はてなキーワード: カタルシスとは
10秒クリック、年収2年分チャージ。これが完璧に成功すればもう二度と労働に縛られない人生が待っている。手に入れた時間で好きなように人生を生きよう!「俺は実はいつでも辞められるが?」を精神の支えにして普通に働いてもいいし、趣味を仕事にするべく創作活動にのめり込んでもいい。不安から解放され、自由を手にしよう!(ただし勝利者に限る。) 「タイパ」の究極系は「注いだ時間以上の時間を得ること」であることに異論があるものがいるだろうか?(いや、いる。なぜならここは天邪鬼の集まりだから)。
成長型ゲームの根源、本懐、トロ、ミソ、核、爆を超高速で味わえる。数字をインフレさせるだけのゲームのガワを剥がした内側にあるもの、その楽しみ、成長曲線、苦行、カタルシス、味変、ルールチェンジャー、あらゆる要素を駆け抜けていける。そして訪れる静寂の如き、飽き。引き際の悟りと深みへの誘いが波のように交互に打ち寄せる。沼に飛び込みたい気持ちをグッと堪えてデータを削除したとき、きっと君は「何百日とプレイしてしまったソーシャルゲームを手放した直後」のような開放感を味わうだろう。そうだ!盆栽の最大の楽しみはそれを捨てた直後に訪れる!いくつものクローンがあるが、本質は本家が極めているので本家以外を遊ぶ意味はない。人生をドブに捨てたいなら別
この世界で一番楽しいのは可能性を空想することだ。ミロのヴィーナス、サモトラケのニケ、そしてモナリザの謎。現実世界において完全でないものこそが脳内において真に完全へと近づける。βテストや体験版で「このバグ強すぎるー!!」と暴れまわったり、他ゲーの経験を活かして初心者を狩ったり、ないしはそういうスマーフ野郎半チート野郎を囲んで叩く自警団を気取ったり、βの自由な世界にしかないモラトリアムな楽しみが確かに存在する。そしてなにより無料だから人口密度が高く、ネットで皆でワイワイするのも楽しい。「これって製品版ではさ~~~」「いやいやこれは~~~」で無限に語れるぜ!未完成!それは可能性!十で神童、十五で才子、二十過ぎればセンター試験の点数をいつまでも自慢げにSNSに書いてるちょっと可愛そうな人と古事記にも書いてある。
きっと きみたち は もう わすれれて いるだろう。 人差し指だけで 必死な顔をして 一文字ずつ丁寧に キーを叩いていたあの頃を。 タイピングゲームがなければ僕たちは今でも そんな状態で毎日インターネットをやっていたかも知れないんだ。 そしたらブクマで100文字打つのだって 余りにも大変で全く楽しめなかったんじゃないだろうか? コンピューターを使った仕事につくことなんて想像もできないぐらい ただキーをタイプするだけのことがしんどいまま人生を生きていたんじゃないか? マジでちゃんと感謝したほうがいい。タイピングゲームでひたすらキーを叩きまくった時間は決して無駄じゃなかったと俺は信じているぞ。
2画面にして映画やYoutubeを見ながらやれば、運動しつつ動画を見ているので実質時間消費0で運動が出来る。あまりにも圧倒的パフォーマンス。圧倒的すぎて蛇足にならない言葉が思いつかないほどだ。
やってしまえ。どんなゲームなのか気にしてる時間が無駄。やってみれば分かる。体験版でいい。とにかくやれ。脳のリソース管理的にも。
一作だけならガチってもいいっぽい空気があるので一作だけガチらせてくれ。このゲームは本当にタイパがいいんだ。名前の通りちょっと短いハイキングをゲームの中でするだけ。でもそこにはゲームというものの楽しみが詰まっている。箱庭の中で圧縮された個性豊かな人々の営みがあり、世界には相互作用が働いて、それぞれの人物に物語がある。小さな冒険を通して少しずつ成長する主人公。少しずつ操作が熟達するプレイヤー。軽やかで気持ちのよい成長曲線。少年時代を思い出させるスピードで次々に広がっていく世界。刺激される想像力が解法を閃かせ、世界の謎が次々と解き明かされる。挑戦する楽しみ、成長する喜び、小さな友情、時には挫折、そして再挑戦。人生という苦行の中から光り輝くものだけを集め直した生きる喜びの宝石箱。たった2時間程度でたどり着けるエンディングなのに、確かな満足感と高揚感を感じるのは、冒険に求めていたものがこの温かな箱庭の中に詰まっていたから。
