は一転して穏やかに、川が流れるような旋律が続いていく。

この「ででででーん!」と「ぱぱぱぱーん」は同じメロディだ。しかしまるで印象が異なる。聞く人によって解釈は異なるが、俺は「ででででーん!」は人間の苦悩を、「ぱぱぱぱーん」はその人間の苦悩を救う神(でなくてもいいが)の声と解釈している。「運命」とはなかなか上手い名付けだ。他にもこのメロディが随所に登場する。そのたびにハッと気づくことがあるだろう。

クラシック音楽に限らず、音楽にはこういう小技がちりばめられている。

ある登場人物に割り当てられる音はコレ、ヒロインはコレ、で、ラストでその二つの音で和音が作られる、とかね。

昔は映像がない分、音符でキャラテーマ表現していたんだよ。

ちなみにジャズも似たようなことをやっている。ジャズ即興が命だけど、この即興は単にうまさを見せつけるだけじゃなくて、いか主題に絡めるか(あるいは逸脱するか)が腕の見せ所だ。音を丁寧に拾っていくと様々な発見がある。ジャズドラマー打楽器メロディを奏でる化け物がごろごろしてるぞ。

とにかく、まずはベートーヴェンの第五を聞いてみてくれ。

2017-02-18

[]2月17日

○朝食:ヨーグルト

○昼食:助六寿司

○夕食:ホイップあんぱん二つ、カレーパン、ご飯、納豆(二つ)、減塩野菜たっぷり味噌汁フリーズドライ)、春巻き(暴食だな、反省。ただホイップあんぱんが美味すぎる。これ下手すると今後通勤の帰り道に毎日買いそうになる)

調子

はややー。

今日ぶっちゃけ仕事はあるんだけど、どうせ来週以降の会議コロコロ意見が変わるだろうから、それを待とうと思い、

そこかしこでやってる打ち合わせに突発的に参加しては、

もはや秘伝のタレとかしているルールを教えたり、使い方虎の巻即興で書きながら教えたり、

と、仕事仕事なんだけど、手を動かすというよりは、人にものを教える仕事をしてた。

結構、こういう人にものを教えるの好きなんだけど、このプロジェクトは人の出入りが激しいから徒労感が若干ある。

かくいう僕がこんなに長くいることにも驚きなんだけどさ。

●XboxOne

HaloWars2

最近携帯ゲームに寄ってましたが、このゲーム日記最初に扱ったゲームでもあるHaloシリーズの最新作発売しました。

当然、購入して来たんですが、最近ゲームインストールしてアップデートして、としていると1時間ぐらいは経っちゃうんですよね。

明日からプレイしようと思います、楽しみぞいや。

ちなみに、ビッグカメラで買ったので、アンダース教授パックってのが付いて来たんですが、まだいまいちゲームシステムがわかってないので、これが何かもわかってないや。

DS

世界樹の迷宮

11Fと12Fをうろちょろ。

このゲーム楽しいんだけど、雑魚敵の属性相性を覚えないといけないのが面倒臭いな。

僕はこれだけポケモン毎日やってて、しかも赤緑からずーっとプレイしているのに、未だに

「岩タイプの技で虫を攻撃」とか「どくタイプの技でゴースト攻撃」とかの倍率を悩む程度には、そういう部分の記憶力がないから、面倒。

3DS

すれちがいMii広場

探検隊スタッフロールみたが、予想どおり二週目があった。

帽子コンプ目標なので、まだまだ先は長そうだ。

バッジとれ〜るセンター

キバニアサメハダーの通常絵バッジ実装が来たので、早速課金

これでホウエン地方は全員普通絵で実装されたので、ホウエン地方ドット絵バッジカテゴリから外すことができて、一安心

恒例の愛する悪ポケの実装状況を更新です。

「両」は普通絵、ドット絵共に実装済

「普」は普通絵のみ実装済

「ド」はドット絵のみ実装済

「未」はドット絵でも普通絵でも未実装

カントー

コラッタ(両)、ラッタ(両)、アローラコラッタ(普)、アローララッタ(普)

ニャース(両)、ペルシアン(両)、アローラニャース(普)、アローラペルシアン(普)

コイキング(両)、ギャラドス(両)、メガギャラドス(普)

イーブイ(両)

ベトベター(ド)、ベトベトン(ド)、アローラベトベター(普)、アローラベトベトン(普)

ジョウト

ブラッキー(ド)

ヤミカラス(両)

ニューラ(両)

デルビル(両)、ヘルガー(両)、メガヘルガー(普)

ヨーギラス(両)、サナギラス(両)、バンギラス(両)、メガバンギラス(普)

ホウエン

ポチエナ(両)、グラエナ(両)

タネボー(両)、コノハナ(両)、ダーテング(両)

ヤミラミ(両)、メガヤミラミ(普)

キバニア(両)、サメハダー(両)、メガサメハダー(普)

サボネア(両)、ノクタス(両)

ヘイガニ(両)、シザリガー(両)

アブソル(両)、メガアブソル(普)

シンオウ

ドンカラス(両)

スカンプー(普)、スカタンク(普)

ミカルゲ(普)

スコルピ(普)、ドラピオン(普)

マニューラ(両)

ダークライ(未)

例外:無アルセウス(両)、悪アルセウス(未))

・イッシュ

チョロネコ(普)、レパルダス(普)

メグロコ(普)、ワルビル(普)、ワルビアル(普)

ズルッグ(普)、ズルズキン(普)

ゾロア(普)、ゾロアーク(普)

コマタナ(普)、キリキザン(普)

バルチャイ(普)、バルジーナ(普)

モノズ(普)、ジヘッド(普)、サザンドラ(普)

・カロス

ケロマツ(両)、ゲコガシラ(両)、ゲッコウガ(両)、サトシゲッコウガ(普)

ヤンチャム(両)、ゴロンダ(両)

マーイーカ(両)、カラマネロ(両)

イベルタル(両)

戒めフーパー(ド)、解き放たれしフーパ(未)

アロー

ニャビー(普)、ニャヒート(普)、ガオガエン(普)

アクジキング(未)

例外タイプヌル(普)、無シルヴァディ(普)、悪シルヴァディ(未))

これで、僕が収集対象にしてる普通絵で未実装ポケモン

ベトベターアローラじゃないほう)、ベトベトンアローラじゃないほう)

ブラッキー

ダークライ

フーパ(いましめ)、フーパ(はなたれし)

の6匹で、ドット絵すらもないのは、

ダークライフーパ(はなたれし)の2匹だけ。

コンプが近づいてる感じですね。

シンオウドット絵実装されだしてるからダークライもそろそろ来そうな予感です。


ポケとる

ログボのみ。

iPhone

ポケモンGO

金銀ポケモンの追加があったらしく、アップデートしないと起動できなくて、出先の4G回線でアップする気にはなれなかったので、今日は未プレイ

まあ、後でコンビニ行きついでに軽くプレイするかも。

ポケモンコマスター

ログボのみ。

2017-01-27

主張したいことがないと論文かけないなら博士課程なんて辞めてやる

だって大学院入ったばかりの頃はもうちょっと希望に溢れてバリバリがんばるぞ!とか思ってたはずなんだ。

工学部機電系就職も恵まれてたのにそれを捨てて理学系に来たんだ。当然そのつもりだった。

研究室セミナーで数々のマスハラをうけても、進捗報告で「それは違う、君の言ってるここはおかしいでしょ!」って毎回のように炎上しても、それでもちゃんと耐えていられると思ってた。

甘かった。

いつ頃からか、毎週の報告会が近づいてくると脈拍がおかしくて胃がひっくり返りそうな感覚で何度も嘔吐するようになってた。

たぶん酸蝕のせいか前歯が欠けていることも、言われて初めて気がついた。

精神安定剤睡眠導入剤は一度それに頼るようになると増えることはあっても減ることなんてない。

ただでさえ立派な肩書きのついたおじさんってだけで私にとっては威圧感を感じるのに、私のためだけに一対一で圧迫面接を毎週やってくれるのだ。こんなに効率的に削られる環境もそうそうないだろう。

処世術を身につけた私は、報告会の時にはなるべく断定的なことをいって詰められるより、ボスの気分を害しないよう曖昧な返答に終始するようになっていた。

詰められるかわりに今度は「何言いたいの?意味がわからないんだけど。」と言われる回数が増えていった。

でもあからさまにマスハラ受けるよりはそっちの方がずっとマシだ。ボスよりずっと私のことをよく知ってる友人たちにもよく言われてることだし、たぶん自分でも言ってる意味がわかってないことのほうが多いから。なんで間違ってるか自分でもわからない詰められ方してる時より、そうだよなあやっぱりわかんないよなあ、って自分でも納得できたから。

D進するかどうかは悩んだけど、親類縁者で理系大学院にいくのなんて私が初めてで両親はそんな私を誇りに思ってくれてた。研究テーマが決まってなくて学振すら出せなかったけど、それでも両親は支援してくれた。まだいける、まだいけるはず。

療養のために半年休学したりもしたけど、なんだかんだで3年乗り切ってきた。幸いなことに後輩の卒研指導などの役割分担からは外されていた。自分のことだけで精一杯な現状に引け目を感じつつがんばって、なんとかようやく原著論文投稿にお許しをもらった。レフェリーコメントが帰ってきた。introduction からなかなcriticalな指摘がきてる。進捗報告の時に改定案を見せなきゃ。

見せたところで帰ってきた返事は「言ってる意味がわからない、つまりどうしたいの?」。いつものことだ。昔の私じゃない。こういう時はどうするか?ボスがどのように理解したがってるかなんてこっちは知ったこっちゃない。こちらが取りうるほぼ唯一の戦略はどうとでも取れる玉虫色の返答をジャブとして繰り出して、相手の出方に応じて適切な返答を作る。即興ながら官僚の作る国会答弁問答集にだって負けないぞ!私の頭はキレッキレだ。

いつものこと、どう返事したかなんて細かいことは覚えてない。その代わり、呆れ返った声で彼が返した言葉はジャブどころか私に向かってストレートに投げつけられてきた。

「あのねえ、◯◯さんがこの論文でどういう事を主張したいのか、まずそれをはっきりさせてくれないことにはこっちだってアドバイスしようがないんだよ」

なんで今更そういうことを言ってくるんだ。私が何を主張しないべきかだけはあれだけしっかりわかってるくせに。辛い。苦しい。私は何を主張したいべきなんだ?わからない。わかってたらもっとはっきり自分意見を今までも言えてきたはずだ。でも私が知ってのは、ただただ「私は何をしないべきか?」。それだけだ。

「何をしないべきか」を彫刻刀で一つづつ削っていったら、版画みたいに「何をするべきか」がネガとして浮き上がってくる、そううまくはいってくれなかったようだ。

私は何をしたいべきなんだろう??最初論文の主張の話だけだったはずなのに、考えれば考えるほど、この問いに人生のものまで絡め取られていってる気がする。

何をしないべきか?逃げ出すことが敗北なのはわかってる。ボスだけじゃなく共著者みんなに対しても無責任なことだ。中退なんて高校だけでもうたくさんだ。でも、いくら「何をしないべきか」を潰していっても、どこからも「何をするべきか」は浮かび上がってこない。あとどれだけ「何をしないべきか」を潰していけばこの暗闇の中から一筋のネガが見えてくるんだろう。

