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2024-11-16

恋愛のデバガメをしたことがある


これまでの人生で、何度かデバガメをしたことがある。

※デバガメというのは恋愛的な意味である性的な意味ではない。

これらを見てしまった経験を通じて、若かりし頃の自分不器用さを思い出した。

今の自分も「成長できた」といえるにはほど遠い。若い人たちを見て、まだまだ成長できる部分がたくさんあることに気づかされた。

もうアラフォーに入ろうとしている。その前に、ちょっとだけ記念的碑に増田投稿してみようと思った。

常連投稿者のように面白くはないかもしれないが、一生懸命書いてみる。



【1組目】同じ会社の若手社員

 一般企業アパレル事務仕事をしている。あと数年以内にはAIに置き換わってしまうだろう。風前の灯火みたいな事務仕事だ。平成初期だったら、私もバリバリ評価を得ていたのかもしれない。令和時代だと、明らかに若い人、時代の変化に適応できる人の方がこの仕事に適性がある。

 社屋3階で働いているのだけど、ある夕方~夜の時間だった。社内に人が残ってない時間帯に、私は4階にあるトイレに行こうとしていた。

 そうしたら、上の階の方で男女の声が聞こえた。一瞬「!?」となって、踊り場の前で留まった。会話は始まったばかりで、男性の方は隣の部署の30才くらいの人だった。女性の方は別の階で働いている子。

 一応、最初から声を拾ってみる。彼を増田君とする。まだ先月のことだ、頑張って思い出してみる。

「○○さん、お疲れ様です」

お疲れ様です増田さん」

「どうしたの、今日は?」

「え……?」

パンダじゃん!」

パンダ……」

「服が白黒だね」

※白黒のボーダーの服だったから?

「え、そうですね」

「白は、初めて見たかも」

「……いっつも白いです♪」

「そう、ええっと、あとは」

※私が踊り場から身を乗り出すと、彼が両手でジェスチャーしてるのが見えた

「○○さん。髪、切った?」

はい、切りました。……どうですか?」

「似合ってるね」

「ほんとですか?」

「うん、似合ってる。ねえ、ねえ。もっと仲良くなれたらご飯いこうよ」

「え、いいんですか?」

「いいよ」

「いきたいです。~~さんとご飯

「じゃ、携帯の番号教えて。メッセージしたい」

「わかりました」

私も、若い頃はあんなだったかもしれない。

意中の男性に声をかけられると、縮こまってしまって、うまく喋れなかったりする。

相手リードしてくれて、それでどうにか話ができる。子どもの頃に聞いた曲に、「大人階段昇る 君はまだシンデレラさ」というのがあったけど、まさにあんな感じだった。

恋愛は、全部相手リードしてくれると思っていた。自分はただ、意中の人がいたら「お疲れ様です」と声をかける。自分からアタックするのは、それくらいでいいと思ってた。

本当に、相手相手だと何もできない。それどころか、廊下ですれ違ったときに「お疲れ様です」と挨拶されても、顔(^^)を背けながら「お疲れ様ですっ!!」って投げやりな感じの挨拶になる。

髪を切った時も、好きな人と話してて「気付いてくれるかな……」と思うとドキドキして硬直したし「髪切った?」って言われそうな時は、事務所内なのに走って逃げだしていた。

そんな、若かりし頃の記憶が蘇ってきて懐かしかった。

トイレの話だけど、はてな匿名ダイアリーだと女性でも漏らしてしまうのが基本らしい。

私はこの時漏らさなかったので、3階にある修理中のトイレ飛ばして、急いで2階のトイレに入った。




【2組目】柔道合宿中学生

 こう見えても、高校まで柔道をしていた。初段しか取れなかったけど。

 柔道って、野球サッカーと違って、やってる子がとても少ない。柔道部のある学校の方が少ないくらいだ。特に女子柔道場合は、本当に過疎である

 柔道部員がちょうど3人しかいない高校だったので、夏休みになると、同じ市内にある高校合宿にお邪魔していた。期間は一週間。そこは工業高校で、立派な柔道場がある。

 市内のいろんな中学高校の生徒が集まって練習していた。男子は泊まり込みのようだった。

 そこで、珍しい組み合わせの男女がいた。ふたりとも中学生だった。凸凹な見た目だったのを覚えている。

 その時は8月初旬だったかな。私が合宿に参加した初日乱取りの時に女子小中学生に胸を貸していたところ、物凄い声が響いた。

「ああ、もおおおっ!!!」

みたいな声だった。

 見ると、小太りの体形の男の子が、その女の子寝技で抑え込んでいた。見るからガッチリ入っていて、逃げられそうにない。女の子は、バイオレンスな感じにグイグイって動いて、男の子お腹をグーで殴り続けて脱出成功した。

 それから女の子は血相を変えて、小太りの男の子寝技で抑え込みに行っていた。女の子黒帯で、男の子白帯だった。それにしても寝技が上手な男の子だった。体の幹が強いのもあるし、女の子が上から乗って行っても、軟体動物みたいにスルリと躱してしまう。

 決着がつかずに、乱取り終了のタイマーが鳴った。次の日も、また次の日も私は合宿に参加していた。他校の女子練習ができる希少な機会だった。

 いいかげん、筋肉痛がひどかった。女子中学生が打ち込みでも乱取りでも、私のところにばかり来るからだ。多い時だと、1日に30本近く(ほぼ90分)も乱取りをしていた。

 本当に貴重な時間だった。母校では、こんなに多くの女子選手練習することはできない。政令市にある名門校はともかく、田舎公立高校女子柔道環境は非常に厳しい。

 あの男の子女の子だけど、それから毎日見ることになった。私がいる練習スペースの近くで、あのふたりが一緒に練習している(組み合っている)ことがよくあった。

 男の子は、誰に対してもマジメな練習態度だった。手を抜かないし、女子選手小学生と組み合っても配慮していた。

 でも、あの女の子乱取りをする段になると、ビビっている様子だった。彼女乱取りになるとモードが変わる。真剣ガツガツやりあうのだけど、恐怖を感じながらやってるというか。

 男の子はさておき、中学生の"女の子"の方だけど、どう見ても強い子だった。普通中学生男子だったら普通に投げ飛ばすし、相手高校男子でも、白帯だったらフツーに力で圧倒していた。

 男子相手でも、引き手と釣り手を上下ブンブン振り回して、相手払い腰で投げ飛ばすと……『進撃の巨人』の冒頭あたりで、エレンミカサに投げ飛ばされたような感じで、相手柔道場の壁にぶつかって倒れた。

 私も彼女乱取りしたけど、一度だけ綺麗に背負いで投げられた。柔道が強い子は、基礎的な体力からして違う。あの男の子とも乱取りしたけど、体幹が物凄くて投げれる気がしなかった。どれだけ足を引っかけても動かせる気がしない。

 ただ、彼はボヤっとした柔道をする子だった。動きが明らかに鈍い。子どもにはあることだけど、スポーツやってるからには相手に勝つ!! という自覚が明らかにない……そういう子は、やっぱりボテボテとした柔道になりがちだ。

 

 結局、3,4日だったかな。その男の子がいたのは。合宿の最終日より前にいなくなった。市外の中学からの参加で、学校から距離があるので、予めそういう日程だったんだと思う。私もそうである

 夕方だった。私が工業高校から家に帰ろうとしてると、あの"女の子"が入口の柱のところでまごまごしていた。すぐ近くには、あの小太りの中学生男子がいる。引率の先生と話している様子だった。

 女の子は、彼のことをチラッと見ることがあった。視線真下にある畳に行ったり、彼の方に行ったり、安定してない。やがて、中学生男子が話を終えると、なんと……なんと……!!

 彼は女の子の方を向いて、一瞬立ち止まった。私は耳をそばだてていた。あまり内容は覚えてないけど、再現してみる。

「あ、これは、これは~~さんじゃないですか。お疲れ様です」

「お疲れさま」

「疲れんかった? 今日で終わりでよかったね。いい修行になった」

「うち、今日で終わりじゃない。まだあと2日あるんよ」

「まだあと2日も? しんどいやん。なあなあ自分銀河学院だっけ?」

「うん」

「俺、学校遠くにあるから尾道学校

「知っとるよ」

「ぜんぶ参加したかったな~」

しょうがないよ」

(ごめん……この間は覚えてない)

「なあなあ。もう会えんよ多分。うちら

「そうかな?」

「そ~よ~」

「残念かも」

あんた、家までどうやって帰るん? 先生の車?」

「いや。駅まで歩く。あとは電車

「うちも歩く!! 一緒に帰ろ」

 眩しいな~と思って眺めていた。かくいう私は、恋愛経験が少ない女子だった。

 あのふたりは、本当に一緒に帰っていた。私は親が工業高校まで迎えに来てくれる約束だった。校門付近まで行くと、あのふたりが一緒に並んで歩いていた。女の子の方は自転車で、男の子は徒歩だった。

 いや、懐かしい。ほんとに懐かしいなぁ。それでいて眩しかった……



【3組目】任天堂公式ショップにて

 去年の冬だった。タワレコの近くに任天堂公式ショップがある。仕事帰りに立ち寄ることがあって、昔懐かしいマリオカービィぬいぐるみを眺めていた。職場はこの近くだけど、存在を知りつつ入ったことはなかった。そういうお店ってあるよね。鶏白湯ラーメン専門店とか。

 お洒落ショップだった。店内レイアウト無駄がないというか、導線を綺麗に描けている。右回りの人でも左回りの人でも、混雑しないようになっている。こういうのは気になる。

 店内をウロウロしてると、私が知らないゲームのグッズ売り場に行きついた。私の隣には女性がいた。40才くらいかなと思ったけど……見た目がすごく若かった。20代後半に見える。

 私は同性なので、顔のしわの感じでわかった。男性でも見抜ける人はいるのかな? いいや、私でなきゃ見逃しちゃうねと思ったところで、その女性キーホルダーを手に取った。

 キャラ名は知らないけど、イカみたいなキャラクターだった。イカ琥珀色の球形に入っていた。高級なカブトムシクワガタ琥珀色の何かに漬かってるのを見たことがある。あんな風だった。

 その女性イカを手に取って眺めると、顔がぱあっと明るくなった。気に入ったのだろう。ずっとイカをまじまじと眺めていた。すると。

 

「それ、いいですよね」

 向こう側にいた若人男性が、彼女に声をかけた。純朴そうな見た目の青年だった。私の勘(年齢センサー)だとおそらく20代後半である

 その子は、一瞬こわばった感じだったけど。

「えー。そうですよね、可愛いですよねぇ」

と返事をしていた。

 それから、とりとめのない会話が始まった。イカが出てくるゲームの話をしていたはず。私はしばらくカゴの中のキーホルダーを手に取りつつ、ふたりの話を聞いていた。

 やがて、もういいかなと思って、その場を離れてレジに向かった。私が買ったのは、手のひらサイズ1UPキノコだった。高校生の時、幕末志士の動画ファンだった頃を思い出して懐かしくなった。

 その次の週も任天堂ショップが気になった。本当になんとなくだった。まだ見れてないものがある気がして。

 ところで、あのイカが出てくるゲームスプラトゥーンだった。名前は聞いたことがあった。中味はほとんど知らない。

 私のはてなブログ歴は約7年だけど、あのイカサムネイル画像しかたことがない。有名タイトルのはずなのに……そういうコンテンツってあるよね。野獣先輩とか。

 それで、任天堂ショップに入ろうとした時に見てしまった。レジ付近を見ると、あの男女がいた。一緒に買い物をしたようだった。ショップの袋を抱えている。

 なんか、ぎこちない感じだった。両方とも会話の雰囲気がぎこちない。声は聞こえないけど、雰囲気オーラで伝わってくる。ふたり入口付近に立って、何かをずっと話していた。緊張してるように見えた。

 私はそれから店内をグルグルと廻って、スプラトゥーンのコーナーを一通りチェックして、ゲーム体験してる人達を後ろから眺めて、あとはどうしたっけ……ゼルダの伝説ピンバッジ? が恰好よかったのと、あとはどぶ森のコーナーを新発見して、子ども時代の思い出に耽った。

 今年の春だった。再び、任天堂公式ショップ(※正式名称Nintendo TOKYOです)に行ってみたのは。この時を最後に行ってない。お店に入る前の歩道で、あのふたりが一緒に歩いてるのを見た。

 ここまでくると、もはや必然だと感じていた。あの時とは違って、リラックスした雰囲気だった。手を繋いで、歩道の端っこの方をゆっくり歩いていた。仲睦まじいという言葉が似合っている。そんなふたりだった。

 水面を一緒に泳いでいるオシドリみたいだった。オシドリは、子どもができると♂の方が♀から離れてまた嫁探しをするらしいけど、そんなことはどうでもいい。ふいに、あの昔のAAを思い出した。

 ※スマホの人には見えないか



 _人人人人人人人人人人人人_

 >   わりとどうでもいい  <

  ̄^^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄

     ヘ(^o^)ヘ 

        |∧   

       /



 あの時の私は、幸せそうなふたりを観れてよかったって思えた。

 全く知らないふたりだけど、自分幸せになったように感じた。



最後に~

今年の八月頃から恋愛結婚関係増田日記がよく投稿されていた。こちらを書き始めたのは11月になってからだ。もうブームは去ってるけど、気になったことを書いてみた。

よければコメント等いただけるとうれしい。ブログの方だとコメントもらえるけど、増田だとブクマコメントをもらえることは少ない。

2024-11-15

転職が決まって心の整理をした


当方、齢37である。来月末に引っ越しをする。大学卒業から約15年、暮らしてきた実家近くのアパートを離れるのである

社会人としての稼ぎが少なすぎて、実家の手を借りなければ生きられない。よくメシを食べに行っていた。情けない社会人だった。それは結婚しても変わらなかった……幸い、子どもはいない。

妻は、いいやつだ。こんな貧乏暮らし人間結婚してくれた。見栄っ張りなのが玉にキズである。親戚や近所同士の集まりでも、コモンカード(MTGで言うと「モグ狂信者」 わかったぞ! わかったぞ! わか……)に等しい私を、高年収正規サラリマンとして紹介することがあった。

よくできた妻だと思う。私にはもったいないくらいの。悪態をつくことはあるけど、裏切ったりしない。近所の実家にお米や野菜たかりに行く時も、一緒に付いてきてくれた。

もし、この世界エロ漫画世界で、あらくれ氏が描くみたいなオッサンに妻が寝取られしまったとしても、私は許すと思う。私に尽くしてくれる良妻である

かつては弱者だった。※弱者男性という言葉は嫌い

大学時代、ぜんぜんダメな子だった。偏差値50台の二流以下の大学で、学生時代アルバイトばかりやっており、部活サークルもせずにダラダラ過ごしていた。就職活動はひどいものだった。

「Fの就職チャンネル」で就活生の動画ex.大学4年の6月から就活始めたりする)をたまにやってると思うが、まさにあんな感じの、圧倒的ダメダメ就活生だった。

さて今回、引っ越しをするのは、晴れて正社員としての採用が決まったかである関西の南の方に住んでるのだが、隣県での採用が決まった。大まかな括りだと機械操作オペレータである年収+はなんと約200万円。

今まで、この田舎にある小さい製造会社毎日毎日機械仕様書図面と格闘してきた。25才の時、契約社員として雇ってもらった。それまでは近所にある町中華の店でアルバイトしていた。

正直キツかった。専門知識は一切ない私立文系人間であるマジで辛かったよ。しかも、小さい会社なのに出張であるんだからな……だがしかし、ついに培ってきたワザが評価されたのだ!!

