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2021-05-16

大学生を見て鬱になる

自分が働いている職場には10名ほどの講師がいる。

そのうち女性講師は全部で4名おり、全員大学生である

以前にも書いたことだが、自分彼女らを見て、かわいいというより、大人の女性だなあと感じてしまう。

「お姉さん」という目で見てしまうのである

自分の中での「女子」は中学3年で成長が止まっているため、45歳の今になっても女子大生を見ると「大人」と感じるのである

しかしその反面、彼女らには、つい「年上の格好良さ」を見せようと演じてしまう。

彼女らの前では、格好良く見せようとしてしまうのだ。

自分の中での「女性」はクールでちょい悪な男性が好きなはずだから彼女らの前ではいつも以上に孤高の人を演じて、彼女らに関心を抱かせようとするのだ。

ただ、45歳の今になってはいくらクールに振る舞っても、女性からまったく声はかからない。

かくして、そんな孤高の人は、彼女らといまだ一度もコミュニケーションをとることができない。

他方、男性講師も皆大学生だが、彼らを見ても女子大生と同じ感覚が湧かないのが不思議である

もっと普段彼らと会話することは全くないため、彼らがどういう人間かはほとんどわからないし、興味もわかない。

ただ、そのうち1人苦手な男性講師がいる。

彼もおそらく大学生である

肌は黒く、茶髪ショートヘアーヒゲを短く整えており、塾に来るときサッカー本田がかけているような金縁のサングラスをかけている。

女性講師からエグザイルのなんとかに似ていると言われるなど、コワちゃらい感じである

自分もちょい悪を演じているのだが彼は見た目だけのちょい悪である

でも、彼はそれが「格好良い」といわれ、自分は言われたことがない。

彼はちょっとした服装の変化にもすぐ気付かれる。

自分は何をしても気づかれない。

これはいったい何の差なのか。

そんなちょい悪な彼でも仕事においてはフットワークが軽く、室長の言いたいことを即時に把握してすぐ行動に移すという行動力を持っている。

そのため、室長は彼に何かと仕事を任せることが多い。

最年長の自分仕事を任せられたことはないが、20歳そこそこの彼には様々な仕事を任せるのである

自分パソコンについては、そこそこの知識はある。

ネットが主だが、もう10年以上使い続けているからだ。

からパソコン仕事は彼にやらせるより自分が適任のはずである

でも、パソコンを使った仕事でも、室長自分ではなく彼に頼む。

そういうのを見ると、なんだかやるせなくなる。


また、これも自分と違って、生徒に面白い話をして楽しませることもできるため、生徒から人気があり、休み時間はいつも彼の周りに人だかりができている。

そして彼が話すときはいつも大声だ。

まるで吉本芸人のように大声で話したり、笑ったりする。

そんな彼は、いつも講師室に入るなり、得意の大声で周りの講師をいじったり、馬鹿話をして場を和ませており、講師室ではムードメーカーとしての役割果たしている。

自分が彼の話を聞いてもあまり面白いとは思わないが、同世代ではあれが面白いと感じるのだろう。

彼にいじられる方も、まんざら悪い気ではなさそうだ。

彼が講師室にいないとき講師の間ではよく彼の話をして笑っている。

要は憎まれないキャラなのである

この辺は自分正反対である

その一方で、彼は目上の人間に対しては体育会系なノリで接する。

その体育会系なノリが、上司である室長からも気に入られているのか、室長しょっちゅう長話をしている。

自分仕事ほとんど講師室で室長そばにいるが、室長最初面接以来、5分以上話したことはない。

何気ないコミュニケーションが取れないのだ。

彼はもはや室長からは単なるお気に入りから特別存在」として認識されている。

その証左として、彼は塾の駐車場に堂々と自分の車を止めている。

しかも、室長公認で止めているのだ。

学生のくせに車を持っていることだけで腹立たしいのに、塾に来るのにわざわざ車で来て、どや顔駐車場に止めているのだ。


自分はそんな彼が好きになれない。

理由は単純な嫉妬以外何物でもない。

学生のくせに車に乗るなんて、運転免許も持っていない自分にとっては妬ましくて仕方がないし、あんなふざけた話ばかりしてて講師になれるのに、自分がいまだ研修生なことも納得がいかないし、妬ましい。

また、女性講師と笑いながら喋っているのも妬ましくて仕方がない。

そんな単純な嫉妬から、彼をあまり好きにはなれなかった。

しかし、一点だけ評価するところがある。

彼は周りの講師ほとんどをいじってきたが、自分だけに対しては、決していじろうとしないことである

体育会系ならではの年上に対する敬意があるのだろうか、彼は自分を笑いのネタに使ったことは一度もなかった。

いくらボンボンエグザイルでも、二回り以上も年上の人間には敬意を払っており、そこは意識的にきちんと線引きしているのである

当然と言えば当然だが、自分中学時代水泳部上下関係を学んだからよくわかる。

年上の先輩をネタにすることなんて不謹慎まりないのである

このくらい、中学生でも知っている常識である

さすがのエグザイルも、そこはきちんとわきまえていたのだった。

そこだけが唯一彼を評価できる点だった。

…はずだった。


その唯一の評価が覆る出来事が起こった。

ある日、天候が著しく悪く、さながら台風のような日があった。

その日は休んでいる生徒が多かったが、講師電車関係でいつもの半分くらいしか来ていなかった。

自分もすぐに帰ってよかったのだが、そのとき男性から一番人気のある女性講師も残っていたため、彼女とのコミュニケーションを作る絶好のチャンスと考え、自分も敢えて残った。

いつもクールに振る舞ってばかりでは会話の糸口を掴めない、ここでは二人きりのときに思い切って声をかけてみようと考えた。

彼女ハーフのような顔立ちをしており、顔だけでいうとおとぼけキャラローラに似ている。

いつも笑顔で皆を和ませるため、、周りの職員にも人気がある。

彼女大学チアリーディングをしており、いつも黒髪ポニーテールのようにして後ろで結んでいる。

生徒からも人気があって何名も担任として抱えている。

から台風の日でも出勤せざるを得ないのだ。

彼女情報はだいたい知っている。

というのも、以前室長講師名簿を見ている隙に背後から覗き見し、彼女の通っている大学や生年月日、住所も覚えたのだ。

男性講師が何歳でどこの大学などまったく興味すらわかないが、女性に対しては別である

勉強ではほとんど機能しない暗記力も、こういう時には20代に負けないくらいの力を発揮する。

その日、最後まで授業があったのはエグザイルローラだけだった。

最後の授業をしている間、自分はひとり講師室に残って予習をする振りをしながら、彼女に話しかけるためのネタを考えていた。

しかし、彼女エグザイルと一緒に講師室に入って、ずっとエグザイルと喋っていたため、結局チャンスは巡ってこなかった。

夜になると雨はほとんどやんでいたが、室長エグザイルに、自分ら2人を車で送るよう提案した。

自分は、正直彼の車に乗りたくなどなかったが、これまた彼女と話せるかもしれないチャンスと考え、期待に胸を膨らませた。

エグザイルは「いいっすよ」みたいな返事をして、車に乗せることを快諾した。

これは絶好の機会だ、これを逃すわけにはいかないと思った。

しかし、そこで問題が起きた。

自分はかれこれ20年くらい車に乗ったことがない。

両親は車の免許を持っていなかったので、幼いころから数えるほどしか車に乗ったことないからだ。

だいたい、電車自転車を利用していた。

最近乗った最も古い記憶は、20年くらい前に乗ったタクシーである

そのため、車に乗る要領がいまいちからない。

しかし、彼らの手前、ほとんど車に乗っていないことを知られたくなかった。

彼らの前では人生経験を積んだ大人でありたいのだ。

夜10時近くに、塾のシャッターを閉め、隣の駐車場に向かった。

そして、彼の車をはじめて目にしたとき、やはり戸惑ってしまった。

どういうタイミングで乗ればいいのかわからなかったのだ。

まず、彼は、車のキーリモコンのように押すと、車のランプみたいなのが光ったが、それが何を意味するかわからず、呆然と立ち尽くしてしまった。

からカチャという音が聞こえたような気もしたし、それが開錠を意味するものなのかもしれない。

しかし、はっきりわからない以上、ドアを開けるわけにもいかなかった。

すると、エグザイルは「開いてるよ」と言った。

ああ、さっきのはやはり開錠の音だったのか、最近の車は鍵を使わなくてもドアを開錠するのかと、科学進歩はすさまじいなと思った。

そして同時に、エグザイル言葉遣いに疑問を抱いた。

「開いてるよ」という言葉は、年上の先輩に使う言葉ではなく、同世代か年下に使う言葉である

いわゆるタメ口である

この疑問が自分の中で膨れ上がった。

なぜ彼はタメ口なのか、二回り以上年上の人間とわかっていて彼はタメ口を使ったのか、いやそれはない、そんなことは許されるはずがない。

そして逡巡した結果、なるほどこれはローラに向けて言ったのかと善解し、疑問に一応の決着をつけた。

そんないきなりのエグザイルタメ口につまづいたが、いつもクールなちょい悪を振る舞う自分は、こんなことに取り乱したことを知られてはならないと思いつつ、先輩の威厳を改めて見せつけるように、車のドアを格好良く開けて挽回しようと試みた。

車のドアの開閉くらいはなんとなく知っているからだ。

そして、助手席のドアの取っ手に手を伸ばしたら、

「いや、後ろ行って」

と言われ、さらなるショックを受けた。

また、タメ口だ。

しかも、今回のは間違いなく自分に向けてだ。

おそらく、さっきのタメ口ローラではなく、自分に言っていたのだ。

しかし小心者の自分はこの2発を食らっても、すぐには信じることはできなかった。

待てよ、これは自分に対する親しみをこめて言っているに違いない、と良いほうに考えた。

しかし、体育会系なノリの彼にそんなはずはなく、自分を目下に見ている説のほうがかなり有力となり、一気に不快になった。

しかも、ローラ助手席に乗せて、自分を後部座席に座らせるつもりなのだ

ただでさえ家まで近いのに、これではローラと全くコミュニケーションが取れないではないか

自分の淡い期待はまたも絶望に変わった。

ただ、いまさら乗りたくないというわけにもいかず、つつがなくドアを開け、後部座席に乗り込んだ。

そして、久々の車に3度目のショックを受けた。

車の中はテレビで見た車と同じでカーナビがあって、革張りのシートに、いまどきの音楽が流れていた。

自転車しか乗らないので、車の内部構造はまったくわからなかったが、車の中はまさに異世界だ。

若者が車にあこがれる気持ちがよくわかる。

なんだか悔しかった。

自分は車の免許すら持っていないのに、たかだか20歳かそこらの糞ガキがこんな立派な車に毎日乗っていることに腹が立った。

自分が彼の年のときは、まだ浪人生だった。

車どころか、自転車に乗って、毎日必死ペダルをこぎながら図書館を往復し、図書館では向かいに座って勉強している女子高生を見て、悶々としていた。

そんな時期だった。

から車を買うなど考えたこともなかった。

免許取得ですらおくびにも出たことがなかった。

しかし、彼はそんな自分の数歩先、いや何十㎞先の人生を歩んでいる。

それが悔しくて仕方がなかった。

車の中はオレンジシトラスかわからないが、柑橘系香りが車特有の独特の臭いを打ち消していた。

ローラも入るなり、「いい匂い」と言っていたが、自分はそうは思わなかった、いや思いたくなかった。

先のエグザイルタメ口で一気に不快にな自分にとっては、ローラエグザイルに対する肯定的発言も許さなかった。

車の中でエグザイル言動を何度も反芻し、怒りで発狂しそうだった。

仕事の上では彼のが立場が上だが、さすがに二回り上の人間に対する態度ではないだろう。

その怒りを感じつつも、やはり小心者の自分はつい自己弁護してしまう。

ひょっとすると彼のさっきの言葉は、とっさに一番言いやす言葉が出てしまっただけではないか体育会系にもかかわらず思わずタメ口になってしまったのは仕事オフになってつい気が抜けてしまたからではないか、もしやエグザイルローラの前で少し格好つけようとしただけではないか、と自分落ち着けるため必死善意解釈を繰り返していた。