疲れた。来週もまた研究室に行ける気がしない。レフェリーへお返事書く期限もたぶん間に合わない。「何をしないべきか」だけははっきりわかる。もっと別のことを私はわかりたかった。とにかくもう疲れた

2016-12-18

小宮有紗さんのファンミーティングに行ってきました

美人は、度が過ぎると暴力なんだと思いましたこんばんは。(挨拶

友人が、理性と共に記憶が飛んだというので、代理でレポを書きます

2016年12月18日日曜日)14時30分

小宮有紗さんのファンミーティングに行ってきました。

まず先に申し上げますと、私は小宮さんのこと、「ラブライブ!サンシャイン!!のダイヤさんの中の人」って認識しかない程度の人間でした。

しかも大変申し訳ないことに、ラブライブ!サンシャイン!!も「そこそこ好き」程度で。

こんな私が、何故いきなり小宮さんのファンミに行くことになったか

小宮さんのファンクラブに入っている友人が、一人で参加させるには不安なほど小宮さん大好きだからです。

友人(仮名花子)は、北海道から、この日のためにわざわざ来たんですけどね。

小宮さんのこと好き過ぎて、心臓まりかねないって、他者から見ても思うぐらい大好きなんです。

もし、花子心臓が止まったら、私は遺品とその時の思い出を、北海道花子のご両親に伝えなきゃいけない。

お嬢さんは、とても幸せな時に天に召されたんです。どうぞ哀しまないでください」って伝えなきゃいけない。

花子の骨壷持って北海道へ行く覚悟で付き添いました。

私のせいで、本気の小宮さんファンの方一人分の席奪ってしま申し訳なさは重々承知です。

それでも、付き添って一緒に参加してあげなきゃ!と思うほどに心配だったんです。花子心臓が。

延々知らない曲が続くライブなら辛いけど、トークとかコーナーが中心っぽかったので、それなら大丈夫だと思っていた前夜。

花子カレンダーのお渡し会がある。カレンダー欲しい。絶対欲しい。カレンダー欲しい。カレンダー買いたい」

ワイ「明日、7時に家出ような^^」

まだ漢字フルネームで書けるかどうかも怪しい声優さんイベントの物販に、朝8時から並ぶことが確定したそんな夜を過ごしました。

そうして迎えた当日の朝8時。

既に100人近く並んでたんです。正直、色々ナメてました。

あと、男子99%くらいかと思ってたら2~3割くらい女性だったのもビックリ。「小宮さんしゅごい」って思いました。

トータル4時間ぐらい、クッソ日陰の中、時折ゴジラがぎゃおーんする中並び続けて、無事お渡し会のチケット整理券?もゲット(花子が)

ちょっと腹ごしらえして、開場の時をソワソワしながら待つ(花子が)

開場に入ってまず思ったことは「ちっか!!!!!!!!!!!!」。

花子が謎の引きを見せて、前から3列目ぐらいだったんですよね。私なんかがこんな所から見るの本当にマックス申し訳ない。

開演までの間に、花子と、「端っこがいいか。出来るだけ真ん中に近い方の席がいいか」でウロチョロ席交代。

ようやく腰を落ち着けたと思ったら、案外すぐに開演。物販の開始といい、開場時間といい、開演時間といい、基本的タイムスケジュール通りなのしゅごい。

MC担当芸人さんのトーク面白くて、客いじりのさじ加減も絶妙で、「あ、このイベント普通に楽しめそう」って安堵感を覚えました。


~追記1~

芸人さんのお名前は「はりけ~んず」の「前田登」さんでした。

痛車乗ってたり、全局同時にアニメ放映したとしても全部録画出来る環境整えてたり、何故かLOVELESS最終回工事おっちゃんと見たりする。

テレビじゃなくてライブで積んできた感ある人だった。トーク本当に面白かった。

~追記1終わり~



そして定番の注意事項説明が終わって、「では、小宮さんどうぞーーーーー!」って流れでね。

出てきたんですよ。

とんでもないのが。

タイツ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

あ、ごめんなさい。サンタ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

脚ほっそ!黒タイツももほっそ!黒タイツサンタ可愛いかよ!!

あれ大変。大変にヤバい。ヤバみがヤバい

あん美人サンタで黒タイツなのに、自己紹介から3分もしないうちに、サンタ服の白いモコモコ部分が痒いのか、肘のあたりを掻きながら喋る小宮さん。

何せあんまり情報がないもので、顔立ち+「ラブライブ!声優さん」だからもっと萌え路線狙いなのかと思ってたんです。

肘ポリポリ掻きながら喋りよった、あの人。「暑い💢」つってサンタ帽脱ぐし。

ギャップ萌えにも程がある。可愛いかよ(2回目


最初のコーナー>

事前に、ファンから募った小宮さんへの質問に、小宮さんが答えてくれるコーナー。

小宮さんの解答が大変雑なのが、とても可愛かったです。

ファンが「即興劇とか見てみたいです」ってリクエスト送って来てるのに、「時間が勿体無い!」ってバッサリ終わらすの可愛い

結論とちおとめを買わなきゃって思いました。(イメージキャラクターしてるって宣伝もしっかり挟むところ素敵です)

<2個めのコーナー>

オフショットムービーを皆で見ようコーナー。

9割眠そうだったのと、「食レポ下手くそかwww」ってところが大変に可愛いと思いました。

沖縄ロケの途中で、ソーキそば食べてる映像があったんです)

あと小宮さんの「恥ずかしいって感情が欠落してる」って発言もキュンとしました。

芸能人はそれぐらいであってほしい。


<3個めのコーナー>

小宮さんからサイン入りグッズをプレゼントして貰えるコーナー。くじ引きで、呼ばれた座席番号の人が当たり方式

しかも、小宮サンタが直々に客席まで持ってきてくれるという、出血サービスが過ぎるサービス

ラインナップは、グッズ販売されてたもの一式と、1st写真集

そして、特賞が、「自分携帯に、小宮さんからメッセージを録音させてくれる」というもの


「うわぁ、それ当たった人、逆に可哀想だな…」って思いました。

そんなんされたら人生狂うやんか、って。

一生ファンでいるしかないやんか、って。




花子、当たってやんのwwwwwwww特賞wwwwwww


最初花子が座ってた席、ワイが座ってたんです。

でも、ワイより、花子こそ真ん中に近いところ行くべきだと思って、席変わったんです。

そしたら、とんだ女神の戯れが花子メガヒットメテオストライク

座席の近くに来る女神

震える手でスマホ差し出す花子

(あっ、めっちゃいい匂いする…)とコッソリ思ってるワイ。

ボイスレコーダーに録音するからって、すっごいシーーーーンとしてくれる会場の皆さん。

メリークリスマス♥はーなさん♪」って両手を口元に添えて、めっちゃ可愛い声出す女神

( ˘ω˘ )スンッ って顔する花子(本当にした)(ガチでした)

いつまで経ってもストッボタンさな花子(多分魂抜けてた

居た堪れなくなって「生きてる?!」ってツッコミを入れてしまったワイ

やっと我に帰ってストッボタン押した花子


ようやくこのコーナーが終わり、小宮さんはお色直しで、一時退場。サンタ服で歌うのか?また肘痒くならないか?って思ってたので一安心

花子?多分5回くらい召されたんじゃないかな?


<幕間>

MCさんのトーク。思ってた以上のガチオタクの方だった。

ライブ慣れが凄い方だなって思いました。よくあん時間調整しながら上手いこと笑かしてくるなと。


ライブコーナー>

どちゃくそ可愛いワンピース着て戻って来た小宮さんのお歌のコーナー。

1:心配ハニーバニー

2:ゴーバスターズOP

MC~ゴバス小宮さんにとって大事だってお話。昔からファンなら感涙モノだろうなと。

3:Connectまどマギ

4:プラチナカードキャプターさくら

MC~各作品についての思い出。意外とオタクなんだなと知った瞬間。

5:星間飛行マクロスF

MCマクロスが好きってお話。そして、グッズの宣伝タイム。「はー暑いなー。汗がもうね~。あー、タオルで拭こう…あれ?!このタオルは?!」という茶番可愛いかよ。

6:赤いスイートピー聖子ちゃん

聖子ちゃんと、どちゃくそ可愛いワンピースと、ライブグッズのマフラータオルミスマッチ感凄い。

ワンピースって言っても、ふりふりふわふわじゃなくて、シックめな感じだったの。

可愛い女の子じゃなくて、美人女性が似合う系ワンピースだったの。

キュートな曲を、シックな服着ながら、ロックめにマフラータオルかけて、女神レベル美人が歌うから脳みそが何を思えばいいかからなくなった。


ちなみに、星間飛行

あなたの名 呪文みたいに 無限リピートリピート)」

って部分の「リピート」のところで、クルクル回した指先がね。

手つきがね。



超ぉ~~~~~~~~~~~~~~~……………絶色っぽかった。


「あーなたが好きよっ♪」ってところでバキューーーンされた時も、2016年恐らく最後の膝抜けを味わったけど。

キラッ☆」も「可愛いかよ💢💢💢」ってなったけど。

あの「リピート」のクルクルが本当にたまらなかった。


私参加したの昼の部だったんですが、夜の部では、星間飛行ラストの曲になってたって聞いて納得でした。

皆の認知度と、乗りやすさと、小宮さんの可愛さ発揮具合がベストマッチだったんだと思います

もちろん他の曲も全部とても可愛かったし、楽しかったです!


結論美人暴力



長くなりましたが、小宮さんのイタズラっぽい顔がハンパなく好きになりました。

楽しい時間ありがとうございました。



余談ですが、家について、花子携帯に録音されてたボイス聞かせてもらったんです。

メリークリスマス♥はーなさん♪」

「はー↑」って上がるところが可愛すぎて、「メリークリスマスが過ぎる💢💢💢💢」ってキレたくなりました。可愛すぎて。

~追記2~

どうやら夜の部の同じコーナー(プレゼントの)で、

前「さっき、友達に『生きてる?!』ってツッコまれた人おったね』」

小「ね~!あんなに喜んでくれるなら良かったです!」

と、トークネタにされたウチの北海道産花子

~追記2おわり~

2016-12-11

新世界日本テレビに声を掛けられた

ジャンジャン横丁出たところで「すいません日本テレビですけど~」と声を掛けられた。

居酒屋か何かの客引きと思ってスルーしてから「ん?日本テレビ?」と気付き取材なら受けとけばよかったかもと少し後悔。

でもジャージジャンパーだし放送されても笑いものになるだけだと諦める。

用事を済ませて戻るとまだスタッフらしき人がいたが、よく見ると即興ラップで賞金5万円とか書いてあるボードを持っている。

ホイホイついて言ったらカメラの前で衆人環視即興ラップ披露させられ場合によってはお茶の間に晒されてたわけだ。

公開処刑じゃねーか

2016-11-17

[]

