はてなキーワード: フレージングとは
http://www.music-an.com/entry/composition/major
http://www.music-an.com/entry/composition/diatonic-chord
http://www.music-an.com/entry/chord-progression
上のような記事がブクマを集めていて喜ばしい一方で、少し心配になることもあったので書いときます。
こういった音楽理論の手ほどきは、小説で言えば「字の書き方や原稿用紙の使い方」、絵で言えば「画材の使い方や絵の具の特性」を教えているだけで、これを読んだだけで即座に楽曲をクリエイトできるようになるかというと、そうではない、と私は思っています。
したがって、もしこれ「だけ」を読んで曲を作れなかったとしても、あなたに才能がないとかあなたが作曲に向いてないということには必ずしもならないので安心してください。
辞書にはたくさんの言葉が載っていますが、それを全部丸暗記したとしても小説は書けません。本をたくさん読んで、いろいろな言葉の実践的な使い方と効果を知り、生きたものとして操れるようにならないと文学表現とは言えません。
絵だって、どんなに豪華な画材を揃えても、どんなに高機能なソフトを買っても、気が遠くなるほどのデッサンや模写や習作を通じて表現技術を自家薬籠中のものとしないと「うまい」と言われる絵はきっと描けないと思います。
作曲にもこの読書、デッサン、模写に相当する実践的な訓練プロセスが不可欠だと私は思っています。
もちろんそれなしでも作曲はできるでしょうが、1曲作るのにやたら時間がかかるわりにちっとも説得力のない、どこか不自然な素人っぽいものしかできないと思います。それでハッとするようなものができちゃうのはきっと一部の天才だけで、ふつうは語彙の足りない子供が書いた文章のように幼稚で深みのないものになってしまうでしょう。
具体的には「耳コピ」です。100冊の理論書を読むよりも1曲の全パートを耳で完コピするほうがずっと力になります。
もちろん、音楽理論の知識があるとないとでは耳コピの効率が段違いなので、できれば上の連載は頭に入れておいたほうがよいでしょう。上の連載がどのくらいまで続くかわかりませんが、たぶん四和音はやると思いますし、調と四和音までわかっていれば世の中の軽音楽の大半はおおむねコード進行を把握できます。
ただしジャズはいろいろ複雑なのでいきなり耳コピに挑戦しちゃだめです。「JPOPだけどジャズっぽくてステキなやつ」もだめです。ふつう「ジャズっぽくてステキな要素=複雑なコード進行」だからです。コードを複雑化させずにジャズっぽさを醸し出すことはできません。ここでは一般的なJPOPやアニソンを想定しています。
さて、コード進行を学ぶとっかかりとして、まずは好きなアーチストのアルバムまるまるひとつの「ベースラインだけ」を耳コピしてみましょう。ベースラインは基本的にはコード進行のルート(根音)の移り変わりをそのままなぞっています。コード名の頭の字のところだけ(Cm7であればCつまりド)を弾いているのです。「コードの動き方」をおぼえるには最適ですし、ベースという役割の楽しさも感じることができます。
中には忙しいベースラインもあると思いますが、そういうのはカッチリとコピーする必要はありません。こまごまとフレージングされているベースでも、ひとつのコードの「中」で動いている場合と、コード進行に「合わせて」動いている場合があります。前者の場合、たいていは小節の頭で弾いている音がルート音なので最低そこだけとれていればよいです。
何曲も何曲もベースラインを拾っていると、ベースラインの動きって意外と単純で、しかもおぼろげながら法則性のようなものがあることに気づくでしょう。もともと鍵盤などの素養がある人なら、そのうち「次はこう来るかな」とベースラインの先読みすらできるようになっていき、やがてふだん好きでよく聴いているような曲ならぶっつけでいきなりベースパートを弾けるかもしれません(ベーシスト諸氏、わかるよね笑)。
鼻歌まじりにベースラインをコピーできるようになったら、そこでコードに挑戦です。一般的な軽音楽の曲で使われているコードは、大部分がトライアド(三和音)か四和音です。上の記事で概要をつかんでおいてください。上の記事に出てこないような凝った和音は曲中に出てきてもせいぜい1、2箇所です。乱暴ですが、ベースがCを弾いていたら、「C」「Cm」「C7」「CM7」「Cm7」のどれかがまず当てはまります。曲に合わせて当てずっぽうで和音を弾いてみて違和感がないのが当たりです。
調(キー)を理解していると、当てずっぽうの精度が飛躍的に向上します。曲の調とルート(ベース)が決まると、和音はなかば自動的に決定されるからです。キーがCメジャーの曲でベースがAを弾いてたら、コードはふつうAmです。なぜなら、A(メジャーコード)の構成音であるC#はCメジャーというキーの曲には出てこないからです(たまに使うけど)。あとは7th(ソ)を足してみてしっくりきたらAm7だよね、というふうにコード名を絞り込んでいきます。話が難しくなってきたかな?
コードもベースのときと同じで、数をこなしているうちに法則やお約束、パターンが見えてくるでしょう。定石とでも申しますか。そうなればしめたものです。このとき、上の三番目の記事で説明しているⅠ、Ⅳ、Ⅴなどを意識しながらコピーしていると「違う調でも同じ動き」が見つけられるので、パターンに気づきやすくなります。たとえばキーがCの時のAm→Dm→G7→Cと、キーがFの時のDm→Gm→C7→Fは同じコード進行なのです。大丈夫ですか? ついてきてますか? まあこのへんは上の連載が説明してくれる/くれているでしょう。
こうやって、様々なタイプのたくさんの曲をコピーすればするほど、あなたの「コード進行の引き出し」は増えていき、もっとも適切なタイミングでもっとも効果的なコード進行をメロディに与えられるようになります。
どのくらいの経験を積めば満足にそれができるようになるかは、あなたが目指している音楽のタイプにもよりますし、あなたが今までに積んできた音楽の経験にもよります。エレクトーン習ってた人なんかはアッという間だろうし、クラシック畑の人はちょっと苦労するだろうし、「未経験。今カシオトーン買ってきた」みたいな人は地道に取り組んでください。
あ、上に書いたようなことができるようになるまで作曲するなと言っているわけではありません。球技でも、グラウンドに出てボールを使ってする練習だけじゃなくて、走り込みや筋トレもやるでしょ? そのノリで。
http://anond.hatelabo.jp/20150214223556
これからジャズ聴きたいっていう人に俺がオススメできるアーティストを10人選ぶならこんな感じ。
マイルスがジャズの歴史の中心にいたことは間違いないのだが、彼のサウンドは案外ジャズ初心者にはとっつきにくい。マイルスがジャズの最先端を切り開いて、偉大なフォロワーたちがそれをうまく消化&昇華してスタイルを定式化させていったのであって、そうして洗練されていったものを聞いたほうが入りやすいと思う。俺は今プロでやってるが、若い頃マイルスを聞いてもピンとこなかった。「マイルスを理解できなきゃ本物じゃない」という雰囲気があったから、マイルス分かってるフリしてたけどな。リズムセクションの凄さだけは強烈だった。さんざんジャズをやってきた今マイルスを聞いて初めて彼の音楽の時代性が分かり、当時いかにインパクトがあったのか、そして彼がどれだけ偉大なバンドリーダーだったのかが分かる。まあ、こういうリストでマイルスを入れるのはお決まりなので、10位に入れておく。
50年代 https://www.youtube.com/watch?v=OcIiu1kQMx0
60年代 https://www.youtube.com/watch?v=x_whk6m67VE
70年代 https://www.youtube.com/watch?v=ryiPO1jQdaw
80年代 https://www.youtube.com/watch?v=4qoNZnWcb7M
風変わりなアーティストだが、その独特なサウンドは好きな人もいると思う。不協和音のようでもあり、全体としては調性に収まっている絶妙のバランス感覚。変てこりんな曲もあれば、ものすごく美しい曲もあって、頭の中を見てみたいと思う一方、まあ感覚が爆発してるアーティストってのはこんな感じだよなとも思う。挙動不審系のパフォーマンスを見ているような面白さもあり、演技なのか本気なのか分からないところがある。モンクはそれを形のある一つのスタイルとして定義できたところがすごい。ジャズミュージシャンの間では別格扱いというか、特別な地位を占めている。
https://www.youtube.com/watch?v=KshrtLXBdl8
この人はすごいよ。メロディーを紡ぎ出す感覚、その一瞬にしか生まれないサウンドを追求する即興へのこだわり、小節をまたがってフレーズを自由自在に展開させるオープンなタイム感、これらを曲の枠組みが明確なスタンダード曲上で展開することで分かりやすさを担保するバランス感覚、それらの全てを可能にする素晴らしいゲイリー・ピーコック(ベース)とジャック・ディジョネット(ドラム)の存在。ただ、彼のもう一つの特徴である「うめき声」には最初戸惑う人も多いと思われるので8位としてみた。ちなみに慣れるとそのうめき声が彼の粘っこい右手のメロディと絶妙に絡み合って彼の音楽の一部に聞こえてくる。マイルスから「天才であるってのはどんな気分だ?」とからかわれたってエピソードがある。すげーレベルの話だ。
https://www.youtube.com/watch?v=io1o1Hwpo8Y
ジャズがエレクトリック系やフリー系に進化していった中で、「ジャズのルーツ」であるニューオリンズ音楽に立ち返り、それをベースにモダンなハーモニーや複雑なポリリズムを取り入れて新たなジャンルを切り拓いた人。ジャズとクラシックの両方でグラミー賞を取ったというとんでもないトランペットの名手でもある。美しい音色と安定したテクニックは卓越している。彼が確立した、「トランペットが張り詰めたソロを吹く背後でピアノとドラムが複雑なポリリズムで組んずほぐれつのインタープレイを展開する」というスタイルは初心者にも迫力があるはず。ちょっと難解な印象も受けるかも知れないが、その場合は彼の率いているリンカーン・センター・ジャズ・オーケストラのニューオリンズ風サウンドを楽しむと良いよ。
https://www.youtube.com/watch?v=poZWg-pVboE
https://www.youtube.com/watch?v=ZBJ-MmTA-eU
ギターが入ってねえなと思ったので、メセニーを入れておく。怒るジャズファンもいるだろう。入れるならウェス・モンゴメリーだ、ジョー・パスだ、ジム・ホールだ、と。まあ確かに、メセニーはフュージョンっぽいサウンドだし、ジャズを構成する重要な要素のうち「ビバップ」や「ブルース」があまり感じられないとも言える。しかし彼の音楽には、聞いていて映画のワンシーンあるいは夢でみたどこかの草原が思い浮かぶような、ビジュアルな美しさがある。その辺は彼の音楽を支えてきたキーボードのライル・メイズの空間的サウンドによるところが大きいが、それがメセニー自身の音楽観、独特なソロフレージングと音色と相まって、ジャズを次のステージに進化させたクレジットはあげていいと思う。音楽理論的には結構複雑なこともやっているのだが、あまり感じさせない。特に変拍子へのアプローチは素晴らしく、「口ずさめる変拍子」「心地よい変拍子」を確立している。その辺の聞きやすさでオススメしておく。
https://www.youtube.com/watch?v=ApI-zA6suXE
https://www.youtube.com/watch?v=gDLcttSAVS0
エレクトリック・ベースの弾き方に革命を起こした人。管楽器並みのソロフレージング、ハーモニクスを使ったカラフルなコード演奏などでベースの役割を大きく変えた。細かい音符を自在に刻む指弾きのグルーヴ感は圧倒的。作曲家としても素晴らしい名曲を多く残している。途中からクスリ漬けになってしまって最期は悪態をついていたところを警備員に殴られて死ぬという劇的な人生だったが、ジャコが好きな人はそういう破滅的な「危ない」ところも愛していると思う。俺はそうなる前にシンガーソングライターのジョニ・ミッチェルと共演している頃の演奏が一番好きだが。
https://www.youtube.com/watch?v=Hbr0hXkArWg
https://www.youtube.com/watch?v=TgntkGc5iBo
ディーク・エリントンでもいい。ビッグバンドを一つ入れておこうと思ってな。本当はサド&メル(現在のヴァンガード・ジャズ・オーケストラ)と言いたいところだが、やっぱり若い頃にサド&メルのビッグバンドを聞いて最初はピンとこなかったから、初心者には勧めないでおこう。ベイシーとか、まあ当時のビッグバンドは、やっぱりグルーヴ感がすごい。当時のダンスミュージックだからね。彼らは四六時中ああいう音楽に専念できてギャラもがっぽり稼いでたから、現代の我々が付け焼刃でビッグバンドやってもそうそう敵わないのが辛い。アレンジ良し、テクニック良し、アンサンブル良し。逆にいうと、そういう時代性もあるから、少し古臭く感じるところはある。俺は好きだけどね。
https://www.youtube.com/watch?v=TYLbrZAko7E
https://www.youtube.com/watch?v=4ZLvqXFddu0
現代ピアノジャズのサウンドを確立したと言っていい人。彼がコードを弾くときの和音の積み上げ方はマジで音楽大学の教科書に載ってるんじゃないかと思う。そういう理論の部分以外でも、彼のやや哀愁を帯びた内省的な音楽性や、ピアノ・ベース・ドラムと対話するように自由に展開する演奏スタイルはとても理知的で面白く、それで多くのファンを惹きつけてると思う。まあ、小説とかにも登場するし、あまり多くを語る必要もない。聞け。
https://www.youtube.com/watch?v=GQwhHdXGFwA
https://www.youtube.com/watch?v=Jl5GDXb2fwQ
https://www.youtube.com/watch?v=FTlKzkdtW9I
やはりジャズに入りやすいところとして一番無難なのは女性ヴォーカルだが、問題は誰を入れるかだ。本当はカーメン・マクレエ、サラ・ヴォーン、エラ・フィッツジェラルドといった鉄板の定番を入れたい気もするが、今日現在聞くジャズヴォーカルとしては、ちょっと粋でオシャレな、それでいて正統派のスウィング感をもっていて、テクニックも表現力もあり、ルックスも良く、きっちりセールスも出しているダイアナ・クラールを押す。ただ、このリストの中ではやや異色と言えるかも知れないので、サラ・ヴォーンなどのリンクも貼っておこう。こう言っておきながら、俺は「ダイアナ・クラールが好き」と言うジャズファンには警戒の念を持って、本当に彼女の実力を分かっているのか、うわべだけのシャレオツさで聞いているのかを探ることにしている。
https://www.youtube.com/watch?v=dJHXQAs9vlk
https://www.youtube.com/watch?v=5cZG2WnXPgk
https://www.youtube.com/watch?v=4VHWw9G6_UU
現代テナーサックスのサウンドを確立した人。コードの細分化と再構成、次から次へと繰り出される音の洪水が特徴の一つで、マイルスからは「お前、全部の音をいっぺんには吹けないぞ」とからかわれたとか。まあ、俺としてはそういう音の洪水の部分よりも、ややかすれたような彼のサックスの音色が特徴的で、ひたすら高みを目指す修行者のような人柄を連想させて、聞く人の心に引っかかるんじゃないかと思ってる。「コードの細分化を究極まで突き詰めた先にあったのはコードの制約を取っ払うことだった」という彼のサウンドの進化も悟りの境地に達した聖者を思わせるというところもある。マッコイ・タイナー(ピアノ)とエルヴィン・ジョーンズ(ドラム)もコルトレーンのサウンドをともに作り出す中で新たなスタイルを確立した。この全体のサウンドが俺は大好きなので1位押し。
https://www.youtube.com/watch?v=Lr1r9_9VxQA
https://www.youtube.com/watch?v=xr0Tfng9SP0
https://www.youtube.com/watch?v=YHVarQbNAwU
https://www.youtube.com/watch?v=-mZ54FJ6h-k
以上。
※12月12日、末尾に追記。
ほどほどに広い敷地の中に、そこそこの歳の兄弟が、それぞれの家族と暮らす二軒長屋形式の住宅が建っている。
一方は小学校高学年相当、重度の自閉症を背負って生まれてきた男の子だ。食欲が旺盛で、小学校高学年相当にして、体重は
はや70㎏に近い。手加減なしに階段に足を踏み下ろすその振動により、夜中の二時にいきなり棟続きの家で棚からものが落ち
たりする。体形限定だが、イメージ的にジャイアンを思ってくれれば間違いない。奇声を上げ、庭で丸出しで放尿し、二階
ベランダからいきなりものを投擲し、庭石に植木鉢をたたきつけてかち割るなど、問題行動もときおり見られるが、基本的には
温和しいよい子だ。ジェントルジャイアン君。いや、バンドじゃなくて小説の方。
鉄道オタク嗜好があるらしく、五歳当時、事情を知らぬメーター検診員などが高い位置に増設されていた門の閂を掛け忘れた
千載一遇の好機を捉え、旅立った武勇伝を持っている。彼は四時間後に、隣接自治体で自由を満喫しているところを保護され
ている。この一件以来、敷地の門は常時施錠、メーター検診等は住人立ち会いの状態で行なわれるようになった。
増田の実環境に無謀なほど近いにもかかわらず、安い国産TVドラマのようなうさん臭いセッティングだ。
増田本人は甥であるジェントルジャイアン君については気の毒に思いつつ、正直なところかなりもてあましている。
どう接すればよいのか。
放尿するためにズボンを下ろしかけた状態のとき行き会えば、ジェントルジャイアン君は大変素直に制止を聞き入れてくれる。
一度、数秒タイミングを逸した際は、便所への移動と放尿、逐次的に実施すべきふたつの作業が同時進行となり、大いに困惑
させられたが。
一時は仰天させられた二階からの突発的な器物投擲や植木鉢の破砕も、負傷者が出るまでもなく、徐々に収まりつつあるように
見えるし、過去数年は全裸の庭徘徊も、少なくとも増田の知る範囲では発生していない。
深夜の鳴動も、実害はほぼないし、放置しておけばよい。ここが賃貸で、相手が赤の他人であれば、一月もしたら血相替えて怒鳴り
込むだろう、とも思ってはいるが。
増田の地元、最寄から二・三駅ほどのところに、とある知的障害者更生施設がある。比較的軽い障害を負った通学者の中には単独で
通学しているものもいた。増田が大学の頃から数年にわたり、最寄からおそらくこの施設へと通学する、とある『地元の有名人』が
いた。流れのままにガニメアン君と呼称する。
--有名な理由?簡単だ。思春期に入ったガニメアン君は、ホルモンの命じるまま、己の欲求充足を試みるのだ。
あまりにもストレートに。
帰宅途中、身長170㎝、体重90㎏程度と大柄な(種族的な特性?食欲に規制が一切かからない所為か? - 聞くのが憚られるので
ここで書いてしまうが)は、数時間掛けて駅からの家路を辿る道すがら、ふさわしい交際相手を見出すと、まっしぐらに接近、躊躇
なく交際を申し入れるのが常だった。下は小学三年、上は今風の表現であればアラフォーと、ガニメアン君のストライクゾーンは
かなり広く、選好みもしない一方で、玉砕するとすっぱり諦める潔さも持ち合わせていたため、トラブルもさほど起きなかったようだ。
ごくまれに、数メートル先から意味不明な言葉を発しながらドスドスと足音粗く近付いてくる、目付きがいささか覚束無い大男を
見て、悲鳴を上げる女子中学生なども見受けられたものの、高校生以上の"交際相手"であれば初見でも難なく対処できたし、中学生
でも一度遭遇してしまえば次からは大丈夫だった。ただ、小学生にはいささか荷が勝つようで、増田自身、何回か彼に"お断り"をした
経験があるし、周辺の当初三校、後に増設されて四校となった小学校のPTAのあいだで物議を醸したとも聞き及んでいる。
--ふぅぅ…
『障害者施設建設計画で町内会が反対運動』の記事についての侃々諤々を読んで、なにやらネガティブな想念がこみ上げてきたのを中和しようと、不自然きわまる文体でやってしまった俺の負けだ。普段の状態に戻す。
障碍者施設反対自体については、別に意見を表明しようとは思わない。生暖かく見守っていた地元の気分も体験してるし、身内に障害者を抱えた人々の苦境と負担も、充分に理解しているからだ。
以上を踏まえた上で、
http://b.hatena.ne.jp/entry/www.ehime-np.co.jp/news/local/20101208/news20101208221.html
ごセイケツに人非人どもを高所から切って捨てている各位には聞いてみたいことがある。
多額の銀行ローンを背負って一世一代の家造りをしようと思った場所で、自分の娘が、例えば体重差二倍くらいの全裸の、まあ要するに変な人に追い回される可能性が、わずかばかりでもと判った場合、各位は当然今のようなごセイケツなスタンスを貫いて、率先して入居するのだよね?家族にも当然言い含めて。
-------
まぁ、大体の想像を裏付ける結論が出たようなのでネタあかしをさせていただく。これは、憂さ晴しと推測を裏付けるための、大変ヒトの悪い実験を兼ねた記述だった。
前半。うちは現在座敷牢化しており、子供の出入りに不自由だし、ジェントルジャイアン君は実際にかなり迷惑なことをしたりもする。うちの娘のためには、明らかに良くない。
しかし、「ふぅぅ」以前の部分では「もてあましている」「どう接して良いのか判らない」「困惑させられた」「仰天させられた」という俺本人の感想を除き、「基本的には温和しいよい子」「玉砕するとすっぱり諦める潔さも持ち合わせていた」という肯定的な記述を織り交ぜた上でネガティブな記述を極力排して全て事実に即した記述を心がけた。
俺本人の感想は、ごく自然なものだと思う。当たり前だ、俺には彼が理解できないし、下げたズボンびしょ濡れにしながら指示に従ってくれるなんて誰が思うか。それに目の前に突然トミカとかが落下すれば、大抵の人間は仰天する。それとも、俺を差別者扱いしてる人、こういうの平気?
後半のガニメアン君については、同じく子供から見れば明らかに巨大で威圧感がある。おまけに、彼に抱きつかれそうになれば、小学生は泣いて当たり前だと思う。PTAで騒ぎになるのだって当然、ならない方が変だ。地元が生暖かく見守っちゃダメなのか?
しかし、これについてもネガティブなフレージングは一切していないつもりだ。
こんなしち面倒臭いことをしたおかげで大変消耗したわけだ。にもかかわらず、ブコメを見ると、当たり前のことを感情抜きで書いている記述のはずなのに脳内補完して、そこに差別を見出している人が一部見受けられる。トラックバックの増田にはほぼそういう傾向が皆無なのにも係らず。これは、増田の読解力の方が高い、ということなのか、そのほかの誤読をした人がこれといって見受けられないことからも明らかなように、俺の大嫌いな『差別レーベル愛好批評家』各位の読解力だけが傑出して劣っているからなのか、どっちかなんだろう、きっと。
それとも、障碍者についてはたとえ事実であろうが、不利なことを一切書くのはまかりならん、とかいうものすごい基準なのか?
今後の参考のため、魚拓http://megalodon.jp/2010-1212-2322-16/b.hatena.ne.jp/entry/anond.hatelabo.jp/20101210153318を作成の上で
最後に、サンプリングにご協力いただいた各位には厚く御礼申し上げるとともに、うらの真意まで読み取っていただいたWhat_a_dudeさん(考えてみて欲しい、障碍者施設が充実し、偏見が解消されなければ、兄弟の世帯や娘も含めて我が家の負担は今後も増え続けるのやぜ、俺が自分の馘締めてどうする)、満点回答を提示してくださったWintermuteさんほか、文意をきちんと把握できておられた方々に敬意を表したい。