生きていれば色々と出来る。何でもは出来ないけど何かは出来る。死んでしまうと何にも出来ない。死後0秒から人間はもう何もできなくなる。生きてさえいれば、空想を広げるぐらいのことは出来る。人生のあらゆる場面が時間消費型のコンテンツなわけだからして、とにかく生きていなければ何も始まらない。一見すれば生きることのタイパがどんなに低くても、死のタイパは0なので相対的には圧倒的に生きることが勝るのだ。生きろ。まずはそこから全てが始まる。
Aは、すごく性格が悪いという訳でもなかったけど、一緒にいるとイラッとすることを言ったり、不快な気分にさせることが多かったので、自然と一緒にいることを避けるようになった。
別の友達に「最近Aのこと避けてない?」と聞かれたので、正直に「俺、あいつのことあんまり好きじゃないんだよね」と答えた。
そしたら、その友達も「実は俺も何だよね」と言ってきた。
ん?と思ったけど特に気にせず、そのままAのことを避けていた。
そのうちに、なぜかまた別の友達も「Aのことむかついているんだって?俺もだよ」と言ってきて、Aを無視するやつが増えてきた。
気付いたらクラスの半分以上がAのことを無視するようになり、なぜかみんな俺にAの悪口を言ってくるようになっていた。
やばい。
これはいじめじゃん。
個人的に嫌いなやつを無視していただけなのに、集団でひとりを無視することになってんじゃん。
それまで平和だったクラスのムードが、おれのせいで陰湿な雰囲気になっちゃったじゃん。
焦った俺は、Aのためというよりは、自分がいじめの中心であることが発覚して、内申点に影響することを恐れて、この状況を変えようとした。
とりあえず、みんなに「集団で無視するのはさすがにやばいでしょ」と言って、Aに話しかけるようにした。
そしたら、途端にみんなしらけた雰囲気になった。
けど、それでみんなの俺に対する態度が変わることもなく、みんなのAに対する態度は少しぎこちなかったけど、クラスは以前と同じような状態に戻った。
それ以降も、Aは相変わらず少しだけいやなやつだった。
今でも確信しているけど、もしあのままの状態を続けていたら、Aを無視する人数はさらに増えていたと思う。
そして、みんなのAに対する態度も、さらにひどいものになっていたと思う。そんな兆候は少し見えていた。
その時に思った。
みんな、誰かをいじめたい、誰かを攻撃したいという気持ちが無意識のうちに心の奥にあるんだ。
自分から始めることはできない。それが悪いことだと知っているから。
その免罪符は、「他の人も言っている」「他の人もやっている」ということだけ。
最近のSNSの「炎上」を見ていると、あの時自分が感じた感覚は間違えていなかったと思う。
もちろん、責められるべき人が責められるのは当然だと思う。
でも、誰かを「責めていい」となった瞬間、自分が「大勢の中にひとり」になった瞬間に、みんな恐ろしいくらい攻撃的になる。
だから思う。
みんな、心の中にある攻撃性を、そんなに簡単に外に出してはいけないんじゃないか?と。
「待っている人たち」は、そういうちょっとした攻撃性を見逃さない。
やっかいなのは、その攻撃性を「正義」と取り違えている人が大勢いること。
でも実は、人を攻撃することでカタルシスを得ているだけという人がほとんどな気がする。
自分の発言が正当性のあるものなのか、あるいは、すごくいやな言い方をするけど、「誰かをいじめたい気持ち」じゃないのか、自問してみて欲しい。
アラフォーなんだけどコロナ前辺りから、邦楽の新譜を全然聞かなくなったのに気づいて今年はじめからサブスクでガンガン聞いて楽しかったのでここに残しとく。
だいたい2020前後から直近の曲までビビッと来たものの感想と昔の曲を添えて。あ、下記は全部自分が好きになった曲になります。リピ確定な。
・mabataki / Vaundy
むぉしきみぃぐあー、好き。テンポを早くしたCreep(レディオヘッド)。コード進行もほぼ同じ(厳密だと3小節目がsus4)。
Vaundyの別曲、踊り子って曲も同じような進行。ばらの花(くるり)感があるのはストリングス8分刻みのスタッカートのせいかもかも。
サビ4小節目の転調すばらしい(0:56あたり)。大サビ(2:39あたり)のメロがきれいに一旦終了してカタルシス。
AメロのGlitch Hopリズムや雰囲気はCloser / Lemaitreをめっちゃ意識してると思う!(当たって!)