今回はガンガンオンライン

ななしのアステリズム 第19話

まあ、女の子の言いたいことは人情的には分かる。

でも当事者には道理もなければ義理もないことだからね。

から道理義理もないといって断ること自体は悪くない。

でも人情まで非難したなら、それに関しては言いすぎってことになる。

ましてや、読者目線でいえば自身立場理解していることによる、当てつけに近い言動から、なおいっそう印象が悪いなあ。

言動理由の根幹を隠したままコミニケーションの帳尻を合わせようとするから、こういう無意味な諍いが起きるんだよね。

まあ、ある意味で今まで必死現状維持していただけで、いつかは壊れる危うい関係であったことが今回明らかになったといえる。

とまあ長々と感想書いているけれど、あんまり好みの作品ではなかったりする。

メインキャラほとんどが面倒くさい上に読者に共感されにくい人格なんだもん。

いや、理解はできるんだけれども、それを踏まえた上で不愉快な要素が多すぎる。

判官贔屓でもない限り、基本的愚か者は好かれないからね。

一応、ストーリー構成自体は興味があるから読み続けているけれども、今後もこれ以上の難解かつ不愉快言動をメインキャラがし続けるなら、私は読むのをやめるべきなんだろうなあ。

私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 喪107

ほんと、この先生デリカシーが酷い。

なまじ悪い人ではないから、余計にこういうデリカシーのなさが空回りしているのに、本人が無自覚っていうのがもうね。

陽菜のもこっちに対する絡み方はちょっと不可解だが、友達には話せないちょっとした本音吐露できる相手でもあるんだろうね。

というか意味もなくマラソンで競い合ったりして、自分でもなぜそんな対抗心を燃やすのか分からなかったり。

今作でも、かなり複雑な心情を持っているキャラかもしれない。

月刊少女野崎くん 第83号

通常とは違う劇的なことをやろうとすると、後に禍根を残しやすいからねえ。

ネタとして過剰に描いているけれども、実際問題難しそうだ。

序盤の即興演劇による無茶振り相手が入れ替わっていく展開は好きだな。

そこからやたらとオチ登場人物を殺したがる演劇部員と、雑誌ときに載る編集一言コメント4コマオチに持ってくる天丼ネタもツボだ。

モドキドモ #9

不良っぽさの象徴として着けているマスクを外さな理由で「これがないと俺じゃなくなる」といって、佐々間が中二病だと勘違いするネタがあるが、実際間違ってはいないよね。

中二病って邪気眼的な言動のことを指していることが多いけれども、ああいうのも広義的には中二病だろうし。

元木サイドは言葉が足りないせいで勘違いされる展開だが、「拳で手助け」の部分はほぼ同じ解釈というオチちょっとツボだった。

それにしても、同じモドキであっても周りに割と不良だと思われている六条に対して、元木のほうは優等生とは全く思われていないという差は興味深いね

最後になんだかラブコメ波動も感じたところで、両者ともそれぞれ見所のある回だったなあ。

2016-09-19

なぜ手書きにこだわる?

自分不器用なせいかグラフ手書きが致命的に遅かったので、2年前期の実験危機感を感じた自分は2年の夏休み中にpythonを覚え、今まで苦労していたグラフプロットなどをパソコン上で全部自動化しようと考えた。日本語情報が少ないため(あっても多少古かったりすることが多かった)、情報をかき集めるのに相当苦労したが、夏休みが終わるころにはjupyter notebook(名前通りノートブックのような実行環境セルごとにコードを実行するという形をとっている)上で統計処理をしたりそのデータを基にグラフプロットするのはある程度できるようになっていた。

早速2年後期の実験pythonを試してみたが、その威力は凄まじく、今まで時間のかかっていた作業が劇的に効率化した。pythonモジュールであるpandas,numpyを使えばデータ列を文字式のように扱えるので(例えば実験データをdataとして、そのデータをすべてcos関数に代入したかったらnumpy.cos(data)と書けばよい、Excelと似たようなものだがこちらは変数として扱っているので使いまわしが容易である)、Excelでちまちま関数セル入力して列全体に引き伸ばすという操作もしなくていい。グラフコマンドで出力するので当然だが今まで苦労していた手書きプロット作業はなくなった。GUIありきのExcelと違ってコードひとつグラフの罫線の調整などもかなり簡単にできる。高級言語だけあってコードは組みやすく、実験中に即興プログラムを組むことも割りとできる。しかコードさえ組んでしまえばあとは実行するだけで計算グラフの描画を一気にやってくれるので、実験結果確認が極めて素早く行えるようになった。しかもjupyter notebookはmarkdown形式文章を埋め込めてメモ書きも残せるし、mathjaxに対応しているのでlatex形式の数式も途中に挟むことが出来る。最高の環境だと思った。しかし良いことばかりではなかった。

パソコンで全部やろうとする自分を見た一部のTAはなぜか自分グラフ手書きしろ要求してきた。自分反論した。「グラフならパソコンですでに出力できているのになぜわざわざ手書きにする必要があるのか?」これに対するTAの答えはだいたい「平等性を保つため」、「他のみんなは手書きでやっている」、「理解を深めるため」、「他学科手書き必須から」というような感じである自分にとっては、これらすべてが理解できなかった。そもそも手書きにすることによって実験に対する理解がどう深まるというのか?自分はむしろ手書きを徹底的に排除することによって、煩雑作業をする時間を考える時間に充てた。そのおかげで実験に対する理解は以前と比べ物にならないくらいに深まった。手書きじゃなければ理解が深まらない理由はない。そもそもパソコンのほうが厳密にコードを組まなければならない分だけ理解力要求されるはずである。「理解を深めるため」といっている本人だって結局その言葉意味もわからず言っているにすぎない。

平等性」に関しては全く別のTAから複数回言われた。「パソコンを使って効率化しようとするのはずるい」と言いたいのか、このTAは?pythonだって1ヶ月間死に物狂いで情報をかき集めて覚えたのに、それのどこがずるいというのだろう。平等性を掲げて効率化を否定し、全員に同じ作業強要させ、「成績」をちらつかせて脅すのはずるくないのか?みんな一緒に抑圧されましょうということか?これを言われたときに感じた何とも言えない吐き気のようなものは今でもうっすらとだが覚えている。正直なところ、プログラミングが出来るというだけでむしろ褒められると思ったのだ。パソコンが使いこなせるほうが印象はいいに決まってると思っていたのも、結局は自分勘違いだった。

pythonを使い始めてからの2年後期、3年前期を通して4,5回ぐらいTA(全員別の人)に「手書きしろ」と言われたが、言われるたびに反論するのもいい加減に疲れてきた。なぜ手書きにする必要があるのか、自分は聞かれるたびにこう聞き返した。まともな答えを返したTAは一人もいなかった。大学先生担当する実験PCは駄目なんて言われたことは一度もなかったし、どうもTA勝手に「手書きしろ」と言っているだけらしい。「他学科パソコン禁止から」とかいう非論理的ルール鵜呑みにしてそれを適用しようとする姿勢にも無性に腹が立った。

TAがいうには手書きコピペ防止の意味もあるらしい。本当に手書きにしたらコピペが減るのか?パソコンにしたらコピペが増えるというが、それは果たして本当に「増えた」のだろうか?確かにコピペするのは手書きと違って簡単だが、コピペするやつは手書きだろうがパソコンだろうがコピペする。そもそも自分の頭で文章を書く能力がないかコピペするのであって、パソコン制限たかコピペがなくなるという理屈おかしい。そんなにコピペが嫌だったらむしろ最初からコピペをチェックしやす電子データに限ってしまえばいいと思う。パソコン有りにしてコピペが増えたというのは、手書きレポートでは見逃していた分のコピペがばれて、それで数が増えたように見えたという可能性もある。むしろパソコンからこそコピペを見破れるのではないだろうか?

自分は、手書き不正の温床ぐらいに思っている。手書き場合見かけ上はコピペしたことがばれにくいし、グラフもそれっぽく適当に書いても適当プロットしたことはほぼばれないし、そもそもアナログデータ機械検閲にかけにくいためどの程度コピペなのかを判定する労力だって膨大過ぎる(別のTAに話を聞いたところ、採点する側から言わせるとコピペしたこと自体結構分かるものらしい)。手書き強制するということは、すなわち不正ごまかす余地を与えているに過ぎない。本気でコピペをなくそうとするならば、いっそのことすべて電子化してしまったほうがよいとすら思う。

pythonを使い始めてから1年経ち、「手書きにしてください」と言われるたびに反論していったが、元々自己主張の弱い引っ込み思案なタイプのために、自己主張してちゃんと言い返すというのは精神的な負担が大きかった。「パソコンではなぜ駄目なのか」を強く主張するたび、ものすごく疲れがたまってしまい、実験がない日でも「なぜこんな当たり前のことをわざわざ言わなければならないんだろう」と思い返してしまうせいでどんどんやる気を無くしていった。

なぜ大学の一部にはパソコンを使わせたがらない空気があるのだろう。この人たちは、手書きが苦手な自分にとっての最後の砦すら壊すつもりなのだろうか。なぜ手書きにこだわるのだろうか。

2016-09-12

ひとをコンテンツ扱いするな

「○○ちゃーん」「おーい」「ア」のようなまったく中身のないLINEを送ってくる男性がいる。急ぎの用もなさそうだから無視すると半日くらい間をおいて、「あの~~」「(;;)」といったこれまた中身のないメッセージを追加で送りつけてくる。ほぼ毎日、ひどいときには深夜2時3時にも平気で送ってくるので本当に嫌気がさしてしまった。

 

相手からLINEには「お前と話したい」という情報しか入っていないので、仕方なく毎回適当話題をつくって「今日暑いですね~」「台風ですね~」等返信している。ほとんどの場合はすぐにメッセージが返ってきて、そこからまたリアルタイムチャットが始まる。面倒くさい。

彼はきっと私のことを暇つぶしコンテンツのように思っているのだろう。リプライを送れば自動メッセージを返してくれるTwitterbotのように、何か送れば会話を成立させてくれる人工知能のように利用しているのだろう。

自分人格尊重されているという感じがまったくしない。話し相手なんて誰でも良くて、単に気安くLINEを送れる相手が私だけなのだろうと容易に推測できる。

 

なんだかもう完全に面倒になってしまって1週間くらい未読無視している。「LINEブロックした?」と追撃がきているので、まだブロックしていない旨とブロック理由説明して本当にシャットアウトしようと思う。マジで意味わからん

 

 

(追記)

「ひとをコンテンツ扱いする」繋がりで言うとあれも腹立つ、「何か面白い話して」ってやつ! 私はなぜか周囲に「面白い話」「すべらない話」をリクエストされることが多くて、普段からTwitterネタツイのようなことをしているのもあってそれなりに即興で喋れる(まあまあ笑ってもらえる)んだけど、「何か面白い話して」という要求は「場を共有している相手との時間相互努力によって楽しいものにしよう」という意志が感じられないしめっちゃ失礼だと思う! 対話に対する誠意が足りない! 怠慢! 一方的に愉快なコンテンツ享受したいだけなら2chまとめブログコメント欄に「ワロタwwwww」とでも書き込んでろ!!