そしてある決意をした。

自分不安を打ち消すために、彼が車の中で助手席ローラとの話に、あえて後部座席から自分が入ろうと考えたのだ。

さっきは2発とも単純な一言に過ぎなかった。

から、その2発で上下関係判断するのは難しい。

彼と2語以上の会話をすれば上下関係がはっきりする。

そのときの彼の言葉遣いで、彼のなかでの上下関係認識できると判断しようと試みた。

この試みには勝算があった、

2語以上の会話であれば、さすがのエグザイルタメ口を使うことは憚られ、おそらく敬語を使ってくるだろうと確信した。

そして、ローラの前で自分の方がエグザイルより上であることを誇示するチャンスと思った。

そして、彼とローラがくだらない話をした後、相槌をうつように「○○ですよね~」と言った。

自分エグザイルの先の言動侮辱されて腹が立ってしょうがないため、本来自分タメ口でもよかった。

しかし、そこは大人の余裕と見せかけた小心者の本音で、敢えて敬語を使って接した。

ローラはきちんと「ですねー」と反応したが、なんと、エグザイル自分の相槌を無視したのだ。

20歳そこそこの若者に45歳の人生の先輩がわざわざ相槌を打ったのに、無視しやがったのだ。

よしんば運転中だとしても、ローラとの話は漏らさず反応していたのに、自分の初めての一言に対しては「無視なのだ

普段職場ではおふざけキャラとして同僚のちょっとした反応でも見逃さず拾うのに、彼らに比べ遥か遥か先輩の敬語による相槌に無視を決めたのだ。

怒りを超えて悲しくなってしまった。

そして、同時に、もしかして彼を怒らせてしまったのではないかという不安が頭をよぎった。

もし彼が怒っているならば、これ以上の彼の話への介入はさらなる刺激となり、本当に怒りだすかもしれない。

言葉の達者な彼が本気になって怒れば、自分太刀打ちできない。

また、自分は車に乗せてもらっている立場上、完全に自分の分が悪い。

それを棚に上げて応戦すれば、間違いなく彼女の前で失態を晒すことになる。

普段全くコミュニケーションをとらなくクールなちょい悪を演じているのに、ちょっと喋ったら怒られたなど、恥の上塗りである

それだけは避けなければと思った。

そして、そう思わざるを得ない自分が情けなくなり、悔しくて悔しくて仕方がなかった。

そんなこんなで2語以上の会話を交わすという当初の目的暗礁に乗り上げてしまった。

しかし、年上のプライドからか、本当は不安でたまらないくせに、自分も先のエグザイル言動で先輩の威厳を傷つけられたことは許さないぞという態度だけは示し、ローラにだけはわかってもらおうとした。

なぜなら、もしエグザイル自分不快な態度が知られてケンカを売られたら敵うはずがない。

からエグザイルには気づかれず、心優しいローラにだけは、この男のプライドが伝わるよう、細心の注意を払って仏頂面を決めた。

そして、自分の家の近くの信号で止まったので、彼に「この辺で大丈夫です」と伝えた。

すると、彼は「え?あー、はい」と答えて、やおらハンドルを切って車を止めた。

そのとき、彼の「え?」は明らかに不機嫌が8割入っていた。

おそらく車線変更をしなくてはならない関係で、もう少し早めに止めるべきことを伝えなければならなかったのだ。

それなのに、直前で止めるように言った自分に呆れと怒りを感じたのだろう。

ここで反省すべきなのに、楽観主義自分はそうは考えず、あとのエグザイルの「はい」というどうでもよい返事に安堵してしまったのだ。

はい」は年上に対する敬語であることから安堵したのだ。

自分に対して、一部ではあるがエグザイル敬語を使った。

安心した、なんだ自分に対しても敬語じゃないかと思った。

もし、目下の人間なら「はい」と言わず、「うん」とか「ああ」だろう。

そこに一瞬の安堵をした。

その後、そんな一瞬の安堵も奈落の底に突き落とす出来事が起こる。

致命的なミスを犯してしまったのだ。

彼の底にくすぶっていた怒りの炉心を露呈させてしまうようなミス犯しててしまったのである

原因は、突き詰めて言えば、人生経験不足だ。

自分は車の降り方を知らなかった。

通常車を降りるとき歩道側のドアを開けるのに、自分はそれすら知らなかった。

もちろんまったく何も知らなかったわけではない。

狭い歩道から降りたら車のドアがガードレールに当たって傷つけてしまうかもしれないという、さしてどうでもいいことは気づいたのだが、肝心なことはわかっていなかったのだ。

そして、彼の不機嫌を察しているにもかかわらず、自分は先の仏頂面の延長でそんなの気にしていないような振りをしながら、さらタメ口上から目線で「おーありがと」と言って、思いっき車道側のドアを開けたのだ。

するとエグザイルに「なにしてんだ、危ねーだろ!!」といきなり怒鳴られた。

耳を疑うような怒声に一瞬心臓が止まった。

さらに、同時に車の後ろから走ってきたバイクに急ブレーキを踏ませてしまったのだ。

バイクに乗っていた人に少し驚いた顔で「大丈夫ですか?」と言われたので、大丈夫ですと答えると、そのまま走り去って行った。

続き→大学生を見て鬱になる2

2021-05-10

今でも時折、高校時代悪夢を見る

夢の中で俺は高校生になっている。

ただし俺は高校生なので高校生であることは不思議なことではない、と思ったり思わなかったりする。

大抵自宅からスタートで、とりあえず学校に行かなければならないという強迫観念がある。

時計を見れば明らかに遅刻

家に家族はいない。

部屋にカバンはない。教科書時間割も何もない。

それでも高校には行かなければならない。

つのまにか着替えた学ランで、自転車に乗って、登校する。

街にはだれもいない。信号はすべて青だ。

あっという間に到着。

だがそこから問題だ。

当然自分クラスもわからない。

廊下適当に歩き回る。休み時間なのか楽し気な生徒らとすれ違う。

俺は楽しくない。俺の教室はどこだ。

からないので適当教室侵入する。

知り合いは一人もいないが気にしてはいられない。

「なんだこいつ?」と言いたげな顔、顔、顔は、しかしすぐに談笑に戻る。

俺はビクビクしながら自分の席を探すがそんなものは当然ない。

すでに授業が始まっている。俺は空いている席に勝手に座る。

英語先生のようだ。席順に指名された生徒が、すらすらと答えていく。

何を答えているのか俺にはわからない。

俺は教科書も筆記用語ノートも何も持っていない。

どうすればいいのかわからない。

今答えているのはどこの席のやつだ、俺に順番は回ってくるのか、考えるのはそればかり。

ついに俺の番だ。

何も答えられない。

立たされる。

世界が暗転する。

気づくとだれもいない。

すぐ人がいなくなるな。

なぜ俺は一人なんだ。

そうだ、体育だ。今は体育の時間だ。

体操着など持っていない。学ランのまま校庭に急ぐ。

下駄箱はどこだ。

来た時に履いていたはずの靴はどこにいった。

仕方ないので上履きで外に出る。

ラグビーをやっているようだ。

でもどこのチームに入ればいい?

呆然と立ち尽くす。

時は俺を無視して進む。

2021-05-08

人間難しい

 なにも成さず、なにも残さず、周囲と疎遠になって死ぬことに対して、時々どうしようもない気持ちで窒息にそうになる。

人間関係が下手すぎる。

 長く続いた友人は数えるほどしかいない。こちから連絡を取ればいいのかもしれないけれど、ラインFacebookもインスタも、なにもかも「続ける」のが苦手。Twitterで吐き捨てている方が気楽過ぎる。

 少しでも嫌なことがあれば、解決するまで話したりしないで、すっと離れてしまう。だからもう周りの糸から抜け落ちているようなきもち自分が悪いのはわかっている。

 仕事にしても、よくある仕事について、よくある仕事をして、特にスキルがあるわけでもなく、仕事に誇りがあるわけでもない。私がいなくなっても、代わりの人間はいくらでも出てくるだろう。

 そもそも、なんのために働いてるんだろうか。今はエンタメも奪われ、イベントもなく、どんどん人との交流がなくなる。あっても、私は関係を維持するのが苦手すぎる。人を傷付けるし、人を不快にする。みんなごめんね。やって後悔してること、言って後悔してること、たくさんあります


人間に対して友情以上の感情を抱けない。

 

 周りが結婚しはじめた頃は、本当に親が望むような普通人間になろうとして色々試した。けれと、そんな一生一緒にいたい、煩雑手続きを踏んでまで一緒にいたい相手は結局見つかっていない。

 では同性が好きなのかな?と思ってみても、こちらもたぶん違う。たぶん、アセクシュアルだろうか?定義に当てはめたいわけじゃないけど、自分が何にも所属していないと思うと怖くなるから

 父さん、母さんごめんね。申し訳なさすぎてどうしたらいいかからない。これも怖いことの一つ。なにも問題がない家庭に育ったはずなのに、私がぶち壊してしまうのだろう。

 でも一番悲しいのは、その「普通」を嫌がってるくせに、ずっと執着してしま自分自身だと思う。


一人の時間も好き。

 人との関わりばかり話してきたが、一人の時間が好きなので、会社休みの日は一人でぼーっと過ごしたかったりもする。でも、一人過ぎるのもなんか辛い。今はいいけど、少しずつ輪が小さくなっていく。みんなパートナーができ、子供ができていく。もし定年が来たら?動けなくなったら?私はどうやって目の前に漠然と広がる時間を潰すの?

 パートナーが欲しいわけじゃないけれど、何が欲しいんだろう。なんか、どうしようもない。言葉にうまくできない。自分矛盾しすぎていて怖い。帰るところが常に欲しいのかもしれない。

 人間ってめちゃくちゃに難しい。

 なにしたいんだろな。狂ったようにハマってるものが落ち着いた時、呆然としている自分が怖すぎる。

 何も残さずに死ぬのかな。どうあるべきなのかな。もう少し、めんどくさくない人になりたかったな。

2021-04-30

昔住んでいた学生寮には当番があって 宅配物を本人の代わりに受け取って保管しておくという 人力宅配ボックスみたいなことをしていたのだが

ある日 当番に入ると 寮に住む学生のひとりが バイク交通事故で亡くなったという電話が 寮長にかかってきた

そのときちょうど 宅配の人が来て 受け取った荷物は ちょうどその彼のために 親御さんが送ってきてくれた 仕送り段ボールだった

ことなく親近感のある 宛名の筆跡を眺めながら ただ呆然とする 親御さんが目の前にいるようで そして かける言葉もない気持ち

私はロボットのように その段ボールを いつもどおり棚にしまい いつもどおり帳簿に記録して 無念でしたねと その段ボールに 心の中で呟き

受け取り手を失って 迷子になったその気持ちを どうしようもできないまま そんな話は聞かなかったと 自分に嘘をつくことしかできなかった

ごめんなさい

2021-04-24

一人しかすれ違えない道路で対向側からチャリが出てきた場合対応

別題:一人ずつしかすれ違えない道路で対向側からチャリが出てきたので避けなかったら舌打ちされたので<<妄想の中で>>八つ裂きにすることにした

正面から人が来る。その脇を自転車が通り過ぎてきた。

…人が一人ずつしか通り過ぎられない細い道なのだが。

避けろと言いたいのだろう。うん。避けた先にも人が居るんだ。どうしろと?

避けようとしないオレを見て、自転車の人はあからさまに険しい表情をして…

いや、マスクしてるから判らないんだけど。

ちぃっ!」

大きな音で舌打ちをした。明らかに聞かせるように顔をこちらに向けて。

「はぁっ?!」

反射的に叫んだ。相手の腕を掴み

「アンタ、オレと目合ったよね?来てるの判ってて出てきたよね?悪いの間違いなくアンタだよね?

 何でそっちが舌打ちすんの?何考えてんの?」

まさか逆襲されるとは思わなかったのだろう、驚いた顔をしてこちらを向いた。

女だった。目元だけ見る限り30後半くらいか

「お前が避けるか待つかしてれば、こっちは通り過ぎられたんだよ!」

バキンッ!

女の抗弁が終わると同時にオレは女の鼻っ柱に拳を叩き込んだ。女がもんどり打ってよろめく。

倒れないな。浅かったか

バキンッ!

二の次を待たずに横っ面にもう一発。倒れた女の髪を掴んで持ち上げ続ける。

「オイ。やらかしたらどうしたらいいか解らないのか?」

女は虚ろな目をして答えない。腫れた左頬を抑えることもせず、鼻血を流しながら呆然としている。

イライラするなぁ。

ゴッ!

髪を引っ張り勢いを付けて電柱に叩きつけた。

「聞こえないのか、おい?」

ゴッ!ゴッ!ゴッ!

「も、もう…」

静止しようと蚊の羽ばたくような声をあげる。

「聞こえねぇよ。お前がやらかしたんだろうが。悪いことしたらどうしたら良いかもわからねぇのか?」

ゴッ!

「…もう止めて…」

あー、もう良いや。

ガシンッ。

頭をコンクリートに叩きつけた。髪から手を離して拳を握る。

「お、おい。いい加減にしとけよ」

静止する声がする。さっき居た男か。

「うん。悪いのはこいつだよね?アンタも混ざる?」

笑顔で振り返る。

バキンッ!