ヒゲダンのコード進行のキレイさってKANっぽくて整理されてて文句言えない隙がない。ヒゲダンの息子だったら生きにくいよな。
・The Diamond Four / ももいろクローバーZ
ももクロはココ☆ナツと走れが好きなんだけど、このラップも好き。
ファンキートラックはリップスライムのFUNKASTICを思い出す。
・the Moment / Ryohu(呂布カルマではない)
Harfby味あるゴスペルサンプリングをベーシックにしたトラックに何言ってるかわかんねえけどカッコいいラップ曲。
増田がゴスペル好きだったので。appleのCMに使われてた思われるんだわ。
アコギのリズム・ギターとタム回しがきもちい。Aメロ終わりのコードD♭が予定調和崩壊のキモ。
声質はとにかく今旬の量産型だけど女の子の歌がYUIの歌をR&B風にした感じと男女で歌ってるのが好き。
・DOGLAND / PEOPLE1
サビで爆発&マリリン・マンソン(デスメタ)ぽいダーク感。ぬーさん(king gnu)風味もある。
ヴィジュアル系追っかけゴスバンギャに大人気!(おらバチボコしたんぞダウナー系女子に大人気!)
こういう三連符メロ&リズムは今の主流だと思うけど、水戸黄門テーマソング「あゝ人生に涙あり」のタンタタタタン、
コード進行がD♭M7 →EM7 →B♭m/E♭ この3コードだけ(アウトロは変わる)なのでシンプル。
アウトロはサンダーキャットぽい動くベースがキモい、いや気持ちいい。この質感は音楽のモンクレールや!
Youtubeでよく聞くLo-fi hip hopサウンドを表現しつつ自らのファン層に「やっぱりおしゃれなんです、僕」をちゃんと伝えてて好き。
こういう打ち込みはDJ Mitsu the beats(gagle)が心地いいので良かったらぜひ。
声質のせいか星野源の歌ってメロディーが聞こえにくい曲が多いんだけどこれはよく聞こえる。そうそう、喜劇はまさに星野源やないかーい。
・ただ君に晴れ / ヨルシカ
令和夜シリーズ(YOASOBI ずとまよ)の一角ヨルシカ。ゆるく歪ませたサウンドとペンタトニック地獄、最近には珍しくギターソロがある、うまい。
ギターヒーローはまだ死んでなかった。良かった、太陽がまた輝くとき 矢を射るよ。
サビ4小節目のディミニッシュコードがオサレ&エモでキュン死。ジャケもムチムチ死。
1サビ終わり(1:10~)からギターでいとしのレイラ/クラプトンを弾いている。私より先に弾くとわ気に食わないけど愛しい。
・踊 / ado
最近の曲、"唄"はいいんだけど"踊"より大衆に迎合した感があってウルトラソウル透。
どどどど(1:43)が好き。
トラックはダブステップ〜ラテン〜しゅわしゅわハウス〜みたいに飽きのこないアレンジ。
・ビビデバ / 星街すいせい
Vの事は何も知らんがadoライクの唄&音。PVも面白い。トラックの中でずっと117時報が鳴ってて□□□の00:00:00を思い出した。
ひとつだけ残念なのはトラックがプロいので完成されていて予定調和なところ。でもPVがかわいい♡からまあいいか!ってなる。
・グッドな音楽を / ねぐせ。
シンプルなバンドサウンド。ほんと何も考えなく聞ける。あ、ウルフルズ!それな。
1回聞けば覚えるサビメロが好き。
・およげ!たいやきくん / MONO NO AWARE
「たいやきの尻尾を集めてCome togetherで煮込みました。ね、面白いでしょ?」感がすごく、ウザ過ぎて好き。
・dasu . Hikage no onna / Otoboke Beaver
・あふれる / tricot
イントロからポップなんて大嫌いっ!感あふれる三和音sus2コードのギターリフというかカッティングが印象的。
今っぽくない透明抜けするボーカルが心地良い。
ハイパーポップの代名詞(でいいよね)。サビはDubstepからの派生。Bメロからのリズムがサビで半分になって
アホほど気持ちいシンセアルペジオとトゥントゥン降りてくるタムもからまって、
・Still in my heart / PSYQUI ぷにぷに電気
これもハイパーポップ(だと思う)。このあたりのぶつ切り感(1:30)とかおもいっきりテレビですわ。
・OPENING / KMNVERS
二人のラップバランスが好き。ラップの言葉の置きどころがHALCARI風で今っぽくはないがそこがいい。
トラックがドラム、ベース、SE、ブラスサンプルぐらいなのでシンプル。そのせいか声が聞きやすいぜよお疲れSUMMER。
・WurtS / Talking Box
「こんな夜中に卓球でもしてんのかお前」みたいな速さで、ゆるふわピッチベンド全開シンセが気持ちいいイントロ。
イントロのフレーズ待ち構成がこの曲のカタルシス。サビで倍速リズムになればどの曲も大抵楽しい。
歌は何言ってるかわかんねえけど…山嵐の未体験ゾーンも何言ってるかわかんなかったわ。何言ってるかわかんねえくらいでいいんだわ。
・New Jeans / New Jeans
ほんと2STEPガラージHOUSE。2000年くらいにM-floもよくこのリズムを取り入れててcome againのサビなんか2STEP。
K-POPって生バンドサウンド文化が少ないから打ち込み文化なんだろね。クラブサウンドを昇華させて耳障り良くするのがうまいよね。
2024は2STEPの流行くるかなー過去二回失敗してるからこねえだろなー。
・Away With Me / Tomggg, raychel jay
テイ・トウワっぽくもありPOPうううううう。渋谷を思い出す。この雰囲気は悪いこと起きない
・救われ升 / ポップしなないで
月曜AM4:00くらいに小便で起きまして。中年の中途覚醒まっしぐらですわっはっは!
そんでもって変な曲だなとおもったらサビの歌詞が良くて、ああいいなあなんて思いながらまた寝ちまったんです。
で朝起きたら私、透明になってたんですね。。もとい、この曲ベースが無いから粋で好き。
・エナジー風呂 / U-zhaan, 坂本龍一, 環ROY, 鎮座Dopeness
教授のenergy flowをベーシックに、U-zhaanのタブラとラップがうまく融合した作品。
とにかくラップがいい。1:23~からの"たぶん"と"ざぶーん"の応酬がもうきもちいい。
むかしリゲインのCMに使われてたと思うんだけどあの頃はリラックスとかブームだったねえ。
”禅問答なのかこれは”と意識させられそうなディアンジェロもほっこりシンプルなイントロ。こういうの好きマジ大トロ。
寝起きで歌ってんかおまえ的な声はBONNIE PINK好きならマストバイ。さよならバイバイ、元気でいてね
・あわいに / TOMOO
「畠山美由紀のような声を持った聖女は転生して歌手になる!」みたいな曲。
アレンジは、ほぼ恋 / 星野源なので安心して聞ける。フルートや他の管楽器も聞こえてほっこりするね。
大好きな人はいると思うけど、まじ嫌いな人を作らなそうな声と歌詞。Presentっていう曲もよかたよ。
■総評
最近の曲の歌は言いたいことが多く、説明も多い。本当に多い。(←まじ老害)
これはSNSや映像コンテンツの歌詞文字の影響なのか。また、一曲の長さが2分台はザラ。時間節約でまじタイパ。
コード感ていうのはマッキー「どんなときも」でいうとイントロからシンセピアノが鳴るんだけど、よく聞くとAメロやサビでもずっと鳴ってて曲を通して和音がわかりやすく全体を支えてる感じ。
あと楽器は歌の裏でクリーントーンのエレキが一人で遊んでたりベースがうねってる。ジュディマリみたいにやんちゃ。
そうそう、ベースの音量大きいよね。リズムも。DTMやダンスの影響かな。
あれかな、2000年くらいに管楽器ブームがあってエゴラッピンとかスカパラとかWhat's Loveとか流行ったけど(あの時は椎名林檎すらエゴラッピンに寄せてたよね)あんな流れと似てる。
いうても実は響けユーフォニアムの影響なんですけどね。3期もたのしみ。
さいごに、、、歳をかさねても新しい文化にちゃんと浸れるのはうれしい!たのしい!大好き!
ブコメにある「リーガル・ハイ」であれば、堺雅人演じる古美門研介をエンタメとして消費するドラマ
古美門研介が負けるにしても勝つにしても、だ
漫画「九条の大罪」であれば、半グレやヤクザを弁護する方をエンタメとしたもの
んじゃ「逆転裁判」は?となる
あれは、一見すれば成歩堂などが裁判に勝利するエンタメに見えるが
実際にはそうではなく
「異議あり!」を相手に投げつけて「プレイヤーが」裁判に勝利するというエンタメになる
日本でのメジャーRPGが「悪の竜王を倒す」から始まっているように
ただまぁ
あれは、「異議あり!」をドーンと投げつけるのにカタルシスがあり
それを悪側として実行すると
ぬいぐるみだけど心を持っているキャラが出てくる漫画を教えてください。
心を持った理由としては(職人が)真心こめて丁寧に作ったから的な理由がいいです。
https://booklive.jp/product/index/title_id/20043379/vol_no/001
↑の作品に出てくるぬいぐるみのような、ゆるキャラっぽいゆるさがあって癒しを与える感じのがいいです。
ハッピーエンドがいいですが、途中に映画のテッドみたいに、壊れて動かなくなるみたいなシリアスな要素もあるとそこから助かるという結末も込みで、カタルシスというかなんというかぐっときます(なくてもよい)。そういう漫画あったら教えてください。
ダンケルクに関しては事前情報を仕入れなかったのが裏目に出て、冒頭から完全に置いてけぼり状態だった。
まさかここまで「事前知識がある前提で観なければ理解不能な映画」をノーランが撮るとは思っていなかった。
3つの時系列が並行して絡みあいつつ進むという物語の構造や、意図的に分かりにくくしているのであろう演出などはいかにもノーラン的だが、この作品はTENETと違って理解できなくても楽しめるような作りにはなっていない。
フラストレーションが溜まる鬱々とした展開がひたすら続く。まるで映画「ミスト」のようだ。
カタルシス欲しさのあまり途中でそんなことを思ったが、PTSD野郎は戦争の負の側面の象徴なのだろうから、そんな展開には絶対にならないだろうことも感じていた。
ミストとは違い、カタルシスは終盤に作戦の成功という形でようやく得られる。微妙に暗雲も立ちこめた不安混じりの結末だ。
最後、チャーチルの演説が流れたことで私は「国威発揚映画かよ」とまで思ってしまった。戦争の悲惨さを描いているのは理解できたので戦争賛美とは受け取らなかったが、イギリス出身のノーランがイギリスのために作った映画であると感じた。
あまりのつまらなさに驚き、鑑賞後に解説サイトをいろいろ読んだ結果、自分が理解できていなかっただけということが理解できた。
私が歴史に無知すぎたのもあるが、スタイリッシュで高尚で難解なこの映画を初見で理解できた人はすごいと思う。
そして続けて観た「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」は、無知な人間でも楽しめるように作られているし、ちゃんとエンタメしてくれていて面白かった。
ラストのスタッフロールでチャーチルを演じた俳優がゲイリー・オールドマンだと知って目を疑った。役のために太ったのかと思ったら、どうやら特殊メイクらしい。
鬼気迫る迫力のある素晴らしい演技だった。
映画を観終わったあと、今まで一切興味を持っていなかった歴史に興味が湧いて、第一次世界大戦と第二次世界大戦について詳しく調べてみたくなった。
ふたつの映画を立て続けに観たことで、自分は俗なエンタメ映画が好きで、高尚な映画はあまり好みではない非インテリ層だという悲しい事実を再確認したのだった。
実家が太い云々という増田を目にして、俺もつい自分の人生について書きたくなった。
医者というとなんとなく世間的にもお金持ちのイメージがあるだろうが、事実裕福な家庭に生まれたと今でも思う。
そんな俺だが、結局30も手前になって職歴なしどころか学歴すらない立派な引きこもりに成り果ててしまった。
まず前提として俺の家系は代々医者の一族で、父方の祖父が地元(と言っても俺の住んでいる市内)でおそらく一番大きい総合病院の理事長をしていた。
その祖父の思想が強く、医者でなければ人間でないと言わんばかりの態度を常に振り撒いていた。
母方の祖父母は確か医者ではなかったと記憶しているが、いつだったか父方の祖父母の家に連れて行かれた際、「あまりあっちのじいじ・ばあばと話をすると頭が悪くなっちゃうぞ」などと耳打ちされたことを今でも覚えている。
当時は家や身なりも立派で見るからに"偉い"祖父を漠然と尊敬していたためにその言いつけを守り、母方の祖父母とはほとんど口も聞いていなかった。
俺がそんなだからか、或いは母親か誰かがそんな祖父に辟易したのかは知らないが、小学校の高学年くらいから母方の祖父母に会うことは無くなった。
そんな祖父のプレッシャーのせいか、物心がついた頃にはもう塾に通っていた。
習い事も多くさせられ、ピアノ・バイオリン・空手・水泳・テニスを確か幼稚園くらいから習っていた。
これは気質もあるのだろうが、自分の意に反して何かをさせられるのがかなりのストレスのようで、あまりにも習い事に行きたくなくてよく体調を崩していたり、時には仮病を使ったりしていた。
また、センスの問題なのかモチベーションの問題なのか、どの習い事も全く上達せず、発表会や大会のたびに親に恥をかかせてはよく平手打ちをされていた。
ある夜、何かをしたくてリビングに降りた時、両親が俺が何もできない無能である事について真剣に話し合っているのを耳にしてしまい、眠れなくなってしまったこともある。
いつしか出来損ないのレッテルを貼られた俺は、それでもなんとか医者に仕立て上げなければならないという強迫観念を持った両親の元で家にいる間は四六時中机に縛られ、常に勉強をさせられていた。
朝起きたら強制的に机に座らせられ、親の指定する量の勉強をこなすまでは朝食すら取れないような生活だったので、朝起きるのが苦痛で睡眠障害になってしまい、次第に学校にすら行けなくなってしまった。
勉強のストレスで常に吐き気がしており、食欲もなく、睡眠不足も相まって頭も余計に回らず、さらに両親に叱られるといった感じで完全に負の連鎖に入ってしまっていたと思う。
ネットやテレビに触れなかったためか、「自殺」という概念が当時の自分の中になかったために踏み切ることがなかったものの、もしもその概念を知っていたなら、間違いなく自殺を選んでいたと思う。そんな精神状態だった。
そんな両親の下なので中学受験をさせられ、結果としてはそれなりの中高一貫校に入学することはできた。
しかし、高ストレス下で勉強だけをさせられて育った結果、いつしか俺は著しいコミュニケーション障害を抱えていた。
小学生の頃に友達と遊ばせてもらうことができなかったせいか、両親に過度に気を使う癖が付いてしまったせいか、原因は今となってはわからないものの、とにかく友人とフラットにコミュニケーションを取るということが全くできなくなっていた。
と言っても育ちのいい生徒ばかりだったので、ドラマやアニメで見るような苛烈なものではなく、ただ無視されるとか陰口を言われるとか、そんなレベルではあったが。
いずれにせよ学校に居場所をなくした俺は、いつしか不登校になっていった。風邪で休んでそのまま復帰できなくなったとか、そんなんだった気がする。
クラス替えというシステムがない学校だったため、一度不登校になってしまったら人間関係を取り返す術はなく、そのまま5年半ほど不登校を続ける形になった。
留年して再スタートすることも提案されたが、両親の面子を保つためか受け入れられず、(どういうシステムかは今思えば謎だが)とりあえずそのまま進級し、卒業を迎えることになった。
当然医学部を目指させる家庭方針だったため、塾・予備校には通わせられていたし、家でも小学校の時さながら机に縛られる生活だった。
しかしながら、反抗期を迎えたこともあり、また俺の体格が大きくなってきたこともあるのだろうが、小学校の時ほどは勉強を強制されず、俺も次第に家の中でも部屋に引き篭もるようになった。
もちろんある程度独学はしていたものの、受験の結果は案の定ダメで、箸にも棒にもかからないような成績だった。
とは言ってもMARCHくらいなら合格できる成績だったのだが、医学部以外の受験は認められなかったため、全落ちのまま浪人生となった。
それ以降は特に語ることもないが、2浪、3浪とする中で、親の洗脳も次第に解けていった。そうすると、ただ親の意向のためだけに医学部受験をしていることの虚しさを目を向け始めてしまい、勉強にも身が入らなくなっていった。
そうはいっても医学部以外への進学を認めないという親の方針は変わらず、一応俺は10浪中ということにはなっている(と思う)。
が、2年前くらいからセンター試験(共通テスト)の出願すらもしないようになった。そのことに両親が気づいているのかもわからないが。
もちろん住む場所にも日々の食事にも何一つ困ってはいないのだが、俺はきっと社会に出ることはできず、ひたすらに自我と向き合いながら、この広い実家に幽閉され続けるのだと思う。
もう30も目前となった今さらになって、軌道修正を図る気力も無いし、仮に何か行動したとて無意味なんだと思ってもいる。
そしておそらくは両親も、こうなってしまった俺をどうして良いのか、そして俺と、ひいては自分たちの過ちとどう向き合って良いのかがわかっていないんだと思う。
だから今日も変わらず義務のように母親は俺の食事を用意し、父親は何も言わずに俺のボロいスマートフォンの通信量を払い続けいてるんだと思う。
多分お互いに、行動を起こすのが怖いんだろうな。
だから現状維持に甘んじて、昨日と変わらない今日を過ごすことで失敗から目を背けているんだと思う。
こうやって気づけば10年以上が経っていて、きっとそのまま老いて死んでいくんだろうな。
いつだったかネットで『5億年ボタン』のコピペを読んだ時に感じた、途方もない無の中に幽閉される恐怖。
思えば俺はその中に今居るし、ついぞ抜け出すことなどなくそのまま死ぬんだろうと思う。
とりとめもなく書いてしまって終わり方もわからなくなってしまったが、一旦この辺で終わりにする。
読んでくれてありがとう。これを書くことをコミュニケーションとまでは言えないだろうが、誰かに自分の気持ちを表明する経験が無さすぎて、書きあげるとともに凄いカタルシスのようなものを感じている。