はてなキーワード: コンバージョンとは
STEM、DXなどバズワードでは、理系と文系という分け方がされるが、重要なのはおそらくそうではない。
数学や物理では、学校が紙での試験を前提としているため、コンピュータを使うことを前提に出来ないため、いざコンピュータで計算させようとすると躓く。
また逐次処理になりやすく、物理的な演算回路を複数持った場合に使いこなせるかという視点があまりない。
Wordやエクセルといった事務処理だったり、1つのパソコンの中に限定する処理になって大量のコンピュータを使いこなすという視点がない。
またライブラリの使い方といった、長期的に差別化出来ないものに時間を割いてしまっている。
Google、Facebook(Meta)、Amazon、マイクロソフトとも、サーバーという大量のハードを持っていることが差別化要因となっている。
サーバーの規格化を進め、価格競争をさせ、他社の競争力を阻害するといったことにも力を入れた。
インテルCPUのセキュリティ脆弱性を暴露するといった価格交渉に有利になるようなことも欠かさない。
TPUのようにクラウド上にあってサイドチャネル攻撃が確認しにくくするといったことも欠かさない。
日本が間違ったのは、ソフトウェアが差別化要因の時代になった、ハードは時代遅れでソフトやサービスにこれからはシフトしなければならないと、バランスを欠いたことだ。
先端の半導体は作れず、国内需要も作れないので設計する技術もなく、振り回されっぱなしになっている今の日本を見れば明らかだ。
サーバーもデータも大量に持っている所でないと、投資する意味がない。
また先の企業からすると、機械学習の流行が終わっても、工場のように限定されたハードではないし、通信でつながっているため他への転用が可能だ。
世の中の変化は速くなっているというが、革新的な技術は数年かかっている。
大量にサーバーを持っている企業からすると、機械学習が成功しようか失敗しようがどちらでもいい。
自社内で他の革新的な技術に注力している間に、他社の研究結果の成果が花開いたとしても、大量のサーバーが必要になるので、結局自社サーバーの顧客となる。
商品が売れなくなった時代に、研究費用から稼ぐ手段を持ったという側面もあるだろう。
自社から優秀な研究結果が出てこなくても、他社や大学から研究結果が出てきたら結果を取り込める。
OSに関してはCPUやGPUといったハードを持てなかったので育てることも出来なかった。
RISC-Vでワンチャンという議論を見ていると、CPUの演算部分のみ議論しており、デバッグやトレース周りの議論がない。
TRONに関しては、OSとしてはカバーする範囲が狭すぎて自力で実装しなければならなかったり、
ハードの差を吸収するだけの開発力がなかったりで、結局失敗したのだろう。
設計に関するソフトについては、Web、ゲームエンジン、CGソフトといったソフトを作るためのソフトや、
ソフトが対応していないから製造できないという状況が起こり、ソフトの修正を依頼するとノウハウや差別化要因が漏れる。
自国内で閉じないため、主に米国ソフト企業のライセンス料の上昇についていくことができず、設計すらできなくなった。
表現の自由があるため、政府が出版業界に支援政策を出すのは困難なのだと想像している。
漫画といった市場に任せておけばいい分野はいいが、産業や国力に長期的にはつながるが売れない分野は持続できなかった。
紙でも電子書籍でもいいが、産業で役立つ内容を出版出来ず、ブラックボックス化した。
株主向けの情報は流通するが、技術者向けの情報は流通しない。情報がないから大学での研究もされない。
日本国内の半導体業界団体としての活動も活発ではないため、業界紙も出版されない。
他の業界についても同様だ。
生物系のように数千ページある洋書が定期的に更新され、その翻訳本でカバー出来る分野はあるが・・・。
中国での書籍を見ていると、産業界に近い書籍が大量に出ていることがわかる。
そして中国で出版された書籍を翻訳できない、売れている書籍情報すら把握出来ていない状況が、今の出版業界の限界を表しているのだろう。
政策を検討する会議に呼ばれる人物が、メディアでよく取り上げられる人しかない。
情報収集能力がないのか、それとも個人情報だからと政府がわざと把握してないからなのかはわからない。
政府がプロジェクトを立ち上げるのであるから、そこには解きたい課題があり、ゴールがあり、それに必要な人・金・リソースがあるはずである。
日本は、国の威信をかけた失敗できないプロジェクトの経験が少ないのか、避けているのか、下手だ。
「高齢者も若者も生き生きとした社会の実現」といった、曖昧なゴールを設定する。
(数字を出すと延々と議論し収拾しない、日本の持ってる問題もあるだろうが)
キャッシュコンバージョンサイクルは、簡単に説明すれば、原料などを仕入れるのにキャッシュを払ってから商品を売ってキャッシュを手にするまでの時間のことをいう。
Amazonはこれがマイナスで、マーケットプレイスへの支払いを極限まで遅らせるといったことで実現している。
これの何がいいのか。
企業からすると銀行から借りずに手元に自前のキャッシュがあるという状態で、投資をしやすい。
また雑な言い方だが、倉庫に入ってる商品は既にキャッシュになっているということで、商品の返品といったリスクを取ることができ、顧客満足度向上につながっている。
飽きというのは強い原動力となるので、四六時中ニュースサイトを見、SNSで絶えず新しい何かを目にするようになった。
フェイクだろうがなんだろうが、飽きることよりも刺激的だ。
はークソだ
夜中にふと明日の仕事ちら見して寝るかと思ったらクソチャット見てしまった見るんじゃなかった
最初1個作るはずだったのが複製という名のマイナーチェンジ(チェンジ箇所が重い)で10個くらい作れって話に納期もそのまま残業なんかせず適当にそれなりのもん作って渡したら「こんなんでいいの?」がクソだーーーーーー
いやまあWeb屋なんですけど、お前のそのクソおでかいビッグな画面じゃアクセス解析で見てる客の画面サイズと遥か彼方ってかおまえそんなかの0.1%ユーザやぞ。ついでに言うとその画角の客でコンバージョンしてるやついねえから!!いねえんだよクソが。なーにがマーケやってますだクソが。てめえがやってんのは企画で自分仕様だ。それがうけてても万人向けじゃねえのを自覚しろ。
客でそれにヒットするようなのはそんなクソでかクソ高マックなんかもってねえよバカなのか。仮にいてもクソ金づるかもしれんがその0.1%に注力するならスケジュール考えろ。何を目的かちゃんと企画書で下々に落とし込めクソが。そんな仕事なんだから8枚だろうとちゃんと作れっていうだけならいちにんまえでちゅねクソが。できねえって言うのも仕事だクソが仕事だから言ってやってんだぞ。これが締め切りになってから「できまちぇんでちた」つったらもっと怒るくせにアホだしねクソが死ね。
つうかガチのコーダーでもないんだけどうちら。そのクソ仕様にしたの、プロジェクト終盤に体調不良なってコロナじゃなかったんで復帰しましたもう終わってた「状況把握したいから教えて」とか言ってくるようなクソPMなんだが。知るかよ。クソだーーーーーー知るかーーーーーーうるせーーーーーそんなの作れねえってぶん投げるべきだった。
アクセス解析でぶいぶい言わせるつもりだったんだけど
Webディレクターなのになんでクソデザのクソデザインからワイヤーを起こし直してレイアウトカンプにデザインまで作ってコーディングまでやらされてんの???バカなの???
外注使ってもいいよ→クソ無駄に長いテキスト盛りの原稿からLPフル制作ったら1日とかで上がってきませんけど???そんなことをやってんだけど???アアークソだ…いやだ本当に嫌だあいつが嫌だ。あいつらが嫌だ。
別れ際に手つなぐまでやっと行ったが考える時間がほしいとのこと。皆の言う恋愛工学に毒されている自分としては「その状況ってつまり煙に巻かれてダメなやつじゃん」と落胆してるんけどいつか後日談書きます。
否定しても証明しようがないのでここにて運営へ改善点を。他のメニューから【おでかけ機能】タブをタップしたら途中までスクロールしてても一番上に強制移動するのはクソUIだからYoutubeやTwitterを見習って。あとアクセス不具合とかあるたびにカードばらまくけど、女性はそもそもいいね来すぎてカード消費しないし男からのいいねも見てない、だから男に配っても同様に無駄。どうせなら女性はおでかけの掲載時間を24時間延長できるとか、男にはおでかけの一日上限を+5するとか実際会うのに直結した機能でお詫びをした方がいい。
きっと本当にモテる上位層からしたら、爪切る・髭剃るレベルの当然過ぎることしか書いてないと思いますけど。恋愛工学が、相手に不快感を与えない・トラブルを避けるための最低限みんな模倣できるって定義だと良いですよね。きっと必勝法って意味で使われてるんでしょうけど。
182cmの所感。モテに身長は全く関係ない。強いて言えば歯列(矯正したらちょっとモテた)。増田みたいな勉強熱心で人たらしモテ男の知人は皆小さめだった。でも例外なく結婚願望もあるのに独身中年になってる不思議。
歯並びは健全なので気にしたことなかったけど、自分の肌みたいに不安要素なくすのは良いことですよね。駅とかでナンパしてる人ってなぜか小さい印象があります。
自分は新宿徒歩圏に住んでるので、新宿で会ってもらえる時は2,3軒を使いまわして毎回同じ集合場所にしてました。あとさすがに記憶力持たないので会う回数によって服装を決めてしまい何回目のデートか忘れないようにしてました。
ヒールを履いた状態で並んで歩いた時の身長差が○○cm欲しいとか言う子が多数いて、それパイズリできる大きさって言ってんのと一緒だよっていつも喉まで出かける。
九州にいる知り合いは【おでかけ機能】の募集も過疎ってると言ってました。埼玉神奈川千葉在住で「都内で会うこともできます」って書いてる女性は多いのでやはり東京がチートかと。
「自分を知ってほしいし、知りたいと思う対象」くらいの域にしか達してませんね。一方で「誰からも咎められずキスやセックスができる対象」とかもし思ってたらこんな他の人としないでしょ。
やりたきゃ風俗行けっておっしゃる方、射精したきゃオナニーしろって言うのと同じですよね。
本命にはできないってことは同じ行動した男に釣られてパコパコしてたら嫌だとか女釣りで同じ行動で釣られる女程度だと嫌とかそういう無駄な心理的な障壁?ありそう
するどい。それもありますし、早く付き合いたい反面、恋に恋してる時間を少しでも満喫したいとも。
そんなに知らない誰かと話したいもんなのかな…。/ 会って目の前にいるのにスマホ見てて相手にしないの凄いな…。ハズレ認定してるなら帰ればいい気がするんだけど…
長年フリーランスで在宅作業なので人と話すのには飢えていますね。数こなしてるとヤバイ相手に当たっても、後日友達に話すエピソードなにか生まれないか粘るようになってきます。
大切にしてるかはそうですね。自己肯定感は中学くらいからずっと高いんですけど、ちょっと違うんでしょうね。
もっと言うとマスカッツと乃木坂と絡む時の2人に近いかもしれませんけどね。
まとめると,ヤリモク女8人に食われた,以上
少なくとも5人は確実にそうだと思います。
セックスするのと彼女ができるのはあんま関係ないだろ まぁセックスできてた方が彼女ができる確率が高いだけだわな
セックスできれば男としての肯定感あがるし、その経験をいかしていけるので全然良いよね。学習できる度量があるはずなので長期的関係も築ける。モテずにセックスできないことのほうがむなしいでしょ
セックスって単語何回も書いたのが良くなかったけど、セックスまじで副産物だと思う。話が盛り上がったからセックスできたわけでもないし。初対面の子とルノアールで4,5時間色んな話ができたとかの方が男としての肯定感あがりました。
こんなヤリチンみたいになってても好きな子ができるとロケハンしちゃうのか。好きになってもらえると良いね。
「本当に彼女にしたい子ができてからは、逆に何をどうしたら良いのか何も分からないし他事例での大胆さも発揮できてない」これが本命童貞というやつか
真面目な恋愛ができなくなるとか書かれているけど、むしろ好きな子にはより誠実でありたいと思うようになった気でいるんですよね。実行できてるか知りませんが。
セックスしたら「付き合おう」と言われたり、「また会おう」と言われたりしないの…?
セックスが先で付き合うのは可能なら僕も嫌です。セフレも今は不要でした。
セックスして「好き」と言われたら「ありがとう」と頑なに言います。「付き合おう」とか「また会おう」とか言えるメンタルの子は普通いないと思いますよ、あっちも分が悪いかただのヤリモクなので。
一人の人としか恋愛せずに添い遂げる人もいるのだから50人にそれが見いだせないとされた理由はそういうところにあるのでは。恋愛に至ってないから工学やらにもなってないよね。
虚無オチにしたことでブコメからの批判を和らげていて、実際乗せられてるブコメ多数だが、これは初日にセックスまで持ち込むゲーム
見抜かれた。おっしゃる通り自己正当化です。虚無とか書いてるけど、元カノと別れてまだ4ヶ月だし本命に失恋したわけでもないのでベースは楽しいです。
若かったら増田と友達になりたかった 夜中ファミレスで「それで結局何がしたいの」とか「ほんとは彼女なんて要らないんでしょ」とかズケズケ言って「黙れブス」とか言い返されるの昔好きだったな
ありがとうございます。まさにそういう女友達います。女友達にも容姿求めますが。
ナンパもどきってかSNSのフォロワーとのオフ会の延長の類だと思ってるんで。
これは別に普通の最低限のことを書いてるだけで。これぐらいは当たり前にやらないとダメよ。恋愛工学までいってはいない。どこでも会えてる男が沢山会えてるんだから。
ほんとそう思う。男が平均的な美意識と思って女性に求めてるものなんてもっと壮絶なものだと思う。
押井守のダレ場理論とかの話もします。『モテキ』の長澤まさみのキャラの外見が長澤まさみじゃないver.って感じです。
お幸せに!自分は昔一人目に会った子を彼女に出来て、でも逆にもっと良いのがいるのではないかと思い付き合ってもこっそりやってたから、今回は嫌気が指すまでやってみてる感じです。
二重・色白・髪質もそうだけど誰かから見て恵まれてたスペックは成功体験重ねない限り省みたり意識しないということですかね。
ヤリチンを避ける為の女の戦略は、「初回に手を繋がないし3回目まではセックスしない」ことだ。まぁアプリを使う女側も、寂しかったりセックス目的の子も15%くらいは居そうであるが
手なんて本命の子以外繋いだことなかったです。確かに3回以上会うと好意持たれるかもっていう恐怖がヤリチン側にはありそう。
たしかに増田自身を知って欲しいとあまり思ってないかも。1人の友達にだけ50人と会った事を言ってて、本命の子にはそれ以外の自分を知ってほしいかな。
ワンナイトして付き合ってもワンナイトで浮気されるの経験してるし、セフレになるのはもっと不誠実と思ってバッサリいきます。北野武が言ってたけどその分本番は一生懸命やる、そうすると後腐れないらしい。
ホントはそう願っています。当たり前だけど皆ちゃんと考えて生きてるわけで話してる時は学びもありますよね。
勃ち待ちしちゃう貧弱さなのでそれはホント同意です。あと中の広さと比例してるのか167以上の女性はサイズが合わない確率が高いとも思ってからは身長も条件にしました。
シリアルキラーのようですね。
仕事の打ち合わせも時間通りに進行したいタイプなので、複数会う予定組んで移動時間も含め完璧にこなせるとスッキリ。
バナナムーンの話が出てきて笑った
下リスナーやクソガールは少なく、星野源菅田将暉CreepyNutsをよく趣味タグで見る。
風俗行けってコメ、この増田にとってはセックスは単なる過程なのでは?
恋愛工学ガーってマウントコメが人気だけど、中身読んだら普通に人間的成長に繋がってて草。しかも長く友達でいたいって相手や絶対付き合いたいって相手まで見つけてる。やっぱり行動と改善の繰り返しなんだろうな。
おっしゃる通りです。50人会って8人とセックスできたと読み取ってもらってもいいけど、何百人とやりとりして50人と会って1人好きになれそうな人を見つけたというのだけが自分にとって重要な数字です。なので過程というか、本命とのデートを待ちわびる日々に気が狂いそうになる間の精神安定ドーピングみたいなものですよね。
自分がクズなの知ってるんで女性も課金してるようなところは教会みたいでまだ近づけない。
このスペックなら普通に有料の婚活サービスの方が食いつき良かったのでは?
無課金でタダ飯食おうとしてるヤツをぶっ飛ばしてやりたいって気持ちもたまには持ちながらやってます。
ひと学年分の女子と授業や部活で話していくうちに一人好きな子見つけると思えば数いってるとすら思わなくなりそうですよね。
別に自分の仕事が充実してたら、プライベートは相手のために喜んでうなずきマシーンにでもなる。
概算ですが10万くらいしか使ってないと思います。節約して家にしてたんですが友達にメンヘラは急に家の前立ってたりするからと言われ途中で方針変えた。
人を見下してる感じ、さすが
成功体験より無視やブロックされた経験によって屈折した男尊女卑が肥大化している自覚がある。でもこれは会いまくってなくてもアプリで日々起きてるはず。
別だから両輪でまわすんです。
身長はともかく金と時間かけて手に入るものをわざわざ面倒がる男が多くて助かってる。
4ヶ月で8人なら風俗行った方が楽なんじゃ
素人モノAV好きなので。あとどう考えてもセックスよりデートしたいですよ。セックスよりデートの方がおっさんになってから純粋なものにはありつけないと思ってる。
そう。自分が浅い人間になってる感覚もあるし初対面のドキドキを超えられない。
Tinderでだけどトロフィー集めてる自称ヤリマンに旧帝枠でヤラせてもらったことあり。
鬼滅デッキがTier1
結婚したいのかしたくないのかで変わってきそう
WEB広告で1クリックの単価を安くして露出の回数と期間を多く長くするのか、単価を上げて一発コンバージョンに繋げる(そんなので繋がるのか!?)ホームラン狙いで博打みたいな費用のかけ方だと、
前者の方が私はいいと思うのですが、上司に相談したら後者の一発逆転ホームラン狙いのコースで今週は行けとのことです。
これだと1日の序盤で広告費使っちゃったらあと出てこないので、やっぱり前者の方がいいのでは?と数字を出して説得するしかないのですが。
うーん、またしばらく不憫な日が続きます。外部流入は特に限られた広告費を上手く使いたいのですが。
9月20日に幕を開けたラグビーW杯2019日本大会は、43日を経て今夜、最終日を迎える。
予選4プールから20チームで争われたトーナメントで最後に勝ち残り、ウェブ・エリス・カップへの挑戦権を得た2チームは、白衣のイングランドと緑のジャージの南アフリカ。
4年間を最高の形で締めくくるのはどちらのチームとなるだろう。
そして、決勝はどのような戦いになるのだろうか。
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小細工なしの真っ向勝負で勝ち上がってきた南アは、この決勝も自分たちの強みを最大限に活かしてぶつかっていくいだろう。
ただ小細工はしないと言ったが、プランがないとは言っていない。
南アで注目すべきはスタメンとリザーブの顔ぶれ、とりわけリサーブの3人、HOマルコム・マークス、PRヴィンセント・コッホ、スティーブン・キッツォフだ。
この第一列は、本来だったら1本目のフロントローなのだが、ノックアウトラウンドに入ってからとういうもの、彼らをリザーブに回して後半から登場させている。
ディフェンシブで硬いラグビーを得意とする彼らにとって、ディフェンスとともにセットプレーは生命線だ。
最強のフロントローを後半に登場させて、インテンシティ(強度)をおとさずゲームを支配するのがその目論見だ。
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また、通常80分を超えると最後のワンプレーを残してゲームが終了するのがラグビーだが、勝敗をつけなければならないトーナメントに限っては、80分で決着がつかなかった場合、延長戦に突入する。
そうなった時、どちらがスクラムで勝ってペナルティーゴールを獲得するかは勝敗に直結する。
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ただ、それでも南アが好みの試合展開になるかどうかはわからない。
準々決勝や準決勝でとったようにハイパントを多用して着地点でのフィジカルバトルを挑んでも、ボールを保持した敵が蹴り合いに応じずキープしつづければ、南アは非常に低いポゼッションの中から得点のチャンスを探さないといけない。
相手がフィジカルに大きな強みを持たない日本やニュージーランドならともかく、今日の相手は自分たちと劣らぬ屈強さを誇るイングランドなのだ。
キープされ続けながら真っ向勝負の激しいフィジカルバトルで互角以上に持ち込まれるビジョンにも現実性がある。
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地上戦のフィジカルバトルでディフェンスが巻き込まれれば、突きつけられるランの脅威も増すだろう。
フィジカル優位が自明であったり、強みの優劣がそのまま結果に反映された今までとは難易度のレベルが違う。
南アはスクラムはもちろん、ラックやモールでも80分間、絶対優位で試合を運んだ上に、一瞬のわずかな隙に手を突っ込んでこじ開けてくるイングランドの一撃を封じないといけない。
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さらに言うと今回のイングランドは何を仕掛けてくるかわからない。
「ここまで来れば、コーチし過ぎないことが大事。選手を精神的にも肉体的にもフレッシュな状態にし、ゲームプランを提示して、チャンスがつかめるように持っていく」と語ったイングランドのエディー・ジョーンズHC。
自然体で当たるとも取れる発言だが、あくまでコーチングの話であって、稀代の戦略家がノープランで決戦に臨むとは思えず特別なプランがあるのかもしれないが、それだって言葉の裏を考えすぎて迷いが生じれば勝負師の思う壺。
賽は投げられた、もうやるしかない。
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観客が声を合わせる光景はもうお馴染みとなったが、今日の歌声はより大きく、スタジアムは大合唱となった。
大歓声のなかキックオフの瞬間を迎えた。
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南アフリカのキックオフで始まった試合は、イングランドの応援歌、スイングロウ・スィートチャリオットが響き渡る中、開始早々イングランドのPRカイル・シンクラーが味方LOマロ・イトジェと交錯し脳震盪で交代。
早くも激闘を予想させる幕開けとなる。
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続くマイボールのファーストスクラムに組み勝った南アが大きく展開して攻め込み、押し込まれたイングランドは自陣からボールを回し押し返すが、南アもすぐさま切り返して展開する。
今までとは打って変わってランで展開して攻める南ア。
イングランドがキックで地域を返挽回してもキックとランを織り交ぜて攻めていく。
さらにスクラムでも圧倒し、地上戦で優位を示しながらスタートを切った。
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8分、敵陣深くでボールに噛んだ南アがペナルティゴールを獲得。
決勝初の得点はSOハンドレ・ポラードのキックから生み出され、3-0。
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予測の逆の展開にペースをつかめずにいたイングランドは21分、初めて敵陣深く侵入してラインアウトからのセットプレーでフェイズを重ねた攻撃からペナルティゴールを獲得、これをオーウェン・ファレルが決め3-3。
この攻防の中で、今度は南アHOボンギ・ンボナンビが脳震盪で、LOルード・デヤハーも肩を痛めて交代する。
激しい試合だ。
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25分、この試合の大きなファクターとなっていくスクラムで組み勝った南アがペナルティゴールを獲得し6-3。
イングランドも待っていたために後手を踏んでいたディフェンスを激しく前にでるものに変え、身体を当てながら前進し、6分に渡る攻めでペナルティーゴールを獲得し6-6とする。
流れを持っていかれたくない南アは36分に獲得したペナルティと前半最後のスクラムでプレッシャーをかけ、ともに獲得したペナルティゴールを決めて12-6で前半を折り返した。
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前半、獲得したスクラムの全てに勝って4本のペナルティーゴールを決めた南アの首尾は上々だ。
終了間際にもフェルミューレンが真正面からぶち当たり、気持ちでもペースを渡さない。
対して予想外のランでの展開に待ってしまったイングランドは、攻めてもボールが手につかず噛み合わない。
想像以上の強さの前に明らかな劣勢に立たされてしまっているのに、南アはまだ最強のフロントローを残しているのだ。
25分過ぎから少しだけ流れを取り戻したが、未だビハインドは6点。
スコア以上に悪い状況を挽回するため、エディーはどのような策を授けるだろうか。
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後半、キックオフからランで攻めるイングランドだが、素晴らしい集中力を発揮する南アのディフェンスの上がりが早く突破できない。
スクラムでも南アが予定通りフロントローにコッホとキッツォフの2枚をいれ、本来の最強のフロントローで制圧にかかってくる。
この圧倒的な力押しでペナルティゴールを奪われ15-6。
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その後のキックオフからの攻めでも、早くて強いディフェンスで立ち往生を食ってからのスクラムで跳ね返される。
スクラムで決定的な優位を証明した南アは3点をちらつかせつつイングランドの攻撃を跳ね返しつづける。
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圧力に苦しむイングランドはなんとかスクラムを一本返してしてペナルティゴールで15-9とするが、陣地に進入してきた南アにペースを強奪され、ペナルティゴールで突き離される。
追いすがるイングランドもすぐさまペナルティゴールかえしてし18-12とした64分、劣勢のスクラムからついにディフェンスが破綻、ここからの展開でマカゾレ・マピンピにインゴールに飛び込まれ、初のトライを奪われる。
増田も含めてきっと多くの人間が勘違いしていた、イングランドが仕掛けて、南アが受けてたつと。
でも地上戦は体を当てて前に出て相手にキックを蹴らせ、ボールを持ってはFWの強度で集めてランで止めを刺す、イングランドがとれる戦術は、南アだってできたのだ、だってそうじゃないか、FWもバックスも駒は揃っている!
この戦いは自分の置かれた状況を素早く理解したものが制する勝負だった!
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70分をすぎ、もうトライを取るしかないイングランドはセットプレーで攻めるも集中力が切れない南アがラインを押しかえし、そして73分、170cmのポケットロケット・チェスリン・コルビが大男をかわしながら走り抜け、勝負を決定づけるトライ!