女の方は見ず振り上げた拳を顔面に振り下ろした。

「おい、お前。それ、死んでるんじゃ…」

馬鹿だな。人間はそんな簡単に死なないよ。

死ねば良いような糞ほどのさばるんだ。





手元だけで明文化してもスッキリしなかったので便所の落書きすることにしました。

うそう頻繁にはないのですがたまにあるこういう理不尽

適正に是正するにはどうしたら良いんでしょう。

引き止めて抗議した程度では聞く耳持つとも思えないし、聞いたところで所詮こういう人は必ずまたやりますよね。

2021-04-20

同人女は占われたい

※これは占ってもらった結果の備忘録です

二次創作だけど人を驚かせるような面白い小説を書きたい そんな気持ちが去年の冬ごろからずっとあった

二次創作はすぐに読者がつくけれど読む人間の数が限られる

から思い切って新規読者開拓のためにオリジナルを書き始めようかと冬の終わりに思った


から思い切って占い師に占ってもらった

なぜ周りに人間相談するではなく占い師を選んだのかというと

単純に相談して失敗したかである周りは私の欲しい意見を持っていなかった


彼女たちにとって二次創作交流であり

自分の考えた最強のカプ論を積み重ねた努力作品昇華させるというものではなかった

私ははぐれメタルだった


その方は神奈川県占い師をやっている方で 自身二次創作をしているので同人に明るい方だった

その方に占ってもらったのは2回 3月と4月に占ってもらった

直近で2回とか自分でも馬鹿だと思っている


1回目は緊急事態宣言もあったので電話選択した

電話だと移動時間ないし メモも沢山取れるし良いと思ったのだ

これ間違いだった 自分メモをとるとメモに集中してしまうたちだった

私は占星術でいうところの厄年にあたっており

開口一番「今日は書くのを止めないでとお伝えしに来ました」と

言った彼女に「大丈夫ですか?」と心配されてしまった

メモに集中しすぎて話聞いてないだけだったのだが

気がつけば1時間ほど話していた

「大変な時期ですからまた何かあったら電話して下さい」

何かとはどんなことを言うんだろうか?

私は真剣に考えあぐね 曖昧な返事をして通話は終わった


本当は自分作風とか創作に行き詰ったとき対策を聞きたかったのに

呆然としてしまって聞けなかった 反省した

占いするのに事前準備は必要だし

占う方法も人には向き不向きがあると学習した

占いをしてくれた彼女Twitterには面白そうな体験談がいくつもRTされており

私も彼らのように作風とか 制作の仕方とか 活動スタイルとか

そういうのを教えてもらったのに厄年で全て終わってしまった

ここは「よっ、さすが厄年!」というべきなのか


というわけで4月某日リベンジした

占い師さんがTwitterで「今日は予約が無くて暇」とツイートしているのを見て

私は乗り換えで躊躇したものの 結局電車に飛び乗った

「やらないで後悔するくらいなら、やって後悔しろ」というタイプなので

乗り換えを間違えたら諦めて帰るつもりだった

結果私は乗り換えを間違えなかったし 店にも無事着いた


「前に電話で占ってもらって厄年だって言われたんですけど

作風とかあんまり変わらない部分なら見てもらえるかなと思って

今日は思い切って来たんです」

さな部屋に置かれたテーブルにつくと

かいに座る占い師に私はつとめて明るく言った


作品の傾向について】

占「あなた二次創作という名の一次創作する方ですね」

私「あっ、はい 確かに全く関係ないパロディでなん万字も書いたりしま

 二次創作楽しいんですけどずっと界隈で浮いている気がして、オリジナルやろうと思ってるんですけど どうでしょうか?」

占「何かからインスピレーション受けて制作するタイプなので二次創作向きではあるんですよね

 でも二次創作の皮かぶった一時創作なんでオリジナルも行けると思いますよ!」

私(インスピレーション受けて一次書くなんて 厄介な奴だ)

占「作風は…刺さるもの書けますね。あと 深い話が書きたいタイプです

 エロもいけますね ラブコメっていうか…なんか変なシチュエーションを大真面目に書くタイプ

 キャラ人外がよくて 道具プレイとか良さそうですね!」

私「刺さるは言われますね(占星術の筈なのに、どっから出てくるんだその情報?!)」

占「客層は二次創作なので原作好きが読まれるのは勿論ですけど

 あなた作風が好きでついている固定ファンが多いです 放っておいてもどんどん寄ってきますね」

私「ああ、確かになんも考えてないのに泣いたって感想ますね」

占「なんも考えてないわけじゃないと思いますよ;」

私「通り魔みたいに刺して、読み終わった後もしばらくは悩んでいて欲しくてw」

占「刺されて死んだ人たちがどんどん寄ってきますよ」

私「死者の軍団を引きつれるとかネクロマンサーかな?」

占「いいじゃないですか!ネクロマンサー目指しましょう!

 ずーっとこの作風何かな~って考えてたんですけど虚〇玄ぽいです

 心温まる話に見せかけて地獄に落とす 虚〇玄を目指しましょう!」

私「んふふw」

占「厨二心を思い出して書くと良いですよ!」

私「厨二www」

創作するときアドバイス

占「集中力もありますし エネルギーアイディアもあるし…特にいうことないですね」

私「え?(他の方は時間決めてやるとか言われてたのに?!)」

占「あえて言うなら目標ですかね。目標さえ決めればそこまで一気に突っ走れます

 突っ走れるだけの集中力エネルギーあるので 火がつくと一気に書けちゃいます それに任せるだけです」

私「確かに1週間で1冊とかやったことありますけど でも これってどうなのかな?と止まることもあります

占「止まるからダメなんです 振り返っちゃうダメ 振り返るとしても終わってから

私「ふーん…そうすると、やっぱり(目標は)同人誌なんですかね?」

占「うーん……商業出来るんですよね」

【これから活動について】

私「あ、これから活動をどこに向けてやるかじゃなくて

 目標設定が必要ですよねって意味です」

占「ああ そうですね 締め切り必要なので同人誌作るといいですね!

 今は厄年というか テコ入れの時期で

 次の段階に行く為に意識改革されていくタイミングなんです

 だからプロを目指していくというのはいいと思います

 しばらくツラい時期は続きます

 今年は土壌を耕す期間だと思って1年やれば

 来年にはものになっていると思います

 2月に転機が…いや 4月に転職しそうなので

 4月から商業に移りそうです」

私「て、転職してまだ数年なのに…」


自分でもホロスコープ調べましたが2月問題解決

 4月転職兆しがあるようです


【他に占ってもらえたこと色々】
・何かにハマる時期

私「占いって色々分かるんですね~おもしろ

占「新しいジャンルにはまる時期とかも分かりますよ!

 えっと…来年1月ですね」

私「来年1月…じゃあやっぱり今年で現ジャンル卒業か」


創作の仕方

占「付箋とか使ってアイディア出しとくといいですよ」

私「付箋に出来事書いてプロット書くやつですか?」

占「いや、付箋に思いついた台詞とか場面を書いて それを貯めて置く箱を作っておくんです

 とっておいた付箋からインスピレーション受けるタイプですね」

私「あー、心当たりあります

 書きかけの文章とか取っておくんですけど 書いた当初はそれ以上思いつかなかったのに

 忘れた頃に見ると新しいアイディア出るんですよね」


同人誌の流通について

私「この間オンリー合わせで本出したんですけど 思ったよりも通販動かなかったです」

占「イベント出た方がいいです 通販なぜか動かないタイプですね

 イベントで動くタイプ イベント行くとエネルギーもらうんでいいです」

私「DL無料頒布は130ぐらい出たんですけど…通販は50もいかなかったですね

 DL通販は別物なんでしょうか?」

占「通販だと買いにくいって人結構ますよ」

私「今は出たくないんですよね」

占「友達には会いたいけど 隣近所の人に興味ないタイプですしね」

私「ふふっw(バレてやがる)」


同人誌作るうえで気を付けること

占「装丁を凝るといいです!」

私「え?そうなんですか?」

占「私のおススメはエナメルで白飛ばしです!」

私「いいですね(すっげぇエロすすめられるな)」

占「装丁凝ってイベント行って 目にとめてもらうのが一番いいです」

私「じゃあ今度は白飛ばします!」


メンタルについて】

占「オリジナルでは書く時はキャラキャラだと思って書いて下さい 自分重ねてしんどくなるタイプです

 二次創作の時は大丈夫なんですけど オリジナルになると自分を出したくないのに自分投影して苦しむことになります

 メンタルを持ってかれてしまうので そこに気を付けて下さい」

私「え?二次創作だけどしんどいんですけど 周りから受け君と考え方同じタイプって言われてマジでしんどかったのはその性?」

占「……(優しい微笑み)

 エゴさしちゃタイプでもあるのでスマホ触る時間を予め決めて あまり触らないようにするといいですよ」

私「分かりました! コロナ対策でやったので余裕です!」




こんな感じで楽しく同人創作活動について話せて大満足して帰りました

恥ずかし過ぎて誰にも言えなかったんですけど

商業が出来る方ですから来年商業やられてるかも」

と言われてとても驚いたと共に嬉しかったです

前にオリジナルやろうとして挫折したときがあったので


二次創作ではなくオリジナルやりたいと思ったのは

単純に万人受けするものが書けないからです

ブクマ数を目標にするのは限界があると感じました

占い師に指摘された「目標を掲げるといい」というのは

まさにここにも繋がってきます

努力して超えるハードルが私は欲しかったんです


ちゃん系とか 〇〇掲示板とか んほぉ喘ぎとか

女体化とか オメガバースとか ラブラブとか

私はライト層向けの話が書けない

読みやすく 万人受けし 絶対多数を味方につける

理屈を分かっても書きたい話じゃないので

pixivランカーには決してなれないんです

私は目の前にあるハードルを越える力はない

入っても100位以上 50位以下 そんなもん


ジャンルの衰退に関係なく沢山の人に読んでもらいたい

自分自身技術を磨いていきたい

そう思ったときに「ここにいちゃダメなんだ」と思いました

単純に数に振り回されてメンタルおかしくなるし

周りの人間関係を気にしてストレスが増える

そして二次創作自分技術が上がったかどうか確かめるのは

とても難しいことなんだと気づきました


なにより交流せずにひたすら書きたいタイプなので

交流がなくなって行くごとに私の作品は読まれなくなりました


交流しなくても感想はもらえます

二次創作では交流宣伝力に直結しま

宣伝されない作品は単純に読まれません


だって誰かが評価した作品が読みたいんです

確実に面白い作品が読みたいんです

私もそれ読んだよって友達と話したいもんです

それを批判する権利は誰にもありません

そこには楽しいこと 面白いことを誰かと一緒に共有したいという

大きな人の流れが確かに存在しているだけなんです


私にはその大きな流れを乗りこなす技術もなければ

乗りこなしてやるぞ!と思う気もないんです

ただ目標を作って超えたいだけなんです

簡単にいうと、毎日成長したいだけなんです

生きている限りスモールステップしていきたいんです


なので私はこれから違うハードルを設定して

それを乗り越える努力をしていきたいと思います

ダメだったらダメでいいんですよね 死なないんだから

次の場所に行こうと思う気持ちを誤魔化すのは

これでもう終わりにしようと思います


占ってもらう動機

自分のことを全く知らない人間に 自分の悩みを聞いてもらいたい」

で私は十分だと思っております

2021-04-09

太田市長選は地獄の三択

アラサー太田市育ち、そのまま地元就職。大して政治に興味はないが、色々な選挙には一応毎回行っている。

市長選があることは知っていた。現職の清水氏は多選で箱モノ行政気味なところが支持できないと思って、清水氏以外に入れようと思っていた。告示日にポスター看板を見て呆然とした。

立候補者こちら。

町田としみつ氏:新人/NHK受信料を支払わない方法を教える党(元N国党)

清水まさよし氏:現職/無所属/通算7期(合併前3期+合併後4期)

ときお氏:新人/無所属/ウェブサイトなどの届出なし(ポスター看板には訴訟?の陳述書が貼ってあった。)

太田市のことを考えて、清水氏には入れないつもりだったが、太田市のことを考えれば清水氏に入れるしかない。

これが政治的無関心の末路なのか。有権者政治に無関心になった結果、政治家も政党有権者に無関心になった。国会与党選挙について批判した野党も、結局勝てる選挙しか興味がない。

群馬は元々自民党がとても強い地域だし、現職清水さんが相当有力で(だからこそ多選になっているのだが)まともな対抗候補であっても今までも勝てなかった。

からと言って、あるいはどんな政治的な駆け引きがあるにせよ、主要政党が誰一人として推薦候補を立てなかったのは、太田市有権者に興味がないということなんだろうな。それもまた今までの俺たちの政治的無関心が招いた結果なのだから自業自得か。

