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はてなキーワード: 自己目的化とは

2024-10-22

古舘伊知郎がある選挙候補落選させようしてるけど良いの?

これがその動画GPT o1を使った要約↓

 

総選挙裏金問題に旧統一教会との関係疑惑まみれの萩生田氏。大逆風の中でのしたかすぎる戦略

https://www.youtube.com/watch?v=7H1TvnrrpPA

 

総選挙投票まであと1週間となり、今回のテーマは「裏金議員落選させよう」という内容です。政治資金問題特に裏金問題について、国民が忘れてはならないと強調しています検察対応が甘く、政治資金規正法の改正実効性に欠けると批判しています。具体的には、領収書の公開が10年後になるなどの問題点を挙げています

 

また、企業団体献金の抜け穴となっているパーティー券販売や、政策活動費の不透明さ、旧文書通信費(月額100万円)の問題など、政治資金をめぐる様々な問題を指摘しています

 

特に自民党萩生田光一議員について言及し、選挙で有利な状況にあることに疑問を呈しています萩生議員過去統一教会との関係が指摘されており、また公明党創価学会から支援も受けているとされています。これに対し、公明党がかつてのクリーンイメージを失い、政権維持自己目的化しているのではないか批判しています

 

最後に、有権者に対して、今回の選挙裏金議員落選させ、政治資金問題真剣に取り組むよう促しています

 

いや俺は良いんだけど。

だってご覧の通り、落選させようとしてる萩生田光一はクズ野郎ですよ。

バックには安倍昭恵も付いてるし、更に援軍に櫻井よしこも来た。

クズクズを呼ぶ構図になってるよ。

今この時点で萩生田光一を支持してる奴ら全員のリストが欲しいくらいだ。

 

萩生田光一はこの前も、西村博之統一教会との関係をいっちょ噛みされ、訴えるとか言ってたよな。

あいつは外国に住んでんだから訴えるなんて出来っこないんだよ。

でも古舘伊知郎日本に住んでるのに、よくここまで言えるよな。

特定候補者落選させようというのをここまで明確に呼びかけてる人なんて見たことないよ。

やっぱ組織に属してない奴は強ぇな。

2024-07-08

anond:20240708173042

そもそも古市質問おかしくて、都知事になるっていう手段自己目的化していないからこそ駄目だった場合に別の手段を用いて「古い権威を廃して国を良くする」っていう目的の達成に向けて動き始めてる(少なくともそういう建前)わけじゃん?

↑言ってないだろ

これは撤回するということでよろしいか

石丸ってひろゆきの亜種だと思ってたけどレスバ弱すぎじゃない?

https://x.com/sxzBST/status/1809967880949399671

「お前政治屋の一掃とか言ってるけど、勝てるわけもない都知事選に出てきて売名しやがって挙句の果てには次は広島1区から出るかもってお前自身政治屋じゃねーか」っていう指摘、どう考えても想定質問に入ってるべきだよね。それをなんであんなにシドロモドロになってんの?

そもそも古市質問おかしくて、都知事になるっていう手段自己目的化していないからこそ駄目だった場合に別の手段を用いて「古い権威を廃して国を良くする」っていう目的の達成に向けて動き始めてる(少なくともそういう建前)わけじゃん?

エリート議論にも強いですって感じで都知事選に出てきて、動画サイトにも「老害議員市長論破!!」みたいな動画上げてブランディングしておいてタレント学者あんな穴だらけの質問に答えられず苦し紛れで高圧的な態度とるのダサすぎだろ。

自分が支持するかどうかはともかくとしてショーとしてみるにはそこそこ面白そうと思ってたのにガッカリだよ。せめてひろゆきレベルくらいのレスバ力は身につけてから国政に再チャレンジしてくれよな。

2024-02-03

アンチフェミアカウントに対する疑問

以前、マンションエレベーターで乗り合わせた女性から当てつけのように傘で全部の階のボタンを押されたということでバズっていた男性アカウントがいるが、彼のように女性アカウント批判をしてまわっているアカウントはあれで幸せなんだろうかと余計なお世話承知の上で考えてしまう。

時々、仕事中にスマホを出してXを見ると殆ど時間帯で何かしらの女性アカウントの彼に向けたものではなポストに噛みついているのを見かける。

Xで関係ない人間の気に食わない発言を探して反論してるんだろうが、その時間ですべきことはないのだろうか。

女性を憎む事が自己目的化してるように見えてしまい、知り合いでもなんでもないが彼らの事が心配になってしまう。

そんな事を考える自分も大概暇なんだろうが。

2023-06-11

Web3ヤー対策 一問一答

アメリカクリプト規制に本気出し始めたので本邦Web3ヤーたちがざわざわしていますさらなる詐欺の撲滅のため、彼らが常用するレトリックとそれに対する正しい反応をあらかじめ書き連ねました。これらが有耶無耶のまま来年ビットコイン半減期を迎え、万が一雰囲気相場好転すると、耳さわりの良いポジトークが増えていくでしょう。これ以上被害者を出さないためにWeb3ヤーワクチンを打ってください。

Web3ヤー「ゲンスラーのせいで損した。SEC投資家保護するんじゃないのか?」

解答「あなたが損した分、ショートしている人は儲かっていますあなたポジションはSECも守ってくれません。そもそもトーク自体価値があるなら、その価格ドル建てで上がろうか下がろうか関係無いはずです。それなのに価格上下一喜一憂するということは、そのトーク自体価値がなく、ドル価値があると自ら告白しているようなものです。そんなトークン遊びは規制されて当然でしょう。」

Web3ヤー「ゲンスラーは昔と言ってることが違う!Binanceに就職しようとして落とされた私怨でBinanceにやり返す姑息な奴だ!」

解答「むしろ考えるべきなのは、そんなゲンスラーでもこうなってしまうほどアメリカクリプト規制に本気を出していることです。ゲンスラーすらSEC相手には犬なのです。個人攻撃で国がひっくり返るほど、アメリカ中央集権的な国家ではありません。もっと大きな敵を相手しましょう。それを突き詰めていくと、規制がないことを良いことに、資金洗浄テロ資金供与に目を瞑り、いい加減なポンジスキームを乱立させて、マネーゲームに狂乱したあなた方が本当の敵だったことを発見するでしょう。」

Web3ヤー「アメリカイノベーション保護しろ!」

解答「クリプトイノベーションだったのでしょうか。イノベーションは誰かの役に立つからイノベーションなのです。金融ゲームに勝ってドルを誰かから奪える以外のユースケースを挙げてください。」

※別解「暗号資産そもそも国家依存しない通貨というコンセプトのもと発明されました。その暗号資産は、国家保護されるべきものなのでしょうか。国家から保護必要なら、その挑戦に失敗した、ただそれだけではないでしょうか。」

Web3ヤー「こうなったのはすべてアメリカの陰謀」

解答「あなた方の間違いを認めたくがないために、無理やり陰謀論帳尻合わせですか。本当に失望しました。試しにアメリカTwitterトレンドを見てみましょう。誰もクリプトことなんか話していませんし、見つかるのはbotterによる詐欺ミームコインのエアドロップの告知ツイートだけです。これを見るだけでもクリプト百害あって一利なしだと分かるでしょう。あなた方のようなルサンチマンに陥ったイノベーターに誰がついていくのでしょうか。あ、イノベーターではないか。そーか、そーか。」

Web3ヤー「DeFi政府企業コントロールされない金融システムです!」
ゲンスラー規制しまーす」
Web3ヤー「俺らからイノベーションを奪うな!」

「ふぁっっ?」

Web3ヤー「DeFiは、途上国や様々な事情金融サービスアクセスできない人々のために、検閲されないオープン金融システムを実現します!」

解答「DeFi金融リテラシーが低い人には向きません。スキャムやポンジスキームプロジェクトに溢れているからです。金融インフラが進んでいない地域では金融教育も行き届いていないことを想定すると、そのような地域の人々が安心して触れるものでは決してありません。途端に泣き崩れる嫁が大量発生するでしょう。」

※別解「え、DeFiって、金融強いマンたちが、余裕資金脳汁ブシャーに興じるオンラインカジノじゃないんすか?途上国の人から見ればDeFi手数料だけで一ヶ月暮らせるけど?」

Web3ヤー「クリプト業界プロダクトは99%詐欺だけど俺たちのは違うぜ!!!

