はてなキーワード: カマキリとは
「教養が無いから話を盛り上げることができない」という内容の増田が上がっていて、そのブコメで「話が盛り上がらないのは、本当に教養の無さが原因なのか?」と疑問を呈する人がいる。
自分の個人的な見解を述べれば「話を盛り上げることが出来ない人間の全てが教養を持たないというわけではないが、やはり教養を持たない人間は話を盛り上げることが出来ない」と思う。
90年代にお笑い芸人ダウンタウンが売れっ子となり『HEY!HEY!HEY!』や『ダウンタウンDX』などの冠テレビ番組を持って、進行役を務めるようになった。そして、番組ゲストとして出演するミュージシャン・アイドル・役者などが話すことに対して、ダウンタウンが「ひとっつも知らんわ」「どうでもええわ」「全く興味ないわ」「そういうのがカッコエエ思とるんか?」と切り捨てる有り様を、テレビは「面白いこと」として前面に押し出した。
これは、松本人志が九九にも自信が無く(これは松本人志自身がテレビで明言している)、クリティカルヒットという小学生でも知っている英語を「テクニカルヒット」と間違って覚えているぐらい、世間一般で言うところの所謂"アホ"であることから生まれた、苦肉の策だったものと思われる。
このゲストの話を「知らん!」と切って捨てるスタイルをやる人間が、ダウンタウンだけだったら良かったのだが、その後の若手お笑いワナビーたちに与えたダウンタウンの影響は非常に大きかった。後続のお笑い芸人たちの少なくない数が、彼らの進行役を務めるテレビ番組でも同じことをするようになった。試しにテレビをつけて、お笑い芸人がゲストを相手に進行役を務める番組を観てみるといい。おおかたのお笑い芸人は、この「知らない、分からない」メソッドに頼り切りである。
ダウンタウン松本人志ほどではないかもしれないが、大部分のお笑い芸人は、頭が悪くてまともな仕事に就けない人間が大半である。人種差別的な発言、アイヌ差別発言、コロナで困窮した女性が性風俗産業に従事する可能性の話を、面白いこととして披露する人間が続出することから明らかなとおり、彼らはアホなのである。
「お笑い業界=そういうアホたちのセーフティネット」になってしまっているから、ゲストの話にまともに耳を傾けて話を広げる会話法など、大半のお笑い芸人の頭脳では、思いもよらない。そもそも「まともな会話、知的な会話をすることは、面白いことなのだ」という発想すらも持っていない。他人が読書したり、映画を観たり、何かを学んだりする姿を見ても「何がオモロイねん」「エエカッコしよって」しか言えない、脳味噌が貧しい人間たちなのだ。
もしも、あなたの夫や妻、恋人、パートナー、親兄弟姉妹、子供などが、貴方の話すことに対して「知らない」「分からない」「興味ない」「どうでもいい」しか言わなかったとしたら、あなたはどう思うだろうか?その答えが、テレビ全般の視聴率低下という現象だと自分は思う。その一方で、何かに情熱や愛情を持っている人間がメインを務めるテレビ番組は、今でもそれなりに視聴者を獲得できている。例えば、カマキリ先生とか。
教養というものは、簡単に説明したり、身につけることができるものではないだろう。しかし、もしも例えば「油絵を描くのが趣味です」と言う他人と出会った時に「おいくつぐらいの頃から始められたのですか?」「どんな絵を描かれるのですか?人物画ですか?風景画ですか?静物画ですか?」「どの画家の作品や作風がお好きですか?」と言える人間であることが、教養が有るということなのではないだろうか。