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はてなキーワード: 意中の人とは

2024-11-16

恋愛のデバガメをしたことがある


これまでの人生で、何度かデバガメをしたことがある。

※デバガメというのは恋愛的な意味である性的な意味ではない。

これらを見てしまった経験を通じて、若かりし頃の自分不器用さを思い出した。

今の自分も「成長できた」といえるにはほど遠い。若い人たちを見て、まだまだ成長できる部分がたくさんあることに気づかされた。

もうアラフォーに入ろうとしている。その前に、ちょっとだけ記念的碑に増田投稿してみようと思った。

常連投稿者のように面白くはないかもしれないが、一生懸命書いてみる。



【1組目】同じ会社の若手社員

 一般企業アパレル事務仕事をしている。あと数年以内にはAIに置き換わってしまうだろう。風前の灯火みたいな事務仕事だ。平成初期だったら、私もバリバリ評価を得ていたのかもしれない。令和時代だと、明らかに若い人、時代の変化に適応できる人の方がこの仕事に適性がある。

 社屋3階で働いているのだけど、ある夕方~夜の時間だった。社内に人が残ってない時間帯に、私は4階にあるトイレに行こうとしていた。

 そうしたら、上の階の方で男女の声が聞こえた。一瞬「!?」となって、踊り場の前で留まった。会話は始まったばかりで、男性の方は隣の部署の30才くらいの人だった。女性の方は別の階で働いている子。

 一応、最初から声を拾ってみる。彼を増田君とする。まだ先月のことだ、頑張って思い出してみる。

「○○さん、お疲れ様です」

お疲れ様です増田さん」

「どうしたの、今日は?」

「え……?」

パンダじゃん!」

パンダ……」

「服が白黒だね」

※白黒のボーダーの服だったから?

「え、そうですね」

「白は、初めて見たかも」

「……いっつも白いです♪」

「そう、ええっと、あとは」

※私が踊り場から身を乗り出すと、彼が両手でジェスチャーしてるのが見えた

「○○さん。髪、切った?」

はい、切りました。……どうですか?」

「似合ってるね」

「ほんとですか?」

「うん、似合ってる。ねえ、ねえ。もっと仲良くなれたらご飯いこうよ」

「え、いいんですか?」

「いいよ」

「いきたいです。~~さんとご飯

「じゃ、携帯の番号教えて。メッセージしたい」

「わかりました」

私も、若い頃はあんなだったかもしれない。

意中の男性に声をかけられると、縮こまってしまって、うまく喋れなかったりする。

相手リードしてくれて、それでどうにか話ができる。子どもの頃に聞いた曲に、「大人階段昇る 君はまだシンデレラさ」というのがあったけど、まさにあんな感じだった。

恋愛は、全部相手リードしてくれると思っていた。自分はただ、意中の人がいたら「お疲れ様です」と声をかける。自分からアタックするのは、それくらいでいいと思ってた。

本当に、相手相手だと何もできない。それどころか、廊下ですれ違ったときに「お疲れ様です」と挨拶されても、顔(^^)を背けながら「お疲れ様ですっ!!」って投げやりな感じの挨拶になる。

髪を切った時も、好きな人と話してて「気付いてくれるかな……」と思うとドキドキして硬直したし「髪切った?」って言われそうな時は、事務所内なのに走って逃げだしていた。

そんな、若かりし頃の記憶が蘇ってきて懐かしかった。

トイレの話だけど、はてな匿名ダイアリーだと女性でも漏らしてしまうのが基本らしい。

私はこの時漏らさなかったので、3階にある修理中のトイレ飛ばして、急いで2階のトイレに入った。




【2組目】柔道合宿中学生

 こう見えても、高校まで柔道をしていた。初段しか取れなかったけど。

 柔道って、野球サッカーと違って、やってる子がとても少ない。柔道部のある学校の方が少ないくらいだ。特に女子柔道場合は、本当に過疎である

 柔道部員がちょうど3人しかいない高校だったので、夏休みになると、同じ市内にある高校合宿にお邪魔していた。期間は一週間。そこは工業高校で、立派な柔道場がある。

 市内のいろんな中学高校の生徒が集まって練習していた。男子は泊まり込みのようだった。

 そこで、珍しい組み合わせの男女がいた。ふたりとも中学生だった。凸凹な見た目だったのを覚えている。

 その時は8月初旬だったかな。私が合宿に参加した初日乱取りの時に女子小中学生に胸を貸していたところ、物凄い声が響いた。

「ああ、もおおおっ!!!」

みたいな声だった。

 見ると、小太りの体形の男の子が、その女の子寝技で抑え込んでいた。見るからガッチリ入っていて、逃げられそうにない。女の子は、バイオレンスな感じにグイグイって動いて、男の子お腹をグーで殴り続けて脱出成功した。

 それから女の子は血相を変えて、小太りの男の子寝技で抑え込みに行っていた。女の子黒帯で、男の子白帯だった。それにしても寝技が上手な男の子だった。体の幹が強いのもあるし、女の子が上から乗って行っても、軟体動物みたいにスルリと躱してしまう。

 決着がつかずに、乱取り終了のタイマーが鳴った。次の日も、また次の日も私は合宿に参加していた。他校の女子練習ができる希少な機会だった。

 いいかげん、筋肉痛がひどかった。女子中学生が打ち込みでも乱取りでも、私のところにばかり来るからだ。多い時だと、1日に30本近く(ほぼ90分)も乱取りをしていた。

 本当に貴重な時間だった。母校では、こんなに多くの女子選手練習することはできない。政令市にある名門校はともかく、田舎公立高校女子柔道環境は非常に厳しい。

 あの男の子女の子だけど、それから毎日見ることになった。私がいる練習スペースの近くで、あのふたりが一緒に練習している(組み合っている)ことがよくあった。

 男の子は、誰に対してもマジメな練習態度だった。手を抜かないし、女子選手小学生と組み合っても配慮していた。

 でも、あの女の子乱取りをする段になると、ビビっている様子だった。彼女乱取りになるとモードが変わる。真剣ガツガツやりあうのだけど、恐怖を感じながらやってるというか。

 男の子はさておき、中学生の"女の子"の方だけど、どう見ても強い子だった。普通中学生男子だったら普通に投げ飛ばすし、相手高校男子でも、白帯だったらフツーに力で圧倒していた。

 男子相手でも、引き手と釣り手を上下ブンブン振り回して、相手払い腰で投げ飛ばすと……『進撃の巨人』の冒頭あたりで、エレンミカサに投げ飛ばされたような感じで、相手柔道場の壁にぶつかって倒れた。

 私も彼女乱取りしたけど、一度だけ綺麗に背負いで投げられた。柔道が強い子は、基礎的な体力からして違う。あの男の子とも乱取りしたけど、体幹が物凄くて投げれる気がしなかった。どれだけ足を引っかけても動かせる気がしない。

 ただ、彼はボヤっとした柔道をする子だった。動きが明らかに鈍い。子どもにはあることだけど、スポーツやってるからには相手に勝つ!! という自覚が明らかにない……そういう子は、やっぱりボテボテとした柔道になりがちだ。

 

 結局、3,4日だったかな。その男の子がいたのは。合宿の最終日より前にいなくなった。市外の中学からの参加で、学校から距離があるので、予めそういう日程だったんだと思う。私もそうである

 夕方だった。私が工業高校から家に帰ろうとしてると、あの"女の子"が入口の柱のところでまごまごしていた。すぐ近くには、あの小太りの中学生男子がいる。引率の先生と話している様子だった。

 女の子は、彼のことをチラッと見ることがあった。視線真下にある畳に行ったり、彼の方に行ったり、安定してない。やがて、中学生男子が話を終えると、なんと……なんと……!!

 彼は女の子の方を向いて、一瞬立ち止まった。私は耳をそばだてていた。あまり内容は覚えてないけど、再現してみる。

「あ、これは、これは~~さんじゃないですか。お疲れ様です」

「お疲れさま」

「疲れんかった? 今日で終わりでよかったね。いい修行になった」

「うち、今日で終わりじゃない。まだあと2日あるんよ」

「まだあと2日も? しんどいやん。なあなあ自分銀河学院だっけ?」

「うん」

「俺、学校遠くにあるから尾道学校

「知っとるよ」

「ぜんぶ参加したかったな~」

しょうがないよ」

(ごめん……この間は覚えてない)

「なあなあ。もう会えんよ多分。うちら

「そうかな?」

「そ~よ~」

「残念かも」

あんた、家までどうやって帰るん? 先生の車?」

「いや。駅まで歩く。あとは電車

「うちも歩く!! 一緒に帰ろ」

 眩しいな~と思って眺めていた。かくいう私は、恋愛経験が少ない女子だった。

 あのふたりは、本当に一緒に帰っていた。私は親が工業高校まで迎えに来てくれる約束だった。校門付近まで行くと、あのふたりが一緒に並んで歩いていた。女の子の方は自転車で、男の子は徒歩だった。

 いや、懐かしい。ほんとに懐かしいなぁ。それでいて眩しかった……



【3組目】任天堂公式ショップにて

 去年の冬だった。タワレコの近くに任天堂公式ショップがある。仕事帰りに立ち寄ることがあって、昔懐かしいマリオカービィぬいぐるみを眺めていた。職場はこの近くだけど、存在を知りつつ入ったことはなかった。そういうお店ってあるよね。鶏白湯ラーメン専門店とか。

 お洒落ショップだった。店内レイアウト無駄がないというか、導線を綺麗に描けている。右回りの人でも左回りの人でも、混雑しないようになっている。こういうのは気になる。

 店内をウロウロしてると、私が知らないゲームのグッズ売り場に行きついた。私の隣には女性がいた。40才くらいかなと思ったけど……見た目がすごく若かった。20代後半に見える。

 私は同性なので、顔のしわの感じでわかった。男性でも見抜ける人はいるのかな? いいや、私でなきゃ見逃しちゃうねと思ったところで、その女性キーホルダーを手に取った。

 キャラ名は知らないけど、イカみたいなキャラクターだった。イカ琥珀色の球形に入っていた。高級なカブトムシクワガタ琥珀色の何かに漬かってるのを見たことがある。あんな風だった。

 その女性イカを手に取って眺めると、顔がぱあっと明るくなった。気に入ったのだろう。ずっとイカをまじまじと眺めていた。すると。

 

「それ、いいですよね」

 向こう側にいた若人男性が、彼女に声をかけた。純朴そうな見た目の青年だった。私の勘(年齢センサー)だとおそらく20代後半である

 その子は、一瞬こわばった感じだったけど。

「えー。そうですよね、可愛いですよねぇ」

と返事をしていた。

 それから、とりとめのない会話が始まった。イカが出てくるゲームの話をしていたはず。私はしばらくカゴの中のキーホルダーを手に取りつつ、ふたりの話を聞いていた。

 やがて、もういいかなと思って、その場を離れてレジに向かった。私が買ったのは、手のひらサイズ1UPキノコだった。高校生の時、幕末志士の動画ファンだった頃を思い出して懐かしくなった。

 その次の週も任天堂ショップが気になった。本当になんとなくだった。まだ見れてないものがある気がして。

 ところで、あのイカが出てくるゲームスプラトゥーンだった。名前は聞いたことがあった。中味はほとんど知らない。

 私のはてなブログ歴は約7年だけど、あのイカサムネイル画像しかたことがない。有名タイトルのはずなのに……そういうコンテンツってあるよね。野獣先輩とか。

 それで、任天堂ショップに入ろうとした時に見てしまった。レジ付近を見ると、あの男女がいた。一緒に買い物をしたようだった。ショップの袋を抱えている。

 なんか、ぎこちない感じだった。両方とも会話の雰囲気がぎこちない。声は聞こえないけど、雰囲気オーラで伝わってくる。ふたり入口付近に立って、何かをずっと話していた。緊張してるように見えた。

 私はそれから店内をグルグルと廻って、スプラトゥーンのコーナーを一通りチェックして、ゲーム体験してる人達を後ろから眺めて、あとはどうしたっけ……ゼルダの伝説ピンバッジ? が恰好よかったのと、あとはどぶ森のコーナーを新発見して、子ども時代の思い出に耽った。

 今年の春だった。再び、任天堂公式ショップ(※正式名称Nintendo TOKYOです)に行ってみたのは。この時を最後に行ってない。お店に入る前の歩道で、あのふたりが一緒に歩いてるのを見た。

 ここまでくると、もはや必然だと感じていた。あの時とは違って、リラックスした雰囲気だった。手を繋いで、歩道の端っこの方をゆっくり歩いていた。仲睦まじいという言葉が似合っている。そんなふたりだった。

 水面を一緒に泳いでいるオシドリみたいだった。オシドリは、子どもができると♂の方が♀から離れてまた嫁探しをするらしいけど、そんなことはどうでもいい。ふいに、あの昔のAAを思い出した。

 ※スマホの人には見えないか



 _人人人人人人人人人人人人_

 >   わりとどうでもいい  <

  ̄^^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄

     ヘ(^o^)ヘ 

        |∧   

       /



 あの時の私は、幸せそうなふたりを観れてよかったって思えた。

 全く知らないふたりだけど、自分幸せになったように感じた。



最後に~

今年の八月頃から恋愛結婚関係増田日記がよく投稿されていた。こちらを書き始めたのは11月になってからだ。もうブームは去ってるけど、気になったことを書いてみた。

よければコメント等いただけるとうれしい。ブログの方だとコメントもらえるけど、増田だとブクマコメントをもらえることは少ない。

2024-08-07

anond:20240806233734

何の関係飲み会かもわかんないけど

波風立てると今後に差し障るから

ニコニコ笑顔で相槌打ってるだけでは?

会社上司や先輩にキツく断ると仕事イジメられるじゃん

処世術とか腹芸でしょ

「もーヤダー(ハート)」って口で言ってても

「既婚なら誤解される真似すんな(死ね)」って内心で思ってんじゃない?

ブコメでも書いてる人いっぱいいるじゃん

既婚にコナかけられた独身女性の大多数は腹立ててるよ

誠実な交際するつもりが全く無い浮気相手内定とか馬鹿にしてる

交際相手意中の人に誤解されたら迷惑まりない

本心で嫌じゃなかったら単に尻も脳ミソも軽い奴

真面目に生きてる大多数女性を巻き込むような一般化はやめて

浮気相手になりたい人は普通いません

2024-06-05

anond:20240605090816

そういう分類がまず間違ってんだよ。

人類は皆平等であるべきです。これは揺らぎません。男も女も低収入高収入美人もブスもデブガリ若者も老人も同じ。

その上で、

各個々人が、平等に、個人的に、胸の内に、「好きな人(意中の人)(恋人になりたい人)(セックスしたい人)」と、「それ以外」という枠を持っている。

というだけ。

 

で、その「好きな人(意中の人)(恋人になりたい人)(セックスしたい人)」への欲求を叶えるためには、

個々人がそれぞれ相手に効く努力アプローチを、自分自身でしないとダメって話。誰かが何とかしてくれる話ではなし、誰かになんとかしてもらうべきでもない。

相手イケメン好きならイケメンになるべきだし、優しい人が好きなら優しい人になるべきだし、浮気しない人が好きなら浮気しない人になるべき。

自分欲求を叶えるために満たすべきニーズが、自分にとって高すぎる場合は、自分欲求も下げるべき。

 

というのを理解した上で聞いて欲しいんだけど、

なかなか「自分を凡百の女やマンコとして大きく括って見てくれる男とセックス恋愛がしたい女」って絶対数が少ないし、居たとしてもそんな女にマトモな人格は期待しにくいから、そういうのをやめた方が成功率幸福度は上がるんじゃね?って世の恋愛成功男女が教えてくれてるの。ただそれだけ。あまり卑屈になるな。

2024-04-01

まもって守護月天!を読み終えた その1


当方40代であるはてなユーザーでは平均ほどか。

数年前に父が亡くなり、半年前に母も亡くなった。ずっと実家暮らしで、会社仕事の合間に農業をやっていたが、そろそろこの家ともお別れである家族が俺一人になったので、土地建物を売りに出して、会社の近くにある空き家ハウスに引っ越すのである

相続が終わってから遺品整理屋とかリサイクル屋とか解体屋さんと話をすることが多くなった。処分すべき財産はあっという間に片付いたが、最後に残ったのが……西暦で言うと2000年頃に亡くなった実弟漫画だった。部屋を共有していたので、本棚には俺と弟の漫画が並んでいた。