2016-08-13

シン・ゴジラに見る名作の条件(ネタバレ尽くし)

やられ役が間抜けじゃないって重要だと思った。

大河内内閣自衛隊米軍も、終盤のゴジラも、ミスらしいミスを何もしてないんだよね。

しろ「あれ以上に最善を尽くすって無理だろ」レベルで良くやっている。

大河内住民避難させた上で自衛隊の最大火力を準備万端に整えた上で叩きつける事に成功してるし、

自衛隊最初に頭部集中、効果がないと見たら火力を上げて脚部にも攻撃、全弾命中と凄い練度で攻撃してるし、

米軍バンカーバスター最初の一発から命中させて、一機目が前から撃墜されたら二機目と三機目は同時に後ろから攻撃と、即興でやるのは無理だろってくらい的確な対応をしている。

最後ゴジラも、結果から見るとビル電車を使える東京駅というロケーションで休眠ししまったのが敗因の一つではあるけど、

それより開けた場所だったらもっとやりたい放題やられた可能性もあるわけで、放射線ぶっ放した後休眠するまでの時間がなかったのなら、

最も敵にとって重要そうな場所に立てこもるのは悪い選択肢じゃない。

八塩折作戦序盤の波状攻撃に対しても、あれ以外対処しようがないし。

ゴジラを褒めるために他の作品を貶すことはしたくないから具体的な作品名は挙げないけど、

「これ相手間抜けじゃなかったら負けてたよね」って印象があると割と萎え性質なんで、

負ける者が最善の選択をしてそれでも負けるって、名作の条件だなあと思った次第。

2016-07-28

久々に緊張で全く喋れなかった

緊張で息が詰まって泣いてるような間の取り方になってしまった

相手への印象を考えたくないほどにボロボロの発表をしてしまったと思う.

中学生の時は学級委員をやってて、人前での発表も全然平気だった.先生から1人だけ発表の内容ではなく仕方について工夫を褒められたこともあるし、むしろ発表は得意だった.

高校生の時は演劇をやった.知らない人の前で演技することも最終的には慣れっこになった.うちは他校と合同発表会みたいなのをしてて、会場での運営は生徒自身がやるような形だった.だから受付や司会も自分らでやらなくてはいけなくて、俺は司会も何回かやった.その場で即興で話を組み立てて喋ることだって慣れた.

高校卒業の時は人前で喋ることに対して恐れは0になっていた.

大学生になった.俺は引きこもった.理由は書くと長くなるけど簡単に言うと精神的に鬱っぽくなって身体に影響出ちゃって大学に行くに行けなくなった.それが2年ほど続いた.つらかったけど少ない友達や、引きこもる前に行ってたサークルの仲間とたまに会っていたか死ぬほどつらくはなかった.

徐々に外に出る練習もして、この春からやっと授業に出られるようになった.何とか通えていた.

期末試験シーズン、俺は取ってる少人数の授業で発表をやることになった.この授業は半期かけて各自が調べたことを最後に発表するってやつだ.

俺は引きこもっていたとはいえ、その間もたまに友人と会った時は全く問題がなかった.身体的にも、精神的にも高校の快活な時と変わりがなかった.

から発表も嫌じゃなかったし、むしろ楽しみだった.俺が見事な発表をかましてやるぜって意気込んでたくらいだ.

なのに昨日の発表当日.俺は全然喋れなかった.

30分前から緊張が襲ってきて、授業5分前ぐらいから呼吸も荒くなってきた.

おかしい.落ち着け..俺は発表得意じゃないか.こんなの錯覚だ.落ち着いて発表しよう...

そう思っていたけど、出来なかった.

発表が始まった最初一言から頭が真っ白になった.

「あっ...すみません緊張しちゃって..」必死苦笑いを浮かべるけど一向に落ち着けない.

喋ろうとしても言葉に詰まる.全然息が吸えないから喋りが続かない.

泣きたくなってきた.これじゃ小学生の発表苦手な子みたいだ.

発表は散々だった.俺は授業が終わってみんながいなくなった教室で座り込んで立ち上がれなかった.

人前なんてへっちゃらだった.得意だった.なのにたった2年、人前に出なくなっただけでここまで喋れなくなるのか.

俺は絶望した.これまでの人生大事に育ててきたスキルものの見事に溶けて消えていたんだ.他にこれほど得意な能力なんて俺にはない 俺のこれまでの人生なんだったんだ.二十数年生きてきた努力が全部消えちまったよ...

死にたい.もう人前に出たくない.

一生引きこもっていたい.でも引きこもっていたくない.

昔のように明るい俺に戻りたい.

人前で緊張せずに喋れる俺に戻りたい.

もう全てが暗くなった.

2016-05-01

絶対音感とか相対音感とかよく知らんけど、採譜能力がずば抜けてる人は尊敬してる。

セッションだと何のキーの上の何のコードの上かが既に分かってるから絶対音感に頼る必要はあまりないのよな。あるに超したことはないが。

というか、即興やる人と耳コピヲタク以外絶対音感って必要ないんじゃないかなぁ。

あと絶対音感ってAbsolute pitchだと思ってたらPerfectも使われるんだね。和訳気持ち悪いのかと思っていたら元から変だった。

2016-02-24

言葉遊びとかダジャレの類が好きなのと、ワーって詰め込むから歌詞の量が多いのでなんかお得感ある!しかもなんかズンチャン鳴ってて楽しい

っていう雑な理由ラップが好きで聞いてるので、周りでラップ好きだって言ってる人達と温度差があって居心地が微妙に悪い。

即興ラップするのとか見るとたまにすごいなーって思ったりはするけど、主張がとかメッセージがとか言い出すとなんか面倒だなあって思うし、

家で頑張って作ってきたであろう凝ったやつの方が好みなんだけど、そんなこと言ったらすごい勢いで叩かれそうな雰囲気があるのでいつも黙ってる。

ぬるーい感じでラップ好きだなーって聞いてる人、あんまりいないのかなあ。

2016-02-22

節分もだいぶ過ぎたけど三十路の俺が豆の話をする

前回までのあらすじ

三十路に入って空からぼた餅ひょうたん彼女が降ってわいてマグワイをキメたけど

後ろで流してたNHKBSではプレイ中に映像の世紀が流れてるし、うまくいかないし大変だったという

アポーパイの作り方を書いたほうがいくぶんかマシだ的増田を書いて即消ししたところ

こころやさしきはてなブックマーカーたちに「それ膣内射精障害じゃね?」と言われてはや半月が経とうとしていた。

あらすじおわり


ある逢瀬にて、俺は彼女を自宅につれこみ、およそ読者が期待するようなフェティシズム変態性も存在しないつまらないマグワイに興じていた。

彼女のほうは気にしてないそぶりではあるものの、男子たる俺のほうは毎度死地に赴く覚悟で挿入を果たしているのである

精神的にも器質的にもおそらく欠陥があるので、結局どちらかが疲れたところで見られながら手淫の運びとなるわけで非常にむなしい。

むろんそれはそれで興奮するのであるが、毎度その方向でフィニッシュをキメていくと

「どうせ私より手のほうがいいんでしょう?」と言われかねない。

実際言われた。

そんなことはないというか、そもそもそれぞれの行為で得られる快楽は別物なのだが、

かぶせるように「下のほうのきみは正直だものね」とかいわれてしまうと正直さにさらなるボーナスポイントが割り振られレベルアップしてしまう。

説得力のかけらもあったものではない。

ともかく今回は、ことのほか時間をかけたせいか、前日十数年ぶりに北方謙三三国志を読みなおしたせいかはわからん

彼女の中ではじめて射精に至る性的オーガスムに達することができた。

ところで"性的オーガスム"って表現重複じゃね?

あと、"ことのほか"って見る度に、「ことほの」が連想されて「そうやってうみちゃんをハブるのはよせよ! かわいそうだろ!」って思わない?

ああ、思わないならいいんだ。話を続けていいかな。


めでたく射精できたんですよ。

そう、ちゃんと外に出したしコーラも買ってある

彼女白磁のごとき肌を汚す白濁の軌跡を堪能する間もなく

堪能する間もなく、というより射精した直後、

脳とか脊髄からフワーっとそれまで腰とかを動かしていたエネルギー雲散霧消する瞬間を見計らったように

チャイムが鳴った

「ああ、祝福だ」

彼女氏も「おめでとう!」と手を叩いてくれているし、これは祝福の鐘なのだなと理解した。

ティッシュインターホンの受話器を同時に持ったあげく、マイサンではなく送話口にティッシュを押しつけていた。

抑えるものなく、やむなくこぼれる精液。

受話器から聞こえる防災設備点検作業員悲鳴

祝福された我が家阿鼻叫喚地獄となった。

俺は濡れた陰茎を左手

濡れてないインターホン受話器を片手に努めて冷静を装い

「あ、すみません、5分待ってください。今イきました」

「どっちですか???


そして紆余曲折があったあと、めでたく防災設備点検が終わった。

三十路の薄汚い性欲はもはや満足してしまっているので「今晩米とライスどっちがいい?」とか彼女に聞いてしまもの

彼女氏の若くフレッシュで育ち盛りな性欲はまだ満足していない

誤解を招かぬよう注記しておくが彼女もまた三十路である

ここを引用して「解散」とかブクマをつけると様々なひとが傷つくので一度自分人生をふりかえってみてほしい。

さて、彼女氏もまた、俺のファットボーイスリムでは満足出来ない身体であった。

俺は彼女氏に、自分のふがいないファットボーイスリムでは満足させられないことを嘆いて

過激振動をする人肌ににた樹脂で周囲をコーティングされた水洗いもできる充電式のジョークグッズを買い与えていた

彼女はそれをいたく気に入り、名前までつけて愛用している。

俺がしがないファットボーイスリムなら

そのジョークグッズはさながらダンシングドールといった装いだ、動きも。

彼女はそのジョークグッズに権蔵と名前をつけていた

潰れたアニメ制作会社みたいな名前をつける彼女センスを疑ったが、口にはしなかった。

彼女は俺のいないときのみならず、情事が一段落したあとでも"権蔵"を持ち出した。

俺の名前ではなくジョークグッズの名前を呼んで嬌声を上げる彼女の姿。

それをいまいましげに眺める三十路男の姿。

ジョークグッズから彼女を奪い返そうにも、下半身は祝福を受けてしまっており、明日の夜まで再び堕落はしないだろう。

これほどむなしい情景があるかといわんばかりである

俺は彼女をよろこばせられない自分ほとほと絶望していた。

そして同時に、そのいまいましい自分で与えたジョークグッズへの嫉妬を募らせていた。

これは我が裡に潜む鬼なのだと気づいていつつも、蛮行を止めることはできなかった。

俺は自慰を続けながら敏感になる彼女ニップルをさぐりながら、即興の歌を歌った



ゆけゆけ権蔵 勝利のために

きみは電気と ジョーク使徒

きこえるかこのよろこびの声が

すすめしげみの奥の奥

目指すは闇の下の豆


わりと足癖が悪いという彼女の新しい一面を知ることができた。

俺はかまわずニップルを舌でねぶりながら二番を歌った



ふるえろ権蔵 明日のために

きみは電気と ジョーク使徒

きこえるかぼくらの快哉が

きみは責めるんだ下の豆

上の豆ならふたつある



別れ話になった。

2016-01-31

アニメハルチカを見て感じること

30分で解決させるには各テーマが大きすぎる。茶番感が強い

時間経過の描写が弱く心理描写に割ける時間もないために、文字編集を入れることで解決させようとしているが、映像作品としては致命的にわかりにくい上に絵に動きがなくて地味

2話の俯瞰パズルを見せるシーンや、3話の手紙を読んで葛藤するシーン等、ミステリにおいては謎を解決するために絶対必要なヒントを提示する重要なシーンだが、上記の文字演出のために台無しになっている