投票は日曜だ。どれを選んでも、地獄に繋がる選択しかないが、出来るだけマシな地獄を選べたらいいなと思う。

2021-03-30

もう40歳なのに大学卒業できない夢を見た

卒業タイミングで、なぜだかレポートを出してないことを思い出したとか、

テストを受けてないことを思い出したとか、っていうパターンの夢が多いのだが、

昨晩は、珍しく、卒業時に自分名前が呼ばれず、もう1年残留することが確定して呆然とするという夢だった。

あと1年いないといけないなんて、そんな時間の余裕ない、学費もどうしよう、

また一年繰り返すなんて辛すぎる、今の仕事はどうすればいいんだ(これは時間軸的に倒錯なのだが)、

などと、無性に絶望して悲しくなった。

目が覚めて、自分大学卒業していることを思い出して、すっごく安心して幸せな気分になりました。

よかったーーー、卒業してて。

2021-03-22

D坂

それは九月初旬のある蒸し暑い晩のことであった。私は、D坂の大通りの中程にある、白梅軒はくばいけんという、行きつけのカフェで、冷しコーヒーを啜すすっていた。当時私は、学校を出たばかりで、まだこれという職業もなく、下宿屋にゴロゴロして本でも読んでいるか、それに飽ると、当てどもなく散歩に出て、あまり費用のかからカフェ廻りをやる位が、毎日日課だった。この白梅軒というのは、下宿から近くもあり、どこへ散歩するにも、必ずその前を通る様な位置にあったので、随したがって一番よく出入した訳であったが、私という男は悪い癖で、カフェに入るとどうも長尻ながっちりになる。それも、元来食慾の少い方なので、一つは嚢中のうちゅうの乏しいせいもあってだが、洋食一皿注文するでなく、安いコーヒーを二杯も三杯もお代りして、一時間も二時間もじっとしているのだ。そうかといって、別段、ウエトレスに思召おぼしめしがあったり、からかったりする訳ではない。まあ、下宿より何となく派手で、居心地がいいのだろう。私はその晩も、例によって、一杯の冷しコーヒーを十分もかかって飲みながら、いつもの往来に面したテーブルに陣取って、ボンヤリ窓の外を眺めていた。

 さて、この白梅軒のあるD坂というのは、以前菊人形きくにんぎょうの名所だった所で、狭かった通りが、市区改正で取拡げられ、何間なんげん道路かい大通になって間もなくだから、まだ大通の両側に所々空地などもあって、今よりずっと淋しかった時分の話だ。大通を越して白梅軒の丁度真向うに、一軒の古本屋がある。実は私は、先程から、そこの店先を眺めていたのだ。みすぼらしい場末ばすえの古本屋で、別段眺める程の景色でもないのだが、私には一寸ちょっと特別の興味があった。というのは、私が近頃この白梅軒で知合になった一人の妙な男があって、名前明智小五郎あけちこごろうというのだが、話をして見ると如何いかにも変り者で、それで頭がよさ相で、私の惚れ込んだことには、探偵小説なのだが、その男の幼馴染の女が今ではこの古本屋女房になっているという事を、この前、彼から聞いていたからだった。二三度本を買って覚えている所によれば、この古本屋の細君というのが、却々なかなかの美人で、どこがどういうではないが、何となく官能的に男を引きつける様な所があるのだ。彼女は夜はいつでも店番をしているのだから、今晩もいるに違いないと、店中を、といっても二間半間口の手狭てぜまな店だけれど、探して見たが、誰れもいない。いずれそのうちに出て来るのだろうと、私はじっと目で待っていたものだ。

 だが、女房は却々出て来ない。で、いい加減面倒臭くなって、隣の時計屋へ目を移そうとしている時であった。私はふと店と奥の間との境に閉めてある障子の格子戸がピッシャリ閉るのを見つけた。――その障子は、専門家の方では無窓むそうと称するもので、普通、紙をはるべき中央の部分が、こまかい縦の二重の格子になっていて、それが開閉出来るのだ――ハテ変なこともあるものだ。古本屋などというものは、万引され易い商売から、仮令たとい店に番をしていなくても、奥に人がいて、障子のすきまなどから、じっと見張っているものなのに、そのすき見の箇所を塞ふさいで了しまうとはおかしい、寒い時分なら兎とも角かく、九月になったばかりのこんな蒸し暑い晩だのに、第一あの障子が閉切ってあるのから変だ。そんな風に色々考えて見ると、古本屋奥の間に何事かあり相で、私は目を移す気にはなれなかった。

 古本屋の細君といえば、ある時、このカフェのウエトレス達が、妙な噂をしているのを聞いたことがある。何でも、銭湯で出逢うお神かみさんや娘達の棚卸たなおろしの続きらしかったが、「古本屋のお神さんは、あんな綺麗きれいな人だけれど、裸体はだかになると、身体中傷だらけだ、叩かれたり抓つねられたりした痕あとに違いないわ。別に夫婦仲が悪くもない様だのに、おかしいわねえ」すると別の女がそれを受けて喋るのだ。「あの並びの蕎麦屋そばやの旭屋あさひやのお神さんだって、よく傷をしているわ。あれもどうも叩かれた傷に違いないわ」……で、この、噂話が何を意味するか、私は深くも気に止めないで、ただ亭主が邪険なのだろう位に考えたことだが、読者諸君、それが却々そうではなかったのだ。一寸した事柄だが、この物語全体に大きな関係を持っていることが、後になって分った。

 それは兎も角、そうして、私は三十分程も同じ所を見詰めていた。虫が知らすとでも云うのか、何だかこう、傍見わきみをしているすきに何事か起り相で、どうも外へ目を向けられなかったのだ。其時、先程一寸名前の出た明智小五郎が、いつもの荒い棒縞ぼうじまの浴衣ゆかたを着て、変に肩を振る歩き方で、窓の外を通りかかった。彼は私に気づくと会釈えしゃくして中へ入って来たが、冷しコーヒーを命じて置いて、私と同じ様に窓の方を向いて、私の隣に腰をかけた。そして、私が一つの所を見詰めているのに気づくと、彼はその私の視線をたどって、同じく向うの古本屋を眺めた。しかも、不思議なことには、彼も亦また如何にも興味ありげに、少しも目をそらさないで、その方を凝視し出したのである

 私達は、そうして、申合せた様に同じ場所を眺めながら、色々の無駄話を取交した。その時私達の間にどんな話題が話されたか、今ではもう忘れてもいるし、それに、この物語には余り関係のないことだから、略するけれど、それが、犯罪探偵に関したものであったことは確かだ。試みに見本を一つ取出して見ると、

絶対発見されない犯罪というのは不可能でしょうか。僕は随分可能性があると思うのですがね。例えば、谷崎潤一郎の『途上』ですね。ああした犯罪は先ず発見されることはありませんよ。尤もっとも、あの小説では、探偵発見したことになってますけれど、あれは作者のすばらしい想像力が作り出したことですからね」と明智

「イヤ、僕はそうは思いませんよ。実際問題としてなら兎も角、理論的に云いって、探偵の出来ない犯罪なんてありませんよ。唯、現在警察に『途上』に出て来る様な偉い探偵がいない丈ですよ」と私。

 ざっとこう云った風なのだ。だが、ある瞬間、二人は云い合せた様に、黙り込んで了った。さっきから話しながらも目をそらさないでいた向うの古本屋に、ある面白い事件が発生していたのだ。

「君も気づいている様ですね」

 と私が囁くと、彼は即座に答えた。

「本泥坊でしょう。どうも変ですね。僕も此処ここへ入って来た時から、見ていたんですよ。これで四人目ですね」

「君が来てからまだ三十分にもなりませんが、三十分に四人も、少しおかしいですね。僕は君の来る前からあすこを見ていたんですよ。一時間程前にね、あの障子があるでしょう。あれの格子の様になった所が、閉るのを見たんですが、それからずっと注意していたのです」

「家の人が出て行ったのじゃないのですか」

「それが、あの障子は一度も開かなかったのですよ。出て行ったとすれば裏口からしょうが、……三十分も人がいないなんて確かに変ですよ。どうです。行って見ようじゃありませんか」

「そうですね。家の中に別状ないとしても、外で何かあったのかも知れませんからね」

 私はこれが犯罪事件ででもあって呉れれば面白いと思いながらカフェを出た。明智とても同じ思いに違いなかった。彼も少からず興奮しているのだ。

 古本屋はよくある型で、店全体土間になっていて、正面と左右に天井まで届く様な本棚を取付け、その腰の所が本を並べる為の台になっている。土間の中央には、島の様に、これも本を並べたり積上げたりする為の、長方形の台が置いてある。そして、正面の本棚の右の方が三尺許ばかりあいていて奥の部屋との通路になり、先に云った一枚の障子が立ててある。いつもは、この障子の前の半畳程の畳敷の所に、主人か、細君がチョコンと坐って番をしているのだ。

 明智と私とは、その畳敷の所まで行って、大声に呼んで見たけれど、何の返事もない。果して誰もいないらしい。私は障子を少し開けて、奥の間を覗いて見ると、中は電燈が消えて真暗だが、どうやら、人間らしいものが、部屋の隅に倒れている様子だ。不審に思ってもう一度声をかけたが、返事をしない。

「構わない、上って見ようじゃありませんか」

 そこで、二人はドカド奥の間上り込んで行った。明智の手で電燈のスイッチがひねられた。そのとたん、私達は同時に「アッ」と声を立てた。明るくなった部屋の片隅には、女の死骸が横わっているのだ。

「ここの細君ですね」やっと私が云った。「首を絞められている様ではありませんか」

 明智は側へ寄って死体を検しらべていたが、「とても蘇生そせいの見込はありませんよ。早く警察へ知らせなきゃ。僕、自動電話まで行って来ましょう。君、番をしてて下さい。近所へはまだ知らせない方がいいでしょう。手掛りを消して了ってはいけないから」

 彼はこう命令的に云い残して、半町許りの所にある自動電話へ飛んで行った。

 平常ふだんから犯罪探偵だと、議論丈は却々なかなか一人前にやってのける私だが、さて実際に打ぶっつかったのは初めてだ。手のつけ様がない。私は、ただ、まじまじと部屋の様子を眺めている外はなかった。

 部屋は一間切りの六畳で、奥の方は、右一間は幅の狭い縁側をへだてて、二坪許りの庭と便所があり、庭の向うは板塀になっている。――夏のことで、開けぱなしだから、すっかり、見通しなのだ、――左半間は開き戸で、その奥に二畳敷程の板の間があり裏口に接して狭い流し場が見え、そこの腰高障子は閉っている。向って右側は、四枚の襖が閉っていて、中は二階への階段と物入場になっているらしい。ごくありふれた安長屋の間取だ。

 死骸は、左側の壁寄りに、店の間の方を頭にして倒れている。私は、なるべく兇行当時の模様を乱すまいとして、一つは気味も悪かったので、死骸の側へ近寄らない様にしていた。でも、狭い部屋のことであり、見まいとしても、自然その方に目が行くのだ。女は荒い中形模様の湯衣ゆかたを着て、殆ど仰向きに倒れている。併し、着物が膝の上の方までまくれて、股ももがむき出しになっている位で、別に抵抗した様子はない。首の所は、よくは分らぬが、どうやら、絞しめられた痕きずが紫色になっているらしい。

 表の大通りには往来が絶えない。声高に話し合って、カラカラ日和下駄ひよりげたを引きずって行くのや、酒に酔って流行唄はやりうたをどなって行くのや、至極天下泰平なことだ。そして、障子一重の家の中には、一人の女が惨殺されて横わっている。何という皮肉だ。私は妙にセンティメンタルになって、呆然と佇たたずんでいた。

「すぐ来る相ですよ」

 明智が息を切って帰って来た。

「あ、そう」

 私は何だか口を利くのも大儀たいぎになっていた。二人は長い間、一言も云わないで顔を見合せていた。

 間もなく、一人の正服せいふくの警官背広の男と連立ってやって来た。正服の方は、後で知ったのだが、K警察署の司法主任で、もう一人は、その顔つきや持物でも分る様に、同じ署に属する警察医だった。私達は司法主任に、最初から事情を大略説明した。そして、私はこう附加えた。

「この明智君がカフェへ入って来た時、偶然時計を見たのですが、丁度八時半頃でしたから、この障子の格子が閉ったのは、恐らく八時頃だったと思います。その時は確か中には電燈がついてました。ですから、少くとも八時頃には、誰れか生きた人間がこの部屋にいたことは明かです」

 司法主任が私達の陳述を聞取って、手帳に書留めている間に、警察医は一応死体の検診を済ませていた。彼は私達の言葉のとぎれるのを待って云った。

絞殺ですね。手でやられたのです。これ御覧なさい。この紫色になっているのが指の痕あとです。それから、この出血しているのは爪が当った箇所ですよ。拇指おやゆびの痕が頸くびの右側についているのを見ると、右手でやったものですね。そうですね。恐らく死後一時間以上はたっていないでしょう。併し、無論もう蘇生そせいの見込はありません」

「上から押えつけたのですね」司法主任が考え考え云った。「併し、それにしては、抵抗した様子がないが……恐らく非常に急激にやったのでしょうね。ひどい力で」

 それから、彼は私達の方を向いて、この家の主人はどうしたのだと尋ねた。だが、無論私達が知っている筈はない。そこで、明智は気を利かして、隣家時計屋の主人を呼んで来た。

