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はてなキーワード: 地方公務員とは

2022-04-21

anond:20220421114449

極力人と関わりたくねえからプログラマ目指してんだよ

てめえ地方公務員になったことねえだろ

大した大学卒でも、幼少期から訓練つんでるわけでもないのにプログラマーとしての将来に希望抱いてる奴

やめとけ。足洗ったほうがいい。

農奴農奴のままだから

普通に地方公務員になりなよ。

年次同じの地方公務員より稼げてる奴そんないないだろ。

現時点で年収勝ってたとしても生涯賃金で勝てる奴ほとんどいないだろ。

2022-04-20

なんていうか永年ニートしてても簡単に働けるようになったりいくらでもリカバリー効くニートに寛容な世界になればいいのにね

ニートを甘やかせとかそういう話じゃなくて、社会のレールに乗った人が外れるのが怖くて死に直行してしまうケースってまぁまぁあるしなんなら俺は死にかけた(俺の場合新卒地方公務員だった)

精神は壊したが、幸いphaの本のお陰で自殺はせずに済んだ。ニート期間辛かったのって働けない自分に対する自責よりも周りからの風当たりとか目の方がよっぽど怖かった。

ニートしないで踏み止まれてる人は多分そういう他者の目の抑止力が効いてる所があるんだとおもう。

それはいい部分もあるけれど、悪い部分もあって、死ぬぐらいまで追い詰められたら逃げてほしい。

真面目に長年働いてる人がコロッと自殺ちゃう世の中は物凄い悲しいし辛い。

たとえ日本国内提供されるサービスの質が低くなったとしても、もっとドロップアウトした人に優しい世の中になってほしい。

生活は快適だが生きてて辛くて死んでしまう人が100人いる世の中より、生活が少し不便になるが生産性のない人が10000人だらだら生きながらえることができる世の中のほうがよっぽどいい。

2022-04-13

anond:20220413171928

旧帝卒やけど、わいの文学部友達は、新聞記者なったり普通にメーカーいったりITいったり地方公務員なったりとかかな。

院進んだ人はその後は知らん。行方不明

わいは、経済卒やけど、進路は別に変わらんかな。

2022-04-03

職場の同僚のアカウントを見つけた

市役所勤務、地方公務員

20代男性職員女性職員と仲よさそうな雰囲気を醸し出しているのは気付いていたが

彼の飼っているペット名前でおもむろに検索してみたら、その人のアカウント発見してしまった。

公園ペットと戯れる私服姿の写真マスクで半分顔が隠れてはいものの、本人そのものだった。

発言を遡って読んでいると、その女性職員に対して「かわいい強制中出ししたい」と書かれていた。

女性職員マスクをしていてもわかる美人顔。誰に対してもアニメ声で感じがいい。「聖母」と慕われていた。

まあ、感が当たったなという感想だったけど

肉迫した感情を抱いている事に多少なりとも驚きはした。

明日明後日彼女脳内で組敷きながら仕事するんだろうなって。

2022-03-22

会社員から地方公務員になった人の話を聞きたい

10年くらい会社員やってきて、自分能力とか社会構造とかなんとなく理解できた。

結果として、このまま会社員やってても世界を変えるような能力はないだろうし、じゃあ自分の手の届く範囲だけでも社会を良くできないかと思って、地元公務員になることを検討している。

ITコンサルで食ってきたのだけど、同じような業種から地方公務員になった人がいれば話を聞いてみたい。

給料が下がることは覚悟してる(いま800万くらい)のだけど、実際どれくらいになるのかとか、良かったこと・悪かったこととか。

2022-03-10

マイホームなんて夢のまた夢

はいうが、就職直後から40年ローン組めば家賃と変わらない

まあ最初就職した会社でずっと続けられるかなんてわからいから難しいんだがな

地方公務員最強

2022-02-21

友人は優秀なネトウヨだった

そんな彼は、神戸大学工学部一浪して入学した。それが、いまやゲイ東京にて年収300万で、貯蓄ゼロホモバー通いの凶人となってしまった。ついには、金持ち資産没収してばら撒くべきなどとのたまう。公務員試験惨敗し、いや正確には面接で落ちまくり好青年だった彼の見る影もない。三十路になって、自分イケメンだと主張する。禿げて、色白のノッポが、俺はイケメンからという。俺は太ってしまい、もう高校の頃の見る影もない。そんな彼が言う、どうしてこうなったんだろう?とね。... もうお前は負けたんだ、俺たちがバカにした kko になったんだ、あとは若者反面教師となるべく生きていく他ないとね。そう言うと、ハッとした顔を彼はする。それで、どうしてこの品行方正なオレが公務員にすら受かんないのか?というので、おっさんになって採用に関わるようになった自分が言ってやった。確かにお前はペーパーテストでは優秀かもしれないが、どんなに高得点をとっても、俺だったら不合格にすると。何故なら、お前を組織に入れると破壊工作をするからだ。なぁ、中高で学校を出席日数ギリギリを攻め、部活すら入らず、一切の学校行事の依頼を「権利」を翳して拒否した人間が公僕になれると思うのか?と。自分潔癖症から清潔だというけど、日々ハッテン場に入る人間キレイなわけがないだろ。そもそもイケダハヤトの生き写しのようなお前が、誠実に見えることはない。身長が高くても、BMI17かいうヒョロガリが体力のいる仕事ができると思うか?というか、身長が高いなんて、公僕ではデメリットだ。威圧しかないぞ。それに、お前のようなコミュ障就活の良い土木科を二留して推薦を拒否し、あまつさえフルタイム公務員試験予備校に行って高得点をとっても、文系な「行政」枠で入ろうとしても面接官が納得する受け答えができるわけ無いだろ。制限のある 26歳を超えて経験枠で入ろうとしても、派遣社員事務なんてカウントされるわけが無いだろ。どこの会社に入っても、女性に嫌われ、男性には無視されるお前が公務をできるわけないだろ。仕事しないのを美徳とするお前みたいなのを弾くために、わざわざ面接点を増やしているのだ。だいたい、自分スペック地方公務員行政パン職に応募するなんて烏滸がましいだろ。男で、名門大学で、非専攻の学科しか地方公務員パン職を遠く離れた地から入ろうなんてするやつは、まともに就活したことがないアホだよ。... などと言うと、彼は顔を真っ赤にし、オレを指して反抗してくる。あぁ、そうだな、高校の時もそうだったな。普通は、そういうのはいじめられたりして修正されるのだが、相変わらず斜めがけのショルダーバッグを肩かけて、猫背シャツズボンにインするのがクールという破滅的なファッションセンスが、あぁ採用面接って大事だな~、と思わせるのだった。彼の持説を聴き流しながら、 ... 自分の子どもたちにはサッカー野球をさせて、中受でマーチにでも入れてあげるぐらいの所得を得よう、と私立医大親の金で入った自分は思うのであった。

2022-02-13

anond:20220213163909

知的ボーダーの元地方公務員だけど、公務員世界って横繋がり強くて発達障害系の人はスケープゴートにされがちだから、働きだしてから彼女精神病まないようにフォローしてあげてほしい。

俺はメンタルぶっ壊して今ニートしてる。

2022-02-07

anond:20220207202855

地方公務員って、10年も頑張ってなるようなものなの?

弱者を助けたくて公務員になったら弱者を許せなくなった

障害者父親行政支援を受けて生活しているのを身近に見てきたので、中学生の頃から行政仕事に憧れていた。

奨学金を借りて高校に通い、高卒枠で公務員試験を受けるも不合格。働きながら通信制大学卒業し、予備校に通い、25歳で地方公務員に。

実際に弱者支援する側に立った時、「努力しない人」「無計画に生きる人」にむしょうに腹が立つようになった。

同じ部署で同い年の会計年度職員(非正規公務員)の子と一緒に昼食を食べてる時に「正規公務員は恵まれ過ぎてる」と言われてイラっとした。

お前は私立高校から東京私立大学まで行かせてもらって遊んでる間、私は15歳から10年間、今の職に就くために努力してきたんだけど?と腹が立ってしまう。

同じように弱い立場にいる人にもそう感じてしまう。

こんな風になりたくなかったけどどうしたら良いんだろうね。。。

2022-02-05

公務員ボーナス

こういう話をする場がないのでちょっと語らせてくれ

当方自治体に出向中の(元)国家公務員であり、今度の春には本省に戻る予定だという前提をまず頭に入れてほしい

さて、国家公務員給料給与法によって決まっているのだが、毎年夏ごろに人事院が出す人事院勧告によって額が変わるのはよくニュースにもなっているが、

この改訂正式に決定されるのは、勧告を受けて給与法が改正された時点になる

地方公務員も同様で、地方の人事委員会改訂勧告を出し(とはいえほとんどの場合は国の勧告をなぞる形になる)、それを受けて条例改正される

ここで重要なことがあり、法/条例改正タイミングは例年だと秋~冬になるのだが、このとき「年度当初に遡って」給与の額が書き換えられる

このとき発生する、実際に支払われた額と改正後の額の差分は、普通冬のボーナスで調整されることになる

ここからが本題なのだが、今年度はボーナス0.15ヵ月引き下げの勧告があったのだが、国は年度中の給与法の改正を見送った

そして、引き下げた差分は、特例的に、今年夏のボーナスで調整されることになっている

その一方で、ほとんどの自治体も同様に0.15ヵ月引き下げの勧告がなされたのだが、

条例改正をするかどうかは、自治体に一任されてしまった

私が在籍している自治体では条例改正され、0.15ヶ月の引き下げが実施された

この結果、このタイミングで国に戻る私は、去年冬のボーナスと今年夏のボーナスとの2回で、0.15ヵ月の引き下げをくらうことに(おそらく)なってしま

ああ、せつない

当然ながら、その差分は、私の後任者がまるまるもらえることになる

せつない

2022-01-28

ズボンスーツ就活に不利になるのか、不安

ジェンダーについてのレポートを書いていて、ふっと思い出したもの

初めに言うが私はまだ就活経験していないので、この記事は単に疑問を書いているだけ…

大学入学前、入学式用と就活用にスーツを買ってもらうこととなった

母親と服屋に行ってスーツを選んだ

これがいいんじゃない、と母が手に取るのはどれもスカート

私はズボンがいいといったが、母は聞く耳を持たなかった。

これ試着してみて、次はこれ、とスカートを次々と渡される。

母が買ってくれるのだから予算は母に合わせるしかないし、なによりもどのスーツがいいのかなんて全く分からなかったものから

母の言うとおりにおとなしくスカートはい

別に女性にみられるのは不快でない。ロングスカートなら普段もはく。

でもスーツの膝上スカートが、どうも嫌だった。高校スカート普通にはいてたけど、膝上スカートがとても嫌だと感じた

しかし私の高校制服はもともと膝下、しかも捲って長さを変えれな構造だった)

ヒールの靴をはいて、スカートを試着して、母は良いんじゃない、でもこのスカートだとこれこれがこうだからこっちのほうがいいね、と店員さんと話す

私は不快なこととか嫌だと思うとすぐに顔に出てしまうから、この時も相当変な顔をしていたと思う

二人とも私の不機嫌さにすぐ気づいて、着せ替え人形みたいですね、と店員さんが苦笑いした

母は言った

「女はスカートじゃないと面接できないよ」

そうですよね?と母が店員さんに共感を促すと、うーんそうですね、ズボン就活は出来ないですね、と言った

じゃあなんでズボンがわざわざ売られているの?

ズボンでもスカートでも就活には関係ないと信じていたのでかなりショックだった。

それでも私は「着せ替え人形」の姿勢は変えなかったので、結局ズボンスーツを買ってもらうことにした。

就活絶対スカートからね、3年になったら自分お金で買ってね」と母に念を押された

うん、と言ったがスカートを買う気は無い。

とはいえ私はまだ就活一切経験しておらず、母や店員にああも言われてしま不安に感じたためググった。

就活 スーツ ズボン

どの記事でも「スカートでもズボンでも合否に関係はない」とは書かれている。

ただスカートズボンで印象が違うらしい。

受付や事務希望なら柔らかく大人しい印象のスカート

営業などが希望なら爽やかでアクティブな印象のズボン

え、どうしよう、私今のところ受付や事務のつもりなんだけど 地方公務員とか

というか基本受け身コミュ障人間なので絶対営業とかできない。やりたくない

事務員がズボンはいてるのは変だろうか?いや、別に変に思われるくらいならいいのだが、合否に影響しないだろうか?

しかスカートが主流であることは間違いないらしく、ある記事にはズボンをよく思わない面接官に当たると合否に影響する可能性があるとか書いてある

ズボンスカートで印象が違うとかあるのか

やはりズボンだと受かりにくいのだろうか。お金もったいないのでスカートは買わないつもりだが、こういうふうに言われると不安になってしま

就活まであと1,2年だが、現実はどうなんだろう…

ちなみにレポート、4000字、まだ真っ白です

明日までです

2022-01-23

団塊論】安倍晋三はただのスポイルされたお坊ちゃんなのか

世の多くの人は 安倍晋三のことを ただ金持ちの家に生まれ

苦労も知らずに増長しただけのお坊ちゃんだと思っている

そのせいで 人のこころがわからない サイコパスのような暴君になったのだと

しかし 自分はこれに疑念を抱く

何となれば 現実的に 世の中を見回して

特に 自分の身内を観察して 要するに一言で言えば 貧乏出の 団塊世代自分の両親が 

正直な話安倍晋三そっくり傲慢さを 疑う余地なく持ち合わせているかである

 

結論から言うと 自分安倍晋三人格

金持ち故の慢心と 団塊世代特有の「今だけ 金だけ 俺たちだけ」という視野狭窄

合体した キメラのようなものだと考える

厳密には 安倍晋三は 団塊の世代だとは言えないが

団塊の世代と見比べたときに 非常に似通った性質を持ち合わせていることから

そういう世代的な影響を受けていると考えて さしつかえないと思う

 

そもそも団塊とは何か

定義からして「ベビーブーマー」のことであり

子だくさんの家庭で 兄弟が5人も6人もいることが珍しくもなく

まり 細やかな躾など受けられず 犬猫のように わちゃわちゃと育った世代のことである

それ故に 団塊老人は 挨拶ができないくらいのできそこないが山ほどいる

正確には それが仕事となれば へりくだって挨拶でも何でもするが

日常生活で 他人に敬意を示すという発想がなく 家族や 街で接する見知らぬ他人には

適切な礼儀をもって振舞うということが全く出来ない老人が うちの両親含め山ほどいる

 

自分は 普段 世代闘争みたいなことは 下品であまり良くない発想だと考えている

「老人笑うな行く道だ」と 基本的には今でも思っている

しかし やはり色々考えても 団塊世代おかし

日本所得水準は 団塊世代ピークに 山型になっている

団塊老人は それを 「自分たちがいちばん頑張ったから」だと思い込んでいるが 本当にそうだろうか

 

世の大多数は給与労働者である

その稼ぎが増えるというのは 本当に 本人が頑張ったかどうかで主に決まるのだろうか?

単純に 「自分より上の世代に 給料を上げてもらった」のが団塊であり

それなのに 「自分より下の世代給料は上げようとしなかった」のが団塊だっただけではないのだろうか

 

うちの親は 池田勇人の「所得倍増」で 平の地方公務員のくせに 1000万近い年収を 貰っていたのである

本人は 「公務員になったとき馬鹿にした連中が 自分ほど給料が増えなくていい気味だ」なんて

平然と勝ち誇るのであるが なんだかただうまく波に乗っただけで 

これを頑張った結果みたいに言い張るのは腑に落ちない

 

現実の結果だけ見れば 団塊は 高度成長で増えた日本の富を ただ吸い付くし 食らい尽くして

滅びようとしているだけの世代で 日本のために何の役にも立っていない

日本全体の富を増やすことを 団塊日本の主役だった時代には一切行っていない

パイを増やさず 奪い合うだけで 自分は頑張ったと主張しているだけである

それが 一言でいえば 失われた三十年 と言うもの実態であろう

 

日本の政治を論う前段階として もっと日本庶民の出来の悪さを まず省みなければいけないと思うのだ

久能整クンを超えた剛毛天パだけど「天パはいいなぁパーマかけなくて」って思ってる奴に現実を見せる

スペック

・30前半

・180cm/68kgの標準体型

ブサメン

・髪質が剛毛で縮れ毛でマジモンのチン毛を頭から生やしてる

【本篇】

学生時代あだ名は「大仏」「スチールウール」「チン毛」「堅焼そば」「アフロ」「キモヲタ」と散々だった。すべて髪型に由来するあだ名だ。

一度坊主にしたらあだ名が「旧日本兵」になって野球部円陣組まされた上に坊主でも天パだとわかる縮れ具合で「ボパ(坊主で天パ)」とか呼ばれ、坊主で行くアプローチあきらめた。

小学生のころは明るい生徒だったが、中学生になり髪質が驚異的な縮れ具合を発揮すると、思春期容姿に過敏な同級生たちは真っ先に俺をスケープゴートにした。

俺は神様がチャンスをくれてもう中学生にもう一度戻れたら俺の事を馬鹿にした同級生たちを二度と笑えないぐらいに半殺しにする自信がある。それぐらい散々な扱いを受けた。

今は恨んでないが、あの当時に戻れたら許せる自信が、正直ない。

上記のようなスペックの俺だが、オシャレなパーマをかけてると思われることが多い。

「やっぱり天パは髪質を活かした髪型にするのが一番良いんだよ」としたり顔で思ったお前、ぶっ殺すぞ。

俺が何をしているかというと、まず全体に縮毛矯正をかけている。

全体に縮毛矯正をかけてからヘアアイロンで癖をつけてパーマをかけてる風にしているのだ。

ヘアアイロンで熱加工するのは天パのままでも出来るじゃん。と思ったお前、直毛だな?俺にはわかる。

俺はアドスト、ヘアビューロン、といった高級アイロンを使ってきた(後者詐欺みたいなゴミ商品だったので口コミ鵜呑みにして間違っても買わないように)が、やはりヘアアイロンで作ったストレート湿度に弱い。

天パに一度アイロンかけてまっすぐにしてから癖付けをする手もあり、施術直後はうまく行くが、湿度等でアイロンが取れてくると髪質が明後日の方向にうねりだし結果見るも無残な髪型になる。

しかし、縮毛矯正をかけた上からヘアアイロンで癖をつけると、湿度アイロンがとれてもゆるく癖が残り自然な形になる。

縮毛矯正がまっすぐになりすぎると悩んでいる天パ男子たちにはこのアプローチおすすめした。

自分の髪質を活かした髪型」という言葉呪いだと思う。中には活かせる髪質の人間もいるが(毛束感のある天パ)すべての人間はそうじゃない。俺もそうだ。

矯正ヘビーユーザーになると「縮毛矯正をすると遺伝子に逆らってるような抵抗感」が出てくる人間がいる。俺もそうだった。

しかし、俺たちに天パにとって縮毛矯正というのは「半永久的な寝ぐせ直し」のようなものだ。

俺は悪い頭で必死勉強して地方公務員になったが、上司に「寝ぐせぐらい治してこい」と言われたのを機に心がへし折れたことがあった。最終的に俺は公務員を辞めた。この感覚は俺たちのような重度の天パにしかからない感覚だと思う。俺たちは素の髪型でいると社会に拒絶されるのだ。

人間は中身が大事というが、見た目がまもとじゃないと中身を見てもらえる土俵にも立てない。

俺と同レベルの天パたちよ、生きてると大変なことばかりだけれど、お互いなんとかやっていきましょう。

2022-01-14

anond:20220114133403

駅弁大学文学部卒で地方公務員になった者だけど、公務員受けてみればと思った。

元増田学問を究めるよりも問題を正確に解く方が向いてる人なんだと思う。

「今までの人生何だったのか。私が大切に持ち続けていた成績という武器は、もうどこにも通用しない」

通用するよ。公務員試験はたくさん勉強する。高校時代勉強内容はもろ教養科目にあたる。

私立大学文学部文系3科目使って入学した人よりも既に有利だよ。

法律経済科目も勉強しなきゃいけないけど、元増田偏差値的に大丈夫だと思う。予備校だってあるし、宮廷にあるかは分からないけど大学生協提供する公務員講座もあったりする。(安い)

自分コミュニケーション苦手すぎて、集団討論がボロボロ民間だったら絶対落ちてたんだろうなと思うんだけど、筆記試験がそれなりに良かったために合格してしまった。

元増田勉強ができる人なら公務員試験おすすめします。

(入庁してみてコミュニケーションから逃れられないことは分かったのでそれは申し添えしておきます。でも、人柄の良い上司に下につけるとめっちゃ楽しいよ〜!)

2022-01-07

anond:20220107104133

小学生のワイ「プロ野球選手になりたい」(なお野球公園遊び程度)

大学生「有名大企業で」

いま「転勤のない地方公務員になっておけば・・・

2021-12-31

問題職員の正しい辞めさせ方 10/10

以上が、K市の特定任期付き職員としてのキャリア棚卸しになる。

退職の背景などを述べて結びとする。

K市を辞めることになった原因は、私をスカウトしてくれた人が市長ではなくなったからだ。政争に負けたのだ。新しく来た市長は、前市長の行っていた改革的内容のうち、いくつかを元に戻す選択をした。

特に、私達がそうだ。『私達』というのは、国や民間企業NPOなどからK市に採用された特定任期付き職員だ。当年度の終わりでの任期満了が言い渡された。

私達はまだいい。転職先を探せるだけの時間があるのだから副市長などは、新市長の就任から1週間でお役御免を宣告され、二か月後には議会で辞職が承認された。政治任用の悲しいところだ。

いまだに納得がいかない。私達は全員、結果を出していたからだ。地域産業活性化担当した人も、福祉事業効率化を担当した人も、庁内インフラ設備刷新(今でいうDX)を担当した人も、そして私も、全員が数字証明できるだけの結果を出していた。

にもかかわらず、「あなた任期は今年度限りです」と三行半を告げられた。それが許せなかった。

私は、以下の成果を確かに達成している。

・手がつけられないレベル問題職員への退職勧奨。主にB子さんの時に登場した人事課長二人三脚で行った。成果として、計13名の問題職員(全く仕事をしない職員犯罪を犯した職員、度を過ぎたハラスメントを行った職員)に始末をつけた。一人頭での人件費職員雇用にかかる全ての費用年収ではない)が最低でも年800万以上はかかっていたので、13名で約1.2億円のキャッシュフローを削減できたことになる。

面接試験構造化及び検証手法確立。これまでは、面接時に予め決まった質問受験者に行ったうえで、面接官と受験者がフリートークを行い、最終的に点数を決めていた。この慣習を原則廃止した(少しは残した)うえで、統計学の知見に基づき、面接評価採用査定を追尾検証できるシステムを構築した。コンサルは入れていない。庁内でプロジェクトチームを立ち上げ、皆で作った成果物だ。

新規採用職員の試用期間内分限免職基準化。当時のK市では、新人職員20名入ってきたとして、1~2名がどうしようもなく向いていない人間だったとしても本採用していた。その結果、問題職員無能職員跋扈放置される原因となっていた。私が2年目の折、試用期間内での分限免職基準明確化した。その職員所属する課に明白な責任が見られず、かつ当職員との面談において度し難いほどの悪い結果が得られた場合分限免職ができる旨を要綱で固めた。以後、数年分の結果として、新規採用職員の約1割が本採用に至らずK市を去っている。これについても、問題職員を40年間も世話するだけの人件費(K市の場合は約3億円/人)を節減できたことになる。

さて、便宜上は『問題職員』と表してきたが、一度として私は、能力が低いことだけを理由当人分限免職を決めたことはない。例えば、臓器に異常があって年に5分の1は休まなければならない新人職員がいたが、退職勧奨は行っていない。

能力の高低は関係ない。人格的に救いようがないほどの諸傾向が見られた場合に限って当人を辞めさせる行動に出る。そういう者は、他の職員特に市民企業のために頑張っている職員に悪い影響を与えるからだ。

恨みつらみを書きはしたが、新しい市長の行いは正しい。頭ではわかっている。特に、私などは前市長スカウト政治任用)により採用されたわけだからトップが交代すれば成果に関わりなく切られる。それが普通だ。

K市で〇年以上も暮らしたのだから、当然哀愁は募る。最初の頃は、都心から外れたところにあるK市を心の底で憐れむような、蔑むような、自分とは関係ない存在だと思い込むような――そんな感情があった。

庁舎の3階から中心市街地を眺めている時、家屋工場の間にポツポツと居並ぶ田園を眺めていて、これまで東京都内コンクリートジャングルにいた頃が懐かしくなった。

つの間にか、この町が好きになっていた。高い品質地元名産品はあるし、創造的な力のある子どもを何人も見ることができた。山の上にあるワンルームマンションから見える大きな河川に囲まれたK市の街並みは、今でも記憶に残っている。

さて、さんざんと人事関係効率化を進めてはきたものの、後悔も当然ある。最後の年には、「私がやってきたのは正しいことなのか?」と考えるようになっていた。

私が採用されたのは、「優れた職員を残し、不要人間は残さない」というミッションを果たすためだった。民間企業においては標準的な考えだ。しかし、官公庁はそれでいいのだろうか。人格に難のある人や、能力が低い人や、病気などで働く事ができなくなった人を追い出していった場合民間企業官公庁の真似をするのではないか? つまり、要らないと判断した人間組織から追い出すようになる。

その『要らない』が、本当に正しいのか分からいから厄介だ。仮に正しかったとしても、日本社会全体で考えた場合に最適である保証はない。とある組織不要人間を切りまくるという行為は、部分最適ではあっても全体最適ではないのでは?

と、ここで副市長言葉を思い出した。

『よくない人間を辞めさせることに利があるのはわかる。しかし、行政世界はそういうものではない。不合理に見えても、ここの大事ルールだ。みんなにダメだと思われている奴でも辞めさせるな。それが本当にダメな奴、組織にとっての癌だと、人間の目でいったいどうしてわかるというんだ?』

副市長がある時に言っていた。「同僚を馬鹿にする奴は市民馬鹿にする」と。成績不良の職員のクビが簡単に切られる世界では、きっと能力の低い人間バカにされているのだろう。すると、市役所最後の助けを求めに来ている、社会的に恵まれていない人間バカにするようになるのではないか? 私はそう考えた。

人材とか、人財とか、人罪などという経済的問題ではなくて、理念なのだ官公庁はすべての国民のためにあるのだから、様々な社会属性を持った人を、ネガティブ特性を持った人まで含めて、多様性意識した雇用を行っていくべきではないか。そう感じるようになっていた。

例えば、上で述べた受験者のポジティブチェック・ネガティブチェックのリストは最たるものだ。採用される職員多様性担保するという観点からは、あれは悪手だ。これから採用しようとする人間は有能か? という視点しか見ていない。一公僕の恣意的判断で、ある特定社会属性を有した人間排除している。

もっと早くに気が付いたとしても、私の力では変えられなかった。市長採用ミッションとは反対の方向に舵を切るのだから――今になって思う。A夫さんの事件の時に副市長が言ったことは正しかったのだ。

私は間違っていた。最後最後で気が付いてしまった。馬鹿だった。愚かだった。今さら気が付いても遅い。

結論公務員業界における身分保障という考えは正しい。法律上免職処分にできる場合であっても、多様性の保持の観点から可能な限り回避すべきである



Gさんを覚えているだろうか。

市民課で働いていた女性だ。K市にいた間、毎週休日出勤をする中でほぼ必ず見かけていた人だ。どうしても、このGさんが気になっていた。彼女残業時間は月にアベレージ70超えだった。ゴルフスコアではない。サービス残業まで含めた残業時間だ。

難しい仕事はGさんに集中していた。ストレスチェックは毎年悪い結果で、そんな状況にあっても市民への思いやりを忘れないでいる。人材会社転職支援をしていた人間からみると、民間でも通用するタイプ公務員だった。私は、Gさんが自らの意思地獄から抜け出すきっかけを与えようと思った。

私が退職する5か月前、隣の市町にある社会福祉団体に声をかけた。ずっと前に、私が当団体職員リクルートしたことがあった。

「K市にこういう経歴の人がいるのですが、本人に希望があれば面接はできますか」

との問いかけに、社会福祉団体事務長は乗り気だった。果たしてGさんは話に乗ってくれるだろうか、と不安になりつつも、ある土曜日の昼だった――うす暗い市民課の机の上でパソコンモニターと向き合っていたGさんに声をかけた。

Gさんとは、あれからいろいろあって仲良くなっていた。Gさんは朗らかな笑顔で、「〇〇くん。おつかれさま。なにかあったの?」と返してくれた。件の話に入る前に、今の状況を簡単に聞き取ってから、私が年度末で辞めることと、社会福祉団体のことを伝えて、採用案内のしおりと事務長の電話番号を手渡した。

「この辛い環境あなたは十分頑張ったよ。お疲れ様でした。転職しようがすまいが、応援しているからね」

それだけ伝えて私は、残りの仕事を片付けるために人事課のある3階に向かった。



「あ~、疲れた!」

今これを書いている私は、都内にあるマンションの一室にいて、革製の書斎椅子背中をもたれている。

当初は2万字くらいかと思ったが、ここまでになるとは思わなかった。だが、これでいい。この内容をベースにして職務経歴書を作ろう。

一応言っておくが、もし貴方が現役もしくは退職済の公務員だった場合職場問題点などをブログ暴露したいという欲求に駆られることがあるかもしれない。

やめておいた方がいい。その欲求は、なにか別の方法で発散するか、貴方の中で雲散霧消するのを待った方がいい。守秘義務違反からだ。行政機関がその気になれば、運がよくて処分、運が悪ければ起訴に至る。

私の場合は、『武器』があるからこういうことができる。もし、この日記をK市の幹部が見て問題視し、「覚悟しろよ」とばかり私を攻撃する手筈を整えても、断念する可能性が極めて高い。

私は、K市の重大な法令違反情報を握っている。それも3件。証拠付きだ。うち2件は管理職の何人かが処分を受ければ済むが、うち1件が明るみに出た場合、今の市長退職せねばならない。前市長や、前々市長をも巻き込むことになる。そんな危険な賭けをすべきではない。だから、こうして日記を書くことができる。

日記の中に答えの一部が出ている。序盤の方だ。個人情報

さて。今はフリーランス個人で請ける仕事面白いのだが収入が少ない。何百万かもらった退職金もそろそろ底をつく。また、会社員に戻ってみたい。この年齢で就職できるかはわからないが、挑戦してみよう。

K市で働いていた日々に想いを募らせていた私は、仕事の疲れを癒そうと思い、デリヘルを呼ぶことにした。

私のスマホは旧型のiphoneだ。通信が遅いので、いつもパソコンを使う。今時はインターネットで嬢を予約できる。便利な世の中だ。

コーヒーを伴にしながらモニター越しに嬢を選んでいる。せっかくの秋晴れの日だ。作品も完成したし、就職への挑戦の第一日目という意味を込めて、まったく知らない子を指名してみよう。

私の瞳は、画面中央にいるアスミちゃんに夢中だった。物憂げな瞳、身長は高すぎず低すぎず、顔の形は綺麗だ。ふっくらとした卵型で、唇の形が美しい。肩から下は見えないが、そこはまあ、チャレンジだ。突撃してみよう――空いている予約枠をクリックした。

アスミは、想像どおりの子だった。

背丈は160に少し届かないくらい。写真どおり物憂げな瞳で、胸は普通くらい。太ももはそれなりにある。

ぼうっと立っている姿は今にも消えてしまいそうだが、私の瞳を釘付けにするだけの強さでもってマンションの一室の前に佇んでいる。

さっそく部屋に招き入れて、プレイを始める。今日は奮発して1時間コースだ。お店のメニュー表にある一通りのことをやってもらうことにする。自分で言うのもなんだが、この年になっても30代並みの持続力を持っているとの自負がある。

さて、肝心のプレイだったが、これがまた最高だった! 私はこのデリ店舗メニューをソラで暗記している。計11種類のプレイを、休むことなく30分以上続けてもらった。私のモノは張り裂けそうになっている。

同時に、アスミに対して敬意を抱くようになっていた。普通であれば、「顎が痛い」と訴えるのだ。それで、大抵の嬢は後ろに下がって、私に敵意を向けながら、無料での延長を要求されない程度に休憩をする。

しかし、アスミは一心不乱に注文に応え続けている。「いや、これ絶対痛いやろ」という角度になっても、ひたむきな眼差しで私の肉体を愛撫してくれる。これでまだ半年未満のキャリアだという。驚きだ。

……心の中でひたすらに、どこかの鬼狩りのように、「うまいうまいうまい!」と唱え続けていた。やがて、私の柱は張り裂けてしまったが、立ち上がるまでに時間はかからなかった。私は、連続さんになっていた。連続さんは負けてない! また何度でも立ち上がるのだ。

私は今、聖なる空間にいる。

いつも夜がくると、この家に戻る。そして、書斎に入る。都会の喧騒やら何やらで汚れた毎日用の服を脱ぎ捨てて、仕事をするための部屋着を身に付ける。

物事に取り組むことに対する礼節をわきまえた格好に身を整えてから、いつもパソコンに向かっている。直近で書いていたのは、この日記だ。

私の心は当然、K市に存在している。私の心は、あの懐かしい人々のいる、あの懐かしい庁舎へと参上している。そこでは、同僚から親切に迎えられ、あの仕事、私だけのための、そのために私は生を受けた、仕事という食物を食すのだ。

そこでの私は、答えが出やすいことも、出にくいことも彼らと話して物事を決める。自分の考えを伝え、彼らの考えの理由を尋ねる。彼らも私を信頼していて、人間らしさをあらわにして応えてくれる。

いま私は、記憶世界に全身全霊で移り棲んでいる。時間というものの退屈さを感じない。すべての苦悩はなくて、失敗も恐れなくなり、筆を進めるだけになる。

記憶世界が終わると、どっと疲れが出る。それを癒すための神聖存在を呼ぶと、私の心は晴れやかになる。今、私の目の前には、一流の才覚をもった天使がいる。

残り時間も少なくなったところで、私は何度か指名したお気に入りの子にするような綻んだ笑顔で問いかける。

「アスミさんはすごいな」

「なにがですか?」

物事に対して本気になる力がすごい。尊敬する」

「そんなことないです」

「そんなことあるって!」

「ないです」

私の物は猛々しくいきり立ち、有頂天に達しつつあった。

初めて指名するのにどうかなという想いを押さえつつ、ここは堂々とお願いしてみる。

「アスミさんは、お店じゃなくて個人メニューはあるの? 意味、わかるかな」

「ないですけど、できます。やってみたいです」

いくら?」

「……」

アスミは俯いた。考えている様子だ。残り時間は、あと10ちょっと

颯爽と、キリのいい数字提案してみる。すると、アスミは「本当にいいんですか?」と、眼を真下にあるベッドシーツに向けて答えた。

そして、私がアスミを知り終えると、残り時間ゼロになった。思う存分にプレイをさせてもらった私は、最後にアスミを抱きしめた後、問いを投げる。

「アスミさんは、この仕事に向いているね」

ありがとうございます。また呼んでください」

「こんなことを聞いて申し訳ないけど、この仕事が嫌になることはない? ひどい触り方をしてくる奴とかいるだろう」

「いますけど、いいんです。その人もなにか辛そうにしてるから。痛いのは痛いですけど、その人が辛くなくなるんだったら、それでいいです」

「えらいね

「えらくないです。だってこんなの」

「立派な仕事だよ。アスミさんは、風俗がどんな仕事かわかってる?」

「わからないです。わたし、どんな仕事をしてると思います?」

福祉だ。風俗仕事はね、社会福祉なんだ」

「そうなんですか!?」

ベッドの上でアスミは、大きく瞳を見開いて身を乗り出した。

ちょっとからかってみようと思った。

「さて。社会福祉活動実践とかけまして、風俗店のサービスと解きます

「……その心は?」

「どちらも、人を立(勃)たせるための道です」

ベッドの縁に座っていたアスミがクスッと笑った。右手の親指を頬に置いている。

しばらく考えたと思われる。口を開いた。

「使命(指名)がたくさんあると大変ですね……でも、心身(ちんちん)ともにしあわせになってほしいです!」

いい子だった。また会ってみたい。


P.S

この日記第一稿ができた後に、元副市長と飲みに行った。以下、情報交換の内容。

・元副市長は、市内の機械部品メーカー取締役に納まったという。人望があると引く手あまただ。

・人事課長は私と同時期に定年退職した。すでに故人である。最終役職管理監(≒部長)だった。思いやりがあって誠実な人間だったのに。惜しい人を亡くした。

・C郎さんは職場復帰した。が、専門職としての任は解かれたらしい。定年までの長い時間は厳しいものになるだろう。組織に逆らうというのはそういうことだ。

・E太さんは県の本庁への出向を打診されたが断ったという。どこまでも彼らしい。こんな働き方ができるのも地方公務員ならではだ。

・私はこの日記推敲中に内定を取った。今度は福祉団体を人事方面からサポートする。

2023/1/2 A夫さんとB美さんを追記

・A夫さんはK市を退職後、ホームセンターで働いていた。当時、人事課の必要物の買い出しに行った際、彼を見かけることがあった。ごく普通接客商品運搬をしている様子だった。A夫さんの見た目や行動は普通だ。一般的な50代社会人のように思える。だが、彼は万引きに手を染めてしまった。何かストレスがあったのか、それとも本来気質なのか。人間は、よく見ないとわからない。

・B子さんは、あれから雌伏の時を経て、ほかの自治体採用されたようだ。ある時、人事課長が部内の回覧物を持って見せてきた。自治体関係新聞かチラシだったと思うが、その中にB子さんが政令指定都市で働いていることがわかる情報があった。人事課長は嬉しそうというか、安堵した表情だったのを覚えている。

問題職員の正しい辞めさせ方 9/10

面接評価シートにはないポジティブチェックとネガティブチェックについて

今在籍している職員社会的属性査定状況の突き合わせをベースとして、入庁後に活躍できそうな要素、逆に活躍できない可能性がある要素について、各面接室のリーダーに共有していた。

また、受験者の内定受諾関係統計から、実際に内定を受けてくれる可能性についても情報を与えている。私がK市の職員台帳(驚くほど何でも載っている……)のエクセルを弄りまわして統計分析にかけた結果、導き出したものだ。

このチェックリストに該当すると、面接官の主観的要素において面接結果に作用することになる。その一部を示そう。□がポジティブで、■をネガティブとしている。()内は備考。

以下のリストには、面接試験最中情報を得にくいものもあるが、2次試験で配布する指定用紙に記入欄を設けることでほとんどカバーできる。

ポジティブチェックの例】

男性であり、結婚している(必ず優秀というわけではないが問題職員になりにくい)

10年以上続けている趣味特にスポーツ)がある(〃)

ひとつ組織で3年以上働いたことがある(入庁後に早期離職しない)

出身校(小中高)の2つ以上がK市内にある(地元への愛着がある)

ネガティブチェックの例】

女性子どもがいる(公務よりも子どもを優先する者が多い。入庁1年目での産休や育休など)

男性であり、30才以上で親と同居(子どものような性格や行動をする人間が多い)

■ 他市町や民間企業の残り玉がある(内定受諾率が有意に低い)

■ 入庁後にK市に住む意思や予定がない(〃)

※1…あくま面接官への情報提供である面接試験100%採点表に基づいて実施される。

※2…病気障害、家庭環境など、本人の生き方関係ない要素はどれだけ査定相関関係が強かろうが情報提供はしていない。一応付言しておく。



[追記コネ採用について]

第3章の終わりに、「とはいえ内定を取るための裏技もあるんでしょう!?」と気になっている読者に、何点かの特別事項を示して結びとする。いわゆるコネというやつだ。

ここでは、合法的コネ採用試験の前に自分アピールする方法)について2つの観点により説明する。非合法なやり方は示さない。

1.官公庁主催するイベントに参加する

 これが一番手っ取り早いうえに、やる気をアピールできる。ここでは、あなた学生もしくは若年層だとする。

 官公庁はあまりインターンシップをやらないし、やったとしても狭き門だ。しかし、一般向けのイベントであれば、ちょっとのやる気で意欲を示すことが可能だ。〇〇美術展や〇〇スポーツ大会、〇〇コンペなど、誰でもエントリーできる行事に参加してみるのだ。何年も参加していれば、幹部クラス職員に顔や名前を覚えてもらえる。

 ここでは3つ、前例を示す。

①.

K市の美術展で中学生の頃から入賞し、高校生の時には全国レベルの賞をもらった子がいた。その子面接官を務めたのは、当時の美術展の所管課において責任者を勤めていた人物だった。その子は3種類の面接試験を危うげなくパスし、内定を獲得した。面接官いわく、「エントリーシートを見た時点で入庁してほしい」と感じていたとのこと。

②.

成人式新成人代表で祝いの詞を述べた子。その子は、K市の広報誌の募集を読んで新成人代表への挑戦の意を表した。祝いの詞を自分で考え、成人式ステージで発表を行った。その子は、翌年採用試験を受けたが、残念ながら不合格だった。おそらくだが、祝いの詞の最後に、「将来はK市の職員になりたいです!」と言ってしまったため、自意識過剰であると捉えられた可能性がある。惜しいパターンだ。

③.

子ども議会で将来のK市についての政策提言をまとめた子。当時は中学3年生だった。それが大学卒業する段になって、K市へのUターン就職を決意し、採用試験を受けた。その子政策提言を発表した時に議場にいた職員らが、面接を受けた時には上級の職へと昇進していた。そのうち1人が、当日記の序盤で登場した副市長だった。その子は最終面接で最高の評点を与えられ、晴れて主席内定者となった。ただ残念なことに、その子内定を辞退した。その人に内定を出した時の副市長の嬉しそうな顔と、また反対に落胆した顔は今でも忘れられない。

2.親族地元関係者を利用する

 これが広義のコネだ。一般の人が想像やすい形だろう。人事への働きかけができる人間自分を推薦し、点数を底上げしてもらうのだ。これは、ある程度選ばれた人しか使うことができない。

 ところで、世間的には極端なイメージでもって、こうしたコネ縁故)が語られることが多い。まずは、昭和から平成初期までに行われていた伝統的なコネ採用について説明する。

(以下、説明

昭和時代にこうした採用が行われていたのは、公務業界人手不足だったからだ。K市の昭和60年頃の採用試験倍率は、2.5倍程度である。最低でも10倍はほしいところだ。あまりに倍率が低すぎてロクな人材がやってこない。そんな状況の中、冒頭で述べたA夫さんのような人が多く採用されていた。

当時の地方公務員特に市役所)は、『民間企業で稼ぐ力や意欲のない、覇気のない人間がなるもの』とされていた。今でこそ、上場企業の平均年収地方公共団体の平均年収という関係が成り立っているが、当時は上場企業の方が明らかに高かった。私の記憶では、当時は年収ベースで1~2割程度は上場企業が上回っていた。え、なに? 私の年齢? フミコフミオ氏と同じ年だ……。一応、家内もいる。社会福祉協議会に勤めていて、ひたむきな性格の優しい人だ。

話を戻そう。そんな状況だったので、昭和時代幹部職員は、役場内の優れた職員の子どもや、地元有力者の子弟や、町内会長の紹介など、使える手はすべて使って優秀な人材を確保しようとした。コネ採用は当時も違法行為だったけれども、時代が許していた。

それがバブル崩壊の数年後を機に、公務員人気が高まるにつれて違法行為様相が強くなった。コネ採用が判明した一部の自治体は、首長などの幹部職員引退検察起訴に追い込まれるようになった。K市においては、1995年頃を境として、それまでとは比べ物にならないレベル人材(一流大卒民間経験5年以上など)を採用できるようになった。

説明終わり)

 とあるAさんが、いま在住している自治体職員になりたくて、かつ上の条件を満たしている(親が優れた職員である地元有力者に知り合いがいるなど。以下まとめて『有力者』とする)のであれば、以下の手順を満たすことで、法を犯すことな自分アピールできる。

[ステップ1]

 Aさんが『有力者』に対し、自分を市の幹部に紹介してもらえないか尋ねてみる。

[ステップ2]

 Aさん側の『有力者』が、採用試験責任者(または特別職)と会談する。「あの人とこういう繋がりの〇〇さんという人が、今度採用試験を受けます」と連絡する。相手方は、「ほう、そうなんですね」と反応する。これでステップ2は終わりだ。

 ※これ以上は発言するべきではない。例えば選挙に出たい人がいたとして、告示期間前であれば、「〇〇選に出馬します!」と宣言するだけなら公職選挙法的にセーフとされているだろう。それに似ている。

[ステップ3]

 ここからは時と場合による。文書に残さない形で協議を重ねることもあるし、協議自体が行われないこともある。なんというか、こういう形の行為というのは「空気感である

 コネ採用を行ってはならない――という考えは、幹部職員特別職の間でも共通見解である。ここまでリスクとリターンが嚙み合わない行為はない。表沙汰になった時点で、どんなに偉い人間でも職を辞さねばならない。検察への起訴もセットだ。

 後は、Aさんが筆記試験足切りにならない程度の点数を取ればよい。採用試験責任者がAさんに配慮してかせずか、そういう結果になるように面接試験のセッティングを行う。以上だ。

[さら追記]

 身も蓋もないことを言う。地元有力者の子弟は、こんなことをしなくても普通に採用される。当人能力人格レベルが素で高いことが多いし、事前情報がなくてもわかるのだ。外見に、苗字出身地、その他履歴書の内容だけで「あの〇〇さんの子どもか血縁者だな」と。苗字が珍しいことが多い。

 市役所採用試験であれば、能力よりも人格や人柄を見る。私が面接官を行っていた〇年間において、最終合格者の筆記試験最低点は35/100だ。35点しか取れなくても、一次試験面接で5段階中の4がつけば無条件で二次試験に到達できる。理論上は0点でも通過可能だ。さすがに二次試験で落ちるだろうが……。少なくとも、K市の採用試験はそういうルール運用していた。

 ちなみに、35点の子は笑った顔が素敵だった。話し方はふんわりとしていて、それでいて長すぎず短すぎず、話の内容も伝わりやすかった。こちらの質問意図理解している。性格適性検査の結果も正直者と出ていた(あれは信用できる。統計学の力は偉大だ)。市長も、副市長も、かくいう私も、あの笑顔ノックアウトされてしまった口だ。今思い出してもあれはずるい。

https://anond.hatelabo.jp/20211231220524

問題職員の正しい辞めさせ方 8/10

第三章 地方自治体はどんな職員がほしいのか

最後の章になる。

地方自治体はどんな人を欲しているのか、及びどんな人が職員として通用するのかしないのか、それらを説明して終わりにする。

とはいえ、もう4万字を超えそうだ。ここまで読んだ貴方は忍耐力を持っている。地方公務員に適合した人材である可能性濃厚である

キャリア棚卸しにしては壮大になりすぎた感がある。まずは、先達の書いた日記ひとつ紹介して記述量のショートカットを図る。

地方公務員を目指すはてな民面接突破法を教えたい

https://anond.hatelabo.jp/20200923212241

この日記を書く前に、はてな匿名ダイアリーで見つけた日記ひとつだ。短く簡潔にまとまっている。内容も概ね正しいと感じる。明白な誤りはない。単純に面接突破したい人間はこれを見るといいだろう。惜しむらくは、上の日記を書いた人は公務員試験面接官ではない。

せっかくの機会だ。民間時代を含めると十年以上に渡って面接官を務めた者として、採用可能性が高い人材の傾向を三箇条として述べてみたい。その後、面接評価表にはないポジティブチェック・ネガティブチェックの一部を示そうと思う。



面接評価点が高くなる受験者のパターン三箇条

1.地元出身である

 モデルケースを挙げる。採用試験を受けようとする市町村で生まれ、小中高をそこで過ごし、進学や就職を機に都会に出たけれども、また地元に戻って働こうとする受験者がいたとする。

 はっきり言おう。満点に近い。もうその時点で、「面接評価では4を取ってください! お願いします!!」と面接官に期待の眼差しで見られている。K市ではそうだった。というのも、そこまで地元愛のある若者ほとんどいないからだ。

 覚えておられるだろうか。当時のK市の人事行政問題点ひとつに若手職員離職率があった。3年以内離職率が3割超えという高い数値の原因のひとつが、『他市町出身』の職員数の多さにあった。

 採用試験を受けるまでの人生で、K市と接点のあった受験者があまりに少なかった。原因はシンプルであり、県庁政令市特別区の滑り止めで受ける人間が多かったことによる。みんな現役で地方公務員になりたいので、第一志望に落ちた後もなりふり構わず受けまくるのだ。採用された後も、第一志望の自治体に入るために勉強を続ける。いわば仮面浪人だ。

 「何をもって他市町出身なのか?」を定義するのは困難である。ここでは30才以下の職員について、市外在住率(K市に住んでいない者の割合)が『他市町出身』の代替指標として機能するとしよう。さて、K市の市外在住率はどの程度だったと思う?

 正解は……30才以下の若手職員のうち、8割がK市に住んでいなかった。私が辞める年には7割を切るところまで改善されていた。新人職員居住地をK市に選ぶ割合が増えたことによる。改善のミソは、採用試験評価されやすポイントを変えたからだ。後述。

 これはひどいな、と当時の私は思った。素人考えでもわかる。市外在住率が高すぎる。もし災害が起きたらどうなる? 全員すぐに集合できるのだろうか?

 すべての年代になると、市外在住率は約5割になる。K市の近くにある政令市などが魅力的なのもあるが、市町村合併でK市に編入された先の市町村職員が、「もう義理を果たす必要はない」とばかり、こぞって自分が住みたい町に移住していく事情もある。全国的に見ても人が多い地方であるため、魅力的な市区町村が多いのだ。

 では、上の『後述』の内容について。私が総務部長に提案したのは、「K市を愛することのできる人間採用する」というものだ。試験を受ける時点ではK市が好きじゃなくていい。K市出身でなくてもいい。入庁した後にK市を好きになることができる、そういう素地のある人に高い評価をつけるようにした。

 申し訳ないが、具体的な内容は部外秘とさせてもらう。公開すると、ネット検索によってK市がわかってしま可能性があるからだ。ご了承願いたい。

2.人格的な態度(特に協調性

 社会人として一番大事なことは何かと問われれば、30代前半までの私であれば、『実力』又は『正しい過程で正しい成果を出し続けること』と答えるだろう。

 今の私であれば、『尊敬によって他者との繋がりを保ち続けること』と答える。これが社会人使用者労働者も)にとって一番大事事柄であり、能力でもある。これは、Think CIVILITY 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である(Amazonのページに飛びます)といった名著においても明らかにされている。

 このように自分のために何かをしてくれた人に対し、きちんと感謝言葉をかけられる人が果たしてどのくらいいるだろうか。

 あなた人生にもキャディのような役をしてくれる人はいるのではないかあなたが存分に仕事ができるよう、目に見えないところで条件を整えてくれている人、成功のための下地を作ってくれる人、ゴルフバッグのような重荷物を代わりに持ってくれる人、困った時に助けになってくれる人。そんな人たちがいるのではないか

 たとえば会社の中では、誰もがそういう「裏方」の役回りをすることがある。あなた会社は、そんな人たちの貢献に注目し、正しく評価する体制になっているだろうか。あなた自分を日頃から笑顔にしてくれる人に、感謝気持ちを伝えているだろうか。

Think CIVILITY 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である(2019/6/28) P.309


 単に協調性というと、「みんな揃って前ならえ」のイメージがある。今の日本社会では、善悪両方の社会的資質と見なされることが多い。

 私が持っている神の辞書によると、協調性とは概ねこんな意味合いになる。

・異なる立場環境利害関係にある者が互いに力を出し合って問題解決すること

 本来はこうである。みんな揃って前ならえ、ではないのだ。仕事は1人ではできない。一般事務職として採用される公務員は、民間企業でいうところの総合職だ。常に誰かに依存し、依存されることで仕事を前に進める。

 だが、自分ひとりで成果を出していると勘違いする者が後を絶たない。空しいことだ。こういった人の残念なところは、その知性の程度にあるのではない。俺だけが、私だけがスゴイ。もっと自分に注目してほしい、といった自己本位的な動機仕事をしていることだ。

 どんな仕事も、社会に生きる人間一人ひとりを幸せにするために存在している。彼らはそのことに気が付かないか、気が付いても自分気持ちばかりを優先する。

 百歩譲って、20代までは良しとする。だが、30代になっても学校勉強部活動で高い成績を上げ、周りに注目されて喜んでいる中高生と同じレベルでは困る。

 あなたは、見知らぬ人に対して敬意をもった行動ができるだろうか。自分と考えの異なる人間尊重できるだろうか。嫌いな人や敵に対しても、悪い感情に心を乗っ取られずに意思の疎通ができるだろうか?

 面接においては、この人格的態度を最も高く評価する。私が市職員になる前からそうだったし、K市の面接官として責任を受け持つようになってからも変わらない。

 話は逸れるが、あなた面接官の経験がある人だったとすると、「この人、面接の時とぜんぜん違う!(もちろん悪い意味で)」みたいなことがあったはずだ。面接で猫をかぶるのが上手い人だ。そういう人を見分けるコツがある。

 印象がいい――これに尽きる。あなたにとって印象がいいし、他の面接官にとっても印象がいい。特に、ハキハキとした明るい話し方。面接官全員にとって好印象だったのなら、その人は危険だ。本当に使える人が面接に来た場合面接官が3人だったとすると、大抵1人は、「うーん……」と頭をかしげることになる。採用判断が下しにくいということだ。

 それが普通だ。みんなにとってイイと感じる人格をもった人間はまずいない。いたとしたら、それは猫をかぶっているか、はたまた聖人のどちらかだ。

 技術職や、職人芸を要する分野で人を雇う場合特に気を付けよう。それに適合した人との面接では、極度に緊張した様子が伝わってくる。身体は縮こまっていて、声はたどたどしく、自己アピールも乏しく、挙動不審――そういった人が最高の素質(タレント)を持っていることがある。

 一流の面接官であれば、誰が試験に来ようと、その人のいいところを最大限に引き出せるよう心がける。履歴書を読み込んで、実際のシミュレーションをし、面接ではよい雰囲気を作るよう心がける。その人が職場に適合している証拠質疑応答によって全力で探すのだ。受験者が喋るのに苦労しているようであれば、なんとかして悪い雰囲気を壊そうとし、その人の考え方や過去の行動を引き出そうとする。

 飲食店などアルバイト採用では、あなた1人で面接担当することもあるだろうが、それでも上記のことに気を付ければハズレを引くことは少ない。印象がいいな、と感じた人に気を付けよう。初対面で印象のいい他人はまずいない。たとえ面接官に嫌われようと、素の自分ちゃんと出す人間採用した方がいい。

 猫をかぶる受験者への具体策としては、面接が始まる前と終わった後の行動をこっそり監視するといい。椅子ちゃんと戻しているか、出入口で人とすれ違う時の仕草や、駐輪場他人自転車ぞんざいに扱ったとか、車の運転危険があるなど、それなりの確率でボロが出る。

3.知的能力

 公務員に限らず、組織で働く人間にとっての血であり肉である。ここでいう知的能力には、知能であるか、知性であるとか、創造性とか言われるものを含む。

 すなわち、数値計算スケジュール段取り、ある規則に従っての並び替えといった正解がある分析的分野から新規事業企画プレゼンテーション、利害を巡っての交渉や調整といった正解(不正解)がいくつもある総合的分野に至るまで、脳を働かせて答えを導き出すありとあらゆる分野を含んでいる。

 官公庁に特徴的な仕事の傾向として、業務の幅の広さ(薄く広く)が挙げられる。特に地方自治体だと、ひとつ役場多種多様仕事を行っている(この機会に、あなたが住んでいる市町村組織図をみてみよう)。民間で例えると、とんでもなく多角化が進んでいることになる。

 数年おきに全く新しい仕事を覚えることになるのだが――その意味の幅の広さだけではない。役場を訪れる人間多種多様だ。男性も、女性も、一般市民も、民間企業も、若者も、中年も、高齢者も、子どもも、障がい者も、何らかの病気にかかった人も、とにかくいろんな人が来る。

 それらすべてに対応問題解決)しようと思うと、まずはその職員が賢くないと無理だ。これは、市役所現場で働いたことのない私でも確信できる事実だ。傍から見ていてわかる。

 礼節や態度は大事だ。植物であれば、花弁果実など目に見える部分がこれにあたる。それらを支える意味必要なのが枝であり、幹であり、根であるもっと細かく見ると、細胞質や葉緑体や核ということになる。職業人でいえば、脳というOSがこれに当たる。

 このOSが大したことのない物だと、いかに素晴らしい性格気質を具えていても結果を出し続けることは難しい。正しい答えや行動を相手に示すことができないからだ。市職員が、受付窓口で手早く計算をしたり、各種申請書の書き方の指導ができないと、市民企業が何度も窓口に来たり、無駄申請費用を払う羽目になる。

 スポーツだと、柔道における心技体がわかりやすい。ある一流の選手がいたとして、その人の精神がどれだけ優れていても、技術が優れていても――風邪で高熱がある、骨や靭帯に損傷がある、五感の一部が機能しないといった事情が生じると、たちまち三流以下の実力になる。

 多くの人は錯覚している。例えば、どんなスポーツでも面白い試合というのは――両者ともに拮抗している。心技体のうち、技と体が同じくらいのプロ選手がいたとする。となると、勝負を分けるのは必然的に『心』となる。

 実力伯仲の者同士、わずかな差で勝負が決まれば当然盛り上がる。それが、スポーツで一番大事ものが心→技→体の順番と皆に思われる最大の理由だ。

 官公庁筆記試験を必ず行う理由がここにある。現在公務員業界では、筆記試験性格適性検査を含む)の作成リクルートなど民間会社委託する方向で進んでいるが、今後何年が経過しようと、筆記試験自体廃止されることはないだろう。組織人として働く上での血肉であるところの、知的能力客観的に測定できる唯一の機会だからだ。

https://anond.hatelabo.jp/20211231220523

問題職員の正しい辞めさせ方 6/10

case4. D乃さん 

これまでの3つの例に比べて短めにしている。政治的話題になるからだ。代わりに、閑話休題補完的な内容に文章を割いている。

政治というのは厄介なもので、敵と味方を二分する性質を持っている。はてな民ならお分かりだろう。ちょっと前だと、弱者男性存在について大いに語り合っていたはずだ。本日2021/12/20)時点だと、オタクコンテンツ表現規制だとか、M1に出ていた芸人が人の見た目を馬鹿にするネタを~みたいな話題で盛り上がっているようだ。

から私が話すケースが好きな人はすごく好きだし、嫌いな人はすごく嫌いだろう。よって、短くまとめたい。

D乃さんは、労働組合で活発に動いているタイプ職員だった。もうすぐ定年で、K市に合併される前の海沿いの市町村採用された。人権運動同和教育に意欲的で、労働組合行事や集まりには必ず顔を出していたらしい。

さて、そんな彼女がある年、泊まりがけの研修に行くことになった。公民館で講座をしたり、まちづくり活動会合でコーディネーターをする人を養成するための、文部科学省主催し、都道府県運営を行うタイプ研修だった。

2日目に事件は起きた。D乃さんが県の職員と大喧嘩になったのだ。原因は、そう……『日本国旗』だった。国立研修施設だったので、毎朝誰かがラジオ体操の時に国旗をスルスルと掲揚するのだが、それに選ばれた彼女国旗の掲揚を拒んだ。

県の話によると、「太平洋戦争引き起こし部落問題を長年放置してきた人権侵害の象徴である日本政府、その国旗なんか掲げたくない」とのことだった。大騒ぎになったので、県内他市町の職員らにも知られることとなった。後日、県から正式クレームの内容が書かれた文書が届くことになる。大恥をかかされたK市の幹部は、D乃さんに対して停職以上の厳しい処分を与えるべきという結論を下した。

さて、私は、「この類の人と面談する意味はないな」と思っていた。まさにそのとおりになった。

指導面談の場では、D乃さんは「私は悪くない」をオウムのように繰り返すばかりで、「これ以上続けるなら組合に訴え出て解決する」という。この年齢の人にありがちだが、思想的にガチガチに固まっていて、新しい価値観を受け入れることができない。

結論からいうと、D乃さんには一番軽い処分を下した。文書戒告。わかる人にはわかるだろうが、文書戒告処分ではない。昔の人が考えた言葉マジックであり、実質的にはただの注意だ。

この処分の一つ目の用い方は、とある職員個人やそのチームがきっちり真面目に仕事をこなしたけれども、それでも大きな失敗をしてしまい、責任所在を示さねばならなくなった時だ。

二つ目は、この文書戒告を受けても、さらに悪行を積み重ねる救いのない者についてだ。この場合処分内容がどんどん次のステージに上がっていく。やがては退職勧奨へと至り、それでも改善が見込まれなければ問題のある職員から不要である職員へとカテゴリが変化する。かくして、そういった人間専用の部署ポジションに異動することになる。

______________________________

(以下、脇道)

上の『二つ目』について、不要職員判断された者について、①②③により一般的な例をひとつずつ示す。

男性場合は、事務から現業職種を替えたうえで、公園観光施設、し尿処理場や〇〇センターなどの施設管理特に肉体労働)の部署に送る。其処では、K市きってのサイコパス管理監督者を務めており、厳しいノルマが課される。かくして彼らは、精神的にも肉体的にも追い込まれていく。仕事をロクにしないサボりタイプ職員に多い配置パターンだ。

女性場合は、上下水道局のような男性が多い部署、それも自分以外すべて男性部署に異動させる。そこでは、水道メーターの検針管理上下水道用品の棚卸し、料金滞納者への督促や集金回りといった業務担当する。そのうちストレス過多になり、職場に来ることができなくなって辞めていくパターンが多い。私がこの類の人事案件担当することはなかったが、後輩へのいじめハラスメントだとか、勤務中に大声で他人罵倒するなどを繰り返した者に多いようである

③男女問わず、その職員が家庭の役割を担っている(介護家事や親の自営業など)場合、自宅から通勤が難しい(片道2時間近くなど)僻地に異動あるいは出向させる。毎日定時に退庁できるが、だんだん僻地職場が嫌になり、数年以内には「異動させてほしい」と上司や人事に訴え出ることが多い。だが、人事課内部では、「更生が認められない限りは定年まで〇〇支所。決して再任用を受け入れないこと」などと引き継がれているため、希望が適う可能性はゼロだ。組織にとって終生不要だと判断たから、そういう処遇を与えている。

この3例すべてにおいて、当人が苦境から解き放たれる可能性は少ない。「改善された」と人事課に認められない限りは、ずっとそのままだ。個人的な感覚だと、こうした処遇を与えられた人間の約3割が自ら退職を選び、残りの5割はゾンビのような人間的活力に乏しい人間になる。

最後の2割は、苦境の中で自らと向き合い、努力の結果として更生を果たし、十分な実績を挙げることで――晴れて一般部署に戻ることができている。

いま述べた行為残酷だと思われたなら、想像してみるといい。仕事をせずにのんべんだらりとしている地方公務員に、あなたの財布からお金を渡している場面だ。あなたが払った住民税所得税の一部が彼ら彼女らの給料になるのだ。

残念ながら、「私は最低限の仕事すらしたくない。首を切られることはないし、それが一番いい」などと心の内で考えている職員は多い。私の感覚だと、最低でも1割はそんなことを思って職場に来ている。

公務員チート若者言葉でズルくて強いという意味)と言われる由縁である。若手・中堅社会人向けのメディアnoteなど。後はビジネス誌ネット記事)を見ていると、『どうすれば成長できるのか』『圧倒的な価値創造するために』『自己研鑽がなぜ大事か』といった記事が踊る中、公務員はそんなことを考えなくても経済社会を生きていける。

仕事好きな人はとにかく働いているし、ほどほどにやりたい人は合格最低点より少し上の品質仕事を切り上げる。家庭や個人事情で働くことができない人間はそれに対応した長期休暇を取るし、そもそも働きたくない人間はこれ見よがしに無能アピールを行い、割り振られる仕事を減らそうとする。

上のどんな働き方を選んでも、犯罪などをしでかさない限りは首を切られることはない。まさに自由な働き方だ。給料は50代までは右肩上がりだし、有給休暇電話一本ですぐに取れるし、年金制度は手厚いし、希望すればほぼ全員再雇用される。

(脇道ここまで)

______________________________

話を戻そう。私は経験上わかっている。D乃さんの年齢の職員が更生することがないのを。

定年も近かった。たとえ免職処分にできたところで市にとってのメリットは薄いし、このことを根に持った彼女退職後にK市に嫌がらせをする可能性もある。

よって、D乃さんには普通に定年退職してもらった方がいいと考え、K市の幹部(繰り返すが、私の役職部長級だが実質的権限はない。プロパー課長にも劣っている)に対して以下の提案をした。

「D乃さんの場合組合内での役職立場を考えると、厳しい処分をした後の余波が重いものと考えられます。よって、今回は文書戒告とすべきです。ご希望に沿えず申し訳ありません。その代わり、もし彼女が定年後の再任用を希望した場合、私が責任もって拒否します」

※最終的には再任用ではなく、公民館職員になった。こっちの方がまずい気もするが……。

渋々の承認をもらった私は、「地方公務員って意外とヤバいな(※当時の日記そのまま)」と感じつつ、3階の窓から、人もまばらな夕方駐車場を見下ろしていた。終業のチャイムが鳴ったばかりであり、何人かが駐車場をポツポツと歩いて自家用車に向かっている。

視線を移すと、市街地住宅商業ビルに混ざって、田んぼや畑や空き地が点々とあった。やがて、K市の役場のすぐ前にある雑木林視線を移すと、遠くの方から、ぱたぱたと翼を羽ばたかせてメバルが飛んできた。

メバルは、たぶん小さい声でピピピ、と鳴いたのかもしれない――雑木林クヌギコナラの枝に止まった。周りをササッと見渡すと、ちょんちょんと枝の上を移動していく。春になると、桜の木の枝にも止まるのだが、これがまた絵になる。

カメラを持っていればよかったなぁ」と思いながら、私はそいつをずっと見ていた。昔、実家にある柿の木の枝にトリモチを付けて、メバルを何匹も捕えたのを思い出した。適当に作ったトリモチでも、これがまたよくひっつくのだ。最大で7羽もひっついていた。やり方は祖父に教わったんだっけ。

夕焼け雲に視線を移すと、数年間に、祖父から「ひ孫の顔が見たい」と言われたのを思い出した。見せてやれなかったのは残念だったが、もうこの年で子どもは難しいだろう。精子劣化している。なにより元気がない。風俗店を利用するのも年に数回あるかないかだ

2022/1/1 追記 メバルメジロの誤りです。

https://anond.hatelabo.jp/20211231220520

問題職員の正しい辞めさせ方 5/10

case3.C郎さん 

私がK市を退職する時点で係争中だった。判決はどうなったのだろう。もはやどうでもいい。考える価値もない。

彼は、当時40代後半の職員だった。建築系の部署で働いていた。働きぶりは有能で、能力評価ではどの項目も標準以上だった。

そんな彼が、なぜ問題職員だったかというと――性格だ。後に性格ではなく、脳機能障害一種であることが判明するのだが、とにかく苛烈性格だった。

キレたい時にキレ散らかし、毒を吐きたい時に吐き、暴力を振るいたい時に振るい、不謹慎なことを言いたい時に言い、不埒なことをしたい時に埒をあけていた。かと思えば、機嫌がいい時、常識的発言をする時、的確な助言や指示を行うこともあり、そのおかげか、これまでトラブルを起こしても小さい処分で済んでいたようだ。

ある年の春だった。

建築系の部署には珍しく、大学を出たばかりの女の子Sさんとする)がC郎さんの部署に配属された。ただ一人の女性職員だ。そのほかは男性である

の子の働きぶりは良好だった。10コ上の先輩(Aとする。男性。既婚)に付いて回り、仕事をひたすらに覚えていった。パワポの腕に覚えがあり、デザインセンスが抜群だと査定資料に書いてあった気がする。

精一杯頑張る子だった。愛想もいい。新人にふさわしい活発さで、気立てがよく、イベント研修会の仕事もそつなくこなした。仲間受けも上司受けもいい。花見などの親睦行事にもよく出ていた。

……年末になる頃だった。そんな彼女指導役だった10コ上の先輩であるAが、あろうことかSさんに手を出していたことが判明した。きっかけは人事課への匿名の投書と証拠写真(※こういう文書は大抵、職員からの密告である)で、隣の市にあるホテル街で手を繋いでうろつく2人の姿が写真に映っていた。

こうとなっては対応せざるを得ない。人事課の女性職員の付き添いとともに、Sさん面談室に呼んで話をしたところ――Sさんとの行為に及んだのは、Aと、Aの隣の席のBと、島の奥側に座っているD係長と、Bの向かいに机が位置するC郎さんの4人に及ぶことが判明した。特に、C郎さんは(状況は省略)無理やりにSさんとの事に興じ、埒を明けていた。

さて、どうしたものか。ここまでの不倫案件前例のない事態であるため、賞罰を扱ったことのある職員5、6人の間でも意見割れた(賞罰の扱いが難しい案件については、人事課以外でいい意見を出せそうな職員も話に入れる)。

結論を述べると、4人ともに厳重処分(全員、3ヶ月間の減給10%。D係長はそのうえ1ヶ月の停職。Aは僻地に出向。Sさん事務系の部署に異動。本当は免職処分にもできたが、替えの効かない専門職部署だったので考える必要があった)となったのだが、C郎の態度があまりに酷すぎた。

何を言ったかは伏せるが、反省の色が全くなく、Sさんを無理やり行為に誘ったにもかかわらず、「Sが悪い」「なぜ俺がこんな目に」「合意の上だろう」と宣っていた。

そんな彼が、半年も経たないうちに重大事件を起こした。

Sさんの代わりに来た年配の女性職員がいたのだが――ミスの多さに頭にきたC郎は、彼女の頭を分厚いファイルで殴打したのだ(いわゆるキングファイル)。

周りの職員がすぐにC郎を取り押さえようとした。さらにキレて怒鳴り散らすC郎を、その階にいた市民業者が冷たい目で見ていた……と報告書に書いてあった。

かにも、C郎は過去にもこうした問題行動(突然キレたり、非常識性的発言をしたり、ふてくされたり)を起こしてきたという。

この暴力事件指導面談の時のC郎は、上に述べた報告とはうってかわって物静かだった。やはり、その時々によって気分が変わるようだ。

「今回、C郎さんは傷害という罪を犯しました。過去に、何度も職員企業市民を傷つける発言をしていますね」

必要からやった。非常識でもなんでも、やるときはやらねばならない。嘗められたら負けである。本人を傷つけてでも、罪になることでも、組織のために必要なこともある」※私のメモには方言があったので、標準的言葉に直している。

「嘗められようと負けようと、人として不適切言動をしてはいけません。カチンときても我慢しないと。みんな見てるんですから特に私達は公務員です。公務員24時間法律を守って生きていく必要があります。水清ければ魚棲まず、といったことは組織にも当然あろうとは思いますが、今回のC郎さんはあまりにもひどい」

「わかってはいるが、現実はそういうわけにいかない。杓子定規に捉えるべきではない。後輩への指導として、やるべきことはやらないといけない」

「昔はそれでよかったかもしれないが、今は」

「どれだけ時代が変わっても同じだ。それに、私は実際に結果を出している。私が基本設計を手掛けた公共施設は5つ以上ある。十分K市に貢献している。建築弟子だって何人も育ててきた」

「今は関係ありません」

「なぜなのか? わからない人だ」

平行線だった。埒があかない。他の職員にも聞き取ったところ、やはり若手の頃から感情的不安定なところがあるようだ。

慎重に議論を重ねたところ、C郎に下された処分はA夫と同様の諭旨免職だった。依願退職しなければ懲戒免職処分を行う。だが、依願退職を受け入れれば年度末での退職を認め、退職金も満額出すというものだ。

C郎には、建築技師としてのキャリアがあった。民間でも使える資格を多数保持している。事務吏員場合は、この年で辞めることになれば当然露頭に迷うが、彼の場合再就職可能であると元転職エージェント視点から判断した。

C郎さんを切るべきか切らないべきか、幹部の間で幾度も話し合いの場が持たれた。が、これまでの不良行為があまりにも多すぎた。

C郎は労働組合に加入していなかったので、組合からの反発はほぼなかった。ただ形式的に、「職員に対する威圧行為であり、許容されるものではない」との文書での通知があった。

度々になるが、労働組合がここまで形骸化した組織であると知って失望することがよくあった。彼らはいつもそうだ。「当局は〇〇弾圧意図をもって」「〇〇攻撃には屈しない」「労働者がよりよく働いていけるための権利を」などと、いつも組合広報や定期総会で息巻いているが、実際に行動に出ることはない。

昔は知らないが、私が居た〇年間では、職員側への不利益変更(職員定数や給与の削減)を行っても強硬手段ブロックされたことはないし、彼らが出した申入書の要求事項をすべて拒否したとして、特段何も言ってくることはなかった。

繰り返しになるが、彼らはあくま政治団体なのだ。〇〇党などの上位団体献金を納め、メーデーといった形で政治活動への労働力提供し、そのほか票の取りまとめを行うことで自らの政治的意図を実現するための政治的アクターである

その機能の補完的な一部として、職員同士による互助的、連帯的な機能を有している。そのことをわかっている職員は、労働組合に加入しない意思を貫いていた。全体の2割ほどだったろうか。

さて、C郎は自分弁護士を探してきて、法廷で決着をつける道を選んだ。私が退職する時点で未決着だった。とっくに決着は付いているだろうが興味はない。

最後に、C郎がどうしてあんなに異常な行動を取っていたのか説明する。一言で表すと、『障害』だった。彼の異常行動は『性格』に起因するものではなく、(詳細説明は避けるが)脳の一部に異常があって、脊髄反射的にその人が思ったことを即、言葉や行動に移してしまう。そんな障害があった。だからミスが多い女性職員の頭をキングファイルで殴るといった行動を取ってしまった。

もっと早く言ってくれればよかったのに。

法廷ではなく、せめて面談の時にそれを告白していたら、こちらとしても配慮することができたのだ。私は、能力が低いという理由だけで職員免職処分を決めたことはない。能力があろうとなかろうと、仕事への意欲が皆無だったり、他者を傷つける言動を行ったり、組織にとって不名誉となる行為(主に犯罪)をしたり――そういった、能力よりも、もっと深いところに問題がある者に限って組織から駆逐する。それが私のポリシーだった。

蛇足1)

どれだけいい成果を挙げたとしても、違法行為ハラスメントをしていいわけではない。当人に起因する、組織に対するプラス効果によってマイナス効果相殺することはできないのだ。プラス3とマイナス2が併存することはあれど、相殺して1にはできない。プラスプラスマイナスマイナスとして在り続ける。

われわれはすべて、誰かが眼を開けてくれなければ、目を閉じて世の中を歩き廻っている傾きがある。

思考と行動における言語(1985/2/25) P.336


さて、私が新卒で勤めていた会社は若々しい社風で知られており、よくも悪くも調子に乗った社員がそれなりにいた。すでに時効と思われるので、当時の記憶をそのまま辿ってみる。

具体的な仕事としては、飲食店小売店飛び込み営業をかけて自社求人誌情報を載せてもらうのだが(追記:もうわかった人もいるだろうが、旧リクルートジョブズだ。問題のある行動が多い分社のひとつであり、近年同じく問題を起こしたリクルートキャリアとともに本社合併された)、契約条件の交渉の時に調子のいいことを言って相手を騙したり(上司と話をさせろと言われてもブロックする)、人事関係だと、面接を受けに来た転職希望者を鼻で笑って次の質問に移る(時間がないから早く切り上げたい)。そんな連中が同期に何人も居た。

十数年後、私が営業所長に昇進した時には、そういった連中は駆逐されていた。悪行は長続きしないことを30半ばにして知った。今でも肝に銘じている。だが、彼らは別の意味会社の役に立っていた。若手の営業所員が調子に乗った言動を取った際、その駆逐された連中の末期を語って聞かせることで、組織の癌の発生を抑止する役割を暗に果たしていた。

蛇足2)

C郎さんの裁判の結果は見ていないが、障害を抜きにしてもK市敗訴の線が濃厚だ。明らかに能力不足や人格に異常がある職員でも免職処分にすることは原則できない。民間における解雇規制従業員をクビにするのが「相当難しい」とすると、公務員場合は「不可能に近い」となる。

https://www.tokyo-sports.co.jp/social/politics/452874/東スポ

橋本徹氏が大阪市長の頃に、勤務査定が著しく低い職員数名をクビにしたという記事だが、クビにされた職員が抗わなかったからできたことだ。職員側が何らかの事情で弱っていた、あるいは生きる力に欠けていたからできた。裁判に持ち込めば職員側が勝訴していただろう。それくらい公務員免職させることは難しい。

ではなぜ、こちらが負ける公算が高くてもC郎に対する裁判の道を選んだのか? それは、他の問題職員けん制するためだ。「C郎は度重なる指導にも従わず挙句の果てには傷害事件を起こして免職処分になった。あなたも同じことをすればこうなる」というメッセージを全職員に対して発したのだ。

これにより、問題職員の側にいる連中に対して――まともな態度で勤務する姿勢がない人間の末路はこうなる、馬鹿なことをすれば相応の顛末が待っていることを伝えた。

https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00030/060600020/日経ビジネス

次は民間企業の例だ。数年前に㈱カネカという企業で労使の育休トラブルがあった。増田の諸兄なら覚えておられることだろう。

カネカ実例のなかった男性社員による育休取得を行うことで、マイホーム購入やわが子の保育園入園など、子どもを育てる準備を整えたばかりの人がいた。その彼に対し、育休復帰直後に地方出向(※彼は断った後に退職している)を命じたカネカネット上で袋叩きにあった事件だ。

上にあるのは、カネカ事件後に発したIRである。これを読んだハイレベル増田民の方々は、おそらくこう思われたことだろう。「これは現役社員へのメッセージでもある」と。

現役社員に対して、カネカは裏のメッセージを伝えている。「育休を取りたいなら取っていい。彼と同じ運命をたどる可能性はあるが」という、表にできない本音だ。

なお、IRの中味自体も信ぴょう性がないことに注意すべきだ。ここに書かれていることは、カネカの外部から確認できるものではない。カネカ内部の細かい部分の意思決定(男性社員への処遇理由など)は調査を受けてもバレようがないため、IRに嘘を書いている可能性もある。いや、外部から確認できない時点で嘘ではない。『カネカにとっての真実である

https://president.jp/articles/-/25254プレジデント新卒1年目で解雇された地方公務員の主張

地方公務員の例になる。今は有料記事になっていて途中までしか読めないが、要約すると、「四国にある本山町が、社会人適性の低い職員を試用期間で解雇した」というものだ。公務員のクビを切ることは普通不可能であり、この本山町も、「今しかない」と決死の思いで断行したのだろう。

裁判に訴えれば、この男性免職回避できたのではないかと感じる。試用期間においても解雇濫用法理が適用されるからだ。困った時に誰にも相談しなかったり、相談相手を間違えたり、相手の言うことを鵜呑みにすると彼のようになる。身につまされる記事だった。

2021/1/4 これ以下(約500字)を修正

参考先としたブログを書かれた方が、当項の内容が正しくないもの認識されていることがわかったため修正します。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。

この項の要約(抜粋)は次のとおり。

・〇〇商事とか、〇△重工とか、△△電工とか、誰もが知っている一流企業にあっても、上で述べた本山町のような社会的間引きを行っている。適性のない人間採用してしまった場合組織としての非を認め、当人退職を促す。

・K市の採用試験では、一流企業を辞めて試験を受けに来る人を疑ってかかる慣習があった。それも当然であり、採用後のハズレ率が7割を超えているからだ。たとえ一流企業出身であっても、社会的間引きに遭う人間活躍できるほど公務員業界は甘くない。

https://anond.hatelabo.jp/20211231220519

問題職員の正しい辞めさせ方 4/10

ここらで話題を変える。問題職員の話ばかりで疲れただろう。

市役所には魅力的な人物ももちろんいる。今これを読んでいるあなたも、人生で一度くらいは公務員に助けられることがあるだろう。

ここでは、そんな善き職員について2人ほど挙げる。脇道なので、1人につき二千字程度とする。



1例目.市民対応部署のGさん

とことん市民思いの職員だった。

見た目はスラッとしていて、無表情な感じの女性だった。その実、内面は安定していて朗らかである

この人を最初に見たのは、私が採用されて2ヵ月くらいの時だった。公用車に乗って近隣の政令市にある研修センターに行くところだった。

1階の市民課に繋がる階段を降りたところで、凄まじい怒号が聞こえた。「なんでできんのか!!」と、おそらく高齢男性が怒号を発していた。

窓口を覗くと、やはり老人が女性職員に対して声を荒げていた。話を聞いていると、どうやら身分証明書がなくて公的書類を発行できない類のトラブルのようだ。周りの市民職員怪訝な顔で覗いていた。たぶん堂々巡りの話になっているのだろう。

そして、交代したGさんは、静かな様子で男性の話をひたすらに聞いていた――これが傍から見ていても、「あなたの話を聞いています」「共感しています」「申し訳ございません」という態度が伝わってくる。男性は次第に落ち着いていった。最後まで納得はできないという面持ちだったが、諦めて正面玄関の方に歩きはじめた。

傾聴は苦情対応の基本である。ここまでできる人は、市の職員では初めて見る。

「この人、どんな業界が向いているだろうか」と、昔に就いていた転職支援仕事を思い出していた。

個人的感覚だと、やはり福祉だろうか。受付系も悪くはないが、こういう人には攻めの傾聴というか、そんな仕事が向いている。最初に浮かんだのは、証券会社リテール営業だった。しかし、Gさんはあの業界蔓延る罪悪に耐えることはできないだろうなぁ、と思い直したのを覚えている。

それから数年間、Gさんのメンタルの強さ、粘り強さを発揮したのを何度か見ることになった。市民の中には、自己表現としてのクレーム――己が主張を表明するために市役所の窓口に来る人もいる。何か強いストレスを抱えていて、それを発散するために市役所まで出向く。そういうタイプ市民だ。

そんな人にもGさんは優しかった。とにかく話を聞いて、あまりに騒々しいようであれば怒鳴る市民を別のスペースに誘導し、一般市民邪魔にならないようにして苦情の解決を図るのだ。

Gさんはこの部署が長かった。当時30才になるかならないかだったが、査定は常に5段階中の4だった。上司からも仲間からも信頼を集めていた。

が、それで万々歳とはならない。彼女はいつもそういうお客さんばかりを相手にするので、残業がとんでもない量になっていた。勤怠管理システムの記録によると、Gさんは毎月50時間以上の残業は基本であり、それに加えて、土日祝のいずれかに必ず出勤してサービス残業をしていた。

私も、なんやかんやで土日に出勤することが多かったが(もちろんサービス残業だ。管理職なので…)、Gさんを見かける確率は5割を超えていた。庁舎内の配置的に、3階にある私の職場に上がる時にGさんを見かけることになる。サービス出勤をしている職員はほかに何人もいたが、彼女が最も印象に残った。

黙々と仕事をこなすGさんを見ながら、私の時間は過ぎていた。

実際、Gさんはいい子だった。料理は上手いし、家事洗濯もばっちりだし、家では猫を飼っているのだが、これがまた人懐っこい。でも、猫カフェは嫌いらしい。なんでも、「あそこの猫はみんな苦しそう」とのことだ。私が「目の前にあるんだし、行ってみようよ」と誘っても、頑として首肯しなかったのを覚えている。ちなみに、好きな食べ物たこ焼きだ。食べ歩きはマナーが悪いよ、と何度言っても聞いてくれなかった。

思えば、Gさんが土日出勤しているのを眺めるのが当たり前になっていて、この人を助けなければという意識が働かなかった。ある大晦日に、Gさんが煖房をつけず、明かりもなしでパソコンに向かっているのを見たことがある。コートを着て自席に腰かけ、震えながらキーボードを叩いていた。

「Gさん。それじゃ寒いでしょ。煖房つけなさい」

私が言うと、Gさんは座ったまま、ぼんやりこちらを見詰めていた。

「すいません、これでいいです。いつもこうなんです」

「まあ、そう言わずに。一度体験したら病みつきになるかもよ」

「お気遣いありがとうございます。でも、わたし寒いのがいいんです」

「そうか。お寒いのがお好き、なんだね」

Gさんは、「こいつ何言ってるの?」という顔をしていたが、意味に気が付くと、パソコンに顔を向けながら噴き出した。

若い子でも意外と通じるんだな、と感じて私は、エアコンスイッチを押した(蛍光灯スイッチ場所はわからなかった)。人事課に続く階段を昇り始めるところで、Gさんが職場に明かりを灯したのを認めた。

この彼女は今、市役所と近い業種の仕事をしている。もう不当な時間外勤務はしていないはずだ。直接働いている姿を見たことはないが、きっと活躍していることだろう。今も幸せであってほしい。



2例目.地域振興系部署のHさん

この人も女性だ。地域を盛り上げるような感じの名前部署にいて、エース級の職員として知られていた。

さわやかな見た目の女の子だった。高校を出てすぐに市役所に入ったという。私が採用された年の4月時点で21才になる年だった。結論から言うと、この子はもう地方公務員ではない。その次の年に民間企業、よりによって当時の取引先に引き抜かれる形で退職した。

惜しいことをした。もしそのまま現職に留まっていれば、もっとイキイキと働ける環境があったかもしれない。今更言っても遅いのだが……。

Hさんを最初に見たのは、窓口でお客さんを見送っているタイミングだった。市役所で働く女子職員は、みんな仕事に使えそうな私服で来るのだが、Hさんは限りなくスーツに近い、パリッとした装いだった。凛とした覇気のある顔つきだったけれど、ちょっと不安げな瞳が印象的だった。

見た感じでは、大卒3年目くらいの雰囲気である市役所には、たまにこういう人がいる。早い話、Hさんは頭の回転が早くて、見た目がシッカリしていて、礼節を弁えており、創造的な仕事もできる。そんな子だった。

創造的な仕事』については特定のおそれがあるので述べないが、当時の公務員業界では花形とされる仕事だった。億単位の金が動く。上の人間は大枠を決めて指示をするが、Hさんにも商品企画業者選定などの権限が与えられていた。

その仕事をやりたいと希望する職員は何十人といて、その中には数年後に昇進を控えたベテランが何人もいた。民間においては、こういう花形とされる事業や、大金が動く案件というのは――事業部長みたいなポジションの人が直接担当するか、または管理職に昇進する手前のエース社員担当することが多い。それを、大学生ほどの年齢の子担当している。

ほかのポジションだと、例えば市長秘書の1人は臨時職員だった。早い話がパートさんだ。30代後半で、圧倒的清潔感の子持ちママだった。実力登用の文化トップから滲み出ているところがK市の美点のひとつだと感じる。

当時の私は不思議に感じていた。なぜ、官公庁ではこんな人事ができるのだろうか。将来の利益を重視するのはわかるが、今の利益のことも考えないと――と想念した瞬間、私の脳裏ビビッ!と走るものがあった。

そうだ。新人公務員向けの研修で習っただろう。公務員利益を追求しなくていい。だから利益度外視で、十数年先のことを考えた配置や処遇ができる。Hさんは、すでに幹部候補としての育成が決まっていた。ならば、さっさと重要ポジションを任せられる限り任せていった方がいい。そういう判断だった。

もちろん、幹部の好みの問題でもある。当時、市長と市外の飲み屋に出かけた時、嬉しそうにHさんのことを話していたのを覚えている。なんでも、市長室でその花形事業の今後の商品展開に関する協議をしていた時、事業部長に連れられていたHさんが、副市長と侃侃諤諤の議論になった――そんな内容だったろうか。Hさんは議論になると熱くなるタイプだが、それが終わると途端にホンワカになるらしい。気さくな感じで、癒される話し方になって、市長が言うには、そのギャップがいいらしい。

その事業部長も確か、とあるイベント終わりの飲み会の時にHさんのことを誇らしげに話していた。当時、入庁1ヶ月目だったHさんの部署飲み会の席で、会の最中参加者にお酌をして回ったのはHさんだけだった、みたいな話だ。嬉しそうな表情で、自然にみんなに一人ずつお酌をして回って、先輩との交流を深めていたということだ。

若干18~19歳でそこまでできる子は、そうはいない。エース枠としてチャンスを与えられて当然だ。こんなことを書いていると、増田民の方々には『飲み会不要論』的な観点攻撃を受けてしまいそうだ。しかし、これはあなた視点に立ってみればわかりやすいのではないかあなた飲み会に参加していたとして、若い男の子女の子が、「仲良くしてください!」みたいな雰囲気でお酌や会話をあなたに求めてきたら、嬉しいと思わないだろうか。可愛い奴だなと思うだろう。そういうことだ。

私はHさんと話したことは2回しかないが、わかるような気はした。頭がいいだけではなく、物事に対して本気になれる。そういう子だった。

さて。Hさんは突然退職してしまった。冒頭に述べたとおり、花形事業関係する取引先(パートナー)に引き抜かれたからだ。晴天の霹靂だった。

Hさんが書いた退職理由書を読んだ。要約すると、「市役所ルール職場環境がつまらなく、物足りない」とのことだった。例えば、公用文では「問合せ」を「問い合わせ」と書いてはならない。しかし、動詞になると「問い合わせて」と書かねばならない。細かいことだが、間違えたら稟議のやり直しになる。そういった文書事務に関する文化が、HさんがK市を辞めた理由ひとつだった。

若い子であれば仕方がないとも思う。確かに公務員業界というのは地味だ。完全なる聞きかじりだが、『若手のうちは仕事の何が面白いのかわからない。それが公務員の難点だ』というのが、当時のHさんの退職理由を読んでの副市長の談だった。

まあ、過ぎたこはいい。もういいのだ。気にするだけ損というもの――Hさん個人の件に限っては。

だが、Hさんを引き抜いたクソコンサルは別だ。きっちりとリベンジしてやった。K市の入札に入れないよう指名停止(※)にしたうえで、県内他市すべてと、都内の右半分くらいの地方自治体と、県庁と、国の機関各所にもこの度の情報提供を行った。

罪状はもちろん、『取引先の従業員を引き抜いた』ことだ。許されることではない。民間企業同士でも、そんな足の引っ張り合いはまず行われない。それを、あのクソ非常識ITコンサルはやってのけたのだ。それなりの報いがあって当然だろう。

正式指名停止は今回の場合だとできない。条例規則や要綱に定めがないからだ。よって、入札参加・指名業者リストにその会社名前を残したままで、入札には呼ばないという意味での指名停止になる。

https://anond.hatelabo.jp/20211231220518

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