物語目標がわからない。吹奏楽メンツを集めるのが目的なのにアニメの内容はほぼ音楽関係ない問題解決行動なので、視聴時の感情の向きがちぐはぐ

だいたいミステリには大目標は存在しないか達成しないことが多いのだが、こちらは曲がりなりにも終点が決まっており、さら物語的にもアニメシリーズ的にも時間的制限存在する

それを考えるとアニメの内容に疑問が生じてしま

原作がどうかは知らないが、シーン合間の描写がバッサリ切られているので唐突にすぎる

2話で加入したキャラクターが急激に馴染むのはまだいいとして(本当は良くない)経験者が加入したから他にもモブがたくさん加入したっていうのは流石に唐突すぎる

他にもいろいろある。3話のゲームなんかは、ゲームなのか劇なのかはっきりしないし、空想なのか客観視なのかもはっきりしない

即興劇対決と公に銘打っている中で、個人のプライベートバックボーン大勢さらしてしまう。これでは劇どころではないし、個人のプライベート踏み込む事が目的ゲームであるなら観客は必要ない。

ワンちゃんという役を演じる人間が本当に居たのかどうかも全くはっきりしない(現実には居ないらしく、犬だと思っていた物は消えてしまっていたが、変装を解く初登場のシーンで「変装を解いて現れた人間」が次のシーンで忽然と消えているのは、「犬ではなくて人間が居る」という視聴者が与えられた理論整合を即座に否定されてしまう)

(だいたい、じゃああの犬は何だったのか。あの犬をかわいがっていた女性は、一体なにを撫で回していたのか)

もっといえばあの狼に育てられた人間を演じきる演技力という設定は一体何だったのか)

2016-01-16

ゴッドタン面白さって

スクリプト脚本)をゴリゴリに書き込んだ面白さっていう意味で、新しいし、あそこまで突き抜けて持っているんだと思う。一般受けするかどうかは別として。

普通ライブや、生、即興面白さを追求するのに、敢えてそれをやらずに徹底的に書いた中での、動きを見る的な。

2015-12-24

http://anond.hatelabo.jp/20151224145916

ムキになってるとこ悪いけど

江戸除夜の鐘が鳴るまでの掛取りの攻防~とか嘘だからね。


だいたい常識的に考えて欲しい。

1年スパンの掛取りとかおかしいと思わん?

そもそも大晦日より前に当然取り立てるよね?


1年待ったあげく除夜の鐘鳴ったらまた来月って

江戸業者はどんだけ資金に余裕があるんだよ?

普通にやったら間違いなく資金パンクして潰れるよ。


あんたの言ってる話のネタって落語なんだよね。

江戸を題材にした演目が一杯あるから勘違いされるけど

落語江戸を学ぶのは大間違い。

演者だって江戸のことわかってないんだもん。


そもそも除夜の鐘自体東京で普及したのは昭和に入ってからだったりする。

今の落語には除夜の鐘も登場するけどね。

それは昭和落語家演出したんだよーん。



んで、そんな変な話鵜呑みにして東京を敵視してるあたり

あんたが都市部に出たことあるってのは嘘っぽいなあ。

地方から出てきた学生友達と年越しする時にそば食うってのが想像つかないし、

典型的な「田舎に一生住むから地元至上主義の人」特有の強張りに満ちてるんだもんあんたの話。


それにぃ、

大晦日に年越しソバを喰う習慣というのが、わたし地方にはまったくないもので、年越しソバCMを見るたんびに不思議に思っておりました。

ずっと田舎にすっこんでたら、東京人もレッツパーリィしたあとの〆にソバ喰ってるもんだと思ってますよ。

学生とき東京に出たから、大晦日ソバだけですます地味さに驚愕したわけです。

で言ってることが矛盾してるしね。

辻褄考えずに即興で嘘付け足しちゃあダメよ。

2015-10-05

本当は恐い「ここさけ」 つづき

http://anond.hatelabo.jp/20151005175917

の続き

核家族ホラー」としての「ここさけ」

「心が叫びたがっているんだ」を語るにあたって、最も欠かせない部分。それは学園パートではなく、家庭でのシーンにあると思う。

意外に思ったはずだ。学級会議で突然歌い出した成瀬に対するクラスメイト人間的にまっとうすぎるリアクション。そしてそもそも成瀬のような生徒がいじめられていないクラスという環境最初の印象は「やさしい世界」そのものだった。

しかし一方で、私はこのクラス環境について、全くのファンタジーだとも思わない。私自身、近い環境経験したことがあるからだ。私は高専という5年間同じクラス学生生活をし、工業系ということでオタクばかりが集まった中で学生生活を送ったことがある。それがちょうどあのクラス環境に似ていた。いわゆるリア充スポーツマン、根っからオタクなどその中でもカテゴリ存在していたものの、それぞれに学園ヒエラルキー適用されるのではなく、お互いに棲み分けを行うような形で折り合いをつける。結果、異分子的な存在に対しても特に働きかけることもない一方でいじめのような状況は発生しない(しなかったと思っていると付け加える)。

おそらく「ここさけ」の舞台学校も、近いような環境学力的にステロタイプに表すなら、偏差値が高いほうではある一方で、エリート校と言うほどではない奇跡的な案配といったところなのだろうと想像した。

ともかく、「やさしい世界」的に描かれた学校のシーンは、とても淡泊なものとなった。これはいじめ描写を除外することでその他のドラマ描写を注ぐためだったのだろうと思う。(本当は少し違うと思うのだが、後述する)

そのドラマとは当然青春ラブストーリーもあるが、それよりも重要なのは家庭のシーンだったと考えている。

女の片親モデル成瀬

まずは描写も直接的でわかりやす成瀬の家庭について説明する。

彼女の家庭環境描写は直接的かつリアルだ。

まず、女手ひとつ子供を養うために母親が就いた仕事が「保険勧誘員」というところ。ある程度年齢がいった女性が中途で採用される職業で、比較的安定しており生活が成立する収入を得られるものとして、典型的ものだ。彼女らの仕事は半歩合制であることが多く、望む収入によって仕事の量が変わってくる。夫婦共働きなら昼間だけつとめれば良いが、一般的サラリーマン並みを一人で稼ぐとなると残業は当たり前で、劇中のように帰りが遅くなることが多いだろう。

そして、母が在宅していない時、成瀬一人で自宅にいるときの「明かり」の付け方。あれもものすごく写実的だ。リビングのうちシステムキッチンの明かりだけつけて最低限の明かりを確保するだけ。ひどくリアルだと感じた。これは単に成瀬の暗い性格を表す演出というだけではなく、親が出かけており子供一人で留守番をしている光景として、典型的ものだと思う。電気代を節約して家計に貢献だとか、そういうことでは恐らくない。単に子供一人にとって、一軒家が広すぎるからだ。どうしても明かりは最低限となり、家全体で見たとき、点々と明かりがぼんやりとついているような状態になるのだ。何も片親だった人だけでなく、夫婦共働きの子供だった人なら思い当たるところがあるだろう。

車の音やインターホン他人や親の気配を感じてびくりと身構えるあの感じも、そのものを写し取ったかのような正確さだと思う。

片親の親、あるいは子。共働きの親なら胸が張り裂けるような描写であっただろう。

登場人物のうち、自宅の描写があるのは成瀬と坂上だけだが、坂上が昔ながらの一軒家の形式に対して、成瀬の家が異なっていることはすぐ気づくところだと思う。

彼女の家はいわゆる分譲住宅だ。幼少期の描写ではぽつんと一軒成瀬の家だけが建っていたところから現在では周囲に家が立ち並んでいるところをみると、成瀬の父親は転勤族であり、新しくできた分譲住宅に飛びつくような形でやってきた新参者だったのだと想像できる。

そこでまもなく彼女意図しない密告により、両親の関係は決裂してしまうことになる。母親子供を養うために働きに出るしかなく、自動的にご近所づきあい破滅的に。地域性というバックボーンがない新参者のために、塞ぎがちになった成瀬に対しても「近所のガチンチョ」だとか、「面倒見の良いおばちゃん」のようなケア存在しなかった。

建物つの描写をとっても、このように彼女が今に至るまでで、そうなってしかるべきであったという状況が、写実的に示されているのだ。

この状況は、成瀬本人にとってはもちろん、母親にとっても過酷だ。母は成瀬に対して辛く当たるひどい親として描写されてはいたが、彼女立場に立ってみれば、同情を禁じえない境遇といえるだろう。

上家成瀬の母が「娘がおしゃべりで電話代がたいへん」なんて見栄を張っている描写もあったが、恐らく彼女仕事場でも同じ嘘をついている。

典型的母親のつく仕事である保険勧誘員」という職場において、子供話題というのは避けて通れないものだろうから

「心が叫びたがっているんだ」という映画。うわっつらはありきたりで平和青春ラブストーリーであるが、このように少し掘り下げるだけで緻密で残酷描写がちりばめられている。

しかしこれだけではない。行間に隠されてはいるが、物語の読解に重要なもう一方。勝るとも劣らない残酷描写がある。

それはもちろん坂上の家庭環境だ。

男の片親モデルの坂上

坂上は父方の祖父母の元で生活している。そこは父親の実家であり、本宅でもある。しかし父親は家には寄りつかず、事実上は別宅みたいな扱いになっている。坂上の両親も成瀬の家庭と同じく離婚しており、母親が居ない片親の環境子供の世話は父の両親、坂上からすれば祖父母に任せっきりだ。

以上が物語上で語られ、描写された内容ほぼすべて。祖父母が居ると言うことで、成瀬の家とは異なり暖かい明かりに包まれており、表面上とても平和描写されているし、事実平和なのだろうと思う。

しかしこれらの「行間」には、特に現役の父親にとって、致死量のカミソリが仕込まれているのだ。

それは、直接的には描写されない坂上の父親の影を追っていくことで明らかになっていく。

まず、成瀬が初めて坂上の家を訪れたとき通された父親の部屋。あれで一気に、坂上の父親の像がはっきりする。

普通の一軒家に見える家屋の二階に突如出現する、完全防音の音楽室。典型的趣味人の部屋だ。防音設備など普通サラリーマンでは考えられないような出費を伴うものだ。そもそもがあの家自体、広大な土地がある北海道において「坪庭」など、まさに道楽者そのものだと言える。※坪庭というのは家屋の中に四角く切り取った庭をこしらえたもの本来土地の限られた京都などのような所でふさわしいものだ。

そこから推測できる父親像はつまり、かなりの収入を得ている人物。さらに推し量ると恐らく音楽関係業界人。それも相当名の高い人物と考えられる。

坂上は幼少期いやいやピアノを習わされた。しかし次第に夢中になり、ピアノに専念したいから私立校に進学するのはいやだと母親の勧めを突っぱねることになる。彼を擁護する父親、反対する母親。それが坂上の両親の離婚の原因になったという。しか言葉の上では確かにそうかも知れないが、少なくとも現代日本において離婚はまだそこまで軽々しいことではない。子供の進路についてもめることはどこの家庭でもあることだし、私はそこまで致命的な問題ではないと思う。

恐らく坂上の母親は、その件がきっかけで堪忍袋の緒が切れたのだ。家庭を顧みず、父親ではなく趣味人としてしか生きない男に。

男の片親。子育てを彼の両親に一任して自分仕事に専念する。頼れる両親の健在な父親にとって、至極妥当な選択かつ、リアルものに感じる。恐らく音楽業界人ならば、仕事都心のことが多いだろうし、それは当然家庭にほとんど寄りつかなくなるだろう。それに、当人にしてみれば、苦言を言う妻という存在がなくなり、以前よりよりいっそう父親の任を感じることな趣味の延長のような仕事に没頭できるようになったのだ。坂上の祖父母はとても温厚だ。孫相手だというのもあるだろうが、坂上父のこれまで推察した人物像から考えれば、彼もまたこの二人に甘やかされて育ったのだろう。

今の彼は、もう一度独身貴族を楽しんでいるような感覚いるかも知れない。「お子さんいるんですかぁ?信じられなぁい」なんて言われたりして。

父親が習わせたピアノで、坂上は母親を失うことになった。少なくとも表面上の因果的には。

しかし恐らく、父はそれについて罪の意識は抱いていない。そもそも、ピアノを教えたことが正しかった、間違っていたの葛藤すら抱いていないと思う。

ピアノを習うことは彼にとって当然だからそうしただけのこと。彼は自分が息子に与えた影響というものを全く意識していないのだろう。そもそも、父親としての自覚希薄から

息子の坂上自身について考えてみよう。公式サイトにおいての彼のキャラクター紹介はこうだ

本音を言わないエアー少年

まるで平凡で人畜無害子供のような説明になっているが、本編を見れば明白なとおり、事実とは真逆だ。

まずクラスでの立ち位置。無口でエアー的に振る舞う様は説明の通りではあるが、実行委員選抜されたあと、坂上は学級会議の司会を堂々とつとめている。それを受けてのクラスメイトの態度、そして平時からDTM研での扱い。これはいわゆる「表立って目立つタイプではないが一目置かれてるタイプ」の生徒のそれだ。成瀬や仁藤を除いても、もう一人や二人くらい、彼を思っている女子がいてしかるべき立ち位置に彼は居る。これは上で説明した彼の家柄によるものと考えることもできるが、彼の振る舞いを観察すれば、なんとなく推測できるところがある。

まず、その人格常軌を逸している。言うなれば英雄的なところ。

完全に異常者である成瀬に対して、彼は最初から一切、一ミリも物怖じすることなく接した。普通にできることではない。彼の異常性というか、異端、あるいは抜きんでた人格を表していると思う。

「やさしい世界」のクラスメイト成瀬に対して差別的な態度はとっていなかったものの、進んで接触するようなことはそれまでしなかった。

そのハードルを素知らぬ顔で乗り越える。というより、彼自身の異常性のためその特別さに気づいていないだろうところ。彼が一般人とはかけ離れている描写だと思った。

そして音楽の才能。

彼は「作曲はできない」と謙遜してはいものの、ミュージカルの曲目において、それぞれのシーンを象徴する完璧と言える選曲を行った。そして即興クラシックマッシュアップさえしてみせたのである。それも、もう一つの結末の案を成瀬から聞いてたった数秒の逡巡の後にだ。才能があると言うほか無い。

まりそこに集約される。クラスから一目おかれ、常人離れした振る舞いをし、音楽の才能がある、彼はいわゆる「天才である

ここで先ほど挙げたシーンに立ち戻ることができる。

「あこがれのお城」での彼の涙の理由について。

彼はもちろん、彼が説明するとおりの理由で涙した。「坂上拓実」と連呼する彼女言葉に聞き入りながら。

奇しくもミュージカルの最終幕の歌詞をなぞらえるように、音の上では名前を呼んでいるだけのそれが、「愛しています」と聞こえてくるその芸術性に感じ入って涙したのだ。

言葉はその意味を越えて話し手気持ち投影するものなのだと。

あの切迫した状況においてである天才感受性と言うにふさわしい。

さて、彼の父親は誰だったか

音楽業界において有力な人物である。彼もまた、音楽天才と言えるのだろう。こんな自覚希薄な男でも、坂上にとって彼は間違いなく「父親」であった。

彼の影響下の元、彼と同じ家庭環境に育まれ、坂上は父親の人格をしっかりと継承しているのであるいくら自覚がなくても、子供は親の影響を受けて育ち、それらを継承してしまう。

父親の業からは逃れられない。これが一つ目の「ホラー」。

割れていてほしい最後の卵

ところで、ここまで一切触れることはなかったが、仁藤の人格についても考えよう。

チア部のリーダー責任感が強い。ラストミュージカルで急遽代役を務める事になったときの態度からも読み取れるように、背負い込み、気負いすぎる性質を持っている。

私には彼女がある人物に重なって見える。

それは成瀬母親だ。彼女は頼れる両親がいなかったのかもしれないが、どちらにしろよそに頼ることなく、女手一つで子供を育てる選択をした。再婚もせず、もちろん育児放棄することもなかった。

彼女もまた、責任感が強く、背負い込み、気負いすぎる性質を持っているといえるだろう。

一方坂上はといえば、父親としての役目を全うできない道楽者の生き写しである

ここまで考えると想像せずには居られなくなる。

彼らが結ばれ、子供をもうけるようなことになったとき、待ち受けている結末について。

これがもう一つのホラー

そうならないと信じたい。

交流会を通しての経験から何かを得、成瀬や田崎のように坂上もまたその業からぬけだすことができるのだと。

下衆の勘ぐり

以下は蛇足になる。

ここまで残酷で緻密な描写ができる監督脚本家というのは何者なのだろう?と考える。もしかしたら、彼、あるいは彼らもまた、過酷な家庭環境で育ったのではないだろうか。そうでもなければ、ここまで緻密な描写など不可能なのではと思えてならない。

そして劇中の「やさしい世界」としてのクラス部活でもクラスでも一目置かれる坂上の立場

彼は過酷な家庭環境もつ一方で、その救いを学校生活に見いだしていたのではないだろうか。

さらに推し量るなら、彼の担任教師高校教師しからぬ立ち振る舞い。そして文化祭の主役という立場を、スケープゴートとしてしか捉えない大人びた生徒達。彼の原体験は、大学生活にあったのではないか(あるいは高専?)と想像してしまった。

そして家庭シーンの原体験成瀬と坂上の家庭の合いの子。きっと彼は「坂上と仁藤」の間に生まれたのではないだろうか。

そして彼は「父」になることを恐れているのだ。

さいごに

ここまで書いたが、実は以上の内容、ほとんど筆者である私が気づいたことではない。

私はこの映画を、友人たちと連れだって見に行ったのだけれど、そのうちの一人の境遇がまさに、「片親という家庭環境で育ち」「現在父親」というものだった。

彼はその境遇故に、この映画行間に仕込まれ凶器すべての気配を感じ取り、とても傷ついていた。一方で私ともう一人の友人といえば青春ラブストーリーとしてみていたので平和ものだったが。

彼は「もう二度と見たくない」とは言っていたが、その理由を聞いていくうちに、「心が叫びたがっているんだ」という映画全体像を捉えることができた。私はこのことにとても感動したので、彼にぜひブログポストするように勧めたが、とてもできないということだったので、許可を得てこの文章を書いている。彼の現在の家庭は幸いにして、父親である彼と母親、両方かけることない家庭を築けている。(今のところ)

しかし彼の反応を観察するに、とても子を持つ親に勧められる作品とは言いがたいのかも知れない。

下衆の勘ぐりが正しいとすれば、この作品はつまりサマーウォーズ対抗軸、家庭という環境、父、母という存在否定し、子供学校などの社会でその人間性を開花させていくものだと説いたものなのだから

事実子供である成瀬に対して救済はあったが、彼女の母にそれはなかった。ミュージカルのシーンは母への救済と取ることもできなくはないが、今の私には罪と向き合い自分の無力さに泣き崩れる母親に見える。

ともあれ、ここまで読み解いてみてつくづくこの映画凄さ、恐ろしさを感じる。

青春ラブストーリー」としても、「核家族ホラー」としても、核心の部分をすべて行間に潜め、合致する感性を持つ人、あるいは何度も繰り返し視聴した人が、ここまで深く読み解くことができる作りになっていることがだ。

「心が叫びたがっているんだ」は傑作というほかない。

2015-02-16

http://anond.hatelabo.jp/20150214224643

おれはよくも悪くもって言った人間じゃないけど、理論寄り過ぎるよね。

理論和声寄りすぎるし、静的すぎる。

リディアン・クロマチック・コンセプトがどうとか言い出しそう。

Jazzはやっぱ即興性とスウィングだろ。あんまり畏まった音楽じゃないよ。

ジャズで食ってる俺がジャズ聴き始めたい人にオススメするTOP 10

http://anond.hatelabo.jp/20150214223556

これ読んでちょっと偏ってるなーって思ったから書いてみた。

これからジャズ聴きたいっていう人に俺がオススメできるアーティスト10人選ぶならこんな感じ。

10マイルス・デイヴィストランペット

マイルスジャズ歴史の中心にいたことは間違いないのだが、彼のサウンドは案外ジャズ初心者にはとっつきにくい。マイルスジャズ最先端を切り開いて、偉大なフォロワーたちがそれをうまく消化&昇華してスタイルを定式化させていったのであって、そうして洗練されていったものを聞いたほうが入りやすいと思う。俺は今プロでやってるが、若いマイルスを聞いてもピンとこなかった。「マイルス理解できなきゃ本物じゃない」という雰囲気があったから、マイルス分かってるフリしてたけどな。リズムセクション凄さだけは強烈だった。さんざんジャズをやってきた今マイルスを聞いて初めて彼の音楽時代性が分かり、当時いかにインパクトがあったのか、そして彼がどれだけ偉大なバンドリーダーだったのかが分かる。まあ、こういうリストマイルスを入れるのはお決まりなので、10位に入れておく。

50年代 https://www.youtube.com/watch?v=OcIiu1kQMx0

60年代 https://www.youtube.com/watch?v=x_whk6m67VE

70年代 https://www.youtube.com/watch?v=ryiPO1jQdaw

80年代 https://www.youtube.com/watch?v=4qoNZnWcb7M

9位 セロニアス・モンクピアノ

風変わりなアーティストだが、その独特なサウンドは好きな人もいると思う。不協和音のようでもあり、全体としては調性に収まっている絶妙バランス感覚。変てこりんな曲もあれば、ものすごく美しい曲もあって、頭の中を見てみたいと思う一方、まあ感覚が爆発してるアーティストってのはこんな感じだよなとも思う。挙動不審系のパフォーマンスを見ているような面白さもあり、演技なのか本気なのか分からないところがある。モンクはそれを形のある一つのスタイルとして定義できたところがすごい。ジャズミュージシャンの間では別格扱いというか、特別地位を占めている。

https://www.youtube.com/watch?v=KshrtLXBdl8

8位 キース・ジャレットピアノ

この人はすごいよ。メロディーを紡ぎ出す感覚、その一瞬にしかまれないサウンドを追求する即興へのこだわり、小節をまたがってフレーズ自由自在に展開させるオープンタイム感、これらを曲の枠組みが明確なスタンダード曲上で展開することで分かりやすさを担保するバランス感覚、それらの全てを可能にする素晴らしいゲイリー・ピーコックベース)とジャック・ディジョネットドラム)の存在。ただ、彼のもう一つの特徴である「うめき声」には最初戸惑う人も多いと思われるので8位としてみた。ちなみに慣れるとそのうめき声が彼の粘っこい右手メロディ絶妙に絡み合って彼の音楽の一部に聞こえてくる。マイルスから天才であるってのはどんな気分だ?」とからかわれたってエピソードがある。すげーレベルの話だ。