その大半は、ブックオフでも1冊10円すらつかないモノだった。メルカリで売るにも手間がかかりそうだ。遺品整理屋も「今のご時世、紙のマンガは売れないんですよ」と引き取りを断った。ほかの価値のなさそうなモノは、タダ同然でも引き取ってもらえたのだが。

何か月か経って、今年の正月を過ぎた頃だった。

実家本棚にあった俺の漫画を何冊か、手に取って読んでみた。うーん、これは……「懐かしい」という感情が僅かにあった。一番好きだった漫画、『天使禁猟区』『スカイハイ』『クロマティ高校』を読んでみたが、いまいちピンとこない。楽しい思い出が蘇ってこない。お楽しみの記憶脳裏から消えてしまったのだ……。

ふとここで、亡き弟の漫画を手に取った。あいつは将来裁判官になりたいと言ってたっけ。『家栽の人』が本棚の目につくところに置いてあった。一番上の段だった。

そして、一番下の段に視線を移すと……ここで一番、ドーン!! と、当時の記憶が蘇った。それは、『まもって守護月天!』だった。弟が一番好きだった漫画

家族食卓を囲んでいる時も、旅行をしてる時の車内でも、何気ない団らんの瞬間でも、とにかく弟は、この漫画の話をしてることが多かった。

弟の死因は、自動車に轢かれた後の外傷から内臓の疾患にかかったことにある。交通事故の原因の半分は弟にあり、当時は自業自得だと冷たいことを思ってたけど、まさか亡くなるとは……。病院でお見舞いをしてる時にも、弟はこの漫画を繰り返し読んでいて、ずっとその話の内容とか喋ってるんだよ。どんだけ好きなんだよって思った。

確か、アニメも観たいって言ってたかな。病室にテレビはあったけど、ビデオ再生できるものがなかった。弟は泣いて悔しがっていた。

さて、当時の俺は高校生であり、ガンガンコミックス漫画を読むことはなかった。守護月天漫画を読んでみたことはあったが、すぐに読むのをやめた。「稚拙だな」と思ったのもあるし、「絵がちょっとな~」という思いもあった。当時の俺は、CLAMPが描くような、Xとか聖伝とか、ああい精緻な絵柄のエログロが好きだった。

とにかく弟は『まもって守護月天!』が好きだった。それを、この本棚を見ていて思い出した。この日は休日であり、時間がたくさんあった。せっかくなので、この日から一週間ほどかけて、全11巻を読んでみることにした。

読んでみた感想を、以下に綴っていこう。感想を交えつつ、各巻に1~2箇所ずつ、印象的だったところを抜き出して引用する。

ネタバレがあるように見えるけど、本当に大事なところは抜き出してない。隠してる。まあ、俺の人生で『まもって守護月天!』を取り上げるのはこれっきりなんだし、少しくらいは許してくれ……。

その前に、これはどういう漫画やねん、と気になった方はWikipediaでググってほしい。あらすじは、概ねこんな感じである

~ブックライブから引用

一人暮らしで寂しさを抱える少年と、ご主人様をあらゆる不幸から守る役目を持つ守護月天美少女とのファンタジーラブストーリー一人暮らし中学2年生・七梨太助(しちり・たすけ)は、中国を旅する父親から支天輪(してんりん)という八角の輪を送られる。


まり主人公の何気ない行動をきっかけとして、小璘(シャオリン)という女神様のようなものがやってくる。お互いに惹かれつつ、ラブコメディが進行していく。その中で、超えないといけない壁がいくつもあって、主人公である太助シャオにふさわしい男になるために奮闘する物語である

では、さっそく始める。



【第1巻】

読み始めは、正直キツかった。絵柄が古いのもあるし、漫画表現が昔風なのもあるし、ラブコメを読んだ経験がない人間には何がどう面白いのかわからない。

まり楽しめないのは、すでに四十を過ぎているからだろう。子どもの頃であれば、まだマシだったのかもしれない。ただ、まあ……コンセプトはいいと思う。すごく。

なんとなくだが、『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』という映画を思い出した。某グルメ漫画でいうと、「うん こういうのでいいんだよ こういうので」を地で行く。

シャオリンが「この平和時代に、どんなものからご主人様を守るか」を決めたシーン

太助様…」

「…え……」

「もし迷惑でなければ あなたの中にある「孤独」や「寂しさ」から あなたを守ってさしあげたいのですが それではいけませんか?」


シャオ歴代の主を守ってきた手段は、主に暴力である。星神を呼び出して使役し、主人を狙う者を撃退する日々を過ごしてきた。だが、平和現代でそんな行為需要があるはずもなく。シャオは、呼び出されてすぐにお役御免になってしまう。

ならば、主人である太助をどのように守ればいいのか――その答えが上記台詞である。命を狙う敵がいないのであれば、孤独や寂しさから主人を守るのだ。太助には家族が3人いるが、全員家を離れて放浪の旅をしている。ネグレクトに限りなく近いものがあるが、ラブコメの都合というものだ。



【第2巻】

このあたりは、まだだるかった。物語登場人物は揃いつつあるのだが、展開が退屈でなかなか話が進まない。この巻から、慶幸日天の汝昴(ルーアン)という主人公の恋路を邪魔する、まさにお邪魔キャラみたいな人が出てくる。

別に、なんということはない恋愛妨害工作なのだが、この時代ラブコメ高橋留美子の影響がまだ色濃いのだろうか、暴力性が強い。この巻以外にも「死ぬやろ……」というシーンがけっこうある。昔は気にならなかっただろうが、やはり時代というものか。

ルーアンの計略によりシャオ太助の元から離れようか迷っているシーン ※太助が駆けつける

「えーっと 今はうまく言えないけど… 俺はシャオにずっとここにいてほしいんだ ――それだけじゃここにいてもらう理由にならないかな……」

「…いいえ… ………あの 私…… 太助様がここに来てくれるの 待ってたかもしれないです」


ルーアンがそれっぽい発言をして、「シャオ現代には不要ではないか」という意見を伝える(あなたなんて いても邪魔なだけなのよ)。シャオは真に受けてしまって、支天輪に帰ろうとするのだが……すんでのところで太助がやってくる。そして、ふたりきりの状態で上のような会話をする。

この場面は気に入っている。シャオ気持ちも、太助気持ちリアルに描いていたからだ。ストレートさがいい。



【第3巻】

このあたりから恋愛路線に入ってくる。太助シャオ愛情意識する場面が出てくる。

ネタバレは避けるが、シャオには恋愛ができない事情がある。本人ですら認識できない事情が。

以下の山野辺というのは、最初の頃は万引きとかするキャラとして描かれていた。物語が進むにつれて応援キャラになっていく。

シャオ山野辺が一緒に温泉に入っているシーン

「なあ シャオ…」

「…………」

シャオ?」

はい?」

「なんか元気ないけど七梨と何かあったのか?」

翔子さん…………私 病気かもしれないです なんだか…ね 胸が苦しい… 太助様がルーアンさんと一緒にいると とっても胸が苦しくなります さっきなんか どうしてだか自分でもわからないけど そっけない態度とっちゃったし太助様が話しかけてくれたのに 太助様にきっと変に思われちゃった きっと悪い病気にかかっちゃったんです ――でも どうしたらいいのか わからなくて…」 

(へえ…精霊ってのも 人を好きになったりするんだあ…)


うん。女性作者が描いてるラブコメってさ。女性側の心理描写リアルだよな。女の子ってさ、好きな男性の目の前だと萎縮することがあるじゃん意中の人を目の前にすると、体がつい後ろに下がってしまうとか、廊下を走って逃げだす子とかいるよな。

なんかこう、恋愛感情に対して不安になった時の女性心理というか。リアルさが伝わってくる。子ども時代に読んでも全く認識はできなかったろう。



【第4巻】

この巻くらいになると、ストーリーの基本線が定まってくる。何らかの事件イベントが起こって、太助シャオが巻き込まれて、レギュラーキャラがそれぞれの立ち位置で動き回って、なんやかんかで解決して、ふたり(又はほかのキャラ同士)の間柄が深まって……という流れである

基本は、太助シャオ関係性がメインだ。この作品うまいところは、ふたりばかりを推すのではなく、ほかのキャラクター間の友情とか愛情ガッツリ描いてる。

この巻だと、2つの場面が印象に残っている。いずれも、ルーアンふたりの仲を妨害するための工作を試みて、やってしまった結果である

④-1太助高速道路自転車走行中にタイヤバースト、そして前方車両(トラック)と自転車を括っていたロープが取れて転倒した後のシーン

「………え 太助様!? 太助太助様!! 太…助様あ… ……う…」

「あ…あの小璘さん…」

「どうしよう…どうしようどうしよう ルーアンさん! ――太助様が 死んじゃったらどうしよう!!」

「あ…いや まさかそんなあ」

「どうして支天輪を車に乗せちゃったりしたんですか 私……太助様に何かあったら ルーアンさんのこと絶対さない!!」

「…………」

太助様に…太助様に何かあったら… 太助様… 太助様早く帰って来てください」

「小璘…………あんた」

④-2保健室で、シャオがベッドに横たわって寝ているシーン

「なあ…ルーアン

はい!?」

「…俺シャオのこと 好きにならない方がいいのかな…」

「………… あんたあのおじょちゃんになんか言われたでしょ ――じゃあひとつ聞くけどなんでそう思うの?」

「――…」

「小璘が人間じゃないから?」

「…………」

「………俺とシャオって絶対結ばれないのかなって…」

「…ねえ たー様 あたしは たー様のこと好きよ 考えれば悩みなんていくらでも出てくるけど 一番大切なのは自分気持ちでしょ だからあたしはあんたみたいに悩まない 悩んでも変わらない想いなら 悩むだけ損だと思わない?」


気持ち、とでもいうのかな。かの有名な『BLEACH』でいうと、ウルキオラ・シファーの名台詞ひとつである



心か



みたいな感じだ。登場人物の心境がさ、わかるんだよな。喜んでるのもわかるし、苦しんでるのもわかる。そんな中でキャラクターが足掻いている姿が印象に残った。

漫画を読む前に下調べはしなかった。今も一切してない。よって推測になるんだけど、この作者である桜野みねねっていう人は、この時(1998頃?)は大学生かそこらの年齢なんだよな。作者あとがきを読むと、若いんだなというのは伝わってくる。

俺が二十代前半の頃は、地面から出てきたばかりのカブトムシの如き勢いでスポーツをするか、水道工事現場であくせく働くか、盛りのついた獣のように女を口説いて、年間に何人とセックスたか記録を付けるとか……同じ会社女の子と無理やりそういうことをした後でも、最後にベッドの上で「愛してるよ」と言ったら許されるから大丈夫とか、そんなことしか考えてなかった。人間性が動物レベルだった。

でも、この桜野みねねという人は、そんなどす黒い人間の対極を行く感性がある。この作者は凄い……と、いい年になったおっさんは感じた。※私個人と作者の年齢差は、干支0.5周り分ほどと思われる。



【第5巻】

20年以上前漫画なので、さすがに創作でも……というシチュエーションが生じることがある。作品内では、たまに登場人物がみんなで旅行とか海とか温泉に行くのだが、メインキャラがほぼ中学生で、20才以上は大変少ない。無理があるし違和感がある。

しかし、旅行とかでないと表現できないラブコメ的なシチュエーションもあると思うので……そこが創作の難しいところである。いや、文学作品創作とかしたこといからわかんないけどさ。

⑤仲間と海に来ていて、ようやく夜の海岸で二人で話ができたシーン

「なんだかね………私 太助様ととってもお話たかったです 別にお話したいことがあるわけじゃないの… でも… 太助様とお話してるととっても落ち着くから…」

「……シャオ

だってお話してるってことは 一緒にいるってことでしょ? だから…」

(だから… きっとこんなに 安心できるのね)


太助シャオは、何度もこういうシチュエーションになっている。が、恋愛が進む気配はない。事情はあるのだが、あまり絶望的な事情なのだ

あと、文章量の都合で載せなかったが、クラス演劇(かぐや姫)の数話分も大変よかった。ルーアンと、ほぼサブキャラの乎一郎が主体の話なのだが、中学校の学芸会かぐや姫をやることを通じて、「離れていても心は繋がってる」という要素を表現している。

この回は、大人ながらにしみじみときた。気になる人は、是非5巻を読んでほしい(ダイレクトマーケティング決行)。

大まかな流れを言うと、ラストのお別れシーンでかぐや姫役のルーアン台本にないセリフを言う → 月の使者役のシャオがお迎えを中止発言 → 乎一郎がそれを制止 → その後の会話のやりとりで、離れていても心は繋がっていることを示唆~といった具合である

ここまで五千字以上は書いている。一旦切ることにする。



文量の都合で2分割。

次に続きます

https://anond.hatelabo.jp/20240401122023

2024-03-21

anond:20240321185227

花が見たいなら花屋に足を運べばいい

そして空気清浄機の効いた洗練されたインテリアの室内で

さな花見洒落込むことで

花見へ招いた人々とより親密な関係を築く助けになるだろう

桜以外にも季節の花はある

その点で言うと花見はどんな季節だろうと可能とも言える

この小さな意外性を伴う提案で、意中の人を招くこともあるいは可能だろう

2024-03-09

anond:20240309155133

はい、やりもくです。声をかけてくる男は全てやりもくです。しかし、こう考えてみてはいかがでしょうか。やりもくだっていいさ、あげちゃってもいいさ、と。

結局やりもくだって分かっているのにだらだらと関係を続けてしまあなたには、やりもく以外には出会えません。ならば、早めにちょっとでもよさげなやりもくの手を取るのが、幸せへの第一歩なのです。

そうでなければ、あなたはもう意中の人自分からアタックしていますよね?

2024-01-22

「お兄また小説書いたの?」

私はお兄がネットにアップした新作を早速読んだ。

うーん……これはちょっと微妙じゃない?

なんていうか……テンポが悪い?

ヒロインが考え事に夢中で意中の人スルーするっていうネタは良かったんだけど……。

あとこれは私の好みの問題だけど、お兄の作品男性一人称の方が好きだなぁ。

これなら私が書いたほうが全然いいよ。

ま、自分で書いた文章面白く感じるのは当然なんだけどね。

私はアップされた小説感想をお兄に電話で伝えた。

「……あ、私Fラン大学就職チャンネルの続き見るから、またね」

2023-12-14

anond:20231214181322

一青アーティスト気質から感情の起伏が大きく、交際スタートした05年の頃から『もう無理かも』とこぼしたり、『もう別れた』と言っていたり。その2年後には『同棲は解消したけど、まだ付き合っている』と話すなどコロコロと状況が変わっていました」(芸能関係者

 小林とakkoの間には2人の娘がおり、その存在小林再婚消極的にさせたともいわれている。しかし、再婚から逃げ続ける17歳年上の“おっさん”に一青が引かれた理由はその才能だけではなかった。

「育った環境も大きく関係している」と語るのは事情に詳しい関係者だ。

一青は幼くして両親を亡くしたため、自他ともに認めるファザコンなのです。本人も10代の頃から『私は年上の人にしか興味がない』と言ってはばからず、昔から年上に対してはプレゼントを渡したりと積極的だった。デビュー前は福祉施設ライブ活動をしていて、『世界に通じる歌を歌いたい』と英語勉強にも力を入れていました。才能あふれる小林氏との出会い一青にとっては才能を引き伸ばしてくれたという意味でも運命的だった」

 26日のアルバム発売記念イベントに網タイツ姿で登場した一青は、主題歌他人関係」を歌った不倫ドラマ昼顔」について「本当にハマった」「意中の人を落とせるように歌います」と発言。“意中の年上男”が気になるところだ。


( ;∀;) イイハナシダナー

2023-07-09

anond:20230707220934

増田さんの文章から、明るくて楽しい人柄が伝わってきて、ぜひ意中の人両思いになって恋愛を楽しんでほしいと思った。

相手の人は10歳年上とのこと。まともな人だったら、年下の異性へはかなり慎重な態度を取ると思う。だから積極的好意を伝えてほしい。

好意を伝えるとは、具体的には例えば、相手の話をきちんと聞いて反応すること。合コンさしすせそを過剰にする必要はないし、自分の心に正直でいていいのだけど、「なるほど」「面白い」「大変でしたね」と思った時にそのタイミングで相槌を打ってみる。あるいは折にふれて「〇〇さんのそういう優しところが素敵です」「〇〇さんのおおらかなところが好き」と伝えるのもいい。

