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2019-11-16

男女二人縛りのルーツ/トラディショナルミュージック

ここのところ聴いてる音楽に男女二人組が多いので、男女二人縛りで気に入ったものを。

red tail ring

ルーツ/トラディショナル系では男女二人組は王道らしくそれこそワンサといるけど、最近ずーっと聴いてるのが red tail ring女性Laurel Premo が中心的な役割ぽい。この人はフィドルバンジョーめっちゃうまい。単純に演奏が上手いというより深く楽器理解してる感じ。とくにフィドルは妙に求道的な感じがするので気になってたけど、ワークショップマスタークラス講師もやってるらしい。納得。

再生回数も多くて、入りやすいのは Laurel Premo 名義でアップされているこれだと思う。彼らの言うところのトラディショナルバラッド。絶対に滑らない1曲。

The Blackest Crow - Red Tail Ring

https://www.youtube.com/watch?v=4wRnDa7GdzQ

red tail ring 名義のチャンネルから個人的にやたら気に入ったのが下の。割とモダンでダークな曲。フィドルのメロはルーツを感じさせるものの、メロもコード進行もイマドキだと思う。歌の後ろでべったり鳴ってるフィドルが好き。

この人はフィドル持つと、他の楽器がいてもわりとべったり弾いてるイメージがある。

Edward

https://www.youtube.com/watch?v=ZI84KNcb3pc&list=PLNYr51jp7hz1FQG97ddfbjLFcsHuxvG_w&index=16

red tail ringほとんどすべての曲を youtube公式チャンネルで聴けるので、まとめて再生するのがおすすめ個人的には A Wolf & A Man とかも好き。

Laurel Premo 名義のチャンネル面白い曲たくさんある。二人で延々フィドル弾いてる Fille-Vern とか。ディープトラディショナル

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mandolin orange

tiny desk に登場! tiny desk 良いよね。

Mandolin Orange: NPR Music Tiny Desk Concert

https://www.youtube.com/watch?v=k2QjEgOtCAA

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la Fleck & Abigail Washburn

la Fleck & Abigail Washburn はバンジョー+バンジョーが多いけど、これは歌+バンジョー。曲は Charles Wesley という讃美歌の世界ではレジェンドな人の曲らしい。ベラのアレンジはリゾネーターつきのバンジョーとよくマッチしてる。

And Am I Born to Die は他にも良いバージョンがたくさんアップされてるんだけど、これは映像が良いのでよく見てた。

la Fleck & Abigail Washburn | And Am I Born to Die

https://www.youtube.com/watch?v=kGgmXqJIGY0


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Gillian Welch & David Rawlings

これ系男女二人組で最も成功した二人(だと思ってるんだけど、詳しいわけじゃないので違うかも。)。あんまりルーツに寄りすぎず、ルーツの再構築系。成功したとはいえ何かのインタビュー音楽ビジネス厳しい的なことを言ってたような。公式 youtube チャンネルで全部聴けるので、公式で聴こう!。

といいつつ、公式じゃないライブ

Gillian Welch & David Rawlings - Full Concert - 08/03/08 - Newport Folk Festival (OFFICIAL)

https://www.youtube.com/watch?v=59tzjdvndH4

David Rawlings が延々ギターを弾き続けるんだけどちゃんと歌をサポートしてて、初めて見たときぎょっとしたのを覚えてる。この人凄い。

まあでも曲の良さに終始するよね。一曲look at miss ohio から始まるんだけど、もうここでわしづかみ。個人的には wrecking ball とかも好き。

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Corinne West & Kelly Joe Phelps - "Audrey Turn the Moon"

パーマネントにコンビ活動しているわけじゃなく、一緒に一枚作りました的な二人なんだけど、この曲があまりに良いので。Corinne West の曲らしい。

この二人の合わせ方はとても柔らかいギターも声も合わせ方がめっちゃエレガント。そして刺さる。

Corinne West & Kelly Joe Phelps - "Audrey Turn the Moon"

https://www.youtube.com/watch?v=XBvQ_MWBrpM

二人の動画は他にもいろいろあるけど、どれも良い。

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ちょっと毛色を変えて。ピアノ+歌。曲はトラディショナル

Paul Anquez & Isabel Sörling - Deep River

https://www.youtube.com/watch?v=R2cN4pqHs3U

Isabel の歌は弱音パートでも張りに行った時でもシルキーで、ロングトーンがかっこいい。あと歌ってる姿が見てて飽きない。

下は二人のリストディランとかジョニ・ミッチェルとかやってて良い。いずれもアレンジ彼女に良く合ってる。どっちがアレンジしたのかわからないけど Isabel がピアノ弾いてる画像は見当たらなかったので Paul じゃないかと。良いピアニストな気がする。

Paul は他にも聴いてみたいんだけどあん動画無いんだよね。。

https://www.youtube.com/watch?v=yymbaq5hhsI&list=PLudTC5WPz2QHd01fkK0-qYCNJxA1Y9QaU&index=1

2015-02-16

ジャズで食ってる俺がジャズ聴き始めたい人にオススメするTOP 10

http://anond.hatelabo.jp/20150214223556

これ読んでちょっと偏ってるなーって思ったから書いてみた。

これからジャズ聴きたいっていう人に俺がオススメできるアーティスト10人選ぶならこんな感じ。

10マイルス・デイヴィストランペット

マイルスジャズ歴史の中心にいたことは間違いないのだが、彼のサウンドは案外ジャズ初心者にはとっつきにくい。マイルスジャズ最先端を切り開いて、偉大なフォロワーたちがそれをうまく消化&昇華してスタイルを定式化させていったのであって、そうして洗練されていったものを聞いたほうが入りやすいと思う。俺は今プロでやってるが、若いマイルスを聞いてもピンとこなかった。「マイルス理解できなきゃ本物じゃない」という雰囲気があったから、マイルス分かってるフリしてたけどな。リズムセクション凄さだけは強烈だった。さんざんジャズをやってきた今マイルスを聞いて初めて彼の音楽時代性が分かり、当時いかにインパクトがあったのか、そして彼がどれだけ偉大なバンドリーダーだったのかが分かる。まあ、こういうリストマイルスを入れるのはお決まりなので、10位に入れておく。

50年代 https://www.youtube.com/watch?v=OcIiu1kQMx0

60年代 https://www.youtube.com/watch?v=x_whk6m67VE

70年代 https://www.youtube.com/watch?v=ryiPO1jQdaw

80年代 https://www.youtube.com/watch?v=4qoNZnWcb7M

9位 セロニアス・モンクピアノ

風変わりなアーティストだが、その独特なサウンドは好きな人もいると思う。不協和音のようでもあり、全体としては調性に収まっている絶妙バランス感覚。変てこりんな曲もあれば、ものすごく美しい曲もあって、頭の中を見てみたいと思う一方、まあ感覚が爆発してるアーティストってのはこんな感じだよなとも思う。挙動不審系のパフォーマンスを見ているような面白さもあり、演技なのか本気なのか分からないところがある。モンクはそれを形のある一つのスタイルとして定義できたところがすごい。ジャズミュージシャンの間では別格扱いというか、特別地位を占めている。

https://www.youtube.com/watch?v=KshrtLXBdl8

8位 キース・ジャレットピアノ

この人はすごいよ。メロディーを紡ぎ出す感覚、その一瞬にしかまれないサウンドを追求する即興へのこだわり、小節をまたがってフレーズ自由自在に展開させるオープンタイム感、これらを曲の枠組みが明確なスタンダード曲上で展開することで分かりやすさを担保するバランス感覚、それらの全てを可能にする素晴らしいゲイリー・ピーコックベース)とジャック・ディジョネットドラム)の存在。ただ、彼のもう一つの特徴である「うめき声」には最初戸惑う人も多いと思われるので8位としてみた。ちなみに慣れるとそのうめき声が彼の粘っこい右手メロディ絶妙に絡み合って彼の音楽の一部に聞こえてくる。マイルスから天才であるってのはどんな気分だ?」とからかわれたってエピソードがある。すげーレベルの話だ。

https://www.youtube.com/watch?v=io1o1Hwpo8Y

7位 ウィントン・マルサリストランペット

ジャズエレクトリック系やフリー系に進化していった中で、「ジャズルーツであるニューオリンズ音楽に立ち返り、それをベースモダンハーモニーや複雑なポリリズムを取り入れて新たなジャンルを切り拓いた人。ジャズクラシックの両方でグラミー賞を取ったというとんでもないトランペットの名手でもある。美しい音色と安定したテクニックは卓越している。彼が確立した、「トランペットが張り詰めたソロを吹く背後でピアノドラムが複雑なポリリズムで組んずほぐれつのインタープレイを展開する」というスタイル初心者にも迫力があるはず。ちょっと難解な印象も受けるかも知れないが、その場合は彼の率いているリンカーンセンタージャズオーケストラニューオリンズ風サウンドを楽しむと良いよ。

https://www.youtube.com/watch?v=poZWg-pVboE

https://www.youtube.com/watch?v=ZBJ-MmTA-eU

6位 パット・メセニーギター

ギターが入ってねえなと思ったので、メセニーを入れておく。怒るジャズファンもいるだろう。入れるならウェス・モンゴメリーだ、ジョー・パスだ、ジム・ホールだ、と。まあ確かに、メセニーはフュージョンっぽいサウンドだし、ジャズ構成する重要な要素のうち「ビバップ」や「ブルース」があまり感じられないとも言える。しかし彼の音楽には、聞いていて映画のワンシーンあるいは夢でみたどこかの草原が思い浮かぶような、ビジュアルな美しさがある。その辺は彼の音楽を支えてきたキーボードライル・メイズ空間的サウンドによるところが大きいが、それがメセニー自身音楽観、独特なソロフレージング音色と相まって、ジャズを次のステージ進化させたクレジットはあげていいと思う。音楽理論的には結構複雑なこともやっているのだが、あまり感じさせない。特に変拍子へのアプローチは素晴らしく、「口ずさめる変拍子」「心地よい変拍子」を確立している。その辺の聞きやすさでオススメしておく。

https://www.youtube.com/watch?v=ApI-zA6suXE

https://www.youtube.com/watch?v=gDLcttSAVS0

5位 ジャコ・パストリアスベース

エレクトリックベースの弾き方に革命を起こした人。管楽器並みのソロフレージングハーモニクスを使ったカラフルコード演奏などでベース役割を大きく変えた。細かい音符を自在に刻む指弾きのグルーヴ感は圧倒的。作曲家としても素晴らしい名曲を多く残している。途中からクスリ漬けになってしまって最期悪態をついていたところを警備員に殴られて死ぬという劇的な人生だったが、ジャコ好きな人はそういう破滅的な「危ない」ところも愛していると思う。俺はそうなる前にシンガーソングライタージョニ・ミッチェルと共演している頃の演奏が一番好きだが。

https://www.youtube.com/watch?v=Hbr0hXkArWg

https://www.youtube.com/watch?v=TgntkGc5iBo

4位 カウント・ベイシーピアノ

ディーク・エリントンでもいい。ビッグバンドを一つ入れておこうと思ってな。本当はサド&メル(現在ヴァンガードジャズオーケストラ)と言いたいところだが、やっぱり若い頃にサド&メルのビッグバンドを聞いて最初はピンとこなかったから、初心者には勧めないでおこう。ベイシーとか、まあ当時のビッグバンドは、やっぱりグルーヴ感がすごい。当時のダンスミュージックからね。彼らは四六時中ああい音楽に専念できてギャラもがっぽり稼いでたから、現代の我々が付け焼刃ビッグバンドやってもそうそう敵わないのが辛い。アレンジ良し、テクニック良し、アンサンブル良し。逆にいうと、そういう時代性もあるから、少し古臭く感じるところはある。俺は好きだけどね。

https://www.youtube.com/watch?v=TYLbrZAko7E

https://www.youtube.com/watch?v=4ZLvqXFddu0

3位 ビル・エヴァンスピアノ

現代ピアノジャズのサウンドを確立したと言っていい人。彼がコードを弾くとき和音の積み上げ方はマジで音楽大学教科書に載ってるんじゃないかと思う。そういう理論の部分以外でも、彼のやや哀愁を帯びた内省的な音楽性や、ピアノベースドラム対話するように自由に展開する演奏スタイルはとても理知的面白く、それで多くのファンを惹きつけてると思う。まあ、小説とかにも登場するし、あまり多くを語る必要もない。聞け。

https://www.youtube.com/watch?v=GQwhHdXGFwA

https://www.youtube.com/watch?v=Jl5GDXb2fwQ

https://www.youtube.com/watch?v=FTlKzkdtW9I

2位 ダイアナ・クラールヴォーカルピアノ

やはりジャズに入りやすいところとして一番無難なのは女性ヴォーカルだが、問題は誰を入れるかだ。本当はカーメン・マクレエサラ・ヴォーンエラ・フィッツジェラルドといった鉄板定番を入れたい気もするが、今日現在聞くジャズヴォーカルとしては、ちょっと粋でオシャレな、それでいて正統派スウィング感をもっていて、テクニック表現力もあり、ルックスも良く、きっちりセールスも出しているダイアナ・クラールを押す。ただ、このリストの中ではやや異色と言えるかも知れないので、サラ・ヴォーンなどのリンクも貼っておこう。こう言っておきながら、俺は「ダイアナ・クラールが好き」と言うジャズファンには警戒の念を持って、本当に彼女の実力を分かっているのか、うわべだけのシャレオツさで聞いているのかを探ることにしている。

https://www.youtube.com/watch?v=dJHXQAs9vlk

https://www.youtube.com/watch?v=5cZG2WnXPgk

https://www.youtube.com/watch?v=4VHWw9G6_UU

1位 ジョン・コルトレーンサックス

現代テナーサックスのサウンドを確立した人。コードの細分化再構成、次から次へと繰り出される音の洪水が特徴の一つで、マイルスからは「お前、全部の音をいっぺんには吹けないぞ」とからかわれたとか。まあ、俺としてはそういう音の洪水の部分よりも、ややかすれたような彼のサックス音色が特徴的で、ひたすら高みを目指す修行者のような人柄を連想させて、聞く人の心に引っかかるんじゃないかと思ってる。「コードの細分化を究極まで突き詰めた先にあったのはコードの制約を取っ払うことだった」という彼のサウンドの進化悟りの境地に達した聖者を思わせるというところもある。マッコイ・タイナーピアノ)とエルヴィン・ジョーンズドラム)もコルトレーンのサウンドをともに作り出す中で新たなスタイル確立した。この全体のサウンドが俺は大好きなので1位押し。

https://www.youtube.com/watch?v=Lr1r9_9VxQA

https://www.youtube.com/watch?v=xr0Tfng9SP0

https://www.youtube.com/watch?v=YHVarQbNAwU

https://www.youtube.com/watch?v=-mZ54FJ6h-k

以上。

「あれが入ってねーぞボケ」「やり直し」コメント大歓迎。今後人にオススメする時に参考にさせてもらう。

 
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