はてなキーワード: 順風満帆とは
いつの間にか、というかこれまでずっとなのかもしれないが、後輩の女性に嫌われていた。
久々に声をかけようと思ったら、顔を赤くして思っくそ無視された上に帰られた。
念のため言っておくがお互い恋愛感情などない。照れてたなどではなく本気で怒り狂っていたのだろう。
嫌われる勇気を持ちましょうというが、そういういい意味で何とも思っていない、むしろ平和的に仲良くやっていきたい相手に嫌われるのはやはりつらい。
さらには何なら元々は仲良く話していた方で、これからも程よく仲良くやっていきたいと思っていた。
というか普通に話せればそれでよかった。
気付けば死ぬほど嫌われていた。本当になぜ。
思えば今年は運が悪かった。
一昨年死んだ猫の傷心を抱きながら新年を迎え、急遽入院して、退院したかと思ったら炎上案件に突っ込まれ、それでその子の担当を外され面倒が見れなくもなり。
炎上案件に追われるまま気付けばもう2023年が終わろうとしている。
一方その子はといえば社のメンバーにも慣れ、仕事もできる。何なら男性社員を手玉に取りだし、役職付きのおっさん共にも上手く媚びを売って立ち位置は安泰。彼氏とも同棲も始めて順風満帆。
公私ともに絶好調って言葉が似合う。そんな状況でわざわざ水を差すかのように嫌ってくる意味がわからない。
私が唯一の汚点とも言いたげなような。
入社二年目の女の子に振り回されていると思うと、それなりに情けない気持ちもあるが。
なんだろう、今は何もかも上手く行かない。今年はずっと何も上手く行かない。
泣こうと思っても感情が死んでいるので何も泣けない。
猫が死んでからまだ泣けていない。
本当になぜ。
ただただ呪われている。
仕事は順風満帆、若い頃は趣味や遊びに明け暮れ、異性との交友も人並みだったにも関わらず30代後半独身男性となった諸君。こんばんは。この世は地獄だ。
なんの縁か、先日合コンに呼ばれた。職場の部下(20代)が誘ってくれたのだ。
変な気を使わせているかもと思い断ったが、どうしても人数が足りないので来てくれとのことだった。
本当に気が乗らなかったが、行った。
地獄だった。
こんなおっさんの参加している合コンに20代女性の貴重な時間を使わせていることに妙な居心地の悪さを感じた。
別に本気の婚活パーティでもないので、皆そんな真剣に相手を探しているわけでないことは分かっている。
だが明らかにハズレが混じっているのもどうなのかと思うし、そのハズレが自分であること辛さを助長した。
しばらくすると話題の定番である、今の私と将来の私みたいな話になった。
若い人は自分のパーソナルを公開することに躊躇がない。自分の考え、悩み、葛藤をつらつらと話していく。それを聞いて寂しさを覚えた。
なぜなら、彼、彼女らの話すことのどれもが自分の中の「マジでどうでもいいフォルダ」に振り分けられていて、最近までその存在すら忘れていたものだったからだ。今はもう、どんなに酔っ払ってもその引き出しを開けて他人と話すことはない。
20代の頃って、こんなに色々なことを真面目に考え、感情が揺り動かしていたのかと圧倒された。そして皆楽しそうだった。
そうそう!と同意の応酬であった。最近の子は共感性がマジで高い。
終わったあとは2次会には行かず帰宅した。これ以上一緒の空間にいるのが耐えられなかったし、お互いその方がいいと思った。
帰りの電車では打ちのめされていた。そして翌日も久々に精神的に落ちた。そう、俺にはもう希望がない。彼、彼女らのような将来への展望も心を揺り動かすような出来事もない。
https://blog.tinect.jp/?p=80847
この作品集の登場人物たちには「東京をやっていこうとしている」という言葉がよく似合う。彼らには「東京」への過剰適応、いや、「東京」への依存というべき性質がみてとれる。それで自分自身を救おうと頑張っているのに、実際には足元をすくわれている。
https://p-shirokuma.hatenadiary.com/entry/20230307/1678181885
そうしたわけで『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』には、自分の物語を生きている主人公がいないようにもみえる。主人公たちは、他人のことをよく見ていて、他人を見上げたり見下したりしている。自分自身のことも冷ややかに見ている……ようにみえるが、実際のところ、この登場人物たちは自分自身が本当に欲しいものがなんなのか、目星がつけられていないようにもみえる。「東京」をやっていく能力や背景が足りなかったのが表向きの躓きにみえて、実のところ、自分の物語、自分の執着についてこの人たちは把握できていないのではないだろうか。その結果として、東京という物語に人生を乗っ取られたマリオネットのように欲しがり、行動してしまう。
https://amamako.hateblo.jp/entry/2022/01/28/195109
そしてそうであるがゆえに、「正しさ」を求めてフォロワー数という神を信じる行為が、むしろその神に振り回され、「自分がどうあればいいのかわからない」という不安を生み出し、そしてその不安を解消するためにさらにフォロワー数という神にすがるという、負のスパイラルが生まれるのです。つまり、構造的に「フォロワー数」というバイオモドキ神は、その神にすがる限り、メンタルを悪化させ、「メンヘラ化」を促進してしまうわけです。
https://note.com/sizes/n/n3a481a971253
我々が求めていたものは一体なんだったのか?と考える。作業窓だったはずのDiscordで陰口を叩き合うこと?「#絵師進化録2022」をミュートワードに設定しながらいそいそとクロッキーを始めること?切磋琢磨していたはずの相互の絵描きが抜け駆けして、いつの間にかリムーブされること?とてもそんなふうには思えない。人生は有限で、他者に捧げれば縮減する。どれだけの人間が、あなたの人生を略奪していったのか?
東京、配信者、絵描き、題材は違うが、似たものを論じている記事を読んだ。
何かしらの成功に憧れた結果、心身をすり減らしてしまう。そんな人たちに向けた警句でもあり、救いの手でもあるのだろう。
自分も、ツイッターでそういった人をしばしば見るし、(紹介した記事ほど上手く言語化はできないけど)似たようなことを考える。それで、老婆心からつい声をかけたいなあと思う。基本ROM専で特に接点もないからしないけど。
https://p-shirokuma.hatenadiary.com/entry/20190222/1550830348
それでも、人間の行動・発達・人生には多かれ少なかれの寄り道があってもおかしくないはずですし、症例として事例化すべき人と、症例未満のものとして目をつむるべき人の境目はつねに曖昧であるはずではないか、と私は考えています。
ただ、上の記事が言うように、多くの人間はある程度そういう所があるんだとも思う。
例えば、昔は陽キャ&リア充って感じのサッカー少年、そして今は自立した立派なサラリーマンをやっている順風満帆そうな人を想像してみてほしい。
そんな彼だって、東京でSAPIXがどうとか言って受験戦争をする者の如く強いサッカークラブに憧れたり、フォロワー数を伸ばすために色んなことをする超てんちゃんの如く練習法を変えたり、さいとうなおきやディープブリザードの言葉を聞く絵描きの如く有名選手のインタビューを見たりしていたのかもしれない。また、社会人になっても、周りの社員にサッカー少年時代のようなコンプレックスを感じるときはあるかもしれない。
https://p-shirokuma.hatenadiary.com/entry/20190217/1550390275
その一方で、実際にバカッター案件となるような炎上を起こしている学生は非常に少ない。たとえ年間10人やそこらの若者がバカッター案件をやらかしたとしても、それは1000万人のなかの10人程度のことである。交通事故のリスクに比べると、バカッター当事者になるリスクはずっと低い。
多分、僕たちが思ってるよりインターネットで身を崩す人はずっと少なくて、みんな適量用法を守って嫉妬や渇望に付き合っていると思う。
でも、そうじゃない人のためにこういう記事があるべきとも思う。
ワイエルシュトラーッス
本日はハロウィン、世界勤倹デー、日本においてはガスの記念日、陶彩の日となっております。
また、一部のプロテスタントの方々においては宗教改革記念日となっております。
まぁ結局それは余裕があるから受け入れられるものであってサンタも正月も出来ねえところはとことん出来ねえですからね
上手いこと誤魔化してきただけです。
サプライズというか、イベントというか、そういう節目節目の出来事がないとただ暑かったり寒かったりするだけですからね。
後は斜に構えるだけじゃなくて、ちゃんと楽しむことです。
不器用ながらもイベントが行えるような、そんな順風満帆な人生がこれからも続くかどうかなんてわかりませんからね。
楽しめそうなら、楽しみましょう。
ということで本日は【長所の確認よいか】でいきたいと思います。
在宅勤務できないとか無理〜!フレックスじゃないとかあり得ない〜!と、会うたびに他人の仕事を下げて、その癖、自分の仕事がいかに簡単でつまらないかをずっとぐちぐち言ってる大学同期の女友達へ愛想が尽きて、コロナを契機に年単位で徐々にフェードアウトしてついに彼女抜きで会うようになった
彼女、大手子会社のSEみたいな口ぶりだけど、実際は子会社の下請けやってる会社の派遣SEでしかないんだよなぁ…
そもそも仲間内で最初から順風満帆な社会人生活送ってる人の方が少なかったし、派遣転々として三十過ぎてから初めて正社員になった人とか、労基法ガン無視ブラック辞めて慰謝料取った人とか、親の介護しながら働いてる人とか、みんな色々不満とか愚痴とかあったけど、彼女がずっと愚痴ってるから自分の愚痴とかそんなにいえなかったよねー!言っても自分の方が大変自慢してくるし!と言う話になり、愚痴としての旬は過ぎたけど言いたかった愚痴を言う大会が始まっていろんな話が聞けて面白かった
なんか暑さ和らいできた気のせい?立秋なのかしら?って
このごろの暦もずらして作った方がいいんじゃね?って思うほど季節が半年ぐらいズレてるくね?って思うんだけど、
暑さ寒さもなんとやらって言うぐらいだから、
ちゃんと季節は巡るのよ。
なんかさー
焼き鳥食べに行きたい気持ちが最近高まってきている勢いが先月より256倍も強くなってきていて、
追い打ちを掛けるように、
昨年の今頃ですよ!ってちょうど1年前にって
何でも無いようなことが幸せだったと思うのか、
それとも
湘南乃風の純恋歌の歌の歌詞全部をパスタ作ったお前!に置き換えたら全部成立してしまうかのように、
ちょうど1年前の
あー
その写真みて
焼き鶏行きたいなーって。
序盤で登場させて着火しておいて、
ご機嫌さんに仕上がるころにちょうど釜飯も仕上がる順調な、
もうそれはペキカンな私の焼き鶏コースを順風満帆にやってみたいものよ。
事務所の近くの焼き鳥屋さんはチェーン店でもなく1店舗形態でのお店構えで
とりわけ爆安というわけではないけど、
値打ちある食べ応えのある、
お店の人は串の打ち応えがある大きな肉の焼き鶏で行きたいなーって思うのよね。
どれもなかなかどのお店にしようかなあって迷う1回の焼き鳥屋さんチョイスで大成功必至必須を目指す私なら
失敗を恐れはしないけど、
焼き鶏満足感をパーフェクトにそうペキカンに得たいのよね。
なので
どこの焼き鳥屋さんにしようかなーって
贅沢な悩みで
まるで焼き鶏貴族になったようよ。
釜飯のスタートダッシュを切ったら本当に焼き鶏の貴族みたいに贅の沢ね!
こんな贅沢な悩み無いわよね。
まあとりあえず焼き鶏欲が今マックスになってライドンタイム!なのよ!
うふふ。
朝蕎麦活キメようと思ったけど
なんか乗り気じゃなかったので、
まさに大豆の力よ!
在庫過剰なので1日3~4本ぐらいは消費しちゃってるぐらい
すいすいすいようび~
今日も頑張りましょう!
派遣SEをしてたころ、派遣先の親会社から当時の支部に都内女子御三家からの東大卒のリケジョが配属されてきた
派遣先の親会社の出身者の方がむしろ仕事量も管理量も多くて深夜残業も徹夜も連日してるようなプロジェクトで、新卒の子が一体なにをするんだろうか、と思っていたけど、場所の中でも比較的暇なチームでお手伝いのような簡単な案件作業をいくつか担当して、もちろん深夜残業も徹夜もすることなく2年ほど働いて親会社の管理部門に異動していった
出自が美しいと将来も安泰で羨ましいわ!と、地方公立高校地方国立工学部卒の現場作業員の私は思ったワケ!毎晩始発で帰宅する23連勤からのようやくの午後半休の日に高そうなお菓子持ってお高そうなノースリーブワンピースで現れた名前もお綺麗なお嬢様!!!!
自分の人生詰んでんなー!!!こっからこれ以上に上がれることないんだなー!!!って痛感した
その仕事はもうやめたけど都内で年収400万もいかないけど一人暮らしを続けてもうすぐアラフォー突入する
暮らしは上向かないし、徐々に下降してるけど、今更どーしようもない
都内生まれで教育熱心な親に育てられてたら違う人生だったかも!しかたないけど!
でも顔はどうにもならんわけよ
仕事帰り、なんか疲れちゃったし今日は惣菜と、、頻発してパック寿司でも買っちゃうかと店内をウロついてると、ある男が目に止まった。
年齢は分かりにくいがそれほどおっさんでもなさそう30代後半くらいか?
若そうに見えたのもあり、一瞬そういうファッションなのかなと思ってあまり気にせずに買い物を続ける。
レジに並んだ時に自分の前にその男がいた。改めてまじまじと見ると違和感がある。
穿いてるデニムはダメージと呼ぶにはあまりにもボロボロすぎて後ろ側はほとんど千切れそう。
上は暑いのにジャンパーを羽織っていて、これまたボロボロのキャップを被っている。
そのキャップからスチールウールのようになった塊が長く伸びている、それはどうやら固まって伸びた髪の毛のようだった。
レゲエの人とかでああいう感じの髪を巻いて頭に乗せてる人もいるからひょっとしたらファッションの一貫なのかもしれない。
しかし全体的にあまりにボロボロの状態で、足元はというとちぎれてしまったサンダルをガムテかなにかでぐるぐる巻きにしてるが片方の足は親指が出ちゃってたりする。
さすがにこれはファッションではないだろうという痛ましさもあって、ホームレスの人だろうなと思った。
ボロボロのデニムはまだかろうじてポケットは機能してるようで、小銭を出して会計をしている。
周辺はなかなかの異臭が漂っている。
自分の番になったので会計をしながら、俺パック寿司買ってるわなと思う。
袋につめる時に少し離れたとこでさっきの男がなにやらモタモタしている。
どこから出てきたのか分からないがボロボロの袋を出してその中にさっき買ったパンを丁寧に入れている。
きれいなスーパーで惣菜パンを一個だけ買っている、それほど歳を食ってるようにも見えない男が一人。
こういう時人はなにを思うんだろう。俺の場合、まず思うのは「明日の俺かもな」だ。
俺はとある専門分野で会社員としてそこそこ長くやっていて生活は安定はしてるが、末端ではあるので大した貯金もなければ、歳を取ってから悠々と第二の人生みたいなこともできないと思ってる。
定年時期まで細々とはやっていけるんじゃないかとは淡く誤魔化しつつも、人間なんてほんのちょっとした事で一気に転落してしまうもんだとも思っている。
大学を出たあと若さにまかせて自由人を気取りふらふらしてた時期もあって順風満帆な人生ではなかった。金がまったく無い時期バイトで食いつなげてたのも単純に若かったからだけだ。
離婚経験があり、今は一人だ。老後に必要なお金を考えたら親族や他人になるべく迷惑がかからないように死ぬことが大事だなと思う。
歳を取ってきてどこかに属せずあらたな環境でまた仕事をするというのは、すごく大変だろう。
今の会社をなにかで辞めなきゃいけないような事が起きたら、次の仕事を見つけるのはかなり難しくなっていくだろう。
だから毎日頑張ってはいる。頑張ってはいるが、なにかのきっかけで自分がホームレスになっちゃうなんてほんとにあっという間に起こり得ると思っている。
周りの人ほどうまく生きていけてるとも思ってない。働くのはあまり楽しいと思っていない。
なければないでそういうものだと受け入れてしまうし野心もない。
だから俺みたいな人間はちょっとしたきっかけであっという間に社会からはみ出て転げ落ちる可能性が常にあると思ってる。
だからホームレスの人を見ると、明日の自分を見るような気がするのだ。
電車通勤してる俺と同じようなおっさん達より、あのホームレスっぽい男のほうがよっぽど自分に近い存在だなと感じる。
毎日頑張って働いてるおっさん達のほうが今でも別世界のように感じるし、ホームレスがウロウロしてる界隈のほうがリアルで身近な世界に感じる。
スポーツもできて一流大学を出て一流企業に入学して若いうちに美人と結婚してその後はどんな人生を歩んでいるのだろうか
20代はこういう人羨ましいと思ってたことあるけど歳を重ねるごとに人生はそこまでシンプルじゃないのに気づいてたからどうでもよくなった
きっとおれから見たら順風満帆の人生なんだろうけど、30代40代と歳をとるにつれて彼らも見た目も老けるし子どもがいるなら言うことは聞かないし体もガタが来てるかもしれない
ここから妄想の話をするけど、一流企業入るような顔も良くてモテるタイプなら禿げてなけりゃ不倫してると思うんだ
おれはブサイクで本当によかったと思ってる、そんな誘惑がないからね
キャプテン君は昔は美人だった奥さんと今でもやってるのだろうか
それに奥さんは気づいているのだろうか、気づいてたら家庭はどうなってるのだろうか
キャプテン君の話が聞きたい
取り繕わないで本当の言葉で教えてほしい
○ご飯
○調子
○イハナシの魔女
・はじめに
フラガリア開発のノベルゲームで、男女の恋愛が主に置かれつつもそれが世界の命運も左右することになる類のジャンル、コンシュマー版はケムコからの発売。
もう少し具体的に言うと高校生の男の子が同年代の女の子とひょんなことから出会って共同生活を始めて、最初はぎこちない距離感だったのが徐々に互いの良い所を知っていき、サブヒロイン達の課題を解決していくと、急にメインヒロインが日常生活が送れなくなる奇病にかかって、メインヒロインを助ける道を選ぶか世界を救う道を選ぶのかを選択するやつだ。
若干揶揄するような書き方をしてしまったが、保護者に見捨てられ小さな離島で一人生きることになった主人公の西銘光と、パスポートも持たずになんらかの使命を持ってその離島へやってきた異国の少女リルゥの二人の恋愛のお話。
リルゥは日本の常識を何も知らないが魔法が使えるため多少の不便はなんとかなる。
とはいえ家もなく暮らすこともできず、光とリルゥは二人暮らしを始め、光は日本の常識を、リルゥは魔法で衣食住などのサポートをするという塩梅で物語が始まる。
保護者のいない男女が離島で生活することになるんだけど、色々な人の善意でなんとか仕事を見つけて生活をしていく。
この辺が地に足がついた描写になっていて、頑張れ頑張れと応援しながら読み進めた。
嫌味な一面と優しい面の両面がある仕事先の上司や、電気や水道やガスの滞納料金を支払いそれらが開通した時の達成感、家事の分担などなど、生活そのものの描写が多め。
そこに、異国からやってきたヒロインの異なる常識という要素が絡むところが物語になっている。
タイトルの通り魔法が使えるため、水道がなくても水を出す魔法を使えばいいし、お風呂に入らなくても洗浄魔法があれば問題ないと言った具合の、すれ違いと、いざ水道や電気があれば楽しく使う辺りのギャップがノベルゲームしてるなあ感があった。
・真っ直ぐ好意を伝えてくれる
ルート分岐がないこともあり恋愛関係になるヒロインはリルゥ一人だけ。
かなり序盤からもう恋愛感情に自覚的で好きの気持ちを度々表明してくれる。
感情表現に乏しいクールキャラなのに、この辺のデレデレした感情は隠さないというギャップが魅力的とされるんだろう。
他のヒロインへ嫉妬してしまうシーンや、より好きになってもらうために料理を頑張るシーンなど、好きの気持ちを早めに表明したからこそ盛り上がる展開が幾度も用意されているのが話が早い故の見所。
サブヒロインである、声優志望のあかり、保険販売員の紬等のエピソードでは起承転結の転の部分でリルゥから人生観を問うやりとりがある。
この問いかけから、リルゥがそれに相応しい魔法を使い憑き物を落とすという展開になる。
そして、最後のリルゥ本人のエピソードでは主人公である光に対してこの問いかけが行われ、それがエンディングに繋がっていくという構成。
この辺を説教臭いと捉えるか、含蓄があって興味深いと思うか、啓蒙的な面が良きとするのかは、一様には言えないが、やろうとしたことは伝わった。
・リルゥを取るか世界を取るか
そんなエピソードが積み重なっていき順風満帆に思えた二人だがリルゥが日常生活がままならなくなる奇病にかかってしまい、彼女を助けるためには世界を…… という大きな話が展開していく。
とはいえこの辺りも、奇病にかかっても二人で頑張って生活をしていくパートの文量が多く、世界云々は選択の重み付けのような部分で解説はあっさり目。
二人だけの関係値でなく、二人が築いてきた島民との関係値が後押しする展開は数が少ないながらもある程度の社会性を持った恋愛だったことを裏付ける描写になっていて、心配りを感じられた。
・おわりに
テンプレート的展開だと安易に揶揄するつもりはなく、ある程度自覚的に行いつつ改善していこうという気概を感じられた、ちゃんと王道を噛み砕いてこの物語に相応しいように加工していた。
特に序盤の共同生活から始まり生活基盤を整えるところや、主人公とヒロインの関係値だけでなく他のキャラとのそれも後押しになる箇所などは、二人きりの閉じた世界に収めたくなかったんだろう。