あなた高校生だとして、隣のクラス男子が「僕は勉強スポーツも頑張ってるのに、(あなた)とセッできない」と内心で思ってたら引くよね。でも関わりがある男子が「〇〇ちゃん英語が得意でかっこいいよね」と褒めてくれたら嬉しいし、恋が始まるかもしれないよね。これには男女関係ないと思う。

もし話していて相手意見が違うことがあったら、それはチャンス。

例えば相手が「やっぱり、たけのこの里だよね」と言ったとして。

×「私もそう思う」→心に無いことを言うと心が死ぬ

×「違うよ、きのこ正義

〇「たけのこ派なんだね。私はきのこ派だよ」

建設的な態度を取ることで、自分とは違う視点をくれる人として、あなた重要性が増す。

意見が違うというより、間違っている時もあるかもしれない。その時も、丁寧に指摘することが大事。それは、あなた女性から謙るべきだという意味では無い。手前味噌になるけれど、私達夫婦自然とそうしていて、私が間違った時に優しく指摘してくれる夫のことを非常に大切な人だと思っている。

とにかく、積極的に関わって、積極的好意を伝えてほしい。ご武運を祈ってます

2023-04-01

〇〇以外のことを考えてください

って言われると〇〇のことばっかり考えちゃうのが人間らしいか

私とのセックス以外のことを考えてくださいって意中の人に言えば

相手はもうあなたのとりこ

2022-10-12

ビール腹のおじさん増田だよ。

寒くなると、可愛らしいビール腹のおじさんが恋しくなるね。増田のみんな、元気?もうすぐでおやすみ時間だけど寝れそう?

私は相変わらず可愛らしいビール腹のおじさんと結婚出来るように頑張ってるよ。Tinderして出会いを探す方向じゃなくて、自分磨きだけどね。とりあえず今度アートメイク2回目の予約を入れたから、行ってくるよ。

最近まり良いニュースがないけど、小さい幸せを噛み締めながら、前向きに楽しく生きれたらいいよねー。

増田のみんなも意中の人ラブラブになれるように、恋愛興味無い人は貯金が増えるようにお願いしとくね。それじゃあおやすみキスするわ。😘💋

2022-10-06

anond:20221006202510

別にエロ漫画とか萌え漫画とかでもなくても、ちょっと可愛いキャラ出るとエロにしたがるんだよな

ホモ要素なくても、作中で異性の恋人とか意中の人がいても男2人いたらホモ投稿する人たちが言えた話じゃないですね……

2022-09-22

anond:20220921195739

私的関係性以外でのルッキズムによる評価禁止

私的関係性でルッキズムが許されるなら、なくならねぇよ

ブクマカがどうだの、ポリコレがどうだのじゃなく

元増田がいう、私的関係ならルッキズム肯定という世界では、なくならねぇ


私的には着飾りたい、でも業務強制されるのは嫌

私的には化粧したい、でも業務強制されるのは嫌

私的には美しさを評価されたい、でも見ず知らずの他人からは嫌


こういうの言ってる事が無茶苦茶だよな

私的には化粧や服飾を評価されたい場合、その評価軸をなくすことが出来ない

それは共有されていないといけないからね

そして、その共有があるって事は、評価軸に沿った価値観存在するという事

手入れのされてない肌に、明らかにヨレヨレの服できた営業

びしっと化粧して、手入れの行き届いた服を着てる営業

どっちに仕事頼みたい?って時に、ルッキズムを発動してはいけないとか、冗談休み休み言えってならねぇ?

んで、ここでルッキズムが影響するなら、当然にそれは営業成績に関わるんだから、そうするのが正しいってなっていくんだよ


デートのために頑張った化粧や服飾は、意中の人間以外から評価されるものなのな

だけど、それを評価したり、声かけたりするのはNGってされる

テクシが認めた相手が認めた瞬間だけ評価することが許されるザマスってな

強引なナンパとかは批判対象だってのは分かる

けどこれ、そういう視線で見る事を許さないとすると

取引先に良い男がいたかアピールしようとか出来ないんだぜ

だって、そのアピールに反応したらセクハラ男なんだろ

飲み会でもダメよ、男が勝手に女に声かけるとかそんなの許しちゃいけないだろ

本当にね、アホらしいんだよ

2022-08-12

知り合いの30代独身強者男性と久しぶりに飲んだ。久しぶりに会って話を聞いたら勘違い野郎すぎて引いた。

自分は既婚者なので、恋愛相談がしたい的な話で、近況を聞いた。

結婚はしたいらしく彼女は常に募集中。だが楽しいので独身でもいいとかも言っていた。

•気になる人は割と出来るが、彼氏持ちか既婚らしい

現在アプローチされているが、される人全てがタイプではなくうざいらしい

余裕たっぷりで、独身でもいいんだけどさー家族がいるのもいいなって、とエンジョイ感や女なんていなくても感を出してはいるが、彼女が欲しいとか良い感じに進んでる相手がいるとか言って何年経った?その間に1人でも彼女が出来た試しがあるのか?告白された事もした事もないじゃないか

しか相談のために会食しているのに、相談相手にまで虚勢を張ってどうする?こちらも『でもまぁ彼女いなくても楽しそうだからいいね』としか言いようがない。

部屋はブランド家具におしゃれカフェのような掃除するのには邪魔くさい道具が沢山、朝からエスプレッソマシンと鍋で温めた牛乳ラテ、おしゃれカフェやおしゃれ宿に一人で泊まって自撮りサングラス掛けインスタ投稿しまくり、衣服スキンケアは全て一流百貨店レコード•一眼•旅行趣味

そんなんマトモな女性だったら引くって。見た目はオシャレだし憧れる生活だね!って言うよ。言うけど、結婚とか生活してく未来が見えないじゃん。THE 独身生活!って感じ。

ソフトに『お金かかりそうな生活だね』とか『同じ水準の女性を見つけられたら良いよね』とか切り出してみても、『自分のペースを崩さな相手であって欲しい』『お互いの趣味尊重できる相手がいい』『知的な話ができる人がいい』ナドナド。

ちょっと紹介できそうな女性の話が出ても『大学は?ー...あー...○○ねー...会社は?...あー、うん、まぁありかな?』みたいな感じで選り好みがすごい!自分相手への理想妥協する気なし!

意中の人からヤンワリ断られても『彼氏がいるらしくて。お互いのタイミング悪かったなぁ。』とか、意中じゃない人に迫られても『好きじゃない人に好かれても笑』とか、もう自分が選ぶ側の意識がすごい。

そんな自信あるなら相談してくんなよ!こっちも本音アドバイスしにくいんだわ。

ここでは正直に言っとくね!

知らん人ならお洒落〜って皮肉じゃなく言えるけど、自分彼氏や夫になる人がお前のレベルでおしゃれ生活(工夫じゃなくて購入力にモノを言わせたおしゃれ感)してたら生活感の無さに引くし、お前のその『俺が選ぶ側』的な態度にも、結婚したら当たり前に女がやってくれる事みたいなのを求めてる姿勢にもドン引きわ!お前は選ぶ側じゃないの、今の所選ばれてない側なの、理解してる?勘違いが度を越しててアドバイスすらしづらいんだよ。もうアドバイスとか求めてこないでくれ、求めるなら受け入れる姿勢を持ってくれ。いや、もう自分には相談して来ないでくれ!いいやつ見つかるといいな!

2022-08-04

anond:20220804184312

がんば。

・繰り返すけれど、一度友達同士という認識が出来てしまった相手に男女としての好意を抱かせるのは難度が上がるんで、まっさら関係から(友達認識される前に)恋愛関係を作る方が簡単というのは頭に入れた上で、

増田場合、男友達をつくれるのは強みなので活かしたい。具体的には、男からすると気になる女性に男友達ちゃんといるってのは健全に思える一方で、心配の種でもある。男性のその心理にうまく乗る。

あいつ、男友達多いよな~。おれ以外の男ともおれと同じように接してるから、おれも男友達の一人ってことだろう。」では脈が無くなってしまう。

まずそれを回避するために、意中の人と接する時は、その人が増田にとって特別なのださりげなく分かるような言動や格好をして印象付ける。

そうして相手に「増田はおれに気があるのかな?」とやんわり思わせておいて、他の男友達とも今まで通り普通に接する。

すると、増田の意中の男が増田に多少なりと好意を抱いていた場合には、「うかうかしていると増田を他の男に取られてしまうかもしれない」とやきもきし始める。

ここまで来れば後は煮るなり焼くなり。

・他、男友達を作れる強みを活かすとすれば、単純に男友達経由で誰か紹介してもらうのも手だ。増田のことをよく知ってる仲の良い異性の友人は、増田にとってかなりピンポイントな人選をしてくれる。

2022-06-24

からさ、意中の人結婚しちゃえばいいですよ❓

幸せなのだ幸せになってくださいね

2022-06-19

anond:20220619113057

弱者男性の中で「異性と付き合いたい欲が高くてアクションを起こしているのに失敗して怒っている」人ってどれだけいるんだろう

別に意中の人もいないし何もしていないし普通に生きていたら喪男になったってパターンじゃないの?

それの女版の何がおかしいんだろう

2021-11-21

https://twitter.com/p_k_fire/status/1461973834114867203

女が主体的ミニスカ履くことと萌え絵性的搾取とか言ってプンスカすることはフェミニズム的になんら矛盾はない

これ、矛盾してるんだよな

何が矛盾してるって

ミニスカ履くいくつかの理由の中に「かわいいから」があるはずで

その「かわいい」は、社会で共有される必要があるんだよ

全部が全部、自分だけの価値観でおしゃれをしていて、他人評価なんて微塵も関係しない、なんて人間の方が珍しいだろ

化粧にしろ、おしゃれにしろちょっとした小物にしろ対外的な要素は絡むと思うんだよね

ガングロだって、身内の中で共有された価値観だったろうし

んで、意中の人に興味を持ってもらいたいからとか、デート気合入れたか一言欲しい、みたいになったとき

男は「何にもわかんねぇよ、何言ってんの?」と答えることは許されないよね

「素敵だね」「綺麗だね」「かわいいね」とかなんかリアクションが要るわけさ

性的対象」としてのポジティブリアクションがね


から、いつもいつもいつもいつも、都合よく言葉が並べられるんだけど

私のことは一切他人評価するな

デフォルトとして

でもでもモーションをかけた相手は私を評価してほしい

が追加されて

その評価すべき基準社会が共有しなければならない

となるのね

その言葉に従うと

そういう機微を男は読み取って、評価しない、評価するというのを判断しなければならず

判断を誤ってモーションをかけるとハラスメント大罪

みたいな状況となる


ここについて、性的に見ていい時なんて極々限られたシーンだけ

とか言うアホもいるんだけど

同性にも、職場の同僚に粉かけるために気合入れて接するの禁止、みたいな縛りを入れちゃうよね

粉かける相手性的に見れる諸々は、キモイおっさんにも性的に見えるわけで

だけど、キモイおっさん性的に見てはならないのなら、意中の相手性的に見てはならないシーンのはずで




でだ

こういう、女性性的評価される瞬間を主体的に決めて男はそれに従うだけ

みたいな価値観を煮詰めていくと

女性ミニスカ可愛いと感じる価値観はあっていいし、それを男性は共有できるべきだし、女性主体的にそれを履くのは問題ないが、萌え絵となった瞬間に女性主体性が消えるから性消費

みたいな、トンデモ理論が飛び出しちゃう

この理屈から、「女性自分可愛いと思う絵を描いただけ」だとしても、それが男に性消費される表象ならダメとか言う低能な感じになる

女性主体的ミニスカ履くのと、女性主体的に「かわいいミニスカの絵を描く」のと、男性が「かわいいミニスカの絵を描く」のは、社会が共有してる価値観なんだから等価なんだけど

「男のエロ目線」をわずかでも感じ取ったらNGになる

でもそれらは、そういう要素を一定度は含むもののはずなんだよな

そして、自分が望むその瞬間には、「そのように」相手解釈され消費されないといけない価値観のはずなんだよな



このあたりを、まともに話す人はほとんどいなくて

「わかるでしょ」としか言わない

2021-09-07

anond:20210902131542

ネトウヨってそんなに都合よく動員できるものだろうか、と思っていたが、統率力あるな

2021-08-21

平井大恫喝問題デジタル庁の伊藤穰一登用問題はつながっている

当初は鳴り物入りで立ち上げられたデジタル庁が、今や「干したる庁」などと嘲られ、国民や同庁の原動力となるはずだったITエンジニアからの期待を惨めにも失墜させるきっかけとなった平井大臣によるNECへの恫喝発言問題だが、それを受けて「疑惑を晴らす」として始められたオリパラアプリ発注プロセスに対する調査結果が公表された。


内容については東京新聞の記事問題点の概要がまとまっているし、7月初旬の時点で日経クロステック報告書の内容に繋がる記事を書いている。ではなぜ、平井大臣にとってこの調査が「疑惑を晴らす」ことになるかと言えば、和泉首相補佐官らが、デジタル行政を仕切る自分に断り無く進めた不透明プロジェクトを俺が止めてやった」という意識があるからだろう。先月末に、その辺りの詳細を新潮が報じている。


かに、この辺りの事情を勘案すると、平井大臣の言っていることに決して理がないわけではない。では、平井大臣の恫喝は不公正な調達に対する適切な苦言だったのか?そうはならないだろう。オリパラアプリの受注金額NTT が圧倒的だった(73億円中の45億円)のに、自分自分NTT から繰り返し接待を受けているからって、そこを問題にせずに NEC槍玉に挙げて排除したり、挙げ句自分と親しい会社ねじ込もうとするのは道理に合わない。そもそも公正であるべき行政責任者が、民間に対して「見せしめを作る」などと言いながら権力を振りかざすような態度を取ること自体がありえない。結局、これは政府内での「デジタル利権」を巡る醜い争いに過ぎない。

ところで、この新潮記事を今から見返すと面白い点があって、それはデジタル監(デジタル庁の事務方トップ)の任命問題言及していることなんだよね。どうも、7月くらいまではこの件で槍玉に上がった神成淳司氏が有力候補だったらしい。つまり平井大臣としては「政敵」が推している人物ということになる。それが、オリパラアプリ問題を受けて辞退した。これが7月20日頃の出来事

「確かに最高幹部のひとりとして神成さんの名前は挙がっていました。和泉首相補佐官官僚トップ杉田和博官房副長官が推薦していたんです。ただ、日本インターネットの父と言われ、内閣官房参与IT分野のアドバイスをする慶應大学村井純教授は反対していました。そうこうするうち、7月20日前後のことですが、神成さん本人から辞退の申し出がありました。週刊新潮NECと共同研究を行っていることなどが報じられたので、幹部就任すれば辞任に追い込まれ可能性もあります。自ら傷つく前に辞退したのでしょう。それにしても、“疑惑”の渦中にある人を幹部に据えようとするとは、和泉さんや杉田さんは何を考えているのやら」


その3週間後の8月5日デジタル監に伊藤穰一氏を据えるという話が出てきた。


結局、ご存知の通りこの話は撤回されることになった。その原因である、いわゆる「エプスタイン問題」については文春の記事が詳しいので繰り返さないが、一方で、同様の内容を報じた新潮記事に以下のように書かれている。

「今回の人選については、デジタル改革担当大臣平井卓也氏が進めてきました。菅首相肝いり政策ですから力が入っており、平井氏も意中の人がいたようですが、何人かにフラれて伊藤さんにお鉢が回ってきたといいます

デジタル庁次官候補の伊藤穣一氏、「性犯罪者から資金提供はさすがにマズイ」と人事問題化に (2021/08/10)


結局、政敵の送り込んだ人物排除して、自分肝いり人物重要ポストに据えようと企んだものの、行政責任者としての基本的な適正すら見抜けずに失敗した(そもそも、もっぱら投資家から資金調達を得意としている人物デジタル庁の何をやらせようとしていたんだろう)。この人たちは、本当に何をやっているんだろうか。ため息しか出ない。

