はてなキーワード: 旗揚げとは
なんか、ひょんなことから月蝕歌劇団(という小劇団が都内にあると思ってほしい)の公演を見に行って、それ以来なんか芝居づいている。
これまで演劇なんてぜんぜん興味がなかったのに。
いくつか劇場に足を運んだところで、もう1回くらい観ればもっと色々と見えてくるものがあるかと思い、また月蝕歌劇団に足を運んでみた。
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演目は『ねじ式・紅い花』と『盲人書簡−上海篇』の2本立て連続公演
(前回の観劇の記録は
https://anond.hatelabo.jp/20170925212923
を参照のこと)
ということで、自分のログを兼ねて、また観劇記を残しておくことにする。
御用とお急ぎでない方は、しばしお付き合いを。
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ただし。
自分は舞台観劇についてはとことん素人なんで、これから書くのは、通りすがりの素人が見た印象批評くらいのつもりで、紹介文としての情報は期待しないでほしい。
(というか印象批評というワードも小林秀雄みたいで偉そうだな。ほんとに感想文くらいの感じで、ひとつ)
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■全体として
歴史の長い劇団というのは知っていたけれど、今回は公演100回記念とのこと。
で、旗揚げ時代からのライバル劇団その他のビッグネームが集結した大プレミアム公演だったらしい。
普段は若い女性主体の “少女歌劇団” っていう感じの劇団なんだけど、今回はキャストの年齢が大はばに高めだった。
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ちょっと変わった構成をしていて、1つのシーズンというか公演期間を前後に分けて、2種類の演目を上演する。
さらに各演目について前座というか露払いというか、出演キャストの歌唱ショー、寸劇、詩の朗読その他をまとめたパフォーマンスとして “詩劇ライブ” というのがある。
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なので、フルで鑑賞すると1シーズンで合計4演目。
これを多いと思うか、アリだと思うか。
いろんな作品世界が見られてオトクだとも言えるし。
リハーサルやシナリオの練り込み等々のリソースは分散されるから内容的に落ちるものになるかもしれないし。
自分が見たところ、器用な高能力キャストと、まぁそうでもないキャストでうまく仕事を振り分けて、不満を感じさせない作りにしている感じだった。
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順番に見ていってみると。
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先に不満点を言わせてもらうと。
演目『老人と子供のポルカ』の歌唱。
左卜前役のベテランキャストがカンペ片手に左右のキャスト(岬花音菜、慶徳優菜)を振り回して大暴れ。
休みなく次の曲『本牧メルヘン』が始まり、そのまま岬花音菜がマイクを握るが、息の上がった彼女にはキーが低すぎた。
おかげで貴重な戦力(岬)を空費。
トリの白永歩美がキッチリと『バフォメット(と、あとなにか悪魔がもう一柱)の歌』(詳細不明)で締めてくれたのが、せめてもの救い。
ハプニングなら再発防止策を取ってほしいし、プロットなら、申し訳ない、あれに快哉を送るハイなセンスは自分は持ち合わせていない。
しかし。
詩劇ライブというのがファンミーティング兼同窓会だというのなら。
いとしの大スターがいつにないハジケっぷりを開陳したほうがファンサービスとしてのお値打ち感は高いのかもしれない。
と、思って周囲を見回してみると、自分と同じか、あるいはさらに年配の観客がホクホク顔で舞台を見守っている。
ハテ、招カレザル客ハ自分ノホウデアッタカ。
うん、わかった。
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■後半の前座『詩劇ライブ 暗黒少年探偵団』
詩劇三傑(←たったいま自分が決めた。はるのうらこ、岬花音菜、そして白永歩美の3人)のパフォーマンスがたっぷり見られたので実に良し。
はるの嬢は前回と同じギター伴奏かと思ったら、ギターからキーだけもらって、ほぼ独唱。それでいてピッチは正確、ハイノートも申し分なく出ていたし、なんというか、 “このヒト、ひょっとして劇団の隠れた屋台骨なのではないか?” という予感がさらに強まる。
(↑それは本編でガツンと証明されるんだけど)
なぜ合唱のときは控え(それはもう、あからさまな控え)にまわるんだろう?
リハーサルの負荷をソロに集中させるためか。
岬花音菜はカッパの舞。そして小阪知子を舞台に引き出してカッパの相撲。
あいかわらず、この人は歌って動いてが実に良い。
そしてトリは白永歩美。
朗読、歌唱と大活躍。
いつ見ても、この人は安定しているなぁ。
はかなげで、あやうげで、その状態のままガッチリ安定しているという不思議なキャラクター。
そういえば『Those ware the days』に日本語歌詞をつけたものを歌ってたんだけど、受付で立ち読みしたセットリストにそんなのなかったぞ、と思って調べてみたら、『悲しき天使』なんていう日本語版があったのね。
知らなかった。
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さて本編。
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■前半の本編『ねじ式・紅い花』
つげ義春の原作、『ねじ式』『紅い花』『女忍』『沼』『狂人屋敷の謎』をまとめて1つのストーリーにしてある。
実を言うと、前回の公演を見たあとに、某氏から、
「なに、月蝕歌劇団が面白かったって? それじゃアレだ。主催の高取英のアレ読んどけアレ」
といって勧められたのが、『聖ミカエラ学園漂流記』(小説版と戯曲版)。
前回の公演を観たときに、
「この人の持ち味は “奔放に見えて実は緻密な複数世界のマッシュアップ” だろうな」
と感じていたのが、この本で確信に変わったのだけど。
原作が2作品や3作品なら、例えば2つの世界の登場人物が呉越同舟で共闘する、みたいな展開もあり得るけど、さすがに5作品同時となるとメドレー形式にならざるを得ない、という感じ。
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さて、もう1つ、高取氏の特長と思ったのが、ストーリーに必ずクライマックスを用意する、という点で。
(それが、エンターテイナーとしての氏の本性によるものか、それとも “客にはなんとしてもカタルシスを持ち帰ってもらわないと次につながらない” という興行師としての冷徹な計算によるものか、そこまではわからない)
それが、つげ義春の茫漠としたアンチクライマックスな世界とどう折り合いをつけるのか、そこに興味があったんだけど。
これが『紅い花』を中心に最小限の改変を加えただけで、見事に全ての原作が一斉に収束に向かうオチといえるオチになっているのは、さすが。
最後にはねじ式青年が『パーマー・エルドリッチの3つの聖痕』(P. K. ディック)みたいに無限増殖するあたりの幻想テイストが高取氏らしい。
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あと、前回公演みたいな「身捨つるほどの祖国はありや」的な大きな主題は今回は抑制されている。
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助成金云々の楽屋落ちは生臭いので忘れたことにする。
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そして、この劇団特有の時間がゆがむ感覚をまた味わう。
今回は、サヨコの祖父の楽屋オチ的な台詞。
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「最近、嵐山光三郎が書いたんですがね、松尾芭蕉は忍者だったんですよ」
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えーと、嵐山光三郎の “芭蕉忍者説” は2000年代なんですが。
高取氏の作品世界が戦前、戦後、昭和30年代、1960年代、1980年代みたいに複数の時代を放浪するように、劇団自体も、60年代、80年代、そして2000年代の全ての時代に存在しながら、どの時代にも存在しないような不思議な立ち位置。
それが、この劇団の持ち味でもあり。
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あ、あと、狐舞の意味がやっとわかった。
なんのことはない、 “ここから現実感と見当識がゆるんで、心象風景と象徴劇が始まりますよ” という演出効果だ。
多色発光LEDを掲げた葬列も、夜光塗料の試験管をもった少女たちも、おそらく同じ。
少女漫画で「なんでクライマックスに花びらが飛び回ってるの?」とか訊かないでしょ? アレと同じだ。
そういえば、最近の子供は漫符(怒りの青筋とか緊張の汗とか)がわからないケースが多いらしい。
つまり自分は月蝕の鑑賞において子供だったわけだ。
というあたりで。
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そして、問題の↓
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■後半の本編『盲人書簡−上海篇−』
あー、うん。
むかし『草迷宮』(寺山修司)を観て途方に暮れたことを思い出した。
あるいは、さらにむかし『原始人』(チャーリー・ミンガス)を聴きながら、
「これは良い音楽なんだ、良い音楽なんだ、みんながそう言ってるから良い音楽なんだ」
と歯を食いしばっていたことを思い出した。
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はっきりしたこと。
自分に “前衛” を受け止める感受性はない。
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それでも、なんとか受容を試みてみる。
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(1)1930年代の第二次国共合作を背景にした不穏で混沌とした上海共同租界。
(2)明智小五郎と小林少年という、戦前・戦後の言ってみれば “陽のヒーロー” をどす黒く改変したキャラクターと、堕落した母親としての小林少年の母。
(3)白痴の少年と娼窟の姉妹がからむ、不快にユーモラスな人物群。
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この3つの人物群を主なストーリーラインとして、失明した小林少年を中心に “目明きと盲(めしい)、世界が見えているのはどちらか” という問いを主題として話はすすむ(ように見える)んだけど。
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途中、影を喪失した少女、みたいな挿入話をはさみながら、ひたすらグロテスクなストーリーとも言えないストーリーの断片が続く。
クライマックスは小林少年と恋人(?)のマサ子の再開を中心にしながら、全てが虚構の中の虚構、悪夢の中の悪夢、という入れ子の構造をあからさまにするところで、唐突に終わる。
最後の最後には第四の壁も突破して現実のキャストの名前まで出てくる。
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うーむ、書いておいてなんだが、なんの説明にもなっていない。
ねぇ、寺山修司って、ホントに70年代、80年代の青少年のカリスマだったの?
(今度、『書を捨てよ云々』でも読んでみるか……)
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可能性としては、今どきの若者がP. K. ディックやら筒井康隆やら読み慣れてるせいで、 “崩壊する現実” やら “虚構の中の虚構” を普通においしく摂取しているのに対して、当時はその種の超現実的な幻想悪夢ワールドが知的にトガった青年だけの愉悦であったとか。
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ま、さておき。
これ以上はどうにも言いようがない。
自分にとって確かなことは。
ということ。
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さて。
キャスト、演出その他については、以下の通り。
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■白永歩美
女忍コジカの息子、宗近と小林少年を好演。
このヒトが、登場するだけで舞台が猟奇的でビザールな空気になるような、言ってみれば “嶋田久作” 的な怪優でありながら、それでいて結構な美人サンである、というのは劇団にとって大きなアドバンテージなんじゃなかろうか。
劇団のカラーを一人で体現しているような。
ビジュアル、演技、歌唱、トップの名称は伊達じゃない、って感じ。
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というか。
実のところ、トップというネーミング自体はどうでもいい。
それがプリマドンナでもソリストでもエースでも四番でも同じことで。
その種の人に求められるのは才能でも鍛錬でも、ましてやプロデューサー/ディレクターの寵愛でもなく。
それは「いつ、いかなるときでも、自分が前に出ていってなんとかする」という思考形態だと思う。
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例えば才能、というか生まれつきの資質なら。
前回の公演には高畑亜美という彼女に負けず劣らずのビザール美人さんがいた。
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例えば技能なら。
前回の公演で、白川沙夜というキャストは、ストーリーテラー、コメディリリーフ、仇役という3つの仕事を3本の腕で同時につかんでブンブン振り回して大暴れしていた。
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でも、彼女たちは今回はいない。事情は知らない。
いっぽうトップには「事情により今回は出演しません」という選択が無い。
脚光も浴びる、注目もされる、そのかわり劇団の出来が悪ければ矢オモテ、火ダルマ、槍ブスマと。
群像劇主体の劇団で、ある程度は負荷が分散するにせよ、あの細っそい体にかかっている重責を想像すると、なんというか、なんというか。
長くなった。
ともあれ、健康にお気をつけて。
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■川合瑞恵
前回までは “作りようによっては、いかめしく見える” ビジュアルを活かしたワンポイント役だったのが、今回は『女忍』パートのキーとなる女忍コジカに大抜擢。
これが大根だったら目もあてられないところを、実に器用に演じきってしまった。
本職はモデルさんだと思ってたんだけど。違うの?
芸能関係って器用な人が多いのよね。
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■岬花音菜
演技はさておき、まずは狐舞。
今見ているのがカラダのオモテなのかウラなのか、腕なのか脚なのか分からなくなってくる超絶変態空間機動がひっさびさに大炸裂!!
これだ! これが観たかった!
