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2024-09-27

バナッハ=タルスキーパラドックスブラックホール情報量

1. 数学的前提

以下の数学構造定義する:

2. バナッハ=タルスキー分割の形式

H上にバナッハ=タルスキー分割を以下のように定義する:

定義:Hの分割 {Ai}iεI が存在し、SO(3)の部分群 G が存在して、

1. H = ∪iεI Ai

2. Ai ∩ Aj = ∅ for i ≠ j

3. ∃g1, g2, ..., gn ε G such that ∪k=1n gk(∪iεI1 Ai) = H and ∪k=1n gk(∪iεI2 Ai) = H

ここで、I1 ∪ I2 = I かつ I1 ∩ I2 = ∅

3. 量子情報理論の導入

事象の地平面上の量子状態密度作用素 ρ ε B(H) で表現する。

von Neumannエントロピーを以下のように定義する:

S(ρ) = -Tr(ρ log ρ)

4. ホログラフィック原理数学表現

AdS/CFT対応に基づき、バルク空間重力理論境界CFTの間の同型を考える:

Zgravity[φ0] = ZCFT[J]

ここで、φ0はバルクの場、Jは境界ソースである

5. 情報量モデル

事象の地平面上の情報量を以下の汎関数表現する:

I[H] = ∫H √h d³x I(x)

ここで、hはHの誘導計量、I(x)は局所的な情報密度である

6. バナッハ=タルスキー分割と情報量関係

命題:バナッハ=タルスキー分割の下で、

I[H] = I[∪iεI1 Ai] + I[∪iεI2 Ai]

が成り立つ。

7. 量子効果考慮

プランクスケールでの量子効果考慮するため、非可換幾何学を導入する。

H上の座標演算子 X̂i に対して:

[X̂i, X̂j] = iθij

ここで、θijは非可換パラメータである

8. 情報保存の定理

定理:量子効果考慮した場合、以下が成り立つ:

limε→0 |I[H] - (I[∪iεI1 Ai] + I[∪iεI2 Ai])| ≤ Cε

ここで、εはプランク長に関連するカットオフパラメータ、Cは定数である

結論

このモデルは、バナッハ=タルスキーパラドックスブラックホール情報量問題統合している。

量子効果と非可換幾何学の導入により、情報の保存と量子重力理論との整合性を保ちつつ、事象の地平面上の情報量記述することが可能となる。

このアプローチは、量子重力理論情報理論の融合に新たな視座を提供し、ブラックホール情報パラドックス解決に向けた理論的基盤を提供する。

2024-09-26

超弦理論時間依存背景とド・ジッター空間における量子論

超弦理論時間依存背景とド・ジッター空間における量子論モデルについて述べる。

基本的な設定として、(M, g)なる時空を考慮する。ここでMは(d+1)次元多様体、gはその上の計量である。dは超弦理論では9、標準的なド・ジッター空間では3となる。

統一モデル作用積分は S = Sstring + SdS + Sint と定義される。Sstringは超弦理論作用、SdSはド・ジッター空間作用、Sintは相互作用項を表す。

超弦理論部分はPolyakov作用を基にし、以下のように表される:

Sstring = -1/(4πα') ∫ d²σ √(-h) hᵃᵇ ∂ₐXᵘ ∂ᵇXᵛ Gμν(X) + フェルミオン

ここでα'は弦の張力、hₐᵇはワールドシート計量、Xᵘは標的空間座標、Gμνは標的空間計量である

ド・ジッター空間部分の作用は以下のように表される:

SdS = 1/(16πG) ∫ d^(d+1)x √(-g) (R - 2Λ)

ここでGはニュートン定数、Rはリッチスカラー、Λは正の宇宙定数である

相互作用項は Sint = ∫ d^(d+1)x √(-g) Lint(Xᵘ, φ) と定義される。φはド・ジッター空間上の場、Lintは相互作用ラグランジアンである

系の量子化経路積分形式で Z = ∫ DXDGDΦ exp(iS[X,g,φ]) と表される。

エネルギー極限での有効作用は以下のように表される:

Seff = 1/(16πGeff) ∫ d⁴x √(-g) (R - 2Λeff) + 高次項

ここでGeffとΛeffは量子補正を含む有効的なニュートン定数と宇宙定数である

AdS/CFT対応拡張として、Zstring[J] = ZCFT[J] なる関係仮定する。

ド・ジッター空間状態方程式 p = wρ, w = -1 を考慮する。pは圧力、ρはエネルギー密度、wは状態方程式パラメータである

摂動効果を含めるため、Z = Zpert + Σn Cn exp(-Sinst,n) なるインスタント寄与考慮する。

時空のトポロジー変化を記述するため、コボルディズム理論を用い、∂M = Σ1 ∪ (-Σ2) なる関係を考える。

量子ゆらぎを考慮するため、gμν = g⁽⁰⁾μν + hμν なる計量の揺らぎを導入する。

2024-09-15

CFTM理論

(2,0)共形場理論CFT)とM理論のホログラフィック対応活用し、M理論の量子補正を再構築する。

具体的には、大N展開に基づき、6次元CFTのOPEデータを用いて、11次元重力の4点関数のR⁴やD⁶R⁴の項を導出することにある。

WNカイラ代数と(2,0) CFTの関連性を通じて、M理論の高次導関数特にD⁸R⁴)の振る舞いを予測する。

11次元M理論の4グラビトン振幅

11次元の4グラビトンリー振幅は次の形で表される:

A₁₁(pᵢ; ζᵢ) = f(s, t) A₁₁ᵗʳᵉᵉ(pᵢ; ζᵢ)

ここで、A₁₁ᵗʳᵉᵉ(pᵢ; ζᵢ)はツリー振幅で、次のように表される:

A₁₁ᵗʳᵉᵉ(pᵢ; ζᵢ) = ℓ₁₁⁹ K/(stu)

Kは運動学的因子、s, t, uは11次元のMandelstam変数である。また、モーメンタム展開は次のようになる:

f(s, t) = 1 + ℓ₁₁⁶ f_R⁴(s, t) + ℓ₁₁⁹ f_₁₋ₗₒₒₚ(s, t) + ℓ₁₁¹² f_D⁶R⁴(s, t) + ⋯

この展開は、M理論における量子補正寄与を示している。

OPE係数とWNカイラ代数

(2,0) CFTにおけるOPE係数は、次の形でWNカイラ代数構造定数と関連づけられる:

λ²_k₁k₂k₃ = c⁻¹ F_R(c) + c⁻⁵ᐟ³ F_R⁴(c) + c⁻⁷ᐟ³ F_D⁶R⁴(c)

ここで、c = 4N³ - 3N - 1は中心電荷を表し、この式はM理論における保護された頂点(R⁴, D⁶R⁴項など)の構造を反映している。

Mellin空間における4点関数

Mellin空間での4点関数は、次の形で書かれる:

G_k(U, V; σ, τ) = ∫₋ᵢ∞ⁱ∞ ds dt/(4πi)² U^(s/2) V^(t/2 - 2k) 𝓜_k(s, t; σ, τ) Γ²(2k - s/2) Γ²(2k - t/2) Γ²(2k - u/2)

ここで、s + t + u = 8kを満たす必要がある。このMellin変換によって、平坦空間におけるM理論の4点振幅を得ることが可能である

平坦空間リミット

AdS₇×S⁴のコンパクト化によって、平坦空間におけるM理論振幅を次の形で再構築する:

lim_(L→∞) L³ (L/2)⁴ V₄ 𝓜_k(L²s, L²t; σ, τ) = 1/Γ(4k - 3) ∫₀∞ dβ β⁴ᵏ⁻⁴ e⁻ᵝ A₁₁ᵏ(2βs, 2βt; σ, τ)

ここで、LはAdSスケール、V₄はS⁴の体積である

高次導関数寄与

R⁴やD⁶R⁴の高次導関数寄与は、以下のように表される:

f_D²ᵐR⁴(s, t) = 1/(2ᵐ⁺³(4k - 2)ᵐ⁺³) lim_(s,t→∞) [Σᵢ B_k^(⁴⁺ᵐ,ⁱ) 𝓜_k^(⁴⁺ᵐ,ⁱ)(s, t; σ, τ)]

2024-09-02

ブラックホール情報パラドックスについて

ブラックホール情報パラドックスは、量子場の理論一般相対性理論整合性に関する根本的な問題だ。以下、より厳密な数学的定式化を示す。

1. 量子力学ユニタリ性

量子力学では、系の時間発展はユニタリ演算子 U(t) によって記述される:

|ψ(t)⟩ = U(t)|ψ(0)⟩

ここで、U(t) は以下の性質を満たす:

U†(t)U(t) = U(t)U†(t) = I

これは、情報が保存されることを意味し、純粋状態から混合状態への遷移を禁じる。

2. ブラックホール形成蒸発

ブラックホール形成過程は、一般相対性理論の枠組みで記述される。シュワルツシルト解を考えると、事象の地平面の半径 rₛ は:

rₛ = 2GM/c²

ここで、G は重力定数、M はブラックホール質量、c は光速

ホーキング放射による蒸発過程は、曲がった時空上の量子場の理論を用いて記述される。ホーキング温度 T_H は:

T_H = ℏc³/(8πGMk_B)

ここで、ℏ はプランク定数、k_B はボルツマン定数

3. 情報喪失問題

ブラックホールが完全に蒸発した後、初期の純粋状態 |ψᵢ⟩ が混合状態 ρ_f に遷移したように見える:

|ψᵢ⟩⟨ψᵢ| → ρ_f

これは量子力学ユニタリ性矛盾する。

超弦理論から解決アプローチ

ホログラフィー原理

ホログラフィー原理は、(d+1) 次元重力理論が d 次元場の理論等価であることを示唆する。ブラックホールエントロピー S は:

S = A/(4Gℏ)

ここで、A は事象の地平面の面積。これは、情報事象の地平面上に符号化されていることを示唆する。

AdS/CFT対応

AdS/CFT対応は、d+1 次元の反ド・ジッター空間 (AdS) における重力理論と、その境界上の d 次元共形場理論 (CFT) の間の等価性を示す。AdS 空間の計量は:

ds² = (L²/z²)(-dt² + d𝐱² + dz²)

ここで、L は AdS 空間の曲率半径、z は動径座標。

CFT の相関関数は、AdS 空間内のフェイマン図に対応する。例えば、2点相関関数は:

⟨𝒪(x)𝒪(y)⟩_CFT ∼ exp(-mL)

ここで、m は AdS 空間内の粒子の質量、L は測地線の長さ。

量子エンタングルメントER=EPR 仮説

量子エンタングルメントは、ブラックホール情報パラドックス解決重要役割を果たす可能性がある。2粒子系のエンタングルした状態は:

|ψ⟩ = (1/√2)(|0⟩_A|1⟩_B - |1⟩_A|0⟩_B)

ER=EPR 仮説は、量子エンタングルメントEPR)とアインシュタインローゼン橋(ER)の等価性を示唆する。これにより、ブラックホール内部の情報が外部と量子的に結合している可能性が示される。

結論

超弦理論は、ブラックホール情報パラドックスに対する完全な解決策を提供するには至っていないが、問題に取り組むための数学的に厳密なフレームワーク提供している。

ホログラフィー原理、AdS/CFT対応量子エンタングルメントなどの概念は、このパラドックス解決に向けた重要な手がかりとなっている。

今後の研究では、量子重力の完全な理論を構築することが必要特に、非摂動的な超弦理論の定式化や、時空の創発メカニズムの解明が重要課題となるだろう。

2024-08-31

AdS/CFT対応について

AdS/CFT対応数学抽象化を以下に示すのだ。

基本的定義

AdS/CFT対応は、以下の二つの理論間の同型を主張するのだ:

1. d次元共形場理論 (CFT)

2. (d+1)次元反ド・ジッター空間 (AdS) 上の重力理論

数学構造

AdS空間

(d+1)次元AdS空間は以下の計量で特徴付けられるのだ:

ds² = R²/z²(-dt² + d𝐱² + dz²)

ここで、R はAdS空間の曲率半径、z は動径座標なのだ

CFTの共形群

d次元CFTは SO(d,2) 共形群の下で不変なのだ。この群はAdSd+1の等長変換群と同型なのだ

対応関係数学表現

場と演算子対応

AdS側の場φとCFT側の演算子Oの間に以下の対応があるのだ:

⟨e^(-∫d^dx J(x)O(x))⟩CFT = e^(-Sgrav[φ])

ここで、J(x)は源、Sgrav[φ]はAdS側の重力作用なのだ

スケーリング次元質量関係

m²R² = Δ(Δ-d)

ここで、mはAdS側のスカラー場の質量、ΔはCFT側の対応する演算子のスケーリング次元なのだ

ログラフィック繰り込み

AdS/CFT対応は、CFT繰り込み群の流れをAdS空間内の幾何学的流れとして表現するのだ。これは以下の微分方程式記述されるのだ:

dgi/d log z = βi(g)

ここで、giは結合定数、βiはベータ関数、zはAdS空間の動径座標なのだ

相関関数対応

n点相関関数は以下のように対応するのだ:

⟨O1(x1)...On(xn)⟩CFT = lim(z→0) z^(-Δ1)...z^(-Δn) ⟨φ1(x1,z)...φn(xn,z)⟩AdS

ここで、OiCFT側の演算子、φiはAdS側の対応する場なのだ

エントロピー対応

CFT側のエントロピーSとAdS側の極小曲面の面積Aの間に以下の関係があるのだ:

S = A/(4GN)

ここで、GNは(d+1)次元ニュートン定数なのだ

ウィルソンループ対応

CFT側のウィルソンループWとAdS側の極小曲面の面積Aの間に以下の関係があるのだ:

⟨W⟩CFT = e^(-A/(2πα'))

ここで、α'は弦の張力の逆数なのだ

2023-12-06

マゾヒスト(M)のひも男で良いの?

万物理論」になるのは簡単ではない。

アルバート アインシュタイン一般相対性理論説明したように、大規模なスケールでは重力が時空構造の曲線のように見えるように、重力自然の量子法則に適合させるという非常に困難な仕事を担っている。

どういうわけか、時空の湾曲は、重力エネルギー量子化単位、つまり重力子として知られる粒子の集合的な影響として現れる。

しかし、重力子がどのように相互作用するかを単純に計算しようとすると、無意味無限が生じ、重力についてより深く理解する必要があることがわかる。

M理論は、宇宙のあらゆるもの理論の有力な候補としてよく言われる。

しかし、それについての経験証拠や、重力が他の基本的な力とどのように統合されるかについての代替アイデアはない。

では、なぜM理論が他の理論よりも優れているのか?

この理論は、重力子、電子光子、その他すべてのものは点粒子ではなく、さまざまな方法振動する、目に見えないほど小さなエネルギーの「糸」である仮定していることは有名である

1980 年代半ばに弦理論への関心が高まり物理学者は弦理論量子化重力数学的に一貫した記述を与えることに気づいた。

しかし、ひも理論の既知の 5 つのバージョンはすべて「摂動的」であり、一部の体制では破綻することを意味していた。

理論家は、2 つの重力子の紐が高エネルギーで衝突したときに何が起こるかを計算できるが、ブラック ホール形成するほど極端な重力子の合流がある場合には計算できない。

その後、1995 年に物理学者エドワードウィッテンがすべての弦理論の母を発見した。

彼は、摂動理論が一貫した非摂動理論に適合することを示すさまざまな兆候発見し、これを M 理論と名付けた。

M 理論は、異なる物理文脈におけるそれぞれの弦理論に似ているが、それ自体には、すべての理論の主要な要件である有効性の領域制限がない。

2 年後、物理学者フアン・マルダセナが AdS/CFT 対応関係発見したとき、別の研究が爆発的に起こった。

これは、反ド シッター (AdS) 空間と呼ばれる時空領域重力を粒子の量子記述 (と呼ばれる) に結び付けるホログラムのような関係である「共形場理論」がその領域境界上を動き回る。

AdS/CFT は、AdS 時空幾何形状の特殊なケースに対する M 理論の完全な定義提供する。

AdS 時空幾何形状には負のエネルギーが注入されており、私たち宇宙とは異なる方法で曲がる。

このような想像上の世界では、物理学者は、原理的にはブラック ホール形成蒸発を含む、あらゆるエネルギーでのプロセス記述することができる。

この基本的な一連の出来事により、ほとんどの専門家は M 理論を有力な TOE 候補とみなすようになった。

ただし、私たちのような宇宙におけるその正確な定義は依然として不明である

その理論が正しいかどうかは全く別の問題である

それが想定する文字列、およびこれらの文字列が動き回ると思われる余分なカールした空間次元は、大型ハドロン衝突型加速器のような実験解決できるものよりも 1,000 万分の 1 倍小さい。

そして、宇宙ひもや超対称性など、見られたかもしれない理論の巨視的な兆候のいくつかは現れていない。

一方、他の TOE アイデアにはさまざまな技術問題があるとみなされており、重力子-重力子散乱計算など、弦理論による数学一貫性実証再現したものはまだない。

遠い競争相手には、漸近的安全重力、E8 理論、非可換幾何学、因果フェルミオン系などがある。

たとえば、漸近的に安全重力は、無限に悩まされる計算解決するために、より小さなスケールに進むにつれて重力の強さが変化する可能性があることを示唆している。

2023-09-05

Web3ヤーたちはどう生きるか

Not Financial Advice。個人的メモ、現状の文字起こしと雑な未来予想。自分Web3ヤーとして整理したかった。

ビットコイナーが望まない形でBTCがATHを迎えるシナリオ

根源的にビットコインは規制禁止することはできないので、できるところから規制されるトレンドは今後も続くだろう。目下、短期ナラティブETF承認であるAML/CFT観点ビットコイ現物流通はなるべく制限したい規制当局側と、ビットコインのエクスポージャーが欲しいだけの大多数の投資家の思惑の両方が、現物ETF承認という形で結実するのである。その後、ビットコイETFが高い流動性を持つようになれば、既存金融機関ビットコイETF担保にした金融サービス派生金融商品を展開できるようになる。

また、大手マイニングプールと、(すでにマイニングプール株主となっている)ETF取扱金融機関提携する未来もありえるだろう。例えばマイニング収益プール参加者ウォレットアドレスに引き出されることはなくなり、プール参加者証券口座ETF残高として入金されるようになる。これはプール参加者規制当局どちらにも利点がある。プール参加者にとっては、ブロックチェーン手数料秘密鍵保管といったブロックチェーン特有リスクを負わなくて済むし、ビットコイETFを通して既存金融多種多様流動性へ容易にアクセスできるようになることも喜ばしい。規制当局にとっても、本質的規制できないマイナーとBTC現物が切り離されることは喜ばしく、win-winなのだ。すでに大手マイニングプールマイナーにKYCを求めているので、マイナー分散思想よりも規制された安定を選んでいる。マイナー投資家保護環境の整ったETFに乗り換えるのは合理的選択なのだ

ビットコイナーの思想とは相反するものの、市場原理とは相反しない力が優勢となって働くことで、ビットコインはATHを迎えるのである

少数マイナーの寡占は問題か?

先日Twitter話題になっていたので急遽追加する。

マイニングプールが結託して51%攻撃を起こすことは、マイニングプールにとっても合理的ではないので、少数マイナーの寡占状態が直接的にビットコインを破壊に導くとは考えにくい。しかし、大きな金額を動かさないといけない巨大プール既存金融保護されざるを得ず、規制圧力に対しては脆い。同じ51%でも1 ✕ 51よりも25+26の方がCensorship ResistanceやOpennessといったブロックチェーンの本源的な価値は損なわれやすい。なのでマイナーに寡占が起こることを問題視しないのも間違いである。

ツイートの人の反論もあるので一応参考程度に

https://x.com/nook_ethereum/status/1696476655475171759

仮の話だが、完全に当局規制を受けてコーポレートが牛耳る、本源的な価値を失ったビットコインが、too big to failな状態ゾンビ化した時どう振る舞うのだろうか?そのタイミング古参クジラ離脱して一時的に売り圧が発生する気もするが、そのままトリクルダウンとなるほどのトリガーかというと分からない。これはビットコインに使われる暗号の危殆化などのリスクと一緒で、起こるまで想像ができない。そのフェーズP2P電子決済システムビットコインという壮大な社会実験重要ハイライトになるに違いない。

Drivechain

ビットコインのブロックスペースを使って、レイヤー2上で好きなブロックチェーンを誰でも立てられるようにする新機能。まだ提案段階の機能だが、賛否両論を招き、界隈を真っ二つにしている。

https://www.drivechain.info/

ちょっと前に流行ったStacksの仕組みと異なり、BTCを子チェーンにオプトインするような仕組みも備える。もちろんオプトアウトもできる。

ただし、Drivechainが認められると、ビットコインのスケーラビティを向上させるソリューションとしてのLightningネットワークの意義がかなり失われる。Lightningは”P2Pで”高速決済したい人が使うための機能という、かなり思想が強い人向けの錆びついた技術になり得る。

Drivechainの提案自体は昔からあったが、最近になって流行り出したのは単なるナラティブ作りであろう。ordinalsやStacksもそうだが、新しい技術はそれだけで盛り上がりやすい。ordinalsの場合だと、昔から追っていた人は、自分が優位でいられる情報非対称的な時期に、短期で出口流動性イナゴ養分)をたくさん集めて、たんまり儲けて売り抜けることができた。

ちょうどBitcoin, not Cryptoな時期で、Drivechainのような特大アップデートがあればナラティブとしては強力だ。しかし、だからこそ、どうしてもDrivechain利権存在を勘繰ってしまう。Lightning利権とも対立しそうだ。

Lightningはビットコインにマルチシグだけあればできる機能だが、Drivechainはソフトフォークとは言え、これだけのために新規のオプコードメッセージの追加など、開発リソースをかなり費やす大幅なアップデートなので非常に図々しい。ソフトフォークをexcuseにすればなんでもありだと言うわけではない。

今更dAppsが走るサイドチェーンを作っても、Ethereumで起きているようなゴタゴタをビットコインに持ち込むだけで、Bitcoin, not Crypto神話を汚すだけになるだろう。

DeFiはDaFi(Dark Finance闇金融)へ

実質管理者のいるDeFi規制煽りを受けて存続は難しくなっていくだろう。ハッキングインサイダー、スキャム(詐欺)、ラグプル(持ち逃げ)から投資家保護できないファイナンスは、たとえゲイリーゲンスラーSEC長官を退任したとしても長期的には必ず規制対象になる。また、そうはならなくとも投資家の方から勝手離脱していく。

しかしながら、オフショア規制の及ばないチェーンを舞台に、リスクを恐れない投機家の間でDaFi(Dark Finance闇金融)に転じたDeFiがしぶとく生き残るのはどうしようもない。