 司法主任時計屋の問答は大体次の様なものであった。

「主人はどこへ行ったのかね」

「ここの主人は、毎晩古本の夜店を出しに参りますんで、いつも十二時頃でなきゃ帰って参りません。ヘイ」

「どこへ夜店を出すんだね」

「よく上野うえのの広小路ひろこうじへ参ります様ですが。今晩はどこへ出ましたか、どうも手前には分り兼ねますんで。ヘイ」

「一時間ばかり前に、何か物音を聞かなかったかね」

「物音と申しますと」

「極っているじゃないか。この女が殺される時の叫び声とか、格闘の音とか……」

「別段これという物音を聞きません様でございましたが」

 そうこうする内に、近所の人達が聞伝えて集って来たのと、通りがかりの弥次馬で、古本屋の表は一杯の人だかりになった。その中に、もう一方の、隣家足袋屋たびやのお神さんがいて、時計屋に応援した。そして、彼女も何も物音を聞かなかった旨むね陳述した。

 この間、近所の人達は、協議の上、古本屋の主人の所へ使つかいを走らせた様子だった。

 そこへ、表に自動車の止る音がして、数人の人がドヤドヤと入って来た。それは警察からの急報で駈けつけた裁判所の連中と、偶然同時に到着したK警察署長、及び当時の名探偵という噂の高かった小林こばやし刑事などの一行だった。――無論これは後になって分ったことだ、というのは、私の友達に一人の司法記者があって、それがこの事件の係りの小林刑事とごく懇意こんいだったので、私は後日彼から色々と聞くことが出来たのだ。――先着の司法主任は、この人達の前で今までの模様を説明した。私達も先の陳述をもう一度繰返さねばならなかった。

「表の戸を閉めましょう」

 突然、黒いアルパカ上衣に、白ズボンという、下廻りの会社員見たいな男が、大声でどなって、さっさと戸を閉め出した。これが小林刑事だった。彼はこうして弥次馬を撃退して置いて、さて探偵にとりかかった。彼のやり方は如何にも傍若無人で、検事や署長などはまるで眼中にない様子だった。彼は始めから終りまで一人で活動した。他の人達は唯、彼の敏捷びんしょうな行動を傍観する為にやって来た見物人に過ぎない様に見えた。彼は第一死体を検べた。頸の廻りは殊に念入りにいじり廻していたが、

「この指の痕には別に特徴がありません。つまり普通人間が、右手で押えつけたという以外に何の手掛りもありません」

 と検事の方を見て云った。次に彼は一度死体を裸体にして見るといい出した。そこで、議会秘密会見たいに、傍聴者の私達は、店の間へ追出されねばならなかった。だから、その間にどういう発見があったか、よく分らないが、察する所、彼等は死人の身体に沢山の生傷のあることに注意したに相違ない。カフェのウエトレスの噂していたあれだ。

 やがて、この秘密会が解かれたけれど、私達は奥の間へ入って行くのを遠慮して、例の店の間と奥との境の畳敷の所から奥の方を覗き込んでいた。幸なことには、私達は事件発見者だったし、それに、後から明智指紋をとらねばならなかった為に、最後まで追出されずに済んだ。というよりは抑留よくりゅうされていたという方が正しいかも知れぬ。併し小林刑事活動奥の間丈に限られていた訳でなく、屋内屋外の広い範囲に亙わたっていたのだから、一つ所にじっとしていた私達に、その捜査の模様が分ろう筈がないのだが、うまい工合に、検事奥の間に陣取っていて、始終殆ど動かなかったので、刑事が出たり入ったりする毎に、一々捜査の結果を報告するのを、洩れなく聞きとることが出来た。検事はその報告に基いて、調書の材料書記に書きとめさしていた。

 先ず、死体のあった奥の間の捜索が行われたが、遺留品も、足跡も、その他探偵の目に触れる何物もなかった様子だ。ただ一つのものを除いては。

「電燈のスイッチ指紋があります」黒いエボナイトスイッチに何か白い粉をふりかけていた刑事が云った。「前後事情から考えて、電燈を消したのは犯人に相違ありません。併しこれをつけたのはあなた方のうちどちらですか」

 明智自分だと答えた。

「そうですか。あとであなた指紋をとらせて下さい。この電燈は触らない様にして、このまま取はずして持って行きましょう」

 それから刑事は二階へ上って行って暫く下りて来なかったが、下りて来るとすぐに路地を検べるのだといって出て行った。それが十分もかかったろうか、やがて、彼はまだついたままの懐中電燈を片手に、一人の男を連れて帰って来た。それは汚れたクレップシャツにカーキ色のズボンという扮装いでたちで、四十許ばかりの汚い男だ。

足跡はまるで駄目です」刑事が報告した。「この裏口の辺は、日当りが悪いせいかひどいぬかるみで、下駄の跡が滅多無性についているんだから、迚とても分りっこありません。ところで、この男ですが」と今連れて来た男を指し「これは、この裏の路地を出た所の角に店を出していたアイスクリーム屋ですが、若し犯人が裏口から逃げたとすれば、路地は一方口なんですから、必ずこの男の目についた筈です。君、もう一度私の尋ねることに答えて御覧」

 そこで、アイスクリーム屋と刑事の問答。

「今晩八時前後に、この路地を出入でいりしたものはないかね」

「一人もありませんので、日が暮れてからこっち、猫の子一匹通りませんので」アイスクリーム屋は却々要領よく答える。

「私は長らくここへ店を出させて貰ってますが、あすこは、この長屋お上さん達も、夜分は滅多に通りませんので、何分あの足場の悪い所へ持って来て、真暗なんですから

「君の店のお客で路地の中へ入ったものはないかね」

「それも御座いません。皆さん私の目の前でアイスクリームを食べて、すぐ元の方へ御帰りになりました。それはもう間違いはありません」

 さて、若しこのアイスクリーム屋の証言が信用すべきものだとすると、犯人は仮令この家の裏口から逃げたとしても、その裏口からの唯一の通路である路地は出なかったことになる。さればといって、表の方から出なかったことも、私達が白梅から見ていたのだから間違いはない。では彼は一体どうしたのであろう。小林刑事の考えによれば、これは、犯人がこの路地を取りまいている裏表二側の長屋の、どこかの家に潜伏しているか、それとも借家人の内に犯人があるのかどちらかであろう。尤も二階から屋根伝いに逃げる路はあるけれど、二階を検べた所によると、表の方の窓は取りつけの格子が嵌はまっていて少しも動かした様子はないのだし、裏の方の窓だって、この暑さでは、どこの家も二階は明けっぱなしで、中には物干で涼んでいる人もある位だから、ここから逃げるのは一寸難しい様に思われる。とこういうのだ。

 そこで臨検者達の間に、一寸捜査方針についての協議が開かれたが、結局、手分けをして近所を軒並に検べて見ることになった。といっても、裏表の長屋を合せて十一軒しかないのだから、大して面倒ではない。それと同時に家の中も再度、縁の下から天井裏まで残る隈くまなく検べられた。ところがその結果は、何の得うる処もなかったばかりでなく、却って事情を困難にして了った様に見えた。というのは、古本屋の一軒置いて隣の菓子屋の主人が、日暮れ時分からつい今し方まで屋上の物干へ出て尺八を吹いていたことが分ったが、彼は始めから終いまで、丁度古本屋の二階の窓の出来事を見逃す筈のない様な位置に坐っていたのだ。

 読者諸君事件は却々面白くなって来た。犯人はどこから入って、どこから逃げたのか、裏口からでもない、二階の窓からでもない、そして表からでは勿論ない。彼は最初から存在しなかったのか、それとも煙の様に消えて了ったのか。不思議はそればかりでない。小林刑事が、検事の前に連れて来た二人の学生が、実に妙なことを申立てたのだ。それは裏側の長屋に間借りしている、ある工業学校の生徒達で、二人共出鱈目でたらめを云う様な男とも見えぬが、それにも拘かかわらず、彼等の陳述は、この事件を益々不可解にする様な性質のものだったのである

 検事質問に対して、彼等は大体左さの様に答えた。

「僕は丁度八時頃に、この古本屋の前に立って、そこの台にある雑誌を開いて見ていたのです。すると、奥の方で何だか物音がしたもんですから、ふと目を上げてこの障子の方を見ますと、障子は閉まっていましたけれど、この格子の様になった所が開いてましたので、そのすき間に一人の男の立っているのが見えました。しかし、私が目を上げるのと、その男が、この格子を閉めるのと殆ど同時でしたから、詳しいことは無論分りませんが、でも、帯の工合ぐあいで男だったことは確かです」

「で、男だったという外に何か気附いた点はありませんか、背恰好とか、着物の柄とか」

「見えたのは腰から下ですから、背恰好は一寸分りませんが、着物は黒いものでした。ひょっとしたら、細い縞か絣かすりであったかも知れませんけれど。私の目には黒無地に見えました」

「僕もこの友達と一緒に本を見ていたんです」ともう一方の学生、「そして、同じ様に物音に気づいて同じ様に格子の閉るのを見ました。ですが、その男は確かに白い着物を着ていました。縞も模様もない、真白な着物です」

「それは変ではありませんか。君達の内どちらかが間違いでなけりゃ」

「決して間違いではありません」

「僕も嘘は云いません」

 この二人の学生不思議な陳述は何を意味するか、鋭敏な読者は恐らくあることに気づかれたであろう。実は、私もそれに気附いたのだ。併し、裁判所警察人達は、この点について、余りに深く考えない様子だった。

 間もなく、死人の夫の古本屋が、知らせを聞いて帰って来た。彼は古本屋らしくない、きゃしゃな、若い男だったが、細君の死骸を見ると、気の弱い性質たちと見えて、声こそ出さないけれど、涙をぼろぼろ零こぼしていた。小林刑事は、彼が落着くのを待って、質問を始めた。検事も口を添えた。だが、彼等の失望したことは、主人は全然犯人の心当りがないというのだ。彼は「これに限って、人様に怨みを受ける様なものではございません」といって泣くのだ。それに、彼が色々調べた結果、物とりの仕業でないことも確められた。そこで、主人の経歴、細君の身許みもと其他様々の取調べがあったけれど、それらは別段疑うべき点もなく、この話の筋に大した関係もないので略することにする。最後に死人の身体にある多くの生傷についてPermalink | 記事への反応(0) | 22:40

2021-03-21

ブクマカには、やはり「調べる」「確かめる」という”文化”がないようだ。

id:washburn1975 実際はどうかのお話https://washburn1975.hatenablog.com/entry/2021/03/25/150654)、ありがとうございます。俺たちは雰囲気でのレベルでですが、理解しました。

今更で、しかもここまで色々と記載して信じてもらえないと思いますが、自分個人としては小人プロレスについては、そこまで興味のある内容ではありません。

本旨は、飽くまで「ブクマカには、やはり「調べる」「確かめる」という”文化”がないようだ」の方です。最近、何度か人気エントリーに載ったような、ブクマカの態度への批判がメインです。

その上で、小人プロレスについて少し言わせて頂くと、「人権団体から抗議があったのはデマ」と否定する主張が強すぎて、関係者の各インタビューにもある「メディアに対し批判があった」を軽んじてるように感じます

 

id:RRD 認識の御提示https://rrd.hatenadiary.org/entry/2021/03/22/134738ありがとうございます。続きを書かれるようなので、掲載され次第、拝読します。あと何も証拠は出せませんが、自分id:afterkun ではありません。

本文最後に書いてますが、自分もこの情報で十分に精査しているとは思っていません。また、御自分id記載されていて、この記事が公開されているのが嫌でしたら、運営に削除申し立てをして、削除させてください。

とりあえず、この記事ブックマークコメントのいくつかだけ返信。もしかしたら、追記2をするかもしれません。→しました。

RRD まーたいつものストーカー増田だよ、としか。よっぽど悔しかったんだね。調べる確かめるもなにも、もうみんな知ってるんだよ。なぜ現実ネットつまみ食い否定できるのか?

学校教科書レベルならまだしも、小人プロレスの衰退について「みんな知ってる」はないかと…。「調べた」「確かめた」でなくてもいいので、RRDさんの認識の詳細を教えてください。

washburn1975 こういうやつ多いよね。実際どうだったか知らないのに、資料言葉尻を捉えて「ほらやっぱり人権派のせいだ!」って言うやつ。あのな、主力選手がどんどん再起不能になったのにスカウト活動できると思うのか?