2021-05-08

かつて恋愛弱者だった者が弱者男性議論を眺めていて思うこと

一連の議論を眺めていて、弱者男性定義不明なままだが、多分いかなる定義にも今の自分は当てはまってないと思う。一方、非モテ方面議論であれば、かつての自分非モテだったと思うし、おそらく弱者男性とされる者の一部の人が感じている生きづらさには共感できるであろう。これは、そんな人間視点からの雑感と一連の議論にかこつけた自分語りである

自分非モテだという自覚が生まれたのは、小学校低学年の頃だったかな。その時、仲のいい男友達がいたのだが、ある日、放課後クラス女子の家にその男友達を含む、今の言葉でいえば、スクールカースト上位の何人かで集まって遊ぶというイベントが発生していたらしいのである。当たり前のように私に声がかかることはなく、その後もそのような会合に呼ばれることは一度も無かった。男だけで遊ぶ場合には誘われるのだが、女子の家で集まるというところには明確な線引きがあったらしい。この時に、男子には女子の家にお呼ばれされるグループと、そうでないグループ存在し、どうやらそこには越えられない壁がありそうだと理解した。

これはまだ良くて、子供時代非モテに最も残酷だと思ったイベントバレンタインデーである。こんなこと学校禁止しとけよ、と思うのだが(当時もオフィシャルには禁止されてたのかも)、女子学校チョコレートを持ち込み、ある種の男子に配るというアレだ。必ずしも意中の人だけに渡すわけではなく、何人かに配っていたようで、これも貰える男子とそうでないグループに分かれ、それは概ね固定されていたようだった。俺は一度ももらったことがなくて上記は伝聞情報ではあるのだが、その日は男女とも何か浮足だっているので、貰えないとわかっていても、毎年心のどこかで期待して、ガッカリしながら下校するという経験が毎年積み重なった。これは子供心に自分非モテ=低価値であるという劣等感を植え付けるのに十分な出来事であった。この劣等感は種々の経験に伴ってさらに強固に積み上げられていった。種々の経験というのは、彼女いないのか、結婚しないのかという質問だったり、飲み会でのみんなの恋バナだったり、童貞ネタにされることだったり、まあ良くあるやつだ。

こういう劣等感子供時代からの成長過程で強烈に植え付けられてしまうと、これをどれだけ理性で抑えようとしてもどうにもならなかった。昨今のモテないことは人間として価値が低いことを意味しないだとか、男性も男らしさから降りて良いんだという言説は、将来自分のような者を産み出さないために重要で盛り上げていかなければならないと思う。しかし、今現在かような劣等感や生きづらさを抱えている人にはもう遅すぎたとも思う。上記のような言葉では、そういったいわゆる男性弱者を救うことは難しいだろう。

自分子供時代から呪いから解き放たれたのは、身も蓋もない話だが、女性と付き合うことになった時だった。あの瞬間自分の心の中のもやもやがスッと晴れたように感じたのを鮮明に覚えている。人生で唯一遊びに誘った女性結婚にまで至った。今でも自分はこの人以外の誰ともここまでの関係性を構築出来たとは思えず、こればかりは運が良かったとしか言えない。しか呪いが解けたと言っても、これまでに構築された規範から自由になったという意味ではなかった。子供のころから積み上げられた、恋愛価値を見いだす、そういう価値観はむしろこの頃にはさらに増強され、多分もう自分の頭から消すことはできないのだろうという思いがある。

自分が結局女性と付き合い始める以外でかつて感じていた生きづらさから逃れることができたのかと考えると、それは難しかったように思う。今更断っておくが、これは全部主観の話であって、他の人はそうでないことも往々にしてあるだろう。しかしまた、私と同じような思いの者だってそれなりにいるのでは、と思う。男友達は割と多い方だったと思うし、親友のような存在もいた。ある時はその友達彼女から増田くんの方が彼の彼女みたいだよね、などとも言われ、まんざらでもない気分だったが、それで女性からモテない自分無能感が消えることは無かった。小学生経験以降、自分にはモテない自分は何か欠陥を抱えている不完全な人間なのだという気持ちが常にあった。

だが、昨今語られているような、あてがえ論など自分たちの様な者を救うとは全く思わないのだし、そもそも自分に欠陥があると感じているので、それを社会や、ましてや女性から救ってもらおうなどと考えたことがなかった。むしろ誰にも我々は救えないのだ、くらいのことを思っていた。生きづらさのピークを迎えていたかつての自分が、一連の議論を見て、何か思うことがあるとしたら、うるせえ放っとけよくらいだ。男性の中にも弱者がおり、それを救うための前向きな議論は大いに進めていくべきだと思うが、今のはてなでの議論はどうだろうか? みんなはてブ増田で何か言葉を発してるやつだけが当事者だとでも思っているのか。議論に参加していないROM専にどういう属性の人がいて、彼彼女らがどういう思いでその言葉を受け取るのかとか考えているのだろうか。ムカつくやつがどこの陣営にもいて、そいつらをやっつけたい気持ちはわかるのだが、そのために生きづらさを抱えている人間を巻き込んで属性でまとめて攻めるのはやめてほしい。みんな強い言葉を使いすぎているし、この議論の中では今の自分にも刺さるようなコメントが多数あった。かつてストロングゼロを常飲してやさぐれていた自分だったら発狂して、自分自身も誰かを叩きにいったのかもしれない。何も発言していないような人間にも刺さるような属性攻撃はやめません?

長くなったし、結論も話の筋も無い駄文になってしまったが、我慢出来ずに書いてしまった。

追記: 個人的メモ

全く記憶から喪失していたが、昔自分ほとんど同じ内容書いてた。

https://anond.hatelabo.jp/20160130001142

2021-04-03

anond:20210403031810

ヤバい人は「決めつけネカマ増田」か「デモテープおじさん増田」でしょ。

早くデモテープ増田さんが、意中の人デモテープを聞いてもらって、デビューできるといいですね。

自分は、デモテープ送られた主じゃないという事だけは申し上げておきますね。決めつけられてたけど。

2020-11-20

女子の好き避けの症状を挙げていく


今年で37になる。

恐縮だが、私はモテる方だ。

年に2回は女子から食事に誘われる。飲み屋に行くと女性客に話しかけられるし、タイプの子に「付き合って」と伝えてもフラれたことはない。

若い頃はモテなかった。高校生大学生の頃は、いつもモジモジしていて、おどおどしていて、恋愛受け身だった。今の私が当時の私に抱く感想というのは、正直いいものではない。

どうしたことか、27才の頃から急にモテ始めた。仕事とかで自信がついて、笑顔と余裕が増えたからだろうか。顔つきも若い頃に比べて変化した気がする。目力も強くなった。何よりも心だ。

さて、『好き避け』という言葉を知る機会があった。かぐや様のアニメで知った。

恋する女子ありがちな症状で、意中の人の前で、「あなたが嫌い」みたいな態度を取るらしい。

私の中で稲妻が走った。そういうことだったのかと…

「私のことが苦手なんだな」という態度を取った子でも、なぜかガードが緩い子が何人もいた。

貴重な経験だったのかもしれない。記録として残しておきたい。

印象に残っている子を3人挙げる。特定されたら困るので、ある程度は時系列などをぼかしている。



1人目.カシワギさん

・ある年の春

会社製品一般市民アピールするための行事で一緒になった。

かなり若い子(18か19のはず)だったので、イベントでの動き方がわからず、仕事がなくて泣きそうになっていた。

私がその時にやっていた、くじの引換券を整理する仕事をあげたら、そそくさと仕事を始めた。それから十数分おきにトコトコとやってきて、「もっと」みたいな無言の催促をしてきた覚えがある。

・ある年の夏

当時は、土木コンサルで働いていた。土地の測量や道路設計をする仕事だ。

ある時、公図が必要になって、カシワギさんが働いている部署に行く機会があった。

ブルーマップコピーを渡したら、必要データをすぐに拾ってくれたのだが、様子がおかしい。

公図のコピーをくれる時に、かなり上ずった声で、「個人情報なので気を付けてください!」と言われた。

受け取った直後に目が合ったが、瞬間、凄まじい勢いで真下を向いた。

それからおかし挙動が見られた。

廊下ですれ違った時に挨拶をしたら、真横を向きながら「お疲れ様です」と言う。階段でぶつかりそうになったので謝ったら、口をへの字に結んで何も言わずに上階に向かった。

カシワギさんのいる職場で調べものをさせてもらっている時に、不明な点があったので声をかけたら、ロケット砲みたいな勢いで椅子から飛び上がって、私の前にまっすぐに来た。顔は強張っていた。