https://www.youtube.com/watch?v=io1o1Hwpo8Y

7位 ウィントン・マルサリストランペット

ジャズエレクトリック系やフリー系に進化していった中で、「ジャズルーツであるニューオリンズ音楽に立ち返り、それをベースモダンハーモニーや複雑なポリリズムを取り入れて新たなジャンルを切り拓いた人。ジャズクラシックの両方でグラミー賞を取ったというとんでもないトランペットの名手でもある。美しい音色と安定したテクニックは卓越している。彼が確立した、「トランペットが張り詰めたソロを吹く背後でピアノドラムが複雑なポリリズムで組んずほぐれつのインタープレイを展開する」というスタイル初心者にも迫力があるはず。ちょっと難解な印象も受けるかも知れないが、その場合は彼の率いているリンカーンセンタージャズオーケストラニューオリンズ風サウンドを楽しむと良いよ。

https://www.youtube.com/watch?v=poZWg-pVboE

https://www.youtube.com/watch?v=ZBJ-MmTA-eU

6位 パット・メセニーギター

ギターが入ってねえなと思ったので、メセニーを入れておく。怒るジャズファンもいるだろう。入れるならウェス・モンゴメリーだ、ジョー・パスだ、ジム・ホールだ、と。まあ確かに、メセニーはフュージョンっぽいサウンドだし、ジャズ構成する重要な要素のうち「ビバップ」や「ブルース」があまり感じられないとも言える。しかし彼の音楽には、聞いていて映画のワンシーンあるいは夢でみたどこかの草原が思い浮かぶような、ビジュアルな美しさがある。その辺は彼の音楽を支えてきたキーボードライル・メイズ空間的サウンドによるところが大きいが、それがメセニー自身音楽観、独特なソロフレージング音色と相まって、ジャズを次のステージ進化させたクレジットはあげていいと思う。音楽理論的には結構複雑なこともやっているのだが、あまり感じさせない。特に変拍子へのアプローチは素晴らしく、「口ずさめる変拍子」「心地よい変拍子」を確立している。その辺の聞きやすさでオススメしておく。

https://www.youtube.com/watch?v=ApI-zA6suXE

https://www.youtube.com/watch?v=gDLcttSAVS0

5位 ジャコ・パストリアスベース

エレクトリックベースの弾き方に革命を起こした人。管楽器並みのソロフレージングハーモニクスを使ったカラフルコード演奏などでベース役割を大きく変えた。細かい音符を自在に刻む指弾きのグルーヴ感は圧倒的。作曲家としても素晴らしい名曲を多く残している。途中からクスリ漬けになってしまって最期悪態をついていたところを警備員に殴られて死ぬという劇的な人生だったが、ジャコ好きな人はそういう破滅的な「危ない」ところも愛していると思う。俺はそうなる前にシンガーソングライタージョニ・ミッチェルと共演している頃の演奏が一番好きだが。

https://www.youtube.com/watch?v=Hbr0hXkArWg

https://www.youtube.com/watch?v=TgntkGc5iBo

4位 カウント・ベイシーピアノ

ディーク・エリントンでもいい。ビッグバンドを一つ入れておこうと思ってな。本当はサド&メル(現在ヴァンガードジャズオーケストラ)と言いたいところだが、やっぱり若い頃にサド&メルのビッグバンドを聞いて最初はピンとこなかったから、初心者には勧めないでおこう。ベイシーとか、まあ当時のビッグバンドは、やっぱりグルーヴ感がすごい。当時のダンスミュージックからね。彼らは四六時中ああい音楽に専念できてギャラもがっぽり稼いでたから、現代の我々が付け焼刃ビッグバンドやってもそうそう敵わないのが辛い。アレンジ良し、テクニック良し、アンサンブル良し。逆にいうと、そういう時代性もあるから、少し古臭く感じるところはある。俺は好きだけどね。

https://www.youtube.com/watch?v=TYLbrZAko7E

https://www.youtube.com/watch?v=4ZLvqXFddu0

3位 ビル・エヴァンスピアノ

現代ピアノジャズのサウンドを確立したと言っていい人。彼がコードを弾くとき和音の積み上げ方はマジで音楽大学教科書に載ってるんじゃないかと思う。そういう理論の部分以外でも、彼のやや哀愁を帯びた内省的な音楽性や、ピアノベースドラム対話するように自由に展開する演奏スタイルはとても理知的面白く、それで多くのファンを惹きつけてると思う。まあ、小説とかにも登場するし、あまり多くを語る必要もない。聞け。

https://www.youtube.com/watch?v=GQwhHdXGFwA

https://www.youtube.com/watch?v=Jl5GDXb2fwQ

https://www.youtube.com/watch?v=FTlKzkdtW9I

2位 ダイアナ・クラールヴォーカルピアノ

やはりジャズに入りやすいところとして一番無難なのは女性ヴォーカルだが、問題は誰を入れるかだ。本当はカーメン・マクレエサラ・ヴォーンエラ・フィッツジェラルドといった鉄板定番を入れたい気もするが、今日現在聞くジャズヴォーカルとしては、ちょっと粋でオシャレな、それでいて正統派スウィング感をもっていて、テクニック表現力もあり、ルックスも良く、きっちりセールスも出しているダイアナ・クラールを押す。ただ、このリストの中ではやや異色と言えるかも知れないので、サラ・ヴォーンなどのリンクも貼っておこう。こう言っておきながら、俺は「ダイアナ・クラールが好き」と言うジャズファンには警戒の念を持って、本当に彼女の実力を分かっているのか、うわべだけのシャレオツさで聞いているのかを探ることにしている。

https://www.youtube.com/watch?v=dJHXQAs9vlk

https://www.youtube.com/watch?v=5cZG2WnXPgk

https://www.youtube.com/watch?v=4VHWw9G6_UU

1位 ジョン・コルトレーンサックス

現代テナーサックスのサウンドを確立した人。コードの細分化再構成、次から次へと繰り出される音の洪水が特徴の一つで、マイルスからは「お前、全部の音をいっぺんには吹けないぞ」とからかわれたとか。まあ、俺としてはそういう音の洪水の部分よりも、ややかすれたような彼のサックス音色が特徴的で、ひたすら高みを目指す修行者のような人柄を連想させて、聞く人の心に引っかかるんじゃないかと思ってる。「コードの細分化を究極まで突き詰めた先にあったのはコードの制約を取っ払うことだった」という彼のサウンドの進化悟りの境地に達した聖者を思わせるというところもある。マッコイ・タイナーピアノ)とエルヴィン・ジョーンズドラム)もコルトレーンのサウンドをともに作り出す中で新たなスタイル確立した。この全体のサウンドが俺は大好きなので1位押し。

https://www.youtube.com/watch?v=Lr1r9_9VxQA

https://www.youtube.com/watch?v=xr0Tfng9SP0

https://www.youtube.com/watch?v=YHVarQbNAwU

https://www.youtube.com/watch?v=-mZ54FJ6h-k

以上。

「あれが入ってねーぞボケ」「やり直し」コメント大歓迎。今後人にオススメする時に参考にさせてもらう。

2015-02-14

( ・3・) クラシック好きの上司ジャズを聴きたいと言いだして・続

承前

http://anond.hatelabo.jp/20150214223556

9. スティーヴ・レイシーソプラノサックス

Steve Lacy (1934-2004)

――スティーヴ・レイシー独立独歩ソプラノサックス奏者です。サックスといえばアルトテナーだった50年代からソプラノを吹いていました。

Evidence (1961) http://youtu.be/X9SBzQw2IJY?t=5m42s

( ・3・) 面白いテーマの曲だな。真面目な顔で冗談を言っているような。

――セロニアス・モンクが書いた曲です。レイシーはモンクの曲をたくさん演奏しています。一方、ハリウッドブロードウェイの曲はとりあげない。レパートリーに関しては人文系古本屋の主人みたいなところがあります

( ・3・) みすず書房とか白水社とか、そういう本ばかり並んでいるわけだ。

――白水社といえば、レイシーはサミュエルベケットと面識があって、ベケットテクストに基づいた作品も発表しています

( ・3・) 「真夜中だ。雨が窓に打ちつけている」

――「真夜中ではなかった。雨は降っていなかった」――と、ベケットごっこはともかく、演奏どうでしょう

( ・3・) まっすぐな音だな。あまりヴィブラートをかけない。アタックの瞬間から音程の中心を目指している。必ずしも正確な音程というわけではないけれど。ソロのとり方としては、テーマとの関連性を保って、構成を考えながら吹いているように聴こえる。言うべきことだけを言って余計なことはしゃべらない。

――そういう点では、プレイヤー資質としてはマイルス・デイヴィスに近いのかもしれません。マイルスとも少しだけ共演したことがあるのですが、もし正式バンドに加わっていたら歴史が変わったかも。 [6]

Reincarnation of a Lovebird (1987) http://youtu.be/FbaKNB4cIlc

――こちらは後年の録音。ギル・エヴァンスという編曲仕事で有名な人がエレピを弾いています。この人も指だけ達者に動くのとは対極にいるタイプで、柔らかい音色中和されていますが、ずいぶん込み入った和声です。

( ・3・) そこらじゅうで半音がぶつかってるな。

――でも美しい。

10. ビル・エヴァンスピアノ

Bill Evans (1929-80)

――昔、レコードを扱う仕事をしていたので確信をもって言えるのですが、日本いちばん人気のあるジャズミュージシャンビル・エヴァンスです。マイルス・デイヴィスよりもリスナー裾野は広いかもしれません。

( ・3・) 俺でも『ワルツフォー・デビー』を持ってるくらいだからな。でもどうして「とりあえずエヴァンスを聴け」みたいな風潮になってるんだ?

――まず、彼がピアニストだということ。もしベース奏者だったらここまでの人気は得られません。それからロマン派印象派に慣れた耳で聴いても違和感がないこと。ジャズに関心がなくてもエヴァンス聴く、というケースは大いにありうるでしょう。最後に、みもふたもない言い方ですが、彼が白人で、細身で、眼鏡をかけていたこと。

( ・3・) 知的で繊細に見えるのな。

――知的で繊細なジャンキーでした。もっとも、最後の要素はなかったことにされがちなのですが……。

( ・3・) ダウナーな面も併せもった音楽だと。

――はいエヴァンスチェット・ベイカーに深く共感してしまう人は、モルヒネ代用として聴いているのではないかと思います。「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」という有名な曲をとりあげたいのですが、エヴァンスの前に、まず歌の入ったものからフランク・シナトラヴァージョンです。

My Funny Valentine (Sinatra, 1953) http://youtu.be/z9lXbgD01e4

( ・3・) 金の力に満ちた声だな。His voice is full of money.

――マフィアを怒らせるようなことを言わないでください。折り目の正しい編曲で、ポップスとしては非の打ちどころがありません。ボブ・ディラン新譜シナトラカヴァー集らしいのですが、ディラン子供のころにラジオで流れていたのはこういう音楽です。当時のアメリカ人にとっては、ほとんど無意識に刷り込まれた声と言っていいでしょう。

My Funny Valentine (Baker, 1954) http://youtu.be/jvXywhJpOKs

( ・3・) 出た、いけすかないイケメン

――チェット・ベイカー。午前三時の音楽です。もう夜が明けることはないんじゃないかという気がしてくる。どんな曲か覚えたところで、エヴァンスを聴いてみましょう。

My Funny Valentine (Evans and Hall, 1962) http://youtu.be/ReOms_FY7EU

( ・3・) 速い。

――速い。そしてちょっと信じられないクオリティ演奏です。ジャズはいつでも誰でもこれくらいできて当然かというと、そんなことはないので安心してください

( ・3・) 別に心配はしていないが。やっぱり即興なのか?