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そのまま80分、南アがイングランドを陣地に磔にしたままボールは蹴り出された。
スタジアムが歓声に包まれ、栄冠を手にした戦士たちが抱擁を交わす。
南アフリカは戦略家の予想を上回る戦術と、それでも決して忘れなかった自らの強みで、80分間ラグビーの母国を封じ込めつづけた。
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試合後、安堵したような表情でインタビューに答えるラッシー・エラスムスHCに対し、序盤の違和感からペースを一度も渡してもらえずの敗戦に珍しく失意を隠さないエディー・ジョーンズHC。
自国開催での屈辱の予選プール敗退から4年間、白いジャージをここまで連れてきて、黒衣の王者にさえ何もさせなかったが、緑の巨人が立ちはだかり、栄冠には手が届かなかった。
しかし、その手腕を証明した名将はいつかまた帰ってくるだろう。
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審判団や準優勝のイングランドへの表彰を経たセレモニーの最終章、44日間、いやもっと大きく見れば4年の間争われたウェブ・エリス・カップは、秋篠宮皇嗣から南アキャプテンのシア・コリシに手渡され、緑の戦士たちがその所有者となった。
南アフリカにとって、ラグビーは初の優勝から民族融和の象徴として特別な意味を持つ。
黄金のカップの下、戦士たちが喜びのステップを踏む中、大会は幕を閉じた。
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今日でこのレビューも終わるが、最後に少しだけ話をさせてほしい。
ラグビーの面白さを知ってもらいたい、そして一緒に盛り上がりたい、そんな思いから始めたレビューがこんなにも多くのブクマとブコメをいただき、まるでみんなと一緒にW杯をみているようだった。
それは小さい事だけれども夢だと言っていいし、それがかなった最高の44日間だった。
夢を叶えてくれたのは、増田に場所をくれたのは、ここに集うみんなだ。
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そしてこのレビューを多くのブクマカの勧めに従い、noteでまとめて公開することにした。
増田よりその分内容が増えていると言えるが、ここでしか書けない一言がある。
夢を叶えてくれただけでなく、増田に新しい学びの機会をくれたブクマカやはてなユーザーにありったけの感謝をしたい。
みんなが最初だ。
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そして、また4年間が始まる。
次はフランスだ。
また一緒に、ラグビーで盛り上がろう!
10月も最終週を迎え、ラグビーW杯も3試合を残すのみとなった。
準々決勝で日本が大会を去り、バラエティ番組などでは「大会お疲れ様」という雰囲気も流れているが、四年後の話をするにはまだ早い。
ウェブ・エリス・カップを巡って決勝を戦うチームは今夜決まるのだ。
日本代表がいない大会でも、まだみんながラグビーを楽しんでいてくれて嬉しい。
増田ももうすこしだけ試合をレビューしてみんなの力になりたいと思う。
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さて、ラグビーの母国イングランドが黒衣の王者ニュージランドを下した昨日の対戦を「事実上の決勝戦」と表現する声もあったが、そう言われては今日戦う2チームは立つ瀬がない。
今夜行われる対戦は、2度のW杯チャンピオンに輝いた南アフリカと、直近の欧州王者ウェールズだ。
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日本と因縁浅からぬ南アフリカは、その圧倒的なフィジカルを利して日本を封殺しただけでなく、予選プールでもニュージランドに敗れた1試合以外は30点差以上の点差をつけて危なげなく勝ちあがってきた。
ただ、予選で1敗でもしたチームがW杯で優勝したことはなく、準決勝に臨んで得点源の一人である「ポケットロケット」チェスリン・コルピを怪我で欠くのも気がかりだ。
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対するウェールズはここまで薄氷の勝利を積み上げてきたものの、ツーブロックに長いドレッドのFLジョシュ・ナビディ、多くのチャンスを演出してきたFBリーアム・ウィリアムスを失い満身創痍だ。
激しい戦いのせいか怪我に悩まされるウェールズ代表は、今回だけでなく前回W杯でも大会前から予選プールにかけて大量の離脱者を出し、ベスト8に終わった。
その時に敗れた相手が南アフリカで、こうなってくるとラグビーの神様が赤いドラゴンに試練を与えているのではないかと疑いたくなる。
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ただ、そういった方面の話には朗報もあって、昨日、神様の中でも黒い服を着たやつを、そういう事あんまり気にしないパワハラおじさんがお仕置きしてくれたので、これ以上のイタズラは心配しなくても良いかもしれない。
全力をもって今夜の戦いに臨むだけだ。
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南アフリカは圧倒的なフィジカルと勤勉さを盾にした鉄壁のディフェンスとハイパント、これまた強力なフィジカルで圧力をかけてからの展開や、キックで得点を狙うチームだ。
対するウェールズも、赤い壁と表現されるディフェンスと、一撃必殺のセットプレー、アタッキングキックを用いた奇襲、突如繰り出すドロップゴールなどで対抗する。
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お互いぶつ切りの展開になれば自分たちのラグビーに持ち込めるが、それは相手も同じで、強みにフォーカスすると相手の強みも誘発してしまいかねない。
がっぷり四つの対戦になるだろうか、相手の強みを消しにいくだろうか。
ウェールズのウォーレン・ガッドランドHCは「世界一美しい試合というわけにはいかない」とキックの多いゲームを示唆したが、そのキックにつながる地上の密集戦がどちらのものになるかが重要で、これを制圧した方がゲームをより優位に進めるのではないだろうか。
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17:45、フィールドに屈強な男たちが降り立ち、黙祷に続く国歌の斉唱。
代表チームのキャンプ入りの際、地元の子供の合唱という形で歓迎を受けたウェールズ国歌、「ランドオブ・マイファーザー」は今夜も場内の多くのファンが声を合わせた。
「神よ、アフリカに祝福を・南アフリカの呼び声」も同様で、それは美しい光景だった。
国にかかわらず皆が声を合わせ、会場に響き渡る国歌、これはこのW杯で日本がホストとして成し遂げた成果かもしれない。
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いよいよ試合開始、前半、南アフリカのキックオフは、蹴り返されて自分たちに戻ったボールをいきなりハイパントし、そのキックが展開を予想させるものとなった。
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開始早々、ウェールズがボールを持てば南アが力任せに抱え上げて立往生を食らわせ、南アボールの密集になればウェールズのLOアラン・ウィン・ジョーンズが地上戦でボールを引っこ抜いて攻守交代。
双方フィジカルで一歩も引かず、硬いディフェンスのうえ、どちらも攻撃の展開にも複雑なオプションがない。
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簡単に突破できないのでキックに活路を見出し、2分に1回はどちらかがハイパントをあげてはスクラム、という展開のなか、その流れで南アが獲得したマイボールスクラムに組み勝って2度のペナルティーゴールを獲得。
しかし、ウェールズもランから進入してやり返し、これまたペナルティゴールを獲得する。
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異様に回数が増え、序盤の鍵を握る事になったハイパントは、横浜国際総合競技場上空に強い風が吹いているためボールの行方が安定しない。
徐々にランに切り替える南アだが、地上戦では度々攻守の交代を食らわされ、ウェールズがジワジワと前進してくる。
後退の原因は起点となる地上の密集戦を制圧しきれないことだ。
30分を過ぎ、南アにとって息苦しいような時間帯になっていく。
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強みを見つけて流れをつかみかけたウェールズだが、やはり神様はしつこいようで、35分、突進してくる南ア・フェルミューレンにいった単純なタックルでPRトマス・フランシスが肩を痛め、その直後にWTBジョージ・ノースがハムストリングに悲鳴をあげて交代、ここにきて負傷者が相次いでしまう。
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キック合戦でゲームが動かないまま40分が過ぎ、6-3のスコアで前半は終了したが、ウェールズはまたも襲ってきたこの試練を乗り越え、後半の40分を自分たちのものにすることができるだろうか。
そして大方有利とみなされながらも赤い壁に阻まれウェールズを引き離すことができなかった南アは、流れを引き寄せるプランを立てられるだろうか。
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ウェールズのキックオフから始まった後半も、火を吹くようなフィジカルのぶつかり合いとなり、小柄なデクラークもエキサイトして自分よりはるか大柄な選手に摑みかかる。
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そのデクラークのミスに乗じた敵陣でのセットプレーから、ウェールズはペナルティーゴールを得て9-9。
スコアは振り出しに戻り、試合は点数の上でも一進一退の攻防となる。
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ここで南アはゲームを動かすべくマルコム・マークスを投入し、制圧していると言い難いスクラムで優位を作ることも目論む。
南アはこのゲームでまだ相対的な強みを見つけられていなかったのだ。
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すると53分、そのテコ入れしたスクラムで組み勝ち、続くセットプレーでCTBデアリエンティが膠着を破るトライ!
ついに南アは均衡したゲームに決定的な差を生み出す事に成功した。
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しかし、まだ試合は終わらない、今度は地上戦でボールを引っ抜いたウェールズがペナルティーキックで南アインゴール間際まで前進。
21フェイズに及ぶ力押しでペナルティを得て、なんと選択は先ほど組み負けたスクラム。
位置的に中央なので有利とはいえ、明らかにスクラムは南ア有利なのに、相手の強みであってもぶつかっていって勝負の流れを引き寄せにかかる。
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64分、ここからの必殺のセットプレーでWTBジョッシュ・アダムズがインゴールに飛び込みトライ!
コンバージョンも決めて16-16。
お互いの限界を試すような勝負、これでその行方は全く分からなくなった。
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ゲームは終盤、1ゴールを争うような展開のなか、ドロップゴールをチラつかせながらFWでフェイズを重ね前進するウェールズ。
攻める方も守る方も我慢比べ、70分を過ぎてどちらのフィジカルとメンタルが破綻するかという場面だ。
しかし、ここで南アが機械の歯車に噛むようなジャッカルで決定的な攻守交代!
勝ちを大きく引き寄せるペナルティーゴール得て、スコアを19-16とする。
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だがウェールズは何度もこんな場面で勝ちを手繰り寄せてきた。
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終了間際の78分、自陣深くから一瞬の勝機にかけるウェールズボールのラインアウト、しかし弧を描いたボールは南アLOモスタートの長い手に触れた。
ボールは南アのものとなり、最後のスクラムに組み勝った南アが息詰まるシーソーゲームを制した。
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相手の強みを徹底的に封じ込めたニュージーランド×イングランド戦と打って変わって、お互いの強みを正面からぶつけ合い、見ているもの心と身体を熱くさせるような展開となったこの試合。
他球技に比べ実力が結果に反映されやすいとはいえ、プランがはまって相手を翻弄できれば一方的に封殺もできるラグビーにあって、今夜は最後まで勝敗の行方が分からず、どちらが勝ってもおかしくはなかった。
ただ、連戦で積み上げた身体的負担、気候、その他フィールドのプレーよりも大きな数々のファクターが命運となって一戦を左右した。
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タイトロープを歩きながらここまで勝ち上がって、南アフリカを追い詰めたウェールズはこれで3位決定戦に回るが、今夜の敗戦を笑うものはいないだろう。
彼らは胸を張って1週間後に備えるのがふさわしい。
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そして、頂への三度目の挑戦権を得た南アフリカ。
10月の第4週、関東はまたも台風21号から変化した温帯低気圧が大雨をもたらし、千葉では河川の氾濫が起きた。
自然災害の多い日本だが、今年の秋はそれがもたらす結果が深刻だ。
ラグビーW杯でも、予選プールの2試合が台風のリスクで中止になったが、その判断は正しかったように思う。
日本が初のノックアウトラウンドに進出したことで話題になったラグビーW杯だが、その他にもこの台風による試合中止や、ティア1の伝統国でないアジア初開催など、2019年大会は歴史に残るW杯になるだろう。
その大会に、史上初の3連覇という新たな歴史が生まれるだろうか。
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対戦するのは黒衣の絶対王者ニュージーランドと、白のジャージに身を包んだイングランド。
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前大会、自国開催でありながら予選プール敗退という屈辱を味わったイングランドは、勝負師エディー・ジョーンズをHCに迎え、破竹の勢いで準決勝まで勝ち上がってきた。
前任の日本でチームにW杯で初となる3勝をもたらしたことでも有名なこの名将は、その激しい気性と独自すぎる指導アプローチで数々のエピソードを持つ。
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南アフリカ戦の最後の場面で自らのキックの指示に反しスクラムを選択した選手の判断をみて激昂し、インカムをコーチボックスの壁に叩きつけ破壊したなどというのは可愛いもので、日本代表合宿で毎朝6時からの練習を強いて吐き気がするほど走らせた上、うまく行っている練習のシーンでもいきなりブチ切れて選手の不確実性への対処を見たり、イングランド代表合宿に柔道家を招聘して代表選手の顎の骨を骨折させたり、その狂気のエピソードは枚挙にいとまがない。
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2015年大会の結果を受けて、著書がビジネスマンに大受けしたエディーだが、こんな滅茶苦茶がまかり通るのは指導相手がナショナルクラスのフィジカルエリートであり、彼自身教員免許を持った上で三度もナショナルチームのHCを歴任して指導メソッドを磨き上げたからであり、凡百の経営者が彼の真似をしたら社員の8割は辞めると思う。
ちなみにエディーの指示をサラッと無視してブチ切れさせたリーチ・マイケルは、今大会の合宿でそのエディーが考案した「石鹸水でボールをヌルヌルにしたパス練習」をやろうとして、ジェイミーにすげなく却下されている。
こっちはこっちで会社の先輩だったら、なんかちょっとめんどくさい感じだ。
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一方、3連覇を目指すオールブラックスのHCスティーブ・ハンセン。
元警官の彼が激しい感情をあらわにしたのを増田は見たことがない。
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試合前にエディーが「練習をスパイされていたのでは」という記者の質問に対して否定も肯定もせず「まあでも誰かわかんないけど撮ってる奴はいたけどね」などと言わなくていいことを言っても「私は心理戦なんかやりませんよ。エディーがとても賢い人だということは、よく知っています。そんな事をしても、何の意味もありません」と泰然自若として受け流した。
聞くところによると宇宙飛行士というのは、どんな状況にあっても感情的にならず、そのときに最適な解決方法を考えて淡々と実行しなければ務まらないものらしく、それに近いメンタリティの持ち主なのかもしれない。
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注目の準決勝第一試合は、破茶滅茶パワハラおじさんとベテラン宇宙飛行士の名将対決となった。
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HCのキャラが濃すぎて説明に字数を取られてしまったが、ここでゲームプランについて考えてみよう。
伝統の強力FWに加えて、BKの展開ラグビーでもトライが取れるイングランドだが「出来るからといってそれをするべきなのか」という問題がある。
イングランドの展開ラグビーは、どこからでもかけられる圧力を相手に晒した上で、順目順目にオーソドックスに展開したり、ディフェンスラインのわずかに広めな隙間にパワフルランナーが走り込んでこじ開ける、といったもので、シンプル強力ではあるが意外性はない。
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この展開でボールを持ち続けてしまうと、いつターンオーバーされるかがわかりづらい。
オールブラックスは世界一のアンストラクチャーラグビーのチームだ。
突然始まったような攻守交代からの混乱で彼らを上回ることのできるチームなどありはしない。
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イングランドとしては、むしろボールを計画的に渡してディフェンスで潰してエラーを誘発し、セットプレーの展開に持ち込んだ方が、数々のチームをねじ伏せてきた必殺のモール攻撃を繰り出せる。
しかし、それだってディフェンスがちょっとでも遅れれば何をされるかわからない。
オールブラックスは本職LOの長身スコット・バレッドをフランカーに起用してラインアウト対策を取り、その上フィールドでは抜け目のない黒子、モウンガが目を光らせているのだ。
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エディーはこの難解なパズルに解を見つけることができただろうか。
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この試合でも、台風被害に遭われた方への黙祷が捧げられ、両国の国歌が斉唱されたのち、オールブラックスがウォークライ、ハカを行う。
これにイングランドはその三角の陣形を包囲するかような翼型の陣形を取って受けて立つ。
いつもはシリアスで怖い表情のCTBオーウェン・ファレルが不敵な笑顔で視線を送る。
その笑顔もやっぱり怖かった。
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これが自分たちにボールが戻るセットプレーとなり、ここから大幅にブレイク、順目のパワフルな攻撃を攻めきってわずか1分30秒、イングランドは王者から先制のトライを奪った。
この攻撃でイングランドはキックを蹴らず地上戦で取り切り、これはこの後の展開を予想させるものだった。
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その後も身体をぶつけながら前進、攻撃も防御も出来のいいイングランドに対し、ディフェンスの上がりが悪いオールブラックスは切り返すこともできずに序盤一方的に攻められてしまう。
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オールブラックスは17分、18分と二度敵陣に進入してのセットプレーを得るが、これを強力ディフェンスで凌ぎきられる。
待望の切り返しの機会を得て攻撃しても、イングランドのラインを押し上げる早いタックルの前に下げられてしまい、アンストラクチャーラグビーを全くさせてもらえず、自分たちボールのラインアウトもいい形でボールが出ない。
ポゼッションはイングランドが6割、プレーエリアは半分以上オールブラックス陣内だ。
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前半最後の38分、オールブラックス得意の切り返し攻撃も不発におわり、逆にイングランドがペナルティゴールを獲得、スコアは10-0で前半を折り返した。
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ぶつ切りのゲームを挑むのではないかという増田の予想を覆し、ほとんどキックを蹴らず、横に展開しつつ地上のフィジカルバトルを制圧して前進するイングランド。
スコット・バレッドを入れてのラインアウト対策をスカした上に、そのラインアウトでも幾度も競り勝ち、エディーに言わせれば「してやったり」という展開だ。
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予想したかしないか、全くボールを渡してもらえない上、守れば押され、攻めても包囲されるかのようなディフェンスの早いチェックと激しい当たりで前進できないオールブラックス。
前3メートルのスペースがあるところでボールが欲しい、しかしそれが全くできないのだ。
前に出られないディフェンスと噛み合わない攻撃を修正できるだろうか。
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機能しなかったスコット・バレッドを外し、地上戦を制圧するためにFLサム・ケインに交代。
しかし49分、それでもイングランドの圧力の前にペナルティゴールを献上、13-0とされてしまう。
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オールブラックスは苦戦していたラインアウトをテコ入れするため、HOデイン・コールズを投入。
経験豊かなSH TJペレナラ、CTBソニービル・ウィリアムズも投入し修正を図る。
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すると、54分、相手陣深くに進入し、相手ボールのラインアウトの一瞬のミスをついたFLアーディー・サヴェアがインゴールに飛び込み、オールブラックスが待望のトライを奪った。
コンバージョンも決まって13-7。
ほとんど表情が変わらないスティーブ・ハンセンHCは注意しないとわからないくらい少しだけ頬が緩んだ。
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だが簡単に流れは変わらない。
ここで試合を戻したいイングランドがまたも力押しで前進し、60分にペナルティゴールを獲得し、16-7。
コーチボックスでは勝負を左右する時間帯に追加点を得ても、緊迫した表情のエディー・ジョーンズ。
ここから先はフィットネスが切れる可能性があるのだ、そうなれば独創的な攻撃を誇るオールブラックスに9点差などあっという間にひっくり返されてしまう。
傍らで見るアシスタントコーチにしてみれば、フィットネスが切れるも心配だが、エディーの方だっていつキレるかわからないので全く油断ができない。
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しかし噛み合わないオールブラックスは反則がかさみ、主審のナイジェル・オーウェンスさんから注意を受け、終盤に差し掛かる68分にもイングランドにペナルティゴールを与えて、19-7とされてしまう。
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トライを取るしかないオールブラックスはボールを持って前進するが、終盤になってもフィットネスの切れる気配がないイングランドの高速ディフェンスの網を全くかいくぐれない。
勝負師エディーのプランは「地上で展開してボールを渡さず押し下げて、ボールを奪われるたら前進ディフェンスで潰しまくるね、それも80分ね、Go!走る!走るね!」というものだった。
ラグビーの研究が進み、ボールを展開するだけでは突破できない現実に、キックからのアンストラクチャー攻撃という回答を見せて絶対王者に君臨したオールブラックス、それに対する解は「前に出る攻撃的防御、展開しながらの防御的攻撃、その狭間からの一撃」だった。
元から恵まれたフィジカルをさらにいじめ抜いて徹底的に鍛え上げたからこそ取れるプランだ、ラグビーの母国に渡っても、やっぱりエディーはエディーだった。
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勝負は決しても一矢報いたいオールブラックスが最後の猛攻を見せるが、80分、ボールは蹴り出され、黒衣のディフェンディングチャンピオンを封じ込めたイングランドが準々決勝、準決勝にについで、三度の一番乗りを重ねて決勝に進出を決めた。
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33%しか地域獲得率を与えることなく、オールブラックスに試合をさせなかったイングランド。
試合後のインタビューに日本語で答えるエディー・ジョーンズの顔は笑っているが目が全然笑っていない。
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「ありがとうございます、みなさん」
4年前、日本代表を率いて世紀の番狂わせを演じた勝負師、その目が見据えるのは優勝だ。
3度目のナショナルチームのHCとしての挑戦にして、ついに視線の先に収めたウェブ・エリス・カップ。
あと一勝だ、もう逃がさない。
「先に我々のメンバーを見たことで、相手が作戦を変更してきても、それは私がどうこうできることではない。関係ありません」試合3日前に登録メンバーを発表した南アフリカのエラスムスHCは言った。
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ラグビーワールドカップは予選プール1ヶ月の激闘の後、ノックアウトラウンドが始まり、準々決勝の2試合が行われた初日は、イングランドとニュージランドがそれぞれ圧倒的な強さでオーストラリアとアイルランドを封じ込めて準決勝進出を決め、今日行われたトーナメントの反対の山、ウェールズ×フランスは激闘の末にウェールズが勝負をひっくり返し、わずか1点差で試合を制した。
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そして夜、準決勝の最後の椅子を巡って日本×南アフリカの対戦が行われる。
日本と南アフリカといえば、4年前のW杯を思い起こさずにはいられれない。
世界中に全く注目されない中、日本は大会の良い試運転になると目論んでいた南アフリカを撃破し、世界中に衝撃を与えた。
南アフリカの選手はあの夜、試合が終わったあと呆然として芝に座り込んでいた。
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あれから多くのプレーヤーが来日し、ジャパンラグビー・トップリーグでプレーした。
日本にやってくる外国人選手というと口さがない人はすぐ「金目当てだ、日本リーグに純粋なスポーツ価値なんてあるわけない」という。
しかしきっとそれだけではない。
彼らは日本ラグビーをリスペクトし、何が起きているのかこの目で確かめるためにやってきたに違いない。
長年かけて準備をしてきたのは日本だけではない。
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4年前の南アフリカ代表は試合前、日本に対して特別な事はしていないと言ったと記憶している。
字面だけ見れば似たように見える今年の言葉、だけど今回はきっと込められた意味が違う。
意訳するとこうだ。
「我々はもう君たちを知っているぞ」
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台風19号の被害は甚大で七十人を超える死者を出し、この試合でも冒頭に黙祷が行われた。
さらに今日10月20日は日本ラグビーの象徴、平尾誠二の命日でもある。
日本はもう居ない人たちへの思いと、今いる多くの人たちの未来への希望を背負って戦いに挑む。
流は国歌斉唱で泣いていたがそれはまだ早い、今夜はどんな結果になろうとどのみちまた泣く事になるのだから。
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日本は取った田村が自陣深くからいきなりキックパスし、対する南アもデクラークがハイボール、キックの応酬となる立ち上がりとなった。
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3分、南アボールのファーストスクラムで、日本はわずかに押されて下がりながらのディフェンス、こうなると守るのが難しい。狭いサイドをマピンピが鋭くつきこの試合初めての得点となるトライをとり0-5。
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リスタートからまたもハイパンを上げるデクラークに対して日本もハイパンで応酬、落下点で競るが今日は日本のキャッチが当たっている。
ラインアウトからのセットプレーでも蹴る日本は直前のテストマッチで単純な地上戦ではディフェンス突破ができないと踏んだか。
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最初の15分、強みを見せつけて「力押しとパワフルラン」といういつもの攻めをする南アフリカと、多彩なキックを活用して撹乱を狙う日本、狙いは混乱から前進し複雑さを突きつける「アンストラクチャーラグビー」だ。
今日はハイボを松島がよく取り、そこから始まる日本の早くて複雑なプレーを前に南アはズルズルとディフェンスラインを下げるが、日本はエラーで最後まで詰め切れない。
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ただ、まだ流れを持っている日本は18分にスクラムで初めて組み勝ってペナルティゴールを獲得、3-5。
雄叫びをあげる具智元。
その後、日本はペナルティ獲得で南ア陣22mにも侵入し、ここから繰り出す複雑なプレーで南アディフェンスを圧倒する。
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南アはボールを持つチームではない、でもポゼッション21%はいくらなんでも低すぎだ。
ハイボが取れないだけでなく運もなく、30分台に訪れた2回のほぼ決定的なチャンスも偶発的なエラーで逃す。
小柄なデクラークが一人気を吐く中、全く攻め切れず3-5で前半終了。
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複雑な攻めを突きつけてペースを握るもエラーで取り切れなかった日本だが、より深刻なのは南アだ。
取れるところ、取るべきところでことごとく点数を取れていない。
問題を起こしているのはエラーなので修正のしようはあるかもしれないが、40分やって2点差というのはまずい。
残り40分、南アは体力の限界が訪れる前に勝負を決めないと、4年前の再現となってしまう。
対する日本は自分たちが試合を動かせる60分まで南アを封じ込めることができるだろうか。
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後半、フィールドに先に現れ、円陣を組む日本は予選突破でやりきったなんてとんでもない、もっと勝ち続ける気満々だ。
だが淡々としていたように見えていた南アは、10分の間に着実に自分たちのプレーを修正していた。
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後半の南アはミスが少なくなり、ブレイクダウンの激しさとデクラークのアグレッシブなタックルで地上を制圧する。
40分台、南アは2度のマイボールスクラムで組み勝ってペナルティゴールを獲得、2回ともチャンスを確実に決めて3-11。
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何が起きていたのかわからずに混乱していた4年前とは全く違い、シンプルプレーを悉く繰り返す南アは、「自らの強みを疑わない信念」と「身体の強さ」で強引に命運を引き寄せた。
対する日本は自分を取り戻した南アの前に地上戦でボールを得ることができないだけでなく、ラインアウトも失い、流れがが逃げていく。
こうなっては起点がないので複雑なサインプレーにも、アンストラクチャーの走りあいにも持ち込めない。
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勝負を分ける60分台には南アがこれも強みであるモールで20mあまりも前進したあと、今日大活躍のデクラークが鋭いランでインゴールに飛び込みトライ、コンバージョンも決まって3-21。
欲しい時間帯で最も得意なプレーで取る、これは取った側は大きな自信になり、取られた側は大きなショックとなった。
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着々と試合終了が迫る中、18点差を追う日本は、南ア陣深くラインアウトを得るが、試合を蘇らせる最後のチャンスにこれを切り返されて、逆に南アが勝利を決定的に引き寄せるトライ!
3-26。
75分を過ぎて23点差は日本にとってはもはや逆転不能な数字だし、南アにとってはもう命運は逃げていかない。
だが日本は諦めないし、最後にボールを得た南アは待つだけで手に入る簡単な勝利を拒否するように攻め続ける。
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勝敗の帰趨は決まっていても、双方最後まで激しく戦った80分、ボールはタッチに蹴り出され、ついに南アが勝利を手にした。
4年前のショックはW杯直前のテストマッチで払拭したと語ったエラスムスHC。
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大量点を取り合うラグビーでは、残り10分ではもう勝負の帰趨が決まっていることも多い。
増田がラグビーを好きな理由の一つは、刻々と迫ってくる決着の時を前に、勝者も敗者もどのように結末を迎えるかの姿勢が問われ、そこにドラマを見ることができるからだ。
それは強がりであったり、自分を抑える意思であったり、時に激しく溢れる感情だったりする。
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「自分たちのできることはやったんで」たくさんの勝ちと負けを突きつけられてきた堀江は、試合後のインタビューでいつものように淡々と答える。しかし、少し、少しだけ悔しそうな表情だった。
トンプソン・ルークは「ちょっと寂しい」と語った、その「ちょっと」は4回のW杯を戦った16年の日々を振り返った「ちょっと」だった。
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予選プールで立て続けにアップセットを演じ、大きな成果を得た日本代表の旅はここで終わったが、W杯はまだ続きがある。
来週には異次元の強さを見せつけたニュージーランドが進化したフィジカルラグビーのイングランドと相まみえ、今夜日本を破った南アフリカは自らの鏡写しのような強力ディフェンスを誇るウェールズと対戦する。
3位決定戦も含めても、2019年のW杯はもう4試合しかない。
決勝を争う最後の2つの椅子には、どのチームが座るのか、白、黒、赤、緑、どのユニフォームの上でウェブ・エリス・カップは掲げられるのだろうか。
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試合後の円陣で泣いていた流、その涙が嬉し涙でなかったのは残念だが、流にはまだ時間がある。
4年後、4年後だ。
「私たちは胸を張っていきたい。間違いなく大きな体験で、感極まってしまうほどだ。私たちのパフォーマンスが祖国のパワーになれば」
プールA、0勝4敗で大会を去る事になったロシア代表、ワシリー・アルテミエフキャプテンは、試合後、晴れ晴れと語った。
「素晴らしいチームと試合をする機会が失われたことは辛い。こんな決定はおかしい。日本に台風が来るのは珍しくないのだから、他のやり方を用意していないのはおかしい」
台風19号の影響で試合中止、ニュージーランドと勝ち点2を分け合い、W杯史上最高の勝ち点を獲得しながらプール敗退となったイタリア代表、セルジオ・パリセキャプテンは言った。
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ラグビーW杯は大会23日目、プール戦の帰趨が次々と決まっている。
勝負事である以上、必ず敗者が出るのがスポーツだが、勝ち負けや勝ち点の勘定が全てであるなら、こんなセリフは出ないと思う。
当事者にとって、この大会と試合はただ単に「勝ち負け」以上の意味や物語がある。
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この試合の結果でノックアウトラウンド進出を勝ち取れば、そのチームは勝者と見ていいだろう。
結果を掴み取った国では勝者のドラマが語られるに違いない。
プールAの突破をかけた大一番は台風で開催が危ぶまれた事でキックオフの前から波乱模様だ、この1戦はどのような物語を双方にもたらすのだろうか。
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スコットランドはプール突破のためには勝ち点5か、日本に惜敗ボーナス1を与えない上での勝ち点4が必要で、つまりは大量トライか、日本を寄せ付けない展開での勝利が求められる。
裏を返せば、日本は勝利はもちろん、試合をロースコアに抑えるか、食らいつければプールが突破できるという状況だ。
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しかし、「計算して試合をロースコアに抑える」というのがラグビーでは難しい。
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考えられる日本の戦術としては、キックを多用してエラーを誘い、スクラムやラインアウトを増やして、セットアップなどに時間がかかる、ぶつ切りでスローなラグビーをするというのがある。
しかし、スコットランドと比べると日本は相対的にセットプレーが強くない。
また、キックからの切り返しはスコットランドの得意とするところで、相手の強みを出すリスクがある。
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もう一つ考えられる方法が、アイルランド戦のように、一度もったボールをなるべく離さず攻め続けることで、自分たちが時間を使うというプランだ。
この場合は密集でのコンタクトが増えるので、フィジカルやフィットネスが求められる。
身体の衝突は消耗するので、それをどう抑えるかという工夫が求められる。
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あるいは、それらコントロールの難しいスローな展開を捨てて、日本の攻撃力を最大に活かすオープンな点の取り合い、走りあいを挑むという線も全くないとは言えない。
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勝ち点、日程を含めて日本に有利な状況に変わりはないが、そもそもスコットランドには日本を圧倒する地力がある。
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自力で勝るスコットランドの不安材料は勝点以外にもあり、それは中3日のスケジュールだ。
ロシア戦で多くの選手を休ませたとはいえ、スコッドの上限は31人。
一試合23人の登録メンバーなので、どうしたって8人は前試合からの連戦となる。
少なくないメンバーが準備に時間をかけられない事は、後半に効いてくるかもしれない。
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試合前、台風の被害にあった方のため黙祷が捧げられ、続いて両国の国家が斉唱される。
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試合はまず前半6分、日本のキックオフからのペナルティ絡みの攻防で、ゴール前まで攻め込んだスコットランドが先制のトライを奪った。
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8分、日本はリスタートのキックオフからペナルティを獲得しスクラムを選択する。
増田はこの浅い時間帯にペナルティゴールを狙わなかったことに驚いた。
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ここからの攻防は日本のノックオンでスコットランドボールのスクラムとなる。
有利な状況から、ランでの突破を狙わず、キックで攻めるスコットランドだが、これが日本にボールを渡すだけの結果になってしまう。
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ここまで、日本はボールを蹴らず、ペナルティーゴールのチャンスにスクラムを選択してまで走りあっている。
対するスコットランドのキックはサモア戦で日本が使ったものに近く、アンストラクチャーからの攻防を狙っているというより、衝突を避け、消耗から逃げているようにも見える。
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これはずれたが、18分、日本はディフェンスラインをブレイクした福岡からパスを受けた松島がトライ!
コンバージョンも決まって7−7。
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21分、スコットランドボールのスクラムで日本としては痛いことに具智元が負傷交代となる。
しかし、交代で入ったヴァルアサエリ愛の活躍でこれに組み勝ってペナルティを獲得、切り返しの連続の攻防から稲垣がゴールエリア中央に飛び込みトライ!
コンバージョンも決まって14−7。
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そして38分、日本はスクラムで再び組み勝ちペナルティーゴールを獲得、これは外れたが、その後のドロップアウトから日本はラインをブレイクした福岡堅樹がインゴールに飛び込みトライ!
コンバージョンも決まって21−7で前半を折り返した。
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前半、日本はキックを蹴れる場面でも徹底的にキープして地上戦を挑み、対するスコットランドは消耗を避けて後ろに走らせる意図でキックを繰り出した。
しかし、スコットランドの選択は思わしくない結果をもたらし、寄せ付けずに終えなければならなかった前半で2トライ分のビハインドを負ってしまった。
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後半のスコットランドはプール突破のためフィットネスの不安を跳ね返して3トライ以上取らなければいけない。
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後半、キックオフからの攻防でペナルティーを得て深く攻め込むスコットランド。
しかしラインを突破できないだけでなく、日本に攻守を切り返されてしまい、しかも悪いことに、ボールが渡ったのがおそらくこの大会でも最速のランナーの一人である福岡堅樹。
全く追いつく事ができずにトライとコンバージョンを献上し、28−7とされてしまう。
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スコットランドは大変悪い状況で、レイドローがスクラムからハイパントをあげても誰も落下点までチェイスに行くことが出来ない。
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その後5分にわたる長い攻めで7点を返して28−14としたが、プール突破に向けた3トライは非常に厳しい目標だ。
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50分、日本は田中と山中を投入し、試合のペースをコントロールしにかかる。
意図的にロースコアにするのは難しいとはいったが、残り30分で14点のアドバンテージを持っての事なら話が違う。
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53分、トライを狙うしかないスコットランドは、ペナルティを得てもゴールを狙わずランで攻撃、これを攻め切って待望のトライ。
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試合の分水嶺になることが多い60分に激しいフィジカルバトルを挑む日本。
これを守りきったスコットランドだが、攻撃回数21フェイズに及ぶ我慢比べはスタミナを大きく削った。
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62分、日本ボールのスクラムからの攻めを切り返してもスコットランドのランナーはディフェンスを振り切ることが出来ない。
最終局面でやっと自分達好みのアンストラクチャーな展開になったのに、ここまでで背負ったものが大きすぎた。
67分には苛立って掴み合いまで演じ、このペナルティで自陣深く攻め込まれてしまう。
70分には密集で押し負けるという屈辱的なターンオーバーからまたも自陣に張り付けられ時間を使われてしまう。
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72分、スコットランドにとっては試合を蘇らせる最後のチャンス、ペナルティーを得て前進して攻め込むが、日本のディフェンスを突破できない。
74分、日本はFWと田中が織りなす伝統芸能「ゆっくりスクラム」で時間を潰す。
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77分、スコットランドにとってのタイムアウトが迫る中、最後のスクラムを切り返した日本、インゴール間際で時間を潰し、迎えた80分、ドラが鳴った直後にボールをタッチの外に蹴り出した。
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日本は相手のして欲しくないことを徹底的に仕掛けつづけ、対するスコットランドは限られた選択の中で取り得るプランで臨んだとはいえ、前半の消極性で負ったビハインドが悔やまれる敗戦となった。
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4年前、スコットランドは中3日のスケジュールで挑んできた日本を下したが、今回は初戦の雨や決戦前の台風による開催不安に苛まれ、そして今度は自らが背負った中3日での連戦の不利の前に涙を飲むことになった。
試合開催前の運営批判など、議論を呼んだ発言もあったが、命運を引き寄せるため全ての人々が全力を尽くしたのだったと信じたい。
最後まで諦めなかった誇りは傷付けられるべきではないと思う。
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彼らの旅はこれで終わったが、日本はこれで史上初の決勝トーナメントに進出し、ベスト4を争うことになる。
運命という言葉はチープだが、多くの人がまた、楕円球で行われる陣取り合戦以上のドラマを見るのだろう、その相手は、4年の月日を経て再びW杯の舞台で相見える、南アフリカだ。
たいていの作る側の人って「マイナーだけどいいものがある」って思い込んでいるんだけど、実際はよくないからマイナーなんだよね。
これははっきりと数字で出るし、マイナーなものをいくら広告してもコンバージョンが上がったりはしない。
あと自分がいいと思うものを作れば、他人もいいと思うはずだと思い込んでるやつ多すぎ。傲慢。
発表したい欲求はあるのに「人を楽しませたい」「人にわかるように伝えたい」っていう欲求がない。
注文も聞かずに勝手に作った料理を客の口にねじ込んで「文句は言うな!」みたいな感じ。
数字を追っていると「大衆には理解できないけどいいもの」なんてクリエイター側の自己満足、幻想、そう思いたいだけだってことがわかる。
前回、オーストラリア×ウェールズの試合をパブリックビューイングの模様とともにお伝えしたが、1日遅れのレビューもたくさんの人に読んでもらえて嬉しい。
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先週、プール最大の強敵アイルランドを下してどこか祝祭的ムードが漂う日本だが、体重100kgオーバーでありながら50m・6秒台を叩き出す「巨漢超特急」を並べる今夜の相手、サモアは決して侮れない。
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4年に一度のW杯、増田としても全試合を追えれば最高なのだが、サモアに関しては実際の試合を見たのは24日のロシア戦のみ。
その試合のサモアは、スコアだけ見れば34-9の圧勝なのだが、内容といえば両軍合わせて3枚のイエローカードが乱れ飛ぶ乱戦で、サモアは1時期13人で戦っていた。
また、トライを積み上げたものの、それは個々の突破力で取ったものであり、キックを織り込んだりセットプレーのような準備が必要な高度な戦術は取れていない印象があった。
おそらくその荒さが、30日に戦ったスコットランド相手には格好の付け入る隙と写り、0-34という結果を呼んだのではないだろうか。
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ちなみに出なきゃ最高のイエローカード、出てしまうと10分間の退出となり、当該選手はペナルティーボックスに送られ、チームは1人少ない状態で戦わなければいけない。
Sin-binと呼ばれるそれは直訳すると「罪の箱」、意訳なら「留置所」とでもいうのだろうか、全く身も蓋もない表現である。
直前のイングランド×アルゼンチンでは、イエローどころか、わずか17分で試合からの完全退場となるレッドカードが飛び出した。
フィジカルに要求される強度が高いラグビーでは、長時間少ない人数で戦うのは危険が伴うと思う。
日本はいろんな意味で「『当たれば』デカい」サモアを封じ込めて、プール突破に前進できるだろうか。
ここで個人的な趣味を挟むと、増田はどことなくかりゆしを思わせるサモアコーチ陣の衣装がなんか好きだ。
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国歌斉唱に続いて、サモアによるウォークライ・シバタウが演じられる。
先週の敗戦からチームを作り直さないといけないサモアだが、それがうまく運んだようにも映る一糸乱れぬ見事なパフォーマンスだった。
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日本はその後の攻防で攻め込み、後手を踏むサモアの反則を誘ってペナルティーゴールを獲得。
これを決め3-0。
6分には自陣のスクラムから一気に深く攻め込む日本、またもサモアのディフェンスの反則を誘い、再びペナルティーゴールで6-0。
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13分にもサモアはマイボールスクラムからペナルティーを獲得し、前進。
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20分、キックから始まる攻防のプレッシャーの掛け合いで、日本は敵陣ラインアウトを獲得し、セットプレー。
ここからディフェンスの反則を誘い、ペナルティーゴールで9-6。
リードこそしている日本だが、今日のサモアはいい集中力を発揮し、ペナルティーゴールの応酬で振り切ることができない。
地上戦のレフェリングの解釈と、サモアの集中力で、密集戦での冷静さと我慢が鍵を握る試合になってきた。
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24分、フォワード、TJ・イオアネが松島に対する、遅すぎてかつ相手をしっかり掴んでいない危険なタックルでイエローカード。
シンビンだ、サモアはこの試合でも14人での戦いを強いられる。
27分、この数的優位を活かし、最終的に大幅に攻守の人数差を作り出したプレーで日本はトライを獲得。
コンバージョンも決まって16-6。
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離されたくないサモアは、33分、キックオフから反則がらみの展開でペナルティーゴールを獲得、16-9として前半を終了。
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その結果、ハイボールのコンテストからの攻守の入れ替わりが激しい。
常にリードはしているものの、攻守のキワでのペナルティーが多く、サモアにキックでついてこられているのは気がかりだ。
後半どう修正していくのだろうか。
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後半の修正に注目していた増田だが、後半の日本は前半に増して徹底的に蹴る。
前への圧力が強いサモアだが、そのせいかラインの後ろが大きく開いていて、今日の日本のキックはそこに蹴って走らせるのを狙っているのかもしれない。
これがいつ効いてくるか。
試合の均衡は突如崩れるかもしれない。
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43分、密集で反則を獲得したサモアはペナルティーゴールで16-12に迫る。
50分、今度は反則がらみからの攻防で、密集戦に手を突っ込んだ日本FW・姫野がサモアの「ボールを置けない」反則を誘い、ペナルティーゴールを獲得し19-12。
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サモアは脚が止まってきて、日本のランに完全に後手を踏み始めた。
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ここでキックでサモアを撹乱していた山中にかえ福岡堅樹を投入、この時間から走りあいを挑む気だ。
対するサモアはここで、37歳の大ベテラン、トゥシ・ピシを投入して流れをもっていかれないようにする。
59分にはキックオフから大きく攻めたサモアだが、これを力負けで押し返されてしまう。
サモアにとってはリソースも少ない中、嫌な時間で押し切れなかった。
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60分すぎ、日本はSH流に変わって田中史朗を投入、体力もメンタルも追い込まれている今のサモアにとっては、流れを読んだ上で一番してほしくないことをしかけてくる、最悪に近いいやらしさを持つ男がピッチに現れた。
続く67分、接点でも押し負けはじめているサモアに対して日本が投入したのが重機のように前進するヘル・ウヴェ。
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なんとか試合を蘇らせたいサモアは70分、日本陣深くのセットプレーからついに待望のトライを獲得。
コンバージョンも決まって26-19。
しかし75分、日本はもう蹴る時間じゃない、キックオフからの連続攻撃でロケットのように加速する福岡堅樹にボールが渡りトライ!
31-19。
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80分すぎのラストプレー、サモアがゴールラインを背にしてマイボールスクラムという、1週間前のカーボンコピーのような展開になったが、予選突破の望みをつなぐため、ここで試合を終わらせる合理性はないサモア、予選突破に向けもう1トライ欲しい日本。
似た状況で全く違う意味を持つ状況となった。
お互い試合を切れないスクラム合戦の中、この攻防で日本がスクラムを獲得、最後の最後まで相手に我慢を押し付けて、ここからの攻めで松島がインゴールに飛び込んだ。
日本は80分の試合を大きく捉えたゲームデザインで、しっかりとチームを立て直してきたサモアをさながら詰将棋のように沈めた。
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さて、第3戦目も終わり、そろそろ星取り勘定も気になってくる。
今日の結果でノックアウトラウンド進出がなくなったサモアとロシアを除けば、勝ち点状況は日本14、アイルランド11、スコットランド5。
水曜日に行われる試合で、スコットランドがロシア相手に敗戦するとは考えづらく、仮にこの試合を大勝して勝ち点5を獲得すれば、日本14、アイルランド11、スコットランド10となる。
スコットランドにしてみればロシア、日本の両方相手に大量得点を積み上げて勝ち、ボーナスポイントも取りこぼさず、かつ日本のトライを封じないといけなくなった。
「オープンなプール」と目されていたプールAは、その突破をかけ、目を離せない緊迫した状況のまま最終戦を迎えることになる。
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前回W杯、3勝しながらボーナスポイントの不足で涙を飲んだ日本。
沈めたのはスコットランドだった。
そこからの4年で大きく進化し、今夜獲得したボーナスポイント1は非常に大きな意味を持つ。
はたして13日のプール最終戦、日本とスコットランドにどんな結果がもたらされるのだろうか。
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すわ予選1位通過なら相手はニュージランドで17-145の屈辱を注ぐ再戦だ、いやもしかしたらリベンジに燃える南アフリカと戦うことになるかもしれないぞ、という声もし始めたが、その話はまだ早い。
1週間後、極上のドラマが待っている。
土曜日の日本×アイルランドの大一番のレビューに非常に多くのブクマをいただけて嬉しい。
文章や情報には色々なスタイルがあり、たくさんの人に注目を浴びるスタイルはきっと色々存在している。
しかし、モチベーションを持たせるためには、単に注目を浴びるだけでなく自分自身で「それならする価値がある」と感じるスタイルを取るのが大事だと思う。
増田が届けたいと思うものは「世界や人々の振る舞いの美しさや面白さ」「可能性」「希望」だ。
そこにあるのに気づかれていないそれらにスポットを当て、その価値をみんなに届けて、みんなが「顔が下に向いた時でも『今日は上げてもいいかな』と思えるエネルギー」を感じることができるのなら、ちょっとぐらい手間をかけてもいい。
だから、その自分のスタイルで一時期トップホッテントリにまでなったことはとても嬉しかった。
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一夜明けた29日・日曜にはウェールズ×オーストラリアの優勝候補対決が行われた。
増田は当初の予定では、これをリアルタイム観戦できない可能性が高かった。
しかし、所用を済ませて偶然通りかかった場所でパブリックビューイングがあり、開始10分ほど経った後ではあるが、実際の応援を周囲に感じながらこの1戦を観る偶然に恵まれた。
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そこで、オンデマンドで試合を最初からもう一度見直して、その試合自体の詳細と、日曜日に感じた観客の盛り上がりを合成するという、基本価値は変わらないものの、少しアレンジを加えた新たなスタイルのレビューを届けようと思う。
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みんなにお伝えしなければならないのは、このレビューで、てにおはの誤字脱字は、増田自身が興奮して打ち間違えた事自体で伝わるものもあるだろうという事で放置するケースもあるが、ブコメなどでありがたい事に明らかな事実関係の間違い、しかも増田の無知から来るものでなく単純な打ち間違いで誤解を呼ぶものに気づかされる事もある。
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さて、開幕戦で個々の強さとインスピレーションを誇るフィジーを組織力で圧倒したオーストラリア・ワラビースと、前半圧倒しながら後半ジョージアに手痛い反撃を受け不安を残したウェールズ・レッドドラゴンズ。
プールDは予測不能なフィジーが2敗した今、実力と安定感からこの2チームに敵はなく、この1戦を制したチームがノックアウトラウンドへの進出に大きく前進する。
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ワラビーズは先週からゲームをコントロールをするSHとSOを変え、日本の神戸製鋼でもプレーする大ベテラン、アダム・アシュリー・クーパーをウィングに据える。
レッドドラゴンズは控え1名を除いて先週とおなじメンバーのままだ。
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増田の印象ではワラビーズは縦横無尽に走り回る機動力と組織力、ウェールズはフィジカルを活かした鉄壁のディフェンスとキック、一撃必殺のセットプレーが武器だ。
そして、両チームとも勝負所や試合運びなどのラグビーIQは高い。
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先週勝ち試合で顔色を失ったウォーレン・ガットランドHCと、普段は知的なビジネスマンの顔も持つのに、代表試合だとなぜかキレまくる場面ばかりカメラに抜かれるマイケル・チェイカHCの表情が映された。
ワラビーズは数年間苦しんだ不調から開幕直前に急速に完成度を上げてきた印象があるが、その復調は本物だろうか、また、レッドドラゴンズは不安を払拭できるだろうか。
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前半、レッドドラゴンズがキックオフから争奪戦でボール獲得、ここからいきなりダン・ビガーがドロップゴールを放つ。開幕1分で出した飛び道具が決まって0-3。
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5分、モールからレッドドラゴンズが蹴ったキックをとって切り返すワラビーズ、スタイル通りの展開ラグビーで攻め立てるが、インターセプトからカウンターを食い、なんとかこれを凌いで、10分にマイボールクスラムを得て落ち着いた。
5分間で展開が目まぐるしい。
しかしワラビーズはこのスクラムで組み負けて反則を与えてしまい、レッドドラゴンズは必殺のセットプレーの機会を得る。
12分、レッドドラゴンズはこの攻防から、キックパスを見事とおしてトライを獲得、コンバージョンも決まって0-10。
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増田もこの直後辺りでパブリックビューイングへ到着。
会場は母国を応援するために駆けつけたであろうオーストラリア・ウェールズ双方のサポーターと、日本のラグビーファンでごったがえしていた。
増田が落ち着いた位置の後ろにいる長身の青年の一団は、赤い装いを見る限りウェールズサポーターだ。
先ほどのトライでどのような歓声を上げたのだろうか。
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16分、再びウェールズが中盤の攻防からドロップゴール、これは外れたが、この直前のワラビーズのディフェンスのプレーでやや遅れ気味の危険なタックルがあったということで、ペナルティが与えられた。
スタジアムにウェールズサポーターのブーイングが響き緊迫感が漂う。
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タックル数とタックル成功数はワラビーズが圧倒しているが、それは「守勢に回っている」ということだ。
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20分、レッドドラゴンズの反則からのセットプレーでようやく攻めるワラビーズ、ボールをつなぎまくる連続攻撃から、お返しとばかりのキックパスが飛び出し、35歳の大ベテラン、アダム・アシュリー・クーパーが飛び込んでトライ!
ここでコンバージョンを狙うワラビーズSOバーナード・フォーリーだが、パブリックビューイング会場ではこのコンバージョンキックにウェールズサポーターが容赦ないブーイングを浴びせる、行儀悪いなこいつら。
これが届いたわけではなかろうがキックは外れた。
5-10。
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その後、攻めるワラビーズだが、偶発的な反則でボールをレッドドラゴンズに渡すと、増田の周りのウェールズサポーターから歓声、その後裁定が覆りワラビーズボールのスクラムになると再びブーイングが上がる。
攻守が入れ替わるめまぐるしい攻防に、パブリックビューイングでは歓声が止まる暇がない。
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28分、反則を得たワラビーズがペナルティゴールを決めて8-10。
しかしその直後の31分、今度は逆に反則を得たレッドドラゴンズがペナルティゴールを決めて8-13。
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30分を過ぎ徐々にリズムをつかみ、攻撃する時間が増えてきたワラビーズだが、細かいエラーで前進できない。
反則やエラーで攻撃が止まるたびにシューンとなってしまうオーストラリアサポーターに対して、これに容赦ない歓声を浴びせるウェールズサポーターは全く可愛げというものがない。
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35分、再びワラビーズの突進中にやや危険な押しのけ(ハンドオフ)があったのではないかということでペナルティ。
両陣営サポーターから響くブーイング、退場者こそ出ていないものの、不穏な空気の試合になってきた。
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直後の37分、キックオフからの攻防でワラビースのパス回しのタイミングを読んだレッドドラゴンズがボールをインターセプトしトライ、コンバージョンも決まって8-23。
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流れを引き寄せかけたワラビースの一瞬の隙をついて突き放したウェールズ。
パブリックビューイング前では両軍のサポーターが席を立ち、ビールを買う列に並んだ。
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ハーフタイム、パブリックビューイング会場では、試合を盛り上げるため元日本代表・畠山健介とお笑い芸人が壇上に上がる。
その様子を見たおそらくはワラビースのサポーターに「あいつらは誰だ?エンターテイナーか?」と増田が話しかけられる一幕もあった。
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本来はボールを持って走り回りたいワラビーズはここまで長時間ボールを持てていない。
観戦に来ていた元日本代表HCにして現イングランドHCエディー・ジョーンズがカメラで抜かれると、なぜかスタジアムで上がるブーイング、それはなんでだよ、今日ちょっとブーイング多いな、おい。
ここからの反撃で、レッドドラゴンズはまた飛び道具を出し、ドロップゴールで8-26とした。
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45分、リスタートから「らしい」連続攻撃で攻めるワラビーズがこれを取り切ってトライ。
コンバージョンも決まって15-26。
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追い上げムードになってきたワラビーズだが、この11点差というのは微妙な点差だ。
これが10点差なら、相手がペナルティをしてキックを獲得すれば7点差、ワントライで追いつける。
しかし、この点差だと追いつき追い抜くのに2トライ以上が必要だ。
この1点が大きな意味を持ってくるかもしれない。
カメラで抜かれるマイケル・チェイカHCは今日はまだキレてない。
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50分ころ、修正が入ったのか、スタイルを取り戻して調子が出てきたワラビーズがまたも連続攻撃で攻め立てると、増田が観戦するパブリックビューイング会場ではウェールズサポーターの合唱が響く。
ラグビーの応援で合唱というと、イングランドのスウィング・ロウ・スイート・チャリオットなど、「前進する味方の背中を押し鼓舞するもの」という印象があるが、この合唱はまるでワラビーズを恫喝して攻勢をかき消さんとするような雰囲気のもので、全くウェールズサポーターは素晴らしくガラが悪い。
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54分、大して大柄でもないマイケル・フーパーがタックルで赤い二人をタッチに押し出してから、再びボールをつなぎ攻めるワラビーズ、敵陣深くに攻め込み、続くラインアウトからゴールライン間際までレッドドラゴンズを押し込む。
残り2mで耐えるレッドドラゴンズ。
60分のタイミングで取りきれないチームが試合を逃す場面を何度か見てきたが、やはりワラビーズは役者が違った、5分以上も続く力押しの攻防を制してトライを獲得、コンバージョンも決まって22-26。
あと4点で点差は振り出しだ。
後半全くボールが持てないウェールズは豊田スタジアムでの悪夢がよぎる。
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66分、スクラムで組み勝ったワラビーズはペナルティーキックを獲得するが、ここで増田はこの判断の評価に迷った。
この攻勢なら前進してトライを取りに行った方がいいのではないか?
しかし残り14分はまだ3プレーは応酬できそうだ、逆転まで十分な時間とも言える。
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71分キックオフからの攻防で、今度はレッドドラゴンズがペナルティーキックを獲得、外すレッドドラゴンズではない、25-29、再び4点差、ワラビーズの逆転ラインがペナルティゴールの外に遠ざかる。
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74分、あと6分というところでレッドドラゴンズがスクラムを獲得。
日本×アイルランドほど決定的な時間帯ではないが、ここで時間を使うたびに、一連のプレーを試みられる時間は減っていく。
なんとかこれに組み勝ったワラビーズだが、この時間稼ぎが効いた。
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ワラビーズ最後の猛攻を守り切ったレッドドラゴンズが80分、フルタイムを知らせるドラが響いた直後にボールを蹴出してゲームを強制終了。
パブリックビューイングはウェールズサポーターの大歓声があがり、会場はスタジアムの熱気をそそまま持ってきたような雰囲気に包まれた。
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レッドドラゴンズは前半圧倒されながら後半追い上げられるという、先週をなぞったような展開だったが、今日の相手は優勝候補だし、勝ちは勝ちだ。
ワラビーズは前半の不出来と後半の攻勢に転じながらも遠い1点に泣くことになった。
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増田としては、偶然得たパブリックビューイングでの観戦で、両国の、いや、どっちかっていうと主に、なんと言うか、いい意味でわかりやすいウェールズサポーターの応援を身近に感じることができて、大変楽しい80分だった。
みんなの近くにもパブリックビューイング会場はあるだろうか、入場無料の会場も多くある。
地上波放送がなかったにも関わらず、先週のウェールズ×ジョージア戦のレビューが多数のブクマをいただけて嬉しい。
あの試合はフィールドの46人とコーチたちのおかげで筆舌に尽くしがたいものとなった。
ゆえに「つたえられる少しだけ」ではあるが、増田のレビューで、勝負の世界に技量・フィジカル・戦術以上の「大切なもの」があること、そしてその面白さをみんなに届けなければいけないと思った。
それがみんなに伝わって、よりラグビーを楽しく見られたなら嬉しい。
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アイルランドに関してはどんなチームか、先週の戦いで見えてきたと思う。「ストラクチャー」チームだ。
日本代表については数多くのニュース、ドキュメンタリー、選手のバラエティー出演まであり、情報に溢れている。
しかし、その情報が多くは「寄りのディティール」のもので、おそらくラグビーをあまり見ていない人にとって、大づかみのカテゴライズはぼんやりしているのではないだろうか。
キックや密集戦から混乱を作り出し、そこで生じた間隙をものにしてトライを狙う。
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とはいえ、フィジカルで押すというより「一度持ったボールをなるべく離さず相手が攻める時間を減らす」という常識外の戦術で世紀のアップセットを演じた。
ただ、その戦いでは攻撃力が劣り、4年で正反対とも言えるスタイルにチェンジした。
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このキックを活用する「アンストラクチャー」の戦術はボールを相手に渡すので、ボールポゼッションは低くなりがちで、攻められる時間も長くなる。
そうなるとリスクが大きすぎるように見えるが、一般的にストラクチャーは攻めに時間がかかり、アンストラクチャーは取るときはあっという間に取る。
肉弾戦の数学は計算が複雑だ、どのような解がはじき出されるかやってみないとわからない。
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結果が出たスタイルを捨て、リスクも大きい戦術を採用したことに一部ファンからは批判も根強く特にヘッドコーチ人事について「エディーをつれもどせ」「ジェイミーをクビにしろ」という声が、4年間事あるごとに響き続けた。
また、SH流とSO田村も「タックルに行くべき時に行かない」「よくタックルを抜かれる」という理由で激しい批判が繰り返された。
増田的には大男の中で相対的に小柄な流がもつパッとみ柔和な雰囲気と、なんとなく会社の可愛げのない後輩を思わせる田村の空気感もあるんじゃないかなと下世話な勘ぐりをしてしまう。
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さて、先週のレビューを読んでいただけた方にはわかるだろが、「ストラクチャー」×「アンストラクチャー」という構図は先週のアイルランド×スコットランドの繰り返しであり、アイルランドは仕掛けられる「アンストラクチャーラグビー」を見事切り返してスコットランドを沈め、その対応力を見せつけた。
アイルランドに隙はない。先週の結果が繰り返されれば、現日本代表の戦い方が気に入らない人は容赦ない批判を浴びせるかもしれない。
日本代表は今日、より大きな結果を求めてリスクを取った決断の正しさを証明できるだろうか。
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ちなみに華麗なテクニックとパワーを併せ持つうえにイケメンでリーダーシップまであって、おいおい完璧人間かよと思わされるセンター、ラファエレ・ティモシーは一時期、日本代表が「桜」とともにイメージする「狼」を意識し「銀狼」ということで髪を銀に染めたことがあるが、どう見ても白髪だったので本人もそれに気づいたのかすぐに黒に戻した経緯がある。
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大一番のキッキオフが迫る。
ところでこの相手にボールを渡すキックオフ、トライのあと、なぜ取られた側がキックオフでリスタートするのかという疑問が出るが、キッキオフで大きく前進すると、落下地点に両軍が殺到する。
キッキオフされて、それを獲得したチームも簡単に前進できない。
その後は、あまり大きく地域挽回できないか、キックオフした側にボールが返った上、守備陣形が整ってない形でその攻撃を迎え打たないといけない。
センターからのキックオフはした側が有利な形になりやすいのだ。
試合開始のコイントスでキックオフを選択したアイルランドは、前半で力の違いを日本に見せつける気だ。
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前半、アイルランドキックオフからの攻防は日本陣10mと22mの間でアイルランドボールのラインアウトとなる。
残念だがこれはハズレた。
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7分、アイルランドが密集でボールを獲得、そこからの攻めをラインを背後にして耐える日本、集団戦でも強いアイルランドが繰り出す必殺のモールも止める。
しかし13分、力押しの連続から、圧力に負けた日本の反則で、有利状況をえたアイルランドは、リスクのあるキックパスを見事通してトライを獲得した。
コンバージョンははずれて0-5。
8分ほど続いたアイルランドの時間帯で、やはり攻め込まれると弱い。
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16分、リスタートから反則を獲得した日本はペナルティーキックを獲得し、これが決まって3-5。
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20分、アイルランドは日本の反則を得てから始まった攻防で、力押しから再び反則を獲得。
有利状況からキックパスを通すというという7分前のカーボンコピーのような展開トライを奪い、コンバージョンも決まって3-12とした。
アイルランドは最後の詰め以外は難しいことをしていないのだが、圧力が強く、ミスをしない。
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30分、脇腹を痛めたアマナキ・レレィ・マフィに変わって、スタイル変更をめぐり当初ジェイミー・ジョセフHCとよく口論になったというリーチ・マイケルがピッチへ。
再び攻める日本、反則から獲得したペナルティーキックを決めて6-12とする。
アイルランドも日本の攻めを止めることはできない、「攻めた方が有利なゲーム」の様相を呈してきた。
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35分、なんと日本がフィジカルに絶対的な強みをもつアイルランドに対して、相手ボールのスクラムに組み勝ってしまう。
この攻めから日本は三度ペナルティーゴールを獲得、これを決めて9-12。
1ペナルティーゴールで同点、トライなら逆転という状況まで詰め寄って、全然が結果がわからないまま前半を終了した。
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前半、日本は中盤のつばぜり合いをよく戦い、攻めては相手に後手を踏ませた。
アイルランドは自分たちのストラクチャーラグビーから2トライを挙げたが、そのインテンシティ(強度)を見せつけられていると言い難い。
前後半の修正力が非常に大きい現代ラグビー、アイルランドはどんな修正をしてくるだろうか。
そしてまた、日本は。
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この辺りで増田は気付いたのだが、今日の日本はボールを取ったらあんまり蹴らない。
「ストラクチャー」と「アンストラクチャー」の戦いと目されていたものが、気づかないうちに計算式は変わっていた。
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後半の入りからヒリつくよう切り返しの応酬、50分ごろ、日本のラインアウトからの攻めをなんとか止めるアイルランドだが、FW中心の突進をフィジカルで止め切れていると言い難い。
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57分、アイルランドの偶発的なエラーから、相手陣深くで日本ボールのスクラム、この攻めから快足、福岡堅樹にボールが渡り、ついにトライ!