今年の4月になってから(妻の強い勧めで)転職サイト登録してみたところ、私のワザというのは、意外と需要のあるスキルだったようである。(ビズリーーーーーーーーーーチッ!!)



そんなこんなで、この田舎最後に何をしようか思案していた。

したことは思いつかなかったが、とりあえずやってみたことを列挙する。

・少し高級な中華料理屋で暴飲暴食

・年に5~6回通っていた居酒屋で高級シャンパンを注文

・昔の思い出グッズを漁る(MTGカード進研ゼミ中学版、ガラケー写真など)

地元中学校での文化フェスティバルへの参加。中学生以来

地元小学校のサマフェスへの参加。高校生以来

地元神社奉納祭り役員への立候補。当日記を書き始めた頃に無事終了

あとは、里山登りかな。幼い頃、祖母に連れられてよく里山散歩をしていた。小高い山の頂上から見下ろす町並みは壮観だった。

なにぶん田舎なので、里山がたくさんある。グーグルマップで見てみると、東京の方でも端っこの方は青々とした山が広がっている。あん標高数百メートル以内の山を、ひたすらに登っていく。

自宅の裏から繋がる山道入口から始まって、よいしょよいしょっと里山を登っていく。私が子どもの頃は、近所の人はみんな林業してたから、開けた地形がけっこうあった。里山というよりは丘陵樹木が生えてる感じだった。

亡き祖父の話によると、戦時中はどの里山もはげ山状態だったらしい。戦争石油燃料が不足したため、国民単位でみんな柴刈りをやりまくったのだ。グーグルマップで言うと、あの青々とした山がほぼ肌色だったということだ。

昭和前半の空中写真を見たら一目瞭然

今は林業をする人はおらず、里山は荒れ放題であるてっぺんまで行っても町の景色など見えやしない。雑木の群れが頂上を覆い隠している。

樹木が生い茂ってないところだと、町の景色が見えたりする。山の標高は低いけど、限界効用が低いとでも言えばいいのか、珍しい景色なので壮観である。汗ダラダラで意識朦朧としてるのもある。脳がマヒしている。

景色の一例≫※いずれも里山。道なき道を進んでいく

https://tadaup.jp/15183559802496/

https://d.kuku.lu/83gjgt5fb



高校時代卒業アルバムも読んだっけ。柔道部に籍を置いていた。

高校卒業式の直後、部活メンバーみんなで柔道場でお祝いをするのだが――その時の写真が出てきた。

なんと、みんなからの寄せ書きも残っていた!! 超恥ずかしいけど公開してみよう。別にいいだろ。増田にこういう投稿するの、人生最初最後なんだからさ。



卒業記念色紙の部員コメント

部員一同)

同人誌コレクター増田さんへ

あなた変態っぷりにはほとほと呆れるばかりでした……

大学生になっても、変わらず変態でいてくださいね

自分リッツ第一志望です。京都まで遊びに行きます

増田さんは、□△高校相川さんがロリロリで好みなんですよね!!

相川さんを是非モノにしてください

応援しています

増田先輩の行動で一番驚いたのは、■▲高校藤田さんの写真をこっそり撮って、救急箱に貼っていたことです

閉会式の時、柔道着の藤田さんが目を閉じて、優勝旗に顔を傾けているやつです

自分もあれがほしいです。現像したの1枚余ってたらくだいね

とにかく3年間お疲れ様でした。先輩にはクソお世話になりました!!

本当にありがとうございました

増田先輩の柔道、粘り腰で凄かったです。どんな時でもあきらめずに、ベストを尽くしてました

冬の大会で4人抜かれてから5人抜きした時はマジでびっくりしました!

自分もああい柔道、できるようになりたいです

大学でも柔道続けるんですよね。心から応援してます

増田先輩の変態エクストリームハートには緊張させられっぱなしでした。

スーパーハードロリータ増田!!

スーパーハードロリータ増田!!

スーパーハードロリータ増田!!

早く警察に捕まってください!!笑

カノジョさんともお幸せに 愛のキューピッド藤本より

ロリータ戦士 増田さんへ

あなたロリータっぷりにはびっくりでした。

あなたのそのロリータ魂を受けつぐ戦士が欲しいです。

ぜっひ増田さんにはロリータ魂を忘れてほしくないです。

ファックfuck!!fuck!!fuck!! アダルト西村

増田先輩へ

よく型の練習付き合ってくれたの感謝してます

先輩がいたので、二段の試験合格できました

今でも感謝してます

大学でもがんばってくださいね

増田先輩

お疲れ様でした!!

自分一年なんで、あまり絡みなかったです!!

けど、引退した後もたくさん乱取り付き合ってくれて、たくさん寝技も教えてくれて、感謝してます

いままでありがとうございました♡

柔道部監督

増田君が入部してきた頃にはどうなることかと心配しました。ご卒業おめでとうございますキャプテンとしての重責、大変ご苦労様でした。柔の道は、将来どこかで役に立つ時がきます。力必達(※つとむればかならずたっす)。何事も最後まで諦めず努めてください

女子マネ

・先輩ご卒業おめでとうございます これからも頑張ってください

・3年間お疲れさまでした 面白い先輩でした笑

・これからも今までみたいに頑張ってください



これはひどいwwwwwwを地で行く内容である。こんなん、人に見せられるもんじゃねーだろ。

でも、いいよ。増田民へのサービスだ。いつもお世話になってるからな。



そんなこんなで先月に就職が決まってから、結局最後までできなかったことがある。大学時代の思い出の開封である

それ以外の思い出BOXはすぐに開封できた。実家にある元自分の部屋にある段ボール箱テープを、ビリッとやればそれでよかった。でも、大学時代は後味が悪すぎる。就職すらできずに、逃げるようにして卒業したんだから。正直、嫌な思い出であるトラウマと言っていい。

いや、大学卒業式は出席したのだ。謝恩会にも。問題は、マクドナルドでの思い出である

マクドアルバイトしてたんだけどさ、卒店式っていうのがある。文字どおり店舗から卒業である。毎年3月にある。

卒店式だけど、マクドナルドって経営店舗運営外資ルールからエリア内の店ごとに売上を競わせるんだよな。

それで、いい結果を出してる店舗だとそれなりの貸館施設で、いまいちな結果の店舗だと近所の公民館無料で借りて、ジュースお菓子テーブルに並べて卒店式をやる。

大学時代アルバイトをしてたマクドの店は、成績がいいところだった。京都にある四条河原町店という名門店舗である店舗番号は100番以内、つまりマクドナルド黎明期に作られたお店のひとつだ(今でもあるのかな)。

当時の私は就職活動に失敗して、無職neatでの卒業が決まって落ち込んでいた。

そんな時、自分ひとつ年下の後輩のスウィングマネージャー(※できるアルバイト社員仕事をする。時給+50円)から話があった。「増田さん今までお世話になりました。卒店式、ホテルグランヴィア京都でやりますからね。店長が、すげー男を見せてくれた(※足りない分は自腹切ったらしい)んすよ!! 自分増田先輩のために送辞読みます」とか言ってた。

でも、私は嬉しくなかった。就職活動に失敗してニート確定の自分が、そんな場で送辞を読まれたって嬉しくもなんともない。畜生というやつだ。

結局、卒店式には出ないって後輩君に伝えた。すごくガッカリしていたよ。だって、彼が初心者の頃、私がずっと付いて教えていた。彼が嫌なことあって、アルバイト中に不貞腐れてる時でも、構わずにとにかく、いろいろ教えていったよ。

の子は才能があるから、すぐにうまくなるだろうと思ったけど、やっぱりすぐに上手になった。

ただスキルがあるだけじゃなくて、なんというか、仕事本質がわかってるというか。能でいうところの上手(うわて)みたいな感じである世阿弥がさ、『風姿花伝』で伝えてるような、社会人技能について嵩があって丈もあって(※今でいうとT型人材)、本質的なことがわかってる子だった。

一度だけ、後輩君から催促を受けた。二度だったかもしれない。あの時のことは覚えてる。

あれは事務所だった。「卒店式出ましょうよ」というシンプルものだった。しかし私の答えは……。

「そんな気分じゃない。早く就職しないと。すぐにできないかもしれんが」と言ったら、「増田さん。AJCCで2回も勝ったじゃないですか!! 余裕っすよ」と言ってた。

AJCCマクドナルド技能大会。「2回勝った」とは、地区大会と府大会部門別優勝したの意。関西大会では、府大会と違うメンツオペレーションになったので、コミュ障だった私はボロボロの成績だった

その後の後輩君とのやり取りは覚えてない。最後の方だと「あのな、後輩君。どんだけ綺麗に、上手く、速く、素早く、ハンバーガー作れたってな。社会じゃ何の役にも立たねーんだよ!」と悪態をついた。

それで、後輩君は黙ってしまって、それ以来やつとは会話していない。最後の勤務日も、淡々仕事を終わらせて――いや違う、確か女性学生客がトイレゲロ吐いたんだっけ――それの片付けを夜に終えて、私にとってのマクドナルド終焉を迎えた。

帰りに、同じくマクドナルド河原町三条店(※こちらは関西最古の店舗らしい。今でもあるのかな)に寄って、チョコパイベーコンポテトパイを買って帰った。マックポークだったかもしれない。マックチキン……( ;∀;)

しんみりしてしまった。

学生時代の思い出を開封するのは心理的キツイ。けど、時間は限られている。いったん妻とこのアパートを出たら、帰ってくるのは十数年後になるかもしれない。妻はうちの実家嫌いなので……。

そんなのはちょっと想像したくなかった。というわけで、アパートの自室の押し入れを開けて、学生時代の禁断に近い思い出の段ボール箱開封した。

そしたら、いろんなものが出てきた。当時のガラケーとか、大学時代の成績表とか、学位記とか、マクドナルド辞めてから郵送で届いた卒店式の寄せ書きとか、昔の授業ノートとかだな。産業社会学部のゼミのみんなで撮った記念写真もあった。京都駅の近くで行われた社会科学の研究展示会で賞を取った時のやつだった。当時の日記も出てきた。

その日記最後の方だけパッと読んでたんだが、どうやら学生時代の私は卒業時に108万円の貯金があったらしい。なんでそんなにあったかというと、大学1回生の時からマクドナルドで週5で働き続けていたかである。いわゆる超修行をしていた。ここまで働いてると、身体が脳をハックするようになる。

……厨房の注文画面が「ピッ」と鳴ったら、考えるよりも前に身体ハンバーガーを作り始める。考えるんじゃなくて、調理行程を『感覚』が捉えるようになる。トングとか、ソースガンとか手に取るんだけど、なんかさ、感覚がさ、一体感がすごい。トングが身体の延長というか、もはやマクドナルドというお店自体が、自分と一つになってるような、そういう感じ。

例えば、トングを握ってパティ(肉)を掴んでる時って、体のどこがそれを認識してるのだろうか。

指先だと思うかもしれない。けど、その指を支えているのは筋肉組織と関節であり、それらをさらに骨組織が支えている。物質に触れている指先というのは、入口である

組織と言ったけど、トングでパティを掴んだ時の刺激って、関節の中を電気信号が走って、最後は脳に伝わる。ということは、刺激というのは、結局は指先じゃなくて『脳』が認識している。

でも、その刺激って指先が認識してると人は解釈することができるし、実際にしている。脳が認識してると捉えることもできるし、体の先っちょが認識してると捉えることもできる。

こういう解釈が成り立つということは、指先が触れてるトングそのものが、パティ感触認識してるってことにもならないだろうか。

剣道の達人だと、竹刀が体の一部みたいになっていたりする。サッカー選手だったらボールである。そうだ、ここでの私にとっての肉体の最延長は、指先じゃなくて、トングなのだ!!

もう少し延長すると、店舗で働いている自分というのは、床に立っている。呼吸をしている。ほかの従業員やお客さんの存在を感じ取っている。ということは、其処に存在している以上は、その床を、空気を、ほかの店舗スタッフを、お客さんを、なによりマクドナルド四条河原町店という、その存在が――私という人間の延長として考えることはできないだろうか。

実際、国際赤十字とか、国連とか、国際NPOとかで働いている人、それ以外にも人類福祉のための活動してる人って、地球とか、人類社会のもの自分の延長として捉えてるんじゃないか? そう感じざるを得ないようなニュースがたまに飛び込んできたりする。



それはさておき。108万円の貯金、結局どうしたんだっけ。

あー、そうだ。グータラだった自分は、フリーター生活とともに2年もしないうちに霧消したんだった。でも、あのお金があってよかった。あれがなければ、秋から始まる奨学金の返済に対応できなかった。

あの頃(23~25才)の私は、アルバイトではダメだと、奨学金の返済に耐えられるだけの仕事を探して、探して、探しまくって、ようやくたどり着いたのが今勤めている金型の製造工場だった。

始めは出荷場での勤務だったけど、オペレータ給料が高いというので転属を申し出たのだ。これらは当時の日記を読み返して初めてわかった。案外、人は記憶改ざんするものである

ちなみに、まだ奨学金を返済できていない。普通社会人だったら、繰り上げで30前半くらいには全額返済できていると思われる。今はその程度の稼ぐ力すらないけど、これから妻と一緒に創り上げていきたい。

長くなったけど、これでひと段落ついた。終わりである

長文読んでくれてありがとうな。明日から、また一増田ユーザーである

みんなの面白い日記を楽しみにしています

anond:20241115091118

未来組織全体には損だけど今の自分の業績にはなる方針決定のために周囲を巻き込む寝技しかけた経験がない人だけ石を投げなさい、だよ。人を動かすのは常に人の欲なんだよ。それがわかんない人は、大きな組織成功した経験がないってだけだ。

anond:20241114150033

政治家立法官僚コントロールできるなんてピュアすぎるわ。

自分官僚だったらと想像してみ?自分所属する組織評価システムに従って仕事をしていて順調に評価されてる。財務省なら税収増や増税キラー実績だ。そこに評価システムに反する政策立法=たとえば減税案が出てきた。このままいった自分落ち目一直線。座して待つか。周りにはその政策に反対する政治家もいれば、評価システムをよく理解してる官僚の先輩が政治家に転身してたりもする。寝技に持ち込まない奴なんているか

第1次安倍が追い込まれたのも第2次安倍が省庁の人事権掌握したのも官僚対策だろ。トランプ最高裁や省庁トップに息のかかったやつをねじ込もうとしてるのも反対派対策だろ。

2024-10-11

柔道選手の回想を聞いてほしい 3


最後公式戦(夏季大会)は印象に残っている。毎年、県内で一番立派な総合体育館で行われる大会だった。梅雨時にある。

団体戦予選は、秋季大会と同じく4校によるリーグ戦だった。上位2校が決勝トーナメントに上がる。

当校の場合は、全国レベル高校と、それに準ずる高校と、平均レベル高校の3校での争いだった。前二者には、それぞれ0-5,0-4という散々な結果に終わった。T君は健闘して強豪校相手引き分けに持ち込んだし、ほかの選手一年前に比べたらずっといい試合をするようになっていた。

だが、勝負世界は厳しい。現実リアルビジネス世界でもそうなのだが、自分が成長しても、ほかのライバルもっと成長している。最後の三試合目は、確か4-1で勝ったのかな。これで、T君の世代にとっての最後団体戦は終わった。各リーグで上位2校だけが勝ち抜いて、決勝トーナメント進出する。当校は第3位だった。これで、本当に終わったのだ。

翌日には団体戦決勝トーナメントがあって、うちの学校と同じ市内のところが優勝した。N君が所属する学校だった。広島県は、伝統的に野球柔道が強い。サッカーもそれなりである

大体のスポーツ広島市にある学校県内最強なのだが、柔道場合は、広島市福山市にある高校県内二強である。いずれも全国に通用する実力を有していた。



記憶に残っている試合の話をする。その翌週には個人戦部門があった。各階級に分かれて戦い、優勝者全国大会に出場する。T君は、81kg級で出場した。

1回戦は、尾道にある高校選手と当たった。確か、今年放送アニメ『ぽんのみち』の舞台の近所にある学校である。俺は、第一試合が始まる前にT君の打込練習に付き合っていた。体を温めておくのだ。体を超動かすスポーツ場合は、事前のウォーミングアップが欠かせない。無論ハードモードである

T君の試合が始まる直前だった。

「勝つとか、負けるとか考えるな。試合邪魔だ。柔道のことだけ考えろ」

と言った。T君は「やり切ってきます!」と言った。

やがてT君が呼ばれて、試合場の前と、開始線の前での二度の礼が終わった。

「始め!」

という審判の声とともに、相手と組み合った。練習で教えたとおり、大内刈りと小外掛けを繰り返しやっていく作戦を採っていた(T君は左利きの左組み。多くの場合ケンカつの組み手になる。鏡写しの組み姿勢)。彼の運動神経だと足技の威力は弱いのだが、技をかけ続けていれば指導は取られない。

相手が技を仕掛けてくると、T君は隙を見て――寝技の態勢に移行した。その時はたしか相手が低くしゃがんで投げる背負い投げに失敗したのかな。

すると、T君は相手に密着しつつ、真横に体重を預けるようにして、釣り手だけで送り襟締めを決めた(相手の背後から横襟を掴んで、手首の尺骨でグイっと頸動脈を圧迫する)。

相手がたまらず仰向けになったところで、両足を絡めた縦四方固めに移行すると、相手は全く動けずに25秒が経過した。一本勝ちである

よく、ここまで強くなったと思った。彼と出会った頃は、紐に巻かれたチャーシュー柔道をしているように思えた。あまりにボテボテとした動きで、才能がないのは明白だった。

だが、T君はここまで寝技を鍛えた。彼にとってのエクスカリバーだった。この頃の彼は、俺と寝技乱取りをしても1分以上は持ちこたえることがあった。

さて、次の試合だが……例の強豪校の子だった(N君)。T君と同じく高三で、改めて見るとスマートな体形だった。背丈はやはり185cmはある。あの細長い足から繰り出すカミソリのような内股で、T君は何度も吹っ飛ばされてきた。

おそらくこの時点で、すでに名門大学からスカウトを受けている(記憶によると、その後明治大学に進学している)。

試合が始まる直前、T君と最後の技の打ち込みをして、最後大内刈りで投げさせてやった。試合場に送り出す時、背後から彼の両肩に手を置いた。肩甲骨のあたりが1年前より逞しくなっている。そのまま、グイっと前に押し出すようにして闘魂を注入した。

試合前の二度の礼の最中、対戦者であるN君の表情を見た。高校三年生とは思えないほど大人びていた。歴戦の兵を見ているようである高校三年間をスポーツに捧げた者の目つきだった。子どもの頃から、数多くの試練を乗り越えてきたのだろう。こういう野獣の眼をしている若人は少ない。

試合場の外には、そのN君の学校の仲間と、あとは監督コーチ陣が控えていた。これといった表情はない。自分の教え子の初戦を観察するのは指導者の基本である。それだけだ。



実は、この時の試合ビデオ撮影している。映像は悪いのだが、できるだけ実況風に説明してみる。わからない単語があった場合は、とりあえずこちらの、

柔道チャンネル柔道用語https://www.judo-ch.jp/terms/

       柔道の技https://www.judo-ch.jp/technique/

をご覧になるといい。

別に不明単語表現があって気にしなくていい。読んでいるうちになんとかなる(と思われる)。以後、試合が終わるまでT君はTと表記する。N君はそのまま。紛らわしいからな。

さて、二度目の礼が終わった直後だった。試合場内ではTとN君が向き合っている。そして、審判が両者を確認する――試合開始の宣言があった。

「始めっ!」

Tは左組みで、N君は右組みだった。

N君は殴り抜くようにして釣り手を取ってきた。横襟のあたりだ。Tも相手の前襟を掴んだが、どこか心もとない。柔道力に差がありすぎて、まともに襟を掴めないのだ。厳しい印象の組み手だったが、後は引き手を握ることができれば……。

次の場面では、同じタイミングで袖を握り合った。中ほどの位置だった。相手ちょっと嫌がったかもしれない。かくして両者の組み手が完成する。ケンカつの組み手である

Tは大内刈りに入ろうとしたが、難しい様子だった。対戦相手と体力差があると、そもそも技のモーションに入ることすら難しい。両者、ジリジリと畳の上で移動を重ねていく。N君が技に入る様子はない。シード枠で第一戦目だった。慣らし運転という印象を受けた。

これは舐めプではない。トーナメントの初戦というのは、綺麗に勝って勢いをつけるものだ。何事も始まり大事である

重心移動を重ねていく両者。ここで、Tが小外掛け、そして大内刈りに入ったが……全く効いていない。もう一度リズムを取って、トン、という畳を蹴る音が聞こえた(ビデオ映像では聞こえないが、俺は確かに聞いた)。Tが足指の裏で畳を蹴り込んで、再度の大内刈りを放ったのである

今度はバッチリ効いていた。左腕で相手の肩を制していたのが大きい。ふくらはぎを刈り取られるようにして、N君が後ろに後退していく。数歩だけ後ろに下がったところで、技が解けて動きが膠着した。

Tは、そこから双手刈りに変化して、相手を押し込んで寝技に持っていこうとする――が、相手は両手を使ってTを上下に振って無効化した。Tの体が揺れている中、N君の大内刈りがしっかと掛かると、真後ろに倒されるのをどうにか我慢した。間合いを取ろうとしたが、遅かった。

N君は、Tの体を引き出して崩しつつ、股下に飛び込んでいた。全身を躍動させて、右脚でもってTの骨盤を跳ね上げた――内股、炸裂。

会場がどよめいた。それくらい、鮮やかな技の入りであることの証明だった。Tの身体が浮いている。が、まだ投げられてはいない。右足をケンケン状態にして抗っていた。歩幅のあるケンケンをしていた。

最後に、ダメ押しとばかり身を捨てたN君に巻き込まれる格好で、畳に落ちていく。

「……!」

主審動作は、会場全体の視線に応えるかのようだった。右腕を緩やかに振っている――ノーポイントだ。背中がついてないので当たり前だが。

会場の反応を気にする素振りもなく、それから寝技の攻防を見守っていた。Tが上からN君を攻め立てるが、「待て」がかかる。

次の組み手でもそうだった。お互いに十分な位置で組めているとは思うが、相手の圧に押されて、Tは身動きが取りにくい。N君は、けん制気味の大内刈りで攻めていた。タイミングを合わせて内股を狙っている。

ある瞬間だった――N君が内股を仕掛けた。すると、Tの動きがおかしかった。ジャンプするようにして真横に飛んだのだ。相手の振り上げた足がぶつかって、コロンと畳を転がった。背中がついている。

「技あり!」

N君にポイントが入った。背中はついていたが、勢いがなかった。

その後も厳しい展開が続いた。Tは相手とガッシリと組み合った後、てんで効かない大内刈りを繰り返していた。そして、N君はそれを上回る勢いで足技を仕掛けてくる。

Tは、それからも真横にジャンプするような動きをすることがあった。対するN君は、いい位置の組み手を取って大内刈りを仕掛けている。大内刈り→内股に繋げるのが狙いだ。

Tは正面から大内刈りを受けるも、後ろに飛んで腹ばいになって回避した。「待て」がかかった。その後、Tに指導(※ノーポイント)が与えられた。

「始め!」

ここで、N君が奥襟を掴もうとしてきた。奥襟というのは文字通り、横襟よりも奥になる。あなたが今着ている衣服で言うと襟首である

Tは抵抗を見せるも、最初は横襟を掴んでいた敵人の右手は、ついに奥襟に差し掛かった。Tは体を後ろに下げつつ……なんと、内股を放った!

N君の奥襟を取る力を利用しようとしたのだろう。ただ、懐には入れていたが全く効いていない。発想はよかったが、素の柔道力の違いがこういう所に出る。威力が無さすぎて、N君の方が戸惑っているように見えた。

今は、互いに横襟を握り合っている状態だ。ケンカ四つなのは変わりない。さっきとは、うって変わって静かだった。N君は小刻みに大内刈りを繰り返している。投げる気はない。けん制だ。Tも、何かを狙うかのように釣り手を小刻みに動かしている。

N君が、釣り手を下方向に絞ったかと思うと、Tの胸をいきなり突いた。一歩下がることになり、また前に踏み出そうとする。その時、Tの胸を小突くようにしてまた大内刈りを放った。Tは嫌がって、猫背気味に距離を突き離した。そして、背筋を真っ直ぐに戻した直後である――直立姿勢。一瞬の静止。

N君は脱力している。俺はつい、「あ……」と言った。技に入る準備ができている。もうダメだ。直観である

一瞬だった。N君は釣り手と引き手を利かせつつ、軸足としての左足で、Tの股下に飛び込んだ。体を密着させつつ、右足を高らかに振り抜いた――内股、一閃。

「技ありいいぃーーーーッ! ……抑え込みッッ!!」

審判の声が響いた。

彼らを視認すると……TがN君を横四方固めで抑え込んでいた! とともに湧いてきたのは、会場からのどよめきと、賛辞の拍手だった。

「なにしとる、N。まだ逃げられる! 右に回転せえ、手を、手を突っ込め!!」

N君の高校監督が、試合場の外から怒号交じりのアドバイスを送っていた。不完全ではあるものの、N君は確かに抑え込まれている。

何が起こったのか。一応、撮影したビデオ画面をベース説明すると……あの時、N君が振り上げた右足は、Tの身体を跳ね上げることな空振りし、宙をひと回り以上して畳に落ちていったのだ。返し技――内股すかしである

Tがやったのは、まず一番に跳ね上げられるであろう左足を、真後ろに隠して回避するという古典的な内股すかしだった。あとは、N君が内股を空振りして自らの威力で吹っ飛び、空中を一回転半して腹ばいで畳の上に落ちた。そして、Tが電光石火の早業で抑え込んだ。以上である

「てら、全力で体重乗せんだよ。あと半分、半分!」

 ※あと10秒抑え込んだら合わせて一本

気が付くと、横四方固めはガッシリ入っていた。N君の動きは著しく制限されている。しかし、彼も体力は相当ある方だ。寝技が解けないならばと、背筋で跳ねるのを繰り返すことで、徐々に移動して……試合場外への脱出成功した。

審判の「解けた!」の宣言の瞬間、試合場の端から抑え込みタイマーのブザー音が聞こえた。これは……!?

「待てー、待て……!」

審判の声は焦っていた。

開始線に戻った両者。ここで主審が、副審のところに行って協議を始めた。N君の学校監督コーチ陣は、ギラついた目で審判団を睨んでいた。タイマーを見ると、残り試合時間は1分半だった。

戻ってきた主審は、「技あり」のジェスチャーを取った後で、上方向に手を振った。ノーポイントに訂正する、という意味だ。

残念だった。あれは内股すかしだったが、投げ方は確かに変だった。N君が技に失敗して、自分で体勢をコントロールして腹ばいに落ちたようにも思えた。

正直、一本でもよかった。今の柔道では、スーパー一本といって、技の威力ありすぎて腹ばいに落ちた場合、一本になるルールがある。当時もその概念はあったが、ルールブックに明文化されているわけではなかった。

その後、併せて審判は、T君が寝技で抑え込んだことによる「技あり」の宣言をした。

「始め!」

N君は即座、猪突の勢いで駆けた。右手でTの奥襟を奪いに行こうとするが――パシン、という音がすると、なんとTが相手柔道着の背中を掴んでいた――奥襟の、さら真下の部分である

N君は、前傾姿勢になった。彼もTの奥襟を掴んではいるが、動きはない。静止している。

「なにをしよおる、はよう技に入れ!!」

相手校のコーチ狼狽していた。

わかっていない。N君は動かないんじゃない、動けないのだ。Tの腕力は本物だったようだ。

「ようだ」というのは、俺がTと乱取りしていて、背中を取らせたことは一度もないかである

体捌きも、総合的なパワーも、ありとあらゆるテクニックも、俺の方がずっと上だった。よって、奴のパワー(ベンチプレス160kg,背筋280kg以上)を体感する機会はなかった。

とにかく、N君は前傾姿勢のまま動けないでいる。その状況で、Tは不意に大外刈りに入った。N君のふくらはぎに刈り足が当たって、ケンケン状態で後ろに下がった。

Tが大外刈りをやめると、すぐさま、今度は連続して内股に入るのだった。釣り手で背中を掴んだまま、大腰みたいにしてN君の体が浮いたが……やはり柔道力が足りない。そのまま両者、畳に沈み込んだ。

いや、違う! Tはこれを、寝技を狙っていた。寝姿勢に入った途端、N君の片腕を取りつつ、巻き込むようにして後ろ袈裟固めに入ろうとする。N君はさらに体を転がして回避した。防御姿勢になる。

Tは亀状態になったN君の上に乗ると、帯を掴んだ。すると、体を捨てる重心移動によって亀状態をひっくり返した。そのまま縦四方固めに持っていこうとする。

再び、N君は腹ばいになって逃れるも、ここでTは――中腰の姿勢になり、両腕で相手柔道衣を握った。胴衣の腕の部分と、下袴の太腿部分をそれぞれ握っていた。そのまま、立ち上がってN君を両手で宙づりにすると――畳の上にゴロンとひっくり返した。

「抑え込み!」

タイマーカウントが始まるが、抑え込んで十秒もしないうちに解かれてしまった。試合の残り時間は、あと30秒ほどだ。

いい作戦だった。まともに立ち技勝負してN君に勝てるはずがない。先ほどの背中を掴んだ組み手は本当によかった。寝技にもっていくための算段のひとつである背中を掴んだ後は、なんやかんやで相手を動かし続ければいい。

背中を掴むのに成功してからは、立ち技ガンガン打って、早々に寝技に引き込んで、審判の「待て」がかからないように動きまくるのだ。それで時間を稼ぐ。

彼は、これを狙っていたのか。作戦だったのか? そんなことは……あるかもしれない。まぐれはこんなに続かない。彼の脳裏にこの流れがあったのだ。

主審は、選手2人が開始線の前に立つと、柔道衣の乱れを直すようポーズを取った。

そして、N君に対して指導を与えた。一瞬、彼の表情を見たが、恐れを感じていた。眉のあたりが強張っている。恐怖を感じる時の表情だ。これから自分がどうなるかわからない、そういう恐怖を感じている。

会場がどよめいていた。大番狂わせのニオイを感じ取っている。

「始め!」

N君は脱兎のごとく、Tの奥襟を取った。対するTが背中に手を回すよりも早く、伝家の宝刀、内股に入った――不十分な組み手だったが、Tの股下に入った足がガッシリ効いている。浮かないようにするだけで精いっぱいだった。

「ヤアァァーーーーーーーーーーッ!!」

N君は咆哮を上げつつ、内股から大内刈りに変化した。自分の後ろに投げる技から、前に投げる技への連続――完璧タイミングだった。

「終わった……?」と思ったその瞬間、Tは自らの体をコマのように回転させて、腹ばいになって畳に落ちた。寝姿勢で向き合って、怒涛の勢いでN君を組み敷いたかと思うと、縦四方固め……? いや、違う。それはフェイントであり、腕がらみ(アームロック)を極めようとしていた。審判が真上から様子を見ている。関節技が極まるか極まらいか、際どい局面だった。

刻一刻と、時間が経過していく……Tの作戦が功を奏したのだ――試合終了のブザーが鳴った。

「それまで!」

ここまで四分。実時間で約十分。お互いによく戦った。ポイントは同点である。この場合は、主審×1と副審×2による旗判定で勝敗を決する。

試合用のタイマーが置いてある長机から審判員が手慣れた動作紅白旗を取った。元の位置まで戻ると、主審は、副審を見やってアイコンタクトを取った。全員、どちらに旗を上げるか決まったようだ。N君が赤旗で、Tが白旗だった。

紅白2本の旗を手前に持ち上げる審判員――白い旗が2本だとTの勝ちである。会場の一角は、静かだった。かくいう俺も心臓バクバクだった。僅かな時間のはずなのに、長く感じられる。

「判定ッ!」

赤2本、白1本という事実を確かめ主審は、溜め息を吐きながら白い旗を仕舞うと――N君の方に勝利の手を掲げた。

この試合を見ていた観客は、ほぼ全員が選手2人に拍手喝采を送っていた。スタンディングオベーションである。いい試合だった。勝ち負けとかどうでもよくて、とにかくいい試合だった。

俺はしばらく其処に立っていたが、T君の後を追いかけてトイレの方に向かった。

次です

https://anond.hatelabo.jp/20241011192840

柔道選手の回想を聞いてほしい 2


柔道部顧問になって二年目の話をする。

この年度の末で学校教諭を辞めている。ラストイヤーである。思えばあっという間だった。上の秋季大会の後も、大なり小なり大会があったが、目立つ成果はなかった。

実力というよりは、柔道部全体の精神力、やる気、気合いの問題だった。センスがありそうな子はいたが、『本気』になり切れない。なぜかはわからないが、若者特有の殺気に満ちた闘志というか、「目の前の相手を殺してやる」という滾(たぎ)りが見られない。

特に、格上相手に戦う場面がそうだった。勝つとか負けるとかじゃなく、全力でぶつかってみせようという気概を感じない。

そんな中で、T君はじわじわと実力を伸ばしていた。この頃だと、ベンチプレスは140kgを上げるようになっていた。

ベンチプレスの記録と柔道の強さは直接関係ない。念のため

柔道の動きはボテボテとした感じだったが、それでもサマになってきていた。高校から柔道を始めた関係で、高一の頃が特に弱かったらしい。当時は、毎日のように先輩や同級生から千切っては投げられていたという。

シゴキ以外にも、いろいろあったようである。当時の先輩連中からは相当イジられていたらしい。T君の同級生柔道部員が、確かこんな内容を回想していたっけ。



≪~練習時間中~≫

「おいチクビ。何を寝とる。はよ畳の上から立て!!」

「今、こいつに筋肉ドライバーしてやったら、首めっちゃ抑えて転がっとるしwwwww」

「いつまで畳で寝とんな。早う起きんとチクビねじ切るどっ!」

「チクビ君さあ。今度の公式大会の時に、絶対シャイニングウィザードしてよ。武藤敬司好きなんやろ」

 ※本当にやって反則負けになったらしい

プロレス好きなんだって?これからダブル大外刈りするから付き合ってくれ」



彼が弱かった頃は、部内でもやられたい放題だったようだ。しかしこの頃、高三の手前になると、彼は部内で№1になりつつあった。皆、彼に一目置くようになっていた。当時、部のキャプテンだった100kg超級の子乱取りをしても吹っ飛ばされない。

それでも基本的には、いじられキャラだった。先輩からも後輩からもいじられていた。しかし、彼はどんな時でもリアクションを欠かさず、スマイルで彼らに応えていた。

そういえばT君は、毎日必ず昼休み柔道場に来て、一人で弁当を食べていたっけ。一人飯には理由がある。弁当を食べた後に、ヤツは筋トレを始めるのだ。ベンチプレスを始めとして、腹筋に、背筋に、あとは自転車ゴムチューブを柱に括り付けての打ち込み練習、あとはシャドー柔道か。さすがにカマキリ相手にしてないと思うが……。

休み柔道場に行った折、彼を何度も見ている。ベンチプレスが一番好みのようだった。自分自身が成長する実感とでも言えばいいのか、月ごとに最高記録が上がっていくのが面白かったのだろう。

柔道界の公式回答としては、高校生に器具を用いた本格的な筋トレをさせるべきじゃない。この時期(小中~高校生)は、技術に磨きをかける時期だ。ベンチプレスその他で測れる筋力は、試合ではそんなに使わない。柔道に本当に必要なパワーというのは、柔道をすることでしか身に付かない。すなわち組み手の練習とか、立技・寝技乱取りを通じてしか、そのスポーツ必要な『体力』は身に付かない。

しかし、T君には時間がない。彼にとっての柔道は、おそらく高校で終わりである時間がなさすぎる。だったら、ひたすら筋トレに励む道があってもいいんじゃないか。当時はそんなことを考えながら、昼休憩中のT君のトレーニング風景を眺めていた。



高三の四月時点で、彼の体重は約78kgだった。一年前はボンレスハムのような体形だったが、スマートになっていた。何より、当時のT君は部内で一番やる気があった。何事にも一生懸命だった。鍛えがいがある。

さて、高三最後公式戦は六月だった。ここまでには仕上げたい。幸い、四月にあった市内大会では、彼は5位入賞果たして大会出場を決めていた。順々決勝では、昨年の秋季大会で当たった強豪校の選手に内股で一本負け(空中一回転半させられた)だったが、そこから2回勝って5位になった。

それから大会までの約二か月、T君を鍛えまくった。

柔道場での立ち技乱取りでは、納得いくだけの投げを打てるまでひたすら稽古を続けた。T君に対し、組み手の位置自由にさせて、技も全部受けてやる。その代わりクオリティは一切妥協しない。俺が納得いくまで休憩すらさせない。

「おい、T。苦しくっても、苦しそうな顔すんな。相手にバレんぞ。ビビってるとな、わかんだよ。相手によ~!!」」

すると、唇を引き締めるようにしてT君は、距離を取ってこちらの様子を伺っている。

ああ、これは。技に入るのを狙ってるな。相手高校生だとすぐにわかる。

「技に入るのを狙うな。狙わなくていい。(お前の反射神経だと)無理だから!! とにかくたくさん、技をかけろ。連続しろ連続ちゃんと技は繋がるから。お前の感性でいいんだよ。考えるな、感覚でやれ」

実際、高校レベル試合だと技が下手くそでもいい。とにかく数。連続性が大事だ。

ただやはり、T君は運動神経が鈍いようで、へっぽこな大内刈りに小外掛けや、ボテボテとした払い腰しかできなかった。ヤツが俺に珍しく内股をしかけると、「ポフッ」という効果音とともにヤツが弾かれる。そんなレベルだった。素人未満である

「今のお前の柔道、ほかの選手乱取りやってるのと違うじゃん。俺用の柔道か~、そのへっぽこなのはよ~」

T君の柔道は、俺と乱取りしてる時はモードが違ってる。まるで、何かの専用の練習でもしてるようだった。

ヤツはまた内股をしかけてくるが、全然効いてない。運動神経とか、技に入る姿勢問題じゃなくて、組み手が下手くそ(≒柔道着の握る位置おかしい)なのだ。いいところを掴めてない。せっかく自由に組ませてるのに。

ただ、T君に組み手争いを教えるには、もうタイムオーバーである。「思いっきりイイと感じるところを掴め!」くらいしか教えていない。

だが、連続して技を掛け続ければ可能性が見えてくる。うまく相手が転がれば、彼が得意とする寝技に移行するラインも見えてくる。

ヤツと乱取りしている最中、よく檄を飛ばしたっけ。

「オーイ、てら。何止まってんだよ! 動け、動け。変数作れ。チャンスがないと思ってんの、お前だけだよ」

彼はヘロヘロになって大内刈りを放つのだが、俺に効くはずもなく。間隔を取って、釣り手と引き手(※柔道用語適当にググってほしい)を上下ブンブン振り回したなら、ジャイアントスイングみたいになって、T君が畳をゴロゴロ転がっていく。築地市場の床面を滑っていくマグロのようだった。

「オーイ、俺お前よりも軽いんやぞ。吹っ飛ばされてどうすんだよ」

T君が立ち上がると、顔が真っ赤になっていた。熱中症の人でもこうはならないだろう。それくらい真っ赤だったよ。

ゆっくりと俺に近づいてくると、釣り手の方でパンチするみたいに組み手を取ろうとしてきた。それを弾いて、逆に奥襟を取り返してやった。すると、ヤツも負けじと奥襟を取ってくる。

「力比べで俺に勝てるか」と思ったが、ヤツも結構強かった。睨み合ってたが、T君の耳まで真っ赤になってるのを見た。

この頃になると、彼の耳は潰れていた。餃子耳というやつだ。努力の証である。大半の柔道選手餃子耳にならない。本気で寝技練習した証である

こんな光景を見ながら、ある漫画セリフを思い出していた。 技来静也が描いた漫画作品の、確かこの場面だったはず。



……呼吸(いき)を乱すなセスタス 恐怖心を意志の力ねじ伏せろ 怯えは判断(よみ)を狂わせる 恐れは疲労を増幅させ 病魔の如く五体を蝕む 眼を逸らすな! 敵の刃を見極めよ 胆力こそ防御の要だ 殺意と向き合う勇気を持て

拳闘暗黒伝セスタス 2巻より





T君に必要なのはこの心境だった。

だって中学生高校生の頃は、練習が恐ろしいことがあった。寝技最中に、殴られ、蹴られ、締め落とされ、「殺される」と思ったことが幾度となくある。だが、試練を乗り越えるだけの胆力を身に付けないことには、いつまで経っても二流以下である

こういう感覚は、今時のZ世代みたいなやつがあるじゃん。ああいう子達には伝わらないんだと思う。「○○が上手になりたい、強くなりたい」って? 本当にそうなりたいなら、命くらい投げうってみせろ。

2024年現在だって野球でもサッカーでも、バレーでもテニスでもゴルフでも、スケボーでもブレイキンでも、将棋だって囲碁だって、その道で超一流の奴はな、自分の命かけてその道を歩んでんだよ。

さて、T君との練習の続きである

立ち技が終わると、次は寝技だ。T君が強敵相手に勝とうと思ったらこしかない。それくらい、彼の運動神経絶望的だった。立ち技の才能がない。当時のT君が「生まれつき運動神経が切断されてるんです」と言ったら、信じたかもしれない。

柔道場の端にある、寝技乱取り開始を示すタイマー(ブザー)が鳴ると、俺はさっそく横四方固めでT君を押さえつけて、右拳の先を太ももに突き立てた。するとT君は痛がって、俺の腹を突いて逃れようとする。

「お前、俺に力で勝てんの、勝てんの? 勝てないでしょ!? 頭使わんと、ほら。前に教えたやろ? 逃げ方を……」

四方固めで抑え込まれ状態のT君は、腕をなんとか両者の間に差し込んで、背筋で跳ねて逃れようとした……それが正しいやり方だったら、そのまま逃がしてやる。それで、また瞬間的にヤツに覆いかぶさって、抑え込みに持っていくのだ。T君は逃げる。ひたすらそれを繰り返す。

俺の抑え込みから逃れたとしても、T君がこっちに向かってこず、亀の姿勢になろうとすると、すかさず両手で奴の柔道着の胴と太腿を掴んだ。

「よいしょっ」と持ち上げると、奴の体がひと時宙づりになった。そのままクルリとひっくり返して、横四方固めでまた抑え込んだ。今の選択はアウトだ、敵前逃亡である。この寝技練習では、攻撃行動以外は認めない。

寝技になると、T君がたまに覚醒する。俺の動きがわかってたみたいに、例えば、真上から抑え込もうとした俺の膝をピンポイントで蹴っ飛ばして、転がして、そのまま上に乗ってしまう。

俺は両足をヤツの足に絡めてガードするのだが、巧みに外して、抑え込みに持っていく――縦四方固めが完成した。

いいねいいねー!!」

こんな具合で、いい動きをした時には認めてやる。褒めるんじゃない、認めるのだ。そいつのパワー、気概、実力を。褒めるってのは、親が子どもにやるものだ。コーチ選手って対等な関係だろ。

T君は膂力(りょりょく。腕の力)があるうえに、寝技センスがあった。寝技というのは、ガッチリ決まると体力差に関係なく勝利できる。当時まだ20代半ばだった俺の体力はT君をはるかに上回っていたが、それでも抑え込みから脱出できないことがあった。

ただ、悲しいかな。彼にあるのは寝技だけだった。立ち技は本当にダメだった。まったく才能がなかった。

せっかくパワーがあるのに、釣り手で相手の奥襟や背中を掴むことは皆無であり、いつも前襟だった。運動神経がないから、せっかく神業的なタイミング大内刈りや払い腰に入ることができても、相手を投げるに至らない。遅すぎるのだ。

ただ、彼はよくやっていた。性格キャラクターはいじられ系芸人のそれだったけど、リアクションはよかったし、部員みんなから好かれる存在だった。そういう雰囲気をもった人間だった。



時期は半年ほど戻る。

いつぞやの試合でT君を内股で吹っ飛ばし名門校選手と、ラーメン屋で同席したことがある。T君と俺と、あの選手N君が一緒になったということは、おそらく試合の帰りだったのだろう。

あれは、福山駅の駅舎の外に入っているラーメン屋だった。名前は忘れた……なんとか吉だったはず。そこで、T君にラーメンをおごってやろうとして、カウンター席がいっぱいで4人掛けのテーブル席に通された。

そしたら、おかみさんが来て、「相席でもいいですか?」と言うのだ。それで待っていたら、N君ともう1人の柔道高校生が向かいテーブルに付いた。2on2の相席Styleである

そのN君だが、痩せ気味で精悍な顔つきをしていた。体形は相当細身で、背丈は185くらいか。T君と同じく81kg級選手である。もう1人は、100kg超級とおぼしき超アンコ体系の子だった。棟田選手以上の丸々とした感じだ。

2人とも、耳は完全に潰れていた。どちらも社会人に近しい貫禄があった。眼光が鋭い。スポーツ特待生で高校入るような奴って、雰囲気からして違ってる。

俺の耳もやはり潰れている、大学卒業して釈迦デビューするにあたり、手術で直すという選択肢もあったが、餃子耳の方がハクがつくと考えていた。T君の耳は、この時潰れかけだった。

会話、どんなだったかな。そうだ、N君がT君に話しかけてきたんだ。

それでT君も、ラーメンを待ちつつ水を飲んで彼と話をしてた。

思い出せる範囲だと、こんな会話だった。覚えてない箇所は端折っている。

「なあ、君。オレと試合したことない?」

「うん、あるある一年生の時と、こないだの秋の新人戦で」

「君さ、いつから柔道やってるの」

高校入ってやっとるよ」

「そうなんだ。やっぱりこの辺の学校は、そういう子が多いのかな」

わからんけど。N君はいから柔道しとんの?」

「4才から横浜で始めた。高校からこっち」

「えー、すごいやん」

「親に無理やり。両親とも柔道してて」

「それで、ここまで強くなれたんや。すごいね

努力たからな~」

「内股めっちゃすごいやん。カミソリみたい。サクッと相手が飛んでくよね。マジですごい」

伝家の宝刀な。あれだけは自信ある。けど、強いヤツは世の中にいっぱいいるし。俺もまだまだよ」

自分、N君には一生敵わないな。多分。こないだの試合、内股で空中5回転しとらんかった?」

「(テーブルを叩きながら)してた、してた!! なあ~」

 ※隣の高校生が関心なさそうに頷いていた

もっと勢いが強かったら、会場の窓ガラスを突き破って護国神社に落ちとったよ」

ハハハハ、お前、面白いな~!!」

「え~、うそ~。そんなに面白い?」

このあたりで、俺のイラつきを察したのか、N君の隣の高校生が彼を小突いた。

「T君さ。今度オレと試合するのいつになるかな」

「冬に県に繋がる個人戦がなかった?」

「それ、無差別級だけだろ。あの大会は、ベスト8までは全部うちの高校が占めるし、そこまで登ってこられる? それにベスト8が決まったら、例年それで市大会は終わり。解散。1位から8位の順位はうちの監督が決める」

「えー、そういう仕組みなん?」

ここで、隣の高校生がN君の肩を叩いた。

「そう、そういう仕組みな。次の試合は春しかない。あと1回だけのチャンス」

「うん、当たるの楽しみにしてる」

「言ったな!? 次に試合する時は、空中8回転だから

「そんなんされたら、自分死ぬし!! ボンレスハムだし、チャーシューだし、畳をバウンドちゃうよ」

「楽しみにしてる」

ここらへんの場面で注文したラーメンがきた。それで、あとは皆黙々とラーメンとか餃子を食べて、解散した。

あの店は、とんこつラーメンアレンジ系が美味かった。当時はよく利用してた。もう軽く十年以上は行ってない。残りの人生で行くこともないのかもしれない。

※書いてるうちに思い出した。福山駅前の八十吉ラーメンである

ただ、あの頃のT君とは、できれば一緒に行きたくないな。財布的な意味で。

当時、たまに2人きりでご飯をおごってやることがあったけど、あいつ、ラーメン替え玉4杯+チャーハンから揚げ+餃子5人前とか食べ切っててビビったわ……食欲が凄まじい。ラーメンが4杯で終わりなのは、その頃にはスープが無くなるからだ。

俺はその半分しか食えなかった。食欲においては、完全に俺の負けである事実だ。認めるしかない。

そんなこんなで、最後公式戦までの日々は風のように過ぎていった。



この匿名ダイアリーを書くにあたり、約二十年前の記憶を思い返している。正確じゃない部分はあろうけど、そこまで間違った内容でもないはず。一部ではあるが、当時の記録媒体を基にして書いてることもある。

あの日々は、けっこう幸せだった。柔道部の成績は悪かったけど、気合いが入った部員も出てきていた。そういえば、あの時そういう行為をした女子マネージャー(妹)も、あれから特にトラブルはなかった。これまでどおりの、柔道部顧問マネージャー関係だった。いや……ごく稀にプライベートで会うことがあったか

何度か変なことがあった。双子の姉の方と柔道場の入口で談笑してると、妹の方がやってきて一緒に話に入ったのだ。不自然タイミングで。無理やりに近い。それは、姉じゃないもう一人のマネージャーと話してる時もそうだった。

ちなみに姉の方は、マネ子に比べると若干明るい性格だった。俺ともT君ともほかの部員とも仲良くやってた。天性のコミュニケーション能力があるタイプだった。底抜けに明るいわけじゃないけど、不思議安心感のある、温かみのあるキャラクターだった。

マネ子の態度は、上記を除いては普通だった。何か月かに一度は、俺も含めた部員みんなにお菓子を作ってくれたし、バレンタインデーには手作りチョコレートくれたし、大会前には率先して雑用を命じてほしいと志願したし、俺の誕生日ネクタイピンをくれたこともある。

私学だし、まあいいかと思ってもらってた。あの子の財布は大丈夫かなと思ったが、月のお小遣いが一万円と聞いて納得した。友達と遊びに行く時などは、母親から別途お金がもらえるらしい。医者の娘は違うな……と、月四千円の小遣いで寮暮らしをしていた高校時代に想いを馳せたっけ。

別に、妹の方とまたセックスしたいとは思わなかった。「したい」という欲求はあったけど、でも教師としての責任感が勝ったのだ。 訂正;間違った記憶でした…

ただ、俺という人間は、やはり異常だったと思う。ちょっと性欲が強いのは間違いない。そちらの方には正直だった。あとは~~子どもの頃に柔道陸上をしてたのだが、絶対にうまくなりたい! という情念が強くなりすぎて、体を痛めて指導者に怒られることがあった。夢や目標に対しては猪突猛進だった。



性欲、性欲……と、今思い返してみて、人としてよくなかったと思えるものを最低3つは思い出すことができた。ひとつだけ、あれはまだ5才か6才の時か。両親が忙しい家庭だったので、日常の世話は祖母が見てくれていた。いつも、祖母実妹と一緒に寝床についていた。

いつからだろうか。動機は定かではないが、まあ原初感情とでも言おうか。夜に寝床にいる時、暗闇の中で祖母と一緒に寝ている時に、祖母衣服を脱がせていた。「ねえ、ばあちゃん。服、服脱いで」と無邪気に笑って、祖母の服を脱がせていた。それで裸にする。

そして、お互いに裸になって、抱き合って布団の中で眠るのだ。抱き合うだけじゃなくて、ほかにも明らかに色々してたけど、やはり幼子とはいえ異常な行動だったと思う。

妹に対してもそうだった。妹に対しては、ほぼ毎日のように服を脱がせていた。妹は「いいよ」と言ったこともあったし、「いやだ」と言うこともあったけど、お構いなしに服を脱がせた。祖母が近くにいても関係なかった。とにかく脱がせて、納得いくまで裸で抱き合っていた。原初感情だった。

愚かなことだった。反省している。でも、あの時の感情は本物だった。あの時、まだ小学生ですらなかったけど、俺は「女を抱きたい」と確かにそう思っていた。リアルだった。

次です

https://anond.hatelabo.jp/20241011192839

柔道選手の回想を聞いてほしい 1


増田の人に聞いてほしいことがある。昔の記憶だ。

子どもの頃から俺はおかしかった。別に、変な子どもとか言われたことはない。むしろ褒められることの方が多かった。学校の成績はイマイチだったが、運動芸術の成績はよかった。

自己紹介必要最小限にしたい。今は四年制大学スポーツを教えてる。幼少期から柔道をやっていた。中学校全国大会で結果を出して、スポーツの名門高に進学して、同じく名門大学に進学して、卒業後はパチンコ機器メーカー入社(スポンサー契約)してプロになった。

柔道プロ制度はない。あくまで「それ」で食ってるという意味

それが、もう20年以上前だ。人生はあっという間である

回想を始めたい。パチンコメーカーの次の転職先を主題に据えて話をする。

新卒入社した、そのパチンコメーカーとの契約期間は3年だった。最終年度になると、次の道を考えないといけない。一応、次期も残れるだけの実績は出したものの、新しい、次のステージに挑戦しようと考えていた。柔道は、野球サッカーに比べると現役でいられる時間が少ない。体をたくさん動かす分、選手生命が短いのだ……。

当時は、全日本の強化選手(A指定)だった。合宿にはフルで参加していて、オリンピックに出場する連中とも交遊があった。あの頃は、井上康生全日本主将を務めていた。彼が不在の時は俺が副として動くこともあった。ウザいかもしれんが、ちょっとくらい自慢させてくれよ。こういう場で文章を書く機会は滅多にないんだから

※ところで、この日記はとても長い。ゆっくりまれることを推奨する。

次のステージについて悩んだ結果、選んだのは……学校先生だった。大学時代に保健体育教諭の免状を取っていた。いざという時に潰しが効くようにと、大学時代のコーチが勧めてくれた。今でも感謝してる。

どこの学校にしようか思案したところ、やはり地元がいいと思った。出身高校柔道部の監督相談したところ、広島県の東の端っこにある高等学校指導者を探しているということだった。

さっそく面談アポを取り付けてくれて、その高校の現監督と面会すると、すごく驚いてた。まさか強化選手高校教師転向するなんて思ってもみなかったんだろう。

トントン拍子に話は進んで、その翌年度から、俺はその高校の保健体育の教諭(兼柔道顧問)として赴任することになった。

指導者としてのミッションは『古豪復活』だった。その高等学校は、昭和40年代まではすべての体育会部活インターハイ活躍していた。

だが、『何か』があって進学校路線へと方針転換し、スポーツ推薦枠を徐々に減らしていったところ……平成に入る頃には、ほぼすべての部活が市内大会ですら勝てない状況になっていた。それでいて、進学校路線にも失敗していた(学内の最優秀者の進学先が広島大~関関同立くらい)。

そんな状況で、柔道部を立て直すのが俺に課せられたミッションだった。正直難しいと思われたが、チャレンジする価値はあると思っていた。



とまあ、そんな経過で柔道顧問としてキャリアスタートを切ったものの、部内はひどい状況だった。柔道部も地区大会まりとは聞いていたが、冗談抜きでレベルが低かった。心・技・体以前の問題である

部員の多くが高校から柔道を始めていたし、運動センスが抜群の子はいなかった。そして、柔道の何を教えても、どれだけ丁寧に教えてもダメだった。心構えは、まあいいよ。徐々にハートを鍛えていけばいい。ただまず、基礎体力の時点で問題があった。

例として、ベンチプレスだと80kgを上げられる子が1人しかいなかった(それは乳首が大きい子で、皆からあだ名苗字2字分+チクビだった。当時は高二)。ほかの子は概ね40~60kgといったところか。マトモな高校選手であれば、体重70kgくらいの子でも……ベンチ100kgは難しくとも、訓練すれば半年以内に達成できる。

800m走にしてもそうだ。なんと、150秒を切れる子が1人もいなかった。ゼロである(参考までに、当時26だった俺の記録がほぼ130秒。高校の頃は118秒がベスト)。

こんな状況で、この部員達約15名(+女子マネ3人)を、最低でも中国大会まで導かねばならないという……正直、難しかった。柔道プロとして言わせてもらうと、不可能に近い。

難しいのはそれだけじゃない。どれだけ心構えを説いても伝わらなかった。なんというか、やる気とかいレベル以前に、人としての器量というか……そういうのが圧倒的に足りてない。

困難な物事でも、ひとまず取り組んでみるとか、目標達成のために努力を積み重ねるとか、そういう志をもって挑んだ経験がないのでは? と感じるような子ばかりだった。

柔道の子だけじゃない。学校全体でそうだった。本校は、「中高一貫教育により、6年間を通して自ら考え、自ら動き、目標へと達するだけの力を陶冶できる人間を育てる――」と入学パンフレットで謳っていた。そんな生徒は皆無だった。惜しい子はいたのだが。

校則は厳しかった気がする。月イチの全校集会の後、生徒らが体育館前でクラス単位で並ばされて、髪型制服など、生徒指導担当教師陣が細かいチェックを行う。俺の出身校も、服装マナーは厳しい方だったが、ここまでではなかった。

こちらの高等学校偏差値は、40~45くらいだった。そこまで高い方ではないが、かくいう俺も、中学高校テストは平均50点未満しか取れなかった。里香なんかは14点だったこともある。国語濃緑濃緑すら怪しかった……。

柔道青春を捧げていた。それ以外はどうでもよかった。勉強の成績は最低だったけど、高校大学も、ほかのスポーツ特待生と一緒に先生方の温情で卒業させてもらった。

でも、確かにバカだったけどさ。当時、柔道関係書籍は年に五冊以上は読んでたし、毎月発行の『近代柔道だって、全ページの隅々まで目を通してた。

何が言いたいかというと、向上心である。たとえ下手くそでも、誰かに馬鹿にされようと、負けまくったとしても、そんなの関係ない。もっと上に行きたい、勝ちたいという気持ち向上心がない若者未来なんてあるか。

俺は油断していた。百年以上もの伝統がある高等学校だったら、多くの生徒はきっとポテンシャルがあるに違いないと高を括っていた。見通しが甘かった。

それでも一生懸命に教え続けた。暖簾に腕押しだったけど。指導を続けたのだ。怒りを我慢する場面は多くあった。指導者として悔しい思いもした。

当然、結果は出せなかった。他校との合同練習も、ローカル大会公式大会の結果も散々だった。おおよそ、彼ら柔道部員はこんな調子だった。

試合の度に勝敗分析シートを作るよう求めたが、半数は作らない

・提出があっても、ほとんどが小学生中学レベル

・合同練習では中学生に普通に負ける

公式大会直前の練習に来るのは部員の6割

テスト間中柔道場に基礎トレに来るのは1人だけ

 ※ベンチプレス80kgのチクビの子最後設備の測定限界の160kgまでいった。

  彼は柔道ではなくウェイトリフティングの道を歩むべきだった。

俺のストレス有頂天だった。我慢できないところまで来ていた。

なぜ、こいつらはやる気がないのだろうか。成績がいいとか、地頭があるとか、機転が利くとか、そういう能力の話ではなくて――"生きる力"とでも言えばいいのか。そういうのがなかった。



ストレスを抱えていた折、ついにやってしまった。あれは秋頃だったか。県大会があったのだ。高三が引退した後、最初にある十一月の新人大会だった。

大会は二日間あって、初日団体戦予選だったと記憶している。当校の成績はひどいものだった。リーグ戦があって、出場校が4校ずつに分かれて戦うのだが、普通に全敗だった。最初に戦った学校は、数年に一度は全国優勝者を出すほどのレベルだった。全員もれなく数十秒以内に瞬殺された。

チクビの子は、四十秒くらいは戦えていた。対戦相手は、彼と同じ高校二年生で、81kg級のスラッとした体形の選手だった。俺の記憶だと、ケンカ四つでガッチリと組み合った後、チクビの子バタバタ大内刈りをしかけた。全く効いてなかった。

その直後だった、内股で吹っ飛ばされていた。相手の右脚が彼の股下に入ったのを捉えた次の瞬間、その肉体が空中二回転半して畳にめり込んだ。

かに戦った2校も、全国レベルに準ずるところだった。そのうち1校は、毎年安定して県内ベスト4に入る伝統校だった。もうひとつは、偏差値70の私立高校で、全国有数の進学校である。なんと、この学校は週に2回しか柔道練習をしないらしい。それでいて、団体戦個人戦も、毎年ほぼ県内ベスト8に入る成績だった。

この2校には、当然コテンパンにやられた!……いいところがほとんどなかった。三部トーナメント行き確定である。一日目の全試合が終わった後、怒りの気持ち我慢しつつ部員全員に静かな檄を飛ばした。惨めな気分だった。

成果があったといえば、上のチクビの子(T君)が1回だけ勝った。体重相手の方が重かった(T君は当時85kg、相手は100kg級)。人生で初めての指導者としての喜びだった。

彼は寝技が得意だった――厳密には、運動神経が絶望的だったので寝技しか残ってなかった。寝技には運動神経は関係ない。ほぼ努力で上手になる道ができる。相手と密着している分、計算がしやすいのだ。立ち技だと、コンマ数秒の遅れで技の威力に変化が生じる。

毎日練習では、何度も何度も得意のパターンを繰り返した。俺が何回抑え込んでも、関節を極めても、締め技をかけても、決して諦めなかった。送り襟締めや袖車締めで落とした(※頸動脈の圧迫で意識がなくなる)回数は50回を超えている。

夏場にあった合同合宿だと、T君が他校の選手寝技で抑え込まれている時、竹刀背中や太腿を何十発もぶん殴ったっけ……「どうしてそこで力を抜くんやっ!?」と何度も指導した。

T君はそれに応えた。土中から這い出たばかりのカブトムシとか、成虫になろうとして藻掻いているハナムグリ芋虫みたいだった。精いっぱい、本気で動き回っていた。とにかく、妥協だけは絶対しないように教えた。

振り返ってみると、彼に柔道を教えていた期間は一年半もないんだな。たったそれだけである。ヤツは諦めなかった。妥協することはあったけど、俺の指導最後までついてきた。

そりゃあ、T君が情けない試合をした後だと、ブン殴ったことが何度もあったよ。鈍くさいし、柔道はボテボテしてるし、平々凡々の才能だった。でも、あいつはスゴイ奴だったよ。柔道を選んでなければ、別の道でインターハイに出ていたかもしれない。



さて。県大会一日目が終わって、部員一同は広島市にある古びたホステル宿泊することになっていた。ただ、女子マネ×3と引率教師である俺は別のホテルになった。

一応は、監督意見だった。この3人は一年生で、最初の泊まりなので配慮必要ということだった。最初宿泊が、あの年季が入ったボロホステルというのは、確かに……と俺も感じた。

女子マネ3人のうち、2人は双子だった。二卵性だから顔はそこまで似てない。お医者さんのご子息と聞いていた。このうち妹の方(マネ子とする)は、相当マジメな子だった。よく気が利くし、頭の回転が早いし、学業成績は最優秀である学内では清楚キャラで通っていた。実際、練習前には必ずお茶くみをしてくれる。

ほかの2人にしても、こんな弱小柔道部のマネージャーを半年も続けてる時点でひた向きだと思う。普通だったら辞めてるよ。半年間でほとんど勝ててないんだから。県大会個人戦だって、誰一人として出場できなかった。

責任を感じていた。柔道部が結果を出せない原因は俺にだってある。それが申し訳なかった。それで、姉妹のうち妹の方だけ、俺の宿泊部屋に呼んで話をすることにした。

この不甲斐ない状況について話を聞いてみると、彼女も思うことがあるようだった。会話をしたのは数十分である

マネ子の意見

・たしか柔道部は勝ててない

・でも私たちが選んだ道だから。途中でやめない

・新入生への部活説明の時に、柔道部が一番楽しそうだった

私たちサポートできるところはぜんぶやりたい

先生が話を聞いてくれてうれしかった

マネ子は、半分涙を流していた。こんな子がマネージャーで本当によかった。

ところで、俺がいた高校柔道部は、全国でも上から数えた方が早かった。いわゆるガチのところである女子マネージャーなど存在しようがない。いや、男子校から本当に存在しようがないのだが。

気が付くと、マネ子の髪を撫でていた。それから何を思ったのだろうか、そのままグイっと彼女の頭を、俺の肩のあたりまで引き寄せた。変な雰囲気になってた。マネ子は無抵抗だった。左手で胸のところまで引き寄せると、暖かい感触があった。

の子の顎を右手の指先で持ち上げるようにして、キスをした。抵抗はなかった。ベッドの上に押し倒して、後は流れだった。体のいろんなところをキスしながら触っていったけど、本当に無抵抗だった。たまに、俺の肩を猫の手でちょんと押すくらいだった。そのままずっと、ペッティングみたいなことを続けた。

このくらいの年齢の子って、あんまり柔らかくはない。女の子はやわらかい、といった世間イメージは正しくはない。柔らかいのは大人の女性である未成年はそこまで柔らかくはない。

などと思いながら、ちょっとずつ服を脱がしていった。その時のマネ子は、体操服のような簡素恰好だったのを覚えている。すぐに脱げた。

胸は大きくない。でもきれいな形だと思った。お互い、完全に裸になる前に明かりを消した。それから、肢体のいろんなところに触れたり、舐めあったり、くすぐったりした。マネ子は、俺に合わせて動くこともあったし、微動だにしない時もあった。全体的に反応は微かだった。

ひどいことをしている認識はあったが、それでもセックスの相性はよかったと思う。彼女は、最初の方は緊張してたけど、少しずつほぐれてきて、会話をしても大丈夫になった。お互いに唇をすぐ近くまでもってきて、囁くように会話をした。

マネ子は気分が乗ってきたみたいで、行為最中にいろんなことを言ったり、いろんな体位をやってくれた。最後の方はイチャイチャとしていた。会話を思い出してみる。

「ねえ。せんせー。ゴム、まだ持ってます?」

「持ってる。財布の中」

「なんで持ってるんですか笑 彼女さんいるんですか?」

「いないよ」

「えー、だってH慣れてるじゃん」

「慣れてないよ。下手くそだろ」

「……ほんとですか?」

「うん、本当」

うそだー」

「本当だよ」

マネ子にまたキスをすると、態勢を変えて、ベッドの中で真上に乗っかった。

顔を近づけて、両手でマネ子の頬に軽く触れて、しばらくずっと舌を絡め続けていた。舌を抜いた時、彼女がまっすぐ延ばした舌先で唾液がうねるみたいに躍動した。それからマネ子にまっすぐに乗っかって行為をした。俺はマネ子を知ったのだ。

行為が終わると、この子は暗闇の中で俺の眼をずっと見つめていた。俺はそのままベッドを出て、もう一度、財布のところまで歩いていった……。



次の日の朝、初めてあの子を見たのはホテルの朝食をとるスペースだった。ビジネスホテルよりは少し立派なバイキング方式だったっけ。

マネ子は、別に何でもないって顔をしてた。当時の俺は若かった。罪悪感はそこまでなかった。マネ子は本当に普通の様子で、俺や、マネ子の姉とも普通に会話をしてた。

の子たちとの朝飯を済ませてから、サッとチェックアウトをして、みんなを(広島市内の実家から借りてきた)自家用車に載せて会場に向かった記憶がある。

大会二日目は、これまでの中で最大の成果だった。リーグ戦で全敗した関係で、三部トーナメント行きになったのだが、なんと……ここで優勝してしまったのだ!! 嘘ではない、事実だ。ノーシードからきっちり4回勝って、優勝トロフィーを手にした。

T君が活躍したのもあるが、ほかの選手も本気で頑張っていた。あれだけ練習したというのに、リーグ戦での完全敗北が響いたのだろう。心に火がついたといっていい。三部トーナメントの出場校について、選手の半分ほどが白帯だったのもある。

柔道場合、一試合時間野球サッカーといった団体スポーツに比べて短い。試合必要なスペースも100㎡以下である。このように、各校の試合回数をできるだけ多くする配慮ができるのである

ここでいったん切る。

次です

https://anond.hatelabo.jp/20241011192838

2024-09-13

anond:20240913111911

小泉進次郎が勝つと思うぞ。

今回は特に党員人気が強い奴が勝つ。これは構造上そうなる。

自民党総裁選は普通選挙と違って、半分が地方票、半分が国会議員票と言う割り振りになっている。この両方で票を取らないと当選しない。

が、国会議員は推薦人制度があるため、その分実質的に票が減る。

今回はものすごい混線。既に9人出馬しているが、ひとりあたり20人の推薦人がないと立候補できないので、既に180人の国会議員票は投票先が均等に20票で、実質死に票になってる。

すると、地方票が国会議員票よりも半分以上多いと言う状況。それで各候補地方を回ってるという訳だ。


で、そのなかで一般党員の支持があるのが小泉進次郎。次が石破茂。この二人でほぼ7割ぐらい半々の情勢らしい。

これだけ見ると、どちらが総裁になってもおかしくはないんだが、石破茂は決定的に国会議員に人気がない。

まぁ今回は派閥の影響力が減っているから行けるかもしれないけど、それでも真っ正直に派閥解体してしまったので弱い。

一方で小泉進次郎国会議員の協力も取り付けている。例えば風見鶏クソ女こと野田聖子小泉進次郎についた。また元傀儡菅義偉などもついて実質派閥形成しているし

小泉進次郎は親父と同じで軽い神輿なので集まって担げば旨い汁が吸えると言う有象無象も集まってくるだろう。


以上から、一回目の投票小泉進次郎石破茂で残るのはほぼ確実。また国会議員票180票が固定されていると、相当な事がない限り一回目の投票では決まらない。すると次はどうなるかというと、決戦投票が行われる。

決戦投票になると、他の議員の推薦人の票が動く。そして今度は地方票が47票に激減するため、ここで石破茂の勝ち目はほとんど無いと言って良い。


ということで、小泉進次郎が恐らく勝つ。

これはもうどうしようもないので、後は衝撃に備えるしかない。

できることと言えば、組閣の時にどれだけ総裁選の公約有耶無耶にできるかということと、

周りをベテランの実務家で固める事ができるかで話が決まってくるが、バックが人望が皆無で傀儡裏工作寝技しかやったことがなく、王道政治ができない菅義偉なのでまた政治の停滞がおこるだろうな。

あーやだやだ。

2024-05-16

anond:20240516162022

子供の男女がレスリングやってる動画を見て興奮してしまった

ワイもようじょ寝技やりたい

anond:20240516161728

オラつきビッチがいい男を

寝技に持ち込んで結婚出産するんだよ。


街へ出ろ

股を開け

2024-04-20

スポーツ経験がない弱者女性マジで危機感持った方がいい

スポーツ経験がある弱者女性ってかなり少なくない?

  

弱者女性とか、メンヘラ女性とかって、体力ないからできること少なくて無能になるってことじゃん。

スポーツ経験があれば、体力あるから、行動量でカバーできるじゃん。

  

まあ、仮にブスだとしよう。発達障害もあるとしよう。

例えば、柔道とかどうだ。ブスでも発達障害でも、とにかくデブでもやれる。

男子とも絡むし、ブスだ何だと言われても、持ち前の体重寝技ボコボコしろ、悔しかったら、ボコボコに投げれるまで柔道を強くなればいい。

  

いや、まあ、過激派すぎたか

  

とにかく、チアリーダーだの吹奏楽だの、女子校だのの女性系に逃げるな。そういうのは、まともな顔面やまともな精神女性だけに許されたものだ。

茶道とかはまだギリギリいるからマシか。

ましてや腐女子とか、やってる場合か。

ブスで発達障害とか、もう若い時間無駄使いしてる場合じゃない。

推しかつだの、ピエンだのは、25歳超えて人生が終了してからやってろ。

チャンスがある、10代、アラツーをそんな馬鹿なことに使ったら終わるぞ。

  

まあ、ここまで書いて思ったけど。

別に、どうでもいいか

ブスはまあ、低賃金労働してくれりゃいいし、発達障害は夜職もあるだろう。

それで社会貢献してくれりゃいいのか。

  

なんか、川の石ひっくり返して、ミミズ出てきてやべえな気持ち悪いなって感じてヒステリックに書いちゃった気分だ。

2024-03-06

九州場所みたいなおもしれー女が居たけど

友達みたいに遊んでたのにある日突然いいかげん付き合ってよ!みたいな事言われて寝技に持ち込まれガチ犯されそうだったから車まで逃げて来た事ある。 anond:20240305210310

2024-02-02

anond:20240131200952

これに関して、けっこうみんな「契約」っていう言葉を使ってるけど、たぶん契約書では明文化してないよね。

原作改変禁止ガチガチ契約書で縛っていたのならああはならなかったと思う。

契約書は契約締結後に押し問答する余地をなくすためのもの。なのでこういう時はこう、ああいう時はこう、と微に入り細を穿って条項を埋めておく。

でもこの件は劈頭から「これじゃ約束が違うじゃないか!」を何往復もやってるので、どうせ口約束だったんでしょう。

許諾を得るために口約束うまいことを言っておいて、後からそれを反故にする」なんて、いかにもテレビ業界の人がやりそうなことじゃない?

そうでもなきゃ、約束とは全然違う改変脚本を何度も何度も原作側に見せたりしないでしょ。

契約書ではそのへんをフワッとさせておいて、あとは寝技で改変する気まんまんだったんですよ、テレビ側は。口八丁で改変を押し切れるとナメていた。しつこく改変脚本を見せて、なだめすかしたり脅したりすれば原作側も折れるだろう(そうやって折ってきた)と。脚本家もこの方針に沿って改変脚本を書くように指示されていたのでしょう。

しかし今回は原作側の粘り強さを見誤っていて、折れなかった。

これが訴訟にでもなれば、契約書になっていない口約束であっても証拠があれば契約と見做されるので、最終的にはテレビ側が折れるしかない。

から、追悼コメントも「うちは言われた通りにやっただけだからね~」みたいな負け惜しみじみたものになった。

2023-11-07

サンクチュアリ面白い

相撲面白さによる魅力なのか、ピンポン的な青春スポ根面白さなのか。体格の圧倒的なアドバンテージ=才能の話で染谷将太に説得される所はまんまアクマのアレじゃんって思った。稽古パートフルメタル・ジャケット的な面白さもあり。キャバ嬢とかトレーダーのくだりはあんまりかな。相撲動機にまつわる話として必要なのかもしれんけど。静内サスペンス要素もそこまでかな。松尾スズキピエール瀧バチバチは割と好き。

でもやっぱ早ければ一瞬で終わるスピード感相撲特有面白さだよな。立ち合い(?)の瞬間の静寂も好きだ。

頭突きもアリなの知らんかった。殴る蹴る寝技ダメならほとんどダメやんけと思ってたけど、鍛えまくった重量級の男をしてそれ以外はほとんどOKという恐ろしさを改めて知った。中継で涼しい顔してる力士はすげえや。

角界因習については主人公カス過ぎて先輩達の対応も割と妥当に見えるというか、何なら優しい方じゃね?ってすら思う。

帰国子女設定の記者もかなりカリカチュアされてるというか、現状にいきなり突っかかっていく所があまりスマートな感じがしないし、その辺で相対的にマシに見えてしまう辺りは意図的にやってるんだろうか。そういう事があるから相撲がより魅力的に見えてしまうんだろうか。「ああ異常だよ。ただな、その以上の先に〜」みたいな台詞もあったし、やっぱり自覚的なのかな。

主人公相撲に目覚めるのと並行して社会性を身に着けていくかと思ったら、別にそんな事はなくて田舎ヤンキー(実物を知らないのでおれの想像上の)しぐさをかましまくるのがなんかウケる。それが痛快な時もあるし、「冗談や〜ん笑」みたいな言い草クラスにいたイヤなタイプカスを思わせる事もある。

朝青龍とかがモチーフなんかな。他の力士モデルになった存在がいるんだろうか。

2023-10-27

ジャンプ連載MMA漫画『アスミカケル』が多分終わる件について

自分はごく初期から「これはアカン」と感想を述べてそのたびに怒られたが

最近掲載順などでも明らかに低迷、打ち切りラインに入ってしまっている。

      

まず何よりもアカンのは題材であるMMAに作者の関心が薄そ~なところだ。

     

作者がその題材を好きなだけで漫画成功するような甘い世界ではないだろうが

作者がその題材を好きですらないのは現代漫画ではド級のハンデになると思う。

(「なんでそれを題材にした?」の一言だが、ジャンプスポーツ漫画は何故かこれがちょくちょくある。)

    

作者はUFC世界一のMMA団体)もRIZIN日本一MMA団体)も全く見ていないと思う。

それは漫画を読めばちゃんと伝わってくる。

MMAのこういうとこすき!」みたいなこだわりのディテールが出てきたことがない。

ああこの選手が好きなんだな、あの試合が好きなんだな、という作者の好きが伝わってきたこともない。

    

   

思えば前作火ノ丸相撲MMA天才のようなキャラが仲間に居たもの

その際もMMAに関する描写やうんちくは非常にフワフワだったか

自分記憶力が良ければ「この作者がMMAで新連載」と聞いた時点で違和感を持てただろう。

    

練習のシーン、試合のシーン、とにかく具体的な描写が少ない。

格闘シーンを売りにしないといけないのに格闘シーンで作者の逃げの気持ちを感じてしまう。

少女漫画女性作家暴力シーンやスポーツシーンで誤魔化しているのと似たあの感じ。

あれを相撲漫画成功したベテラン作家から感じてしまうのはいかにMMA積極的な関心や自信がないか証左ではないだろうか。

 

MMAという幅広い技能必要競技に置いて主人公がどういう選手

何で勝負をし何を回避していくのかというあたりもボンヤリしている。

  

古武術を授けてくる痴呆祖父」というキャラがこの漫画の一番の特徴だが

その古武術の内容もあまり考えている感じがせず、MMAの中で生きてこないし逆に弱点にもならない。

だいたい古武術MMAというのも真島君の時代じゃあるまいし本当に四半世紀は感覚がズレている。

 

現代MMA古武術と言えばヤッチくんらの一連の動画で散々掘られているが

そのあたりを履修している感じも皆無で本当に読みごたえがない。

というかどういう系統古武術なのかすら明確でないように感じる。(数十年前である真島君以下)

 

そして連載立ち上がりの数週を使った痴呆祖父介護古武術兄弟不和の原因としてしか生きてこない時点で

やはりいろいろと迷走しているとしか思えない。

 

 

先輩MMA女子学校寝技スパーリングに誘ってくるのはいいとしよう。

制服のままなのもいいとしよう。

MMAに熱心過ぎる変な子ってことで説明はつく。そういう”ウソはいい。

でもブレザー脱がないのはおかしい。

それはダメな”ウソ”だろ。

 

取材としてMMAジムへ行ったり習ってみたり

MMAのある空間生活を肌で感じたことがあればやらないよな

少なくとも関心と想像力があれば描かないよな

という臨場感の無い描写連続

 

 

それで最新話では主人公ライバルになりそうな

ちょっとイライラしてて冷酷な奴が試合相手にケガさせる話なんだけど

なんとヒールフックで足首が壊れてしまった。

 

ヒールフックは技名も力掛けるところも踵だけど壊れるところは膝だ。

これは別にマニアじゃなきゃ知らない知識でも何でもなくて

かなりボーっとRIZINだけ見てるライトファンでも知ってるようなこと。

多くの脚関節は膝が壊れる。

脚関節で決着するとタップしてても間に合わずに膝の靭帯やられてることが多々ある。

 

なのにアスミカケルでヒールフックで決着したら足首が横に曲がってた。

マジでこの人本当に全く格闘技に興味がねーぞ。

  

これ絶対当人意思MMA選んでないと思うんだわ。

読み切り奴隷剣闘士漫画だったし。

 

勿論作家意思尊重するばかりがよい担当編集ではなくて

編集鳥嶋は「作家の描きたがるものではなく作家の得意なものを描かせろ」みたいなこと言ってたけど

描きたがってるもの却下して全然興味ないもの描かせてどうすんだ?

それなら描きたがってるもの描かせてやれよと思うのだが。

  

2023-09-18

ドッジボール危険競技だけど格闘技よりは100倍安全

ドッジボール禁止するべきなら小学生格闘技やるのも全面禁止になるべき。

でもそうはなってない。

義務教育剣道柔道教えてる学校だってある。

ドッジボールは軟球を投げつけ合うだけの球技であり、接触のショックは大部分がボールに吸収される。

格闘技と違って人間への直接攻撃禁止されているので、倒れた選手必要以上の追撃が入る心配はない。

寝技格闘技なんかだと念入りに相手トドメをさそうとしてそのまま殺してしま危険性もあるがドッジボールにそれはない。

一発当たった段階で確実にアウトになるからだ。

ドッジボールは決して安全ではないがドッジボールの100倍危険競技が野放しになっているのにドッジボール批判されるのはおかしい。

ドッジが駄目なら直接人間タックルしたり押しつぶしたりするラグビーなんて存在して良いはずがないのに。

2023-09-10

anond:20230909015010

お前にあげたいもの

香りのよい健康

かちとるにむづかしく

はぐくむにむづかしい

自分を愛する心だ。  

そんなものでは足りないのだ。

打撃、関節、寝技、一歩引くと接敵するルートや装備を含めてのプランニング

防御側であればセキュアな環境維持、歩き方に階段上り下り、どれもおろそかにはできない。

そういう心構えを抱いて、なおかつ人を愛し、しか経済的に自立すること。

これが望みだ。

2023-08-19

何もすることがないなら格闘技やらないか

はてなを初めて使うのでいろいろ間違えていたら優しく指摘してほしい

①この日記目的

・やるスポーツとしての格闘技の魅力を提示したい

②この日記を書いた動機

いつものこと、KindlePrimeで0円本を漁っている時に気がついた。

「やる目線格闘技本が少なすぎる」と。

ランニング自転車、あるいはスケボーサーフィンなどは初級者向けから上級者向けまでいろいろ本が出ているというのに、

格闘技技術解説した本があまりに少ない。

そこで

格闘技をやるアマチュアを増やす

出版業界がその層に気がつく

面白い格闘技解説書が出る

…こうなるのが俺の理想だ。

格闘技をやるメリット

うだうだ言ってないで本編に入ります

注意事項として、俺が経験したのは

「打撃や寝技クラスもある総合格闘技ジム

という感じなので、ボクシングジムなどとは勝手が違う部分も大いにあると思う。

まぁ、あんまり気にしないでほしい。

1)痩せる

メッツという指標がある

PDF注意)

https://metalabo.net/download/mets.pdf

これはざっくり「運動の強度」みたいなもので、数字があがるほどしんどいということになる。

野球5.0、バドミントン5.5、サッカー7.0という数が並ぶ一方、

格闘技10.3という驚異の数字を叩き出している。

もちろんメッツが高い=簡単痩せる、というものでもないだろうが、

身の回りでも10kg、20kgは平気で落ちている人がゴロゴロいる。

まぁ、ぶっちゃけどんなスポーツでもやらないよりはやった方が痩せると思うが、

格闘技も間違いなくその一つだよ、ということです。

2)楽しい

格闘技!?野蛮だ!旧時代産物!」と思っている人にはこの項はどう頑張っても刺さらないと思うが、

とにかく楽しいである

キックボクシングでミットをバシッと殴る、蹴る爽快感

ブラジリアン柔術寝技戦略を練り、それがハマる嬉しさ

人によっていろいろ「楽しい」があると思う。

個人的にはやはり「スパーリング」を推したい。

これはいわば実戦練習みたいなもので、

怪我しない程度の力で実際にパンチを当て合ったり、関節技を掛け合ったりする練習のことを指す。

眼の前の人間が、自分ダメージを与えてくる…これは日常生活ではまず味わえない、とんでもない緊張感だ。

それに対して自分練習したり考えたりした技を出す。

もうこれって、少年マンガの中に入っちゃったみたいな話だと思いません?

一応言っておくが、自分は生まれてこの方、ケンカしたことがないし、

店員さんには必ず丁寧語を使うタイプ人間だ。

そんな暴力性のカケラもない人間でも楽しめるのが格闘技という「スポーツ」なんだ、ということが伝われば幸いです。

3)憧れのプロがその辺にいる

これは地方などでは必ずしも当てはまらいかもしれないので、

本当に一個人体験談として聞いてもらえれば。

俺が今のジムを選んだ理由は「通いやすい」「値段が高すぎない」「クラス数が多い」これくらいの理由なんだが、

入ってみて、顔が分かるプロ選手の多さに驚いた。

RIZIN格闘技にそんな興味ない人でも聞いたことあるかな?

超ざっくり言えば、「野球プロ野球」「サッカー:J1」「総合格闘技RIZIN」みたいな感じ。

※これについては方々から批判がありそうだけど、許してくれ

そんなメジャー選手が、都内格闘技ジムだと普通にインストラクターとしてミットを持ってくてれたり、

アマチュア会員とスパーリングしてたりする。

ちなみに世界的にはRIZINよりもさらに規模が大きい、UFCONEといった世界中のトップ団体

戦っている選手しかり。

自分ジム選手RIZINとか出た日には、さすがに応援にも熱が入ってしまう。

すでに格闘技が好きで見てる人は、今すぐ最寄りのジムに連絡してくれ。

新たな形の「推し活」が君を待っている。

最後

他にも、

格闘技観戦で解説が言ってる意味がわかるようになる

格闘技好きな友達ができる

など些細な良さはたくさんあるが、どんどんニッチな感じになるのでここまでにしておく。

もしあなた漫画好きなら「オールラウンダー廻」「レッドブルー」あたりの作品を手にとってほしい。

どちらも主役はガチ格闘技をやってる若者だが、

アマチュア社会人趣味格闘技をやっている描写があり、かなりリアル雰囲気だと感じた。

どこかで会ったときには、楽しくスパーしましょう。

2023-08-09

戦争反対」という言葉に対する違和感

戦争反対」という言葉をよく聞く。

そりゃもちろん戦争なんかない方がいい。

だが「戦争反対」と言っていれば戦争にはならないのか?

戦争といっても色々ある。ちょっと大雑把に分ければ、一つは相手自分より弱そうと判断したら「テメエちょっと金貸せ(返す気はない)」「俺の子分になれ」といって植民地支配する侵略戦争である

かつての大日本帝国はこれを行い、南京では大虐殺を行い、朝鮮半島では男性徴用工として強制労働させ、女性慰安婦という名の性奴隷として凌辱した。東南アジアなど南方でも日本軍による非人道的支配虐殺は行われた。このような侵略戦争に反対なのは当然だ。

一方、理不尽侵略抵抗するための戦いもある。現在ロシア侵略に対して対抗しているウクライナの例だ。

ウクライナの抗戦も「戦争」といえば「戦争である。では「戦争」だから悪なのか?

橋下徹などは一時期「ウクライナはさっさと降伏した方が良い」とか言っていた。

抗戦せず降伏していれば、確かに戦死者の数は減るかもしれない。そのかわりウクライナ語は完全に禁止され、街でウクライナ語を話そうものなら警官警棒でブチのめされたり、ロシア兵の気分を害するとブチャのような虐殺が起こるかもしれない。

そんな状況になるよりは抗戦しよう、と考えるのは十分に理解できる。

戦争反対」と言っている人達は、ウクライナの抗戦にも反対なのだろうか?

戦争反対」と言っている人達によくある理論として、「戦争政府勝手に起こすものから市民はそれに従わなければ良い」とかいものがある。では、ロシアはいまだに「特別軍事作戦」を支持する意見が7割近くあるということをどう説明するのだろうか?

戦前日本でも大本営発表の戦勝報告に日本人の大半が大喜びしていた。国民戦争を支持したのに、戦争を起こすのは政府が悪いのであって国民被害者、みたいなご都合主義には違和感がある。

話を戻すと、一口に「戦争」と言っても侵略戦争もあれば防衛のための戦争もある。現実にはその中間にどちらとも言えないような戦争グラデーションのように存在するのも事実だ。

しか理解できないのは侵略戦争防衛戦争の全部一括りにして「戦争」だから「反対」で「戦争反対!」といっているような人達である

暴漢がやってきて「テメエ金よこせ」とか「テメエの顔が気に入らないから殴らせろ」という場合に、その暴漢に「暴力反対」というのはわかる。だが、たまたま付近ににいた柔道家がその暴漢を投げて寝技制圧したのに、その柔道家に「暴力反対」というのは迷妄である

今日本で「戦争反対!」と唱えている人達は、「戦争反対!」という呪文を唱えれば戦争は起きないという妄信はまっているのではないだろうか?

2023-07-07

ビッグモーター不正請求事件保険の「幹事会社」について記しておく

ビッグモーター不正請求事件にわかに注目されている損保ジャパン

なぜかというと、ニュース記事に「ビッグモーター幹事会社である損害保険ジャパンは~」というくだりがあったからだ。

で、幹事会社が何なのかよくわからない人も多いと思うのでここに記す。

自動車購入時に保険加入する場合自動車会社ディーラーや、ビッグモーターのような中古車販売会社など)経由で加入するケースと、それを経由せずに個別保険契約するケースの2通りがある。

今回の幹事会社の件が当てはまるのは前者のケース。

自動車会社経由で保険加入する場合、その自動車会社保険契約者となる「団体保険」の形となり、通常、複数保険会社が共同で保険契約を引き受ける。これを「共同引受」という。ビッグモーター場合損保ジャパン三井住友海上東京海上日動の3社。なお、自動車エンドユーザーは「被保険者」となる。

共同引受メリットは何よりも「リスク分散である契約を1社に集中させないことで、仮にビッグモーターで購入した車に事故が相次いで保険請求が集中しても3社で保険金支払を分散させることができるし、一方で保険会社のほうが1つ潰れたとしても他の2社に契約移転させることができる。

その共同引受会社は「幹事会社」と「非幹事」の2種類に分けられる。わかりやすく言い換えると「代表会社」と「それ以外」だ。https://lify.jp/words/%E5%B9%B9%E4%BA%8B%E4%BC%9A%E7%A4%BE/

幹事会社は非幹事会社から業務委託を受けて非幹事会社分の契約管理事務保険収受や損害調査など)を行うことになる。単に忙しくなるだけに見えそうだが、決して安くない業務委託料をもらえることになるので、売り上げとしては大きくプラスになる。

例えば、100億円の保険収入があり、それを5:5で幹事会社と非幹事で分担するとしよう。保険会社事業費率(契約管理事務にかかる費用)はだいたい25~30%なので、30%を委託費として計上すると仮定すると、

 幹事会社の売上:保険収入50億円 + 非幹事分の事務委託費15億円(50億円×30%)= 65億円

 非幹事の売上 :保険収入50億円 ー 幹事会社への事務委託費15億円 = 35億

という構造になる。保険収入自体は同じ規模なのに、実際の売上は2倍近くも差がつく。つまり幹事会社は「オイシイ」のだ。

から、共同引受になりそうな大口保険契約の話が出てくると、保険会社は躍起になって幹事会社になれるよう一生懸命顧客企業に対して提案ロビー活動をしてくる。増田も以前ちょっとだけその提案にかかわったことがある。人脈と寝技学歴特に出身大学)がものをいう世界だが、本筋ではないのでこの話は割愛

ここから増田の推測だが、損保ジャパンビッグモーターに対して「幹事会社」の地位を守るために抜け駆けをしたのではないかとみている。損保ジャパン引受分でしか取り扱いを再開していないので一見同社が損をするように見えるが、実は逆だ。

また、水増し請求が横行していたことについても幹事会社であることで説明がつく。その分事務委託手数料が増え、損保ジャパンの売り上げが増えるからだ。

この「幹事会社」という仕組みは、特定会社がずっと続けられると(旨味が少ない)非幹事会社撤退や、幹事会社主導による不正癒着発生のリスクがあるため、数年スパンでローテーションすることも多い。件のビッグモーター報道を見る限りローテーションはしてないようだ。

仮にこの推測が当たってたら、損保ジャパンはしばらく業務停止になるんじゃないかなあ。少なくとも金融庁から呼び出し食らうのは確実だ。事態の推移を見守りたい。

2023-05-26

旦那と別れたい


昨日のことだ。ちょっと聞いてほしい。今、すごく気分が悪い。

旦那がしばらく遠くで仕事をしてる。最近は部屋の掃除もしてないから、窓を開けて掃除機をかけてあげようと思った。部屋の押し入れを開けて、襖の真下に溜まった埃を吸っている時、置いてあった白い段ボール箱が気になった。

掃除を終えた後で中を覗いてみたんだけど、旦那子どもの頃に集めていたと思われるグッズが詰まっていた。

少年ジャンプに、ぬいぐるみに、ガンダムカードに、子どもチャレンジ(1986生まれ用の中学版)に、小学校卒業式写真に……いろいろあったけど、その中にとある冊子があった。写真が入ったアルバムだった。高校時代と思われる。

最初のページには、グアムハワイのような光景があった。旦那が真ん中にいて、8人くらいで記念写真を撮っていた。

次のページには、柔道着姿の旦那と、その学友が並んでいる写真があった。進学校かつスポーツ名門校名前柔道着の胸のところに書いてあった。私と旦那が同じ商社に勤めていた時、友達上司から、「増田さん大学国体に出たことあるって」という話を聞いたことがある。

柔道場の前で、学友二人と並んで笑顔だった。坊主頭だった。スマイルがまぶしい。ほんわかした気分になった。

「昔は、こんな顔してたんだ」

感傷に至りながら次々にページを捲っていった。私の知らない旦那の姿があった。坊主頭旦那かわいいなって思った。昔から明るくてお調子キャラだったのかな。

でも、途中から様相が変わった。真ん中あたりからかな。気持ち悪くて吐きそうになった。

真ん中ほどのページからは、柔道大会中に旦那撮影したと思われる柔道女子写真があった。相手と組み合って対峙する直前のような光景だった。

細身で、小柄な女の子だった。顔はよくみえないけど、かわいいかな……? 遠目なので何ともいえない。

そして、その写真の右上にはマジックペンによる旦那の字でこうあった。

秋季大会もめちゃ可愛いアイカワさん」(※もちろん仮名)

次のページにも、そのアイカワさんの写真が続いた。寝技相手を抑え込んでるのを撮影していた。「粘ってようやく撮れた!! 超ラッキー」という文字があった。

次は表彰式だった。アイカワさんが優勝旗を持っていて、旗竿に顔を傾けて目を閉じている(疲れてる?)写真だった。矢印と、アイカワさんのフルネームが書いてあった。

あとは、大会が終わって、アイカワさんの高校選手柔道場の板張りのスペースで着替えているのを二階から撮影していた。やっぱり、アイカワさんだけ拡大してある。マジックペンでの名前表記付きで。

キモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイ!! マジで無理。

こんなの犯罪じゃん。

え、これはなに? ひどすぎるよ……。

の子だけじゃない。ほかの女の子柔道をやってる写真も撮っていた。大体4,5人分。しかも、写真の端っこにはその子フルネームが書いてある。

かにも、高校卒業の時の柔道部の寄せ書きが出てきた。色紙の真ん中に旦那名前があって、それを囲むように部員からメッセージがあった。衝撃を受けたメッセージがいくつもあった。ちょっとだけ、いやもう、好きなだけ書かせてもらう。私が読んだ順だ。

後輩A

同人誌コレクター増田さんへ あなた変態っぷりにはほとほと呆れるばかりでした……大学生になっても、変わらず変態でいてくださいね自分リッツ第一志望です。京都まで遊びに行きます

後輩B

増田さんは、△△高校アイカワさんがロリロリで好みなんですよね!! アイカワさんを是非モノにしてください 応援しています

後輩C

増田先輩の変態エクストリームハートには緊張させられっぱなしでした。スーパーハードロリータ増田!! 早く警察に捕まってください!!笑 カノジョさんともお幸せに 愛のキューピッド 藤本より」

後輩D

ロリータ戦士 増田さんへ あなたロリータっぷりにはびっくりでした。あなたのそのロリータ魂を受けつぐ戦士が欲しいです。ぜっひ増田さんにはロリータ魂を忘れてほしくないです。ファックfuck!!fuck!!fuck!! アダルト西村

顧問先生

増田君が入部してきた頃にはどうなることかと心配しました。ご卒業おめでとうございますキャプテンとしての重責、大変ご苦労様でした。柔の道は、将来どこかで役に立つ時がきます。力必達(つとむればかならずたっす,のフリガナ)。何事も最後まで諦めず努めてください」

女子部員の後輩Aさん

増田先輩ご卒業おめでとうございます これからも頑張ってください」

Bさん

「3年間お疲れさまでした 面白い先輩でした笑」

Cさん

「これからも今までみたいに頑張ってください」

自分も一応女だからわかる。書くことがないときテンプレートだ。



あれから真剣離婚を考えている。

元々、夫とはそこまで合わないとは思ってた。でも、なんでも全部が一応、標準以上にできる人だったから、そのへんは割り切ってアプローチを受け入れたつもりだ。

まりイライラして、周りの誰にも愚痴を吐き出せない。もし吐き出したら、こっちまで変な人扱いされそうだ。とうてい話せない。話せないよ……。

別れたいけど、これは離婚できる理由になるんだろうか?でも、とにかく別れたい。気持ち悪すぎる。旦那気持ち悪い。気持ち悪い。

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