いや、じつは、このところモヤモヤしていた。
「いや、たしかに踊りも歌も演技も良いけど、ここまで追っかけるほどか?」
でも、たしかに思いちがいじゃなかった。
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そこには、たしかに岬花音菜がいた。
およそ2ヶ月前、片目の猫の舞で自分の脳味噌をブチ抜いた岬花音菜が。
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ちなみに。
あとから取材を試みたところ。
あの一連の動きは、ボランティア(アルバイト?)のダンス教室で子供たちに最初のウケを取るために編み出した動物踊りがオリジナルだとのこと。
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するとなにか。
自分の鑑賞眼は子供レベルか。
まあいいけど。
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というか、彼女の狐舞に視線をもぎ取られ、ねじ式青年と女医のベッドシーンの大半を見逃していたことに、劇場を出てから気がついた。誠に申し訳ない。
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さて。
キャストとしては『紅い花』パートのシンデンのマサジ、『盲人書簡』で白痴の少年を担当。
この演技、周囲の評価はウナギ昇りだろう。
じっさいTwitterを中心にネットを見ると、彼女と慶徳優菜の評価はウナギ昇っている。
ただ。
自分としては評価は保留としたい。
なぜって?
あまりに、あまりにもハマり役すぎて、いま見ているのがキャラクターなのか、それともキャスト本人なのか、観劇素人の自分には判然としないから。
(これ、自分の中では笠智衆と同じ位置づけだ)
大竹しのぶがアニーを演じたり、同じ劇団でいえば白永歩美がピーターパンを演るのとは、意味が違う。
『紅い花』ではプレ思春期の少年のいら立ちを、『盲人書簡』ではスケベなアホの子を、と、いろいろ打ち出しているのは分かる。
分かるけど、いずれも、まずは本人あっての効果であって。
このあと彼女は “月蝕きっての永遠の少年役” として存在感を増していくのだろうか。
それもアリだと思うけど。
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■慶徳優菜
『紅い花』キクチサヨコ役。
だけど彼女の評価も保留。
理由は岬花音菜と同じで本人そのものだから。
その意味では、娼窟の妹と小林少年の想い人のほうが、本人のポテンシャルがよく分かる気がする。
そっちの方はというと、うん、悪くない。
ただ、これは自分の思い込みかもしれないけど。
なんというか彼女は “月蝕、次世代のプリマドンナ育成枠” というのに完全に入っている気がする。
この直感が正しければ、それはおそらく本人の十分な資質と劇団の目算があってのことだろうけど。
なんかモヤっとする。ほかの新人も若手も、ひとしく頑張っている(ように見える)のに。
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■はるのうらこ
なんというか、詩劇ライブのときは “ひかえめな、でもシャレのわかるおねーさん” というオモムキの彼女。
キーとなる配役のキャスティングが多いから、信頼の厚いキャストなんだろうな、という以上の認識はなかったんだけど。
(そしてそれは、ねじ式青年という大役を見ても動かなかったんだけど)
これが。
『盲人書簡』娼窟姉妹の姉役。実にすごい。
あのフワっとしたキャラが、女の嫌なところを全部集めて煮詰めたようなキャラクターに大変身。
慶徳優菜をサポートに娼窟パートのカラーというか空気を完全に支配していた。
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あと、些細なことだけど。
キーアイテムとなるタバコをチャイナドレスに入れ忘れたか、取り出せなくなったか。
取り出そうと悪戦苦闘して2秒。
見切りをつけてアタマの中でプロットを切り替えるのにコンマ2秒。
架空のタバコをふかして場面転換の決め台詞につなげるまでの時間の空費がわずか2.2秒。
はるの氏にとっては迷惑な賞賛かもしれないけど、ここの所作の切れ味に地味に鳥肌が立った。
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■宍倉暁子
彼女が登場すると、そこだけ別の照明があたってるようだった。
さらに今回の千本桜ホールより少し大きめの劇場向けにチューニングされた、よく通る発声。
今回集結した “夢のベテラン勢” の中では、彼女が出色だった。
彼女だけは気になって調べたら、舞台を中心にTV、映画と活躍の現役大ベテラン。
たしかに分かる。
自分の外見と所作が人にどう見えるか、何十年にもわたって掘り下げていないと、ああは行かないと思う。
『紅い花』では漂泊の釣り人。すこし困り顔の茫漠とした旅客でありながら、マサジのカウンターパートとして要所を締める。
『盲人書簡』では軍人と密通する小林少年の母として、実に汚ならしい堕落した母親像を体現。
教科書的に言えば寺山修司の作品世界に通底するコンプレックスというかオブセッションというか、ともかく “その部分” を実に彼女一人で背負って担当していた。
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■大久保千代太夫
今回最高の当たり役の一人。
犬丸は尾張織田と敵対している設定だけど、人物造形はおそらく美濃のマムシこと斎藤道三がベースだと思われ。
自分に襲いかかった刺客を手籠めにして側室にする一代の梟雄らしい悪太郎ぶりと、戦国武将の透徹した死生観が、もう全身からみなぎっていた。
『盲人書簡』の方は。
うーん、自分の中では “生ける舞台装置” としての黒い苦力(クーリー)の集団は、なんというか、全員が均質な筋肉質の没個性の集団だったんで、あの巨躯が逆にマイナスにはたらいた気がする。
こればっかりは、いたしかたなし。
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■小阪知子
影の殊勲者にして功労者。
前説とカッパ相撲のときから(自分の見立てでは)この人は切れ者だろうな、と思ってたんだけど、今では確信に近い。
馬鹿をやる、それもビビッドに馬鹿をやれる人間は、なんというか、切れる。これは自分の持論。
自分が見るかぎりでは、月蝕歌劇団キャストのベテラン高位職者(?)には2つのカテゴリがあって。
1つは白永歩美、岬花音菜のように “スタア” 役を仰せつかってスポットライトを浴びる職種。
もう1つは、前回公演の鈴乃月葉や今回の彼女のように “ひとり10役をこなしてストーリーラインを維持する” という重責の担当者。
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■若松真夢
薄い眉、暗く沈んだ眼。白永歩美が陽のビザールだとしたら、彼女は陰のビザール美人。
もっといろんなキャストで見てみたいと思った。できれば和装で。
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■城之崎リアン
詩劇ライブのみに登場。OGか。
そりゃ、男女問わず固定ファンがガッツリと付いたことは想像にかたくない。
問題は、貴公子以外にどんなキャストをやっていたのか、想像がしにくいことで。
もっと昔から見ていなかったことがくやまれる。
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■登利忌理生
前回の中村ナツ子に続き、今回の「なにものだ! このひと!」ワクに期待のダークホースが登場。
自分は茶髪に偏見があるようで、「えっとぉ、学校卒業の記念にぃ、オーディション受けちゃいましたー!」みたいなハスッパな外見と、そこから飛び出す恐ろしい長セリフと演技巧者ぶりのギャップに舌を巻いた。
本当に何者だ! と思って調べてみたけれど、月蝕以前の芸歴がまったく引っかからない。
あれか。学生演劇出身か。
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■音無ねむ
今は、まだ大部屋女優といった立ち位置。
(たぶん。自分が調べた限りでは、まだ無名)
何者でもない。
何者にも、まだなっていない。
だけど、あの男に引けを取らない長身とキリっとしたマスクには、絶対に活きる使いみちがあるはず。
実際、『盲人書簡』の “新聞朗読笑い男” には何とも言えない味があった。
(キャスティングの認識、間違ってないよね?)
陵南の田岡監督ふうにいえば、「体力や技術を身につけさせることはできる。だが、彼女をでかくすることはできない。立派な才能だ」ということ。
まずは、その長身を恥じるような猫背をやめて、胸郭を開いてまっすぐ立つところから、カンバレ!!
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■J・A・シーザー(と音響)
ふむ。ふむふむ。
エンディング、こんな感じかにゃ? 間違ってるかもだけど。
(いま手元にGarage Bandしか無いんで大変)
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Bm....................BmM7(←Daugかも)
寺 の 坊 ん さ ん 根 性 が 悪 い
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Bm.............Bm........F#m..GM7
守 り 子 い な し て 門 し め る
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F#m.........Bm........F#m......Bm.E
ど し た い こ り ゃ き こ え た (か)
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(間奏2+4小節)
E.................Bm.......Bm.......Bm.......Bm
+--------+--------+--------+--------+--------+--------+
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Bm.......D/A...GM7..........Bm.D/A..E..
守 り が 憎 い と て 破 れ 傘 き せ て
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Bm.......D.....GM7.......Fm#......GM7
か わ い が る 子 に 雨 や か か る
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Fm#.........GM7.......Fm#......GM7
ど し た い こ り ゃ き こ え た か
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(間奏4小節)(以下同じ)
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メジャーセブンに合わせて変えたか。
採譜するまで気が付かなった。
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えー、日本のニロ抜き音階(いわゆる田舎節)で作られた民謡/童謡に、7th、9thがタップリ乗ったモダンコードをあわせて。
さらに、それを流行りのリズムパターンに乗せると、こう、実にカッコいいニューエイジ/ワールドミュージックになるのは皆さんご存知のとおり。
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こういう音楽はみんな大好き。ボクも大好き!
この種の音楽の嚆矢は自分が知る限りYMO(実質、坂本龍一)で、80年代ではあるけど、このスタイルが「教授(坂本)のパクリじゃ〜ん!」と言われなくなったのはEnigmaやDeep Forrestが日本でワサワサ紹介されて一般化した90年代のような感じがしていて。
(“姫神せんせいしょん” や喜多郎については、当時ノーマークだった自分に語る資格はない)
問題は、J・A・シーザー氏が、何故この時期にこの種のスタイルをぶつけてきたか、だ。
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本公演エンディングの『竹田の子守歌』はJ・A・シーザー氏の手になるものではないとの指摘がありました。
お詫びして、訂正します。
以下、上記の誤りを前提にした言及をカットします。
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でも、今回のエンディングが実にイイ感じだったことは確かで、これからもこの路線はアリなんじゃないか、と思った次第。
うん、自分に言えるのはそれだけ。
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最後に音響について。
なんか、今回の殺陣は斬撃の効果音のタイミングがやたらと良かった。
何か条件が変わったんだろうか。
ただ、いつもながら思うのは、客席一番奥にコントロールブースを置かないで、それでもあのレベルの音響を維持できているのは、それ自体が奇跡に近いことだ。
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ただ、生きている動物の仕込みはさぞかし苦労しただろうな、と。
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んー、今回の月蝕歌劇団はこんな感じでした。
全体としてどうなのかって?
うん、良いところもあれば、首をかしげるところもある。
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まずは。
自分はもともと聖子ちゃん、キョンキョンのころから、それほどアイドルが好きではないので、フレッシュなキャストのライブ感、というのにはそれほど重きをおかない。
なので、(おそらくは)キャストそのものに入れ込んでほしい、という劇団の方針には同意しかねる。
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しかしながら。
高取英氏の作品世界。これにはどーしても、どーしても不思議な引力を感じでしまう。
結果として、スケジュールが合って演目の印象が良ければ、これからも足を運ぶような、そんな感じがしている。
というあたりで。
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また機会があれば。
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ダス! イスト! デア! トロプフェン! デス! アルラウネ!
アイネ! クライネ! ナハト! フランケンシュタイン!
イッヒ! リーベ! ナツィオナル! ソシアリスティッシェあわわわわわ! この辺で。
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“幻想芸術集団 Les Miroirs(レ・ミロワール)” という豪快な源氏名を名乗っているが、つまりは都内の小劇団だ。
んーむ、どういうことなんだろ、また芝居を観に来てしまった。
これまでの人生で演劇なんて片手の指にあまるくらいしか行ったことないのに。
ひょんなことから、とある小劇団の芝居に行ったのが先月。
劇場でダバっと大量のフライヤー(チラシ)を渡されるので、眺めているうちに妙に気になって今回はこの劇団の演目『アルラウネの滴り -改訂版-』を観に行ってきた。
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観劇後の印象がなかなか良くて、それで妙に語りたくなったので記録の意味でレビューを残しておくことにする。
当方、舞台観劇はズブの素人なので、マニアから見たら噴飯モノの印象がバンバン飛び出すことと思われるが、そこはヌルく見逃してほしい。
あと、上演も終わっていることだし、ネタバレ上等で書くので、そこは4649!
それでは、行ってみよー!
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■全体として
先入観が無かったといえばウソになるわけで。
幻想芸術集団という大迎なプレフィックス。
おフランス語の劇団名でミロワール(鏡たち)というのは、つまりキャスト達のことだろう。
豪奢な近世ヨーロッパ風衣装。
中央には男装の麗人。
「これはきっと、『ベルばら』風にお嬢様たちがキラッキラにやりたいことだけをやりたおした豪華絢爛、欧州絵巻だろうな」と。
それで、「どれ、どれだけ背中とオシリが痒くなるか、いっちょ見てやろう」くらいの気持ちで足を運んだのだが。
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これが。
開始10分で背筋を伸ばして、
脳を総動員して、
つまりは本気でストーリーを追いかけることになった。
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近世ドイツを舞台にしたバリバリに骨太なサスペンス/スリラーになってる。
そりゃそうだよな。
単なるキラキラ少女漫画ワールドだけで、旗揚げから10年以上も劇団が存続できるワケないもんな。
幻想的な要素は “アルラウネ(マンドラゴラ)の美女を集めた娼館” というキー・ガジェット一点のみ。
あとは細部まできっちりと整合したダークなクライムストーリーで。
(このへん、『スリーピー・ホロウ』(ティム・バートン)に通じるものがあるな。
あれも超現実はデュラハン(首無し騎士)の一点だけで、あとはストレートな推理モノだった)
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そして、今さらながら。
自分がなんで演劇を面白いと感じるか、分かった。
右から左から、見ても見ても、どこまで見ても情報量が尽きることがない。
これはフレームで切り取られた映画にはない楽しみであって。
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この舞台にしても。
ブリンケン伯爵が実に俗物らしくロゼマリー嬢を相手に大笑しているときに、うしろでフローラが嫌悪感をまる出しにしていたり。
カスパルが客前で気取った口上を並べているときに、後ろでオリヴィアとペトラがクスクス笑っていたり。
ふとカスパルが来歴をほのめかすときに、バックでアルマがアラベスクをキメていたり。
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どこに視線を固定しても、漏れる情報がある。
これが脳にすごい負担がかかる。
決して不快ではない負担が。
これが自分的な芝居の楽しみだと、劇場を出るときに気がついた。
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作劇について、もうちょっと書くと。
衣装がキラッキラなのは舞台が娼家だからであって、ここを誤解していた。
実際の登場人物はというと、全員が第三身分。
それも、ドラマにしやすい貧民でもなければブルジョアでもなく、中間層の知識人というのがニクい。
.
そしてデカダンス。
スパイス程度の頽廃なんてもんじゃない。超頽廃。超デカダンス。
なにせ純愛がまったく出てこない。
娼館。
仮面夫婦。
父を求めて得られなかった少年は長じて若いツバメ(愛人)となる。
例外はアルマとカスパルの気持ちが通じるところ、それにヘタレ青年が主人公に想いを寄せるところだが、どちらも一方通行に近い。
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さらに設定考証がすげぇ。
神聖ローマ帝国時代のバイエルンの片隅にある架空の歓楽街、というか売春窟を中心に時代と風俗をガチガチに作り込んである。
おそらく、俺の気が付かないところもガチガチだろう。
唯一、気になったのは
「あれ、ドイツ語圏ならネーデルランドじゃなくてニーダーランドじゃね?」
ってところくらいで、これも観客のアタマへの入りやすさを選択した結果だろう。
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うん。正直に言うと、作り込みすぎじゃね? っていうところもあった。
具体的に言うと、ダイアログが文語中心で、若干だけど苦しい。
当方、語彙力にはそこそこ自信があるオッサンだが、それでも、
「じい(侍医)」とか、
「せんていこう(選帝侯)」とか、
会話をトレースして理解するのにアタマを総動員する必要があった。
かと言ってなぁ。
そこを「侍医」→「お付きの医者」とか、「選帝侯」→「偉大なる領主さま」とか言いかえるとテイストがどんどんボヤけるしなぁ。
時代のフレーバーとして、いたしかたなしか。
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ほかにも上に書いた「若いツバメ」とか、娼館ではロウソクがタイムチャージに使われていたりとか。
ともかく文学的で含みのある表現を多用していて、ターゲット年齢が高いか、あるいはマニアックな層か、ともあれコレくらいのレベルが普通なのかな?
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あと、要求水準の高い批判をすると。
“階級社会の不条理に対する怒り” というのを冒頭に打ち出した割には、通底するというほど通底していない。
21世紀の今から見て付け足した感じ。
フレーム全体の仇役としてエーヴェルス先生を立てて、カール殿下の誅殺を5分のエピローグとしてサラっと流したので余計にそんな感じがする。
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もう1つ細かいことを言うと、カスパルとエーヴェルス先生がクライマックスに対峙するまでハチあわせしないのは、苦しくないか?
それを言うのはヤボというものか。
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ま、ともかく。
全体として、チケット代以上に大いに楽しみ、没入し、満足した。
見て損はなかった。
ほかの演目については保証しかねるけど、再演のときには是非とも足を運んでみてください。(繰り返すけど、俺は関係者じゃないよ)
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以下は、キャストと演出について
※普段は「役者は顔じゃない」というのがポリシーなんだけど、ここまでビジュアルにこだわった劇団と演目に対しては、しゃーない、キャストのビジュアルについても言及させてもらいます。あしからずぅ。
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■男優3人
劇団と演目を全体として俯瞰すれば。
耽美で退廃的なテイスト。
きらびやかな衣装と意匠。
おそらく女性中心の運営で女性中心の企画立案で女性中心のキャスティングをしている集団だと推察するけど。
.
自分にウソはつけない。正直に言う。
観劇後の印象は男優三人組が大部分かっさらって行った。
全員が客演。
おそらく、3人が3人とも、キャスティング担当者が選びに選んで一本釣りで連れてきたのだろう、と、思う。
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エーヴェルス先生の狂気、
フランツの怯懦と勇気、
ブリンケン伯爵の俗物さ。
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多分それは、つまりこういうことだろう。
女性陣、主人公2トップをふくめ、大部分のキャラクターは何らかの葛藤や二面性を抱えていて、心理に微妙な綾があるのに対して、男性陣3人は完全にバイプレイヤーとしてストーリーの進行装置以上のキャラクターが割り振られていない。
あとはそれを渾身のパワーで演じれば良いだけで、結果としてものすごい強烈でシンプルな印象をこっちに叩きつけてくることになる。
これが観劇初心者の俺みたいな人種にはビンビン来るのよ。
ある意味、三者三様にヨゴレで良い役をもらってるとも言えるわけで。
こればっかりは、しょうがない。
こういう観客もいるということで、ひとつ。
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■高山タツヤ(エーヴェルス先生)
いやしかし、悪役ってオイシイよな。
自分的には今回の演目でこの人がNo.1。
最初はシャーロック・ホームズ的な近代合理精神の尖兵として事件に切り込んでいくのかと思いきや。
途中からどんどんマッドサイエンティストの素顔が出てきて、終盤すべての黒幕という正体が明らかになって、最後はムスカ大佐みたいに天誅がくだる。
宣伝スチルでは “生に倦み疲れた貴族” みたいな立ち位置かなーと思っていたら、もっとパワフルだった。
理性的で狂人、策謀家で紳士、もうテンコ盛り。
唯一の難としては、演技とキャラクター作りが設定より若干、若く感じた。
そのせいでカスパルとの対比が弱い。
しかし、それにしても、実験体のときにカスパル13歳、エーヴェルス24歳。
最後に対峙した時点でカスパル31歳、エーヴェルス42歳か。
これまた描写の難しい年齢差を持ってきたな、とは思う。
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■谷英樹(フランツ)
普段は剣戟主体のアクション俳優さんらしい。もったいない(と言ったら失礼か)。
ねぇねぇ、性格俳優やりましょーよ。
できますって絶対。実際できてたし。
高い鼻筋、シュッとした輪郭ともあいまって、ヨーロッパのダメダメ青年を完全に演じきっていた。
迷い、失敗し、バカにされ、それでもフローラへの思い一徹。
というか、この劇中、唯一の未熟者役で、これは配役としてよいポジション。
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■杉山洋介(ブリンケン伯爵)
たぶん、この人はただの色ボケ爺ぃじゃないよ。
宮廷の権謀術数、
複雑な典礼プロトコルの知悉、
家門の切り盛り。
そういったシンドイ大事や雑事を乗り越えて、やっとこさトレッフェン通りで馴染みの嬢を片手に思いっきりハジけているところに腹上死。
涙を禁じえません。
そういう想像が働くところが、杉山氏のキャラクター作りのなせる技かと。
いや、たんなる家門だよりのアーパー伯爵っていう設定かもしれないけどさ。
ともかく、そんな感じがした。
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ストーリーも半ばを過ぎたところで、ハタと気がついた。
「カスパル、フローラが客から評価をもぎとってくるフォワードだとしたら、オリヴィア、ペトラ役のこの2人が失点を防ぐディフェンダーなのね」
アルラウネだけじゃない、葬儀の席のゴシップ婦人、伯爵家の侍女と、早着替えをしながら、縦横無尽に八面六臂。
よほどの高能力者じゃないと、こうはいかない。
逆に言えば。
ストーリーのスケールに比してジャスト10人という少数精鋭のセッションで。
もしもこの2人が「私たちモブよ、モブよ、モブなのよ~」と手を抜いたり段取りが悪かったりしたら?
それこそ目も当てられないほど悲惨なことになるのは想像できる。
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この芝居を観た人がいたら聞きたいのだが。
ストーリー展開のつなぎが悪かったところがあったか?
会話のリズムと展開がギクシャクしたところがあったか?
状況の説明が足りないと感じたところがあったか?
少なくとも、俺にとっては無かった。
これ全部、彼女たちの仕事であって。
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こうも言える。
「観客を40人と仮定して、80個の目玉とその批評眼の猛攻を、2時間近くの上演中、ゼロ失点でしのぎきった」と。
しかも、それだけじゃない。
「それじゃ、ここはカスパルを見ていよう」と視線を切ったままにしておくと、いつの間にか “弱気なオリヴィア” と “地味に辛辣なペトラ” がシャドーストライカーとしてヌッっと認知の前景に割り込んでくるから油断がならない。
専属キャストがスポットを浴びて歌い踊る後ろで、 “舞台成立請負人” として劇団を渡り歩くって、ックーッ! シビれるっすねぇ(想像のしすぎか)。
特にオリヴィア役の武川さんはホームチーム無しのフリーランサー。
次にどこで会えるかもわからないという、この西部劇カウボーイ感。
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■マリコ(伯爵夫人クロリス)
夫に先立たれ、あとは家門を守る化石となりつつある中、若いツバメとともにふと訪れた春。
でも心の底では彼が自分を利用しているだけと気がついていて、寂しさがつのる人生の晩秋。
っていうメロドラマ的挿入話を、たった1人でゴリゴリ成立させてしまった。
オフショットを見たら、周囲に負けず劣らずの美人さんなのに、哀切よろめき婦人にサクッと変身するあたり、地味にスゴいよ、この人。
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■中村ナツ子(ロゼマリー)
加東大介(『用心棒』)といい、中村梅雀(『八代将軍吉宗』)といい、馬鹿キャラってオイシイよな。
と、思いつつ、可愛い子チャンで馬鹿キャラってのは失敗例が山ほどあるワケで。
美人馬鹿キャラ、厳密に言うと “短慮と衝動、それに浅知恵で状況を悪化させるキャラ” っていうのは、全世界のホラー/パニック映画ファンが怒りまくってることからも分かるとおり劇薬であって、書くのも演るのも本当に難しくて大変で。
(フィクションで最近の成功例だと、『デスノート』の弥海砂とか。自分の中では『ウォーターシップダウンのうさぎたち』のネルシルタとか)
その中でも彼女ロゼマリーの配役と演技は大成功と言っていい。
シナリオ、人物造形、演技の巧みさ、3つが合体して、ストーリーを停滞どころかグイグイ展開させる存在として実に効いている。
アルラウネたちが、それぞれどこか華美な中にもダークさを感じさせる装いの中、ひとり明るい髪色でキャるるンッとしたバービー人形のような出で立ちも良い。
彼女を舞台で見るのは実はこれが初めてではなくて、かなりの美形なことは知っていたけど、作りようによっては、なんというか、 “こういう美人” にもなるのか、と今さら驚く。
(彼女の第一印象については、
https://anond.hatelabo.jp/20170925212923
の中村ナツ子の項を参照のこと)
というあたりで。
最後に。
あー、業務連絡、業務連絡。中村さん、編集者やってみる気はありませんか? 原稿ライティングができてAdobe製品が使える最強のマルチ編集者になれますよ。その気になったら、いつでも当方に声をかけてください。
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■麻生ウラ(アルマ)
うー、うーうーうー。モゴモゴ、わかった、言う。
えー、強烈な声優声なのは、演出上の要請か、それともそれ以外の発声メソッドを持っていないのか。前者だと信じたい。
さて。
最古参のアルラウネ、そしてカスパルの右腕として気持ちを交わし、動き、嘆き、そして踊る。
ちょうどキャプテン・ハーロックにおけるミーメみたいな立ち位置。
キレイどころ揃いのキャストの中でもアタマ1つ抜けているビジュアルとダンスを買われての登板か。
(「ビジュアル充実で演技とダンスが良いなら文句ねーだろ」という方は、この項の2行目を参照のこと)
休眠状態の彼女のポーズを見て、開場のときに舞台においてあったオブジェの意味がやっとわかった。
それにしても。
とんでもなく整ったマスク。
スレンダーで柔軟な身体は恐ろしく妖艶に動く。
世を忍ぶ仮の姿はバンドヴォーカル兼ヨガ・インストラクターとのこと。
ドュフフフフ、オジサンに勤務先教えてくれないかなぁ。
(この6行、後でカット)
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■乃々雅ゆう(フローラ)
アイライナー(と、おそらくカラコン)を差し引いても深い情熱的な眼、意志の強そうな頬からおとがいのライン。
なんというか、豪華欧州絵巻を演るために生まれてきたような。
実際、ブルボン王朝の末席にいて、ベラスケスが肖像を描いてそうだ。
その意味では、この劇団の申し子みたいな雰囲気。
立ち上げからのメンバーかと思った。
そのくらいピッタリの所属先を見つけたと言えるんじゃなかろうか。
宣材写真を見たときはもっと毒のある雰囲気で、「ふむ、このヒトが超々々毒婦をやったら面白そうだ」と思って劇場に行ったんだけど。
なんというか、キャラクターもご本人も想像より瑞々しい感じの人だった。
“運命と戦うヒロイン” という、もう本人の雰囲気そのままの役回りを手堅く好演。
娼館の女主人のときはもっと毒々しくても良かった気がする。
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■朝霞ルイ(カスパル)
どんなに声のトーンを落としても客席まで声が届いていたのは彼女だけだった。
ベテランの風格。
打ち棄てられた実験体児がどこでどうやって成長すれば、こんな艶やかでピカレスクなトリックスターに育つのか、そこを見てみたかった気もするが、そこを書いたらタダでさえ2時間ちかくある上演時間がさらに伸びるので、いたしかたなし。
この俳優さん、眉頭にいい感じに険が出ていて、男装の麗人からリアル美丈夫への過渡期にある感じがする。
男役としては、これからが一番いい時期なんじゃなかろうか。
カスパルがどんな人物かというと。
ん。
待てよ……整理すると!