実際どうだったのかを知らないので教えてください。

人権派という言葉が嫌なら、偽善者でもクレーマーでもいいです。再起不能問題なら、小人ではないプロレスでも発生しているのでは? 母数の問題から、「主力選手がどんどん」ではないとは思いますが。

また、スカウト活動ができるかどうかは問題提起していませんし、スカウトの有無が小人プロレスが下火になった理由の一つに「抗議からメディアへの露出が減ったかである」の否定にはならないと思います

kowyoshi え、プリティ太田インタビュー読んでそういう結論になるの? こいつの読解力なさすぎでね? ちな当方、昔からドロップキックブロマガ会員で有料部分も全部読んだよ。

あなたがどう読んで、どのような結論になったかを教えてください。

muchonov ワッシュさんやodd-hatchさん達があれだけ丁寧にデマ潰ししてても、呉座センセや増田には届いてないのだな…。https://odd-hatch.hatenablog.com/entry/2020/05/18/160255

houjiT 槍玉に上がった米が完璧とは言わないが、増田は十分精査して都合のいい所だけ引っ張ってデマを存続させようとしている。また貼るかhttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/odd-hatch.hatenablog.com/entry/2020/05/18/160255

具体的に、この記事のどの記載否定したくて、その記事のどの部分を明示しているのでしょうか? 「小人プロレスに抗議があった」ということにおいては、その記事はむしろ補強しているように思います

 


https://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/sivaprod/status/1372949500835160066 の一番人気の下記ブックマークコメントが気になったので調べてみた。

RRD 知らない人のために書いておくと、小人プロレスが衰退した最大の理由は、医療進歩小人絶対数が減ったこと。次に障がい者政策が充実してきて入門者が減り、消滅前提にスカウトも行わなかったこと。


現役小人プロレスラーのインタビュー https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1404841

ミゼットプロレス試合機会がなかなか作れないということですが、それ以外に人権団体から見世物として扱うのはいかがなものか」という批判もあって、メディアが取り上げづらい風潮があったんですよね。

(中略)

ボクは知らないんですけど、昔の関係者から話を聞くと、そういう批判があったらしくて。

---

選手TED https://youtu.be/oSCb1EuPg38 → 衰退の理由自体は、上記インタビューとほぼ同じ

---

小人プロレスミゼットプロレス)は人権団体がつぶした? #ネトウヨデマ対抗テンプレ https://odd-hatch.hatenablog.com/entry/2020/05/18/160255

申し訳ないけど視聴者からの抗議が凄いんだ」とプロデューサー呆然とする彼らに説明した。どうしてあん可哀想な人たちをテレビ晒しものにするんだという抗議が殺到したという。

(中略)

現役は今も二人いる。リトル・フランキーと角掛留蔵。(中略)でもテレビの中継があるときには、二人の試合ときにだけ撮影用の照明が落とされる。

小人プロレスの衰退に関する記事はいくつかあったけど、その内で時系列が整理されていて、ソースの信ぴょう性も高そうな記事

これは「人権団体からの抗議の否定ではあるけれど、所謂人権派(という建前の偽善者)」からの抗議によりミゼットプロレスが下火になったことは、むしろ補強されているように読める。


id:RRD は「最大理由」という言葉で隠してるんだろうけれど、少なくとも小人プロレスが衰退していった理由の一つには「小人症の人を見世物にするな」という批判が要因だったと言っていいと思う。

ただ、自分のこの調査結果も、十分に精査されてはないとは思う。とりあえず id:RRD と同コメントスターを付けた以下の人達が、どのように「調べた」「確かめた」のかを知りたいところ。

id:kyo_ju

id:uunfo

id:BigHopeClasic

id:riruriru-15

id:oakbow

id:taramoimoi

id:misomico

id:nakanohitonadoinaiyo

id:everybodyelse

id:morimori_68

id:Dai44

id:kiku-chan

id:nobg

id:matsuza

id:driving_hikkey

id:Mash

id:Nashorn

id:minoymmt

id:michiki_jp

id:mk16

id:worris

id:gdsk

id:gunnyori

id:dadadaisuke

id:nakadai

id:townphilosopher

id:houjiT

id:msukasuka

id:a_ako

id:ykkhtb

id:mellowfellow

id:baronhorse

id:pchan

id:yuzumikan15

id:rgfx

2021-03-17

正しいアイスクリーム問題

ジョンとメアリー公園で一緒に遊んでいました。

公園にはアイスクリーム屋さんの車も来ていました。

メアリーアイスクリームを買いたいと思いましたが、残念ながら今はお金を持っていません。

アイスクリーム屋さんは午後も同じ公園にいるというので、メアリーお金を取りに自宅へ戻りました。

 

しばらくしてアイスクリーム屋さんはジョンに言いました。

「さっき俺は『午後も同じ公園にいる』と言ったな。あれは嘘だ。俺はいから教会に移動する」

唖然とするジョンを置いてアイスクリーム屋さんは去っていきました。

 

 * * *

 

一方、お金を取りに戻ったメアリーは自宅で母の言葉を聞いて驚愕します。

公園に居たアイスクリーム屋はなぜかメアリーの自宅を把握しており、彼は先回りして

既にメアリー宅に訪れていたというのです。

アイスクリーム屋さんはその場でアイスを売ることは断固拒否した上で、

アイスを売ってほしければ教会に来いという伝言を残していました。

普通ならそんなアイスクリーム屋さんとはもう関わりたくないと思うはずですが、

なぜかメアリーアイスクリームに異常な執着を見せ、母の制止を振り払って教会に向かいます

 

 * * *

 

しばらくして自宅に戻ったジョンは、宿題のことで聞きたいことがあり、メアリーの家に行きました。

……いいえ、本当は宿題は口実でしかなかったのかもしれません。心のどこかで

あのアイスクリーム屋さんの危険を感じ取ったジョンは、メアリー心配だったのです。

しかメアリーの家に着いたジョンを迎えたのは、呆然とするメアリーの母でした。

彼女の話によると、すでにアイスクリームを買いに出かけてしまったということです。

しかし、このとき重大なミスが一つありました。

メアリーの母は混乱のあまりアイスを売ってほしければ教会に来い」という伝言があったことを

ジョンに伝え忘れてしまったのです。

 

ジョンはメアリーを追いかけて走り出しました。

 

-----------

 

問題:ジョンはメアリーがどこに行ったと思っているか

 

2021-03-12

私は被災していないんですけど、

 うちの会社は未だに朝礼があるし、その上5分間スピーチ的なものもある。

 昨日のスピーチ担当は、後輩だった。彼女は、今日は3月11日ですね、と前置きをして、震災の話をします、と口火を切った。私は10年前はもう働いていて、この会社被災したんだよな、とか、帰宅難民になって会社夜明かししたな、とか、情報錯綜していたから、山形大学にいた妹が心配で胸が張り裂けそうだったな、だとか、そんなことを思い出していた。

 彼女は、私は実は被災していないんですけど、と言った。

「私はその時イギリス留学していて、日本時間12日の日に震災について知りました。ものすごく驚きました。イギリスでもニュースで繰り返し地震映像が流れていました。日本はすごいことになっているのに、私は普通に大学に行っているのが不思議で、でも日本にいたらあの中にいたんだなと思ったら怖くて。同級生がそんな私を慰めてくれました。絆を感じました」

 彼女は可愛らしい声で、五分間そんな話をしていた。あまり温度差に、私はギョッとしてしまった。

 私の会社東京にあって、朝礼に出ていた人たちはみんな被災者だ。東京震度5津波被害はなし。それでも、主任の家は千葉にあって最寄駅が液状化したと言っていたし、私たち計画停電の中で、震えながら仕事をした。私は家に帰って、蝋燭に火をつけて生活していた。そういう思い出がまだ生々しく残る中で、被災していない彼女が「地震を遠くで見て怖かった覚えがある」と平気で話しているのを、私は呆然としてみていた。

「今でも、あの日のことは忘れられません」

 彼女はいい話をしたかのような顔をして、話をまとめた。いつもはスピーチ後に、おざなりではあるが拍手が起きるのに、誰も拍手しなかった。部長が困った顔で、

「まあ、うん。みんな2時46分になったら黙祷よろしくね」

とだけ言った。彼女は神妙な面持ちで、こっくり頷いていた。

大学進学でお金でもめた話

もう親の立場になる年なんだけど、未だに自分の親がわからないし、信頼関係回復しきれていない。

通っていた高校は、2年生で社会科選択科目で、3年生で文系理系クラス分けをするカリキュラムになっていた。

とはいえ、3年の理系文系を見据えての2年の選択科目なので、2年のクラス分けで9割方進路が決まる。

履修希望は前の年度の年末くらいに出すので、1年生の秋には大体の方向性を決めなきゃいけない。

大学に行くなら浪人下宿も不可といわれていたので、志望校も限られてしまう。

薬学部法学部に行きたかったので、色々考えた。

薬学部は、家から通える国立大学はまず無理。私立なら学力的には大丈夫だけど学費が高い。

法学部ならなんとか国立視野に入るか・・・と悩んで親に相談したところ、「学費大丈夫から頑張りなさい」と言ってくれた。

毎年の三者面談でも進路の話をして、東京近郊の私立薬学部中心に国立受験してみようということになっていた。

最終的には、国立C判定。私立ならいくつかA判定出てたから、大丈夫かな・・・と思っていた。

明日からセンター試験という夜に、軽い口調で親が言った。「国立しかダメ私立は受けてもいいけど学費払えないからね」

本人大混乱。

呆然としつつもなんとか試験を終えて、話し合ってわかったこと。

私が難易度学費やその他諸々の説明をしたのは、聞き流していた。学費ノープランだった。最初から

出願後に学費を見たら、国立はともかく私立は払えない。だから諦めなさいと言った。

まり受験結果の如何にかかわらず、私立薬学部への進学は無理。国立ならまだいいから頑張れと。

そりゃー信頼関係なくなりますよね。どうして土壇場でひっくり返すのか。今までの話し合いはなんだったのか。

もっと手前ならまだ手があったかもしれないのに。

結局、国立は落ちて私立はいくつか受かったけど、もちろん進学出来ない。

気持ちを立て直して、2月中旬から出願できて学費比較的安い私立工学部に出願、合格して進学。

工学部は第三希望ではあったので、進路変更ギリギリセーフというところか。

親は結果オーライと笑ったが、そんな気持ちにはなれなかった。

親御さんにお願いします。

子供経済的な話はしにくいかもしれないけど、ちゃんと伝えてください。

方向転換は後になればなるほどつらいし、対処も大変になります

あの目の前が真っ暗になるような大混乱は誰にも体験させたくない。

追記

センター試験の前に私立に出願していて、お金払ったのに受験しないなんて!と親から詰られたため、受験しました。

・その時点から出願できて費用場所的に通える学校のうち、学ぶ内容に興味が持てたのが工学部のその学科だったのが選定理由です。

薬剤師弁護士になりたかったので、薬学部法学部の2択でした。薬学部ダメなら医療系なら何でもいいとは考えもつきませんでした。

学費国立分と同額を親から、あとは親戚から借金入学費用)と奨学金バイト代でまかないました。借金入学後にバイト代で、奨学金卒業後分割で返済済み。

薬学部学費が高いのはわかっていたので、具体例を挙げて親に相談していたのです。厳しいなら特待生制度とか志望学部をを変えるとかも伝えての「大丈夫から」でした。

2021-03-08

信じて送り出したア○タの担当ドンキUNIドヤ顔サムズアップ

身バレしそうなので増田に書き増田

この話はフィクションです。実在人物や団体などとは関係ありません。

潰れそうなアピタ

地元アピタ。もう全く流行ってないアピタがあった。何故か立地が田んぼの真ん中で、隣にホムセンはあるものの、他に施設もない。

閑古鳥どころではなく過疎ってた。

テナントもどんどん逃げて「フリースペース」やら、不自然にベンチが置かれた謎の空間ができてた。

食品微妙に高いし、土日に行っても人がいない。いても地元の老人というあまりうまみの無い客層。

それでもその地域にある唯一まともなスーパーであった。そのため、アピタ不採算店舗撤収するという噂が流れると、町長産業立地課長雁首そろえてユニー本部に出かけては、支援約束するからどうか店を閉めないでくれ、と陳情にいっていたと言う話も噂で流れていた。なんか土地は一度町が借り上げて、いろいろと理屈をつけて格安で貸し付けているとかなんとか。なので地元では良く潰れないなーと話題になっていた。

それが変わったのが、去年の今頃である

突然、その過疎アピタが「県内初のMEGAドンキホーテUNI業態変更する」という話が降ってわいたのである

MEGAドンキホーテとは何者だ?

今まで支援してきた町長下町職員はプチパニック。なにしろMEGAドンキどころか地元にはドンキホーテなるもの存在しない。いわば幻のような存在

町の職員らはどんな風になるのか県外のMEGAドンキホーテUNIに視察に出かけるとか、なんかよくわからない行動を取った模様。

特に反対する理由は無いどころか、すごくいい話。よそでは業態変更で反対運動があるところもあるようなのだが、何しろ周りに家が無いような場所

なんでこんな田舎店舗MEGAドンキへの業態変更の対象になるのかわからない始末で、ありがたいけど大丈夫ですかユニーさん、と言うノリであった。

そして、それは店舗従業員も同じだったらしい。

アピタ食品売り場の責任者(副店長)、仮にMさんとしよう。Mさんは、人当たりのよいおいちゃんで、農産物直売コーナーを、一番お客さんが来る場所にどどーんと設置してくれるような、すごい人のよい方である。でもたぶんこんな不採算店舗責任者だとすると、あんまりこう、やり手では無いんだろうなー的な人である

話を聞いたときに、俺はMさん電話して聞いたところ、Mさんも詳しいことは聞いてないけど、半年ぐらい休業して店舗改装することになりそうだ、と聞いて、驚いたもんである

そして、ついに改装が始まる。一部専門店はそのままだが、店舗内部は大規模な改修が行われた。

開店。そして混乱。

そして、改装オープンの当日が来た。

やばいことになった。人が来すぎたのである

店舗内はお祭りでもやっているのかという大騒ぎで、人だらけ。ドンキホーテは品物を山に積むはずなのに売れすぎて無くなってドンキっぽく無い情況すら膿まれる。

待機列であふれるマクドナルドフードコート、金が足りなくなり停止する農協ATM、今までこんなに人が入ったことがないので大混乱を引き起こす地元テナント服飾店にめがね屋。

呆然と立ち尽くすじいさんばあさんに、ドンキペンギンの前で記念写真を撮り始めるおにいちゃん地元のじじばばの足である軽トラ軽小型車の代わりに駐車場を埋め尽くファミリーカー。どう見ても地元小学校よりも多い数の子ども達。

は?ソーシャルディスタンス?なんですかそれ。

周辺の道どころか、そこに至る片側二車線の道に大渋滞が発生。しかし、どうやらドンキホーテ自身もそんなに客が来ると思っていなかったらしく、警備員の人数が足らなず周辺の道は大混乱。

そんな中で、俺が最も衝撃をうけたもの、それは…

信じて送り出したア○タの担当ドンキUNIにドハマリしてドヤ顔サムズアップの巨大ポップに…

実は、それを見たのは開店である産直組合に入っている俺は、できるだけたくさん出してくれというMさんからメールに、たくさんの野菜を持って行ったのだ。

応援の見慣れない店員などもたくさんいて、すごい活気にみちていて、こりゃすごいことになった、と中を見ていたところ、そこにあったのである

Mさんの、巨大なポップが。天井からぶら下がっていたのであるドヤ顔でサムズアップし、「驚安番長M」とかかれた巨大ポップが。

衝撃だった。なんだこれは。

どうしてこんなことに。

わずスマホ撮影してSNSに流したのは言う間でもない。彼のあだ名がその瞬間から番長になったが、俺は悪くないと思う。

ドンキホーテ戦略

現在MEGAドンキユニーができてから半年がたった。売れるのは正直最初だけだと思ったが、週末になると駐車場がいっぱいになるほどお客が入るようになって、安定しているように見える。と言うか、むしろ駐車場が足りてない。

客層は明らかに違っている。前はじじばばばかりだったが、ファミリー層がすごい来ている。子ども連れがかなり多い。(なので、従来からいるテナントちょっと浮いてる)

また、戦略も、地元愛を押し出すことでなじもうとしてる感じがある。例えば各コーナーには地元名前をつけている。たとえば、増田町なら「あなたの待ちの電気屋さん、マス電コーナー」みたいなノリ。

それから地域産品にやたらと目立つポップをつけている。地元流通している名物の品物があるのだが、そこにでっかい「やっぱり地元いちばん!」と言うポップをつけて目立つようにしている。

それから地元で好まれ食材アピタ時代より増えている。アピタ時代はどうも画一的な品揃えの所に、一部地場産品という感じだったのだけれど、ドンキホーテになってから地元カスタマイズしてくるとは正直思わなかった。

これらは、できるだけ早く地元になじもうという戦略だと思われる。

正直、潰れかけの店舗をここまでやるとは思わなかった。駅前型のドンキホーテイメージがあったが、郊外店舗でもきちんとノウハウをもってやっている感じがする。

2021-03-07

母が嫌いだ

母が嫌いだ。

嫌い通り越して憎いとすら思うことがある。

からヒステリックな人で、事あるごとに「こんな家出て行ってやる!」と言って家を飛び出し車に乗り込み、呆然と見送れば怒りながら戻ってきて「どうして追いかけてこないの!やっぱりお母さんいらないんだ!」と叫んだ。それが嫌で、面倒で、いっそ出て行ってくれと思いながら、幼い私は泣きながら縋りついて謝り倒した。

今ならわかる。どうせ見送ったって戻ってきていた。それなら表面上だけでも謝っておけば平和に終わる。あのときの私の判断は間違っちゃいない。

「お母さん死ぬから!」「死んでやる!」も口癖だった。今言ったら確実に口に出してしまいそうだ。「いっそ死んでくれ」と。

そんな母も、息子、私の年の離れた弟のことはとても可愛がっていた。

弟が悪さをして、普通なら弟が叱られ、謝らねばならないところ、「あんた、弟が可愛くないの?お姉ちゃんなら罪を庇ってやるもんなんだよ」と言って、私を叱り、私に謝罪を求めた。

弟が怒られることをするたび私が謝らされ、そんな私の姿を見て育った弟は、次第に口数が減り、あまり自己主張をしなくなった。

そんな弟の変化を見て、私は可愛い弟だけは守らねばならないと、母の暴力的なまでの感情の波を一身に受けるようになった。中学生ときのことである

だが、反抗期真っ盛りの私には耐えがたく、口汚く反抗しては母を怒らせた。朝になるとシンクに叩き割られた食器があったり、私の教科書が床に散乱していたり、ゴミ箱に捨てられていたり。まぁ多々あった。

結果、弟を溺愛している母が弟に、「あんた、反抗期なんてきたら家から追い出すから」と言うことになるので、弟には本当に申し訳ないことをしたと思う。

高校生になって、反抗はやめた。倍になって返ってくるし、言い返すのは単純に疲れる。ただただ、延々と繰り返される仕事愚痴、知人の悪口、全て聞き流して、適当に相槌を打った。聞かなければ機嫌が悪くなるので、その間勉強なんてできない。もちろん成績は落ちた。

しばらくして、担任でも、副担任でもない、週に数回しか会わない程度の教科担任に、生徒指導室に呼び出された。何か悪いことしたっけとビクビクしながら、先生に勧められるがまま椅子に座った。

大丈夫、じゃないよね、何かあったでしょ。友達と話してたとき、無理して笑ってるように見えたから」

話し出す前に泣き出してしまった。要件も告げずに生徒指導室に呼んだのは、他の人には隠してる様子だったから、だそうだ。いい先生だった。

少し距離を置いた方がいいかもね、とのアドバイスどおり、大学は自宅から通えない範囲で決めた。

心配だった弟の件は、生まれときからそういう環境だったせいで弟自身スルースキルが身についていたこと、弟を可愛いがっている母は弟には攻撃的な態度を取らないことから大丈夫だと考えた。念のため、父に私がいない間は弟のことを頼むと言って家を出た。父は仕事が忙しいことと、私以上に母に攻撃されることもあり、会社に泊まり込むか深夜に帰宅するかであまり家にはいなかったが、できるだけ帰ってきてくれるようにはなった。

一人暮らしは最高だった。

ただ、もう十数年も母の金切り声を聞き続けていたせいか、夜中目を閉じるとこれまで聞かされてきた言葉が頭に響いて眠れないこともよくあった。完全に逃げられはしなかったが、それでも実物がいないだけましだった。

四年間はあっという間に過ぎ去って、現在就職のために実家に戻っている。

控えめに言って地獄だ。暴力がないだけましだと思うようにしているが、私の自我全否定の上にネガティブな話をキイキイ話されるのは精神的にキツイ

特にコロナ流行からテレビ政治家への強烈すぎる批判が加わり、家にいる間は常に愚痴悪口批判しか聞いていない。もっと楽しいこと考えられないのだろうかと思う。

私には学校行くな(必要があれば振り切って行った)就活やめろ(親が責任とってくれるわけではないので続けた)友達と遊ぶな、というくせに、母は友達ランチに行くし遊びに行くし。そして帰ってきたら友達悪口に行った場所批判の嵐。だったら行くなよ。

一度離れてわかったことだが、私は母との相性が良くないし、母のことが嫌いだし、憎んでいる。

それを認めてしまったら、余計に一緒にいることが辛くなった。

早く一人暮らしがしたい。

仕事をする意義とは、なんて就活ガイダンスで聞かれてもありきたりなことしか思い浮かばなかったが、入社目前にしてはっきりした。

私にとって仕事をする意義とは、お金を稼いで家を出て、自分らしく自分人生を歩むことだ。

現在も母が嫌いでしかたないが、働くモチベーションをくれたことには感謝したいと思う。できるだけ早く死んでくれとは思っているが。

2021-03-05

事件被害者になって、死にたくなってる話

ある事件被害者になって、いま死にたくなっている。

当たり前だけども当事者になるのと報道されているのを見るのとは全然違った。

事件被害者になるということは、ただただマイナスのことしかなく、失うものがすごく多いということがよくわかった。

この情勢になって誰かに話しを直接聞いてもらえることもなかなか難しいので、余計辛い。

家族に話せばいいと思われるかもしれないが、ただでさえ心配かけているのに「死にたい」なんてとても言えない。

死にたい死ぬわけにはいけないので、仕事はやらなくてはならない(というか稼がなければならない)。

こちらはただの被害者なのに会社に正直に話したら仕事を干されてしまった。

今後迷惑をかける可能性もあるだろうと思って正直に話をしたが、失敗だったかもしれない。

もし従業員被害に会って、その報告を受け、その従業員を大切に思うのならどうしたいかきちんと話を聞いてあげて欲しい。

休ませたほうがいいだろう、仕事を減らしてあげたほうがいいだろうと勝手判断して仕事を取り上げるようなことはしないほうが良いと思う。

もちろん会社にとって重要仕事を任せていたら、難しい判断をしなければいけないこともあるとは思う。(本業とは別に個人事業もやってるので少しはわかる)

ただその場合は(嘘でも)「あなたのことが大事から、そのような判断をした」ということが伝えわらないと、(なにかあってもこの会社は助けてくれないんだな)と思われてしまうと思う。

ある事件被害者迷惑がかかるから退職を申し出たところ、「(事件に立ち向かうには)働いているということが重要だ」と強く引き止められたらしい。

会社カウンセラーではないので、従業員プライベートケアまでする必要はないようにも思うが、被害者の心をより傷つけるようなことはしないで欲しい。

あと家族被害者がどんな心理状態にあるのか考えて行動してあげて欲しい。

被害者自己評価が地に落ちている(少なくとも私は)ので、ちょっとした言動で酷く傷ついてしまう。

薄氷の上にいるような状態なので、あとで後悔をするようなことがないように。

たぶん家族会社事件被害者にどのように接すればいいかは、インターネット上や本が出ている気がするのでまずはそれを読んでみるのがいいんじゃないかなと思います

報道されるような事件被害者になったひとは想像を絶する目にあっていると思う。

自分被害にあった事件は大したものではないのにも関わらずこんなに死にたくなるのに、ちゃんと生きてて本当に尊敬する。

最初はただ事件にあったことに呆然としたというか恐怖しか感じていなかったが、小さなことだけれども二次被害にもあって、加害者への憎悪が湧いている。

こちらは死にたくなっているのにのうのうと生きてるなんて許せない。

吐き出せばちょっと気持ちが薄れるかなと思いましたが、やっぱりまだ死にたいです。

いままで少しづつ積み上げてきたもの他者によって簡単に壊されてしまうなんて想像もしていませんでしたが、まずは「死なない」という選択毎日し続けて、時間解決することを願っています

事件被害者でなくても、こんな情勢で死にたいと思っているひとはやっぱり増えていると思うので、死ぬ前に(繋がりにくいらしいけど)いのちの電話でも増田でも「死にたい」と吐き出して欲しいと思って書きました。

2021-03-02

anond:20210302080216

学級裁判的なものが発生した時に、自分被告ではなかったが証言者立場にあった。ただ、被告に対する恐怖心で何も言えなくて呆然としてた時に、本当に言いたいことを代弁してくれて、その時に好きになったような覚えがある。他にもちょっとした出来事が地層になって、たぶん美化されてる思い出もありそう。そろそろこの地層を溶かして押し流してしまいたい。

2021-02-28

仕事やめてからまあのんびり探しつつうだうだしてたんだけど、何を働かないまま好きなことして仕事選り好みして………?て思いが急にめちゃくちゃ湧いてきて毎晩死にそうになってる

