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2024-04-21

春休み

小学4年の春休み、爺ちゃんの骨を墓に納骨するため家族田舎に帰った

俺の家のあった大阪から田舎への移動は飛行機だった

俺には初めての帰省だった

田舎では親戚の家に泊まった

その家には6年生、3年生、幼稚園児の3姉妹がいた

長女は、長い黒髪で色白の面長でクールビューティー

次女は、ショートヘアーで少し陽焼けした丸顔のくりっとした目の可愛い

三女は、あんまり覚えてない

とにかく美人の3姉妹で、子供ながらにかなりテンションが上った

特に次女ちゃん性格も含めて好みのタイプだった

しか問題が1つあった

俺の1歳違いの妹だ

妹は同い年ということもあって次女ちゃんとめちゃくちゃ仲よくなった

年の近い異性のきょうだいなんてどこもそうだと思うけど、子供の頃、俺と妹は毎日のように喧嘩していた

その妹がいつも次女ちゃんと一緒にいるか簡単には近づけない

次女ちゃんと2一人だけで喋っているところを見つかりでもしようものなら、妹に弱みを握られることになる

同じ屋根の下で寝起きし、飲食も共にしているのに、近づくことさえできないのは酷すぎる

俺は悶々としながら日々を過ごしていた


そんなある日、妹が次女ちゃんと近所の高台にある神社に行くから増田兄(にい)も付いて来きてと言い出した

今日は長女さんも三女ちゃんもいなくて、次女ちゃんと私と2人だけだと危ないし、頼りないけどいないよりマシだからと妹は言った

相変わらず失礼な奴だし、妹が俺と行動を共しようとするなんてあり得ないし、きっと何か企んでいると思った

しかし、次女ちゃんと話ができるかもしれないという誘惑には勝てなかった

南国の3月は午前11時を回ると少し汗ばむくらいだったが、鬱蒼とした木々に覆われたその高台への階段は思いの外ひんやりしていた

階段を上る途中、妹は突然駆け始め「ちょっと先に行ってるから」と言った

思いがけず、次女ちゃんと二人きりになり、俺は舞い上がってしまドギマギして、思うように言葉が出なかった

何を話しても続かず、二人ともほとんど無言で階段を上った


高台てっぺんに着くと、神社本殿の前で妹が待っていた

神主巫女もいない無人神社で、お参りする人も俺たち以外にはいなかった

立て札を読むと、ここには龍神様が祀られていて、龍神様は縁結びの神様でもあると書かれていた

まりの偶然、そして半分願いが叶ってしまっていることに驚き、俺はお参りしながら龍神様にこっそりお礼を言った

3人でお参りを終えると、妹が写ルンですを取り出して、「あ、フィルムが1枚だけ残ってる」と言った

そして、「そうだ、撮ってあげるから、2人でそこに並んで」と言った

動揺したのと、後で妹にその写真強請られると思った俺は「いいよ、俺がお前と次女ちゃん撮ってやるよ」と慌てて言った

すると妹は、「私は、この前ここで、次女ちゃんとは撮ったからいいの」と言った

前にも来たのにまた今日も来たのかよ、もしかしてこいつ、好きな男でもいるのかと思った

俺と妹のやり取りを見ていた次女ちゃんが「私が2人を撮ってあげるよ」と言った

妹が「ああ、それは無理。次女ちゃん、せっかくのチャンスじゃん、早く早く」と次女ちゃんを急かし

「もう、増田兄!次女ちゃんが困ってるでしょ!」と怒った

そう言われて次女ちゃんを見ると、顔を少し赤らめ下を向いていた

次女ちゃん申し訳ないと思い、妹の言葉に従って俺は横に立った

妹が「はい、2人ともこっち見て、増田兄顔が怖い、笑って、次女ちゃんも笑ってー、はいチーズ」と言ってシャッターを切った


写真を撮り終えた妹は、「私、トイレ行ってくる」と言って、また俺と次女ちゃんを残して、公衆トイレの方へ走っていった

2人だけで所在なく高台を降りる階段に座り、何を喋っていいかからず無言でいると、次女ちゃんからしかけてくれた

唯一共通話題である妹のことを話しているうちに、いつの間にか学校テレビの話で盛り上がった

木々の葉の合間からキラキラと陽が差し、たまに吹いてくる海風で微かに葉擦れの音がするくらいで、本当に静かで世界が二人だけになったようだった

夢中で話していると、ふと気づくと、30分も経過していた

急に妹のことを思い出し、心配になった

横で話す次女ちゃん言葉が耳に入らなくなった

俺は「ごめん、あいつ戻ってこないね」と次女ちゃんを遮った

次女ちゃんは、「あ、そうだね。私、見てくる」と言って立ち上がった

俺は「いい、次女ちゃんはここで待ってて。何かあったら人を呼んできて」と言うと立ち上がり、トイレへ走って向かい、外から妹の名前を大声で叫んだ

何回か叫ぶと、トイレの裏手からひょこっと妹が姿をあらわした

「何してたんだよ!」と俺が怒ると

「もう、うるさいな。あっちのベンチで海見てたのに。あれ、もしかして私のこと心配してくれた?」と俺をおちょくるように言った

癪だったのと腹が立ったのとで、「心配なんて全然してねえよ」と俺が言い、「あっそっ」と妹が言い返し、いつもの口喧嘩になりそうになった

すると次女ちゃんが横から増田くんって、妹想いの本当にいいお兄さんだね。妹ちゃん今日は本当にありがとうね」と言って頭を下げた

次女ちゃん言葉に完全に毒気を抜かれ、2人ともバツが悪くなって喧嘩をやめた

「あそこから海見ると、本当にきれいなんだよ」と言うと、次女ちゃんは1人ベンチへ向かった

「鈍感男!」と妹が言って睨みつけ、俺を残して次女ちゃんの後を追って行った

心配して逆に怒られ釈然としない気分で俺も後を追った


そこから望むと、木々の葉の濃い緑の向こうに雲一つ無い青空紺碧の海が広がっていた

その絶景を見ていると、さっきまで妹と喧嘩していたことなんてどうでもよくなった

さらに強さを増しつつある陽射しと、海から涼風を同時に感じながら、しばらく3人で無言で海を見つめていた

次女ちゃんが「本当楽しかった。2人ともありがとうね。もうすぐお昼ご飯だし、そろそろ帰ろっか」と言った

妹が「うん、お腹空いたから私先に行ってるね」と、また一人で先に階段を駆け降り始めた

妹の背中を見て、俺と次女ちゃんは笑い合った

次女ちゃんと2人だけでまた話すことができた俺は、この時だけは妹に感謝した

結局、次女ちゃんゆっくり話すことができたのはそれきりだった


大阪の家に戻った翌日の日曜日、妹が写真を1枚持ってきて「これあげる」と言った

写真には、嬉しさ半分困惑半分でぎこちない顔の俺と、はにかんだ次女ちゃんが写っていた

妹が冷やかしの言葉でも言って来るかと身構えたけど、何も言わずに行ってしまった

その時、俺ははようやく全てを悟った

あれ以来、俺は妹から「鈍感男」と呼ばれている


※ 読みやすさと雰囲気考慮し、方言標準語修正してあります

2024-04-08

最悪最悪最悪

配送員に変な髪型なの見られた

家にいる時は首筋や顎に髪が触れるのが許せないかてっぺんで括ってるんですけど、髪質的にもボリューム的にもポニテやお団子にできないから、なんていうか、項垂れたダチョウの首をつむじに載せて垂らしたみたいな最悪な髪型してるんだけどそれ忘れてフツーに宅配対応しちゃった最悪最悪最悪

2024-04-06

最近読んだ漫画で「それアリなの!?」って思ったこ

『群青幽霊』がジャンプラ連載時に違う作品になる

ジャンプルーキー!」っていう漫画投稿サイトがあって、そこでは「連載争奪ランキング」ってのがある。

「連載争奪ランキング」で人気1位になった作品ジャンプラで「インディーズ連載」枠として連載できる。

このシステム成功例としては『ラーメン赤猫』とか『幼稚園WARS』があるが、そういう一部の成功例を除けば作家アマチュア中心なので、そのクオリティも粗挽きなことが多い。

ジャンプラの読者層とも違うため、ルーキーではウケたものの連載時には鳴かず飛ばずってことも多々ある。

しかし『群青幽霊』の問題点クオリティではなく、その内容がルーキー時とかなり異なっていたこと。

その作品が人気で連載権を得たのに、連載するのは違う作品ってのは、アリなんだろうか。

編集部が内容の確認をするって規約にも書いていて、それでこの作品が連載しているんだからアリってことなんだろうけど、ルーキーからその作品を追っていた読者(連載権獲得に貢献した人たち)からすれば期待外れだろうね。

そうして“満を持して”連載された本作は1話から閲覧数が少なく、物議を醸すほど注目されてもいないんだけどね。

田んぼで拾った女騎士田舎俺の嫁だと思われている』が“やってる”

いわゆる「なろう系」と呼ばれるジャンルってアマチュア発のレーベルなこともあって、ある作品の設定や物語構造流行ると皆それに乗っかって、検索で引っかかるよう関連付けして閲覧数を伸ばすって潮流がある。

結果、先駆け作品を表面上だけなぞったような、似たり寄ったりな作品蔓延する。

まあ、これはなろう系に限った話ではなく、ジャンル構造が同じなら似てる部分が多くなるのは当然で、その括りでパクリだなんだっていうのはナンセンスだと思うけれども。

それに、その程度のことは些末な問題だとメインの読者層も理解しているので、大半は“なろう系の手あか”を気にしたりしない。

でも、それが手垢まみれになると『田んぼで拾った女騎士田舎俺の嫁だと思われている』という作品ができる。

これの序盤がね、『俺んちに来た女騎士田舎暮らしすることになった件』って作品と似すぎてるんだよね。

それぞれ原作コミカライズ版があって、どちらとも『俺んちに来た女騎士田舎暮らしすることになった件』の方が先にでている。

特にコミカライズ版は絵がついたことで、余計に似ている部分が顕著になっている印象。

作品とも序盤の数話は無料で読めるんで、気になる人は検索してみるといい。

フォローしておくと、似ているのは序盤だけで以降は独自ストーリーを展開していくので、頭のてっぺんから足の爪先まで“やってる”とまではいわない。

ただ、他のジャンルレーベルなら大炎上して連載終了しているだろうなあ、とは思っているけれども。

2024-04-01

anond:20240401131201

頭のてっぺんからつま先までファブリーズ掛けまくってあげなよ。

そのおじさんも「そんなに丁寧にしてもらえるなんて...」と、喜ぶと思うよ。

2024-03-28

ツリ目のお姉さんに「ふぅん?」って微笑まれてねっとり10秒間頭のてっぺんから爪先まで舐めるように観察された後じっとり30秒間目を見つめられた後「ねぇお姉さんといいことしない?」って言われて食い気味に「ハイッ!」って返事する自分の声のデカさにびっくりしながら反省しながらこれからお姉さんと過ごす一夜にドキドキしたい人生だった

2024-03-17

今日だけは無理させてください 漢みせたいんで あしたのてっぺんであるいたるわ うっそぴょーん 

努力努力 昨日の自分を超えろ 笑いどころなんてないよ ただ愚直に自分を信じて努力してるの

りりぷみたいにちょっと転んだら消毒液かけられたかたかわ おまえらコメントうるさいねん マジで置いてくぞ

一日一日をただ積み重ねることやりなさい 努力努力努力この先に希望があるから

俺の成長につながる 

2024-03-11

anond:20240311183307

やがててっぺんを過ぎ

いつか夜が明けて

繰り返されて

人は滅び

2人だけが残った

2024-02-28

てっぺんは許されて良いハズだろ?