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1)娼館の影のNo.1として女主人をウラからあやつり、朗々と艶やかな口上を述べるトリックスターで、
2)火災その他のカタストロフから巧みにサバイバルし、言葉巧みに未亡人の情夫におさまる冷徹ピカレスクで、
3)非人道的な実験の結果として対アルラウネ耐性を有する厨二病キャラで、
4)それでいて不幸な幼少期から、どこかはりつめた脆さを感じさせ、
(それは例えて言うならば、ラインハルト・V・ローエングラム的な)
5)そして、こころ疲れた時には情を交わす女アルマが影に寄り添い。
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なんてこったい! 男装女子の演りたいこと、全部入りじゃねーか!
どうなってるんだ朝霞さん! アナタの配役が一番オイシイよ!
観劇前はフローラとカスパルが互いのカウンターパートをつとめるセッティングかと思ったら、終わってみれば伯爵から先生からアルラウネ達からフローラから、もうもう全員が彼との関係性を軸に話が展開するという、まさにザ・主人公・オブ・ザ・主人公!
しかし考えてみれば、そのぶん舞台上でも舞台裏でも負荷は並大抵では無かったはずで、本当にご苦労さまでした。
良かったっす。
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■a-m.Lully
あの役がオイシイ、この役がオイシイ、と書いていて気が付いたが、
全者全様にオイシイ役ばかり。
調べたら当然のごとく、当て書き脚本だった。
この辺が座付き作家、というか作家が率いる劇団の最っ高のアドバンテージだよなぁ。
と、同時に。
「このストーリー、映像化してもイケるんじゃね?
というか、ヨーロッパあたりに売り込んでもいいんじゃね?」
と思ったのだが。
脚本、キャスト、演出のケミストリー(化学反応)による名演と脚本単体のポテンシャルの見分けがつくほど、俺は観劇に強いわけではないので、この印象は保留しておく。
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■大道具・セット
背景と大道具がすごい。なんてったって “何もない” んだから。
物理的に必要な長椅子が脇においてあるだけ。
これ、大英断だと思う。
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メインの舞台となるのは近世ヨーロッパの娼館で。
自分がイメージできるのは『ジェヴォーダンの獣』(クリストフ・ガンズ)くらいだけど、あれを雰囲気だけでも匂わせるには1千万円あっても足りない。
その後の場面展開を考えたら、そこはバッサリ切り落として、そのかわり衣装と装飾品にガッツリとリソース(金と時間と手間)をかける。
少なくとも自分はそう思った。
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で、板の上には何もない代わりに、ステージ背面全体を三分割して並んだ3つのセル(部屋)。
ライティング次第で中のキャストを浮かび上がらせて、複数のストーリーラインを同時に進行できる空間なんだけど、これが実に効いてる。
回想、視点の移動、娼館の部屋それぞれ。もう大活躍。
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白眉はエーヴェルス先生が娼館に潜入するシーン。
ライティングを目まぐるしく切り替えて、それこそ『ミッション・インポッシブル』か『オーシャンズ11』かっていう高速カットバックを実現している。
(いや実際、照明さんは胃に穴が空いたんじゃなかろうか?)
実を言うとアタマのスミでは「それをやりたいなら映画でやったら?」と思わないでも無かったけど、映像作品と舞台の良いとこ取りをした意図は買うし、実際、効果的だった。
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と、同時に。
こうも思った。
「ああ、そういうことか。エイゼンシュテイン以降の変革は舞台にも及んで、自分はいま変革後の作品を見てるのね」と。
MTV以降、ライブコンサートに巨大モニターが導入されて各種フレーミングが可能になったように、舞台も律儀に単一フレーム(場の一致)なんて守ってる場合じゃないよね。
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■最後に、気がついたこと、気になったことをまとめて
・会場の音響が悪すぎ!
卓かアンプが、どこかでバチバチに歪んでる。
せっかく古典派の交響曲でストイックなまでにかためた選曲が台無し。
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・キャパ、狭すぎ!
ねえねえ、次はもっと大きい小屋でやりましょーよ。
大丈夫。大丈夫だって。
連日満員でエクストラシート用意するくらいなんだから。
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・ハッキリとした開演ベルが欲しかったところ。
カスパルがおもむろに登場してアルラウネのオブジェを撤去して暗転ってのは、演出としてどうかと思った
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・プログラムの誤植。
コーヒー愛飲の習慣のところ、 “嫌遠” は “嫌厭” の間違い。
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・余談だけど、今回の上演『改訂版』の前の上演回をみんな『祈念』と呼んでいる。
理由を調べようと思ったけど、まーいーか。
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・キャスティングの軽重に関係なく、みんな多かれ少なかれセリフが飛んだり、噛んだりしていた。
最終日の最終回、疲労のピーク。
ステージハイっていったって、限度があるわね。
その中でもディフェンダー2人(武川、小川)は、自分が見る限り
挙動とセリフに一切のミスがなかったことを記録しておく。
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……んー、こんな感じか。
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ともかく、まとめとして言うならば。
幻想芸術集団レ・ミロワールの『アルラウネの滴り -改訂版-』良かったっす。
(この匿名ポストは、口下手な俺が近しい人間に近況をまとめて報告するための書き込みなので、「ワケわからん」という人は、無視してほしい)
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別の人ってのは、そうだな……あるところで、超っ絶美形、お耽美系おまけにXジェンダーという、やたらキャラが立ってるモデル兼役者さんを見かけたと思ってほしい。
そのヒト、ビジュアルと毒のあるキャラを買われてライブや芝居の客演に引っ張りダコで、思わず本人を確認しにライブハウスに行ってみたのよ。
期待にたがわぬ超絶美形だったんだけど、本題はこの人ではなく(いや、このモデルさんも追っかけるつもりだけど)。
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「ほんとかぇ?」と最初は思った。
その劇団、サブカルとか下北沢とか、そういうのを全然わからん俺でも知ってるくらいの有名劇団で。
旗揚げ公演のときは、ギラッギラのお耽美系女優でキャストを固めていて、そこにサブカル大好きティーンが「あ~ん、お姉さまぁ~」とかいって群がってるような感じで。
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で、その女優さん。
いっつも学ラン、学帽のショタ扮装で、ほんとうに純朴な少年みたいなキャラで、セリフ回しもトツトツとしているし、どっちかというと「あ~ん、お姉さまぁ~」とかいって群がってるサイドのヒトじゃね? と思ってた。
あるときまでは。
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ところがね。
とあるライブのゲストパフォーマンスで2人がコンビで出演した時。
そのままユラっとたちあがって身体を動かし始めたら、いきなり周囲の空気が変わったのよ。
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もうね。
ダンサー。
超ダンサー。
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ボディコントロールの精度とダイナミックレンジがハンパじゃない。
スタイルとしては、最初は土方巽的な暗黒舞踏の系譜かな、と思ったんだけど、見てると洋モノのコンテンポラリーに近い感じ。
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でも、それにしてもね。
ああいう動きは、それこそモーリス・ベジャールなんとかカンパニーとかに10年くらい所属しないと出来ないんじゃないの? まだ若いのに。
そう思ってチャラっと調べたら。
母娘2代、姉妹そろっての舞踏家ファミリーで、子供のころから母君の手ほどきを受け、美大に進学して上京してからは、もう在学中から現在にいたるまで、
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個展で踊る
有名ミュージシャンのMVで踊る
ミニマルミュージックのセッションでゲストパフォーマーとして踊る
そして、誰からもお座敷がかからないときは自主活動として踊る。
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踊る踊る踊る。スキあらば所かまわず踊りだす、踊りの国の踊り姫であることが判明。
(いやマジメな話、ソロのフリーランサーってどこで仕事を取ってくるんだろう?)
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ほかにも。
その女優さん、最初は普通のチンマリした女の子だと思っていたら、ネット上に、背中出しのコスチュームでプロに撮ってもらった宣材写真があって。
もうね、肩甲骨の自由度と張り付いてる三角筋の厚みが、完全にアスリートのそれ。
いやもちろん、シルヴィ・ギエムみたいに絞りに絞った体型ではないけど、学ランの扮装に完全にダマされてた。
完全に本職のダンサー。
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というわけで、がぜん興味がわいたんで、その“伝統の小劇団”の公演を予約して、行ってきましたよ、もう。
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もうね。
シンガー。
超シンガー。
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少しかすれた、でもよく伸びるアルトで、ピッチとアインザッツをガチキープしたうえで、朴訥な少年みたいなキャラクターをいい感じにのっけてくる。
ほぼ本職のシンガー。
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ところで、ここまで劇団の女優、女優と書いておいて、演技に一言もないのは。
だから、客演の寸劇とかで短く少ないリハーサルではアドリブがきかない。
(在学中に自主制作の映画に1本出ているらしいが、内容までは知らない)
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・ただし、所属の劇団でガッチリ稽古をすれば、プロ水準の演技はできる。
実際、主役級のキャスティングを的確にこなしていた。
少なくとも、演技といえば映画とTVしかみたことのない俺にはそう見えた。
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という感じ、なのかなぁ。
(ダンスになると手持ちの材料ですごい振り付けをするのと対照的)
ともかく、その意味ではキャスティングが当て書きとハマり役に限られる感じで、「アクトレス! 超アクトレス!」とは言えない感じ。
まだ今のところは。
案外、早い時期にその域に到達するかもしれないけど。
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劇団の公演自体はおおむね満足。アートでビザールで猟奇的な感じ。
そこで今度は彼女が時おり客演しているバーレスクチームのパフォーマンスに行ってきましたよ。もう。
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で、見てきた印象を簡単に書くと、
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・ダンスを見て、
やはり動きのキレすさまじき。
チップばら撒き、飲み代払いまくりなれど、かぶりつきで見た。元は取った!
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・ダンスが終わって
話を聞こうとしたら、追っかけが周りを取り囲む(俺も含む)。
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もともと芝居好き。
劇団オーナー氏の文芸思想面に共鳴、心酔、ならば何も言うまい。キャリアとか。
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・余談、『草迷宮』以外にも女力士がいるらしい。寺山修司好みのモチーフらしき。
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というあたりで。
……興奮冷めやらぬ中、この3ヶ月の自分を振り返る。
自分は何をこんなに、このダンサー(と周辺の人たち)に入れ込んでいるのか?
あれだ。
何が楽しいかというと、若い人たちが劇団やライブで頑張ってるのを見ると、その、あれだ。
大森望とか小林よしのりがAKBにハマっているのを「自分の娘みたいな年頃のアイドルに入れあげるって、それはどうよ?」とか思ってたのがね、これが自分がハマってみると、
_人人人人人人人人人人_
> スッゲー楽しいの <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
.
そしてね。
この歳になって「和風アングラもいいな」という自分を今さら発見した。
夢野久作とか寺山修司とか麿赤児とか唐十郎とか横尾忠則とか佐伯俊雄とか『ガロ』とか古屋兎丸とか、そういう日本の猟奇的な世界とは無縁で生きていくものだと思っていたんだけど。
これがねぇ。若い人が過去の作品群や事件を掘り返しながら、自分にしてもまだガキだった'60年代の新宿的世界をガチでやろうとしているのが面白くて。
.
ほかにもね。
その女優さんと美形モデル氏を起点に人脈をイモづる式に掘っていくと、面白い人たちが出てくるわ出てくるわ。
誰に頼まれたわけでもないのに、全身を蛍光色にペイントして街角にくり出してフォトセッションをやってるギャルの集団とか。
どこから出演料が出るわけでもないのに、「調香師の貴婦人と助手たち」みたいな架空のストーリーでコスプレ衣装合わせをして、参観料を取って企画として成立させてるコスプレイヤーとか。
.
みんな“何か”になりたくて、
“何か”をしたくて、
でも、それが“何か”はっきりしていなくて。
.
みんな若さにまかせて、アルバイトを掛け持ちしながら、もがいてる。
.
おお! こりゃ、リアル日本版『レント』(と、その元ネタの『ラ・ボエーム』)の世界じゃないのよ!?
いいねぇ。じつにイイっすねぇ。
.
この歳になると、知り合いで創作的なことをやってる人間は、
.
・その周辺で稼げる分野に落ち着くか(←俺のことだ)、
・完全に足を洗って別の仕事を見つけるか
.
どれかになるんだけど、まだ、そのどれでもない状態でやっている、やれている人たちが、まぶしくて、まぶしくて、もう。
.
この女優さんにしてもね。
.
っていう流れに乗る前に、
っていう流れに乗る前に、
.
多少無理をしてでも金と時間を作って四方八方にコネのある舞踏家に師事して、それをテコに国内でも海外でもいいから名前の通ったダンスカンパニーにもぐり込むことを最優先にするだろう。
その後は、
.
・一般人にも名の通ったポジションを取ることを最終目標に、有名振付師のゴーストから経験をつむか、
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・彼女の母君みたいにレッスンプロとして“ダンスを見たい人”より“ダンスを演りたい人”を客にするべく、行政とかに売り込みをかけるか、
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・あるいは、ヨーロッパみたいにハイカルチャーに一定の需要がある国にイチかバチか、飛び出してみるか。
.
……10年後、20年後も踊っていたいなら、これくらいしか選択肢はないんじゃなかろうか。
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でも、おそらく、それじゃ満足できない何かがあって、それに衝き動かされているんだろう。
(と思ったら、海外留学が決まったらしい。いいぞ、行ったれ行ったれ!)
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ま、ともかく。
独立起業という名の引きこもりになって、はやЖ年。なんか世界がせまくなる一方だった自分の生活が彼女ら彼らのおかげでムチャムチャ彩り豊かになった。
この人たちには、いくら感謝してもしたりないが、直接言うとキモいので、ここでこっそり発言。
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先日推しの現場が終わった。アニバ的な公演でしかも推しにとって一生に一度しかない大きな記念公演。ただ推しの担当は推しがやるなら何でもついて行く人ばかりでない。ぶっちゃけガッツは少なく茶の間やゆるファンや社会人としては優等生なファンが多いので、ライブはまあまあ来ても芝居は見送ったり公演数を減らす。
だからたぶん参加率悪いとは思っていた。もともとライブは好きだけどお芝居はそれほどというファンが多いなか、お芝居もやりたい推しが少しづつ活動の幅を広げてきた感がある。
予想通りチケットの売れ行き悪いようで連日公式が告知してたけど私は既に連日押さえている。誰か誘うと言っても社会人としては優等生なファンばかりなので無理。他のメンバーのファンならお祝いがてら公演数を増やすガチファンが大勢いるんだけど同担は空気の読めない優等生が多い。
そしてアフタートークの発表。嬉しいけど売れ行きの悪さが予想以上なのがわかるので微妙。そんな事に気付かず無邪気に喜ぶTLの踊るTwitter。
でも推しは自分のファンにガチファンが少ない事を推しの同担よりもわかっていると思う。しかも行けないけど応援してますリプを打つファンは勿論地方に来てくれとねだるファンも多いので、優しい推しは基本的にガッツもゆるファンも茶の間も同じに扱う。何しろ同担はおたくとしたらコドモが多い。
そんな推しが、今回ばかりは初日の挨拶で毎日来て下さいと言い楽日の挨拶で真っ先に毎日来たファンに謝意を述べてくれた。2割から3割空席のある客席は推しの瞳にどんな風に写ったのだろうか。
もともと推しが立ち上げた劇団の旗揚げ公演が当日券で並ぶ程人が入って、それを見た業界の偉いさんが推しの記念公演を企画してくれた。それなのに人が入らない。それを別としても、一生に一度の記念なんだから満席の客席を見せて上げたかったと思う、せめて初日と楽日だけでも。
推しのやる事全てを盲目的について行けとは思わない。でも、応援してます~と言いつつ期待されてやった記念公演に人が入らなくても、入る数を増やすどころか減らしてても平気な同担達。今回くらいは推しの顔を立てる為にお祝いと思って入る数増やして席を埋めるのが応援じゃないの?と今回ばかりは思った。
よく学校の先生の組合が問題だって言われて、その親玉が日教組って言われているけど、全教のほうが問題あるんじゃない?
日教組は
全教は、
1989年9月の定期大会で、日本教職員組合(日教組)は連合加盟を決定したが、日本共産党の影響の強い単位労働組合は「日教組はもはや後戻りの出来ない右転落をした」と批判して大会をボイコットし、事実上日教組を離脱。11月に全日本教職員組合協議会を結成した。日教組本部はこれに対抗し、共産党系の専従役員を統制処分に付すとともに、同年12月及び翌年3月の臨時大会で全教加盟組織を日教組から脱退したと見なして構成組織から除外することを明確にする一方、すべての離脱県で、日教組方針を支持する支部・組合員による新組合を旗揚げさせた。
日教組から離脱した単組は青森県・埼玉県・東京都・岐阜県・奈良県・和歌山県・島根県・山口県・香川県・愛媛県・高知県の教職員組合、11組合と私学部。京都府・大阪府・兵庫県の教職員組合は組合が分裂。その他の組合は各県の教職員組合から一部支部や共産党系組合員個人が離脱し結成された。
どちらもパヨクだから教育者にしてはいけないと思うのだが、全教のほうがより極左よりだから、より子供に触れさせてはいけない存在だと思うのだがどう思う?
4月は着任4日目から授業って、どうやればいんじゃと悶絶。
4月も中旬になると慣れてきて、何が合っても「まあいいか」とおおらかな気持ちで仕事ができるようになったよ。
4月が下旬になると、サボりかたを覚えてきた。学生よ、ごめんねダメな教員で。
GWが終わって絶賛5月病を発症中です。もう明日は授業やりたくない、天気が良いから休講にしたいぞい。
「高専というものは大学でも高校でもない」と言われていたが、まあ確かにそのとおりだ。
しかし、高専ってのは高専と大学の線型結合だ。つまり、全く新しい何かではなく
(高専) = 0.7 × (高校) + 0.3 × (大学)
って感じだよ。
学生は一様に都会への憧れを抱いていて、これじゃあ地方の未来はないよなあとため息が出る。
卒研はニコ動の「やってみた」(技術部)が許される雰囲気なので、研究テーマ考えるのが苦手な自分にはハードルが低くて良い。
レベル高い研究室は、学会発表くらいまで持っていけそうな雰囲気。学会で高専生が発表すると微妙な雰囲気になる理由がわかった。
高専に来て、間接的に「大学のクソみたいな教育でも大学生を育てているのだなあ」と感心し
高専の1年生だって、卒業までには大きく成長してますよ。ただ、ゴールが違うだけです。
数学を捨てたエンジニアに未来はあるのか? と思うほど学力崩壊してる。
就職率は高く、なんだかんだで卒業までに職を見つけているから社会的には許されるのだろう。
しかし、コレまで当たり前のようにしていた会話
(後輩)「めんどくさいから、級数解法でやってみたら傾向がみれていいんじゃないスカ」
こんな感じの会話ができないのは辛い。
学生は「こまけえこたぁいいんだよ!」なんて言わないが、いつも何も考えず装置を使ってる。
こういう大胆さってときに大発見につながるからちょっと羨ましい。
飲酒を注意したり、遅刻学生に声かけてみたり、チャリの乗り方にイチャモンつけたり
月に一度の看守ごっこしてみたり、体育祭を盛り上げてみたり...
正直、この方面はあまり興味がないのでテキトーにやって楽しむぞと思っている。
博士課程への進学を投資として捉えれば、たぶん生涯賃金では回収できないだろうと思う。
だけれど、上司からプレッシャーをかけられたり、追い詰められたりしないので良い。
残業代がデないという噂は本当だった、残業の付け方さえ教えてもらえなかった。
チョットでも準備をしようと思うと、帰宅時間が20時を超えてしまうので、終末に向けて疲労が貯まる。
土日は寝てるだけ。これはつまらん人生だな。もうすこし早く退勤する方法を検討中。
てか、システムが基本高校だから朝は勤怠管理されるし勝手に休講出来ないのがつらい。
職場の外では先生として見ないでください。学問の手本くらいにはなれますが、人生の手本にはなれません。反面教師です。
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時は2016年。前年2015年からにわかに現れ始めた「互助会」なる謎団体の影響ではてなブログは一気に好景気になった。
ホッテントリに載れば3万PVは余裕で収益もソコソコ入る。それにはてなブログは「検索流入に強い」! はてなブログを初めて副収入を得よう!
こんな謳い文句で投機ブームならぬ投稿ブームが起き、バズる景気へとつながっていったのである。
この「バズる景気」の立役者は間違いなく「はてなブックマーク」だ。数あるブログサービスがある中ではてなブログが選ばた理由はこのはてなブックマークがあるからだ。
自分を含めて2つのはてなブックマークが付けば新着エントリーという人目につきやすい場所に掲示される。そこからさらにはてなブックマークが付くと。ホットエントリーという大通りに掲示される。
大通りには様々な人たちがいて、文句や一言だけ感想を書いたりしている。
毎月末になると各ブログから報告エントリーが出される。その報告を読んでブログを始める者、自分を奮い立たせる者、妬む者など様々。
しかし、好景気というものは長くは続かない。どこかで終わるのだ。いったいどこで終わるのか? ある人は、「バズる景気の影響で同じようなブログが増えてしまった。
昔のような個性的なブログは無くなった。もうすぐにでも終わるよ。」
みな、人々に役立つことを、検索に引っかかるようなエントリーを書くために日常を面白おかしく書く人が消えた。
いろいろ意見がある。
批判をヨソに、現実でイマイチな人が一旗揚げるために、副収入を得るために、などなど様々な理由が渦巻き、はてなブログ作成に勤しんだ。
いったいいつまでこのバズる景気が続くのか。
業界では前々から噂されていたらしいが、月額980円で電子書籍読み放題
Kindle Unlimitedが遂に日本でもサービスを開始した。
イケダハヤトやそのほか、「
Kindle Unlimitedでお勧めの作品一覧(随時更新)」なんて記事が多数出ているけど、
このサービス上陸で何気に喜んでいるのってこういうアフィリエイトブロガーなのかもな…
作品リストからめぼしい、有名っぽいものを適当にピックアップしてリンク貼りつけときゃいいわけだし。
って何気に喜んでいるのはブロガーとして、もう一つ、何気に炙り出されているのは、各出版社や作家の電子書籍への姿勢のような気がする。
出版系の就活を考えている学生とか、電子書籍系サービスで一旗揚げたろうみたいな人はラインナップをよく見るといいと思う。
日頃からKindleでセール情報やランキングをチェックしている人ならよく分かると思うが、
そもそも、Kindleのセールで前から1巻無料とかよくやっていたタイトルが多かったりして、つまり、元から、電子書籍への拒否反応が薄く、無料やセールにして読者を集める売り方にアレルギーが弱い版元や作家が参加している…って、まあそりゃあ、当たり前か。
西東社(歴史系書籍を100円にしてランキングをほぼ全占めしたりしたことがある)、ぶんか社(ここは電子コミック1円とか5円とかよくやっている)、日本文芸社(既存の無料読み放題アプリなんかにも作品を卸している)、太田出版(270円セールをよくやっているが読み放題に出しているコミックも結構それとかぶっている)
あたりの版元が数を揃えているのはかなり納得だし、
11円セールでかなり儲けた佐藤秀峰、また、権利元がプロダクションになっている青木雄二、こちらも、既に既存の無料読み放題(マンガBANG!みたいなのね。無料っつっても勿論広告料から利益分配される)に作品を出している新井英樹作品があるのも、さもありなんという感じ。
GooglePlay(電子)での配信にいち早く参入した講談社のタイトルは雑誌を中心に比較的多くて、
一方、GooglePlayでの配信参加がかなり遅かった集英社は、Kindle Unlimitedにも名を連ねていないっていうのも、物凄く案の定。
しかし、日本ではどうして電子がなかなか主流派にならないんでしょうね。
本を買うという行為には、ただ単に内容を読みたいという「読書の欲求」のほかにも、「所有の欲求」(こんな本持ってるぜ)、「顕示の欲求」(こんな本読んでるぜ)があり、電子では後者2つが満たされないからかしら。
8/4 22時追記しました。
字数制限引っかかったので内容はこちらで
http://anond.hatelabo.jp/20150804220604
Fate/GrandOrderというソーシャルアプリ・ゲームが7月30日、アンドロイド端末向けにGoogleプレイストアにて配信開始されました。
ところがそのガチャがひどいとか、返金リセマラなる新しい単語が出来たり
おまけにTwitterで流布しているデマが拡散されて混沌としてきているようです。
@chiaki_pさんのTwitterより引用させて頂きました。
多くのユーザーとiOSの配信を待つユーザーがいる中で情報が混沌としている中で整理するためにこのダイアリーを書く事を理解していただきたい。
なるべくソーシャルゲーム慣れしていない人にも読みやすく書いたつもりですが、読みづらかったらすみません。
>・延期に次ぐ延期
正論。はじめは2014年にリリース予定だったのに半年以上延びました。
延期は型月のお家芸感はあるが、それは別として予定通りにリリースされなかったのは純然たる事実です。
>・キャッシュにプレイヤーデータが格納されていることが判明、騒ぎに
これも事実である。多くのキャッシュを消したユーザーがデータが消えたと騒ぎになったが、
その期間は配信開始の7月30日20時~翌8月1日2時の間で、2時よりメンテナンスに入ったため解消された。
厳密には2時以降の時間でもキャッシュ削除によって消えた場合もあるかもしれないが、
もちろん前代未聞のバグだが、以下のように対応を取られている。
>プロデューサーレター
>http://typemoon.com/news/2015/0c4tok
>また、この状況に鑑み、本件に該当されるユーザーの皆様がデータ復旧までプレイいただけない
>事態を打開すべく、データ復旧に関するオペレーションを変更いたします。
>専用のお問い合わせフォームよりご連絡いただいた後、よろしければ新規にIDを取得いただき、
>データ照合完了後に、新たなIDへ、以前のIDで取得されたサーヴァントや各種アイテム、
>聖晶石、QPなどの必要なデータを移行させていただくという形で対応させていただきます。
時間はかかるが以上の対応を行っており、他のソーシャルゲームのデータ消失等の対応と比較しても十分な措置であると判断することが出来ます。
これも事実。まだ届いてない人もいる模様。
筆者はあまりソーシャルゲームは躍起になってやらないので判断材料は少ないが、事前登録メールは比較的すぐに届くらしいです。
しかしこの事前登録のセイバー・リリィ、スタートダッシュのプレーヤーに必要かというとそうでもなく、ステの伸びも悪く微妙です。
>・課金ガチャは1種類のみ、サーヴァントと概念礼装が出現するが、サーヴァントの出現確率は低い
これは本当。筆者もこのゲームで一番改善するべき点だと考える。
序章はチュートリアルで引いたサーヴァント、マシュ、お助けキャラでなんとか突破は可能だが、
一章中盤からかなり難易度が上がりサブにもサーヴァントが必要になる割に、出ない。
通常ガチャならと思いきや、通常ガチャは200Pで一回引けるのに対して、フレンド使用で得られるポイントは25P(野良は10P)でフレンドを8回使ってやっと引ける。
かといって引いたところでサーヴァントが必ず出るわけではなく、慢性的な戦闘の駒不足はバランスが悪いとしか言いようが無いだろう。
課金してもまともに駒が揃えられないのはさすがに笑えないので、ここは早急に直すべきだろう。
>・ガチャのページのイラストが、中心にサーヴァントを据えており、明らかにサーヴァントメインのように思わせる。また、比率が記載されてないため返金騒動
明確にデベロッパーからの発表は無いので今後どうなるかはわからない。
まずリセマラというのは、ソーシャルゲームではよく行われる行為で、
チュートリアルクリア後に大抵レアガチャを一回以上引けるので、それを引いたあとに強いカードならゲーム開始、弱いカードならアプリをアンインストール、インストールし直してチュートリアル…という風に繰り返す行為である。
方法についてはこのダイアリーで拡散したくないので書くのを控える。
端的に言うとデベロッパーに金銭的に負担がかかるため、行ったアカウントはゲーム内でアカウントBAN(アカウントが使えなくなる)される可能性も少なからずあり、そして下手したらゲームが存続するか危ういレベルの真っ黒なリセマラとなる。
ゲームを強いキャラではじめてもアカウントが使えなくなったり、ゲームが出来なくなったら意味が無いので自粛の流れとなっている。
尚この方法は1アカウントにつき1回しか使えないが、それだけ行うユーザーが多いと影響が出かねない。
高額な返金も確認されているが、これは先述したデータ消失に対するものである模様。
>・難易度が高く、最上位レアのサーヴァント入手前提のクエストが存在する
これは大きな間違い。本スレでは1章のある敵が非常に強く、こういった噂がはびこっているが
筆者は最上位レアは無しで現在開放されているストーリーを全て見る事が出来た。
このゲームはタイプ相性で与えられるダメージが大きく変わり、たぶん被ダメも変わる。
有効なサーヴァントが先述の渋いガチャが重なってこのような噂が蔓延ってしまったと思われる。
基本的にこのゲームは複数のユニットを強化しながら、ストーリーを進めて行く必要がある。
石の配布頻度は高いので、サーヴァントさえあれば時間はかかるが無課金で進める事は可能だ。
ただ当たり前だが、時間がかかる。しかし課金をしたところでガチャからサーヴァントが必ず出るわけでは無い。このバランスがとにかく悪い。
現状ではリセマラ無しでは無課金プレイは難しいが、レア度が高いサーヴァントが引ければ勝ちというわけでは無い。
今後の改良を期待するしか無い。
>・なぜか戦闘により入手したアイテムが加算されていなかったことが判明
一部アイテムはどうやらそういう不具合がある模様。まだ修正されていないので、早く直して欲しい。
>・延期に次ぐ延期をしたにもかかわらず、第2章までしか実装されていない、100万字とかいう嘘。末実装を隠すための難易度ではという声も
2章までは事実だが、このツイートをした方はあまりストーリー系のソーシャルゲームをあまりプレイした事が無いと思われる。
スマートフォンの性能が上がると共に、アプリタイプのソーシャルゲームは増え、またキャラクターや声優を売りにする他オリジナルコンテンツのストーリーを売りにするゲームも増えた。
筆者が知っている範囲だとグランブルーファンタジー、スクールガールズストライカーズなどがある。
これらのストーリーを売りにしているソーシャルゲームは今現在、メインストーリーが完結しているソシャゲは無い。
もう一度言う。ストーリーを売りにしているソーシャルゲームはメインストーリーが完結しているソシャゲが無い。
筆者の調べ不足で存在しているかもしれないが、基本的にストーリーメインタイプのソーシャルゲームは言い方によっては「未完」状態でリリースされる。
これは当たり前の事であり、これは先述のガチャと違って決してこのゲームだけがおかしい訳ではない。
100万字のシナリオについては誇張広告といえばそうなるが、これもソーシャルゲームではおかしい事では無い。最終的に実装すればいいからだ。
ちなみに声優に関してもTwitterでカウントした有志曰く、実装している声優は約半分だ。参加イラストレーターについても発表された全てのイラストレーターのカードは実装していないようだ。
この広告に関しては個々人で思うところのあるなしは存在するが、基本的にこれはソーシャルゲームにおいては普遍的なものだということをご理解いただきたい。
ちなみに同時期にリリースされたケイオスドラゴンは、現在1章までしか開放されていない。
なので筆者も1章までだと思っていたので、むしろリリース時点で全員分のキャラクエとメインクエ2章分は頑張ったほうだと筆者は思う。
>・プレイに最上位レアが必要なことから、ヤフオクに多数のリセマラアカウントが出品される
>・儲けられることに気づいた中華がBOTを作成し、オークションに流している模様
>・そのため、ゲーム内の助っ人にはmynameというプレイヤーが蔓延る
これについても事実。
このゲームはデータ引き継ぎはIDとパスワードを設定すればいいので、
筆者はあまり他アプリをプレイしたりその時にリセマラをしていないのでわからないが、
アカウントのリアル・マネー・トレードは早急に対策を打つべきだろう。
>・多数のGoogleへの問い合わせの結果、FateGOは現在「不適切なコンテンツ」としてレポート集計されています
これ、いまいちどこに表示されてる物なのか筆者は見つける事ができませんでした。
基本的にGoogleストアがソシャゲに関して不適切という判断を下すのは、ガチャ課金が景品表示法に牴触していないかという部分が強いので、
先述のガチャに関してはかなり黒に近いグレーなのでこういった意見が寄せられるのも無理は無い、という感想です。
ソーシャルゲームの景品表示法違反についてはパズドラ事件簿のクリスマスガチャ、脱法進化などで検索すると関連した話が出て参考になると思います。
ただ、プロデューサーレターなどから今後のやる気は感じられるので判断するのは時期尚早かと思います。リリースしてまだ一週間経って無いのに…。
むしろ泥を塗っているのはこうした情報の真偽を確認せず真に受けている人や、ビュー数が稼げるからとこの情報を転載しているアフィブログの方が泥を塗っているのではないかと筆者は思います。
>ちなみに、FateGOの開発は武内さんの友達の友達のディライトワークスという会社です
>つい最近まで、社員は1名だった会社で、資本金は100万円です
>もしかしたら今週乗り切れずに夜逃げもあるかもしれないので、どうぞみなさん今後のFateGOの行く末をお楽しみください
この発言の真偽についてですが、
>「Fate/Grand Order」が目指す,スマホ時代の新しい物語とは。奈須きのこ×武内 崇×庄司顕仁の3名に聞く,その狙いと手応え
>http://www.4gamer.net/games/266/G026651/20141001120/
> ディライトワークスは,2014年1月に設立したばかりの会社です。最初は個人で,ゲーム業界のよろず屋カンパニーとして立ち上げました。今は開発チームを中心に,30名ほどの規模になっています。事業の中心はゲーム開発ですが,基本的にゲームに関することは何でもやる,というスタンスの会社です。
>庄司氏:
> 共通の友人を通して,武内さんから本作の企画について相談を受けたのが最初だったと思います。その頃のディライトワークスはまだ僕一人の会社で,ゲームビジネスに特化したコンサルタントとして,開発プロジェクトに対する問題解決やビジネスコンサルティングの提供,メーカーのマーケティング改革,組織改革,珍しいところでは人事制度改革などを行っていた頃でした。
最近までとありますが、少なくとも2014年1月を最近と呼ぶにはちょっと範囲が広すぎるかと思いますね。
この記事の日付は昨年10月10日時点で30人前後はいるわけですから。
あまり関係無いかもしれませんが株式会社は最低3人の取り締まり役が法で定められているので、このプロジェクトの為に人員を増やし株式会社として旗揚げしたことが考えられます。
資本金についてはただ単に過去の出資を受けた額の合計額で、その後の会社の業績とは違い固定されているものです。たぶん会計学や簿記をやってる人は基礎知識としておわかりだと思います。
仮にこれから新規事業で売上が増えても資本金は増資を行わなければ変わりません。
(この辺ちょっと勉強したのがだいぶ前で自信無いので、気になる人は調べてください)
実績がない新興会社な事には変わりはありませんが。
この企画にお金を出しているのはアプリの配信元からもわかるようにアニプレックスと考えられます。
アニプレックス、TYPE-MOONもとい有限会社Notes.、ディライトワークス。
現状わかるだけでもこの三社が関わっているプロジェクトです。
あくまでディライトワークスとTYPE-MOONは運営と開発指揮のみと考えられるので、アニプレックスがこの企画から手を引いた場合、このゲームは夜逃げ扱いになると思います。
しかしここまで書かせて頂いた情報を読んだ上でそれは現実的でしょうか?
「リリースしたばかりのソーシャルゲームとして当たり前、よくある部分」ばかりで
「そうでない」部分は、渋い礼装ガチャとサーヴァントガチャくらいです。くらいって言い方はちょっと語弊がありますが。
アフィブログは基本的にビュー数を稼げるような炎上事案しかとりあげません。
できればTwitterなどのSNSで拡散しないで欲しいです。
もし仮にFate/GrandOrderが今後良いゲームになったら口コミで広げていってあげてください。
そしてシナリオだけ読みたい人へ。
たぶん一年後か、二年後くらいになれば全てのシナリオが実装されてるのではないでしょうか。
全てのシナリオが入っているこれまでのFateはコンシューマーゲームであり、ソフトとハードを買って一気にプレイできる言わば「連載完結漫画」です。
ソーシャルゲームである今回のFate/GrandOrderはまだこれから話が続いていく「連載漫画」です。まだ始まったばかりです。
なのでもし、全ての話を楽しみたいだけなら最終章がリリースされてからプレイしてはいかがでしょうか。
今から始めるなら、シナリオゲーとしてではなくソーシャルゲームとして楽しむ事をおすすめします。
ひとまずシステム等は今後改良されると思うので、個人的には頑張って欲しいです。
読みづらい長文と誤字脱字等失礼しました。
大企業を蹴って、ベンチャーに就職 するって?
「大企業だと先が見えてて自由がなくて面白くない、でも、ベンチャーだと会社と共に成長していけるから楽しそう」お前はそんなふうに思っているんだろう。
若者よ。気持ちはわかるぞ。そしてそれは全く正しい。
10年付き合った彼女が、おまえのとろうとしているキャリアパスをたどった。
一方、俺は逆のキャリアパスをたどることになったんだ。大卒で(名前がNから始まる)とある大手企業に入社し、数年後、仲間と共に小さな会社を興した。
新卒でいきなりベンチャーに入っちゃう若者は、残念なことに、結構いるらしい。
ベンチャー専門の就職説明会というのがある。ベンチャーに入りたい新卒を集めて、まだ名前が広まっていないベンチャー企業が集まって、彼らに自社を紹介する、そんな合同説明会だ。
説明会はビュッフェスタイルの豪華な食事とともに、ホテルのラウンジで盛大に執り行われる。参加する学生も熱意に満ち溢れている。一般的な説明会に参加する新卒とは、目つきのギラつきが違うらしい。企業の説明のために社長本人が繰り出してくることも多い。
企業の説明がひと通り終わって、担当者がフリーになると、学生は我先にと質問に押しかける。そして名刺を押し付けるんだ(学生が自分で名刺作ってるんだぜw びっくりだろ?)。
モチロン、名前を売るためだ。個人的に仲良くなって、入社の時にライバルに差を付けようとするのが、彼らの狙いなんだ。
「…へええ、実に、おめでたいねえ。俺が学生の時なんて、てめえの研究に夢中で、就職活動なんてろくすっぽやらなかったけどな。決められたレールで、用意されたステージでゲームすればいいやあ。俺ダメ人間だなーw って思ってたけどw」
「いや、違う。これは『バイオハザード』なんだよ」
つまり、『ゾンビ』は狩る気まんまんつもりで人間に群がるが、実は、狩られているのは『ゾンビ』の方なのさ。
学生側は自分で色々工夫して、積極的に就職活動しているつもりなんだけど、彼らの中にはモチロン東大京大早慶はいない。
そういう頭のいい連中は、まっさきに大手企業に内定決めちまってて、余った時間で、旅行先で女とパコパコしてるってワケ。
残ったボンクラ学生が、俺らを頼る。俺らは彼らに就職先を紹介してやる。『ベンチャー』の響きがいいから、彼らは、「あれ? 実は、俺らって勝ち組なんじゃね」とか「受け身で生きてる奴らに差をつける」とか考えちゃうけど、
そういうポジティブシンキングって、ただ単に、自分を騙してるだけなんだよね。選択肢がないって現実から目を逸らしてるだけさ。
まあそういう学生は実際に働く段になって、いろいろな不都合に目を瞑って頑張ってくれるから、企業側としてもありがたいんだろうけどね。
そういうのもある意味才能だよ。『セルフ・ブラックアウト』って俺は呼んでるw
それに加えて、目が眩むってのもあるだろうな。きらびやかな場所でパーティする機会なんて、今どきの学生はめったにしたことないだろうからさ。
でも実際は、『ホテルのラウンジ』は、『ハローワーク』なんだよ。
「まー結局は、いつの時代も、お金持ってる方とか、学歴持ってる方とか、もてるものが勝つんだよなーw そしてダメ人間は負ける」と軽口でシメようとした俺を横目に、友人は笑う。
「いや、中小企業も楽じゃないんだぜ。お前はわかってるだろう? 連中も東大京大とは言わずとも、早慶マーチあたりを取りたい。でも無理さ」
「カネがないからねえ」
「そう。でも大企業は金持ってるから、派手に募集をかけられるってわけ。リクルーTとかをつかってな。でも、そんな余裕のない企業様方もいっぱいいる。困ったなあ困ったなあ、でも学生ほしいよお。さあどうしよう?」
「そこにお前が現れるんだな」
友人はニヤリと笑って言う。
「その通り。俺らが中小企業たちに、『ベンチャー』ってラベルを付けて、魅力的に見せて、学生に紹介してやる。就職先が無くて意欲を失ってた学生も大喜び。Win-Winの関係。そういうマッチング商売なのさ。実にウマイw」
シワひとつ無いシャツの袖に、派手なカフスボタンをちらつかせて、ニヤニヤ笑う友人。
なるほど。ラウンジの貸し切り料金と豪華な食事代は、全部中小企業持ちか。それでもリクルーTの利用料金よりは安くつくってことか。なんだかなあ。
呆れた俺は、店の飲み代を彼のオゴリということにして、その場を後にしたんだ。
彼女はいきなりベンチャーに就職したが、俺はまず、(名前がNで終わる)大企業に就職することにした。
ことにしたって書いたけど、ちゃんと考えたわけではない。前述のとおり適当なノリで就職した。のんびりやってければいいと思っていたんだ。
けれども、周りを見ると優秀な連中ばかりで、そう甘くはいかなかった。
周りに流されやすいタイプだった俺は、せめて浮くまいとして、必死に仕事した。
いつしか気づくとデスクは光学関係の専門書で埋まっていた、仕事にかじりついて傷んだ腰を痛みを和らげるために、テンピュールのランバーサポートを買った。
社員は多いのに仕事は尽きること無く次々とやってきて、難しい問題に直面する度に、チームメンバーとの議論が白熱した。
少し暗いが音は優しい仲間たち。くせのある連中で、諍いを起こす度に俺は彼女に愚痴っていたが、振り返ってみると悪くない時間を過ごせたと思うんだ。
社食の味が薄味だったのが気にいらなかったけどね。
そうして、俺は経験をためていった。
村上春樹は自著で、”真の芸術が生み出されるためには、奴隷制度が必要不可欠”と述べているんだが、その理由は、奴隷が畑を耕したり、食事を作ったり、インフラ的なことをやってくれるからだ。その上で芸術家は好き勝手にやりたいことをやれる。研究開発でも同じだ。
安定した環境が確保されて初めて、知識や技術を会得できる。明日のおまんまを心配すること無く、目の前の仕事に集中できること。それが重要だ。
今、思いついたが、ベンチャーに就職した彼女がやつれていったのは、まともにメシを食っていなかったというのもあるかも知れないな。三食カロリーメイトとかザラ、等と言っていたので心配したこともあったんだった。
薄味の社食は物足りないかもしれないが、A定食→B定食→C定食→D定食→A定食... と繰り返していけば、飽きること無いし、栄養もつくし。
安定と関連するが、大企業は定時に帰れるってのも結構大事なんだ。
若いころこそ、”遊ぶ”イコール人生の無駄、的に考えていたが、今から振り返ってみると、本当によく遊べた奴が、得てして成功している。その傾向にあると思う。
俺の個人的な経験を拡大して一般化するのは無理があるかも知れないけどね。
”遊ぶ”ことは思考のかたよりを解消する効果がある。
とあるインドのジュニアスクールの休み時間は、授業一時間に対して、たっぷり30分取られる、という話を聞いたことがある(※ただし、その時間で自習している奴もいると思うけどね)。
俺も大企業時代で一番はかどってた時には、定時帰りで遊びまくっていたし。
每日のように街のダーツバーに行って、オネーチャン引っ掛けてよろしくやっていたんだ。
つまり俺が言いたいのは、”若くて技術がないうちは特に、大企業で力を蓄えるべし”ってこと。
そして、5年経ったら、独立する。
社会人のみんなはわかってると思うけど、どんな職場でも、5年も働くと飽きてくるんだ。
『飽き』っていうのは、仕事のパフォーマンスに絶大な影響を及ぼす。
「我々の先祖はジャングルに住んでいた。ジャングルでは意味のないものに注意を向ける人間はいなくなる宿命にある。
遠く流れる雲を数えたり、カブトムシを集めたり。のんびりと下らないことをしている人間は、背後から近づいてくる毒蛇や、ジャガーに、気づかない」
そうした性質が我々に遺伝した。すなわち、生き残るために、下らないことに注意を向けようとすると、やる気が無くなるようになっている、と。
そして、新卒の坊やが言うように、そうなったとき、好きに仕事を変えられる自由は、大企業では得難い。特に技術屋はそうだ。
時が来たのだ。技術は蓄えた。今こそ、真の自由に突入するタイミング!!
そう思って会社を興した俺。紆余曲折を得て、なんとかベンチャーを続けられてる。
ところで、入社したはじめはわからなかったが、エリートとその他大勢を見分けるのには、実はちょっとしたコツが有るんだ。
それは机をよく見る事だ。
いや、机のきれいな奴がエリートってわけじゃない。机の汚い奴にも仕事のできるやつはいる。というか多い。
営業とか、人材マネジメント関係の人は割と皆知っていると思うが、「机の片付け方に、そいつなりの秩序がある奴は、たいてい仕事できる」。
たくさん仕事している奴は、資料をちょっと振り返るのに、ガサゴソ書類の山を漁ってさがしたりしない。ちょっと考えればわかると思うけど、そういう作業には1分とか2分とか、細かく時間が掛かるし、脳内コンテキストをスイッチしなくてはならなくなる。
つまり、それまでの深い思考を一時的に、脳内のメモリからハードディスクに書き移して、退避させなきゃならないんだ。
脳みそのハードディスクは書き込みは速いが、読み込みは遅い。目的の書類を発見した後に、再び深い思考状態に戻るのは、かなり時間がかかる。そしてそういう行ったり来たりを繰り返していくうちに消耗して、いつしか深く考えるのをやめてしまう。
だから、デキるやつは、書類を探すのに時間を掛けない。たとえ机の上に山ができていても、目的の書類を即座に(1秒以内に、迷うこと無く)見つけてくることができる。
彼のシステムを発見するスキル。意識していると、いつの間にか身につく。
社内のいろんな部署にちょっと顔を出して、そういう机をしている奴を探して、声をかけるんだ。
で、連絡を取り合って、一緒にバーに行ったりするんだ(そしてオネーチャンたちに”自慢の友人”として紹介する)。
そうして仲良くなった数人を引き抜いて、自分で会社を起てるんだ。
おおまかに言うと、俺が会社を起てる際にやったことは、そういうことだ。
Yコンビネータっていう外国のベンチャーキャピタルの、ポール・グラハムっていう人がこんなかんじのことを言っていた。
ベンチャーが成功するかどうかを決めるのは、彼らのアイデアがどれだけすごいかは関係無く、ベンチャーを構成するメンバーの『人間』で決まる。
初期メンバーは今はいない人も多いが、会社を軌道に乗せるのにみんな役立ってくれた。
それ以後にも結構人を雇ったが、使えない奴はとことん使えない。単に役に立たないということじゃなく、仕事の邪魔になるんだ。かと言ってすぐに抜けてもらう訳にはいかないし。
のべ数時間程度の面接や試験だけで、そういった『人間の本質』を見分けるのは土台、不可能に決まっている。
前述の就職支援の友人も、同じようなことを言っていた。(働いた後に机を見ればわかるんだが。)
人を雇うのにはコストがかかるし、振り回されると更にコストがかかる。
だからこれが、ベンチャーを起業して上手くやるための、”唯一まともな”最短パス、なんだ。
え? まともじゃなくてもいいから、真の最短パスを教えて下さい??
一方で高校時代に付き合い始めた俺の彼女は、小説家になるのが夢で、文系の国立大学に通っていたんだが、結局プロにはならず、普通に就職することにした。
学外に知り合いの多いやつだった。
知人の紹介でとあるベンチャーにツバをつけていた一方で、大手の広告関連企業の就職試験も突破していた。
まだ就職が決まっていなくて多少不安だった俺は、安定した企業の方がいいんじゃないか、空いてる時間でおまえの好きな小説が書けるかも、とアドバイスしたが、
ベンチャーで一旗揚げて、いつかキミを養ってあげるのもいいじゃんw 等と言っていた。いや、別にいいよ。とスルーしたと思う。
ほどなくして、連絡があった。彼女はベンチャーの方にかじを切ることを決めた。
当時の俺は納得できなかったが、決断を否定することだけはしたくなかったので、それ以上何も言わなかった。
社会人になって、電話で度々、「忙しくて小説書けねぇw」と愚痴ってきたので、その度なだめていた俺だったんだが、
学生時代はデートのために休みになる度に電車に揺られていた。社会人になってからは真夜中に突然訪ねてくるようになった。
でも、ある雨の夜にドアベルに気づいた俺がいつものようにドアを開けると、泣いている彼女が立っていた。びっくりする俺。彼女のブラウスの上のボタンが外れていた。
社長と揉めたらしい。
「無理矢理犯されそうになった」彼女はそう言った。
社長と二人で会社に残っていると、おつかれさま、少し休んだほうがいい、と言って社長が背後に立つ。振り返ると、どうも様子がおかしい。怖くなった彼女は逃げようとした。
それで、なりふり構わず逃げてきたという。
そういうことはよくあるのか、と問いただすと、「いつもはおしりを触ってくる程度」と、まるで自分が悪いかのように、申し訳無さそうに言った。
気づかなくてごめん、と俺は謝った。それしかできなかった。
後でわかったことだが、その日社長は二徹していた。
社長からの謝罪があって、彼女は再び会社に通えるようになったが、心配した俺は、そういうことが次にあったら、まず俺に言うんだよ、と注意した。
だがその後、職場環境は悪化するばかりだった。仕事は積み重なり、彼女も部屋に帰れない日が多くなった。心配した俺は度々電話をかけたが、通じないことが多かった。
言うまでもなく、ベンチャーは仕事が多い。そして人間追い詰められると、判断がおかしくなることがある。
その社長はいくらなんでもクソだと思うだろうが、彼女の方にも問題がある。
働いて、職場の人達と話して、しばらくすると口座に自動的にお金が入ってくる。
そんな中で、例えば、おしりを触ってくることに関して社長に楯突くことが、どういう影響をおよぼすのかわからないのだ。
ちゃんと聞いてくれるのか、疲れた社長をノイローゼに陥らせて会社の機能を停止してしまうんじゃないか、そうすると仲間に迷惑をかけるんじゃないか、あるいは権力で押し切られて逆に会社でハブられることになるんじゃないか。もしかしたら辞めさせられてしまうんじゃないか。万が一辞めざるを得なくなったら、自分はどうやって生きていけばいいのか。キャリアもない、スキルもないのに、再就職先があるのか。路頭に迷うんじゃないのか。セクハラされたせいでやめたと、正直に再就職先に言っていいのか、再就職した先でその話が伝わっていじめられたりはしないか。
若者は、何も知らない。
まして、必要な激務で疲れている。そんな中でちゃんと判断を下すことが出来るはずもない。
セクハラの例は極端かも知れないが、あらゆる局面でそのような判断力の弱さは出てしまう。
どれだけ自分は働けるのか・働くべきなのか、業務で必要な知識を養うにはどうすればいいか、などなど。
大企業に就職した人は、そういった常識は、周りの人間のアドバイスを受けたり、会社が提供する教育を受けたり、社内の規律を学んだり、顧客の企業や、子会社との交流したり、そうして徐々に身につけていく。
知っていなければ。選択肢がなければ、選択できない。当たり前だ。
選択肢が無い。そして増えない。
若者よ、君たちは鳥だ。
社会に出て数年は確かに辛いかもしれない。でも巣の中で母鳥がくれる餌を兄弟と取り合うんだ。英気を養え。そのエネルギーはやがて力になる。すべては、巣を離れて大空を羽ばたく、その日のために。
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ところで彼女のことだが、事件があった日からしばらく働いていたんだが、やがて体調を崩し、ベンチャーを辞めてしまって実家に引っ込んだ(そうして、ようやく好きだった小説が書けるようになった)。
それでも何年かは交流は続いていたんだけど、ある日、些細なことで喧嘩して、それっきりになってしまった(確か彼女がネコを飼いたくってたまんない!ってしつこく訴えてきて、好きにすれば、って言ったらそっぽ向かれてしまった。それで俺も冷めたんだ)。
今は音信不通なんだが、風のうわさによると、最近結婚したらしい。どうやら幸せにやっているみたいだ。
相手の勤めている企業の名前こそ知らなかったが、良く日に焼けた、笑顔の似合う好青年だ。
元気な男の赤ちゃんの写真も見かけた。俺はタイミング的にデキ婚なんじゃね?等と下衆の勘ぐりをしてしまったけど(ひょっとすると俺の中にも未練が残っているのかもしれない)。元気でいてほしいと思う。
追記) げっ元増田の記事、よく読んだら、判断を下すのは今日中、ってことか?? さっさと投稿すべきだった… もう俺には、元増田がこのトラバに気づいてくれるように祈ることしかできない…
なお、ここまで読んでくれた読者で、全然参考にならなかった方、ゴメンナサイ。ダラダラと長くて、あなたの時間を奪ってしまって済みませんでした_ _。
秋田県 上小阿仁村とかいう「医者追い出し村」の実態wwwwww
http://www.mudainodocument.com/lite/archives/54639402.html
上小阿仁村の一件がたびたび話題になっているのは、「赴任する医師が何度も変わるくらい怖いところ」という噂がひとり歩きしているから。
たいして話題にもならない私の住んでる同県自治体の話をしようと思う。
元々はこの自治体の出身で、東京の大学病院で働いていた若い医師がわざわざAターン(笑)で赴任した。
もうその人は生きていない。数年前に心不全で死んでしまったからだ。それとは別にずっと鬱病を患っていた。
不文律があるンゴwwwwwwwwwww
蔑まれることのほうが嫌ンゴwwwwwwwww
いや秋田県民にとっては
無医村という蔑みは堪えるンゴwwwwwwwww
ジレンマンゴwwwwwwwwwwwww
これは本当。
上小阿仁も私の自治体も、車で30分程度の場所に総合病院がある。大きな怪我をしたり、長期的に病気を患っている人はここへ行く。
住民的には「別に診療所なんてダサい使わないから関係ないけど~、無医村って言われるとすごくダサく見えるんじゃね?」みたいな感じ。
診療所に赴任した医師は他県出身の人が多く、時には上小阿仁と同じ頻度で変わっていた。
でも「また医者変わるんだって~」「ふーん」、もしくは変わったことを知らない人すらいる。
歯科医師はこの自治体出身ということもあり、耐えちゃったんだと思う。
第一、秋田県民は基本的に
人に頭を下げることを嫌うンゴwwwwwwwwww
「治してください」というより「治せんだろ」って感じで
医者にかかるンゴwwwwwwww
もうここの住民は最初っから公営診療所というものを馬鹿にしていている。
オラたちの診療所にわざわざ赴任する医者なんかどうせたいしたことないヤブだと思ってる。
「治せんだろ」→「どうせ診療所でなんか治せない」→「治せない医者はヤブ」
それは仕方がないンゴwwwwwwwww
なんでもいいから貰った薬を飲んでおけばとりあえず安心で、薬を出さない医師はヤブとみなす傾向がある。
同級生や周りの大人たちは、あの公営歯科医院を利用していると聞くと微妙な顔をする。
「ヤブでしょ?」「となり町の歯医者(民間経営)の方がしっかりしてるよ」
私はその歯医者以外行ったことがないので違いがわからない。その人達も一度も公営歯科を利用したことがないから実態はわからない。
でも「こんなとこに来るくらいだから絶対ヤブ医者」というレッテル貼りはずっとあった。
同級生の中で公営歯科を利用していたのは1割程度で、他の人はみんな隣町の歯科へ行っていた。
※余談だけど、実際この医者の腕はまともで、他県に出てみるともっとひどい歯医者はたくさんいた。
この歯医者は努力の人だった。家業は飲み屋だったが、勉強して国公立医大の歯学科に入学した。
もうその店はとっくの昔に畳んでいるのに、歯医者になっても周囲の大人と同級生から「飲み屋の息子」と言われる。
「飲み屋の息子」に歯医者なんて仕事できるはずもない→ヤブ という偏見もあった。
ここに住んでいる人たちは一旗揚げて帰ってきた人にやさしくない。昔のポジションで付き合いたがる。
歯医者は意外とベッドに座らされてから待っている時間が長い。医者が何らかの用で席を外したとき、歯科助手のお姉さんは私へこう尋ねた。
質問の意味がわからなかったので、素直に「わかんないです」と答えると、すごくつまらなさそうな顔をした。
多分アレは嫌なものを共有しようと話を持ちかけたんだと思う。
先生がいなくなると、歯科助手のお姉さんたち4人くらいは先生の悪口を言い始める。ハゲとか息が臭いとか。それでクスクス笑う。
権力を持った男の人が一人いると、下につく複数の女の人が徒党を組んでその男をバッシングする的なアレ。
確かに頭髪は薄かったけど、息はくさくなかった。なかなかファニーな外見だったけど気持ち悪くはなかった。
なぜなら、公営歯科で働いている助手のお姉さんたちは全員ぶっといコネで入ってきているから。
こういう田舎の自治体ではコネがないと公営の職場で働くことなんてできない。幼稚園もそう。
大体が議員から推薦状持たされて入ってくる。そんな人達をクビにしたら「俺の面子が」という話になってくる。
さらに不幸なことに、事務のお姉さんがちょっとした横領をやらかした。でもクビにできない。
などの状況が合わさり、数年後に歯科医師は鬱を発症した。
けれど仕事はちゃんとしていた。医師の都合で休院になった日はなかった。責任感の強い人だったんだと思う。
自分の生まれ育った自治体だし、何か役に立てるかもしれないと戻って来たんだろうけど、結果逃げられなくなってしまった。
家人がこの医師を他の場所で見かけたとき、元気がなく、ぐったりと肩を落としていた、と言っていた。
ずーっと長い鬱を経て、ある日ぱったり亡くなってしまった。
この歯科医院を利用していた人は悲しんだだろうけど、大体の住人は利用していないし、ヤブだと信じてているから「へー」くらいの反応だった。
ヤブと言っていた住人も、働いていた歯科助手も、医師を呼び寄せた有力者も、誰ひとりとして「あの医師が亡くなり、自分にも少しだけ非があるのかもしれない」なんて思っていない。
だって直接的に何かやったわけじゃないから。鬱になったのは医師が勝手にそうなったんだし、心不全も勝手に医師がそうなって死んだみたいな感覚。
今は診療所、歯科医院ともに常勤の医師はおらず、外部から招聘した医師が診察にあたっている。上小阿仁に赴任した医師は逃げて正解だったと思う。
舛添要一前厚生労働相を代表として23日に旗揚げした「新党改革」が、参院選比例代表で使用する党の略称を「ますぞえ新党」とする方針をいったん固め記者団にも伝えたが、公選法に抵触する恐れがあることが判明し、白紙に戻す一幕があった。
略称は再検討されるが、「改革」に落ち着く可能性が高い。舛添氏の知名度の高さを集票に生かす狙いがあったとみられるが、出だしからつまずいた形で、急ごしらえの船出を印象付けた。
公選法の規定は、中央選挙管理会に届け出る政党の名称と略称について、代表者や比例名簿登載者の氏名が類推されるような表記は認めていない。総務省は「氏名そのものとも解釈できる。受理は難しいだろう」としている。
新党改革側は当初、公選法の規定を誤解していたようだ。同党幹部は「お年寄りにも分かりやすいと思い“ますぞえ新党”を検討した」と説明。「駄目なら『改革』しかない」と残念そうだった。
(^Д^)ギャハハハ