解答「みんなそう言ってるから信じられません。そもそも、その断り文句を入れなければならないあなた方のその業界は、何かが根本的に間違っています。」

Web3ヤー「うちのDAOのガバナンストークンは、過半数コミュニティに分配してます!」

解答「そのコミュニティ運営が成り済ますことが技術的に簡単にできる以上、我々投資家あなた方を信頼しなければなりません。そんなあなた方が発行するトークンを証券と呼ばずに何と呼べばいいのでしょうか?」

Web3ヤー「エアドロップするから、うちのサービス使って!」

解答「プロダクトの素晴らしさではなくて、エアドロップ集客しなければいけないプロダクトのバリューは何ですか?エアドロップ自己目的化してませんか?」

Web3ヤー「エアドロップは未定です。」

解答「エアドロップ客引きするのがダサいと分かっているから、未定で誤魔化しているのでしょう。こう言うプロジェクトからはエアドロップしたい下心が透けて見えます。いずれVCに突かれてエアドロップするでしょう。」

Web3ヤー「エアドロップしません」

解答「真面目なプロダクトはこの業界では報われません。触っても無駄なので無視しましょう。」

Web3ヤー「NFTをフリーミントします!」

解答「エアドロップができない日本プロジェクトが取る日本特有マーケ戦略です。基本ミントしても何にも起こりません。くだらない電子ゴミにしゃぶりついた黒歴史ブロックチェーン上で全世界に晒されるだけです。絶対にやめましょう。」

Web3ヤー「うちのプロトコルのソースコード監査済みなので安全!」

解答「今までハッキングされたプロジェクトもそう言ってきました。それでも大丈夫と言える根拠を述べてください。」

※別解「そんな定型句は聞き飽きたので、あなたのチームに朝鮮訛りかロシア訛りの英語を喋って、リモート会議で顔見せない開発者がいないかだけまず教えていただけますか?」

Web3ヤー「最近ハッキングされても犯人からお金が返ってくる!」

解答「それは仮想通貨取引所が全世界的にAML/CFT対策を強化してきた努力の成果です。現在暗号資産ハッキングしても大規模な資金洗浄が困難になっています規制恩恵に守られながら、Web3ウェーイ、政府なんていらねーぜウェーイ、とイキるのは恥ずかしいのでやめましょう。」

Web3ヤー「ハッカソン開催します!」

解答「ハッカソンはWeb3業社の主要事業です。自社エンジニアに去られ、プロダクトのネタが切れ、エアドロップもしてしまったWeb3業社はやる事がありません。何かやっているアピールのために、ハッカソンを頻繁に開催して事業偽装しています。そんなハッカソン会場には、闇バイト戦士リクルーティングしようと怪しい人がウヨウヨしています。気をつけましょう。」

Web3ヤー「イベント開催します!」

解答「イベントハッカソンに次ぐ事業です。英語で何かを聞かされますが何も中身はありません。ポジショントーク馴れ合いプロ驚き屋たちのサクラトークだけです。分かりやす英語で話してくれるので、いいリスニング練習になります。また、会場にいるWeb3女子の9割はバックに怖い人たちがいます。近づいてはいけません。」

Web3ヤー「〇〇ポジション採用中」

解答「組織内部が崩壊しています同義です。Web3の中の人はとっくにヤバさに気づいて逃げています特にエアドロップを終えたプロジェクト新規で入る人には何の旨味もありません。また、トークンをもらえても、証券認定されれば、むしろトークンを持つことで面倒なことに巻き込まれ可能性があります。関わらずが正解です。」

Web3ヤー「イベント登壇しました。有名な〇〇さんとツーショット(カシャ」

解答「Web3起業家ワナビーが取りがちな行動です。しかし、そういった仲間意識からまれ信頼関係の重み付きグラフから権威創発され、権威国家権力を生み出し、やがて私有財産権を脅かすに至ったアンチテーゼとして暗号資産は生み出されたはずです。ドバイシンガポール村社会楽しいですか?仲間と内輪ノリで楽しくやっててください。政治家写真撮って、偉い人と握手して、セルフブランディングして、素晴らしいプロダクトを世に送り出してください。待ってます。」

Web3ヤー「ブロックチェーンエンジニアです!」

解答「さぞ難しそうなことをしている響きですが、JavaScriptしか書けない弱々エンジニアです。ブロックチェーンAPIを呼んだり、ウォレットAPIを呼んだりすることしかできません。楕円曲線暗号は知っているのにRSA暗号は知りませんし、デーモンは知っているのにプロセスは知りません。トランザクションと聞けばブロックチェーントランザクションが先に思い付きます。もちろんSQLは知りません。それなのに自分が何かクールなことをしていると勘違いしています。え、Solidityも書ける?ああ、自分クールじゃないと気付いたから周りのエンジニアとの差別化を図ったんだよね。わかるよ。でも、小手先で見栄えだけよくする様は、Web3起業家ワナビーマインドが一致しています。頑張ってください。」

Web3ヤー「〇〇チェーンは高スループット(もしくは高TPS、高スケーラビティ)!」

解答「〇〇チェーンが高いTPSを記録しているのは、分散性を犠牲にしているからです。ブロックチェーンとは呼べません。どこかに単一障害点があるので不安定でよく止まります分散していないので、ゲンスラーの手にかかれば瞬殺されるでしょう。」

※別解「高スループットなのはいいけど、その分増えるデータ容量はどうすんの?将来的に何十~何百テラバイトにもなるチェーンデータを非中央集権的に持続的に分散管理できるとでも思ってるの?結局は、Googleのようなところに集中しない?」

Web3ヤー「SolanaやPolygonは分散してる!!」

解答「SolanaやPolygonはコンセンサスに参加できるノード制限しています。ちなみにSolanaのバリデータノードは走らせるためだけに一年で数万ドルかかるので一般人には手が出せません。また、Polygonは人が管理するブリッジに全ユーザー資産ロックしているので、実質中央集権です。バリデータ偽装工作です。もちろん証券でしょう。」

※別解1「Polygonは速いのはいいけどさ、reorg(チェーン巻き戻し)多すぎない?まだ少しの人にしか使われてない黎明期に、そんな調子大丈夫なの?でもバグった自民党NFTがデプロイされてキッシーが無限ミントされたおもしろチェーンだから、消えたりしないでね。」

※別解2「Solanaはトランザクションの9割は同期用のトランザクションから実際のTPSはずっと低くない?例えるなら、モバイル事業者が一日10000通話達成したって宣伝しながらそのうち9000通話がその事業必要な内線ってことでしょ?はなしもりすぎ。お前の父ちゃんアーフロ。」

Web3ヤー「ADA Cardanoしか勝たん!」

解答「今もこんな養分いるんですかね。Cardanoはプロジェクトの開始時から世界中のクリプトから嫌われている稀有プロジェクトの一つです。日本では反社との接点が報道されるなど真っ黒なブロックチェーンとして知られています。SolanaやPolygonとともにSECから証券と名指しされましたが、反論余地はないでしょう。技術的にも、UTXOモデル採用したCardanoにスマートコントラクト未来はありません。」

Web3ヤー「リップル!」

解答「頑張ってください」

Web3ヤー「NEM、Symbolが来る!」

解答「君たちは、良い人そうだし、駆け出しエンジニアと繋がりたそうですね。君たちの純粋眼差しを見ると、わたしは胸が締め付けられます。少なくとも来世では幸せになれるでしょう。」

Web3ヤー「Astar大好き!」

解答「君たちはNEM勢と同じ顔をした若い世代です。英語難しいか日本人がたくさんいるAstarに来たんだよね。わかるよ。はぁ、みんな揃って、優しいのに彼女いない顔をしていますね。来世では幸せになれるでしょう。」

Web3ヤー「IEO!」

解答「IEOはメチャクチャです。規制の緩い資金調達手段は、売り抜け目的悪徳プロジェクト養分を狩る場にしかなっていません。チャートを見る限り今年日本で行われたIEOはすでに全てが死んでいます。今後も触らぬが正解でしょう。しかし、それでも触りにくる養分は集まってしまうので、雰囲気祭りになりやす半減期前に、何らかの規制が求められます。」

Web3ヤー「NFTを使えば画像の無断コピーを防げる!」

解答「防げません。ふつうコピーできます。」

Web3ヤー「NFTによってあらゆる電子データを所有できるようになった。革命だ!」

解答「NFTの所有と、法的な所有は別です。有体物ではない電子ゴミ所有権もクソもありません。」

Web3ヤー「NFTが盗まれても保険があるから大丈夫!」

解答「ブロックチェーン上では、成りすましが容易にできてしまうため、盗まれたふりも紛失したふりも簡単にできます。そのような保険サービスは持続できないでしょう。そもそも代替不可能なNFTの金銭価値を測るのは容易ではありません。」

Web3ヤー「ブロックチェーンゲームなら、ゲーム資産ブロックチェーン上にNFT化され永遠に残るから、たとえゲームサービス終了してもあなた資産は売却できる!」

解答「ブロックチェーンが無くなる、もしくは止まったら全て思い出になるのは変わりません。」

※別解「サ終したゲーム資産って誰が買うんすか?」

Web3ヤー「STEPNのような〇〇 to Earnは革新的!」

解答「それはポンジスキームです」

※別解1「あれれ、STEPN息してなくない、ウォウ、ウォウ?」

※別解2「去年は滑稽だったなぁ、STEPN起動しながら歩いてる人たち。ペースが崩れるとトークンがもらえないからみんな同じ歩き方でさ。まるで朝鮮人民軍の軍事パレードなんだ。資本主義共産主義も、行き過ぎれば同じってハッキリわかんだね。」

Web3ヤー「ブロックチェーンゲームと相性が良い。ミッションクリア報酬仮想通貨でもらったり、アイテムをNFTでもらえるんだ。参加者同士で交易もできるから仮想世界経済圏をつくれるんだ!」