・ある年の秋

夜9時頃に退勤して、駐車場の中を歩いている時だった。カシワギさんを追い越したのは。

お疲れ様です」と声をかけると、いきなり携帯の画面を眺め始めた。もちろん無視だ。

「そんなことしたら駄目だ!よくない社員になってしまうぞ」と怒ったら、悲しそうな顔で立ち止まった。

ハラスメントはしたくなかったので、私はそのままマイ自動車の方に向かった…

・ある年の春

カシワギさんから告白を受けた。

いきなりだった。イベントで一緒の受付係になって、話が盛り上がって、そろそろ午前の部の片付けかなというところだった。

やんわりと断った。危うく、若い社員らによるイタズラに違いないと判断するところだった。

今思えば、好きになった理由的なものを聞いておけばよかったのかもしれない。

この時分は、好き避けなる言葉を知らなかった。

これまで私を好きになった女の子は、みんな私の目をキラキラとした瞳で見つめてきた。顔はほころんでいた。隙あらば間近に寄ってくる。

2人目.イイノさん

近所のスーパー店員だった。

会計をして、レシートを受け取って、商品レジ袋に入れに行こうとする時――かなりの確率こちらを見てくる。

私もイイノさんを見返すと、流れるような動きで体ごと視線を逸らす。

とにかく動きのある子だった。例としては…

レジ入り口で、イイノさんの視界に私の姿が入った途端、彼女はクルッとターンをする。ポニーテール空気を弾いて宙をまわるので、見逃したとしてもターンしたことは嫌でもわかる。

レジを受けてもらって、商品を袋に入れて、さあ帰ろうかというタイミングで、イイノさんは必ず私に背を向けている。ほかの店員さんは、レジカウンターに向かってまっすぐ(客から見て垂直の方法、または斜め)を見ているのに、あの子だけは私に向かって背中を向けている。それで、いつも買い物袋をワシャワシャと掴んで離してを繰り返している。

③ある時、イイノさんが髪型を変えていた。千円札を渡したところで、「髪の感じ変わった?パーマかけたんだね」と聞いたら、「ハイ、変えました……」とだけ答えた。お釣りを握っている手が震えていた。10円玉が零れ落ちそうになった。このご時世だというのに、イイノさんは直でお釣りを渡してくる。ほかの店員さんは、お客さんに直接手渡しせずに、四角い入れ物みたいなやつにお釣りを置くのだが…

3人目.フジワラさん

いま勤めている会社の後輩だった。

の子最初から様子がおかしかった。

1週間に一度は廊下で会うのだが、いつも私から逃げていく。

挨拶する時は割と普通なのだが、距離が近づくと一気に駆け足になる。

ある時、逃げようとするのを片手でブロックして、「フジワラさんは陸上部だったの?」って聞いたら、「ごめんなさい」と言って俯いた。笑んでいた。

朝、出勤する時に廊下を歩いていて、その子がいるオフィスを通りかかるのだが――私の姿を認めると、掃除をやめてこちらに歩いてくる。そのままずっと、私の部署まで数十メートルを一緒に歩くことになる。そんな体験を二十回はした。

ある時、仕事で一緒のチームになった。会社のものをPRするための行事だった。どんな記念品がいいとか、会場の導線はどうすべきとか、いろいろ打ち合わせをした。

の子も、私と目を合わせなかった。合うといえば合うけど、まずいものでも見たかのように視線を下げる。2人でいる時に複数選択肢があった時に意見を聞くと、必ずと言っていいほど「どっちでもいいですよ」というフレーズが出てくる。

ふふっと笑いながら言うので、ムカついてしまうこともあるけど、私がどちらかを選ぶと、その後は必ず言うことを聞いてくれる。

なんだかんだで賢い子だった。仕事の内容に注文をつけまくっていたら、いつの間にかレベルの高い成果品が仕上がっていた。

一か月後に私から告白した時は、「わたしでいいんですか?」とドラマみたいな台詞を返してくれた。

それからも色々と世話になった。今の私のポジションがあるのは、はっきりいってフジワラさんのお陰だ。感謝している。でも、当時の私は感謝言葉を述べなかった。

今は、感謝を伝えたくてもできない。神様が許さない。

今でも夢に見る。

の子のお墓に行って、目を閉じると、あの子の姿をした何かが私の方に降りてきて、「ありがとう」「ごめんね」と呟く。それで、私は「よい旅を」とだけ告げてお墓を離れる。そういう夢を見る。

ありがとう。今ここでこんなことを書いてもしょうがないけど、とにかく私はフジワラさんに感謝しているし、尊敬している。来世で会いたい。



長くなった。

三千字以上も書く事ではなかった。不快になった人がいたらごめん。

読んでくれた人に感謝する。

2020-09-25

anond:20200925202045

あした意中の人デートするんじゃないん❓

わすれてたのかな

2020-07-30

普通の人でいいのに!」が何も分からなかった

普通の人でいいのに!」という漫画話題になっていたので読んだ。

さっぱり分からなかった。

共感するところがなかった。共感している人は「わかる」と頷いていた。

主人公のこの女をどうにか批判してやりたい気持ちも湧いてこなかった。批判したい人は「この女はクソ」と指をさしていた。

自分にあるのは、「皆がこれについて議論しているんだけど、何一つ分からなくて話題に乗っかれなくてさみしい……」という気持ちだけだ。

自分漫画をよく読む。でもこんなに何一つ分からなかった漫画は初めてだった。

不思議なことにこれだけ現実世界を描いた作品なのに、魔法異世界のような非現実的な作品よりも理解できなかった。

何故分からなかったのか自分でも考えた。

職場の先輩と食事をする冒頭の場面。主人公意図が分からなかった。

何故誘いに乗ったのか?何を意図して会話していたのか?どうなりたかったのか?

食事が終わった後の場面。急にマッチングアプリの話が始まるのが分からなかった。

その後、「普通出会いたい」という言葉を繰り返す主人公。何故普通出会いたいのかという部分が全く分からなかった。

デートを切り上げてスナックに行く主人公は、意中の人に急に告白をする。なんで急に告白をしたのか分からなかった。

フラれた主人公SNS意中の人と知り合いが結婚を発表する投稿を見てしまい、ショックを受ける。この辺はまあ分かる。

主人公はその後、そんなに気の合わない先輩を彼氏にする。ここも分からない。

「ケガを見たら彼氏はどんな風に思うだろうと考える」、全然からない。

セックスの際、手を繋がれるのが少し気に障るが放置する主人公。一切分からない。気に障ったら言えばいいのでは、となる。

村上春樹っぽい彼氏」を求めつつ、気の合わない彼氏と付き合い続ける。全くしっくりこない。

そしてその彼氏に気があわないと知りつつ、自分趣味の話をしたり、連れていくのも分からない。

しか理解されず限界になった主人公彼氏を捨てて飛び出す。「まあ……せやろな……?」としかならない。

主人公スナックでうっかり失言をして、二度と行けなくなってしまうのも分からない。

彼氏を捨てた主人公友達電話を掛けるが、そこで暴言を吐いてしまう事も分からない。なんで電話をかけたの?

最後のシーン、主人公は「今止まったらプライド死ぬ」と言って走り出しそのままロシアまで行ってしまうが、ビザの兼ね合いでとんぼ返りとなる。

そこで「死にたい……今凄く棒読みだったw」と自嘲して終わる。

行動原理の全てが分からん

これでも一応普段漫画アニメを見ると、仕草の一つ一つにまで目を凝らし考察が頭を駆け巡るようなタイプ人間だった。

ハッキリ言って、読解力には自信があっただけにショックだったのだ。この漫画理解できなかった事が。

思うに、この漫画には「語らなくても分かるだろう?」という下地の部分が存在している気がする。そしてその下地自分は持っていない。

この女に対して、共感も、否定も、なにも感情が湧いてこない。ただただ「虚無」だ。そして今この「虚無」に対する感情を書いている。

誰かこの漫画意味を教えてくれ。

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