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63分、日本陣深くで獲得したペナルティでラインアウトから攻め立てるアイルランドだが、日本はゴールラインを背にして力押しの攻めを守りきる。
あまりフィットネスの調子が万全でなく見えるアイルランドとしては、この絶対優位な状況で取りきるべきだった。
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本来ならセットプレーが強いアイルランドにはラインアウトが多いゲームは好みの展開のはずなのに、結果が出てない。
軽い怪我で大事をとってメンバー外となり、試合を見守る第一SOジョナサン・セクストンも呆然とした顔をしている。
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70分、日本は足が止まって対応に後手を踏むアイルランドに連続攻撃をしかけ、ペナルティキックを獲得、これを決めて19-12。
あと10分しかないのに、アイルランドは1トライ1ゴールがないと同点に追いつけない。
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トライを取るしかないアイルランドは獲得したペナルティーから、タッチで前進を狙うがこれがなんとミスキックであまり前進できない。
その後の攻防の一瞬の隙をついた福岡堅樹が切り返し大きくゲイン。
77分、日本はアイルランドゴールからわずか5mほどでマイボールスクラムを獲得した。
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絶対的に攻め優位な状況の上、ここでトライなら点差的にも勝利がほぼ確定する。
しかし、後半から交代で入ったSH田中はここでスクラムへのボール投入までゆっくり動いて時間稼ぎをするという、よくよく考えれば合理的だが、こんな緊迫した状況でよくそんなの思いついたな、と言いたくなるような驚くべきいやらしさを見せ、アイルランドに残された時間を浪費させていく。
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この攻防のうちについに80分がすぎ、もう最後のワンプレー、日本はボールを失うが、この攻防からトライを取れば同点に追いつけたアイルランドはなんと、ボールを蹴り出してゲームを終わらせてしまう。
19-12。
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日本はアイルランドを倒し、4年前の南ア戦に匹敵するアップセットを演じた。
新しいスタイルにかけた日本、今日の戦いはアンストラクチャーラグビーではなかった。
増田は違うと思う。
アンストラクチャーで取りきれる力があったからこそ、アイルランドはアンストラクチャーとストラクチャーの2つの選択肢に対策を取らねばならなかった。
そしてアンストラクチャーラグビーに付き物のキック後の攻防の準備は今日の戦いで遺憾無く発揮され、ついには7点差以内の敗戦で得られる勝ち点1と、同点のトライで得られる勝ち点2を秤にかけたアイルランドにリスクを取り下げさせた。
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これで合計の勝ち点を9とし、プールトップに躍り出た日本、次の相手サモアだ。
個々の力は強いものの、多くの選手が海外でプレーするため、チームとしてのまとまりにいつも苦労するサモアは第1戦のロシア相手でも、結果だけ見れば大勝だが、両軍合わせて3枚のカードが乱れ飛ぶ荒れた展開のなか、多くのペナルティに苦しんだ。
また、攻撃自体も個の強さに頼ったものが多く、荒い印象を受ける。
しかし、相手には、やんちゃぼうずを引率するようにまとめるベテランSO、トゥシ・ピシと、ヨーロッパでプレイするFB、ティム・ナナイ・ウィリアムスがいる。
いってしまえばW杯でやっと形になったチームが1週間でどう化けるか、予測がつかない。
日本はここからまたメンタルを立て直し、準備をしなければいけない。
きっと僕たちも。
日曜に行われたアイルランド×スコットランドのレビューも望外のブクマ数をいただいて嬉しい。
W杯が開催された最初の3連休で増田が書いたレビューが多くの人に読まれ、ラグビーを楽しもうとするみんなの時間に少しでも価値を付け加えることができたのは、増田にとっていい休暇だった。
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そんな3連休最後の夜、豊田スタジアムでウェールズ×ジョージア戦が行われた。
随分と放送時間を割いてくれたNHKと日テレだが、現段階で日本と関わりの薄い両国の対戦は、さすがに地上波放送されず、ラグビー中継の楽しさに華を添えたい増田としてもレビューで価値を提供できるのか迷った。
しかし増田が個人的に両国に思い入れがあり注目しているのと、地上波放送がある29日のウェールズ×オーストラリア戦が当日の所用でおそらくリアルタイム観戦できないので、それならば「プレビューがあれば」との声に応えて、この試合を解説して今大会のウェールズがどうなのかという視点から29日のプレビューのような役割を果たしたいと思う。
また、異様に個性的な対戦国のジョージアが今大会どういったラグビーをするのかも観戦して確かめたい。
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ところで、前レビューで、おそらくより北半球事情に詳しいブクマカがアイルランド×スコットランドの通算対戦成績に関して教えてくれたが、増田は通常、南半球のラグビーを中心に追っており、北半球に関しての知識は主に近年のテストマッチから得ている。
TOP14などのクラブレベルでの情報はますます少なく、大型移籍くらいしか語れない。
なので、通年追っていれば、そういった素養として当然染み付いてくるはずの知識の分厚さが心もとない。
せっかく褒めもてくれたのだから、もっと知識があれば北半球の魅力を伝えられたのになぁと思う。
オールブラックス×スプリングボクス戦でモウンガの切なさについて語ったのに、22日のレビューでは選手でなく豪出身レフェリーのニック・ベリーさんの筋肉を取り上げたのはそのためだ。
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今日の出場する選手でも小ネタを知っているのは、前回W杯に第1スタンドオフの怪我で第2スタンドオフから繰り上がり、今回もまた怪我のガレス・アンスコムの繰り上がりで第1スタンドオフになったウェールズのW杯男ダン・ビガーと、増田が仕事の情報収拾でウェブサイトを見ていたらワイルドなイケメンとしてスーツの宣伝キャラクターに起用されていたダン・ビガーと、プレースキックの前に文字で表現するのが難しい独特のプレ・パフォーマンス・ルーティンを行うダン・ビガー位だ。
誰か、北半球について追っている人がいれば、みんなでより楽しくW杯を見られるのになあと思う。
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さて今日の話題、大相撲の力士、栃ノ心の出身国という以外、日本ではあまり馴染みのないコーカサスの国ジョージアだが、ジョージアの男は伝統的に体が強く、相撲だけでなくラグビー、レスリングなど取っ組み合いを伴う競技やパワーが決する競技を得意としている。
かつてはその異常なパワーを最大限に生かしてひたすら縦に前進する「幅5mでやるラグビー」などど言われていたが、近年はそれだけでは勝てないと展開ラグビーにも力を入れ、それが功を奏してランキングを上げてきていた。
それでもこの国の最大の強みは「スクラム」だ。
ジョージアにとっては、スクラムでの勝敗が自分たちのアイデンティティに直接関わってくる。
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正真正銘の優勝候補、ウェールズと並んで入場してくるジョージア代表。
昨日のアイルランドもどこかただ事でない空気をまとっていたが、ジョージアはジョージアでシャレにならない男臭さを放っている。
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試合は開始早々、ウェールズのキックオフをジョージアが落球し、いきなり注目のスクラムとなった。
ここからウェールズがくり出した攻撃を止めたジョージアだが、その過程で前に落球してしまい、再びウェールズボールのスクラム。
この後ろのディフェンスラインに隙間があり、ウェールズがそこをめがけて、さながら赤いロケットを発射するように大男を3人走り込ませる。
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コンバージョンキック前のルーティンが話題になったSOダン・ビガーだが、真ん中の超イージーな場合まではやらない。
5-0。
ウェールズは6分にもペナルティを得てダン・ビガーがペナルティキック。
流石にこれはルーティンをやったが、以前よりルーティンが小さくなっている。
独創的すぎる動きのせいで前回W杯以降、世界中であまりに弄れらたので修正が入ったのかもしれない。
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11分、今後はジョージアが得意のマイボールスクラムで崩しにいったがウェールズが動かなく、その後の処理を誤って相手にラインアウト与えてしまう。
そこから準備されたセットプレーにふり切られたジョージアはトライを食らう。
続く18分にもウェールズはラインアウトからの攻防で、またもスッポリ開いたディフェンスラインの穴を突きトライ。
ジョージアはセットプレーから一発の攻防で3連続のトライを許した。
ダン・ビガーがもうちょっと動きが大きくなったルーティンから正確なキックを放ち、22-0。
ウェールズは39分にもラインアウトから次々とランナーを走り込ませてトライ、最後のコンバージョンを沈めて29-0とした。
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ジョージアのパワーを跳ね返してセットプレーから前半だけで4トライをあげたウェールズ。
パワーで押しきれなかったことが点差以上に屈辱的だったジョージアはどう修正するか、このままでは引き下がれない。
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後半、キックオフ直後の41分、偶発的に起こったようなウェールズの反則で、ジョージアはラインアウトを獲得、そこからのモールの攻防を押し込んで初トライを奪う。
このトライは点差だけでなく「力押しで勝った」ことでジョージアに面目を取り戻させた。
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46分、ウェールズのラインアウトのタイミングでジョージアは一列目の3人を変更。
ラインアウトからモールを形成して押すウェールズにジョージアはたまらず崩してしまうが、この崩し方がよくなかったということで、イエローカードが提示され、いきなり投入した3人のうち1人、ジャバ・ブレグバゼを一時的に失った。
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54分にはウェールズが持ち込んで形成された密集を交代で入ったジョージアの18番レバン・チラチャバがパワーで捲り上げてボールを取り返し、続くスクラムでも押し勝って優勝候補に自分たちの強みを見せつける。
会場の雰囲気はジョージアへの期待に溢れ、点差は開いているのに感情の熱量が上がっていく。
62分の攻防でも再びウェールズのボールをチラチャバが密集から引っこ抜き攻守逆転。
ハーフタイムのジョージアロッカールームで一体何があったのだろうか、豊田スタジアムには球技というよりまるで決闘が行われるコロシアムのような歓声が上がった。
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すぐに切り返したウェールズがディフェンスラインの裏に蹴ったキックを走力でトライ、36-7とするが、68分、またもスクラムで押し勝ったジョージアはそこからの攻防で三度現れたチラチャバがボールを地面にねじ込んでトライ。
豊田スタジアムの観客はスタンディングオベーションで、あまりのことに勝っているウェールズのウォーレン・ガットランドヘッドコーチはお通夜のような顔になってしまった。
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完全にジョージアホーム状態の会場の中、なんとかジョージアの息の根を止めたいウェールズは75分、鋭いランで次々とジョージアのディフェンスをかわしてトライ。
この後点は動かずノーサイドとなった。
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43-14、数字だけ見れば完敗のように見えるジョージアだが、後半だけ見れば14-14。
列を作ってウェールズの選手の拍手で送られるジョージアの選手は3万人を超える観客に漢を見せつけた。
前3戦で戦術の話をして面白さを伝えようとした増田だったが、それをしようにも、今夜はなにかそれを超えるものの存在感が大きな試合だった。
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さて、この試合で若干の不安を見せた優勝候補のウェールズ、次はオーストラリアとの大一番に臨む。
今日後半に度々食らった密集でのターンオーバーは修正できるだろうか。
オーストラリアにはこのプレーの名手、デービット・ポーコックがいる。
29日の試合では、ウェールズがここを修正できたのかにも注目してほしい。
これ読んだ
https://qiita.com/57shota/items/a3a6a181e4936ae03134
英字3語は鬼門
CVRはCxRが多すぎて混乱する
ベンチャーキャピタルの略、まずベンチャーキャピタルって何だよ
投資家のこと
未だに分からん
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最初混乱した
「LPも作ってほしくて」って言われてLPって何だよってなった
今では当たり前だけど
遺伝的アルゴリズムのことだろ? いやGA 芸術科アートデザインクラスか
GoogleAnalytics? 何か納得行かない
予算って言えよ
コンパ?
は?
要は方針転換
わかる気がする
扇風機だろ?
インフルエンザー?
カレッジ?
RTA?
イラッ
もっと有る気がする
Firefoxの脆弱性について日本で3本指に数えられるんじゃないかというくらい詳しい人と飲んだ。正直非常に楽しくて時間が経つのを忘れてしまった。無知の自分が聞いてばっかりだったのが恐縮な感じ。
セキュリティ部門のマネージャーであり、エンジニアとして、みた話が興味深かった。
……独占禁止法に引っかからないのが不思議、と盛り上がったあと、どうしてこんなこと考えたんだろう?と自分がもらした問いに、もしも自分がセキュリティ部門で提案したとしたら次の思考回路に則るとのこと。
→ふつーに侵入されませんでした、無事故でしたとかはまずさらに上司が納得しないよね
→どうにかして捻り出した案がユーザーのコンバージョン上げるためにアップルIDのサインイン強制
→アップルストア以外でもマルチプラットフォーム展開しているサービスならアップルID入れないといけないんやで。さもなきゃ審査で落とすよ?
→それで数値が上向けば…
みたいな思考回路だったんじゃないかとのこと。うわ、ありうると思ってしまった。
聞けば中間管理職として板挟みで悩んでる節々があって、エンジニアとしてのリスペクトよりなぜかどうにかして元気づけたいという気持ちが先に来た。
もちろん脆弱性をどうして見つけたかというのも興味深い話を色々聞けて。車輪の再発明と横井軍平さんの枯れた技術の水平思考。この2つが鍵なのだ。脆弱性の見つけ方においても。
https://anond.hatelabo.jp/20190703231902
コンバージョンできなさそうな見込み客にコストをかけられないから
わかる
最終的に入社できなさそうな会社に対して分析したり面接したりは非常に無駄で疲れるから
最初に行けそうな会社を絞るし、慣れてくるとある程度自分の情報を前もって開示する
(例えば週4でしか働けないですとか)
それに対して女性(元増田)側のコンバージョンが食事部分にあると
両者が騙そうとするし、騙そうとしないと何もかも成り立たない
対策はコンバージョンのポイントを「相手に合わせる」か「自分に合わせる」か「作法」
しかし男にとって問題なのは、相手の女性が「作法を作っている」人なのか「自分に合わせる」=SEXする気ゼロかどうかが見分けられないってことだ
これは割と詰んでるので、ナンパする男は何かしらを我慢して数打つ必要が出てくる
あるいは男が「相手に合わせる」つまり、清く正しく食事周辺をコンバージョンにするケースも考えられるが
そんな殊勝な草食系みたいなやつが、果たしてマッチングサービスを使うのか?という疑問がある
このナンパ周辺の詰んでる状態っていうのは結構皆気づいてるんじゃないかと思うんだがどうなんだろう
それが面倒で草食化してない?