解答「チート使って人間のふりして24時間稼働して金稼ぐbot天国になりますブロックチェーンゲームBCG)は、いかプロトコルをハックして稼ぐかを追究する数字ゲーム還元されるので、純粋ゲームする人間養分になるでしょう。ポケモンGoのような従来のゲームならさほど大きな問題にはなりませんが、チートお金を稼げるようになる、しかもそれが他プレイヤーに損を押し付ける形でなので、すぐさま深刻な問題になるでしょう。」

※別解1「掛け金を払ってそれを超えるリターンを期待するゲームは、ゲームではなくギャンブルです。今日からBCGのGはギャンブルのGってことにしましょう。」

※別解2「最近サッカーBCGを始めましたが、数字比べゲームでした。いつになればサッカーができますか?」

つづく

2023-04-05

超今更クッキークリッカーアプリ版)をやってみた。

ゲーム本質というよりは、資本主義精神のもののようなゲームだと思った。

クッキーを焼き、得たクッキーで拡大再生産。更に多くのクッキーを焼き、更に大規模な拡大再生産……

やがて転生し、また再びクッキーを増やす

賽の河原。シーシュポスの神話。穴を掘っては埋める作業

終わり、つまり目的のない作業の繰り返しだ。その過程自体ゲームとしての娯楽性が見出され、自己目的化する。

実績が目的になるのかもしれないが、バッヂが増えたから所でだからどうしたという話だ。

采配や転生により、いか効率よくクッキーを増やすかという楽しみもあろう。しか果たして何のためにクッキーを増やしているのか。

増やし方に趣向を凝らそうと本質的に、核となる部分はクッキータップし、クッキーを増やすだけ。退屈極まりない。はずなのに、熱中してしまう。

元よりこの繰り返しに意味などなく、であればせめて過程で何かを感じる方が、この過程を楽しめた方がよい。

資本主義精神に留まらず、積極的ニヒリズムへの信仰が強固となるゲームだ。

2023-04-01

合理性かにかぶれて何かと感情論ダメとか、主観客観と分けろと言う人がネットに多いっぽい。

そういう人らに限って物事の決定要因は多層的であるということ、理解は必ずしも納得・共感同意に繋がらないこと、記述規範は別のものであることだとかの認識が甘い気がする。

あと論理感情に先立たないと思うけどね。

なんで生きてるのとかなんでそれが好きなのとか、色々な営みが究極的に収束するその辺りの事は理詰めで片付くものではないだろうから

秩序、理性だって善く生きたいという感情のための道具だろうに。よしんばそれが自己目的化しているにしても、ある種の価値への信仰論理問題に収まらんでしょうよ。

2023-02-05

anond:20230205185020

頑張って働くと救済されるかもしれないかしゃかりき働いてた

近代化して救済とか忘れられたのに働きまくってる

しゃかりき働くのが自己目的化した

2023-01-25

デェ学の講義真面目に聞いてると、マルクス労働からの疎外の理論とか、ウェーバーの拡大再生産が自己目的化した経緯とか、ホンマかいなって感じのこじつけじみた話がままある

2022-10-08

anond:20221008073254

自己目的化してる時点で妥当とは言い難いね。まあ自分らが生きてる間だけ遅延できればいいとか、中止まで行かなくてもいいって思ってるんなら目的達成してるんだろうけど。

2022-08-15

https://note.com/adultspotdiffer/n/n0aa8bc040341

『なんにしても「トンデモ本は人を殺す」という主張は「トンデモ本を叩くことで人は殺されなくなる」という見通しでやってることなのかな?という疑問がちらつきます。』

多分違うだろうね。

多分、叩く事自体自己目的化している。

2022-08-10

小宮友根先生千田有紀先生の「論争」について

https://twitter.com/frroots/status/1556797875123732480

https://twitter.com/frroots/status/1556856073016856577

https://twitter.com/ekodayuki/status/1556829119878336517


小宮友根先生千田有紀先生の「論争」について、内容自体は専門的なものも多く、その当否については判断できないが、Twitter上では千田先生への同情票が多いように感じる。しかし、あくま個人的な印象としては小宮先生に対して軍配をあげている。というのは、小宮先生のほうが、明らかにトランスジェンダー研究クラスタ多数派に沿っているかである


外野から見ると、千田先生トランスジェンダー研究クラスタから不当に排除されているに見えるかもしれない。しかし、歴史でもサブカルでもなんでもいいが、冷静になって自分が関心のある詳しい分野について思い浮かべて欲しい。そこに必ず少数・異端の「トンデモ」な人がいて、専門内の人から相手にされていないが、専門外の人から妙に共感を集めている人がいて、それを苦々しく眺めていないだろうか。


たとえば自分の関心は社会保障だが、時々経済学者による社会保障政策論で、「鈴木亘」を全面的に参照しているものを目にすることがある。その時点で、こいつは真面目に社会保障勉強する気がないのだなと見切りをつけて、もう読まない。関心のない人からすれば、特定の説を読まずに排除するなんて閉鎖的でけしからんと感じるだろうが、関心のある人間からすれば、「鈴木亘」を跋扈させたことで、どれだけ社会保障への不信感を増大させ、ネオリベ的な政策誘導させていったことか、長年蓄積されてきた怒りや恨みがある。事実鈴木氏は社会保障入門というタイトル新書を書いているため、最初に手に取って厚労官僚陰謀論世代対立論にはまる学生一定確率で生んでおり、現場大学教員はそれをたしなめることが最初指導になっている。鈴木氏も学会誌に書くことがあるが「こんな奴になんで書かせるんだ」と苦々しく思っているのは、自分だけではないと思う。


ジェンダー研究は全くの素人だが、小宮先生も同じ気持ちなのだろうと想像する。千田先生を直接というよりも、反トランスの人たちとつるんでいたり、反トランスの人たちの差別的言動に甘くなっていたり、ということに怒っているのだろうが。


そもそも一般論として、「異端」の人は多数の「正統派から批判を意に介さないかアンチスタンスをとることが自己目的化しているので、「トンデモ」な情報に飛びつく可能が高くなる。それに対して「正統派」は身内の多数の専門家から批判に敏感にならざるを得ないので、間違った情報を流さないように慎重になる。一般にはガリレイのような事例ばかり思い浮かべてしまうけど、基本的に「異端」と「正統」が論争して、前者が正しいことは滅多にない。

2022-06-06

anond:20220606145329

これだけ書いても分かってないじゃん。ミクロ視点を脱せてない。

社長がほしいのは製品成功じゃなくて、社の実績なんだよ。時代についていけるだけの環境を持ってますよというお墨付き。そういうところから受注できる仕事が増えていったりするわけでしょ。一製品レベルの成否の視点じゃないわけ。だから新規分野に入るとき最初の方は手段自己目的化したものであってもいい。そうやってそれに「触れる」人材を増やしていくってことよ。

2021-11-17

https://b.hatena.ne.jp/entry/4711264168822819490/comment/lady_joker

協賛企業迷惑がかからないようにマスクしてあるだけ。このページには個人寄付している人の名前も出ていたし。逆に言うと、消せば勝利だと思い込んでそれ以上石を投げてこないサルだと思われているだけ🐵

自分は、温泉むすめの件については、キャラ設定の酷さには正直引いてるが、フェミ側の行動もなんだかなぁと思って見てた。

でもこのサル呼ばわりは流石にないわ。意見が違からと言って具体的な指摘もせずに「サル」(他にも「病気」「おかしな人」等)とレッテルを貼るのは、立派な侮辱だと思う。少なくとも仁藤と同程度に感情的攻撃的だよね。

実際には、メンタルの不調が原因で、フェミニストを攻撃することが自己目的化していて、サルのような行動を取ってるのはあなたなんじゃないの?

2021-06-26

応用情報技術者試験合格体験記@アラフィフ事務

https://anond.hatelabo.jp/20210321032656

の続き。

基本が結局受かっていたので、4月に応用受けました。で昨日、合格してました(午前80、午後79)。せっかくなので、またまとめてみます

1.やったこ

基本のときには、時間がなくて焦ってあれこれ手を出した結果、散漫になってしまったので、応用に当たっては、

だけを買って通読しました。といっても、あんまりペースがはかどらず、何度か通読するつもりでしたが、それぞれ2回ずつどまり。午前はITパスポート・基本同様、にしむら工房過去問アプリを繰り返し。

TAC本は、自分には向いてませんでした。この年齢になると暗記力が落ちてるんで、用語がずらずら出てきても覚えられないんですよね。それぞれの経緯とか応用とか、そういったストーリーがないと知識が定着しなくて、でもあまりそういった説明がないんで、読んでも、やった感がある割に残るものがないというか。範囲が広いんで、そんなことまで書いていたら厚さがとんでもないことになるのはわかるんですが(ちなみに723ページ)。結局、Googleで調べなおすことが多かったです。小口本は、過去問解説集なので、試験範囲網羅しているわけではありませんが、TAC本とは対照的に書いてあることは頭に定着しやすくてよかったです。

なお、基本のときは、参考書Kindleにしていたのですが、合格した後は持っていても無意味なので、今回は紙にして、メルカリに出しました。すぐ売れた。

2.試験(午後)

いわゆる「文系セット」(経営戦略プロジェクトマネジメントサービスマネジメントシステム監査)を選択しました。事務屋だけに。小口本で過去問を眺めていた限り、組込みシステム開発の方がこれらより易しかったので、組込み文系セット中3問選択を想定していたのですが、今回は組込みが難しかった(試験後の関係掲示板でも話題になっていました)ので、この結果に。

選んでおいて言うのもなんだけど、経営戦略って試験には向いてないと思うんですよ。何が正解かについて、まともな基準がないわけで。今回はポーターバリューチェーンネタでしたが、バリューチェーン自体ポーターが「こうやって企業分析したらわかりやすいんじゃね?」って提唱しているツール以上のものではなく、エビデンスなどで客観的妥当性が確認されているわけではありません。となると、正解は出題者の頭の中にしかなく、そんなものを聞かれてもなあ、という気分が否めません。個人的には、せめて会計関連のものであれば、会計基準という確立された体系についての理解を問うということで、もう少し納得感があるのですが。

3.これから

だんだん受験自己目的化しつつあるのですが、せっかくここまで知識を増やしてきたので、秋にはセキスペを受けようかな、なんてことを考えています(午前I免除にもなったし)。TAC本について書いたように、事項の羅列に向き合うのがしんどいお年頃なので、まだ試験までは時間もあるし、ジョン・マコーミック世界もっとも強力な9のアルゴリズム』や結城浩暗号技術入門』など、直接試験対策になるわけではないものの、試験分野の基礎知識が充実しそうな本を読んでいます夏休みから試験対策を始めようかな。

2021-03-13

anond:20210313180721

多かったとしても弱者男性結婚する義理はないし

当時も別に受け入れられてはいなかったな

基本ずっと同じこと言ってるから

今はなにか目論見があるというよりは

言葉自動機械という奴で

いい続けてる間にそれが自己目的化した成れの果てだろう

おじさん自身ミームとなったのだ

2021-02-22

必読書コピペマジレスしてみる・日本文学

方針

森鴎外舞姫

留学先で女性妊娠させて見捨ててしまう話なので、近頃は評判が非常によろしくない。そのくせ、この文体のせいで美しいと感じてしま自分がいて、実はこれ、レトリック文体によって騙されることに注意しろっていう警告なんじゃないかって気もする。「自分おすすめ編」にも書くつもりなんだけど、ナボコフロリータ」もそういう自己正当化がとにかくうまい

余談だが、鴎外自身東洋人だったこともあり、留学先では写真を撮らせてくれと頼まれたことがあったという。それに対して、構わないけどもあなた写真も逆に撮らせてくれ、と言って、相手も満足させつつ日本人としての尊厳も守ったことがあって、これは割と好きなエピソードの一つ。まあ、漱石よりは世渡りうまいよな。

樋口一葉にごりえ

古風な文体挫折しかかるも何とか読破。これよりは幼馴染系の「たけくらべ」のほうが好きだったなあ。増田では古文いるかどうかで議論になったことがあったらしいが、古文がすらすら読めるほうがこういう趣味というか楽しみが増える気もするし、純粋実用面だけでいえば法律用語や古い公文書を読む必要がまだあるんじゃないのかな。

舞姫」の話の続きだけど、古典文学にもやっぱりクズエピソード結構あり、じゃあどれを教えてどれを教えないかは割と難しい。

泉鏡花高野聖

僧侶山間で美しい妖怪出会う話。文庫ちくま日本文学全集で読んだ。全集と銘打っているけど、このシリーズ日本の近現代文学作家ベスト盤みたいな感じで、チョイスはいいのだけれどときどき抄、つまりダイジェスト版みたいなのが紛れていて、コンプリートしようとは思わなかった。

話としては幻想的ですごく好き。幻想譚が好きな自分がどうして泉鏡花にどっぷりはまるまでいかなかったのかが不思議なほどだ。当時は、著名な作品をどんどん消化しようと思って乱読していたからかもしれない。そういう意味でも、課題図書読破することが自己目的化した読書には幾分害がある。

国木田独歩武蔵野

とても好き。小説が読めなくなったときには、文豪の書いたこうした随筆というか、風景描写の豊かな文章を読むことで、自分リズムを整えたくなる。外出の難しい昨今、こうして空想世界でだけでも豊かな自然のなかで過ごしたいものだ。五感が刺激される文章というのはなかなかない。

夏目漱石吾輩は猫である

我輩を吾輩に修正

ここ最近漱石の評判はあまりよろしくないと聞く。所詮は当時の欧米文学の輸入に過ぎないとか、結局は男社会文学だとか。言われてみれば確かにその通りなのだけれども、日本近代文学開拓者にそこまで求めちゃうのも酷でしょうと思わないでもないし、この作品からたったの十年で「明暗」にまでたどり着いたのだから、やっぱりすごい人ではないかと思う。五十になる前に亡くなったのが惜しまれる。

で、肝心の内容だが。基本的おっさんおっさんの家をたまり場にしてわいわいやる日常ものなので、当時の人にしか面白くないギャグを除けば、普通に笑える。最終回は突然後ろ向きになるが、もしかしたら漱石の本分はユーモアにあるのかもしれない。

余談だが漱石留学時代日記に付き合いのお茶会について「行カネバナラヌ。厭ダナー」とのコメントを残している。

島崎藤村破戒

素直に面白かった。若干のプロパガンダっぽさがなくはないが、読んだ当時は差別する側のねちっこさや意地の悪さが良く書けているように思われた。とはいえ、昨今は善意から来る差別についても考える時代であり、問題はより複雑になった。

被差別部落問題については気になっているのだがなかなか追えていない。日本史について読んでさまざまな地域実例について断片的にかじった程度だ。それでも、地域によって温度差やあったり、差別対象が全く異なっていたりすることがわかり、どこかで日本全体の実情について知りたく思っている。

田山花袋蒲団

女中の布団の残り香を嗅いで悶々とする話だってことは覚えているんだけれども、読んだときにはあまり印象に残らなかった。なぜだろう。自分が読んできた近代文学は、基本的ダメな奴がダメなままうだうだする話ばかりだったからかもしれない。その多くの一つとして処理してしまたか

で、自分が好きなのは飢え死にするほど悲惨じゃないくらいのダメさであり、親戚のちょっと困ったおじさんくらいのダメさなんだろうと思う。

有島武郎或る女

読んだことがない。ただ、ドナルド・キーンの「百代の過客〈続〉 日記に見る日本人」によればこんなことを書き残しているそうだ。「僕ハ是レカラ日記ハ僕ノ身ニ大事件ガ起ツタ時ノミ記ケルコトニ仕様ト思ツタガ、矢張夫レハ駄目な様デアル。日記ヲ記ケ慣レタ身ニハ日記ヲ一日惰ルコトハ一日ヲ全生涯カラ控除シタ様子ナ気ガスル。夫レ故是レカラ再ビ毎日日記ヲ始メ様ト思フ」(意訳。日記書かないとその日が無かったみたいで落ち着かない)。ここでツイッターに常駐している自分としては大いに共感したのである。そのうち読もう。

志賀直哉小僧の神様

読んだはずだが記憶にない。「暗夜行路」で娼婦の胸をもみながら「豊年だ! 豊年だ!」と叫ぶよくわからないシーンがあったが、そこばかり記憶に残っている。これを読んだ当時は、この小説のように自分がどれほど理想を抱いていたとしても、モテいからいつかソープランドに行くのだろうな、とぼんやり思ったことを覚えている。

ちなみに、自分が初めて関係を持った女性貧乳だった。だがそれがいい

お父さんとうまくいっていない人は子供の才能をつぶす話である清兵衛と瓢箪」が刺さるんじゃないかな。あとは少女誘拐視点の「児を盗む話」もよかった。

内田百閒『冥途・旅順入城式』

大学時代知り合った文学少女から薦められて読んだはずなのだが、覚えているのは「阿房列車」の何編かだけだ。それと、いつも金に困っていて給料を前借りしていて、そのことのまつわるドタバタを描いた作品日記もあって、そうした印象ばかり残っている。

関係ないけど就職活動中に、この文学少女から二次関数を教えてくれと言われ、片想いしていた自分はそのためだけに都内にまで足を延ばしたことがある。いいように使われていたなあ、自分あいつには二度と会いたくないが、元気にしているかどうかだけは気になる。

宮澤賢治銀河鉄道の夜

めんどくさいファンがいることで有名な作家全集には第三稿や第四原稿が収録されており、比較するのも楽しい。俺は〇〇は好きだが〇〇が好きだと言ってるやつは嫌いだ、の○○に入れたくなる作家の一人。○○には「ライ麦畑で捕まえて」「村上春樹」「新世紀エヴァンゲリオン」「東京事変」などが入る(註:この四つのものとその愛好家に対する歪んだ愛情から来る発言です。僕も全部好きです。すみません)。サブカル系にはこれがモチーフになっているものが数多くあり、その点では「不思議の国のアリス」と並ぶ。

思想に偏りはあるが、独特の言語感覚や観察眼は今でもすごく好きだ。余談だが新書の「童貞としての宮沢賢治」は面白い。

江戸川乱歩押絵と旅する男

知り合いにいつもぬいぐるみキーホルダーを持ち歩いてかわいがっていた男がいたが、それで本人が落ち着くのならいいと思う。不安の多い世の中で、人が何か具体的に触れるものにすがるってどういうことなんだろう、って、ってことをこの作品を思い出すといつも考える。どこで読んだか思い出せなかったが、これもちくま文庫全集でだった。

横光利一機械

狭いコミュニティの中でこじれていく人間関係の話ではあるけれども、新潮文庫場合表題作よりも他の話のほうが気に入った。印象に残っているのは十二人の旅芸人夜逃げする「時間」と、ナポレオンヨーロッパ征服に乗り出したのはタムシのせいだったという「ナポレオンと田虫」。

谷崎潤一郎春琴抄

実はこの作品は読めていない。谷崎作品は割と好きで、「痴人の愛」「刺青秘密」「猫と庄造と二人のおんな」「細雪」は読んだ。「痴人の愛」という美少女を育てようと思ったら逆に飼育される話は自分人生観に多大な影響を与えたし(例の文学少女気持ちをもてあそばれても怒らなくなってしまったのもこれが遠因だろう)、「細雪」はただ文章リズムにぷかぷかと浮くだけで心底気持ちがいい。ついでに、戦時中生活爆弾が実際に降ってくるまでは震災コロナでただよう自粛雰囲気そっくりだったこととよくわかる。

ところで、最近久しぶりに谷崎作品を読もうと思ったら、ヒロイン名前が母と同じだったのですっかり萎えしまった。というか、ここ最近趣味が「健全」になり始めていて、谷崎作品に魅力を感じられなくなっている。感覚がどんどん保守的になっていく。これはいかん。

夢野久作ドグラ・マグラ

ミステリ編参照。anond:20210215101500

川端康成雪国

高校生の頃に読んだのは確かに記憶に残っているのだけれど、高校生川端康成エロティシズムが理解できたかどうかはよくわからない。たぶんわかっていない。せいぜい伊豆の踊子の裸の少女を読んで、ロリコン発症させたことくらいだろう。

太宰治斜陽

太宰はいいぞ。自分は愛される値打ちがあるんだろうか、というテーマを本人の育った境遇パーソナリティの偏りや性的虐待疑惑に求める説は多いが、そういう心理普遍的ものでもあり、だから多感な時期に読むとわかったつもりになる。芸術に何歳までに読むべきという賞味期限原則としてないが、これもできるだけ若いうちに読んでおくといい。太宰の理解者ぶるつもりはないが。

もっとも、本ばかり読んで他の活動をないがしろにしていいものだとは全く思わない。あまりにもドマイナーな本を読んでマウンティングするくらいならバンジージャンプでもやったほうが話の種にもなるし人間的な厚みも出るというものだ。たぶん。

三島由紀夫仮面の告白

天才的。男性のあらゆる種類のコンプレックスとその拗らせ方を書かせたら彼の右に出るものは少なかろう。ただ、大学卒業してから突然読めなくなってしまった作家でもある。息苦しくなるまで端正に磨きこまれ文章のせいかもしれない。

武田泰淳ひかりごけ

極限状況下でのカニバリズムテーマにした小説なんだけれども、途中から戯曲になって、「食べちまう葬式ってえのは、あっかなあ」などとやけにのんびりした台詞が出てくるなんともユニーク小説。ただし、これは単なるブラックジョークではない。物語は序章、戯曲第一部、第二部と別れているのだけれども、その構成にきちんとした意味がある。

人類全体の原罪を問うようなラストは必見。あなたは、本当に人を食べたことがないと言えますか?

安部公房砂の女

祖父母の家から貰ってきた作品で、愛蔵版らしくカバーに入っていた。カフカにはまっていた時期だから楽しんだ。カフカ父親の影から逃れられない主人公とは別の種類の渦巻にとらわれてしまった主人公がだらだら、ぐだぐだしてしまうのだが、カフカ男性によって抑圧されているとしたら、こちらは女性に飲み込まれている文章だ。

大西巨人神聖喜劇

未読。不条理陸軍の中で、最強の記憶力を頼りにサバイブする話だと聞いて面白そうだと思い購入したのだが、ずっと積んだままだ。これに限らず、自分戦争もの小説漫画をあまり読んでない。戦争に関しては文学よりも歴史書からアプローチすることが多い。

これは自分の悪癖だが、戦争ものになると庶民よりも知識人にばかり感情移入してしまう。

大江健三郎万延元年のフットボール

大江健三郎は初期の作品をいくつかと、「燃え上がる緑の木」三部作を読んだきりで、どういう態度を取ればいいのかよくわかっていない作家の一人だ。狭い人間関係の中のいじめだとかそうした描写に病的に関心のあった時期に読んだせいで適切な評価ができていない。

燃え上がる緑の木」は新興宗教原子力発電といった(結果的には)非常に予言的であった作品であったが、癖が強くカトリック宗教教育を受けた自分であっても世界観に入り込むのに時間がかかった。「1Q84」よりもきつい。面白いが。

萩原朔太郎『月に吠える』

大学時代の友人に薦められて読んだ。「この家の主人は病気です」と、飢えて自分を食ってしまったタコの詩ばかりを覚えている。覚えているのはこれだけだが、この二つが読めたからいいか、と考えている。大体、詩集ってのはピンとくる表現ひとつでもあれば当たりなのだ。そして、それはあらゆる書物にも当てはまることである

福沢諭吉福翁自伝

祖父学生時代に送ってくれたのだけれども、ぱらぱらとしか読んでいない。

子供向けのものだった気もするし、近々原文にチャレンジするべきか。自助論西国立志編)なんかと合わせて、自己啓発書の歴史を知る意味でも興味深いかもしれない。

正岡子規歌よみに与ふる書

読もうと思って読めていないけれども、これまたドナルド・キーンの本で面白記述を見つけた。「墨汁一滴」の中に、つまらない俳句乱造しているやつの作品にはどうせ碌なもんなんてありゃしないんだから、そういう連中は糸瓜でも作ってるほうがマシだ、という趣旨のくだりがあるそうだ。創作する上でのこういう厳しさは、いい。

石川啄木時代閉塞の現状』

ローマ字日記しか読んだことがない。たぶん日本最初フィストファックが描写された文学かもしれない。春画はどうか知らないけど。

小林秀雄『様々なる意匠

詩集翻訳しか読んだことがない……。

坂口安吾堕落論

堕落と言いつつもある種の誠実さについて語った本だった気がするが、それよりも新潮文庫で同時に収録されていた、天智天皇天武天皇家系にまつわる謎についてのほうが印象に残っている。

哲学編に続く→anond:20210222080300

関係ないけど芥川が載ってないのは納得できないぞ。

2021-01-04

ブルマー増田のまとめその2、noteでやらない理由

あいさつ

新年おめでとうございます

直近の記事まとめ

タイトル執筆時点のブクマ投稿投稿曜日投稿時刻
手塚治虫「ブッダ」とおっぱい、20世紀のおっぱい税2762020/11/0208:05
フレンチ・カンカンの穴あき見せパン、トップレスのショー842020/11/1008:24
ラインダンスとレオタード少女、ブルマーの追記482020/11/1608:10
カーニバルのギリギリなビキニ、その歴史112020/11/24火(前日が祝日08:04
ベリーダンスとマーニャのふんどし342020/11/3008:10
ボディペインティングとドラえもんことわざ辞典のCFNMとPETA152020/12/0707:57
根本的な疑問。ブルマーとスク水とセーラー服はなぜ紺色?142020/12/1407:49
赤ブルマーの起源、障害者スポーツとブルマー292020/12/2108:07
イギリス人の緑ブルマーと赤ブルマー、スパンキング、お尻ペンペン42020/12/2808:01

ブルマー記事考察

noteでやらない理由

ブクマで、どうしてブルマー調査個人ブログnoteでやらないことをいぶかしがるコメントをいただくこともあった。理由はいくつかあるが、一番の理由はこの匿名環境が心地よいためだ。もしもコテハンで延々とブルマーについて語っていると、自分アイデンティティの深いところにブルマフェチであることが刻まれしまうだろう。現に、さっきブルマーを脱がしてお尻を見る夢を見た。いつしか毎週のようにブルマーについての考察を書くことが求められ、承認欲求からそこに依存し、それが完全に習慣になってしまう。怖いことではないだろうか。

さらに、ある程度ライターブロガーとして名前が売れたら世間話題になったり、現在進行形炎上していたりすることについてコメントすることが期待されるかもしれない。それは、気晴らしとはほど遠い。自分がやりたいのは個人的に気になったことの調査であり、それ以上ではない。だいたい、世間議論不毛なことが多く、建設的でない議論に巻き込まれても面白くない。要するに、期待されると疲れるのだ。

また、この記事ほとんどが海外情報斜め読みとその翻訳からなっており、それで閲覧数を稼いだり、有料の記事を作ったりするのは少しばかりおこがましく思う。最近はあまりかましく言わなくなったのかもしれないが、リンクフリーかどうかもわからないサイトから引用している個所も多い。コンプライアンス的にはグレーだろう。こうして書いた記事がバズったら確かにうれしいが、あまりブクマ数は気にせずに遊びとしてやる距離感が一番楽しいバズることが自己目的化しては意味がない。

匿名性の良さにはほかにもある。増田という環境情報書き手受け手関係フラットで、記事の誤りを気軽に指摘してもらえるのだ。もともと自分勉強のためにブルマーについて調べていたのだから批判も含めてあらゆるコメントはいつもありがたい。

更に、増田でこうして書いたことで学べたこともある。ライター業というのは思いのほか大変なのだ。まとまった長さの文章を毎週書くことをしばらく続けてみたが、テーマを選ぶことも調査することもそれなりに気力を使う。小説で長い文章を書くのが元々苦ではなかったので、こういう記事簡単だろうと油断していたのだが、自分で考えた締め切りを守るのも負担だとわかった。ましてや自分の興味がないことも書かないといけないうえに、ウケるテーマを探さないといけないプロはなおさらだろう。一時期、文筆業に憧れていたことがあったのだが、こうして実際にその真似事をやってみると、その苦労がどれほどのものか、かなり実感がわくようになった。

かに自分妄想必死でひねり出して数万字書いてスルーされがちな小説と比べ、調べたことをまとめたものはほんの数千字でブクマがもらえるので、かけた手間と承認欲求コストパフォーマンスはこうした記事のほうがいいのだが、そういう問題ばかりでもない。

とはいえ面白経験ではあったので、例えば僕のフェティシズムとは関係のない記事を書いて、どの程度伸びるかどうかを実験しても面白いかもしれない。たとえば、筆者はよく美術館に行くのだけれど、刀剣には詳しくないため、どこをどう見ればいいのかがわかっていない。それについて調べた記事なんかを書くのもいいかもしれない。さっさと書籍を入手しろという話かもしれないが。

また、何かまとめたくなったら書く。それがいつになるかはわからない。

2020-12-23

anond:20201223102249

「鬱確定。」の先にゴールが無くて自己目的化してんのが本当にカスジャップって感じ

2020-09-09

活動家

政治活動にしばらく関わってみてふと思ったが、長年活動に参加している人は知識量や判断力がとてつもなく研ぎ澄まされているのに、政治活動のもの自己目的化されていてめちゃくちゃ視野狭窄になるんだな。〇〇集会に参加しなければ、とか学習会を企画して人を集めなければ、とかそんなことばっかり言うようになる気がする。目標を見失って、活動継続するための課題模索しているのでは、新規もなかなか寄り付いてこなくてどんどん廃れてしまうわけだ。まあこれは経験不足のペーペーからこんな上っ面みたいな感想しかもたないのかもしれないが…。

2019-11-15

anond:20191115102850

ウヨもサヨも馬鹿にする人は時折、さも自分こそ

言葉本来意味普通の人、一般人のように振る舞うことがあるが

本物の普通の人、一般人は、そもそもバカにする対象としてであれ)

右や左の政治思想にそこまで興味を持たない

たとえば家族とか職場上司とか取引先みたいな目の前の人間関係とか

昨日の野球試合テレビドラマ今日晩飯などなどの話題

その時々で頭をよぎり、たまーに政治にも興味を持つけどその場限りで

自分が直接足をつけている問題が頭の大部分を占めてるのが

本来普通の人とか一般人

から躍起になってウヨもサヨも馬鹿にすることが自己目的化している人もまた

普通の人とか一般人からズレてしまった

「歪んだインテリ

一種なんだよなあ

(心性がインテリでも地位エリートではない場合も多い)

元増田が挙げている例に近い人は、たぶん古代からいた

中島敦の『弟子』には、孔子(と弟子の子路)のような理想国家建設を唱える

知識人を「あんなもんは所詮~」と嘲うタイプ隠者が出てきたな

2019-10-21

追記日赤ポスター宇崎ちゃん

https://anond.hatelabo.jp/20191019021148

を書きました.たくさんのコメントありがとうございます.もう食傷気味かもしれませんが,追記します.

ただ,この追記基本的コメントに対するものではなく,前増田が長文になりすぎたために書けなかった部分についてです.論点はここ数日で既出のものリンク)に近いかもしれないです.

https://anond.hatelabo.jp/20191018230535

結論は,「フェミニズム性的表現非難する時には,非モテ男性に与える不平等感について自覚配慮し,主張をするべきである」というものです.いわば,私が前増田で書いた主張と対になる主張をします.

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増田では,「『公的な場で,女性男性目線性的に描くことには,女性規範に悪影響を与えるリスクがある』という認識が共有されるべき」と主張した.これは,当然,絵のみでなく,コンパニオン女子アナ芸能等の実在人物にも平等に主張されるべきだ.一方で,「では,なぜ絵には、とりわけフェミニズム非難が集中するのか」を疑問視する立場がある.この論点重要だ.

まず,前増田説明したフェミニズム非難の内容を再確認する.公的な場で,男性目線性的女性を描くことは「女性は,男性から見て性的存在であるべき」という社会的規範を強化する.この規範の例は,

だ.男性目線性的存在として女性を繰り返し描くことで,それが『通常』と認識され,規範となる.規範は,そこから逸脱する女性自由を制約する(例:「女性は皆,お酌をしている.自分もお酌をしなければ,普通じゃない生意気な女だと思われそうだから,お酌をする」).

規範特に問題となるのは,相手男性性的魅力がない場合である.例えば,「女性は,通常,『好意がある男性には』お酌をする」という規範と,「女性は,通常,『好意がない男性にも』お酌をする」という規範では,後者の方が,女性意思に反するだろう.このような規範を強化するのは,「性的に魅力のない男性非モテ男性目線で,性的に描かれる女性像」である.件の献血の絵の問題点は,前増田で述べた通り,公的な場における性的表現であるため,「女性存在は(一般に)男性目線で魅力的であることが『通常だ』」という規範を強化することであるしかし,それだけではなく,オタクであるために,「女性は,非モテ男性にすら性的に振る舞い,消費されるのが『通常だ』」という規範を強化しうることも問題なのだ.このように,非モテ男性向けの性的表現が,一般向けの性的表現よりも忌避されるのは、感覚として自然である.(これは、「単に非モテ男性作品自体を嫌っている」のとは似て非なることには注意が必要である)

このため,ある性的な絵がフェミニズム的に非難されるとき,「性的表現の程度(例:胸の大きさや強調され方)」だけではなく,「画風,タイトルセリフ知名度などを総合して,一般人にとって,『非モテ男性向け』なイメージがある絵かどうか」によって非難の程度が変化する.しかも,判断基準客観的事実(実際に非モテ男性がそれを性的に消費するか)ではなく,主観的事実一般人にとって,非モテ男性がそれを性的に消費しているイメージが湧くか)である.なぜなら,その社会の誰かが,非モテ男性女性性を消費するイメージを持った段階で,その人の主観においてその規範が繰り返され,強化されると想定されているかである峰不二子セーラームーン芸能人の有害性よりも,オタク絵の有害性が強調されるのは,一定数の人は,知名度の低いオタク絵に対し「非モテ男性向けの性的表現」というイメージを持つからである

ここで最も重要なのは上記フェミニズム文脈におかれた,非モテ男性立場配慮することである上記を雑に換言すれば,「モテ男性の好みの女性像は,多少性的表現されても問題になりにくい」「非モテ男性の好みの女性像は,少しでも性的表現されれば問題になりやすい」ということだ.しかも,それは,しばしば,事実と異なるイメージにより一方的判断される(例:「実際にはエロの要素が少ないマンガでも,作品を知らない人から一方的に,絵柄からオタク性的に消費する姿が想起されるために公的な場には不適切だと判断される」).つまり男性の間には,女性モテる/モテないの格差に上乗せして,好みの女性像が持つ市民権にさえ格差がある.非モテ男性立場からすれば,これは控えめに言って不平等であり,もっと言えば差別的である社会から女性差別的規範排除する試みは,自然に,非モテ男性差別的な側面を持つことを認識するべきである

フェミニズムがこの差別的側面を無視するのは得策ではない.無視するための手段としてよく見られるのは,性的表現非難する際,もっぱら「性的表現の程度(例:胸の大きさや強調され方)」だけを議論し,「表現対象非モテ男性向けか,一般向けか)」の影響は無視するというものだ.一見,これは,非モテ男性だけを問題視しない,公平な態度であるしかし,表現対象に依らず,同程度に性的表現の全てを非難するのは現実的でない.なぜなら,主張する本人すら必要性を実感していない様々な対象非難する必要があるからだ(例:オタク絵への非難正当化するために,峰不二子非難する.しかし,本人も実際には,峰不二子には不適切さを感じていない).すると,フェミニズム非難は無関心層・中間層には実感として理解されにくく,建前や自己目的化、更には単なる嫌悪表現と誤解される.当然,社会から性差別規範排除するためには,この無関心層・中間層から理解必要であるフェミニズムは,非モテ男性向けの表現特に問題視するということを認めなければ,社会から女性差別的規範排除することは難しい.

以上からフェミニズム性的表現非難するときには,まず,「非モテ男性向けの性的表現特に問題視する」という立場を認めるべきである.その上で,非モテ男性に与える不平等感について自覚配慮し,主張をするべきである.どちらの立場にとっても,一面的正義を主張することは,火に油を注ぐだけである

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10/21 12:49 加筆・修正

10/21 22:00 加筆・修正

2019-09-04

スパコン事業仕分け再考

スパコン事業仕分け議事録と音声データは以下のサイトに置いてある。

https://blog.wktk.co.jp/ja/entry/2015/06/08/renho-super-computer-siwake

スパコン事業仕分けのはじまり

事業仕分けがはじまったのは民主党政権時代で、記憶曖昧なのだが、自民党政権時代無駄仕分けしようと意気揚々と打ち出された政策だったと憶えている。

事業仕分け話題になったのはスパコン関連の蓮舫氏の「2位じゃだめなんですか」発言で、当時テレビ等のメディアではこの発言ピックアップされ何度も報道された。スパコン事業仕分け自体は「予算計上見送りに近い縮減」として事実上の凍結で終わったのだが、このとき蓮舫氏の発言が非常にフォーカスされ報道された。民主党政権が力を入れる政策で、その担当に抜擢されたのがズバズバ物言う気の強い蓮舫氏だったが、そのくせ科学技術に疎い素人質問事業仕分けが進み、本来必要事業事業仕分け対象にされてしまったと、事業仕分けが残念な形で行われてしまったという風に報道されていたと記憶している。

Wikipedia事業仕分けでの議論の項を読むと、評価者(仕分け人)側の評価コメントは以下のようになっている。

色々書いてあるが、つまり方向性必要性を再考せよ」ということだ。というのも、当時の状況では「そもそもスパコンプロジェクトが本当に完成できるのか疑問」だったかである

スパコンプロジェクト問題

当時の状況としては、NEC日立富士通が3社共同で開発するはずだったが、NEC日立経営不振を建前上の理由撤退し、富士通1社で開発をするという状況であったからだ。「建前上」と書いたのは、企業事業撤退するとき理由はたいてい経営上の理由を建前とするからだ。このことは事業仕分け会議でも指摘されている。しか撤退条項しなので、特に罰則はなかった(たぶん)。その後、理化学研究所賠償請求NECに対してするが、逆にNEC側に未払いの開発費を払う形で和解している(なんじゃそりゃ)。ともかく、この「撤退条項なし」というのが嫌な予感しかしなくて、そんなゆるふわ契約プロジェクトを進めていているのか?という懸念は、「もしかしたら他にもずさんな計画を立ててるんじゃないのか」という疑念を抱いてしまう。実際、事業仕分け会議で様々な角度からスパコン開発の方向性スパコン必要性が突っ込まれるが、理研文科省説明者は窮地に追い込まれ人間特有迂遠言い回しで具体的な回答ができていなかった。といっても、説明者が会議で言っていたとおり、研究費用対効果は相性が悪いし、必ず実を結ぶ研究というのは存在しないので、断定的な説明を避けざるを得ないという点では同情する。

もう一点の懸念事項としては、富士通単独での開発になるので、その1社に多額の国家予算を割り当てるという形なる。これは富士通事業に失敗、撤退すると言い出したらプロジェクト事実上崩壊するという意味である。そんなことはないと信じたいが、ともかく、当初3社でやっていくと言っていた中、2社が撤退し、1社のみの力でやっていきますと言われたら、予算を出す方は当然「ちょっと待てよ」となる。逆に言えばそれを説得する必要があった。

2社が撤退したこと問題は既に発生していた。スパコン仕様変更のことであるスパコンの当初の仕様としてはベクトル型とスカラ型の複合だったが、ベクトル型を担当していたNEC日立撤退したので、富士通担当していたスカラ型単体のみに大幅設計変更する必要がでてきて、ソフトも頑張って書き換え中とのことであった(議事録に書いてある)。そして総予算1154億円のうち、すでに100億円の予算超過をしている。このような状況の中で、第一スパコンさらに700億の追加予算を投じるか会議をして、追加予算が可決されるほうがおかしい。「予算計上見送りに近い縮減」という終わり方をしたのは、ふつう合理的理性的判断だったと思う。

会議議事録だけではわかりにくいが、会議はかなり詰められる形で進行されている(音声を聞けばわかる)。そんな会議なので説明者は疲弊するだろうし、ところどころ支離滅裂で、抽象的な回答をせざるを得ない部分もあったと思う。ただまあ、「世界一を目指す理由をきちんと回答できるように」と事前に宿題を出されておいて、抽象的な解答しかできなかったのは、多くの人が言及しているとおり甘いとしか言いようがない。

国民夢を与える発言

世界一を目指す理由説明者が「国民夢を与える」と回答したとされている。これについて一つ擁護すると、この回答をする直前には文脈があり、以下のような流れになっている。

内閣府大臣政務官「(中略)ですから、皆さんが今、本当に国民生活に向けて、届けたいメッセージが何なのかということをお答えいただきたいのが1つと。(中略)もう一つは、(中略)果たして一時的にでもトップを取るということの意味が、本当にどれくらいあるのかということも、併せてお聞きしたいと思います。」

説明者「(中略)サイエンスには費用対効果になじまないものもございます(中略)」

中村進行役「その一般論は皆さん共通認識でございますので、これだけのお金をかけてこれを来年度やる必要性について、具体的にお答えください。」

説明者「こうした国民夢を与える、あるいは世界一を取ることによって夢を与えることが、実は非常に大きなこのプロジェクトの1つの目的でもあります。」

国民に向けてのメッセージ」と「一時的トップを立つことの意味」を問われ、説明者は費用対効果の回答をしている。この時点で支離滅裂なので疲弊していることが察せられるのだが、その後、説明者は改めて回答する形で「国民夢を与える」と回答している。

この「国民夢を与える」という回答は、直前の「これだけのお金をかけてこれを来年度やる必要性」に対する回答と見るのが普通なのだが、もしかしたら「国民に向けてのメッセージ」に対する回答だったのではないか、とも思う。まあ、だからなんだよという話なのだが、つまり言いたいのは、文脈無視した切り取りで一意に解釈されがちだが、必ずしもそうではないと言いたい。音声データを聞くとこのへんの詰められた感じが印象としてわかるので、それも込みで勘案してあげたいと思った次第である

総括

まあ色々書いたけど、最終的には削減予算が割り振られプロジェクトは再始動し、スパコンは完成した。しかも1位も取った(すごい)。結果論としてはスパコンプロジェクト成功だったと思う(そうだよね?)。しかし当然、当時からしてみれば未来というのは不確かなものなので、結果論のみで語られるわけにはいかない。やはり当時の状況としてはプロジェクト合理的必要性を説明できない上に、そもそもプロジェクトがうまくいくかどうかも疑問という中での「予算計上見送りに近い縮減」は、まあ普通に考えてそうだよね。といった感じ。

削減予算プロジェクトは再始動したが、金田評価者の「少し足りないぐらいが一番いい。物すごく足りなくては困るけれど、少し足りなくて努力させるくらいが本当にアイディアも出るんです。それが新しい研究分野なり産業なりを育成するかもわからないです。だから一番を取るというのは、おかしいと思います。」という言葉の仮説が強化されたように思える。当時そのまま予定通り予算が与えられたとき可能性として、(1) 京よりももっと良いスパコン誕生していた、(2)京と同等のスパコン誕生していた (3)京より劣ったスパコン誕生していた、(4)スパコンプロジェクトがポシャった、の4つくらいの可能性が思い浮かぶが、(1)が達成できていたとは思えず、むしろ…と思ってしまうのである。私も労働者で、常日頃潤沢な予算が欲しいと思っている立場にも関わらず。

あとやはり、音声データを聞くのが一番である会議雰囲気も伝わるし、議事録だけではわからない発言意志意図がつかみやすい。蓮舫氏の「2位じゃだめなんですか」発言も、蓮舫氏一人が尖った発言をしたわけではないことがわかる。むしろこれより以前に金田評価からフルボッコに突っ込まれているわけで、むしろそういう中で、蓮舫氏があのような回答しやすくわかりやす質問をしたと考えれば、あれは「助け舟だった」という意見が出てくるのも頷ける。前後のやりとりが苛烈すぎるせいか蓮舫氏のあそこの発言ときは声色が優しく聞こえるくらいである。

最後に、会議の中でプロジェクトの様々な問題点が浮き彫りになり紛糾しているのに対し、その中でもどうでもいい「2位じゃだめなんですか」発言ピックアップしバズらせ世間話題提供したマスメディアの手腕には脱帽するばかりである

2019-06-24

『「男」に「男」は救えるか?』の『さらざんまい』の根本的な誤読について

https://font-da.hatenablog.jp/entry/2019/06/21/190301

 タイトルからはわかりにくいが、本論はアニメさらざんまい』の感想

 が、この記事の評者は根本的に本作を誤読している。

 "ここのところ、はてな匿名ダイアリーで、(シスヘテロの)男性男性関係についての、男性書き手による記事が次々と公開されて、ブックマークを集めている。"という書き出しかゲンナリさせられるが(一生、インターネットを見るだけで終わるお前の人生)、

 「主人公少年3人がその繋がりを支えに未来に進む」という結末の解釈はごく妥当ものに思える。

 しかし、その妥当性は表面的なものだ。

 本論をざっくりまとめると「男同士が女同士のように関係を築きにくく、そのため現状、男性間では人間関係が支えになりにくい。『さらざんまい』はそれを問題提起した」というものだ。