ただ、そのようなDeFiはもう社会生活金融インフラになることはないだろう。結果的に今のDeFiはDaFiかCeFiに分岐していく。

CeFiの意義

CeFiという語彙は以下のツイートから使わせてもらった。ブロックチェーンを使っているが、規制もされている金融サービスくらいの意味だ。

https://x.com/kimurayu45z/status/1695988782871498898?s=46

ブロックチェーン上の金融サービス規制をかける場合、どのようなものになるだろう。まずCeFi事業者に対する当局による管轄投資家のKYCは必須になる。そうなってくるとブロックチェーンでやる必要はあるのかいよいよ分からなくなってくる。かの有名なWhy Blockchain?の声がまた聞こえてくるのだ。

少なくとも、トークンガバナンスするような機能プロトコルに組み込む必然性はなくなり、ガバナンストークンは株や証券に近いものになっていく。また、仮にアプリケーションどころかL1チェーン自体規制されれば、PoSなどのトークンベースコンセンサスアルゴリズムはもはや茶番になる。

ユーザー目線でも、KYC済みのアドレススマートコントラクト登録してまで、入札や取引したい投資家がどれくらいいるのか今のところ分からない。

もしもかつてのDeFiバブル違法事業者非合法的な取引で盛り上がっていただけの幻想だった場合、KYC後のクリーンなCeFiにどのような実需があるのだろうか。

MEVは重い問題

MEVというのは、ブロック生成者が承認前のブロック内の取引を盗み見れることをいいことに、他人取引を先取りしたり、順序を利己的に入れ替えることが可能である性質から生じる、ブロック生成者が独占できる収益源泉のことである

筆者は以下の記事勉強させてもらった。

https://keccak255.substack.com/p/mev

https://mirror.xyz/0x95d7660ceb04b402fdBAf112a8278980335616d4/aDB1Zh4ybztR3DJsY1pgoK8h63wH05PlOMOEj0zvL3U

MEVがあるせいで、ブロック成行為が中央集権化しやすくなったり、ユーザーサービス体験が低下したりするため、dAppsが動くブロックチェーンにおいては重要課題だ。

もちろん技術的に解決するSuaveのようなソリューション提案されているのだが、分散化にメドがたっているわけではない。また、問題が外部化するだけで本質的解決にはなっていないのではと思う。

Suaveについて参考までに

https://writings.flashbots.net/mevm-suave-centauri-and-beyond

また、MEV利権がすでに巨大化している政治的事情もあり、問題はかなり複雑化している。このように込み入った問題を、さまざまなステークホルダーの思惑が入り混じる、非効率的分散ガバナンス解決するのは前途多難と言わざるを得ない。

チェーンのTVLが巨大化し、RWA(real world assets)などのMEVファクターがチェーンのエコシステムの隅々まで組み込まれれば、MEVがもたらすマイナス・サムの影響はユーザーにも感じ取れるくらい甚大なものとなるだろう。さらに、可視化できないリスクを嫌う大手投資家の参入を阻むことにもつながる。

そうなったときパブリックブロックチェーンの夢は雲散霧消するか、中央集権正当化された世界でregulatedなブロックチェーンが生き残っていくかのどちらかになる。

DeFi社会限界

一旦DaFiやCeFi、MEVのことは忘れて、全てが解決して、DeFiがそのままメインストリームになった社会を想定してみる。そこで注目したいのは、チェーンに閉じたDeFiでは信用創造ができず、分散型ステーブルコインなどの場合は常にover-collateralized(過剰担保)させなければならない点だ。つまりロックされた資本以上の価値市場に再投資されない。原資本は再投資のたびに指数関数的に薄まっていく構造になってしまうのだ。

そのような先細りの金融インフラの上に展開される資本主義及び自由市場経済社会が、規制された金融に基づいた現状の社会よりも、高い資本効率経済成長率を達成できるのかは甚だ疑問である

一昨年のDeFiバブルの正体が、USDTなどの法定通貨担保型のステーブルコインがチェーン外から流入することで起こったに過ぎなかったのだとすれば、DeFi世界はCe要素なしには拡大できないということになる。実際、USDT、USDCなどの法定通貨担保型のステーブルコインの時価総額無視できないほどに巨大だ。そういった規制アセット流入なしにはリターンが期待できない構造的欠陥がある限り、DeFi規制を拒んで信用収縮の道を選ぶか、信用創造のために規制を受け入れてCeFi化していくしかない。

ブロックチェーンイノベーションなのか?

分散自己主権といったブロックチェーン思想を全く気にしない大多数のユーザー目線で見ても、国際送金や金融取引が瞬時に透明性高く行えるブロックチェーンが便利なのは間違いない。しかし、それは既存金融サービス規制というかなり重いハンデを付けられた状態で戦ってくれているからそう見えるだけで、ブロックチェーンという技術自体イノベーションからではないのではないか?つまり、仮に規制の側が妥協して、金融業界リバタリアン並みの自由化を勝ち取った時、ブロックチェーンは、例えばApple銀行のような大規模なWebインフラを使った金融サービス技術として勝てるのだろうか?

もしも、ポンジスキームやスキャムであることが明らかなミームトークン、発行主体を名指しできるXRPや、ガバナンストークン全般が、規制されない(もしくは証券ではない)と判決された場合Apple銀行プログラマブルトークン発行プラットフォームを立ち上げればブロックチェーン競争に負けてしまうのではないか?秒間取引処理数が少なくて、手数料も高く、ウォレットも使いにくいブロックチェーンの優位性はどこにあるのだろう?

とはいえ実際に既存金融が完全自由化することはありえない。あり得るのは、既存金融業界ブロックチェーン業界が融合していく中で、その両極からの声を取り入れながら、長期的には両者の境界線が最も曖昧となるような規制環境が整備されていくシナリオだ。それはトークン証券化かもしれないし、証券という概念が古くなるような全く違う新しい法概念規制フレームワーク誕生かもしれない。そうなったとき果たしてブロックチェーン技術市場競争力を持つのかは、改めて問われなければならない。使いやすさより分散思想を優先するユーザーなんて殆どいないはずだ。

日本海外Web3コミュニティ

日本Web3界隈は、昔から霞ヶ関巡回する界隈と海外組の界隈に二分されていたが、最近海外からの出戻り組が増えてきたように思える。かつてJapan色がなかったAstarが最近Japanを押し出すことが増えてきたので、これも出戻り組と言えるだろう。京都で開催されたIVS Cryptoでは、かつての海外組が、今後は日本にもコミットしていくしたたか姿勢も見せていた。

Astarが政府機関やJTCと手を取り合って、提携関係や共同研究関係を結び始めたときは、何をしているんだと正直思っていた。しかし、当時から規制側に歩み寄らなければブロックチェーンは存続できないと読んでいたのか、単なる嘘から出た誠なのか、こうなった今では一定妥当性が理解できる。

とはいえ規制と近づきすぎるとパブリックブロックチェーン特性邪魔するはずなので、その擦り合わせは茨の道だろう。Why Blockchainの最前線で闘う姿勢評価したい。

渡辺氏も、もしAstarがダメになっても、日本は偉い人と仲良くしておけば何とかなる国なので、かつてのホリエモンのような毒を出さなければ、どこかしらの利権に入れてくれるだろう。そこら辺を踏んでいるのか、彼のポジショニングは上手いなと思う一方で、FTXのサムが破滅直前まで政府蜜月関係を結ぶのに奔走していたことを思い出させるから少々怖くもある。当局に近づくと不透明性が増すので、個人的にはまだASTRに買いを入れる勇気が持てない。

さて、クリプトコミュニティ一般の話だが、これも昔よりは成熟してきたと思う。悪しき通貨自然淘汰される市場原理が働いたというのもあるが、個人の中にも、かつては歯に衣着せぬ物言いオピニオンリーダーになったインフルエンサーが、今ではバランスの良いコメンテーターになったりと、心境の変化なのかポジショントークなのか、変化を感じざるを得ない。日本人垢にも外国人垢にもそんな人は多い。

例えばVitalik氏は、かつては大衆向けに過激なことを吐いていたが、最近難解な理論提示にとどまり過激な使い道を見つけるかどうかは受け手自由ですよ、という我関せずな態度に改まった。

しろ危ないのは、陰謀論界隈や極右派をバックにした米国会議員をはじめとするすでに過激コミュニティが、ビットコインやWeb3に活路を見出そうとしていることだろう。余計なポリコレリスクを抱えると面倒である

Web3ヤーたちはどう生きるか?

このタイトルは煽っているように聞こえるかもしれないが、流行りに乗っただけで煽ること自体は本意ではない。ジブリのあの映画を見た頃、こんなこと考えてたんだなぁと後でエモくなるための筆者なりのギミックなのだ。もし不快な思いをしたクリプトに携わる人や投資家の方がいれば、そこは大目に見ていただきたい。

また、ビットコイナーは Permalink | 記事への反応(0) | 21:52

2023-06-11

Web3ヤー対策 一問一答

アメリカクリプト規制に本気出し始めたので本邦Web3ヤーたちがざわざわしていますさらなる詐欺の撲滅のため、彼らが常用するレトリックとそれに対する正しい反応をあらかじめ書き連ねました。これらが有耶無耶のまま来年ビットコイン半減期を迎え、万が一雰囲気相場好転すると、耳さわりの良いポジトークが増えていくでしょう。これ以上被害者を出さないためにWeb3ヤーワクチンを打ってください。

Web3ヤー「ゲンスラーのせいで損した。SEC投資家保護するんじゃないのか?」

解答「あなたが損した分、ショートしている人は儲かっていますあなたポジションはSECも守ってくれません。そもそもトーク自体価値があるなら、その価格ドル建てで上がろうか下がろうか関係無いはずです。それなのに価格上下一喜一憂するということは、そのトーク自体価値がなく、ドル価値があると自ら告白しているようなものです。そんなトークン遊びは規制されて当然でしょう。」

Web3ヤー「ゲンスラーは昔と言ってることが違う!Binanceに就職しようとして落とされた私怨でBinanceにやり返す姑息な奴だ!」

解答「むしろ考えるべきなのは、そんなゲンスラーでもこうなってしまうほどアメリカクリプト規制に本気を出していることです。ゲンスラーすらSEC相手には犬なのです。個人攻撃で国がひっくり返るほど、アメリカ中央集権的な国家ではありません。もっと大きな敵を相手しましょう。それを突き詰めていくと、規制がないことを良いことに、資金洗浄テロ資金供与に目を瞑り、いい加減なポンジスキームを乱立させて、マネーゲームに狂乱したあなた方が本当の敵だったことを発見するでしょう。」

Web3ヤー「アメリカイノベーション保護しろ!」

解答「クリプトイノベーションだったのでしょうか。イノベーションは誰かの役に立つからイノベーションなのです。金融ゲームに勝ってドルを誰かから奪える以外のユースケースを挙げてください。」

※別解「暗号資産そもそも国家依存しない通貨というコンセプトのもと発明されました。その暗号資産は、国家保護されるべきものなのでしょうか。国家から保護必要なら、その挑戦に失敗した、ただそれだけではないでしょうか。」

Web3ヤー「こうなったのはすべてアメリカの陰謀」

解答「あなた方の間違いを認めたくがないために、無理やり陰謀論帳尻合わせですか。本当に失望しました。試しにアメリカTwitterトレンドを見てみましょう。誰もクリプトことなんか話していませんし、見つかるのはbotterによる詐欺ミームコインのエアドロップの告知ツイートだけです。これを見るだけでもクリプト百害あって一利なしだと分かるでしょう。あなた方のようなルサンチマンに陥ったイノベーターに誰がついていくのでしょうか。あ、イノベーターではないか。そーか、そーか。」

Web3ヤー「DeFi政府企業コントロールされない金融システムです!」
ゲンスラー規制しまーす」
Web3ヤー「俺らからイノベーションを奪うな!」

「ふぁっっ?」

Web3ヤー「DeFiは、途上国や様々な事情金融サービスアクセスできない人々のために、検閲されないオープン金融システムを実現します!」

解答「DeFi金融リテラシーが低い人には向きません。スキャムやポンジスキームプロジェクトに溢れているからです。金融インフラが進んでいない地域では金融教育も行き届いていないことを想定すると、そのような地域の人々が安心して触れるものでは決してありません。途端に泣き崩れる嫁が大量発生するでしょう。」

※別解「え、DeFiって、金融強いマンたちが、余裕資金脳汁ブシャーに興じるオンラインカジノじゃないんすか?途上国の人から見ればDeFi手数料だけで一ヶ月暮らせるけど?」

Web3ヤー「クリプト業界プロダクトは99%詐欺だけど俺たちのは違うぜ!!!

解答「みんなそう言ってるから信じられません。そもそも、その断り文句を入れなければならないあなた方のその業界は、何かが根本的に間違っています。」

Web3ヤー「うちのDAOのガバナンストークンは、過半数コミュニティに分配してます!」

解答「そのコミュニティ運営が成り済ますことが技術的に簡単にできる以上、我々投資家あなた方を信頼しなければなりません。そんなあなた方が発行するトークンを証券と呼ばずに何と呼べばいいのでしょうか?」

Web3ヤー「エアドロップするから、うちのサービス使って!」

解答「プロダクトの素晴らしさではなくて、エアドロップ集客しなければいけないプロダクトのバリューは何ですか?エアドロップ自己目的化してませんか?」

Web3ヤー「エアドロップは未定です。」

解答「エアドロップ客引きするのがダサいと分かっているから、未定で誤魔化しているのでしょう。こう言うプロジェクトからはエアドロップしたい下心が透けて見えます。いずれVCに突かれてエアドロップするでしょう。」

Web3ヤー「エアドロップしません」

解答「真面目なプロダクトはこの業界では報われません。触っても無駄なので無視しましょう。」

Web3ヤー「NFTをフリーミントします!」

解答「エアドロップができない日本プロジェクトが取る日本特有マーケ戦略です。基本ミントしても何にも起こりません。くだらない電子ゴミにしゃぶりついた黒歴史ブロックチェーン上で全世界に晒されるだけです。絶対にやめましょう。」

Web3ヤー「うちのプロトコルのソースコード監査済みなので安全!」

解答「今までハッキングされたプロジェクトもそう言ってきました。それでも大丈夫と言える根拠を述べてください。」

※別解「そんな定型句は聞き飽きたので、あなたのチームに朝鮮訛りかロシア訛りの英語を喋って、リモート会議で顔見せない開発者がいないかだけまず教えていただけますか?」

Web3ヤー「最近ハッキングされても犯人からお金が返ってくる!」

解答「それは仮想通貨取引所が全世界的にAML/CFT対策を強化してきた努力の成果です。現在暗号資産ハッキングしても大規模な資金洗浄が困難になっています規制恩恵に守られながら、Web3ウェーイ、政府なんていらねーぜウェーイ、とイキるのは恥ずかしいのでやめましょう。」

Web3ヤー「ハッカソン開催します!」

解答「ハッカソンはWeb3業社の主要事業です。自社エンジニアに去られ、プロダクトのネタが切れ、エアドロップもしてしまったWeb3業社はやる事がありません。何かやっているアピールのために、ハッカソンを頻繁に開催して事業偽装しています。そんなハッカソン会場には、闇バイト戦士リクルーティングしようと怪しい人がウヨウヨしています。気をつけましょう。」

Web3ヤー「イベント開催します!」

解答「イベントハッカソンに次ぐ事業です。英語で何かを聞かされますが何も中身はありません。ポジショントーク馴れ合いプロ驚き屋たちのサクラトークだけです。分かりやす英語で話してくれるので、いいリスニング練習になります。また、会場にいるWeb3女子の9割はバックに怖い人たちがいます。近づいてはいけません。」

Web3ヤー「〇〇ポジション採用中」

解答「組織内部が崩壊しています同義です。Web3の中の人はとっくにヤバさに気づいて逃げています特にエアドロップを終えたプロジェクト新規で入る人には何の旨味もありません。また、トークンをもらえても、証券認定されれば、むしろトークンを持つことで面倒なことに巻き込まれ可能性があります。関わらずが正解です。」

Web3ヤー「イベント登壇しました。有名な〇〇さんとツーショット(カシャ」

解答「Web3起業家ワナビーが取りがちな行動です。しかし、そういった仲間意識からまれ信頼関係の重み付きグラフから権威創発され、権威国家権力を生み出し、やがて私有財産権を脅かすに至ったアンチテーゼとして暗号資産は生み出されたはずです。ドバイシンガポール村社会楽しいですか?仲間と内輪ノリで楽しくやっててください。政治家写真撮って、偉い人と握手して、セルフブランディングして、素晴らしいプロダクトを世に送り出してください。待ってます。」

Web3ヤー「ブロックチェーンエンジニアです!」

解答「さぞ難しそうなことをしている響きですが、JavaScriptしか書けない弱々エンジニアです。ブロックチェーンAPIを呼んだり、ウォレットAPIを呼んだりすることしかできません。楕円曲線暗号は知っているのにRSA暗号は知りませんし、デーモンは知っているのにプロセスは知りません。トランザクションと聞けばブロックチェーントランザクションが先に思い付きます。もちろんSQLは知りません。それなのに自分が何かクールなことをしていると勘違いしています。え、Solidityも書ける?ああ、自分クールじゃないと気付いたから周りのエンジニアとの差別化を図ったんだよね。わかるよ。でも、小手先で見栄えだけよくする様は、Web3起業家ワナビーマインドが一致しています。頑張ってください。」

Web3ヤー「〇〇チェーンは高スループット(もしくは高TPS、高スケーラビティ)!」

解答「〇〇チェーンが高いTPSを記録しているのは、分散性を犠牲にしているからです。ブロックチェーンとは呼べません。どこかに単一障害点があるので不安定でよく止まります分散していないので、ゲンスラーの手にかかれば瞬殺されるでしょう。」

※別解「高スループットなのはいいけど、その分増えるデータ容量はどうすんの?将来的に何十~何百テラバイトにもなるチェーンデータを非中央集権的に持続的に分散管理できるとでも思ってるの?結局は、Googleのようなところに集中しない?」

Web3ヤー「SolanaやPolygonは分散してる!!」

解答「SolanaやPolygonはコンセンサスに参加できるノード制限しています。ちなみにSolanaのバリデータノードは走らせるためだけに一年で数万ドルかかるので一般人には手が出せません。また、Polygonは人が管理するブリッジに全ユーザー資産ロックしているので、実質中央集権です。バリデータ偽装工作です。もちろん証券でしょう。」

※別解1「Polygonは速いのはいいけどさ、reorg(チェーン巻き戻し)多すぎない?まだ少しの人にしか使われてない黎明期に、そんな調子大丈夫なの?でもバグった自民党NFTがデプロイされてキッシーが無限ミントされたおもしろチェーンだから、消えたりしないでね。」

※別解2「Solanaはトランザクションの9割は同期用のトランザクションから実際のTPSはずっと低くない?例えるなら、モバイル事業者が一日10000通話達成したって宣伝しながらそのうち9000通話がその事業必要な内線ってことでしょ?はなしもりすぎ。お前の父ちゃんアーフロ。」

Web3ヤー「ADA Cardanoしか勝たん!」

解答「今もこんな養分いるんですかね。Cardanoはプロジェクトの開始時から世界中のクリプトから嫌われている稀有プロジェクトの一つです。日本では反社との接点が報道されるなど真っ黒なブロックチェーンとして知られています。SolanaやPolygonとともにSECから証券と名指しされましたが、反論余地はないでしょう。技術的にも、UTXOモデル採用したCardanoにスマートコントラクト未来はありません。」

Web3ヤー「リップル!」

解答「頑張ってください」

Web3ヤー「NEM、Symbolが来る!」

解答「君たちは、良い人そうだし、駆け出しエンジニアと繋がりたそうですね。君たちの純粋眼差しを見ると、わたしは胸が締め付けられます。少なくとも来世では幸せになれるでしょう。」

Web3ヤー「Astar大好き!」

解答「君たちはNEM勢と同じ顔をした若い世代です。英語難しいか日本人がたくさんいるAstarに来たんだよね。わかるよ。はぁ、みんな揃って、優しいのに彼女いない顔をしていますね。来世では幸せになれるでしょう。」

Web3ヤー「IEO!」

解答「IEOはメチャクチャです。規制の緩い資金調達手段は、売り抜け目的悪徳プロジェクト養分を狩る場にしかなっていません。チャートを見る限り今年日本で行われたIEOはすでに全てが死んでいます。今後も触らぬが正解でしょう。しかし、それでも触りにくる養分は集まってしまうので、雰囲気祭りになりやす半減期前に、何らかの規制が求められます。」

Web3ヤー「NFTを使えば画像の無断コピーを防げる!」

解答「防げません。ふつうコピーできます。」

Web3ヤー「NFTによってあらゆる電子データを所有できるようになった。革命だ!」

解答「NFTの所有と、法的な所有は別です。有体物ではない電子ゴミ所有権もクソもありません。」

Web3ヤー「NFTが盗まれても保険があるから大丈夫!」

解答「ブロックチェーン上では、成りすましが容易にできてしまうため、盗まれたふりも紛失したふりも簡単にできます。そのような保険サービスは持続できないでしょう。そもそも代替不可能なNFTの金銭価値を測るのは容易ではありません。」

Web3ヤー「ブロックチェーンゲームなら、ゲーム資産ブロックチェーン上にNFT化され永遠に残るから、たとえゲームサービス終了してもあなた資産は売却できる!」

解答「ブロックチェーンが無くなる、もしくは止まったら全て思い出になるのは変わりません。」

※別解「サ終したゲーム資産って誰が買うんすか?」

Web3ヤー「STEPNのような〇〇 to Earnは革新的!」

解答「それはポンジスキームです」

※別解1「あれれ、STEPN息してなくない、ウォウ、ウォウ?」

※別解2「去年は滑稽だったなぁ、STEPN起動しながら歩いてる人たち。ペースが崩れるとトークンがもらえないからみんな同じ歩き方でさ。まるで朝鮮人民軍の軍事パレードなんだ。資本主義共産主義も、行き過ぎれば同じってハッキリわかんだね。」

Web3ヤー「ブロックチェーンゲームと相性が良い。ミッションクリア報酬仮想通貨でもらったり、アイテムをNFTでもらえるんだ。参加者同士で交易もできるから仮想世界経済圏をつくれるんだ!」

解答「チート使って人間のふりして24時間稼働して金稼ぐbot天国になりますブロックチェーンゲームBCG)は、いかプロトコルをハックして稼ぐかを追究する数字ゲーム還元されるので、純粋ゲームする人間養分になるでしょう。ポケモンGoのような従来のゲームならさほど大きな問題にはなりませんが、チートお金を稼げるようになる、しかもそれが他プレイヤーに損を押し付ける形でなので、すぐさま深刻な問題になるでしょう。」

※別解1「掛け金を払ってそれを超えるリターンを期待するゲームは、ゲームではなくギャンブルです。今日からBCGのGはギャンブルのGってことにしましょう。」

※別解2「最近サッカーBCGを始めましたが、数字比べゲームでした。いつになればサッカーができますか?」

つづく

2023-03-31

anond:20230325100728

無料で作ったものが何の付加価値もないのに売れる。

この時点で何らかの価値流出してるのではないかと疑うのが常識

ほとんどの人は規約を読まないし、ましてやAML/CFTを巡る状況も知らないけど落とし穴回避してる。

 
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