お辞儀しなきゃわかんない頭一つ背が高い人じゃなきゃ気付かない

たまたま飲み会で座ってる時に後ろを通って見えてしまたからってそこでしかからないような事なのに無理というのが理不尽すぎる

2024-02-10

anond:20240210000208

勉強はできても仕事スキルは別。働けるほどのスキルのない女が結婚して子供を持って、でも仕事スキルがなかった後ろめたさで、仕事をしてる女を馬鹿にするために専業主婦最高、勝ち組って叫んでるだけ。要するに奴らは暇だから比較して猿山てっぺんにいたいだけ。まともに相手にしちゃダメ

2024-02-09

コンビニの少し具が多いおにぎり

正確にはコンビニなのか?まあいい。

まいばすけっとで、少し具が多い?ような、鮭おにぎりを買った。

かにてっぺんに鮭が立派に浮き出ているので、これはさぞかし具沢山なのであろうと意気込んでみたものの、

具はてっぺんに出てるだけ。そこから食べ進んでしまったので、あとは何も具は無かった。

少し高めの設定故なのか、米の量も通常時と比べて多い。ひたすら押し寄せる米の波状攻撃

せめて最初から「具は見せかけなので、熟考して食べてください」的な注意書きがあれば俺も泣く事はなかった。

2024-02-03

冥王星見れるよ詐欺

いつか友達が「あの山のてっぺんに登れば冥王星が見れる」というので自転車で近所の山へ登ったことがある。しかし、思ったより山は高いもの

途中の街が見える切り開かれた部分で私は力尽きってしまった。で、友だちが言ったことが本当か気になって母親電話してみた

「どこの山だろうが肉眼で冥王星は見れないよ」

と言われてしまい、私は絶望した

が、このまま諦めて下りるのも悔しいしなんとかてっぺんまでは登ってみようとなった

んで、てっぺんまで登ったらすんげー星空

そう言えば冥王星のことばっか考えすぎて道中全然星空見てなかった。んで、駐車場の端に自転車を止めてぽてぼて歩いていると「どうしたの?あなたこんなところで」と誰か話しかけた

全く知らない顔のおば、いやお姉さんだった

冥王星が見れるって聞いて、自転車で登ってきたんです」つったら

「だからって一人で来たの?よく来たもんだ」

とお姉さんは呆れた顔をして、バックからおにぎりを一つ取り出した

「これ、食べる?」と差し出されたおにぎりコンビニ三角おにぎりお腹が減っていた私は

「うん」と即答し、おにぎりをもらった。

そうして、お姉さんとお別れして駐車場にて私はおにぎりをはむんっと食べた。中身は昆布だった

食べながら星空を眺めていたが、冥王星は本当にどれだか分からない。だけど、瞬いた星々の光がおにぎりふりかけみたいに降って、なんだかいつもよりおにぎりはおいしかった

2024-01-25

憧れのバウムクーヘンがある

https://www.juchheim.co.jp/products/%e3%82%b1%e3%83%bc%e3%83%8b%e3%83%92%e3%82%b9%e3%83%90%e3%82%a6%e3%83%a0150

これ

てっぺんか一番底辺のでっぱり部分からかじりついて満足するまで食べたい

まあ現実的に考えるとムリだな健康的な意味で、と諦めたまま十数年

一緒に食べてくれる人が自分入れて6人くらいいればいけるかな(でも一人で食べたい)

2024-01-17

デパート最上階ってなんで円盤型なの?

近所に閉店したそごうがあるんだけど、てっぺん宇宙船みたいな円盤フロアあるよね。

元はレストランかなと思うけど。あれはなんであんな形なの?有識者教えて。

2024-01-05

そういや、昔風呂場の棚にとりあえずで使わない桶を置いといたことがあって、洗い終わったか

浴槽に戻ろうとしたら揺らしたかなんかで頭のてっぺんに桶がクリティカルヒットしたことがある

あれ以来、その棚にはシャンプー以外置かないようにしてる話したら大爆笑されたし

2023-12-25

美味しそうなケーキてっぺん申し訳程度に散らされたナッツ

あれなんのためにやるの?歯ごたえ?

ナッツってミントとかと違って彩りはないよね、マジでなんでなん

俺はナッツの類がアレルギーなのでちょっとでもかかってるだけで食べられない(ナッツは細切れで振りかけられてることが多いので避けきれない)んだ

どうせ大した意味はないんだからかけるのをやめてくれ

2023-12-23

つの間にか本屋が本ではなく店長思想を売るようになったので

いつからか街の本屋さんが思想を売るようになった。店頭には店長が支持している政治家やよく分からない専門家正義ぶった誰かの本が山積みになり、少しでも店長が気に入らない本はどこにだって置かれない様な

しかし、そんな本屋の端っこで本を数冊積み上げてみる

そして、積み上げた本のてっぺんおもちゃ檸檬をちょこんと置いてみる

逃げろ、ここから逃げろという声に従ってそのまま私は店を逃げる

「あの気詰まり本屋が木っ端微塵になればいいや」とでも思って

なんて素敵なアイデアだろう

実行できたら素晴らしいなぁ

2023-12-22

anond:20231222003552

ワイも「どうもにゃ」とか言った事あるぞ(51歳・おっさんてっぺんハゲ

2023-12-21

クラウド化で良くなったことってあるか?

クラウドでむしろ事務処理増えてないか

下請け丸投げが増えすぎ、チェック激増、責任無限回避するしぐさだけで仕事が回ってることになってる

PC1台で完結してた頃は会計士社労士に投げてた仕事が全部一人で見れる!やれる!目が行き届く!ってなってたのに

今は大企業取締役が一人で全部見れる!やれる!目が行き届く!ために他の全員(下請け含めれば数十万人、数百万人)の仕事が増えてる

底辺搾取しないとタグ付けすらできない、いや搾取しても不可能、できてない

できないのをできてるフリするために、てっぺんから底辺までの中間の全ての段階で誤魔化し続けるしかない

その分だけチェックという名の曖昧化の仕事が増える。

PC人間との一対一なら作業減だけど、それを仕事投げるリレーにしちゃった結果、工程ストレスがブクブクと膨れ上がっただけ

2023-11-21

沙東すずさん(旧名メレ山メレ子さん)の「奇貨」を読んで

沙東すずさん(旧名メレ山メレ子さん)の新刊「奇貨」を読んで、自分の頭の中でぐるぐるしていることを、感想としてしたためます

ご本人に長文DMを送り付けるのは怖がらせるのではという懸念から、慣れ親しんだはてな匿名ダイアリーを利用します。ご本人にURLを知らせるかどうかは、、、悩み中です。

まえがきと1章をブログで公開されています

https://mereco.hatenadiary.com/entry/20231105/1699185014

まえがきを「錆びた灯台に灯を入れて、自分しかできない痛みの話をする」で締めるのすごすぎませんか。

感想

💡 この文章主語わたしです。例えば「怒っている」と書いたとき主語わたしであり、作者ではありません。

恋人だろうが夫婦だろうが心変わりすることはあるだろう。なにも「好きって言ったのに!ひどい!裏切者!」と詰りたいわけではない。

別れ際に関係を終わらせることへの謝罪をろくにせず、「この状況を演じている自分に酔い」「恋人を泣かせている自分に酔い」「別れ話のあと飲みに誘ったあげく、頭のてっぺんキスして出ていった」ことに怒っている。とんだ三文芝居。

そうして作者はテキストメッセージ恋人とやりとりを続ける。

おそらくだけど、最初は連絡せずにいられなくて。そのうち恋人に考え直して欲しくて。そのあとは、悪意を持って自分を傷つけようとする元恋人と決裂するために。

恋人との闘いの記録では、作者の「自分気持ち文章にする力」にぐいぐい引き込まれた。過去自分失恋を思い返しても、感情に流されてとてもあんな風に言語化できなかった。

作者の元恋人は「すずさんの自信というか、自己愛根拠がこんなにもおれになってたことは気づいてなかったし、いたましいし、申し訳ないと思う」とメッセージを送ってきたそうだ。

あなたが今落ち込んでいるのは、おれに依存していたからですね、気づかなくてごめんね、ということか。バカにしやがって。

自立した人間同士、信頼関係を築く努力を続けてきた(と思っていた)のに、最後にお前がぶち壊したんじゃないか

よくもまあ他人失恋話でこんなに怒れますねと言われそうだが、元恋人に対しては知らない人なのでとくに何の感情もない。

ここから余談

わたしは5年前くらいから「信頼できるパートナー」と定義している人がいる。今後の人生もできるだけ一緒にいられるように努力しよう、と話し合った相手だ。

そのパートナーはおよそ半年に一回の頻度で、感情的になる。わたしの何らかの行動や言動に、自分への敵意を見出しスイッチが入る。わたしにはそれが予測できない。

スイッチが入ると「わたしから電話は出ない」「DMなどでわたし感情的なメッセージを投げつける」「話し合おうとしても取り合わない」といった行動に出る。

そうしているうちにわたしは心身がやられてしまい、落ち込んで、寝込んでしまう寸前にSOSを出して、ようやくパートナーが話を聞いてくれるようになる。そうして仲直りをする。

わたしはいつ爆発するかわからない爆弾をかかえているような気分だった。

このサイクルを繰り返して分かったことは、パートナーは「感情的なメッセージを投げつけること」はコミュニケーション一種であり、「言い過ぎてごめん」で許し合うものと考えているらしかった。

自分の口から出た言葉相手に受け取られるものなので、「言い過ぎた」という意味が分からなかったが、それはわたし言葉というもの神聖視しすぎているのかもしれない。

わたしは、もし相手の行動や言動違和感があったら、まず対話必要だと思っている。対話をしないでいきなり感情をぶつけることは、すごく傲慢なことだと思う。

これまで何度も「対話をしないで感情をぶつけるのは止めてほしい」と伝えてきたが、相手を変えることはできないとつくづく感じた。

他人相談したら「それモラハラじゃないの」と言われそうな気もする。

彼はわたしの「信頼できるパートナー」では無かった。そう認めるのにすごく時間がかかった。5年もかかったのだ。

すずさんの文章を読んで、はからずも自分思考も整理することができた。

今気づいたけど、わたしの元パートナーも絵を描く人だったな。言葉よりも感情を優先することが、芸術において大事ことなのかしらと想像してみたり。知らんけど。

さいごに

わたしが「信頼できるパートナー」を持つことは本当に可能なのだろうか、と最近考える。

友達は少ない。死にたい気持ちときに「死にたい」と言える友達はひとりだけ。そのひとりに対しても、本来の死にたさを十分の一に薄めて愚痴っぽいオブラートにくるんでいる。

それだけで十分だという気持ちもある。

40年以上、内向的自己対話をしてきた人間なのだ他人と深い関係を築くのは難しいのかもしれない。

余談だが、わたしの父が亡くなって10年以上経つが、父がキャッチャーとして甲子園に出場していたことを最近知った。普通そういうの子供に100回は自慢するやつじゃないの???

わたし内向的性格は父譲りだと思っていたが、想像の上をいっていた。

ひとまず本文で紹介されていた舞城王太郎熊の場所」を購入した。

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