 これはセジウィックの有名な「ホモフォビアを起点としたホモソーシャル」の議論を参考にしたものだろう。そのホモソーシャルの対極は、これまた有名なアドリエンヌ・リッチの「レズビアン連続体」だ。これは女同士だと友情恋愛境界曖昧であり、このことを利用して男に頼らない女同士の絆、連帯を育もうというものだ。

 主人公3人、一稀、燕太、悠は最終回までで簡単に言って三角関係になるのだが、最終回では悠の危機に3人の繋がりが強調されて、最終的には「友情サイコー!」という感じで3人で未来に進むことを決断するので、その読みは大きく外れてはいない。まあ要するに3カプですね、3カプ。

 だが本論が合っているのはここまでだ。

 なぜなら、第7話にも、第6話に大きな危機があり、それを克服したことで3人による友情を築いたような展開があるからだ。そして、それは三角関係によって崩壊してしまう…

 『「男」に「男」は救えるか?』の記事はこのことを自覚的にか無自覚的にか、省いている。この記事の評者は曲学阿世の徒だ。

 第7話と最終回(第11話)のあいだにどうした変化が起きたのかと言えば、主人公たち3人が自立した存在になったことだ。このことは「忘れないで。欲望をつなぐものけが未来を手にできる」という台詞で何度も作中で強調されている。

 というか、作中で「つながり」という言葉は半分くらい「欲望をつなぐ」という文章で用いられているのに、『「男」に「男」は救えるか?』の記事は、やはり自覚的にか無自覚的にか、このことを省いて、「つながり」が作中で人間関係の繋がりを指しているかのように誤導している(もちろん、そういう用法で使われていることもままある。が、もっとも肝心な最終回では「欲望をつなぐ」という文章しか用いられていない)。

 この記事の評者にとって、あらゆる問題は同性間の人間関係によってしか救われてはならないらしい。だからこの評者は曲学阿世の徒だと言ったのだ。

 さて、前述の「レズビアン連続体」、女同士の絆、連帯、いわゆるシスターフッドは20世紀に被抑圧者である女性たちが戦うために必要ものだった。では、仮に現在ブラザーフッドなるものが実現した場合、それはいかなるものになるのか。現状、多くの男たちがそうした関係小馬鹿にしている。それは評者の言うとおりだ。

 ただ、私はそうした評者の言う「弱者男性」たちがネット上で連帯し、女性叩きや中韓叩きに走ったときに、ブラザーフッドなるものを揚言していた女性が急に前言を翻す気がしてならないのだ。

 女性叩きや中韓叩きに走るという仮定を不自然に思われるかもしれないが、もともとフェミニズム運動公準は「私的もの政治的もの」であり、個人的敵愾心敷衍しないシスターフッド、ブラザーフッド存在しないし、仮に存在しても、意味がない。

 また、評者は今、「生きづらさ」を描く作品商業的に大きな成功を収めており、また、それはすべて女性対象にしたものだと言う。

 現在世界的に女性の消費に占める割合は64%だ。人口の男女比が同じとして、女性の消費性向男性より20%以上も高い。実際には男性の平均所得の方が高いから、差はより大きいものとなるだろう。そして、この差はあらゆる社会的女性差別と相関している。

 仮に「生きづらさ」を描く作品商業的に成功して、それが女性限定されたものなら、それは社会的女性差別と連関したものに他ならない。

 これは差別の原因だろうか、結果だろうか。

 男性にもそうした「生きづらさ」があると言う評者の意見に従えば、性差別特別女性に「生きづらさ」をもたらしているため、結果的にそういう作品女性対象としてのみ存在していると言うことはできないだろう。つまるところ、そうした「生きづらさ」に過敏に反応し、感情論を振りかざし、問題解決ではなく共感を求める姿勢こそが、現在女性差別の一因になっているということになる。無論、これは男性にも「生きづらさ」があるにも関わらず、なぜか男性向けではそうした作品存在しないし、女性である自分からしてみれば、そうした作品存在すべきだ、という評者の意見に従えばの話だ。言うまでもなく、私はそのような意見に従うことはできない。

 そもそも、『違国日記』が「生きづらさ」を描いたものだと言うなら、それはあまりに粗雑に過ぎ、作品を読んでいるといえるか疑問に思う。

 『違国日記』は登場人物登場人物がそれぞれ分節化されており、それは感情的連帯とは一線を画している。

 また、本作でおそらく評者が「生きづらさ」を抱えていると言いたいのは槙生だろうが、槙生は独力で生計を立てており、そのために朝に影響を与えることとなる(これが会社員、もしくは無職なら朝にとっては何の影響ももたらさない。ただ無職なら悪影響だけはもたらすかもしれないが)。そうしたエコノミーを営むことは、情緒的な「生きづらさ」とは対極のことだろう。エコノミーという語はもともと節倹、家計を指していた。無論、感情資本主義全否定するのはただの犬儒主義だが……それでも私は、「生きづらさ」を云々し、消費活動SNSの利用に人生を費やしている人々には、「一生、『凪のお暇』を読んで、夜10時台のドラマを観て、SNSお気持ち投稿してろ」と言いたくなってしまうのだ。

 一生、インターネットで男女問題を論じているだけで終わるお前の人生

 そもそも評者は幾原邦彦監督がこれまでシスターフッド的な関係を描くだけで、ブラザーフッド的な関係をとり落としてきたため、その姿勢反省したという論を展開したいようだが……

 幾原邦彦監督の『少女革命ウテナ』で、主人公ウテナシスターフッド的な関係をもっているのは親友若葉だ。若葉の劇中での扱いは……観たひとなら知ってるよね?

 何にせよ、そうした感情的連帯は、副次的な支えになりこそすれ、そのものが救済になることはない。少なくとも『さらざんまい』ではそうだ。

 例えばねとらぼ社員である青柳美帆子はこんなツイートをしている。

 「男性男性の弱さに寄り添えないというのはいろいろな本で言語化されていて、「ケア役割女性に任せていた(なので訓練されていない)」「ホモフォビアが壁になる」「弱さの吐露男性性の剥奪になるのでまず弱さを言えない」というのがあり、つまりその人個人というより社会が悪いのです。しか男性が(限定された部分ではあるけど)弱さを吐露できるし、男性同士で連帯できる空間があるんですけど、それが運動コミュニティなんですよね。「男らしさ」が担保されている空間であれば弱音を吐けるし連帯できる、けど限定的なので、まあやっぱり社会が悪い。そんな2019年エンタメの中で登場人物全員に欠陥がありコミュニケーションがうまく成立してるとはいえないけど「漏洩」という強制的な弱音共有装置により男性たちがつながっていく作品が出てきてるのはすごいことだなと思っていて、今晩最終回の「さらざんまい」というアニメなんですけど…はい…」

 「さらざんまい」という現象がそうした個人間の差異強制的にとり去る装置であることは間違いないだろう。しかし、それはあくまでそういうメタ的なシステムであって、物語を進めるための小道具であり、劇中における日常的な物事ではない。

 仮に感情的連帯を結ぶことが救済なら、やがてそのことが自己目的化するだろう。ああ、でもいますよね。一生、人間関係だけやって終わりそうな人間

 さて、ではなぜこのような誤読が生まれたのか。

 一つには「インターネット感情的なことを言うと気持ちいい」からだ。

 このことはSNSに関する無数の社会実験が明らかにしている。代表的ものだと、フェイクニュースの方が真正ニュースより圧倒的に拡散の速度がはやいということの、幾つかの統計

 前述のセジウィックは有名な『クローゼット認識論』で作品センチメンタリティ属性付与することの危険を「解釈暴力」と言っている。同人界隈のこじらせた腐女子みたいな言葉だが、まともな文芸批評用語だ。

 もう一つには……これがBL作品であるということ。竹村和子は『愛について』でユニセックスセックスレスが標準となった社会では、ゲイネス記号化して商品として流通やすくなるということを分析している。『「男」に「男」は救えるか?』の記事の評者や、上述の青柳美帆子氏が「男性同士の連帯!」ということを言うときは、まるで目をキラキラさせてショーウィンドウの中のラッパを眺める少年のようだ。そこにはユニセックスセックスレスが標準となった社会で、ゲイネス商品として心地よく楽しみたいという欲望が潜んでいる。従順で飼いならされた消費者の姿。消費活動SNSの利用に人生を費やす人々の姿……

 『さらざんまい』は女性顧客層として想定し、そのマーケティング戦略はまず成功したと言ってもいいだろう。そのことは喜ばしい。

 しかし、まさにそのためのBL作品の外観のために、作品解釈が「感情的気持ちいい」ものに歪曲されて、そうした有害無益な「解釈」が、SNS論理性を欠き「共感」だけで拡散されているとすれば、それは悲しむべきものではないかと思うのだ。理性と真実ではなく、共感幻想インターネット。図らずもそれは、『「男」に「男」は救えるか?』の記事の評者の揚言する「つながり」を体現している。

2019-04-14

anond:20190414114821

客観をどこの誰も保証できない以上、それは単なるパワーゲーム産物であって、別に今あるものと変わりません

だいたい指標というのは作られた時点で自己目的化するものです

成果主義流行った時にどうなったかもうお忘れですか?

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