でもちゃんと選ばないと前の職場みたいにすぐやめることになりかねないし どうしよう…って思いながらハロワ呆然と眺めてる 仕事やめてからそろそろ半年が経ってしま

2021-02-26

「あたたかくなってきたので人が死ぬ話をしよう」

記憶が完全に薄れてしまう前に、弟の誕生日なので、時効と嘯いて、書き留めます

その日は、自動車教習の実技最終試験の日でした。

から教習所に向かい、どうにか車を運転し終え、「まあ多分受かっただろ」と思いながら確認したスマホには、親からの「家の鍵持ってる?」「なかったら裏の鍵開いてるから」「昼適当に食べて」といったようなLINEが届いていた記憶があります

「何かあったのかな」と思いつつも、家の鍵は持っていたのでそう返しておきました。

ちなみに実技試験ちゃん合格していました。

合格をその日のうちに伝えられたかはよく覚えていませんが、とにかく昼頃には終わっていたため、家に帰りました。家には誰もおらず、親に電話をすることにしました。

「■■(弟)、死んじゃった」

涙声で伝えられたその情報に、まず出たのは驚きでした。現実において

「え??????????本当????????マジで????????????????????」

ぐらいの勢いで叫んだのは、後にも先にもここぐらいでしょう、というような混乱でした。

弟は、私が寮にいる間に、突然家出をし、自殺未遂をし、保護されたあと病院施設に入り、メンタルケアを受け、進学も家から遠く離れた施設から通える高校に行って、また自殺未遂をしたりしていました。その間弟は、家族を完全にシャットアウトしており、1年半の間誰も会えていませんでした。

自殺未遂をしていたこから、それが成功したんだな、ということは簡単に察することができるはずなのですが、私は「次会ったとき『よう……5年ぶりだな……』って一言目に言お」などと考えていたぐらいには弟の死への願望を非現実的に捉えており、まさか本当に成功させるとは思ってもいませんでした。

なので、正直なところ「マジかよあの野郎ッ やりやがった」ぐらいの気持ちで報告を聞いていました。

親は「帰りはいつになるかわからない」というので、まあそれはそうと思いつつ、電話を切り、家に常備してあるパスタを食べました。パスタはいつも通り美味しかったので、美味しいなぁ、と思いました。

薄情な兄だと思われるでしょうが、1年半前以前から私はほとんど寮におり、弟と会うのは帰省した時の食卓ぐらいでした。弟は部活をしており、土日も練習するため学校に出ていたからです。そのため、「昔よく遊んだが、最近会っていなかった遠い親戚が死んだらしい」程度の質感でした。薄情ですね。

お昼を食べたあとは、前からたかった時をかける少女アニメを見ました。正直なところ特に面白くもなく、内容が記憶にありません。ただし、流石に内心ではそれなりにショックを受けておりまともに見られていなかった可能性もあるかと、内容を調べてみました。しかし、やはりつまらなそうでした。

(今回はつまらなかったわけですが)、美味しいご飯を食べることも、面白作品を摂ることも、生きている人間特権です。

実は死んでもそれらはできるのかもしれませんが、本筋から逸れてしまうのでやめます。ただし、死ぬことで人間活動に付随する空間の縛りがなくなるなら、死んだ方が楽しそうですね。

ともかく、それができなくなるのはもったいない選択だなぁ、と思いながら親の帰りを待っていました。

ゆっくり人生をしていけば違った世界を見られたかもしれないのに、その可能性を排除して不可逆の選択を選んだのは、私には理解できないことでした。得られたかもしれない幸せ放棄しているから。

ただまぁ、私はまだ人生幸せを感じる余地はあると思っているから、なんとなく幸せになれそうな方向を探して生きています。全力で死ぬよりなんとなく生きる方が簡単なので。

から、全力で死ぬ決断を下せた弟は、ある意味ですごいなぁとも思っています

から知ったことですが、弟の財布に入っていたレシートには死ぬ前日のものがあり、そこではたくさんのお菓子が買われていました。弟にとっては、それが世界で一番幸せな時に近づくための手段だったのかもしれません。最期の晩餐がそれであることを私は可哀想とは思いません。もったいないと思います

親が帰って来たのは17時半とかで、まあまあ早かったなと思いました。記憶は朧げですが、遺体は布団に包まれていた気がします。それを車から下ろすときに足を持ったのですが、まだ温かく、しか感触は確かに〝終わっていた〟ので「肉の塊だな」と思いました。死体に触るのはもちろん初めてでした。

仏壇のある部屋に遺体を置き、改めてそれを見ると、首には縄か何かで頸った跡がくっきりと残っており、顎の辺りまでが紫色に染まっていました。服装私服だったか既に死装束だったかいまいち覚えていません。私がファッションに興味がないからでしょう。ましてや死んでから洒落しても何もないです。

親は泣いてるし、同居している祖母ももちろん泣いていました。私は涙も出てこないし、なんなら別に悲しくもなく、「へー死んだんだ」ぐらいの兄としては最悪な所感を以てその場にいました。流石に酷すぎるだろ、とも思いますが、勝手に死んだ弟如きのために感情を曲げて自分に嘘をつくのは嫌でした。

整理してて思ったんですが、マジで弟のことほんとになんとも思ってないですね。ぶっちゃけ弟のことはあんまりきじゃなかったです。ポケモンカードの強カード全部捨てられたり、買った本勝手に読まれしかも折り目つけて返されたり、DSソフト勝手にやられたり、いろいろありました。悪い思い出が。

ただ、一度距離感をとって、年をとって、互いに価値観確立して、その上でゆっくり話せば、あのときの最悪な話も思い出話になると漠然と思っていました。私は、自殺未遂も含めた弟の哲学について知りたかったし、弟が何を考えていたのか知りたかった。

それももったいないな、と思います

遺書はなく、スマホデータは消されており、わずかにカウンセラーさんと弟の友達から漏れでる情報によると、「自分に生きている価値はない」「消えるしかない」などと考えていたらしいです。

それはつまらない考え方だ、と私は思うのですが、それに至るまでの積もる話も、私は何も知りません。

独りで考えて、独りで完結して、そんな生き方自分もするのでしょうがさらに独りで死を実行して独りで死ぬのは、流石にどこかネジが外れていたような感じはしています。私が寮にいる間に、いろいろとあったようです。実は私のことも恨んでいるのかもしれません。私には私のことしかわかりません。

弟は朝を食べたあと、9時ぐらいに首を吊り、そのまま1時間ぐらい発見されなかったようです。春休みだったので無理もないですね、見つけた施設の人はさぞ驚いたと思います事故物件作りやがって……と私は思いました。

しかもどうやら発見時は舌が口から出ていたらしく、なかなかグロみがあったそう。

私が教官監視されながら車を走らせているときに、弟の生命活動が終わっていたのは、後から知るとちょっと面白いなと思いました。何が面白いのかは自分にも説明できませんが、「世界のどこかで人が死んでいる」という実感なのかもしれません。解像度が高くなって、知らない感覚を知れたという。

もう記憶があまりないです。呆然としすぎての方ではなく、興味がない方の記憶の無さだと思います。親の親戚も来て、もう片方の祖父祖母も来て、皆泣いていて、自分は二階でいつも通りインターネットをしていました。それこそが私の正しさでした。

葬儀家族葬で、これは本当に何も覚えていません。

あっという間に出棺の日が来たらしいです。棺には、一つの他愛もないメッセージを書いた紙を入れました。「また会おうぜ」、みたいなやつです。

火葬場に向かう川沿いの道に、満開の桜が並木となって咲き誇っていました。親がずっと覚えておこうと言いました。私もあれは確かに綺麗だと思いました。

いよいよ焼くときになって、最後に何か、というタイミングで、親が膝から崩れ落ちすがり付いて哭いているのを見て、弟に「何やってんだよ」という気持ちが沸きました。

結局私は今まで泣けていません。これからもないかもしれません。

ともかく、人が一人死んだ、そういうお話でした。

2021-02-15

1日で1000万円失った

金曜日にかなり全力で日経平均ショートしてました。\(^o^)/オワタ

今日アメリカ休場だったのでそこまでアホみたいな動きはしないだろうと

朝8:30から10時までの間に逆指し値もせず全く相場を見ていなかった結果がこれ。

朝一から問答無用の500円上げ。

気づいた時点で急いで切りましたがあわてすぎて切ったタイミングも最悪。

去年のコロナ開始時点から利益をすべて吐き出してさらマイナス

なんかもうすべてがどうでもなるレベルになって呆然としています

2021-02-12

anond:20210211234032

小学生の時、大ファンだったアイルトンセナテレビの向こうで事故死するのを文字通り目撃して以来あれより強烈な推しの死には巡り会ったことがない

ファンどころか中継クルーもショックで泣いてたぞ

自分は何が起きたかから呆然としてた

2021-02-08

ずっと当たり前に憧れている

20代半ばの女。田舎まれ母子家庭で兄がいる。

周りの人は知っているのに私だけ知らなかった経験がたくさんあるので紹介させて欲しい。

お箸の持ち方を知らなかった。給食を食べていて同じ班の女の子に言われた。親に相談したところ、自分自身子供の頃に箸の持ち方について母(私から見たら祖母)に注意され気分が悪かったので、あえて私には注意しなかったらしい。ちなみに鉛筆の持ち方は授業で教えてくれたので知ってた。

・口を閉じて食べることを知らなかった。今ではクチャラーと呼ばれているやつだ。これもまた同じ班の女の子に指摘されて、最初は何がダメなのか理解できなかった。この女の子には嫌われていたので他にもズバズバ指摘をもらった。こんなマナーへったくれもない私と話すのはさぞ気持ち悪かっただろうに本当に感謝している。ありがとう

・喉を鳴らさずに飲み物を飲めなかった。無意識に喉を鳴らしていたらしい。これは習い事の休憩時間に教えてもらった。恥ずかしくて家に帰った後半泣きになりながら喉を鳴らさずに飲む練習をした。

鼻呼吸を知らず常に口が半開きだった。遠足写真友達と見ていて指摘された。大人になってから出っ歯の原因の1つと知って泣いた。

・毛の剃り方を知らなかった。毛深くて体育の授業の時は地獄だった。半袖を無理やり引っ張って七分袖くらいにしてたが、男の子に俺より毛深いのヤバ(笑)と言われて呆然となり、その後の授業をどう過ごしたのか記憶にない。泣きながら親に相談したが困った顔をされただけで終わった。悩みすぎて普通のハサミで切ったりもしてみたが当たり前に無理だった。今でもそのときに皮膚を抉った跡が残っている。余談だが兄もハサミで毛を切っていたらしい。

ティーン雑誌を知らなかった。友達の家に遊びに行ったときに知った。真似してニコラを買い始めたがニコラには非常に感謝している。カミソリやブランド服といった様々な存在を教えてもらった。それまで服はしまむらアベイルユニクロハニーズしか頭になかった。

ブラジャーを着け始めるタイミングを知らなかった。スイミングスクール更衣室で、見てあの子何も着けてないよ...とヒソヒソされて気づいた。帰って泣いた。

卒業式服装が変だった。ニコラを読んでいてどうやら卒業式ではブレザーを着るらしいということは学習していた。が、ブレザーを買う余裕が無く親が持っていたワンピースボレロ羽織り出席した。隣の席の男の子に何とも言えない顔で個性的だね(笑)と言われ胸が苦しくなった。

高校生になりスマホを手にいれてからは、調べれば分かるし、お小遣い範囲自由にやりくりできたので少しずつまともになった気がする。

なんでこんな増田を書こうと思ったのかというと、最近親と電話していて結婚式ピン札話題になり、ピン札かどうかなんて気にする必要が無いと言われて、この今までの記憶を思い出したかである必死に忘れようとしていたのに思い出してしまった。寝る前とかにフラッシュバックして叫んでしまう。近隣住民の方ごめんなさい。

私は当たり前のことを知りたかった。大人になってからではなく小さい子供の時に。

ストーブの前で呆然計算していたからな

体の側面があったまりうんこ製造だけは十分な訳だ

2021-01-27

anond:20210126215835

さないで。

私は後天的障害を持った兄弟を持ついわゆる「きょうだい児」だけど、気持ちは分かるから

Aくんのお母さんは大変だっただろうし、今も大変かもしれない。

増田がそれを見て不安になるのは当然だよ。

私も当然のように自分の子は持てなかった。いつ自分兄弟のようになるか分からないんだもの

養護学校施設も色んな親がいる。

自分の子天使であると甘やかし、他人眼鏡をいきなり取り上げてべろべろ舐めて返すような成人男性に育ててあげてしまう人だっている。

(やられた方が呆然としていると「ごめんなさいね、そういうのするの好きなのよ、ちゃんと洗ってね」と悪気なく言われるのだ)

あんなよそに迷惑かけても迷惑と思ってない親になるぐらいなら、自分は親になりたくない。

から増田不安も分かる気がする。

こういう人間もいるってことで、まあそんなに悩まないで。

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