――別のテイクではちがうことをしているので、ほとんど即興だと思います。決まっているのはコード進行だけ。

( ・3・) コード構成音をぱらぱら弾いてもこうはならんわな。自分の頭の中にあるモチーフを発展させるのと、相手の音を聴いて反応するのと――そういう意味ではチェスに似ている。

――この演奏は一対一ですからね。集中力は同じくらい必要かもしれません。しかも持ち時間ゼロという。互いに相手の出方を読んでいるうちに一種テレパシーが起こって、3分50秒あたりにはふたりの脳がつながっているような瞬間があります

( ・3・) このギターを弾いてるのは?

――ああ、忘れていました。ジム・ホール。偉大なギタリストです。悪魔に魂を売って人並み外れた演奏技術を手に入れるというブルース伝説がありますが、ジム・ホール場合は魂ではなく頭髪を犠牲しました。

( ・3・) また好き勝手な話をつくって……。

――いえ、本人がそう語っています。ジミー・ジューフリーバンドいたころ、どう演奏すればいいのか悩んで髪が薄くなったと。 [7] でも、髪なんていくらでもくれてやればいいんですよ。肉体は滅びます芸術永遠です。

( ・3・) ジミー・ジューフリーって、あのドラムのいない現代音楽みたいなジャズをやってた人か。そりゃ大変だったろうな。

おいとま

持参したCDを一通りかけて、そろそろ日が傾いてきた。彼はライナーノーツをめくりながら「はーん」「ふーん」などとつぶやいていたが、夕食の邪魔にならないうちにおいとましたほうがよさそうだ。

「もう帰るのか?」

はい。きょうはもうおしまいです」

「そうか。わざわざ悪かったな。よし、ちーちゃんお客様にご挨拶だ」

彼はそう言って猫を抱き上げたが、ちーちゃんは腕をまっすぐにつっぱって、できるだけ彼から離れたがっているようだった。

「きょう持ってきてくれたCDは、うちに置いていっていいからな」

「置いていっていい?」

だってほら、いちど聴いただけじゃよく分からんだろ。そのかわりと言ってはなんだが、シュニトケ弦楽四重奏曲集を貸してやろう。何番が優れていると思うか感想を聞かせてくれ」

それから

まだCDは返ってこない。「返してほしけりゃ取りに来い」と彼は笑うが、その目はハシビロコウのように鋭い。ただ来いというだけではなくて、また別のCDを持って来させる魂胆なのだわたしはどうすればいいのだろう? ただひとつの慰めは、彼の娘さん――父親との血のつながりが疑われるかわいらしさの娘さん――の耳に、エリック・ドルフィーオーネット・コールマンが届いているかもしれないということだ。サックスを始めた彼女の頭にたくさんのはてなが浮かばんことを。

Further listening

http://www.nicovideo.jp/mylist/34787975

[1] http://www.redbullmusicacademy.com/lectures/steve-reich-the-music-maker?template=RBMA_Lecture%2Ftranscript

[2] http://www.nytimes.com/2009/10/18/books/excerpt-thelonious-monk.html

[3] http://nprmusic.tumblr.com/post/80268731045/

[4] Frederick J. Spencer. Jazz and Death: Medical Profiles of Jazz Greats. University Press of Mississippi, 2002. p. 36. "A diet of honey is not recommended for anyone, and especially not for a diabetic, or prediabetic, patient."

[5] http://www.furious.com/perfect/ericdolphy2.html "'Eric Dolphy died from an overdose of honey,' arranger/band leader Gil Evans believed. 'Everybody thinks that he died from an overdose of dope but he was on a health kick. He got instant diabetes. He didn't know he had it.'"

[6] http://www.pointofdeparture.org/archives/PoD-17/PoD17WhatsNew.html

[7] http://downbeat.com/default.asp?sect=stories&subsect=story_detail&sid=1111

2014-10-09

フリースタイルラップと形状記憶メンタル

フリースタイルラップリズムに合わせて歌詞即興で作るのだが、リズムに乗ると不思議言葉が浮かんでくるそうだ。競技かるたリズムをとってカルタ記憶するらしい。リズムにどんな意味があるのか?

その謎をとくカギは「グルーヴ」にある。ブラックミュージック理解日本人がまず躓くのが「グルーヴ」という概念。それはただ機械的なリズムに乗ることではなく、体感とのシンクロ要求される。

この理解困難な概念に対するわかりやすい喩えが心拍という名の音楽だ。ケージ4分33秒音楽になるなら心臓だって音楽になる。君は心臓や呼吸に音楽を感じるかい環境音楽的ワークってやつだ。

その先駆けは現代音楽家Pauline Oliverosだ。いまや小学校音楽教科書にもその種のワークが載っている。ゆとり世代以降の人間なら記憶にある人も多いはず。

心臓リズムを感じるには目を閉じて心を静かにする必要がある。一種の瞑想だ。心拍が分かったら今度はそれに合わせて身体を揺らしてみよう。揺らすと心拍が変わる?そこが難しい所で、

心拍に干渉しないまま身体を揺らしていく。この感じがまさにグルーヴなわけ。がむしゃらに即興演奏すると必ず体感に干渉してしま体感迷子になる。ムードをぶち壊したらセックス台無しである

まり機械的にリズムに乗るだけでなく、体感シンクロすることで自然リズムが生まれてくるわけである。身体がそんなふうにできている。それがグルーヴジャズにおけるスイングも同様だ。

グルーヴあるリズムリズムマシンの作る厳密に一定リズムからは若干のズレがある。そこに生演奏の味わい深さがあると言われるが、正確に言えばズレかたに体感が反映されているから味わい深く感じる。

リズム一定さやズレ自体には別段深い意味はない。あくまでもリズム一定性やズレはグルーヴ副産物にすぎない。「世界リズムに満ちている」とは某音楽家言葉だが、正確にはそれはグルーヴなのである

音楽以外にも思考や会話にもグルーヴというものがある。相手のテンポを崩すようにワンテンポ遅れた返事や食い気味の返事を返すとかみ合わない感じがするだろう。

からテンポについて行けない人間どうしで深く仲良くなるのは極めて難しい。世の中の「親友」の多くはテンポがかみ合わないのに誤魔化し誤魔化し仲良くしているように見える。

トークのテンポというのはつまるところ、その人なりの言語体感とのシンクロの仕方である。単なる会話の速度ではない。早口でも会話のテンポが遅い人はいくらでもいる。

また、熟練すれば無理に話題テンポを速くできるが、結局は自分テンポで話すのが一番快適なことには変わりないわけである。けだし会話のテンポほとんど先天的である

.

一方、グルーヴには安定性という要素もある。ジャズでは「この人の演奏には安定したグルーヴがある」「安定したグルーヴにはノリやすい」「今回のセッショングルーヴが安定しなかった」

などと言われる。グルーヴが安定しない現象は先ほどの心音迷子になる現象と同じである体感を見失って、形の上でしかリズムに乗れてない状態。それはどうしても演奏に現れ、バラバラでちぐはぐな印象を与えてしまう。

安定性はその人のメンタルを表している。気持ちが不安定ならグルーヴ不安定になる。熟練演奏者なら多少メンタル不安定でも「いつもの体感自体は出せる。

だけど、別の「普段にはない体感」が邪魔をしてきて、演奏に乱れが生じるわけだ。そんななか繊細な感覚をつかまえてグルーヴ表現するのは並大抵のことではない。

演奏家という仕事一般人が考えるよりずっと鋼鉄メンタルを要するのだ。

.

強いメンタルになりたいと誰もが憧れるが、その秘密は形状記憶性にある。本当に強いメンタルとは、ガッチガチオリハルコンメンタルなどではなく、柔軟に形を変えてはすぐ元に戻る形状記憶性にある。

上善如水」を知ってるか?上善は水のごとしと訓読する。最高の善を説いた老子言葉だが、これは最強の心を説いた言葉でもある。

宮本武蔵五輪書で「水を本として、心を水になす也」と言った。水はどんな器にも合わせて形を変える。そんな心を養えという意味だ。

柔軟に適応しすぐ平常心に戻る。その様子はグルーヴから説明することもできる。ハメ撮りの帝王こと村西とおるは、黒木香にほら貝を吹かせた。脇毛で有名なAV女優といえば若い人にも分かるだろう。

村西氏はセックス快楽演奏の乱れで表現したわけだ。どんな演奏にもグルーヴはある。人間体感リズムに同期することでリズミカル運動ができるのである

ところが快楽があるとうまく体感と同期できなくなり、演奏が乱れてしまう。そこをなんとかうまく演奏しようとするところにエロティシズムがある。

現代的に言えば「ローターつけてお散歩」だ。pixivの「平然」タグもこれに関係する。くやビク(悔しいけどビクンビクン)はもう古い。大和撫子は奥ゆかしく「平然プレイ」だ。

そしてこの快楽ゲージがあがっても平静を装う平然プレイにこそ、形状記憶メンタル秘密がある。それはフリースタイルラップにしても同じことだ。

なぜラッパーはあのような無駄攻撃的ともとれるラップバトルをするか?それは戦いのなかでも終止安定したリリックを紡ぎ、安定したライム(韻)を生み出し、

安定したフロウ(歌い方)を展開することを競っているわけである。そんな「動中に静あり」の文化理解することなくただただ攻撃的なディスり合戦をやったところで何の意味もないのである

2014-07-09

http://anond.hatelabo.jp/20140709060515

実家が母が音楽教室をやっていて、その横で育ったので無訓練で絶対音感がついていました。

ピアノの音は問題なく和音も聞き分けれて、バイオリン管楽器は今のところチューナー要らず程度です。

雨音を和音と捉えて伴奏にして、脳内即興メロディを作って…みたいな一人脳内遊びが結構得意です。

ハニホヘト系の長調短調理論は全く理解していなくて(覚える気がなくて)、不協和音が分かるので、転調はちゃんとできる方です。

母が私を指導すると甘くなってしまうので別の先生ピアノ教室には通わされたのですが、課題曲譜面をろくに読まずに母親に弾いてもらって覚えてました。

それが災いして、中学校吹奏楽部へ入るまで音符とリズム記号が全く読めませんでした。演奏はできるけど音楽ペーパーテストが、本当にダメでした。。。

吹奏楽ではクラリネットだったのですが、Bがドのポジションということに最初の頃は凄く混乱した記憶があります

カラオケは、耳(意識?)を切り替えると問題ないです。

最近海外で音を記憶時間する時間が長い(?)ことがわかり、語学学習が便利になってます

絶対音感クラスタ感覚の話が嬉しくて書き込んでみました。

2014-06-19

http://anond.hatelabo.jp/20140619184011

http://store.steampowered.com/video/239350?l=japanese

これ。

ローグライクアクションみたいな感じのゲーム

この罠をこのアイテムとあのアイテムの組み合わせで即興で抜けられた俺スゲーってなった瞬間が、俺が自由度を感じる瞬間だった。

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん