「修士課程」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 修士課程とは

2020-12-09

第2子妊娠中の申 真衣さん、スプツニ子!さんと「30代の卵子凍結」を

2020年における先進的な女性卵子凍結・代理母に対する率直な考えが現れている非常に重要な対談だと思うので記録のため引用する。

VERY2020年4月号「卵子凍結事業も始めるスプツニ子!さんに訊きました シンマイさんと学ぶVERY世代卵子凍結」

https://veryweb.jp/life/106461/

https://web.archive.org/web/20200817141554/https://veryweb.jp/life/106461/

以下引用

海外欧米)ではもはやメジャーカジュアルな「卵子凍結」。自然分娩や母乳育児が尊ばれる日本ではまだまだSF感の漂うマイナーな分野。でも、女性だけにタイムリミットがあり、仕事もノッてる時期に、伴侶を探し、結婚妊娠しろ、ってどうよ。と立ち上がったのが、自ら26個の卵子採取したアーティストスプツニ子!さん。結婚前に凍結を検討していたシンマイこと申 真衣さんと意気投合

※この対談はVERY2020年4月掲載時(取材2月のものです。申 真衣さんは、同年7月に第2子妊娠公表しました。

――シンマイさんももともと卵子凍結に興味があったとか……。

申 実際にカウンセリングに行ったこともあるんです。もうすぐ30歳だな、と思っていた頃にちょうど未受精卵子の凍結が日本でもできるようになって(*注1)興味が湧いて。結婚願望はなかったのですが子どもは欲しいと思っていたので選択肢ひとつとして話を聞いてみようと思ったんです。でも、当時はまだアングラ雰囲気で……。躊躇しているうちに結婚したので凍結までは至りませんでしたが。

スプツニ子!(以下ス) 私は33歳の時に初めて卵子凍結のカウンセリングを受けました。結婚もしていないしパートナーもいない。仕事もめちゃくちゃ楽しい、でも子どもが欲しかったらそろそろ考えないといけないのかな。じゃあどうする? と思った時に、日本価値観では出産の前に結婚しないといけないらしいし、結婚するには恋愛しないといけない。やらなくちゃいけないこと多すぎない?と思って、じゃあまず卵子を凍結しようと。昨年2回採卵して26個凍結しました。

卵子凍結を体験したスプツニ子!が準備中の新プロジェクトとは

ス 自分でやってみたら気持ちが変わったのを実感して。凍結卵子による妊娠100%ではないか保険みたいなものではあるけど、すごく解放された感じがあった。あぁ、これで私はもっと自由に生きられるんだって。女の人は意識していなくてもbiological clock(出産可能年齢)という枷がある。子どもを産みたかったら何歳までに○○しなくちゃ、と。日本では凍結した卵子を使えるのが45歳未満までだから、あと10年くらいの猶予がある。それだけでもこれだけ明るい気持ち仕事に取り組めるんだ、と思い、この経験もっと多くの女性シェアしたいと思いました。

申 米国だと福利厚生として導入している会社(*注2)もありますね。

ス 2018年には米国大企業17%が導入しています過去3年で3倍になっているから、今年は30%くらいに増えているかも。米国で有名な卵子凍結クリニックはNYの5番街にあって内装もオシャレ、女性自分人生選択肢を広げるために訪れるポジティブ空間英国では、採卵した卵子の半数を提供するならほぼ無料卵子凍結ができます。でも、日本ではまだ広まっていないし、中国シンガポールでは社会的適応による卵子凍結がまだ認められていない。それってもったいない

申 私も自分が興味を持った時にリサーチしたことがあって。日本でも潜在的需要は高いはず。それなのに供給はなされてない。これって事業になるんじゃないのかな?と思ったんです。

ス 実は今年、卵子凍結バンクCradle」をオープンします。興味はあるけれどよく分からいから手が出せない、そんな空気を変えたかったので情報クリアにしてもっとハードルを低くしていく予定。いくつか報告はあるのですが、35歳以下の卵子を凍結しておけば子どもができる確率10個でおよそ50~70パーセント、15個採ると70~80%。この数字を高いと見るか低いと見るかは人それぞれですが、ブランドバッグや海外旅行とそう変わらない金額人生選択肢を増やせることを知ってもらいたい。

――卵子凍結事業を始めるきっかけは?

ス もともと私は女性テクノロジーに関連するアート作品を作ってきました。テクノロジーって人類にとって平等進化しているように思われるけど、実は男性中心に動いてきてしまった歴史がある。例えば避妊ピル日本では承認ものすごい時間がかかっていて米国から30年以上遅れていて、国連加盟国の中で最後まで承認されなかったのは日本北朝鮮だけ。承認前も「女性の性生活乱れる」みたいな論争が起きて。でもバイアグラが出てきたら、多数の死亡例もあったのに、たったの半年日本議会承認したんですね。

申 ピルには30年、バイアグラ半年

ス It’s a Men’s world なんですよ。残念ですがこれまで男性目線で科学進歩してしまった。ハタチの時にそれに気づいてしまって、人類は月に行ったのに私はまだ毎月生理になっているし、妊娠出産原始時代から変わらない。周りは「女だから・そういうものから仕方ないよ」って受け入れているけど、私は『なんでだろう、おかしいな』と思っていた。だから卵子凍結という選択肢が出てきた時に、これは人類にとってすごく大事第一歩だと思ったんです。

VERY世代生殖タイムリミットにつねに急かされている

ス 社会活躍する女性が増えているのに、仕事いちばん楽しい時期と子どもを産まなくちゃいけないとされている時期がドンピシャっておかしい。どれだけ女の人の活躍が進んでも、最後ガラス天井が肉体のタイムリミット妊娠出産卵子凍結はまだ新しい技術だけど、怖がったりタブーにしておくのはもったいないと思います

申 私は入籍から1年、31歳で妊娠。このタイミングタイムリミットから逆算してそれしかないという感じでした。子どもは欲しいと思っていたし、娘のことはかわいくてたまらないので後悔はもちろんないのですが、妊娠タイミングキャリア的に最適だったかというと難しい……。昇進の時期を控えての産休だったので、復職後に頑張りすぎてバーンアウトしかけたり、と余裕のない状況にはなってしまいました。少子化問題意識を持つ男性と話すと、早く結婚しろ・早く子どもを産め、という話になりがちですが「相手もいないのにどうやって」と思います。そして、結婚すると今度は生殖可能年齢のタイムリミットが迫っているのでせっせと妊活に励まなければ、となる……。

――2人目・3人目を望むのであれば猶予がない状況も。

申 晩婚・晩産化で初産が遅れていて(*注3)、1人目が1歳になった瞬間から、『2人目は!?』というプレッシャー自分自身にかけなければいけないし、仕事もある。忙しすぎです……。子どもの年齢はできるだけ離した方が子育て的にはずっと楽だと思うのですが、生殖可能年齢のタイムリミットがそれを許さない。

ス 30代の間にAMH(*注4)は大きく変化するから、針の穴に糸を通すような感覚ですよね。今の生き方生殖バイオジーが嚙み合っていない。だからこそ、卵子受精卵の凍結はもっと知られるべきだと思います。すでにパートナーがいるVERY世代であれば受精卵の凍結もアリ。個人的には多様な可能性を残すために未受精卵も凍結することをオススメしますが!

申 日本不妊大国体外受精で生まれ子どもは16人に1人の割合でいるはずなのにオープンにしている人は少ないですね。自然に授かることを良しとして生殖医療話題は触れにくい風潮も。

ス でも、『#MeToo運動もあって女性の性や生理に対する意識もやっと変わってきてる。その流れで、生殖医療に対する意識も変わってほしいと思う。もっと自由に産む時期を決める権利があることに気づいてもらいたいです。

申 卵子凍結の次に来るのは代理母だと思うんです。

ス 卵子凍結をしても自分で産むにはリミットがあるから、その流れは必ず来ますね。

申 日本だと向井亜紀さんが代理母出産(*注5)して話題になっていたけれど、米国ではサラ・ジェシカ・パーカーキム・カーダシアンのように代理母出産するセレブがいますね。費用的にはなかなか手軽にはならないのだと思いますが、選択肢が増えることは良いことだと思います

ス そもそも男性って女性パートナー代理で産んでもらって、親として認められているのに、女性けが自分で産まないと認められない、なんておかしいですよね。大事なのは子どもに愛を注ぐことではないでしょうか。

申 憧れの女性の先輩が精子提供を受けてシングル子どもを産んだんです。もちろんシングルマザーにはそれなりの大変さもあるかもしれませんが、仕事でも成功を収めていて人間的にも素晴らしい人なのでその決断にはかっこいいという言葉しか見つからなくて。きっとお子さんはたくさんの愛を受けて幸せに育つだろうと思います

ス 女の人だって仕事があって自立していれば、子どもを産むために結婚する必要はない。恋愛結婚関係なく、望んだタイミング子どもを産める自由がある。夫というパートナーがいなくても、現にアメリカヨーロッパでは充実した社会的支援のもと精子提供を受けて生まれ子どもがすくすく育っているから、家族という形式にこだわりすぎなくていいと思います

申 国や社会家族の在り方や女性生き方を枠にはめようとしますが、子どもを持つというのは本来すごく個人的選択。その人らしい選択をできるようになればいいと思います。そのためにはまず選択肢が増えていかないと。卵子冷凍されていて子宮も借りられるとなると、何歳になっても子どもが持てる。子育てに要する体力的な問題はあります人生100年時代のこの先、50代、60 代になってから育児をするなんて選択肢があってもいいのでは、と思います

ス 私たちが当たり前に思っている家族の在り方――何歳くらいでママになって子育ては何歳くらいまで――というのがこれからどんどん変わっていくはず。好きに生きて、好きなだけ仕事して、好きな人出会えたらラッキーだし、そうじゃなくても「精子バンク子ども産むもん!」って思えたら楽しいと思う。私はそっち派です (笑)

申 私はもっと早く知っていれば20代のうちに卵子を凍結していただろうなと思います。娘には本人はその時は必要性を感じていなかったとしても卵子凍結を勧めたいと思っています免許取得を大学入学祝いプレゼントするのと同じ感覚ですね。大学生の時間に余裕があるうちなら採卵もしやすい。それに結婚を考えるパートナーがいないうちなら意思をすり合わせる必要もなく、誰かの合意必要いから。スプツニ子!さんみたいに爽やかな方が卵子凍結を勧めれば、ポジティブものだと広まりそう。

ス 私もそうしたいと思っています20代なら数も採れるし質もいいから、成人式の振り袖より卵子凍結をプレゼントする方がずっといい(笑)。申さんには卵子凍結のアンバサダーになってほしいです!

申 ぜひやりたいです(笑)


スプツニ子!/アーティスト

1985年まれ東京藝術大学デザイン准教授ロンドン大学インペリアルカレッジ数学部を卒業後、英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アートRCA)で修士課程を修了。マサチューセッツ工科大学MITメディアラボ助教2017年東京大学特任准教授を経て現職。「東京減点女子医大」(2019年)などジェンダーに関する作品も多数。今年、病院提携する凍結卵子保管バンクCradle」(https://www.cradle.care)をオープンする予定。※サイト5月ローンチ

◉申 真衣/VERY専属モデル

1984年まれ東京大学卒業後、外資証券会社に約10年勤務したのち、現在ベンチャー企業取締役を務める。2019年6月号でVERY初登場、効率を重視するワーママらしいロジカルファッションライフスタイルが注目を集めVERY世代オピニオンリーダーに。2020年3月からVERYモデル。30歳で結婚31歳で長女を出産。(2020年7月現在、第2子妊娠中)

2020-10-31

anond:20201031094801

人によるけど、大学編入組や高専専攻科→大学修士課程の人たちは、進学校から上位大学進学したけど入学後に学力的に落ちぶれちゃった人よりは基礎力は高いと思う

2020-10-05

anond:20201004173050

大学受験までは学部学科偏差値序列化されて、受験生全員がほぼすべての選択肢アクセス可能に思える(もちろん学力に応じて)

大学入学した瞬間から情報の非対称性は始まり視野の広い人、情報アクセスできる人、断片的な情報から論理的結論を導き出せる人の差がどんどん広がっていく

最高峰学部修士課程で所定のカリキュラムを修了したとしても、情報を持っているものと持っていないものの差は残酷もの

たとえば灘開成ネットワークがあるとか大学教授の親戚がいるとかね

同じ学科修士でも、情報をもってうまく立ち回りメーカー研究所事業部研究・開発職じゃなくて)に就職する人と、システムインテグレーション部門でクソ上司、クソクライアント、クソ協力会社HPを削られる職場に叩き込まれる人の差は、大学1年から始まっているのだ

とはいえ修士卒の研究員では出世部長くらいまでだろうからSIでとんでもない営業成績を上げて役員になって経費使いまくり地位にのし上がれば逆転のチャンスはある

GAFAMは・・・日本人だと日本でのマーケティングで貢献しないと出世できないんじゃないかな?経歴としてはマネジャークラスでも威張れるし給料も高いけど

2020-09-29

anond:20200928113830

自分は低偏差値大学修士課程を4年で修了した人間です。

アドバイスは求めてないと思うけど、学費含めたお金問題クリア出来るのであれば留年して修士課程を修了したほうが良いんじゃないかな。

自分場合

①「バイオテクノロジーってカッコ良さそう。」というノリで生物学科に進学する。(勉強はあまり出来ないのでB4ピペドとなっていた。)

②「リーマンショック不景気確定なのに就活やりたくないよ~」と言って大学院へ進学する。

B4から薄々感じていたが周りの人間レベルについていけなくなり引きこもりっぽくなる(当時は一人暮らしていたのでアパートコンビニATMを往復する毎日であった。)

自分と連絡が取れなくなった指導教官が両親に連絡して心配してアパートに来て自分を連れ出し嫌々ながら研究室に行くようになる。

就活実験もやる気がないので2留する

⑥除籍は流石にマズイので先輩から実験データをもらって何とか修論を書く。

とまあこんな感じのダメ院生でした。

大学院で研究に打ち込んだ事はい経験なるみたいなことを言う人いるけど自分にはそれもない。修論実験データも先輩からの貰い物ですし。

それでも修了しちゃえば修士号持ちになるわけで、就職する時に大卒より高い修士卒の初任給を得たのよ。

あの時は本当に大学院行って良かったと思ったよ。

増田自分より遥かに優秀に見えるから、今は辛いかもしれないけど修了して得るものは多いと思う。文系就職したとしてもね。

2020-09-16

27歳男性結婚どうすれば

一浪して学部に入り卒業一年語学留学,その後大学院修士課程...。来年27歳になる。博士課程行きたいけど所帯持ちたいなら就職するしかないのか...!?

2020-09-04

院試

なんか受かってたは

んじゃおれは人文系大学院修士課程)に進学してくるから……(25さい・男性

2020-08-27

コロナウイルスがもたらす日本人文学危機

コロナ人文学ヤバい

といっても哲学とかそういうのじゃなく、歴史学とかがヤバい

もうちょっと言うと、日本史とか日本文学とかはぜんぜん大丈夫なんだが、西洋史とか東洋史とか、要するに外国のことを調べる学問ヤバい

今はまだ大丈夫だけど、じきに破綻する。

なぜかといえば非常に単純な話で、研究を進める上で必要資料アクセスできないからだ。

歴史学根本は、オリジナル資料(=一次史料)にあたることにある。一次史料には色々な形態があるわけだが、歴史上の出来事の背景とかを実証的に調べようと思ったら、公文書館にある史料を使うことが不可欠だ。

そして公文書館というのは行政機関なので、日本国立公文書館外務省外交史料館東京にあるように、あるいはイギリス国立公文書館キューにありアメリカ国立公文書記録管理局ワシントンDCにあるように、当然ながらそれを管轄している国や地方自治体に設置されている。

そう、公文書館に行けないである

コロナが2~3年で過ぎ去り、その後はすべてが元通りになるなら、その数年を耐え忍べばいい。数年が過ぎればまたヨーロッパなり世界の他の国なりに行けるようになる。当然、歴史学も元通りだ!

でも残念ながら、中東諸国の割安の航空券ヨーロッパ渡航できる日々は、もう戻ってはこないかもしれない。航空券が割高になるだけではなく、全世界的に航空産業が縮小し、これまでであれば容易にアクセスできていた史料アクセスできなくなるかもしれない。

明治維新以降、政府が雇ったお雇い外国人たちによって、ランケに始まる近代歴史学日本に持ち込まれた。だが初期の日本歴史学はあまりにお粗末なものだった――現在の水準からすれば。

オリジナル史料を見ずに、西洋人の書いた歴史書を読んでそれを日本語で紹介して論文を書き、吾は教授でございと偉そうな顔をしている。英語フランス語ドイツ語の文献だけを読んでヨーロッパ史全体を講じるなんていう無謀なことが平気でまかり通っていた。

けれど、そのような稚拙な「論文」も必要だったのだ。日本歴史学が独り立ちするためには。

やがて、それらの先人たちの業績を踏み台にして、きちんと史料集(=オリジナル史料を集めてまとめた本)にあたって論文を書く人や、英仏独だけではない色々なマイナー言語習得して研究する人が増えてくる。そして、交通技術の発展に伴って海外旅行安価になるにつれ、国外文書館アクセスして論文を書く人が増え、英仏独以外の言語を学ぶ人が増え、留学して現地で学位を取る人も増え、日本歴史学レベルはどんどん上がっていった。

2000年代から2010年代にかけての日本歴史学界で生み出された外国研究レベルの高さは誇るに値する。もはや横のものを縦にしただけではまともな論文とは見做され得ない。現地の言語を読めることが最低条件で、その上でどのようにオリジナル面白い研究成果を積み上げるか。多くの研究者たちが競うように優れた論文や著書を生み出してきた。

そこをCOVID-19パンデミックが直撃したのだ。

留学の予定も史料収集計画も、すべてが白紙になってしまった。

分野によって違うと思うが、外国史を学ぶ者は多くの場合修士課程博士課程で留学をする。これは現地で史料収集したり、現地で言葉勉強したり、現地の研究者と触れ合ったりするきわめて重要プロセスで、修士卒ならともかく博士号を獲ろうと思うなら避けては通れない。多くの研究者はだいたい1年から3年くらいの留学を経て、外国歴史に興味がある若者から若手の歴史研究者へと成長する。

COVID-19直撃世代は、この留学経験を持てない。彼らは外国研究者として足腰を鍛える機会を奪われることになる。

2~3年でコロナ禍が終熄するなら、この世代が数年間のハンデを背負うだけで済む(たとえば、留学することな博士課程の年限が来てしまったとか、在学を引き伸ばす羽目になり学費が余計にかかったり就職市場に参入するのが遅れたとか、せっかく学振DCを取ったのに海外調査をすることな任期が過ぎてしまったとか、そういう悲劇が量産されることだろう――外国研究者は学振研究費のかなりの割合出張費に充てている)。

けれど、コロナ禍が終熄しなかったら、あるいは終熄後に海外調査ハードルものすごく高くなってしまっていたら、日本外国研究は大きな打撃を受けるだろう。

そりゃ、留学終えてる組は今すぐに困るってことはない。彼らはもう現地語ペラペラだし、これまでの現地滞在史料たっぷり集めてるだろうから、当面はそれを消化しながら外国研究者とオンライン会議すればいい。

でも、これから留学しようとする人たちは、現地に長期滞在して外国能力を鍛える機会を奪われ、史料を集めることもできず、中途半端研究能力しか持てないままに博士課程を終えざるを得ないことになる。

もちろん、先行世代よりマシな点もある。デジタルアーカイブの発展によって、従来は現地の図書館に行かないと見られなかった古書や古新聞が自宅にいながらにして読めるようになった。中には所蔵している史料ウェブで見せてくれる親切な公文書館もある。外国雑誌だってオンラインで入手できるし、何なら研究書をkindleで読んだっていい。そういえば友達ドイツ語学術書kindle版で引用していた。

から研究の水準が明治時代に戻るということには、おそらくならない。

ただし、その方向性限定される。

どのような種類の史料必要かは、結局研究テーマに左右されるのだ。もしも「ドイツにおける日本人のイメージ歴史」を調べたかったら、古書や古新聞を徹底的に調べればそれでいい。けれど、「1960年代における西ドイツ政策決定過程」みたいなテーマを扱おうと思ったら、公文書館史料を見なければお話にならない。

現代日本で考えてみればよくわかる。「安倍首相メディアでどう扱われているか」と「安倍内閣の内側ではどんなふうに物事が決められているか」とでは、立論に使うべき資料全然違う。前者は新聞ネットを見ればそれでいいが、後者情報公開請求必要だし、『朝日新聞』や『週刊文春』だけを見て後者を論じたら手抜きだと謗られるだろう。

そして歴史学とは「昔のことなら何でも扱う学問」であり、内部には表象を論じる研究から外交政策を調べる研究者まで色々いるのだが、後者のような人たち――つまり研究のために文書館史料必要とする人たち――の研究はずいぶんやりにくくなるだろう。外国研究において、思想史文化史古代史の割合が高くなるかもしれない。

(いやでも、ガチ思想史文化史をやろうと思ったら文書館史料を見ないといけない局面も割と出てくるので、思想史なら文書館行かなくてもいいでしょ、という話にはならないんだよな……明治時代知識人留学先の国に出かけてその国の文書館史料使って明治期の思想についての本書いた人とかいからな……逆にある程度昔の外交史だと関係する史料ほとんど翻刻されてたりするし……)

逆に、先行世代よりも悲惨な点は何か。

それは研究レベルが上がってしまたことだ。

ネット上で読める範囲古書や古新聞だけを史料として使って「18世紀におけるドイツ諸邦の外交」みたいな研究をまとめたとして、明治時代ならこんな多くの一次史料を使うなんて素晴らしい研究だと大絶賛され東京帝大の教授になれるかもしれない。でも現代では、研究レベルが上がってしまった現代では、「新聞しか見てないじゃん。文書館史料使ったの? え? 使ってない? レベルいね」と一蹴されてしまう。論文英訳なり独訳なりして海外ジャーナル投稿しても、それなりのレベル雑誌からは軒並み落とされるだろう(というか、国内でも有力学術誌の査読を通過できるとは思えない)

ふんだんに文書館史料を使う質の高い研究に慣らされてしまったら、今更横のものを縦にすれば教授になれていた時代研究水準には戻れないのだ。

ハードルを下げる?

外国最先端研究成果がワンクリックで手に入るこの時代に?

つい去年まで史料調査のために渡航するのが当たり前で、今アラサー以上の人たちは研究水準が高かった時代を身を持って知っているのに?

コロナ禍の影響が数年で収まるのなら、業績の不足で苦しむのは直撃世代だけで済む。だが、もしもコロナ禍の後遺症が何十年も続くのであれば、外国史を研究する歴史家たちは困難な撤退戦を強いられることになるだろう。

それはより史料入手の容易なテーマへの撤退戦であるかもしれないし(政治史ハードルが高いから、表象歴史とかを研究しよう)、より史料入手の容易な国への撤退戦であるかもしれない(○○国と比べて××国の方がデジタルアーカイブが充実してるから、○○史じゃなくて××史をやろう)。

ともかく、これまで日本歴史学が積み上げてきた多様性は、徐々に失われていくことになるだろう。

日本外国研究にとって、冬の時代が迫っているのかもしれない。

まあそうは言っても史料さえどうにかなれば研究はできるので文化人類学記述言語学よりはまだマシ。これらの学問では現地に長期間滞在して現地人の間に分け入って調査する必要があるので、現在レベル渡航制限が長続きすると文字通り危機に瀕する。これらの分野では伝統的に外国に関する研究が盛んで、オセアニア島国アフリカの奥地で調査してきた日本人が何人もいるのだ。今後、外国舞台にした文化人類学記述言語学は消滅し、国内対象として細々と生き延びるほかなくなるのかもしれない……

(まあ、国内伝統文化方言を保存するために、一度外国文化言語記述するのに使っているエネルギーを全部日本に関する研究に注ぎ込むのもアリかもしれない……でもCOVID-19で次々と伝統的なお祭りやら寄り合いやらが中止になっているし、うかつに都会の大学修行する若手研究者が離島山村に出かけてお年寄りのインフォーマントと接触するのもはばかられるよなぁ……)

ブコメにお返事

日本だけの問題では無さそうなのでよりデジタル化したりオンラインで閲覧する仕組みが出来そうだけど

デジタルアーカイブの発達はうながされるだろうけど、そんなに急速には進展しないだろう。それには2つの理由がある。

第1に、単純にデジタル化はすごい大変なのだマトモな国なら行政の作った公文書は破棄されずに何十年にもわたって保管されているのが普通で、それらすべてをデジタル化するのは労力がかかるというのは納得してもらえると思う(国だけじゃなく地方自治体にもその自治体公文書集める公文書館があったりするからね。連邦制の国だと連邦レベル・州レベル・市レベル文書館が別々に設置されていたり)。優先順位をつけてやっていくほかないけど(「まずは外交関係公文書を先にデジタル化しよう。環境保護関係は後回しだ」)、優先順位の低いテーマ研究しようと思ったらそれでは困る。

第2に、困るのは外国研究者だけで、本国研究者はそんなに困らないのだ。

日本人がイギリスドイツ調査に行けなくなっても、イギリス人やドイツ人の歴史家は何も困らない。彼らは渡航制限など気にせず自国にある公文書館アクセスできる。これは日本のことを研究する日本人の歴史家にとっても同じだ。仮に外務省外交史料館から外国研究者の姿が消えたとして、いったい日本研究者になんの不都合があるのだろう?

(ここでは「外国人」と書いたが、厳密には、外国拠点を置く研究者と言った方がいいだろう。日本大学で教鞭を執っている中国人日本史研究者はなんにも困らない。逆にうっかり日本学の専門家として英米大学就職しちゃった日本研究者は大変だ。また、日本研究する歴史家がなにも困らないというわけではない。日米関係歴史研究しようと思ったら当然アメリカに行かなければいけないし、国内政治だけを研究する場合であっても、日本政府公文書管理がザルすぎるせいで重要史料日本じゃなくアメリカにあるみたいな状況もありえるので……)

まり世界的に、自国研究する研究者にとってはあんまり困らないが、外国研究する研究者はめちゃくちゃ困る、という状況が訪れると思われる。外国研究者への配慮が、果たして自国公的施設デジタル化への強い圧力となるだろうか? 正直疑問だ。

資料を集めたり読んだりするのはその国の研究者に依頼する、というのはダメなの?現地に行く必要性がよくわからなかっった。

第1に、それ本国研究者に何のメリットがあるの? お金を払ってやってもらうとして、その人件費渡航費よりも安上がりだとはとても思えないんだけど…

第2に、史料の山に埋もれて色々探していく中でお目当ての史料を見つけるコツとか時代ごとの史料の特徴を見分ける目とか崩し字の読み方とかそういった歴史家としての技倆が養われるので、単純に他人に任せればよいという話ではない(「時代ごとの公文書形式の違い」みたいなのも当然論文テーマになるけど、これ書くためにどのくらいの史料読む必要があると思う?)。

ていうか、なんか勘違いされてるフシがあるけど、読んだ史料が全部研究に使えるわけじゃないからね。目録面白そうな史料があったか地方文書館に足を運んで閲覧してみたけど期待ハズレで全然使えませんでした、とか、膨大な史料の山を探しまわってようやく使えそうな史料の一群を見つけました、とか、何気なくパラパラめくってた史料の片隅にさり気なく重大なことが書いてありました、とか、そういうのあるあるなので。お目当ての史料だけ外人コピーしてもらえばいいじゃん! なんて夢物語しかない。

第3に、そもそも論としてなんで自分研究オリジナリティの源泉たる史料の入手を現地人任せにするのか。現地の文書館に通って現地人がちっとも注目してないけど重要史料を発掘したなんてこともあるわけだけど、そんな史料を現地の研究者にコピーさせられるわけないだろ、常識的に考えて……論文で発表するまで史料存在をひた隠しにするわ……(現地人が自力でたどり着く分には止められないけど、わざわざここにこんな重要史料がありますと教えてさしあげる必要はどこにもない)

日本史であっても一次史料海外にある日本キリシタン史では、史料アクセスハードルが以前から言及されていたのを思い出した。

なおアジアアフリカの旧植民地ではそういう状況がデフォルトの模様。日本史研究する日本人の歴史家は日本国内研究を完結させられる余地があるけど、インドネシア史を研究するインドネシア人の歴史家がオランダに行けませんとか、インド史を研究するインド人の歴史家がイギリス(ryとか、台湾史を研究する台湾人の歴史家が日本(ryとか、そういうのはマジで研究に支障が出るよなあ……

そもそも論だが、「日本人が」イギリス政治史とかドイツ経済史とかを研究する意義が不明。「現地の研究者に任せる」だと何故駄目なのか?

それな! ぜひ同じことをドナルド・キーンロナルド・ドーアケネス・ポメランツイアン・ニッシュJ・ヴィクター・コシュマンブレット・ウォーカーにも言ってきて!

2020-08-23

第2子妊娠中の申 真衣さん、スプツニ子!さんと「30代の卵子凍結」を

2020年における先進的な女性卵子凍結・代理母に対する率直な考えが現れている非常に重要な対談だと思うので記録のため引用する。

VERY2020年4月号「卵子凍結事業も始めるスプツニ子!さんに訊きました シンマイさんと学ぶVERY世代卵子凍結」

https://veryweb.jp/life/106461/

https://web.archive.org/web/20200817141554/https://veryweb.jp/life/106461/

以下引用

海外欧米)ではもはやメジャーカジュアルな「卵子凍結」。自然分娩や母乳育児が尊ばれる日本ではまだまだSF感の漂うマイナーな分野。でも、女性だけにタイムリミットがあり、仕事もノッてる時期に、伴侶を探し、結婚妊娠しろ、ってどうよ。と立ち上がったのが、自ら26個の卵子採取したアーティストスプツニ子!さん。結婚前に凍結を検討していたシンマイこと申 真衣さんと意気投合

※この対談はVERY2020年4月掲載時(取材2月のものです。申 真衣さんは、同年7月に第2子妊娠公表しました。

――シンマイさんももともと卵子凍結に興味があったとか……。

申 実際にカウンセリングに行ったこともあるんです。もうすぐ30歳だな、と思っていた頃にちょうど未受精卵子の凍結が日本でもできるようになって(*注1)興味が湧いて。結婚願望はなかったのですが子どもは欲しいと思っていたので選択肢ひとつとして話を聞いてみようと思ったんです。でも、当時はまだアングラ雰囲気で……。躊躇しているうちに結婚したので凍結までは至りませんでしたが。

スプツニ子!(以下ス) 私は33歳の時に初めて卵子凍結のカウンセリングを受けました。結婚もしていないしパートナーもいない。仕事もめちゃくちゃ楽しい、でも子どもが欲しかったらそろそろ考えないといけないのかな。じゃあどうする? と思った時に、日本価値観では出産の前に結婚しないといけないらしいし、結婚するには恋愛しないといけない。やらなくちゃいけないこと多すぎない?と思って、じゃあまず卵子を凍結しようと。昨年2回採卵して26個凍結しました。

卵子凍結を体験したスプツニ子!が準備中の新プロジェクトとは

ス 自分でやってみたら気持ちが変わったのを実感して。凍結卵子による妊娠100%ではないか保険みたいなものではあるけど、すごく解放された感じがあった。あぁ、これで私はもっと自由に生きられるんだって。女の人は意識していなくてもbiological clock(出産可能年齢)という枷がある。子どもを産みたかったら何歳までに○○しなくちゃ、と。日本では凍結した卵子を使えるのが45歳未満までだから、あと10年くらいの猶予がある。それだけでもこれだけ明るい気持ち仕事に取り組めるんだ、と思い、この経験もっと多くの女性シェアしたいと思いました。

申 米国だと福利厚生として導入している会社(*注2)もありますね。

ス 2018年には米国大企業17%が導入しています過去3年で3倍になっているから、今年は30%くらいに増えているかも。米国で有名な卵子凍結クリニックはNYの5番街にあって内装もオシャレ、女性自分人生選択肢を広げるために訪れるポジティブ空間英国では、採卵した卵子の半数を提供するならほぼ無料卵子凍結ができます。でも、日本ではまだ広まっていないし、中国シンガポールでは社会的適応による卵子凍結がまだ認められていない。それってもったいない

申 私も自分が興味を持った時にリサーチしたことがあって。日本でも潜在的需要は高いはず。それなのに供給はなされてない。これって事業になるんじゃないのかな?と思ったんです。

ス 実は今年、卵子凍結バンクCradle」をオープンします。興味はあるけれどよく分からいから手が出せない、そんな空気を変えたかったので情報クリアにしてもっとハードルを低くしていく予定。いくつか報告はあるのですが、35歳以下の卵子を凍結しておけば子どもができる確率10個でおよそ50~70パーセント、15個採ると70~80%。この数字を高いと見るか低いと見るかは人それぞれですが、ブランドバッグや海外旅行とそう変わらない金額人生選択肢を増やせることを知ってもらいたい。

――卵子凍結事業を始めるきっかけは?

ス もともと私は女性テクノロジーに関連するアート作品を作ってきました。テクノロジーって人類にとって平等進化しているように思われるけど、実は男性中心に動いてきてしまった歴史がある。例えば避妊ピル日本では承認ものすごい時間がかかっていて米国から30年以上遅れていて、国連加盟国の中で最後まで承認されなかったのは日本北朝鮮だけ。承認前も「女性の性生活乱れる」みたいな論争が起きて。でもバイアグラが出てきたら、多数の死亡例もあったのに、たったの半年日本議会承認したんですね。

申 ピルには30年、バイアグラ半年

ス It’s a Men’s world なんですよ。残念ですがこれまで男性目線で科学進歩してしまった。ハタチの時にそれに気づいてしまって、人類は月に行ったのに私はまだ毎月生理になっているし、妊娠出産原始時代から変わらない。周りは「女だから・そういうものから仕方ないよ」って受け入れているけど、私は『なんでだろう、おかしいな』と思っていた。だから卵子凍結という選択肢が出てきた時に、これは人類にとってすごく大事第一歩だと思ったんです。

VERY世代生殖タイムリミットにつねに急かされている

ス 社会活躍する女性が増えているのに、仕事いちばん楽しい時期と子どもを産まなくちゃいけないとされている時期がドンピシャっておかしい。どれだけ女の人の活躍が進んでも、最後ガラス天井が肉体のタイムリミット妊娠出産卵子凍結はまだ新しい技術だけど、怖がったりタブーにしておくのはもったいないと思います

申 私は入籍から1年、31歳で妊娠。このタイミングタイムリミットから逆算してそれしかないという感じでした。子どもは欲しいと思っていたし、娘のことはかわいくてたまらないので後悔はもちろんないのですが、妊娠タイミングキャリア的に最適だったかというと難しい……。昇進の時期を控えての産休だったので、復職後に頑張りすぎてバーンアウトしかけたり、と余裕のない状況にはなってしまいました。少子化問題意識を持つ男性と話すと、早く結婚しろ・早く子どもを産め、という話になりがちですが「相手もいないのにどうやって」と思います。そして、結婚すると今度は生殖可能年齢のタイムリミットが迫っているのでせっせと妊活に励まなければ、となる……。

――2人目・3人目を望むのであれば猶予がない状況も。

申 晩婚・晩産化で初産が遅れていて(*注3)、1人目が1歳になった瞬間から、『2人目は!?』というプレッシャー自分自身にかけなければいけないし、仕事もある。忙しすぎです……。子どもの年齢はできるだけ離した方が子育て的にはずっと楽だと思うのですが、生殖可能年齢のタイムリミットがそれを許さない。

ス 30代の間にAMH(*注4)は大きく変化するから、針の穴に糸を通すような感覚ですよね。今の生き方生殖バイオジーが嚙み合っていない。だからこそ、卵子受精卵の凍結はもっと知られるべきだと思います。すでにパートナーがいるVERY世代であれば受精卵の凍結もアリ。個人的には多様な可能性を残すために未受精卵も凍結することをオススメしますが!

申 日本不妊大国体外受精で生まれ子どもは16人に1人の割合でいるはずなのにオープンにしている人は少ないですね。自然に授かることを良しとして生殖医療話題は触れにくい風潮も。

ス でも、『#MeToo運動もあって女性の性や生理に対する意識もやっと変わってきてる。その流れで、生殖医療に対する意識も変わってほしいと思う。もっと自由に産む時期を決める権利があることに気づいてもらいたいです。

申 卵子凍結の次に来るのは代理母だと思うんです。

ス 卵子凍結をしても自分で産むにはリミットがあるから、その流れは必ず来ますね。

申 日本だと向井亜紀さんが代理母出産(*注5)して話題になっていたけれど、米国ではサラ・ジェシカ・パーカーキム・カーダシアンのように代理母出産するセレブがいますね。費用的にはなかなか手軽にはならないのだと思いますが、選択肢が増えることは良いことだと思います

ス そもそも男性って女性パートナー代理で産んでもらって、親として認められているのに、女性けが自分で産まないと認められない、なんておかしいですよね。大事なのは子どもに愛を注ぐことではないでしょうか。

申 憧れの女性の先輩が精子提供を受けてシングル子どもを産んだんです。もちろんシングルマザーにはそれなりの大変さもあるかもしれませんが、仕事でも成功を収めていて人間的にも素晴らしい人なのでその決断にはかっこいいという言葉しか見つからなくて。きっとお子さんはたくさんの愛を受けて幸せに育つだろうと思います

ス 女の人だって仕事があって自立していれば、子どもを産むために結婚する必要はない。恋愛結婚関係なく、望んだタイミング子どもを産める自由がある。夫というパートナーがいなくても、現にアメリカヨーロッパでは充実した社会的支援のもと精子提供を受けて生まれ子どもがすくすく育っているから、家族という形式にこだわりすぎなくていいと思います

申 国や社会家族の在り方や女性生き方を枠にはめようとしますが、子どもを持つというのは本来すごく個人的選択。その人らしい選択をできるようになればいいと思います。そのためにはまず選択肢が増えていかないと。卵子冷凍されていて子宮も借りられるとなると、何歳になっても子どもが持てる。子育てに要する体力的な問題はあります人生100年時代のこの先、50代、60 代になってから育児をするなんて選択肢があってもいいのでは、と思います

ス 私たちが当たり前に思っている家族の在り方――何歳くらいでママになって子育ては何歳くらいまで――というのがこれからどんどん変わっていくはず。好きに生きて、好きなだけ仕事して、好きな人出会えたらラッキーだし、そうじゃなくても「精子バンク子ども産むもん!」って思えたら楽しいと思う。私はそっち派です (笑)

申 私はもっと早く知っていれば20代のうちに卵子を凍結していただろうなと思います。娘には本人はその時は必要性を感じていなかったとしても卵子凍結を勧めたいと思っています免許取得を大学入学祝いプレゼントするのと同じ感覚ですね。大学生の時間に余裕があるうちなら採卵もしやすい。それに結婚を考えるパートナーがいないうちなら意思をすり合わせる必要もなく、誰かの合意必要いから。スプツニ子!さんみたいに爽やかな方が卵子凍結を勧めれば、ポジティブものだと広まりそう。

ス 私もそうしたいと思っています20代なら数も採れるし質もいいから、成人式の振り袖より卵子凍結をプレゼントする方がずっといい(笑)。申さんには卵子凍結のアンバサダーになってほしいです!

申 ぜひやりたいです(笑)


スプツニ子!/アーティスト

1985年まれ東京藝術大学デザイン准教授ロンドン大学インペリアルカレッジ数学部を卒業後、英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アートRCA)で修士課程を修了。マサチューセッツ工科大学MITメディアラボ助教2017年東京大学特任准教授を経て現職。「東京減点女子医大」(2019年)などジェンダーに関する作品も多数。今年、病院提携する凍結卵子保管バンクCradle」(https://www.cradle.care)をオープンする予定。※サイト5月ローンチ

◉申 真衣/VERY専属モデル

1984年まれ東京大学卒業後、外資証券会社に約10年勤務したのち、現在ベンチャー企業取締役を務める。2019年6月号でVERY初登場、効率を重視するワーママらしいロジカルファッションライフスタイルが注目を集めVERY世代オピニオンリーダーに。2020年3月からVERYモデル。30歳で結婚31歳で長女を出産。(2020年7月現在、第2子妊娠中)

2020-06-15

はてなーって京大生多すぎない?

https://anond.hatelabo.jp/20200614134746

ブコメ欄。 

東大生1人しかいないのに京大生多すぎるんだがなんで?

東大確定

(削除)

京大確定

buu でも、京大に入ったおかげでこういうことを知ることができたので良かった

Ingunial 京大卒だけど9割がた普通の人だぞ。ただ保健学科とか偏差値が低い学部中心の授業だと明らかに私語が多かったりするのはあった。

houyhnhm 飲む打つはやったけど買うとかはないなあ。あと、学部女性ほとんどいなかったが。医学部別世界だが(他大学から女性がやってくる医学部専用サークルがある)、他は今まで出会いのないオスが滅茶苦茶いる。

browncapuchin 京大生は変なのばっかですよ。数年いましたが良い意味でも悪い意味でも頭おかしい輩の巣窟。それゆえ突拍子もなく素晴らしい業績を上げる剛の者がたまに出ます。今の総長もそうですね

is11045 むしろ人やクルマの通るところで麻雀しているイメージ吉田寮生)

reuteri 政治学修士課程はほんとうに幸せ毎日だった 文系大学院においで

ya--mada 京大にも真面目な秀才タイプます進学校のあぶれ者ばかりのようなイメージ世間に刷り込まないで頂きたい所存。


口調からして京大生ぽい。あやしい

m_yanagisawa 最後のは、百万遍こたつ麻雀の件とか折田先生像とか知らなかったのだろうか?割と有名だと思っていたが(前者は京大生と特定できたわけではないようだ)

p1ass 京大に夢見ない方がいい

SundayIsEveryday 京大変人になれる素養を持った普通の人が変人に開花する所だと感じた。モラルを含め、良くも悪くもさまざまなことに突き抜けやすい土壌が京大にはある。

shikiarai 京大は持ちうる頭脳を出来るだけくだらないことに使いつつ突き抜ける所だから

zn0621 たまにいるんだよな、こういう京大を単なる高偏差値集団と思って入学しちゃった人。違うって、高偏差値だけどそれを拗らせちゃって天才にもエリートにもなりきれない人達なんだって。拗らせてない奴が来るなよ

augsUK 京大常識求めないのがいいとこで、そのまま突き抜ける人を潰さないのがいいところ。阪大の方がよかったのかも。

blueboy  京大は(増田の思うような)高学歴じゃない。 それを望むのならば、都会のハイソの一流高校卒業生と交われ。   大学には田舎者が多いんだ

cotbormi 分かる。でもまあそんなもんだよ。 / 京大生の変態っぷりも、中入らなきゃ知らない人も多いだろ

hungchang まあ、そりゃあそうだろうと思いながらも、京大は……いや、何でもないわ

ewq いわゆる高学歴の中では勉強はできるけどちょっと変わった人とか、勉強してないけど成績がめちゃくちゃいい人(ゆえに麻雀競馬にハマって身を持ち崩したりする)とか集まりがちな大学ではあるよね

r70t8o5 京大関西進学校出身者の中に吉本大好き人間結構いて、いちいちオチがどうのだの笑いがどうだの吉本芸人劣化コピーになるのがうざい

Wafer 京大典型的中退パターンの生徒に見える。中途半端に頭がよくて内省的。毎年十の指に余るぐらいこの手の生徒が入学しては辞めていく

threetea0407 わかるなあ…いるんですよ確かに

京大の知り合いがいる。あやしくない。

norinorisan42 知人をみる限り、京大に向いてるのは頭のいい変態なのでこの増田学力入試では入れるレベルだったかも知れないが、マッチングしない大学に入っちゃったなと/そういうマッチングしない連中でつるんじゃった感

usomegane 底辺はともかく京大男子って小汚いイメージあるわ。私の同級生京大理系に行った奴は麻雀やりすぎて留年してた。京大に限らず難関大生はほぼ大学デビュー勢なんでちんまんの事で頭がいっぱいなのは仕方ない

ichiken7 新入社員京大の男が居たけど、仕事の要領が悪く、給料すべてを風俗に注ぎ込んでる刹那的なヤツだった。ただ、アニメ台詞を一字一句記憶していて、そこに京大を感じはしてた


高学歴確定。あやしい

rider250 俺は逆で「低学歴とかDQNとかバカにされてるけど同じ人間だしそんなに愚劣な集団でもあるまい」と予断を持ってたが社会人になって実際にそういう集団に接してみると想像より遙かに卑劣下劣低劣で唖然としたもんだ

fellfield べつに幻想を抱いてはいなかったけど高校で同じような思いはした。勉強ができても下品人間も多かったのだけど、それは当たり前だと気付けたのは良かった

hdampty7 俺も仲が悪い大学教授2人が授業中にどちらの方が英語が上手いかマウントをとるために生徒の前で英語口喧嘩を始めたのを目撃して進学するのを止めたw


まんこの2名何言ってんのかわからんのだけどだれか解説して。

waihasaruya コメントも転記しろや!仕事出来ないやつかお前!?それとも簡単に見れるツールあるの?

コメント転記してるよね?

TM2501 電通マスコミ各社が高学歴な時点で 日本高学歴にノーブレスブリージュなんて言わないと この人と 大学生ぐらいの頃の自分に言いたい。 高校生ぐらいの頃の自分に言うとモチベーション下がるから 隠しておきたい

日本おかしくない?

2020-04-26

ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)への違和感

はじめに

anond:20190329034939

この日記が物議を醸してから1年以上経った。

その頃自分M1からM2に上がりたてで、HCI系の研究室所属していたが特別ブラックというわけでもなく(直接指導にあたる教員との相性は悪かったが)、記事を読んでも筆者の境遇に思いを馳せるぐらいの月並みなことしかできなかった。

それでも、HCIは「一見役立たなさそうなおもちゃのようなものに、理屈をこねくり回して正当化させるのが多いように感じ」るという主張に心から共感したことは覚えている。「おもちゃ」という表現がぴったりだと感じたのだ。「ゴミ」とか「クズ」ではなく、「おもちゃ」。自分も含めて学士修士研究は大半がゴミ同然なのだろうけれど、どうしてかHCI研究の一部は「おもちゃであるように思えてならない。当時その理由漠然と考えてみたりもしたが、結局まとまらないうちにほとぼりが冷めてしまった。

今、自分修士課程を修了して労働をしている……が、このご時世なのでここの所はずっと自宅待機で時間を持て余している。だから、今のうちに寝かせたままのもやもやを整理し、言語化しておきたい。そういうわけで、増田に書くことにした。

一応断っておくと、これから書くことは修士卒の人間主観に満ちたお気持ち表明であり、HCI全体のごくごく狭い領域事情を述べているに過ぎない。HCIの学際的な領域は多岐にわたるが、その中でも自分記憶感情コミュニケーションといった人間精神的な活動コンピュータ技術支援しようという趣のことをやっていたから、余計におもちゃ性の強い研究に触れる機会が多かったのかもしれない。そのあたりを踏まえた上で、読んでもらえると幸いだ。

HCIはどのようなおもちゃ

HCIが立派な研究であるかどうかは、HCIおもちゃ問題を考える上で大きな問題にならないと自分は思う。正しく研究フォーマットに則ってさえいればそれは研究と呼ぶ他ないはずだし、研究質的議論は何もHCIという分野に限られたことではない。

HCIにとって真に重要なのは、人の役に立つかどうかだ。

学問有用性は、例えば人文学の軽視だとか、もっと次元を低くすれば三角関数を習う意味だとかで、これまたよく議論対象となる話題である自分としては、一般的学問に関しては直接的な人間への有用性という観点のみで議論されるべきではないと思っている。学問による間接的な恩恵や将来への投資無視するのはあまりに浅慮であるし、根源的な欲求の充足というのにも価値はあるはずだと考えるからだ。

しかし、HCIは例外だ。HCIは、人を対象とし、大半の場合エンジニアリング的なアプローチによる課題解決を目指しているのだから、人の役に立たなければ意味を持たない。しょうもないHCI研究は、道具・ツールとして失格の烙印を押されたガラクタの「おもちゃなのだ

自分は、ワゴンいっぱいのガラクタおもちゃの中にあって気持ちがみるみる冷めていったし、元増田の筆者もきっと同じだったのだろう。

おもちゃHCIの特徴

ここからは、自分おもちゃだなと感じてしまうHCIの特徴について列挙していく。

継続的使用が望めない、一回限りのモノである

おもちゃHCIは往々にして一発芸の様相を呈しがちである

遊ぶように楽しめる何かを作ること自体結構だが、課題解決を目指す工学において繰り返しに耐えないモノを作るのは全くのナンセンスだ。

それこそ、人間にとってのお役立ち度は、縁日の射的の景品やヨーヨーと全く変わらないということになる。

人間理解していない・理想化しすぎている

HCIの研究プロダクトが役に立つ前提として、人間というのは常に明るく元気で前向きで、人と繋がりたくってしょうがない生き物なんだと考えているんじゃないかと思わされることが何度もあった。確かに現在社会においてそのような人々は理想的で偉いのかもしれないが、現実を見ればそのような前提を掲げられるはずもないことは火を見るより明らかだろう。

また、人々に高度な認知能力要求するような例も多いが、そのような人々がいくらかエンハンスされたとしてもそれに対するHCIの貢献度は、はじめからA判定の生徒を受け持つ家庭教師のような疑わしさが持たれて然るべきだ。

他分野の援用に飛躍がある

これは元増田にも指摘のあったことだが、他分野を無理のある形で援用してトンデモ仮説を作るようなことが見受けられた。逆ソーカル事件といえるようなことが、あちこちで起こっているんじゃないかと思う。

射程が短い、もしくは長すぎる

大いなる研究の礎として失敗した研究存在するという考え方があるが、おもちゃHCIは礎たりえない。それは、そこに積み上げられるものが全くないか、あるいは逆にバベルの塔を建てようとしているからだ。つまるところ、未来が両極端なのだ

おわりに

ある程度もやもやを形にすることで、多少スッキリしてきた。

当たり前のことだが、何もHCI全体を否定しているのではない。優れた研究研究者は数多く存在しており、今後も我々の生活を豊かにしてくれるのだろう。

ただ、おもちゃHCIが存在するのも事実で、それに関わると残念ながら莫大なリソース無駄に終わってしまうからちょっと口出ししておきたかったのだ。

2020-01-20

まともな両親じゃないとまともな大学生になれない (1/22追記しました)

3人兄妹の真ん中で生まれた私はたぶん、軽度の虐待を受けて育った。

からずっといじめられていたのに、誰もかばってくれなかった。

両親からの直接的な暴力こそほとんどなかったものの、私だけ誕生日を祝ってもらえなかったり、サンタクロースからプレゼントがなかったりした。

決して貧乏な家じゃなかったとおもう。世帯年収で1500万円ぐらいあったらしいし。

こどものころは「そういうものかー」と思っていたけど、高校生ときに、私だけご飯が出なくなってから異常であることに気づいた。

なんとか祖父母の家に転がり込んで勉強した。

地元から離れたくて一生懸命勉強した。

運良く地底に合格できて一人暮らしを始めた。

8割ぐらいの新入生が一人暮らしをする大学だった。

入学金と授業料祖父母に払ってもらった。

きっと、この決断のせいで人生がだめになったように思う。

入学して半年祖父母が亡くなり、保証人がいなくなった。

未成年に住むところを貸してくれる会社もなければ借りられるお金もない。

教科書を買うお金もない。理系だったから (?) なおさら教科書が高かったように思う。

奨学金も借りられない。一般的日本学生支援機構奨学金は親の収入証明必要になる。

親に収入証明を出してもらおうとお願いし、土下座までしたが蹴り飛ばされて終わった。

今までで一番ひどい暴力だったが、痛みよりも呆然とした気持ちでいっぱいだった。

なんとか、友人の家や先輩の家に転がり込んで、生活費を稼ごうと居酒屋バイトした。

まかないは好きなだけ食べて良いお店だったから、食べるのは1日1食でなんとかしのいだ。店長理解してくれる人で、余り物をもらって持ち帰ったりもした。

ずるずると4年生になって、研究室に配属された。

その頃にはバイトでなんとかお金を貯めることができて、家も借りられた。家賃1.5万円の築40年以上経過してる、寝るためだけの場所

研究は、目の前のことに集中していればいいから楽だった。まわりは大変そうだったけど、私にとっては現実逃避のようなものだった。

ふと冷静になると、友人や同級生家族に支えられながら、心配されながら暮らしているのに、私はなんてみじめなんだろうと感じた。

そういうのを感じたくないか年末年始お盆もただただ研究してた。

別に楽しいとか好奇心とかはなく、逃げるために研究してたのかもしれない。

ラボスタッフには褒められてうれしかったけど、どこまでもみじめだと思ってた。

就活もしたかったけどお金がなくてできなかった。地方大で就活する場合一般的に30万円ほど必要になるらしい。

例年、4年生の9割近くは大学修士課程に進学する大学で、同級生は当たり前のように進学を希望していて、もちろん親に援助してもらっていて、なお一層つらくなった。

就活するにも進学するにもお金必要で、でも親の協力を得られないとなんにもできない日本が嫌になった。

ここまで生きるのを頑張ってきて、必死でやってきたことを無駄にしたくなかったから、理解してくれた知人を尋ね回って進学する資金を集めた。

そのまま修士課程必死に頑張り続けて、ようやく修士論文提出の直前まで来た。

ただ、やっぱりふとした瞬間に、どこまでもみじめで、どうしようもないやるせなさに襲われる。

来年からDC1に採択されてきっと生活は楽になるけど、ここまでで350万円も奨学金以外の借金を背負ってしまった。

かに奨学金は親の収入が少ない学生には配慮しているけれど、私のような親との関係性が悪い学生のことは考慮してくれないのだろう。

つくづく日本という国のシステムが嫌になる。他国がどうなってるかは知らないけど。

理系博士課程1人を育てるために、1億円近い税金が投入されているらしい。

そりゃ確かに1 mL10万円もする試薬もざらにあるし、多分本当にそのくらいかかっているんだろう。

一方で私が払った学費たかだか500万円にも満たないものだ。

でも、どうしても日本という国が好きになれない。もっと人間らしい生活を送りたかった。もっと大学生らしいことをしたかった。

だって新しい服を買いたいと思ったし、趣味お金を使うこともしたかった。旅行にいける友人がうらやましかった。

私の青春はきっと、来ないままで終わるんだろうなって思うと無性に悔しくなる。

ちょっと前までは全部親が悪い、日本が悪いと思いこんでやり過ごせていたけれど、最近はすべてなにかに責任押し付けようとしてそれらしい理由を探しているんじゃないかと思ってきた。

何が正しいのかはわからないけど。

どうすれば正解だったんだろうなぁ。一般に楽しくて自由な期間は全て終わってしまった。私にはモラトリアム期間はなかったんだろう。明日明後日も漫然と研究して、過ごすんだろうなぁ。

今後もずっと親と国を憎みながら、過ごすんだろうなって想像できる。

もっと良い両親の下に生まれたかった。なにもかもが悔しい。

---------------------------------------

1/22 追記

はじめて投稿してみましたが、予想以上の方々に反応していただきありがとうございました。

賛同・同情してくださった意見批判してくださった意見のどちらも、ありがたく受け止めさせていただきます

また、本文中で触れていませんでしたが、私の大学生活を支えてくれた祖父母・知人には、当然ですが心から感謝しています

その上で、私が思ったことについて返答させていただきます

(引用) 本人に貸与されるタイプは親のいらないし そもそも働けばいいのでは?

前半部分について、本人に貸与されるタイプでも親のサイン・判子は必要になると思います。最も一般的日本学生支援機構第一種第二種奨学金でも、機関保証を用いている場合だとしても親・もしくは後見人同意確認必要でした。そのため、私は借りることができませんでした。企業財団法人から奨学金に関しては、すべてをチェックしているわけではないので100%ないとは言えませんが、ご存知でしたら後学のためにおしえていただきたいです。

また、後半部分についてですが、これはそのとおりだと思います大学に行きたいというのは私のわがままであることは自覚しています (言い訳としては、大学入学時には祖父母が健在だったため、途中で、資金が大きく不足することを予定していませんでした) 。その上でですが、50%は大学進学しないというご指摘いただいたように、言い返せば50%が大学進学できる日本で、親の援助が受けられないという理由だけで大学進学ができなくなるとしたら、それは大きな問題であると思います借金を背負ってでも大学勉強したいという意思がある場合には、最低限人間らしい暮らしの中で、勉学に集中できる程度の援助が受けられる体制があれば良いなと思っていますとはいえ、国が憎いというのは確かに過剰な表現でした。申し訳ありませんでした。

(引用) 親が貧乏なケースよりも、親が金持ち年収1000万超とかで色々な支援がなくなる)だけど非協力的な方が詰むケース多いよね。

(引用) 自分だけメシがない、っていうのは平等にメシがないより辛いよね

私が一番強く言いたかったのはこれです。簡潔にまとめてくださりありがとうございます

はじめて自分経験文章にして、自分の考えがまとまったようでスッキリしました。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

2020-01-15

anond:20200111140425

夫婦ともに研究者です。別に姓にはこだわりがなかったので、戸籍上は夫の姓にして、私(妻)は旧姓仕事しています

研究職は名前と業績が結びつくので、研究機関大学旧姓使用に関してはかなり柔軟に対応してくれます

ある年配の女性研究者修士課程のうちに結婚して、これで結婚で姓が変わる問題回避できたと語っていましたが、最近旧姓使用も一般的になったので、そこまでしなくても大丈夫です。

入構時にパスポート提示を含む手続き必要海外研究機関NASAとか)を訪問するときは、最初はめんどくさく思いましたが、どこの国でも説明すれば理解してくれるので特に問題にはなりません。

しろ、夫と同じ姓が記載された身分証明書のおかげで、夫婦であることを説明する手間がかからなくて楽なときもあります

昔は夫婦別姓支持だったのですが、特に不便もないので最近はどうでもよくなってきました。

2019-11-25

ワイ、大学院理系薬学修士課程マン

大手商社営業と中堅医薬品メーカー研究開発で迷った結果後者内定を承諾

しか内定ブルーでちょっと後悔の気持ち

大手営業バリバリ稼いで転勤族するのか、メーカーの開発で転勤なし、落ち着いた暮らしをして新しい物を作るのか。

どっちが良かったのかいまだにわからない

2019-11-20

anond:20191120012032

誤解があると思うけど、「満期退学」は一種の(擬似的な)称号ね。

最近博士課程にいるうちに出せということになってきたけど、昔は、特に文系は50、60になってから博士号を取るのが普通だったの。

なので、博士課程に進学して、一通り単位を履修し終わるといったん退学して勉強を続けるわけです。

そうすると法的には「修士」ということになるわけだけど、単に修士課程まで終わった人区別がないのも困るということで、業界内だけで通用する称号として(過程途中での退学と区別して)「満期退学」と呼ばれるようになったわけです。

昔はそれが普通だったわけだから、今の50代ぐらいまでは当然「満期退学」という称号就職して、結婚もしていた。

40代ぐらいだと、「博士号は取らないと就職が厳しいよ」と言われ始めた時代だけど、これはロスジェネ世代から博士号の有無とポスト結婚ダイレクトに結びついているかはよくわからない。

最近公募博士号を要求することの方が多いけど、「同等程度の能力」と書いている公募もまだちらほらあって、それは普通満期退学をさすと解釈される。

2019-11-14

京大博論を元にした本が東大紀要書評フルボッコされてる件

日本大学特に文系学問に対する風当たりが厳しい昨今、文系学者達は自分たち存在意義を示そうと必死だ。大学で行われている文系研究は、どう役に立つかはともかく、それ自体研究としてちゃんとしたものなんだ!ということは前提となっているし、みんなそう信じている。文系先生達は決してSTAP細胞のようなデタラメをやっているのではないと。

だが、それは本当か? 証拠はあるのか? 最先端研究専門家でさえ評価が難しい。たとえばアインシュタイン一般特殊相対性理論を作ったけど、時代の先を行き過ぎていて正当な評価がされなかったそうで、ノーベル賞は他の業績に対して与えられた。文系研究基本的には同じで、研究の良し悪しを判断できる人は極少数だ。だから、知らないうちにトンデモない研究がはびこっていて、それに社会的評価が伴っていても、ほとんどの人にはわからない。専門家が厳正に評価してくれていることを信じるしかない。

パンドラの箱が開いた

本題に入ろう。最近、1つの書評論文東大言語学研究室発行の紀要に出た。

田中太一日本語は「主体的」な言語か―『認知言語類型原理』について―」『東京大学言語学論集』 41 (2019.9) 295-313

https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=53475&item_no=1&attribute_id=19&file_no=1

書評された本は『認知言語類型原理』(京都大学出版会)。

https://www.amazon.co.jp/dp/4814001177/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_6P9YDbPVN9WJ2

著者は、関西外国語大学 短期大学部 英米語学准教授中野研一郎先生

 

普通書評というのは基本的にほめるものだ。批判はあっても最後ちょっとだけ。しかし、この書評は、冷静な筆致でありながら、酷評酷評、ボロクソ、クソミソ、ケチョンケチョンフルボッコだ。一個もほめてない。批判が当たっているなら、トンデモ本に違いない。

こうすればあなた博士になれる

一番ヤバいのは、この本が博士論文を元にしたものということ! 一応説明しておくと、博士論文とは、最高の学位である博士」の学位を取るために大学院生が何年もかけて書く長大論文で、大雑把に言って本1冊以上の分量がある。もちろん、何でもいいからテキトーに書けばいいわけではない(はずだ)。自分オリジナルで、学術的に価値のあること、つまり、これまで誰も知らなかった知見を新たにもたらして人間知識を拡大するような研究の成果でなければいけない。どの分野でもそうだ。

そして博士論文原稿は、3~5人の審査委員審査する。審査委員は全員、その分野に詳しい大学教員だ。審査は3回くらいある。まずは博士論文の大枠ができた後、本格的な執筆にゴーサインを出すかを決める一次審査、そして論文が大体書けた後、論文大学に提出していいか審査する二次審査最後論文が完成し、大学に提出された後、博士学位を与えるか否かを決める最終審査がある。それぞれ少なくとも1時間はかかる本格的なものだ。ディフェンスと言われる最終審査の口頭試問は、公開で行われる。最後に別室で結果を審議した審査委員が会場に戻ってきて厳かに合格が伝えられると、みんな拍手で心から祝福する。

ミサト:おめでとう!

アスカ:おめでとう!

レイ:おめでとう。

シンジ:僕はここ(アカデミア)にいてもいいんだ!

研究人生のフィナーレではないが、1つのピーである。こうやって研究者の能力お墨付きを与えるのが大学存在意義の大きな一部分だ。

要するに、博士号を取るのはとても大変なのだ日本だと博士号を持っている人は1万人に1人くらいしかいないらしい。日本大学は入るのは難しいのに出るのは簡単だとよく言われるけど、大学院の博士課程はそうではない。入るのも修士課程ほど楽ではないし、文系では入っても博士号を取れない人の方が多いくらいだ。これだけ大変だから博士号はアカデミアでは評価される。大学教員になるなら、博士じゃないとエントリーすることさえほぼほぼ不可能。『認知言語類型論』の中野先生は、フェイスブックを見たところ、以前は高校先生だったみたいだけど、博士号をとってから、50歳を過ぎて関西外国語大学准教授になったようだ。周知の通り、大学終身雇用教員の座をめぐる争いは非常に激しい。博士号がなかったら就職できなかっただろう。

 

博士号はどこの大学でとっても価値は同じ、みたいなことを何度か読んだことがあるけど、あれはデマ。真に受けてはいけない。いい大学博士号ほど高く評価される(Why not?)。中野先生がお持ちの京都大学博士号は、京大が超一流なのと同様、超一流の博士号だ。50歳を過ぎて大学就職できたのも不思議ではない。しかも、中野先生師匠は、日本言語学界の大物中の大物、山梨正明先生だ。『認知言語類型原理』に山梨先生が解題を寄せているから間違いない。この大先生は、「日本代表する理論言語学者の一人」([wikipedia:山梨正明])。中野先生が在学していた頃には、日本語用論学会(2008〜2011)や、日本認知言語学会(2009〜2012)の会長を同時に務めもした大物中の大物だ。ちなみに、山梨大先生2014年度に京大を定年退官して、2015年から中野先生より一足早く関西外国語大学で教鞭をとっている。ちょっとややこしい話だが、博士論文審査が終わる前に京大を定年退官したようで、審査主査ではないが、審査委員には名を連ねている。https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/199376 博士論文を書くのに何年もかかるから、こういうことはよくある。

日本語に主語目的語、態、時制、格、自動詞他動詞はいらない?

さて、超大物お墨付き博士論文(を元にした本)はどんなもんなんだろうか。書評から拾っていこう。2節は専門的な議論でよくわからいかパス。3節「日本語に存在しないとされるものから見ていこう。まず、1節に同書のまとめらしき部分から引用がある。

日本語(やまとことば)」を深層とする日本語において、「形容詞 (adjective)」・「主語 (subject)/目的語 (object)」・「態(voice)」・「時制 (tense)」・「格 (case)」・「他動詞 (transitive verb)/自動詞 (intransitive verb)」といった、従来ア・プリオリに前提とされていた統語・文法カテゴリ妥当していないことも論証した。さらに、「膠着」言語の一つである日本語」においては、その語・語句・節の生成メカニズムは、「音」自体に「意味」を見出す「音象徴 (sound symbolism)」を基盤にしていることを論じた。

(『認知言語類型原理』[以下、中野 2017] p. 308、書評論文[以下、田中 2019]p. 295から禁断の孫引き。以下、同書の引用は全て孫引き)

昔、『日本語に主語はいらない 百年の誤謬を正す』[amazon:日本語に主語はいらない]という本が出て、言語学者に酷評されたことがある。金谷武洋日本語に主語はいらない』批判記事一覧 - 誰がログ https://dlit.hatenadiary.com/entry/20071216/1197757579

主語がいらないと言っただけでそうなったのに、『認知言語類型原理』は、ミニマリスト断捨離なんてもんじゃない。主語だけじゃなく、形容詞、態、時制、格、自動詞他動詞も、いらない、何も、捨ててしまおう~♪と謳っているらしい。全部なしで日本語の文法はどうなっているのかというと、「その語・語句・節の生成メカニズムは、「音」自体に「意味」を見出す「音象徴 (sound symbolism)」を基盤にしている」ということらしい。

「音象徴」の名の元に蘇る亡霊

これは熊倉千之氏の「音象徴理論に基づいているそうで、熊倉氏は、

膠着語にかんして、「イメージイメージを膠でつけるように、ことばができているのです。ですから、具体的なモノとモノをつなげると、言語(コト) としての「抽象」 性が生まれ、新しいことばが作られるのです (熊倉 2011: 18)と述べた上で、日本語の音素はそれぞれ何らかのイメージを持つという観察を根拠に、やまとことばの「音声と意味」には、ソシュールの説に反して、「恣意的」ではなく、密接な繋がりが感じられる」 (熊倉 2011: 30) と主張している。

(これも田中 2019: 309から禁断の孫引き

熊倉千之 (2011)『日本語の深層〈話者のイマ・ココ〉を生きることば』東京: 筑摩書房.

とのこと。

近代言語学の父、ソシュールの一番有名な恣意性原理否定しているが、それ自体はない話ではない。音象徴が当てはまる例として、ポケモンとか怪獣名前は、音と意味関係が全く恣意的なわけではない、みたいなことが最近よく言われている。ただ音象徴基本的オノマトペ擬音語擬態語)や新たに名前を付けるものについての話、しかあくま傾向性言語全体の「語・語句・節の生成メカニズム」になるようなものとして扱われてはいない。しかし、中野説はそういった主流の音象徴研究とは一線を画する。具体的に見てみると、

「あ/a/」は「空間出来の語基」 として、「い/i/・居」 は「様態化の語基」 として、「う /u/・続」 は「プロセス化の語基」 として、 「音象徴」 により語彙を創発させる機能を担っているのである(中野 2017: 247) 。

知らなかったー、日本語ってすごいですね(棒)。たとえば、「合う・会う」は、「あ/a/」+「う /u/」だから、「(出来)動詞」だそうだ。書評子が、

「「出来」が「プロセス化」すると「合う・会う」になるという説明は到底理解できるものではない」(田中 2019: 309)

と言う通りだ。「あい」(愛とか藍)はどうなるんだろう。中野先生によると、音象徴

日本語(やまとことば)」の同音異義の語の数の多さと、またオノマトペの豊穣さの、母体にもなっている」 (中野 2017:232)

そうだが、書評子は、ここに鋭く矛盾を見て取る。

この主張は、本書の議論を決定的に破綻させるものである。もし「音=意味」という恣意的でない結びつきが存在するならば、同じ音を(同じ順序で)組み合わせれば同じ意味になるはずである同音異義語存在が極少数に限られるならともかく、その数が多いのであれば、日本語の全体を「音象徴」に基づいて分析することが不可能であることは自明である。(田中 2019: 310)

かに。他にも、中野先生は「確かに」・「達する」・「頼みます」・「たった、これだけですか」・「立つ」・「経つ」・「絶つ」・「裁つ」などを例に、

日本語(やまとことば)」では、音部分が同根であれば、「音象徴」に基づき、その意味機能通底している 。 [中略] 「た/ta/」音を語頭とする語は「心的確定(確信)」を基に語彙が生成していることが理解できる。「日本やまとことば」の「た/ta/」音は、「音象徴」において「確信」を「意味」とする「音」なのである。 (中野 2017: 255)

と言っているそうだが、「立つ」とか中野先生自身の例でさえ、どこが確信関係があるのかわからない例もある。この説が無理なのはよく考えてみるまでもない。

そもそも、「音象徴」なんて流行りのタームを中野先生熊倉氏は使っているが、こういう説は「音義説」[wikipedia:音義説]と言うのがより正確だ。近代以前に唱える人がたまにいたけど、今ではググるとわかる通り素人が唱えているだけのものだ。ちなみに、このような形で同書に大きな影響を与えた熊倉千之氏とは、

1980年「『源氏物語』の語りの時間」でカリフォルニア大学バークレー校にてPh.D.取得。ミシガン大学サンフランシスコ州立大学などで日本語・日本文学を教える。1988年帰国後、東京家政学院大学教授1999年金城学院大学教授2007年退職

[wikipedia:熊倉千之]

という人。ウィキペディアでは一応「日本文学者・日本語学者」となってはいるけど、専門はどう見ても文学言語について言語学界とは関係なく自由思索著述をしている人のようだ。そういう独自言語論を唱える文学思想研究者はよくいるけど、普通言語学者はそういうのはまともに相手にしない。『認知言語類型原理』もその類の本だったなら、東大言語学を学ぶ書評子も取り合わなかっただろう。でも、これは京大言語科学講座で博士号をとるために書かれた論文(が元になった本)なのだ

驚愕の主張の数々

他にも同書には、業界震撼の主張が満載みたいだ。是非同書を買って私の代わりに確認してみてほしい。

日本語では論理的命題を表すことができない」(田中 2019: 305)
日本語は英語を含む近代ヨーロッパ標準諸語に翻訳できず、また近代ヨーロッパ標準諸語も日本語に翻訳できない」(中野 2017: 268)
科学数学物理学化学生物学法学経済学歴史学社会学言語学等)」と称せられるものの全ての言説は、日本語で書かれている限り、「日本語(やまとことば)」の論理によって、「客観的であるとする言語論理的根拠を維持できないのである。当然のことながら、この本自体も、日本語で書いている限りはその陥穽から逃れることができない。」 (中野 2017: 268)
日本語の「伝聞」というコミュニケーション様態においては、伝えられる内容は、伝える者によって「主体化」されており、したがって、その「主体化」された内容の真偽判断に関わっては、「権威」が必要となる。伝える者に「権威」が伴っていない場合、伝えられる内容は真と判断されない。」(中野 2017: 16)

しつこいようだが、これで5年前に京大博士号が取れたのだ。

ちなみに、なんで日本語が英語などと違ってこうなってるかと言うと、中野先生によると、日本語は歴史的文字を持たなかったからだそうだ。とはいえ英語だってそうだし、文字で残っている歴史の長さも日本語と同じくらいなんだけど。っていうか、どの言語も昔々は文字がなかっただろ!

ということで、書評の内容は変な言いがかりではないようだ。そもそもこんな空前絶後激辛書評論文大学院生が書くこと自体大きなリスクを伴う。(書評子、いろいろ大丈夫か?)無理なイチャモンをつけるためにそんな危険を冒すわけがないし、出版前に東大で止められるだろう。ま、『認知言語類型原理』は、博士論文審査から本の出版にいたるまで、誰にも止められなかったみたいだけど!

京大STAP細胞はありま~す?」

もう終わりにしよう。書評批判が当たっているなら、こういうことだ。超大物教員指導の元、こんな博士論文が書かれ、専門家達が「厳正な」審査をし、超一流の博士号が授与され、それをテコに大学で職を得た人がいる。これがわかったのは、本が出版されたおかげだ。ちなみにこの本、名もない出版からではなく、京都大学出版会が出している。もちろん、本の出版は著者が勝手にできることではない。本の最後に超大物元指導教員が「解題」を寄せているから、知らなかったはずはない。解題を見てみたところ、基本的にほめていて、特に批判らしい批判はなかった。実はその解題、公開されている博士論文審査結果の要旨とほとんど同じ。

https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/199376/1/ynink00705.pdf

審査結果からもいくつか引用しておこう。

論文は、個別言語における認知メカニズムの解明によって言語固有の形式文法カテゴリ創発する根源的理由説明を試みた意欲的研究であり、認知言語類型論という新た

2019-11-12

ホワイト企業ですら辛い自分はどうなってしまうんだろう

SNSハテナには優秀な人の言葉が多すぎる。


新卒入社した会社は、そこそこの大企業だ。

労働組合もしっかりしてるし、サービス残業もない。

上司基本的に温厚な人ばかりで、激しく叱責されるようなこともない。

世の中一般からしたら、超ホワイト企業と言えるだろう。

そんな恵まれ環境なのに、最近仕事が辛くて仕方ない。

ここ数年間プロジェクトの成果は出ておらず、自分は一生こんな感じで何も成果が出せないままなんじゃないかという気がしてくる。

自分けがこの会社で極端に無能人間なんじゃないかという気がしてくる。

上で書いたように、上司は温厚な人間なので成果が出せないことに対して激しく叱責などはしない。

それでも自分自分を責める感情は止められない。

最近自傷する妄想がずっと続いている。

そんなこと想像しても自分も周りもメリットはない。

そんな想像してる時間があれば、状況を少しでも良くすべく手を動かしたほうが良いって頭では分かっているのに。

自分学生時代から勉強はそつなくこなすタイプだったと思う。

現役で旧帝大に入って、修士課程を修了して、学校推薦で今の会社入社した。

会社に入ってからも、中の上くらいの評価が続いている。

それでも辛くて仕方ない。

実際には何もできない自分を認めたくないのかもしれない。

何もできないダメ社員である自分を受け入れる勇気がないのかもしれない。

どんなに成果が出せなくても、評価が下がっても、そんな簡単正社員解雇なんてできないんだから、いっそ開き直ってダメ社員としてのらりくらりとサラリーマン人生を送ればいいじゃないかなんて酷いことも考えてしまう。

そう考えると少し心が落ち着く。

2019-10-25

anond:20191025121850

1週間~2週間程度の海外旅行大学院進学をくらべたら、どう考えても敷居が高いのは大学院だと思うが。

時間金も

学費だけでも、安くて済む放送大学大学院でも、修士課程で50万以上するわけで。

50万あったらそこそこの旅行いけるかわ

時間にしたら

授業だけでも22単位×90分で、それに論文作成時間なんて

もっとかかるわけで、社会人大学院進学が、海外旅行以下のコスト時間と金)なら

大学院舐めすぎじゃね?

あと、日本じゃ長期の余暇が取りにくいという問題もあるけど、今時転職ぐらいありえるだろうし

そのタイミングで2週間ぐらいは暇できるでしょ。

2019-10-23

東大卒と働く

理系にはよくある話だけれど、割と簡単に入れるような大学でも、修士課程を修了すれば東大院や京大院を出るようなエリートと同じ職場で働ける。

高校時代自分からは考えられもしないくらい優秀な彼らと働くのだ。

相手大学を聞いて「東大だよ」って言われても「あ、東大なんだ。◯◯先生とか知ってる?学会でめちゃキツい質問されたよ」なんて普通に話せる。

僕たちみたいなへっぽこ大でも、学会には参加するしいろんな学生先生交流する中で、学歴意味を持つのは高3の3月くらいなのかもしれないなと少しだけ思った。

勉強が苦手な奴こそ理系には進むべきだと思う。

2019-09-20

来年研究室配属に向けてそろそろ情報収集始めとけよ。

学部生は実質、博士課程の学生が全部見ているとことか気をつけろよ。

修士課程学生が見てるとか論外だぞ。

連中、下の人間の面倒見るための研修とか一切受けてないぞ。

あんたが優秀ならそれでも大丈夫なんだろうけど、この時間にこんな増田を見てる時点でたぶんそうじゃないから、

研究室はよく選ぶんだぞ。

2019-09-10

MIT メディアラボプレゼン想像力を刺激するトリック手品 卒業生

と、MIT メディアラボ修士課程修了生の Daniel Schultz (現在は School Director at Cheltenham School District) が教えてくれました

MIT メディアラボの)学生研究中傷する記事を書いたやつ、お前らのジャーナリズム邪悪で、お前らは後悔するべき。
メディアラボプロトタイプを作って夢見る場所。そこの学生たちは、何が可能かのぎりぎりを探求している。初期段階のイノベーションは、要はすべてトリック手品 (smoke and mirrors) だ。
それは明日できることは何かを問うものであり、今日手段可能性を追求するものだ。
その追求が、課題フィードバック、反復、ひらめきをもたらす。
メディアラボデモを偽とか誤解を招くと指摘することは、なぜメディアラボがあるかをまったく理解していないことを示している。
私たち想像力を刺激するためにデモをつくる。デモだ。売りに出せる製品を見せてるんじゃない。

MIT メディアラボプレゼンは、研究発表ではなく、手品現実ではなく、ノンフィクションではなく、フィクション。Fake it till you make it. だまされたと指摘する方が野暮だってことなんでしょう。

その記事は、The Epstein-funded MIT lab has an ambitious project that purports to revolutionize agriculture. Insiders say it's mostly smoke and mirrors. (BUSINESS INSIDER)

告発されたのは、個人水耕栽培を行うプラスチックの箱「パーソナル食糧コンピュータ (PFC)」プロジェクト。誰でも簡単野菜を育てることができ、ブロッコリーなら通常の4倍のスピードで育てられると主張している。告発では、PFCで育てていない植物プレゼン写真PFCに入れて紹介し、PFC植物が育つように見せかけて投資家をひっかけたトリックや、中学高校でのパイロットプロジェクトで、ほとんどが枯れて、PFCが使い物にならないことなどが伝えられている。

2016年9月には、伊藤穣一司会のNHK Eテレスーパープレゼンテーション(次世代のデジタル農業)で紹介され、2017年11月には、伊藤穣一氏がホストThe New Context Conference 2017 San Franciscoゲストスピーカープロジェクトリーダーを呼ぶほど、伊藤穣一氏が認め、推しているプロジェクトMITメディアラボ助教を務めたスプツニ子!氏は、NHK番組内で、このプロジェクトメディアラボらしいと評しているが、手品であることは秘密にしている。

日本語説明は、GIZMODO空中で3倍早く育つ。エアロポニック野菜とは?)や IRORIO誰でも、どこでも野菜が作れてしまう「フードコンピューター」が話題に)がある。2019年プレゼンテーション動画 Food Computers Are Here and They’re About to Revolutionize Agriculture告発後、非公開になった。

GIZMODOはこの告発を受けて、MITは植物版Theranosを作ったという紹介記事を書いている。

プロジェクトリーダー告発へのコメントを求めるメールMIT広報転送MIT広報ノーコメント

2019-08-01

結婚をするべきでなかった[追記あり]

私(夫)28歳、妻26歳で結婚して、すぐ妊娠し、今1歳半の子供がいる。現在私は30歳。

私は今、大学ポストを目指していて、

出来ればいい大学ポジションに着きたい。それが任期付きであっても。ただし妻は何でも良いか定職(彼女のいう定職任期の無い普通会社員)について欲しいという。

妻は、5年後に旦那仕事が確実に無くなり、次の仕事があるかわからない。また見つけたとしても、継続してひとつ法人に在籍しない為に、昇給がない、というのが堪らなく精神的に不安らしい。いい加減に定職につけと言うことだ。

私は元々日本修士課程卒業して、誰でも知っているいわゆる大企業就職していたが、2年でやめて、海外博士課程を始めた。2020年3月に修了予定で、仕事をどうするか(そもそも見つけられるか)が問題

こんな不安定な道に進む場合は、結婚するべきではなかった。妻も結婚した当時は不安定な道になる事は承知していたはずだが、実際に子供が生まれ、直面すると態度が変わった。妻は、私が受ける、ある大学任期付き助教採用面接が失敗すればいいと思っている様子で、もはや根本的に考えが私と違ってしまった。(私はこの大学よりいい大学助教ができるとはあまり思えないくらい、いいポジションと考えていて、ぜひ採用されたい)

自分は元々結婚には向かないと思っていたが、した事も無いのに決めつけるのは浅はかだと思い、試して見た。今言えることは、きちんと見通しをつけず、結婚決断をした自分が浅はかであった。

遅かれ早かれ離婚する事になりそうだが、子供が不幸になる事が申し訳ない。申し訳ないと言いつつ、自分の都合を優先させるために子供を不幸にする自分悪魔のもの

結婚をするべきではなかった。もっというと、子供を欲しがる女性結婚するべきでなかった。

定職を持ち、長く住む場所が定まり精神的な余裕がある人間以外は子供を持ってはいけない。当たり前の先人のアドバイスを繰り返すだけになってしまった。

[以下追記]

このやり方でいいのかわからないんだけど、ブクマの人気コメントにお返事書かせて頂いた。

kpkpkpchang 離婚後、当然のように妻が子供を引き取る想定でいてモヤモヤする。

離婚するなら増田シングル育児しつつ夢を追う覚悟必要だし、

妻が引き取っても養育費のために一定収入必要から独身のような自由はないぞ

もし離婚した場合の想定について。

親権(+監督権):

子供親権を取ることに私は、そこまでこだわっていないが、事実上私が親権をとることはできないと考えられる。

離婚届には離婚後の親権を記入する欄があるが、そこで合意が得られなければ、裁判所判断になる。

離婚届を出す際に、妻は親権絶対に譲らないと想定できる。

調停になった場合、やはり妻が有利。私はずっと海外にいて、妻が日本子供身の回りの面倒を見てきた。

そのため、私が親権または監督権を獲得するのは事実上無理だと考えられる。

養育費を払うことは(私に収入範囲内であれば)なんの問題もなくて、できるだけ払いたいと思う。

自由がない”、の意味がよくわからないが、可処分所得が減るという意味なら、理解しているつもりだし、納得もしている。

私が問題だと考えてるのは、子供父親が一緒に生活していないこと。

おそらく離婚したら私は積極的海外ポストも探すが、そうするとかなり長い期間顔をあわせる機会もない。

家事子供身の回りの面倒を見る大人が2人ではなく1人になるというのは、子供にとっては不幸では?

また、自分父親の顔を覚えていない子というのは、たとえば学校生活父親の話をするときに、気まずい思いをするものではないのか?

金(養育費)だけ払えば子供にはなんの影響もないと思えないので。

yuatast 妻子供よりも自分の将来が大切だってことでしょ。分かりやすいよね。

大学不安定なポジションちゃん結婚生活を営んでいる人もいるわけで、

単純に増田奥さんを説得すらできないということだと認識しなくちゃ。

まさに仰るとおり。説得ができない。任期のあるポストでも私にとってはとてもいい仕事なのだが、

妻がそれを承服しかねる、というのは理解できる。

私の感覚では、いい大学助教の経歴があれば、自分キャリアが続く仕事は見つかると考えているのだけれど、

妻はそういう楽観的で不確定な未来を受け入れる態度に耐えれれないということらしい。それもわかる。

どう説得すればいいのか教えてほしい。

htnmiki 離婚しても子供が不幸にならない方法を考えなよ。

片親の子を見て「あの子不幸だな」なんて思わないでほしい。

子供が不幸にならない方法は考えたい。

子供自分自身のことを不幸だと思わなければ、他人にどう思われてようが、問題ないと思う。

私自身は片親の子をみても不幸だとかそういう考えは持たないが、一般的にはどうなのだろうか。

子供がどう考えているのかは、離婚した親をもつ子供アンケート統計等を見ないとわからない。

araikacang 結婚した当初は自分が安定した職に就けばいいと考えていたが、

いざ直面すると夫が子どもの事は完全に他人事でこれじゃフルタイムで働くなんて無理となった可能性。

妻はその業界では安定した企業の職についている。会社はその分野で国内大手で連結の売上が500億以上。

そのため、妻が育休中のその会社をやめなくて済むように、私は東京のし仕事を探している。

妻に詳しく認識を聞いてはいないが、子供小学生くらいになるまではあまりフルタイムで働く気はないのか?

(妻の企業時短がけっこう一般的で、フルタイム時短の切り替えがある程度容易)

妻は子供と過ごす時間に対する優先度が高いように見受けられる。

skrnf この問題に対して離婚が解になるという想定がよくわからない

問題は、私と妻が共同生活を送ることが困難になるほど不仲になってしまうという点で、

それを解決できない場合は一緒に暮らす全員がかなり不幸になる(と考えられる)。

なんとか、任期のある仕事につくことから来る妻の不安を私が取り除かなければ、一緒に生活できない。

宝くじで数億円が当たるか、私が、妻が満足する任期なしの仕事につけば、問題解決する。

もし私が私のやりたいように進めると、私が任期なしのポジションにつくのは5年後等になると思われる。

そこまで不仲の状態で共同生活はできないので、離婚しなくても別居はするのではないかと思われる。

grdgs 賃金就業の男女格差をなくし保育を充実させれば、こういう問題も少なくなるな。

差別解消と保育の充実に消極的自民党は紛うことなき悪。

生物特性上、子供妊娠出産することができるのが女性だけというのが、現代社会においてかなりハードルが高い。

子供が欲しい女性はある時期は必ずパートナー自分以外の何かに頼らざるを得ない。女性キャリア形成があまりにも難しい。

あと、いま妻の住んでいる場所は認可保育園は空いていない。

世田谷とか笑ってしまうぐらい認可保育園が空いてない。例えば、1歳の子供を入れたい場合待機児童345人いる:

 参照https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kodomo/003/009/d00031371.html

認可外の保育園もあるが、個別に問い合わせてもまぁ空いていない。

保育園の申し込み書類の用意は私が主に担当している。保育園見学一時帰国したときに、私も3~4件は回ったが、

やはり認可保育園の方が環境がよく、そこに入れたいと思う親の気持ち理解できる。

ただ、認可保育園見学しても虚しいのは、入れる見込みがほぼないこと。(見込みがなくても見学していないと申し込みすらできない)

また、良い保育園がたくさんある地域は、結局他の地域から無現に子供を入れたい親が引っ越してくるので、

待機児童問題永遠に解決しないと思われる。月14万くらい払えは、環境のいい認可外のインターナショナルスクールみたいな所に

入れられるが、私たちの家庭にその余裕がない。自民党はなんの関係もない。

ポスドク学振PD任期付き助教(非テニュアトラック)のポジション子供がいる方へ

どのように家庭を運営しているか是非教えてもらえないだろうか?

2019-07-11

修士号を持ってる

修士号を持ってるからこそ、博士号を持っている人ってめちゃくちゃすごいと思う。

自分は、就職のことはもちろんだけど博士後期課程に進んだら絶対修了できなかったと思う。

自分修士課程ではそこそこ有能な側だったけれど、それくらい博士号を持っている人のことは尊敬する

2019-07-04

Fラン理系学生研究室の選び方

はじめに書いておくと、本当のFランクは想定していない。ネットで調べられる偏差値でいうと40~55くらいの私大を想定していて、かつ修士課程に進学を希望しているというていで書きます

研究楽しいかどうか・指導教員とうまくやっていけるかなんて、研究室公開の時間では判断できないので、定量的判断できる要素で研究室は決めるべきだと思います

1. 学会発表の旅費を研究から出してくれるか

名大の有名な先生研究室では、学会発表をする際に旅費を出すのが普通かもしれませんが、私たち大学では全く普通ではありません。

必ず、研究見学の際などに確認しましょう。

自分が発表するんだから自分で出すのが普通だよ~!」とか先生学生が言っていたら、「やっぱそうですよね~」とか言いながら選択肢からしましょう。

学生の旅費を出してくれることと、面倒見の良さはそれぞれ独立しているように思えまずが、学生の旅費を負担してくれるところの多くは、学生を大切にしてくれます。もちろん、旅費を出さなくても学生大事にしてくれる研究室はあります

研究費をたくさん獲得できる有能な先生なので、多忙かもしれませんが、体制がしっかりしていることが多いです。

多くの大学院では、数回の学会発表が一つの修了要件になっていることが多いので、旅費を稼ぐためのアルバイトなどをしなくてもよくなります

私自身、数十万円、もしかしたら百万円くらいの旅費を負担してもらえました。これを自費で出していたらと思うとぞっとします。(そもそも自費ならそんなに参加してないと思いますが)

2. 院生学会発表をたくさんしているか

院生国内外(特に海外)で発表している実績がたくさんあると安心です。

優秀な学生が集まっているだけ、ともとれますが、学会発表を修了に必要最低限な数しかこなしていない研究室よりはサポートが手厚いと思います

最低限の研究室は研究室公開の時に、なんとなくまったりとやっていけそうな、そんな雰囲気を出しながら説明してくれます

しかしこれは罠で、そういう研究室に入ると、M2になってから困ります努力の総量は同じでも、就活終わってから修了できるかどうか不安になるのはバカバカしいです。

3. 過去リタイア

これは聞きにくいと思いますが、聞けるならぜひ聞くべきです。

どんな研究室でも、何年も運営していたら、ストレート卒業・修了できない学生が必ずいます

もちろん理想は0%です。

1割もいたらレッドゾーンだと思ったほうがいいです。自分は成績がいいか大丈夫だと思っていると「こんなはずじゃなかった」となるかもしれません。

勉強研究はかなり違うものです。勉強が優秀だった学生研究も優秀であることが多いですが、研究が上手くいかずに心を病む学生も多いです。

2019-06-03

anond:20190602162215

最終学歴大学院修士課程卒業

変わった経歴:代々木アニメーション学院アニメーター卒業    HAL東京中退

       代々木アニメーション学院キャラクターデザイナー卒業

       元社会復帰指導員 兼 パン職人 (パン製造技能士二級取得済み)

       元ビジネスコンサルタント事務所職員

高学歴コンサルなんてブラック会社に入って精神を病んだ、中高年引きこもり典型例っぽい

代アニ2回卒業したり、パン製造技能士専門学校かな)取ったりと幾度となく社会に出ようと努力した形跡も見える

引きこもり期間は合わせても10年ないと思う

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん